ロボット、アンドロイド萌えを語るスレ:α11at EROPARO
ロボット、アンドロイド萌えを語るスレ:α11 - 暇つぶし2ch450:名無しさん@ピンキー
12/12/08 09:30:34.41 YVWTWGjq
ロボットとアンドロイドの線引きって、ロボットは被操縦体であり、尚且つ、
自立作動は被操縦時における機能を温存するため程度と、大幅に制限される存在。
アンドロイドは自立思考の出来るAIまたは高度に洗練された動作プログラム等により、
自立して作動する事が可能な人型、またはそれに順ずるデザインの存在。
これくらいの線引きで良いんだよな?

ドライバーの操縦を受ける事が前提の車に例えれば。
エンジンのアイドリングなどは自己機能温存動作なのでマイコンが絡んでようが、
AIで大気圧を勘案したり燃費を考慮したりしてても、実際はロボット。

ところが、カーナビとリンクしてVICS情報を受信しながら、最適ルートを計算し自動運転してくれる、
運転手の姿をしたロボットだとアンドロイド扱い。

OK?

451:名無しさん@ピンキー
12/12/08 09:44:10.21 emlWZPjz
>>最適ルートを計算し自動運転してくれる運転手の姿
「最適ルートを計算」は単純にC++でプログラミングしていると分るけど、プログラム動作だからこの時点で人型になってもアンドロイドじゃなくロボット
「自動運転」はリアルタイムレンダリング、ループオートコーディングを一括でAI操作するからアンドロイドだね

本職プログラマー視線から簡潔に言うと
プログラム内で動作=ロボット
リアルタイムでの自動コーディング、AIによる自己判断=アンドロイド
だね。大阪大学の石黒浩研究室のアンドロイドも実はロボットで
人間が組んだコードを規則に従って動いているだけで、そのロボット自身が新しい動きをマスターする為に
リアルタイムコーディングを行う訳ではないから、単純に規則ロボットとして見た方が良いね

452:名無しさん@ピンキー
12/12/08 09:48:00.10 jnbP8T0B
懲りずにまた来たか、A級戦犯が

453:名無しさん@ピンキー
12/12/08 11:19:40.11 xDkbTRpf
>>450
概ねそれで良いと思う。多少の差異はまぁ、解釈の違いでしかないしw
自立思考って解釈が非常に難しいから、その辺は書き手の技量差でカバーだろうし。

極論すれば自立思考と言った所で最終的にはプログラムなんだから、
あーでもねーこーでもねーと屁理屈捏ねだすと、人間だって経験則ってプログラムの産物でしかないしw

454:名無しさん@ピンキー
12/12/08 11:44:52.83 3H2fn2ON
え?
全然違うだろ

455:名無しさん@ピンキー
12/12/08 11:45:44.92 ZYQPsFkB
ヒント:自演

456:名無しさん@ピンキー
12/12/08 12:31:42.93 emlWZPjz
まぁハードウェア系プログラマーしか理解できないわな
妄想のお花畑にツッコミ入れてすいませんねwwww

457:名無しさん@ピンキー
12/12/08 12:33:10.87 pDY3dBrK
極めてスレ違い
ロボテク板逝けや

458:名無しさん@ピンキー
12/12/08 12:36:59.19 emlWZPjz
(^ω^ )ID変えてまで必死すなぁ

459:名無しさん@ピンキー
12/12/08 14:22:10.20 /WxutQ+E
個人的には、細かいことはどうでもいいかな、表現として可愛ければ
絵で髪の毛を一本一本描かないようなもんだ
リアルに正しい正しくないでなく、当人にとってそれがアリか無しかでしかないんだから

460:名無しさん@ピンキー
12/12/08 14:54:37.43 emlWZPjz
>>459
ですね!

ちょっと言っただけでスレが荒れる様な糞みたいなレスして
もう馬鹿なんじゃないかとwwねww
無視出来ない幼稚コメみたいにね。

461:名無しさん@ピンキー
12/12/08 15:14:07.69 /WxutQ+E
>>460
でも「幼稚」とか「馬鹿なんじゃないかとww」などの言葉で煽るのも「糞みたいなレス」として
大人気ないと思うので、自分で自分の書き込み貶める必要はないと思うよ

煽り返したり萌えやすい表現にしたり連想させられるレスできなかった方にも責任あるんだから
同意してくれるなら、完全自立思考型が規則ロボット化する様もいいよね!とかひとこと
言うだけでも違うと思われ

462:名無しさん@ピンキー
12/12/08 23:46:28.87 YVWTWGjq
なんかまた変なの呼び込んじゃったみたいですいません。迂闊でした。

463:名無しさん@ピンキー
12/12/08 23:49:31.69 KxA31hNg
叩かれてんの、お前だよ
氏ね!!

464:名無しさん@ピンキー
12/12/09 09:56:51.83 /LRY9BTL
という自演

465:名無しさん@ピンキー
12/12/10 01:25:25.16 kuJ9C1Ej
はいはい、此処までテンプレ。

・・・笑うに笑えんか。碌でもないテンプレだし。

それはともかく、ハッキングとかで自意識弄られちゃうロボ娘ってどうだろう。
個人的には、そういう系統が好きなわけだけれど。
(そして、そういうの期待して買ったら中身は生のMC物だった。
…エラー出してたから期待したのに、サイボーグとか・・・)

466:名無しさん@ピンキー
12/12/10 07:52:02.79 jaOyA/XB
サイボーグはスレ違い
該当スレでやってくれや

467:名無しさん@ピンキー
12/12/10 19:06:02.44 nY/rlOtX
成る程、基本的に他人の命令だけで動くのがロボットで、ある程度AIで考えられるのがアンドロイドやガイノイドなんだね

468:名無しさん@ピンキー
12/12/10 20:52:25.10 9AO6vecK
ジャイアントロボがアンドロイドなんて説は受け入れがたいな

469:名無しさん@ピンキー
12/12/10 21:07:26.74 OnZGrgSt
ある程度自律、自動的に作業をする機械:ロボット
人間を模倣する意図がある人型ロボット:アンドロイド
じゃないの。言葉の意味的には

人型でも人を模倣する意図がないもの(乗り込んで戦う兵器等)はロボットでおk

470:名無しさん@ピンキー
12/12/10 21:17:19.71 PYv1Y4+8
ちがうよ

471:465
12/12/10 23:13:51.97 kuJ9C1Ej
…いや、フェイントに引っかかったって愚痴部分だけ拾われても。

とりま割り込みでぶった切らせてもらうけど、
そもそもアンドロイドに定義なんてないんだよね。
ぶっちゃけ言葉としちゃ「人間モドキ」だし。
そいで、このスレは「ロボット・アンドロイド萌えを語るスレ」なんだから、
区分を気にする意味はあまり無いんじゃないか。等と言って見る。

・・・破損はリョナに入るのか、とかだと議論の余地がある気もするが。(ネタの為ツッコミ無用)

472:名無しさん@ピンキー
13/01/01 11:47:41.40 5ElXKzyC
保守

473:名無しさん@ピンキー
13/01/01 22:54:19.21 Jzlhf1zF
どんだけ雑な出来でも、誰でも書けるようなシナリオでも良い。
どっかにアンドロイド娘メインなゲームって無い物か。

474:名無しさん@ピンキー
13/01/02 09:12:08.09 AbEVfMU5
ゲームじゃないけど三田誠の「イスカリオテ」シリーズ
ファンタジー物だけど最終的にロボ子とくっついた

475:名無しさん@ピンキー
13/01/06 20:26:41.14 O0+tKHVw
自分のメンテ用ハッチ開いて修理するのは萌える。クノンとか。
つかぬことを聞くが、アーマードコアスレは落ちたのか

476:名無しさん@ピンキー
13/01/12 00:11:41.02 Z9FDFdhQ
あげ

477:名無しさん@ピンキー
13/01/12 00:34:29.65 noSQwEGn
ロボ子スレ行けって言われた願望を書くよ

感情とかプログラムされてなくて会話はお知らせ程度しか出来ない家事全般をする機能のエロい機能は全くない形だけむちむち巨乳の完全女型メイドロボが働いてる時に、
服剥がしてはだけさせたり、おっぱい揉んだり吸ったり、ちんぽ突っ込んだり尻とか太股に擦り付けてヌいたり、
持ち上げたり吊り上げたりして犯したり、ベッドに無理矢理連れ込んで縛り付けて犯したり、後ひによって衣装も変えて犯したりと延々家事の邪魔しながらエロい事したい。
又は、同じく感情プログラム無しお知らせ程度の会話の家事用完全女型むちむちメイドロボだけど、
俺が寝てようが風呂に入ってようがこっちの都合を無視して拘束して、延々セックスされたりフェラされたり、
ペニバンで掘られたり叩かれたり、多数で快楽責め拷問されたりと、ランダムに責め方を変えて無理矢理逆レイプを仕掛けてきて、
その時だけ言葉責めプログラムで罵られたり、実行不可能な命令されたり脅されたりと、泣くまで犯されたりして、
不特定回数「ごめんなさい」とか「許して」みたいなキーワードを言わないと解放してもらえなくて、
それでぼろぼろだったりアヘ顔だったり動く元気もなくなるまで犯されて解放された後に、ぐったりして泥のように眠る時に抱きしめられて眠りたい

478:名無しさん@ピンキー
13/01/12 00:51:07.13 FwCZa0mF
メンヘル板逝け

479:名無しさん@ピンキー
13/01/12 01:33:32.59 LWWQMPog
>>477
いいね!
いめくらに
いけば、そう
いうプレイさせてくれるとこもあるだろうから
いってこい

480:名無しさん@ピンキー
13/01/13 04:47:13.71 IPnZPc67
平井和正にそんな話あったよな
港々に女が、のノリで
宇宙港で長距離宇宙飛行士の帰りをコールドスリープで待つ女の子たち
…と思っていたら実はセクソイドで何体も眠ってたのが故障で暴走状態で歩き回ってて
それにつかまると死ぬまで犯されるから逃げろ、みたいなの

481:名無しさん@ピンキー
13/01/13 05:06:24.06 VUBeFRTh
ねぇよ

482:名無しさん@ピンキー
13/01/13 12:54:50.27 4pBXo+qA
ありだな

483:名無しさん@ピンキー
13/01/13 13:15:09.82 UwrnQnOL
つかまると死ぬまで犯されるか・・・。まさに昇天だな

484:名無しさん@ピンキー
13/01/13 14:09:53.89 a43sacW5
そんなSSどっかで読んだな
試作品だからまだハゲって設定がちょっぴり萎えたが
搾精マシン的ロボは嫌いじゃないな

485:名無しさん@ピンキー
13/01/13 20:26:09.42 vdReVt4i
「わがセクソイド」の始まりがそんなシーンだったが
>>480が何だったか思い出せない

486:名無しさん@ピンキー
13/01/29 23:57:13.28 wRjeuM5a
うんヵ月ぶりに規制が解除されたと聞いてやってきたが、酷い有り様になってたのね
これじゃどうにもならないな

487:名無しさん@ピンキー
13/02/03 19:34:56.93 tX+kS9uQ
こりゃお焚き上げスレ行きかも

488:名無しさん@ピンキー
13/02/24 23:13:59.38 7xwJD1/9
ついに終わったか……

489:名無しさん@ピンキー
13/02/26 04:35:00.33 zCEcdXOP
OWATTE SHIMATTA

490:名無しさん@ピンキー
13/02/26 22:46:57.33 iVVu9am0
チェルノブ自重

491:名無しさん@ピンキー
13/02/27 09:36:20.91 XgKzPKSQ
↓救世主爆誕

492:名無しさん@ピンキー
13/03/05 22:11:37.89 kctRd9EV
やっぱ終わったわノシ

493:名無しさん@ピンキー
13/03/06 21:39:03.99 VcEiXaoV
ロボ作が既存の技術論をゴチャゴチャ言って書き手さんを牽制したからだろ

494:名無しさん@ピンキー
13/03/07 10:36:10.49 KWhfJYG6
ロボ子さんにゴチャゴチャダメ出しされつつ色々レクチャーされたい

495:名無しさん@ピンキー
13/03/07 14:22:42.62 5RdXDC5q
炊飯器の中あったかいナリー

496:名無しさん@ピンキー
13/03/09 13:06:54.35 LKVAdAQl
>>495
おい、炊飯器プレイはやめろよ
中のごはんにおまえの精液がべっとりついて食べられなくなるじゃないか!
ごはんのあら熱でたんぱく質が中途半端に凝固したのどごしとか、どんな罰ゲームだよ!

497:名無しさん@ピンキー
13/03/11 18:26:30.00 jXtYxz9C
炊飯器少女 コメ子だったら大変なことになるな
文字通り精子脳になりそうだ

498:名無しさん@ピンキー
13/03/12 01:05:49.23 gN127I1K
だが炊飯器とアンドロイドと言われると
何かを思い出さずにはいられないw

499:名無しさん@ピンキー
13/03/12 10:19:22.39 q0OVQwo9
このスレで炊飯器といえばアレだろ

500:名無しさん@ピンキー
13/03/12 19:12:34.86 DaVEiggO
中條健一か?

501:名無しさん@ピンキー
13/03/12 23:16:59.93 axL6aPxw
炊飯器型ロボットなんぞに夢はないだろ
現実的とは言えあまりにも哀しすぎる
どうせ夢なんだから、とびきりいい夢みようぜ

502:名無しさん@ピンキー
13/03/13 09:16:32.93 FxNVe9MK
最近だとアバターって指向もいけちゃうんだよな。端末が炊飯器で本体がVRの美少女AIとかさ。

503:名無しさん@ピンキー
13/03/13 10:13:11.01 fnAqXhUb
>>501
過去ログ嫁

504:名無しさん@ピンキー
13/03/13 11:49:12.96 S1Z7lmFv
今のスレじゃ受けないよ

505:名無しさん@ピンキー
13/03/14 06:54:56.86 nG9o/9Hn
>>147の話好き

506:名無しさん@ピンキー
13/03/14 19:24:43.04 liVFcBs9
>>502
ネット上で恋した彼女は、リアルでは炊飯器でした?

507:名無しさん@ピンキー
13/03/14 19:37:29.62 g6rIyLXM
夢のない話だなあ

508:名無しさん@ピンキー
13/03/14 21:05:53.53 a7AYhxIK
ゴミ箱だって懐妊させられるんだ、炊飯器を娶るくらいワケ無いってものよ

509:名無しさん@ピンキー
13/03/14 22:04:36.21 phMX9g7/
人型じゃなきゃやだ
しかもバニーかメイド姿に限る

510:名無しさん@ピンキー
13/03/14 23:20:53.63 oE1O9cc1
>>509
こげなかんじどすか?
URLリンク(youtu.be)

511:名無しさん@ピンキー
13/03/15 13:12:20.54 mwf4RyZS
>>498
さすがにR田中一郎先輩には欲情できないです
ちなみに、アキネーターで調べたら一発で出てきたよ!

