新・スマッシュブラザーズシリーズでエロパロat EROPARO
新・スマッシュブラザーズシリーズでエロパロ - 暇つぶし2ch100:名無しさん@ピンキー
14/09/29 23:03:13.82 QBn1X/BS
そう言って、ピーチはティーカップに紅茶を注いだ。
他の連中もなんだかんだで用事があり、メンバーが集まらなかったらしい。
ということは、今回彼女は俺のためだけにわざわざ紅茶を淹れてくれたのか。
そう思うと、少しうれしくなった。

ピーチは美人だし、ゲームをやってきた俺としては、それなりに思い入れのあるキャラクターだった。
ありがとう、と言うと、彼女は「こちらこそ、あなたが来てくださって、嬉しいです」と華やかに笑った。
ティーカップを受け取り、一口飲む。温かさが、胃から全身に広がった。
この世界に来るまでは、紅茶などろくに飲んだことはなかったが、これは素直においしい。
比較対象が、自動販売機の缶紅茶なのが申し訳ないくらいだ。
ふとピーチの方を見ると、視線に気づいた彼女はチャーミングにウィンクしてくれた。
俺はなんだか恥ずかしくなり、もう一口紅茶を飲んだ。

「先ほどの戦い、見させていただきました。とても勇敢でしたわ」

一杯目が底を尽きそうになってから、ピーチはそんな風に話を切り出した。
俺は片眉を下げ、運がよかったんだ、と答えた。
実際、乱闘で勝利を手にするには、実力だけでなく運も必要だった。
どれだけ戦いを有利に進めていても、ステージのギミックや、落ちてくるアイテムで逆転されてしまうこともある。
特にマジカントでフライングマンを誰が先に味方につけるかは重要だ。
奴のフライングクロスチョップは実に強力である。
ピーチは口元を手で押さえ、優雅に笑っていた。しかし、やがて彼女は真顔になると、

「………やっぱり、元の世界に帰りたいと、思っていますか?」

俺は目を丸くして、ピーチを見た。ティーカップが、手から落ちそうになる。
胸の奥からこみ上げ、噴出しそうになる感情を抑えながら。俺は、できれば、と短く答えた。
この世界に来たばかりの俺は、かなり見苦しかったと思う。
帰りたいばかりに無意味な投身自殺を繰り返したり、無様に泣き喚いたこともある。
それを、いろんな人たちに面倒を見てもらったりして、少しずつこの世界にいることが嫌ではなくなってきていた。
どころか、好きになってきている、と言ってもいいくらいだ。

それでもやはり、帰りたいという気持ちは捨てきれない。ここがいくら良い場所でも、向こうには家族だっている。
ピーチは申し訳なさそうに俯いていた。

101:名無しさん@ピンキー
14/09/29 23:05:33.64 QBn1X/BS
「ごめんなさい。さっきのあなたの背中が、とても寂しそうに見えて……」

俺はカップをテーブルの上に置き、首を横に振った。
この世界の住人、たとえば目の前にいるピーチ姫も、実はオリジナルではない。
マスターハンドがフィギュアとして生み出した、精巧なるコピーなのだ。
戦うことで、キャラクターが持つイメージを維持しなければ、その体はフィギュアに戻ってしまう。
他に故郷があるのに、そこは彼らが帰るべき場所ではない。それはきっと、悲しいことなのだろう。
そういった事実に比べれば、俺一人が被害者面しているのは恥ずべきことだ。
それでも気遣ってくれるピーチの優しさが嬉しくて、俺は頭を下げた。

「私には、あなたを帰すことはできませんし、力になれることも少ないですけれど」

そう言って、ピーチ姫が椅子から立ち上がる。
そして、何故かぎくしゃくした動きで、座ったままの俺の前にやってきた。
彼女の意図がわからず、俺は動けなかった。なりゆきに任せる他にない、そう思っていると――
ぽふん。いきなり、視界が暗くなった。
顔全体に柔らかい感触が広がり、鼻腔に甘酸っぱい香りが広がった。
細い腕に後頭部を抱きしめられ、俺はやっと、ピーチの胸に顔を埋めていることに気付いた。
何がどうして、と思考が暴走する。振りほどこうという発想に至らなかったのは、たぶん、きっとそのためだ。

「――せめて、寂しさを癒すお手伝いをさせてくださいませ」

顔の見えないピーチの声が、上から降ってきた。
そして頭に回された腕に力が込められ、俺の顔は、さらにピーチの豊満に密着する。
彼女の心遣い、献身には、まったく恐れ入る。
だが、この行為がもたらす結果については、どうやら思い至ってはいないらしい。
混乱が収まってくると、俺はピーチの体の柔らかさを意識せざるを得なかった。
少しでも顔を動かせば、服越しの肉球の弾力を感じる。呼吸をすれば、蕩けるような女性の香りが、脳を焼く。

俺も健全な男子だ。いくら堪えようと思っても………この状況で勃起しないわけがない。
ライダースーツのズボンを押し上げて、俺のペニスは屹立していた。
さらに最悪なことには、その先端がピーチの腹の辺りを突いている。
彼女もそれに気付き、抱擁を一端解いた。そして、固く熱くなっている、男のシンボルを目にした。
俺は、血が凍ってゆくのを感じた。顔も、おそらく真っ青になっていただろう。

次に来るのは絹を裂くような悲鳴か。さもなくば、ビンタで空の彼方にふっ飛ばされるか。
しかし、俺を待ち受けていたのは、そのどちらの答えでも無かった。
ピーチの頬が真っ赤に染まり、青い視線があちこちに飛ぶ。

102:名無しさん@ピンキー
14/09/29 23:07:58.09 QBn1X/BS
「あ、あなたがそれをお望みなら……だ、大丈夫ですわ! 私にお任せください!」

ピーチは深呼吸し、そして決意に満ちた表情で、俺の股間のテントを見た。
そして、俺の足元に膝まづき―― 一気に、ズボンを下ろした。
ぶるん、と解放された赤黒い肉棒が、ピーチの美しい顔の前に出現する。

「あ……わぁ……殿方の、お……おちんちんって、こんなにも大きくなるんですのね……」

キノコ王国の姫君の熱い吐息が、俺の分身を包み込む。
思考停止していた俺が我に返ったのは、白い手袋に包まれた手が、幹を挟み込んでからだった。
さらさらとした感触。巻きつく指から、体温が伝わってくる。
ちょっと待って、と俺が言うと、ピーチは慌てて謝罪した。

「そ、そうですわね。すみません、気付きませんでした。手袋をつけたままでは、痛いですよね」

俺が言いたかったのはそういう問題ではなかったが、ピーチは長手袋を外しテーブルの上に置くと、再び俺のペニスを触り始めた。
白魚のような指は、明らかに経験不足で。どうしたらいいか、おそるおそる亀頭を撫でたり、球袋を手のひらに包んだりしていた。

けれども、その愛撫は俺の性感を刺激していた。しかも、それを行っているのは、あのピーチ姫だ。
日本で知らない者はいないと言っても、決して過言ではない。
彼女に恋い焦がれたプレイヤーも、早い話が大乱闘中にポーズ画面にしてそのスカートの中を覗いた者も、きっといるだろう。
それが、自分の性器に触れている。それを思うだけで、頭が痺れるような快感が全身に走った。
やがて鈴口から先走りが出てくると、ピーチはそれをペニス全体に塗し、手で扱き始めた。

「そうそう、思い出しました。殿方はこうされると気持ちいいと、本で読みましたわ」

ピーチが俺を見上げ、楽しそうにほほ笑んだ。しかし、それを見ている余裕はない。
彼女の滑らかな肌、柔らかな手がペニスを握り込んでごしごしと上下している。
それまでの快楽は、どちらかといえば精神的な要素が大きかったが、今はそこに肉体的な快感が加わった。
ぞくぞくと背筋が震え、腰が浮く。尿道がむずむずとくすぐったくなってきた。
言い訳をすると、俺はこの世界にやってきてから、一度も自慰をしていない。
いつ部屋に誰が遊びに来るかわからないし、ノックの存在を知らない奴や、テレポートしてくる者もいるからだ。
だから当然、敏感になっている。もう射精しそうになっても、それは仕方がないことだ。
俺はピーチに制止を呼びかけた。しかし彼女は、はぁはぁと荒く息を吐き、手コキに夢中になっていた。

「はうぅ……なんて、熱くて、硬くて……たくましいんでしょう……」

力づくで押しのける手もあったが、それは間に合わなかった。
ピーチの右手が、亀頭から根元までを一往復した、その時。
ぶびゅうっ、とエロ漫画のような擬音が出そうな勢いで、俺のペニスは精液を吐き出した。
視界が白くなるような気持ち良さに、俺は呻いた。ピーチはきゃあと驚きの声を上げる。

放たれた白濁液は、ピーチの胸にびちゃびちゃと直撃した。
粘つく液体が、重力に従ってゆっくりと乳房の上を這い降り、やがて生地にも染み込んで、ピンクのドレスに黒い染みを作った。
俺はその様子を、ぼーっと見ていた。久しぶりの射精の疲労感に浸っていた。
一方、ピーチの視線は、未だに俺のペニスに注がれている。欲望を吐き出したばかりにも関わらず、それはまだ硬度を保っていた。
何を満足しているんだ、まだ足りないだろう?とでも言いたげに。

103:名無しさん@ピンキー
14/09/29 23:09:35.56 QBn1X/BS
「手、だけでは、物足りませんでしたか? でしたら……」

ピーチが、その場ですっと立ち上がる。彼女の喉がごくりと動く。
次の瞬間、俺は目を見開いた。
ピーチは前屈みになり、ドレスのスカートの端を掴むと、そのまま一気にたくし上げた。
真っ白で、柔らかそうな両足。その付け根、股間を覆い隠すのは、ドレスと同じピンクのショーツ。
俺がそこに目を奪われるのも束の間、ピーチはスカートの端を口で咥えながら、ショーツを脱いだ。
自分が見ている光景を、俺は信じることができなかった。
ピーチは、ショーツをテーブルの上に放ると、椅子を引き寄せてそこに座った。
そして、明らかに俺に向かって………両足を大きく開いた。俗に言う、V字開脚というやつだ。

「あなたが良ければ、ですけれど。こちらもどうぞ、お使いくださいな」

そう言うピーチ姫の声は、少し緊張していた。
俺は、自分が夢を見ているのだと思った。何もかもが、最初から夢だったのではないか、と。
だって、一体何があったら、俺の人生にこんなことが起きるのだろうか。
さらけ出されたピーチ姫の秘所。
薄い金色の茂みの中に、興奮してぱっくりと口を開け、涎を垂らす桃色の沼があった。
その下の薄い色の肛門は、きゅっと恥ずかしげに閉じている。
月明かりに照らされ、男を誘うピーチ姫の姿は、ぞっとするほど美しく、背徳的だった。
どうすればいいかわからない俺に対し、分身はさらに硬度と熱を増し、答えを出していた。
それでも迷う俺に、ピーチ姫が耳まで赤く染めて、切なげな声をもらす。

「ああっ……嘘。嘘でした……私が、あなたを欲しがっているのです。どうか、私にお情けを……!」

その言葉で、俺に残っていた最後の理性が弾け飛んだ。
椅子を蹴飛ばすように立ち上がると、獣のようにピーチの体に覆いかぶさる。
狙いを定めても、突き出した亀頭はピーチの下腹部を滑るばかりで、結局彼女の手で「ここですよ」と淫裂の前に固定してもらった。
俺は、一度大きく息を吸うと。腰を前に突き出し、ピーチを貫いた。

「はあっ! んうぅぅ……!」

ピーチの目尻から涙かこぼれる。お姫様の膣内は狭く、侵入者をたちどころに拘束した。
童貞喪失はピーチ姫、などというファンから殺されそうなフレーズが脳裏に浮かぶ。
欲望にせかされて、俺は夢中で腰を振った。膣壁がきゅっとペニスを締め付け、密着した襞が舐め回してくる。
女性の体は、こんなにも快楽を生み出すものなのか。いつの間にか、ピーチの手が俺の手に絡んでいた。

104:名無しさん@ピンキー
14/09/29 23:11:29.21 QBn1X/BS
「あふっ、ど、どうですか……私のお腹の中、気持ちいいですか?」

ピーチの問いかけに、俺は口で答えることができなかった。がくがくと首を前に振る。
彼女はそれを見て「うれしいです」と笑うと、顔を寄せ、キスをしてきた。
頬でも額でもない、正真正銘、唇同士のキス。俺は激しくピーチの最奥を突きながら、同時にキスを返した。
まるで、彼女のすべてを貪っているかのようで、興奮の炎に油が注がれた。
下では、ぱんっぱんっ、と腰と腰がぶつかり、上ではちゅうちゅうと唇と唇が吸い合う。
俺はピーチを求め、ピーチもきっと、俺を求めていた。できれば、永遠にこうして繋がっていたいとすら思う。
しかし、何事にも終わりがある。ピーチは喘ぎ声混じりに、俺に訴えてきた。

「あっ、あっ、ああっ……わ、私! もう、達してしまいます。んっ、くう……っ」

ハイヒールを履いた足が、俺の腰に巻きつく。
故意か、それとも無意識にか。どちらにしろ、彼女は離れるつもりがないようだ。
俺も、二度目の射精が近づいていた。
妊娠するかも、などという考えはほとんど頭になかった。ただ、ピーチに受け入れてほしい、とだけ思っていた。
ラストスパート。俺はさらに腰を強く押し付け、ピーチの膣肉から快感を引き出した。
そしてそれはピーチにも恩恵を与え、彼女は涎すら垂らし、悦びを露わにする。
出すぞ、と俺は吠えるように告げた。ピーチはこくこくと、先ほどの俺のように必死に首を振る。
俺はもはやためらわず、先端をピーチの子宮口(もちろん、童貞だった俺に正確にはわかりはしないが)に叩きつけ……
そのまま、二度目とは思えないほど大量に射精した。

「うあっ……ああああああああっ!」

ピーチは嬌声とともに仰け反り、体を大きく痙攣させた。
胎内に注がれる精液を一滴たりとも逃すまいと膣内が収縮し、肉棒を搾る。
気絶しそうな快楽の波に、俺は気を失わないように耐えるので精いっぱいだった。
射精が止まってからも、俺はピーチの体から離れなかったし、彼女も俺を放さなかった。
二人とも、愛の……俺としては彼女の方にも愛があると信じたい……交わりの余韻に浸っていた。
仰け反っていたピーチは、体を起こすと、額から汗の珠を垂らしながら、俺に微笑んだ。

「ふふふ……本当に、死んじゃうかと思いました。とっても素敵でしたわよ」

今度は、俺の方からキスをした。



数日後。俺は相変わらず乱闘をしていた。
今回は悲しくも一位を逃し、二位。勇ましくポーズを決めるマリオに、拍手を送る立場だった。
スマッシュボールに固執し過ぎたのが敗因だ。その隙を突かれて、一気に場外にふっ飛ばされてしまった。
『最後の切りふだ』はたしかに強力だが、決してそれだけで勝敗が決まるというわけではないのに。
反省し、リベンジを胸に帰途につこうとすると、そこにピーチが現れた。
彼女も相変わらず、花のように愛らしい微笑みを浮かべている。

「残念でしたね。あと少しでしたわ」

俺は大仰に肩をすくめ、運が悪かったんだ、と答える。
するとピーチはすっと俺の耳元に口を寄せ、呟いた。

「――今夜、どうでしょう? また、二人きりのお茶会、しませんか」

その声に含まれた、「女」の気配に、俺の体は一気に熱を帯びた。
戦いの時とは、まったく違う興奮を感じる。俺は、行くよ、としか答えられなかった。
ピーチはふふっと笑い、俺の頬にキスをした。
少なくとも、月を見て寂しさを感じる暇がない程度には……夜の戦いは、激しくなりそうだ。

105:名無しさん@ピンキー
14/09/29 23:12:38.31 QBn1X/BS
とりあえずこんなとこで。投下おしまい

106:名無しさん@ピンキー
14/09/29 23:33:11.78 Myd7bGYd
GJ!
久々にピーチがエロく見えた

107:名無しさん@ピンキー
14/09/30 08:52:18.96 B7jTZ16t
GJ!
扱い難しそうかなと思ってたけどMiiファイターもいいもんだな

108:名無しさん@ピンキー
14/09/30 13:54:20.65 An3A+/Rb
乙乙!
すごい良かった!

