【企業】関西私鉄が「野菜ビジネス」に参入する狙いat BIZPLUS
【企業】関西私鉄が「野菜ビジネス」に参入する狙い - 暇つぶし2ch1:風船モコモコ ★
16/08/11 20:06:54.72 CAP_USER.net
 鉄道会社の関連事業といえば、これまではバスやタクシー運行といった交通事業のほか、不動産開発やホテル・百貨店事業が主流だった。しかし、最近はこれ以外の多様なジャンルへと進出している。なかでも、関西私鉄で参入が広がっているのは、鉄道会社のイメージとは程遠い「野菜ビジネス」だという。
 尼崎市の西端にある、阪神電気鉄道の尼崎センタープール前駅。この高架下には、ある「工場」が稼働している。二重になった扉の向こうには、白い光で照らされた棚に整然と並べられた植物が見えた。
 「ここは『阪神野菜栽培所』です。高架下の空間を利用して、グリーンリーフ、フリルレタス、ベビーリーフの3種類の野菜を、水耕栽培で育てています」と、工務部野菜栽培所担当の長田真由美氏が話す。
■ 電鉄会社に「野菜栽培所」? 
 そもそも、なぜ阪神電鉄が野菜栽培なのだろうか。
 「新規事業を検討している段階で生まれた発想です。鉄道会社である弊社には、活用しきれていない高架下の土地が多くありました。これまでは駐車場などに限られていましたが、野菜の水耕栽培なら日当りの悪い高架下でも可能ではないかということで、まずは大物~杭瀬駅間で300株の試験栽培を開始しました」(長田氏)
 野菜の試験栽培を担当しているのは、建築工事などを管轄する工務部の社員。高架下での事業ということで、組織上は工務部の一部署が担っているのがユニークだ。2014年には栽培面積629㎡の工場を建設し、本格スタートを切った。
 「建物が大きくなると、温度や湿度のばらつきができたり、風の当たり方が偏ったりする。扇風機を入れるなど試行錯誤を繰り返しました」(長田氏)。現在では1日1500株ほどを安定的に出荷できるようになり、阪神電鉄沿線の百貨店やスーパーで販売するほか、ホテルや飲食店、変わったところではゴルフ場のレストランにも納品しているという。
 長田氏は同社の野菜栽培について「鉄道事業で培ってきた安心・安全に対する取り組みを、食品分野でも活かしていきたいと考えています。
 水耕栽培は農薬を使わず、土や虫が付いておらず細菌の付着も少ないため、洗う必要がないほど。土の畑で育てるよりもえぐみが少なく、お子様でもモリモリ食べられると好評です」と語る。
 そんな阪神の食品事業は、さらに次の段階へと進んでいる。大物駅近くの高架横には、ビニールハウスが設置されていた。中には、長さ1メートル程の木がずらっと立てかけられた"おなじみの光景"が広がる。「野菜栽培所に続く取り組みとして、昨年11月よりシイタケの原木栽培を始めました。現在は800本の原木を用いて栽培しています」(新規事業推進室・永田浩之氏)。
 食品分野への参入が続くことになったが、これは全くの偶然で「野菜栽培所と同じで、高架下活用を考えている時に、シイタケの栽培を思いついたため」という。もっとも、高架下にビニールハウスを設置するのは防火面などで問題があるため、現在は高架下に隣接したスペースに設置されている。
 「シイタケの栽培方法は、菌床栽培と原木栽培の2つに分かれます。大量生産が可能な前者に比べ、後者はとても手間がかかるものの、自然の力だけを利用した安心・安全なシイタケを生産できます」(永田氏)。原木栽培では、国産のナラ・クヌギなどの木に穴をあけてシイタケ菌を植え付け、人工的な肥料や農薬を使わずに原木の栄養のみで育てる。一度収穫が終わった原木は1カ月ほど日陰で休ませた後、水につけることでシイタケ生産が可能になる。3年程度、繰り返し使えるという。
 「現在はまだ実験段階で、当社の関係するホテルや飲食店に出荷したり、近隣の保育園の子どもたちにシイタケ狩りを楽しんでもらったりしています。温度管理や発芽のタイミングなど、実験で初めてわかったことも活かしながら、今年度は一般販売を目指して安定供給できる体制を整え、『阪神=安全・安心』という企業ブランドを育てたいと思っています」
■ 近鉄は有機人工土壌で野菜栽培
 最長の営業路線網を持つ私鉄、近畿日本鉄道も野菜栽培を手がけている。宅地開発を行なっている奈良県大淀町の一角で、2012年夏に「近鉄ふぁーむ花吉野」を開設。現在はグループ会社の近鉄不動産が、植物工場でフリルレタスを、農業用ハウスでミディトマト(中玉トマト)を栽培している。

以下ソース
URLリンク(zasshi.news.yahoo.co.jp)


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