13/02/24 01:17:42.07 8C6tp2kW
自作自演がどうのこうのって言っている奴が一番見苦しい
事実が認められない奴なんだろう
700:名無しさん@ピンキー
13/02/24 11:51:20.34 m7FRUNjQ
>>699
それこそどっちもどっちになるぞw
701:名無しさん@ピンキー
13/02/24 12:37:17.52 Js0sQQs1
不良と付き合って堕ちる優等生
と言ってみる
702:名無しさん@ピンキー
13/02/24 14:06:25.88 JWMmHSzU
荒らす奴が出てくる
↓
荒らしを叩く奴が出てくる、時に自治厨化
↓
荒らしが「どっちもどっち」「自治厨が一番悪い」と言い出す ←今ここ
↓
住人は移動し、荒らしのみが残る
↓
スレ消滅
だいたいこんなサイクルなのでそろそろこのスレも終わる
703:名無しさん@ピンキー
13/02/24 14:53:49.23 JQkRvCJf
>>702
まだ2スレ目なのにな。
今まさに、エロパロ板の終焉を見ている気分だわ。
704:名無しさん@ピンキー
13/02/24 23:01:53.89 ZpboLNma
>>5
>たばこに火をともした後、弥生はそのライターで使い込んだ
>問題集や教科書を焼却した
この時点で強姦されても「もうどうでもいいよ・・・」という
感じで抜ける
705:名無しさん@ピンキー
13/02/25 07:11:08.30 s/sF8UAO
>>702
やめとけって
マジでどっちもどっちって思えてきたわ
706:名無しさん@ピンキー
13/02/25 14:40:46.34 9WdkPLVO
文句を言う奴も悪いがわたぐもさんも自演までして自分の作品を絶賛したり、反論したりして叩かれる要素を作っている
正直、文句を言う奴 わたぐもさん両方がこのスレから去ってほしい
707:名無しさん@ピンキー
13/02/25 17:14:48.29 HuP6Pllz
>>706
自演ってさ、何を根拠に言ってるの?
他のスレでも、自演言われた書き手が潰されたの幾つか見てるからさ。
単純にわからない。
氏の作品を絶賛してるから?
ID同じってわけじゃないのに。
708:夏菜子のなつ
13/02/25 17:51:33.45 0RZWWMkV
夏祭りの夜の街は、次の日朝から働く必要のない少年少女たちにとっては、最高の遊び場だった。
「宴」への参加を許された、ある程度容姿に恵まれた少年少女たちにとっては、なおのことだった。
夏菜子の町内からこの街の繁華街や街の中心にある城址まではそれぞれ歩いて10分ほど、
方向は逆になるが川筋を走る国道にはラブホテルも多いし、くわえてこの町には幾つもの寺院が立ち並び、
人の目から隠れるには山ほど場所がある。
深夜になると、祭りの余韻に浸る若者たちがナンパに明け暮れる繁華街と、内輪とはいえ、
「平等に愛しあう」ことを宣誓した上で集まり、
ただの商店街しかないこの町内で色事に明け暮れる「宴」の参加者たち。
一週間も続く夏祭りも終盤ともなれば、いつの間にか繁華街に繰り出してその喧騒に紛れ、
ナンパに興じ、あるいはそれに応じる参加者もいるのだろうが、
まだ2日めの夜はその仲間の中で女も男もうまくローテーションが回るのが常だった。
男たちから見れば、なんの苦労もなく真希や夏菜子のような美少女でも、
友梨のような百戦錬磨のつわものも相手にできる。
女子から見れば、元締めの守谷の統制のもと、無理なことを共用されたりしないことは大きかった。
生まれた時からお嬢様で、今は東京の名門女子高に通う夏菜子も、今日からそんな女子の仲間である。
709:夏菜子のなつ
13/02/25 17:56:41.02 0RZWWMkV
5人の男女が寺院外を歩いていた。東京の私立大学の2年生、大島雄一、その雄一と小学校から高校まで同級生で、W大に入る夏菜子の先輩になる藤井北斗、地元の女子大に通う山田美沙紀、夏菜子の親友桐乃真希、そして本作の主人公、石田夏菜子である。
カランカランと、雄一の下駄が夏の音を立てていた。W大で、夏菜子の高校の先輩にあたるT女子学園出身の女の子も何人か知っていて、さっき淫らな言葉を散々口にした夏菜子を見ている北斗とは違って、雄一はこの5人の中に夏菜子がいることがまだ信じられなかった。
「どこいくんですか?」
真希が美沙紀にきいた。
「うふふ、あの2人が好きな場所があるんだ。マジ可愛いよね、あいつらって」
「はあ・・・」
山田美沙紀は「祭りモード」ではなくて恒常的にギャルの装いに身を包む女子大生で、
根本が黒くなっている明るいブラウンの髪は手入れも適当なのが生々しかった。
真希も美沙紀も、この夜だけで何回戦かこなしているので、すでに髪を下ろしていた。
その2人が会話する2,3歩後ろに、夏菜子が歩いていた。
「夏菜子?まだ痛い」
処女を守谷に捧げてからまだ1時間ほどしか経っていない夏菜子が、
足の付根を少し気にしながら歩いているようで、真希はそのことを心配していた。
「大丈夫だよ。ありがとう」
祭りの本番とは違うが、守谷とセックスした後、しっかり浴衣に合わせて、金色の髪をアップにまとめた
夏菜子が笑って答えると、4人は少しスピードを緩めて、夏菜子に合わせて再び歩き出す。
夏の夜の涼しげな風が、2人の女の子の下ろした髪と夏菜子の髪の先の方をを泳がせた。
「あれ?」
夏菜子は携帯が振動したのを感じると、ドキドキしながら誰からのメールかを確認した。
今日のことが、おばあちゃんやママにばれたのではないか、と勘ぐってしまう。
710:夏菜子のなつ
13/02/25 18:01:33.45 0RZWWMkV
「……」
メールは、和宏からだった。
「夏菜子ー、どうしたの?」
「んっと、和宏くんがね……」
メールの内容から、和宏と真希が喧嘩したことは想像できた。
「あん?いいよ、放っておいて。佑都くんがくるから3対3だし」
「う、うん。わかった」
喧嘩の原因は夏菜子にはわからない。
でも、ここで放っておいたら……確かに、女子の参加者は既に帰っているものもいた。
それでも、まだ女子のほうが多いのだ。ここで放っておいたりしたら、
彼は好き放題他の女の子と……そう心配してしまう夏菜子だった。
「美沙紀、虫よけ持ってる?」
「うん、真希ちゃんと夏菜ちゃんにも貸してあげるから大丈夫よ」
「お、ありがとう」
寺院外の外れに戦争の犠牲者を祀る仏舎利塔があって、その横に道無き道がある。
雄一と北斗はその草むらを分け入っていった。
「さ、夏菜ちゃんも」
しゅー、っと虫除けスプレーをかけられた。それもまた、夏の風物詩であった。
仏舎利塔の裏に古木があり、その陰にお堂があって、
そこの縁台が雄一と北斗の「秘密の場所」だった。
秘密といっても、何年かこの会合に参加する2人だったので、
女子たちを通じて結局は男子にもバレてはいるのだが、
いわば、彼らの「縄張り」といっていいような場所だった。
「ええ?ここで?」
真希はちょっと引いた。北の街でも夏の夜更けは寒くはなかったが、
こんな場所でやるというのはおどろくべきことだった。何より、罰当たりな気がした。
しかし、その「罰当たりなきがする」気持ちが今の興奮した夏菜子にとってほんの少しの新しい刺激として、
好奇心を昂ぶらせるのだった。
「うわー、ここは雰囲気あるねー」
裂けた痛みと貫かれた衝撃をカラダの真ん中に感じながらも、真っ暗なお堂の前に立つと、
夏菜子は好奇心に目を輝かせた。
711:夏菜子のなつ
13/02/25 18:14:07.62 0RZWWMkV
単純に外でそんなことをすることへの羞恥や虫に刺されたくないという普通の反応を見せる真希と、
好奇心いっぱいで外でのセックスをも楽しもうとする夏菜子を見て、北斗はなんだか不思議な気分になった。
「こいつ、すげえな」
雄一が北斗の耳元で呟いた。北斗はそのとおりだ、と感じた。
「すげえな」という一言に込められた感覚が北斗の感じたものとは多少違うかも知れなかったが、
いずれにしても昨日までの夏菜子から考えると、
今眼の前にいう夏菜子の変貌は驚かないわけにはいかなかった。
突然、こんなとこに連れてこられてセックスしようとなれば、戸惑いどころか嫌悪を見せても普通である。
祭りのあとの高揚感を考慮に入れても、目を輝かせてその時を待つ夏菜子の姿は、
意外すぎて、「すげえ」ものだった。
「あたしの相手って、北斗さんですかぁ?」
少し上目遣いで、何の恥ずかしげもなくこんなことを言ってのけるような彼女ではなかったはずだ。
これは、夏菜子の演技なのか、それとも実は元々こういう女なのか。北斗の常識からかけ離れたことが
目の前で起きていた
来年から同じ大学にこの少女が入ってくると思うと、北斗は複雑な気持ちになる。
こんなことをこの少女が口にするということは、他の女の子も平気で口にするかもしれないということだ。
優等生、お嬢様たちの痴態、それは単純に興奮という感情だけで割り切れるものでもなかった。
北斗はためらった。偏差値の高い女は賢いが、顔のレベルは低くて、なかなかやらせてはくれない。
少し偏差値の低い学校に通う女や、フリーターのほうが、簡単にやらせてくれるし、
女の可愛さを持っていることも多い。
たまに美しい、可愛いお嬢様もいるが、偏差値が高い美人は簡単には引っかかってはこない。
大学に入った北斗の頭の中にわずか4か月ほどで根付いた固定観念は、
今目の前のいる夏菜子の姿とは180度反対で、ありえないものだった。
「なにかおかしい」と夏菜子との接近をためらわせた。
「あれぇ、もうおつかれですか?」
躊躇する北斗に、夏菜子が積極的に近づく。北斗は感情を拙い言葉でしか表せなかった。
「な、なんだかすげえな、夏菜ちゃん」
「うふふ、そうですかぁ?」
お堂の階段の前で、夏菜子は自分から北斗の腕を握った。凛々しさを保つピンクの唇は誘うように微笑み、
右側にだけできるえくぼが生々しい。昨日までの夏菜子からは想像のできない、
マスカラを盛って強調された目元は目の前の男に媚びている。
にわかに雲の隙間から現れた月が、下ろした金髪の巻髪を光らせた。
これが、本当にあの石田夏菜子か、と目を疑うばかりの光景であった。
わずか2時間か3時間前に、羞恥で泣いたあの少女とは思えない。
いや、眼の前にいる少女が、子どもの頃から知っているあの石田夏菜子とは思えない……
総北斗が思っている間にも左手が右腕を掴み、更に一歩踏み込んで夏菜子は右手を北斗の腰にまわす。
712:名無しさん@ピンキー
13/02/25 18:16:23.39 9FNDVYAP
>>707
>>390
自演の証拠
もう両方去ってほしい
713:夏菜子のなつ
13/02/25 18:17:28.64 0RZWWMkV
はじけていた。この街に帰ってきて最初に宣言した通り、
夏菜子は夏菜子なりにはじけていた。
夏菜子なり、という基準が普通の少女よりもちょっと極端なだけだった。
めったに人も来ないであろう場所とはいえ、さっきまで処女だった女の子が、
今度はいきなりお外で恥ずかしいことをする、エッチなことをする。
そのことへの高揚感のようなものもあったのかもしれない。
「あっ……」
北斗の口から先に嗚咽が漏れた。
「うふふ、北斗さん、元気ですね」
男の性というものは悲しいもので、ありえない状況を目の前にしても感じてしまうものは感じてしまう。
腰を寄せた夏菜子は北斗の股間が盛り上がっているのを感じると、いやらしそうに微笑んだ。
こんなの、夏菜ちゃんじゃない……北斗は2つ年下の美少女、
石田夏菜子のイメージが音を立てて崩れていく苦しさと、
目の前の美少女が積極的に迫ってくる興奮を同時に感じていた。
「あぁん、なんか我慢できなくなってきちゃった♥」
その圧倒的な美少女ぶりは、北斗が6年生のころ、
つまり夏菜子が4年生の頃には学校中に轟いていた。
思春期を迎えようとしている6年生の間でも、「4年生の石田夏菜子」は、
ただただその美しさで有名な存在だった。
北斗は夏菜子と2つの習い事で一緒だったので面識ははっきりあったのだが、
夏菜子と普通に話せることが6年生の男子からも羨ましがられるような存在だった。
人間は自分と他人の格付けを無意識に行う動物である。
北斗の同級生である6年生の男子の大半にとって、2つも年下の夏菜子は、
手の届かない高嶺の花であると、早くも認識させるほどの美少女でお嬢様だった。
この街で数少ない会計士を父に持ち、どちらかと言うとお坊ちゃんだった北斗にとってもそれは同じで、
格、という物をはっきりと意識せざるを得なかった。
その後、一年に一度夏祭りで再会するたびに少しずつ美少女として成長していく夏菜子を見るだけでも、
せつない気持ちを覚えていた。
714:夏菜子のなつ
13/02/25 18:19:56.41 0RZWWMkV
その少女の今日一日での変わり様はどうだろう。
夏菜子は北斗の肉棒を手探りで弄ったかと思うと、すぐに強引に露出させて、口に含んだ。
「あっっ、夏菜ちゃん……」
「んふ……ん……」
目を閉じてぱっくりと北斗をくわえ込んだ夏菜子に、何か計算があったわけではない。
一番は、まだ処女を失ったばかりのアソコに違和感が残るので、楽な方を選んだだけなのだ。
だが、自らの心も、このフェラチオで昂ぶっていく。
「ん……」
ソフトクリームを舐めるように、という守谷の言葉を思い出しながら、
不思議な匂いのするその肉棒を丁寧にしゃぶる夏菜子。口を前後に動かし、舌をよく使って、
真面目に北斗のものを優しくしゃぶるその態度は、
何事もそつなくこなす優等生がその真面目さを淫らな方向に発揮したらどうなるか、示していた。
「んんふ……ふぅ……ん♥」
じゅぽっ、じゅぽっ、といやらしい音が北斗の耳にも届く。
丁寧なフェラチオがこんなににもいいものだとは思わなかった。
しかも、相手はさっきまで処女だったはずの夏菜子である。信じられない、という思いがまだ強い。
「
夏菜ちゃん……ちょっと、ストップ……」
「きもちぃくない、ですか?」
「いや、そうじゃなくて……」
暗闇の中しゃがんだ夏菜子の不安そうに潤んだ瞳は、威力満点だった。
みっともない体勢で、不恰好にいきりたつ自分のモノを握って、
フェラを続けていいかどうかを気にする、可憐さと淫らさを同時にたたえた美しい顔、
月の光と同じ色に輝く髪から女の子の匂いがする。
そして、耳にかかった髪を夏菜子がかきあげると、北斗のものがぴくん、と動いた。
「元気ですね♥」
「あぁ、夏菜ちゃん……」
夏菜子は北斗の返事を待たずに再びぱくっと北斗を咥えた。ぎこちない舌使いで、
しかし北斗の反応を見ようと、上目遣いで口をすぼめている様子は、北斗をの心を沸騰させる。
「あぁ……すごいよ……」
715:夏菜子のなつ
13/02/25 18:22:24.01 0RZWWMkV
実のところ、大して気持ちよくはないのだ。夏菜子は、フェラチオの仕方を知らなすぎた。
この方面については夏菜子は幼すぎたのだ。しかし、相手はそこいらの女ではない。
あの石田夏菜子である。
はっきり言って自分の汚らしいモノを必死でしゃぶっているだけでも充分におどろくべきことで、
たまにとても気持ちのいいところを夏菜子の舌が撫でると、
得体のしれぬ罪悪感のようなものと天国の快楽が北斗の身体を突き抜ける。