109:名無しさん@ピンキー
14/10/01 16:29:33.78 +Bxx8JA/
なかなか便利な竿役だなMiiファイター
カップリングに悩んだ時いいかもしれん

110:名無しさん@ピンキー
14/10/01 18:58:40.60 It1kg56c
>>109
もちろん、女miiファイターを男キャラに絡ませるのもアリだな。
彼/彼女らはデフォだと「ゲスト」だし、うまい具合に没個性だから汎用性がある。

111:名無しさん@ピンキー
14/10/01 19:51:33.33 ZvbHFaYS
またMiiファイターネタ投下してもよかですか

112:名無しさん@ピンキー
14/10/01 19:54:09.68 FjimivmD
もちろんよかです

113:名無しさん@ピンキー
14/10/01 20:23:32.63 ZvbHFaYS
『Self-Insert 2-1』


Miiファイターとして、俺がこのスマッシュブラザーズの世界にやってきてから、早半年。
俺は相変わらず戦いの日々を送っていた。まあ、戦う以外にやることなど、この世界ではそうそう無いのだが。
今回のステージはブリンスタ。狭い上に、戦闘中に足場が割れることがあるという、過酷な戦場だ。
うっかり足を踏み外しても、酸の海がせり上がってきている状態であれば落下は免れるのだが、個人的には酸に焼かれる方が嫌だ。
なので、黄色とも緑ともつかない刺激臭のする液体が足元に忍び寄ってくると、俺はさっさと高台に避難してしまうのだった。
当然、対戦相手もそれを見越しているわけで。

「敵に先読みされるような行動は取るなと、私は教えたはずだ」

向かい側の足場。そこに立つ人影は、赤とオレンジのパワードスーツに身を包んでいた。
今回の対戦相手である、サムス・アランだ。宇宙を股にかける、最強の賞金稼ぎ。
見かけはごついが、その鎧の中に何が隠されているかは、今さら言うまでもないだろう。
サムスのアームキャノンからミサイルが発射され、一直線に俺の方に飛んできた。
今の俺は、ヘビーアーマーに身を包んだガンナーだ。慌ててリフレクターを展開し、ミサイルを跳ね返す。

しかし、それも読まれていたらしい。
サムスはすでにアームキャノンを発砲していて、ミサイルを難なく撃墜。

爆炎が俺の視界を塞いだ。
これはまずい、とその場から離れようとしたが、酸の海は足元にまで迫ってきていた。
しかたなく、俺は右手のアームキャノンをサムスがいると思わしき方向に向け、むちゃくちゃに撃ちまくった。
相手が見えないのだから、狙いもなにもあったものではない。せめて牽制になれば、それでよかった。

赤い爆炎を切り裂いて、オレンジ色のボールが現れる。サムスのモーフボールだ。
この形態では、どう人体が変形しているのかわからないほど面積が小さくなる。
弾もろくに当たってはいないだろう。

俺はアームキャノンを下に向け、弾を発射。爆風の勢いに乗って、サムスに拳を叩きこもうとした。
だが、宇宙最強の賞金稼ぎは、俺の悪あがきを空中でひらりとかわした。そして俺の背後に回る。
振り返ろうとした俺は、視界の端に炸裂する閃光を見た。
それが極限までエネルギーを溜めたチャージショットであると気付いた時には、俺は空の彼方にふっ飛ばされていた。

「……まだまだ甘いな」



正直に言うと、俺はガンナーが苦手である。
攻撃してから着弾まで時間差があるために、素早いファイターにはなかなか当たらない。
うまくタイミングを図ろうと思っても、乱闘の最中ではそんなゆとりはない。
呑気に狙いなどつけていたら、背中からのルイージロケットで夜空のお星様だ。
だから俺の戦闘スタイルは、ファイターやソードマンの方に傾いてしまうのだった。

しかし、せっかく使える手があるのだし、苦手なまま放っておくのもくやしい。
そこで俺は、サムスに教えを乞うことにした。
戦闘のプロだし、ミサイルやボム、チャージショットなどの装備もよく似ている。
サムスも最初は渋っていたが、駅のホームに落ちている噛んだガムよりもしつこく頼み込んだおかげで、特訓をつけてもらえることになった。
もちろん、報酬としてゴールドは請求されているが。

114:名無しさん@ピンキー
14/10/01 20:27:37.62 ZvbHFaYS
「今日はここまでにしよう」

ブリンスタからあちこちステージを変え、最後に辿り着いたのは、天空に浮かぶ小さな島、戦場。
遠くに聳える山々は、暮れる夕日で赤く染まっていた。
体力を使い果たし、大の字になって寝転がっていた俺は、サムスの声に体を起こした。
島に生えている低木の幹に腰掛けているサムスは、いつの間にかパワードスーツを脱いでいた。

金色にきらきら光る、腰まで届くポニーテール。
切れ長の目と、引き締まった口元は、俺にクールビューティーという言葉を思い浮かばさせる。
戦いの中で引き締まった肉体は、首から下の、指先から爪先まで、ぴったりと体に張り付く青いボディスーツに包まれていた。
今の彼女は、ゼロスーツサムスと呼ばれている状態だった。
輪郭をまったく隠さないために、重力に背いてつんと上を向く、大き目な胸まで強調されて、俺は目のやり場に困った。
サムスの顔に視線をひた当てて、余計なことを考えないようにする。
それに気付いているのか気付いていないのか、サムスはふうと溜息をつくと、

「射撃戦から格闘戦への切り替えが遅い。相手が見えないからといって、攻撃が雑過ぎる。それに……」

形の良い唇が、つらつらと俺の戦いの問題点を並べていった。
それらは鋭いナイフのようにハートに刺さってゆき、俺はうぐぐと唸り声を上げた。
とはいえ、これは必要なことだった。自分の欠点とは、なかなか気付きにくいものだ。
特に、戦いの間は必死も必死なので、そこまで思い当たることは少ない。
なので、どうしても他人からの指摘が必要だった。欠点を知れば、後はそこを直すために努力すればいい。
二十分ほどして、ハートが刺さったナイフで埋め尽くされると、俺は立ち上がって頭を下げた。
わざわざ時間を割いてもらっているのだ。感謝してもしきれない。
サムスは腰を上げ、ゆったりとした足取りで俺の傍までやってきた。

「礼には及ばないさ、報酬はもらっているんだ。それに、私はただ、お前を叩きのめしているだけだしな。大したことはやっていない」

そして、サムスは少しだけ、口端を上に釣り上げた。

「……前よりも、動きはかなり良くなった。訓練だけでなく、実戦で鍛えてもいい頃だ。今度、乱闘で試してみるといい」

それが褒め言葉であり、彼女が笑ったのだと俺が気付いた時には、サムスはステージから離脱していた。
そのどちらも、俺にとっては初めてのことで。
沈んでゆく太陽を何となしに見ながら、俺の心臓は妙に高鳴っていた。

115:名無しさん@ピンキー
14/10/01 20:29:57.48 ZvbHFaYS
この世界における俺の家は、ゲーム『トモダチコレクション』に登場する島の、マンションだ。
もちろん、ステージとして乱闘に使われるものとは違う。そんな所で寝泊まりはしたくない。
純粋に、ファイターの居住用として用意された建物である。
さらにマスターハンドは、他の部分も丁寧に再現したようで、ゲームに出てくる施設もきちんと用意されていた。
たべもの屋や、服屋の存在は、とても助かった。乱闘などで金を稼げば、衣食住には事欠かない。
遊園地も機能しているらしいので、機会があれば遊びに行ってみたい。

住人は俺一人だけだが、他のファイターも遊びに来るため、寂しくはない。
そういえばこのあいだは、むらびとがたぬきちを伴って島を歩きまわっていた。家か店でも建てるつもりか?
ドアを開け、自分の部屋に入ると、人の気配があった。この世界では、いちいち泥棒に警戒する必要はない。
主なファイターの面々はそんなことはしないし、クッパやガノンドルフのような悪役は、もっと大きな悪だくみをする。
まあ、たまに遊びに来たカービィが、誘惑に負けて冷蔵庫に頭を突っ込んでいる、ということもあったが。
しかし、気配と同時に匂ってきた甘い香り―バターや卵、砂糖をたっぷり使った―によって、来訪者が誰なのか、すぐにわかった。
俺は安堵のため息をつき、ヘビーアーマーを脱いで、被っていたMiiフォースのヘルメットを帽子掛けに引っかけた。
リビングで待っていたのは、ワンホールの焼き立てケーキと、花のような笑顔だった。

「お帰りなさい。勝手にですが、ケーキを焼いて待ってましたわ」

そう言って、ソファに腰かけているピーチを見ても、俺は驚いたりしなかった。
数ヶ月前の夜、例のお茶会を経て、俺とピーチの仲はかなり親密になっていた。……マリオに申し訳ないくらいに。
お茶会という建前も徐々になくなっていって、最近ではお互いの部屋に出入りしていた。
もちろん普通におしゃべりをしたり、遊んだりもするが、男女が二人きりで行うアレコレも、しっかりとやっていたりする。
以前ゼルダに「あなたとピーチ、よく一緒にいるの見かけるわね」と言われた時は、心臓が飛び出しそうになった。
あの言葉に、他意はないと信じたい。

「今日も乱闘に行ってましたの? 運動した後は、甘いものが一番ですわよ」

俺が隣に座ると、ピーチはそう言って、ケーキを切り分け始めた。
柔らかいスポンジをナイフで切る手並みは見事で、ソードマンの俺でも真似できそうにない。
そんなところにもピーチの「女の子らしさ」を見つけてしまって、ちょっと胸がどきどきした。

皿にちょこんと乗せられた、苺のショートケーキ。
俺はそれを受け取ると、フォークで掬うように小さく切り、口に入れた。
生クリームのまろやかさと、苺の甘酸っぱさが口に広がる。
甘いものがそんなに好きではない俺も、ピーチのケーキは大歓迎だ。

116:名無しさん@ピンキー
14/10/01 20:31:45.52 ZvbHFaYS
「おいしいですか? ふふ、良かったです」

ピーチは自分の分を皿に取っていたが、まだそれには口をつけず、俺が食べるのをにこにこと笑って見ていた。
元いた世界では、女の子にケーキを作ってもらえるような立場ではなかったので、今の状況は、間違いなくこの世界で手に入れた幸せであると言える。

俺はしっかりと味わいながらケーキを完食し、淹れてもらった紅茶で一服した。こんな贅沢が許されるのか?と思ったりもする。
ふとピーチの方を見ると、俺はあることに気付いた。彼女の金色の髪を、白く小さい花が飾っている。

俺はそれに見覚えがあった。
というか、その白い花の髪飾りは、俺がピーチに贈った物だった。

この島の帽子屋には、帽子だけでなく髪飾りも売っている。
何日か前、いつもケーキや紅茶をごちそうになっているお礼にプレゼントしたのだ。
つけてくれたのか、と俺が言うと、ピーチは少し驚いた顔をしてから、嬉しそうに目尻を下げた。

「あなたからいただいたものですから。……気付いてくれたのですね」

女性のおめかしを見逃すほど、俺も無神経ではない。
もっとも、前の世界でそれを発揮する機会はなかったのだが。
だいたい、ほとんど毎日会っているピーチの変化に気付かないはずがなかった。

それからピーチは、ずっとにこにこ笑っていた。
すでに日が落ち、窓の外には夜闇が広がっているが、彼女の笑顔はそれすら照らせそうほど明るい。
俺も気分が良くなって、今日起きたことを彼女に話した。サムスに褒められたことを、だ。
強く凛々しく、常に冷静沈着。この世界に来る前から、ゲームのキャラクタ―としての彼女のことは知っていた。
それこそ、スマッシュブラザーズで操作したことは何度もある。

しかし、実際に意思を持ち動く、一人の人物として対面してみると、見方は変わるものだ。
サムスは、単なるキャラクターから、俺が尊敬するファイターの一人となった。
そんな相手から褒められるというのは、嬉しいを通り越して誇らしい。
そういったことを、俺は楽しくピーチに語っていた。

………ひと段落ついて、彼女の顔を見るまでは。

俺はぎょっとした。
途中から相槌がなかったので変だと思っていたのだが、ピーチの顔から、笑みが消えていた。
ぷくりと頬を膨らませ(これはかわいい)、青い目を細めて、俺を睨んでいた(これはちょっと怖い)。
俺は、機嫌がいい時のピーチしか知らないので、これは推測でしかないが。
もしかしたら、彼女は怒っているのではないだろうか。
俺はおそるおそる、どうしたのか、と尋ねた。何か、彼女が気に入らないことをしてしまったのだろうか。
乱闘から帰ってきて、まだシャワーも浴びていないのが原因でないといいのだが。

ピーチは何も答えなかった。
彼女は無言で、長手袋に包まれた手で、俺の顔を左右から挟み込むと。
そのまま一直線に、俺の唇を奪った。と同時に、滑ついた何かが口内に侵入してくる。
それがピーチの舌だとすぐに気付き、俺は反射的に自分の舌を絡めた。
ディープキスも、もはや慣れたものだった。ここまでいきなりされたのは初めてだが。
んふー、ふー、とピーチの熱い息が顔にかかる。俺の肩に触れる手は、指が肉に食い込んでいた。
少しばかり痛かったが、そんなことを気にしている場合ではない。

