【ネウロ】松井優征作品総合26【暗殺教室】at EROPARO
【ネウロ】松井優征作品総合26【暗殺教室】 - 暇つぶし2ch647:酔夢 ③
14/11/02 23:58:01.64 z+Q+n8Uu
「ヤコ、そんな話を聞く必要はない」
崖下で中毒者たちとの攻防を繰り広げていたネウロが口を挟んできた。
「貴様ごときミジンコの助けなど借りなくても、この場ぐらい凌げる。貴様は足手まといだ。さっさとここから去れ」
弥子だけでも逃がすつもりのようだ。
「逃げるなよ、桂木。ネウロがどうなるか解ってるだろ?」
「逃げないよ」
弥子は蒼ざめていたが、その表情にははっきりとした意思が感じられた。
「本当に? 本当に篚口さんの言うようにしたら、ネウロを殺さない?」
「本当だよ…」
篚口は複雑な笑みを浮かべた。思い通りに事が運びそうで嬉しい反面、ネウロの為にそこまで必死になっている弥子を見るのは嫌だった。
「……わかった。篚口さんの言うとおりにする…」
「ヤコ!貴様、主人の言うことが聞けんのか!!」
珍しくネウロが声を荒げた。
「あんたを助ける為にやってるんだろ。ご主人様思いじゃん」
篚口は刺々しい口調で吐き捨てるように言った。
「桂木、こっちにこいよ」
立ち竦んでいる弥子に声を掛ける。
いつの間にか気分の悪さは消え去り、酒に酔っているような高揚感があった。
眺める景色が、なぜか水中での光景のような、透明な何かに満たされているような感じに見えた。この場にあるすべてのものに現実感が感じられない。
まるで夢の中みたいな感覚で、何をやっても問題ないように思えた。
ただ、闇の中、月明かりに照らされている弥子が幻惑的で異様に美しく見えた。
弥子がこちらに向かって歩いてくる。足元が覚束ないのか、やけにそれがゆっくりと感じられた。焦らされているような気持ちになる。
近くまで来た弥子に篚口は手を伸ばし、引き寄せる。さっきハグの意味じゃないぞと言ったが、思わず抱きしめていた。
初めて腕に抱いた弥子の体は温かく、いい匂いがした。弥子の顔を上に向かせ、その唇に自分のそれを重ねる。弥子の唇は柔らかく、甘やかだった。
こうしていると、まるで恋人同士で行っている行為のように錯覚する。弥子の体が小刻みに震えている。
怯えさせているのは自分だが、抱きしめて不安を取り除いてやりたいという矛盾した思いが芽生える。
唇を解放し、弥子の顔を覗き込むと現実に引き戻される。
弥子はひどく悲しげな顔をしていた。
ファーストキスの相手がネウロでないことを悲しんでいるようにも、こんな事をしでかす篚口を憐れんでいるようにも見えた。
いずれにせよ、篚口を苛立たせるものだった。
「ヤコに触るな…!」
口から血を滴らせながらネウロが叫んだ。弥子を助けたくても助けられない状況下で、さぞもどかしいだろう。
篚口はせせら笑い、ナイフを弥子の首元にあてる。
「外野からうるさいな、気が散るだろ。邪魔したら桂木を殺すよ。俺にできないと思うなよ」
「ネウロ、私は大丈夫。大丈夫だから…」
弥子は俯き、絞り出すような声で言った。
「だからお願い…見ないで……」
篚口は不愉快な気持ちになりながら、苛立った口調で弥子に命令する。
「桂木、服脱げよ」
弥子は怯えた顔で篚口を見る。
「さっさとしろよ」
弥子は震えながら自分のベストに手を掛けて脱ぎ捨てた。リボンを取り、ブラウスのボタンを外し始める。
その手は激しく震えており、上手くボタンが掴めないようだった。
篚口は弥子の手をどけて代わりにボタンを外してやる。その手つきは優しげで、篚口自身もちぐはぐだと思った。
本来こういうふうにしたかったという思いがあるからだろうか。
ブラウスとスカートを脱がせると、可愛らしい下着を着けた弥子の肢体が露わになる。
初めて生で見た女の子の体に、篚口は思わず息を飲んだ。好きな女の子の裸に、自然と胸が高鳴る。
下着を脱がせる為に弥子の体に触れると、弥子はびくっと体を震わせ、とっさに篚口を押し返そうとした。
「ちゃんと言う事聞けよ」
命令口調で言ってやると、弥子は唇を噛み、篚口の胸を押していた手を下におろした。
女物の下着の脱がせ方がよく分からないので、少し手間取りながら、ブラとショーツを脱がせる。
弥子の肌はすべすべしていて、ほっそりした体つきなのに柔らかかった。
下着をすべて取り去ると、弥子は一糸纏わぬ姿になった。羞恥から弥子の顔は紅潮している。
弥子は必死に胸と大事なところを両手で隠そうとする。弥子の両手を掴み、乱暴に引き剥がしてやると、弥子は泣き声のような悲鳴を上げた。