そのことは、もともと清楚な美少女でお嬢様で優等生の夏菜子の
セックスにおけるポテンシャルの高さをはっきり表現していた。
「んん……♥んふぅ……ん♥」
密かに心の奥に秘めていた、今まで誰にも見せることのなかった本当の自分を夏菜子は存分に晒していた。
そして、北斗の反応を見て、少しずつ、コツのようなものを掴み始めていた。
「あぁ……ん♥かなこぉ……」
隣で立ったまま雄一に股間を弄られている親友、真希と目が合うと、
夏菜子は北斗を咥えたままにっこりと微笑んだ。夏菜子の心は不安と期待で満たされていた。
親友にこんな自分の、ほんとうの姿をさらけ出すことができたことも、実は嬉しいのだ。
「あぁん……!あぁ……ん」
雄一が真希を押し倒す。雄一もまた真希の股間をいじくり、胸をまさぐりながら夏菜子に注目していた。
「真希ちゃん、こっちをみろよ」
「あぁん……ごめんなさぁい♥」
自分だって夏菜子の方ばかり気にしていたのに、雄一は冷たく真希に命令すると、
問答無用で今日既に二人を相手にした逸物を、充分に湿らせた真希の体の中心にめり込ませた。
「あ、あぁ……ん!」
真希にとっても、今日3回目のセックスである。
そして、真希にとっても、初めての彼氏である和宏以外の男とセックスをするのはこの日が初めてであり、
その意味では夏菜子と同じだった。
「あぁ……はぁ……ん♥」
雄一は、いつもの和宏よりもスマートに入ってきた。
荒々しく、身体を蹂躙するのではなく、優しく、滑りこむように。
716:夏菜子のなつ
13/02/25 18:23:58.15 0RZWWMkV
セックスにおいて、「比較」は残酷である。それは、老若男女をとわない。
雄一が生涯3人目の相手である真希も、相手の動きに身を任せながら、無意識のうちに、「比較」をしていた。
「あぁ……ん、んん……ふぅ……♥」
いつものセックスとは違う。外でするなんて恥ずかしい。
そんないろんな思いが喘ぎ声を小さくさせていたが、
それでも、女の身体から溢れ出る声を止めることはできなかった。
「はふぅ……ふぅ……♥」
絶妙なタイミングで、真希を突き上げ、そして膣壁の奥を優しく撫でるようにしてから一端下がっていく。
そしてもう一度真希を突き上げる。雄一の逸物は、大きさにおいては和宏に及ばなかったが、
優しく、優しくみずみずしい真希の身体を反応させていた。
「すごい……いやぁ……ん♥」
和宏のように激しく突き上げられるたびに脳天に刺激が走って、全身に快楽が伝達され、
声が漏れだしてしまうようなセックスとは違う。
和宏のように荒々しく全身を愛撫され否応なく叫んでしまうのとは違う。
全身にじれったいようなかすかな電気が流れ続けるような刺激に、真希は支配され続けている。
くにゅり、くにゅりと真希のカラダの中を愛撫するように、休みなく動き続ける、
ねっとりとした雄一の動きは、昨日まで和宏しか知らなかった真希にとって、初体験そのものであった。
「北斗……さぁん……入れて……」
親友の痴態を見守りながら北斗の肉棒を必死にしゃぶり続けていた夏菜子の哀願に、北斗はすぐに応えた。
「あぁん……♥」
夏菜子は、ゆっくりと交わりを続ける真希の隣に押し倒される。
親友の隣で、並んで犯される。刺激的な、体験だった。一度知ったら忘れらない、強烈な体験だった。
「あはぁ……ん」
細いクビに血管が浮き上がって、少し体を上に逃すようにして喘ぎ声を漏らした時に、
少しずつ白み始めた空に上方が少し欠けた月が夏菜子の目に入った。
夏祭りの夜を、雲の間をかき分けながら渡ってきた月が、
夏菜子の痴態を物言わずに見つめているような気がした。
717:夏菜子のなつ
13/02/25 18:25:21.51 0RZWWMkV
「はぁ……ふぅん……♥」
処女喪失の痛みと、初めての男を受け入れた感覚が残る夏菜子の女芯が、
生涯二度目の男を受け入れたのは、初めての男との別れからわずか2時間少し後のことだった。
夏菜子が、その母、菜津子から受け継いだ淫らな血は、
それまで過ごしてきた深窓のお嬢様としての18年間からすれば信じられないほどのものすごい勢いで、
花を開きつつあった。
その刹那……ごそごそ、と物音がした。
「おい、誰だ?」
隣で真希と交わっていた雄一が声を上げた。さっき抜けてきた道に、人影があった。
「お、俺です……」
真希の彼氏、和宏であった。どうやら、この「宴」に参加することに関して、
二人が喧嘩したらしいことは夏菜子も気づいてはいた。
「あんた、どうしてここに?」
「そ、それは……」
集まりの中で、何人もの異性とセックスをする会である。
彼氏がそんなものに二年前から参加していることを知った真希の怒りは、想像に難くない
「あ、俺が教えたんだよ。真希はここにいるってな」
雄一が機転を聞かせて割って入った。
「ちょ、ちょっと……どいて……」
真希は雄一を突き飛ばすようにして離れ、慌てて傍らにあった浴衣を羽織った。
「なによ、あんたはあたし以外と楽しめばいいじゃない。あたしはいま雄一さんとしてるの、
あんたに邪魔する権利なんかないんだから」
少女は両手で、彼女を追ってきた彼氏を突き飛ばし、くるりと振り返った。
「ま、真希さん……ごめん……」
「だから、何がごめんなのか全然わからない!さぁ、雄一さん、ごめんなさい。続き続き」
「ま、真希さん……」
夏菜子も、北斗とのセックスを中断して、二人のやり取りに目を奪われていた。
「真希……」
浴衣を惜しげも無く脱いで、全裸で雄一の前に寝転がった真希に、
夏菜子はどうしていいかわからないまま声をかけた。
和宏は為す術を知らず立ち尽くし、裸のままの夏菜子も北斗も美沙紀も佑都も、
あぜんと二人の「修羅場」を好奇心と憂慮をもって眺めるばかりであった。
「おいおい、そういうわけにはいかないだろう」
718:夏菜子のなつ
13/02/25 18:26:32.39 0RZWWMkV
場面を展開させたのは、雄一であった。
「おい、おまえら、きちんと話し合え」
そう言って後ろにいた和宏を手招きすると、真希の腕を引っ張って起こした。
「きゃっ」
「お前ら、仮にも恋人同士なんだろ。和宏が指を加えてみている前で、
真希とやるなんて、そんな趣味、俺にはないぜ」
「か、かずくん……」
次の瞬間には、裸の真希と服を来たままの和宏が向かい合っていた。
「ごめん……真希さん。でも……」
「でも、なによ……?」
「俺には、こんなことをしていても、やっぱり真希が一番なんだ!」
「あ、だめ、だ、だめ……ぇ」
和宏は真希に抱きついて、強引に巻きの唇を奪った。
「あぁ……真希が……いちばん……?」
こんな、「宴」の状況の中でも、恋人の二人には何か通じ合うように、夏菜子には見えて、
それが少し羨ましくもあった。当然、雄一や北斗は全く違った感想と展望を持って同じ場面に立っていた。
「あぁん……かずくぅん……」
彼氏が前から参加していたこの「宴」に強引に彼女を引き込む。
こんなカップルが長続きするだろうか?しかし、高揚した真希は、いともあっさりと、
和宏の謝罪を受け入れ、なし崩しにことは進んでいった。これも、毎年のように起きる、風物詩のようなものであった。
「さてと、こっちも始めようか」
「ああ、二人だけすっかり盛り上がっちまって」
北斗と雄一がなにか目で合図をした。
「あ、あぁん。北斗さん……」
北斗は夏菜子の後ろに回りこむと、くちゅ、くちゅ、
とさっきまで自らの肉棒が暴れまわっていた女芯に指を荒々しく突っ込み、愛液を絞り出していく
「あぁ……ふぅ……ん」
「こっちも、お願いな」
少し縁台から離れて後ろからカラダを弄られている夏菜子の目の前に、
雄一が現れた。さっきまで真希の中にあった強欲な逸物は、未だそそり勃ったままであった。
719:夏菜子のなつ
13/02/25 18:28:49.70 0RZWWMkV
「あぁ……ん」
真希と和弘がいわば「仲直りセックス」を始めたその同じ場所で、
お嬢様で優等生の夏菜子の常識を打ち破るような出来事が、またひとつ起ころうとしていた。
「んふっ!ふぅ……ぅん!」
後ろからゆっくりと突かれ始めた夏菜子の左手を取ると、雄一は自分の肉棒にその左手を導いた。
「あぁ……ん……ふぅ……」
ゆっくりと、ゆっくりと、北斗は夏菜子を突き立てる。
だが、その衝撃が夏菜子のカラダの奥に届くたびに夏菜子の思考は寸断される。
左手に、ぬるぬるとした温かいものを握らされ、鼻に男の匂いが……
「よし、そのままゆっくり歩いて」
「あぁ……んー、はぁ……」
雄一がそう要求すると北斗は夏菜子を突き立てるのではなく、夏菜子の中に入ったまま、
前へと向けて押し始めた。雄一は夏菜子の右手を握って前へ動くように促す。
よろ、よろと、夏菜子は二人の男に誘われて、中腰のまま、つながったまま数歩進んだ。
「あぁ……ああん」
70センチほどの高さの縁台に雄一が腰を下ろすと、夏菜子のカラダが雄一を押し倒す格好になった。
夏菜子のココロの中に、あまりに大きな羞恥がようやく広がった。
(いやだ……はずかしい)
「あぁん!」
だが、そんな考えは北斗の一突きでどこかへ飛んでいってしまう。
「ほら、たのむよ」
「はぁい……あぁん」
ふんぞり返る雄一の肉棒が夏菜子の頬に当たる。夏菜子は優しくそのヌルヌルとしたものを握ると、
自然に口に含んだ。
「あぁ……ん」
立ちバックで北斗に貫かれながら、雄一の肉棒をしゃぶる。
今日の日付が変わるまでは処女だった夏菜子が、3時間ほどたった今、
違う相手を、二人いっぺんに相手にしている。
「おい、舌を使えよ」
「んぐ……ふぁい……」
夏菜子の口を犯した3人めの男となった雄一の夏菜子への態度は、
守谷や北斗のそれとは明らかに違っていた。
「お、そうそう、いいぞ」
守谷にも北斗にも、お嬢様の夏菜子に対する憧憬と、この会に参加することへのいたわりがあった。
夏菜子を大事に扱っていた。だが、雄一にそんな意識はなかった。
720:夏菜子のなつ
13/02/25 18:32:06.61 0RZWWMkV
「ん……ふぅ……ん!」
雄一は、夏菜子の稚拙な口技がすぐに我慢できなくなって、自ら腰を使い出した。
「さっきまで処女だったお嬢様」に対する扱いではない。彼に、小学生のころお嬢様だった夏菜子についての
憧憬はなかった。いや、どちらかと言うと、忘れてしまっていたという方が正しいかもしれない。
彼は、「乱交パーティに参加する小悪魔系ギャル」としか、夏菜子を見ていなかった。
「おぉ……っ」
石田夏菜子を後ろからぱんぱん突いている北斗は夢心地だったのだが、雄一の態度には仰天した。
できる限り優しく夏菜子を扱っていた北斗を無視するように、雄一は、その振る舞いをエスカレートさせた。
「あぁ、きもちいい……そうだそうだ」
「んぐっ……!うぇっ!」
雄一がちょっと速度を上げると、夏菜子はえづく。だが、雄一は許そうとしない。
「口マンコもしっかり鍛えてやる。そうそう、もっと優しくな」
「んふぅ……んぐぅ……!」」
夏菜子にとってはその体験は今日一番刺激的だった。
快楽と苦痛と衝撃と……いくつもの刺激が小さな体の中で暴れまわる。
縁台の板の上で、下着の拘束から解き放たれた、
下向きの大きくはないが形の良い乳がゆさゆさと揺れるのを感じると、
夏菜子は少しだけ客観的に、自分の痴態を恥ずかしがる。
「いやぁ……あぁん!!」
一瞬、口を雄一の逸物から離す。しかし自ら望むようにまた口を大きく開ける。
口の中に雄一が入ってくると、夏菜子の唇がすっぽりと肉棒をつつみ、
そして、雄一の腰の動きに合わせるように、舌で口の中にレールを作る。
自分なりに雄一が、男が気持ちよくなるようにという夏菜子の思いと向上心は、
やがて、夏菜子をフェラチオの名手にすることになる。
だがこの時はまだ稚拙な技術の少女がただただ男に口を犯されているだけに近かった。
721:名無しさん@ピンキー
13/02/25 18:45:40.23 ZA2A4iTh
支援
722:夏菜子のなつ
13/02/25 18:53:47.05 0RZWWMkV
「おお、いいぞ」
夏菜子は、何もできずにただ必死で、
雄一の肉棒が前後に運動するための轍を口の中に作っているだけだった。
雄一が容赦なく夏菜子の口を突き立て、それとは関係ないリズムで北斗が後ろから不器用に夏菜子を犯す。
口で息ができない夏菜子の鼻息と、僅かな唇の隙間から漏れるうめき声が、余計に雄一を興奮させ、
一層激しく口の中で凶器が暴れまわる。鼻に雄一の下の毛当たるたびにくすぐったくて、少し痛い。
そして雄一は鼻息と一緒に鼻水混じりの夏菜子の涙が、
陰毛の下の地肌にまでかかるのをしっかりと感じていた。さっき引き直したアイラインが滲んできていた。
そして、こういうふうにされるのも、嫌じゃない、と心のどこかで自覚し始めていた。
「んふ……んふ……んふ#&9829;」
少しずつ雄一の腰の動きは激しくなっていった。そして、北斗もスピードを速めた。
夏菜子は、後ろから前から、激しく犯され、感じるようになっていった。
「あぁん!」
二人の動きに同時に身を任せることができず、夏菜子の口は雄一の口を離して、
雄一の左側に倒れこんだ。雄一と北斗の両方に激しく疲れた時間はせいぜい70秒ほどだったが、
夏菜子は息を激しく荒らし、涙とよだれで美しい顔を汚し、うつぶせのまま、北斗からも逃げるように、
縁台の奥に体を逃した。
「きもち……いい」
二人から逃れることができて、ほっとした瞬間、口をついたその言葉は、
北斗と雄一を仰天させた。雄一も北斗も、夏菜子の淫らさに飲み込まれそうだった。
「いやぁ……ん」
夏菜子じしんも口をついた言葉に驚いたが、すぐに雄一に抱き寄せられ、再び悦楽へと身を委ねる。
723:夏菜子のなつ
13/02/25 18:56:33.42 0RZWWMkV
「あぁん……」
夏菜子は今度は自ら舌をつかって、フェラチオを始めた。
夏菜子の拙い口技では、この日4回目の雄一を頂点に導くことは容易ではないうえに、
中腰での立ちバックで北斗から突き立てられながらという悪条件もあり、
しばらくすると雄一はまた自ら腰を使い始めた。
雄一にしてみれば、さっきコンドームを外したのでもう一度つけるのが面倒くさいという気持ちもある。
北斗が果てるのを待って、その次でも構わないのだが、
さっきまで処女だったこのギャルのお口を汚してみたいという気持ちもあった。
北斗は、きゅっとしまった夏菜子の腰を両手で掴んで、必死で快楽を貪り続ける。
夏菜子は、夏菜子への想いについては全く違う物を感じている、
性欲旺盛な二人の若者にいいように弄ばれて、ただただ喘ぐことしかできない。
月はまだきっと夏菜子を見ている。
下を向いてバックで犯されている夏菜子にはそんな月と目を合わせなくて済むことが、
せめてもの救いだったかもしれない。
「んふぅ……んん……あぁ……ん」
空がしらじらと明け始めて、夏菜子を見つめていた月はその姿をすこしずつ消そうとしていた。
夜が明けても、夏菜子の、この上なく刺激的な夏は、始まったばかりだった。
724:夏菜子のなつ
13/02/25 18:57:49.89 0RZWWMkV
今日はここまでです
久しぶりでもうお忘れかもしれませんが、マイペースでやりますので
感想などよろしくお願いします
725:名無しさん@ピンキー
13/02/25 19:09:29.43 IhN0ePer
"あ~!!"
