13/10/16 23:05:04.70 KszUtIW9
相澤は、質問を投げ掛け、返答を受け取る中で少女の話を総合していった。
曰く、このアパートは木造で、少女は柱になった北洋赤松(またの名をソ連赤松)材に宿っている。
曰く、木に宿る存在は他にもいて、木と共に成長し、木と共に死ぬ。が、全ての木に宿っている訳では無い。木は伐採されると、当然ながらそれ以上は成長しない。
その為、木に宿る存在も木が伐採された時点で成長が止まる。宿っている木が破片であっても残っていれば姿を維持できるため、例え木材にされても、自分達は細切れ
になる事は無い。
曰く、さっきも言った通り、木が衰えると自分達も衰える。が、木材だと逆になる。恐らくは、木そのものの生命力による束縛が緩み、優位性があ逆転する為か。
曰く、自分達に力があればある程、自分達が宿っている木材が使われている建物も長持ちする。つまり、力が無くなるにつれ、建物は寂れていく。
曰く、自分達が力を保つ方法は様々。少女の場合、食べ物を摂取する事。このアパートは住人が少ない為、得られる食べ物も少なく、次第に衰えていった。新築間も
ない頃の自殺騒動がきっかけ。銀杏に目を付けた事もあったが、中毒で死にかけてからは手を付けていない。