【クェイサー】吉野・佐藤健悦作品でエロパロ 2 【舞・舞乙】at EROPARO
【クェイサー】吉野・佐藤健悦作品でエロパロ 2 【舞・舞乙】 - 暇つぶし2ch302:名無しさん@ピンキー
12/11/17 22:30:50.33 uGvIBF/b
7月21日      午後6時


風華町  繁華街    某ピンサロ店内


「あっ…あぁあ…ああっ!!お、お姉ちゃん…ゴメンね!!」


古びたソファーに座り、天井を眺めながら…40代半ばのピンサロ嬢の口愛撫を受ける巧海…

罪悪感から、絶頂に登り詰めた巧海はいつものように舞衣へ謝りながら、厚化粧のオバサン

ピンサロ嬢の口の中に射精した。


事を終えると、巧海はすぐに、この薄汚い店を後にする…


店の前で財布の中身を確認する巧海…


「あと…10万円…」


後悔の念…そして、姉…舞衣への罪悪感…

なぜか振り払えない…晶への想い…

心の内にある鬱憤を…ここ数日は風俗遊びで振り払う事ができなくなっていた。


「本当に…僕…何やってるんだろう…」


そう思っていた矢先…


「そこの君、ちょっといいかな?」


繁華街の裏通り…いかがわしい看板とネオンで彩られた通り…

そんな欲望にまみれた場所には似合わない男性が2人…巧海の前に現れる…

その男性…20代半ばの青年が巧海に話しかけてきた。

303:名無しさん@ピンキー
12/11/17 22:33:09.74 uGvIBF/b
「ねえ君、今この店から出てきたよね~?俺、見てたんだけど」

「俺も見てたよ~~ほら、写真もバッチリ撮ったし」


明るい口調ながらも、巧海に真意を確かめるような言葉を投げかける男性たち…

巧海が言い逃れできないように…デジカメの液晶画面を見せ付ける…


「えっ?あっ、あの…はい…そうですね…」


巧海は言い逃れできなかった…

正直に店から出てきたと認めた巧海…


「だよね?でさ、見た所~~君って未成年だよね?」


その言葉に戸惑う巧海…


「いえ…あの…僕…20歳です…」

「本当かな?何だか高校生くらいにしか見えないけど…」

「ま、20歳でもいいんだけど、俺たちさ…少年課の者なんだけどね~~」


そういって…二人の男性は、所持していた警察手帳を巧海に見せた。

巧海の目の前にいる2人の青年は…パトロール中の私服警察官だった…

警察手帳を見せられた瞬間…巧海は動けなくなってしまう…

手が震え…足が震え…鼓動は激しくなり…

何もできなくなってしまった…


「とりあえず…署まで来てもらおうかな…理由は…わかるよね?」


「俺たちにもね、君達みたいな子を守る義務ってものがあってね…詳しく説明するよ…」


2人の若い私服警察官に補導される巧海…


学校の事…同級生たちの事…担任、碧…晶…

そして…舞衣…

巧海は、様々な人たちの顔を思い浮かべる…

自分の行動を知り…嫌悪する様々な人たちの顔を想像し…絶望した…

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304:名無しさん@ピンキー
12/11/18 20:27:40.52 DKJ9bbnb
7月22日   午前10時


空港


平日にもかかわらず、大勢の人で溢れかえる空港…


「じゃ、あとは…分かるよな?昨日言った段取り通りにやれば大丈夫だ」


「うん…ちょっと緊張してるけど…分かったわ…やってみる…」


大塩が生き延びる最後の手段…

その仕事内容を昨日舞衣に伝えた。

仕事の段取りから、飛行機への乗り方まで…様々な打ち合わせを済ませた二人…


「おっ…そろそろ俺、仕事あるから行くぜ…鴇羽…頑張れよ…」


「うん、大丈夫…」


二人は素っ気無い会話を交わす…

そして、大塩は空港を後にした。


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305:名無しさん@ピンキー
12/11/18 20:28:27.46 DKJ9bbnb
午前11時   


空港ロビー


「え~~っと、国際線…ここでいいのよね?」


初めての体験に、あたしは戸惑っていた…

あたしは今…空港に来ている。

2日前…あたしは大塩くんに仕事の手伝いを依頼された。

大塩くんは「業界での、最後の仕事」って言ってたの…


「それにしても…広いわね…はぁ…本当に…えっ?もしかして、向こうかしら?」


いけない…迷っちゃった…

とりあえず…あたしはロビーのベンチに座った。


「それにしても…はぁ…帰ってきたら…どうしようかな…」


あたしは悩んでる…

さっきも言ったけど…大塩くん…この業界から足を洗って普通の生活がしたいんだって…

だから、今回大きな仕事をして、そのお金を元手に普通のお仕事を始めたいらしいの。

だから、今回の仕事が終わったら、あたしにもお金を払ってくれるって…約束してくれた…

そして、そのお金で…薬物中毒を治療する施設に通って、電気針治療を受ける事を勧められた…

そして…その後は…その…い…一緒に暮らそうって…


「まったく…何て事言うのよ…」


あたしは照れながら、大塩くんの背中を思いっきり叩いて笑ってやった…

でも…大塩くん…本気だったのかな…

あたし…大塩くんと一緒に暮らせないわよ…

だって…あたしには…アイツが…


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306:名無しさん@ピンキー
12/11/18 20:29:55.33 DKJ9bbnb
そうよ…あたしには…アイツ…祐一がいる…

あたしの事を…誰よりも想ってくれて、心配してくれる…

あたしの帰る場所は…あんな薄暗い雑居ビルなんかじゃない…

あたしの帰る場所は…杉並区のアパート!祐一の元…そこしかないの!!


その為には…何としても…クスリを辞めないと…


「それにしても…この鞄…重いのよね~~一体何が入ってるの?」


この鞄を、到着先で待つクライアントに直接渡すのが今回のお仕事なんだけど…

一体…何が入ってるの?この鞄…


あたしは、何だか鞄の中身が気になって仕方なかった。


「ちょっとだけ…見てみようかな…」


出発までは、まだ時間があるし…

あたしは鞄を持ち、女子トイレに向かった。


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307:名無しさん@ピンキー
12/11/18 20:31:40.91 DKJ9bbnb
「はいぃぃぃっ!!?こ、これって…」


女子トイレの個室…

あたしは、鞄の中身を確認して驚き…思わず声をあげてしまった。

鞄の中身は…ビニール袋に包まれた…白い粉の塊…


「明らかにクスリよね…これ…」


それも…あたしが使っていた薬とは…何か違う…

多分…本当に危ないクスリだと思う…

トイレの個室にもかかわらず、あたしは周囲を気にしながら、クスリを鞄にしまった。


「はぁ、はぁ、はぁ…これを…運ぶのよね…これって…相当危ない仕事よね?」


まぁ、大塩くんから頼まれた仕事だから…普通の仕事じゃないとは思ってたけど…


「…これを届けたら…また…あたしみたいに…不幸な人が増えちゃうの?」


そうよ…これを届けたら…また、大勢の薬物中毒者が生まれるのよね…

308:名無しさん@ピンキー
12/11/18 20:32:19.61 DKJ9bbnb
クスリの為に…お金を使って…

クスリの為に…人生を台無しにして…

家族を裏切って…友人を裏切って…恋人を裏切って…

クスリの事以外考えられなくなって…


「そんなの…もうイヤよ…」


あたし…薬物中毒者を増やす手助けなんて…したくない…

自分が体験して分かったの…

辞めたくても辞められない…本当に辛いの…


「うん…そうよね…このお仕事…断っちゃおうかな…」


そうよね…断ろう…

今からでも遅くないわよね…

あたしは暫く個室に留まり考え事をしながら、気分を落ち着ける…

そしてトイレから出ると、あたしは空港を後にした…

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309:名無しさん@ピンキー
12/11/18 20:33:15.33 DKJ9bbnb
正午   空港前


「…あの飛行機だよな…よし…行ったな…」


舞衣が乗るはずだった旅客機が飛び立つのを確認した大塩…


「…アイツには悪いけど…俺もそろそろ…」


大塩は数日前から逃亡を計画していた。


舞衣が無事に戻れば、仕事は成功…

しかし、舞衣が現地で拘束されたら…仕事は失敗…

大塩は命を狙われてしまう…


もしものことを考えて、大塩は計画を練っていた…


「ま、金もあるし…何とかなるよな…」


そう思いながら、車に乗ろうとした…その時…


「ちょっとお兄さん…煙草一本貰えませんか?」


黒服にサングラスの…体格のいい男性が、いつの間にか大塩の背後に立っていた…


「あぁ?何だよ…っ!!?」


黒服の男性は、大塩の背中に丸めた新聞紙を当てる…

大塩は恐怖に震えた…

背中に当てられる新聞紙…

しかし、その先端には…銃口の感触…


「そう簡単に…逃げられると思うなよ…若造…」


その後、大塩はその黒服男性に拘束され…組の事務所に連行されてしまった…


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310:名無しさん@ピンキー
12/11/19 01:13:58.39 /mjg4qI5
割と行き当たりばったりで考え無しの行動だが舞衣らしいと言えば舞衣らしいな

311:名無しさん@ピンキー
12/11/20 10:30:50.18 e4EzUw3v
午後9時


繁華街  雑居ビル4階



「はぁ…はぁ…はぁ…まだ…帰って来ない…どうしたのかしら…」


舞衣は雑居ビルに帰り、大塩の帰りを待っていた。

大塩が帰ってきたら…今回の仕事を断ろうと思っていた…

しかし…何時まで待っても…大塩は帰って来ない…


「はぁ…はぁ…はぁ…苦しい…身体が…熱い…はぁ…はぁ…」


舞衣が薬物を絶って、既に丸一日が経とうとしていた。

舞衣の身体を、禁断症状が襲う…

息苦しさ…身体の火照り…なんともいえない倦怠感…

不安と憂鬱が入り乱れるような…精神的な苦痛…

辛い禁断症状が始まった…

しかし、舞衣は耐える…


「はぁ…はぁ…ダメ…絶対に…クスリは…ダメ…はぁ…はぁ…絶対に…クスリを…辞めるの…」


身体がドラッグを欲しがっても…強い意志でそれを拒否する舞衣…


『また元通りの生活を送りたい』


その気持ちだけが、舞衣を支えていた…


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312:名無しさん@ピンキー
12/11/20 10:31:48.80 e4EzUw3v
7月23日    正午


雑居ビル4階


「はぁあ~~はぁあ~~はぁ、はぁ…クスリぃ…頂戴…はぁあ~~はぁあ~~もうダメ…

クスリ頂戴っ!!はぁ、はぁ、はぁ…もうダメ…耐えられないわよぉ~~はぁ、はぁ、はぁ…

あっ…ああああああああっ!!クスリぃぃいいあああああああっ!!きゃああああああっ!!」


舞衣が帰ってきて丸一日…

禁断症状は更に激しくなっていた…

クスリへの欲求と、禁断症状…そして自我との戦いが、舞衣の中で続いていた。


「はぁあ…はぁあ…はぁ…熱い…身体が…熱い…あぁ…苦しい…はぁ、はぁ…あぐっ…うっ…」


暑さに耐え切れず、既に全裸の舞衣…

身体は火照り、全身をピンク色に紅潮させ…

身体中の毛穴と言う毛穴からは、大量の汗が吹き出る…


まるで高熱にうなされる様に…舞衣はベッドの上でもがき苦しむ…


「はぁあ、はぁあ、はぁ…うぐっ…うっ…ごくっ、ごくっ、ごくっ…ぷはぁ~~はぁ、はぁ…」


尋常ではない喉の渇きに耐え切れず…昨日の夜から今までの間に、既に冷蔵庫にある飲料水を

全て飲み干していた…


「ダメぇ…はぁ、はぁ…苦しい…喉…カラカラ…お水…お水頂戴…はぁあ~~はぁあ~~」


身体の異常な火照りと、異常なまでの発汗で、舞衣の身体は常に水分を欲した状態だった。

313:名無しさん@ピンキー
12/11/20 10:32:31.69 e4EzUw3v
舞衣はベッドから立ち上がると、再び冷蔵庫に向かう…


「そんなぁああああ!!水がない!!どこよ!!どこに水があるのよ!!いやあぁぁああ!!」


既に正常な判断ができない舞衣は、冷蔵庫に飲料水がないことに絶望して泣き崩れる…


「お水…お水…水…ぐすっ…えぐっ…きゃあああああぁ~~~!!」


言いようのない不安が舞衣を襲い…絶叫した…

枕や空のペットボトルを壁に投げつける…


「はぁあ~~はぁあ~~暑い~~~苦しい~~はぁあ…はぁ…水…どこにあるのよ…」


冷蔵庫には既にない…それを知った舞衣は、洋服ダンスを開き始めた。


「はぁ、はぁ、はぁ…ここにも…ここにもない…ここも…ここにも…何処!!?何処にあるの!」


意識が朦朧として正常な判断ができない舞衣は、フラフラと立ち上がり…

手探りで自分のバッグから、財布を取り出した。


「はぁ、はぁ、はぁ…そうよ…コンビニ…コンビニに行けばいいのよね…向かいのコンビニで

…お水買って来ればいいのよ…あははは!!どうしてそんな事に気づかなかったの!!?」


舞衣は、財布から1万円札を1枚取り出す…

そして一万円札を握り…一糸纏わない全裸のまま…コンビニに向かう為に部屋を後にした。


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314:名無しさん@ピンキー
12/11/20 10:33:59.36 e4EzUw3v
雑居ビル前


