お姫様でエロなスレ14at EROPARO
お姫様でエロなスレ14 - 暇つぶし2ch210:ひつまぶす。
12/07/14 12:37:36.63 BJEf3yIj
>>209
父王の調教:苦手にしてたつよきっすな女の子に首輪やら鞭やらロウソクを渡され、女の子がデレデレのとろとろになるまで調教しつづける数ヶ月の話

月下のロストヴァージン:村を再興するために頑張るセフィの側に居続けたラヴィが、キスと共におねだりするような話。

精霊さんとの浮気:浮気やないよ?本妻が納得してのラブコメだよ?本妻が我慢できずに3Pになったりするけど


こんな構想

211:名無しさん@ピンキー
12/07/14 14:54:12.51 rTI5acej
>>210
何という素敵な構想…!
ぜひ見たいなーとちらりと言ってみます

212:妖ノ宮
12/07/15 04:03:11.93 RWuYSBzl
他のスレに途中まで投下して、3年ほど放置していたパロディの加筆修正、完成版。
特殊嗜好を含むため、こちらに投下する。

元ネタ:「妖ノ宮」っていう和風姫ゲー。
属性:女性向け男女恋愛、ハゲ、スカトロ、カニバリズム要素、SM要素。

苦手な人は注意して下さい。


■登場人物

妖ノ宮(あやしのみや)……あやかしと人間の混血児。趣味は放火。
法縁(ほうえん)……妖ノ宮の婿。僧形の超絶イケメンカリスマ指圧師。
五光夢路(ごこう・ゆめじ)……妖ノ宮の後見人。あやかし討伐組織の総長。
火炎車(かえんしゃ)……妖ノ宮のお友達。人を喰う凶悪な妖怪。

213:妖ノ宮
12/07/15 04:05:01.26 RWuYSBzl
『妖ノ宮』

あやかしと人間が共生する、極東の神秘の島国、八蔓(ハチマン)。
呼び名の由来は、「かつて八柱のオロチがツルのように絡まり合い、生まれた土地」とされる伝承。
多種多様な都市国家が群雄割拠し、成り立っている列島である。
人の子もあやかしも、激しく短い一生を送り、天寿を全うすることは少ない混沌の時代であった。


このハチマンにおいて、国内の医療市場を牛耳る存在が慈院(じいん)である。
慈院とは、老若男女を問わず、広くハチマン中に顧客を抱える、指圧治療師の組合。
まだ医療技術の未発達だったハチマンにとって、貴重な医の担い手と言えた。

彼らを統率するのは、余酪(よらく)地方の領主にして慈院総元締め、法縁(ほうえん)。
彼はしたたかな野心家の男で、医療の独占状況をよいことに、甘い汁を吸う稀代の悪党だった。

法縁は筋金入りの守銭奴。
自分が頭首に代替わりしてからは、慈院の運営をカネ儲け主義に走らせる。
治療費を法外に吊り上げ、暴利を貪ったのだ。
また横領、脱税、贈収賄、そしてセクハラ、パワハラ、しかもマザコンのうえにロリコン……
あらゆる不正行為と、神技の域とまで称される「癒しの指」の技術を悪用し、勢力拡大に成功してゆく。

その狡猾さから頭角を現した法縁は、さらに盤石の地位を得る。
国家連合の盟主、主君筋である神流河(かんながわ)国の姫宮をめとり、みごと逆玉の輿に乗ったのだ。

半人半妖であることから、妖ノ宮(あやしのみや)とあだ名される、弱冠十六歳の少女。
彼女は、志半ばにして非業の死を遂げたハチマンの英傑、覇乱王(はらんおう)、
神流河正義(かんながわ・まさよし)の遺児。
乱世に咲きし可憐な悪の華である。

この姫君が法縁をみそめ、弱みを握って彼を脅迫し、求婚した。
そして互いに利害の一致を見た結果、めおとの契りを結んだのだ。
妖ノ宮は人食い鬼の放火魔だったので、法縁とは悪党同士お似合いだった。

時期を同じく、覇乱王の四人の重臣、四天王による覇権争い
「四天相克(してんそうこく)」の動乱も収束。
妖ノ宮を奉戴していた五光夢路(ごこう・ゆめじ)派閥の勝利をもって、幕を閉じる。

妖ノ宮が神流河国の王になり、妖ノ宮と法縁はめでたく盛大な祝言を挙げた。
ふたりは今まで以上に一致団結し、弱き民からカネを巻き上げ、苦しめ続けた。


これは、そんな悪鬼のような夫婦の物語。

214:妖ノ宮
12/07/15 04:07:50.90 RWuYSBzl
<一>開幕

ここは首都、百錬京(ひゃくれんきょう)の西に位置する傘下都市―余酪(よらく)地方、慈院本部。
自然豊かな山々に囲まれた、堂々たる山門。
山門をくぐると、広大な敷地には白砂が撒かれ、閑静清浄なおもむきの木造建築が構えている。
時刻は宵の口。
等間隔に並ぶ吊り灯ろうが、入り組んだ回廊の夜闇を照らしていた。
大勢の門弟たちを養う大所帯である立派な屋敷。
景観からも裕福な暮らしがうかがえる。
それは、弱者たちの屍の上に築かれた栄華だった。

そんな悪徳領主の館にて、新妻の妖ノ宮(あやしのみや)は、ひとり文机に向かっていた。
普段は百錬京の風雲城で生活し、政務を処理しているのだが、今は用事があり慈院本部に滞在していた。

世間を欺くためのインチキ二重帳簿をつけている最中である。
こうした悪事にも平然と手を染める娘だが、彼女は見目麗しかった。
容姿だけを見れば、蝶よ花よと育てられた人畜無害な深窓の美姫。
まるで幼女の面影を残す和人形だった。
しかしちまたでは「大妖を母に持ち、妖術でもって人心を操る」と噂され、
畏怖の対象となっている妖女である。

「おなかすいた……ごはん、まだかなぁ」
記帳する筆を置いて一息つくと、空腹をつぶやく。
と言っても、先ほど夕餉を済ませたばかり。
ふっくらと炊きあげた、在田産の最高級白米をたらふく喰ったばかりである。
厨房におやつを貰いに行くか、または妖ノ宮の精神世界「真なる座所」に潜り、
お供のニンジンと戯れるか、それとも、どこかに放火して気分転換でもするか……。

悩んでいると、ふいに食べ物の気配を感知する。
「あっ、おいしそうな匂いが近づいてくる」
しばらく待っていると、荘厳な錦絵をあしらった襖を引き開き、薫香を連れて和室に入る者があった。

僧形の青年―伴侶の法縁(ほうえん)である。
「ヌフフ……妖ノ宮、今帰った。いい子に留守番しておったか?」
「あら。お帰りなさい、あなた」
中立組織、調停(ちょうてい)の都、松左京(まつさきょう)の往診から帰邸した彼に、
妖ノ宮は可愛らしく抱きついた。
よろめく法縁。
「おっと、危ない。ヌフッ、どうした。わしが居なくて淋しかったか? ヌフフフ」
ヌフフ、と不気味に笑いながら、幼妻の丸い頭をやわらかく撫でる。
「別に! ちっとも淋しくなんてなかった。調子に乗らないで、つるっぱげ」
「…………」

慈院は剃髪し法衣をまとうことを制服としており、彼も紫の衣と贅沢な金襴の袈裟を身につけている。
聖職者のなりをしているものの、法縁は汚れきった男である。

215:妖ノ宮
12/07/15 04:11:50.18 RWuYSBzl
まず人相から邪悪で、絵に描いたようなふてぶてしい面構え。
年の頃は「おっさん」と形容するにはまだ早いが、
かと言って「お兄さん」と呼ぶのもそろそろ厳しい、微妙なところ。
見るからに胡散臭い人物である。

妖ノ宮は、夫に座布団を勧めながら言った。
「座って。外は寒かったでしょう、すぐにお茶を淹れるわね。夕餉は食べてきたの?」
「ほれ、これは土産じゃ。腹をすかして居るのではないかと思ってな。
 包みを解いてみろ。おぬしの好きな饅頭が入っている」
「わあい! お菓子大好き。おまんじゅう、ちょうだい」
嬉しそうに土産を受け取り、茶器の用意を始める妖ノ宮。

新たな金ヅルの資産家を掴んできた法縁は、上機嫌だった。
「喜べ、妖ノ宮。調停の大貴族から、また“暖かいご支援”を頂戴したぞ。
 まったく笑いが止まらぬなぁ! ……ヌフ、ヌフハハハハ! 力こそ正義! カネこそが正義なのだ!」
この「暖かいご支援」という言葉は、脅迫による搾取を意味している。
脅迫は法縁の十八番である。
彼は医療従事者でありながら、甘美な権力の味に魅入られしカネの亡者だった。

「悪さばかりしていると、そのうち罰が当たるわよ。法縁殿」
「フン……どの口が言っている。罰なぞ当たりゃせんよ。
 なにせ我が慈院は、天下の妖ノ宮様の加護を受けているのだからな」
過日の跡目争い「四天相克(してんそうこく)」を勝ち抜いた妖ノ宮は、覇乱王の正式な後継者。
王婿の恩恵を享受した慈院も、今や揺るぎなき組織である。
自らも趨勢に乗ろうと、ハチマン各地の有力諸侯が、法縁への取り入りに躍起だった。

「ヌ、おぬし」
ふいに何事か気づき、目を眇める法縁。
妖ノ宮の小作りなかんばせを、しげしげと眺める。
「ははあ、ちと顔色が悪いな。疲れが溜まっていると見える」
「そう? 確かにおなかは、すいてるけど……」
妖ノ宮は夫を見上げ、小首をかしげた。
「……おぬしは常に腹をすかしておるな」

本人は頓着しなかったが、実際のところ、彼女は心身ともに疲弊していた。
神流河(かんながわ)国の新しい君主として、激務をこなす毎日……。
それなりに楽しく幸せではあったが……甘くも何ともない、法縁とのあわただしい新婚生活。
共に過ごす時間すら、ろくに確保できない日々が続く。
新天地の慣れない仕事に戸惑う場面も多く、無理が重なったのである。

「どれ、久しぶりに施術してやろう。湯で身体を温めて来い」
「でも。あなたも疲れているでしょう? 往診から戻ったばかりだもの。今日はもう休んで」
「なに、おぬしに体調を崩されでもしたら、わしが困るのでな。
 ゆっくりと……時間をかけて……揉みほぐして……癒してやろう……ヌフフ!」
どうやら法縁なりに、妖ノ宮を心配しているらしかった。

216:妖ノ宮
12/07/15 04:15:09.56 RWuYSBzl
<二>指圧

湯浴みを終えて妖ノ宮が戻る。
寝所の座敷はよく暖められ、畳にはすでに布団が敷かれていた。
軽く焚いた香のただよいが、彼女の身体をふわりと包んだ。
「ほれ、ここへ来い」
僧装を解き、法縁は白衣姿となって待っていた。

彼の手招きに応じ、布団の上にちょこんと正座する妖ノ宮。
湯あがりの着衣は薄い寝間着のみ。
カラスの濡れ羽色の髪を高く結いあげてまとめ、人外の証である尖耳を露わにしている。

袖をたくしあげ襷を結び、法縁は張りきって腕まくりをした。
膝立ちになって妖ノ宮の背後に陣取ると、肩の触診を始める。
「……ずいぶんと、身体を酷使しているようだな」
熟達した治療師は、患部に触れるだけで相手の体調を読み取ってしまう。
「んっ、そこ」
押し揉まれた部位が痛気持ちよく、妖ノ宮は思わず鼻を鳴らす。

眉上で切り整えられた前髪を掻き分け、法縁の手指がこめかみを押さえると、ゆっくり円を描く。
「わしの指は癒しの指。力を抜き、わしに全てを委ねるのだ。
雲オロチの腕に抱かれているが如き、極楽浄土へと連れて行ってやろう!」
幼妻の耳元でそう囁いてから、彼はほくそ笑んだ。


―生命維持の源とされる、生気と血液を気血という。
気血の循環系として、人体をすみずみまで巡る道すじが経絡。
おもに十二本の経脈があり、五臓六腑から出発し、全身を一巡りして再び戻ってくる。
これらの経路上にそって点在する要所が、いわゆるツボ、経穴である。
健康に変調をきたすと、それが経絡を通じて関連ある経穴に伝わり、凝りやへこみ、
皮膚のざらつきとなって現れる。

指圧とは、経穴を刺激することによって内臓諸器官に働きかけ、気血の流動を促進し、
自然治癒力を引き出す手技療法のひとつである。
また慈院の指圧術「癒しの指」は、人間の身体能力を一時的にだが、
劇的に増強するといったことも可能とし、軍事にも重宝されていた。

特に頭首である法縁の技量は群を抜いていた。

217:妖ノ宮
12/07/15 04:17:49.92 RWuYSBzl
―華奢な四肢が、敷布の上でうつぶせになっている。
力加減を誤って扱えば、たやすく折れてしまいそうな身体である。
法縁はその細身に馬乗りになって跨った。

爪を短く切り揃えた指先で、背の柔肉に位置を定める。
そっと親指を投じると、彼の商売道具が……じわり、と掛け布に沈み込んだ。
的確な取穴だった。

体重を乗せ、奥に深く圧を入れる。
「……ぁ、ぅ~っ……いぎぃぃ……」
えも言われぬ圧痛に、押し殺した呻きがあがる。
「ほら、まだ無駄に力んでおるぞ。遠慮するな、声を我慢することはない」
「ぁっ、は、ぅ~!」
「次はこちらの経穴だ!」
枕に顔を埋めた妖ノ宮は、押し寄せる快痛の波に呑まれていった。

秩序ある規則的な指さばき。
この妙技を、唯一いつでもどこでも無料で味わえるのが、妻である妖ノ宮の特権だった。

次第に、体内を回る気血の流れが調整されてゆく。
筋肉の緊張はやわらぎ血流も良好、可動域が増え、細胞が見る見ると活性化した。
「段々と身体が軽くなって来たであろう」
「……ふぁ……は、ぁ……」
切れ目のない加圧に合わせ、妖ノ宮は穏やかに呼吸する。
彼女はふわふわと夢見心地をたゆたっていた。
酒に酔ったような酩酊感に眠気をもよおす。
妖ノ宮はまどろみ―何かを尋ねる法縁の声も、意識の遠くに聞こえる。


全ての工程を消化する頃、彼女は健やかな寝息を立てていた。

218:妖ノ宮
12/07/15 04:20:47.03 RWuYSBzl
<三>B面

「……妖ノ宮、妖ノ宮。これ、妖ノ宮よ。わしの姫」
「ん……ほうえん、わたし、眠ってたの……?」
低い呼び声に覚醒した妖ノ宮は、のろのろと布団から起き出した。
寝惚けまなこを小さな両手で擦っている。

「む、目覚めたか。さあ、これをお上がり。わしの煎じた薬湯だ。気分が落ち着く。熱いから気を付けてな」
そう言って、湯気のたち昇る陶器を載せた盆を差し出す。
妖ノ宮が眠っている間に淹れたものだ。

「いい匂い……いただきます」
愛情たっぷりの施術に安らいだ妖ノ宮は、屈託なく微笑んだ。
渋くこうばしい風味を楽しみながら、法縁手製のお茶をすする。
すぐに身体の芯から温まり、発汗する。