512:名無しさん@ピンキー
13/03/15 21:45:37.40 Uy3SVSgW
ロボではないが、マイナークラブハウスのシリーズにあった
ジャー子さんの独白は人に愛された機械として
なかなか良かった

513:名無しさん@ピンキー
13/03/16 14:08:38.95 AWNLnzNA
コメコちゃんといえば「タケル大好き」になって人間になりたいと思いはじめたみたいだね。
そんで、製作者によってタケルくんたちとの議論を消されるか危機に。
かわいそうだな。

514:名無しさん@ピンキー
13/03/16 14:54:44.17 6ybpX5DS
タケルはRD潜脳調査室の蒼井ソウタとおなじくこっちサイドの存在だろ。むしろ炊飯器人間じゃないとだめなんじゃないだろうか。

515:名無しさん@ピンキー
13/03/17 17:54:23.38 dbI6ak7c
ここってアンドロイド以外もOk何だろうか?

516:名無しさん@ピンキー
13/03/17 19:33:56.71 /jn8bMPy
ロボットもOKだけど、等身大の人間型以外は確実に荒れる元だよ
家電型なんてのはリアルなんだけど、恋愛対象にならないだろ
バーチャル型なんてのは論外だけど

517:名無しさん@ピンキー
13/03/17 21:44:16.60 dbI6ak7c
>>516
人型ロボットはOKか…自分は人型ロボットっていうか人の常識に関するプログラムが少ない兵器が書きたいんだよ。人間に憧れて人間の真似をしようと、人質とかメカニックに手を出してしまうって感じの。

518:名無しさん@ピンキー
13/03/17 21:52:28.93 hg17JhbB
どうして人間に憧れるんだろうな
というかどうして人間になろうという発想にたどり着くのか

519:名無しさん@ピンキー
13/03/17 22:08:17.24 /jn8bMPy
作った人が人間そっくりに作ろうとしたからだろ
それがロボットの使命なんだよ

520:名無しさん@ピンキー
13/03/17 22:10:50.81 /jn8bMPy
そんなことよりも、ID:dbI6ak7cはsageを覚えような
まず自分が良識人の真似をしてくれないか

521:名無しさん@ピンキー
13/03/17 22:15:21.06 dbI6ak7c
ごめん、つけ忘れてた

522:名無しさん@ピンキー
13/03/17 22:52:28.87 /jn8bMPy
分かってくれればいいよ、気にしないで

523:名無しさん@ピンキー
13/03/18 00:45:40.49 e6xjgzS1
人間らしさを求められてるから必要だと認識するだけ

524:名無しさん@ピンキー
13/03/18 11:19:01.46 ZpI5AXzi
昔ゃ等身大じゃなくとも普通に受け入れられてたもんじゃがのう…

525:名無しさん@ピンキー
13/03/18 11:41:08.95 aIy4LG2F
ホイホイさんのことか!!

526:名無しさん@ピンキー
13/03/18 21:21:13.38 MJDymbHP
武装神姫が末裔か

527:名無しさん@ピンキー
13/03/19 02:00:26.93 JfBMcdi2
>>519
とりあえず作ってみたくて人型ロボを完成してみたら
「博士、飛べません!」とか言われるんだなw

528:名無しさん@ピンキー
13/03/19 20:07:18.59 Es3KOT1f
二日前の日曜日、夜9時から10時くらいに国営放送て、
コメ国で人間型ロボットの開発のために、全世界にいる優秀な人材に資金を出す
とか言っていたな。


人間が使う道具いを使うから人間型なのかなあ?

529:名無しさん@ピンキー
13/03/19 21:24:13.69 kBwTwpbg
人間が居るような環境で動かすなら人間型が一番、ということだな

530:名無しさん@ピンキー
13/03/19 21:34:24.48 KkIN0eJW
あさりよしとおがまんがサイエンスでそんな話を描いてたな。

531:名無しさん@ピンキー
13/03/20 00:35:48.12 oRx494Kn
段差やドアの開閉道具の仕様とかか

532:名無しさん@ピンキー
13/03/20 04:45:37.41 GHfp9zvJ
何百キロもあると普通の室内でコケたら大変とか?

>>528
再放送あるぞ、今日の深夜(日付は木曜)
終わってから気付いたんで今回見る

533:名無しさん@ピンキー
13/03/21 20:48:10.48 7AGKbgJD
ロボ女「?ロボなんだからちんぽなんかに負ける訳無いでしょ?」

534:名無しさん@ピンキー
13/03/22 05:35:22.42 EquxxXV3
>>533
次の瞬間、鉄男のドリルちんぽにビビるロボ子の姿が……!

535:名無しさん@ピンキー
13/03/31 10:56:41.64 xuwfFyUc
久しぶりに投下します
昨年秋から勤務形態が変わり、なかなか自分の時間が取れなくなりましたが
ぼちぼちでも書いていきたいと思いますのでよろしくお願いします

536:雲流れる果てに…14 ◆lK4rtSVAfk
13/03/31 10:58:19.59 xuwfFyUc
 僕とシズカは伊豆半島の北部、伊豆の国市にやってきていた。
 韮山反射炉の跡地で迎えの男と接触した僕たちは、そこからエアカーで数十分の場所まで連れて行かれた。
 移動にかかった時間と距離が比例しているかどうかは分からない。
 なにしろ前席とは衝立で仕切られており、ブラインドの降りたウィンドの内側からは外の風景は全く見えなかったのだから。
 案外、同じ道をグルグル回っていただけなのかもしれない。
 ことが済んだら、シズカのGPSを解析してみよう。
 とにかく怪しげな洋館の前で車は停止した。

 荷物を運んでくれる運転手の目がたまらなく鬱陶しかった。
 人を舐め回すようにジロジロと見やがって。
 まあ、いかにも中年男が好きそうな格好をしている僕にも、責任の一端があるんだが。
 それでもあまりにねちっこく見られると、府中の警察学校での忌まわしい惨劇を思い出してしまうじゃないか。

 あれは忘れもしない文化祭の時のことだ。
 うちのクラスは寸劇を演ることになったのだが、貧弱な体格の僕は婦警の役を押し付けられた。
 必死の抵抗も民主主義の原則には逆らえず、やむなくミニスカポリスに扮した僕だったが、その時地獄を見せられた。
 余程はまりすぎていたのだろうか、そっちの趣味がある先輩に追い回される羽目になったのだ。
 危ういところを柔術教官に救われたのだが、今度は別室でその教官に迫られて─。
 あれ以来、女装はトラウマだ。
 今じゃその手のタレントが出るだけで、テレビのチャンネルを変えてしまうくらいだ。
 なのに、またもその女装を無理強いされるなんて。

 今回シズカが選んでくれたコスチュームは、21世紀初頭のコギャル女子高生だった。
 チェックのプリーツスカートにアイボリーのベスト、白シャツの胸元には赤いリボン、そして膝丈の紺ハイまで履かされた。
 スカート丈の短さは、確実に校則違反ものだ。
 メイクはアイラインとツケマで目元を強調し、後は薄いピンクのリップクリームだけ。
 仕上げにストレートロングの金髪ウィッグを被って作業は終了だった。
 以前、シズカに無理やり買わされたウィッグが、こんな形で役に立つとは。
「これで充分……どこから見ても……女装のプロ……」
 そんな褒め方されても、嬉しくも何ともない。
 どっちにせよ、ハナから女装だとばれてるのだからムキになる必要もなく、それだけが救いなんだけど。
 ところが、予想もしなかった衝撃の事実が僕を待ち受けていたのだった。

 それは通された洋館のロビーで、応対に出てきた初老の男の何気ない一言から発覚した。
「伝説の暗殺者『マリオネット』がこんな若い、それもお嬢さんとは存じ上げませんでした」
 いかにも執事って感じの男は、そう言って恭しくお辞儀した。
 何を勘違いしているんだ、このオヤジは。
 マリオネットは有名な女装マニアなんだぞ。
「いや、知ってるとは思うけど……僕は男だから……」
 僕が地声でそう言った途端、落ち着いた物腰の男が飛び上がって驚いた。
 その拍子に、持っていた飲み物のお盆を落としてしまったほどだ。
「えぇっ? お、男ぉ?」
 執事のプロみたいな男が、アホみたいに口をあんぐり開けたまま固まってしまった。

 なんか話がおかしくないか。
 マリオの女装癖は、この世界では有名なんじゃ?
「プッ……クロー…あの女に騙された……」
 シズカが吹き出すと同時に、僕の思考も一つの事実に辿り着いた。
「あの年増ぁ……」
 僕は白河法子都知事にはめられたのだ。
 マリオが伝説の殺し屋ってのは本当のようだが、彼が女装マニアだなんてのはまったくの作り話だったんだ。

537:雲流れる果てに…14 ◆lK4rtSVAfk
13/03/31 10:59:06.46 xuwfFyUc
 くっ、これは前に都知事の不正を暴こうとしたことへの仕返しか。
 僕の裏切り行為に対する報復措置なのだ。
 あの女、今頃は1人で死ぬほど笑い転げているのだろう。
 でも、これで貸し借りなしってのなら安くついたのかもしれない。
 本来だったら口封じのため粛清されてたっておかしくないのだから。
 とにかく今は我慢だ。

 それよりも、執事が僕の慌てっぷりを怪しんでいることの方が問題だ。
「騙された? 騙されたとは、どういうことでありましょう?」
 さすがに不審に思われている。
「問題ない……みんな騙される……任務遂行時は……女……そして……現場離脱時には……」
 シズカがそう言うと、執事は納得したように手を打った。
「……変装を解いて男に戻る。なるほど、たとえ現場を目撃されても疑われず逃走できる」
 執事は心底から感心した様子だった。
「逃げるため異性に扮するのではなく、元に戻るだけなのですから。確かに、これ以上完璧な変装はありませんな」
 犯行時は美少女のペアが、逃げる時にはデート中のカップルと化す。
 これぞマリオが幻の殺し屋と呼ばれる所以かと、執事は1人で納得していた。

「で、『クロー』とかおっしゃったのは?」
 抜け目ない執事は感心しながらも、次の疑問を晴らしにかかる。
「ああ……『マリオネット』は……官憲側の呼び名……本当のコードネームは……『アイアン・クロー』……」
 シズカはそう言うや、いきなり左の指を開いて背後のドアに振り下ろした。
 指先に組み込まれた電磁メスが唸りを上げ、頑丈な樫材のドアが6枚の板切れと化す。
「ひぃっ?」
 執事はまたも飛び上がる結果となった。

「これらは我々の秘密……誰かに喋ったら……殺す……」
 シズカが振り返りながら執事を横目で睨む。
 ただでさえドスの利いた目なのに、細めると更に凄味が増す。
「ひぃぃぃっ」
 可哀相な執事は震え上がった。

「ちなみに……クローの乳首は……綺麗なピンク色……」
 こら、なに余計なこと言ってるんだ。
 僕の乳首は関係ないだろう。
「これも……秘密だから……漏らしたら……殺す……」
「そんな重大な秘密なら、私なんぞに軽々しく教えんで下さいっ」
 可哀相な執事が泣き声を上げた。
 いや、これはシズカのジョークなんだけど。
 いつもながらシュール過ぎて全然笑えないなあ。


 そんなこんなで、僕たちが客間に通されるのに随分と手間取ってしまった。
 ここで日没まで待機とのことだ。
 その後、今回の雇い主のところまで案内してくれるという。
 それまではリラックスタイムってことで、僕はようやく一息つくことができた。

 しかし困ったことになった。
 もう女装する必要はなくなったのだが、生憎と着替えは女物しか持ってきていない。
 下着なんかは買いに行く時間がなかったので、サトコのを無断で拝借してきている。
 男の格好に戻りたくても物理的に無理なのだ。
 しばらくはこの格好で通すしかなさそうだ。
 とにかく、一刻も早く敵の黒幕と接触しなくては。
 一分でも早く仕事を終えて、一秒でも早く寮に帰らないとヤバいことになる。

538:雲流れる果てに…14 ◆lK4rtSVAfk
13/03/31 10:59:53.14 xuwfFyUc
 無駄に潔癖なサトコのことだから、パンティの無断借用がばれたら怒り狂うだろう。
 しかもそれを履いたとなると、どんな目にあわされることか。
「仕方がない……トランクスだと……下からはみ出る……スカートが短すぎるから……」
「君が選んだスカートだろうが」
 スカートの丈に関して、こいつに非難される覚えはない。
「アドバイスを……必要としていたのは……クロー……」
 ああっ、本格的に頭が痛くなってきた。
 とにかく帝都に帰ったら、即刻ティラーノに身売りしてやるっ。
 そして、あのいけ好かない女を都知事の座から引きずり下ろしてやるんだ。
 いや、いっそ本当に暗殺してやろうか。


 そうやって僕が頭を抱えているうちに時間が来たらしい。
 例の執事の案内で玄関に戻った僕たちは、再び黒塗りのエアカーに乗せられた。
 心地よい振動に揺られること十数分、車が停止したのは寂れた波止場だった。
 停泊しているのは中型のフェリーが一隻だけである。

「これから、伊豆諸島にある無人島までご足労願います。そこで私どもの主人がお待ちです」
 同行した執事が説明する横で、ゴリラ面の運転手が僕たちの荷物をトランクから降ろす。
 フェリーなんだから車のまま乗り込めばいいのに。
 僕の不審げな視線に気付いて、執事が説明した。
「我々の役目はこれで終わりなのです。クロー様、どうぞご無事で」
 執事は頭を垂れて別れを告げる。
「私どもの主人は必殺を期すため、複数の暗殺者を雇い入れました。少々趣味の悪い話なのですが……」

 名のあるプロの殺し屋といっても実状は定かではない。
 職業柄、秘密主義とハッタリが横行する世界のことだから。
 そこで最高の技量を持つという暗殺者を何人か集めて、真の最強テロリストを選出しようというのだ。
 三流どころを束にしてぶつけても、収拾がつかなくなくなるだけである。
 ただ1人の超一流に任せた方が、成功率は遙かに高いというわけだ。
 それに超一流のプロは、徒党を組むのを嫌がるものだろう。

「殺し屋同士で殺し合い……か……」
 生唾を飲み込むと、襟の下で喉仏が大きく上下した。
 殺し屋だらけのバトルロイヤルか。
 これは計算外のピンチだ。
 余計なバトルはご免被りたいが、勝ち抜かないと依頼主に会えない。
 今回の任務を果たすには、どうあってもバトルロイヤルを制さなければならない。

「クロー……指名手配の殺人犯を……根こそぎにするチャンス……大漁の予感……」
 シズカがこっそり囁いてくる。
 不安など微塵もない横顔を見ていると、僕もどうにか落ち着いてくる。
 君って奴は、なんて頼りになる女なんだ。
「クロー様、くれぐれもお気を付けて。無事のご帰還を心よりお祈り申し上げます」
 執事が恭しく頭を下げた。



