【なんでもあり】人外と人間でハァハァするスレ7at EROPARO
【なんでもあり】人外と人間でハァハァするスレ7 - 暇つぶし2ch496:名無しさん@ピンキー
13/04/06 01:47:26.93 PYWgYMkC
そうだった
自分は死んだんだ
つい、さっき
一日中ネットゲームをして引きこもっていた自室で、トイレに行こうとパソコンの前の席から立ったら
足元にある殻のペットボトルで足を滑らせて、そのまま後頭部がパソコンのモニターに衝突・・・感電死
気が付けば目の前には、地獄の閻魔大王
自分への判決は「二次元キャラクター1000人以上でオナニーした罪にて地獄行」


「ぎゃあああああああああああああああっ!」
突然男の耳に届く、自分以外の別の男達の絶叫
周囲を見渡せば、全裸の鬼娘達の肌色の沼の中に数体の男が混ざっている
別の男達も鬼娘の雪のような白く柔らかな肌に、爆乳に、太ももに、ぴったり隙間なく密着された状態で全身を挟まれている
圧倒的な地獄の快楽に、どの男達も涙と涎で顔をぐちゃぐちゃにして白目を剥き、苦悶の表情をしていた

一番近くの男は騎乗位で犯され精液を大量に搾られながら、涎と涙を撒き散らし反白目で悶絶していた
男の腰に跨った鬼娘は騎乗位で扇情的に腰をくねらせながら手を男の胸の上に置き、白い指で両乳首を円を描くようにくりくりっと弄っている
「はあんっ、ああっ、気持ちいいっ、もっとぉ!」
「や、やめてくれぇっ!も、もう出すのは嫌だああああ~~~~!!!」
「ねえ、私のオッパイ舐めてぇ~」
「むぐぅぅぅぅっ!!!」
泣き叫ぶ男の口に、鬼娘の乳房が押し込まれ、顔面が鬼娘の爆乳にぷるぷる包まれる
しかし限界まで快感を引き出された男の体は鬼娘の柔肌が触れ合うだけでも殺人級の快楽であり、男はビクンビクンッと体を波打ちながら痙攣し
止まらない射精を繰り返した

「クスクス、お尻の快感、一度知ったらクセになっちゃったでしょう」
「ぐぎゃあああああっ!尻が焼けるぅぅぅぅぅっっ!!」
そのまた横には、ちんぐり返しの体勢で丸見えになった肛門を鬼娘の長い舌が挿入され、ずぼずぼ出し入れされながら犯されている男がいる
泣き叫ぶ男の顔は自分の精液でドロドロに濡れており、腹はたぷたぷに膨らんでいた
「ほうら、お尻の中をた~っぷり掻き回してあげる」
「ひぎぃいいいいいいいいっ!い、いぐうううううううううっ!!!」
触られていない男根から噴水のような精液が吹き出し、絶叫に大口を開けた男の口にびしゃびしゃっと注がれた
「ごぼぼぼぼぼぼ!!!がぼうっっっ!!!」
「ふふふ、一滴も零しては駄目よ、全部飲みなさい」
白目を剥きながら、ごくごくっと喉をならし自分の精液を飲み続ける男
すると、男の腹がまた一層大きく膨らんだ
「まだまだ沢山、あなたのお尻ほじって精液ぴゅっぴゅっさせてあげる、精液の飲みすぎでお腹が破裂してもやめてあげないんだからね」
その後、何度も鬼娘に肛門に舌を差し込まれ前立腺を刺激されるたび男は肛門の快楽だけで連続射精していた

二人の鬼娘に乗られながら犯されている男もいる
顔面騎乗で鬼娘の蜜壺に奉仕させられながら、もう一人の鬼娘に騎乗位で犯されている
鼻と口を鬼娘の桃尻と蜜壺に延々に塞がれ続けているが、男は地獄の囚人であるため窒息死することは無い
「あんっ!ああっ、あああっ!お●んこ気持ちいよぉぉぉぉっ!」
「私も、この人一杯射精してくれて気持ちいいわぁ・・・」
「ね、ねえ、お姉さまぁっ、接吻してぇ!」
「ふふ、いやらしい子ね・・・」
男の顔と腰の騎乗した二人の鬼娘は顔を紅潮させながら、うっとりした表情で見つめ合うと互いの指を絡まさせ
熱い口づけを交わした