648:酔夢 ④
14/11/03 00:03:23.63 1PT7chVm
「篚口…貴様は許さん…」
足元から這い上がってくるような声音。中毒者たちの絶え間ない攻撃により、ネウロはかなりのダメージを負っているはずだが、
それを感じさせないほど、その声は凄まじい怒気と殺気を孕んでいる。ざわざわと篚口の肌が粟立つ。本能が危険を感じ取っているのだろう。
しかし、電子ドラッグが麻痺させているのか、篚口は一切恐怖を感じていなかった。
「後で俺を殺すつもりか? どーでもいいよ。桂木が手に入るなら」
本当にほしかった形で弥子を手に入れる事はできない。だから、せめて体くらい貰ったっていいはずだ。
「これぐらいいいだろ!? けちけちすんなよ!俺が本当にほしかったもの手に入れてるくせにさぁ!!」
激しい怒りが込み上げ、篚口は感情的に怒鳴っていた。
怒りにまかせ、改造リモコンでスフィンクスから発せられる音量をさらに増大させる。
「やめて、やめて!!ネウロに酷い事しないで!!」
弥子が必死に篚口に縋りつく。逆効果だと言ってやりたかったが、口には出さず、シニカルな笑みを浮かべて弥子に向き直った。
「殺しはしないよ、約束したもんな。桂木も約束守れよ」
「わ、わかってる…私のことは好きにしていいから…」
弥子は両手を腿の横に付け、俯いた。篚口は弥子の裸体をじっくりと眺める。
普段制服越しに見た限りで小さいだろうと推測していたが、予想通り小振りな乳房だ。
その可愛らしい膨らみを手のひらで包み込むようにして触れると、また弥子がびくりと震える。
小さいが柔らかく心地良い感触に篚口は感動しながら、ゆっくりと弥子の乳房を揉みしだいた。そのうちに薄桃色の乳首がぷくりと立ち上がってくる。
篚口はすかさず乳首を指先で摘み上げた。
「ここ、尖ってきてるよ。なんかやらしいね、桂木」
茶化すような口調で言ってやると、弥子は顔を真っ赤にした。篚口は乳房に顔を寄せると、乳首を口に含み、赤ん坊のように吸い上げた。
乳首を吸いながら、右手で弥子の体を撫で、下方へとスライドさせていく。
「やっ…」
その手が弥子の秘所へ辿りつくと、弥子は思わず後ずさりする。
「動くな。ちゃんと真っ直ぐ立てよ」
篚口は弥子の腰を掴むと、地面に膝をつき、秘所に顔を近づける。そっと割れ目を指で開くと、薄桃色をした秘められた部分が現れる。
弥子は耐えられずに、両手で顔を覆う。
篚口はごくりと唾を飲み込むと、目の前に晒された秘裂にそっと指で触れる。そこはしっとりしていて柔らかかった。
性経験はないが、いくらかの予備知識はある。花弁を何度か指でなぞった後に、最も性感帯が凝縮されているという小さな芯に触れる。
「やだ…やだ…」
弥子は顔を覆ったまま首を振る。腰を引こうとするのを、篚口は片手で制し、逃げられないようにする。
薄皮に包まれた芯を指先で摘むようにして捏ねる。そうしていると、心なしか芯が固く膨らんできたようだった。
そっと指で包皮を上に引っ張ると、隠れていた小さな赤い芯が顔を覗かせる。
「ここ、気持ちいいの?」
篚口はくすりと笑った。
「桂木も女の子なんだな…」
普段色気よりも食い気の弥子が、性的な部分を刺激されて反応している様は可愛らしく、篚口をいっそう興奮させた。
篚口は弥子の秘所に顔を寄せると、そこに舌を這わせる。
「ひっ…」
弥子は篚口の舌から逃れようと腰をくねらせるが、篚口は逃がさない。
ぷっくりとした芯は固いのに柔らかい。弥子から湧き出てきたものの味がする。もっとそれを味わいたくて、篚口は弥子の秘裂に舌を差し入れた。
「…っく…ふぅっ……や、あ…!」
弥子が時折漏らす声は、泣き声にも嬌声にも聴こえる。蜜で満たされた弥子の内部は温かくて柔らかく舌触りがいい。
奥へと更に舌を伸ばし、篚口は夢中で蜜を啜った。
「っあ…!」
弥子が尻もちをつくように地面にへたり込んだ。
「もしかして、イッたの?」
篚口が笑いながら聞くと、弥子は涙目でキッと篚口を睨んだ。篚口は立ち上がると、弥子を見下ろした。
「今度は、桂木が俺にしてよ」

649:酔夢 ⑤
14/11/03 00:07:55.40 1PT7chVm
弥子は涙で潤んだ目で篚口を見上げた。篚口の顔を見ながら、弥子は口に含んだ篚口のものに舌を這わせ続ける。弥子の瞳の中で揺れている光が綺麗だと思った。
しかし、あの悲しそうな顔で篚口を見つめてくる。篚口は目を逸らすと、自身から弥子を引き剥がした。
「……もういいよ。桂木下手くそだから萎える」
「篚口さん…もう、こんなことやめよう」
「は?何、急に? お前が決める事じゃないし」
篚口は弥子を睨むと、冷たく言い放った。
弥子の表情は相変わらず蒼ざめていたが、その目は真っ直ぐ射抜くように篚口を見つめていた。
「篚口さん、本当はこんな事、望んでないんでしょ?」
「……知った口利くな…」
篚口は拳を握りしめる。心の奥底を見透かすような弥子の視線に耐えられず、篚口はまた目を逸らした。
「篚口さん、ずっと苦しそうな顔してる。気付かない振りしてるの?篚口さん、本当は…」
「うるさいなっ!!黙れよっ!!」
その声は今にも泣き出しそうで、怒鳴った篚口本人が一番驚いた。
篚口は強引に弥子を押し倒し、首にナイフを突き付ける。
「これ以上、余計な口利いたら、お前もネウロも殺すからな!!」
弥子の顔が恐怖に引き攣る。力尽くで弥子を組み敷くと、その秘所に、無理やり自分のものを突き入れた。
その瞬間、弥子の体がギュッと強張り、悲鳴がほとばしった。
予想以上に強い締め付けに篚口は眉を寄せ、呻き声を漏らす。少し自分を落ち着けてから、体の下にいる弥子に聞いた。
「…桂木、痛い?」
弥子も、苦痛から呻き声を漏らす。篚口の問いかけも、耳に入っていなさそうだ。
―いい気味だ。
腰を動かすと、途方もない快感と真っ黒な感情が、篚口の中に湧き上がる。
「いっ…!ぅあっ!ネウロ…ネウロっ…」
ずっと恐怖と恥辱に耐えていた弥子が、ついに助けを求めるようにネウロの名を呼んだ。
「はっ…、助けられる状況なら、とっくに助けてるだろうよ」
篚口は冷たく笑った。
「残念だったな。初めての相手がネウロじゃなくて」
―ざまあみろ。
弥子に欲望を叩き込むほどに、快楽が際限なく増大していく。しかし、同時に、それとは真逆の何かも大きくなっていく。
篚口はそれから逃れるように、快楽のみを求めるかのように、がむしゃらに腰を動かし続けた。
嗚咽が聞こえる。胸を締め付けられるような声だったが、篚口は無視した。
嗚咽に混じり、何か呟いているのが聞こえた。何を呟いているのか、最初は聞き取れなかった。
「……ごめん…」
思いもよらない言葉に、篚口は弾かれるように動きを止めた。
「ごめん…桂木……」
涙に濡れた声だったが、はっきり、そう聞こえた。
篚口は愕然とし、目を見開いて、弥子を見下ろす。弥子はあの悲しげな顔で篚口を見ている。その瞳に自分の姿が映り込んでいる。
酷く苦しそうに涙を流している自分がそこにいた。今もなお、聞こえてくる嗚咽が、自分の口から漏れ出ているものだという事に、篚口はようやく気付いた。
 弥子がほしかった。心も体も自分のものにしたかった。それが叶わない事だと解っても、諦められなくて、誰にも渡したくなくて。
誰のものにもさせたくなかったから、弥子をめちゃくちゃに傷つけてやりたくて。
自分のした事が、結果、両親を死に追いやってしまった事で、ずっと自責の念にかられていた。
あんなに罪の意識に苛まれていたくせに、大切な人を凌辱し、大勢の命を奪うようなまねをしてしまった。
こんな事をしたかったはずじゃない。こんな事を望んでいたわけじゃない。