雑居ビルから向かいのコンビニまでは、僅かに20メートル程度…

しかし、昼間の繁華街の通りは大勢の通行人で賑わっていた…

平日の繁華街…


お昼休み中のサラリーマンやOL…

休日を楽しむ人々…

学校が早く終わったのか…制服姿の学生たち…

様々な人々が繁華街に溢れる中…

場は騒然とした。


「うわあああぁあ!!何だよ!あの女!!」

「うわ!!スゲ!!裸じゃん!!」

「ヒュ~~スッゲ~~~!!」


「きゃあああああぁ!!何あの子!!」

「ちょっとヤダ!!見てあれ!!裸だよ裸!!信じられない!!」

「ぷはっ!!チョーヤベ~~!!ね、ね、写メしとこ(笑)」


人で溢れる繁華街に、悲鳴や歓声が飛び交う…


「はぁあ…はぁあ…あぁ…涼しい…あはは…すみませ~~ん♪ちょっと通してくださ~~い♪」


悲鳴や歓声…野次や冷やかしの中心には…

見事な裸体を惜しげもなく晒し…千鳥足のようにフラフラと夢遊病者のように歩く舞衣の姿…

頬を紅潮させ…泣いているのか…笑っているのか分からない…焦点の定まらないだらしない表情…

315:名無しさん@ピンキー
12/11/20 10:34:50.33 e4EzUw3v
全身を紅潮させ…身体中に玉のような汗を浮かべ…

小股からは愛液を流し…その愛液は太ももを伝い、汗と一緒にアスファルトを濡らした…

一歩一歩歩くごとに…その大きな乳房をユサユサ揺らし…周囲の視線を浴びる…

正に破廉恥極まりない姿…

夏の日差しは無常にも…街中で晒される舞衣の裸体を妖艶に彩った…


「ってか、スゲー巨乳じゃね!!?」

「サイテー信じられない!!女として終わってるわ…あれ…」

「何あれ!?AVの撮影?」

「おいっ、お前…ちょっと声掛けてみろよ!」

「ヤダよ!!ヤベーってあれ!!」


人々は舞衣を取り巻き好奇の視線や蔑みの視線を向ける…


「あっ…はぁ、はぁ、はぁ…やっと着いた~~はぁ、はぁ…」


コンビニに到着した舞衣…

こんな挙動不審な破廉恥極まりない女にも、コンビニの自動ドアは平等に開く…


「いらっしゃいませ~~!!」


裸を晒した巨乳の女に、店員の明るい挨拶が投げかけられた…


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

316:名無しさん@ピンキー
12/11/20 14:31:12.00 XwFQ49XR
>こんな挙動不審な破廉恥極まりない女にも、コンビニの自動ドアは平等に開く…

ワロタ

317:名無しさん@ピンキー
12/11/21 11:06:21.15 QQVmWN4l
>316さん
すみません、ちょっと分かりづらい表現でした(笑)
徹夜明けで文章書いたら訳分からない事書いてました(笑)

318:名無しさん@ピンキー
12/11/24 23:08:22.33 vl93wsM2
コンビニ店内



「いらっしゃいませ~~!ひっ!!?」


レジの女性店員は、口元を手で押さえ小さい悲鳴を上げる…

そして、白昼堂々全裸で入店してきた巨乳の女に怯え…後退りした。


「わっ…」


「えっ?きゃっ…っ」


屋外の観衆の反応とは間逆の反応を見せる店内のお客たち…

事実…遠巻きから…少し離れた場所から見る場合は、好奇の視線やいやらしい視線を向ける…

しかし、実際に目の前…至近距離に、非常識な…ありえない格好の女が現れた場合…

殆どの人間が恐怖を感じる…

店内はまさにその状況だった。


「あはは、やっぱ銀さんサイコー(笑)おもしれ~~♪ん?何だよ一体…」


漫画を立ち読みする高校生は、ガラス張りの壁の向こうにできた人だかりに気付いた。

そして、右を振り向けば…全裸で全身を紅潮させ…汗まみれの舞衣の姿…


「はぁ…はぁ、はぁ…あっ…あはは…ゴメンね~~♪ちょっと通るね~~♪」


「うわぁあああああぁ!!?なっ、何だよコイツ!!」


舞衣の姿に驚き、尻餅をつく高校生…

年頃の男の子の目の前に、若い裸の女が現れる…

しかし…壊れた女に発情できるほど、少年のスケベ心は発達しておらず…

男子高校生は、ただ只管恐怖を感じた…

319:名無しさん@ピンキー
12/11/24 23:09:22.01 vl93wsM2
「はぁあ、はぁ、はぁ…んっ?あっ…何あれ…あはは!!凄い人!!何あれ~~(笑)」


舞衣も、ガラス張りの壁の向こうにできた人だかりに気付く…

そして、自分が全裸であられもない格好でいる事に気付いた…


「…あれ?あっ…あはは!!あたし裸のまま来ちゃったんだ!!あはははははっ!!」


何が可笑しいのか…頭を押さえ笑い始める舞衣…

舞衣の動き一つ一つに反応を見せるガラスの壁の向こうの観衆…


「あはははっ!!みんな…あたしの裸…見てる…手…振ってみちゃおうかな…」


舞衣は、ガラスの向こうの観衆に、笑顔で手を振ってみせる…

観衆は歓声と野次、冷やかしで反応した。


「あっはははははははっ!!凄~~い(笑)あははっ!!面白~~い♪」


馬鹿笑いする舞衣…

そして舞衣は、何かを思いついたのか…その場に大股を開き座る…


「はぁあ~~はぁあ~~はぁ、はぁ…こんな機会…絶対ないから…んっ♪」


大股を開き…右手をクリトリスに這わせ…左手で大きな乳房を持ち上げ…乳首を摘み…

自慰行為を始めた…


「…あっ…あっ…んっ♪あぅん♪んっ♪はぁ、はぁ…あんっ♪みんな見てる…んっ♪」


大勢の観衆の前で始められる…舞衣のオナニーショー…

食い入るように見つめる…下心丸出しの観衆たち…

320:名無しさん@ピンキー
12/11/24 23:10:37.26 vl93wsM2
「あんっ♪あっ、あっ…あんっ♪んっ♪気持ち良い♪恥ずかしいのに…気持ち良いの♪んっ♪」


店内のお客は完全に引き…店を後にする…

店員はどうしていいのか分からずオロオロするばかり…

そして、ガラスの向こうでは、騒ぎ立てる観衆…

舞衣を見ながら自慰行為に走る男性たも現れ…

普段平和なコンビには騒然とした。


「はぁ、はぁ…あんっ♪あっ…あんっ♪んっ♪見てぇ…あんっ♪あたしの…恥ずかしい

オナニー見て♪んっ♪あっ、あんっ♪ほらっ、おっぱいも…おまんこも…見て欲しいの♪

あぁ…見られてる…エッチな目で…あたしの裸…見られてる…はぁ、はぁ、はぁ…」


舞衣は馴れた手つきでクリトリスを弄り…時折指を2本ジュプジュプと出し入れする…

左手で大きな乳房を、形が歪む程鷲掴みにして揉みながら、乳首を摘み苛めた…


「あっ…あぁあ…はぁ、はぁ…んんっ♪イッ…イクぅ…んぁあああぁ…んんっ♪」


舞衣は大勢の観衆に見られながら…店内に歓喜の声を響かせ絶頂に達した…


「はぁ、はぁ、はぁ…あは♪あはは♪イッちゃった(笑)」


自慰行為で、禁断症状がある程度収まったのか…

舞衣は立ち上がると、飲み物のコーナーに向かう…

321:名無しさん@ピンキー
12/11/24 23:11:12.29 vl93wsM2
そして、冷蔵庫のドアを開け…2リットルのミネラルウォーターを2本取り出すと、レジに向かった。



「ひっ!!?イヤ…イヤ…来ないで…こっちに来ないで…」


普段は2人で対応するレジ…

しかし、今に限って相方の店員は用事でその場にいない…

女性店員は、近づいてくる全裸の舞衣に恐怖を覚えた。


「…いや…それ以上…近づかないで…はぁ、はぁ…もうダメ…け、警察…呼ばないと…」


女性店員は携帯を取り出すと、警察に連絡しようと試みる…

しかし…


「はぁ、はぁ…あっ、そういえば…お塩とお醤油も切らして…ぐぇええええええぇ~~っ!!」


突然舞衣はその場に蹲ると…突然苦しみ始め…その場で嘔吐し始めた…


「はぁあ、はぁ、はぁ…あぁ…ゴメンなさい…あはは…あれっ?あの…大丈夫?」


舞衣の嘔吐する姿を見て…耐え切れず失神する女性店員…

舞衣は一万円札をレジに置くと、コンビニを後にした。


その後、人だかりの中心を割って入るように…舞衣はフラつきながら歩く…

そして…裏通りに入ると、野次馬の追跡を上手くかわし、雑居ビルに戻った…


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

322:名無しさん@ピンキー
12/11/24 23:11:55.19 vl93wsM2
午後9時


都内   某 暴力団事務所



歴代組長の写真がいくつも飾ってある事務所…

家具もソファーも…敷かれているカーペットも超がつく高級品…

如何にもといった…暴力団事務所…


そんな暴力団事務所の一室に…大塩は監禁されていた。


ソファーに腕組みをして座る…暴力団幹部…

その向かいに、両手を拘束され座る…大塩…

そして、大塩を取り囲む…若い準構成員たち…


「…あはは…おかしいっすね~~そろそろ連絡があっても良い頃なんですけどね~~(笑)」


苦笑いする大塩…


暴力団組員たちは、東南アジアのクライアントからの連絡を待っていた。

この取引が失敗すれば…組は大損害を受ける事になる…

ピリピリとした、緊張した空気の中…引きつった笑顔を浮かべる大塩…


『ヤベェな…鴇羽…上手くやってくれたんだろうな…信じてるぜ…鴇羽…』


祈るような気持ちで、連絡を待つ大塩…


「連絡が無いな…黒居…どういう事だ?この仕事失敗したら…どうなるか分かってるよな?」


幹部の言葉に、大塩は震えた…


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

323:名無しさん@ピンキー
12/11/27 19:27:18.58 cn0g3QBC
助かる要素が無いな・・

324:名無しさん@ピンキー
12/11/28 18:48:12.33 oGa689ej
午後10時


都内 繁華街    雑居ビル4階



「あああっ…ぐっ…きゃあああああ~~~っ!!」


ベッドで仰向けになり…もがき苦しみながら禁断症状に耐える舞衣…

全裸の舞衣は熱に犯され…大量に汗をかく…

ベッドのシーツは既に舞衣の汗を大量に吸い…ぐっしょりと濡れていた。


「はぁあ~~はぁあ~~あぁあ…ダメ…使っちゃダメ!!きゃああああああぁ~~!!」


熱にうなされる舞衣は悪夢を見る…

過去に出会った人たちが、笑顔でドラッグを勧めてくる夢…

しかし…夢の中でも、舞衣は強い意志でドラッグを拒み続けた。


熱にうなされ…大量の汗をかき…

ペットボトルの水をがぶ飲みする…

そして、またベッドでうなされ…


舞衣は一晩中もがき苦しみ続けた。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

325:名無しさん@ピンキー
12/11/28 18:49:46.67 oGa689ej
7月24日    午前6時


都内   雑居ビル4階



「…んんっ…んっ…」



早朝…目覚めた舞衣…



「…あたし…生きてる…」



ベッドから降り、立ち上がると…舞衣は呟いた…



「えっと…今…何時?」



早朝にも関わらず、朝日が入って来ない部屋…

舞衣は照明をつける…


「まだ…6時…ふぅ~~結局、大塩くん…帰って来なかったみたいね…」


部屋を見回す舞衣…

326:名無しさん@ピンキー
12/11/28 18:50:43.84 oGa689ej
汗でぐっしょりと濡れたベッドのシーツ…

ベッド周辺には…空のペットボトルや書類…そして、ボロボロに引き裂かれた布地が散乱していた…

その光景は、まさに昨日の舞衣の禁断症状の苦しさを物語っていた。


「うわぁ…これ酷いわ…クンクン…っていうか…あたし…臭っ!!」


舞衣は自分の身体から立ち上る汗臭い匂いに咽る。


「そうよね~~昨日は…信じられないほど汗かいちゃったし…」


舞衣の汗でぐっしょり濡れたシーツを取り、丸める…


「これ…もう捨てないと…」


汗で濡れ、所々引き裂かれたシーツを取り替えると、舞衣はシャワールームに向かった。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

327:名無しさん@ピンキー
12/11/28 18:51:50.50 oGa689ej
シャワールーム



「…あぁ…気持ちいい…ふぅ…」


約3日ぶりのシャワーで、汗を流す…


「大塩くん…帰って来なかった…どうしたのかな…」


シャワーを浴びながら考える事は…大塩の事…

大塩がこの部屋に帰ってきたら、舞衣は仕事を拒否した事を謝ろうと思っていた。

しかし…当の大塩が帰って来ない…


「もしかして…大塩くん…悪い人たちに…」


悪事を強要されたとはいえ、やはり心配なのか…

大塩の身を案じながら、舞衣はもう暫く大塩を待ち続ける事にした。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