ピーチは唇をぴったりとくっつけ、ちょっとでも離れようとすれば、飢えた獣のように再度食らいついてくる。
その密室の中で、ピーチの舌が暴れまわっていた。並ぶ歯をなぞり、舌を舐め、這い回る。
本当に食われるんじゃないだろうか、と俺は怖くなった。
しかし、ここでされるがままでは男がすたる。俺も舌を動かして、彼女に反撃した。
鼻でしか呼吸ができず息苦しいが、途中でやめることなど出来なかった。
互いの口内で唾液が混じり合う心地よさは、どう表現すればいいかわからないほど素晴らしい。
もしも生きていくために息を吸う必要がなくなったら、俺たちは三日も四日もこうしてくっついているかもしれない。
やがて、ピーチはひとまず満足したのか、自ら唇を離した。銀色の糸が伸び、ぷつんと千切れる。

117:名無しさん@ピンキー
14/10/01 20:34:47.62 ZvbHFaYS
「はあ、はあ……はふぅ……っ」

ピーチの表情は、蕩けきっていた。
半開きになった口からは涎が垂れ、頬は赤く染まり、目には涙が溜まっていた。
両肩は激しく上下して、その度に、俺の目の前で豊満な胸が揺れる。
俺は手を伸ばし、ピーチの涎を拭ってやった。それで、彼女はにっこりと笑った。
少しは機嫌が直ったのかなと、俺は安心していたが。ピーチの攻勢は、まだ終わってはいなかった。

いつの間にか俺の肩から離れていた手が、今度は股間部に触れていた。
今のディープキスで勃起していたことに、彼女は気付いていたのだ。
ピーチは、ズボンの生地の上から亀頭を撫で回すと、囁くように俺に言った。

「キスだけで、もうこんなに……いけない子は、食べちゃいますね」

ピーチはソファから下り、俺の目の前で膝立ちになった。
そして――これもまあ、割といつものように――ズボンのジッパーを下ろし、俺の硬くなったペニスを解放した。
醜いとすら言える男の肉棒と、それにうっとりとした視線を注ぐ、ピーチの美しい顔。
いつ見ても、罪悪感を呼び起こし、そして自分の中の雄に火をつける光景だった。
ピーチは幹を右手の人差指と親指で固定し、左手で髪を掻きあげると、ぺろりと口元を舐めた。
まるで、獲物を目の前にした雌犬だ。

「それでは、いただきます。はむっ……んむぅ」

ピーチは躊躇いなく、俺の亀頭に唇を被せると、そのまま一気に根元まで飲み込んだ。
口内の粘膜が、敏感な部分を擦る感覚に耐えかね、俺はううっと呻いた。
だが、こんなのはまだ、本当に序の口だ。
股間をすっかり占領したピーチは、今度は舌を使って、自分の所有権を主張し始めた。

舌先が鈴口をぐりぐりと抉る。
当然中に入るわけがないのだが、そんなことはお構いなしに、尿道まで掘り進もうとしていた。
一瞬離れても油断してはならない。ピーチは、亀頭にべたりと舌裏を乗せ、左右に動かして擦った。
かと思えば、次は裏筋に移動し、舌を前後させてくすぐってくる。
くびれた部分も丁寧に舐め、汚れを残らずこそぎ取る。この上、両手で陰嚢をやわやわと揉むのも忘れない。
さっきも言ったが、俺は帰ってきたばかりで体を洗っていない。当然体は汗臭いし、股間などもっての他だ。

しかしピーチは、味を感じるための器官を、そこに擦りつけていた。
それがまるで、自分の大好物であるかのように。
俺は奥歯を噛み締め、この情熱あふれるフェラチオに耐えていた。
まだ、ピーチの熱い口の中に留まっていたい。

「はっ、んぐっ……おいひ、おいひいでふ……はふ、んん……っ」

こんな、洗ってもいない臭いのが好きなのか、と俺が聞くと、
ピーチはこくりと顎を引いた。

「ふぉれ……くひゃくて、ひょっぱくふぇ……あなひゃの……ひゅ、ひゅきぃ……♪」

それで、ピーチはさらに興奮したらしい。
頭を激しく上下させ、ペニス全体を刺激し始めた。精液を搾り取るための動きだった。
ふんっ、ふんっ、とピーチの鼻息が荒くなる。
頭を引けば、ペニスに吸い付いている口の肉が離れまいとして下品に伸びる。
時折、舐め回す舌が勢い余って唇から飛び出て、唾液が玉袋を濡らした。
ぐぽっ、ぐぽっ、ぐぽっ、と淫らな音が俺の脳を犯す。膝ががくがくと震えた。

118:名無しさん@ピンキー
14/10/01 20:37:24.38 ZvbHFaYS
俺はたまらず、ピーチの頭を両手で押さえた。
女性は無暗に髪を触られるのを嫌うという話を聞いたことがあるが、今のピーチはまったく意に介していなかった。
上下運動の激しさで、彼女の頭に乗っていた王冠が落ち、ごとりと床に転がる。
それすら、ピーチは無視した。
金で作られ、宝石で装飾されたキノコ王家の象徴は、無意味なゴミのように放置された。
この、俺の股間に顔を埋めている女性が、一国の姫君であると思う奴がいるだろうか。
今のピーチ姫は……貪欲に雄を求める、一匹の雌でしかなかった。

尿道の奥から、灼熱の塊が駆け上ってくる。俺は、出すぞ、と叫んだ。
ピーチは離れるどころか、さらにスピードを上げた。長い金髪の先端が、悦びを表現するかのように跳ねまわっている。
我慢する理由はなかった。というか、我慢しきれない。
俺は、ピーチの口の中に射精した。命を削っているのかと思うほど、それは大量だった。

「んぶっ!? はぐっ、ぐぅぅ~~~……ごく、ごく……っ」

ピーチは目を見開き、苦しげな顔をしながら、しかし口は離すことなく精液を嚥下した。
細い首の、喉が動く。俺は自分の精液が、ピーチの食道を流れ落ち、胃に溜まってゆくのを幻視した。
このまま死んでも構わない、と半ば本気で思った。射精って本当に気持ちいい。

出された分を飲み干すと、王女は頬をきゅっとへこませた。
ぢゅぞっ、ぢゅぞぞぞっ、とピーチはわざと音を立てながら、ストローのように吸引する。
尿道にこびりついている分まで吸いつくすつもりのようだ。淫乱としか言いようがない。
そして、ひとまず出切ったことを悟って、ピーチはようやく、ちゅぽんと音を立てながらペニスから離れた。
俺はもはや、指一本動かせなくなって、ぜぇぜぇと荒く息を吐いた。
今までも、何度かピーチにフェラチオをしてもらったことはあるが、ここまで激しいのは初めてかもしれない。
何が彼女に火を点けたのだろうか、とぼんやりと考える。

「ね、どうでした? 私のお口、気持ちよかったですよね? だって、私が溺れてしまいそうなくらい、いっぱい出してくれたんですから……」

そんな、男に媚びるような声を出しながら、ピーチが俺を見上げてくる。
やはり、いつもの彼女と、何かが少し違った。何故かわからないが、なんとなく不安そうに見える。
とにかく俺はピーチを安心させたくて、笑顔を作り、金色の髪を指で梳いた。
ありがとう、よかったよ、と声をかける。ピーチは、嬉しそうに目を細めた。

「んふぅ……ありがとうございます」

その後は二人でシャワーを浴び、場所をベッドに移して、熱い夜を過ごしたのであった。

それから数日後。昼間は戦い、夜は時々爛れた時間を過ごす俺に、ある変化が訪れた。
サムスが、俺を避けるようになったのだ。

119:名無しさん@ピンキー
14/10/01 20:38:32.85 ZvbHFaYS
今回は前後篇に分けることにした。投下終了

120:名無しさん@ピンキー
14/10/01 22:01:28.63 +Bxx8JA/
乙乙
ピーチがすっかりビッチ姫に…

121:名無しさん@ピンキー
14/10/02 00:30:44.82 wxezt37e
Miiファイターはどう足掻こうがオリキャラになっちゃうからな
そこらへん苦手な人も出てきそう

122:名無しさん@ピンキー
14/10/02 08:01:55.30 5BZVIhSg
女体化擬人化も人を選ぶな

123:名無しさん@ピンキー
14/10/02 14:04:25.29 wkDEWfzv
枯れ木も山の賑わいと思って書いたけど
駄目ならやめるよ

124:名無しさん@ピンキー
14/10/02 17:09:40.05 Xuuyr7zg
続き期待してるし、書いても駄目じゃないと思うよ

125:名無しさん@ピンキー
14/10/02 17:40:29.81 jMHNOW9X
むしろここで切られたら生殺しもいい所だ…
乱闘しながらのんびり待ってるよ

126:名無しさん@ピンキー
14/10/02 18:05:40.85 BQsUi0m5
投下もしないで文句だけ言うお客様気取りは無視してたらいい
Miiも女体化も擬人化もどんとこい
苦手な人に対してはNGしやすいようにしてたらいいだけじゃね?

127:名無しさん@ピンキー
14/10/02 19:28:41.77 0M8mUtTz
特殊な内容のやつは注意書きあるといいかも

128:名無しさん@ピンキー
14/10/02 20:06:58.50 lrmjUmIS
注意書き把握
基本的になんでもありだから
読みたく無いやつは読まなければいいわけだし

129:名無しさん@ピンキー
14/10/02 21:15:33.94 Wev424cq
気が引ける&ちょっと長めの場合はwikiに貼ってある
アップローダに上げるという手もあるぞ

130:名無しさん@ピンキー
14/10/03 19:54:12.83 NakIARvy
女体化ネタを誰かオナシャス

131:アイク×ピット♀
14/10/03 22:39:01.40 dDdRp9Ps
ちょうど女体化ネタものが書けたのでアイク×ピット♀投下
苦手な人は名前欄NGしてくれ

132:アイク×ピット♀
14/10/03 22:39:53.93 dDdRp9Ps
―よいですか、ピット。天使たるもの、いついかなる時も油断は禁物ですよ。
―はい!心得ております、パルテナ様!


「うわーっ!!ここにこんなものがあるなんて……!」

ある晴れた日の昼下がり、天使は一人感嘆の息を漏らす。
二度目となる大乱闘への参戦、本日試合のないピットは、
一度目とはまた仕様の異なる施設内を探索していた。
人の分け入らないであろう森林の奥へと好奇心の赴くまま進んだ先に見つけたものは……

ピットが愛してやまない温泉であった。

「これこそまさに、秘湯!ってやつかなぁ。こんなとこ、滅多に来れないよね。」

温泉の周りをぐるぐる歩き品定めをするかのように観察する。
大人数で入るには小さい温泉だが、一人で入るとするなら十分すぎるほどで、
文字通り羽を伸ばして堪能できること請け合いである。
ファイター達の過ごす寮にはもちろん浴場があるが、
なにしろ大乱闘に参戦する人数は毎度増えており、
いくら広い浴場と言えど常に人や人でないものでごった返していて
広い風呂を独り占めして悠々と過ごす、ということはほぼ不可能であった。

「ここは見つけた人の特権ということで……入っちゃってもいいよね!ピット、一番風呂行きまーす!」

と、勢いよく温泉に飛び込もうとしたが何かを思いピタッと静止する。


「誰も来ないだろうし、たまには……いいかなぁ」

普段、ピットは神殿以外で温泉に入る際、着衣のまま入浴していた。
それは主パルテナからいかなる時であれ油断は禁物であると口を酸っぱくして教えられため、
それに忠実に従っていたのであった。
しかし、着衣入浴に慣れているとは言え、やはり服を脱いで入る時とは解放感もリラックス感も違う。
できればやはり、着衣のままではなく裸で湯に入りたい。
ピットは人目を警戒して辺りを見回す。

133:アイク×ピット♀
14/10/03 22:41:13.47 dDdRp9Ps
空は抜けるように青く晴れ渡っていたが、森は静寂に包まれており、何者かが潜む気配もない。
ファイター達が普段行動している範囲からもかなり遠く外れている場所であるため、突然誰かが現れる!
といった可能性とは無縁のように思われた。

―そもそもここまで遠くに来てしまって、ボクはちゃんと帰れるんだろうか?

と別の不安が生まれる。

「とりあえず……多分、きっと、誰も来ない!……はず。短い時間だったら大丈夫だよね。……きっと。」

もごもごと言い訳をしながら自らの羽衣に手を掛ける。そのままするすると脱いでいく。
パルテナがピットに着衣のまま入浴せよと指示しているのは、
もちろん裸の時や着替えの最中など油断しているときに敵に襲われなどしないように、
という予防策としての面と、もうひとつ理由があった。
すっかり衣服を取り払い、一糸纏わぬ姿となったピットの胸には、ほんのわずかにだが膨らみがあった。
脚の間には、雄の証明―は、無く、無毛の丘に未だ誰の侵入も許していない乙女の秘所があった。


「ピット、我々にとって人間は守るべき対象ではありますが、
 同時に警戒しなくてはならない存在でもあります。
 彼らは知恵を持つ賢き民ではあるのですが……
 獣のような野蛮な面を秘めている者がいるのも確かです。」
女神パルテナはかつての大乱闘参戦の際に、愛しい天使にこう指導した。
「ですから、地上に降り立つ際にはこのように性別を隠し、
 決して暴かれぬように気を付けるのです。いいですか?」
「わかりました、パルテナ様!」
「大乱闘に参戦するファイター達は皆紳士的な英雄だとは思いますが、一応対策しておかないと。
 男性陣がかなり多いので何が起こるかわかりませんから……万一、本が薄くなるような展開になったら即ヤラレチャッタですよ。」
「本……?」
「こちらの話です。幸いある程度隠せばあなたの性別は傍目にはわからないはず。くれぐれも気を付けて。」
「はい!パルテナ様!」
「胸もまっ平らだから潰さなくても大丈夫ですね。まな板でよかったですねピット。」
「うう……パルテナ様ひどい……。」

それ以来、ピットは女神パルテナの指示に忠実に従い、前の大乱闘では見事隠しおおせたのであった。


「ちゃちゃっと出たら大丈夫だよね!前だって全然バレやしなかったし、
 今回はパルテナ様だって一緒に参戦してるから何かあったらきっと何とかしてくださるはず!」

慢心しきったピットはすっかり油断して、女神との約束に反し、温泉を素肌で堪能するべく足を差し入れた。

「うひゃー!!癒されるー!!」

あれよあれよという間に肩まで浸かる。温泉は天使にとって癒しの力が強いようで、
ピットの顔はふにゃふにゃに弛緩しきっていた。

「すごいなー。プライベートビーチならぬプライベート温泉……。
 なんか変だな。温泉って英語でなんていうのかなぁ。まぁいいや。」

134:アイク×ピット♀
14/10/03 22:44:17.70 dDdRp9Ps
一人であれこれ言いながら、翼を湯のなかに思いっきり広げ、四肢を放り出して湯を堪能する。
夕日に近づきつつあるが日はまだまだ明るく、さんさんと気持ちのいい陽射しを浴びながら入る温泉は格別であった。
短い時間だったら大丈夫……などと入る前には言っていたはずが、完全に時間を忘れ、ご機嫌な天使は歌まで歌い出す始末。

「パルテナ様は~いつも笑顔~♪ボクはおかわり二杯まで~♪」


「妙な歌だな。」

突然後ろから声をかけられる。
しまった。こんなに寮から離れた場所なら誰かに見つかることもないと思っていたのに。油断していた。
ごめんなさいパルテナ様……などと思考をあちこちに巡らせながら、ピットは声の主を確認しようと後ろを向く。
逆光でその大きな影のみが一瞬映し出された。

「ゴリっ……!?」

やがて目が光に慣れ、その姿をとらえる。

「あ、アイクさん!!??」
「いま一瞬何か違うことを言いかけなかったか?」

アイクは少しむっとした様子であったが、ピットにとってはそれどころではなかった。
まずい、バレてしまう、このままではパルテナ様曰く即ヤラレチャッタだ。
なんとかしなくては。なんとかできるのか……。
早くなんとかしないとアイクが獣のように襲いかかってくるかもしれない!ああ今にも……!