650:酔夢 ⑤ (すみません。前回、文章一部抜けてました)
14/11/03 00:31:50.09 1PT7chVm
ズボンのファスナーを下げ、ずっと張りつめていたものを引き出す。
弥子は蒼ざめて、目を逸らした。まともに見られないらしい。
「そ、そんなの、したことない…」
目を逸らしたまま、弥子は震え声で言った。
「ネウロを助けたいんだろ?」
その名前を口にすると、弥子の表情が変わる。一番大切な相手を守らなければという、強い気持ちがその表情から窺い知れた。
こんな事を弥子に問う事で、篚口は自らをも傷つけているような気持ちになる。
弥子は怖々と篚口の方に目を向けた。逡巡しながらも、震える手を篚口自身へ伸ばす。
弥子の指が触れた時、篚口は少し体を震わせた。恐怖と緊張の為か弥子の指は冷たく、熱を持った下肢に心地よく感じられた。
「桂木…舐めてよ」
弥子は恐る恐るといった様子で、篚口のものに口を付けた。躊躇いがちに、それを舐め始める。
「…っ、…咥えてみて…」
篚口は上ずった声で弥子に言った。篚口に言われるまま、弥子は篚口のものを、その小さな口に含む。
弥子の温かく柔らかな口内に包み込まれ、その舌に慰撫される。初めて味わう感覚に、篚口は思わず吐息を漏らす。
弥子の舌技はぎこちなく、拙いものだったが、経験のない篚口には充分に気持ちいいものだった。
「桂木…俺の顔見ながらやってよ…」
達しそうになるのを懸命に堪えながら、篚口は弥子の前髪を掴み、顔を上げさせる。弥子は涙で潤んだ目で篚口を見上げた。
篚口の顔を見ながら、弥子は口に含んだ篚口のものに舌を這わせ続ける。弥子の瞳の中で揺れている光が綺麗だと思った。
しかし、あの悲しそうな顔で篚口を見つめてくる。篚口は目を逸らすと、自身から弥子を引き剥がした。
「……もういいよ。桂木下手くそだから萎える」
「篚口さん…もう、こんなことやめよう」
「は?何、急に? お前が決める事じゃないし」
篚口は弥子を睨むと、冷たく言い放った。
弥子の表情は相変わらず蒼ざめていたが、その目は真っ直ぐ射抜くように篚口を見つめていた。
「篚口さん、本当はこんな事、望んでないんでしょ?」
「……知った口利くな…」
篚口は拳を握りしめる。心の奥底を見透かすような弥子の視線に耐えられず、篚口はまた目を逸らした。
「篚口さん、ずっと苦しそうな顔してる。気付かない振りしてるの?篚口さん、本当は…」
「うるさいなっ!!黙れよっ!!」
その声は今にも泣き出しそうで、怒鳴った篚口本人が一番驚いた。
篚口は強引に弥子を押し倒し、首にナイフを突き付ける。
「これ以上、余計な口利いたら、お前もネウロも殺すからな!!」
弥子の顔が恐怖に引き攣る。力尽くで弥子を組み敷くと、その秘所に、無理やり自分のものを突き入れた。
その瞬間、弥子の体がギュッと強張り、悲鳴がほとばしった。
予想以上に強い締め付けに篚口は眉を寄せ、呻き声を漏らす。少し自分を落ち着けてから、体の下にいる弥子に聞いた。
「…桂木、痛い?」
弥子も、苦痛から呻き声を漏らす。篚口の問いかけも、耳に入っていなさそうだ。
―いい気味だ。
腰を動かすと、途方もない快感と真っ黒な感情が、篚口の中に湧き上がる。
「いっ…!ぅあっ!ネウロ…ネウロっ…」
ずっと恐怖と恥辱に耐えていた弥子が、ついに助けを求めるようにネウロの名を呼んだ。
「はっ…、助けられる状況なら、とっくに助けてるだろうよ」
篚口は冷たく笑った。
「残念だったな。初めての相手がネウロじゃなくて」
―ざまあみろ。
弥子に欲望を叩き込むほどに、快楽が際限なく増大していく。しかし、同時に、それとは真逆の何かも大きくなっていく。
篚口はそれから逃れるように、快楽のみを求めるかのように、がむしゃらに腰を動かし続けた。