「おいしい。法縁殿、ありがとう。疲れが抜けて、すっかり楽になりまし―」
「さあて、では最後の仕上げといこうかの。身に付けているもの全て脱いで、そこに横になれ」
述べようとした礼を法縁が遮った。

予想外の指示にきょとん、とした後、妖ノ宮は頬をプクッと膨らます。
「……すけべ。今夜はいや」
「はて、助平なのはどちらだか。わしはただ、ヌッフフ! 総仕上げに必要であるから、
 脱げと言っているまで。いったい何を期待しておるのかな」
「変なことしないで下さいね」
彼の怪しい笑みに疑いの眼差しを向けながら、釘を刺す。
「ああ。しない、しないぞ。だからとっとと脱ぐ! ヌフ、ヌフフフフフッ!」
「する癖に……」


布団から枕をどかし、替わりに折りたたんだ数枚の手拭いを重ねて置く。
生まれたままの姿になった妖ノ宮は、それを顎の下にし、腹ばいに寝そべった。
行燈の淡い照明によって、しなやかな裸身がぼうっと浮かびあがる。
白いうなじに、汗で湿ったおくれ毛が貼りついている。

「よいか、妖ノ宮。治療こそ我が命。そう、万人の幸せこそが……
 いや、おぬしの幸せこそ、わしの幸せ。ヌフ、ヌフフフ……」
わざとらしく殊勝な物言いをする法縁。
何か言い返そうと妖ノ宮が身じろぎしたとき、大きな手が静かに脊柱へ乗せられた。
労わるような、心地よい熱を帯びる厚い皮膚。
―言葉が出てこなくなってしまう。
ただそこに触れられているだけで、掌から放出される慈しみの「気」が、体内に浸透するようだった。

219:妖ノ宮
12/07/15 04:23:41.78 RWuYSBzl
法縁は薬箱から小瓶を取り出し開封した。
粘り気のある液体を適量手に垂らし、しばらく体温であたためる。
「ゆくぞ、妖ノ宮よ」
「ひゃ、何ですか? 冷たい。ぬるぬるする」
「これか? これはな、ただの潤滑液だ。指の滑りを良くする、な」
植物から抽出した精油を用い、法縁が調合した非常に高価な品だ。
ほのかに立ち込める陶酔的な香気には、催淫効果がある。

「ぷぷ……くすぐったい」
背のこそばゆさに耐えかね、妖ノ宮はくすくすと笑い出した。
「こら、笑うでない。いい子だから大人しくしておれ」
震える脇腹にとろみを広めながら注意する。
「なによ、子供あつかいしないで。私はもう子供じゃない」

柔らかな女体の背面をゆっくり按摩しながら、円滑液をなじませてゆく。
少女の透明感あふれる肌が、法縁の手によって一層ピカピカに磨かれる。
―やはり布越しに触れられるのと、素肌へ直に触れられるのとでは、違う。
男女の肌同士の摩擦が、妖ノ宮にもどかしい劣情を喚起させるのだった。

入念に下地を作ってから、法縁は頃合いを見計らって話しかける。
「それにしても、けしからん。実に、けしからんなあ」
言うと、粘液で濡れ光るプリプリの尻たぶを鷲掴みにした。
「全くけしからん尻じゃ。ようし、こうしてくれる!」
「ぁう! 嘘つき、いやらしいことはしないって約束したのに。法縁のはげ。つるっぱげ!」
「ヌフ!? 禿げ、禿げだと!? なんと。まさか女房から禿げ呼ばわりされるとは!
 わしはもう立ち直れぬ。……ヌフハハハッ、こやつ! この鬼嫁めぇ」
「誰が鬼嫁なの。もう一度言ってみなさい!」

焚きつけられた法縁は反撃に出た。
仙骨の辺りにある窪みに指を添えると、ぐっぐっと、手際良く押し広げる。
「あっあっ、やぁんっ」
妖ノ宮の身が跳ねた。
潤滑油のぬめりを使い、男の太い指が尻の割れ目を往復する。
尻えくぼの凹みや足のつけ根を圧し、菊蕾に指先を当てて振動させると、いじらしい嬌声があがる。

法縁は、実に楽しそうに弾力ある双臀をこねくり回した。
「ほうれ、ほうれ! どうした、そんなに尻を振って」
卑猥な手つきから逃れようと、妖ノ宮はむっちりした小ぶりの尻山を持ち上げ、左右に捩じる。
それが意図せず挑発的な動きになってしまう。
「ぃや、だめ、ほうえん、法縁ったら! 妖怪髪なし。すけべな人は嫌い!
 もうっ、……お、おしりやめてぇ……っ」
桃尻への執拗な責めは続いた。
何という尻への執念。
彼女の尻は法縁のお気に入りなのだ。

220:妖ノ宮
12/07/15 04:27:16.90 RWuYSBzl
内腿の際どい箇所に触れられたとき、妖ノ宮はとうとう本音を漏らした。
「嫌なの。顔が、見えないままなのはいや……あなたの顔、見たい……だから」
「よしよし、では前もしてやろうな」
涙目になって請われた法縁は、嬉々として応じた。

彼の言葉を聞き、妖ノ宮は気だるげに上体を起こす。
そっと顔を寄せ、首に細腕を回し、口づけをせがむ仕草を見せる。
「法縁殿……」
「それはまた後で、な」
「…………」
制止された妖ノ宮は、何とも複雑な表情を浮かべるのだった。


少女の火照った肉体があおむけに横たわる。
すかさず、晒された下半身の茂みに保温用の手拭いが被せられた。
妖ノ宮は胸の前で両腕を交差させ、乳白色のなだらかな丘陵を抱き隠している。

「……どうせ、小さいと思ってるんでしょ」
目をそらし、脈絡なくつぶやく妖ノ宮。
「は、何のことだ?」
「大きくて綺麗な患者さんだったら嬉しいんでしょ、浮気者」
あどけない彼女は、まだ幼児体型の域を出ていない。
慎ましく控えめな膨らみである。

「待て、わしはまだ何も言っとらんぞ。浮気もしておらぬし。何故ならば命が惜しいからな。
 それに患者のことは、骨と筋肉の集合体としか思っていない」
そして、患者は「カネを運んでくる物体」でしかない。
「言わなくても分かってるんだから……」
むくれる妖ノ宮。
法縁は、女性患者に平気でセクハラじみた施術をするため、浮気の心配がある。
黙ってさえいれば、彼は引目鉤鼻の純和風イケメン……
ハチマン一の男前である(と妖ノ宮は思っている)。
やきもちを妬くのも無理はない。

「ん。しかしまあ、おぬしが気に病んでいると申すのなら。
ヌフフフ、たっぷりと時間をかけて……わしが乳を大きくしてやろう」
ポキポキと得意げに指を鳴らす法縁。
「お願いします、法縁先生」
「よかろう、万事わしに任せておけ。おぬしの乳は責任を持って育てる。今夜は寝かさんぞ!」
彼は歯を出して力強く笑いかけた。

221:妖ノ宮
12/07/15 04:30:56.70 RWuYSBzl
<四>A面

法縁は姿勢を正し、仰臥する妖ノ宮のあたま側に座り直した。
蛇を彷彿とさせる、切れ長の鋭い双眸が、彼女を逆さまに覗き込む。
……妖ノ宮は、自分がまるで俎上の魚にでもなったかのような錯覚に陥った。
生殺与奪の権を握られ、今から好き勝手に料理されようとしている。
三枚におろされるのかも知れない。

手の平に円滑油をまぶして補充し、作業に取りかかる法縁。
指先で、体側に深く重くらせんを描いてゆく。
心臓を目指し炙るように熱を送ってゆく。

「しかし、おぬし。よく喰う割に全く太らんな。面妖な。これもあやかしの血か?
 育ち盛りだろうに、どこもかしこも、ちっこい」
按摩する手の流れを止めぬまま、そう述べる。
「……お黙り。ちっこいって言わないで。法縁なんてもう知らない。
 仕返しに、髪が一生はえてこない呪詛をかけてやる!」
「ハッ、やれるもんならやってみれ。散髪代の節約になって調度いいわい」
「イーッだ!」
彼の憎まれ口に、妖ノ宮は歯を剥き出しにして威嚇した。

「何がイーッだ、だ。めんこいのう。これでも喰らえ」
彼女の額にぱちん、とデコピンをお見舞いする。
「いたっ」
その攻撃に妖ノ宮はますます膨れた。
「これ、その奇怪な顔は止めろ。せっかくの別嬪が台無しじゃぞ」
「ぷしゅう」
法縁は膨張した頬を親指と人さし指で挟んで潰し、強制的に空気を抜いた。


肉を掬いあげて放し、握って絞り、波立たせる。
圧を変化させながら、表皮に円運動を加える。
大きく揉んだり、小さく揉んだり―抑揚をつけ、筋肉のこわばりを取りのぞき、経絡を流す。
施術に集中している彼の表情は、職人のものだった。
凛々しくすらあった。

一方妖ノ宮は、焦燥感にかられていた。
閉じられた薄いまぶたが震えている。
血行の良くなった雪肌には赤みが増し、細かい汗に濡れた胸が、切なげに上下している。

いつまで経っても、法縁が核心に触れようとしないのだ。

222:妖ノ宮
12/07/15 04:34:05.83 RWuYSBzl
幼い乳頭はすでに勃ちあがっていたが、時おり気紛れな指先が掠めていくのみで、もどかしい。
平らな腹の産毛を逆撫でる、遊ぶような指遣いに、焦れる。
催眠にかかったように朦朧とし、意識が落ちそうになると、たちまち性感によって掬い上げられ、
その度に入眠から引き戻される。

生かさず殺さずを保つ「蛇の生殺し状態」だった。
―もっと強い刺激が、決定的な刺激が欲しい。
妖ノ宮の眦から、恍惚の涙が一すじ伝った。
「……おねがい、意地悪しないで……はげてるくせに……」

「なんだ、泣くな。どうして欲しいのか言ってみろ」
落涙を爪の甲で拭いながら、なだめる法縁。
「口づけしてほしい……あと、その……す……」
「す?」
「……吸って」
「何を」
「胸、吸ってほしいの……」

「そうそう、そうやって素直に申せば良いのだ」
立場の優位を確かめて満足したのか、彼は恩着せがましく言った。
「よし、今おぬしの貧乳を―
 ヌ、ヌファーッ!! お母ちゃぁぁぁぁん! コラッ、わしの頭を齧るなァーーッ!!」
なんと、屈み込んだ坊主頭に、妖ノ宮がガブリと噛みついた。

法縁が血のにじむ頭皮をさすると、小さな歯形が残っている。
「ヒギィ、は、歯形が、歯形が付いた! まったく凶暴なおなごじゃな。
 もっと、優しくしてくれても良いのではないか!?」
「あなたが悪いのよ、貧乳って言うから。いい気味!」

煽り耐性の高い法縁も、頭を齧られてさすがに怒ったのか、妖ノ宮の希望に応えなかった。
代わりに下肢を覆う厚手の手拭いに腕を伸ばす。
「―さて! そろそろいくか。長らく待たせたな」
「えっ、そっちはしなくていい……」
最後の防具を引っぱられ、慌てて鼠径部を押さえる妖ノ宮。
しかし抵抗虚しく、あっけなく引き剥がされる。

「おや。この染みは何だ?」
「…………」
妖ノ宮は赤面し睫毛を伏せた。
彼女の尻の下には、淫水の染みが広がっていた。

223:妖ノ宮
12/07/15 04:37:34.45 RWuYSBzl
法縁は骨盤を手の平で揺さぶり、熱と振動を深部まで―子宮まで響かせる。
女陰は、とっくに溶けそうな程ふやけていた。

さやに収まった肉豆は腫れ、固く芯を持っている。
彼は肉豆の根元をとんとんと軽く叩き、点圧して潰した。
また、蜜汁でぬめる会陰を点圧する。
「んっ、ぁんぅ……」
そうすると、妖ノ宮の中心に、甘く痺れるような腹圧がかかった。

「! ほうえん、まって。やめて」
妖ノ宮が唐突に、働く手を払いのけようとする。
「途中では止められぬなぁ」
しかし抗議は一蹴される。

彼女は法縁の下で必死にもがいた。
内腿同士をいらいらと擦り合わせている。
「か、厠にいきたいの……さっき飲んだお茶が……」
治療によって代謝が活性化し、先ほど摂取した薬湯が排出されようとしているのだ。
「ヌフフ、ならば此処ですればよい。わしの目の前で」
悪趣味な要求に唖然とする妖ノ宮。
「なに言ってるの……あ……出ちゃう、お小水が……嫌、いやぁ」

生臭坊主の陰湿な笑み。
「わしとおぬしの仲ではないか、今更恥ずかしがることも無かろう? ん?」
「見ないで。み、見ちゃだめ! おしっこ、みないで……おしっこするところ、みちゃだめぇ……」
羞恥と混乱によって、呂律がうまく回らない。

法縁は、五指でわざと彼女の下腹部を圧迫した。
外部から促され膀胱が決壊する。
「ぁあ、あーっ! おさないで……ミヤ、いっちゃう、みゃいっちゃ―」
きれいな放物線を描いて噴き出す、黄色い液体。
男に鑑賞されながら、はしたなくも大股開きで放尿する。
脆く儚げな肢体がわななき、脱力した。
……辺りには湯気が立ち昇る。

恥辱を与えた張本人は彼女に覆い被さり、嫌味ったらしく顔を寄せ、さらに追い打ちをかけた。
「ヌフハハハッ! こやつ、小便を引っかけよった! そんなに気持ち良かったか、この淫乱が」
「……ぐすっ、でちゃった……もうやだ、この男……」
彼女は己のみじめさに泣き濡れた。
これでは、神流河の王の威厳も何もあったものではない。

しかし、ほっと解放感もあった。

224:妖ノ宮
12/07/15 04:41:20.59 RWuYSBzl
<五>(∪^ω^)わんわんお

―座敷中に、パシャパシャと水の爆ぜる音が響く。
たらいに張った湯で、法縁が両手を清めている音だ。
布団にくるまった妖ノ宮は、それを離れて聞いていた。
全身に塗り込められていた潤滑液は、蒸したおしぼりで丁寧に清拭され、
汚れた寝具は清潔な新品と交換されている。

商売道具の手入れが完了すると、法縁はニヤニヤしながら振り返った。
「何か言うことは?」
目が合った途端、妖ノ宮は慌てて顔を引っ込める。
頭から掛け布団を被り、彼の視線から隠れてしまう。

「ぅ~っ」
恥ずかしそうな、くぐもった呻き。
「……私が悪いんじゃないもん」
「わしが悪いんでもないもん」
法縁が意地悪く茶化すと、妖ノ宮は貝のように押し黙り、布団から出てこなくなった。

「ミヤ」

法縁にしては珍しく、妖ノ宮の本名を呼ぶ。
……自分の男から本名で呼び掛けられてしまっては、さすがに無碍に出来ない。
ミヤ姫―妖ノ宮は、おずおずと顔を現わした。
赤く染まった鼻頭や、泣き腫らした目元がいとけない。

