14/05/26 21:11:05.52 IaHzNIXv
……また、だ。いったいわたしの身体、どうしちゃったんだろう。
下腹部に感じる、奇妙な感覚。おなかの中を、何かがもぞもぞと動くようなそのむずがゆい
ような感覚は不思議なことに不快ではなく、むしろいつまでも続いて欲しいと思ってしまうと
ころがかえって気持ちが悪かった。
ん、と思わず息が漏れる。顔がやや上気するのを感じる。教壇で数式を読み上げる先生の声
が、遠くなる。
―だめだ、このままだと、なんだか、どこか違う所にいってしまいそう。
「(……だいじょうぶ?)」
ふいに隣の席の真由美が、わたしの様子に気がついたらしく小声で話しかけてきた。
小さく首を横に振って、大丈夫だから、と答えようとした瞬間に頭の中が真っ白になって身
体がはねた。手の指の先、足の指先、頭のてっぺんにまでじん、と沁みるように電流が走る様
なしびれる感覚があって、全身から力が抜けた。気持ち良かった、ということが恥ずかしい。
「……大丈夫か? おい、誰か保健室に連れて行ってやれ」
先生の声に隣の席の真由美が肩を貸そうとしてくれたが、わたしは「だ、大丈夫、一人で行
けるから……」と何度も首を横に振って立ち上がった。
どこも悪くないのに、というよりこんな恥ずかしい状態で友人の手を借りるわけにはいかな
い。スカートの中、太股の内側を伝って靴下まで流れて、それをごまかすように、わたし
は恥ずかしさにそっと足をすり合わせた。