16/08/18 10:55:14.12 CAP_USER.net
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クレジットカードの取扱高において、前年同期比20%超の成長を見せている楽天カード。業界全体の取扱高の伸びが5~8%程度に留まる中、
何がその成長力の源泉となっているのか、経営トップに聞いた
―クレジットカードの取扱高が大きく伸び続けています。
これまでずっと、取扱高を伸ばすことに集中してきました。会員数ではなく、まずボリュームで業界トップになろうと。
これが一番重要だと、社内でずっと言い続けました。
2015年末時点でその取扱高が4.2兆円まできて、今年に入ってからも順調にきています。
自社で発行したカードの取扱高について公表数字を見れば、クレディセゾン(4.3兆円)とはほぼ肩を並べたし、
業界トップの三菱UFJニコスは5.3兆円。トップと1兆円の差にまで詰めてきました。
さらに、楽天カードは4兆円という規模がありながら、前年同期比で2割もの成長を続けています。それも、毎年連続して拡大できている。
これはすごいことで、他社も数字を伸ばしてくると思いますが、成長率の差を考えれば、取扱高のボリュームにおいて
業界ナンバーワンというのは見えてきました。
次は利益のボリュームで業界トップになれるかどうかが勝負のポイントかもしれません。
―その利益については、どのような状況ですか。
楽天カードはベースとして、顧客に1%のポイント還元をしています。他社と比較すると、単純に倍の還元をしている。
カード取扱高が4兆円ならば、400億円です。このポイントは楽天グループ内の楽天市場を通して使われるので、本当の意味で完全に会員へ還元しています。
それでも利益が出ています。その理由の一つが、審査の効率化です。ペーパーレス審査にして、自動化を図り、コストや人件費をかけない。
審査には楽天グループ内にたまっている、外部データにはない情報ソースを用いて、他社にはないような審査基準を作り上げました。
これによって、審査による機会ロスもリスクも小さくできますし、通常のデータからは収入が見えにくい人でも可処分所得が把握できて、
実質的な購買力が見えてきます。
また、カードを発行しても使われずに“死んで”しまう、スリーピングカードも極端に少なく、8割が稼働しています。非常に効率性が高いです。
さらに、楽天グループには1億人以上のユーザーを抱える電子商取引(EC)モール、楽天市場という柱があります。
そこから楽天カードの会員を集めることで、マーケティングコストも抑えることができます。
―ポイントによってユーザーを囲い込む商圏としても、楽天市場は重要な意味を持っています。
それだけではありません。オンラインとオフラインの購買行動を結びつけるO2O戦略において、ポイントを武器にしてリアル店舗
の提携先をたくさんつくっています。
そのリアル店舗で、楽天グループの商圏の外にポイントを吐き出すことで、新たな商圏を一気に取ることを狙っています。
だから、今はリアルの世界にどんどん攻め込んでいるのです。
つまり、楽天ポイントを使うことができる楽天グループの商圏は、約4万5000店ある楽天市場だけではなく、
リアル店舗へ爆発的に拡大しているのです。そのスピードは非常に速く、もうインターネットの中だけでは語れない状況になってしまっています。
これから、劇的に楽天グループの見え方が変わってくると思います。パソコンやスマートフォンの画面を通して見ていた「楽天」を、
現実世界で見るようになるのです。