「機嫌を直せ。いい加減、出ておいで」
法縁は、様子をうかがう彼女から布団を力づくで引っぺがし、抱きすくめた。

すると妖ノ宮が、彼の白衣の衿にいきなり腕を突っ込んだ。
「法縁、法縁、こちょこちょ~」
腋の下から腰にかけて、こちょこちょと肋骨をくすぐり始める。
「ヌファッ、ヌヒャヒャヒャヒャヒャ! こら、よせ! アヒャヒャヒャヒャ、やめんか! ヌフフフッ!」
「こちょこちょ~、法縁、こちょこちょ~」
キャッキャとじゃれつく妖ノ宮から逃れ、法縁が身を捩ると、ふたりは縺れて後ろに転倒した。

取っ組み合いになり、布団の上でごろごろと転がる。
はだけた着物の合わせから法縁の男体が覗く。
指圧師とは、足腰にひどく負担のかかる職業……強健な肉体でなければ続かない、重労働である。
加えて、彼はカネ儲けのためにハチマン中を東奔西走する、忙しい男。
チラつく胸筋や腹筋は健康的で逞しい。
―露出した男の外皮は、妖ノ宮に食欲を誘発した。
彼を経口摂取したい衝動にかられたが、今は抑える。
喰おうと思えば、いつでも喰えるのだ。

225:妖ノ宮
12/07/15 04:44:13.93 RWuYSBzl
「ちゅっ」
どさくさに紛れ、妖ノ宮は相手の口を啄ばんだ。
不意をつかれた法縁が驚いた顔をすると、彼女はエヘヘ、とはにかんだ。

「ふむ。どうしたものかな……おぬしの所為で、こんなことに成ってしまったぞ」
こともなげに言うと白衣の裾をぺろんとめくり、欲情の証を見せつける。
「あなたの、おっきくなってる」
前を張らした下帯は先走りでぐっしょりと濡れ、中身が透けて見えている。
ずっと妻の艶容を眺め、辛抱していたのだから当然だ。
「責任を取って頂けますかな、妖ノ宮先生」

褌の隆起を指でスーッと逆撫でながら、声色を作る妖ノ宮。
「いいでしょう、今度は私が癒してあげましょう。ぬふふ」
「ン? 何だそれは。わしの真似か?」
「うん。あなたのマネ。ぬふ、ぬふふふ」
「…………」
一瞬、剣呑な表情になって口を噤むが、法縁はすぐに相好を崩した。
「ヌフフ」「ぬふふ」
互いに顔を見合わせ、ふたり仲良くヌフフ、とほくそ笑む。

そんな和やかな空気の中、急に妖ノ宮の語調が変わった。
法縁を睥睨しながら鋭く言い放つ。
「ところで法縁、私は誰ですか? あなたはさっきから誰と口をきいているの。
 生意気よ。いつもみたいに、可愛くおねだりしなきゃダメ」
法縁は少しムッとするが、潔く観念した。
「……わん」

社会的地位も名誉もある男性が、何の迷いもなく犬の鳴き真似を始める。
「わん! わんわんっ! この法縁めは、貴女様のイヌでございます!
わんわんわん! (∪^ω^)わんわんお!」
「そんなに大きくして。ほんとにイヌみたい、あなたはイヌよ! イヌイヌ!」

「貴女様こそ、八蔓に降臨せし凄艶なる天女、妖ノ宮様。まさに火のオロチの化身!
 神流河に咲き乱れし不滅花! 我が慈院の守護女神! カネの生る木……金の卵、
 じゃなかった客寄せパンダ! いや、ええと列島の真の支配者、麗しき女帝!
 わたくしめと婚姻して頂きたい位でございます! あ、もうしてるか」
「そうじゃないでしょう、法縁。聞こえないわ、もっと大きな声でいって! このろりこん」
ずっと年若の、十六歳の少女から命令される彼の姿は、無様だった。

法縁は妖ノ宮に逆らえないのだ。
「はい、喜んでー! 妖ノ宮様を嫁に頂き、身に余る僥倖! 恐悦至極! 妖ノ宮様バンザイ!
 わしは八蔓一の果報者でございますーー!! どうぞ何なりと、お申し付け下さい」
とかなんとか胡散臭い慇懃無礼な台詞を吐きながら、彼は平身低頭する。

226:妖ノ宮
12/07/15 04:48:26.44 RWuYSBzl
問いが核心に迫ってゆく。
「では、私とおカネと、どっちが大事なの?」
「無論カネだ!」
即答。
その刹那―空中に青い鬼火が生まれる。

色素の薄い、妖ノ宮のとび色の瞳が変化した。
瞳孔が縦に細く開き、化け猫のような黄金の虹彩に輝く。
同時に室内が鳴動する。
妖ノ宮から赤黒い燐光が立ち昇り、周囲に渦巻き妖気が充満した。
「あ、熱い! あちち」
法縁にも火の粉が降りかかる。

「違いました今のは間違いました! 誤解です!! ―嘘だ、悪かった。わしが悪かったから
 妖術はよせ妖術は! 勿論、貴女様でございますよ。ひと目拝見したその時から、ずっと
 お慕い申し上げておりました! あなた様だけに忠誠を誓っております!! 失言をお許し下さい」
全身に脂汗をにじませながら、法縁はただちに言い改めた。
「かっこいいから許す」

薄い皮の下に潜めていた毒婦の気性が、表出する。
「謝って、最後にハチマンの皆さんにあやまって! 私も一緒に謝るから」
「畏まりました! 八蔓の皆様、この度は私ども夫婦が圧政を敷き、搾取に次ぐ搾取を重ね、
 誠に申し訳ございません!!!! しかしながら、このまま皆様方の尻の毛まで毟り取る
 予定でございますので、そのつもりで宜しくお願い申し上げます!!」
「ククク……法縁、クックック……ハチマンのみなさん、ごめんなさい」

「……ったく。これで満足か。やれやれ、仕様のない奴じゃ。気が済んだのなら、はよう奉仕せい」
ご機嫌取りに必要な儀式は果たした、とばかりに、法縁はさっと手の平を返す。
妖ノ宮は脱力した。

何ごとか、わずかに思案する素振りを見せる妖ノ宮。

次の瞬間―妖ノ宮は猛烈な勢いで法縁に襲いかかった。
「法縁ンーーーーッッ!!」
主の叫びに応え、忠実に呼び返す法縁。
「妖ノ宮様ァアーーーーッ!!!!」
イエ゛アアアアア。
妖ノ宮と法縁は絡まり合い、布団に倒れ込んだ……。

227:妖ノ宮
12/07/15 04:51:29.75 RWuYSBzl
<六>情交

時刻はすでに深更。

「変なにおい」
湯浴みを済ませていない男の股ぐらに顔を寄せ、妖ノ宮はくんくんと鼻を鳴らした。
紅葉のような愛くるしい手が褌を解けば、黒々とした陰毛と張りつめた肉茎が現れる。
彼女はさっそく魔羅に悪戯をし始めた。
「くすっ……へんなの」
いちいち弾む様子を面白がって、肉塊を人さし指でツンツンとつつく。
「……人の物で遊ぶでない。それはおぬしの玩具ではないのだぞ」
「なに言ってるのよ。これは私のよ」
「いや、まあ確かにおぬしの物でもあるが……」
気を遣って陰部を清拭しようとする男の手を、妖ノ宮は止めた。
「待って。そのままでいい」

妖ノ宮は糸を引く先端を頬張るために、「あーん」と口をいっぱいに開いた。
「入らない」
「あまり無理をするな。おぬしは口が小さい」
口に含むことを諦めた彼女は、茎に白魚の指を添え、外周を確かめながらゆっくり上下に擦り始めた。
同時に、体外に放り出された無防備な内臓―重たげにぶら下がるふぐりを優しく揉み転がした。

「ぬふぅ……」
浮いた血管を舌で巻き、鈴口をえぐると、妖ノ宮の頭上で吐息が聞こえる。
「……おぬしの口撫は指圧より気持ちいい……女人とは恐ろしいものよ」
吸茎に浸っているのか、あんなに饒舌だった法縁の口数が少なくなった。

今まで夫から指導されてきた通りの技巧を、しばらく続ける。
すると睾丸が根元に迫りあがり、それは吐精が近いことを知らせていた。
「まずい、離せ。おぬしの口が汚れる。ぬ、あぁっ……」
煮えたぎった子種が一気に男根を駆けあがる。
妖ノ宮は陰茎を吐き出すが、代わりに、噴出する白濁が顔にかかってしまった。
「すまん。大丈夫か、目に入らなかったか?」
「うん。だいじょうぶ」
焦り、乾いた手拭いで放たれた精液を優しく拭き取ってやる法縁。

それまで飄々としていた彼の表情が、女を渇望する男の表情になっていた。
「妖ノ宮、そろそろ我慢ならぬのだが……」
いまだ彼の硬度は保たれている。
「わかってる」
―妖ノ宮の内臓に入りたいのだと、理解する。
妖ノ宮が髪に挿していたかんざしを抜くと、黒絹がサラサラ肩に滑落した。
「法縁」
宙に舞い散る漆黒の光沢が、許しの合図だった。

228:妖ノ宮
12/07/15 04:54:00.73 RWuYSBzl
二つの息づかいが混じり合い、夜気に溶ける。
長く濃厚な前戯を終え、ふたりは櫓がけの体位で交わっていた。
すでに互いに汗まみれだった。

―肌を重ねて密着すると、どうしようもなく愛おしさが込みあげる。
妖ノ宮は相手の口を吸い、尖った鷲鼻と耳を愛咬した。
彼のこめかみに光る汗を舐め、顎の輪郭を舌先で辿り、突き出した咽喉ぼとけに赤い舌を這わせる。
「また大きく……」
妖ノ宮の腹の中で、法縁がさらに反り返った。
坊主頭を抱きかかえ、せわしなく腰を振る。

「んっ、ぁ……はぁ、あなたが、好き……っ! 愛してる」
剥き出しの乳頭に吸いついていた法縁は面をあげ、妖ノ宮と目線を合わせた。
「もちろん、わしも愛しているよ――カネの次にな!!」
拝金主義者に相応しい、いっそ清々しい程の返答。
「あっそ!」
妖ノ宮は彼を乱暴に押し倒し、時雨茶臼へと移行する。

「はぁ、はぁ……ヌフフ。そんなに締め付けて。妖ノ宮様は、本当に騎乗位がお好きですなあ!」
天に伸ばした両手で白い乳房を玩弄しながら、そう揶揄する。
「言っちゃだめぇ!」
照れ隠しに平手打ちを喰らわす妖ノ宮。
頬を張られた法縁は、仕返しに下から激しく突きあげた。
「……この、人を尻に敷きおって!」
「んっ、ん……あっ、あ、あぁん……っ」
若々しく丈夫な胸筋に手を置き、彼女は必死に縦揺れに耐える。

間もなく、情事の終息も見えてくるという頃。
「ぁあ! やぁ……また、またお小水が……」
「妖ノ宮よ、我が君」
尿意に身震いする彼女に向かって、法縁は神妙に願い出た。
「貴女様のご聖水、どうぞ、わたくしめの口にお出し下さい」
「……このオスイヌ」
高貴さすら帯びる声音で悪態をつくと、腰を浮かせて移動し、躊躇なく愛する男の顔面に座る。
顔面騎乗された法縁は、充血した陰唇をくわえ、音を立てながら愛液を味わった。

ふたりの間で、あたたかな聖水の授受が行われる。
「ごぼ、げほぉごぼっ」
下賜された黄金の水流が法縁の口から溢れ、呼吸を塞ぎ、次々と首筋にこぼれ落ちる。

「ありがとう、ございます。かはっ、た、大変おいしゅうございます……ぉごほっ」
彫りの深い精悍な面立ちをみっともないアヘ顔に歪め、彼は飲尿した。
そして射精した。

229:妖ノ宮
12/07/15 04:58:30.10 RWuYSBzl
<七>睦言

法縁は情事の後の一服をしていた。
その表情にはさすがに疲労の色が見える。
……若い奥方を貰うと、いろいろ大変なのだ。

脇息に体重を預け、横にいる妖ノ宮の寝姿を見おろす。
「人の縁とは不思議なものだな。よもや、あの妖ノ宮と夫婦になろうとは」
紫煙をくゆらせ、遠い目をしながら独りごちる。
「まあ、おぬしは男の趣味が抜群によいから、仕方ないな。さすがは覇乱王のご長女」
誰に聞かせるでもなく、遠回しな自画自賛をする。

風邪をひかぬよう、布団を首元まで引きあげ掛け直してやると、ちょうど彼女が目を醒ました。
「明日もまた早い。今しばらく休んでおれ、ミヤ」
「……あなたは寝ないの? 一緒に寝よう。腕枕してくれると嬉しいな」
誘いには応じず、ただ曖昧に笑いかけ、法縁は黒糸の束をくしゃりと梳いた。
それから小気味よい音を立てながら、片手で煙草盆に灰を落とし込む。

その様子を目に入れた妖ノ宮は、好奇心にかられて手を伸ばした。
「ねぇねぇ。それ、どんな味がするの? 吸ってみたい」
「駄ぁ目だ、身体に悪い。子供が喫むものではない」
煙管を高く掲げられ、届かぬようにされてしまう。
「けちはげ」
小さく毒づく。
「ムッ、あのな、何度言ったら分かる。これは禿げではなく、剃髪と言うてだな……まあよい、覚えておれ。
 そんなことより、今度二人きりで温泉にでも行って、ゆっくり子作りするか……」

楽しげな旅行計画を立てる彼に、そっとしな垂れかかる妖ノ宮。
「だったら、あなたを食べてみたい」
「……は?」
法縁は固まる。

「お友達の火炎車(かえんしゃ)さんがね、教えてくれたの。欲の皮がつっぱった人間は、
 特別においしいんですって。そう、例えばあなたみたいに強欲な人は、
 踊り食いしてもよいほどに絶品で、嚥下した後も身体によくなじむの」
物騒な固有名詞を耳にし、法縁は警戒するように目を細めた。

「ほう。一時期八蔓中を荒らし回っていた大妖が、確か火炎車とかいう名だったな?
 最近はふっつり姿を消したと聞いているが……」
彼は探るような視線をむける。
「なるほど……つまりおぬしは、あやかし討伐組織“赤月”に身を置きながら、
 天敵である大妖とも通じておったと言うわけか。ヌフフフ。本性を現わしよったな、女狐め。
 で、そのお友達の火炎車さんとやらは、今どこにおる?」

230:妖ノ宮
12/07/15 05:01:51.96 RWuYSBzl
妖ノ宮は腹をさすり禍々しく微笑んだ。
そして赤い舌をぺろりと出すと、舌舐めずりする。
「脂が乗っていておいしかった。てへぺろ」
予想通りの回答。
「それは妬けるな」

底冷えのする原始的な恐怖が、法縁にヒタヒタと忍び寄る。
「分かったぞ。ひょっとして、アレか。わしとの結婚は体目当てか。おっかない女が居たものじゃな」
―当たっている。
ある意味、肉体目的で正しい。
冗談めかして言うものの、彼は蒼白になっていた。