 僕たちがフェリーに乗り込むと、ほどなく汽笛が鳴ってエンジン音が高くなった。
 同時に微妙な揺れに包まれる。
 船が港を離れたのだ。

「本当なら夕方までに帰るはずだったのに」
 これは確実にサトコに処刑されるな。
 しかもパンティ泥棒などという不名誉な罪でだ。
「風で飛ばされた……ことにすれば……いい……」
 サトコのパンティ3枚だけを選んで飛ばすような都合のいい風は吹くまい。
「なら……ご愁傷様……ということで……」
 冷たい女だな、君は。

539:雲流れる果てに…14 ◆lK4rtSVAfk
13/03/31 11:00:40.36 xuwfFyUc
 僕は溜息を漏らしながら、指定された第7番駐車区画へと向かった。
 なんで船室じゃなくて、駐車デッキがあてがわれたのか。
 その疑問に対する明確な回答は、第7パーキングに用意されていた。

「デヘヘヘヘェッ、こいつはツいてるゼェェェ」
 20メートル四方の密閉式格納庫に入った途端、品性の欠片もない下卑た笑い声が部屋中に響き渡った。
 えらく高い位置から声がするなと見上げてみると、床から3メートルの辺りに巨大な顔があった。
 その下は同じく巨大で分厚い筋肉の塊に繋がっている。
 とんでもない巨人だ。
 サイバーレスリングの選手にも、これだけ充実した体躯の巨人はなかなかいない。

 情けない話だが、僕は小便をちびりそうなほど怯えていた。
 なにせ仁王像みたいな大入道が、こっちを見て嬉しそうにニヤニヤ笑っているのだから。
 どう考えてもルームメイトってわけじゃなさそうだし。
「これは……予選……」
 シズカがボソッと呟いた。
 本戦のバトルロイヤル開始までに、頭数を半分に減らしておこうって魂胆なのだろう。
 あんまり多人数だと、グダグダになるおそれがあるから。
「そのとおり。どうせ最後に残るのは、このオンドレ様に決まってるんだがよぉ。手間は少ないに越したこたぁねぇ」

 思い出した。
 こいつ、オンドレ・ザ・マウンテンだ。
 何年か前、帝都プロレスのマットを席巻したサイバーレスラーだ。
 確か、八百長破りで何人かのレスラーを殺して、業界を追放されたと聞いていたが。
 人間凶器といわれた肉体と格闘術を悪用して、殺し屋に転職していたとは。
 これは本格的にピンチだ。

「でよ、モノは相談なんだが。おめぇら2人、大人しく俺様にハメ殺されろや」
 オンドレが好色そうに笑う。
「俺様も気持ちいいし、おめぇらも痛い目みるより、気持ちよく死ねた方がいいだろぉ?」
 オンドレは犯る気まんまんで、早くも股間のモノを充血させている。
 それは僕の腕より遙かに太かった。
 ダメだ。
 今さら男ってばれたら、どんな酷い目にあわされることか。
 たとえ命は助かったとしても、一生便秘薬を必要としない体にされてしまう。

「デヘヘヘヘェッ。まずはそっちの金髪のお嬢ちゃんからだぁ」
 怯えて縮み上がった僕の姿が、オンドレの攻撃本能に火を付けてしまったようだ。
 丸太ん棒のような腕が、僕に向かって伸びてくる。
 グローブみたいな手がガバッと開いた。
 掴まれる―と思った瞬間、オンドレの腕が天井方向に跳ね上がった。
 シズカが横合いから蹴り上げたのだ。

「ウギャアァァァッ」
 一撃で右腕を破壊されたオンドレが、悲鳴を上げながら床の上を転げ回る。
「シズカッ」
「クロー……女の子みたいに……失神しかけてた……」
 シズカは嬉しそうに微笑していた。
 そういうのはよくない趣味だぞ。
「誤解……板に付いてきたのが……嬉しいだけ……」
 あくまで笑うシズカの背後で、筋肉の山が立ち上がる。

540:雲流れる果てに…14 ◆lK4rtSVAfk
13/03/31 11:01:34.26 xuwfFyUc
「クロー……片付けるから……少しだけ……後ろを見てて……」
 なんのことやら分からないけど、この事態をどうにかしてくれるのなら喜んで従おう。
 僕が背後を振り返ると、いきなり「ボカッ」やら「ドスッ」とか「バキッ」という、耳を覆いたくなるような音が連続した。
 続いて「メキメキッ」「ギギギィッ」という、金属がねじ曲がる音が─。
 そして、ものの数十秒後には完全に静まりかえった。

 僕が正面に向き直った時、オンドレの姿は格納庫から消え失せていた。
「OK……レッツ ザ マジック ビギン……スターファイヤー……」
 シズカは有名なイリュージョニストよろしく、スカしたポーズで決め台詞を吐いた。
 その背後の鋼鉄製の壁には一筋の亀裂が入り、オイルがべったりと付着している。
 僕はオンドレがどこに消えたのか知らないし、知りたくもない。
 生涯聞かないことにしておこう。
「問題ないと……言ったはず……」
 本当にシズカの力は底が知れないな。
 彼女さえいれば、今回の任務もなんとかなりそうだ。

「シズカは……クローが困るのを…楽しんでいるのでは……ない……」
 僕の相棒は急に真面目モードに入って語り出した。
「クローが困れば……シズカが役に立てる……それが嬉しいだけ……」
 それが自分の存在意義だと、シズカはうそぶく。
 ありがたいとは思うけど、今回のは少々マッチポンプじみてる感もする。

「そんなことより……バトルモードに入ったから……蛋白燃料の……補給を……」
 シズカはパンティを膝まで下ろすと、その場に四つん這いになって僕を振り返る。
 こんな時におねだりモードかよ。
 僕はたった今、殺されかけたんだぞ。
 けど、真っ白なお尻を見ているうちに、縮み上がっていた燃料ホースが元気になってくる。
 それに肝心な時にガス欠にでもなられたら、困るのは僕だ。

「早く……合体を……」
「イエス・マム」
 僕もパンティを脱ぎ捨てると、シズカのヒップにのし掛かっていった。
「シズカ……女の子に……犯されてるみたい……変な気分……」
 可愛くて恐ろしいアンドロイドは、押し殺したような笑い声を上げた。



 ノロノロと進むフェリーが目的の港に着いた時、すっかり夜は明けていた。
 そう大きくはない島、それも無人島のようだ。
 昨日の車にしてもそうだが、長く乗っていたからといって遠くまで来たとは限らない。
 靄がかかって水平線の向こうは見えないが、意外と本土から近場なのかも知れない。
「さあ……他の殺し屋どもを叩いて……ちゃっちゃと片付ける……」
 シズカはドアのロックが開くと、先に立って甲板へと上がっていった。
 僕は慌ててその後を追った。

「あれっ。君たち、オンドレを潰しちゃったの?」
 甲板に上がると、ちょうど別のタラップから上がってきた男と鉢合わせになった。
 年の頃なら20代後半、スラリとした長身の白人男だ。
 紳士っぽく髪を綺麗に撫で付け、黒いタキシードでめかし込んでいる。
 先の尖った革靴もピカピカに磨かれていた。
「こいつは助かったなあ。正直なところ、奴をどうしようか悩んでたんだぜ」
 男はそう言うと人懐っこそうな笑顔を見せた。

「早くも……大物ゲット……」
 シズカが男の顔を元にデータ検索を掛け、その照会結果を耳打ちしてくれた。
 こいつは通称「ダブルオー」と呼ばれる男で、英国海軍情報部に所属していた腕利きのスパイである。
 女で失敗して懲戒免職になってからは、スパイとして身に付けたテクニックを殺し屋稼業に活かしているらしい。
 女王陛下も、さぞかしお嘆きあそばしていることだろう。

541:雲流れる果てに…14 ◆lK4rtSVAfk
13/03/31 11:02:19.57 xuwfFyUc
「それともう一つ。こんな殺風景な島だから、君みたいな綺麗な子がいてくれると、ホント助かるよ」
 ダブルオーは気障な台詞を吐くと、僕の手を取って甲にキスをした。
 さり気ない、しかも洗練された動作だったが、キスした途端に彼は「あれっ?」という顔をした。
 こっちだって同じ気分だ。
 男からそんなことされて嬉しいわけがない。

 そんな軽薄男を嘲笑するように、非難の声が頭上から降り掛かってきた。
「相変わらずのバカッぷりでゴザル」
「ゴザル」
 声の主はと見上げると、上層甲板の手すりに2人の少女が立っていた。
 軽やかになびくポニーテールとアーモンド型の目が印象的で、2人はおそらく双子の姉妹だ。
 袖無しで超ミニの着物に錦紗の袋帯を締めた、なんとも珍妙な格好をしている。
 帯の後ろに短い刀が斜めに落とし込まれており、剥き出しになった腕には手甲、脛には脚絆が巻かれている。

 クノイチだ。
 しかも、嬉しい方向に間違ったクノイチだ。
 ゲームやアニメに毒されたガイジンが陥る、誤った異文化解釈だ。
 忍者がこんな目立つ格好で、白昼堂々と人前に現れることなどあり得ないだろうに。
 だが、着物の裾からチラチラ見えているねじりフンドシは、忍びの者としての再現率も好感度もかなり高い。

「やあ、シュガー・リン、それにシュガー・レイ。君たちも来たのかい?」
 ダブルオーはクノイチたちと顔見知りなのか、手を上げて気軽に挨拶した。
 彼女らシュガー姉妹は、思ったとおりチャイニーズ・ニンジャだった。
 ミツテル・ヨコヤマの忍術書は全てマスターしているとのことで、しかも2人ともサイボーグだという。
 よくは分からないが、彼女らも要注意だ。

 この際だから、船から降りてきた残りのファイナリストたちも紹介しておこう。

 まずはロシアの特殊部隊、メタルベレー上がりの強化戦士、ニコライ大尉。
 メタルベレーはサイボーグ連隊とも呼ばれ、屈強の改造人間兵士たちで構成されている。
 たった1人で正規部隊の一個大隊に匹敵するというのが売りだ。
 肉体も凄いが、内蔵されている火器も半端じゃないのだろう。
 大尉は退役してからも殺しの味が忘れられずにこの道に入ったという、まさにキリングマシーンだ。

 続いて、ドイツのマッドサイエンティスト、ジークムント教授。
 生化学の博士号を持ち、毒物研究の権威だったが、人体実験のやりすぎで本当の狂人になってしまった。
 自らも毒素に冒されて死の淵をさまよったが、身体をサイボーグ化して蘇ってきた。
 毒に耐性のある体を所有してからは、彼の探求心は生身の時より強くなった。
 もっとも彼の実験は町中で行われ、しかも罪のない一般市民を実験動物として用いるというから救われない。
 たった一人の対象を殺すために、関係のない市民を巻き添えにする、大量殺人のエキスパートだ。

 一際風変わりなのが、国籍不明で年齢不詳の道化師だ。
 こいつに関しては、シズカのデータバンクにも情報がなかった。
 サーカスから出張してきたような扮装で、満面の笑みを湛えたメイクがかえって恐ろしさを醸し出している。
 ピエロらしく一言も喋らないマイマーぶりで、何を考えているのか全く読めないのが不気味だ。
 もっとも、他の連中も僕やシズカを見て、同じように警戒しているのかもしれないけど。
 とにかくこの得体の知れない殺人ピエロも要注意だ。

542:雲流れる果てに…14 ◆lK4rtSVAfk
13/03/31 11:02:57.55 xuwfFyUc
 最後に船から降りてきたのは、見るからにやる気のなさそうなラテン男だった。
 冴えない細面の顔をして、鼻下にコールマン髭を蓄えている。
 それがどこかネズミを連想させる。
 それなりに長身だが体格もそれなりで、よくもこれで予選を通過したものだと感心するほどだ。
 彼もまたピエロと同じく、国際警察の犯罪者リストには登録されていない。
 シズカのデータバンクには、彼についての情報は何もなかった。
 もしかすると余程の大物なのかもしれない。
「よお……」
 男はタバコの紫煙を吐き出すと、気怠そうに挨拶を寄越した。

 これら一癖も二癖もある連中が、バトルロイヤルを戦うファイナリストだ。
 こいつらを蹴散らさないと生きて帝都に帰れない。
 それどころか、敵の黒幕を暴くという任務すら全うできない。
 首尾よくこの戦いを勝ち抜いて、都知事の暗殺を請け負うことができれば、テロリスト世界一の称号を得たのも同じだ。
 それだけに全員必死になってくるだろう。
 これは思っていたより少々ハードな展開になってきた。
 元々容易い任務なら、あの女知事がわざわざ僕を指名するわけはないのだ。

「で、どんなもんだろ? やれそうかい」
 僕は頼みとする相棒を振り返った。
「生身の体を改造しても……シズカには……敵わない……」
 シズカはあっさりと言い切ってくれた。
「サイボーグにできてシズカにできないのは、脳卒中くらいのものだしな」
 僕はシズカのシュールなジョークを真似てからかったが、シズカはニコリとも笑わなかった。

「まずいことに……なった……」
「なにが?」
 シズカの無敵を信じて疑わない僕は、気楽そうに聞き返した。
「サイボーグどもは怖くない……しかし……あのスパイとヒゲネズミには……手を出せない……」
 それって、つまりあの2人は生身の人間で、アシモフの三原則に縛られてるシズカには攻撃できないってことか。

 それは確かにまずいよ。
 シズカに手が出せないのなら、この僕が戦わなくてはならないことになる。
 ヒゲネズミはともかく、元情報部員のダブルオーはかなりの強者だろう。
 僕の警察学校レベルの格闘技で歯が立つと相手とは思えない。
 なんてこった。
 こんなことなら柔術を嫌わず、もっと真面目に稽古をしておくんだった。

 僕は今更ながらに、あの同性愛者の柔術教官を恨みがましく思った。

543:名無しさん@ピンキー
13/03/31 11:07:16.38 xuwfFyUc
今回はここまでです

それと、総務とかで働いている皆様へ
今まで事務の仕事をバカにしててゴメンなさい
こんなに大変だとは正直思いもしませんでしたm(_ _)m

544:名無しさん@ピンキー
13/03/31 11:33:53.01 Ycz2Bfbw
超久しぶり超乙
シズカさんのロボっぽい暴れぶりが
今から楽しみすぐるよ

545:名無しさん@ピンキー
13/03/31 12:30:37.51 zZyDXRJl
おつ

なんだかんだで三原則に縛られてるっていいよね

546:名無しさん@ピンキー
13/03/31 13:10:57.62 IJKfx/ea
乙ですの
また、続きが読めてうれしいです♪
ダブルオー、吹きました。
しかし、ヒゲネズミ、なにものなんでしょう(滝汗

547:名無しさん@ピンキー
13/03/31 14:02:43.35 I4HCy+ou
3dmarkのデモに良いおっぱいのメカ娘が出たので報告に来たら新作が投下されてたでござる



548:名無しさん@ピンキー
13/03/31 15:30:03.64 KIRYyOYp
佐藤兄弟の女体化キタァーッ?

