14/04/30 07:24:59.27 ctXtHf0+
七精門の鍵を巡るデュエルで遊城十代に敗れた私は幻魔の扉に魂を奪われ扉の中に閉じ込められていた
赤黒い空間の中で幻魔にデュエルエナジーを奪われ永遠の苦しみの中にいた私はそれでも生きたいと願い耐え続ける
いつ果てるともない苦しみの中で目にした光
ふと見やるとその光は扉の形をしていた
ゆっくりと開いていく扉は光溢れる外の世界に通じているようでそれに気付いた私は扉の方へ向かおうとしたが闇の力が纏わりついて私をこの赤黒い空間の中に縛り付ける
助けて…お願い私を解放して…
願い続ける私の声が外に届いたのか、開いた扉から手が伸びて私の腕を掴み引き寄せてくれた
「いま助けてやるからしっかり掴まってろよカミューラ」
「おっおまえは…!」
私の腕を掴み外の世界へ出してくれたのは皮肉な事に魂を奪われる切っ掛けを作った遊城十代だった
「どっどうしておまえが…!」
「あんたを助けに来たんだ。オレ……あんたの事ずっと夢に見ててさ」
私を助けに?
それに私の…夢…?
彼は話す。赤黒い空間で私が苦しみ喘ぐ姿を夢に見たと
毎日のように助けを求める私の声を聞いたと
「カミューラが幻魔の扉に閉じ込められるときなんで助けられなかったんだってずっと後悔してた…。それで幻魔の扉に閉じ込められた魂を救う方法を探していてやっと見つけて実行したんだ」
「おまえ…」
闇の力を持つとはいえ幻魔の扉もデュエルモンスターズのカード
必ずや罰ゲームを受けた者の魂を救う方法が有るはずだと探し続けてくれたという
どうしてそこまで
答えなど出はしない……出はしないけれど、私を助けに来たという坊やの言葉は
とても嬉しいと感じた…
「さ、出ようぜカミューラって…、外真っ昼間だったぁ~!」
「……ぷっ」
私を助け出そうとする彼が幻魔の扉の闇よりも外の太陽を気にしていたことに思わず噴き出してしまう
幻魔の扉も三幻魔も、この坊やにとっては恐怖でもなんでもないらしいわね