「全くおぬしには、騙されたわ。四天相克の折りは、てっきり
 座敷牢で飼い殺しにされている仔猫かと思うて近付いてみたが……
 ところがどっこい、腹をすかした猛虎が爪を研ぎながら待ち構えて居たのだからな。
 おぬしの毒牙にかけられ、可哀想なわし様ちゃん!」
強気に皮肉ってから、彼は恐ろしい事実を確認しようとする。
「わ、わしを喰う気か?」

尋ねた相手は何も答えない。
「……構わんよ」
先に法縁が言葉を続ける。
「この魂、喰わせてやっても。おぬしになら」
想定外の一言に驚き、双瞳を見開く妖ノ宮。
「わしはな、おぬしに惚れとる。骨の髄まで。おぬしもわしにゾッコンなのであろう?」
それは強烈な愛の告白だった。
が、法縁はすぐにハッとし、急いで訂正する。
「……と、言うのはほんの冗談じゃ。今のは口が滑った。―そんな目でわしを見るな」
妖ノ宮は獲物を狙う狩人の顔つき……捕食者の眼光で法縁を見つめていた。

「饅頭でも喰うか? ほれ」
「うん。食べる」
まんじゅうをやるから喰わないでくれ、と言わんばかりの体で話題をそらす。
法縁が帰路で買ってきてくれた、お土産のおまんじゅうである。
さっそく渡された包みを解き、妖ノ宮は悪戯っぽく笑う。
「あーげない。ぜんぶ私の」
栗鼠のように頬袋を膨らませ、むしゃむしゃと夢中でむさぼる。
「ヌフフ、食い意地が張っておるのう。慌てるな、良く噛んで喰え」

彼はおもむろに頑丈な腕を差し出し、面倒臭そうに添い寝をした。
「喰い終わったら、さっさと寝ろ。ご所望通り腕枕をしてやる」

妖ノ宮は口元についたアンコを拭うと、素直に寝床に潜ったのだった。

231:妖ノ宮
12/07/15 05:04:47.27 RWuYSBzl
<八>夢

法縁!法縁!法縁!法縁ンぅぅうううわぁああああああああああああああああああああああん!!!
あぁああああ…ああ…あっアッー!あぁああああああ!!!
法縁法縁法縁んンぅううぁわぁああああ!!!髪がない☆
あぁクンカクンカ!金襴の袈裟クンカクンカ!スーハースーハー!スーハースーハー!
お線香のいい匂いだなぁ…くんくん
んはぁっ!法縁たんの禿げ頭をツルツル撫でたいお!ツルツル!あぁあ!!
間違えた!キュッキュと頭磨きしたいお!キュッキュ!キュッキュ!
禿げ禿げキュッキュ!ツルツルキュッキュ…きゅんきゅんきゅい!!
マジHAGE1000%☆ハチマン一禿げの似合う男!!

慈院焼却の法縁たんかわいかったよぅ!!お母ちゃぁぁぁぁん!
あぁぁああ…あああ…あっあぁああああ!!ふぁぁあああんんっ!!
異人追放令されて良かったね法縁たん!あぁあああああ!かわいい!法縁たん!
キモかわいい!あっああぁああ!(∪^ω^)わんわんお!!!

立ち絵もかっこい…いやぁああああああ!!!にゃああああああああん!!ぎゃああああああああ!!
ぐあああああああああああ!!!そう言えば立ち絵なかったぁぁぁぁあああ!!!!
しかも顔グラ一個しかない!!!!あ…イベントスチルもよく考えたら…
法 縁 ち ゃ ん は スチルが一枚 し か な い?
にゃあああああああああああああん!!うぁああああああああああ!!
鶴田画伯の美人画みたいな顔してるよねっ!!攻略所要時間たったの30分!!!!
そんなぁああああああ!!いやぁぁぁあああああああああ!!はぁああああああん!!
ハッチマーン!!フッジサーン/^o^\意問山ァ!!ヌフフぅぅうあああ!!

この!ちきしょー!やめてやる!!四天相克なんかやめ…て…え!?
見…てる?白無垢スチルの法縁ちゃんが私を見てる?
パッケージ裏の法縁ちゃんが私を見てる!法縁ちゃんが私に話しかけてる!
夢路派の法縁ちゃんがカネを無心してる!!
法縁ちゃんが私に暖かいご支援を要求してる!!!貴様にやるカネなどない!!
よかった…世の中まだまだ捨てたモンじゃないんだねっ!自害しない私!
いやっほぉおおおおおおお!!!私には法縁ちゃんがいる!!
やったよ伽藍!!ひとりでできるもん!!!

あ、コミック版の法縁ちゃああああああああああああああん!!
あ!コミック版には出番ないんだった!!!テヘッペロペロ!
いやぁあああああああああああああああ!!!!あっあんああっああんあ御影様ぁあ!!
エ、エクレール!!有為吟帝ぃいいいいいい!!!輝治ぅううう!!

ヌフフフううっうぅうう!!私の想いよ法縁へ届け!!余酪の法縁へ届け!

232:妖ノ宮
12/07/15 05:07:37.16 RWuYSBzl
<九>終幕

気持ち良さそうに大イビキをかく法縁。
腕枕をしていたはずが、いつの間にか、彼の方が妖ノ宮の胸に潜り込んでいる。
「……ヌフ、ヌフフフ……おカネ様……むにゃむにゃ……」
おカネの夢を見ているのだろう、幸せそうな寝言である。
妖ノ宮は吹き出した。
「ふふっ……愛い奴め」
おカネと固く契りを結んでいる、残念なイケメン。
彼の人生の真の伴侶は、おカネ様なのだ。

つるりと剃りあげた坊主頭の丸みを撫で回すと、先ほど妖ノ宮が作った歯形が、今も残っている。
「頭つるつる~はげはげ☆」
法縁の頭部は、妖ノ宮のお気に入り。
数ある男の髪型の中でも、一番かっこいい髪型はツルッパゲである。ね☆


―何の悩みごともなさそうな寝顔を眺めていると、深い愛情が湧くと同時に、猛烈な食欲も覚える。
妖ノ宮の眼前に出現した男達の中で、一番おいしそうだった男が法縁だ。
彼はあやかしにとって、とびっきりのご馳走……しかも毒入りのご馳走である。
邪悪な魂の中で燃え盛る欲望の炎が、あやしの血を騒がせる。

妖ノ宮は、まつりごとの世界に生きてきた娘。
邪魔な政敵を妖術で祟り殺す、焼き殺す、喰い殺し吸収するなどと言うことは、日常茶飯事だった。
ときに、親しい友人や血を分けた兄弟までも手にかけた。

法縁も同じようなものだ。
悪意にまみれた過酷な人間関係を処理し、仲間を利用しまた利用され、蹴落とし、
踏みにじってでものし上がる。
この激動の時代、彼ほど強く悪く明るい男でなければ、生きてはゆけない。
しかもこの男は、罪悪感と言うものを一切持たぬ根っからの悪党である。

彼のような白アリ系男子を王配に選んだ妖ノ宮は、きっと為政者として失格、不正解。
自分の民の慟哭が、今も痛いほど耳に聞こえているというのに。
悪妻は百年の不作、されど悪夫は千年の飢饉。
男の破壊力と、恋に狂った女人の破壊力は、それほど凄まじいのだ。

恐らく法縁などは、ハチマンの表舞台から消えるのが正史だったはず。
それが、偉大なる八龍のご意思だっただろう。
しかし妖ノ宮が延命し、歴史を歪めてしまった。
ならば彼の生命に、彼女が最後まで責任を持たなければならない。

233:妖ノ宮
12/07/15 05:10:33.63 RWuYSBzl
妖ノ宮と法縁は一蓮托生の共犯者。
ふたりの行く末には、間違いなく破滅が待っている。
こんな悪辣で危うい生き様をしていては、長生きなど出来ない。
土に還らず幽冥に落ちる。
あるいは―調停から人類の敵と見なされ、宇宙の理にのっとり、全ては人の子らの未来のために
粛清されるかも知れない。

それでも妖ノ宮は、法縁と共に生きたいと思っている。
そして、いつか彼を「真なる座所」に招きたい。
ただし、あくまで両者合意のうえに行われなければならない。
そう、彼が「妖ノ宮の血肉の一部に、養分になりたい」と意思表示したとき。
互いが一つに溶け合うときなのだ。


翌朝。
外で雀がチュンチュンと囀っている。

「ふぁぁ……」
起床した妖ノ宮の視界に、金と紫の色彩、金襴の袈裟と紫の僧衣が現れた。
それは、朝の身支度をしている夫の後ろ姿だった。
手拭いを使いキュッキュと頭磨きしている。

妖ノ宮は背後からそろそろとにじり寄り、首に飛びついて元気に挨拶する。
「おはよう。法縁殿」
「……おぉっと。ヌ、脅かすな。心の臓が止まるかと思ったぞ。おはよう、妖ノ宮」
背中にまろやかな胸を押しつけられ、法縁は満更でもないようだった。
まあ、ただのちっぱいだが。

一緒に朝餉の膳をつつくふたり。
ヌフフ、と微笑みながら、法縁は妖ノ宮に語りかけた。
「妖ノ宮。我々は今以上に、もっと儲けねばならん。おぬしにも贅沢させてやりたいし、
 これから生まれて来るであろう子供の為にもな」
妖ノ宮もいつものように笑い返す。
「そうね。じゃあ、私は法縁のことを全力で守る」


―八蔓という名の島に、神流河という国があり、妖ノ宮と呼ばれる姫がいた。
彼女の傍らには、いつも僧形の指圧師が寄り添っていたという。

ふたりという災いに内側からじわじわと破壊され、あらゆる不正義が横行し、国は荒廃した。
崩壊する世界の中で、妖ノ宮と法縁がどうなったのか。
それは後世に伝わってはいない。

――終 劇――
ヌフフ

234:妖ノ宮
12/07/15 05:13:16.91 RWuYSBzl
以上。
元ネタは、政治的な駆け引きを行いながら、自分の派閥を形成し
だいたい1年間をかけてヒロインの婿を探す姫ゲー。

婿候補は、あらゆる属性から厳選された20名近くのイケメン達。
下は16歳から、上は300歳まで幅ひろい年代の男が揃っている。
青い肌の半魚人、銀色の狼男、40代のベテラン忍者、狐耳の陰陽師……と、よりどりみどり。
最終的に選択した婿によって、ヒロインの人生と国の歴史が変化する。

多数いる婿候補の中でも、ひときわ異様な空気を放っているのが今回の法縁。
ゲーム中では、とっ捕まえて牢屋にぶち込むことも、妖術を使ってサクッと喰うことも出来る。
じっとりと暗い雰囲気のオカルトめいた作品ですが、良ゲーだと思います。

235:名無しさん@ピンキー
12/07/15 06:56:09.28 SDHYN0MK
なんだ、ただの宣伝か

236:ひつまブッセ
12/07/15 08:07:32.77 T0A0h8J4
『開拓王と戦姫』
そのラブストーリーは、国の民に留まらず他国の者さえもが憧れるものだった。
男たちはこぞって仕官したり畑仕事に精を出すようになり、女たちはそんな男への憧憬を胸に、男たちをサポートするようになっていた。
意図せぬ場所で世界が回るなか、開拓王セフィラスは、頭を抱えていた。
その理由とは――

「御父様♪」

甘えた声で抱きついてくる、美少女姫――シャルラーノ。通称シャル。
この娘、セフィラスが大地の精霊シャルティーノと性交した時にシャルティーノが孕んだ娘である。
正妻たるラヴィリスとの間には、未だに子はおらぬのに、シャルティーノは既に二人目の子を孕んでいる―それはどうでもいい。
シャルは精霊の血を受け継いでいるからか、齢10にして世界でも有数の美女となり、育っている。
それだけならまだしも、シャルティーノがセフィラスと性交している時に興味本意で乱入、セフィラスの制止も聞かずに処女を散らしたほどのファザコンである。
その件について、ラヴィリスは笑いながら許してくれたし、シャルティーノは母娘でセフィラスに孕まされることを期待し、喜んでいた。
まさに四面楚歌である。

「御父様?お悩みですの?」
「シャル、僕はね、シャルとは結婚出来ないんだよ」
「解っていますわ、御父様」
「そうか、解ってくれるか、シャル」
「ですが、結婚などするつもりはありませんわ。私はお母様と共に、御父様に愛されていれば幸せですもの」
「わかってない!何一つ解ってない!」
「妻でなくとも、妾でなくとも、御父様の精を身に受け、子を成し、未来を紡ぎたいのです」
「駄目だ、ラヴィリスとシャルティーノの二人以外を孕ませるなど、出来ん!」
「・・・・・・・」
「あ・・・・・」
「御父様は、シャルがお嫌いですか?」
「シャルの事は、嫌いではないよ。愛しているとも。娘として、だが」
「それならば、娘の幸福を考えて下さいまし・・・そこいらの在り来たりな男性などでは、ダメなのです。私は、御父様以外を愛するなど出来ません・・」
「シャル・・・」
「愛してくださいまし、このはしたなくも淫乱で変態の我が身を、御父様の色に染め上げ、性欲処理の道具にしてくださいまし・・・♪」

シャルがドレスを肌蹴させると、母親譲りの巨乳やら絞まった腰、ムチムチの太ももや尻が露になる。
据え膳を前にして食わぬわけにはいかぬ―葛藤と共に、セフィラスはシャルを抱いたのだった

237:名無しさん@ピンキー
12/07/15 18:01:13.24 T0A0h8J4
どうでもいいけど、40ぐらいの将軍が、他国を攻め滅ぼす時に美しい姫を見つけて保護、親の真似事をしながらも自分好みに姫を調教とかありそうだよね

238:名無しさん@ピンキー
12/07/16 00:11:42.34 WqiKnX/Z
保守ついでに小ネタ投下

「妾は公国の正統な後継者、エストティータなるぞ!
店主よ、妾はこのぺろぺろきゃんでーを所望するぞ」
「おや…可愛いお嬢ちゃん…だねぇ」
老婆がよっこいしょと腰を上げ、瓶に詰めてある棒付き飴を手に取った。
「苦しゅうない、価格を申してみよ」
「え…ああ……えーと…」
「あーっ!見つけましたよ、姫様!ダメじゃないですかぁ!御一人で出歩いては!」
駄菓子屋の入り口で女従者が声をあげた。

239:名無しさん@ピンキー
12/07/16 00:12:31.26 WqiKnX/Z
「……………………」
護衛兼教育係のクーリガンがこめかみに手を当てながら公女の後ろを歩く。
「ん?どうした、リーガ…妾に何か言いたげだな?申してみよ」
「は、はぁ…姫様…平穏な世とはいえ―」
「図が高い!控えろ!控えろォ!妾を見ろすなー!」
悲しいかな王女の身長は140㎝、対する従者は180㎝はある。
じたばたじたばたと暴れる公女。
「要するに、姫様どうぞ♪」
もう一人の従者、ティニーファが王女をひょいと抱え、
クーリガンが膝をついてようやく目線が合う。
「ふん、苦しゅうない。申してみよ」
「平穏な世をはいえ、多くの庶民が往来する街中でペロペロキャンディーを
1つ購入するのに大声で名乗らないでくださいませんか?」
「『往来』とはなんぞ?」
「……………………」
従者はしばらく沈黙した。
「姫様、要するに往来とは『オールライト』の略でして、
『承知、よろしい』という意味です」
「なんだ。そういう意味か、民が承知しておるのだ。よいことではないか。
フフフ、フハハハハハッ!アーハッハッハ!」
「そうですよね。キャハハハ、ハーハッハッハ!」
高らかに笑う公女と侍女。
「………意味が違いますから、いいかげんなことを教えないでくださいティニー」
「大丈夫ですよ。公国随一の騎士様が付いているですから。100人くらいで
囲まれても、5分くらいで殺れますよね?」
ニッコリと公女御付の侍女がぶっそうなことを言った。
「会話の意味がつながっていませんし無茶を言わないでください」
長身の騎士はげんなりと言った。
ここは大陸南西部に位置する公国だ。数十年前に大陸全土を巻き込んだ大戦が
勃発したが、公国は大陸から海を隔てた位置にあり、戦略的に価値がなかった為
戦火に巻き込まれることはなかった。そう、公国は島国であり、交易がなくとも自給自足
の国であり、陽気な気風が漂う国なのである。

続かない

240:名無しさん@ピンキー
12/07/16 04:47:56.36 JH7xa6di
>>234
3年越しの完成を見られるとは
GJであります

241:名無しさん@ピンキー
12/07/16 05:05:52.86 hyR7mGl7
>>239
>「図が高い
頭が高い な

242:名無しさん@ピンキー
12/07/17 00:10:27.31 Y7T7/MHm
>>195
遅まきながらGJ!
文体も世界観も本当に好みだ
続き楽しみにしてる

243:名無しさん@ピンキー
12/07/17 00:33:47.67 lvsPGabI
>>234
GJ

シュールで面白かったですw

244:名無しさん@ピンキー
12/07/19 01:10:20.70 tjsM/TTi
>>234
GJ
話の構成うまいと思った

245:名無しさん@ピンキー
12/07/23 22:27:33.75 R3rs2SM8
>>234
実は元スレで超待ってた!
たまたま巡回した先で見たのは驚いたがw
髪がない☆で噴いた
ルイズコピペで初めて不意をつかれたわ

相変わらず面白かったです、読ませてくれてありがとう!