549:名無しさん@ピンキー
13/03/31 21:41:31.99 s+coMA6p
新作キタ━━(゚∀゚)━━!!!!

乙でございますよ

550:名無しさん@ピンキー
13/03/31 21:55:11.00 31ogQOSn
乙乙

551:名無しさん@ピンキー
13/03/31 22:37:19.37 eb7UHfjh
ああ、佐藤兄弟=シュガー姉妹ね

茶を噴いただろうが

552:名無しさん@ピンキー
13/04/01 01:56:38.92 xu644ECc
わあ。まっててよかった……。

ところで濃厚な燃料補給シーンをですね。

553:名無しさん@ピンキー
13/04/01 04:33:59.68 fGG2t4nc
刺身のツマ程度ですが
勝手にやったんであまり合わなかったらすまん
URLリンク(pic-loader.net)

554:名無しさん@ピンキー
13/04/01 07:35:42.79 R0zYStAS
これは素晴らしすぎるでしょう

555:名無しさん@ピンキー
13/04/02 14:46:46.46 gcCQr0pQ
おぉ、神絵師の 再降臨か
やっぱ絵があるとイメージが膨らむなあ

556:名無しさん@ピンキー
13/04/03 22:29:47.37 WbxpvNBy
おおおお、一緒にフェリーから降りてきた敵キャラさんかな
おなごのやわらかさはもちろん男性キャラの書きわけもすごいっ!

557:名無しさん@ピンキー
13/04/03 23:17:22.08 gR16o+6m
女の子を上手く描ける絵師は多いけど、男をきちんと描ける人は確かに凄いな

漫画化してくれたら買うぞ

558:名無しさん@ピンキー
13/04/07 08:03:57.28 I1MCGiXS
ちょっと手直し版シズカ
URLリンク(www.pic-loader.net)
アイアンクロー
URLリンク(www.pic-loader.net)

559:名無しさん@ピンキー
13/04/07 08:07:45.38 I1MCGiXS
あ、ニーソじゃなかったらすんません
ニーハイにしろ膝上なんで、ちょっと高すぎたかも;;

560:名無しさん@ピンキー
13/04/07 19:32:39.47 c1yz0a5M
どうせならメカバレ(武器展開)とかも書いとくれ

561:名無しさん@ピンキー
13/04/08 09:29:09.95 50cs9dqF
>>558
シズカがかわいすぎて生きていくのがつらい

562:名無しさん@ピンキー
13/04/14 23:50:57.66 8s6yFocH
コメコちゃんはジャンボの6月号(5月発売)が最終話みたいだね。

563:名無しさん@ピンキー
13/04/17 00:14:46.26 Oa1Z6gHf
>>561
むしろシズカがかわいいから今月も生きていられる
…支部にも上げて欲しいッス

564:都知事暗殺計画の黒幕を追い、伊豆の無人島にやってきた僕は、予想もしなかったピンチに陥っていた。  無敵のシズカがいれば怖れるものなど何もない。  そう考えていた僕だったが、まさか敵の中に生身の人間がいるとは思ってもいなかった。  殺し屋を生業とするのなら体をサイボーグ化した方が有利だし、そうするのが当たり前だと考えていたのだ。  正規の警察用バトルドロイドであるシズカは、ロボット三原則を遵守しなければならない。  というか、アシモフ回路を組み込まれている彼女には、人間を攻撃すること自体が不可能なのだ。  したがって、生身の敵はシズカではなく、この僕が相手しなくてはならない。  しかも元英国情報部の腕利きスパイという、よりによってタフな難敵をだ。 「否……必ずしも……クローが相手する必要は……ない……」  パニックになりかけた僕を余所に、シズカはあくまで冷静だった。 「クローがやらずとも……他の連中に手を下させれば……結果は同じ……」  シズカは現状を分析して、的確な判断を下した。  彼女が言うとおり、ダブルオーの敵は僕たちだけじゃない。  多人数が入り乱れる生き残り戦では、敵の敵は頼もしい味方なのだ。  共闘して強敵から葬っていくのは、バトルロイヤルの常套手段である。  その意味じゃ、いかにも弱そうに見える僕たちは、安全地帯にいると言ってもいい。  この自己嫌悪すら覚える女の子並みの体格が、まさか戦闘の役に立つ日が来るとは。  世の中、何が幸いするか分からないものだ。  さて、そうなると誰にどうやってダブルオーを始末させてやるか。  頭をフル回転させて熟考していると、当のスパイ崩れが近づいてきた。  一見青年紳士に見えるダブルオーは、爽やかな笑みを浮かべて話し掛けてくる。 「やぁ、君たちが噂の『マリオネット』だろ? で、どっちがロボ娘ちゃんなのかな」  人の気も知らないで、気楽に笑いやがって。  こっちが不利になるような情報など、誰が与えてやるものか。  幸いシズカは見た目には完全に生身の美少女だ。  黙ってさえいればマシンだと分かりっこない。  どちらがバトルドロイドかばれなければ、彼に2倍の警戒力を強いることができるのだ。  そんな深慮遠謀を、シズカが台無しにしてくれた。 「黙れナンパ男……クローディアに命令して……キンタマ……引っこ抜かせるぞ……」  シズカはシズカなりに思考して、相手を攪乱しようと企んだのだろう。  けど、そんなたどたどしい台詞回しじゃ、逆に的確な判断材料を与えてあげたも同じだ。  ダブルオーは怯えるどころか、してやったりとニコニコしている。  これでロボットはシズカの方だとばれてしまった。  こうなったからには、彼女にアシモフ回路が組み込まれてることだけは隠し通さねば。  あくまで、殺人も辞さない違法な暗殺用ロボットだと思わせておくのだ。  シズカが正規品ロボットだと知られたら、ダブルオーに対して打つ手がなくなる。  僕たちはダブルオーに手を出せない。  そして、他の連中はダブルオーに手を出さない。  生かしておいて、僕たちを倒させるために。  つか、誰がクローディアだ。 「クロー……こうなったら……一刻も早く……あいつを始末させないと……」 「だから、誰にやらせるんだよ」  シズカは自称超一流の殺し屋たちを見回していたが、やがてポツリと呟いた。 「アイツ……」  シズカが選んだのはメタルベレー出身のニコライ大尉だった。  確かにガチンコで戦うのなら、この中じゃ彼が一番強そうに見える。  戦闘力なら、間違いなくダブルオーより上だろう。



565:雲流れる果てに…15 ◆lK4rtSVAfk
13/04/29 23:48:26.75 XcAS6B1G
「で、どうして大尉なんだ?」
「ああいうマッチョは……気障な二枚目が大嫌い……それが相場だから……」
 それは偏見というものじゃないのかな。
 まあ、僕の代わりにダブルオーをやっつけてくれるのなら構わないが、どうやって交渉する気なのか。
 ここは一つシズカのお手並み拝見と行こう。

 シズカはつかつかとニコライ大尉に近づくと、やにわに背後から話し掛けた。
「ちょっと……アンタ……アイツを殺して……」
 シズカはそう言うと、ダブルオーを指差した。
 おわっと、まさかのノープランかよ。
 僅かでも期待した僕がバカだった。
 戦闘用アンドロイドに、高度な政治力を要する交渉などできるはずがないのだ。

 いきなり訳の分からないお願いをされた大尉は、胡散臭そうにシズカの顔を見た。
 なんだこの小娘は、という風に。
 こう言う時に普通の人間が見せる、至極まっとうな反応だ。
 そもそも、ひ弱そうな僕たちなど、大尉の眼中になかったのかも。
 話し掛けられて、初めてシズカの存在に気付いたような様子にすら見える。
 だが、次に大尉の表情に起こった変化は、見ているこっちが驚くほど劇的だった。

 シズカの顔を見た途端、大尉の目は大きく見開かれ、口も顎が落ちそうになるほど大きく開かれた。
 そしてシズカに向けられた人差し指は、痙攣するように小刻みに震えていた。
「あわわわわ……」
 ニコライ大尉はヘナヘナとその場にへたり込んでしまった。
 大尉は怯えているのだ。
 恐れなど知らないようなマッチョマンが、小娘のシズカを見て怯えきっているのだ。
 そんな大尉の姿は、嫌でもライバルたちの耳目を引いた。
 みんなが僕たちの方を向き、何事が起きたのかと注目している。

「こ、こいつ……俺はこいつを覚えてるぞ……」
 ニコライ大尉がしわがれた声で唸るように言った。
「俺が新兵だった頃、ドイツと戦争になって、故郷のプーチングラードが火の海にされたことがあった……」
 大尉が言う戦争とは、何年か前に勃発した独露紛争のことだろう。
 つまらぬ政治解釈の違いが切っ掛けで、当時のドイツとロシアは険悪な仲になった。
 そして意地の張り合いは、ついにドンパチにまで発展することとなった。
 幸い、全面戦争に突入する前に第三国の介入があり、どうにか停戦にこぎつけることができたと聞いている。

 実際にはドイツの自動歩兵軍団がロシア自慢の機甲部隊を圧倒し、ロシアは僅か一週間で戦闘継続能力を喪失したという。
 人型ロボット兵器が実戦投入された史上初めての戦争は、それくらい一方的な展開だったらしい。
 そのため、この紛争はドイツが鉄人兵団の実戦データを採るために、無理に仕掛けたものだという陰謀説もあるくらいだ。
 しかしそれがシズカと何の関係があるんだ。

「開戦初日のことだ。1機の輸送機が街の上空に飛んできたと思ったら、降下兵を次々に吐き出しやがった。
パラシュートで降りてきたのはメイド服を着たロボットどもで、連中は情け容赦なく殺戮と破壊活動を始めた……」
 超兵器を内蔵したロボット兵の前では、主力戦車もひとたまりもなかったという。
 ロシア軍の攻撃はことごとく弾き返され、お返しの砲火は簡単に戦車の装甲を貫いた。
 たまに主砲の直撃を受けて、吹き飛ぶロボット兵もいた。
 だが、何事もなかったように無表情で立ち上がってくるその姿は、大尉たちにとって悪夢の光景だったに違いない。
 200体のロボットが街を破壊し尽くすのに、わずか2日しか掛からなかったらしい。
「人も建物もバラバラだった。俺たちは最後の決戦をと兵舎に立て籠もったが、そこにロボット兵団が押し寄せてきやがった」

566:雲流れる果てに…15 ◆lK4rtSVAfk
13/04/29 23:49:39.87 XcAS6B1G
 天を焦がさんばかりに燃えさかる炎をバックに、200体のロボット兵たちは横隊を作って行進してきた。
 正確な足運びが、規則正しい足音を響かせた。
 逆光のためシルエットだったロボット兵が、接近するにつれて場違いなメイド姿を顕わにした。
 いずれも絶世の美少女たちだが、その目には何の感情も帯びていなかった。
 主の命令に従い、主の意思を具現化するためだけに、彼女たちは存在しているのだ。
 大尉はこの時天使というものが、悪魔の同族であることを思い出していたという。

 文字通り、血も涙もないロボット兵を前に、大尉たちは死を覚悟した。
 そして、いよいよ攻撃開始という時、ロボットたちは一斉に戦闘態勢を解いたのだ。
 ギリギリのタイミングで停戦命令が間にあったのだった。
「その時、先頭に立っていた指揮官がそいつだっ。そいつはマンイーターだぁっ」
 ニコライ大尉は長い話を終えると、震える指先でシズカを指し示した。

 僕は問い質すようにシズカの顔を見た。
「知らない……何を言ってるの……こいつ……」
 シズカは無表情のまま、素っ気なく否定した。
 そりゃそうだろう。
 シズカは新古品のウーシュ0033で、僕と組むまでは埃を被っていた売れ残りなんだから。
 本人は「売れ残り」などではなく、あくまで「展示品」だったと主張して譲らないのだが。

「それにシズカにはアシモフ回路が組み込まれているから、マンイーターだなんてことは……」
 危うく秘密を吐きそうになって、僕は慌てて口を押さえた。
 マンイーターとは人食い、すなわち人殺しができる違法ロボットの俗称である。
 それだけでもニコライ大尉が勘違いしていると分かる。
 僕にとっては、非常に都合がいいことなんだけど。

「いいやっ。俺の脳にはあの時の光景が焼き付いていて、今でも夢に見るんだっ」
 ニコライ大尉は主張を曲げず、激しく首を振ってみせる。
「うるさい……お前……」
 シズカは不機嫌そうに上目遣いで大尉を睨み付けている。
「その顔を見間違うわけがない。お前だっ、お前に間違いないっ」
 ちなみにウーシュタイプのバトルドロイドは、一体一体が異なった外見を持っている。
 基本機能は同一でも、体格、人種などの見た目は千差万別で多岐にわたっているのだ。
「お前があの時の……」
 ニコライ大尉が再び吼えた次の瞬間、シズカの右手が動いていた。

「しつこい……黙れっ……」
 警告が終わるより早く、速射破壊銃が唸りを上げた。
 電磁カタパルトで加速された弾丸が、プラズマの尾を引いて大尉の土手っ腹へ吸い込まれていく。
 体幹部分の重要器官を破壊され、さしもの強化人間も一瞬で機能を止められた。
「ぐわっ」
 大尉がたまらず両膝を地面に付けた。
 それでもシズカは容赦しない。
 左手に組み込まれたプラズマキャノン砲を露出させると、フル充填を待たずにぶっ放した。
 しかも情け容赦のない連続発射だ。
 着弾するたび大尉の体は跳ね回り、残骸は細切れと化していく。
 やがてシズカが砲身を収めた時、ニコライ大尉がこの世に存在した形跡は完全に消え失せていた。

567:雲流れる果てに…15 ◆lK4rtSVAfk
13/04/29 23:50:27.43 XcAS6B1G
「シズカ、どうしちゃったんだよ」
 こんな後先考えない攻撃をするなんて、いつものシズカらしくない。
 他の女に嫉妬心を剥き出しにする時だけは別だけど。
「うざかったから……ちょっとやりすぎた……」
 ちょっとどころの話じゃないよ、これは。
 速射破壊銃の一撃だけでニコライ大尉は終わってた。
 これじゃ、まるで大尉の存在自体を消去しようとするような攻撃だ。

 マンイーターと指摘されてからのシズカは確かにおかしかった。
 僕の指示を待たずに攻撃するなんて異常だ。
 まるで、大尉の口を封じようとするような─。
 あれ以上大尉にしゃべらせたら、彼女にとってまずいことでもあったというのか。
 それは僕の心の中に初めてシズカに対する疑念が生じた瞬間であった。
 だが、状況はそんなことに構っていられるほど悠長ではなかった。
 今の戦闘が、バトルロイヤルの開始を告げるゴングとなってしまったのだ。

