咲-Saki-で百合萌え 14局at LESBIAN
咲-Saki-で百合萌え 14局 - 暇つぶし2ch659:名無しさん@秘密の花園
12/02/13 23:51:21.02 dmPBbfKa
せっかくのバレンタインなので宮守妄想SSなんぞを

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2月14日、土曜日―。
民家がまばらに点在する田舎の国道を、塞はいつものように学校へと向かった。
昨晩の大雪が嘘のように晴れ渡った、気持ちの良い朝だ。
まだ足跡が少ない歩道の雪の上を、慎重に、しかし軽い足取りで歩く。
今日は授業は午前中だけなので、午後からは部活に専念できる。
その事が塞の気持ちを弾ませていた。

数週間前に赴任してきた熊倉トシが、正式に麻雀部の顧問となってからというもの、
宮守女子高校麻雀部の活動は急速に本格化していった。
それまでは部とは名ばかりの同好会のようなものであり、
麻雀が好きではあったが趣味の範囲を超えない程度のものであったのが、
トシの的確な指導により、着実に部員全員の実力が上がっていくのが実感できた。

また、トシの指導は麻雀の技術的な理論に留まらず、
一人ひとりの内に秘められた才能を発掘する事にも長けていた。
これまでは意識する事さえ無かった、いわば超能力とでも呼ぶべき非科学的な力。
トシはそれを当然の如く肯定し、またそれを自身で実証して見せた。

トシの指導は部員の中に眠る潜在能力を気付かせるものであり、
練習を重ねるほどにその力の存在を強く信じられる。
新しい世界が拓けていく、その不思議な感覚が塞には楽しかった。
来週にはトシがさらに新しい部員候補を連れてくるらしい。。
今までの高校生活が大きく変わる―そんな予感に塞は胸を躍らせていた。

学校に近づくにつれ、宮守の制服を着た女子高生の姿が増える。
彼女たちがどこかしら普段より浮き足立っているように見えるのは、
塞と同じように放課後の部活を心待ちにしているからではないだろう。
今日はバレンタイン・デー。女子高生にとっては最大のイベントの一つと言っていい。
宮守は女子校だからバレンタインなどというイベントとは無縁だろう―
―塞がそんな誤った認識を持っていたのは、昨年までの話だ。

校門をくぐり玄関に入ると、予想していた通りの光景に出くわした。
「……おはよう、シロ」
「……ん……おはよ…塞…」
すでに両手に抱えきれないほどのチョコレートの包みを抱え、靴箱の前に立ちすくむ白望。
白望の靴箱からも溢れ出した包みが床に散乱している。
白望は靴を履き替えることも、包みを拾う事もできずにぼんやり突っ立っている。
そうしている間にも1年生らしき女の子が頬を赤らめながら、
「小瀬川先輩っ!これ、受け取ってくださいっ!」と白望の持っている包みの山の上に、
さらに包みを重ねて足早に立ち去っていくのであった。

「シロ………いい加減ちょっとは学習しようよ……」
ため息をつきながら塞がカバンを開け、用意していた紙袋を取り出し、
白望の手に持っている包みをドサドサと入れていく。
大きめの紙袋が2つ、あっという間にいっぱいになった。
昨年は何も用意していなかったので、胡桃も呼んで3人で手分けして部室に運び込むしかなかった。
おかげで1ヶ月は部活中のお菓子に不自由しなかったが。


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