726:名無しさん@ピンキー
13/02/25 23:30:58.10 6UvTMDdb
待ってました、乙です。
冒頭のシーンまでの間ににどこまで堕ちるのか楽しみ
727:夏菜子のなつ
13/02/26 00:21:33.63 JklF8F/e
>>726
早速有り難うございます。誤字が多くてすみません
もうハートマークはやめます。たいしておもしろくないし
自演して読者が増えてるように見せようとは思わないので
なんでもいいので感想をくださるとうれしいです
728:名無しさん@ピンキー
13/02/26 00:42:37.94 YllZ/fmy
>>727GJ!!
729:名無しさん@ピンキー
13/02/26 01:10:05.11 aa5huuI0
>>727
乙です
730:名無しさん@ピンキー
13/02/27 02:24:57.39 mZZgFfv9
このスレのSSでクスリしている女の子は全員、自分がまっとうに子供作る
事も諦めている、という事前提でOK?
タバコ飲酒はともかく、生まれてくる子供のこと考えたら、クスリなんかに
手を出すのに躊躇するよね
731:名無しさん@ピンキー
13/02/27 03:08:54.14 4RfGwEy+
>>730
そんなん個々の作者に聞けよ
クスリ使ってるのは多数じゃないだろ。
732:名無しさん@ピンキー
13/02/27 04:51:43.67 ensHDVge
>>730
荒らしいい加減にしろ
フィクションにまでいちいち絡んでくるな
733:名無しさん@ピンキー
13/02/27 07:34:46.22 RaU9Itll
>>724 続きが読めて最高です。
夏菜子のギャル化最高に感じます。
続きに期待してます。
734:名無しさん@ピンキー
13/02/28 05:15:30.27 ssdYL2iV
>>733
わたぐもさん
こう特定されるようなレスのしかたはやめておいた方がいいですよ
735:名無しさん@ピンキー
13/02/28 21:16:38.14 4Lx4iMJU
sageないのと安価のつけかただけマネすれば簡単に騙れるから楽だよな
736:名無しさん@ピンキー
13/03/01 00:11:34.38 K+RF3/ia
>>734
いやそこまで粘着するのは流石にキモい
737:名無しさん@ピンキー
13/03/01 02:24:55.42 KSw1Hj2A
>>2-8で泣きながら抜いてる
738:名無しさん@ピンキー
13/03/01 05:10:13.25 yfVK5+PW
>>737
これも特定できるなw
739:名無しさん@ピンキー
13/03/01 21:26:30.90 BZJKxe4B
高校時代は、回りが髪を明るくしたり、
スカート短くしてオシャレをしていたが、当時の私は内心馬鹿にしていた。
スカートも膝下で髪を染めたりもしない。真面目に勉強していい大学にも入った。
大学でも真面目に勉強した。たまに話かけてくる人もいたが基本は一人で、いい会社に入るために、引き続き勉強した。
就職の時期になった。厳しいと聞いていたが、予想以上に厳しくなかなか内定がでない。
私が、こんなに苦戦しているのだがら、回りの人なんて全然駄目なんだろうと思っていた。
しかし、馬鹿そうな女子でも、すでに内定を貰っている事を知る。
更に、人によって数社も内定貰っている人がいて、
四年の秋には八割ぐらいが人が内定を貰って、卒業旅行の相談をしていた。
私の中で、なんで私が就職できずに、
私以下の男子・女子が笑っているのかと思うと、悔しくなってきた。
740:名無しさん@ピンキー
13/03/01 21:31:27.20 BZJKxe4B
二月。教授から勧められた会社に面接。
私以外にも、二人いるが、二人とも面接なのに茶髪のままで
電車の移動中にも化粧をしている。
一緒に行かないといけないとはいえ、恥ずかしい気持ちで一杯だった。
正直、希望通りの会社ではないが、無職よりはいい。
この二人みたいに、大学卒業しても就職せずに、ブラブラなんてしたくない。
しかし、内定が出たのは、その2人で、私だけ内定を貰えなかった。
私は教授に、「なんで、あんなのが採用で、私だけ!」と文句を言ったが
教授は、相手の都合だから、そんなこと言われても困ると切り捨てられた。
結局、卒業までに内定を貰えなかった。
親にもいろいろ言われて、自分自身がどんどん嫌になっていった。
741:名無しさん@ピンキー
13/03/01 21:37:19.54 BZJKxe4B
大学を卒業しても、どこにも就職できない。親といるのが嫌で家を出た。
当面を凌ぐために、バイトを探した。
それも不況のせいか、数社不採用で、自給1200円のライン作業のバイトを始めた。
最初はバイトだったけど、管理がめんどくさいので、
ここの派遣に登録して、派遣社員として来てくださいという事になった。
少し前まで、馬鹿にしていた派遣社員。あんなのは落ちこぼれがなるものだと思っていた。
そんな落ちこぼれに、小学校・中学校・高校・大学と
常に成績がトップの私がなってしまうなんて、世の中間違ってると思った。
そんな中、高校の同窓会のメールが回ってきた。
最初は参加しないつもりだったけど、
友達から、参加しようと言われたので、気晴らしもあって参加する事になった。
742:名無しさん@ピンキー
13/03/01 21:44:06.34 BZJKxe4B
同窓会の会場にやってくる。
中に入ると、なぜか派手な女子高生がいた。
驚いていると、どこかで聞いた事の持ち主が話かけてきた。
振り返ると、明るい茶髪の制服もだらしく着崩していて
誰かと思ったが、「私、マユだって~」と言われて、
やっと、この女が、私と同じ真面目だったマユだと分かった。
なんで、こんな格好なのか聞くと、どうやら高校の同窓会なので、
なんちゃって女子高生パーティという事だった。
確かにそうは書いてあったけど、強制ではないし、
この年になって制服を着るなんて恥ずかしい。
743:名無しさん@ピンキー
13/03/01 21:51:14.21 BZJKxe4B
女子高だったので、当たり前だけど、女子しかいない。
当時もギャル風の生徒もいたが、それなりの生徒もいたし、真面目な生徒も多かった。
しかし、ここにいる私以外の全員が金髪か、明るい茶髪に染め、異常なほど短いミニスカ。
靴下も当時、私が毛嫌いしていたルーズソックス。
付けめつげに、耳ピアス、更に鼻にまでピアスがある女子もいた。
制服のセーラー服も当時の規定通り来ている女子はなく
胸隠しを取り、制服の下に何も着ないので、素肌が露わになっていた。
私は、真面目だった神田さんに、どうしてこんな格好するのかと聞くと
みんなそろって、高校の時にこういう格好して、男と遊びかったとか
制服で野外でHとかしたかったとか、私からしたら信じられないフレーズばかりで
気がおかしくなってきたとさえ感じた。
744:名無しさん@ピンキー
13/03/01 22:01:14.68 BZJKxe4B
幹事がやってくる。顔に見覚えがある。
私と交代で、クラス委員をやっていた花田さんだ。
花田さんも、例にもれず、ギャル風の女子高生の格好だった。
私は、おそるおそる花田さんに「もし、女子高生に戻れるなら、そういう格好するのかな?」と聞いた。
花田さんは、「戻れるなら、あんなくそ真面目に過ごすのだけは嫌だな。」と吐き捨てた。
私以外の全員は、おそらくそういう考えなのだろうと理解した。
幹事の花田さんは、私だけ制服で無かったので、周りの子に、予備の制服がないか聞いていた。
そうすると、「サイズが小さい奴ならあるよ。」という声がした。
花田さんは、私にも着替えるようにいう。私は恥ずかしいと言ったが
この部屋は貸し切りで誰も入ってこないし、女しかいないから恥ずかしがらなくてもいいと言う。
私は、そういう意味で言ったわけではないが、分かってくれなかった。
あまり断ると、場の空気が悪くなるし、
この部屋で、同じ高校だった女子だけなので、納得はしてないが、分かったと花田さんに言った。
745:名無しさん@ピンキー
13/03/01 22:09:29.94 BZJKxe4B
花田さん、制服とスカートを渡される。スカートを見て、驚愕した。
膝丈何センチだろうと思っていたら、三十八センチだってと言われた。
こんな短いスカートを穿いた事は無いし、あまりには破廉恥だ。
私は、周りにもっと丈が長いスカートは無いかと聞いたが、
それが一番短いスカートだと言われた。
仕方ないので、制服を着て、スカートを穿く。
実際に来てみると、素足が丸見えで、足が長く見える。
他の子は私は見ると、怒りの形相で寄ってきて、
「制服の下には何も着ないのがオシャレなんだって、ダサい・信じられない。」
と言われ、服を脱がされ、他の子の同じく、素肌になってしまった。
そして、更に、靴もローファーが容易されていて、靴下はルーズソックス。
これだけは絶対に嫌だと言ったが、今日だけだからという言葉に負けて、穿かされた。
746:名無しさん@ピンキー
13/03/01 22:16:07.73 BZJKxe4B
部屋の隅にある大きい鏡で自分を見る。
そこには、胸隠しを取り、胸の角度が際どく、
セーラー服の下からは、へそと素肌が惜しみなく見えて、
膝丈三十八センチの超ミニスカは、足元がスースーする。
そして、素足が見え、丈の短さが足を異常に長く見えさせる。
ルーズソックスをはくと、ますます足が長く見えた。
私は、高校生活でもした事のない格好をして、恥ずかしいと思った。
しかし、それと同時に何ともいえない感情に襲われていた。
本当の女子高生でないので、お酒を飲んでいる女子もいる。
煙草を吸っている女子もいる。
法律的には問題ないが、女子高生がしていると思うと、
ものすごく悪い事をしている気がしていた。
747:名無しさん@ピンキー
13/03/01 22:22:14.83 BZJKxe4B
マユにお酒を進められる。マユが煙草を吸っているのも見て、
あの、マユが煙草吸うなんてと同様していた。
お酒はあまり好きではないが、最近はイライラすることが多かったので
こんな格好だけど、同窓会だし、楽しみたいと思って、
一杯・二杯とどんどんビールが進んでしまった。
私は顔にでないタイプらしい。顔も赤くなったりもしていない。
それでも寄っているのは確かだ。
最初は恥ずかしいと思っていたこの格好も、
マユに「本当は高校時代にこういう格好したかったでしょ?」と聞かれると
「キャハ~、本当はあんなに真面目に過ごさずに、ギャルになりたかったんです~。」
「それで、駅のホームとか、コンビニにだらしなく座り込んで、
周りから、好奇の目にさらされたかったんです~」と言ってしまった。
748:名無しさん@ピンキー
13/03/01 22:31:08.68 BZJKxe4B
マユは私に煙草を取り出し、「これ吸ってみ?」という。
普段なら絶対に吸わないが、この時だけは格好のせいか、お酒のせいか
周りの雰囲気のせいか分からないけど、煙草を貰い吸ってしまった。
当然のことながら、蒸せてしまう。
しかし、周りは、私に対して、何本を吸わせようとする。
二本・三本と吸う内に、どんどん視界が回ってきて、
苦しいというより、何かぽわ~んとしてふわふわした感じになってきた。
周りの子も「もう、煙草になれてきちゃったね~」
「これで、アンタも煙草なしじゃ生きれなくなったんだよ。」と言っていたが
今の私には、これさえも心地よく感じられた。
私の中で、今まで押し殺してきた感情があふれだす。
だらしない・はしたないと思っていたけど、本当は羨ましいと思っていた。
それをしなかったのは勇気が無かっただけ、休み明け・イベント明けに
イメチェンするクラスメートを見てショックだと思っていたけど
単に悔しかったけど、気持ちを勝手にすり替えてきた。
749:名無しさん@ピンキー
13/03/01 22:39:34.70 BZJKxe4B
私は、マユに対して、「ねえ、同窓会だし写真取ろうよ」と言った。
頭では、こんな格好は今日だけだと分かっている。
明日、目が冷めれば、後悔の念にお触れるかもしれない。
それでも、この堕落した女子高生の私の姿を記憶したい。
後で、この今日の姿を見て、少しでも戻せない時間を補完したいと思った。
友達、数人で写真を撮る。
みんな、地面にウンコ座りをして、カメラに対してガンを切り指を立てる。
そして、口には煙草。
シャッターが下りる。この後も不良・ギャル・周りからみて
はしたない・だらしない女子高生の姿を演じた。
750:名無しさん@ピンキー
13/03/01 22:49:58.11 BZJKxe4B
煙草を何本吸ったのだろう。マユも回りも煙草が無いと言う。
私は、この格好でなにを思ったのか、
「私が、煙草買い行くから~といい」、数人に煙草の種類を聞いた。
会場の外の近くのコンビニに行く。
時間にして五分ぐらいだが、すれ違う男が、みんな私をガン見してくる。
そのたびに、快感を感じていた。
コンビニに入って、番号をいい、煙草を買おうとすると、年齢を聞かれた。
今日の私は人格も変わってしまっていた。
コンビニバイトの襟を掴んで「いいから、売れよ。こっちは客なんだぞ!」
と怒鳴った。バイトはビビって分かりましたといった。
回りの客に注目されていた。
女子高生が堂々を煙草を買う。店員を暴力で脅し、
理不尽なのに、こちらの意思を押し通す。
今まで生きてきた中で、これ以上気持ちいい事は無かった。
私は、コンビニを出て行く時に、見ていた客にガンを着けると、視線をそらす。
この世で、私が一番偉い気になる。
気持ちいい・気持ちイイ・キモチイイ……
なんだが、フラフラしてくる。
気分がハイになりすぎなのか、もう目の前の視点が並行に見えない。
グラグラする。もうどうにでもなれと自暴自棄になっていた。
私は、固いアスファルトの前に生きおいよく倒れた。
751:名無しさん@ピンキー
13/03/01 23:17:47.44 LyG1exmm
>>750
乙だが誤字脱字が目立つな
投稿前に見直してもらえると助かる
752:名無しさん@ピンキー
13/03/02 08:21:47.03 kNsvHcBx
内容は結構なんかいい感じだから誤字脱字をちょっと直せばかなりいいと思われる。
とりあえず乙。よく投下してくれた!