328:名無しさん@ピンキー
12/11/28 18:52:37.69 oGa689ej
午後1時


雑居ビル4階



冷蔵庫にあるもので、簡単に昼食を済ませた舞衣…

テレビを見ながら寛ぎ…大塩の帰りを待っていた。


「んっ…っ!?」


舞衣の身体を妙な感覚が襲う…

そう…クスリへの欲求…


「…ううん…もう大丈夫…絶対に使わない…」


約2時間に1回…舞衣の身体をクスリへの欲求が襲う…

しかし、禁断症状に耐え切った舞衣には、欲求を打ち払う事くらい簡単だった。

次第にクスリへの欲求も消え…

舞衣の身体は、クスリを要求しなくなっていった。


「…大塩くん…帰って来ないわね…」


心配しながらも、大塩の悪知恵の凄さを知っている舞衣は、心のどこかで安心していた。


「大塩くんの事だから、逃げるのくらい簡単よね(笑)」


そして…舞衣はため息をつく…


「…あたし…大塩くんに…捨てられちゃったのかな…」


祐一の元へ帰る事を目標に、ドラッグを絶った舞衣…

しかし、大塩に捨てられる事は、少しだけ傷ついた…

約3ヶ月…一緒に生活していた大塩に、ほんの僅かな情が芽生えていた。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

329:名無しさん@ピンキー
12/11/28 18:53:39.74 oGa689ej
7月25日     正午


雑居ビル4階



「ふぅ…やっぱり…あたし、捨てられちゃったみたいね(笑)」


大塩の帰りを待つ舞衣…

しかし、何時まで待っても帰ってこない…

舞衣はそう断言した。


「…あたしも…こことは…お別れね…」


舞衣はそう呟くと、自分の鞄に着替えと貴重品を詰め込み始めた。

そして、部屋を簡単に掃除する…


「ま、大塩くんの事だし…どこでも上手くやっていくでしょ(笑)」


戸締りを済ませた舞衣…

部屋を後にしようと玄関先に向かった舞衣は、部屋に向かって一礼した。


「散々な事をやらされたけど…大塩くん…匿ってくれて…ありがとう…」


ここ3ヶ月間の辛い出来事を思い出しながら…舞衣は部屋を後にしようとした…


その時…


ドアが開いた…


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

330:名無しさん@ピンキー
12/11/28 18:57:00.56 oGa689ej
「はいぃ~~っ!!?お、大塩くん!!?」


舞衣の目の前に現れたのは…舞衣が待ち続けていた…大塩…


「へへっ、やっぱりここだったのかよ…よかった…無事だったんだな!!」


額から血を流し…服はボロボロになり…

明らかに、何処からか逃亡してきたような格好…

大塩は、仕事を拒否した舞衣を目の前に…怒るどころか…安堵の表情を見せる…


「あの…ゴメンね大塩くん…あたし…飛行機に乗らなかったの…だから…お仕事は…」


舞衣は仕事を拒否した事を謝り始めた。


「あ?あはは!もういいって(笑)気にすんなよ!!」


しかし次の瞬間、大塩の表情は若干険しくなる…


「それよりも…鴇羽、今すぐここから逃げろ!!あの鞄を置いて…いいか、今すぐだ!!」


「はいっ!?逃げろって…一体どうしたの?」


「大した理由じゃねーよ(笑)っていうか…知らない方がいいけどな…」



早朝…準構成員を蹴散らし、何とか組の事務所から逃亡する事に成功した大塩…

331:名無しさん@ピンキー
12/11/28 18:58:10.35 oGa689ej
もう元の生活には戻れないと悟った大塩は、どうしても舞衣の安否を確認したくて、ここを訪れた。


「…いろいろあってよ、もう…鴇羽とは会えねーんだよな…」


「えっ!?どういう事なの?」


「…俺にもヤキが回っちまった…俺よりも、もっと悪い奴らに追われてんだよ(笑)」


「もっと…悪い?大塩くん…どうするの?」


「決まってんだろ!!逃げて逃げて!!逃げまくって!!絶対に生き延びる!!」


「そう…なんだ…うん…わかった…頑張ってね…大塩くん…」


舞衣は何と言っていいのか分からず…

とりあえず、頑張ってと言葉をかけた…


「あぁ、任せとけって!!あと…今まで…利用して悪かったな!!今更だけど、ゴメンな!!」


大塩は舞衣に謝罪の言葉をかける。

しかし、舞衣は返す言葉が見つからない…

どういう言葉を返せばいいのか分からなかった…


大塩はドアを開ける…

そして、この部屋を後にしようとした…その時…

再び舞衣の方を振り向く…


「あっ、そうそう!!実はさ、中坊の頃…俺さ…鴇羽のこと、好きだったんだぜ(笑)」


「はいぃ~~っ!?何よ今更~~」


「何でもねーよ(笑)おっとヤベ!!じゃな!!鴇羽!!今まで悪かったな!!」


そして大塩は笑顔で雑居ビルを後にした。

332:名無しさん@ピンキー
12/11/28 19:11:43.30 oGa689ej
この日から、約10年間…大塩は辛い逃亡生活を送ることになる…


「あたしも…行こっか…」


舞衣は部屋の鍵を玄関に置くと、部屋を後にする…

エレベーターを降り、表通りに出ると…夏の日差しに目が眩んだ…


「ふぅ…まずは…どうしようかな~~」


意外にも、既に大塩の事は心の中で切り捨てていた舞衣…

今後の計画を練るために、喫茶店で一服することにした。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

333:名無しさん@ピンキー
12/12/01 17:15:11.20 JB/ZkwRr
午後1時30分


繁華街  喫茶店



「…はい…急ですみません…はい…お世話になりました…はい…」


ここは雑居ビル近くの喫茶店…

あたしは、お店…「リップクラブ」に電話する…

そして、店長に「お店を辞める」と伝えた。


「あっ、いいです…お店の女の子達にも…お世話になりましたと伝えて下さい…」


店長は送別会を開いてあげると言ってくれたけど…あたしは断った。

お仕事は辛かったけど…お店で働く女の子たちは良い子ばかりで…

控え室だけは毎日楽しかった。

だから…ちょっと寂しいかな…


携帯をポケットにしまうと、あたしは喫茶店を出る…

そして、暫く繁華街を歩き回った。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

334:名無しさん@ピンキー
12/12/01 17:15:49.06 JB/ZkwRr
午後2時


某 ファーストフード店


朝から何も食べてなかったから…少し遅めのお昼ご飯…

あたしはフィレオフィッシュを頬張る。


「ふぅ…イザとなると…やっぱり迷っちゃうなぁ~~」


そう…今あたしは迷ってる…

このまま祐一の元に帰ってもいいの?

祐一は…あたしを再び受け入れてくれるの?


『さようなら もう二度と会わない』


あんな書置きを置いて出て行ったあたしを…祐一は受け入れてくれるの?

普通無理よね…

3ヶ月前に出て行った「元カノ」を…再び受け入れてくれる男なんて…そう居ないわよね…

でも…一言謝りたい…

誤解をして…アパートを出て行った事を…

どうせ彼の「元カノ」になるのなら…

せめて一言謝って…それから今後のことを考えよう…


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

335:名無しさん@ピンキー
12/12/01 17:16:41.95 JB/ZkwRr
午後6時


某 駅構内


ベンチに座り…行きかう人たちを眺めながら…あたしは考える…

祐一の元を離れて3ヶ月間…

あたしは祐一を散々裏切ってきちゃった…


軽い気持ちで…憂さ晴らし目的でドラッグを使って…薬物中毒になって…

祐一以外の男と同居して…一度とはいえ…エッチして…

その男の仕事…詐欺行為の手助けをして…

そして…ドラッグを買うお金欲しさに…あたしは再び風俗で働き始め…

沢山の男の人に…この身体を晒した…


アパートを飛び出した当時は…あたしは裏切られたと思ってた…

でも…実際は…いつの間にか、あたしが祐一を裏切っていた…

最悪よね…あたし(笑)


せっかく自由を手に入れたのに…自己嫌悪…

あたし…祐一の元に帰ってもいいのかな?

悩んでるうちに…日は暮れる…


「今日は…帰りたくない…」


もう少し心の準備を整えてアパートに帰りたい…

あたしは携帯を取り出す…


「もしもし…千絵ちゃん?うん…あの…今から会えない?」


千絵ちゃん…今から来てくれるって…

お仕事大変なのに…ゴメンね…


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

336:名無しさん@ピンキー
12/12/01 17:17:56.00 JB/ZkwRr
午後11時


千絵の住むマンション



必要最低限の荷物しかない…狭いワンルームマンション…

ベッドに横になる舞衣…

そして、机に座りノートパソコンのキーボードを叩く千絵…


「ごめんね~~千絵ちゃん、泊めてもらって…それにベッドまで占領しちゃって~~」


「あぁ、気にしないでいいって♪どうせ今夜も、私は徹夜だろうしさ♪」


駅前で待ち合わせた二人…

千絵の仕事が長引いてしまい、結局二人がこのマンションに着いたのは、1時間前…

二人は先ほどシャワーを浴び、簡単に食事を済ませた。


電気代節約の為に、部屋の明かりは消し…

スタンドのデスクライトの明かりだけで作業する千絵…


舞衣はベッドに横になり、机に向かい記事を作成している千絵を眺める。


「千絵ちゃん…お家でも仕事してるんだ…辛くないの?」


「あはは、全然♪やっぱり…好きでやってる仕事だからね…辛いとは思ってないかな~~」


「そうなんだ…よかったね、千絵ちゃん…好きな道に進めて」


他愛のない会話を交わす二人…

そのうち…沈黙が訪れる…

337:名無しさん@ピンキー
12/12/01 17:18:34.84 JB/ZkwRr
暫くの沈黙の後…舞衣が口を開いた。


「…あたし…アパートに帰ってもいいのかな…祐一…あたしを…受け入れてくれると思う?」


「あぁ…彼はキミの帰りをずっと待っている…喜んで受け入れてくれるよ…」


再び暫くの沈黙が続く…


「…舞衣…これだけは言っとくけど…風俗で働いていた事…絶対彼に言うんじゃないよ…」


「…うん…言わない…絶対に…」


「いいね?彼の事を傷つけたくなかったらね…あと…3ヶ月間の簡単なアリバイも考えときな…」


「…中学時代の友達のお家に…ずっとお世話になってたって…言っておこうかな…」


「あぁ…無難だね…それがいい…」


千絵は、舞衣に3ヶ月間の詳しい話を聞こうとしなかった…


『ドラッグ中毒になった事…他の男と寝た事…風俗で働いた事…一生…秘密にしよう…』


舞衣は心の中でそう決意した。


「まぁ…とにかく、舞衣、キミが無事でよかった…それが一番の幸運だよ…楯もきっと…あれ?」


既に吐息を上げ眠る舞衣…


「…寝ちゃったか…」


舞衣の眠る姿を眺めていると…自分も眠くなってきたのか…

千絵は机に伏せる。


「よかったね…楯…もうすぐ舞衣に会えるよ…」


暫く休憩した後、目薬をさし…再び記事を作成する為に、キーボードを叩き始めた。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

338:名無しさん@ピンキー
12/12/02 08:30:22.43 gjTAUhXU
7月26日     午後5時


杉並区   アパート前



「さあ着いたよ、ここで暫く待とうか…」

「うん…ちょっと緊張しちゃうわね…」


千絵が運転するワゴンRは、祐一が暮らすアパート前に到着する。

そして、そろそろ帰宅する筈の祐一を二人で待つことにした。


待つこと30分…


「あっ!祐一!!」

「おっ、来たね~~♪」


二人は車を降りる…

そして、コンビニの袋片手に歩く祐一に向かった。


「祐一!!」


「っ!!?ま…舞衣!!?」


俯き加減に歩く祐一の前に立ち、声を掛ける舞衣…

339:名無しさん@ピンキー
12/12/02 08:31:28.28 gjTAUhXU
その舞衣の声に驚きハッとした表情で正面を向く祐一…


「舞衣…舞衣だよな?間違いない…舞衣…よかった…無事でよかった…」


コンビニの袋をその場に置き…舞衣に歩み寄る祐一…


「…ゴメンね…祐一…心配かけちゃって…」


歩み寄ってきた祐一にキュッと抱きつく舞衣…


「もういい…もういいって…舞衣が無事なら…それでいいって…」


祐一も、舞衣をやさしく抱きしめた…


「おほん!!あ~~あ!!公衆の面前で、アツいねぇ~~まったく(笑)」


周囲を気にしながら、千絵が一言二人に言葉を放つ。



「楯、舞衣には事の真相を全て話した。だから、今回の事は舞衣自身凄く反省してるから、

許してやんなよ…あと、舞衣…楯も、詩帆ちゃんの事については後悔してる…だから…わかるね?」



千絵は二人の仲介人となり、事の真相を話して、お互い反省していることを二人に伝えた。

340:名無しさん@ピンキー
12/12/02 08:32:18.30 gjTAUhXU
「ゴメンね…祐一…あたしと巧海を守ろうとしてくれたのに…あたし…誤解しちゃって…」


