10/03/25 05:02:47 16ghwhDO0
響子からデザインとマスクの製作状況は逐一報告された。
やっとデザインが完成した、ライフマスクに粘土を盛った・・・など
お気楽で適当な彼女には珍しく、随時ちゃんと報告メールが入る。
が、何故かそのメールにデザイン画や、造形中の画像が添付されることはなかった。
私はどんな怪物に変身させられてしまうのか不安を感じていたし
少しでも心の準備をしておきたかったので、何度か画像を要求したのだが
「メイク当日までのひ・み・つ」
と、はぐらかされてしまった。
いや、だから嫌なサプライズはいらないんだって・・・(泣)
それから何日か過ぎた頃、バイトの休憩中にメールをチェックしてみると
「ついにマスク完成!無事焼きあがりましたよ~ん」
と、響子からの報告が。おぉ、ついに完成したか、なんて思いながら
休憩を終え、退屈な仕事に戻り、帰る頃になって再度メールを確認すると
再び響子からのメールが。
「今週日曜バイト休みって言ってたよね。テストメイクに行きたいんだけどいいかな?」
どうせ断っても来るんでしょ?
「いいよ。前回と同じくらいの時間にお願いね。」と、返信。
「オッケー!お楽しみに~」
いや別に楽しみにはしてないんですけど・・・?
そうか・・・明後日の休日には再び地獄タイムが訪れるのだね・・・と軽くへこんでしまった。
ついに「魔の日曜日」がやってきた。
今日私は、長時間かけて特殊メイクで醜い怪物に変身するのだ。
普段寝起きの悪い私なんだけど、その日はセットした目覚ましの時間より1時間も早く起きてしまった。
食事を終え、お風呂に入り、簡単に部屋を片付け、それでも落ち着かなくて
ソワソワしていると響子がやってきた。