246:名無しさん@ピンキー
12/07/25 08:40:03.17 9lvtI0lw
>>234
まさか妖ノ宮ネタが読めるとは!!
シュールなのにおもろいしラブいしでなんか萌えました。GJ!!!

なんか久しぶりにプレイしたくなってきたわ。あれ外道プレイが楽しいんだよな

247:名無しさん@ピンキー
12/07/26 22:24:44.98 ozB3vdOZ
旧倉庫死んでない?
見れないの俺だけ?

248:名無しさん@ピンキー
12/07/29 20:30:06.89 Zwf6NUyz
>>247
うちでも何日か前から見れない。


249:名無しさん@ピンキー
12/08/03 23:39:24.48 HZ88kph/
旧倉庫見れない?と思って来てみたら、そうかみんな見れてなかったか


250:名無しさん@ピンキー
12/08/04 00:45:51.04 1efZLiN9
見れなくなったね
他の過去ログを探して何とか見てるけど、
名作揃いだからMOTTAINAI!

251:名無しさん@ピンキー
12/08/05 01:39:44.20 JjmgIeD2
割と最近ここに来たため、まだ読んでないとか途中とかのがあって
かなり残念
なんとかWikiの方に移動するとかできないかな・・・

252:名無しさん@ピンキー
12/08/05 11:17:59.27 mhH/LoEm
とりあえずここで見える
URLリンク(wayback.archive.org)

253:名無しさん@ピンキー
12/08/06 18:41:16.49 uDwavOuF
web archive のを一枚にしたもの
復帰までのつなぎにど~ぞ
URLリンク(file2.rdy.jp)

254:名無しさん@ピンキー
12/08/06 22:44:19.73 Ab3KZfUx
>>253
こりゃGJ.

255:名無しさん@ピンキー
12/08/07 00:43:40.87 HFbI/+1k
>>252 >>253
ありがとう!

256:名無しさん@ピンキー
12/08/09 03:37:04.78 Va+mTUbU
今更「牢獄塔の姫君」がすごくエロかったんだが

257:名無しさん@ピンキー
12/08/09 21:15:30.55 d0uGSCyQ
>>252-253
ありがとう!!
諦めてたアグレイアに会えた嬉しい

258:名無しさん@ピンキー
12/08/12 18:35:31.13 SQfZjE49
お姫様が身分を隠してエロい服を着るのと、
Hで呪われた服を無理矢理着せられるorつい着てしまうのと、
どっちがエロいと思う?

259:名無しさん@ピンキー
12/08/12 19:21:37.43 a/8EMVny
>>258
前者はイケナイことを少しずつ大きなものへ進めるドキドキ感(/型)
後者は被虐を姫の都合良くかつ綱渡りにどれくらい使えるか(√型)
と仮定して

短編読み切りなら最初から飛ばせる後者、中編以上なら前者のほうがエロいな

姫属性って基本清楚系だから、姫も読者もどれだけ昂ぶった状態を維持できるかだと思う

260:名無しさん@ピンキー
12/08/18 23:48:23.60 JU2fg+7Q
エルフのお姫様ってどう思う?

261:名無しさん@ピンキー
12/08/19 07:54:24.66 3X+fsLlc
いいと思う

262:名無しさん@ピンキー
12/08/19 11:57:21.41 0oOOfjog
すごくいいと思います

263:名無しさん@ピンキー
12/08/19 18:17:06.60 3X+fsLlc
君のID面白いな

264:名無しさん@ピンキー
12/09/08 08:51:32.74 ZiudyoVR
保守

265:名無しさん@ピンキー
12/09/09 20:13:29.85 0jIMQBbf
このスレお姫さまなら割と縛りなしでなんでもありだったのか…
現代もので異世界お姫さまが、とかでもいいのか知らん?

266:名無しさん@ピンキー
12/09/10 01:59:46.59 NR552eP4
いいよ

267:名無しさん@ピンキー
12/09/10 02:54:35.09 rhCFm0Qa
ディズニー映画の『魔法にかけられて』みたいなかんじか

268:名無しさん@ピンキー
12/09/12 06:02:53.61 glZh4D3p
懐かしい

269:名無しさん@ピンキー
12/09/18 12:38:08.38 1MJ3RcDH
保守

270:名無しさん@ピンキー
12/09/29 01:05:16.94 dXsCFmGz
ロリ姫様SS来ないかな

271:名無しさん@ピンキー
12/09/29 02:38:03.98 ghkStYCT
お前が書け!!

272:名無しさん@ピンキー
12/09/30 00:56:10.96 gcPgG0US
はよ書け

273:キャラサロンでのまとも意見
12/09/30 06:20:55.92 eeY6QA5P
キャラサロンでのまとも意見

642 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2012/09/15(土) 23:50:40.65 ID:???
◆EqHQZWqzBが書くと情熱によって絶対荒れるのが分かっているからな
あとSSの内容も手伝って評判は良くない
643 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2012/09/17(月) 08:27:50.76 ID:???
◆EqHQZWqzBは実際情熱だろ
デカ尻に擬音多用
尻描写への以上なこだわり…
644 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2012/09/17(月) 13:29:58.72 ID:???
>>643
つまり叩きから何まで情熱の自演か……
645 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2012/09/17(月) 19:10:58.42 ID:???
>>644
おそらくはな
まあ情熱ならやりかねない





みんなの嫌われ者◆EqHQZWqzB
URLリンク(www.pixiv.net)
※情熱の作品を読む前にこの批評を読んで、中立的な視点をもっておくこと!!
スレリンク(eroparo板:217番)


俺の新作にも10点よろ
URLリンク(www.pixiv.net)
URLリンク(www.pixiv.net)


274:名無しさん@ピンキー
12/09/30 06:22:52.47 eeY6QA5P
<情熱の演じる女キャラの簡単な特徴>

・ケツがでかい
・頭が悪い
・芋臭い
・平気で寝落ちすっぽかしをかます
・やたらと【】で注文つける
・特に文章量にはうるさい
・感謝や謝罪といった感情が根本的に欠落している

・長文
・尻コキ
・盗撮
・痴漢
・擬音でたぷたぷとかぷるぷるとか
・ケツの感触や匂いを果物に例えて
・奇形サイズまで肥大化
・幼児パンツ
・相手はキモオタ
・ケツ文字を書く

・【お尻の匂いをかいでどんな匂いだったか果物にたとえて教えてくれませんか?】
・【もっと長文を希望します】
・【お尻の感触を食べ物にたとえてほしいです】
 【あと擬音もふんだんに使ってほしかったり……】

ここらへんは特に重要だから覚えておくように!


<情熱の特徴>

・長文傾向(短文は嫌いな様子)
・とにかく要求が多い(一度言うことを聞くと際限なく)
・名無しの時は初心者を狙って強引な尻コキ(尻コキ出来れば誰でもおk)
・ネカマの時は気に食わないとすぐ落ちる(ゆえに反感を買う)
・オリキャラ、キャラサロン、雛雛、ピンクの難民、ピンクのなんでもなどを股にかける(凄まじい尻への執念)
・その際いずれも待機ageスレを用いる(スレをそのままageることもしばしば)
・使用キャラやスレが多すぎて本人も把握し切れていない(たまに混乱している様子)
・特徴的な文章の癖がある(書くとバレるのでこれは伏せておく)
・たまに発狂する(順や男児がいい例)

・とにかく尻コキに拘る(挿入やアナルには興味なし)
・キモオタに盗撮&痴漢されるのが好き(自己投影?)
・擬音要求(これぞ情熱ならでは)
・尻の感触や匂いを果物に例えたがる(凡人には理解不能)
・小さい尻も肥大化させたがる(ただし最近は叩かれるので控えめ)
・幼児パンツ大好き(やたらと下着に注文をつける)
・体は成熟しているが精神は幼いキャラを好む(この傾向は非常に顕著)
・尻文字をかいたり尻を地震のように揺らしたり(もはやギャグの領域)


275:情熱工作失敗の瞬間
12/09/30 06:25:07.22 eeY6QA5P
489 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2012/05/08(火) 15:19:53.59 ID:???
エロパロで尻コキSS書いてるのは別人だろ

493 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2012/05/08(火) 17:43:42.66 ID:???
>>489
文章が違うだけで別人と判断するのは短絡過ぎる
情熱はただ荒らすために邪神SSコピペするようなやつだぞ
あの尻コキSSだって、作るのに手間かからんだろう

普通の人間なら、そんなつまらない事に時間を使うなんて考えられないだろうが
情熱は暇をもてあましているキチガイだぞ?


哀れ情熱wwwwww

276:名無しさん@ピンキー
12/09/30 06:38:25.52 eeY6QA5P
情熱がこのスレで行った悪行

スレの要領も考えずにSS投下、挙句スレがいっぱいに
勝手に新スレを立てて続きを投下

まさに邪神

277:名無しさん@ピンキー
12/09/30 07:53:07.20 eeY6QA5P
新作にも10点よろ
URLリンク(www.pixiv.net)
URLリンク(www.pixiv.net)

新作にも10点よろ
URLリンク(www.pixiv.net)
URLリンク(www.pixiv.net)

新作にも10点よろ
URLリンク(www.pixiv.net)
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新作にも10点よろ
URLリンク(www.pixiv.net)
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URLリンク(www.pixiv.net)
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新作にも10点よろ
URLリンク(www.pixiv.net)
URLリンク(www.pixiv.net)


278:名無しさん@ピンキー
12/09/30 13:01:25.27 SbJVLdEm
何がしたいん

279:名無しさん@ピンキー
12/10/06 03:56:14.20 4IePGn8P
ただのキチガイだろ

280:名無しさん@ピンキー
12/10/08 21:20:45.40 6mv25ZiI
荒らすなよwww

281:名無しさん@ピンキー
12/10/15 00:00:08.27 D9VOq1Ud
どこかにお姫様落ちてないかな…
魔界お姫さまとか異星お姫さまとかとボーイミーツガール

282:名無しさん@ピンキー
12/10/17 08:04:59.15 kO864r03
>>281
なんか今週のジャンプに載ってた読みきり「恋愛銀河区石川荘」がそんなかんじだった
異星の第一皇女で難民となった民を救うためレトロなロボット乗って地球侵略しながら
正体を隠してボロアパートに臣下と共に住み、隣の男の子が気になるが放課後は
侵略作戦のため暇がなく…なラブコメで、姫様可愛かった

283:名無しさん@ピンキー
12/11/08 11:31:55.98 oHVC9Kp0
何故か供給が途絶えた…

284:名無しさん@ピンキー
12/11/10 05:02:37.97 yV5/L9Jd
お前が供給しなさい

285:名無しさん@ピンキー
12/11/12 22:17:29.31 JSfMbiY+
粘着荒らしキモ

286:名無しさん@ピンキー
12/11/29 21:30:44.73 foRqefB0
ほしゅ

287:名無しさん@ピンキー
12/12/08 19:59:50.67 RRbfYGzn
褐色銀髪で頭脳明晰だけど世間知らずな姫という電波を受信

288:名無しさん@ピンキー
12/12/09 23:54:36.51 YwMA3yC5
褐色娘とかまじ大好物よ
アラビアンナイトなお姫様とか書いてみたくはある

289:暇潰し
12/12/13 08:52:10.90 IRF03lS0
「婚約者、ですか」

未だ15歳の姫は、母の言葉を鸚鵡返しに返し、首を傾げた。
見目麗しく、肉体は青さと共に大人に匹敵する成長を見せる姫だが、天然気味でボケッとしているのが欠点の娘である。

「そうよ。貴女ももう15。伴侶を選ぶぐらいは出来るでしょう」
「伴侶?なら、サスケがいいわ」

姫の言葉に、母は幾らか驚き―しかし娘には悟られぬよう、解ったわと頷いた。
サスケとは、姫と仲の良い近衛兵の一人である。
眉目秀麗とは言えぬ、むしろ平均よりは下の男だが、どういうことか人に好かれる才能があった。
何事にも真剣で思いやりがある点は、人としての美点に相応しい。
サスケが近衛兵になったのは、かつて誘拐された姫を助けたのが家もない浮浪していた頃のサスケであり、その恩義に応えた国王の取り計らいである。

「サスケ?彼は三十路過ぎ、貴女は未だ二十歳に満たぬ若さよ?その美貌ならば騎士団の英雄でもすぐに虜になるわ」
「でも、それはサスケではないのでしょう?」

娘の言葉に、母は唸る。
昔からそうだ、この娘はサスケが大好きで仕方がないのだ。
何故かと問えば、決まってこう答える。
『サスケは温かく、優しく、大きいから』と。
数年前に王が亡くなり、王妃が一人で娘を育てていたが、それにも限度がある。
そんな時、姫は決まってサスケと一緒にいた。