651:酔夢 ⑥
14/11/03 00:36:01.89 1PT7chVm
嗚咽が聞こえる。胸を締め付けられるような声だったが、篚口は無視した。
嗚咽に混じり、何か呟いているのが聞こえた。何を呟いているのか、最初は聞き取れなかった。
「……ごめん…」
思いもよらない言葉に、篚口は弾かれるように動きを止めた。
「ごめん…桂木……」
涙に濡れた声だったが、はっきり、そう聞こえた。
篚口は愕然とし、目を見開いて、弥子を見下ろす。弥子はあの悲しげな顔で篚口を見ている。その瞳に自分の姿が映り込んでいる。
酷く苦しそうに涙を流している自分がそこにいた。今もなお、聞こえてくる嗚咽が、自分の口から漏れ出ているものだという事に、篚口はようやく気付いた。
 弥子がほしかった。心も体も自分のものにしたかった。それが叶わない事だと解っても、諦められなくて、誰にも渡したくなくて。
誰のものにもさせたくなかったから、弥子をめちゃくちゃに傷つけてやりたくて。
自分のした事が、結果、両親を死に追いやってしまった事で、ずっと自責の念にかられていた。
あんなに罪の意識に苛まれていたくせに、大切な人を凌辱し、大勢の命を奪うようなまねをしてしまった。
こんな事をしたかったはずじゃない。こんな事を望んでいたわけじゃない。
自分が本当に望んでいたものは何だったか。何を一番に望んでいたかといえば、ある思いが浮かぶ。弥子への恋心を自覚する前に、抱いていた思い。
初めて弥子に会った時、可愛い子だなと純粋に思った。くるくる変わる弥子の表情はどれも魅力的だったが、篚口が最も気に入ったのは笑顔だった。
自分はあんな風に笑う事はできないと思った。心から嬉しそうに、楽しそうに笑う弥子は、今まで幸せにすくすくと育ってきたのだろうと窺い知れた。
ずっと見ていたいような笑顔だった。これから先も、弥子にはこんな風に笑っているといいなと思った。
いつからか、弥子を自分のものにしたいという思いが芽生え、そこに腐心するようになり、本来の望みを見失っていた。
一番に望んでいたものを、自ら粉々に打ち砕いてしまった。
後悔と絶望と罪悪感が篚口の心をずたずたに切り裂いた。止め処なく涙が零れる。
篚口の背後に、巨大な闇が広がっていた。その闇は、闇夜よりも黒く、夜行動物特有の光る眼が付いていた。
真ん丸い眼なのに、獰猛な光を孕んでいる。闇は光る眼で篚口をじっと見下ろし、呑み込むように、篚口の体を覆っていった。

「―篚口さん…!?」
弥子は戸惑った声で篚口に呼びかけた。弥子の手には改造リモコンが握られている。
篚口は地面に横たわり、胎児のように体を丸めて、むせび泣いている。
過去の辛い経験を話した後、篚口は具合が悪そうになり、そのまま崩れるように地面に倒れた。
弥子は急いで篚口が落とした改造リモコンを拾い、音を停止させた。
弥子に改造リモコンを奪われても、篚口は起き上がらなかった。倒れたまま、苦しげに呻いていたが、今のような状態になった。
「篚口さん…!どこか痛いの!?」
弥子は屈み込み、篚口の背中を摩った。篚口は弥子の呼びかけに反応を返さず、その閉じられた目から涙を流し続ける。
酷く苦しそうな様子に、弥子はおろおろと篚口の背中を摩り、必死に声を掛け続けた。
 スフィンクスを破壊したネウロが弥子の元に戻ってきた。
「ネウロ!!」
弥子はネウロに駆け寄る。意外と平気そうにしている事に、弥子はまず安堵した。
犠牲者が出てない事をネウロから確認し、胸を撫で下ろす。が、すぐに不安げな顔になった。
「篚口さんの様子がおかしいの…!」
弥子に言われ、ネウロは篚口を一瞥する。その視線には侮蔑が込められていた。
「魔界獏を召還し、憑依させただけだ」
弥子は唖然とする。
「魔界バク…? え?ネウロの仕業だったの?いつの間に…」
「魔界獏は憑依した宿主の深層心理を抉り、悪夢を見せる。悪夢を醸成し、完全に熟してから夢を食らう」
「じ、じゃあ、篚口さんはただ眠っているだけ?」
「今はな。魔界獏は、悪夢を食った後、宿主の精神も食らい尽くす。そうなると、宿主は廃人同然になる」
「やばいじゃん!!早く篚口さん起こさないと!!」

652:酔夢 ⑦
14/11/03 00:38:27.30 1PT7chVm
慌てて篚口に駆け寄ろうとした弥子を制し、ネウロは自ら篚口に近づいた。篚口の側に立つと、いきなり脇腹に蹴りをぶち込んだ。
「篚口さん!!」
情け容赦のないネウロの挙動に、弥子は思わず悲鳴を上げる。
篚口は8メートル程、地面を転がった。胃の中の物を吐き出し、篚口は激しく咳き込んでいる。相当荒っぽい方法だったが、目を覚ましたようだ。
「篚口さん、大丈夫!?」
弥子は篚口に駆け寄ろうとしたが、ネウロの側を通り抜けようとした時に、頭を鷲掴みにされ、篚口とは別の方向に放り投げられた。
弥子も5メートル程、地面を転がった。
「ふぎゃあ!何すんの!!」
体を起こしながら怒鳴ったが、ネウロは不機嫌そうに弥子を睨んだ。
「黙れ。貴様、主人の心配はせん癖に、他の男の心配ばかりするのだな」
「え?だって、ネウロ、意外と平気そうだったし、今大変なの篚口さんだから、その…ごめん…」
ネウロはフンと鼻を鳴らした。
「……我が輩、篚口がした事は許さん…」
「そりゃあ簡単に許せるような事じゃないかもしれないけど…。でも、ネウロ大丈夫だったし、犠牲者も…」
「こいつが現実でした事はどうでもいい!夢でした事は許さん!!」
「ゆ、夢…?」
弥子はきょとんとした。篚口が見ていた悪夢の内容を弥子は知らない。
「夢の中の出来事なら、不可抗力じゃない?」
そう言ったが、ネウロがギリッと睨んでくるので、弥子は首をすくめた。
―なんだか、ネウロ随分機嫌が悪いなぁ…。
制服の埃を払いながら、弥子は立ち上がる。ネウロに近寄ると、ふっと息をついた。
「でも、ネウロが無事でよかった…」
「…………」
ネウロも弥子に近づく。やけに距離を詰めてきた、むしろ近すぎると思った時に、ネウロに抱きすくめられた。
「ネ―」
弥子の足が地面から浮き上がり、次の瞬間、豪快にフロントスープレックスをかまされた。
「ぎゃあー!!さっきから、いろいろひどい!!」
「フハハ、貴様は地面に転がっているのがお似合いのダンゴ虫だからな。そうして這いずり回っていろ」
楽しげな口調でそう言い、ネウロはすたすた歩き出した。数歩、歩くと立ち止まり、弥子を振り返る。
「いつまでも転がっていないでさっさと来い。貴様はそんなに地面が好きなのか?」
「あんたは、今、自分が言った事とやった事を覚えてないのっ!」
地面を踏み鳴らすようにして弥子は立ち上がる。ネウロはじっと弥子の顔を見つめている。
「……何?」
ネウロは何も言わず弥子の顔を見つめ、無邪気な笑顔を見せた。それから前に向き直り、また歩き出した。
なぜか、ネウロは機嫌が直っているようだった。
弥子には不可解だったが、ネウロが何を考えているのか考えるのが面倒になった。
というか、単なる気まぐれで、特に何も意味はないのだろうと思った。弥子は急いでネウロを追いかけた。