「いや…いいんだ…俺も…事情があったとはいえ…舞衣を裏切っちまって…悪かった…ゴメン…」


二人はお互い謝り…何とか笑顔を取り戻した。


「さ~~てっと…そろそろ邪魔者は消えますか~~(笑)」


千絵はそういうと、黒いワゴンRに乗り込む。


「原田、ありがとうな!!お前のおかげで…俺…何てお礼を言っていいんだか…」


「千絵ちゃん、迷惑ばかりかけちゃって…本当にゴメンね…」


「もういいって♪そのかわり!!今度舞衣の手料理、い~っぱい食べさせてもらうからねっ!!」


そういうと、千絵はその場を去った…


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

341:名無しさん@ピンキー
12/12/02 08:33:17.00 gjTAUhXU
アパート 室内



「うわぁ~~~汚い!!これは酷いわ…」


ゴミだらけで散らかり放題の部屋…

ホコリが積もり、掃除など全くしていない部屋に、舞衣は声を挙げる…


「まったく~~男の一人暮らしなんて最悪ねっ!!」


そういうと、舞衣は掃除を始めた。


部屋を掃除し…冷蔵庫の中を綺麗にして…

洗濯物を片付け…

男の一人暮らしの部屋が、舞衣が居た頃の部屋に戻ったのは、既に夜の10時を回っていた。


入浴を済ませ…舞衣は寝室のベッドに横になる。

疲れていたからなのか…あっという間に眠りについた…


「なぁ舞衣…その…久しぶりに…って…もう寝ちまったのかよ!!」


吐息を上げ眠る舞衣を見て…祐一は久しぶりの舞衣とのセックスを諦めた…


「…仕方ねーな…ま、いいか…舞衣は無事だったんだし…よかった…」


久しぶりに感じる舞衣の香りに、舞衣が居る実感を味わいながら隣で横になる…

祐一もあっという間に眠りについた。


二人は久しぶりに安心し、熟睡する事ができた。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

342:名無しさん@ピンキー
12/12/02 08:35:01.52 gjTAUhXU
翌日



7月27日     午前8時



「おおっ、美味そう!!いただきま~~す!!」

「あたしも、いただきま~~す♪」


テーブルに並ぶ舞衣の手料理はとても美味しそうで…

祐一は久しぶりに美味しい朝食を味わう。


「んぐんぐ…やっぱ美味しい!!これだよこれ!!やっぱり舞衣の料理は最高だよな!!」

「あはは!!もっと落ち着いて食べなさいよね~~(笑)どうせ学校は夏休みなんでしょ?」


いつものように、かき込むように食べる祐一…

それを見て笑いながら、ゆっくりと味わうように食べる舞衣…

いつもの朝の光景が戻ってきた。


「あぁ、夏休みなんだけどよ~~実は…」


朝食を食べながら、祐一は自身の近況を報告した。


舞衣が出て行って以来、バイトを2ヶ月間休んでいた事…

失意から勉強にも身が入らず…学業があまり捗っていない事…

出席日数が危うく…現時点で進学に必要な単位が足りない事…


そして全てを埋める為に、夏休み中の殆どを補習授業に費やす事になる…

そんな事を舞衣に報告した。

343:名無しさん@ピンキー
12/12/02 08:36:29.55 gjTAUhXU
「そうなんだ…ごめんね…あたしの為に…こんな事になっちゃって…」


「舞衣のせいじゃねーよ!!俺だ!!俺がシッカリしていないから…ダメだな~~俺(笑)」


しかし、祐一は舞衣に笑顔を向ける


「でもよ、まったく休めない訳じゃないからな!!もし休みが取れたら、二人で海に行こうぜ!!」


その言葉を聞き、舞衣も笑顔を取り戻す…


「あっ、いいわね!!あたしも海行きたかったのよね~~♪新しい水着買っちゃおうかな~~♪」


二人で過ごす夏のひと時を想像しながら、舞衣は微笑む…

その時…

舞衣の携帯の着信音が鳴り響く…


「あっ、誰から~~?んっ?あっ、碧ちゃんから…」


着信の主は、巧海の担任…杉浦碧…

しかし、この時点では舞衣は、碧が巧海のクラスの担任をしていることを知らない…


「本当に久しぶりよね~~♪もしもし~~碧ちゃん?久しぶり~~♪」


久しぶりの碧の声に、明るい声で応える舞衣…

暫くお互いの近況を報告しあう二人…

344:名無しさん@ピンキー
12/12/02 08:37:53.30 gjTAUhXU
「あっ、そうなんだ~~♪巧海のクラスの担任してるんだ~~♪」


暫くすると…舞衣は沈黙する…


そして…



「はい~~っ!!?そ…そんな…嘘っ!!?」



舞衣の驚く声が部屋に響く…


「…うん…わかった…うん…大丈夫…すぐ行くから…うん…」


携帯を閉じる…

ため息をつき…信じられないといった表情の舞衣…

舞衣の様子に気付く祐一…


「…おい、舞衣…どうしたんだよ…顔色悪いぜ?何かあったのかよ…」


舞衣を気遣う祐一に、舞衣は声を震わせて答えた…


「…巧海が…巧海が…停学…無期限停学処分って…」


「何だって!!?巧海が!!?無期停だって!!?冗談だろ!!?」

345:名無しさん@ピンキー
12/12/02 08:38:43.13 gjTAUhXU
祐一は耳を疑った…

一瞬、舞衣の冗談かと思った…

しかし…舞衣の表情は真剣だった…


「…巧海が無期停って…何があったか聞いたのか?」


「ううん…詳しくは聞いてないの…教えてくれなかった…」


そして舞衣は祐一に、碧から伝えられた事を話し始める。


「無期限停学処分になったら…保護者と学校側との面談があるらしいの…面談しないと…

巧海が退学になっちゃうらしくて…だから…あたし今から風華町に行こうと思うの…」


「…そうか…わかった…じゃ、俺も一緒に行くぜ!!」


「ダメ!!進級…まずいんでしょ?単位足りないって言ってたじゃない!!あたしは大丈夫!!

大丈夫だから…アンタはちゃんと勉強して、しっかり補習授業受けなさい!!いいわね!!」


祐一を安心させようとしているのか…舞衣は強気な態度を見せる…


「大丈夫よ、明日には帰ってくるから!!」


「…わかった…でもよ、もし何かあったら、すぐに連絡しろよ!!いいな!!」


舞衣は昨日雑居ビルでまとめた鞄の中身を出す事もなく…その鞄を持ちアパートを後にした。

346:名無しさん@ピンキー
12/12/02 08:39:22.76 gjTAUhXU
巧海が無期限停学処分…

舞衣に心当たりは全く無かった…

あんなに心優しい巧海が…

夢に向かって一生懸命勉強に励んでいた巧海が…


どうして…


舞衣は巧海の心配をしながら、駅に向かう…


一時期は帰りたくても帰れなかった風華町…

そして…同窓会以降は、帰る事を拒否していた…風華町…

しかし、舞衣は行くしかなかった…



意外な理由で叶った風華町への帰郷に、舞衣は不安を隠せなかった。


(完)

347:名無しさん@ピンキー
12/12/02 17:45:02.81 fJ1/V4/g
ちょっと調べれば悪行がすぐバレる詩帆がお咎めなしというのはありえないと思うんだが
どーなってんのか

348:名無しさん@ピンキー
12/12/07 08:00:13.82 1L8pEZgA
保守させていただきます。

349:名無しさん@ピンキー
12/12/07 14:22:34.31 TyeN4PBw
巧海は既に保健室に運ばれた後だった

350:名無しさん@ピンキー
12/12/09 14:39:59.37 6xCTBZ7s
午後4時



新幹線 自由席車両



「あっ、碧ちゃん?うん…今、新幹線…もうそろそろ岡山に着く所…うん…」


碧ちゃんから連絡…到着が遅いから気にしてくれたみたい…


「…いろいろあって…そっちに着くのは結構遅くなると思うの…ゴメンね…」


はぁ…あたしとしたことが…今日は失敗だらけ…

東京から風華町までの直行フェリーがあると勘違いして…

港に行けば…そんな直行便は無くて…


その後電車に乗り遅れ…駅で迷って…新幹線に乗り遅れて…


結局、もう夕方の5時近い時間…

本当はもっと早く着く予定だったのに…

もう散々…何やってるのかな…あたし…


「うん、わかった…風華学園に着いたら、学園の応接室でいいのよね?うん…

ところで碧ちゃん…巧海…一体何をして停学処分に…って…碧ちゃん?」


あれ…通話…切れちゃった?

巧海の停学理由を聞こうと思ったのに…

っていうかおかしい…

碧ちゃん…巧海の停学理由を、あたしに話したくないみたい…


「巧海…一体何をしたの?」

351:名無しさん@ピンキー
12/12/09 14:42:28.24 6xCTBZ7s
・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・

・・・・・





~舞-HiME 二次小説 「波乱」~






祐一との仲直りもつかの間…

あたしは今朝、巧海が無期限停学処分を受けたことを知らされた。

無期限停学処分を受けた生徒の保護者は、生徒指導の教師と面談を行わないと

退学処分に処置変更されるらしく…何とか巧海を退学にさせたくないあたしは、

不安を抱きながら風華学園に向かう事にした。


巧海が無期限停学処分…


あたしは信じられなかった。

あの巧海が…

病弱で…誰よりも苦しい人生を送ってきた巧海…

誰よりも苦しい人生を送ってきた子だから…人の苦しみも分かる子だった。

だから…誰にでも優しくできる…思いやりのある心の優しい子だった。

352:名無しさん@ピンキー
12/12/09 14:43:34.13 6xCTBZ7s
夢に向かって…一生懸命勉強してきた巧海が…どうして停学なんかに…


巧海…一体何をしたの?

隠れて煙草を吸ったの?

友達とお酒を飲んだの?

ケンカでもしたの?


そんな事ならいい…巧海だって男の子だし…ヤンチャしたい年頃だし…

でも…無期限停学処分って…相当な事よね?

あたしは…悪い事をする巧海を想像してしまう…


「ダメ…変な事考えちゃう…巧海はそんな子じゃないのに…」


新幹線が駅に着いたみたい…

久しぶりの風華町に…こんな用事で向かう事になるなんて…

全然考えてなかった…


駅を出ると、急に襲ってくる蒸し暑さにうんざりしながら…

あたしはフェリー乗り場に向かうバスを探した。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

353:名無しさん@ピンキー
12/12/09 14:44:21.25 6xCTBZ7s
午後5時



風華町




フェリーから降り…港からバスに乗り…繁華街近くについた頃には、既に夕方…

偶然にも、今日は風華町の夏祭り…

観光客やお祭りに参加しようと街に繰り出す人々たち…

そして、懐かしい風華町の光景に、舞衣は見入っていた。


「わぁ…懐かしい…本当に…懐かしいわね…」


約3年ぶりの風華町…


繁華街を歩きながら、懐かしい風景を堪能する。

かつてお買い物をしたお店…

お友達と行ったカラオケ店…

見慣れていたビルや建物…全てが懐かしい…


そして、繁華街から暫く歩き…舞衣は風華学園に向かった。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

354:名無しさん@ピンキー
12/12/09 14:45:01.00 6xCTBZ7s
午後5時30分



風華学園前



校門前…舞衣は数名の風華学園生とすれ違う。

懐かしい…風華学園の制服…

約3年前…ここ…風華学園に通っていた当時を思い出す舞衣…


「あははっ♪制服懐かしいわね~~♪」


転校前日、フェリーで初めて祐一と出会った事や、学園近くに漂着した事…

オーファン事件や、その後の学園生活…

学園の皆と過ごした…懐かしい日々が一瞬にして蘇る…


「あたしも…ここに通ってたのよね…あの頃は…楽しかった…」


舞衣は感慨に耽りながら、高等部の応接室を目指した。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

355:名無しさん@ピンキー
12/12/09 14:45:50.21 6xCTBZ7s
風華学園高等部 応接室



「はい~~っ!!?巧海が…風俗店に!!?」


応接室で、久しぶりに碧との再会を果たした舞衣は、巧海の停学理由に驚く。


「うん…そうなの…電話で巧海くんの停学理由を言わなかったのはね…多分舞衣ちゃん…停学理由を聞いたら…

怒って来ないんじゃないかな~と思ってね…でも…お願い!!舞衣ちゃん…巧海くんを怒らないで欲しいの!!

今らら生徒指導の先生から話があると思うけど…いろいろ訳があるの…だから…」


碧は手を合わせて「お願い!!」と、舞衣に頭を下げる…


「…うん…あたしも…怒りたくない…巧海を慰めてあげようと思う…」


「うん、そうしてあげてね…あっ、そろそろ時間だから…」


生徒指導教師と担任の碧…そして、保護者の舞衣との面談が始まる…


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

356:名無しさん@ピンキー
12/12/09 14:46:46.18 6xCTBZ7s
午後7時



風華学園


「以上です…まぁ…情状酌量の余地がある…といっては変ですが、事情が事情ですから、

今回の事は緊急職員会議でも「できるだけ軽いペナルティで」という事に決まりました。

よって、停学期間は3日と言う事で…どうでしょうか?」


生徒指導教諭は、舞衣に今回の騒動の経緯を話した。


学園内で起こった「校内放送事件」で、巧海が精神的に酷く傷ついた事…

それが発端となり、今回の「風俗通い」が始まってしまった事…

そして、舞衣から受け取った100万円の殆どを風俗遊びに使用してしまった事…

本人も深く反省していると言う事も、教諭は舞衣に説明した。


「本人は酷く傷ついているので…お姉さんはできるだけ怒らないであげて下さい」


教諭は舞衣にそう告げると、三者面談は終わった。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「はぁあ~~~疲れた…」