753:名無しさん@ピンキー
13/03/02 12:07:26.34 TEH15zSu
>>737は荒らしかね
754:名無しさん@ピンキー
13/03/02 12:30:50.47 1HCX8v0o
このスレの小説の凄さって、たかがタバコ数本やたかがサボり如きで
堕落を極めさせられるところが凄い
755:名無しさん@ピンキー
13/03/02 13:40:11.43 1ym/UO9R
まあその程度の理由で堕落させとかんとなぜか叩くお客様が出てくるからな
756:名無しさん@ピンキー
13/03/02 14:07:06.32 /VObM8/h
道外れるきっかけが弱いかなぁと思う時はある
757:名無しさん@ピンキー
13/03/02 16:25:41.56 Qw0hNqwO
何考えて投稿したのかっていう。
空気読めないヒステリーの痛い派遣社員が悪酔いして悪ノリしただけの何が面白いのか
>>2-8みたいな至高の堕落は少ないよなぁ
758:名無しさん@ピンキー
13/03/02 19:59:52.08 qzaH0Zcp
確かに>>2-8は神がかってる
759:名無しさん@ピンキー
13/03/02 23:40:06.97 Eof3IDI4
和服の似合う深窓の令嬢を、タンクトップにホットパンツというフッカーファッションで夜の街を練り歩き、淫語を連発しながらチンカス掃除おしゃぶりするのが大好きな変態に堕としたい。
760:名無しさん@ピンキー
13/03/02 23:51:00.92 m/fhYoMM
その程度じゃヘンタイじゃないな
761:名無しさん@ピンキー
13/03/03 00:01:17.23 LxWnW/iR
そういうことなのかw
762:名無しさん@ピンキー
13/03/03 14:33:41.88 S/ZFdBmD
しかし、学園漫画で「無理して優等生を演じなくていいんだよ」と教師が生徒に
悟らせる内容を、ここまでセンセーショナルな話にまで昇華する技量は凄い
763:名無しさん@ピンキー
13/03/05 23:35:09.05 Lkr069b3
とりあえずeraAVはなんどやっても抜ける
764:名無しさん@ピンキー
13/03/07 02:53:38.57 qhf28+kK
「空手小公子物語」の和泉冬子のビジュアルを前スレの中井永子
で妄想してご馳走になってる
765:ステマ
13/03/08 23:36:58.33 OwPYsOh8
渋の某SSを読んだが、BBAがケバ堕ちするのもイイネ
766:名無しさん@ピンキー
13/03/09 00:26:49.99 ueyVoR09
>>765
詳しく教えて
なんてタイトル?
767:名無しさん@ピンキー
13/03/09 01:38:37.32 WJP/bjYO
「真面目で正義感が強く優しいイケメン」でそいつとお似合いと言われている
美少女が、運悪く電車で薄汚い痴漢に遭うけど、そいつのテクに魅せられて、
そのイケメンをポイ捨てして、悪の道に堕ちるという話は需要アリ?
768:名無しさん@ピンキー
13/03/09 10:37:40.80 fJ6nW2n8
>>767おk
待ってる
769:名無しさん@ピンキー
13/03/09 16:47:23.92 IjgiMRfd
>>766
Ryu-ou氏の「白→黒」。IDは1476499
白人の王妃が黒人の酋長にケバ堕ちされる。
黒人を見下していた王妃が黒人のチンポに屈伏し、ヘビ柄ボディコンを着せられたり、白髪混じりだった髪をド派手に染められたり。
770:名無しさん@ピンキー
13/03/10 19:33:08.54 mMZS6wyw
>>2-8読んだけど、SWのアナキン並の堕ち方だな
771:名無しさん@ピンキー
13/03/11 18:22:10.08 2rSMWVma
高校卒業まで家庭用ゲーム機で遊んだことがない子が、
大学入学を機にゲームに手を出し、堕落し腐っていく話は需要あり?
煙草・酒・クスリではなく、
772:名無しさん@ピンキー
13/03/11 20:19:21.28 8AJsu8+O
ありあり
773:名無しさん@ピンキー
13/03/13 02:55:41.12 yYHVMg7V
それは健全じゃないか笑
774:名無しさん@ピンキー
13/03/13 06:47:23.33 mD0AG8Wj
>>771
でも、それだと、どこにエロが入る要素が?
775:名無しさん@ピンキー
13/03/13 18:17:41.04 HsDZgcaW
堕落するだけでエロになるのさ
それとも「直接描写がなきゃエロじゃねえだろ」というエロパロ板でよくある荒らし方でもしたいのか
776:名無しさん@ピンキー
13/03/13 20:26:43.60 6WI9rI50
>>771のシチュを聞くだけでエロく感じる
777:名無しさん@ピンキー
13/03/13 22:25:15.55 OInZe2KV
ここで挙げられた元優等生の同級生のインタビューが見てみたい
(テレビの事件でよくある近所の人のインタビューみたいな感じで)
元同級生「同じクラスだッた頃、彼女は「高嶺の花」という言葉が相応しくて、
男子の誰も近づくことができなかったのに、よりによって、なんであんな下衆な
男の毒牙にかかったんでしょうか?」
778:名無しさん@ピンキー
13/03/13 23:11:58.69 t8582adF
>>774
あえてエロをいれるなら
ゲームが禁止なくらいだから、実家では自分のPCなんてないだろう
独り暮らしでPCも購入して、ネット環境も用意
ゲームにはまった最終的にネトゲに手を出す
最初はゲームとして楽しんでいたけど、
だんだんちやほやしてくれる人が出てきていい気分
ついにオフで会おうってことになって
そういうのが危険だと知らないのでほいほい出席
で、食われる
779:名無しさん@ピンキー
13/03/13 23:41:55.45 zyIFhRWa
>>778
あえてというだけあって、ぶっちゃけ無い方がエロい気がするなw
780:名無しさん@ピンキー
13/03/14 02:13:55.68 C33vUuok
俺は下品なギャルになってくれないとだめだわw
781:名無しさん@ピンキー
13/03/15 00:53:08.94 Q01quZhl
スレンダーで美白肌なのが自慢のモデルor女優を、拘束して日焼けマシーンで二度とメラニン色素が抜けないくらい強制的に真っ黒な肌にする。
そして油っこいジャンクフードやコンビニのお菓子を食べさせまくって、たっぷり脂をつけさせ強制的にムチムチ体系にする。
知能が低下し淫乱化する薬を注射して、それまでの職業を続けられなくさせてやり、黒ギャルAV女優としてデビューさせる。
782:名無しさん@ピンキー
13/03/15 01:04:10.95 L60vQj70
>>778
美人だけど潔癖かつ真面目なお嬢様が、
デブ腐女子をバカにしたせいでエロゲやエロ同人漬けにさせられてデブ腐女子化
必死でダイエットして美人に生まれ変わった元デブ腐女子に逆に馬鹿にされる
というシチュだけはおもいついた
783:名無しさん@ピンキー
13/03/15 07:20:14.53 c4oELEzA
肥満化スレでも喜ばれそうだなw
784:名無しさん@ピンキー
13/03/15 11:25:17.14 EHAfayho
贅肉って堕落の象徴みたいだからな
785:名無しさん@ピンキー
13/03/16 11:14:20.20 Cr4OdKvc
>>782
「カOナさん、大成功です」?
>>778
大学に行くのをやめて、引きこもり化して、オタクに・・・・
元優等生の同級生のインタビューという設定で、書いてくれね?
786:名無しさん@ピンキー
13/03/17 22:40:51.27 eNB66Xdd
肉体はエロエロの淫乱に堕ちても心は純情なままというギャップが萌えないっすか?
787:名無しさん@ピンキー
13/03/17 22:53:52.84 ++ggebwK
アリだな
788:名無しさん@ピンキー
13/03/18 01:54:07.70 Yd5Wq+x7
前スレの中井永子が高校やめて、19歳で援交組織の元締めになる展開を
妄想してるけど、文才がない
789:名無しさん@ピンキー
13/03/18 07:15:03.37 bBEbukJH
>>786
普通のエロシチュなら大いに賛成するが、
このスレで見る分にはあまり萌えんな、俺は
790:名無しさん@ピンキー
13/03/18 14:45:09.94 knCsC8KC
優等生が瓜二つのビッチな従妹と間違われて、処女喪失。
一度覚えたSEXの良さに嵌って、自分もビッチに転落するストーリーはどう?
需要ありますか?
791:名無しさん@ピンキー
13/03/20 21:25:29.75 4sMunjRJ
喜多村英梨
792:名無しさん@ピンキー
13/03/21 01:49:54.20 Lq8bvfKI
偏差値主義のお嬢様學校の優秀なお嬢様が、落ちこぼれ高校のまっとうな
男子生徒とボーイミーツガールして、色々その男子を鍛えた影響で、
お嬢様の方の偏差値が下がり、男子生徒の方が偏差値上がる、という
展開は「堕落」になるのか?(周りからすりゃ堕落だろうけど)
当初) ヒロイン「95」・男子「45」
最終) ヒロイン「80」・男子「70」
793:名無しさん@ピンキー
13/03/21 02:07:52.03 Lq8bvfKI
例えば、国立大学への進学率が高いお嬢様学校の生徒が、商業高校・工業高校
の生徒とボーイミーツガールして、男子生徒を指南するために、自分の學校の
勉強が疎かになるとか
同級生から見たら、「男のせいで堕落した」扱いだけど
794:名無しさん@ピンキー
13/03/21 07:26:11.99 TK3tF7T1
女が堕落するの好きだからありっちゃありだろう
ただ堕落して偏差値80ってのは三冠王からホームラン王のみになるって程度で
全然堕落には見えんがw
795:名無しさん@ピンキー
13/03/21 08:02:44.85 bKA91siI
堕落して40くらいでいいじゃん
796:名無しさん@ピンキー
13/03/21 08:18:08.20 0cSz9AKd
偏差値95とか、80って……
797:名無しさん@ピンキー
13/03/21 11:29:09.47 YaYspeSP
>>796
シー
偏差値が何を表しているのか知らないのだろ
798:名無しさん@ピンキー
13/03/21 15:02:43.31 IOZIcq8H
「夏菜子のなつ」
続きはこないのかな?
799:名無しさん@ピンキー
13/03/21 16:22:23.93 2n2qPukY
>>797
学力偏差値がなにか、どの付近で分布しているのかわからないほど堕落しちゃってるのよ
800:名無しさん@ピンキー
13/03/23 15:26:59.49 iiL9mZQJ
仮面ライダー the next見て思いついたけど、性格・器量良しのアイドルが、
堕ちてしまい、困り果てた芸能事務所が整形手術で「性悪女」を代わり
として「そのアイドル」に作り上げて、そいつは表舞台で賞賛を浴びるけど、
本物は薄汚いところで、汚らしい男相手に腰を振ってるという話はあり?