end

653:酔夢・後日談 
14/11/03 00:42:05.65 1PT7chVm
HAL事件解決後、あれ程混乱していた世の中はすぐに平常を取り戻した。
街中には人々が溢れ、賑やかに行きかっている。都会の喧騒の中、篚口はある場所を目指し歩いていた。
「篚口さん!」
喧騒の中で、その澄んだ声は真っ直ぐに篚口の耳に届いた。篚口は立ち止まり、顔を上げた。
人込みの中で弥子が手を振っている。今から会いに行く予定の相手だったが、突然目の前に現れたので少し驚いた。
弥子は手に提げたコンビニの袋を揺らしながら、篚口に駆け寄ってきた。息を切らしながら、篚口を見上げる。
「いろいろ心配してたんだけど……ネウロに蹴られたお腹、大丈夫?」
「うん、まあ大丈夫」
正直なところ、しばらくの間は、まともに食事ができなかった。
「篚口さん、このへんに用事?」
「うん、ちょうどお前に会いに行くところだった」
「遊びにきてくれたの?事務所に寄ってほしいけど…、今ネウロがいるからなぁ…。なんか、ネウロまだ篚口さんの事、怒ってるみたいなんだよね…」
弥子は肩を竦めた。
「夢の中の出来事が許せないんだって。おかしいよね。あいつ、普段が傍若無人過ぎるんだから、夢の中で痛い目みるくらい、いいと思うんだけどね」
弥子は困ったように苦笑した。
胸がずきりと痛み、篚口は無意識に自分の胸の辺りを鷲掴みに握り締める。あの夢の事を思い出すと、おぞましさに慄然とする。
現実で実行しなくてよかったと、本当に本当に思っていた。
「いや…ネウロが腹立てるのも無理ないし…桂木、本当にごめんな…」
「私はべつに…。……篚口さん…あまり自分を責めたりしないでね」
弥子は篚口の顔を覗き込む。
「ずっと罪の意識を抱えて生きてきて辛かったでしょう?ご両親の事、自分のせいだって思っているなら、そうじゃないよ。篚口さんは何も悪くない」
篚口の目を真っ直ぐ見据え、弥子ははっきりと言った。
「篚口さんがほしかったものって、篚口さんにとっては、すごく重要なものだったんでしょう?だから、得られないことが苦しかったんだよね」
篚口を見つめる弥子の眼差しは温かかった。
子供の時に負った生涯消えないと思っていた傷が癒されていくようだった。
「手に入らないものも多いけど、一番重要だったものは失くさずにすんだよ。だから、俺、そこは初めて満足してるんだ」
俺はやっぱりこの子が好きなんだな、と篚口は自分の気持ちを再度自覚する。
今日、弥子に伝えたいことがあって、会いに来た。
「俺、警察に残れることになった。桂木、笛吹さんに頼んでくれたんだってな。ありがとうな」
あれ程の事を仕出かしたのだから、自分は警察には居られなくなると思っていた。天涯孤独であった自分が、思った以上に人の善意に囲まれていた事に驚いた。
弥子の顔がパアッと輝く。
「本当に!?良かったぁ!!」
弥子は心から嬉しそうだった。喜びを抑えきれないようで、弥子はコンビニの袋を揺らしながら、笑顔になる。篚口が一番大好きな弥子の顔。
今まで、これ程自分に真剣に向きあい、一生懸命になってくれた人はいなかった。
とても熱いものが、篚口の胸を満たす。
「桂木…俺、たまにお前に会いに行ってもいい?」
「うん、もちろん」
なぜそんな当然の事を聞くのかと、弥子は不思議そうだった。
「あ、じゃあ、今度お給料もらったらご飯奢ってくださいね!」
「えー、お前、26万円分も飯食ったんだろー?俺、生活できなくなるじゃん」
「あ、あれはパスワードを解く為に、脳に栄養を……でも、頑張ればいくらかセーブもできるから!」
「頑張ればって…どうだかなー」
弥子と話しているうちに、篚口は自然と笑顔になっていた。今まで抱えてきたもの全てが浄化されていくようだった。
この子と出会えて良かったと、篚口は心から思える。

end

654: ◆ChdC8VZqyE
14/11/03 03:37:54.01 Z27okwtK
gj
投下してる皆さん書き込みしてる皆さんgj
生きてます。。。
更新等もうしばらくお待ちください

655:名無しさん@ピンキー
14/11/05 03:33:34.21 byj3dEY1
うおお!GJ!
ええいしかし傍若魔人め、いい所で邪魔しやがって!
夢ならば最後までイッたっていいだろうが!