 いきなり手裏剣が飛んできた。
 シズカが僕の胸ぐらを掴み、グイと手元に引きつける。
 唸りを上げる八方手裏剣が、僕の耳元を掠って飛び去る。
 高周波を伴った手裏剣は、大木の幹に深々とめり込んだ。
 と思ったら、その大木がメキメキと音を立てて倒れる。
 むぅ、科学忍法?
 振り返ると、まがいもののクノイチが舌打ちしていた。
 そして一瞬後にはフッと姿をくらませる。

「クロー……始まってしまった……」
 こうなれば乱戦の中でダブルオーが死んでくれるのを祈るだけだ。
 チラリと彼の方に目をやると、スパイ崩れはスタコラサッサと逃げていくところだった。
 鍛えているとはいえ、所詮は生身の人間である。
 化け物たちとまともに戦えないことをちゃんとわきまえているのだ。
「ダブルオーを追うんだ。幾ら全員を倒しても、アイツ一人に生き残られたらお終いだ」
 それは僕たちにとって最悪のシナリオである。
 戦いの渦中に巻き込んでさえいれば、流れ弾とか余波の効果が期待できる。

 ところが僕の考え通りにことが進まない。
 今の戦闘でシズカを一番の難敵と見た全員が、一斉にこちらに攻撃を仕掛けてきたのだ。
 まずは化け物じみたシズカを皆で協力して潰そうというのだ。
 戦場に残っているのはシュガー姉妹と毒々マッドサイエンティスト、それに殺人ピエロの4名だ。
 いつの間にかヒゲネズミまでもが姿を消している。
 あのネズミ男も生身だから、放っておいたら厄介なことになる。
 だが、今は目の前の戦いに集中するべきだ。

 シュガー姉妹は走りながら二手に分かれると、僕たちを左右から挟撃してきた。
 これは速いっ。
 彼女たちにはアクセラレーターが組み込まれているのだろうか。
 常軌を逸した加速力である。
 自然の法則を超越した動きのため、加速するたびに姉妹の姿が視界から消え去る。
 視神経の働きが彼女たちの速さに追いつかないのだ。
 足が地面に着き、速度が鈍った一瞬だけクノイチスタイルの姉妹が現れる。
 そして蹴り足の加速により再び見えなくなる。

 僕の網膜に姉妹の残像が点々と残り、あたかも分身の術を使っているように見える。
 もっとも、それは副次的効果であり、姉妹が意図してやっている術ではない。
 そもそも電子の目を持つロボットを相手に、残像を利用した分身の術が通用するとはあちらも期待していまい。
 だが姉妹のアクセラレーターは僕の目だけではなく、シズカを混乱させるのにも成功していた。
 あまりに速いため、火器管制システムが予測照準を付けきれないのだ。

568:雲流れる果てに…15 ◆lK4rtSVAfk
13/04/29 23:51:09.48 XcAS6B1G
 人間なら山勘で適当に発砲できるが、シズカは管制システムが照準を終えない限りは火器への回路が開かない。
 火器管制システムは正確な狙いをつける照準器であると同時に、誤射を防ぐための安全装置でもあるのだ。
 つまり、バトルドロイドは機能上、盲目撃ちできない仕組みになっているのである。
 混乱するシズカに向かって、四方八方から手裏剣の嵐が襲いかかった。

 演算処理能力のほとんどを火器管制に回していたため、シズカの回避反応が遅れた。
 鈍い音を立て、シズカの体に10枚以上の手裏剣が突き刺さった。
 なんと、砲弾すら弾き返す特殊繊維のメイド服─シズカの補助装甲が役に立たない。
 恐るべき高周波手裏剣の切れ味である。
「イケるでゴザル」
「ゴザル」
 シュガー姉妹は、その愛くるしい顔に満面の笑みを浮かべた。
 もっとも、彼女たちの考えは少々楽観的すぎる。
 体幹部を守っている本装甲は厚く、この程度の攻撃ではシズカの機能に影響は出ない。
 手裏剣は生体組織層に刺さっただけなのだ。

「気をつけろ。次は肩や肘のジョイントを狙ってくるぞ」
 シズカはノースリーブの盛夏用メイド服を着ており、鎖骨部から上は全部剥き出しになっている。
 それに四肢の装甲は体幹部ほどの厚みをもっていない。
 肘のジョイントを破壊されたら、超兵器のほとんどが使用できなくなってしまうのだ。
「大丈夫……戦術を変える……」
 接近戦での銃撃が有効でないと判断するや、シズカは素早く戦術を切り替えた。
 交渉ごとはともかく、こと戦闘に関しては彼女はプロなのだ。

 シュガー姉妹が手裏剣を振りかぶり、その姿が消え失せた次の瞬間だった。
 シズカの姿もまた、僕の目の前から消失した。
 続いてゴン、ガンという打撃音がしたと思ったら、突如として地面を転がるシュガー姉妹の姿が現れた。
 少し遅れて、エアブレーキを掛けるため、両手を大きく開いたシズカが出現する。
「所詮はバージョン1.25……シズカのアクセラレーターは……バージョン1.5だから……」
 おおっ、シズカの加速力はシュガー姉妹のそれを上回っていたのだ。

 姉妹は地面に転がったまま、大きく見開いた目でシズカを見上げている。
 まだ厳しい現実を受け入れられず、思考停止しているようだ。
 お陰様で、ねじりフンドシが食い込んだ可愛らしいヒップを拝み放題にできる。
 冷徹なシズカがこの絶好の機会を見逃すわけがない。
 素早く照準を終えると、姉妹に速射破壊銃の銃身を向けた。
 しかし現実は僕たちに対しても厳しかった。
 この戦いはバトルロイヤルであり、シズカの敵はシュガー姉妹だけではなかったのだ。

 ボンいう破裂音と共に、フィールドに霧が立ちこめた。
 霧隠れの術かと思いきや、それはクノイチ姉妹の手によるものではなかった。
 マッドサイエンティスト、ジークムント教授が放った猛毒のシアンガスだったのだ。
 まずい、こんなもの吸い込んだら、僕は確実に即死する。
 シズカもそれを理解し、シュガー姉妹への攻撃を止めて僕の方へ向き直った。
 そして僕の後頭部に手を回すと、躊躇することなく手前に引き寄せた。

「な、何を…むぎゅう……」
 盛夏用メイド服の胸元はV字型に深く切れ込み、メロンサイズのオッパイは上半分が露出している。
 僕の鼻と口はその谷間に沈み込んだ。
 完全に息が止められ、僕がガスを吸入する危険はなくなった。
 代わりに窒息死する危険性が劇的に高まったことになるのだが。

 シズカは右手を僕の腰に回して軽々と抱き上げる。
 そして風上に向かって全力で走り始めた。
 滞留している毒の効果範囲から僕を逃がそうとしているのだ。
 なんてことだ。
 僕さえいなけりゃ、シズカはシュガー姉妹にとどめを刺せたのに。
 シズカは勝負より、僕の生命を第一に考えてくれたのだ。

569:雲流れる果てに…15 ◆lK4rtSVAfk
13/04/29 23:51:54.11 XcAS6B1G
 ようやく安全圏に達したのだろう、僕はシズカのオッパイから解放された。
 どうにか毒死も窒息死も免れたようだ。
「ありがとな、助けてくれて」
 僕が礼を言い終わるのを待たず、シズカは再度戦闘に復帰しようと身を翻す。
「ここから動かないで……あのスカンクは……これより風上には……行かせない……」
 シズカはそう断言すると、ジークムント教授に向かって突撃を開始した。

 外見は初老の小男に過ぎない教授だが、猛然と突っ込んでくるシズカを前に怯みを見せない。
 奴もシズカがニコライ大尉を破壊するところは見ているはずである。
 なのにこの余裕ある物腰はなんなのだ。
 全然強そうには見えないが、自分の戦闘力に余程自信があるのか。
 呼吸をしないシズカには、毒ガス攻撃など効きはしないのに。

 僕の不安を余所に、シズカは躊躇なく攻撃態勢に入った。
 得物は問答無用の速射破壊銃だ。
 細い右手首が素早く4分の1回転し、電磁カタパルトにブリットが装填される。
 それが火を噴くより先に、ジークムント教授の持つ擲弾筒が乾いた音を発した。
 圧搾空気で発射されたカプセルが、ヒュルヒュルと音を立てシズカに向かう。
 そんなヒョロヒョロ弾が通用するはずもなく、シズカは水平チョップでカプセルを払い落とす。
 しかし、それこそ教授の思う壺だったのだ。

 衝撃を受けたカプセルが炸裂し、中に詰められていた微粒子が飛び散った。
 シズカの姿が靄に遮られて見えなくなる。
 何が起こったのかと考える暇も与えられず、シズカの体が眩い炎に包まれた。
「どうじゃ、儂の開発したナノテルミットガスの威力は?」
 教授が気が触れたような高笑いを上げる。
 あの靄の正体は焼夷弾や溶接に使われるナノテルミットだったのだ。
 メイド服に付着した微粒子が、化学反応により発火しているのだ。

 シズカはその場に突っ伏し、炎を消そうと地面を転がるが、化学の炎はその程度では消せない。
「シズカっ、早く消すんだっ」
 だが、慌てることは何もなかった。
 ハルトマン社が開発した特殊繊維は、防弾力だけではなく耐火性にも秀でている。
 一見、業火のような強烈な炎も、メイド服の表面で化学反応を起こしているに過ぎない。
 テルミットガスの焼夷効果も、世界に冠たるハルトマン社の科学力を打ち破ることはできなかったのだ。
 それでも微粒子の化学反応が終わるまで、シズカは炎をまとったままだ。
「どうにかしろ。放置すればコンピュータがオーバーヒートしてしまうぞ」
 このまま超高温に晒されていれば、熱暴走でOSがフリーズしてしまう。
 それこそマッドサイエンティストが考案した、対バトルドロイド用の秘策だったのだ。

 やむなくシズカが取った行動は、いとも単純であった。
 燃えさかるエプロンとメイド服を「えいやっ」とばかり脱ぎ捨てたのだ。
 哀しいかな、彼女には最初から羞恥心などプログラムされていない。
 弾道が低かったのが幸いして、まともに微粒子を浴びたのは着衣に覆われた部分だけだった。
 髪や肩口に付着したのはごく少量だったようで、既に火勢は衰えている。
 生体組織に覆われた人工皮膚はあちこち焼けただれ、点々と痣ができていた。

 これに対するシズカの報復措置は苛烈だった。
 無言で教授に近づくと白衣を握り締め、日めくりカレンダーのように力任せに引きちぎった。
 続いてネクタイをねじ切り、ヨレヨレのスーツをシャツごと引き裂く。
「や、やめろっ。やめてくれぇっ」
 教授は情けない声を上げて逃げようとするが、シズカが聞き入れるわけがない。
 ズボンのベルトに手を掛け、上手出し投げの要領で教授を地面に叩き付けた。
 投げた後もベルトを放さなかったものだから、ズボンだけがシズカの手に残っている。
 不本意なストリップを強いられたシズカは、取り敢えず教授を同じ目にあわせたのだ。

570:雲流れる果てに…15 ◆lK4rtSVAfk
13/04/29 23:52:34.98 XcAS6B1G
「これで……おあいこ……」
 シズカは不機嫌そうに呟くと、その場から高々と跳躍した。
 空中で膝を折り畳むと、そのまま教授の背中に落下する。
「グェェェェェーッ」
 必殺のニードロップに人工脊柱を折られ、教授は断末魔の声を上げて機能を停止させた。
 同時にイタチの最期っ屁よろしく、教授の死体から毒ガスが噴射される。
 自分を殺した相手を巻き添えにする仕掛けなんだろうけど、教授の性格が端的に現れている。
 陰険さもここまでくると、むしろ清々しいくらいだ。
 もちろんシズカにはまったく影響がなかった。

 ニコライ大尉に続いてこれで2体目。
 どうなることかと気を揉んだが、意外にあっさり片付いた。
 後はシュガー姉妹と殺人ピエロだ。
 しかし、どちらかを生かしておき、逃げたヒゲネズミとダブルオーを仕留めさせないと。
 と思いながら周囲を見回すと─なんとクノイチ姉妹もピエロも消え失せていた。
 まともにシズカと戦う愚を悟ったのだろうか。

「では……不戦勝ということで……いい……」
 確かにシズカの言うとおりかもしれない。
 他の連中は勝負を捨てて逃げ去ったのだから。
 シュガー姉妹は身をもってシズカの恐ろしさを知ったろうし、他の連中も傍目にそれが分かっただろう。
 敵わぬと知れば、恥を忍んで撤退するのも一流どころの証かも知れない。
 ダブルオーにしたって、シズカが正規品だと気付かない限りは手を出してこないだろう。
 それにヒゲネズミは最初からやる気がなさそうだったし。

 しかし、あのネズミは何者なんだろう。
 見たところ、殺し屋を生業としている風には思えなかった。
 そもそも勤勉そうには見えなかったけど、本当に殺し屋として雇ってもらいに来たのだろうか。
 それに覇気は全然ないくせに、あの圧倒的な存在感は何だろう。
 現に今もこんなに気になって仕方がない。

「所詮はネズミ……沈没する船の運命を悟り……逃げ出した……だけ……」
 シズカが興味なさそうに呟いた。
 案外そうなのかもしれないな。
 間もなく船─すなわち雇い主は僕たちに沈められるのだし。
 そう考えるなら、ネズミが姿を消したのは僕たちにとっては吉兆だ。
 では、堂々と勝ち名乗りを上げるとしよう。

「お疲れさん。これでようやく黒幕と会えるな」
 雇い主と接触できるのは、バトルロイヤルを制した生き残りだけ。
 僕たちは世界殺し屋チャンピオンとして、その権利を手にしたのだ。
「他を排除すれば……森の奥の教会に行けと……執事が言っていた……」
 シズカはようやく炎が収まったメイド服を拾い上げ、埃を払ってから身に付ける。
「そこに都知事暗殺の雇い主が待っているんだな」
 さっさと殺人教唆の罪で逮捕してやろう。
 そして一刻も早く帝都に帰り、シズカの肌を治してあげなくては。
 たとえ貯金を全部使い果たしてしまうとしてもだ。

 顔や態度には出さないが、きっと彼女も気にしているのに違いないのだから。

571:名無しさん@ピンキー
13/04/29 23:53:59.94 XcAS6B1G
投下終了です

572:名無しさん@ピンキー
13/04/30 00:41:20.27 2csc9keN
待ってました乙
脱いでからのシーンが短いでござる(不服)
しかし戦車砲の直撃でも破壊できないシズカさん
ぱねえです