「しかし……温泉か。こんな奥にこんなものがあるとはな」

(……あれっ?)

ピットの焦りに反してアイクの反応は至極穏やかなものであった。

(パルテナ様の話だと、もっと、なんか、ウガー!でグオー!な感じになるかと思ってたのに……)

予想外の反応に拍子抜けして呆けていると、アイクが自分の鎧を外し、
服も脱ごうとしていることに気づいた。

「えっ……ぬ、脱ぐんですか!?」
「ああ。俺も折角だから入ってみようかと思ってな。なんだ、独占する気か?」
「い、いえ別に全然そんな気は……ええっと、ただその、なんていうか」
「なんだ?男同士なんだから気にすることもないだろう。妙な奴だな。」

その言葉にはたと気がつく。

男同士。
そう言った。

135:アイク×ピット♀
14/10/03 22:46:02.05 dDdRp9Ps
(バレてない!ウソ!?)

視線を落とし自らの体を確認する。
この温泉は澄んだ湯ではなく濁っており、湯のなかに入ってしまえば中の様子は見えない。
下半身は全く見えないため、肝心な所はアイクにはまったくわからないだろう。
鎖骨から胸の上にかけての部分は湯から出ているため見えてしまっているが、
幸い?その膨らみがわずか過ぎるため、全くバレていないようだ。
穏やかな胸ですね―ふと誰かの声が浮かんだ気がする。

そうか……ボクの胸程度だと全く気付かれやしないんだな……。


まな板でよかったですねピット。

パルテナの声が脳裏に蘇る。ハイ、よかったですパルテナ様。よくないけど。

とにかく今のところはバレていない。
このまま温泉に浸かり続け、アイクが出ていったあとにこっそり出よう。
そうすればきっと最後までバレずにすむはずだ。そうだ、そうしよう。

一人であれこれ考えているうちにアイクの方はすっかり裸になっており、まさに湯に入らんとしていた。

「あ゛っ…わわわ、わ!」

変な声が出た。それも仕方がない。アイクの肉体は見事に鍛え上げられ、まさに筋骨粒々という言葉がふさわしい。
前の大乱闘ではその振るう剣に比べてむしろ華奢であるとまで言われていたが、いまやその面影はどこへ消えたのやら。
華奢という言葉とは程遠い、泣く子も黙るような逞しい姿に成長していた。

対してピットは部下のイカロスマッチョ以外に雄々しい肉体の持ち主などほとんど見たことはない。
そのイカロスマッチョや、ほかの部下のイカロスでさえ裸体など見たことがない。

目の前のジャングルでも余裕で生きていけそうな蒼炎の勇者が、ピットが初めて目にする異性の裸体であった。

(こ、これは……ダメ、ダメだ!)

思わず手で顔を覆う。が、好奇心もあり指の隙間から窺い見てしまう。

(あー……あれが、その、いわゆる……)

指の僅かな間から天使が凝視するのは、アイクの脚の間。
話には聞いたことがあったが、それはピットが最初に見る男性器であった。

(大きいなぁ……あれ何にどう使うんだろう……って言うか
 何見てるんだボクは!うそ!うそうそ!別に興味なんか無いんだからな!!)

手で顔を覆ったままはげしくかぶりを振る。自分の中にある邪な好奇心を振り払うかのように。

「どうしたんだ?」

湯に浸かったアイクはピットが妙な様子である事に気づいた。

「ベベベ別にっ!?何でもナイデスけど!?あーいいお湯デスネ!?」

本人としては極めて冷静を装っているつもりであるが、怪しすぎる事は言うまでもない。
しかし本人は混乱していて気づかない。

136:アイク×ピット♀
14/10/03 22:46:34.13 dDdRp9Ps
「そう言えば、風呂場であんたと会ったことが無かったな」
「エエ……そそそうですね……!」
「苦手なのか?他人と一緒の風呂は。例えば、裸を見られるのが嫌だとか。」

「!」

そうだ!その手があったか!このまま頑なに湯に浸かり続けていればいずれ怪しまれてしまうだろう。
しかし、裸を見られるのが嫌だとか、そういうことにしてしまえば怪しまれずに済むかもしれない。

「そうなんです……ボク、羽が生えてたりほかの人と身体が違うでしょ?だから……」

どうかこのまま誤魔化されてくれ。パルテナ様、ボクをお守りください。
必死で祈りながらピットは言葉を紡いだ。

「そうか、だが気にすることはないだろう」
「へ?」
「確かに常人とは身体の構造が違うだろうが、ここにはもっと変なやつがいるだろう。
 玉に手足が生えたようなやつまで複数いる。羽どころか尻尾や角まで色々生えているやつもいる。
 違うからといって気にすることはない。違うか?」

しまった。

確かにファイター達は翼があるからどうこうとか言っている場合ではないほど多種多様である。
この言い訳は通じなかったか。

「それに、俺のいたテリウスではお前のように翼がある種族もいる。
 鳥翼族と言うんだが……だから、その、なんだ。俺は見慣れているし、本当に気にすることはない。」

なんと暖かい気遣いであろう。もし本当にコンプレックスを持っていたなら救われたであろうが、
ウソをついている身としてはただただ肩身が狭くなるのみであった。


「ぁ……アリガトウゴザイマス……」

うまく盾にできると思っていた前提が儚く崩れ去り、更に嘘をついている罪悪感もあり項垂れる。

どうしよう。
元々嘘をついたりするのは上手くない。これ以上どう誤魔化せばいいんだ。
考えを巡らせているピットの耳にザブザブという音が聞こえる。
次いで、頭に何かが乗った感触。

137:アイク×ピット♀
14/10/03 22:48:10.66 dDdRp9Ps
「ほら、気に病むことはない。な?」

気づけばアイクがそばにいてピットの頭を撫でていた。
大きな体つきにそぐわぬ優しい手つきであったが、ピットとしてはそれどころではない。

(あ゛あ゛あ゛あ゛近い!近い!っていうかバレちゃう!ダメ!ダメ!どうしよう!!!)

予想外の事態にただただ混乱する。とにかくこれ以上近くにいると間違いなくバレてしまう!
彼から離れなければ!どうやって!?ああ、近くで見ると本当に逞しい肉体。
まったく未知の雄の肉体。顔が熱い。そんな事に気をとられている場合ではないのに!

思考がぐるぐる回る。
そして視界も回りだす。

(あれ……!?)

音と湯の温度が遠ざかる。視界も薄く暗く閉じていき……
「おい、どうした!のぼせたか!?」アイクの声が彼方で聞こえたような。
アイクがこちらに急いで駆け寄ってくる様子がかすかに見える。世界が遠い。
自分の肉体が誰かに持ち上げられたような気がする。
あれ?それってけっこうまずいんじゃ。朦朧とした頭でぼんやりとそんな事を考えた。

ピットは湯から上げられると徐々に意識を取り戻した。
どうやら興奮やら何やらが相まってのぼせたようだ。
温泉の縁の岩場に上半身を預ける姿勢で寝かせられていた。
思考が回復するにしたがって状況をじわじわと理解した後、
ハッと気づいて身を起こし、身体を隠す。が、もうすっかり遅かった。

「その、すまん……。のぼせていたようだったから、夢中で……。
 全然気づかなかったが、そういうことだったんだな。」

アイクが隣で気まずそうに目をそらしながらぽつりぽつりと呟く。


  バレた。


ようやっと冷静さを取り戻したピットは自分の状況を悟った。
自分の身体は濁った湯からすっかり上げられ、もう隠すものなど何もない状態ですべてをアイクに曝したのだ。
これ以上はもう何もごまかせはしない。

―天使たるもの、いついかなる時でも油断は禁物です。

パルテナの教えが響く。ああ、パルテナ様、申し訳ありません。
ボクはどうやらこのまま即ヤラレチャッタコースのようです。
ピットが絶望のまま放心していると、次にかけられた言葉は予想外に優しい声色のものであった。

138:アイク×ピット♀
14/10/03 22:48:47.83 dDdRp9Ps
「安心しろ。誰にも言わん。俺もこの事は忘れる。」

仕方がなかったとはいえ、悪かったな、とアイクは付け足す。
よく飲み込めず、頭のなかで反芻する。

「え……言わないって……忘れる、って……?」
「言葉の通りだ。何か事情があるんだろう?俺はもう触れない。その方が良いだろう。」
「うそ……。」
「何がうそだ。信頼できないか?」
「いや、あの、ええっと、パルテナ様から聞いてたことと随分違うから……驚いて、その、ごめんなさい」
「あの女神から?一体どんな話を聞かされていたんだ」
「えーっと人間は賢いけど獣で油断すると即ヤラレチャッタだから
 気を付けなさいってずっと言われていたんです」
「……???よくわからんが随分な言われようだな」
「ごめんなさい、その、騙すつもりがなかったって言ったら嘘になるんですが……」
「ああ、気にするな。女神も考えあっての事だろうからな。悪意がないのはわかっている。」

なんと優しいのだろう。前々から頼れる人物であることはわかっていたが、
こうやって実際にその優しさに触れると感動する。
改めて、目の前の勇士は信頼に足ると実感した。

「アイクさん。ありがとうございます。……その、アイクさんでよかったです。」
「礼を言われるような事じゃない。まあ、あまり気にするな。
 ……そうだ、このままだといかんな……。俺はもう上がろう。
 あんたも着替えるといい。気まずいだろう、色々と。」

アイクはいまだ裸のままの少女天使に気をつかって切り上げようとしたが、
当の天使からの返答は意外な提案だった。

「いいえ。まだ浸かっててください。ねえアイクさん、
 どうせバレちゃったんだしもうこのまま一緒に温泉に入りましょうよ。」
「それは……。あんたが良いって言うなら構わないが……いいのか?」
「はい。ボクの都合でアイクさんの折角の温泉を邪魔しちゃ悪いですし。
 それにもうアイクさんには隠す必要ないですしね。何て言うんですっけ。
 毒キノコ食べるなら軸までってやつですよ!」
「それはそんな誤った食育指導のような言葉ではなかったと思うが」
「いーから!湯冷めしちゃいますよ、浸かりましょ!温泉ですよ温泉!」

ピットの勢いに押されてアイクはずるずると湯に引き込まれる。
アイクが温泉の底に座り込むと、そこにピットがぴったりとくっついてきた。
もはや何も隠す必要はないからと開き直っているのか、打って変わってえらく積極的だ。

「やー、いいですねえ!温泉!これ裸の付き合いってやつですか?
 あー隠す必要がないって気楽~~」

139:名無しさん@ピンキー
14/10/03 22:55:47.08 rKWWQFZQ
すまん連投引っ掛かった上に変なことになってるのに気づいてなかった、ごめんなさい

140:名無しさん@ピンキー
14/10/03 22:58:30.72 rKWWQFZQ
>>139=>>132です
あれ?別に変なことなってなかったか
何度もすみません、続きいきます

141:アイク×ピット♀
14/10/03 22:59:15.09 dDdRp9Ps
天使は危機感など一切無しにのんきすぎる事を言いながら体重を預けてくる。
先程抱えあげたときは無我夢中で意識していなかったが、やはりその柔肌は少女のそれである。
ピットの体型はまだまだ幼い子供に近いようなものであったが、
その柔らかさを妙に意識してしまい―

(まずい!)

アイクはまだまだ若い精力溢れる青年である。
多少幼いとはいえ異性に密着されて無反応でいられるほど枯れてはいない。
しっかりその性器は興奮を受けとめ勃起していた。
濁った温泉で助かった。これが丸見えだったらピットは悲鳴をあげていたかもしれない。
先程まではピットがバレないよう苦悩していたが、立場逆転である。
今度はアイクがバレぬよう苦心する番であった。

ピットはと言うと、もはや自らを煩わせるものは何もないとばかりに楽にしている。
物珍しげにアイクの肉体を観察して、わあアイクさんの腕、
ボクより二周りくらい大きいんじゃないかなーなどと呑気な歓声をあげているが、アイクは気が気ではない。
と、その時、足を滑らせたのかピットの身体がアイクの方へ倒れこんだ。
行き場を失った手が、今アイクが最も触れて欲しくない場所へと触れた。

「えっ!?な、なにこれ」

ピットは驚いて手を引っ込める。なにか未知なる固いものに触れた。
脚だろうか?いいや、それは脚とは大きさのまったく異なる棒状のナニカであった。

(まずい……このままだと非常にまずい!!)

アイクはどうにかこのまま何事もなく切り抜けねばと思ったが、
次の瞬間またしても股間にピットの手が触れる。

「あった!これだ!」
「!?何をっ……」

なんとピットはわざわざもう一度自ら探り当ててきた。
小さな指先がアイクの性器をちらちらと撫でていく。

「こ、これはなんですか?一体……どうなっているんですか?」
「っ……!」

142:アイク×ピット♀
14/10/03 23:00:19.24 dDdRp9Ps
無知ゆえの天然の言葉責めめいた疑問を口にする。その間も探る手つきは止まらない。
やっている本人は完全に無自覚だが、
アイクの方としてはくすぐったいような快感を与えられ続けているのだからたまらない。
更に、探っていたピットの手がアイクのそれを握りこんだ。刺激に限界を受け、白濁を発する。

「うわっ!?跳ねた!?」
「……ぅ、はっ……ゃ、めろ」

やっとのことでアイクは制止の言葉を絞り出すが、すでに遅かった。
赤茶に濁った温泉の湯のなかに白が混ざり込んでいく。

「あの、ごめんなさい……ボク何かしてしまったんですか?」

鈍いピットもアイクの様子の変化におろおろしだす。

「すみません、ボク、えっと……何か変なことしてたらごめんなさい」

とんでもないことをしでかしておきながら無知故になにもわかっていない。
その無垢な姿に妙な気がわき起こる。

汚してみたい。
この白を、純白の翼を背に持つ何も知らぬ天使を己の色で染めてみたい。

アイクの内にそんな感情が芽生えた。
その勢いのまま、欲望がアイクの理性を食いつくさんとする。

アイクも、そしてピット当人も、パルテナが警告していた本当の懸念である、
天使のもつ魔性の魅力については無知であった。
人を狂わせ、理性を殺し、獣の性を目覚めさせる天使の魔性を。

アイクが湯から立ち上がる。先程射精したばかりだというのにもう股間のそれは硬く屹立していた。

「う、わぁ!?」

ピットは思わず素っ頓狂な声をあげた。

なんだアレは!?

