16/01/08 20:09:51.63 CAP_USER.net
桜の研究者の邸宅跡で、貴重な桜が数多く残る神戸市東灘区の岡本南公園で、
一部の木にキノコが寄生し、樹勢の衰えが目立っている。
公園整備に伴い、木を深く植えすぎたことや近年の猛暑が一因とみられ、
市東部建設事務所は昨年春に土壌改良などを実施。
さらに今年の観桜シーズンまでにキノコの切除や後継種の育成を検討している。
水上勉氏の小説「櫻守」のモデルとなった笹部新太郎氏(1887~1978年)の邸宅を市が整備し、1981年に公園が完成。
笹部氏は日本古来種の桜の保護と育成に心血を注いだことで知られ、「桜守公園」の愛称で親しまれている。
市内では数少ない遊具のない公園で、多くの住民らが憩う。
笹部邸に落ちた種から芽吹いた品種で県天然記念物のササベザクラや、岐阜県の御母衣(みほろ)ダム建設に伴い、
笹部氏らがダム湖のほとりに移植した樹齢400年以上の桜の子孫にあたるエドヒガンなどがある。
公園北側には八重咲きのシダレザクラが植わるが、幹には枯れ木や倒木に寄生するヒイロタケが生える。
ほかの樹木からも枯れ木に生えるコフキサルノコシカケが見つかり、根元に近い幹は腐り、すかすかになっている。
同事務所によると、公園には39本植わっていたが、これまでに7本が枯死して撤去。
2014年度に現在の30品種32本について病虫害や枯れ枝の有無などを調べたところ、
10本が「枯死寸前」「不良」「やや不良」と判定されたという。
担当した樹木医河合浩彦さん(72)は
「公園の造成前に桜を植えたため、深く植えすぎたことが原因。
人工物は深く植えた方が安定するが、木々は違う。理解が不十分だったのでは」とする。
根株が酸素不足になりやすくなるといい、「影響がじわじわ出ている」と指摘。
同事務所が昨年春にキノコを取り除いたり、土を柔らかくしたりしたが、さらに対策が必要という。
近年の猛暑も樹勢の悪化につながっているとみられ、
同事務所は「笹部氏が残した貴重な桜のDNAを、後世に残さなければいけない」とし、
15年度中にも手当てするとともに、接ぎ木などで2世を育てていくという。
写真:幹に寄生したキノコ
URLリンク(www.kobe-np.co.jp)
以下ソース:神戸新聞 2016/1/8 16:00
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