泣き叫ぶことができる内はまだ幸せである
遠くの方では、全身が皮と骨だけに状態でガリガリに痩せ果て、肌が土気色に変化した状態で無数の鬼娘達に犯されている男もいた
とうの昔に声も涙も枯れ果て泣き叫ぶことができなくなった、哀れな男はこの様な状態になっても今だ解放されず
濁った眼球を限界まで見開き、空洞の口をパクパク開きながら、小刻みに震え射精していた
この男は地獄の連続射精による快楽に、狂うことも死ぬこともできずに男根だけは元気に勃起し続け、永久に鬼娘達に精を搾られ続けるのだ

497:名無しさん@ピンキー
13/04/06 01:48:53.62 PYWgYMkC
「うっ!」
男はあまりの惨い光景に思わず視線を反らす
特に最後のは酷かった
「それじゃあ、あてらも本番行こうかお兄さん~♪」
一人の鬼娘が明るい笑顔で男の腰を跨ぎ、男根に狙いを定めてくぱぁっと蜜壺を開く
「あてのお●んこでお兄さんの精液た~っぷり搾り取ってあげるねっ、いくよ~」
「ひっ・・・ひっ・・・ひいいいっ!」
怯え首を振る男だが、鬼娘は早く男と繋がりたくて無邪気にニコニコ笑っている
そして根元まで一気に呑み込まんかのごとくの勢いで腰を降ろした
「えいっ!」

ずぶうっ!!

「あああんっ!一気に奥に挿っちゃったよおっ!お兄さぁん!」
「ぐぎゃあああああああああああああああああああっっっ!!!あづいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいっっっっっっ!!!!!」
絶叫をあげながら高圧電流を流されたように痙攣する男
鬼娘の蜜壺は灼熱地獄のように熱く、男根を食い千切らんとばかりにぎゅうぎゅう締め付けてくる
そんな圧倒的快楽を放つ人外の蜜壺の男根は耐えられるはずはなく、あっさりと精を放った

ぷしゅうううううううっっっっ!!!
ぴゅーーーーーーーーーーーーーーーーっっっ!!!

「ひゃあんっ!お兄さんってばぁ、挿れただけに射精しちゃうなんてっ!そんなにあてのお●んこよかったんだ、嬉しいっっっ!」
鬼娘は男の精を子宮の最奥で感じながら歓喜の表情で震え、射精しっぱなしの男根を味わうため腰を振り始める
そのたびに、鬼娘の爆乳がぷるんっぷるんっと上下に大きく揺れる
「ふあっ、はあんっ、すっごく気持ちいいよ、お兄さんっ!あて、これからは毎日お兄さんに会いにここ通っちゃうねっ!」
「ぐおおおおおお・・・・おおおおおおおおおっっっ・・・っっっ・・・!!!!」
蜜壺の肉壁が男根に隙間無く貼りつき、ぷりぷりのひだが男根を余すとこなく舐めまわす
この蜜壺の動きはただ精を貪りたいだけではなく、相手への愛しい感情あってのものだ
たがその感情を向けられている本人の男がそのことに気付くのは、まだまだ先のことであるが・・・
「じゃあ、ウチはお兄さんのお尻虐めてあげる」
「ひィッ!!!」
別の鬼娘の爪先が肛門に触れ、肛門の表面をカリカリッと引っ掻く
鬼娘の爪は長く、先端が尖っていてる
・・・もしそんな指で肛門を貫かれでもしたら・・・
「お、お願い、やめてえええ・・・」
男は顔面を真っ青にしながら命乞いをした
虚ろな瞳からはポロポロ涙がこぼれる
その表情を見て鬼娘達はニヤリッと邪悪に笑った
「やっぱ男の人が泣いちゃうとこって最高~、だ・か・ら、もっと泣いてみせてね♪」

ズブッ!!!

「うぎゃああああああああああああああああっっっ!!!!裂けるううううううううううううっっっっっ!!!!!!!!!」
「んふふ~、お兄さんがお尻弄られて泣いてるとこ見てたら余計キュンキュンしちゃったぁ、ねえ、あてとチューしよう・・・」
「むぐうううううううううううううっっっ!!!」
尖った爪先で尻穴を掻き回される刺激に絶叫する男の口を騎乗位で跨っている鬼娘の柔らかな唇が塞ぐ
そして舌を絡ませ、互いの唾液を飲み合い恋人同士がするような濃厚な接吻をする
「あぁ~、ズルい!お兄さんと真っ先に接吻するのは私だって決めてたのに~!」
「へっへ~ん!あてが一番最初にお兄さんとエッチしたから、もう、あてとお兄さんは相思相愛なんだよ~!そうだよね~、お兄さん♪」
「ちょっとアンタ、何勝手に決めてんのよ!」
「そうよっ!一番最初にお兄さんのお●んちんにフェラしたのは私だよっ!だからお兄さんは私が一番好きに決まってるじゃないっ!」
「はぁ、それは三人同時だったでしょ?それなら前立腺刺激して一番気持ちよくしてあげた私の方が・・・」
「違う違う!お兄さんはあたしのパイズリが一番お気に入りなの!」
「何よっ!」
「何ぃ~~~~っ!」