ピットは眼前の状況がうまく飲み込めず目を白黒させる。
さっきアイクが温泉に入る際に見たものと同一とは到底思えないが、
別のものに生えかわったわけがないので恐らくソレがアレなのだろう。

なぜこんなことになっているんだ。
最初見た時からすごいものがぶら下がっていると思っていたが、あれはもはや凶器である。

「あの……一体何が……どうなって……」

しどろもどろにピットが言葉を紡いでいると、アイクがそのままピットに覆い被さってきた。

「んひゃっ!?」
「……これが何か知りたいか」

アイクが低く唸る。

「えっ……」
「教えてやろう。お前の体に」
「ちょ、ちょっと何を―!?」

143:アイク×ピット♀
14/10/03 23:02:20.06 dDdRp9Ps
抵抗しようとするもアイクの圧倒的な力量の前ではたやすく征服される。
武骨な手がなだらかな胸に触れる。ほとんど肉が付いていないような薄い身体だが、
男にはない柔らかさがそこにあった。

「ゃ、くすぐった……ひゃん!!」

太い指が淡い色合いの乳首を摘まむ。そのままゆっくりと指の腹で擦る。

(なに?これ……)

くすぐったいような、微弱に電流が走るような初めての感覚にピットはただひたすらに戸惑う。

「あ!」

とうとう片方を口に含まれる。ピットは逃げない。
身をよじって抵抗しようにもアイクに易々とねじ伏せられるのは目に見えている。それに……。

「んぁ!あっ……は、ぁ……」

ピットの身体が跳ねる。自身の胸に吸い付くアイクの頭を抱き締め、呟く。

「もっと……」

ピットはもはや逃げたり抵抗することは考えていなかった。
今まで知らなかった感覚が自分の中に芽生えつつある。
くすぐったいような、怖いような。
ソレが何なのかもっと知りたい。恐怖はあるが、それよりも好奇心が勝った。

要求に答えてアイクは更に勢いを強める。

「あ!……や、やあぁ……!!」

与えられた刺激に素直に反応する。

「や、ぁあ!気持ちい……!!」

感じたまま善いと言葉にする。自分の発言に驚きピットが思わず両手で口を抑える。
ピットの腕から自由になったアイクの頭が胸から離れる。

「次だ。」

短くそれだけ告げると、指を下の方へと這わせて行く。

「ひぅ……っ!」

くすぐったさにピットが耐えていると、指先は下腹部を経て秘所へと行きつく。
既にそこは十分に潤っていた。
誰も受け入れたことのないそこをほぐすかのようにゆっくり指を動かす。
すると愛液がくちゅくちゅと音を立てる。

「ぁ……だ、だめそこっ……!」
「こんなに濡らしておいて何を言う」
「お……温泉、入ってた、から……やっ……!」
「違うな。温泉の湯じゃない。自分でもわかっているだろう」
「ひぅっ……し、知らない……こんなのわかんない……初、めて……んぁっ!」

アイクの太い指がより内部に進もうと侵略してくる。
ただの指の一本ですらも、初な身体には、思考をそれに乗っ取られる程の刺激になる。

「ぁ、はぁ、はぁ…あっ……!」

144:アイク×ピット♀
14/10/03 23:04:23.04 dDdRp9Ps
自分の内部が、突如訪れた異物に困惑している。だがアイクはお構いなしに指を進める。

「ひあぁあ…っ!やだ…だめだめだめ、怖いっ……!」
「だめ?何がだ……随分としっかりくわえこんでいるようだが」

内部をゆっくり掻くように指を動かす。
異物に驚いていた身体も徐々にそれを受け入れ、しっかりと吸い付き締め上げていく。

指一本でもかなり狭い。
自分のを挿れたら裂けるのではないか、とふとアイクは考えたが、ここでやめることは叶わない。
アイクの方も、天使の魔性に悩まされているのである。
身体を密着させるとピットの肌の柔らかさと共に不思議な香りが伝わってくる。
その芳香は天性の媚薬とも言うべきで、嗅ぐ者の脳を支配し理性を徐々に蹂躙していく。
頭の一角が痺れるような心地がする。
本来ならば指ではなく己の剛直を突き立て獣が如く犯し尽くしたいところではあるが、
ピットを必要以上に苦しめてはならない、と辛うじて残った理性が衝動と闘っているのだ。

「ぃあっ!あ……あふ……」

指をもう一本増やす。相変わらず狭いものの、徐々に解されてきたそこは二本目を受け入れた。
そのまま腹の方に指を折り曲げ内壁を強く摩ってやるといっそう強く吸い付いてくる。

「あ、あ、だめ、ぇ、変になる、変になっちゃうからぁ……っ!」

何か未知なるものが自分の中に生まれてきている。
中を摩られると電撃のような快感が走り、身体の奥がジンと痺れる。
それを連続してやられるからたまらない。

「ぁ、だめ、ぁ、あ、あぁあ゛ー……っ!!」

とうとうひときわ大きい電流が肉体を駆け抜けた。
いつのまにかピットの目尻に涙が浮かんでいる。
熱に浮かされた虚ろな目ではぁはぁと荒い呼吸を吐く。
霞がかったような思考の一角で自分の内部がアイクの指を強く締め上げているのを感じていた。

「どこがいいか……人間も天使も、変わらないようだな」

アイクも呼吸を荒くしながらゆっくりと指を引き抜く。
指と共に透明な愛液がたっぷりと引き出され、温泉の湯の中に重く垂れていく。

「はっ、はっ、ぁ……」

ピットは快楽の名残に身を震わせていたが、
ゆったりと余韻に浸る暇も、自分に何が起きたか考えさせる暇も、アイクはピットに与えない。
もう理性の限界であった。

「ひっ……!?」

ピットの片足を上げさせ、愛液に光るそこに男性器を宛がう。その熱に思わずピットが怯む。

「うそ、でしょ、入らないです……!!こんなの、指よりずっとおっきくて太い……!!」
「……悪いが、こっちも、色々……限界なんでな……すまないが」
「ひ!?ぃ゛あっ……む、無理無理無理!!!」

すさまじい圧迫感と共に亀頭が肉を割り開きながら浸入してくる。

「痛゛、いだぃ、痛いよ……ひぎっ!!あ゛ぅ、ぐ、むりぃ……っ!!」

145:アイク×ピット♀
14/10/03 23:06:11.41 dDdRp9Ps
誰も受け入れたことのない箇所にその剛直は辛すぎた。
極太の杭を身体に打ち込まれるが如き激痛が走る。
より内部へと進もうとする度、メリメリと破壊される音が聞こえるような気さえする。

ああ、自分の肉体は今、侵略されている。身を裂かれる痛みがそれを如実に伝えてくる。

「………ぁ゛っ……ぃ゛いい゛…痛ぃい…ッ!!」
「最初なら仕方がない……、受け入れろ」

切羽詰まった様子のアイクの声が聞こえる。
受け入れろとは言うがこの激痛は耐えがたい。
内部を火掻き棒で拡張されているような感覚。
結合部からは血が流れ、破瓜の痛みを視覚化する。
だがそんな状況でもとうとうアイクの全てを納めてしまう。

「動くぞ」
「だだだめそんな……ッ!!壊れる……ぅ、ぁ、や゛っ!!あぐぅぅ……っ!!」

強引にアイクが腰を動かす。ピットの出血には気づいてはいたが、
それで動きを緩めるほどの理性はもはや残っては居なかった。
己の中の獣の衝動に従うまま、狭い狭い膣内を無理矢理に動いていく。

「い゛っ!や、あ゛あ゛ぁぁあ!痛、やめて、やめて死んじゃう!!」

あまりの激痛に悲鳴をあげるが、動きは止まらない。
涙がぼろぼろ出てきてピットの頬を濡らす。
激しい動きに温泉の湯が跳ね、ばしゃばしゃと派手な水温を鳴らす。

「ぃ……は、ぁ、あう……ん……」

時と共にピットの声に艶が出てくる。
恐るべきは天使の驚異的な回復力。
場所が温泉であるが故に、その癒しの力で急速に回復したのだ。
信じられないくらいの激痛を味わっていたはずなのに。
痛みが段々と遠ざかり、新たな感覚が首をもたげる。

「はぁあ……あん!……ひぅ……」
「……っは、善く、なってきたようだな……」

アイクの上擦った声が更にピットを興奮させる。
自分の肉体はこの男にどれ程の快楽を与えているのだろう。

「はぁ……あ!やっ、奥、気持ちいい……っ!!」

とうとう口をついでた快楽の言葉。先程破瓜の痛みに咽び泣いた同じ身だとは思えぬほど。
痛覚はとうに消え、今は完全に快感に塗り替えられていた。
恥らいなど持つ余裕もなく、ただ素直に己に打ち込まれるそれから生じた愉悦に身を委ねる。

146:アイク×ピット♀
14/10/03 23:07:35.92 dDdRp9Ps
「ここか……っ?」
「あぁあっ……!!うんっ……そこ、奥、気持ちい、です……っ!もっと……!!」

口の端から唾液が垂れていることにも自分では気づかない。
この天使はすっかり快楽に堕ちたのだ。
内部を太い杭が出入りするような感覚がたまらない。
特に最奥をごりごりと刺激されると、頭が真っ白になるほどの快感が生まれる。
言葉を紡ぐことすら出来ずただただ嬌声を垂れ流すより他はない。
あとはもう、ただ昇り詰めるのみ―

「ああ……っ!やぁ、ああ……っ、ぉ、おかしくなっちゃう……ぼ、ボク、もう、もう……!!」

無意識に、より深く快感を貪ろうとアイクの動きに合わせて腰をグラインドさせる。
悦楽にうち震え、翼の先がピンと伸びる。
アイクもお望み通りとばかりに最奥を滅茶苦茶に突きまくると、
ピットの膣肉が一層アイク自身を強く締め上げた。

「ぃいい……はっ、もうだめ、あ、ああぁあ゛ーーッ!!!」
「うっ……ぁっ!!」

一際大きな喘ぎと共にピットが果てる。ビクビクと背中が撓り、手足ががくりと力なく垂れる。
強い締め付けに耐えきれずアイクもピットの膣内に己の精を放つ。
大量に膣内に叩き込まれた白濁を、ピットの膣は吸い上げるような動きで子宮内に取り込んでいった。

身体がだるい。あれこれ考える余裕もない。
今はただ、この快楽に浸っていたい――ピットは目を閉じて己の感覚に酔いしれた。

一連の行為が終わり、双方頭が冷えてくると、徐々に自分達の状況を飲み込み、驚愕する。


―しまった!!
もはやそんな言葉では済まされぬ有り様だ。

アイクは頭を抱える。天使を、それも見たところ13歳ばかりのピットを犯してしまった。
これでは丸っきり犯罪じゃないか……。
ピットは呆然とする。なんだかとんでもない事になってしまったのはわかる。
パルテナ様、ボクはヤラレチャッタんですね……。

いつの間にか日は暮れ始め、夕陽が二人の姿を赤く照らす。

「……その、すまなかった。謝って済む事じゃないが……」
「いえ、ボクも変なことして……。ゴメンナサイ……。」

お互いぎこちなく謝りあったあと、しばし顔を見つめあい、やがてどちらともなく吹き出す。
なんだか愉快な気持ちになりしばらく笑いあった。

「今日の事、色々秘密にしてくださいね?」
「ああ。勿論だ。……色々と、な。」
「あ、早く帰らないと暗くなっちゃう。」
「まずいな、迷って帰れなくなるかもしれん。
 急いで帰らないとな……。とりあえずお互い服を着るか。」

服を取ろうと方向転換したアイクの背にピットが密着してくる。そして、囁く。

―また来ましょう、ね?
―お前がいいのなら、な。

夕陽に照らされる中、秘密の約束が結ばれた。



147:アイク×ピット♀
14/10/03 23:09:30.27 dDdRp9Ps
以上です
途中変な事になってすみませんでした
あとすごい長かった
失礼しました

148:名無しさん@ピンキー
14/10/04 00:16:38.25 cNpyZA9R
乙です!
パルテナやってると違和感があるwww
でもたまにはこういうのいいね!