舞衣は机にべったりとうつ伏せになる…

そして、深いため息をついた…


「ふぅ…あたしが知らない所で…そんな事があったなんて…」


舞衣は、風華学園で起こった「校内放送事件」の事を聞き、巧海に申し訳ない気持ちでいっぱいだった…

もし自分がソープランドで働いていなければ…こんな事は起こらなかったはず…

357:名無しさん@ピンキー
12/12/09 14:47:44.39 6xCTBZ7s
もしこれが逆の立場なら…あたしが巧海なら…多分、学校を辞めていたはず…


「ごめんね~~巧海…あたしのせいで…」


舞衣はそう呟いた。


「舞衣ちゃ~~ん、大丈夫~~?」


碧が生徒指導質に戻ってきた。

机にうつ伏せになる舞衣に声を掛ける…


「…うん…何とか…」


「うん、分かる分かる…驚いたよね…でも、巧海くんの気持ちも分かってあげて欲しいの」


舞衣の隣に座り…碧は話し始めた。


「学校の先生方もね、あまり他の生徒に知られないように…停学期間を夏休み中にしてくれたの。

あとは…巧海くんは健康だから♪その…心臓の方も全然大丈夫だし、あと…陽子の話だと…今日の

健康診断で、性感染症とか、そういう病気の可能性はなかったらしいから…陽子が言うには、風俗

遊びで一番心配なのは、そこなんだって…」    


「…うん…よかった…巧海に何も無くて…」


『性感染症』は、舞衣も心配していた。

358:名無しさん@ピンキー
12/12/09 14:48:34.97 6xCTBZ7s
ソープ嬢時代…舞衣も2回、軽い性病にかかった事がある…

その当時、舞衣は「自分の身体が汚れてしまった」と感じた…

『巧海の身体は、まだ汚されていなかった…』

そう思い安堵しながら、壁にかけられている時計に目を向ける…


『…巧海…今どうしてるのかな…』


そんな事を考えていると、生徒指導室のドアがノックされる。


「あっ、陽子と巧海くんが来たみたい…舞衣ちゃん…」


「っ!!巧海が…来たの?」


3年ぶりの再会は、舞衣を戸惑わせる…


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

359:名無しさん@ピンキー
12/12/09 16:37:36.60 qfsCQBbO
なんで晶君というGFが居るのにわざわざ風俗?という理由がわからんな

360:名無しさん@ピンキー
12/12/15 14:07:08.70 +S57e938
身内が美形だと、美感が狂って、醜女に惚れたりするよ・・
本人美形、妹も大美人の奴が、自分より遥かに下の容姿の女にベタ惚れして、
うまくいかないでショボン、みたいな例を学生時代に見た。

361:名無しさん@ピンキー
12/12/16 22:14:26.69 DLqw37It
生徒指導室のドアを開け、入室してきた二人…


一人は保険医の鷺沢陽子…

そして…もう一人は、今回無期限停学処分になった舞衣の弟…鴇羽巧海…


「待たせたわね…碧…」


疲れきった表情を浮かべ…おぼつかない足取りで歩く巧海を、陽子が支える…


「巧海くん、大丈夫?歩ける?」


陽子は巧海を心配し、気遣う…


「鴇羽さん、久しぶりね」


そして、舞衣の姿に気付いた陽子は、笑顔で舞衣に声を掛けた。


「ごめんなさいね、鴇羽さん…わざわざ東京から呼び出したりして…」


黙って立ち尽くす巧海に代わって、陽子は状態を説明し始めた。


「健康上は特に問題ないわ…ちょっと精神的に疲れてるだけなの…今回の事、大雑把には聞いたのよね?

巧海くんね、昨日までは…お姉さんに会いたくないって言ってたの…でも、今日になって、どうしても

謝りたいからって…大丈夫?巧海くん…ほら、頑張って!」


陽子に支えられながら、巧海は舞衣の元に向かう…


「…巧海…」


久しぶりに巧海の姿を目の当たりにした舞衣…

362:名無しさん@ピンキー
12/12/16 22:15:06.43 DLqw37It
巧海の身長は既に姉を超え…祐一と同じか…それ以上…

風貌も…線の細さは若干あるが、それなりにシッカリした体つき…

成長した巧海の姿を見ることができ、本当なら嬉しいはず…

しかし…状況が状況だけに、喜べない…


「…お姉…ちゃん…」


緊張した面持ちの巧海…

椅子から立ち上がった舞衣の正面に立ち尽くす…


暫くの沈黙が続いた。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

363:名無しさん@ピンキー
12/12/16 22:15:52.91 DLqw37It
「ごめん…お姉ちゃん…僕…」


巧海は目の前にいる姉…舞衣に歩み寄り謝ろうとする。

言葉につまりながら…何とか「申し訳ない」という気持ちを伝えようとした。

気持ちを伝えるには足らない言葉…

しかし周囲の誰もが、巧海の気持ち…舞衣に伝えたい巧海の気持ちを理解した。


「…巧海…」


巧海の気持ちは、舞衣も理解していた。

必死に謝ろうとする巧海を、許してあげようとしていた。

久しぶりに出会えた弟…唯一の家族…巧海を、抱きしめてあげようと思っていた…

しかし…



「馬鹿っ!!」



次の瞬間…舞衣は巧海の頬を平手打ちする…


よろける巧海…


舞衣は涙を浮かべ…怒りの表情を巧海に向けた。



「どうして…あんなにリハビリ頑張って…勉強も頑張って…あんなに頑張ってたのに…どうして!!」


声を震わせながら…舞衣は巧海を説教し始めた。

364:名無しさん@ピンキー
12/12/16 22:16:43.10 DLqw37It
「どうして自分を汚すような真似をしたの!!頑張って学校生活を送りたかったんでしょ!!?

頑張って勉強して、医師になるのが夢だったんでしょ!!?どうして!!どうしてこんな自分を

汚すような真似をしたの!!?」


舞衣は幼い頃から病に苦しむ巧海の姿を見ていた。

そして手術が成功し、ある程度の健康を取り戻してからは、医師に憧れ勉強を頑張っていた事も知っていた。

もちろん、高校生活を送りたくて、編入試験の為に猛勉強していた事も…


自分の希望の為に…自分の未来の為に一生懸命日々を過ごしていた事を知っていた舞衣…

だから…自分自身を汚すような行動をした巧海を、舞衣は許せなかった…



「酷いよ…お姉ちゃん…」


頬を押さえながら、巧海は涙を流す…

そして、悲しそうな目を舞衣に向けた。


「酷い…酷いよ…お姉ちゃんは…僕の気持ち…何も分かってないんだね…」


巧海は後退りする…


「分からないよ!!お姉ちゃんなんかに!!僕の気持ちなんて分かるわけないんだ!!」


怒りの表情を見せる舞衣に、巧海は大きな声で言葉をぶつけた。

そして、巧海は生徒指導室のドアを思いっきり開けると、その場から走り去る。

365:名無しさん@ピンキー
12/12/16 22:17:45.59 DLqw37It
「巧海!!待って!!」

「ちょっと、巧海くん!!」


その場に居る全員が驚き、巧海を呼びとめよとする…

しかし、既に巧海は走り去り…


「わっ!!ちょ、ちょっと巧海!!待てよ!!」


聞き慣れない声が周囲に響く。

声の主は、巧海を心配して生徒指導室の前で待機していた女子生徒…尾久崎 晶…

まだ制服姿の晶は、生徒指導室に入るなり、舞衣に向かって怒鳴った。


「舞衣さん!!何だよそれ!!巧海に対して酷いじゃないか!!」


「晶…くん?」


「あんまりだ…あんまりだよ…巧海は…巧海は凄く傷ついてたんだからなっ!!舞衣さん…

アンタがソープで働いてる姿を見て…凄く傷ついてたんだからなっ!!だから…だから…」


晶は舞衣の取った行動に怒りを露にする…


「舞衣さんがソープなんかで働いて無かったら…こんな事にはならなかったんだ!!」


その捨て台詞に、舞衣は傷つく…

366:名無しさん@ピンキー
12/12/16 22:18:33.83 DLqw37It
そして晶は、巧海を追おうとする…


「待ちなさい、晶ちゃん!!」


生徒指導室を飛び出そうとした晶を、碧は呼び止める。


「巧海くんは大丈夫!!私が探してすぐに連れて帰ってくるから!!晶ちゃんは待ってなさい!」


碧は晶に待機するよう説得する。

渋々その場に残る晶…


「陽子、舞衣ちゃんをお願いね!!」


そういうと、碧は生徒指導室を後にした。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

367:名無しさん@ピンキー
12/12/16 22:19:19.55 DLqw37It
生徒指導室に残された3人…


保険医の鷺沢陽子…尾久崎晶…そして舞衣…


暫く沈黙が続く…


「鴇羽さん…大丈夫、碧がすぐに連れて帰ってきてくれるから…」


陽子は舞衣に慰めの言葉をかける。

晶は舞衣に背を向け…舞衣の方を見ようとしない…


「あたしが…こんなお仕事しなければ…巧海は…」


舞衣は虚ろな表情で立ち上がる…


「あたし…巧海に酷い事しちゃった…謝らなきゃ…」


ドアに向かって数歩進む…

足取りがおぼつかない…

そして…


「鴇羽さん!!大丈夫!!?」


「うわっ!舞衣さん!!?」


前日までの疲労と、精神的な疲れから…舞衣は倒れてしまった。


「鴇羽さん大丈夫?立てる?無理みたいね…尾久崎さん、ちょっと手伝って頂戴!」


「あっ、はい!!舞衣さん、大丈夫か!?」


舞衣に背を向けていた晶は、舞衣の異変に気付き、すぐに舞衣を支えた。

そして、舞衣の荷物を片手に持つ陽子と晶が、両方から舞衣の肩を支え…

二人で舞衣を保健室まで運んだ。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

368:名無しさん@ピンキー
12/12/16 22:20:59.28 DLqw37It
午後9時


風華学園高等部  保健室



「ふぅ…まぁ、この様子なら…安静にしていれば大丈夫みたいね…」


介抱された舞衣は、保健室のベッドで眠る…


「先生…舞衣さんの荷物…」


晶は、舞衣のバッグを椅子に置く。


「尾久崎さん、もう遅いから…そろそろ帰りなさい…寮の門限…そろそろでしょ?」


「あっ、いけない!!もうこんな時間かよ!!」


晶は保健室の時計に目を向けると、挨拶を交わし保健室を後にした。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

369:名無しさん@ピンキー
12/12/16 22:22:25.86 DLqw37It
9時30分


保健室


「んんっ…うう…んっ…」


うなされる舞衣…

夢の中でも悩み苦しんでいるのか…

額に汗を浮かべながら唸る…


「…苦しそうね…ちょっと衣服を緩めて、楽にしたほうがいいかしら…」


陽子は、ベッドに仰向けの状態で寝る舞衣の衣服を脱がせようとする…


「それにしても…暑いのに、長袖のTシャツ着てるなんて…」


陽子は、舞衣の身体や胸元を窮屈に押し付けるTシャツを脱がせる。

汗ばんだ上半身と、ブラに窮屈に押し込まれた胸…


「ブラ…窮屈よね…」


陽子は、窮屈に舞衣の胸を押し付けるブラを取る…

露になった舞衣の胸は、仰向けにもかかわらず形が崩れず…見事なお椀型を維持する…

見事な形の乳房…ピンク色の乳首…そして、玉の汗を浮かべた深い胸の谷間を露にした。

立ち上る甘い汗の香り…あられもない半裸姿…

370:名無しさん@ピンキー
12/12/16 22:23:34.26 DLqw37It
陽子は同性にも関わらず、その姿に見入ってしまっていた。


「う~~ん、やっぱり凄いわね…胸…って、感心してる場合じゃないわよね…」


陽子は舞衣の体が冷えすぎないように、タオルで汗を拭く…

胸元の汗を拭き…額の汗も拭き…腋の下から腕の汗を拭こうとしたその時…


「…これは…注射の痕?」


舞衣の左腕に無数にある注射針の痕に気づいた陽子…


「明らかに…素人が注射した痕よね…もしかして…鴇羽さん…あなた…」


陽子はタオルを置くと、舞衣のバッグを見つめる。


「…ごめんなさいね…鴇羽さん…」


陽子は舞衣のバッグを開ける…そして、中身を確認し始めた。


「着替え…タオル…財布…特に変わったものは…っ!?」


バッグの中身は、ほんの2日前…大塩の元から去った時のままの状態…

371:名無しさん@ピンキー
12/12/16 22:24:12.83 DLqw37It
いや…バッグの奥は、更に以前の状態だった。

そして、陽子は舞衣のバッグの奥から、あるものを取り出した…


「…こんなものを…どうして…」


陽子は、注射器とパケに入った白い粉を手にする…

以前舞衣がバッグの奥深くに隠していて、そのままにしていたクスリと注射器…

舞衣自身も忘れていて、そのままにしていた注射器とクスリが、陽子によって発見されてしまった。


「鴇羽さん…あなた…苦しさを紛らわす為に…」


風俗嬢が精神的な辛さを、ホストや酒、薬物で憂さ晴らしする事を何となく聞いた事ある陽子は、

舞衣もその為に薬物を…と疑ってかかる。

もしそうならば…救ってあげなければ…

陽子は半裸の舞衣にタオルケットをかけた。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

372:名無しさん@ピンキー
12/12/17 00:46:24.61 Pzx/rNrp
ドロドロしてきた

373:名無しさん@ピンキー
12/12/17 04:23:47.84 5HNoaMsQ
男性の皆さんも女性専用車両に乗ろう

毎朝電車で通勤している男性の皆さんもあんまり混雑していない女性専用車両に乗って
通勤ラッシュからの負担を少しでも軽減して仕事に行ってください。

女性専用でもないのに女性専用と称している表示に騙される必要ありませんからね。
言いがかりをつけてくる女がいたら、警察に通報するのがベストです。

374:名無しさん@ピンキー
12/12/17 05:05:14.06 5HNoaMsQ
石原慎太郎さんも問題指摘した女性専用車両を根絶しよう

日本維新の会の国政での活躍に期待
石原慎太郎さんが都知事時代に的確な問題提起をされていますので、皆さんも視聴しましょう。
URLリンク(www.youtube.com)

のべ40万人が視聴した女性専用車両の問題指摘番組
URLリンク(www.youtube.com)

375:名無しさん@ピンキー
12/12/18 03:39:14.16 ZDYdwQiM
女性専用車両とか興味ないけど少なくともスレチなコピペで荒らし行為をする
>>373とその仲間への反感だけは確実に持ったよ

376:名無しさん@ピンキー
12/12/19 21:17:20.14 MPUNv+7K
なんつーか、堕ちたキャバクラ嬢ものとかを読んでる気分になるなあ

377:名無しさん@ピンキー
12/12/19 23:32:52.31 kOtNAOJJ
帰宅する泥だらけの子供たちの元気な声が聞こえる…

378:名無しさん@ピンキー
12/12/22 14:23:10.14 rf7FGwWf
奈緒ch出して欲しいけどもう学園に居ないしな
シスター見習いやってる内に本物になっちゃったとかどやろか?

