16/03/15 18:59:32.42 CAP_USER.net
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「行動を起こすって、こんなに大きいんだと思いました」。アルバイトで勤務しているコンビニ店の運営会社に対し、
未払い賃金の支払いなどを求めていた埼玉県の高校3年生の男子生徒が3月15日、東京・霞が関の厚生労働省記者クラブで会見し、
労働組合「ブラックバイトユニオン」を介して、会社側と労働協約を結んだと発表した。
組合によると、高校生が中心になって労働協約を結ぶケースは、これまで聞いたことがないという。
生徒は組合とともに、今年1~3月に3回の団体交渉に臨席。会社側に、アルバイトも含む従業員約70人に対する、
過去2年分の未払い賃金(計約500万円)の支払いや、売り上げとレジの現金が合わないときに自腹で補填した分の返還、
今後は1分単位で給与を支払うことなどを認めさせた。全5店舗ですでに改善されているという。生徒自身も、合計で約4万3000円の支払いを受けている。
会見に同席したブラックバイトユニオンの渡辺寛人共同代表は、「高校生がユニオンに入って、会社全体(の労働環境)を改善したところに意義がある」と話した。
●「僕はこんな社会に出ないといけないのか」
生徒は2015年1月から週2回ほど、大手コンビニのフランチャイズ店舗に勤務。
「働くのはこのコンビニが初めて。労働基準法も何も知りませんでした」。しかし昨秋、高校で労働法について
の組合の出前授業を受けたことから、アルバイト先の労働環境がおかしいと思い始めたという。生徒は組合に相談した後、加入して団体交渉をしてもらうことにした。
「『労働基準法なんて知らねーよ』みたいな、そういう会社が多すぎるのが腹立たしい。きちんと働いて、
きちんとお金をもらうという、ちゃんとしたものが成り立っていない社会に僕は出ないといけないのか、という苛立ちがあった」
生徒が問題視したのは大きく3点。1つ目は賃金の支払い体系だ。生徒が勤めるコンビニでは15分単位で賃金を支払う形になっており、
15分未満は切り捨てられていた。時給は埼玉県の最低賃金だったため、実質最低賃金以下で働いていたことになる。
次に、いわゆる「違算金」の補填だ。売り上げの金額とレジ内のお金が合わないときは、従業員が足りない分を自腹で補填していた。
最後は休憩の取りにくさだ。通常2人勤務だったため、休憩時間が実質的には待機時間となってしまい、同僚の手伝いなどのため十分に休めなかったという。
団体交渉では、組合のメンバーらと同席し、社長らと話し合った。決して多くを語ったわけではないが、「すごく珍しい、社会的成長ができた」と言う。
ブラックバイトユニオンによると、生徒が直面したような問題は、全国で起きている可能性が高いという。
生徒は、労働環境に疑問を感じている同世代に向け、「今の状態をきちんと理解して、組合だったり、
誰かに相談することが大事。他の人と共有して、みんなで考えるのが大事だと思います」と呼びかけていた。