17/02/13 11:30:27.46 CAP_USER.net
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サイボウズが「共に生きる」をテーマに開催した「Cybozu Days 2016」。二日目の基調講演では
4人のゲスト登壇者をサイボウズ青野代表が迎え、「情報システム部門と現場部門」「経済格差」「男女」3つのテーマで語り合いました。
1947年に憲法によって保障された男女平等。しかし、さまざまな局面において、性差による不平等な問題が残っています。
本パートのゲストは男性学を研究する田中俊之氏。男性が男性だからこそ抱える問題とは?
真の男女平等な社会を叶えるためには、どのような意識改革が必要なのでしょうか。
平日昼間に大人の男が「なにやってるんだ」問題
青野 なるほど。今日いらっしゃっている方も見る限り7、8割は男性かなと思うんですけど、男性はどうしていけばいいんでしょう?
田中 男性はどうしていけばいいかってことなんですけど、やはりさっきから昭和的って話が出てきますよね。「男は仕事、女は家庭」
みたいなことが昭和的だと。これが実はけっこう今の社会でも残ってるってことを、しっかり認識しないと変革も難しいかなと思います。
例えば、男性学で「平日昼間問題」というものがあるんですよね。これがなにかというと、平日の昼間に大学卒業以降、定年退職前までの男性が街をうろうろしてるとそれだけで怪しいと思われちゃう。
どういうことかと考えると、例えば、僕と青野さんは40歳過ぎですけど、40歳過ぎの女性が3歳ぐらいのワンワン泣いてる子供の手を街で引っ張って
「早くこっち来なさい」って言っていたら、「子育て大変なんだな」で済みますよね。
青野 そうですね。自然な風景ですよね。
田中 そうですよね。でも、40過ぎのおじさんがワンワン泣いていている3歳ぐらいの子供に対して、「早くこっちに来なさい」って言っていたら、下手したら通報されますよ。
青野 (笑)。平日の昼間になにやってるんだろ、みたいな。
田中 そうそう(笑)。そうなんですよ。なんでそういうことが起きちゃうかというと、平日の昼間はまともな男は働いてるはずだと思われているわけです。
青野 そういう偏見を持っちゃってる。
田中 そうです。だから平日の昼間にこんなところにいるってことは、怪しいんじゃないかってことですよね。
青野 そうですよね。私も子育てをしててすごい感じるんですよね。「イクメン社長」とか言われて、いい気になって子供を連れて平日の昼間に区役所の「ぴよぴよひろば」とかってところに。
田中 文京区のですね。
青野 はい、文京区の(笑)。行ってみるんですけど女性が多くてなかなか輪に入れないんですよね。だからまた、それが自分から育児を遠ざけるみたいな。
田中 そうなんですよ。僕も今9ヶ月の子供がいるので、地域の児童館とかに行くんですけど、土日はいいんですよ。お父さんもいらっしゃるから。
でも平日の昼間に行くと僕は大学の教員なのでそういう時間がありますけど、やっぱりお父さんって誰もいないからすごく居心地が悪いんですよね。
青野 居心地悪いですよね。
田中 男の人って結局この問題も本当にしっかり考えなきゃいけないと思うんですけれど、さっきも言ったように僕と青野さん40代ですよね。
僕たちぐらいの歳になった男の人がどういう状態だと一番心配されるかってことなんですよね。職業に関して。
これは当然、無職なんです。「えっ!? 40歳過ぎて無職なの?」ってみんな心配するわけです。非正規(雇用社員)であったとしても、「え、40歳でまだ非正規なの?」ってことになりますよね。
田中 実は、次に心配されるのは、おそらく、定時で帰って育休も取るような人なんです。 「えっ、定時で帰って育休も取って大丈夫なの?」って周りもなっちゃうし、本人も不安で。
じゃあ、みんなが安心で自分も安心なのが、どういう状態かというと、忙しい状態。「仕事がいっぱいあって忙しいんだよ」と、なんだかんだ、そういう人の顔って笑ってません?