379:名無しさん@ピンキー
12/12/25 20:10:05.75 NM4XH3cn
命ちゃんは、サンタさんに何をお願いしたのかな?

380:名無しさん@ピンキー
12/12/26 21:24:26.10 Jf7gh/fA
風華町 市街地


「はぁ、はぁ、はぁ…はぁ…」


あれからどれだけ走ったのかな…

正直…こんなに長い距離を走れるとは思わなかったよ…僕…


「はぁ、はぁ…はぁ…」


僕はズボンのポケットから財布を取り出すと、残り少ない小銭を取り出し、自販機でジュースを買う…

そして、ゆっくりと渇いた喉を潤し…呼吸を整えた。


ついさっき…僕はお姉ちゃんと、3年ぶりの再会を果たした…

正直…気まずかったよ…

そう…僕は、お姉ちゃんに停学理由…「風俗通い」がバレるのが怖かった…

でも…僕は

『お姉ちゃんは許してくれる…僕を慰めてくれる…』

そう思っていた…そう信じていた…

でも…僕はお姉ちゃんに怒られた…

そして僕は…その場に居るのが耐えられなくなり…生徒指導室から逃げ出した。


『馬鹿っ!!』  『どうして自分を汚すような真似をするの!!』


お姉ちゃんの声が、まだ耳から離れない…

酷いよ…お姉ちゃん…

381:名無しさん@ピンキー
12/12/26 21:25:01.44 Jf7gh/fA
お姉ちゃんは…何も分かっていない…

お姉ちゃんに…僕の気持ちなんて分からないよ…

お姉ちゃんが…ソープ嬢として働いて…沢山の男の人とセックスしてきた事を知った…僕の気持ちなんか…


そんな事を考えていると、不意に大きな音が僕の耳に入ってくる。

空を見上げれば…打ち上げ花火が夜空を彩る…


「…そういえば…今日は夏祭りだったね…」


夜空に広がる色鮮やかな打ち上げ花火…

そして、少し遅れて聞こえてくる「ドンッ」という花火の音…

花火を見上げる人たちは皆笑顔で…楽しそうだね…


「…どうして…どうして…僕はこんなに悲しいのに…どうしてみんな楽しそうなんだろう…」


思わず口にしてしまった本音…

僕は周囲の人たちを恨めしそうに眺めてしまった。


そして、僕は再び歩き始める…


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

382:名無しさん@ピンキー
12/12/26 21:26:08.25 Jf7gh/fA
神社前


風華町の市街地近くにある神社…

神社前の通りには夜店が並び、お祭り客は美味しそうな香りに引き寄せられるように集まる…

人混みで溢れる神社前の通りを、制服姿の巧海は当てもなくフラフラと歩いていた。


周囲を見回せば…笑顔でお祭りを楽しむ人々…

老若男女…様々な人たちが笑顔でお祭りを楽しんでいる様子が、巧海の心を更に暗くする…

お祭り客の笑い声や笑顔は、心傷つき落ち込んだ巧海の神経を逆撫でした。


こんな時に、巧海が考えてしまうのは…決まっている…


「…お金さえあれば…風俗に行って…鬱憤を晴らすのに…」


巧海は財布を取り出す…

財布の中身を確認する…


「これじゃ…ピンサロにも行けないよ…」


風俗に行けば…姉…舞衣から浴びせられたキツイ言葉も、舞衣がソープで働いていた真実も、一時だけ

忘れる事ができる…しかし…先立つものがなく…

立ち止まり…ため息をつく巧海…

383:名無しさん@ピンキー
12/12/26 21:27:07.73 Jf7gh/fA
気付けば、神社の広場にたどり着いていた。


それなりに広い広場には、テーブルや椅子が数多く並べらられ、即席のビアガーデンが開かれていた。

会社帰りの中年サラリーマンたちやOLたち…大人たちはビールを飲みながら祭りの一時を楽しむ…

ビアガーデンの最前列の目の前には、簡易ステージが作られており、そのステージではテレビで見た事も

ない…売れない芸人がシュールなコントを繰り広げる…

そのコントを見て、馬鹿笑いする中年男性たち…

「面白くない!!」と野次る男性たち…

高笑いするOLたち…

大人たちは皆…美味しいビールにほろ酔い加減…

下品な振る舞い…大柄な態度…まさに無礼講状態…

日頃の憂さ晴らしと言わないばかりに…酔っ払ったワガママな大人たちは、祭りの夜を楽しんでいた。


「…うわ…この人たち…お酒飲んでるのかな…」


巧海は、初めて見る酔っ払いに若干引きながらも、すぐにその場を立ち去ろうとする…

384:名無しさん@ピンキー
12/12/26 21:27:48.73 Jf7gh/fA
と、その時…ビアガーデンの席を、一人の酔っ払い中年男性が立ち上がった。


「うぃ~~ヒック…ちょっと小便行って来るわ…」


一つのテーブルを占領する男女…

中年サラリーマン風の男性たちと、数名のOL風の女性たち…

おそらく…どこかの会社の社員達だろう…

その中の一人が、トイレに向かう為に立ち上がる…

そして、フラフラと見事な千鳥足を披露しながら、トイレに向かった。


「お酒に酔って…あんな格好…最悪だよ…」


酔っ払う中年男性の仕草一つ一つに嫌悪感を露にしながらも…巧海の視線は、ある一点に注がれる…


『あっ…あのおじさん…ポケットから財布落ちそうだよ…』


中年男性のズボンのポケットからはみ出た財布…

今にも落ちそうな財布に、巧海は目を奪われた。

そして巧海は、その千鳥足の男性をゆっくりと尾行し始めた。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

385:名無しさん@ピンキー
12/12/26 21:29:04.27 Jf7gh/fA
広場から少し離れた場所にある公衆トイレ…

ビアガーデンで飲むお客たちが利用する公衆トイレは、人が絶える事がない…

しかし、なぜか今だけ…公衆トイレには誰も居なかった。


「ウィ~~ヒック…調度空いてるじゃないか…ヒック…」


千鳥足の男性は、男子トイレに入ろうとする…

その時…男性のポケットから財布が落ちた。


『あっ…財布が…』


巧海は、男性が落とした財布を拾う…

財布を落とした男性は、気付かず男子トイレに入った。

周囲を見回す巧海…


『…誰も居ない…誰も…見ていない…』


つい…魔が差した…

心の中の片隅にある欲望に…巧海は負けてしまった… 

男性の落とした財布を拾い、中身を覗き見る…


『…これ一枚くらい…』


風俗嬢の身体を思い浮かべながら…誘惑に負けた巧海は、細かく折り畳まれた1万円札を1枚抜き取る…

そして、すぐにポケットにしまい込んだ。

386:名無しさん@ピンキー
12/12/26 21:30:12.11 Jf7gh/fA
ポケットに1万円札をしまいこんだ瞬間…巧海は取り返しのつかないことをしてしまった事に後悔する…


「はぁ…はぁ…はぁ…どうしよう…や…やっぱり返そう…ううん…もう逃げたほうが…」


巧海が良心と誘惑の間で迷っていると…男子トイレから声が…


「あぁ~~スッキリした~~っと!!」


トイレから出てきた男性とバッタリ出会う…

財布を手に持つ巧海は、絶望してしまう…

頭の中が真っ白になり…何も考えられなくなってしまった…


「あっ…あぁ…あの…これ…財布…さっき落としましたよ…」


「ん~~?あぁ!!俺の財布か!!おう!!ありがとうよ!!ボウズ!!」


酔っ払い中年男性は、巧海が財布を拾ってくれたと思い、お礼を言う。

387:名無しさん@ピンキー
12/12/26 21:30:48.87 Jf7gh/fA
酒臭い息が巧海に降りかかる…


「ネコババしないとは、若いのに関心だなぁ!!よしっ!!ボウズ、小遣いをやろう…受け取ってくれや!」


そういうと、男性は財布を開きお金を取り出そうとする…

しかし…次の瞬間…男性の表情は変わった…


「あれぇ~~おかしいな…1枚足りね~~んだけど…」


そして、男性は巧海を睨みつける…


「なぁ…ボウズ…テメェ…」


男性は両手で、巧海の胸倉を掴む…

恐怖で動けない巧海を、男性は強引に引っ張る…

そして巧海は、酔っ払い男性の連れが待つビアガーデンの席まで強制連行された。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

388:名無しさん@ピンキー
12/12/30 11:55:44.80 s3qPZDo3
風華町 市街


リンデンバウム 店内



「そう…いないんだ…あの、店長!もし巧海くんが来たら、すぐ連絡くださいね!!」


「あぁ、分かった!俺も、この辺の店の奴らに巧海くんらしき男の子が来てないか聞いてみるよ」



学校を飛び出した巧海を探す為、碧は駅前や市街地、繁華街などを駆け巡った。

コンビニ…本屋…喫茶店など…市街にある様々なお店を探し…

そして…繁華街の裏通りにある風俗店1軒1軒も回り、巧海を探した。


しかし…誰も巧海らしき少年を見たという情報はなく…

途方に暮れる碧は、市街地を歩く…


「はぁ、はぁ、はぁ…本当に巧海くん…何処行ったのかな~~」


巧海の携帯に連絡しても、着信拒否…

手がかりは全くなかった…


「よしっ!!こうなったら、人が多い場所を徹底的に探すしかないよね!!」


碧は夏祭りで賑わう箇所を探す為に、再び走り始めた。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

389:名無しさん@ピンキー
12/12/30 11:56:29.10 s3qPZDo3
神社前


「はぁ、はぁ…やっぱり、毎年賑やかになるのはここよね」


市街地から走って来た碧…

碧がまず向かった場所はここ…風華神社だった。

神社では毎年、夜店や各種イベントなど、お祭りで一番賑やかになる場所なので、碧は真っ先にここに来た。

人通りの多い神社の通りを見回す碧…


「あ~~ん!もう人多すぎ~~!!巧海く~~ん!!」


巧海の名前を呼びながら、必死に探す。


「あの~~すみません!この辺で~~風華学園の制服着た男の子見ませんでしたか~~?」


そして、お祭り客に巧海を目撃した人が居ないか聞いて回った。


「ん~~~見ないね~~」

「制服姿の子はいなかったと思うけど~~」

「俺見てないし!っていうかさ、おねーさん俺と遊ばね!!?あっ、ナンパお断りね…」


返ってくる答えは一緒だった…

しかし…


「あっ、制服の子いたよ!ほら、あの向こうの広場…ビアガーデンでさ…なんかオヤジに絡まれて…」


若い女性から得る事ができた、巧海の目撃情報…

碧は早速広場に向かう…


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

390:名無しさん@ピンキー
12/12/30 11:57:46.81 s3qPZDo3
風華神社 広場 


ビアガーデン会場


会場は騒然としていた。

酔っ払った中年肥満男性が、高等部の制服を着る華奢な少年の胸倉を掴み怒鳴り声をあげる…


「オラァ!!さっさと盗んだ金返さんかいコラァ!!」


「うわっ、止めてくださいっ!!ぼっ…僕は…取ってません…お金なんて…」


周囲のお客は二人を止めようとはせず…成り行きを見守っていた…

酔いの浅いお客は、その迫力に近づく事さえできず…

酔っ払い客は中年男性に野次を向け囃し立てた。


そこに…


「ちょ~~~っと待ったぁあああぁ~~~!!」


声をあげ、碧は二人に割って入る。

391:名無しさん@ピンキー
12/12/30 11:59:00.71 s3qPZDo3
そして、無理やり中年男性から巧海を引き離した。


「はぁ、はぁ、はぁ…巧海くん、大丈夫!?」


巧海の無事を確認すると、キッ!と酔っ払った中年肥満男性を睨む。


「ちょっとオッサン!!こんな男の子相手に何してんのよ!!」


すると、中年男性は怒鳴り始める。


「んだよコラ!!どうでもいいだろうがよ!!テメェ!!このガキの何なんだよ!!」


「私は私立風華学園の教師!!この子の担任よ!!」


それを聞くと、中年男性はニヤリと笑みを浮かべた。


「お~~~ネエちゃん教師かよ!!しかもこのガキの担任か!!調度イイ!!まったく最近の教師はよ!