「解ったわ、サスケね」
「お母様も、一度サスケと仲良くしてみて?サスケは悪人ではないもの、お母様のことも気にしていたわ」

娘の言葉を背に、王妃はサスケに与えられた部屋に向かう。
サスケが悪人でないなど先刻承知の話である。
ただ、王妃は嫉妬しているのだ。

サスケに抱かれるのが自分でなく、娘になるということが。

290:名無しさん@ピンキー
12/12/13 10:01:58.76 cUOn9hUK
おいどうしたいつまで全裸待機させる気だ風邪ひくじゃねーかGJ続き求む

291:暇潰し
12/12/17 10:59:15.32 nf82cHD3
王女が賊に拐われる。
その報が王と王妃の耳に入ったのは、冬にしては暖かな日の昼下がりだったか。
王と王妃の焦燥と困惑は、見ているほうが痛ましくなるほどだったが、程なくして王女が城に帰ってきたことで、事態は然程大きくもならずに収束を迎えた。
王女は一人の騎士―漆黒の鎧を纏う、無口な騎士に連れられて戻ってきた。
その異形に王たちは彼に警戒心を抱いたが、王女が漆黒の騎士に助けられたと訴えかけ、その疑いは容易く晴れた。

王国の冒険者たちは、悉くが冒険者のためのギルドに加入している。
負傷した時の保険やクエストの斡旋、仲間の収集など、ギルドの与える恩恵は限りなく大きい。
しかし、そこに求められるのは少なからぬ社交性。
漆黒の騎士には、その社交性が致命的に欠けていた。
それゆえ、やることは単独独断での討伐や救出などばかりだった。
しかし、王女を救出した騎士に与えられたのは、ギルドで百度依頼を達成したとて届かぬほどの資産と豪邸、そして王女直属の護衛騎士という、とんでもない立場だった。
そして、今は―

「私はディランが好きなの。解る?」
「解りますとも。解りますから、そんな大声を出さないで戴きたい。国王に聞こえてみなさい、俺の首が飛びますから」
「あら?知らなかったの?」

事件から十年弱。
愛らしかった王女は女神か天使かと敬われるほどに美しく育ち、漆黒の騎士は純銀の鎧に身を包んでいた。
しかし、そこで出てきたのは王女の婚姻での問題である。
美しく聡明な王女を我が妻にと、国内のみならず国外の貴族が日々王宮に詰め寄せては、騎士に門前払いを食らっている。

「お父様も言ってたわ、ディランのような武と知の何れも優れる貴族ならば、私の婿に相応しいのに、って」
「国王何いってんだ!」
「それともディランは私が嫌い?」
「嫌いじゃないですけど!むしろ家事万能で美人の幼妻とか最高ですけど!」

王女の部屋で、騎士は王女に押し倒され、馬乗りにされていた。
確かにこの王女の好意に、騎士は少し程度ながら気付いていた。
が、そこにあるのは、長らく彼女を守る騎士への憧れ―憧憬であると、思っていたのに。

「私はいいわ、助けられてから、ディラン以外を好きになった覚えはないもの」
「っ!?」
「王女でなくてもいい……一人の女として、私を愛して?」

騎士の顔に、王女の涙の雫が零れる。
長年見守った少女の決意を感じとり、騎士は王女を抱き締めた。

292:名無しさん@ピンキー
12/12/18 05:04:44.60 kQRV2pes
わっふるわっふる

293:コミュ障が異世界に呼び出されるうんたらかんたら
12/12/21 16:05:12.28 7TLK0VJZ
「ようこそいらっしゃった、異世界の勇者よ!」
「勇者じゃないんですが」
「ははは、そう謙遜しなさんな!」

がはははは!と豪快に笑う王を見ながら、憮然としているであろう自分の顔を思い浮かべる。
異世界からの召喚とやらに巻き込まれて、なんてネトゲやエロゲやラノベみたいな状況になった俺は、昨日からこの王に何度イラついたことか。
しかも世界を救う冒険やらならまだしも、世継ぎを作るための種馬である。
正直ナメてんじゃねぇよと言いたい。

「あの、勇者様」
「勇者じゃねぇっすよ」
「……旦那様」
「結婚してねぇよ!」

イライラする俺の隣には、この国の一粒種、褐色の肌に白銀の髪、ぷるんと揺れる美乳が愛らしいお姫様がいる。

「私のこと、お嫌いですか?」
「好きも嫌いもねぇよ。ロクにあんたのことも知らねぇのに、早々決められるか」
「マリィはいい娘だぞ!勇者どのの妻にぴったりだ!」
「勇者じゃねぇっつってんだよ!」

294:名無しさん@ピンキー
12/12/24 02:41:10.76 xZgzWKSm
>>293
ツンデレ乙w

295:名無しさん@ピンキー
12/12/31 19:54:39.94 ROpreH2A
おいどうした

296:名無しさん@ピンキー
13/01/05 04:28:59.64 he/YuJ5I
インスピレーションを受けて、
初めてSSを執筆中なんだが、
まだプロットの三分の二しか終わってないのにもう6000文字弱…
いささか書きすぎなんじゃないだろうかと不安だよorz

297:名無しさん@ピンキー
13/01/05 23:59:52.04 he/YuJ5I
>>296です

女王×部下ものです
・SS初投稿なので大目に見てください
・極微エロ
・主人公が超ヘタレ

だけどおk?

若い男女の声が聞こえる。
「や、やめてくれよ、こんなのおかしいっ!
大体、お前はこの国を守るという責務が‥‥」
「いや。決めたから、今日はあなたのものだから、私は。」
そう言って服を脱ぐ女、彼女の服は色使いこそ地味だが気品のあるメイド服である。
「おお俺とおまえの関係はあくまでも部下と上司であああああって!?そんなっ‥‥関係には‥‥」
どうやら下着類を身に着けずにメイド服を着ていたようで、いきなり全裸になってしまった彼女を見て完全に動揺してしまっている男を尻目に、女は凛とした姿で腰に手を当て立っている。

女はスレンダーでモデル体型、という表現がぴったりな体格をしている。
手足は長く、腰はくびれていて美しい。
しかし、よく見ると細いながらもその体の中に秘めた筋力を感じさせる引き締まった体であることもわかる。
髪はまるで夜の闇で色を付けたように黒く、腰にまで届きそうな長いポニーテールにしている。
大きな瞳は髪と比べるとやや薄いが同系統の色合いの黒で、意志の強い彼女の性格がうかがえるきりっとした印象を持たせる。
体つきのほぼすべてが素晴らしい次元でまとまっていながら、それでいて人間離れした印象を持たせず、神々しさと庶民的な雰囲気を持ち合わせている。
ちなみに胸はどうかというと‥‥残念なことになっている。

「いけないんだ!俺は確かに、お前に心から忠誠を誓っている!なんだってお前のためなら全力を尽くす‥‥だけど、こんなことは俺にはできない!」
「ふふ‥‥でも、私の仕事だから、これがね。」
男の払おうとした手を避けて女は彼の肩をつかみ、押し出すように突き出し、背後のベッドに倒れこませる。
「ぐっ‥それは間違い!なんだっつ----むぐっ!?」
抗議の声を封じるように女は男の体に跳びかかり、彼を押し倒すと同時に彼の唇を奪った-----



「うわああああああああっ!?
う‥‥あ‥?夢‥‥かよ‥‥よかった‥。」
飛び起きた彼が頭の中を整理し終わるのと、声を聞いて部下が駆け付けたのはほぼ同時だった。

「ありえねぇ‥俺と、あいつが関係を持とうとする夢を初夢に見るなんて‥‥っ!
なんであんな夢を見るかよ‥あいつに顔を合わせるのがつらいな‥ハァ‥‥。」
独り言をつぶやく彼はさる国の若き将軍で、国王とは知己の関係の側近中の側近である。
「失礼します。将軍、陛下の演説の時間が迫っています。支度を急いでください。」
彼は初夢の何とも言えないもやもやした感覚を引きずりつつ着替えをしている。
彼が夢の中で危うく襲われそうになった相手だが、名前をナターシャと言い、彼の幼馴染で彼の主君、
つまり、この国を治める女王その人なのである。
彼の一族は王家に代々使えている大臣の家柄の一つで、王家に忠誠を誓っているという事情もあり、彼としてはすさまじく彼女を見るのが気まずく、できれば一日くらいは会いたくもないというのが本音ではある。
「おっと、悪かった。全速力で用意してすぐに向かうからそっちは警備とかを頼むよ。」
「了解です。将軍の全速力に期待しますね。」
だが、現実はそんなことは許されず、彼は他の大臣たちと女王の年初めの演説に出席せねばならず、
多くの国民の前で演説をする彼女を見て気まずい思いと闘い続けなければならないのである。

「(‥‥気が重い、重すぎる。まぁ、俺に演説の出番がないだけマシかもしれないがな‥)」
そうは思っていてもいざ国民の前に立つと思うと、なるべくそちらに集中するしかなくなってくる。
彼が控え室で毅然とした表情をしていると、「しけた顔してるね。どしたの?」と目の前を通った人影から声をかけられた。
一応、将軍という地位にいる彼にこのようなフォーマルな場でくだけた話し方をする人物はかなり限定されている。
それに、常に倒置で会話する口調は先ほど夢の中で聞いたばかりである。
「1年に一度のことで緊張してるんだよ、察してくれよ、ナターシャ。
というか、主役なんだから逆にそっちはもっと緊張してくれよ。
部下の気が緩むかもしれないだろうが‥‥あぁ!?」
振り向いた彼を漫画で表現するなら眼球が飛び出す描写がされているだろう。
彼女、女王ナターシャは夢に出てきたあのメイド服を着て、同じく夢に出てきた腰に手を当てた立ち姿で彼の後ろに立っていたのだから。

298:...
13/01/06 00:51:23.61 7V28vdG+
題名忘れてた、
「初めの朝は」



目の前を通られたときは集中している最中で上の空だったので気づけなかったが、こうも凝視するとどうしても気づいてしまう。そういうわけで動揺で彼の寿命はマッハである。
「えっ、えええ?どうしたんだよその恰好は?」
「うん。一応、この国の女王って言っても、この国に使える一人の人間にすぎない、私は。って、言いたくて、だからちょっと借りてみたんだ、城の侍女のものを。」
「‥‥まあお前らしいっていえば十分お前らしいかな。でもびっくりだ、確かにこれは国民に対する宣伝効果は大きいな。よく考えたな。えらいえらい。」
「‥ありがとう。君たちに褒められると嬉しいよ。私には特別な言葉だから。」
まだ演説は終えてないので髪型を崩さないようにそっとやさしく彼に頭を撫でられ、少し得意げな彼女のドヤ顔にも見える表情は彼には非常に愛らしく見えた。


「いい感触だったと思う、去年よりは。そうだ‥教えてよ、あなたの感想を。せっかくだから。」
「ん、いいと思うぜ?それこそ即位してから最高だったと思う。(正直、目のやりどころに困ったわ‥‥)」
平常心で接せるだけまだ慣れてマシになってはいるが、それでも気恥ずかしさで顔を見ることができない。
まるで背後霊でも見ているように彼女の」肩の後ろに視線を合わせている。
「そうだ、お前のことだから、きっとその恰好で城の掃除とかするつもりなんだろう?」
「うん、そうそう。」
彼女には厄介な趣味‥のようなものがある。
公務のほぼない日や空き時間のある日は市民の生活ぶりを知る、という名目で様々な職業を一日体験する。
彼女が小さいころから城の侍女に混じって真似事をしているのを見ている彼にとっては彼女が市民の生活を気にするのは見慣れたものだが、
即位してすぐは思い付きで動いているようにも見える彼女の行動力に皆悩まされたものであった。
「(たしか、ナターシャみたいなヤツをコスプレイヤーって呼ぶって騎士団長が言ってたっけか‥‥)」
「ん?なぁに?似合ってないかな、もしかして‥」
「い、いやいやいや!似合ってるぜ!そんなこと考えてるんじゃないんだ、すまないな。」
「そう、ごめんね、杞憂だったわね。
この後メイド長に手伝えることがないか聞いてくるけど、そっちも言ってよね、私に用があれば。」
「え、そうだなぁ‥昼休みの後の演習を視察してくれたらうれしいぜ。士気の向上につながるしな。
でも、あんまり自由にするのもほどほどにな。
なんつってもお前がこの国で一番偉いってことを失念するなよ‥‥俺が言えた義理じゃないが。」
「了解。だから視察の件は任しといてね、承ったから。」
じゃあね。と、手をひらひらと振りながら元気に歩いていく彼女の姿は実にかわいらしい。
だが、メイド服に身を包み、長いポニーテールを振りながら立ち去っていく彼女の本当の姿は、
この国で誰よりも強く、気高く、勇敢にして聡明な王族の当主なのである。
そして、彼女がこのような茶目っ気を見せたり、弱みを見せたりするのは、彼女が子供のときから付き合いのある一部の人間と、城を職場とする人間の数名だけなのである。
「(‥俺の一族は、お前の先祖に拾われて、側近に任命されて今につながる。
お前の笑顔は、この国は、俺が‥‥いや、俺たちが、絶対に守ってやるから、安心してお前はお前のままでいてくれよな。)」
角を曲がり去っていく黒髪の影が見えなくなる刹那、そう心の中でつぶやき、
彼は振り返り控え室へ着替えに向かった。

299:...
13/01/06 01:17:54.07 7V28vdG+
何かおかしなところがあれば、遠慮なく突っ込んでくださいね。



「おお、騎士団長。」
「なんだ、遅かったじゃないか将軍。
まぁちょうどいいや、俺はもうそろそろ用は済むから交代だな。」
そういって控え室から退席した彼は騎士団長。
少々性格にムラのある人物だが、なかなかの好漢である。
なかなかに豪快な人物のため、騎士というより冒険者や戦士のような印象のある人物ではあるが、
それでも彼の人をまとめ上げる素質は本物で、警察業務を完全に統御し切れている。
そんな彼も女王や将軍とは同年代の幼馴染。彼女を守る重臣の一人である。
「しかし、姫さんの演説、立派になったもんだ。
俺らがガキん頃の姫さんとは全く変わっちまったなぁ。」
「そりゃそうだろ。あいつはお転婆だけど昔っから冴えてるヤツだったじゃないか。」
「いや、そうなんだけどな‥‥
昔はな、俺はあの姫さんが王様で大丈夫かなーこの国。とか思ってたんだよ。
それが立派に、あんな演説までそつなくこなせるんだからなぁー‥‥」
しみじみとした口調で話す騎士団長。
潤んだ瞳と遠くを見つめる視線により彼にとって彼女が大切な存在だということが丸わかりである。
「お前‥‥まさかとは思うが、ナターシャに惚れたか?」
「あっハハハ‥‥そうかもな、
でもだとしたらそれはお前も同じじゃねぇの?
なんかお前、あいつのことを話してるとき、鼻の下が長いんだよなぁー?」
それを聞いた将軍はというと、割と薄い目を見開き、頬と耳を真っ赤にしている。
「は?‥‥はぁ!?わけのわからんことはよしてくれ、俺は部下であいつは上司。それが全てだってよぉ‥!」
「あははははは!図星か?それとも今気づいたってか?
あーおかしい‥‥ま、ならより一層姫さんのために励まなくちゃな。
姫さん、根を詰めてばっかりみたいだしなぁ。
公務は姫さんがやるしかないが、他のことはなるべく手伝ってやらないと‥で、その姫さんは何やってんだ?」
「いつもの真似事だ。今はメイド長のところにいるぜ。」
「そうか‥あ、付きあわせて悪かったな。じゃあ俺はここでな。じゃあな。」
「ん、そうだ、今度一杯やらないか?新年のお祭り騒ぎに乗っかろうぜ?」
「それ、いいな。考えとくよ。」
そう言うとそそくさと騎士団長は出て行った。
「(あいつ、ナターシャに会いに行ったのか?絶対あいつ茶化すんだろうなぁ‥‥)」
一抹の不安を感じる将軍であったが、彼らとは長い付き合いからの経験から、大したことはないと、
気にせず着替えを続行した。