801:名無しさん@ピンキー
13/03/23 19:51:02.18 upKfRBB9
>>800
その前に、おまえの日本語としてなし。
何言ってるのかさっぱりわからん。伝わらん。
802:名無しさん@ピンキー
13/03/25 18:43:30.63 9HASjveo
>>801
整形で作られた偽物が表舞台で脚光を浴び、嵌められた本物は地下の薄汚いところで、
汚らしい男相手に腰を振ってるという話
803:名無しさん@ピンキー
13/03/26 02:47:34.39 sdFX7mvp
簡潔にせずSSにするんだ
いえ、おねがします。
804:夏菜子のなつ
13/03/27 18:43:05.85 XXaBtrVm
夢をみることもないほどぐっすりと眠った夏菜子が目を覚ました頃にはもう時計は11時を回っていた。
北の街とは言え、8月の上旬は昼には30度を超えることが常であったが、この日は少しひんやりとしていた。
昨日の夜、正確には日付が変わって今日の夜明け前に、初体験のあと2人、
あわせて3人の男に抱かれた夏菜子はそのまま布団に入って寝入ってしまい、
男たちの体液や唾液を洗い流すほどの汗を流しながら、新しい朝―かろうじて午前中に―を迎えた。
「あっ・・・」
携帯のバッテリーが残り4分の1ほどに減っていた。
充電しなきゃ、と思ったのと同時に、昨日のことをすべて思い出して、なにか、にんまりとしてしまう夏菜子だった。
その時は、眠る前に起きたことの一つ一つが楽しくて、刺激的で、
心に引っかかるはずのいくつかの重い事実を―例えば母、菜津子がずっと守谷と不倫していたこと―
などどこかに飛んでいてしまったようだった。
18年間伸びたものを着るだけだった美しい黒髪からすっかりと色を抜いた後これ以上ないほど金色に染め上げ、
ほとんど化粧などしたことのない、それでも美少女そのものの可愛い顔をこれでもかというほど派手に飾ったまま、
眠ってしまった。夏菜子の若い肌は一日くらいメイクを落とすことを忘れたからどうということもない。
だが、少し張ったような感覚が気になって、すぐにシャワーを浴びに浴室に向かう途中、
書き置きで祖母が既に出かけたことを知った。
この髪にしてからまだ祖母とは合っていなかったことが少しだけ気になっていたが、
出かけてしまったのでは仕方ない。
805:名無しさん@ピンキー
13/03/27 18:45:33.66 XXaBtrVm
「わあ、ひどいかお」
ギャルメークも崩れればお化けのようである。こんな姿は人に見せられない。
夏菜子はそう思って、この木造、平屋建ての大きな日本家屋の外観からは想像もできない、
3年前にリフォームしたばかりの浴室でシャワーを浴びながら、夏菜子は昨日の出来事を反芻する。
「あぁ・・・いや・・・」
少し痛みの残る女の子の大事な部分に触れると、様々なことが思い出されて、顔から火が出る思いだった。
汗を流しメイクを落とすと18歳の白い素肌は水を弾くという表現がぴったりはまるほど瑞々しく、それでいて透き通るようである。
昨日はじめて3人の男に揉みしだかれた胸は巨乳ではないが形がよく、
恥じらうようにくびれた腰から小さいながらも形の良いヒップ、スラリとした脚へと伸びる身体のラインは、
昨日の朝と同じ女の子とのものでありながら、自分でもなにか少しおとなになったように思えた。
勘違いかもしれない。だが女の悦び、とまではいかずとも、男と肌を合わせることを知った素肌は、
いつもより張りと丸みがあるように思えたのである。
明け方に、この家に帰ってきた頃、美容師の友梨からメールで、今日も美容室においで、
と言われたことを思い出したが、その時にはまだ、そのつもりはなかった。
昼は、多少の勉強をしなければ、落ち着かない優等生気質がまだ夏菜子の心の大きな部分を占めていた。
806:夏菜子のなつ
13/03/27 18:48:01.75 XXaBtrVm
その気分が変わったのは、すっかり昨日の汚れを洗い流して、浴室をでたときであった。
「あれっ・・・」
浴室を出て、鏡にうつる顔を見た時、夏菜子は全身の血が引くような恐ろしさを覚えた。
昨日、美容室ではじめて出会ったのと同じ少女が、鏡の中にいるものだと信じきっていたからである。
「こんな・・・こんなんだっけ・・・」
これでもか、と盛ったマスカラ、潤んだ目を引き立たせるためのアイライン、ピンク色にキラキラの混じったリップ、
白い素肌を輝かせるためのチーク・・・そういうものを取り去った夏菜子の素顔が、派手な金髪を後ろにまとめた時に、
これほどに貧相なブサイクに見えようとは思っていなかった。
「こんな・・・こんなはずじゃ」
何かの間違いかもしれない、という思いを抱きながら洗面台で顔をもう一度洗ってみる。
しかし、顔をいくら洗っても、昨日の少女はもうそこにはいない。いるのは金髪に貧相な顔の素朴なだけの少女、だった。
おそらく男の目にはそれでも夏菜子は美少女なのだが、昨日の記憶が鮮明なだけに、夏菜子はショックを受けた。
すぐに、友梨にメールして、言われたとおりに午後1時に美容室に向かうことにした。
807:夏菜子のなつ
13/03/27 18:50:19.72 XXaBtrVm
「今起きたの?メイクの仕方を教えてあげるからすっぴんでおいで」
と、まるで夏菜子のこころを見透かしたかのような返事がすぐにやってきた。
「あら、夏菜ちゃん、いらっしゃい。お待ちしてました」
それから一時間半後、にっこりと微笑んだ友梨が、鈴のついたドアを開けて夏菜子を迎え入れる。
「こ、こんにちは」
店に着くときに、まだ1時になっていないことと、昨日のことが少し気恥ずかしくて逡巡した夏菜子は、
そのことだけで肩の力が抜けていくようだった。真夏だから露出こそそれなりに多かったが、
夏菜子はその金色のパーマのかかった髪に似つかわしくない、
淡い青色のワンピースにミュールに薄いクリーム色のカーディガンを羽織って、
いっさいアクセサリーのたぐいをつけていない、地味という表現がぴったりな、図書館にでも行くような姿で現れた。
「ふふ、きっと夏菜ちゃんはメークできなくて困るだろうなっておもってたの」
「・・・」
心の奥底まで見透かされたような気がしていた。
「ね、夏菜ちゃん、その頭、気に入ったみたいね」
夏菜子は、一瞬躊躇したあと、恥ずかしそうに、こくりとうなずいた。
「ふふ、正直でよろしい。でも、安心したわ」
「な、なにがですか?」
808:夏菜子のなつ
13/03/27 18:51:56.66 XXaBtrVm
「うん?そうね、なんていうか、夏菜ちゃんって、昔から本当に美しいお嬢さまで、
昨日までは本当にあたしや唯や梨絵と同じ女の子なのかなって、少し心配だったの。
でもね、昨日、髪の毛の色を変えて、祭りモードのメークをしてあげて、やっぱり、
夏菜ちゃんも女の子なんだな、っておもったの」
「・・・」
夏菜子は、なんとなしに感じていた自分と街の人達の間の壁を友梨がはっきりと口にした
ことが少し驚きであったし、またありがたくもあった。
「それに、夜のこともね・・・」
「い、いやそんなあの・・・」
顔を真赤にして慌てる夏菜子に、友梨は
「ふふ、いいのよ。あんな乱れっぷりはお互いさまだから」
といって、さっさとメイクの道具を準備し始めた。
「はい、自分でできるように練習しましょう」
夏菜子は、促されるまま大きな鏡の前に座った。18歳なのに、化粧もまともにできない自分が、とても恥ずかしかった。
809:夏菜子のなつ
13/03/27 18:53:44.14 XXaBtrVm
「ねえ、今日はこれなんかどう?」
夏菜子の目の前に、友梨が予め用意していた3つの小さな紙の箱が置かれた。
「えっ・・・?」
夏菜子のハートが、きゅん、と鳴った。3つの箱は、青系、ブラウン系、黒系、3種類のカラーコンタクトであった。
「ん、んーと・・・」
夏菜子は動揺を隠せなかった。それはこの夏、初めて友梨の店にやってきてから何度もなんども見せた反応だった。
昨日の朝までは黒髪の清楚なお嬢様そのものだった夏菜子にとって、外見から自分を変身させる様々なツールは、
どれも、魅力的で、またどれも優等生でお嬢様である夏菜子のアイデンティティを、すこしずつ揺さぶっていた。
「普段の夏菜ちゃんなら、黒目を大きくして、お嬢様っぽさを上げるのもありかなと思うんだけど、
その髪とメークに合うのは青系かブラウン系だとおもうんだよね。まあ、どっちでも可愛いと思うけど」
友梨は、この3日間ほどで、清楚なお嬢様である夏菜子の、美意識、変身願望といったものをすっかり見破っていた。
商売というよりも、一人の清楚な美少女を、この夏の間だけでも、
どのくらい完璧な小悪魔系ギャルに仕立て上げることができるか、
ということは美容師としての友梨にとっても一つのチャレンジであったから、強気で押した。
「いやぁ、でもぉ・・・」
夏菜子は断る理由を探しながらも、夏菜子の本心は青とブラウン、4枚のカラコンに大きく揺さぶられていた。
810:夏菜子のなつ
13/03/27 18:55:24.06 XXaBtrVm
夏菜子にとって、いや、夏菜子だけではなく真面目な高校生活を送っている名門進学女子高の女の子にとっては、
髪を軽く染めるくらいが関の山で、周りとのバランスや校則、
うるさいパパやママとの関係でカラコンなどというものは、せいぜい「大学生になったらやってみたいこと」の一つではあり
今はまだ想像の世界のものであった。とはいえ、夏菜子は18歳の女の子である。
昨日、金髪にして綺麗なパーマを丁寧に結い上げ、バッチリアイラインを引いてマスカラを盛った瞼に、
瞳を大きく見せるためのカラコンが、どれだけそのかわいさを引き立てるか・・・
少しでもかわいくありたいという18歳の女の子の偽らざる本音は否定できなかった。
自らの瞳を人工的な道具で引き立てることへの戸惑いとお嬢様のプライドが、
夏菜子の心の奥でかわいくありたいという本音とぶつかり合って、ハートをきゅんきゅんと鳴らしていた。
「夏菜ちゃん、目は?」
「あ、あたし普段は使い捨てのハードで・・・」
「じゃあ、全然平気だね。視力はどのくらいなの?」
「0.5くらい・・・でも、つけてないとよくみえないし・・・」
「別にただ歩くだけじゃない。危ないことなんてないよ。度の入ったコンタクトはお勉強する時につければいいし、
おすすめは出来ないけど二枚重ねもふつうにみんなやってるよ」
「・・・」
夏菜子はカラコンを断る言い訳を塞がれてしまった。
「そ、それなら・・・はい・・・」
「で、どっちにする?」
夏菜子は、青系のカラコンを選んだ。青い瞳に金色の髪は、夏菜子の美しい造形によく映える。
初めて2枚のカラコンをつけたとき、夏菜子はまた一段、ギャルの階段を上がった。
811:夏菜子のなつ
13/03/27 18:57:49.75 XXaBtrVm
「そうそう、やっぱり器用ね。コツさえ覚えれば、夏菜ちゃんはなんでもうまくこなすね。
今までこういうことを知らなすぎただけなのよ」
次は、予定通りのメークの練習である。友梨の指示通りに、手際よく、
純朴な顔を派手に飾る夏菜子の集中力にこそ、友梨は驚いていた。
「そうですか・・・?なんかあんまりうまくできなくて・・・あぁん、またぁ」
「ほとんどお化粧なんかしたことないんでしょ?あの学校の子、みんな真面目そうだもんね」
夏菜子の手が、止まった。
「あっ、ごめん、続けて」
「はい」
心に引っかかることを振り飛ばすように、夏菜子はチークを塗り始めた。
だが、その手つきにさっきまでの集中力が見られないことは友梨の目にも明らかであった。
「ごめんね、変なこと言っちゃって」
「い、いえ。まあ本当のことですから」
「あたし、専門学校の頃、あの学校のすぐ近くに住んでたから」
「そうなんですか?」
「うん。だから、あの界隈の女子高生を必死で観察して、勉強したの。あの頃の経験が今に生きてるかなっておもうの」
友梨とこんな話をしたのは、もちろん初めてのことであった。
812:夏菜子のなつ
13/03/27 19:00:52.29 XXaBtrVm
「あたしが専門学校にチャリで向かう時にね、毎日地味な格好したお勉強ばっかりしてそうな女の子の一団とたくさんすれ違うの。
あれが夏菜ちゃんの学校よね。ところが繁華街に近づくと、まるで別世界のようにお化粧して、髪の色抜いて、
きったないバッグにいっぱいぬいぐるみつけた女子高生が現れるのね。
なんか、さっきまですれ違ってた女の子たちと違って、いろんな女の子が世の中にいるんだなって思った。
でも、女の子としての青春を楽しんでるのは、あの子たちってすごいなと思って。
で、あたしは、ああいう文化をこの街に広めようと思って、この街に帰ってきたの」
「へぇー、そんなことがあったんですか」
夏菜子の返事は空返事のようにも聞こえたが、小さくはないショックを隠し切れないものでもあった。
自分がこの2年半を過ごした学園を、小馬鹿にされたように感じたからである。
夏菜子の通うT女子学園は、最寄り駅からは徒歩3分ほどであるが、
山手線の大きな駅からだともう少し歩かなければならない。夏菜子は最寄り駅まで地下鉄で通い、
そこから高架の高速通り沿いに東に歩くのだが、
始業時間にこの道の学校の入口までの200メートルほどを歩くのはT女子学園の生徒くらいのものであった。
そして、わずか一本の道路を隔てた向こう側、地下鉄の駅の向こう側には、夏菜子から見れば、
いや夏菜子たちT女子学園の生徒から見れば「バカ高校」と見える高校がいくつかあって、
そのあたりを超えたところに友梨の通っていた美容師学校はあった。
813:夏菜子のなつ
13/03/27 19:06:07.35 XXaBtrVm
校則が厳しく、有名大学への進学というはっきりとした目標に自校の存在意義を求めている名門女子校、
T女子学園にはギャル系の女の子などまずいないし、いたとしても単なる浮いた存在になってしまう。
周りの「バカ高校」の女子から見れば、つまらなそうに生きているように見えるかもしれないが、
「バカ高校」のギャル系の女の子たちは夏菜子たちから見れば軽蔑の対象でしかなかった。
事実、夏菜子は毎日渋谷で乗り換えて通学しているが、マルキューのビルなど、一階を通ったことくらいしかなかった。
少なくとも、ギャル文化に染まった女子高生たちは、夏休み前の夏菜子からみたら完全に別の人種であった。
それはT女子学園の生徒たちだけでなくその一帯の中高生には共通の認識で、そうした高校に通うチャラ系男子も、
いくら夏菜子のような美少女を目にしても、T女子学園の生徒であるかぎり声をかけることはまずなかったのである。
だから、友梨の言葉はショックだった。夏菜子たちよりも、「バカ高校」のギャルたちの方を肯定したからである。
「だから、夏菜ちゃんを『宴』に誘うことに、私は反対だった」
「えっ?」
夏菜子の顔がピンク色に塗った頬の上からでもわかるほど一瞬にして紅潮した。
昨日の夜の話題がとつぜん出たからである。
「あれれ、どうしちゃったの?ふふ、かわいい。こんなところを見たら無理矢理にでも誘いたくなるのかな、男って、やっぱり」
「そ、そんなこと、あれは・・・」
しどろもどろになる夏菜子を制するように、友梨は言葉を続けた。
「あたしは、T女子学園の女の子だっていうのと、昔から夏菜ちゃんがお嬢様そのものだったから、
とてもじゃないけど、あんなことやこんなこと、人前でするはずないと思ったし、
絶対に処女だとおもったからやめたほうがいいって言ったの。でも、守谷がね・・・」
814:夏菜子のなつ
13/03/27 19:07:27.32 XXaBtrVm
「守谷さんが……?」
「そう、守谷がね、夏菜ちゃんは絶対に参加させる。俺が口説き落とすって、
譲らなかったのよ。どうしてあんなに自信満々なのか分からなかったけど、