656:名無しさん@ピンキー
14/11/17 18:58:00.88 z6gxk1BW
暗殺教室のSS投下します。片岡メグと磯貝悠馬の夫婦風セックスです。
注意点は特になし。

657:マーメイドは金魚すくいの夢を見るか?(磯メグ)①
14/11/17 18:58:57.91 z6gxk1BW
学級委員の認識は小学生と中学生以上で大きく異なる。
前者はしばしば成績の優れた優等生や秀才タイプがなり、クラスメイトはそれを支持する。
だが高校で学級委員をやる人間はお人好しかジャンケン運の悪い人間に限られる。
まして高校受験を目前に控えている中学三年生でクラスの雑用をする学級委員をやる者は
内申点稼ぎを狙うのでなければ余程の物好きである。
片岡メグと磯貝悠馬は共にいわゆる前者タイプの学級委員で、E組のまとめ役になっていた。
彼らは人望もあり、成績優秀眉目秀麗と揃った二人は
暗殺訓練という日常と解離したフィールドにおいても存分に力を発揮し、一目置かれていた。

ある日メグは悠馬の家を訪れた。
風邪を引いて社会の授業を一度欠席したため、その時のノートを見せてもらおうとしたのだ。
彼のノートは彼女の次くらいにきれいに詳しくまとまっていた。
木造平屋建ての磯貝家では、所々風が入り込んで来る隙間があった。
だが遊びじゃれ合う彼の弟妹たちの楽しい声を聞いていると、自然と寒さは忘れてしまう。

「お姉ちゃん遊んでぇ!」
「駄目だ。お姉ちゃんはお兄ちゃんと勉強。
 ほら、みんなもごはんの前に宿題片付けろ」
弟妹たちは兄の言う事を良く聞き、ちゃぶ台や床にノートを開いて宿題を始めた。
お兄ちゃんをしている同級生を見ていると、普段と違った魅力を見つける事が出来た。
「じゃあそろそろ夕飯の用意するわね」
課題を終えたメグはエプロンに身を包んでキッチンに立った。
材料は既に買い込んである。
弟妹たちは久しぶりに食べる彼女の料理を楽しみにしていた。
悠馬の両親は共働きで、夜遅くまで残業する事もあり、中々帰って来ない。
そんな彼の家庭環境を見かねてか、メグは自ら炊事を買って出るようになった。
その間悠馬は弟妹たちの遊び相手をする余裕が出来た。

「はい、お待たせ。ポトフ出来たよ」
今夜のメニューはポトフとポテトサラダだ。ポトフは一週間分作り溜めした。
ポトフに飽きたらそこにシチューの素を入れてシチューにし
更にそれにも飽きたらカレー粉を入れてカレーにする。
こうして出費と大量の食事、そして調理時間を節約するのだ。
他にも色々とレパートリーはあるのだが、このメニューが一番悠馬たちは喜んでくれた。
盛り付けの済んだ食器を彼らは進んで食卓に並べていく。
今夜はメグもここでご相伴する事にした。
メグは、貧しいながらも明るい笑顔を咲かせてわいわいと卓を囲むこの空間が好きだった。
「ねー、お姉ちゃん」
隣に座っていた女の子がメグに話しかけた。
メグは彼女の頬についた米粒を指で取りつつ話を聞いた。
「んっ? 何かな?」
「お姉ちゃんは、お兄ちゃんの彼女だよね?」
少女はメグの瞳をじっと見つめている。
「えっと、それはね……」
「お兄ちゃんと結婚してくれる?」
少女の頼み事にどう返答していいものやらとメグは照れている。
悠馬は話を逸らそうと妹をたしなめた。
「こら、箸が止まっているぞ。ちゃんと食べなさい」
「お兄ちゃん。あたし、お姉ちゃんにお願いしてるの。
 お姉ちゃん優しいし、美味しいご飯作ってくれるし、遊んでくれるし、あたし好きなの。
 だからお姉ちゃんにお兄ちゃんのお嫁さんになって欲しいの。
 毎日一緒に遊びたいもん」
「そうね。じゃあまた今度どこかに遊びに行こうか!」
メグが話を替えたタイミングで悠馬は妹の好きなアニメにチャンネルを変えた。
ちょうど山場で妹の目はそれに釘付けとなり、一旦この話は終わった。

   #  #  #

九時を回ろうかという頃、遊び疲れた弟妹たちは皆布団の中ですやすやと寝息を立てていた。
付き合いの良いメグは布団まで用意して弟妹たちを寝かしつけた。

658:マーメイドは金魚すくいの夢を見るか?(磯メグ)②
14/11/17 19:00:21.47 z6gxk1BW
「まさかあんな事言われるなんて……ね」
「ははは。片岡は良く世話焼いてくれているから、あいつらももっと遊びたいんだよ。
 親もあんまり遊ぶ時間ないからな」
「そっか」
「ところでさ」
悠馬はメグの手甲に自分の手を重ねた。
「……この前の返事、そろそろ返してくれないか」
「そ、それは……」
悠馬はその場から立ち、メグの隣に座った。
うつむいている彼女の肩を彼はそっと抱き寄せた。抵抗はない。

「片岡、妹たちもお前になついている。
 確かに俺は貧乏だし、片岡にはしんどい思いをさせる事になるかもしれない。
 それに……殺せんせーを暗殺しないと未来そのものすらなくなる」
悠馬に真剣な視線を向けられてメグは一昨日の夕方に交わした淫交を思い出していた。
二人が付き合い出したのは修学旅行からしばらくしての事だった。
一昨日も帰り道で盛った二人は山道から外れた草やぶに隠れてセックスした。
やはり野外でこっそりとする異性交遊は癖になる興奮を与えてくれる。
下半身だけ脱いだ二人は前戯もそこそこに切り上げて繋がり
何個も精液の詰まったゴム風船を拵えた。
その時彼は思い詰めた表情でショーツを穿こうとする彼女に囁いた。
―卒業したら結婚してくれないか、と。
彼女はその場で返答しかねて後日に回したのだ。