300:...
13/01/06 02:22:13.77 7V28vdG+
微エロシーンその2
今考えると、冗長だな‥‥



「‥‥俺で本当にいいのかよ?ナターシャさぁ‥‥?
お前には騎士団長が‥‥」
「いいんだ。今夜はだめだ、あなたじゃなきゃ。
それに、いつも駄目って絶対言う、あなたは。
じゃ、いつやるか‥今でしょ!」
「う‥。お前、何ちゅうことを言うんだよ‥‥」
いきなりのキスで動揺に動揺した彼の心に、艶のある声が染み渡る。
ここまでに起こったことが整理できず混乱している彼の隙を見計らって、上に跨った女王は服を素早くも丁寧にはぎ取っていく。
「やめてくれ‥」と蚊が鳴くような声で抗議する彼ではあったが、ベッドについた手を足で押さえられてしまい、彼女を制止することはできないでいる。
彼が動揺しているのは彼女の行動によるものだけではない。
小さい頃から彼女たちとは共に過ごしてきた彼にとっては、彼女がこのような行為に誘ってくること自体が彼が思う彼女の像から離れたことであり、
彼は想定外の事態が次々と起こる彼女の新たな一面を見て圧倒されているのである。
「ふふ、逞しいわね‥あなたの腹筋は相変わらず割れていて。」
つーっと腹部をなぞる彼女の指に驚き、くすぐられたときに出るような素っ頓狂な声が出てしまう。
「見事ね、きれいな三角になってるわよ、下着が。」
「え?どういうこと‥うわぁ。」
パンツ一丁という格好まで脱がされた彼の股間は彼の拒絶の態度とは異なり、見事にテントを張ってこれから起こるであろう行為への期待を示してしまっている。
それもそのはず彼女の成熟した姿は特別なものであり、ましてやその裸など、彼にとっては視覚から伝わる媚薬のごとく彼を熱くさせてくれるのだ‥
なお、彼は大人の女性の裸体を見たことはこれが初めてである-つまり、彼は童貞である-。
「任せて、よね‥ふふ、」
「いや、それでも‥お前が乗り気でも、俺には‥今更だけど‥ごめん。」
「‥‥いくじなしだね。」
これには若干彼女も煮え切らない態度にイラついてきているが、
彼にとっては幼馴染とはいえ国王と行為を行うなどまったくもって畏れ多く、
また彼自身自分は彼女の相手が務まる人物、ゆくゆくは彼女の夫となる人物たる器ではないという思いもあり、最後の一線を越えさせないでいるのだ。
さらにもう一つ、いや、これは彼にとって最も重要な事項であるが、
彼は自分と彼女との種族の違いを気にしていた。
彼の耳は頭頂部まで伸びている。彼はエルフであった。
ただでさえ貞操を大事にする彼ら一族の習わしによりみだらな行為を行うなど恥ずかしいという思いもあったし、彼個人としても代々人間の女性によって統治されてきたこの国の系譜に、人外の自分が書き記されることがあってはならないという負い目ともいえる感情があったのだ。
「あなたも私も責任は重いよ、多くの部下をまとめる長、だから。
なのに、そんなに弱々しい態度をするあなたには‥
根性を叩き直さなきゃいけないわね、おしおきをして。」
そう言うと彼女は、先ほど彼の上に位置どってからずっと浮かせていた腰を彼の頑丈そうな胴体につけ、上下に動かしつつ徐々に下腹部へと擦っていく。
「う‥な、にを?」
彼が腹部を触られるのが苦手なのはすでに彼女は知っている。
ぞわっとするくすぐられたときに感じる独特な気持ち悪さに身もだえしていると、不意に「ねぇ‥見てよ、ここ」と言われた。
彼がくすぐったさから閉じていた目を開けると、彼女は彼の胴体の一番下、彼の愚息に跨り、体をそらせ、互いの性の象徴が彼に見えるような体勢をとっていた。
「素直に、もっとお互いが気持ちいいと思えるようにしようと思ってたけど、変えるわ、方針を。
あなたは楽しむんだ、私のココで。
全力を出して吹き飛ばすから、今感じてる罪悪感なら。」
そう言い終わるとほぼ同時に彼の愚息を片手で掴み、
彼女の茂みの元へと導く-----



「うわああああああああっ!?
‥‥‥‥あぁ?‥よかったー‥、夢だったか‥‥。」
「どうしたんだ?悪夢なんて珍しいな、あなたにしては。」
飛び起きた彼の目の前にはただ、心配そうな目で見つめてくる主君が写っていた。

301:...
13/01/06 02:48:19.98 7V28vdG+
しばらくつなぎの部分になります。



「アイエエエエ!ナターシャ!?ナターシャナンデ!?」
「あなた、昼過ぎまで寝てるつもりだったでしょう?今日が祝日だから。
起こそうと思って来たのよ、掃除の時に近くに来たから。」
「そうか‥って、まだ侍女ごっこしているつもりなのか?」
「ごっこって何よ、一応家事くらいの雑用なら完璧にできるのよ?私は。」
「いや、それくらい知ってるよ‥小さい頃からお前よく雑用の手伝いをしてたの、俺見てるし。」
「じゃあ、考えてから話しなさいよ、それを考慮して!
むぅ、ちょっとムカッとした。仕事に戻るから、私。じゃあね。」
頭の中が整理し切れていない彼を機嫌が悪いと誤解したのだろう。
彼女は近くに立てかけたモップを手に取り、彼の部屋を足早に出て行った。


先ほどのナターシャの言った通り、今日は休みである。
この国には祝日が少なく、代わりに一度休みとなると必ずと言っていいほど連休となるくらい集中している。
年始もそれに漏れず、国王の演説から3日間、ほぼ全ての国民が休みを取るようになっている。
この間は兵は親元に帰り、軍や騎士団は完全に停止する。
危なっかしい慣習ではあるが、地理的に周りの国から攻めづらいこの国は3日間くらいなら外敵に備えるのを怠っても一応は平気であるし、
賊徒もこの期間中はお祭り騒ぎをしているので、街を襲うことはない。
そのため、城に部屋を持つ重臣たちは暇を持て余しがちになる。
そういう事情で彼は怠惰を貪ろうと企んではいたが、昨日の悪夢の続きを見てしまうという最悪な経験をしてしまったため、完全に眼が冴えてしまっていた。
「(‥顔でも洗いに行こう。ついでに、メイド長に頼んでなんかすぐに用意できるものでも作ってもらおう…うん、そうするか。)」
彼の薄い目が寝起きのためあまり開いていなく、はたから見たら寝ぼけているか立ったまま寝ているように見える状態で今できることを考え、行動する。

「よお‥‥珍しいな、今日みたいな日にいつも通りの時間に起きるなんて‥。」
「そっくりその台詞を返すぜ‥‥昨日、『明日は昼にブランチ。朝飯を食うくらいなら寝てる方がいい。』といったのはどいつだ?」
「まぁなぁ‥」
メイド長を探しに向かった食堂には騎士団長がいた。
だが、彼の様子は少しだけおかしかった。
彼は夜型の人間だが朝にも強い。むしろ、起きてすぐと寝る少し前が一番テンションが高いくらいだ。
しかし、今の彼は徹夜明けのように精根尽き果てたような表情をしているうえ、
彼の特徴的な猫のようなピンと立った耳の先が少しだけ垂れてしまっている。
幼馴染としての勘で感じた、これは何かあったと。
「朝っぱらからいざこざでも起こしたか?
どうせ近衛兵長かナターシャにでもなんか変なことを言ったんだろう?
あいつら、全く冗談が通じないからなぁ‥‥」
軽い気持ちでからかった将軍であったが、それに対して騎士団長は、一瞬身を震わせてから、少しだけうつむいた。
「多分、多分だが‥明日、お前もこんな感じだと思うぞ。
きっと‥いや、俺にとって驚きだっただけなんだ。忘れろ。」
そう言って置かれていた焼き魚に手を付けだした騎士団長。
なんだよ。途中でやめるなよ。などと言って問い詰めたが、全然何を言おうとしたのか彼は言うことはなかった。
「まったく、気持ち悪いな‥気になってくるじゃないか‥‥」
ぶつぶつと文句を言いながら誰か文句に付き合ってくれる人はいないかと庭園に足を運んだのと、少し離れたところにいたナターシャが彼の足音に気づいて近寄ったのはほぼ同時刻だった。

302:...
13/01/06 03:03:25.82 7V28vdG+
ほのぼの路線でしばらく進みます。



どうしたの?と声をかける彼女の声に何でもないよと軽くあしらい進んでいった彼だが、ふと思うところがあり、振り返る。
本来、彼女はあまり朝に強くはない。
大体起きてから活動を開始するまで30分はかかる。
しかし彼女は起床時間が同じ自分の自室に上がりこみ、起こしに来ていた。
しかも、その前から掃除の仕事をしていたと話す。
それに、化粧のりが最近悪い、とこぼしていた顔はなぜかすっぴんのままである。
「今度は何の仕事だ?」
「侍女は庭師としての仕事もこなすって、言ってたから、近衛兵長が。」
剣術に精通している彼女には、なぜか剪定のための枝切りバサミもさまになる。
メイド服をきちんと着こなしていることも相まってその道の職人にも見えてくるから不思議だ。
「あ‥そう。頑張れよな。」
「まぁ、頑張ってるけどね、今まさに。」
そう言って空をハサミで切って見せる彼女、ハサミで切るときの金属が擦れる音はひどく冷たく感じる。
「それもそうだな。じゃあ、より一層頑張ってくれよな。」
そう言って奥に進んだ彼は、ぶらぶら歩いて行ってたどり着いた迷路庭園の中で、
迷って半べそ状態の近衛兵長を救出し、愚痴に付き合わせたのだった。

303:...
13/01/06 03:22:07.62 7V28vdG+
彼は強烈な朴念仁設定だったりします。



「(目が回る‥‥確、実、に飲みすぎた…)」
頭を抱えて自室に戻る最中の将軍。
この日は夕方から城で新年会が催され、国の権力者や地方自治隊の長、国の援助を受けている学者などが集まっていた。
国が主催する会とはいえ、小国であるうえに参加者は毎年ほぼ同じのため、会はとても家庭的で、
どちらかというと組合の会合や親族の寄合を彷彿とさせる和気あいあいな雰囲気で、
彼はその場の勢いで酒の早飲み勝負に興じ、通常の3倍のスピードで飲み食いしてしまって顔を真っ赤にし、耳を角に例えられ赤鬼などとからかわれたりされていた。
もちろんそんなことをすれば体に負担はかかり、現在の彼の辛そうな状態につながっているのである。
「あーあー、何してるの?また飲みすぎたの?
ダメだって、無理して飲んだら。
何度も言ったと思うけど?あなたは内臓が強くないんだから‥」
手洗い場から戻ろうとしていたナターシャが彼を見つけ、駆け寄る。
「すまない‥はは、さっきメイド長が飲みすぎて俺が介抱したばっかりなのに、今度はお前に俺が介抱されるのか。
これはとんだ無礼講だな‥‥うげぇ‥」
「もう、ぶつくさ喋るからそうなるんだよ、ただでさえ気持ち悪そうなのに、黙ってても。
それに、今は私はまだ侍女の仕事をしてるんだから。」
「う‥そうだな、悪いが、肩、貸してくれ。
とりあえず部屋で休む。」
「分かった。みんなには伝えとくから、もう寝るって。
ゆっくり休みなよ、だから。」
ふらつきながらもなんとか部屋まで戻り、彼は彼女へ精いっぱいの笑顔をする。
「ありがとな。一時はまずいかとも思ったが朝まで寝たら何とかなりそうだよ。
お前がそばにいてくれたおかげかもな。」
「そうかな?明日のために休んでよ、まぁとりあえずさ。」
お前のおかげ。という言葉を聞いて気恥ずかしくなったのか、彼女は酒が回って桜色になった顔をさらに赤くし、それだけ言うとそそくさと彼の部屋から出て行った。
割と長めのスカートから中のチュチュが見える程の速さで走る足音が遠くなっていく。
新年会の会場とは逆へ音が去っていくが、これはおそらく一度部屋に帰ったに違いない。
「やれやれ、よーやく部屋だ。
あっ、朝のこともあるし、なんか不気味だから鍵はかけておこう。」
そう言って部屋に鍵はかけたが、酔いと気持ち悪さから他のことには大して頭も回らず、歯を磨くのも忘れて彼はベッドに飛び込んだ。
「(あいつの髪‥いい匂いだったな。俺も同じ石鹸を使おうかな…?)」



前の二日とは違い、彼は夢は見なかった、もしかしたら見ていたかもしれないが、
あんなこともあれば、たとえ二日間の悪夢が同時に襲い掛かったとしても覚えてはいないだろう。

304:...
13/01/06 03:42:00.25 7V28vdG+
スレチな気がしてきた。



「うん‥ん?あれ、なんか違和感があるような‥‥」
「んん、んっふ‥‥‥んは。ふあ、起きたみたいだね。」
彼が目を覚ますと、彼の下半身にかかっているはずの掛布団が手前に折りたたまれ、視界には天井とたたまれた羽根布団。
他に見えるのは質素な装飾ながらも大きな照明と、揺れる特徴的な髪の束。
「な、お前‥ナターシャ?そこで、何を?どうやって、ここに?」
声と髪型で特定されてしまった彼女は、どうやら彼の敷布団をまくり上げてその中をまさぐるようなしぐさをしている。
先日の悪夢の続きかと一瞬疑ったが、この肌の感覚、彼の将としての感覚が、これが現実であると伝えてくれた。
それに、彼女に起きぬけに出会うのは昨日経験したばかりで慣れもある。
しかし、彼には納得いかない、この状況がどこか現実味を帯びてないように感じさせたことがあった。
「なぜ!?鍵はかけたはずだぞ!?お前、一体!?」
上体を起こして腕で体を支え、足元に膝立ちになっている彼女を見すえて尋ねる。
昨日彼が自室に戻ってからできたことは、部屋にかけたこと、それだけであるのでよく覚えている。
その証拠に今の彼の状態は髪はくしゃくしゃで、会に出るということで用意したくだけた服はしわだらけになっており、
ズボンに至っては足元まですり落ちている。
しかし、何かがおかしい。
「え‥‥お前、なん、な、にを?」
どうやら、起きてすぐから感じている違和感はこれらしい。
彼の下半身ははだけているというどころの話ではなくなっていた。
股間は完全に露出しており、下着すらはぎ取られている。
それだけではない、普段は下着の中でこじんまりとしている彼の愚息が何やらぬらぬらとした液体につつまれ、赤身がかってその存在を主張している。