149:名無しさん@ピンキー
14/10/04 21:49:36.79 haJxijd5
いいね!テンポも良くて読みやすかった
書き手が増えてきてくれたのも嬉しいね

150:名無しさん@ピンキー
14/10/04 23:17:04.31 AVERgZ9r
乙!
ピット可愛いかった

151:名無しさん@ピンキー
14/10/05 00:23:37.76 aee0MxTr
読んでてドキドキした
ピット、Xの時より心なしか顔が可愛くなった気がするし妄想がはかどるね

152:名無しさん@ピンキー
14/10/05 11:36:14.77 RnQuYRC0
続き物とか掲載したい 他の方々のエロ力作の息抜きになるようなやつ

153:名無しさん@ピンキー
14/10/05 12:26:47.32 RnQuYRC0
 僕は「この世界」で、たくさんの仲間に囲まれて、本当に楽しい毎日を過ごしていた。
 みんなで試合をして、ホームランコンテストをして、マスターハンドに挑戦して。
 最近では新しいファイターさんたちもたくさん迎え入れて。この世界は賑やかになって……
 そんな楽しい日々がいつまでも続くと思っていた。

 でも違った。
 僕達の住む世界の平和は、希望は、いとも簡単にばらばらにされてしまった。

 数年前、亜空の使者の脅威が僕らの世界を襲ったことは記憶に新しい。その時は顔も知らないメンバーたちが自然と集まり、いつしか大きな力になって、悪の親玉のタブーを倒したんだった。
 でも、この話はそれで終わったわけじゃなかった。
 タブーがいなくなった後にも、世界中には亜空軍や影虫たちが残っていた。僕らファイターは残ったそれらを駆除するために何度かこの世界を回ったりもしたけど、一方で、亜空軍の残党は僕達が知らない時空の狭間に集まり、密かに戦力を増やしていた。
 そしてある時、それらが堰を切ったように、僕達のところに一斉に襲い掛かってきた。
 この世界の二度目の危機。僕達は新しく量産される亜空軍を相手に一生懸命戦った。でも、ダメだ。倒しても倒しても、後から後から出てくる。
 ゼルダ姫はこの雰囲気を敏感に察しとり、こう言っていた。
「何者かが、裏で糸を引いているようです……」
 でも、僕達が一致団結して、その何者かの正体を暴くには至らなかった。
 タブーがいなくなった今、亜空軍たちの中心核がどこにいるのかも分からない。なすすべもないまま、僕達はひたすらに防戦を続けていた。
 相手の圧倒的な数の前に、次第に僕らは劣勢になっていった。多くのファイターは彼らに捕獲され、捕まらずにすんだ残りのファイターのほとんども、広大なこの世界に散り散りになってしまったのだ。

 
 僕はみんなとはぐれて、たったひとりでこの世界をさまよっていた。
 みんなの安否は分からないし、無事だとしても、どこにいるのか見当もつかない。そして、僕はこれからどうすればいいのか分からない。
 そうしている間にも、各地に散らばったファイターを捕獲しようと迫り来る亜空軍たち。当然、僕の前にもそれは現れた。
 僕だって亜空軍と対峙すれば戦闘は頑張るけど……実を言うと、僕はファイターの中でも特に弱かった。
 みんなと一緒に大乱闘をしていた頃、マスターハンドからもガッツがないと評価されていたし、戦績もいつもビリから数えたほうが早いくらい。
 そんな僕が、こんな状況に置かれて何が出来る? 僕に出来ることは、世界中にのさばる亜空軍たちから身を隠しながら、他のファイターたちと合流できるのを願うことだけだった。

 僕はひたすらに亜空軍から逃げ続けて、怯えながら各地を彷徨い続けていた。
 けれど、深い樹海の中で、僕はとうとう一人のファイターと合流することが出来た。

154:名無しさん@ピンキー
14/10/05 12:30:01.24 RnQuYRC0
「……!」
 深い森を歩いていた僕は、道の先に何かの気配を感じて、とっさに身をかがめた。
 亜空軍が現れた時は、いつもこんな風だ。戦いに乗り出すことなんてとてもできない。
 僕は大きな切り株のそばに隠れて、道の先の様子を伺った。
 
 そこには、わらわらと郡をなす亜空軍と一人のファイターが戦っていた。
 多数の亜空軍を相手にしていたのは、すらりと背が高く、色白……というか真っ白な、健康的なお姉さん。
 Wiifitトレーナーさんだった。この世界にファイター登録されたばかりで詳しくは知らないけど、ヨガと健康のエキスパートであり、軽やかな身のこなしと体術を生かした戦闘が得意だと聞いている。

 トレーナーさんは複数の亜空軍に囲まれながらも、一歩も引かずに戦っていた。
 本当は、彼女がたった一人であんな大勢の敵と戦っているなら、僕だってすぐに助けに飛び出さなきゃいけないはずだ。
 でも僕は意気地がなかった。僕は怖くて怖くて、木の陰に隠れて、助けようか、どうしようか迷うことしか出来ずにいた。
 
 トレーナーさんは僕とは違う。戦闘力と勇気を持っていた。新人さんとは思えない勢いで、襲い掛かってくる亜空軍たちを迎え撃っている。強い一撃で、向かってくる亜空軍を跳ね飛ばし、攻撃を見切って丁寧に回避も出来ている。
 彼女はたった一人で、ずっとこんな風に戦っていたのか。戦うことができたのか。僕はいつしか、怯えるどころか彼女に見とれてしまっていた。

 敵のほうを見渡してみると、亜空軍との戦いでは何度も遭遇したお馴染みの面子だった。
 様々な武器をかまえたプリムに、大きな目玉に電気を帯びた触手を持つパッチ。浮遊する雷雲のようなスパー。亜空軍の襲撃時にはいろんなところで見かけた尖兵たちだ。
 でも、見たことのない亜空軍も何体かいる。特に、少し奥のほうで他の亜空軍たちを統率している、プリムに似た別の亜空軍兵は見たことがない。
 体色が赤茶色だけどファイアプリムとは違い、少し頭身が高く、長い剣をかまえ、首にスカーフのようなものを巻いている。あれも新しいタイプのプリムだろうか?
 
 トレーナーさんは亜空軍との戦いが終わった後にこの世界にやってきたファイターだ。でも、彼女はこの事態が起きて初めて目にするであろう亜空軍を相手に臆することなく、それらに戦いを挑んでいる。
 ぼ、僕も戦わなきゃ。そういう気持ちはいっぱいなのに、足が震えて動かない。なにしろ、あんなたくさんの亜空軍は、前の襲撃の時にも相手にしたことがないからだ……でも、このままだとトレーナーさんが……

 僕が見ている前で、トレーナーさんは次々に亜空軍を倒していった。でも、やはり多勢に無勢のようだった。
 トレーナーさんは敵の飛び道具を何度か受け、特に浮遊する敵を相手に苦戦を強いられているようだった。トレーナーさんの上空を飛び回るパッチの無数の触手は鞭のように振るわれ、その手数でトレーナーさんは次第に押されていく。
 そうして、いつしか彼女の腕には、パッチの縄のような触手が巻きつけられ、彼女がそれを振り払う前に、ぐんと宙に持ち上げられてしまった。

 そのまま複数の触手が彼女の肢体に絡みつき、鞭打ちの跡をつけ、激しい電撃を送って、タンクトップやスパッツの中にまで触手を潜り込ませようとする。
 なんて酷いことを。過去にも亜空軍とは戦ったけど、あの時は、こんなに執拗な攻撃をしてきただろうか? 単にファイターと戦うというよりは、まるで苛めるように、辱めるようにして責め落としているようだった。力技でない分、余計に卑怯だ。
 いや……それを言うなら、そんな様子を黙ってみていて、放っておく僕のほうがよっぽど卑怯で……酷くて……

155:名無しさん@ピンキー
14/10/05 12:33:42.87 RnQuYRC0
 トレーナーさんの端正な顔が苦痛に歪む。触手はいまや身体中に巻きついて、彼女を酷い電気責めにしていた。彼女は電撃に痺れて、うなだれた手がびくんと痙攣する。
「……! や……やめろー!」
 気がつくと、考えるより先に体が動いていた。亜空軍に立ち向かえる自信も勝算もなかったけど、もう、そんなことを気にしている場合じゃない。
 僕は敵の群れめがけて飛び出し、がむしゃらに体当たりして地上にいたプリムたちを退けた。戦う手は何も考えていなかったけど、僕には浮遊する敵への攻撃手段がある。トレーナーさんを捕まえているパッチが僕に気づいて隙を見せたので、サンダーでまとめて撃ち落した。
 技を放った後、トレーナーさんに僕の攻撃が当たらなかったか背筋が寒くなったけど、運よくトレーナーさんに当たることはなかった。
 パッチたちは散らばるように吹き飛び、触手がほどけてトレーナーさんが泥の地面に落ちてしまう、悔しいことに、それを受け止める術は僕にはなかった。
 僕は周囲を取り囲む亜空軍を警戒しながら、トレーナーさんのほうを気にした。もろに落下したけど、大丈夫だろうか? まさか僕のせいで……なんてことを気にしたけど、トレーナーさんは無事のようだ、すぐに身体を起こした。
 そして、僕のほうを見て
「あ、あなたは……」
 突然の加勢に来た僕に驚いている様子だった。僕は、今まで引っ込んでいたのを申し訳なく思って、思わず
「ご、ごめんなさい……」
 と口走ってから
「僕も手伝います! 空の敵は任せて!」
 攻撃の手を再開した。
 彼女と状況を照らし合わせたり、暢気に会話をしている場合じゃない。周囲を取り囲むたくさんの亜空軍を、とにかくどうにかしないと。

 トレーナーさんはすぐに分かってくれた。彼女はすっと立ち上がり、すぐに姿勢を直して戦闘態勢を取り戻した。
 ここからは、二人一組での戦いだ。 
 トレーナーさんは分散する敵全てに気を配るのをやめて、地上にいる、自分の攻撃範囲の敵に集中しはじめる。空の敵は、僕に任せてくれるということだ。
 僕はその信頼に応えるため、トレーナーさんを守るようにして、上空の敵を牽制した。
 言葉を交わす暇もない、一瞬の気の緩みも許されない戦いだったけれど、僕達は、思いのほか息を合わせて戦うことが出来た。
 正直、こんな大群にかなうわけないと思っていたのに、僕の攻撃の手が間に合わない場所にトレーナーさんがうまくサポートをしてくれるので、集中力を切らさずに戦うことが出来る。

 僕らを取り囲む亜空軍の数が減ってきた。この調子なら、ここにいる分は殲滅もできるかもしれない、と少し調子が上がってきたときだった。
 先ほど気にしていた、あの赤茶色のプリムが前に飛び出してきた。トレーナーさんは僕の背後の亜空軍で手一杯なので、このプリムは僕が相手をしなければならない。
 でも、妙だった。このプリム、他の亜空軍と何かが違う。こんなプリムははじめてみるのに、どこか、前にも見たことがあるような……

 そうだ、この刀身の長く細い剣、そして構え、戦術がファイターのロイさんにそっくりなんだ。
 僕は一瞬、みんなで平和に戦っていたあの時のことを思い出した。ロイさんとも試合をお願いしたことがあったっけ。あの時は、ロイさんの剣の切っ先から逃げられずに、一方的に攻撃をされていた……
「うわぁっ!」
 一瞬ぼんやりした隙をつかれた。赤プリムは信じられないスピードで僕に襲い掛かり、僕はあっという間に切りつけられてしまった。
 トレーナーさんがぱっと振り向き、僕の異常に気がついた。僕はすっかり姿勢を崩されてしまい、赤プリムの追撃を受けるばかりだ。

 でも、赤プリムの次の一撃が僕めがけてくる前に、僕は肩をぐいと引っ張られた。そして
「逃げましょう、早く!」
 トレーナーさんからの鋭い指示が入る。辺りを見ると、周囲の亜空軍たちの群れはだいぶまばらになっており、撒こうと思えば撒けるくらいにしか残っていない。
 トレーナーさんは周囲から抜け出せそうな隙を突いて、そこにめがけて素早く走り出す。
「こっちです!」
 彼女は僕を置いていくつもりのわけではない。有無を言わず、全速力でついていくしかなかった。僕はすぐにトレーナーさんの後に続いて、後方にもう一度フリーズを放ち、敵が少し怯んでいる隙にその場を逃げ出した。

156:名無しさん@ピンキー
14/10/05 12:36:02.57 RnQuYRC0
 僕らは亜空軍の追っ手から全速力で逃げ続けた。僕はトレーナーさんに何にも言うことができないまま、足が速い彼女の後に息を切らしながらついていくしかない。
 彼女は僕に合わせて走るスピードを加減しているのか、この鬱蒼とした森の中でも、ぎりぎり見失うことはなかった。
 そのまま駆けて、駆けて、駆け続け、いつしか背後から来る亜空軍たちの気配が消えてももっと走り続けた。

 そうして敵と遭遇した地点からだいぶ走った後、トレーナーさんはやっと走りを緩やかにし、それから僕に振り返ってくれた。
 僕はもう、呼吸も荒く頭をくらくらさせながら、気がつくと、トレーナーさんの腕の中に倒れこんでいた。
「大丈夫ですか? 少し無理をしてしまいましたね」
「は、はい……」
 僕は息つぎの合間に、やっとトレーナーさんに声をかけることができた。それでも、ほとんど息絶え絶えで、全身が痛くて動けずトレーナーさんの腕に抱かれているしかない状態だったけれど……。
 仕方が無い、トレーナーさんのしたことは正しかった。このくらい命がけで走らなければ、あの亜空軍たちを撒くことはできなかったんだ。
 きっと僕一人だったら、いつしか諦めて走るのをやめてしまっただろう。彼女に助けられた。
「落ち着くまで楽な姿勢をして、ゆっくり呼吸してください。あまり息を吸いすぎないように」
 トレーナーさんに言われたとおり、僕は時間をかけて呼吸を整える。トレーナーさんは、時折周囲を警戒しながらも、そんな僕の様子をずっと見守ってくれた。

 僕が普通の息を取り戻すまではずいぶん時間がかかり、ようやく呼吸が整ってからも、ダメージと緊張でへたりこんでしまった。
 トレーナーさんは僕を楽な姿勢で座らせ、それから前にしゃがみこんで、改めて挨拶をしてくれた。
「……リュカさん、ですね。Wiifitトレーナーです」
「う、うん……よろしく……」
 僕のことは、覚えていてくれたみたいだ。僕より年上のお姉さんなのに、物腰丁寧だった。

 僕とトレーナーさんとはファイター同士。でもトレーナーさんとは、これまでほとんど……いや、全く話をしたことがなかった。初めてこの世界に来たときの対面で、顔を合わせたくらいだ。
 彼女はこの世界にファイター登録されたばかりの頃から高レベルの試合に臨んでいて、僕とマッチを組まれることもなかったし、彼女が開催していたという健康教室にも僕は顔を出していなかった。ましてやプライベートで話すことだって一度も無かった。
 だからか、まるで初対面のような挨拶になってしまう。

 そして僕はここにきて、改めてトレーナーさんのことをじっくりと見ることが出来た。
 トレーナーさんはさっきからずっと、常に視線がまっすぐで、明るくはきはきとして強く見えた。とってもかっこいい。
 ここまで一人で乗り切ってきたことは、優れた戦闘力の証だった。彼女はたくましかった。僕なんかと違って……

「リュカさん、お礼を言うのが遅れてしまいました。助けていただいて、本当にありがとうございます」
「はぇ……助け……」
 僕は酸欠気味で少しぼーっとしていたけど、その言葉を聞いてすぐに頭がクリアになった。
「そ、そんな! 助けただなんて! 僕、ずっと怖くて隠れていただけで……」
 そう、お礼を言われるなんてとんでもなかった。僕は今までずっと逃げ隠れし続け、トレーナーさんが危ない時にもなかなか前に出られずにいたのに。
 思い出すほど情けなくなる。それでも、トレーナーさんは僕に感謝し、僕のことを褒めてくれた。
「ぼ、僕、なかなかトレーナーさんを助けられなくて……それでトレーナーさんがあんな目に……」
「それでも、勇気を出して私のことを助けてくださったじゃありませんか。謙遜なさらなくてもいいんですよ」
「そ、そんな、僕達ファイター同士なんだから、当然だよ! 僕なんか……」
 僕はもう、申し訳なくて、恥ずかしくて、トレーナーさんと顔も合わせられない。

 トレーナーさんが僕のことを素直に褒めてお礼を言ってくれているのが分からないわけじゃない。
 でも僕は、そんなに褒められるようなファイターじゃないんだ。僕は時々自分が嫌になってしまう。褒められると、余計に辛くなる。

157:名無しさん@ピンキー
14/10/05 12:38:28.01 RnQuYRC0
「リュカさん? 何を悩んでいらっしゃるんですか?」
 トレーナーさんが不思議そうに僕を見つめてくる。僕のことを知らないんだから、無理もないか。
「トレーナーさん、僕、本当は、ぜんぜんだめなんだ」
「だめ、とは?」
「僕、今日までずっと、何にも出来ないでうろうろしてただけなんだ。亜空軍が怖くて、不安で、何にも出来なかった。こうしている間にも、トレーナーさんとか、みんなは亜空軍と戦ってるのに。……だから僕は」
 それ以上の言葉は出なかった。ただただ情けない。こんな自分をなんとかしようと思うけど、それも出来なかった。