「地球を破壊されたら俺たちだって生きていられない。
 だから生きようと死のうと、悔いのない人生を送りたいんだ。
 片岡、俺は片岡が好きだ。優しいし家庭的で
 細かい気配りも出来て、いい奥さんになってくれると思っている」
「ありがとう。でも、結婚は……」
「いやか……?」
悠馬の言いたい事も気持ちも分かる。
だが二人は十四、十五の歳、高一になっても十六だ。若過ぎる。
おまけに彼は中学在籍時にメグを妊娠させる気でいた。
既成事実を作ってでも無理やり結婚を前倒ししたいと思っているのだ。
悠馬の事は好きだが結婚と妊娠を十六の誕生日より前にする冒険的な決断は躊躇われた。

「悩んでいるのか片岡?」
「……う、うん……」
「なら、もう一度確かめてくれ。俺の本気を……」

   #  #  #

「あっ、磯貝君!?」
メグの制服を悠馬は手慣れた手つきで脱がしていく。
ネクタイをほどいてカッターのボタンを外していくと
シンプルな飾り気のないブラジャーに包まれた美乳が見えた。
腹部には無駄な贅肉が一つまみもなく、縦長のヘソが誇らしげに澄ましていた。
はだけた胸元を隠そうとする彼女の両手を彼は押さえ、強引にキスをして塞いだ。

「んっ……」
押し倒されたまま唇を求められると、メグは自分が女である事を思い出す。
その凛々しくさっぱりとした態度から彼女は
しばしばイケメン扱いされてラブレターをもらう事も多い。
悠馬はそんな彼女を唯一女にさせる雄なのだ。
「……駄目っ……磯貝君! 皆寝ているのに……起きちゃう……」
メグの言葉を聞いても悠馬は愛撫を止めなかった。
フロントホックを外して露になった牝乳を美味しそうに啄みながら
彼は彼女のショーツに左手を抱かせ、布下でクチュクチュと痴部を弄った。
彼女の牝は彼の淫指に敏感に反応してその身をじとと濡らしていく。
彼女は声を漏らすまいと健気に努めた。

659:マーメイドは金魚すくいの夢を見るか?(磯メグ)③
14/11/17 19:01:13.18 z6gxk1BW
しかし温泉の如く湧き出てくる熱い淫奮は抑えきれるものではない。
彼女はいつしか抵抗を止めて彼の舌指をじっと感じていた。
彼の舌技は非常に丁寧で、放っておくと体の味そのものが
なくなってしまうのではないかと彼女は時折錯覚する。
だが不思議とねっとりとしたいやらしさを感じさせない。
香油を静かに注がれ塗られていくような、一種の清々しさすら感じられた。
腋下やへその窪みまで舐め清めた後、彼の舌は彼女のすらりとした美肢へと移った。
水泳をたしなむ女子特有の、美しい土踏まず、踝、足首、ふくらはぎ、大腿
……と彼の舌はゆっくりと這っていく。
それを彼女はうっとりとした目で眺めていた。
ショーツを脱がした悠馬は細脚の間に頭をうずめ、眼前に控える柔らかな茂みに唇を当てる。
そこは勝手知ったる快痴の入口だ。
肉色の尖兵を淫臭を放つ恥門へと潜り込ませていく。

「ああっ……!」
メグはその二の腕に恥乳を挟み、悠馬の頭を押しのけようとした。
彼の舌姦が嫌なのではない。
舌姦が好き過ぎるからこそ、防衛本能が疼いてしまうのだ。
彼の淫舌は容赦なく彼女の恥穴を穿ち抜き、猥唾をもって犯していった。
ほじくり出された蜜汁を彼のすぼめた唇が啜り飲み
切なく膨らんでいく恥雛を舌腹を使ってじっくりと嬲った。
「んうっ……!」
メグは耳朶を真っ赤に染めながら、舌のもたらす恥悦に悶え続けた。
そこには普段の凛とした姿はどこにもない。ただ男に歓ばされる人魚がいるだけだ。
しきりに可愛らしい吐息を漏らして喘ぐ彼女の様子に、彼は興奮を募らせた。
盛った悠馬は自らの脚をメグの顔側に投げ出してひたすら舐めすがった。
眼前に躍り出た若々しい脈打ちを繰り返す巨きな青春根―彼女は物欲しそうに口を開けてそれを握った。

「んむっ……ん……」
メグは恋人の肉根を前に我慢できなくなった。
その綺麗な女唇で頬張った後、彼女は雁裏、裏筋、雄嚢の裏に
至るまで小さな舌を跳ねさせて味わっていく。
惚れた相手にはとことん尽くす―それが彼女の唯一の短所でもあり最大の魅力でもあった。
「はふっ……んうっ……ちゅむっ……」
二人は夢中で互いの性器をしゃぶり合った。
浅ましいながらも愛しいこの体位に二人は鼻息を鳴らして興奮した。
メグの愛らしい唇に気力に満ちた淫根が何度も繰り返ししごかれている。
ひたすら雄の支配欲を刺激し、煽り、満たしまくるその口淫は至高と言って良かった。

「ああっ……! 片岡ぁ、もう……っ!」
引き絞るような声を漏らしながら、悠馬は肉根をしきりに悶えさせた。
射精が近いんだ。
もうすぐこの口に、あの甘苦いどろりとした遺伝子がピュウピュウと発射されるんだ……。
そう思ったメグは玉嚢を柔揉みしながら一層肉根に吸い付いた。

「ううっ……! で……出るぅ……!」
一瞬身震いした後、どくんどくんと力強い律動を刻みながら悠馬はメグの温かい口内で射精を迎えた。
口内に広がる雄精の癖の強過ぎる味わい、そして鼻孔を突き抜ける青い淫臭はたまらない興奮をメグに刻み込む。
口を性器として扱われている事にマゾ的興奮を覚えた彼女は、思わず股の緊張を解いてしまった。
絞っていた蜜潮がプシュ、プシュと彼の顔面にまぶされていく。
「ごっ、ごめん!?」
「いいって。それだけ片岡が気持ち良くなってくれたって事なんだから」
恥じらいながら謝るメグを見て悠馬は顔の飛沫を拭きつつにこりと微笑んだ。
彼は彼女を優しく抱き寄せると、そのまま床に寝かせて覆い被さった。

