05/09/10 18:00:14
(つづき)
「待ちなさい!」素っ頓狂な声が拷問室に響いた。ギョッとして声の方を見る望と笠ピー。
ちひろ「甜歌!」声の主はジョーキマホーンズのお荷物隊員、甜歌だった。
甜歌「ちひろさん・・・!ちひろさんになんてことを!今すぐ助けてあげるからね」
ちひろは安堵の表情を浮かべたが、すぐに不安な気持ちにさいなまれた。
よりによって助けに来たのがマホーンズ一の落ちこぼれ、甜歌とは・・・。
確かに助けに来たのがゴルゴや謙二郎、レイシー兄弟のような男の隊員でなくて良かった。(これ以上男に自分の裸を晒したくない)
新人に情けない姿を見せることになろうとも、召還魔法おエキスパート有海や美しい魔法の歌声で相手を惑わす梨生菜の方が期待が持てる。
甜歌の魔法力では望と笠ピーのコンビネーションにあっけなく破れさるだろう。
望「なんだ、誰かと思えばドジっ子魔法使いの甜歌リンか。わざわざヤラレに来たのかい?いろんな意味でさ」
笠ピー「オヤビン、他にどんな意味があるのでしょうか?」
望「笠ピー、気にしなくていいから・・・。そうそう、呪文封じは必要ないよ。僕一人で充分さ」
ちひろ「甜歌、逃げろ!お前の敵う相手じゃない!」
甜歌「モ~、ちひろさんまで私のことをバカにして~!!!」甜歌は滑稽なほど手足をバタつかせ、魔法力を高めていく。
望「スキだらけだが先手は甜歌リンに譲るとしよう。フランス貴族としての余裕だよ」
甜歌「ナ~ニが起こるかわっかんナ~イ・・・パルプンテ!!!」唯一甜歌の使える魔法、同時に甜歌にしか使えない魔法だが成功率は0に近い。
「パルプンテ、パルプンテ、パルプンテ・・・」甜歌の甲高い声がむなしく拷問部屋に鳴り響いた。
(つづく)