「リュカさん、聞いて下さい」
 トレーナーさんは、俯いていた僕に声をかけてくれた。優しいけれど、とても芯がしっかりした口調だった。
 僕が顔を上げると、トレーナーさんは僕の目をしっかりと見つめて、僕に話をしてくれた。
「リュカさん、私はファイターになるずっと前から、人々の健康を預かる仕事をしていました。多くの方々から健康の相談を聞き、アドバイスをしてきたんです。
 そうすると、私のところへ相談にやってくる多くの方は「自分は運動が苦手」とか「身体が硬くて困っている」と仰るんですよ」
「えっ? う、うん。それで?」
 その話には純粋に興味があった。……僕も人事ではないからだ。僕が相槌を打つと、トレーナーさんは頷いて続ける。
「しかし、そういう方々と一緒にトレーニングしてみると、意外と運動向きの身体だったり、柔軟体操をすればちゃんと体が柔らかくなったりするものなんです。
 皆さん、自分に自信がないだけで、内に持っている身体能力に気がついていないだけということも少なくありません」
「内に持っている能力?」
「はい。私はそういった方を、何人も見てきました」
 トレーナーさんは僕のことをじっと見つめながら、その話をした。
 もしかして、僕のことを言っているのかな? 僕は運動はあんまり得意じゃなくて、物理攻撃もPSI強化を頼りにしているところがある。でも、やろうと思えば、もっと強い攻撃ができるようになるとか。
「僕は、鍛えればもっと強くなるってこと?」
「もちろんそれもありますが」
 トレーナーさんの言いたいことは違ったみたいだ。
「私が思うのは、自分の能力に気づかない、それはなにも健康に関することだけではないのではいかということです。自分が持っている強いものに、気がついていない……
 リュカさん、あなたは先ほど、自分に自信が無く、出来ないことばかりだと仰っていました。でもそれは、ただ自分がそうだと思い込んでしまっているだけなのではないでしょうか」
「えっ……でも、それは本当のことなんだ。だ、だって僕、トレーナーさんみたいに勇気をもって戦えない。それに、他のファイターのみんなだったら、きっと迷わずにトレーナーさんを助けたと思うんだ、あの時。それなのに僕は……」
 僕が思っていることを並べようとしたら、トレーナーさんは僕に近づき、僕の両肩に手を置いてくれた。
「リュカさん、この世界には様々な才能を持っている人がいます。彼らの優の部分ばかりを見ていては、自分の優れているところを見落とし、自分がダメなんだと思い込んでしまいますよ。
 ……確かに、ファイターの皆さんの中には凄い方も多いですからね。自信がなくなることはあるかもしれません。……しかし」
 トレーナーさんは僕のことをじっと見つめる。僕のほうが恥ずかしくなるくらいにだ。そのグレーの瞳は、まるで僕の心に直接語りかけてくるようだった。
「あなたは襲われている私を助けてくださいました。そこにどんなに迷いや葛藤があっても、私にとってはそれだけが全てです。本当に、ありがとうございます。……リュカさんは、逃げたりせずに私を助けてくれたんです。
 そのことだけは本当のこと。ですから、どうか自分は劣っているなんて思わないで、自信を持ってください」
 僕は彼女の言葉に驚いて、呆気にとられてしまった。でも、凄く嬉しい言葉だった。トレーナーさんは自分が教える相手にはいつもこうやって接しているに違いない。
「トレーナーさん、あ、あの……」
 僕は彼女の言葉をじっくりと考え、あの時のことを思い出した。そうだ、確かにトレーナーさんの言うとおり。僕は散々迷ったりしたけど、あの時は無我夢中で、トレーナーさんを助けようとした。
 あの、助けようとした気持ちだけは、嘘じゃない。そう思うと、自然と気持ちが明るくなった。
「……分かった。うん、トレーナーさんがそう言ってくれるなら。……僕も、頑張ったよ」
 なんだか少し嬉しい気分になって、トレーナーさんに頷き返した。

158:名無しさん@ピンキー
14/10/05 12:39:15.46 RnQuYRC0
 トレーナーさんは僕の肩を軽く叩いて手を離し、きれいな姿勢で、背後の岩に腰掛けた。
「気づくべきものに気づけば、人の能力は必ず伸びるものです。だからリュカさん、あの時の勇気と自信を、決して忘れないで下さい」
 そう言ってから、トレーナーさんの表情は少しだけ怪訝になり、
「それは、これからの戦いで絶対に必要になるものだと思います」
 背筋がぞくっとなるような言葉に続いた。

 トレーナーさんの言うとおりだ。
 僕達はとんでもない戦いの中に放り出された真っ最中。弱気や不安にかまっている場合じゃない。
 そのために、僕はあの時の一握りの勇気を忘れちゃいけないんだ。これから、この地獄を生き抜くためにも。


 僕達は互いに持っている情報を交換しようと、とりあえずこれまでのことをかいつまんで話し合いはじめた。
 でも、結局のところ、状況は僕もトレーナーさんも同じ。他のファイターたちから引き離されて、単独行動している、という以上のことはなかった。
「これからどうしよう……ずっと逃げ回っていかなきゃいけないのかな……」
 彼女と出会えても、その点はなんにも変わりない。そう考えると、やっぱり、気分が滅入ってしまった。
 でも、トレーナーさんは僕にこう言ってくれた。
「以前、この世界を亜空軍が襲撃した話は聞いています。その時も、絶望的状況の中、ファイターが集まり、脅威を乗り越えたのだそうですね、素晴らしいことです。……だとしたら、これから取るべき道は同じではありませんか?」
「えっ?」
「とにかく、他のファイターたちと出来るだけ多く合流すればいいのです。そうすれば、戦力も強まりますし、情報も集まります。もしかしたら、なすべき道も見つかるかもしれません」
 確かにその通りだ。でも、そんなにうまくいくだろうか。
「会えるかな、他のファイターたちと……」
 僕の胸にはただただ不安がいっぱいだった。もちろん、一人でいるときよりはずっと心強い。でも、だからといって、もう何も怖くないとか、この先うまくいきそうとか、まだまだそんな風には到底思えなかった。
 でも、トレーナーさんは違った。 
「大丈夫、こうして私とリュカさんが会えたのです。それにこの世界だって無限の広さではありません。もしかしたら、すぐにまた他のファイターたちと出会えるかもしれませんよ。
 諦めたら絶対に出会えませんが、諦めなければ、出会える可能性はいくらでもあるんです」
 なんて前向きなんだろう。それに説得力もある。
 僕は一人で考え込むと、不安を募らせるばかりだった。でも不思議なことに、彼女の言葉は僕の心をみるみる元気にしてくれる。
「そうか、諦めなければ。うん、そうだよね。分かった。僕も、下ばっかり向いてるのはもうやめる」
 自然とそんな言葉が出てくる。今までの僕なら思いもしなかったような言葉だ。

 空が明るくなり始めた。僕達が思っていた以上に、時間は進んでいたようだ。
 トレーナーさんはすっと立ち上がり、軽く伸びをして僕のほうを向き
「リュカさん。ともあれ、ここで出会えて本当によかったです。ここからは一緒に行動しましょう。よろしいですか?」
「えっ! う、うん! もちろん!」
 僕もトレーナーさんに続いてすぐに立ち上がった。
 山の向こうに太陽が昇ってきているのが見える。気のせいか、昨日までより空がずっと明るく見えた。今までは、どこまで歩いても、どれだけ逃げても、ずっと真っ暗が続いているような気がしていたのに。

159:名無しさん@ピンキー
14/10/05 12:40:12.33 RnQuYRC0
「……!」
「あっ、トレーナーさん!」
 でも、僕達の前にすぐに安らぎは訪れなかった。今まで狙っていたのか、日の出と共にあっちも動き出したのか。もう、あちこちから亜空軍が現れてきた。
 僕はこれまではずっと一人ぼっちで、亜空軍を相手に逃げ続けてきた。でも、今はもう違う。一緒に戦う仲間がいる。だから逃げちゃいけないし、逃げなくても戦える。
「トレーナーさん!」
「えぇ、分かっています」
 僕達は互いの死角を補うように、背あわせの位置で立った。亜空軍は四方八方から沸いてきて、じりじりと僕たちに近づいてくる。
 こうして敵と向かい合うと、やっぱり怖い気持ちも捨てきれず、緊張が解けない。足が震える。
「リュカさん、深呼吸」
「えっ?」
 僕は彼女に言われたとおり、息を大きく吸って、それからゆっくりと吐いた。
 気持ちが落ち着く。集中力が戻ってきた。それから、自信も。見回してみると、僕の打撃力でもあしらえる敵ばかりだ。大丈夫、いける!
 僕が拳をぎゅっと握り締めたのを見て、トレーナーさんは自分の正面の敵から目を離さないまま、僕にもう一言だけ耳打ちした。
「フォーメーションは、先ほどと同じで大丈夫ですね?」
「う、うん……!」
 僕は空を確認した。やっぱり、浮遊する敵が、少し距離を置いている。これらの相手をするのは主に僕だ。

 僕達と亜空軍は少しの間、互いをにらみ合っていた。そのうち一体のプリムが痺れを切らして、僕達に向かって突っ込んでくる。戦闘開始だ。
 僕は慌てず、向かってきた一体をキックで払いのけた。PSIでパワーを高めた蹴りなら、プリムくらい難なく倒せる。
 最初の一体を合図に、敵がいっせいに迫ってきた。でも、大丈夫。落ち着いて戦えば、負けたりなんかしない。
 戦っている最中には、背後のトレーナーさんには目をやらなかった。僕は正面の敵から目を離してはいけないからだ。でも大丈夫、トレーナーさんだってきっと僕とおなじ、ちゃんと敵を倒しているに違いない。
 
 今の僕の中には迷いは無かった。
 トレーナーさんは僕と行動を共にしてくれる。共に戦ってくれる。だから僕も、彼女の隣で亜空軍との戦闘を頑張らないといけない。彼女に迷惑をかけないため。
 他に細かい理屈なんていらなかった。僕はその一心で、今までの恐怖心を捨てて、今も、これからもずっと、亜空軍たちと向き合うことに決めた。

160:名無しさん@ピンキー
14/10/05 12:43:32.49 RnQuYRC0
日曜の昼間から突然お粗末様でした。

発売前からこの二人の絡みとか妄想していたにも関わらず、箱を空けたらまさかの。そのやり場のない怒りを文章にしただけ。
もし続編が書けましたらトレーナーさんをいっぱい陵辱したいね! この呼称だとポケモントレーナーの立場がないですが。きっとレッドとか呼ばれてるんですよあっちは。

161:名無しさん@ピンキー
14/10/05 12:56:30.60 ovuWRYbi
乙!素晴らしい作品だった!

162:名無しさん@ピンキー
14/10/05 16:41:48.22 iV53CyT+
乙でした。いいよねWiiFitトレーナー…
というところで、俺も投下していいかしら

163:名無しさん@ピンキー
14/10/05 16:53:29.39 +QpF8rKu
乙。リストラ組(と言ってしまうのも寂しい)キャラ選択画面にいなくともあの世界にはいるんだよ…

164:名無しさん@ピンキー
14/10/05 17:04:10.68 icXYIQGO
お願いします

165:Miiファイター
14/10/05 17:08:30.56 iV53CyT+
それではお言葉に甘えて

※Miiファイターと女性キャラの絡みがございます。
 苦手な人は回避してください。

166:Miiファイター
14/10/05 17:10:30.99 iV53CyT+
『Self-Insert 2-2』

それはもう、どう考えても気のせいではないくらい、サムスは俺を避けていた。
乱闘で一緒になっても、最中はもちろん、終われば一言も交わさずに立ち去ってしまう。
そうでない時は、そもそも彼女を見かけることすら稀だった。
当然、特訓も中止になっている。取り付く島もない、という言葉の意味を、俺は思い知らされた。

そんな状態が一週間も続くと、俺はだいぶ落ち込んでいた。
特訓を通じて、少しはサムスと仲良くなれたのではないかと思っていたが、それは勘違いだったのかもしれない。
本当はずっと迷惑に思っていて、我慢の限界がきたのではないか。
そんな考えが、頭の中にしがみ付いていた。

「ここのところ、どうも元気がないみたいだが……何かあったのか?」

乱闘の帰り。そんな風に声をかけてくれたのは、キャプテン・ファルコンだった。
筋骨隆々の男らしい肉体をブルーのスーツに包み、赤いヘルメットの額部には、その名の通り隼のエンブレムがついている。
アメコミのスーパーヒーローを思わせる外見に違わず、ファルコンは頼りがいに溢れる男である。
最初に俺がこの世界に迷い込んだ時、それとなく気にかけてくれたのも彼だった。
今回も、意気消沈している俺に気付いてくれたらしい。
俺は少し迷った。ファルコンに相談して、どうにかなるような問題だろうか。
しかしファルコンは、俺の心を見透かしたように、

「俺が力になれるかはわからないが、一人で悩むよりは楽になるんじゃないか」

そう言って、彼は分厚い胸の前で腕を組んで、俺の言葉を待っていた。
結局、俺はファルコンの好意に甘えることにした。
彼の言うとおり、いつまでも一人でうじうじしているのは、もうたくさんだ。
俺が一連の出来事を語るのを、ファルコンは指を四角い顎に当て、ふむふむと聞いていた。
話としては単純なので、五分とかからない。
要するに、今まで特訓をつけてくれていたサムスが、急に俺を避け出した、というだけである。
聞き終えたファルコンは、少し考える素振りをしてから、口を開いた。

「サムスがなぜ君を避けているのかは、俺にはわからん。だが、君との特訓が嫌になったというのは無いと思う」

どうしてそれがわかる?と聞くと、ファルコンは口元に笑みを浮かべた。

「サムスと飲みに行くと、よく君のことを話してくれるよ。口では『なかなか上達しない』や『面倒だ』と言っていたが、とても楽しそうな顔をしていた。この前も、『ようやくマシになってきた』と。君の成長を喜んでいたな」

基本的に、この世界にいるファイターは戦闘能力が完成されている。
マリオやリンク、目の前のファルコンもそうだ。リュカも性格は気弱だが、本気になればやはり強い。
なにせみんな、ゲームの主役や悪役を務めた猛者たちなのだ。まあ、一部例外はいるが。
そこに基づくプライドがあり、戦って互いに技を磨きはするものの、誰かに教えを請うというようなことは滅多にない。

だが、俺は違った。
この世界に来るまでただの一般市民だった俺は、戦い方を誰かに教えてもらうしかなかった。
そんな俺に頼られたことが、サムスにとっては新鮮で、憎からず思っているのではないか、とファルコンは言った。

167:Miiファイター
14/10/05 17:12:23.82 iV53CyT+
本当に?と俺は思わず聞き返した。
それが事実なら嬉しいが、ならばなぜ今になって、サムスは俺のことを避けているのだろうか。
ファルコンはううむと唸って、思い当たることを探し、記憶を掘り返していた。

「……関係があるのかはわからないが。一週間前だったか、珍しくサムスとピーチ姫が、何か話しているのを見たぞ」

サムスとピーチ。たしかに、それは珍しい組み合わせだった。
女性同士とはいえ、クールとおっとりでタイプが違うためか、二人だけで話している姿は見たことがない。
仲が悪いというわけではなく、単に話題が合わないのだろう。

「ああ、そういえばその頃からか。サムスが一人で、何か考え込むようになったのは……ちょうど、さっきの君のように」

俺は首を傾げた。
たしかに、ファルコンに話して少しは気が楽になったが、謎がさらに増えてしまった。
サムスは、いったい何を考えているんだ?

