16/08/20 13:21:55.39 CAP_USER.net
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「ユーザーが200万人いれば、月間100億円、年間で1200億円の売り上げになる」
電子雑誌の制作を手掛けるブランジスタが、作詞家・秋元康氏のプロデュースするスマートフォン(スマホ)ゲーム
「神の手」を配信するにあたり、親会社ネクシィーズグループ(2016年4月にネクシィーズから社名変更)の近藤太香巳社長はこうぶち上げた。
神の手は、クレーンゲームを楽しみ、1ゲームごとに100円の課金で景品を獲得すれば、配送料無料で景品が実際に届くというものだ。
ゲームセンターとインターネット上のゲームを融合させた新しいタイプのものだ。
ゲーセンのゲームのように3次元(3D)で表現されたクレーンが景品をつかむ。目玉の景品は、秋元氏がプロデュースするアイドルグループ
「AKB48」のオリジナルグッズだ。
大風呂敷を広げたが、ハッタリはすぐにばれた。7月28日に発表したブランジスタの16年9月期(通期)の業績予想は、売上高が28億円、
営業利益は5億円。「月間100億円、年間で1200億円の売り上げ」は、逆立ちしても、どこにも見えてこない。
楽天、幻冬舎、SBI証券が出資
ブランジスタは15年9月17日、東証マザーズに上場した。初値は公開価格の450円に対し44%高の647円だった。
秋元氏がプロデュースするというスマホゲームの先物買いで、株価は神の手の発表前から暴騰し、16年5月16日には1万5850円の最高値をつけた。公開価格の35倍だ。
6月18日、神の手の配信が始まった。だが、米アップルが運営する「アップストア」の課金アプリ売り上げランキングでは、
神の手は上位に入らなかった。株価の上昇を支えてきた新作ゲームへの期待が剥落して失望売りが殺到した。
6月20日は取引開始直後から売り気配を切り下げる展開で、制限値幅の下限(ストップ安)となる前週末比1000円(16%)安の5260円まで下げ、
そのまま取引を終えた。その後も株価は下げを速め、8月8日には1655円の安値をつけた。5月16日の高値の10分の1の水準だ。
これほど乱高下が激しいと大火傷する投資家が出てくるが、逆にボロ儲けした出資者も少なくないだろう。
【ブランジスタの大株主】(16年3月31日現在)
※以下、氏名・名称、所有比率
ネクシィーズグループ、50.67%
楽天、10.79%
新川浩二、1.90%
幻冬舎、1.82%
SBI証券、1.17%
見城徹、1.10%
セントラル短資、1.08%
レプロエンタテインメント、0.79%
近藤太香巳、0.72%
田邊昭知、0.72%
株価が暴騰した時に売り抜けていれば、濡れ手で粟をつかんだ人物がいるのかもしれない。
近藤太香巳氏は安倍首相の“お友達”
近藤氏は、知る人ぞ知る人物だ。1987年に出身地の大阪で始めたプッシュホンの訪問販売がルーツで、
90年には電話加入権をクレジットで分割購入できる「テルミーシステム」を大ヒットさせた。2002年から「ヤフーBB」の販売代理業で急成長。
同年に大阪証券取引所ナスダック・ジャパン(現・ヘラクレス)に上場、04年に東京証券取引所1部上場を果した。当時、史上最年少の創業社長だった。
現在の主力事業は、12年に開始したLED照明サービスと、子会社のブランジスタが行う電子雑誌。16年9月期の連結決算の売上高は前期比27%増の135億円、
営業利益は68%増の17億円の見込み。神の手による「月間100億円、年間で1200億円の売り上げ」は幻と消えた。
ブランジスタの株価暴落でネクシィーズの株価も急落した。
近藤氏は、安倍晋三首相の“お友達”として有名になった。写真週刊誌「FRIDAY」(講談社/15年7月10日号)で、
『安倍首相支持率急落中にお友達との「組閣ごっこ写真」流出』という記事が掲載された。
写真は安倍首相を囲むように幻冬舎社長の見城徹氏、秋元氏など、お友達5人が総理公邸の西階段に並び、まるで内閣発足時の雛壇写真のように収まっていた。
こんな写真が流出したのは、近藤氏がフェイスブックに自慢たらしくアップしたからだといわれている。
(文=編集部)