   #  #  #

「あっ……ゴム……」
メグの蜜唇を悠馬の唇が塞ぐ。

660:マーメイドは金魚すくいの夢を見るか?(磯メグ)ラスト
14/11/17 19:01:43.46 z6gxk1BW
「ごめん、今日はないんだ」
メグは断ろうとしたが、悠馬はそれよりも早く
濡れた媚門を開いて孔内へと己の欲根をもぐり込ませていく。
「あっ……だめぇ……」
初めて味わう生の淫根はやはり熱く、はっきりと形が痴肉に伝わってくる。
もう何回も彼と寝ているはずなのだが、この恥覚は非常に新鮮に感じた。
「あっ……! ああん……っ、激しい……激しいのっ」
寒々とした部屋で、二人は暖かい胸を密着させて、心行くままに快悦を貪り合った。
悠馬の腰もいつもとは違い、異様に力がこもっていた。
一突き一突きが本気の色を呈し、痴槍を突き立てる度に蜜飛沫が上がった。
メグはCカップの美乳を歪ませながら、彼の背中に腕を回して抱き寄せた。
彼の家族は目と鼻の先で寝息を立てている。
大声を出して淫交をしていたら何時起き出してくるか分からない。

「ああんっ……そ、そこぉ……もっと強くぅ……!」
メグが求めると、応えた悠馬は彼女の痴肉を舐るようにして螺旋を描いた。
甘くえぐられて彼女は色っぽい蜜声を漏らし、女穴を緊々と絞った。
悠馬の強い興奮がその厚いピストンから伝わってくる。
このままにしておくと勢い余って膣内に遺伝子を吐き出されるかもしれない。
そう思いつつも彼女は彼を拒む事は出来なかった。

「あはぁっ……! いいっ、いいの……」
痴孔の肉襞は全て、愛する雄を欲してうねり、絡み付いた。
声を抑えようと努めたが、一つまた一つと大きく腰を入れて突かれる度に
発情した牝の声が閉じた口唇を開けて漏れ出てしまう。
若く立派な雄杵によって、彼女の蜜臼はブヂュブヂュといやらしい恥音を
大いに弾ませ、本気汁の泡花を恋人の肉茎や己の恥丘に咲かせていく。

「ああっ! 片岡っ、もう……限界っ……!」
「あんっ、だめぇ……中に出さないでぇ……」
細く痩せた理性にすがるようにメグは言った。
しかし、蜜身は既に愛する彼の施しを受け入れんと火照っていた。
その美しい脚は彼の腰に絡んだまま離そうとしなかった。
彼もまた、両膝と大腿で彼女の牝尻をしっかりと挟み込んで逃がすまいとしていた。
彼は彼女を一層強く抱き締めて、ガツガツと繁殖目的の激しい肉突を繰り出していく。
本気の雄に種付けされる興奮に彼女の体は震えた。

「んっ……―っ!」
刹那、乙女の子室へ無数の白い流精が放たれていく。
悠馬の肉根はびゅくびゅくと淫律を刻みながら、愛する少女にたっぷりと授精の洗礼を注いだ。
彼の注ぎ込んだ若い恥精は溢れる事なく牝宮に収まった。
射精を終え、肉嚢の心地良い痺れが薄まるまで彼は肉根を決して抜かなかった。
彼に組敷かれて淫を交わしたメグは、体奥に注がれる熱く重い雄精を感じつつも
爪先まで貫く抗い難い淫悦に翻弄されていた。
彼女は温かな悦涙をじんと滲ませて、せつなげに喘いだ。
そこにいるのはもう少女ではない。
心も体も男に捧げ尽くさんとする女がいた。

   #  #  #

「片岡……」
注精を終えた悠馬はやっと腰を上げた。
寒い部屋の中、二人の周りだけほのかに湯気が立っていた。
メグは何も言わずに微笑し、一仕事終えて頭を垂れた肉根にすがり丁寧に舐め清めていく。
その健気な姿には既に人妻の風格があった。

「俺さ……頑張って働くし、今の暮らしも少しは楽になるように努力する。だから俺と……」
「くすっ、いいよ。私も手伝ってあげるね」
気だるい交後の空気の中で二人はにこりと笑い合った。

661:マーメイドは金魚すくいの夢を見るか?(磯メグ)ラスト
14/11/17 19:02:14.25 z6gxk1BW
以上です。もっと暗殺SSが増えますように

662:名無しさん@ピンキー
14/11/21 22:14:00.14 74Yz8t9M
GJ!

663:名無しさん@ピンキー
14/11/25 01:11:48.97 QGIuClbO
おお投下されてるGJ

664:名無しさん@ピンキー
14/12/24 19:05:55.24 4HZH7CUn
暗殺教室のSSを投下します。不破さんがビッチ先生の話を聞いて
壁尻セックスに興味を持つ話です。
以下注意点、苦手な人はスルー

・壁尻・中出し・孕ませ・カラオケセックス・コスプレセックス・肉便器・処女喪失要素有り

665:名無しさん@ピンキー
14/12/24 20:08:34.03 4HZH7CUn
何か書き込みできないので出直します…

666:名無しさん@ピンキー
14/12/24 20:16:53.88 dfRTVZkD
はいよ

まとめサイト掲示板PC(避難所有)
URLリンク(oroti.no-ip.biz)

まとめサイト掲示板携帯(避難所有)
URLリンク(oroti.no-ip.biz)

667:名無しさん@ピンキー
14/12/24 23:45:56.78 4HZH7CUn
まとめサイト掲示板PCに投下いたしました。ありがとうございます
メリークリスマス&よいお年を

壁に××あり!(不破優月)
URLリンク(oroti.no-ip.biz)


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