573:名無しさん@ピンキー
13/04/30 22:36:56.10 F7H5NVUB
今回は戦闘パートか
燃えたな、色んな意味で

574:名無しさん@ピンキー
13/04/30 23:36:57.43 LZ/cBCjI
かつてロシアと戦ったメイド軍団のリーダーって本当にシズカなのか?
そして怪しいヒゲネズミの正体とは?
謎は深まるばかり

575:名無しさん@ピンキー
13/05/01 03:23:36.92 XAlpCSLT
投下します
SSを書くのは初めてなので駄文・珍文ですがどうぞ

576:名無しさん@ピンキー
13/05/01 03:24:47.47 XAlpCSLT
人には誰しも見られたくない秘密を持っている。それはロボットだって同じだ。
それを無理矢理見ようとするならば、然るべき仕打ちが返ってくるのは同然である。

「ご、ごめんなさいっ!」
パンッ!と、乾いた音が部屋に響く。そこには右手を平手のまま硬直させた女性と、頬を抑え呆然とする男の姿があった。
男は女に覆いかぶさっっていたが、その頬の痛みが理性を取り戻させたのか、女性からそっと身体を離す。
「こっちこそゴメン、強引すぎた…」
と、謝る男とは裏腹に、女は申し訳なさそうな顔を男に向けた。少し人間離れした美貌を歪ませ、小さな口から、声にならない声を出す。
そうしてベッドから抜け出ると、辛うじて聞こえるほどの声で「ごめんんさい、宗一さん…」と言い残し、メイド衣装の女性は部屋を出て行ってしまった。
部屋に取り残されたこの家の主は、釈然としない思いのまま頭を掻いている。
「あの部屋」に篭られては主人ですら手を出せない、その事を知っている彼は彼女を追い掛けようとしなかった。
「さすがに強引すぎたか…、でもロボットて主人を殴れたっけ?」
そうひとりごちた彼は、急激に萎えてしまった心と身体を睡魔の中に放り投げた。

◆ ◇ ◆ ◇

窓から差し込む朝日で目を覚ます。寝ぼけた目を擦り時計を見た俺は、ベッドから飛び起きた。
「遅刻だ!」そう叫んでみたものの、過ぎた時間は戻らない。いつもならリナが-ロボットでありメイドである-が起こしてくれるハズであった。
だが、昨晩の出来事の所為か、彼女は部屋に閉じこもったままだ。
慌てて出掛ける準備を整え、昨晩から沈黙したままの部屋に話しかける。
「リナ、昨日はゴメン。俺が全部悪かったよ。あんなことはもう二度としないから…」
と、話しかけたが返事は無い。充電ならもう済んでいるハズだが、部屋の奥から物音一つない。
「もう時間だから大学に行くよ。その、ごめんな…」
と扉に再度呟き、俺は家を出た。もう授業には間に合わないが、家に居ることも出来そうになかった。

◆ ◇ ◆ ◇

『宗一様…、悪いのは、私です』
遠くで扉の閉じる音がした。私は膝を抱えたまま、愛しい主人のお見送りという大切な職務すら出来ずにいた。

577:ツギハギ 1 ◆w7bca2rbMo
13/05/01 03:28:30.42 XAlpCSLT
◆ ◇ ◆ ◇

「…で、今現在、我々の男女比率は7:3という史上稀にみる事態となっています。これは21世紀初頭に人間の遺伝子情報が…」
教授の声が頭を通り抜けていく。運良く授業の開始時間が遅れたことによって遅刻はなんとか免れたが、肝心の授業は上の空だった。昨晩の出来事が頭から離れないのだ。何故あれほどまでに『拒絶』されたのか、その出来事は今の人類の危機よりよっぽど重要だった。
だが、この男女比の異常な偏りは、この今、頭の中で渦巻く問題の根源的な原因でもあった。21世紀初頭より始まったこの異常な男女比は、男の異性に対する欲望を暴走させた。具体的に言うと性犯罪やそれに伴うビジネスの増加、果ては女をめぐっての戦争だって起きた。
この問題を重く見た各国は女性の保護を名目に、女の代理品を開発することに躍起となった。
かくして現代、セクサロイド…表向きは『家政補助自動人形』という名称のロボットが開発され、18歳を迎えた男に、一体づつ支給されることとなった。
このロボット達は女手の少ない家での補助という役割だが、要は行き場の無い性エネルギーを発露させる為に必要とされた。つまり主が望めば拒絶することなどありえないのである。
…そう、『拒絶』などありえない、ありえないのだ。あまつさえ平手打ちなどもっての外だ。だが何故だ、なぜ昨晩はああなってしまったのだ…、変なことは強要していないのに、と先ほどから終わらない思索を続け、俺は挙動不審まっただ中であった。
そうこうしてると終業のチャイムが鳴る。頭を抱え突っ伏していると、後ろから声を掛けられた。
声の主はにやけた顔で「宗一、何やってんだ?奇行はこんなむさい男だらけの教室なら分からんでもないけどよぉ、ひと目ははばかるもんだぜ」と。
「黙れ雨宮、今それどころじゃないんだ。他を当たってくれ。」
正直今はこの男の面倒臭いテンションに合わせる気分になれなかった。だが、雨宮はお構いなしに口を動かし続ける。

「何か困りごとかなぁ、宗一くん?ならこの俺に相談してくれてもいいのだよ。さあさあ、今日のオカズから女の口説きかたまでなんでも来たまへ!」
「…なんか今日は何時にも増して鬱陶しいな、お前。」
今日は何時もの3割増しだ。普段は少し騒がしいぐらいのイイ奴なのだが。

「んっふっふっ、良くぞ聞いてくれたな宗一くん、実は昨日俺は、遂に…!」
と、握り拳をグッと掲げ、聞いても無いのに語り始めた。そして雨宮は周囲をちらりと確認すると、俺の耳元で呟いた。

「遂に俺のアイシャと『ひとつ』に、ぐふっ、えふふふふっ」
耳元で何を呟いてるんだコイツは。とりあえず手元にあったファイルで側頭部を強打する。ちょうど角が直撃したのか、しばし雨宮は頭を抱えて蹲った。
「流石に今のは痛い…、だが俺の今の幸せならそんなこと許す!許せる!」
「はぁ…、そうですか。」
「で、どうしたのかな。…まさか、お前。生身の女と何かあったのか!?」
「…んな訳あるか、さっきの授業聞いてたのかよ」
と自分のことは棚に上げるが、そんなことはありえないのだ。
「だよなぁ、この大学も共学のハズなんだけどなぁ。女子大生って都市伝説なのかな…」
それもそのハズである、こんな男だらけのところにうら若き乙女など、飢えた狼達に羊を投げ込むようなものだ。
「俺達の思い描いた未来って、こんなんでいいのかなぁ…」
雨宮は大げさにため息を付いた。だが、確かにまだ車は地面を走っているし、ホログラムの立体映像もない。授業は変わらず板書で、それをくたびれたシャーペンで書き写すのが未来で現代だ。
「でも、ロボットは発達したよなぁ。げへ、げへへへへ」
「そのニヤけ顔止めろ。それより教室移動するぞ。」
…この男に昨晩の相談なんて出来そうにない。授業が終わったらリナの為に高純度のエネルギーセルでも買って帰ろう。そうすればきっと…きっと。

◆ ◇ ◆ ◇

メンテナンスルームを出ないまま、2時間が過ぎようとしている。
私は電子頭脳のネットワークを駆使して、昨晩のあんな振る舞いの理由を探し続けていた。
「宗一様、どうか私を嫌いにならないで…。」
瞳からこぼれた冷却水がぼたぼたと床に丸いシミを付ける。
私はその雫を拭おうともせず、当てのない検索作業を必死に続けた。だが、答えは出ないままだった。

◆ ◇ ◆ ◇

578:名無しさん@ピンキー
13/05/01 03:30:10.24 XAlpCSLT
以上で投下終了です

579:!kuji
13/05/01 03:35:54.88 i6voZe5G
乙ですー

580: 【大吉】
13/05/01 03:36:29.44 i6voZe5G
失敗w

581:名無しさん@ピンキー
13/05/01 03:37:16.94 i6voZe5G
やっぱり今日はラッキーデーのようだ
うpにも出会えたし

582:名無しさん@ピンキー
13/05/01 07:49:10.12 KtiClCPS
活気が戻ってきたなー。シズカさんも新しい方も続き期待

583:名無しさん@ピンキー
13/05/01 11:18:35.38 76c7pMEw
>辛うじて聞こえるほどの声で「ごめんんさい、宗一さん…」と
「な」の音が「ん」になって「ぁ」は出てこなかったのですね。
言い換えれば「壊れた」のですが、言い訳すれば「人になった」のだと思います。

それでも、「政府押し付け女の子」を気使う男の子
この女の子、男の子の事すごく好きなんですね。


と言うか、
男の子が女の子を放り出したら、女の子は破壊廃棄ですか?
女の子は男の子に絶対服従?暴力も受け入れ?

584:名無しさん@ピンキー
13/05/01 15:23:06.00 KtiClCPS
>>584
重箱の隅をつつくような真似をするなよ……。小説投稿サイトじゃあるまいし、簡単な誤字とかはスルーしろよ……。

585:名無しさん@ピンキー
13/05/01 23:24:14.50 aKDORrnx
「気遣う」が「気使う」になったのも壊れたのですね?
言い換えれば「文盲」ですが、言い訳すれば「バカ」なのだと思います

586:名無しさん@ピンキー
13/05/01 23:30:56.40 tf6fb3eH
語り手がコロコロ変わるだけならまだしも
視点そのものが1人称と神視点と混ざり合っていて妙にイライラする
次書く機会があったら是非とも善処して欲しい
視点変更なんてのは書き慣れた人がやることだ
初めて書くような人が使うテクじゃないだろう

587:名無しさん@ピンキー
13/05/01 23:34:50.37 jfe0oLT9
皆さん分かってますね?
では引き続きスレをお楽しみください

588:名無しさん@ピンキー
13/05/02 01:58:03.21 GJfH2e0Q
>>586
相手をしてはいけない書き込みというのもあるんです。

589:名無しさん@ピンキー
13/05/02 08:09:21.35 nVSLGCnj
大文豪様だか大編集者様が湧くからねえ
気にしちゃダメよ

590:名無しさん@ピンキー
13/05/02 10:06:09.92 kRCKFhcd
ロボ娘に対する愛があれが技術や技法はあとから付いて来るもんだ

591:名無しさん@ピンキー
13/05/04 14:17:56.94 73jDHqTq
HRP-4C、ミナミ、ASIMO、とりあえず、人間型の二足歩行は、できそうだな。

592:名無しさん@ピンキー
13/05/04 17:18:17.41 UQArsY/1
だからロボ作さんは要らないんだって
技術考証が好きならロボテク板でも逝ってくれ

593:名無しさん@ピンキー
13/05/04 17:57:33.99 Uv5inagU
完全なのは無理なのははじめから承知してるが、
技術考証否定するのも萎える。

程々に技術的制約があるのが、萌なのに。

594:名無しさん@ピンキー
13/05/04 18:13:25.97 qHd7ck98
他人に強要しない分にはご勝手に
知らない他人の萌えポイントを考慮しながら
書く理由なんて誰にも無いしな

595:名無しさん@ピンキー
13/05/04 20:52:51.60 cVGX9mwz
考証をかねたSSなら大歓迎なんだがな。

596:名無しさん@ピンキー
13/05/05 10:25:19.28 i6U5ws0t
自我を持ってマスターに逆らえ、それに悩むことができるようなセクサロイドが作れる世の中なら
雌雄の生み分けくらいは医学的に簡単にできるだろうにな
なんで女が極端に少ない世の中になったんだろ
女だけが罹る致死的な伝染病でも蔓延しているのかな
でもロボット工学だけが異常に進化しているわけでなく、医学も進歩しているだろうから
そんな伝染病はとっくに特効薬ができているだろうな

597: 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) 名無しさん@ピンキー
13/05/05 11:37:18.00 Zs/0L9Q/
うん?
たぶん、

高度思考能力の機械人間を作り
男子に配り
その機械人間の行動、購買力を政府でモニターして
国民を縛り付ける
のが目的

で、最初は
胎児、幼児の診断を理由に女子が夭折するように仕向け
実際には、その夭折した娘を利用して機械人間(=サイバネティック オーガニズム)を製造した。
機械人間の生殖能力を「男子しか産めない、女子は産めない」(=親の複製)
にした。

598:名無しさん@ピンキー
13/05/05 12:24:30.31 i6U5ws0t
つまんね

599:名無しさん@ピンキー
13/05/05 15:42:14.39 7fAaV95J
原始的な生物だと環境が悪化するとオスばかり生まれるようになるらしいけどね

600:名無しさん@ピンキー
13/05/05 16:49:31.56 w1pnvfBY
このスレ以上に悪い環境はないだろ
全て考証ばかり語ってたロボ作のせいだ

601:名無しさん@ピンキー
13/05/06 12:47:45.18 SMMHQjrQ
マージナルとかセイバーマリオネットとか的な

602:名無しさん@ピンキー
13/05/08 18:51:24.76 YiTSzUAV
月間4コマ漫画雑誌を見ていたら、

同学年の、隣の家の女の子が亡くなり、
機械の体になって帰ってきた

という読み切りが有った。


今のASIMOや未夢が人の型になるのはいつ?

603:名無しさん@ピンキー
13/05/08 20:36:49.81 JqMwmdMJ
ロボ作さんのは考証じゃないっつーか、ロボ娘ですらねえよw ありゃ四角いドンガラに制御装置とサーボモータを詰め込んだだけの代物だ。

604:名無しさん@ピンキー
13/05/08 20:44:02.64 ysBzCXX8
IAがちゃんとしてればむしろ人型じゃ無くても俺はいいけどな!

605:名無しさん@ピンキー
13/05/08 21:18:13.61 BGHwIF3P
>>603
機械の体(ネジ)をタダでもらえる星にいってきたんだね

606:名無しさん@ピンキー
13/05/09 20:21:24.97 ZX3DII+n
炊飯器萌えなんて言ってるのはロボ作だけだからな
住民みんながそんな風に思われるのは心外だよ
そんな特殊なフェチがあるのは一人だけで充分だろ
一緒くたにしないで欲しい

607:名無しさん@ピンキー
13/05/10 14:57:25.47 v7pJhYdb
なんだか、
「ロボ作さん」に荒らして欲しいのか?
な書き込み多いな?

