06/10/05 00:00:25 O/7t96xH0
あれから一ヶ月。激戦が行なわれた会場を、少女は再び訪れていた。
だが胸に去来するのは懐かしさではない。新たなステージへ向けての決意。
佐祐理「あの戦いも終わりましたね」
祐一「ああ、終わったな。だが俺達には次がある。アニメだ。
そのアニメの前夜祭と被せる形で、今日は佐祐理さん支持者達が
佐祐理さんへの萌えを色々な形で表現してくれるらしい」
佐祐理「はぇ?そうなんですか?てっきり第三回の為の選対決起大会だと思って、
はちまきしてきちゃいました」
祐一「…意外と好戦的なんだな。てかそれハチマキじゃなくてリボン。いつもと
リボンしてくる位置が違うから、どんなイメチェンかと思ったらそんな理由かよ」
佐祐理「あははー。ですが祐一さん、佐祐理への愛を表現する場に、
佐祐理が居たらやりにくくありませんか?」
祐一「(萌えって言葉は使わないのな)いや、むしろ面と向かって言いたいんじゃないか?」
佐祐理「あははーっ。なんだか照れくさいですね」
祐一「それはそうと佐祐理さん、リボンしてない佐祐理さんも新鮮でいい感じだよ」
佐祐理「ふぇっ。祐一さん、いきなり何を言い出すんですかっ」
祐一「はは、こんなんで赤面してたら、いざ祭りが始まった時に茹蛸になっちまうぜ?
もっと唐突かつ大量に、萌えが叫ばれるだろうからさ」
佐祐理「あははーっ。恥ずかしいですけど嬉しいです」
祐一「で、もうすぐ入場ゲートだけど。俺はここまでだな。いってらっしゃい」
ゲートをくぐった少女は、額に巻きつけていたリボンを天に放った。
佐祐理「皆さんの萌えを、佐祐理に聞かせて下さい。今日は、皆さんの佐祐理です」
以前此処で見せた、毅然とした姿はそこにはなかった。
そこにあるのは、一人の女の子としての倉田佐祐理。
さぁ、祭りの始まりだ。各々好きな手段で、萌えを彼女に届けようか。
それぞれが佐祐理アフターの一形態だ。いざ、打ち上げろ