16/03/15 11:12:52.66 CAP_USER.net
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会社が「戦力外」と認定したローパフォーマー(ローパー)社員を退職に追い込む新しい手法が明らかになりました。
人材会社が「リストアップ方式」と呼ぶ手法で、会社にノウハウも伝授していました。
実際に退職を求められた社員にどんな手法で退職を求められたのか、話を聞きました。
「底辺まで下げますよ」
戦力外社員をローパー社員と呼んで、退職させていたのは製紙大手の王子ホールディングス(HD)です。
昨年11月、ある男性社員は上司から会社の会議室に1人、呼び出されました。人事部幹部ら2人と面談し
、「会社としては君に適職を与えられない。(人材会社の)再就職支援プログラムを受けてほしい」と告げられ、退職を求められました。
「(上司への)相談報告がない」などの理由で過去の評価が低いというのが理由でした。
男性は人材会社の説明を受けましたが、その後の面談で、退職を拒否する意思を伝えました。
すると、人事部幹部は「(会社に残った場合)年収は300万円前後。そこまで下がっていくことだよ。
底辺まで下げますよ」と告げ、プログラムを受けるよう改めて迫りました。現在の年収の半分程度の水準です。
「追い出し部屋」から「リストアップ方式」へ
会社は解雇に伴う紛争を避けるため、社員から合意を得て、退職してもらう退職勧奨を実施するケースが多いです。
しかし、退職勧奨はあくまで「お勧め」で、強引に合意を得ようとすると違法な退職強要になる可能性があります。
研修資料は、対象社員から余計な反発を受けず、退職強要にもならないよう指導しています。余分な冗談や世間話は避け、
速やかに本題に入る。解雇、クビといった言葉は禁句。「OKするまで面談を続けるから覚悟しろ」といった
退職強要のリスクが大きい言い方は避ける。などの具体的な内容です。
過去に、大手企業で退職させたい社員を1カ所に集めて、出向先を探させる「追い出し部屋」が社会問題になったことがありました。
しかし、労働者が団結して会社と戦い、社会からも批判を受けたため、こうした手法は減ってきています。
代わって、今回明らかになったのは、テンプHDがリストアップ方式と呼ぶ手法です。
7社で272人の退職「実績」
提案資料には、ミスマッチ社員、ローパフォーマー(バブル時採用や中途採用社員など)、
有期雇用社員(改正労働契約法対策含む)等の円満な退職同意を得ることを課題とし、上場企業の場合でも社外への
開示は不要、社内非公表で運営、とメリットが強調されています。
リストアップ方式だと、労働者を一人一人、個別に呼んで退職を求め、対象社員も他に誰が対象者なのか分からないため、
ある労働組合幹部は「団結しづらく、孤立して精神的に追い込まれるのが特徴だ。闇で人を切る陰湿な手法だ」と話しています。
テンプの資料には、大手の化学会社や製造業など7社で272人の社員から退職の同意を取ったという実績も記載してあります。
ある関係者は「こうしたやり方で退職を迫られれば労働者個人では戦い切れない。
王子の件は氷山の一角で、もっと多くの人が退職に追い込まれたのではないか」と話していました。
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