16/10/04 11:52:24.11 CAP_USER.net
「2025年問題」という言葉を知っているだろうか。団塊世代がすべて75歳以上になり、
医療・介護の提供体制が追いつかなくなる問題だ。遠い未来のように感じるかもしれないが、
2020年の東京五輪から、たった5年後のことなのだ。
この問題に強い危機感をもった朝日新聞横浜総局は、特別取材班を立ち上げ、2
013年11月から神奈川版で「迫る2025ショック」を連載。多くの反響を受け『日本で老いて死ぬということ』(朝日新聞出版)という
一冊の本にまとめることとなった。取材班キャップを務めた朝日新聞記者である佐藤陽氏に、
2025年問題の重大さについて、改めて寄稿してもらった。
*??*??*
「受け入れるベッドはありません。どこか、ほかの病院を探して下さい」
ある夜、Aさんは、容体が急変した寝たきりの父親(85)を救急搬送しようと119番通報した。
救急隊員がいくつもの病院を当たったが、どこも受け入れてくれなかった。近くの救急病院には、
Aさんの父親と同じように、「看取り」をする高齢者たちが長蛇の列を作っていたのだ。
実はAさんは、自宅で父親を看取ろうと、何人もの「在宅医」に訪問診療をお願いした。自宅で亡くなる場合、
かかりつけ医がいないと「不審死」として扱われ、警察に届けないといけないからだ。だが、「今の患者さんで手いっぱい」と、
すべて断られていた。最後は、救急車でお願いしようかと思ったが、この結果だった。
Aさんは思った。「もう病院でも家でも死ねない時代になったのか。道端で死ぬしかないのか……」―
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