でもあいつの言うことってどういうわけかこういう時には当たるのよね。」
「……」
夏菜子は、無言で目を丸くしていた。すぐに合点がいった。守谷は、夏菜子の中に、母、菜津子とおなじものを見出したのだろう。それがどういうことかはくわしくは分からないが、それ以外に説明のしようがなかった。
「この『宴』の秘密は、絶対に外に漏れたら大変なことになるし、もし夏菜ちゃんを引き入れて、柴崎さんの方で騒ぎ出したらあたしたちなんてひと吹きでふっとばされちゃうからね。あたしは本当に反対だったんだけれど・・・」
「し、心配しないでください……」
夏菜子は、どうしてそんな言葉を口走ったのか、自分でも分からなかった。
「あたし、秘密は守りますから」
「ありがとう、でも今はそんな心配してないのよ。昨日の夏菜ちゃんの姿を見たらね」
「あ……」
夏菜子は目を伏してしまった。青い瞳に、ほんの少し涙が滲みそうだった。
目の前で友梨が佑都の童貞を奪い、守谷が梨絵と唯の二人を相手にし、
親友の真希が北斗とセックスする姿を見せつけられ、みんなの前でオナニーさせられた挙句、
自らの言葉で「宴」への参加を誓ったあの時の恥ずかしさが体の奥から溢れ出しそうだった。
815:夏菜子のなつ
13/03/27 19:10:29.88 XXaBtrVm
「5年生の頃からオナニーしてたんでしょ?」
「は、はい……」
顔から火の出るような恥ずかしさに追い打ちをかけるように友梨が面々の笑みで問い詰める。
「その時思ってたのって、守谷でしょ」
「ええっ?」
夏菜子はその瞬間、体の力が抜けたような気がした。
友梨が、子どものころから今まで、夏菜子の心の奥に秘めてきた初恋のせつなさを分かってくれたような直感であった。
「分かってるのよ。小学校の頃の夏菜ちゃんが守谷を見る目はただごとじゃなかったもの。
実は、あたしも同じ穴のムジナだからね」
「えっ?」
守谷と友梨と夏菜子は、それぞれ10歳ほどずつ離れている。一番年下の夏菜子が守谷のことを好きになるほどだから、
友梨が同じ道を歩んでいても不思議ではない。
だが、意外だった。
「あたしもね、高校2年生のとき、初めて宴に参加したの。まだ処女だったんだけどね。
夏菜ちゃんと同じように、守谷に初めて抱かれたのよ」
友梨は少し懐かしそうに少女の頃の思い出を語った。優等生というわけではなかったが、
彼女もまた、その頃までまじめに生きてきて、ある日突然、「宴」に誘われたのであった。
そして、その日から、人生がすこしずつ変わっていった。
すくなくとも友梨にとってはいい方に変わっていったと彼女自身、今は感じている。
「友梨さんも……?」
「そう、だから、夏菜ちゃんと同じ。あたしから見れば、夏菜ちゃんみたいなお嬢様があたしと同じなんて、信じられないけど……」
「そ、そんなこと……」
「夏菜ちゃんもあたしと同じ、この町の女の子だったんだね。昨日は、あんなことを言って本当にごめん」
816:夏菜子のなつ
13/03/27 19:15:41.66 XXaBtrVm
「……いいえ、そんなこと……あやまらないでください……」
しばしの沈黙が2人を包み、その沈黙を今度は夏菜子が破った。
「友梨さんは、その時からずっと、参加、してるんですか……?」
「えっ・・?そんなことないよ。2,3年もやったら普通嫌になるわよ」
「そうなんですか?」
夏菜子は戸惑った。昨日の楽しい体験を否定されたような気がしたからである。
間をつなごうとするだけのなんという事のない質問だったのだが、話は思わぬ方向へと展開した。
「結局ね、宴なんてものはね、男たちが祭りで盛り上がったあとにその盛り上がりのまま女とやりまくって楽しむってものなのよ。
女の子は何回かやったらもうこんなの嫌になるのが普通。
あたしも2年で嫌になって、専門に通ってる時は東京から帰って来なかったもん」
「えっ……でも、今は……」
「うん、楽しくなっちゃったね。むしろ自ら進んで仕切ってるし」
「どうして、気持ちが変わったんですか?」
「夏菜ちゃんには想像もつかないかもしれないけど、この辺りの女の子は今じゃこの辺りでも仕事が無いし、
都会に出ても生きていくのが大変なのよ……」
「……?」
いきなり、話が飛んだように夏菜子は感じた。
故郷の北の街が東京と比べて貧しいのは今に始まったことではないしそのくらいのことは知っていた。
「あたしは、運良く美容師身をたてていくことが出来た。でも、同級生でも、先輩でも、後輩でも、都会に出て行っても、
この街に残っても、仕事がなくて困る女の子がいっぱいいたの。
そんな女の子たちが、親のお金も期待できず、仕事もなくて、どうすると思う……?」
「えっ……?あの……」
817:夏菜子のなつ
13/03/27 19:18:50.76 XXaBtrVm
夏菜子の頭に思い浮かんだのは、入り口の前を通ったことはあっても足を踏み入れたことのない、
夜の街で働く女達のことであった。制服の時はありえないのだが、
東京でたまに私服で街を歩くともらうことの多い「高収入のバイト」のようなものをぼんやりとイメージした。
「言い方はいろいろあるけど、結局はカラダで稼ぐのが一番手っ取り早いのよね。
東京からこの街に帰ってきたときにそのことに気づいたの。
っていうか、そういう仕事に手を出してしまう友達がすごく多くて……でもね、みんなつらい思いするだけですぐやめちゃうのよ」
夏菜子は目を丸くしてただ友梨の話を聞いていた。
「でも、どういうわけか長続きするのは、ここの町内だけじゃなくて、
どこかの町内で『宴』みたいなものに参加していた女の子だったりして……結局度胸とか、覚悟とか、
いろんな男とそういうことをするってことがどういうことかわかってないと、続かないのよね。
続くことがいいかっていうと別問題だけど、少なくともお金は稼げるから……」
「それで、宴に戻ってきたんですか?」
「そう、この町の女の子がいざそういう仕事をしなきゃならなくなった時に、度胸をつけさせるために、
あたしが文字通り一肌脱いだってわけだ。あたしだって、ほんのちょっと運がなければそういうことしないと生きていけなかったし。
まあ、仲間を助けるような気持ちでね……
だから夏菜ちゃんみたいなお嬢様にはまったく関係ないし、参加させるのも反対だったんだけどね……」
「……」
あまりのことに夏菜子は言葉がなかった。
818:夏菜子のなつ
13/03/27 19:22:37.21 XXaBtrVm
はっきりとは言わない、なにか奥歯に物が挟まったような友梨の言葉には、
はっきりと性風俗産業で生きる女たちのことが意識されていた。
実際に統計をとったわけではないのだが、友梨の小学校、中学校、高校の同級生にも
知ってるだけでかなりの風俗嬢やそれに近い仕事についた女の子がいた。
ヘルス、ソープ、ピンサロ、デリ、あるいはAV女優、こうした世界には様々な職種があって、
あるものはすぐにやめ、あるものは何度もでたり入ったりを繰り返し、
かなり多くの女の子がそんな世界にどっぷりと浸かっている。
個々の事情はさておいて、友梨の頭のなかには、この景気の悪い時代を生き抜くために、
そうした選択をせざるを得なかった同級生や先輩、後輩といった親しい女子たちへの、複雑な思いである。
よく、この北の街の女は美人が多いと、東京でも言われた。
その言葉が、百年単位で続く、この地方の女たちの悲劇の歴史の産物であることにも、いつしか気づき始めていた。
「この街にこんな文化が根付いたのは、女の生きる知恵だったのかもしれないね」
自分のしていることが正しいのかどうかなど、友梨にもわからないことであった。
だが、冬の間雪に閉ざされる北の街に住む女達の宿命は程度の差こそあれ、
いまでも変わってはいない現実を受け止めて、まともな職業で身を立てた者としての、自覚があった。
一歩間違えば、友梨自身も、身を売って稼ぐ羽目になったであろうことを、そしてその時、
そんな仕事に順応できたであろうかという思いが、友梨を支えていた。
北の街にギャル文化を浸透させることと、
町内会の可愛い女の子たちを「宴」に参加させることは、実は友梨にとってコインの裏表のような一体の関係の事柄であったのだ。
なにかがおかしい、という矛盾を感じるとともに、友梨の切ない思いは夏菜子の小さな胸を鋭くえぐっていた。
819:夏菜子のなつ
13/03/27 19:24:32.07 XXaBtrVm
「だからって、夏菜ちゃんに援交しろとかいってるわけじゃないからね」
友梨が笑った。
「あ、あはは、しませんよー」
この時、夏菜子の胸がえぐられたのは、正義感だけのことではなかった。
昨日散々楽しい思いをしたことが「普通は2,3年で嫌になる」と友梨にさくっと否定されてしまったことがとても意外であった。
もちろん、この夏のことをそのまま自らの仕事やバイトにつなげようなどと考えてもいなかった夏菜子は、
なにか、心がざわざわとして収まらないのを感じていた。自分の中に流れる、想像もつかないほど淫猥な血が、
騒ぎ出してしまっていることにはまだ気づいていなかった。いや、気づいていないふりをしたかっただけかもしれない。
「あの……」
「ん、なぁに?」
夏菜子はざわつく胸の想いを質問の形で思い切ってぶつけてみた。
「そういうお仕事って……どのくらいのひとが……やってるんですか?」
友梨が鏡の向こうで目を丸くしているのが分かった。少しの間、答えにくそうにしたあと、友梨は答えた
「たくさんいるわよ。たくさん。高3にもなって参加してくるような女の子には、もうそういう覚悟をしてるのも多いからね」
「たくさん……」
「そう。あたしが知ってるだけでも、今、東京とか仙台のソープランドとか……
1年に3人新しい参加者がいるとしたらそのうち1人は……まあ私には細かい種類はわからないけど、
そういう所で働いてる人はたくさんいる。そういう子たちともたまに連絡とるけど……」
「そんなに……?」
「うん、まあ知ってる範囲だけだし、すぐやめられる子もいっぱいいるし、
でも……そうじゃない子も……それこそAV女優もいるし……」
「……」
夏菜子はショックだった。
学校からちょっと離れたところにそうした店が立ち並ぶ界隈があることを知らないわけではなかった。
それは、いまだ別世界の出来事としか思えなかった。
しかし、3人に一人、と言われては、夏菜子の同級生、真希、梨絵、唯のうち一人がそういう世界に身を置く計算になるではないか。
820:夏菜子のなつ
13/03/27 19:27:08.48 XXaBtrVm
「ちょっと刺激的すぎたかな」
夏菜子は、答えることが出来なかった。メークを練習するはずの手も、止まっていた。
「でもね……」
友梨は言葉を続けた。
「そういう子たちの中には、『宴』のおかげで、そんなお仕事に対する免疫ができたとか、
度胸がついたとか、そんなことを言って、あたしにお礼を行ってくる子たちもいるの。
良い悪いは別にして、現実にこの街の女の子が、生きていくにはそういう仕事をしなきゃいけないこともある。
そんな現実を前にして、せめて高校生とか、二十歳前の夏祭りくらいは、楽しみながら、
過ごさせてあげたいっていう気持ちも最近湧いてきたんだよねぇ……」
「友梨さん……」
しばしの沈黙が再び流れた
「うん、しゃべりすぎたわ。ごめん」
友梨の目に、ほんの少し涙が滲んでいた。正当化の理屈を頭では創りあげていても、
風俗やAV、そういった世界に何人もの後輩たちを、
結果的に送り出してきたことは道徳的にほめられたことではない。友梨が常に感じている激しい葛藤を、
その涙ははっきりと語っていた。
821:夏菜子のなつ
13/03/27 19:30:02.00 XXaBtrVm
夏菜子は、あっけにとられていた。胸がまだざわついていた。
カラーコンタクトを目の前にしたときに、きゅん、と鳴ったのとは少しだけ違うざわつきであった。
この町内のルールの中で、なにかとんでもないことに巻き込まれたのではないかという想いが少しだけ生まれていた。
だが、夏菜子は、この町内のルールのなかで、今自分が想像しているよりも、
もっと、複雑な事情によって、「宴」のメンバーとして受け入れられ、参加を余儀なくさせられていたことをまだ知らなかった。
昨日、意外なほどすんなりと「宴」のメンバーになることを自ら受け入れた夏菜子……
お嬢様で優等生だった彼女の運命は、日の当たる道を歩き始めるはずだった彼女の将来は、
久しぶりに夏祭りのために故郷の街にやってきた時に、もうすっかり決まっていたのかもしれない。
夏菜子は、友梨の美容室に来た時とは違う青い瞳のまま柴崎の家に帰ったあとも2時間も3時間もかけてメークをして、
自ら髪を結いあげて、夏祭り3日めに参加し、そのあと、昨日とは違う男3人とセックスをした。
4日めも同じであった。ただ相手にした男が4人になって、北斗や雄一とも再びセックスした。
それまで使ったことのなかった女性器は少しずつ疲れを見せつつあったが
、口や手を使った技はみるみるうちに上達していった。帰る頃にはいつも夜が明けはじめており、
次の日も、その次の日も朝まで楽しんで昼間で眠り込み、同じ家にいるはずの祖母に直接会うことはなかった。
祭りに出かけて、朝までセックスして、昼すぎまで眠り、そしてまた祭りに出かける。
そんな日が3日続いた。夏菜子から見れば祖母とは「合わせる顔がない」ような状態だったので
願ったり叶ったりではあったのだが、祖母の側にどのような事情や葛藤があったのかまでは、想像も及ばないことであった。
822:夏菜子のなつ
13/03/27 19:32:08.56 XXaBtrVm
「夏菜子のなつ」作者です
今日はここまで。でせう。時々思い出したように現れますが、まだ続けますので、気長にお待ちください。
それでは、感想指摘などなんでもお待ちしております。
823:名無しさん@ピンキー
13/03/28 02:47:01.35 UlJTg37V
乙です
824:名無しさん@ピンキー
13/03/28 14:24:44.17 yZHqxZNz
すごくいい展開ですね。
夏菜子の真面目な部分を残しながら、だんだんギャルに染まって行き、本物のギャルになることを想像すると、堕落の過程がよりリアルになって最高です。
まさにこのスレにぴったりの内容だと思います。
ゆっくりでも構いませんので、続きをよろしくお願いします。
825:名無しさん@ピンキー
13/03/28 23:09:38.52 hh0LT5Mu
>>822乙
826:夏菜子のなつ
13/03/29 00:45:39.90 uEaAwPCI
>>824
ありがとうございます
だんだんギャルに染まる夏菜子、というのはちょっと正しいのかどうか実は分かりません。「夏菜子のなつ」は冒頭で2年後の
事件を描いてしまったので、そこまでには紆余曲折があると思ってください。
その中には、スレ違いのネタもどうしても入れなきゃいけないこともあるでしょう。実はなかなか投下できないのはそのことを
気にしてという部分がおおきかったりするのです。
「夏菜子」の読者の皆さんは、気に食わないシーンが有るかもしれませんが、全体として、優等生でお嬢様の夏菜子の
人生が変わっていく物語を楽しんでいただければ幸いです。
設定が多岐にわたるので、おそらく矛盾がたくさん出て来ると思います。気づいたらご指摘いただけると本当に助かります
それでは、また近いうちに
827:名無しさん@ピンキー
13/03/29 01:19:41.18 AOWfmgN/
乙乙です。
個人的な勝手な意見だけども、
「ここのやつらはこういうの好きだろうなー」ってのを
最後に置けば読後感良く(このスレ的な意味で)、
そこまではある程度自由に書いても多分大丈夫だと思うよ。
あと今後の期待値も上がるかな?
