【主と】ハーレムな小説を書くスレ【共に】30Pat EROPARO
【主と】ハーレムな小説を書くスレ【共に】30P - 暇つぶし2ch702:あなたの、ペットです。第一話 ◆A8KB3suTSk
12/12/16 21:39:37.07 G1tKnbCV
「で? どーなのよ?」
詰問口調の有紗。テキトウに言い逃れることはできないようだ。
「じ~~~~」
美希も大いに興味があるようだし。あとじ~って言うのやめなさい。
ぶっちゃけて言うと僕は大きい胸は好きなんだけど、美希がいる以上ばればれの嘘をつくわけにはいかない。
菊花さんは目を伏せじっとしている。でも、口元の笑みがほんの少し大きくなっているような……?
おそらく有紗は自分の胸がペタンコなのを気にしているんだろう。小5なんだから当たり前なんだけど。
「ま、マアソノナントイイマスカ、大きい胸は素敵だけど、ち、小さい胸も可愛くっていいと思うよ?」
せ、政治家並みに当たり障りのない言葉だけど、これがベストなはずだ……。
「ふん。 まあいいけど」
なんとか有紗の機嫌を損ねない回答ができたようだ。
「一応言っとくけどね。 わたしのお母さんも胸は大きかったのよ」
「は、はぁ……」
将来性はある、と言いたいのだろうか。
有紗は負けず嫌いだから、胸の大きさでさえも大人に負けたくないのだろう。やれやれ。
「それで? アンタどーすんの?」
「え? 何を?」
なんの話だっけ?
「だ~か~ら~! 赤ちゃんよ、赤ちゃん!」
「あ~」
獣人族のペットが子供を産んだ時は国に届出を出さないといけない。
その上で自分で育てるか、それなりのお金を支払ってペットショップに引き取ってもらうかを決める。
ペットショップとは獣人族の育成・教育・販売を取り仕切る国の機関の通称だ。
獣人族はペットショップで成年になる10歳まで育てられてから、人間の主人に売り出されるのだ。
ペットの面倒を一生見るとなるとかなりのお金がかかる。
そのため、ほとんどの人は生まれた子供はペットショップに引き取ってもらうのだ。
有紗の聞いているのはそういうことだ。
「それは……。 もちろん育てるつもりだけど……」
「ハァ……」
有紗の大きなため息。
「アンタさあ……。 アンタのとこもう4人もペットがいるのよ?
 ペットショップに引き取ってもらったほうがいいんじゃないの?」
人間に比べれば獣人族のペットはお金がかからないけど、4人のペットの金銭的負担は決して軽くはない。
しかもうちは両親がいない。
両親の事故でいろいろなところから多額のお金が支払われた。
事故の原因になった建設会社の対応は真摯なものだったし、今でも十分な額の養育費が支払われている。
それでも将来なにがあるかは分からないのだ……。
「で、でもいやなんだよ、そういうの。自分で子供作っといて育てられないから人まかせなんて……。
 なんだか本当にモノ扱いみたいで……」
……あ。これじゃ有紗がペットをモノ扱いしてるみたいな言い方じゃないか……。
「そ、そのゴメン。 有紗のことじゃないんだ。 有紗はすごくペットを大切にしてるものね」
「当たり前よ! キクはわたしにとって家族みたいなものなんだから」
菊花さんが有紗の手を取った。
「ありがとうございます、お嬢様。 お嬢様にお仕えできてわたしは幸せです」
菊花さんの優しい口調。いつものよそ行きの笑みでない心からの微笑みを浮かべている。
「う、うん。 そうね」
有紗の顔が少し赤くなってる。可愛いとこもあるんだな。
「アンタがペットを大事にしたいのは分かるけどね。 だったら子供のことも十分に考えないとだめよ。
獣人族ってのはチャンスがあればどんどん子供を作りたい種族なんだから。 そのぶんアンタがしっかりしないと」
「うん。 ありがとう有紗」
有紗は僕のためを思ってこんな忠告をしてくれたんだ。
これからのことも少しは考えないといけない、そんなふうに思ったお昼休みだった。

   『あなたの、ペットです。 第一話 ペットのいる日常 続く』


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