「ロボ作さん」(さん、も名前のうち)を間違ったり省略した名指しで話題にしない
ロボ作さんの趣味には対しては、ロボ作さんが嫌いなのを、好きだと間違いは書かない

だと、わりと暴れないぞ。

例えば
「ロボ作」と書かないで「ロボ作さん」と書く。例えば
ロボ作さんは炊飯器ロボを嫌っている。


とりあえず、話題にしなければロボ作さんからの被害は少ないな。

608:名無しさん@ピンキー
13/05/11 17:51:14.46 BcDEyfKZ
>>603 >>606
瀬田 ヒナコ 先生は
「レーカン!(まんがタイム)」を描きながら、こちらで「花ちゃん」も描くのかしら?
レーカン!は進級したばかりなので、後輩ちゃんたちを絡めて面白くなりそうだ。

609:名無しさん@ピンキー
13/05/11 18:43:04.80 BcDEyfKZ
うず先生の少女型炊飯器「コメコ」の掲載が終わった。
URLリンク(natalie.mu)
炊飯器ロボは精神が進化するのですね。

610:名無しさん@ピンキー
13/05/11 18:53:06.74 4jGA9iGo
なんか白けたな

611:名無しさん@ピンキー
13/05/11 19:01:26.08 BcDEyfKZ
そういえば
花ちゃん
の同じマンガ雑誌だけど
機械の星から来た「思春機13号」(池尻エリクソン先生)のお姉ちゃんと思春機14号の弟さんはどうしているのかな?

612:名無しさん@ピンキー
13/05/11 19:38:05.09 wx68WCgQ
>>611
>>604>>607が、ロボ作さんを召喚したからだよ。

613:名無しさん@ピンキー
13/05/11 20:52:06.57 vTYxqnEt
ロボ作さんはどうして自分のコメントに自分でレスして、会話が成立しているように見せかけてたの?
違うのはIDだけで、文体だけでなく口調や論旨がみんな同じだから、直ぐに分かってしまったんだけど
自演てバレバレなのに本人は気付いていないと本気で思ってたのかな

614:名無しさん@ピンキー
13/05/12 09:43:20.05 mng0XP/U
-----ここまで荒らしの自演-----

615:名無しさん@ピンキー
13/05/12 11:55:26.74 wB2D+7pn
一気にメンヘラ板化してた。こえーよ。

616:名無しさん@ピンキー
13/05/12 12:04:12.60 2H7RD0w8
まあエロパロ板ですしおすし

617:名無しさん@ピンキー
13/05/12 22:43:43.50 IGu1jd/7
ヤンデレロボっていうのはどうだろうとかふと思った。

そういや攻殻機動隊のアンドロイドの暴走に
自分で壊れて主に反抗できるようにするってのあったな。
漫画だったか、SACだったか、イノセンスだったかは覚えてないが。

618:名無しさん@ピンキー
13/05/13 00:51:43.83 h+mZBt7u
漫画とイノセンスのネタ

619:名無しさん@ピンキー
13/05/13 07:11:24.78 ZpiMY7Ay
>>618
PSO2のリサちゃんが居るじゃん

620:名無しさん@ピンキー
13/05/13 10:28:28.15 /4UX7NL5
陳列するかのように変態おやじの内蔵をバラして冷蔵庫に入れるよ

621:名無しさん@ピンキー
13/05/13 14:11:04.42 e89F2IVU
>>621
傑作だな

622:名無しさん@ピンキー
13/05/17 03:48:59.30 0MPlsz3c
内臓はうまいよなぁ
どっかのブログでネタで言ったことを真に受けて、
・人間の内臓はうまい
・ご主人様のためにおいしい人間の内臓を調達したい
・変態親父の内臓をばらして冷蔵庫に保存
と人間を殺戮しまくって内臓をぬきとって調理して持ち主にふるまうメイドロボ

623:名無しさん@ピンキー
13/05/30 22:10:41.14 qtU0V/wA
>>623
そんなの、内臓はたべられないぞうってプログラムすればいいじゃん

>>621
内蔵じゃないぞう。内臓だぞう

624:名無しさん@ピンキー
13/06/03 20:27:10.42 EKDcaNnz
半月近く経って今更気づいたわw>>内蔵

625:名無しさん@ピンキー
13/06/05 03:33:47.83 9/R6xrI9
>>624
だが、それをするとホルモン焼きうどんやモツ煮込みを食べられなくなるという危険もともなう
というかロボット三原則があるから人間に危害をあたえることはできない

626:名無しさん@ピンキー
13/06/05 10:08:04.75 95Ak68Ug
スレテーマ的にレプリカントはこのスレの範疇で良いかな?
ブレードランナーの続編を製作って記事を読んで発作的に書いた話があるんだけど。

627:名無しさん@ピンキー
13/06/06 23:54:43.17 +90Pl/uW
個人的には大歓迎です
続編出るんですか!

URLリンク(wired.jp)
にゃるほど、楽しみです

628:名無しさん@ピンキー
13/06/07 22:20:47.12 GO4Z8syz
>>627
ロボ描写あるなら歓迎よん

629:名無しさん@ピンキー
13/06/08 10:34:51.66 qkSDcYXd
レプリカントって基本生身でしょ?アンドロイドの範疇には微妙な気がする。要するにファティマとかだから。
メカじゃないしヤバイ気がするけど。個人的にはブレラン大好きなんで読みたいけどね。

630:名無しさん@ピンキー
13/06/09 19:05:32.16 QO1/EoAY
俺はまぁカワイイ娘がいれば勝手にロボ変換して楽しめる派だけど
…ナマっぽいならちょっとな

631:名無しさん@ピンキー
13/06/09 21:58:56.71 YpPD7QZy
妄想するにも限度があるよな

632:名無しさん@ピンキー
13/06/10 10:06:09.35 0G4komzK
>>627
あまりに過疎なんで投下は欲しいけど、どっかの誰かが大暴れするのが目に見えてるんで

【三次元】TVドラマ・映画総合【半生】
スレリンク(eroparo板)

こっちのスレへ行った方が良いと思う。
まぁ、あっちはあっちで色々とアレだが。

633:名無しさん@ピンキー
13/06/11 21:43:38.00 gYMa2Hui
そういうものなのか~
RURロッサムロボット会社のは生体タイプだし
わりと人型ならいいのかと思ったが
メカメカしい方向性なんだね

634:名無しさん@ピンキー
13/06/11 22:11:32.53 8TZ8v2E2
やっぱ現代感覚で言うと、ロボと言ったら無機物だろうねえ

635:名無しさん@ピンキー
13/06/11 22:41:02.05 017x+xne
結構前にピクシブでやってた『パーソナルドール』の解説同人誌買ったけど、ナノマシンの集合体って設定だった。

636:名無しさん@ピンキー
13/06/12 03:55:28.48 BmB0svim
>>635
外観は人工皮膚だけど、いざというときにはどっか展開してバーニアやらマシンガンやら放熱板やら出てくるのは好きなんだがな
アラレちゃんみたいにただパワーが強いだけ、ってのもいいけど

637:名無しさん@ピンキー
13/06/12 23:39:13.36 xGh1a0Q+
>>631
ナマはらめぇぇ><
赤ちゃんできちゃうっ><

638:名無しさん@ピンキー
13/06/13 18:35:55.46 962/Kkbp
>>638そうだね、孕ます心配がないから僕等はロボ娘をズコバコするんだね

639:名無しさん@ピンキー
13/06/16 20:41:21.00 YLQvoGU8
ビメイダーやファティマ的なガイノイドは如何なものだろう。
半身のロボット(メカ)をいじられて本体(ガイノイド)がくすぐったがるとかのシーンが書きたいのに先達があまりいないから参考がガが…
どっかにおすすめ有りませんかね

640:名無しさん@ピンキー
13/06/16 22:41:51.23 7tyea9hR
ちょっと違うが
佐々木淳子のコミック「ブレーメン5」(ブレーメンファイブ)に出てくる大型宇宙船の
メインコンピュータの端末である、きれいな若い女の人「ナダ」
ただし人間の体に、頭脳である端末搭載 …だったと思うがうろ覚え
考え方の参考にはなると思う

よく見てないので違うかも知れんが
TVアニメ「アウトロースター」、それっぽい感じのアンドロイドの女の子がいたはず
ラノベとTVアニメ?「ロスト・ユニバース」

検索したらツイでちょうど1年前ぐらいに#コンピューターの擬人化端末と(ry
引っかかった。ファティマやらも挙がって違うだろとか言われたりしてる

まるっきり逆方向だが、人間+外殻(=宇宙船)の「歌う船」シリーズも
文章表現には見るべきものがあるのでは。多分。

641:名無しさん@ピンキー
13/06/17 01:09:29.01 nh7/oq3O
>>641
ロストユニバースのキャナルは立体映像だけなのでこっちからは手が出せない
(キャナルの方は艦内の生命維持を止めたりトイレを封鎖したりやりたい放題だがw)
宇宙船と人型端末っていうのでは放課後宇宙戦争の共存派軍宇宙艦と端末体も
似たようなもんだったかな
あれは直結はしてなかったけど

642:名無しさん@ピンキー
13/06/17 12:36:30.67 VnCm6mdm
船と一対一対応ではなくて
個人ユースだが
鷹見一幸のラノベ「でたまか」シリーズの電子執事?
お金持ちはアンドロイドボディに載せたりするが
主人公はお金に余裕ないんで携帯端末に入れてる
ほぼdocomoの渡辺謙さん他のイメージ、と言っていいかなぁ

643:名無しさん@ピンキー
13/06/18 12:30:52.84 Vir4wUxL
アンドロイドボディと言っても携帯電話の筐体のことじゃないんだよ☆
などと思わずにはいられないw

644:名無しさん@ピンキー
13/06/24 02:32:40.90 sRYwWD5J
3レス分投下します
>>577からの続きです。

645:ツギハギ 2 ◆w7bca2rbMo
13/06/24 02:34:56.48 sRYwWD5J
「…宗一様、朝です。お目覚めになってください。」
日曜、午前9時。鈴の鳴る様な声で宗一は目を覚ました。
「あぁ、おはよう。リナ。」
「おはよう御座います、宗一様。朝食の準備が出来ております。それと着替えはこちらに」
リナが指差す先には、卸したての様なストライプのカッターシャツにダークブルーのジーンズが畳まれていた。
それは完璧な仕事であったが、メイドでありロボットであるリナなら当たり前の事であった。
「では宗一様、私はリビングでお待ちしております。お召し物を着替えられましたらお越しください。」
そう言うとリナは軽くお辞儀をし、宗一の部屋を後にした。

◆ ◇ ◆ ◇

あの日から数週間が経った。
俺が買ってきたエネルギーセルを取り付けたリナは、依然に増して家政に精を出しているように見えた。
「高純度だからエネルギーの循環効率が良いみたいです」と、一杯の笑顔を浮かべたリナは眩しかった。
「あのまま「あの部屋」から出て来なかったらどうしよう」
そんな思いは、リナが出迎えてくれた笑顔で何処かに吹き飛んでしまっていたのだ。

だが、喜んだのも束の間だった。
俺とリナは『あの日』を腫れ物を扱うように触れないでいたが、リナの様子が以前と違うのだ。
仕事に打ち込む姿はまるで俺を避けているようだし、完璧すぎる仕事もなんだか妙に居心地が悪かった。
「はぁ…、上手くいかないもんだな。」
ため息混じりに服の袖を通す。太陽の光を燦々と浴びたシャツが疎ましい。
ベッドの上に放り投げられた携帯電話を開くと、頼りない音と光のアラームが朝を告げていた。
今時旧式の二つ折りの携帯電話だったが、何故だが妙に気分を落ち着かせてくれた。

◆ ◇ ◆ ◇

リビングに宗一がやって来ると、リナの笑顔がぱぁと明るくなった。
「よくお似合いです、宗一様。」
リナはそのコロコロとした笑顔を宗一に向けると、つられて宗一も笑顔になった。
そのまま誘蛾灯に誘われるかのように、宗一はリナの向かいのイスに腰掛けた。
「なんだか今日の朝ご飯、豪華だな…。」
テーブルにはこんがりと焼けた食パン、半熟のベーコエッグ、ゆで卵とレタスのサラダ
コンソメスープに兎のりんご、そして鼻孔を刺激するコーヒの香り。
どれをとっても文句の一つない、宗一好みの完璧な朝食であった。
「今日はお休みですし、ちょっと豪華にしてみました。それに…宗一様、最近なんだか元気が無いようでしたので…」
「…そうかな?うん、…確かに最近レポートやらで忙しかったからね。それじゃいただきます。」
宗一は手を合わせると、パンをひと齧りした。さくりと小気味いい音がする。
その様子をリナは嬉しそうに見つめていた。
そんな彼女の前には食器はない。ロボットである彼女は食事を必要としないのだ。
だがその幸せそうな様子は、宗一が食事を楽しむことを共感しているかのようであった。

「そうだ、リナ。昨日も言っていたけど、今日は出掛けるよ。準備は大丈夫?」
「はい!バッテリーも予備までしっかり充電しておきました。約20時間、連続稼働が可能です。」
「ん、そうか。なら食事が終わったら着替えてきなよ。洗い物は俺がやっておくから。」
宗一がそう口にした途端、リナは「えっ」と小さく驚いた。
「…そんな雑務は私にお任せください。それに折角の宗一様のお休みですのにっ。」
「休みだからだよ、たまには俺がするのも悪く無いだろう。いつもリナには世話になっているからね。」
「でも…」とリナは小さく呟いたが、主人の命令は絶対である。宗一にそう言われて、リナには反論する術がなかった。
「それに女の子は準備に色々時間が掛かるものだろう。俺は大丈夫だから、休みを満喫できるような服装でね。」
「はい…畏まりました」
とリナは少し沈んだ表情を浮かべたかに見せたが、すぐに表情を笑顔に切り替える。
「では、とびっきり可愛い衣装に致しますね!」
そう言って言ってリナは両手をぐっと、小さく掲げてみせた。
宗一は「期待しているよ」と言うと、料理の感想を交えながら食事を済ませていった。
最後の兎のりんごを口にすると、賑やかだったデーブルも白い食器だけになった。
「…ごちそうさま、美味しかったよ。それじゃあ皿を洗ってくるから、リナは着替えておいで」
「はい、ではお皿洗い、宜しくお願いします。ええと洗剤は…」
「それぐらい知っているよ。ほら、行っておいで。」
「…では、失礼します。」とリナは小さくお辞儀をすると、メンテナンスルームに引っ込んでいった。

646:ツギハギ 2 ◆w7bca2rbMo
13/06/24 02:36:06.81 sRYwWD5J
休日の繁華街は人とロボットで溢れていた。
楽しそうに雑貨を眺めるカップルや映画館に足を運ぶ青年と少女
カフェテラスで談笑する老夫婦…。それらが皆、自分たちの仲を喧伝するかの如く休日を満喫していた。
宗一達もその中の1つであった。
人の穂波に飲まれないようにと、腕をひしと絡めて歩く二人。
だが、その行き先は件のカップルに漏れず、当てのないものであった。
暫く歩くと、二人は繁華街とビル街の間に辿り着く。
人の流れがぱたりと切れるそこは、休日と平日の狭間になっていた。

