06/05/31 23:49:13 kFBOmE8q
本当は、コンプレックスだらけの男だったんだ。
自分なんか、愛される筈がない。誰より愛されることを欲していながら。
君は、僕の為に考え、僕の為に行動し、世界の中心に僕を据えるような女。
「愛してる」という僕の言葉を、額面通りそのまま受けとる女。
どうしても傷付くことが怖い僕の前に、たまたま現れたのが君だったんだ。
僕はあの時、さんざん聞こえの良い言葉で、君に別れを告げた。
でも本当は、恋にのめり込む君が怖かっただけなんだ。
君の勝ちだ、恋を知らぬ僕と、愛を知る君との戦いは。
僕はただ、君の揚げ足をとっただけ。
僕の負けだ。