828:名無しさん@ピンキー
13/03/29 21:23:10.92 kWczxRgV
>>826さん、乙です。
どんどん真面目なお嬢さんの夏菜子をケバビッチに落としてください。
829:名無しさん@ピンキー
13/03/29 22:39:46.04 Bj95S3GS
>>826
それでもおk
期待してまつ
830:名無しさん@ピンキー
13/03/30 07:02:36.62 UXL+aJrV
保管庫作ろうか?
831:名無しさん@ピンキー
13/03/30 08:03:23.64 xyhnvGdA
wiki型でちょっとした不特定多数の人間が小ネタとかも追加できる仕様だと嬉しい
ただ荒らし対策で管理人の負担が増えちゃうのがネックだけど
832:名無しさん@ピンキー
13/03/30 16:12:50.09 aakC5ag0
おお、保管庫はありがたい
833:名無しさん@ピンキー
13/04/01 15:51:58.29 0My95PB+
ワルガールっていう映画借りてきてみてみたけど、惜しいなぁ。
あらすじ
不良女に助けられたお嬢様が不良高校に転入して友情を育むというお話
エロなんてない
いや、悪くはなかったんだけど。これからもっと多分ヤンキーに染まっていくんだろうなぁ、というところで映画がオワタ
最後の方ヤンキー口上垂れたのとかよかったけどさ。ストーリー上仕方ないんだけどね。続編ほしいなぁ。
まぁ、なんだ。妄想は膨らむから暇なら借りてみてもいいかも
834:名無しさん@ピンキー
13/04/01 21:21:21.62 S1KhagwX
一般作品は要素があっても、
基本的に趣旨というか方向性が違うからなー
まぁそれでエロパロが生まれたんだろな
835:830
13/04/02 08:55:32.69 kxP3v6zs
このスレが終わるまでには管理ツール組むから期待しないで待っててね。
後、wiki形式は分かんないので無理。どこで勉強できるのやら・・・
後、1スレ目のログを保管してる篤志の方はいらっしゃらないか?
836:名無しさん@ピンキー
13/04/05 18:30:43.66 dpGwjVZn
>>835
URLリンク(mimizun.com)
837:名無しさん@ピンキー
13/04/05 20:17:44.78 1pL0MItz
強制豊胸手術とか強制整形美人化とかに萌え。
薬で眠らされて、次に目覚めたときにはBIMBOになってるとか勃起する。
838:夏菜子のなつ
13/04/05 23:12:21.46 kEL7CMJd
夏菜子が生まれて12歳まで育ったこの北の街の夏祭りも、
5日目ともなれば佳境を迎える。
東京に比べれば少し短いこの街の夏は夏祭りが終わればすぐにお盆になり、
その後は秋の風がそよぎ始める。暦の上でも、1週間も続く夏祭りが終わればすぐに秋がやってくる。
1週間も祭りをやっていると思えば長いように思えるかもしれないが、
初日には、ようやくやってきた暑い夏が4日後にはもう、
夏の終わりを意識するのがこの北の街の人々の遺伝子に埋め込まれた季節感なのである。
東京で暮らして6年目になる夏菜子の遺伝子にも、意識しないまでもそのことがはっきりと刻まれている。
この前始まったばかりの夏は、もうすぐ終わる。
夏菜子にとって、女子高生として最後の夏は、
思いもかけないほど刺激的な体験に満ち溢れた夏になってしまっていた。
夏祭りの5日めの朝、南から強烈な高気圧が日本列島を包むようにして北上し、
昨日までは夏にしては物足りなかったこの故郷の北の街も、この日朝10時半には猛暑の基準である35度を超え、
普段の東京などよりよっぽど暑い昼を迎えていた。夏菜子は、この日昼すぎに梨絵、唯と待ち合わせをしていた。
839:名無しさん@ピンキー
13/04/05 23:16:35.72 kEL7CMJd
「あ、夏菜ちゃん。こっちこっち」
夏菜子は時間よりも5分以上はやく、待ち合わせ場所の橋のたもとの公園についたのであるが、
唯と梨絵は既にその場所にいた。夏休みの地元の女子高生がいかに他にすることがないかをあらわしているようだった。
「あ、ごめーん。暑いのに待たせちゃったね」
「いいって、いいって。」
「それじゃ、まずあっちいくかー」
唯がそう言って、着いた早々に夏菜子の腕を引いて歩き出した。
洋服や雑貨を取り扱うテナントの多く入った地元のショッピングセンターに、夏菜子をまずは連れて入ろうと歩き出した。
「今日、すごく暑くなったね」
夏菜子は、そう言いながら、夏祭りに関わる行事以外で初めて会った2人の露出の多い服装と、
派手なメイクにどきどきと心臓が鳴る音をしっかりと聞いていた。
美しい金色にパーマのかかった髪をアップにまとめて、薄いピンクのリボンをつけていた夏菜子だったが、
顔はファンデーションしかできず、ほとんどすっぴんに近かった。
服装は相変わらずの「図書館に行くような水玉のワンピースで、
すこし着崩してスポーツブラが胸元に覗くようにしていたのが、夏菜子の精一杯であった。
唯と梨絵は、昨日夏菜子がポロッと「買い物に行きたい」と言ったのを真に受け、
迷いながらもギャルのファッションに興味津々の夏菜子を、
言ってみれば"改造"するべく楽しみにその時間を迎えていたのである。
高1から高2になる春休みに、2人は唯の親戚を頼んで、東京に遊びに来て、
ギャルの聖地であるところの渋谷の雰囲気を味わい、僅かな買い物を楽しみ、また舞浜で二日間遊んだりして、
美しい時間を堪能したのであった。
その時訪れた渋谷の街を毎日、学校の行き帰りに通過している夏菜子は羨望の対象であった。、
この北の街に住む自分たちが、ギャル仲間としてその夏菜子と一緒に遊び、買い物に行き、
清楚なお嬢様の夏菜子を自分たちのようなギャルに改造する。
渋谷が生活範囲にあるはずの夏菜子を北の街の基準でギャルに変身させる。
彼女たちがそういう表現を使うかどうかは別にして、
こんなに逆説的かつ倒錯的な場面は人生のうちでもなかなかお目にかかれない。
変身を遂げようとする夏菜子だけでなく、地元に住む二人の少女にとっても楽しい時間が流れる、暑い暑い夏の午後であった。
840:名無しさん@ピンキー
13/04/05 23:19:51.25 kEL7CMJd
「ほーんと、こんなに暑いととけちゃうわ」
「梨絵汗っかきだからねーこの前見たくお化けになるかもー」
「うっさいよ」
「えーなに?この前って?」
夏菜子は道すがら二人の会話に割り込もうとする
「この前ね、あたしの彼氏とその友達と4人で海に行った時にね」
「あ~ダメその話~ゆーいー!」
東京に比べれば人通りが少なく、広い歩道を贅沢にはしゃぎながら、楽しいショッピングの時間が始まった。
人間は、不思議な生き物である。自らのアイデンティティをしっかりと持っていて、
自分がどんな社会的集団に属しているか、自分の器量がどの程度のものであるか認識しながら、
心の何処かで、いくつもの変身願望を持っていたりする。
背伸びしてみたり、自分の知らない世界を覗いてみたいと思う。
それが、普段の自分なら嘲笑の対象になるような人間に変わってみたいと思うことも度々であり、普通である。
この夏、夏菜子に訪れたこの機会は、清楚、優等生、お嬢様の夏菜子がそれとは全く反対の人種へと変身してみたいという、
おそらくはずっと心の奥底の何処かで、眠っていた密かな欲望の一つを、幾つもの偶然が重なって叶えてしまおうとしている。
841:名無しさん@ピンキー
13/04/05 23:24:23.05 kEL7CMJd
唯と梨絵の協力で、夏菜子はキラキラの文字入りのタンクトップ、背中が派手に露出するキャミソール、
ボロボロのデニムのホットパンツ、タイトなピンクのミニスカート、
腰に巻きつけるだけの人工皮革のベルトなど、1万円ほどの買い物をして、
次に100円ショップとドラッグストアで小物や安めのコスメを買い漁った。
夏服はもう最後の売れ残りしかなかったが、かえって個性的だったし、
何より夏菜子の可愛さはなにを着ても似あってしまうようである。
ホットパンツなど、この前真希が履いていたものの半分くらいしかないようなもので、
梨絵も「こんなのあたしも履いたことない」というほど露出の激しいものだった。
猛暑の午後という条件も手伝い、買い物に繰り出す人も少なく、
夏の残りの2週間ほどを地元のギャルとして過ごすだけの条件が整った。
少なくとも外見だけは、ギャル女子高生に返信できるアイテムを抱えて、
3時ころ、ファーストフードで遅めの昼食をとった。こういうときにファーストフードに集うあたりは、
東京のお嬢様でも、田舎のギャルでも、女子高生である以上そう変わらないことであった。
そして、昼まで寝てる夏祭りの時期の女子高生3人は、すっかり打ち解けたようであった。
唯の彼氏の話、梨絵になかなか彼氏ができない話、彼女たちの話は恋愛の話ばかりであった。
まともな恋愛経験のない夏菜子は、ただ聞いているだけで、適当に相槌を打つことくらいしか出来なかったが、
自分のいつも住んでいる世界とは全く違う世界の住人に慣れたような気がして、
ずっと胸の高鳴りが抑えられなかった。きゅんきゅん胸が鳴って仕方なかった。
この日、唯はバイトがあるので祭りそのものには参加せず、一足先にファーストフードを後にした。
とりとめのない会話をしながら、夏菜子と梨絵が夏祭りの準備のために帰ったのは5時前であった。
いつもより少し慌ただしく、夏菜子は今日手に入れたアイテムをいくつか使ってメイクをして、
梨絵に手伝ってもらって身体にサラシを巻いて、ふわふわのピンクのリボンの着いたヘアゴムでポニーテールを作って、
その上からハッピを羽織って、祭りの巡行の待ち合わせ場所に2人でやってきた。
集合時間の6時ぎりぎりであった。
842:名無しさん@ピンキー
13/04/05 23:26:37.86 kEL7CMJd
「ほら、あの子たちも夏菜子見てるよ。」
「えー?ほんとうにー?」
綺麗なウェーブのかかったまっきんきんの金髪の美少女は、
夏祭りに山車をだすたくさんの町内会や団体の間でひそかな評判になっていた。
あそこの町に、すごいきれいな女の子がいる。初日は地味なお嬢様だったのに、
次の日には金髪に派手なメークで現れた。そして、その美しさは山車よりも目立っている、と。
すると、祭りの運行が始まるまでの待ち時間に、街の若い男たちは、その美少女を一目見ようとやってくるのだった。
「おう、梨絵、元気?」
「ふふ、そっちこそ」
夏菜子はそうした時間を梨絵や唯や真希とともに過ごすことが多い。
夏祭り5日めのこの日、夏菜子は梨絵、唯に連れられて買い物に出かけてその変貌は更に進んだ。
夏休みの間、お盆明けまでこの街で過ごすことを決めていた夏菜子は、
東京から来た時には「図書館に行くような」地味な服しか持って来なかったので、
唯や梨絵のアドバイスで、ピンク色にキラキラの文字が印刷してあるTシャツや、ボロボロのデニム地のホットパンツ、
コスメ一式、安いアクセサリーなどを買い求めて、この日も少しずつ変身を続けていた。
843:夏菜子のなつ
13/04/05 23:32:08.90 kEL7CMJd
梨絵や唯と一緒にいると、地元の高校や中学での彼女たちの知り合いの男が、
夏菜子目当てに声をかけてくる。街でもそうだったし、祭りの会場の待ち時間でもそうだった。
この日の夏菜子は、ポニーテールに、祭りモードのメークをキメて、
胸に微かな谷間をつくるようにサラシで胴を巻き、その上から町内のハッピをまとっていた。
胸元に、梨絵ととおそろいの、初めてのシールタトゥーをつけていた。
小さな蝶のものであったが、サラシを巻くことで出来た谷間に7割ほど隠れてしまった。
サラシに股引きというその格好は、浴衣よりもカラダの線がはっきりと浮かび上がる服装なので、
夏菜子を近めで見た男たちは、そのラインの美しさに瞬間的に欲情する。
そして特に何も得ることのないまま、その場を去る。中には梨絵などの同じ町内の女の子を介して、
夏菜子の連絡先を手にしようとするものもいるが、すぐにその努力が日の目を見ることはなかった。
「うん、またこんどねー。じゃあねー」
梨絵の話しかけてくる男の多さに夏菜子は驚愕していたが、
それは梨絵に言わせれば「夏菜子目当てに知り合いの梨絵に話しかけてきている」のだという。
夏菜子は、自分がそんなにモテるとは思ったことがなかったのだが、悪い気はしなかった。
何しろ、この3日間ほどで、オトコ遊びをカラダで覚えてしまった夏菜子である。
オトコと話すのは緊張することではあったが、自分目当てに声をかけられてると言われれば悪い気がしないはずはない。
844:夏菜子のなつ
13/04/05 23:35:37.56 kEL7CMJd
梨絵は、唯、真希と同じく、夏菜子の小学校時代の同級生であった。
町で古くから続く花屋の娘であり、その店はこの辺りの寺院街のお陰で安定した商売を営んでいるが、
彼女自身は兄と姉がいるので、その店を継ぐということは考えておらず、別の夢を持っていた。
小学校の頃から、お嬢様の雰囲気を持った夏菜子や元気印の真希とは違い、
ませた雰囲気の美少女として通っており、
中学校に入った時に上級生のヤンキーたちが最初に仲間にしようとした女の子であった。