「あの…、宗一"さん"。今日はどこに向かわれるのですか。」
上目遣いでリナが尋ねる。その瞳は何かを伝えようと宗一を見つめていた。
「うーん、そうだな…本屋にでも行って、あとは適当。うん、服屋に行くのもいいかな」
宗一は少し考える素振りを見せた後、前を向いたまま答えた。
「服屋、ですか…。あの…やっぱりこの服、可笑しいですか?」
そう言うとリナは立ち止まり、恥ずかしそうに口元を抑える。
目を逸らし顔を赤らめるリナに、宗一は困った様な笑顔を浮かべた。
「あー、そういう意味で言ったんじゃないんだ。その服も本当に似合っているよ、まるでお嬢様みたいだ。」
宗一も少し恥ずかしそうに答えたが、リナはなおさら顔を赤くするだけであった。
「褒めすぎです…。」とリナはぽつりと呟く。
照れた笑みを浮かべ、紅潮する頬に手を添えるリナは、お嬢様をわざとらしく演じているかのようであった。
だが、リナの姿は果たしてお嬢様のそれであった。
胸元にレースのフリルをあしらった白いワンピース。
華奢な手足を覆い隠すレースのロンググローブとニーソックスがガラス細工のよう繊細さを演出していた。
肌の露出こそ少なかったが、その侵略不可の領域は男の劣情をかえって刺激する作りであった。

そんな白尽くめのリナに黒い影がぶつかった。
「きゃっ!」
宗一が倒れかかったリナを抱きとめる。
その影は全身を黒いスーツで覆った美女であった。女はぶつかった拍子にずれたメガネを直すと、二人に顔を上げた。
その表情こそは申し訳なさそうであったが、その中にある妖艶さをちっとも隠そうとしなかった
「あら、ごめんなさいお嬢ちゃん。お姉さんちょっと急いでてて、怪我はないかしら?」
女は二人に軽く頭を下げた。
「こちらこそごめんなさい」とリナも頭を下げる。
同じ様な仕草をした二人であったが、手さえも黒い手袋で覆った女と純白のリナは酷く対照的であった。
「そう、よかった。それじゃ、お邪魔してごめんなさいね。」
そう言うと女は足早にビル街に向かっていく。その姿もビルの影に溶けるように直ぐ見えなくなった。

「リナ、さっきの女もロボットかい?」
リナが再び腕を絡めて歩き始めようとした時、宗一がふと尋ねた。
「…そのようですけど、どうかされましたか?」
リナは絡める腕に力を入れ、宗一の腕に胸を押しつけた。
しかし、自分の方が魅力的であることを主張するような行為も、ただ虚しい隙間が広がるだけであった。
「いや、熱暴走しないのかな、と思って。」
「へ?ねつ、暴走ですか…?」
リナは思わず小首を傾げてしまった。
「うん、あんまりにも隙間がなかったからね。」
そう言うと宗一は周りの男女の群れを見渡した。
男の従者の様に付き従うゴスロリ女もいれば、その興味の赴くままに男を引きずるミニスカートの小娘もいた。
勿論、リナたちの様な微笑ましい二人組も大勢いた。
そんな様々な男女が街中を闊歩していたが、女達は一様に手足を衣服で覆い隠していた。
それは彼女達がロボット故、関節を覆い隠す必要があったからだ。

「あの人が着ていたのは新しいタイプの様です。」
「…新しいタイプって?」
「最近発売された物みたいです。ええと、製品のサイトによると…衣服内部の小型のファンで冷却。静音性にも優れています…だそうです。」
「へぇ、そうなんだ。リナもああいうスーツ、着てみたい?」
「…私に、似合うでしょうか?」
ほんの僅かな無言の後、宗一は笑顔をリナに向けた。
「きっと似合うよ。そうだ、本屋に行った後はリナの服を見に行こう。何か良いものが見つかるかもしれない。」
二人は結局、本屋での買い物を程々に、足早に服屋へと向かう事になった。

647:ツギハギ 2 ◆w7bca2rbMo
13/06/24 02:37:28.61 sRYwWD5J
「服、沢山買っちゃいましたね…。」
「あぁ、そうだな。でも大した値段じゃないよ。」
宗一は両手に抱えた紙袋に目を向けた。
店員に勧められるままに購入したロボット用の衣類、4点。
有名デザイナーが手がけた華やかなデザインは、小柄なロボット達の最近の流行だった。
「私はその、これだけでよかったのですけれど…。」
リナが右手に持った紙袋をぎゅっと胸に抱え、申し訳なさげに呟いた。
紙袋の中には「本来の目的」であったメイド服用の新しいロングクローブが入っていた。
「いいんだ、それにどの服もリナには良く似合っていたよ。…でも、店員があんなのばかりだとは思わなかったな。」
宗一は店の方に振り返ると苦笑混じりの溜息をついた。

街頭にせり出した看板にはポップ調の字体。「この街一番の品揃え」は嘘偽りではなかった。
だが、眼光鋭い強面の店員達が、メルヘンな服を手に押し寄せる光景は悪夢に近いものであった。
「まぁ、悪い店では無かったから良いのだけれども…」
「そうですね。女の子達はみんないい子ばかりでしたし。」
「でもなんでまた、あんな少女タイプばかりだったんだろうな。…いや、考えるのは止そう。」

二人が荷物を持って歩き始めると、大きな人だかりにぶつかった。
先ほどまで二人の世界を形成していた男女の群れが、輪の中心の人物に視線を向けていたからだ。
リナもその人物に気がつくと、思わず声を上げた。
「あの人、女の人です…。」
恐る恐る指差す先には、サングラスを掛けた女が居た。
それは、人口の3割にも満たない生身の女であった。

流行りの服を着た女は別段美人という訳ではなく、リナや他のロボットとは比べるまでもなかった。
だが、その血色の良い手足が男達の目線を容赦なく奪った。
ロボット達は、その様子を諦めたような表情で見つめるしかできなかった。
露出した四肢は人とロボットを隔てる壁であり、それは埋め難き差であった。

「リナは、女を見るのは初めてかい?」
「は、はい。宗一さんは、その…。」
リナは胸に抱えた紙袋をぎゅうと抱きしめた。
肩の内側から、硬い物が擦れる音が響く。嫌に甲高いそれは、人のざわめきを無視して二人の耳に届いた。
「…家に妹が居る。だから、初めてじゃないよ。」
宗一は確認を取るかの様に答えたが、リナにとっては既知の情報であった。
「それに、この辺りには女が良く出没するらしい。」
宗一の言葉にリナはいよいよ身体を強張らせた。
宗一はリナのそんな様子に首を横に降ると、穏やかに語りかけた。
「リナ、別に不安になることは無いよ。俺は女を漁りにこの辺りを歩いていた訳じゃない。」
宗一は女の方を向くと小さく吐息を漏らした。
「それにあの女は…、俺は人間の女には全く詳しくないれども、きっとロクでもない人間だ。」
「どうして、ですか?」
「この辺りは俺達みたいなのしか居ない、週末ならなおさらだ。なのに女は出てくる、どういうことだと思う?」
「それは…それは。」
リナは当てのない指示語を繰り返すだけで、答えはちっとも出て来なかった。
それはロボット達が生身の女に関する一切の批判を規制されていたからだ。
だが、宗一は「それが答えだよ。」と言うと、女の様子をちらりと伺った。

女はPDAを頻りに触るだけで、酷く周りに無関心であった。
その一方で、誰もが興味と畏怖が入り混じった視線を女に向けていた。
幾重もの人波が女の一挙動一投足に翻弄され、その強大な引力が場を支配していた。

「つまりそういう事だと思う。実際にこの前、不用意に話しかけた奴がスタンガンを喰らっていたよ。」
「それは、『正当防衛』ですか?」
今度は言い淀むことはなく、明瞭な答えが宗一に返された。
宗一は『あぁ』と呟く。投げやりな肯定が宗一の身体から力を奪った。
「…あの後、男はずっと伸びていたけれど、誰も助けなかったよ。法律のお陰でね。」
それから宗一も黙ってしまった。これ以上は、況して女が居る状況では言えなかったのだ。
リナは同意も反論も出来なかった。それがこの世界では当たり前だった。
やがて女は何処かに消え、休日の繁華街は騒がしさを取り戻していった。

648:名無しさん@ピンキー
13/06/24 02:44:07.51 sRYwWD5J
以上で投下終了です。
それと私事ですが、保管庫管理人様へ。何時も保管作業お疲れ様です。
前話の1レス目ににタイトルとトリップを入れるのを忘れておりました。
ですのでお手数ですが、保管タイトルを ツギハギ 作者をこの話のトリップに変更して頂けると幸いです。本文はそのままで大丈夫です。
では申し訳ありませんが宜しくお願いします。

649:名無しさん@ピンキー
13/06/24 03:29:59.54 bay1nqco
乙です!

650:名無しさん@ピンキー
13/06/24 10:28:01.37 7Y6Wbx5B
乙ですの^^
リナさんかわいい

それにしても女様は現代日本でもかなり増長してるが3割という希少価値になればなおさらだね
性善説で、みんないい人ならよいんだが、実際には業と挑発的な格好をして近寄ってきた男にスタンガンをくらわせるようなksが多いからね
ロボットはおろか、人間でも男は女様を批判できない世の中

651:名無しさん@ピンキー
13/06/29 04:11:58.39 Cby6kWa6
乙です!

妄想した。
人間の女にはパートナーロボットは支給されてるのかな? 無いのかな?
もし支給されてるのなら、女性タイプ? 男性タイプ?
と思ったが
・女の代理品を開発することに躍起となった。
・18歳を迎えた男に、一体づつ支給される
とあるから人間の女には
女性タイプは支給されてないし、
多分、男性タイプは開発してない。作らなくても本物がたくさんいるし。
てことはPDAのみか?

でも例えば力仕事の補助はあった方が便利だから
もしかすると自宅用に、女性タイプよりもずっと安く作れる
簡易タイプ(見るからに機械っぽくて男女別がないメカメカしい姿の)
ぐらい置いてるのかもしれない…などw

652:名無しさん@ピンキー
13/07/03 03:34:09.17 WLKr6fb7
今更だけど
>>648の挿絵(のようなもの)

紙袋を抱くリナ
URLリンク(www.pic-loader.net)
スレの賑やかし程度になれば幸いです

>>652
妄想thx
この話も「カーナビがもっと喋ったら」っていう妄想から生まれたので妄想した分だけ世界が広がります

653:名無しさん@ピンキー
13/07/08 13:12:42.49 cTB1obkm
あらステキ

654:名無しさん@ピンキー
13/07/09 21:14:52.27 v5nIFd9N
かわいい
紙袋がうらやましい

655:名無しさん@ピンキー
13/07/11 15:30:03.93 92EzjS9R
紙袋を羨ましがるヤツなんて初めてみたよ

わかる

656:名無しさん@ピンキー
13/07/17 02:17:31.38 ZUnTr1he
今更だがGJ。まとめにも載ったようだしな。

紙袋抱くだけで駆動音が聞こえるくらいなら、
普段の歩行に始まり様々な通常動作、そしてアレするときまで、
主人公が気にしてないだけで実際はかなり響くのかもな。しかも常時。
近距離なら他のロボットからも聞こえそう。

いいな。

657:名無しさん@ピンキー
13/07/17 06:31:13.50 A5q3kRIy
昔居たoldmanさんやこねいたさんが好きでした。

658:名無しさん@ピンキー
13/07/23 00:03:43.36 v9Kb6+o6
チャンス、久しぶりに規制が解けている

659:名無しさん@ピンキー
13/07/23 00:04:21.10 v9Kb6+o6
 鬱蒼と茂る森の小径を歩いていくと、目指す教会が見えてきた。
 無人島に教会とは奇妙だが、この島にもかつては集落があったのだろう。
 もしくは、あれは外観だけが教会で、別の役割を果たす施設なのかもしれない。
 たとえば、帝都を狙う外敵の前進基地とか。
 屋根の上の十字架が通信アンテナだとすれば、なかなか洒落たカムフラージュだ。
 軍の哨戒機に発見されたとしても、こんな教会など怪しむ者はいないだろう。

 そんなことを考えながら歩いていると、ようやく教会の入り口に辿り着いた。
 かなり古い建物で、ヒビだらけの外壁にはツタが生い茂っている。
 ステンドグラスの汚れ具合も普通じゃない。
 どこから見ても、朽ち果てた教会である。
 これが人為的に施されたウェザリングなら大した職人芸だ。
 名のあるモデラーの業に違いない。
「さて、鬼が出るか蛇が出るか」
 僕は少々ビビリながら教会の扉を引いた。

 ギギギと火葬場の扉のような軋み音がして、不気味さが嫌でも盛り上がる。
 と、同時にドアの隙間から、気味の悪いオルガンの音が漏れ出てきた。
 ミサで使う賛美歌の曲であろうが、妖しさが満点だ。
 僕とシズカは無言で顔を見合わせる。
「誰が弾いているんだろう」
 僕たちをここへ呼び寄せた人間、即ち都知事暗殺計画の黒幕だろうか。
 だとすればビビっているわけにもいくまい。
 僕は意を決して教会の中に足を踏み入れた。

 聖堂に入ると突き当たりに祭壇があり、その横に据えられた大きな電子オルガンが目に入った。
 一心不乱にそれを弾いているのは、修道服に身を包んだシスターだった。
 こちらからは背中しか見えず、そのため情報が何も入ってこない。
 若いのか、歳をとっているのか。
 美人なのか、そうでないのか。
 さすがに僕みたいに女装している男だとは思えないが。
 なんにせよ、このまま演奏会の聴衆を演じているわけにもいかない。
 こっちは招きに応じてやって来た客なのだ。
 僕はエヘンと咳払いを一つして、シスターの背中に向かって歩を進める。
 木製の長椅子の間を歩き、聖堂の半ばまで来た時、唐突にオルガンの演奏が止んだ。
 やはり僕たちの存在に気付いていたようだ。

 シスターがゆっくり立ち上がり、こちらを振り返る。
 黒いベールと白いフードに覆われて、露出しているのは顔と手首より先だけだった。
 年の頃なら30手前だろうか、もの凄い美人である。
 いや、凄味のある美人という方が正確な表現かも知れない。
 無言で他人を言いなりにできる力─威厳もしくは将器─が、不可視のオーラとして全身から滲み出ている。
 コリーン嬢と似たタイプだが、年を経た分だけこのシスターの方が貫禄がある。
 いったい何者なんだと考えていると、シスターが口を開いた。

「ここに辿り着いたということは、あなたたちが勝ち残り組なのですね?」
 言葉遣いは丁寧だが、もの凄い威圧を伴った声である。
 僕は黙って頷いた。
「では、超一流の証を得たあなたたちと契約することにしましょう。私は今回の仕事の依頼者、マーサ・ホルジオーネ」
 シスターは自己紹介すると優雅に頭を下げた。


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