14/04/20 23:02:58.48 oXzJ7cj9
「…………ッ!?」
少女の身体で最も敏感な場所。他人には絶対に触れさせることのなかった、そんな下半身にあるサーモンピンクの花弁。
最初にそこへ到達したのは、小さな甲虫だった。
(ま、まさか)
もぞもぞと、忙しなく六本の脚を動かす蟲は、リラの悪寒に違うことなく、花弁を包む布の下へと入り込んでいく。
小さな脚が動く感触は、いやがおうにもソレがソコに入ろうとしている事を表していた。
(待って、待って……そこだけは……やめて)
蟲の大きさは、わずか2センチ程度。指先よりわずかに大きい程度だ。
だが、それでも、その『蟲』がソコに入り込む。それは途方もない恐怖でしかない。
「―――ッ……ぅぅッ!?」
今、まさに入ろうとしているソレを、なんとしてでも止めようと、必死でもがく。
しかし、見た目以上に頑丈に作られている蜘蛛の糸は、リラを離そうとはしなかった。
(やだ、やだやだやだ……そこだけは本当にだめ!)
身体を震わせ、懇願する。しかし、それが知性の欠片も何もない蟲に、届くことなんてなかった。
――つぷり。と軽い水音ともに、異物が蜜壷へ侵入した。
「―――ッッッ!?」
アトラの蟲惑魔の毒によって、すでに蜜壷は洪水状態で、蟲の進行を阻むこともできない。
蟲が脚を動かすたびに、痒みのような快感が身体を駆け回る。
しかし、蟲の進軍はそこで止まることはなく、なおも奥へと進んでいく。
『膜』は破れなかったのは、奇跡だっただろう。
(私、蟲に、犯され……てるの!?)
屈辱的だった。本来ならば、愛する人間にしか捧げるはずのない場所を、蟲なんて汚らわしいものに蹂躙されているのだ。そんなの、女性としてありえない。
耐え難い状況の中、リラの目に涙がにじんだ。
「アラアラ、泣いちゃった? かっわいいわねー。でもでも、残念。わたしの劇は、まだ始まったばっかりよ」
リラにその言葉を聞いている余裕はなかった。
一匹の蟲が蜜壷へ入り込んだのをきに、ほかの蟲達もそこへ侵入を始めていたのだ。
「――ッッッ!?」
防がれた口では、悲鳴も上がらない。
一匹、一匹と蟲達が入り込み、奥へ、奥へと進んでいく。
そして、一番戦闘の一匹が、再奥の狭い門にたどり着いたことに、リラは気づいてしまった。
(ま、まさか……入る、気なの?)
予感は当たっていた。
カリカリと短い脚を動かす感触がした後に、弾けるような感覚がリラを貫いた。
「ねえ、どんな気持ち? 処女のままで、初めてを蟲に奪われるってのは」
答える気力なんてなかった。
禁域を蟲達に蹂躙されながら、リラの視界は真っ白に染まった。