生徒の教育がなってね~~んだよ!!」


「はぁ!!?何言ってんのよ!!訳分からないんだけど!!」


「ああ、あのなぁ!!このガキがよ!!俺の財布をスッて、財布から金を取りやがったんだよ!!」


「なっ…そんな…」


言葉に詰まる碧…

392:名無しさん@ピンキー
12/12/30 11:59:55.73 s3qPZDo3
巧海が…そんな事…碧には信じられなかった…


「ふんっ!馬鹿馬鹿しい!!彼がそんな事するわけないでしょ~~!!巧海くん、そんな事してないよね?」


「えっ…えっ…あ…はい…」


「ほらっ!!彼だってそう言ってる!!酔っ払って勘違いするのも大概にして頂戴!!」


呆れてため息をつきながら、碧は酔っ払った中年男性を鼻で笑って見せた。

すると、碧の態度が気に入らなかったのか…中年男性は更に激怒する。


「何だと~~コラ!!女だからと思って下手に出てりゃ~~よ!!じゃ、このガキの身体調べてやろうか!!」


「いいわよ!!服の隅々まで調べてみればいいわ!!大丈夫よね!!?巧海くん!!」


「…えっ…あぁ…それは…」


酔った勢いと怒りで怒鳴る中年男性…

それを正面から受け止め、腕を組み仁王立ちの碧…

そして、状況に戸惑う巧海…

393:名無しさん@ピンキー
12/12/30 12:00:39.27 s3qPZDo3
「いい!!?お金が出て来なかったら、オッサン!タダじゃすまないわよっ!!」


「あぁ!!?あぁ分かったよ!!金が出て来なかったら、俺は警察に直行してやってもいいぜ!!」


「その言葉!!忘れないでよねっ!!」


「あぁ、忘れね~~よ!!ってかさ、もしこのガキの服から金が出て来たら!アンタどうしてくれるんだよ!」


「何でもしてやるわよっ!!どうせ出てこないんだし!!」


「じゃあよ!!もし金が出てきたら!!そうだなぁ…ねーちゃん!!そこの舞台で裸踊りしろや!!」


裸踊りの言葉に、周囲から歓声が上がる…

そして、お客の視線が一気に碧の身体に向けられた。


「はぁあ!!?何言ってんのよ!!馬鹿じゃない!!?」


呆れ顔の碧は「こりゃダメだわ…」と言うように頭を振る…


「へぇえ~~やっぱり自信ないんだな!!所詮は盗人の担任だ!!ははははっ!!」


「何だって~~!!?やってやるわよ!!裸踊りでも何でもやってやるわよっ!!その代わり!!

もし出て来なかったら!!オッサンが裸踊りしなさいよ!!いいわね!!」


「あぁ~~分かったぜ!!俺が裸踊りやってやるよ!!」


そして、酔っていない平等な立場の人を碧が選び、巧海の制服検査が始まった。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

394:名無しさん@ピンキー
12/12/30 12:02:15.11 s3qPZDo3
午後10時


神社広場 ビアガーデン会場



「オラオラオラぁ!!出てきたぜ!!俺の1万円札!!この折方が何よりの証拠だ!!」


巧海の制服から、特徴的な菱形に折られた1万円札が見つかった。

普通の人なら、1万円札を器用に菱形に折って財布に入れるような事はしない…

巧海がお金を盗んでいた事が…観衆の目の前で証明されてしまった。


「そんな…巧海くん…嘘…だよね…」


信じられないといった表情の碧…

巧海は申し訳無さそうに碧から視線を逸らす…


「わっはっはっはっは!!どうだ!!俺の言った事、嘘じゃなかっただろう!!このガキが俺の財布から

金を盗った!!間違いじゃなかっただろう!!よ~~し!!おねえちゃんよ!!約束だ!!サッサと舞台に

上がれよ!!大人の女ならよ!!テメェでケジメをつけな!!」

395:名無しさん@ピンキー
12/12/30 12:03:16.60 s3qPZDo3
得意げに語りながら、碧に舞台に上がれと即す…


「はぁ!!?馬鹿じゃないの!!裸踊りなんて軽犯罪法に引っかかるのよ!!?できるわけないじゃない!!」


碧は頑なに拒む…

しかし…


「あぁ、そうか!!ま、確かに…女にそんな事やらせるなんて、紳士な俺には無理だなぁ~~!!

ま、いいか~~!!俺はそんな器の小さい男じゃないしなぁ!!じゃ、ガキ…俺と一緒に警察

行こうか!!警察に言って、テメェは罪を償いな!!」


その言葉に、碧は絶句する…

タダでさえ、少年課の刑事にお世話になり…無期限停学処分というペナルティを受けた巧海…

次に警察のお世話になれば…確実に退学は免れない…

碧は一瞬で理解した。


『巧海くんを…折角頑張って編入してきた巧海くんを…退学になんて…私の生徒を…退学になんて…』


碧の脳裏に様々な思いが飛び交う…

碧は新学期、生徒達の前で「最高の学園生活を送ろうね」と約束した。

その生徒達の願いを裏切ってしまう…碧には耐えられなかった。

396:名無しさん@ピンキー
12/12/30 12:20:46.83 s3qPZDo3
「…オッサン…あたしが…ステージで裸踊りしたら…彼の事…許してくれる?」


「んんっ!!?あぁ~~多分、ガキが金盗った事は忘れるだろうなぁ~~(笑)」


「…本当に…今の言葉…本当?」


「あぁ、さっきも言っただろ!俺は紳士だって!!嘘はつかねーーよ!!」


碧は唇をかみ締める…

そして、決意したかの表情を浮かべると、プライドを捨てる決意をした。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

397:名無しさん@ピンキー
12/12/30 13:46:55.44 /zb6Z57e
巧海これを傍観って酷過ぎないか

398:名無しさん@ピンキー
13/01/04 08:58:18.85 pev23U7Y
保守させていただきます。

399:名無しさん@ピンキー
13/01/05 11:55:58.68 iQ/+Uotx
この馬鹿は早く死んだほうがいいな
心臓病を治したのは無駄だった

400:名無しさん@ピンキー
13/01/06 14:09:03.45 9pNvsxC9
「…その言葉…忘れないでよね…」


碧は一瞬キツイ視線を中年男性に向けると、ゆっくりと簡易ステージの方に歩いていく…


「碧先生っ!!やめて下さい!…お願いします!!僕、もう警察に行って謝りますから!!だから…」


ステージに向かう碧に近づき、巧海は碧の腕を掴む…

そして、涙ながらに必死に訴えた。


「大丈夫よ♪ささっと終わらせて来ちゃうから!巧海くんは、トイレにでも隠れてなさい…あっ、でも~~

あとで説教だからねっ!しっかり覚悟しとくように!!」


巧海を気遣い強気な笑顔を見せながら、碧は巧海に隠れるよう指示する。


「あたしの生徒を…絶対に退学になんかさせない…どんな事をしても…さあ、行きなさいっ!!」


その場から逃げる事を躊躇してた巧海に、碧は強い口調で後押しした。


「…先生…本当に…ごめんなさい…っ!!」


もう自分ではどうにもできないと悟った巧海は、碧に謝ると唇をかみ締め…涙を浮かべながら、

その場を走り去った…


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

401:名無しさん@ピンキー
13/01/06 14:09:58.11 9pNvsxC9
巧海がその場から立ち去ると、再び意を決した表情になった碧…

碧と巧海…そして中年男性とのやりとりを、周囲の人間は気にせず祭りの夜を楽しむ…

そんな中、中年男性は碧に無責任なアドバイスをする。


「あの芸人のコントが終わったらステージに上がって、今から何をするのかハッキリ教えてやれよ(笑)

紳士な俺には、そんな卑猥な事は言えねぇからなぁ…へへっ…まぁ、するかしねぇかはテメェの勝手

だけどよ(笑)いいか?俺はテメェに強要はしてねぇよな?自分からステージに上がるんだよな?

そこん所大事だぜ(笑)」


「わかってる…オッサンは黙ってて!!」


碧はステージに向かって歩いていく…

緊張と屈辱感…そして羞恥心で足が震える…

ゆっくり…一歩一歩…俯き加減で震えながら、碧はステージの階段を上がった。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

402:名無しさん@ピンキー
13/01/06 14:11:03.73 9pNvsxC9
「ごくっ、ごくっ…ぷはぁ~~!しかし、さっきの芸人全然面白くなかったよな!!」

「そうか~~?俺は結構イケてたと思うけどな(笑)」

「まぁ、祭りの出し物なんてそんなモノだって(笑)」


ステージの上から、広場が見渡せた。

大勢の…約30人は居るビアガーデンのお客たちの姿を見渡す事ができた。

老若男女…様々なお客が、ビールを飲みながら会話を楽しむ賑やかな雰囲気の中、碧はステージの中心に立つ。

その瞬間、碧にスポットライトが当てられた。


「おっ、次の出し物か?もしかして~~またお笑い芸人?」

「あ~~芸人っぽいな(笑)女の芸人って、あんまり面白くないよな~~」

「でも、結構美人じゃね?」


ステージに上がった碧に、大勢のお客が注目する…

スポットライトの光は熱く、夏の暑さで汗ばんでいた身体は、更に汗をかく…

額から…胸元から…腋の下から…嫌な汗が流れ落ちた。

お気に入りの赤いキャミソールは、汗で碧の身体にピッタリと張り付く…

そんな中、碧はマイクスタンドの前に歩み出る…

そして、俯き加減だった碧は正面を向くと、強引に笑顔を浮かべた。


『よしっ!!やるわよ…やってやるんだからっ!!』


碧は心の中で決意した。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

403:名無しさん@ピンキー
13/01/06 14:12:37.86 9pNvsxC9
「皆さん、こんばんは~~!!美味しいビール飲んでますか~~!!?」


碧は自分の不安をかき消すかのように、観客に向かって大きな声で挨拶する…


「あぁ、飲んでるよ~~!!」

「美味いよ~~おねえちゃんも飲めよ!!」

「ネエちゃん美人だね~~!!芸人さんか?」


碧の登場に、周りからは歓声が上がる。

そんな中一部の席では、先ほどの騒ぎを見ていた観客たちが、碧が今から裸踊りをするんじゃないかという

噂を立て始め…盛り上がり始める観客…


「えぇ~~何々?お姉ちゃん、ストリップするって本当か!?」

「えぇ~~~マジで!!?この子ストリッパーなんだ!!?」

「いや、何かさ~~生徒が悪さして、そのケジメをつけるとか?」


多くの視線や歓声…そして野次がステージ上の碧に向けられる…

404:名無しさん@ピンキー
13/01/06 14:13:46.47 9pNvsxC9
「皆さん、先ほどは騒ぎを起こして申し訳ありませんでした!!折角のお祭りの夜の楽しみを台無しに

してしまった責任を取る為に、私が一肌脱いで責任を取らせていただこうと思います♪その…私が…

私が、皆さんを盛り上げさせていただく為に!今から裸踊りをさせていただきたいと思いま~~す!!」


恥ずかしい挨拶を済ませると、深々とお辞儀する碧…

会場は一気に盛り上がった。


「うわぁ~~!!おいおいマジかよ!!」

「いいぞ~~!!ヒック…脱げ脱げ!!ねーちゃん!!ヒューヒュー!!」

「裸踊りって…あれだよな…裸で踊るんだよな!?あの芸人本気かよ!!」

「いやぁ~~売れない芸人は大変ですなぁ~~でも、これは楽しみ楽しみ!!」


中年男性たちは、みんなの身体に注目する…

顔に…胸に…越しまわりに…タイトミニのスカートからのぞく生脚に…

イヤらしい視線が突き刺さった。


「あはははっ!!えぇ~~マジでやるの~~!?度胸ある~~(笑)」

「ってかさ、結構オバさんだよ~~(笑)汚い肌見せるなってのよね!!」

「まぁ~~若い女の子がはしたない!!私たちの若い頃じゃ考えられないわよね!!」

「ちょっと~~帰りましょう!!部長、私たち帰らせていただきますね…」


OL風の若い女性客たちは碧を見下し、あざ笑いながら蔑みの視線を向ける…

信じられないといった表情で碧を見る女性も多く…

年配の女性たちは、その破廉恥な雰囲気に耐え切れず席を後にする…

405:名無しさん@ピンキー
13/01/06 14:15:33.24 9pNvsxC9
「では皆さん!!大胆ストリップ碧ちゃん節!!一肌脱がさせていただきま~~す♪」


体を震わせ、ぎこちない笑顔を浮かべながら…碧は精一杯声を張り上げる…


「あぁ、音楽ないんだ(笑)じゃ、みなさ~~ん!!手拍子お願いしま~~す♪」


碧は頭の上に両手を上げ、大きな動作で手拍子を始めた。


♪パンパン、パン♪パンパン、パン♪パンパン、パン♪パンパン、パン♪


観客の…合いの手の手拍子が響き渡る…

会場は観客たちの手拍子や野次、冷やかしの声に包まれた…


「じゃ、いっきま~~す!!お代は見てのお帰りだからね~~っ♪」


笑顔でそういうと、碧は赤いキャミソールに手をかけた。

そして…躊躇することなく脱ぎ捨てる…

肩紐のないハーフカップブラに包まれた、形の良い胸元が露になる…


「それそれぇ~~♪あははっ♪みんな見てる!!あははっ!!」


いくら明るい性格の碧とはいえ…人前で肌を晒す事には抵抗があった…

しかし、強気に笑って見せ…自分は平気だと周りに見せ付ける。

406:名無しさん@ピンキー
13/01/06 14:16:57.64 9pNvsxC9
キャミソールを床に落とすと…碧は観客に背中を見せる…

手拍子に合わせて…いやらしくゆっくりと腰をくねらせお尻を振る碧…

そして、腰をくねらせながら…ゆっくりとタイトスカートを降ろす…

白いショーツに包まれたお尻が露になると…歓声は更に大きくなった。


「いいぞ~~姉ちゃん!!いい脱ぎっぷりだねぇ~~!!」

「いいねぇ~~腰振れ!!尻振れ!!ぎゃははははっ!!」

「スタイル良い女だよなぁ!!オラ姉ちゃん!!はよオッパイ見せんかい!!」


下着姿で踊る碧に、観客たちは卑猥な野次をぶつける…

上下白い下着姿の碧は、その言葉にぎこちない笑顔で答えながら手拍子に合わせて踊り続けた。


「ふんっ…全然…恥ずかしくないんだから…はぁ、はぁ…大丈夫よ…巧海くん…絶対…助けてあげるから…」


その場にいない巧海に話しかけるように…小声で呟きながら…正面を向いた碧は、ブラに手をかける…

そして…躊躇せずブラをずらし、その形の良いバストを解放した。

プルンと揺れ動きながら…観客に晒された碧の乳房…

舞衣ほど巨乳ではないが、形良く上を向く乳房は、観客の視線を引き付ける…

407:名無しさん@ピンキー
13/01/06 14:18:10.17 9pNvsxC9
「それっ♪それっ♪それそれそれ~~~♪あたしの自慢のバスト!!どうだっ♪ありがたく見なさいよっ!!」


