10/03/20 11:59:42 Wm9WlrD7
梯子を登り初めてどれくらい経ったのだろうか?
私もミキも無言で登り続けている…
ふと、ミキの動きが止まった
「どうした、ミキ?」
「梯子が…!」
ミキがそう言った瞬間梯子が揺れ出す!
「!!一体何が―」
私は反射的にミキの方、つまり上を見上げる
そして、ソレを見てしまった…
「…マジかよ」
私はその光景に思わず目を奪われてしまう
そして脳裏にはオレンジの言っていたあの言葉が蘇る―
「そこは、黒き林が生い茂り―
その形状は幼く、慎ましく―
肺にはその芳しい匂いが充満する」
(それが楽園)
「綺麗…綺麗だ、やはりミキこそ楽園への鍵だ…」
口元が自然と緩み―
パァン
堕ちていくクロエを冷たい視線で見送るミキ
「…変態」
その小さい呟きはクロエに届いたのだろうか?
それは誰にも分からない
~終~