「どゆこと?なんで俺こんなことに?」
先ほどから語尾が上がりに上がっている彼とは対照的に、彼女はというとあっけらかんとして彼の疑問を聞いている。
下半身を完全に露出してしまっている彼の陰部に正対したメイド服姿の彼女は、目をうっとりさせて彼の瞳を見つめる。
まるで主人との夜伽を始めようとするようにも見える彼女の醸し出している空気は、色欲の瘴気を纏っているようにも感じさせる色気がある。
しかし、性に関しては疎い彼はその仕草を無視して彼女を問い詰めることを続けている。
生来の彼の生真面目さが出ているともいえるが、その裏でこの状況から想定できる展開を考えることから逃げているとも見える。
「とりあえず整理させてくれよ、ちょっと理解が追い付かねぇ。」
彼女の目を見られない。
いつも見ている彼女なのに、いつも見かけている服を着ているのに、
いつもの自室なのに、今このときは全てが彼の混乱を助長する気がした。
「いいの、理解しないで。
今は任せてくれればいいから、私に。」
何のことだ。と尋ねる声を彼女は気にしない。

305:...
13/01/06 03:57:39.32 7V28vdG+
これはひどい。



「んふぅ‥‥あなたのココ、なかなかで、感心したんだよ?」
そう言うと彼女は指で彼の分身をつまんですぐ離したり、指ではじいたりつついたりし始めた。
そのたびにしびれるような感覚が彼の神経に叩き込まれる。
「な、な、なぁ!?」
「よかった、寝てるうちからやっておいて。
出来上がっちゃったみたいだね、すっかり。
ふふ‥楽しくなったよ、少し。」
急に細かく震える彼の分身を握りしめ、指を踊らせるようにして揉みしだき、
直後にあふれてきた透明な液体をすくい取り、全体に塗りたくる彼女の白魚のように美しい指。
国内最高の剣士である彼女らしい力強い愛撫はまるで聖剣を握りしめて眼前の彼と闘っているような激しさを持つ。
短めに切りそろえられた爪が、細長い指の腹が、手のひらが、彼の急所に触れるたびにうめくような声が出てしまう。
「気持ちいいでしょ。どう?」
「あ、ああ‥‥」
悪夢のときと同様、彼は彼女とこのような関係になるのを望んでいないので、できればこの責め手から逃れたいのだが、
彼女の手による刺激で体がこわばり、ベッドについた両腕を離せないでいた。
「さて、それじゃあ‥‥始めさせてもらうわね、お仕事の本番。」
侍女の姿をした気高き女王は、にやりと一瞬表情を変え、彼の股へと顔を潜り込ませ、彼の分身の先端と口づけをいくつも重ねた。
「どんどん出るわね、溢れそうだわ、このままじゃ‥どうしようか?」
首を傾げて尋ねる彼女だが、強い刺激を味わった彼は息が荒く、上を向いたまま答えない。
そもそも彼はこのような行為の最中に出る質問の答えなど考えたくもない。
「それじゃあ私が考えちゃうよ?返事がないなら。
あ、これはどうだろうね。」
彼女は急に口を開け、口づけを交わしたその先端を一気に口に含み、指で揉みつつ吸い上げようとしてみせた。
「あっあっ!?くっぁ‥!」
先ほどまでの責めですら、体の自由がきかないほどに高まってしまった彼の体が、さらに一気に駆け上がっていく。
「‥っ!出ちまう!離れてくれっ!お前を汚したく、な‥あっ‥‥!」
「‥‥‥やだねっ♪」
彼の必死の懇願に彼女は一瞬顔を離そうとしたが、不意に一気に顔を戻し、彼に止めを指すべく口内に半分ほどを含んだ。
「あぁっ、あっ‥‥ああ‥‥(終わった‥かも、しれない‥)」
「んっんんんーーーっ♪」
天にも昇る感覚と男としての悦びに、諦めや後悔、懺悔の念は押し流され。彼は意識を手放すことを無意識に選んだ----

306:...
13/01/06 04:19:18.40 7V28vdG+
これで終了。閲覧サンクス



「で、質問の時間だ。
まず一つ、なんでお前はここに入って来れた?」
「前に、城下町で有名な義賊と会ったことがあったわよね、私一人で。
その時に鍵開けの技術を、ちょっと‥‥」
「‥‥(あの時もっと真剣に止めればよかったな。)
次、何故お前がこんなことをするんだ?
侍女の仕事の中には、こんなことは決してないぞっ!」
「え‥‥?だって、騎士団長が
『皆の慰み者になるのも仕事のうち』だと‥‥‥?」
唖然とする彼だが、無理もない、これは彼自身がよく知っているが、昔から彼女には一切の冗談が通じないのだ。
とにかく、これで後で痛い目に遭わせる人物は特定できた。
「なんでそんなことを真に受けるんだよ‥馬鹿じゃん‥
それに、なんかあの時楽しそうじゃなかったか?お前‥」
「えへへ、初めは騎士団長の相手をしたんだけど、実は。で、楽しくなっちゃって、その時に。」
「‥‥‥‥(え?もしかして昨日あいつが言わなかったことって、これ?)」
「それで、あなたともやってみたくなったけど、どうせ意地でもやってくれないでしょう?ウブだからね、あなたは。
だから、酔っぱらった今なら大丈夫だと思って‥」
「‥‥あぅ。」
「ちょっと!?ああっ、起きて~っ!」
幼なじみは大変な性癖を開拓してしまいました。
その衝撃に、若き将軍は意識を闇に投じてしまったのだった。
もしかしたらあの悪夢は正夢になるかもしれない、意識の片隅でそう思い胸を膨らませようとする邪念を感じながら、意識を失う寸前に目に入ったのは、彼女の膨らみのない胸だった。

307:名無しさん@ピンキー
13/01/06 05:40:12.39 Wf9avmof
毎レス作者コメントされると冷める。

308:名無しさん@ピンキー
13/01/06 11:36:33.19 76kSaMSJ
読みにくい。

309:名無しさん@ピンキー
13/01/06 13:35:32.37 7V28vdG+
指摘ありがとうございますっ今後も精進します。
ネタが浮かんだら続編を作ろうとも思ってますがどうでしょう?

310:名無しさん@ピンキー
13/01/06 13:40:35.11 1W4lFaew
もっとまとめて投下した方が
間隔が10分20分空くのはいかんよ

311:名無しさん@ピンキー
13/01/06 17:57:47.00 LE8PX/+E
ネタはよかった

312:...
13/01/06 19:34:51.63 7V28vdG+
>>310
書きながら投稿してたので…後半は睡魔との戦いでした(汗
今後は間隔を狭くしますね
>>311
ありがとうございます。でもそれは文章構成に難アリ、ということでしょうね
ちなみに、エロい初夢が正夢になる、という電波を元にこの作品を作りましたです

313:名無しさん@ピンキー
13/01/06 19:49:08.27 1W4lFaew
>>312
書きながら、じゃなくて書き上げてからまとめて投下するもんだ

314:名無しさん@ピンキー
13/01/06 21:59:31.59 aVs2wi4N
>>312
最低限この板にあるSS書き手控え室スレの過去ログでも見て
掲示板の投下作法くらいは押さえた方がいいぞ
次のSS投下待ってる

315:名無しさん@ピンキー
13/01/07 03:30:57.95 asOj/5RI
面白かったが、毎レスごとに作者がコメントいれられると萎える
そういうのは名前欄でやってくれ

316:名無しさん@ピンキー
13/01/08 12:00:08.95 CxpuK7Mh
頑張れ

317:名無しさん@ピンキー
13/01/08 12:06:12.06 zGntG+RB
超頑張れ

318:...
13/01/08 22:00:25.13 Eeam3Uah
頑張るから待ってくれ、今論文で忙しい、

…百合と普通ならどっちがイイと思います?

319:名無しさん@ピンキー
13/01/09 15:15:21.05 3nchHOXd
自分で考えろ

320:名無しさん@ピンキー
13/01/09 15:24:17.45 pXcuPUGE
>>318
両方でもOK

321:初めての朝は-猫の騎士団長編- 1
13/01/29 13:19:58.85 1Xta+ZXd
論文を書くつもりがSSを書いていた。何を言ってるk(ry

「うん、不審物は見つからないな。おい、そっちはどうだ?」
「探知魔法の結果は異状なし、君はどう思う?」
「別に変なにおいもしないし、毒物はないと思うべ。」

1月1日、新年を迎えるこの日はこの国ではとても大切な意味を持っている。
この国の君主である女王が演説を行うからである。
しかし、この国の慣習として新年は親元に帰り家族で過ごすというのが当たり前で、
そのため軍や騎士団の活動は停止してしまっている。
なので、演説が行われる会場の安全を確認し、女王を警護する役割を任せられる人物は非常に限られている。
「よし、じゃあ俺はここで警備を続けるけど、いったん解散ということでよろしくなぁ。」
そう言い会場の見回りを続ける彼はそのうちの一人で、名前をリバイブルと言う。
彼は城内の自室で警察業務を取り仕切る騎士団長だ。
「了解した。通信用のマジックアイテムは携帯しておくので、何かあれば連絡を。」
「解散かいさーん!じゃあちょっとおかしでも食べに行ってくるべ。」

「そーいえば将軍は来なかったなぁ‥‥まったく、平和ボケしやがって‥‥!」
彼は同僚の将軍が手伝いに来なかったことが気に入らないらしく、長細い彼の尻尾を床に叩きつけている。
今日の演説には彼女の命を危険にさらすリスクが少なからずはある。
いざ演説を行う最中はもとより、こうして開始前から警戒を怠らないことが重要なのに彼は何をやっているのか。
「精が出るってところかな、騎士団長。」
イライラのために毛が逆立つ彼の前に現れたのは、彼の主君である女王、ナターシャだ。
多民族国家のこの国では珍しいほぼ純粋な人間である彼女は、獣人である彼とは違い儚い美しさを持っている。
しかし、そんな見た目と違い性格は活発で、実にボーイッシュである。
「姫さん‥精なんてでねぇよ、退屈だ。大体、この広場を俺ら三人で異常がないか確認するってのは厳しいぜ、これが。」
「ごくろうさま。ホントはやってもらうつもりだったんだけど‥メイド長と将軍にもね。」
「なんだぁ、将軍のやつ仕事をすっぽかしたのかと思ったけど違うのか?」
「なんでも、少しそっとしておいてほしいんだって、ひどい悪夢を見たから。」
「ちっ、やっぱりズル休みってことじゃねぇか‥
あぁ、あんまりここにいてもアレだぞ。俺と話してるより、お前は自分の演説の練習でもしてろって。」
「それもそうだね、じゃあ、またね。」

散歩がてら朝の挨拶に来た彼女は帰り、後に残されたのは騎士団長。
なぜか彼の鼻息は少し荒くなっている。
それもそのはず獣人という種族に生まれた彼には発情期と言える期間があり、定期的に性欲が高まってしまう。
さらに、女王は彼の幼馴染であり、彼が思いを寄せている人物である。
そのため今の会話ですっかり興奮してしまい、彼の股間は服の上からでもわかるほどに張りつめている。
「あーあ、何とかして今姫さんとどうにかならないものかねぇ‥‥
まぁ、いずれはできることはできるんだがなぁ‥」
実はいずれ女王と彼が結婚することが決まっている。
この国の王族は代々もっとも年の近い重臣の家系の者と結婚するしきたりになっていて、
一月しか年に差のない二人は、いわば許婚の関係にあるのだ。
「(一度でいいから今、姫さんと‥ああ頭の中エロいことしか考えられねぇ‥しゃあない、今日のうちに一回抜いとくか‥)」
「団長さん、開場するけど大丈夫べか?」
「(!? あぁ、近衛兵長かびっくりしたなぁもう!)‥わかった、観客の誘導は頼むぞ。」
「任せといて下さい!」
と言いつつフンスと鼻を鳴らして駆け出した少女がしばらくして、
おそらく城の門に尾を挟んだのであろう、豪快な悲鳴を上げたのが聞こえ、彼はいろいろな不満を溜め息にして吐き出した。

322:初めての朝は-猫の騎士団長編- 2
13/01/29 13:22:53.18 1Xta+ZXd
「‥‥‥というわけでありまして、このたびはわれらが女王、ナターシャ様の演説を行うことになった。
では、女王様、こちらへ‥‥」
騎士団長は先ほどの見回りの前にいやというほど顔を見ている大臣の堅苦しい前置きにあくびが出そうになっていたが、
次の瞬間、彼はその眼を見開いた。
「‥新年おめでとう、市民のみんな。
この格好は、私もこの国に使える一個人であるという決意の表れと思ってもらっていい。」
壇上に登場した彼女はなんとメイド服に身を包んでいた。
一瞬完全にあっけにとられていた彼だが、なるほど職業体験を趣味とする彼女のやりそうなことだと、
そう思ってしばらく考え込んだのちに、
「これだな!」と下種な笑みを浮かべながら小さくつぶやいた。



儀礼用の正装を脱ぎ、着替えを済ませて将軍から聞き出した場所へと足を運ぶ。目的地はメイド長と女王のいる食堂だ。
女王はメイド服を着る侍女としてふさわしい仕事をしに行ったという。
後ろから将軍がまだ何か話しかけてきているようだが、振り返って適当に返事だけして無視することとする。

「あ、騎士団長‥女王様を冷やかしに来たのでしょうか?女王様に悪戯をしたらどうなるかはご存知ですよね?」
「当たってるけどその言い方はないだろうがおい。」
言葉にトゲがあるメイド長の発言もとりあえず放っておく。
「(メイド長にとって姫さんは妹みたいなものだもんなぁ‥)」
「そうそう、弟さんたちが用があるそうですよ。早めに話をしてあげてくださいね。」
「あいつらが?」
あいつら、というのは彼の二人の弟で、異母兄弟の関係にあたる。
それを示すように、次男は昆虫、三男は軟体動物を思わせる特徴を持つ亜人である。
二人とも実家で彼の帰宅を待っているとばかり思っていたので、彼は疑問に思った。
「用ってなんか言ってたか?」
「いいえ、お二人ともあんまり喋る方でもないですからね‥」

「誰の話?ねぇ。」
しめた、無駄話のおかげで目標を視界に捕捉だぜ。
「いや、大した話でもないから気にすんな。
それよりも‥ちょっと伝えとく必要のあることがあってなぁ‥姫さん、話聞いてくれないかい?」
「ん‥わかった。了解よ。」
「あまりお時間を取らせないようにお願いしますね。女王様には軍の視察をするお仕事があるそうなので。」
「あー、何、すぐに終わるから。」

「えええっ!?知らないわ、そ、そんなこと。」
「そう言われてもだなぁ‥もしかしたらと思って言っておいて正解だったな。ははは!」
「でも、経験なんてないけど、いいの?」
「いいんだよ。お前が誠心誠意『仕事』してくれれば俺だって満足だしよぉ。」
この国には奴隷階級は存在しない。
彼はそれを逆手に取り、侍女としての仕事には性奴隷として重臣たちの夜のお供をすると大ウソを吹き込んだのだ。
いわゆるセクハラを趣味とする彼らしい行動であり、人を疑うことを知らない彼女のことをよく理解した上での行動でもある。
「‥わかった。何をすればいいのかな、私は。」
「変に気張らなくたって大丈夫だぜ。俺に任せれば素直にお互いが気持ちいいと思えるようにしようと思ってるから。」
何が大丈夫よ、と彼女がつぶやいたようだが彼は無視することにする。後は流れに任せてしまえばどうにかなるのだから。


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