06/10/17 17:56:25 jArynDxV0
「一発やっかぁ」
ス-ツを脱ぎ捨てると、縦じわでよれよれのＴシャツを整えた。バス停の前に立ち股を開く。
既に前袋を濡らし、俺の人形は俺の術を待つ。
身体を横にして水溜りに映すと、ロンＴをへこませて、空きっ腹がそこにあった。
「俺の人形一つの大道芸だぜ」声に出していう。
「男はやっぱ人形劇」
やおらズボンの脇から、ズルムケ状態の愛用ボロ人形を取り出す、手にオイルをたっぷり取り、逆手で頭をこね回す、
「ヌリュッ、ヌチョッ」布擦れ音が俺の勃起中枢を更に刺激する。
「人形劇たまんねぇ」扱きに合わせて、身体を上下させる。
「男の人形劇にゃあこれだよ」ラッシュを吸い込む。
「スッ、スッ、スッ、スッ」顔から熱くなり、やがて頭の中が真っ白になる。
「法術、法術」「ボロの人形」
頃合いをみて前転して立ち上がる。俺は相棒のこの格好が好きだ。
朝飯だけがはらに残り、渇いた喉のバックに、汗垂らして、腰を振り、左手で気を引っ張り、右手でヌルヌルと人形を扱く。
空の下の俺は、日本一の旅芸人になっていた。
「ちきしょう観鈴に見せてやりテェよ」最高潮が近付くと、いつもそう思った。ラッシュをもう一度効かせ、パターンを追加すると、おひねりへ向かってまっしぐらだ。
「男になってやる」「種仕掛けなしのほんまもんの人形劇」
「うりゃ、そりゃ」「ズリュッ、ブチュッ」しぶきを飛ばしながら、クライマックスをめざす。
「たまんねぇよ」道の向こうから、激しい喧騒が近づいた。やがて奔流となり、俺を悩ます。
-帰りてぇ- -もっと見せてぇ-相反する気持ちがせめぎあい、俺は崖っ淵に立つ。
「きたっ」俺は膝を直角に曲げ、それに備える。子供達は目の前を横切ろうとしていた。
「男一匹 ! 」「ぶちっ」
宙空を掻き分けて、人形が蹴り飛ばされる。
真っ白い時間が過ぎ、目の前が現実に戻る。