07/12/11 03:20:26 wWVSADZu0
夕飯何にしようか・・・お、これいつもよりちょっと安いわね。
たまには奮発してみるか・・・アイツ好きだったはずだし。
コツコツコツ。
荷物を抱えブーツの音を響かせながら帰路につく途中、日課のようにあの時のことを思い出す。
「志津香、いい加減素直になって俺様の女になれ」
「素直もなにもあんたなんて大嫌いって言ってるでしょ!
んー、そうね、私以外の女の子に一切手出ししなくなるというなら考えてもいいわよ」
「よし、わかった」
「・・・ぷっ。無理に決まってるじゃない・・・ってちょっと!?」
「俺様は一度欲しいと思ったものは必ず手に入れる主義なのだ、さあ式を挙げるぞ」
「ちょ、ランス、あんた本気!?」
「黙って俺様に付いてこい、がはははは」
そうして抗議する私を無理矢理抱きかかえ、本当に式を挙げるハメに。
どうせすぐ約束違反で反故にすればいい。そうたかをくくって受けたのがうかつだった。
まさか本当に他の女の子にちょっかい出さなくなるとはね・・・。
あまりにも有り得ない変節。
何か変なものでも食べたのか、あるいはまた何かやらかして薬や魔法の類でおかしくなったのか。
そんな事も考えたけど、そのような痕跡は見あたらないまま既に一ヶ月。
本気、なんだろうか。
まさかと思う自分。
一騒動でも起きて原因がわかり、元の生活に戻らないかと思う自分。
そして・・・この生活に慣れ、受け入れつつある自分。