白いハーフカップブラを頭の上で振り回し、腰を振りながら踊る碧…

そしてついに…碧はショーツに手をかける…

再び観客に背を見せると…汗でべったりとショーツが張り付いたお尻を観客に突き出し見せ付ける…

そして、両手をショーツのサイドにかけ…お尻を振りながらゆっくりとショーツを下ろしていく…


「最後の一枚、いくわよ~~♪」


観客からは「あと一枚」コールが沸き起こる…


「あと一枚っ!!あと一枚っ!!あと一枚っ!!」

「ぬ~~げっ!!ぬ~~げっ!!いいぞ~~~!!姉ちゃん!!」

「あ~~~~焦らせんじゃね~~よ~~!!さっさと脱いじまえよ~~!!」


ショーツを下ろし…お尻が露になると…あたりに響く声は、男性たちの歓声と女性たちの失笑に分かれた。


『くぅ~~っ!!恥ずかしい…恥ずかしすぎる!!元々このノリは好きだけど~~女同士の飲み会で、この

ノリは行けるけど…流石に恥ずかしいわ…最悪…悔しい…あはっ…碧ちゃん、柄にもなく泣いちゃいそう…

でもっ!!安心して巧海くん!!碧ちゃん頑張ってキミを助けてあげるからねっ!!』


頭の中で巧海の事を考えていると、使命感から度胸が蘇った。

碧は手にかけたショーツを一気に下ろし…足首から抜き取る…

408:名無しさん@ピンキー
13/01/06 14:19:15.43 9pNvsxC9
「うわぁあああ~~~!!スゲーよ!!マッパだよマッパ!!マジで!!?」

「いいぞ~~~姉ちゃん!!スッポンポン!!最高だよ!!ひゃはははははっ!!」

「早く正面向いて見せろよ~~!!おっぱいも、おまんこも、全部見せろ~~!!」


観客の興奮は絶頂に達した。

そんな中…ステージ脇から、先ほどの中年男性が現れる…


「よう!!なかなか様になってるじゃね~~かよ!!」


全裸で観客に背中を見せている碧に、中年男性は団扇を二枚投げ渡す…


「正面向いたら、それで毛やらマンコやら隠しながら踊りな!!ウケるぜ!!ひゃははははっ!!」


「くっ!!オッサン!!アドバイスありがとう!!」


碧は団扇を拾う…そして、両手に団扇を持つと…2枚の団扇で股間部を隠した格好で正面を向いた…


「は~~い!お待たせしました!!私の、一世一代の裸踊り!!どうぞご覧になってくださいっ!!」


碧は屈辱で涙を浮かべ…歯を食いしばり羞恥心に耐えながら…作り笑顔でそう宣言した。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

409:名無しさん@ピンキー
13/01/14 03:09:51.97 AQ0bWR1b
公衆トイレ 個室


「…はぁ、はぁ、はぁ…うぅ…先生…ごめんなさい…はぁ、はぁ…僕のせいで…こんな事に…」


据えた匂いが漂う公衆トイレの個室内で、巧海は蹲り震えていた。

震えながら、ただ只管…碧への謝罪の言葉を呟いている…

そう…巧海は今まさに舞台上で羞恥に晒されている碧へ、只管謝り続けていた。


「…ごめんなさい…先生…っ!?声が…舞台のほうから聞こえる声が…大きくなって…」


巧海は、ビアガーデン会場の方から聞こえる野次や冷やかし、笑い声が大きくなった事に気付いた。


「何だろう…何があったんだろう…もしかして…先生の身に何か…」


碧の身を案じた巧海は、個室を出る…

どうしても気になる巧海は、個室を出ると、ゆっくりとビアガーデン会場に向かって歩き始めた。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

410:名無しさん@ピンキー
13/01/14 03:10:51.07 AQ0bWR1b
ビアガーデン会場


「はうっ…うっ!!?うぁあ…ああぁ…あぁあ…っ!!?」


巧海は絶句した…

目の前の光景が信じられず…言葉が出なかった…



「あ~~~っはっはっはっは!!いいぞ~~~ねえちゃん!!」

「ぎゃははははは!!スゲー踊りじゃね~~かよ!!馬鹿っぽくて最高だぜ!!」

「やめてくれ!!わはははははっ!!腹が、腹がよじれる~~!!ヒィ、ヒィ、わはははははっ!!」


「うっわ~~~最低っ!!あれ、オンナ終わってるわ~~(笑)」

「よくできるよね~~~!!ってか、あたし絶対無理だわ(笑)」

「私だったら絶対立ち直れないわ(笑)」

「きゃははははっ!!いいぞ~~オッバサ~~ン♪もっとオッパイ揺らせ~~きゃははははっ♪」


会場が一体となって響かせる手拍子…

老若男女、様々な野次、冷やかし、そして笑い声が響き渡る先には…

そして、その大勢の視線の先… 巧海の視線の先には…



「それそれぇ~~♪いっちに♪いっちにっ♪よっ♪はっ♪よっ♪あそれっ♪よっ♪よっ♪はっ♪それっ♪」



そう…大勢の視線の先には…一糸纏わぬ裸体を笑顔で晒し…手拍子に合わせて愛嬌よく踊る碧の姿があった…

スポットライトに照らされ…全身に玉のような汗を浮かべ…

肌を紅潮させ…大きな乳房を揺らし…腰をくねらせ…お尻をイヤらしく振り…

手拍子に合わせて、両手に持った左右の団扇で陰部を隠しながら笑顔で踊る…

右手を挙げれば左で隠し…左手を挙げれば右手で隠し…

まるで下品な宴会芸のような…卑猥な踊りを笑顔でこなす碧…

411:名無しさん@ピンキー
13/01/14 03:12:24.80 AQ0bWR1b
「あそれっ♪あそれっ♪よいしょっ♪あははっ♪いつもよりオッパイ多めに揺れてま~~す♪」


マイクに向かって笑顔で語る碧の姿を見て…巧海はその場に蹲る…

腰が抜けて…立てなくなってしまった…


「ぎゃははははは!!馬鹿っぽくて最高~~~っ!!」

「売れない芸人さんは大変だねぇ~~~ぎゃはははははっ!!」

「あれ見て!!あの女、よく笑顔であんな事できるわね~~~信じられないっ!!」


巧海の存在に気付かないまま、碧はステージ上で精一杯の裸踊りを披露していた…


「あそれっ♪はいっ♪はいっ♪よっ♪私の裸!!タダで見せるのは今日だけだからねっ!!」


悔しさを表に出さず…碧は手拍子に合わせて笑顔で踊り続けた…

そんな中…最前列のお客から碧に野次が飛ぶ…


「オラァ~~ネエちゃん!!最後に大股広げてマンコ晒せや!!」

「そうだ!!隠してないでマンコ見せろよ!!」

「最後に大サービスしてくれよ~~ネエちゃんよ!!」


一人の男性の言葉から、周囲は盛り上がり…会場からは一斉に「開けコール」が碧に向けられた。


「なっ…そんな…くっ…っ!!まったく…サカった男って最低…っ!!」


小声で呟きながら、最前列の男性をキッと睨む碧…

しかし、碧は要求に従う…

412:名無しさん@ピンキー
13/01/14 03:13:02.08 AQ0bWR1b
「あ~~~もうっ!!わかったわよっ!!このスケベ野郎共っ!!私のア・ソ・コ!!見せてやるわよ!!

言っとくけど!!私、普段はこんな女じゃないんだからねっ!!あ~~~分かったわ!!見せてやるわよ!!」


半ば自棄気味に、引きつった造り笑顔で宣言すると…碧は団扇を投げ捨てる…

そして、舞台中央に座ると…ゆっくり脚を開いていった。


「見なさい馬鹿共!!碧ちゃん27歳独身!!3年前からオトコ日照り続きのマンコ!!どうだぁ~~!!」


碧は、人生最大の羞恥心に耐えながら…大勢の視線の前で開脚する…

大勢の…男女様々な人たちの視線の目の前に…自身の最も恥ずかしい場所を晒した…

赤面し…身体を震わせながら性器を晒す碧…


『くぅう…恥ずかしい…はぁ、はぁ…恥ずかしすぎる…あぁ…見てる…はぁ、はぁ、見られてる~~!!

私の恥ずかしいおまんこ…見られてる…悔しい…悔しいのに…どうして私…濡れてるの~~!!?』


会場の男性たちの視線は、一気に碧の潤った秘部や陰毛…ヒクヒクと動くアナルに注がれた。

身体中に刺さるような視線を浴び…碧は感じてしまい…気持ちは昂り…既に周囲の声は聞こえず…

徐々に絶頂に近づいていた。


「そ…そんな…先生…碧先生…あぁあ…あぁ…うっ…」


碧の御開帳を見た巧海は、ショックのあまり気を失う…


そして、屈辱の時間は終わりを告げた。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

413:名無しさん@ピンキー
13/01/14 03:13:51.80 AQ0bWR1b
午後11時


神社広場  ビアガーデン会場



「本当に…ご迷惑をおかけして…申し訳ありませんでした!!」


既に祭りも終わり…お客たちが去ったビアガーデン会場…

その中で、全裸のまま土下座して、改めて謝罪する碧…


「まぁ~~~許してやろうかな!!ここまで誠意を見せられたらな(笑)」


「コラッ!!調子に乗るんじゃないっ!!すみませんね~~!!本当に!!この男がワガママを言って!!

コイツには厳しく言っておきます!!あっ、勿論!!生徒さんの事は、くれぐれも黙っていますから!!」


お祭り後半からビアガーデン会場に現れた、この男の上司らしき人物は、酔っ払い中年男性を叱る。


「あははっ♪まぁ、アタシらも楽しめたし~~?良かったんじゃない?オバサン(笑)」


「マジマジ!!アタシら営業だから~~こういうの見習わないといけないカンジ?きゃはははは!!」


OLらしき女性たちは、全裸で土下座する碧を見下し笑う…



やがて、中年男と上司…女性数名が去った後…気を取り戻した巧海が現れる。

414:名無しさん@ピンキー
13/01/14 03:14:57.85 AQ0bWR1b
「先生…あの…大丈夫ですか?あの…これ…」


巧海は、碧が脱ぎ捨てた衣服や下着を回収し、碧に手渡した。


「大丈夫よ~~♪そういう巧海くんは大丈夫なの?」


「はい…何とか…あの…本当に…すみませんでした…先生…」


「あはは♪もういいって(笑)あっ、それより今から着替えるから、ちょっとあっち向いててくれる?」


「あっ!は、はいっ!!」


巧海は赤面しながら碧から視線を逸らし、後ろを向く…


誰もいない広場で下着を身に着けながら碧は巧海に話しかける…


「…巧海くん、どうして…お金なんか盗っちゃったの?」


「…それは…何となく…出来心で…」


「お金…必要だったの?何か買いたかったとか?何か欲しかったとか?」


「…それは…ちょっと…」


「…風俗…行きたかったの?」


「っ!!」


動揺する巧海…


「あっ、図星(笑)あはは♪そうなんだ~~やっぱり?」

415:名無しさん@ピンキー
13/01/14 03:16:23.38 AQ0bWR1b
碧は、巧海を叱ることなく笑い始めた…


「ねえ巧海くん、どうして風俗なんかに行こうと思ったの?そりゃ~~男の子だし?女の子の体に興味

あるのは分かるけど~~それって何かさ、行動的におかしいのよね(笑)良かったら教えてくれない?」


下着を身に着け、キャミソールとタイトなミニスカートを身に着けた碧は、事件が発覚した時から

思っていた疑問をぶつけてみる…


「…それは…その…そういう事に興味があって…出来心で…」


核心に迫らない…曖昧な答えを口にする巧海…

これ以上問い詰めても無駄だと思った碧は、答えを諦める…


「そうか~~言いたくない…か…でもね~~巧海くん、どういう事がキッカケであれ、お金を盗るって、

犯罪だからね、巧海くん…あの場で警察に逮捕されてもおかしくなかったのよ?」


「はい…それは…わかってます…だから…僕が警察に捕まって…退学になればよかった…」


「ダメダメ!!そういう考えはダメだよ~~(笑)巧海くんの身に何かあったら、お姉さん…舞衣ちゃんが

悲しむわ…もうこれ以上舞衣ちゃんを悩ませるのは止めようよ…巧海くん」


「…はい…すみません…」


曖昧な答え…曖昧な返事…巧海の口からはハッキリとした言葉を聞く事ができない…

それが、碧にとっては不安だった。

416:名無しさん@ピンキー
13/01/14 03:17:19.88 AQ0bWR1b
巧海が再び風俗店に行きたい欲求を満たす為に、窃盗紛いの事件を起こしたら…

今回の事は、巧海くんの為に叱ってあげないといけない…そう思い始めた…


「よ~~し!こっち向いていいよ♪」


身支度を整えた碧は、巧海の肩をポンポンと叩く…


「じゃ、帰ろうか…っと…その前に~~♪巧海くん、ちょ~~っと碧ちゃんについて来てくれる?」


碧は巧海の手を引き、歩いていく…

碧が巧海の手を引き、行った先は…


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