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―そもそも『ゲーム』はどこに行ったんだよ、と訊いた。
「え、えっと……えっとね、お空に飛んでいったと思うよ?」
途端に視線が泳ぎ始めた。
「……まさかと思うが、今一瞬ゲームってなんだろうとか考えなかったか?」
「そ、そんなことないよ?」
あからさまに視線を逸らされた。
「そんなことないけど、とにかく貴方は罰を受ける必要があるの!」
「どんな罰だよ」
自分で言うのもなんだが、別に人様に後ろ指を指されるようなことをした覚えはない。まして相手が彼女なら
尚更で、逆に罰ゲームをしてほしいくらいだった。
「で、どんな罰だよ?」
正座のまま、コタツから頭を出している彼女に圧し掛かるようにして顔を寄せる。
「いいの! 罰を受けるの! いい!?」
逆ギレされて面食らっていると、彼女はガシッと俺の膝を掴んで無理矢理自分の頭を乗せてきた。引き剥がそ
うにも、うつ伏せになって腰を抱き寄せて、絶対にここから動かないぞ、なんて言い出す。
こうなったらお手上げだ、テコでも動くまい。
「……もう好きにしろ、諦めた」
本心から吐き出すと、彼女はこちらを見上げ、しっかり視線を合わせて口を開いた。
「うん、好きにする。大好き」
大好き、の後に俺の名前まで呼びつけてくる。心臓を鷲掴みにされたようになる。言葉を失った俺の負けだっ
た。
「……こうしたかったなら、最初から言えよ」
「うん、これからはそうするね」
コタツに全身埋めてしまって暑いのか、彼女の頬がほんのりと赤くなっていた。
・膝枕END! このまま眠ってしまって二人して体調を崩して寝正月すればいいよ! → >>350へ