中学校に入った時、クラスで一番かわいい女の子がヤンキーの仲間になってしまうのは
公立中学ならここ数十年の単位で、全国でよくあることであるが、梨絵はその典型であった。
その後夏菜子との接点はもちろんなかった。
夏菜子と比べても勝るとも劣らないほどの透き通るような肌はも男を誘って止まない力を持った潤んだ瞳も、
13歳の頃から地元の男たちにもまれて磨かれていったものである。
胸はさほど大きくなかったが男たちの視線を常に意識して生きてきたので、
腰のあたりのくびれ方は、誰の目をも惹きつけるほどしなやかで、綺麗だった。
中学時代から、同級生の間では姫のように扱われ、高校は地元の私立高校に入った。
成績は中の下といったところで、高校に入った頃から小学校からの同級生、唯と親友になった。
今日は祭りに参加していない唯はどちらかと言えば真面目な方で、梨絵と同じ地元の私立高校から、
地元のバスなどを営む交通会社への就職を既に決めている。
唯は梨絵のように子どものころから美少女、というわけではなく、
高校に入る頃から美少女たちの群れに追いついてきた、普通のギャルである。
小学校の頃はさほど梨絵と仲が良かったわけではなく、中学校時代にはほぼ接点がなかった。
しかし、高校で様々な出来事を経て、二人は親友となったようである。
845:夏菜子のなつ
13/04/05 23:38:07.74 kEL7CMJd
梨絵は、はっきり言って、頭のネジが2本も3本も飛んでいるような女の子であった。
それは、昔からそうであったし、夏菜子も知っていた。
面白いものでそんな梨絵の性格が、小学校時代と少しも変わっていないことが、
夏菜子をすっかり安心させていた。
この日、祭りの巡行が始まり、夏菜子たちの町内の山車が動き始めるまでの3時間あまり、
ほぼ梨絵と夏菜子は二人で話し込んでいた。
「ああ、今の男?うん、ヤッたことはあるけど、付き合ったことはない。
あれはカナちゃん狙ってるね、まあ、あんま大した男じゃないからやめといたほうがいいよ」
「えっ・・・うん、じゃ、やめとく」
「ほんと、あたしも最近ようやく男をみる目が少し良くなってきたっていうか、
なんかマシになってきた気がすんだよねー。夏菜ちゃんは、東京の男とこっちの男、どっちがいいと思う?」
「うん・・・そうだね、難しいな」
「夏菜ちゃん今東京に彼氏いんの?」
「・・・えっと、いないよ・・・」
梨絵は3日前に処女だった夏菜子が皆の前でどんな痴態を晒したか、
その目ではっきり見ている。そんなことお構いなしに、
「彼氏いるの?」などと聞いてくるその頭の構造は不可思議であった。
しかも、これが1度めや2度めではない。率直に言っていちいち答えなければいけないとしたらうざいことこの上ない。
しかし、梨絵には、夏菜子からみてもどこか憎めないところがあった。
傲慢な美少女というわけではなかった。一緒にいて疲れを感じない相手だったのである。
美人で、明るくて、相手を思いやることのできる女の子であったのでみんなから好かれるが、
一方で根っからの男好きで、エッチなこともあっけらかんと話し、
性に関する道徳的にはかなりゆるめな天然の女の子。それが梨絵であった。
846:夏菜子のなつ
13/04/05 23:40:50.01 kEL7CMJd
「夏菜ちゃん、こんにちは」
「あ、守谷さん・・・」
この町内の男たちは、特に宴に参加し、既に夏菜子と肉体関係を持った男たちは、
まるでそれが彼らの特権であることをみせつけるように、夏菜子に気軽に話しかける。
何十人という女を抱いてきた守谷をして、そんな気持ちになるほど、夏菜子という少女は美しかった。
その美しさも、この3日間ほど、徹底的に男たちに、磨かれて更に際立ってきたように思えた。
「梨絵も、夏菜子も、明日は祭りがはけたらプール横に集まってくれ。あと、これみんなにも言っておいて」
「わかりました」
夏菜子が、3日ぶりに話す守谷に見とれている間に、梨絵が返事をした。
思えば、夏菜子が守谷に処女を捧げてから3日、また、もういちど、と約束したっきりで、
その後夏菜子は述べで10人の男に抱かれていた。その間、守谷も・・・と思うと夏菜子の乙女心は複雑だった。
守谷の用事は、単なる連絡事項であった。今日は祭りのあとは通常通り。
しかし明日は実質的に夏祭りの最後の日である。その日の会合の集合時間と場所を告げただけだった。
だが、全員で集まるのは初めて夏菜子がこの会合に参加した2日め以来のことであったから、
心は少し鳴った。この日、女子の参加者2日めの15人から、男子と同数の9人にまで減る見込みだった。
今日、唯は祭りのあと合流すると言っていたが、真希は昨日、今日と休んでいた。
そういえば、この前、友梨が、夏祭りの期間中に年に1回くらい、
どこか広い場所を見つけて文字通り「乱交」に及ぶ「宴」が開かれるということを教えてくれたことを思い出した。
847:夏菜子のなつ
13/04/05 23:44:26.03 kEL7CMJd
明日のことを知った夏菜子は、女子の参加者も減ったことだし、
今日か明日には、守谷とまたセックスすることになるのかどうか、できるのかどうか、が気にかかっていた。
処女を失って三日間、はっきり言って頭のなかはセックスでいっぱいだった。
そして、初恋の人、守谷ともう一度という思いは、その後何人の男に抱かれても高まるばかりだった。
あれから3日、再び守谷から夏菜子に声がかかることはなかった。
そして、夏菜子とやりたがる参加者は後を切らなかった。
それで、男のセックスの仕方は人それぞれであることを知り、それぞれの男と楽しんだ夏菜子であったが、
初めての相手である守谷のことがどうしても思い出される。要するに、夏菜子の初恋はまだ続いていたのだ。
いま、夏菜子の前を通り過ぎた時、その人とちょっとだけ視線があった。
その視線がどんな意味を持っていたのか・・・夏菜子は見た目は小悪魔系ギャルで、
この3日間で、9人の男と寝た、今はもうビッチと呼ばれても仕方のない女であったが、
ココロの中は、未だに清楚でおとなしい優等生の夏菜子と、何も変わっていなかったのである。
だが、路肩にこしかけて梨絵と話し込んでいた夏菜子のもとを立ち去ったとき、
守谷は、毎日のハードな宴にも関わらず、今日こそは、夏菜子をどんなふうにいたぶってやろうか、
ということで頭がいっぱいになっていた。
夏菜子と再びセックスしようとあえて今まで望まなかったのは、
元締めとして他の女たちを平等に抱かなければいけないというバランス感覚である。
848:夏菜子のなつ
13/04/05 23:46:52.18 kEL7CMJd
その義務も十分に果たした今、もう一度、夏菜子を抱きたい彼の頭の中では、
美しいお嬢様ではあるが何も性的な魅力を感じなかった10歳の頃の夏菜子も、
清楚な黒髪の美少女である何日か前までの夏菜子も、もういなかった。
「祭りモード」のギャルメークは、守谷の経験上いかにもやらせてくれそうな女の証であるし、
素肌の露出が浴衣とのときとは段違いのサラシ姿は、男を欲してやまない、
そして男を欲していることを隠そうともしない、夏菜子の淫らな素肌を充分に引き立てていた。
「宴」に参加する他の男達の評判からしても、夏菜子は処女だった頃の夏菜子ではないことが明らかだった。
そして、わずか3日前に、自分がオンナにしたその少女は、
すべてが最上の美少女であった。
抱き心地、喘ぎ声、美しい顔が痛みに歪んだ時のギャップ、
そしてその痛みが悦楽に変わる瞬間に体中を痙攣させて感じるさま、どれをとっても、最高の女であった。
だから、はやく、もう一度、彼女を抱きたい、ヤりたい、それだけである。
守谷の目にも、そしてなんとかして夏菜子に声をかけようとするこの街の男たちの目にも、
もう、夏菜子は立派な「やらせてくれそうなビッチ」と映るように、成長してしまっていたのである。
そのことを知らないのはこの、夏祭りの運行を待つ群衆の中では、
セックスに興味を持つに至らない子ども以外には、夏菜子本人くらいのものであった。
そう、見ればわかるほど、今の夏菜子はギャルでッチそのものだったのである
849:夏菜子のなつ
13/04/05 23:49:43.33 kEL7CMJd
夏祭りの5日目の運行はそんななか始まった。
この日の夏菜子は金髪ポニーテールで、うなじはすっかりあらわになっていた。
形の良い耳とすっきりとした顎のラインは美少女特有の空気を保っている。
マスカラを盛り、もともとつぶらな瞳を青のカラーコンタクトでもっと大きく見せ、
少し不自然なピンク色に潤んだ唇が祭り用の横笛と重なるさまはなんともエロティックでアンバランスあった。
笛を吹きながら歩くその身のこなしは、彼女のギャルの姿には似つかわしくないほど気品があり、
そのアンバランスさはとにかく人の目を引いた。
雨雲が近づきつつあるその日の生暖かい風が夏菜子の顔を汗で湿らせ
顔の横に垂らした髪のカールが少し乱れる頃には、かすかな谷間を作った胸元にも汗が滲み、
この日初めてつけたシールタトゥーが剥がれそうですこし気になった。
街灯がその汗を照らして、透き通るような肌がその光を反射させる。
恥じらいと、淫らさが同居する石田夏菜子という不思議な存在、圧倒的な美しい存在は、日々急成長していた。
この日、祭りの観覧席の一番いい席に、夏菜子の祖母、柴崎光子がいた。
広い家であるとはいえ、3日会っていなかったその姿を見かけた孫の変貌ぶりに、思わず光子は目を伏せた。
彼女もまた、夏菜子の運命を永遠に変える、この夏の出来事に大きな役割を担っている一人であったことなど、
夏菜子は知る由もなかった。
850:夏菜子のなつ
13/04/05 23:51:47.01 kEL7CMJd
この街だけでなく、日本の夏祭りと夜這いの慣習は、切っても切り離せないものであることは、
前にも述べたとおりである。地縁の濃さや祭りの性質などが関係して、またこの平成の世の中で、
堂々と組織的な夜這いの慣習が残っているかどうかという問題はあるが、
様々な障害を乗り越えて、この町内では「宴」と呼ばれる会が、歴代の元締めの努力のもとで、
脈々と受け継がれていた。その間の参加者には、小さな商店の息子もいれば、寺の娘もいる。
地元に根を張った人間たちの中である程度容姿に恵まれた男女は、
暗黙の了解のもと、ある程度の年齢に達すればその会に参加してきたのである。
それが、夏祭りの時だけでなく、深い雪に閉ざされる冬も、景気のいい時も悪い時も、お互いに助け合う、
この町内に住む者達の団結力の源泉の一つであるといってもよいだろう。
かつては、そんな集まりがどの町内にもあった。そういうことに身を削る若者がどこにもいたのである。
だが、集団で乱交したり公然と夜這いを斡旋したりなどということは時代の趨勢によって、
少しずつ消えていった。PTAの存在、情報の氾濫、風営法の改正が重なりラブホテルも少なくなりつつあって、
「宴」のような会はもはや夜這いという慣習ごと、この街だけではなく、
日本中で淘汰される運命に有るといっても良いだろう。
守谷や友梨が、そんな趨勢に逆らって「宴」をしっかり維持していることは、
奇跡のようであった。そして、そんな会が維持されていることは、この町内でももはや公然の秘密ですらなくなっていて、
かつてその会に参加していた世代にとっても、そんなものが今でも存続していることを知らないものすらいた。
町内会、商店会、寺院街、どこでも横のつながりがすこしずつ薄くなるなかで、
驚くべきことが、この町内ではまだ起きていたのである。
851:夏菜子のなつ
13/04/05 23:54:40.91 kEL7CMJd
事実、夏菜子の祖母、柴崎光子も、わずか5日前まで、そんな会が存続していることを知らなかったし、
まさか存続しているとも思っていなかった。
柴崎光子は、今年72歳になる。細かい描写は本編において意味が無いので一言で表現すると、
「上品なおばさん」といった風情で、とても70を超えているようには見えない、
若いころ街一番の小町だったころの面影を何処かに残した女性であった。
柴崎家の一人娘としてせんご、同級生が集団就職する中、地元の名門高校から地元の大学に進み、
名門のお嬢様ということもあって、お山の大将なみの人生を送ってきた。
婿をとって一男一女を育て、オイルショックからバブル景気、そしてポストバブルの時代と、
名門、資産家としての柴崎家を守り通してきた。
夏菜子がまだ5歳の頃、60を超えたばかりの夫が早くに亡くなってからは、
柴崎家の当主こそ息子に譲ったものの、本家を切り盛りし、広い家屋敷を管理して、柴崎の家を守っていた。
柴崎の家の家訓の一つが、地元を大事にしろということであった。
だから、近くのお寺や神社で宵宮があれば必ず祝儀をだし、正月には餅を振るまい、季節の祝い事は欠かさなかった
夏祭りにも毎年「口は出さず、金を出す」という態度を取り続けてきた。
それだけではない。そうした祭りに参加する際も、息子や娘、そして孫の夏菜子も、
一参加者として、まじめに毎日参加させてきた。
それは、この町内に地盤を持つ柴崎家の者としての「義務」として光子自身教えこまれ、
子どもたちや孫にも教えてきたことである。