ファルコンに別れを告げて、俺は家路についた。
サムスのことは気がかりだったが、今できることは何もない。もやもやを胸の中に抱えるのは辛いが。
帰宅した俺はシャワーを浴び、軽く夕食を摂って、ソファに寝そべった。
その際、先日のピーチとの情交でできた染みを見つけてしまい、ちょっと恥ずかしかった。

ふと、何か音楽でもかけようかと思い、俺はソファから降りた。
このマンションには他に誰も住んでいないから、騒音だのを気にする必要はない。
だがその時、テーブルの上に置いてあった、携帯電話(トモダチコレクションで、住人の満足度が上がった時にプレゼントするあれだ)が鳴った。
また、ピットがパルテナ様からの無茶ぶりに耐えかねて、愚痴でも言いたくなったのだろうか。
俺は電話を取り、耳に当てた。そして目を見開いた。

『……私だ。サムスだ』

たしかまだ、彼女には俺の番号を教えていなかったはずだが。
いや、今はそんなことはどうでもいい。
先週から今日まで視線すら合わせていない彼女が、一体何の用事なのか。
俺が聞こうとするのを遮るように、サムスは要件を告げてきた。

『明日、特訓を再開する。場所は戦場。ファイターの姿で来い』

混乱した俺の頭を冷やすように、彼女の声は平坦だった。
何か、緊張しているように聞こえるのは気のせいか。本心を悟られないよう、一気にまくしたてているかのような……
サムスは、最後に特訓の時間を指定してから、一方的に電話を切った。
俺は、なんだか嵐が通り過ぎたかのような気分になっていた。返答する隙すら与えてもらえなかった。

168:Miiファイター
14/10/05 17:14:37.35 iV53CyT+
そういえば、と俺は思い出す。
特訓に誘うのは、常に俺の方からで、サムスからというのは一度もなかったはずだ。

しかも、なぜファイター? 
これまでは、ずっとガンナーでやってきたのに。

不可解なことが多過ぎて、何から考えればいいのかわからない。
しかし、彼女からお誘いが来たということは、まだ望みはあるはずだ。少なくとも、顔も見たくないとは思われていない。
俺はとりあえず、約束の時間に遅れないように、今夜はもう寝ることにした。

そして、翌朝。俺はステージ・戦場に立っていた。
遠景の山脈から、朝日が顔を出しているのが見える。
念のため、約束の時間の十分前にやってきたのだが、サムスはそれよりも早くやってきていた。
今回は、最初からゼロスーツで………しかも、いつもとは違う。
通常のゼロスーツは、全身を覆うタイプだ。しかし今回、彼女は青のショートパンツにブラトップという出で立ちをしていた。
たしか、メトロイドフュージョンに登場したサムスが、こんな格好をしたことがあるのではなかったか。

普通のゼロスーツも十分に官能的だが、今のサムスは、すらりとした足やくびれた腰、小さな臍まで露出していて、もうどこを見ればいいかわからない。
露出度で勝る者は、もはやドンキーコングくらいなものだろう。奴は裸ネクタイだ。
俺の姿を認めたサムスは、早々と武器のハンドガンを両手に構え、銃口を向けてきた。挨拶も無しだ。
聞きたいことはいくらでもあったが、今は会話する時ではないらしい。俺は慌てて身構えた。

「始めるぞ」

そう短く告げて、サムスが発砲。
彼女のパラライザーは強力だが、弾速は遅く、射程も短い。
俺は後ろに飛び退き、光弾が消失するのを見送った。
もちろん、サムスの攻撃は、それだけでは終わらない。両足のジェットブーツで加速し、一気に間合いを詰めてくる。
間髪入れず、サムスは鋭い回し蹴りを放ってきた。俺は腕をクロスさせ、その一撃を防いだ。

………その際、大きく広げられた股間を見てしまい、俺はどきりとした。
ピーチもそうだが、大股開きになることに躊躇が無さ過ぎる。
呑気にしている場合ではない。ここからまたパラライザーでも来るかと、俺は警戒した。
しかし意外なことに、サムスはそこで一端、攻撃の手を緩めた。
そして、距離を取るでもなくその場から、何とも言えない視線を俺に送ってくる。

「この程度では、駄目か」

そんな風にサムスが呟くのを俺は聞いたが、何のことかわからなかった。
俺をおいてけぼりにしたまま、サムスが攻撃を再開する。剣のように振り被られる足をかわし、俺は拳を握った。
ガンナーならともかく、慣れているファイターであれば、俺も他の連中に引けを取らない。
俺とサムスは、しばらくの間右に左に飛び回り、激しい戦いを繰り広げていた。

169:Miiファイター
14/10/05 17:17:22.84 iV53CyT+
時間が経ち、日も昇り切った頃、俺は確信していた。
サムスには明らかに、特訓ではない、他の意図がある。

彼女はこの戦いで、まったくハンドガンを使っていない。最初の一発が最後だ。
パラライザーどころか、ビームウィップすら、その存在を忘れているかのようだった。
無論、それだけなら単純に格闘戦を楽しみたいから、などの理由をつけられる。
しかし、どうやらそういうことではないらしい。最後の確認として、俺は後ろに大きく飛んだ。
サムスはやはりハンドガンは使わず、俺に接近し、この戦いで何度目になるかもわからない、回し蹴りを放った。
その際、やはり股は大開きで、しかも今度はその豊満な胸を、あからさまにぶるんと揺らしていた。
そうしてから、サムスは動きを止め、俺の様子を覗っていた。

もう、間違いない。
彼女は何故か、自分の肉体――特に、尻や胸、股間など――を俺に見せつけようとしている。
回し蹴りでなく、他の攻撃もやけに大振りで、俺がじっくりと観察できるようにしていた。
そしてまた、謎が増えた。なんのためにそんなことをしている?
自分のセクシーさに気付き、お色気戦法に目覚めたのだろうか。
しかし、純粋な実力の上でも、サムスは俺に勝っている。普通に倒せる相手に試したところで、効果の程はわかるまい。

そんなことを考えていると、隙を突かれた。
低空を駆ける足払いをまともにくらい、俺は背中から地面に倒れた。足元がお留守ですよ、というやつだ。
俺はすぐに立ち上がろうとした。だがそれよりも早く、サムスが俺の腹の上に馬乗りになる。

これも、初めて見る戦法だった。
このままパンチでも食らうのか、より先に、サムスのお尻は柔らかいと思ってしまった自分に、ちょっと自己嫌悪。
しかしサムスは、俺を押し倒したまま、拳を振り上げたりはしなかった。
その凛々しく端正な顔を俺にぐっと近付けて、少し躊躇った後、彼女は言った。

「……その、なんだ。私の体では、そういう気分にはならないか?」

何がなんだかわからない、という顔を、俺はしていたのだろうが。
サムスは「す、すまない。こういうことには慣れていないから」と謝ってから、一度深呼吸をし、再び俺と向き合った。
明らかに、彼女は何だか慌てていて。いつものクールな賞金稼ぎは、どこかに隠れてしまっていた。

170:Miiファイター
14/10/05 17:20:29.27 iV53CyT+
「ピーチから聞かされたんだ。お前と……セックスをした、と」

何話してるんだ、あのお姫様は。
二人の仲は、みんなには秘密だと思っていたのだが、考えてみれば明確に決めたことではなかった。
かといって、それをサムスに話す理由は、欠片も見当たらないが。

「私は……不愉快な気持ちになった。お前じゃなく、ピーチに対してだ。お前は、私が鍛えているんだと。
お前の戦い方、長所、弱点……褒められて、喜んでいる顔。すべて、私が一番知っているのだと、そんな思いが止まらなかった」

サムスは少しずつ、俺の胸の方に移動していた。彼女の体が作る影で、俺の顔が覆われる。
視線の先には、ずりずりと動く振動でふるふると揺れる、一対の女性のシンボル。
とりあえず、見晴らしはなかなか悪くない。サムスはなおも語り続けた。

「それから、ある妄想に取りつかれるようになった。お前に抱かれたら、私はどうなってしまうのだろう、なんて……ふふ、まるで飢えた雌犬だな」

逆光のせいで、サムスの表情がよく見えない。
しかし、次の彼女の行動は、たとえ深海の闇の中にあろうと、この目に焼き付けただろう。
サムスは、青いブラトップの裾を一気にめくり上げた。
キツめの生地から解放された白い双球は、予想を遥かに超えるボリュームがあった。

「この一週間、私なりに男の誘惑の仕方を考えてみたが、遠回りな方法ではあまり効果がないようだからな。ひとつ、戦法を変えてみることにしよう」

その時、サムスは笑っていたと思う。おそらくは、悪戯っぽく。
俺がそれを確認できなかったのは、ゆっくりと降ってきたサムスの巨乳に、顔面を押し潰されていたからだった。
迫る白い壁と、その中心に少し赤の色が強い蕾。やがて何も見えなくなった。
柔らかさの奥に、強い弾力があるこの感触は、この世のどんな高級クッションでも勝てはしないだろう。
すべすべの表面が肌にぴったりと貼りつくのは、それまでの戦いで、サムスが汗を掻いているからか。
男の汗の臭いなど嫌なものだが、女性の場合はどうしてこうも甘ったるい香りになるのか、俺は不思議だった。

「どうだ? ピーチよりも大きいと思うが」

サムスは俺の顔の横に手を突き、まるで腕立て伏せをするように、体を上下させていた。
豊満過ぎる乳房が、俺の顔に載り、離れ、また載り離れを繰り返す。
ずっしりとした重さを幸せと感じたのは、これが生まれて初めての経験だ。
押し倒されているとはいえ、別に手足を縛られているわけでもないのに脱出しようとしない俺を、誰が責められようか。
興奮がじりじりと、俺の胸の奥から湧き出てきて、全身に広がってゆく。
………そして体のある一点に集中する。
俺のズボンがテントのように隆起していることに気付くと、サムスは俺の頬を優しく撫でた。

「どうやら作戦は成功したらしいな。だが、本番はこれからだぞ」

サムスの乳房が視界から消える。頭を上げて見てみると、彼女は後ろに下がり、俺の股間の辺りに移動していた。
細い指がてきぱきとズボンのジッパーを下ろし、内部の下着を掻きわけ、瞬く間にペニスを取り出す。
相手が誰にしろ、美女の肢体を味わえると期待して、現金なる俺の分身は熱く硬くなっていた。
それを見て、サムスがおおと驚嘆の声を上げる。

171:Miiファイター
14/10/05 17:24:52.33 iV53CyT+
「これは……聞きしに勝る……すごいぞ、立派だ」

熱に浮かされたかのように、サムスの声はうっとりとしていた。
指で亀頭をふにふにと揉まれ、俺は刺激に身を震わせた。
あのサムスが俺のムスコに触れているなんて、と思っていると、彼女は次なる行動に出た。
口を開け、舌を出し、ペニスに唾液を垂らす。
全体がすっかりぬとぬとになったのを確認したサムスは、自分の乳房の底を両手で持ち上げ、肉棒をサンドイッチの具のように挟んだ。
左右から乳房を押し、中身をぎゅうぎゅうと圧迫する。

「んっ……しょっ、と。これはなかなか難しいな」

そう言って、サムスは体を揺らし、その巨乳を使って、俺のペニスを亀頭から付け根まで、上下に扱き始めた。
いったい、俺は前世でどんな徳を積んだのだろう。俺は今、サムスにパイズリされている!
彼女の汗と唾液で、摩擦はスムーズに行われていた。
柔らかく、張りのある乳肉を亀頭で掘り進む快感は、通常のセックスとはまた違う良さがあった。
俺の下腹部を擦りながら行き来してゆくサムスの乳首は、すでにびんびんに硬くなっている。
むにゅむにゅと上下運動を続けながら、「はぁ……っ」と、サムスが熱い吐息を漏らした。

「む、胸がじんじんと熱くなって……気持ちいい。どうだ、お前も……気持ちよくなってくれているか?」

涙で潤んだサムスの目。それは、男を悦ばせたいと願う女の目をしていた。
その姿は、俺が知るいつもの、そして世のメトロイドプレイヤーが知るサムスとはまったくかけ離れていて。
下半身から昇ってくる、とろけそうな心地よさと合わせて、俺の脳は情報処理し切れずに発火しかけていた。
鼻血が出そうだ。もちろん、他の物も出そうになってきたが。
俺が呻くようにそう言うと、サムスは唇を弦月の形に曲げた。俺の分身を圧迫していた肉球が離れる。
困惑する俺の前で、サムスはすっと立ち上がった。
そしてホットパンツを脱ぎ、足元に置いた。遅れてショーツがその上に重なる。
ピーチよりも、少し濃いめの金色の茂み。その奥の秘唇は、すでにとろとろの蜜を吐き出していた。
俺が見ている前で、サムスは自身の股間に触れ、そして目の色を変えた。
獲物を狙う、雌豹の目に。

「もう、妄想では我慢できない。ピーチには悪いが、私だって……この世界では、ただの女だ」

サムスは俺の体を跨ぎ、垂直にそそり立つペニスの真上にやってきた。
そして膝を曲げ、ゆっくりと腰を落とし………男の性器を、自分の膣内に迎え入れた。
みっちりと固い粘膜を、ずぶぶぶと割り開いてゆく。ピーチの膣とは、また感触が違う。
サムスの膣内を自分の形に変えているかのようで、俺の心は征服欲に満たされた。

「うお、あ、あ、あ、あ……お前のが、私の中に入っ……たぁぁ……♪」

俺の上に座り込んだまま、サムスは大きく仰け反り、白い肌を見せながら痙攣した。
その間にも膣壁が微妙に動き、細かい襞がさわさわとペニスの表面を撫でる。
彼女が感じているのと同じくらい、俺も気持ち良かった。
サムスは挿入の余韻から、半分くらいは立ち直ると、少し前屈みになった。
俺と目を合わせ、淫らに微笑む。


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