498:名無しさん@ピンキー
13/04/06 01:49:33.08 PYWgYMkC
男を巡って火花を鳴らす鬼娘達
非常に羨ましい状況にも関わらず、男は陰鬱な感情に陥っていた
(あぁ、こんなことになるなら引きこもりニートなんてやってないで真面目に職を探すんだった・・・)
そう後悔していたら、近くからざわざわと声が
「あれ?あんた達も来たの?」
「えへへ、何か急に発情ってきちゃって・・・」
「ねえねえ、ここに新しい囚人が落とされたっていうんだけど」
「しかも若くていい男」
「ん、このお兄さんのこと~?」
「やだ、すっごくアタイの好み・・・(ポッ」
「っというわけでお兄さん、私たちもヨロシクね☆」
視線を向けると、新たに追加された鬼娘その数ざっと200人!
男は考えるのをやめた



ここは『姦淫地獄』
発情期を迎えた鬼娘達の集まる沼に落とされる刑です
その集まる鬼娘の数、毎日1000人以上
囚人たちを拷問する立場であるはずの地獄の鬼の男達も「何て恐ろしい」「ここにだけは絶対落とされたくない」っと皆怯えています

鬼の男達がそう言うのも無理は無いのかもしれません
発情期を迎えた鬼の女は、異常なほど性に貪欲になり同族の鬼の男でも手こずらせるほどなのですから
しかも、発情期を迎える時期は個人差があり普通の鬼娘は月に一回、多い鬼娘は一週間に一回、酷い鬼娘は三日に一回あります
結合したくても、目の前にお手軽な男根が無い・・・そんな鬼娘達の悩みを解消させるために『姦淫地獄』は作られました
『姦淫地獄』のおかげで、今日も地獄の住人の鬼娘達は欲求不満になることはありません
地獄の囚人たちにとってはこれ以上のものは無い程、残酷な地獄だけどね

良い大人の皆は、こんな恐ろしい地獄に落とされぬよう気を付けよう!

499:名無しさん@ピンキー
13/04/06 01:50:21.42 PYWgYMkC
以上です
乱文失礼しました

500:名無しさん@ピンキー
13/05/02 23:23:35.67 489DzjmL
保守

501:ディスコミュニケーション2
13/05/09 21:51:43.51 f5+SOhan
以前に書いた話「ディスコミニケーション」の世界観だけ続き。
黒犬獣人×女の子(元スライム)、まったり世界終末。
駄目な人は『ディスコミュニケーション2』でNGお願いします。

502:ディスコミュニケーション2:1
13/05/09 21:52:56.84 f5+SOhan
 今の空は青すぎると常々彼は思っていた。アニメみたいなポップでビビッドなブルーに
白い雲。嘘くさくて作り物みたいな空は今日も馬鹿みたいにいい天気だ。
 彼はのんびりと歩き出した。黒い毛に黒い目に黒い鼻に黒い髭に黒い尻尾。真っ黒な犬で
あるところの彼は、無人の街をトコトコと歩く。少しブカついている赤い首輪がその度に
揺れる。その彼の後を………青い青い水溜りが付いてくる。
 気がついて振向くと、いつも彼の後には水溜りがある。街の中でも山の中でも、廃墟の中
でもお構い無しだ。ちっぽけな水溜りは嘘くさい空の青さにも負けない真っ青の表面を
揺らしてそこにいる。
 無人のスーパーで干からびた肉の匂いをかいでいた彼は、スーパーの入口に小さな
水溜まりを見つけると、鼻先を鳴らしてそれを避けた。そして、ゆっくりと店を出て行った。

503:ディスコミュニケーション2:2
13/05/09 21:53:54.81 f5+SOhan
 人間はもうほとんど居ない。ある日皆全て融けて、海になった。海にならなかった僅かな
者達は、広くなってしまった世界の中をさ迷っている。一つところに大勢集まっていると、
海が呼ぶのだ。一つになろう、一つになろうと。
 でも多分、海にはいけないのだと彼は思う。残ってしまった者達も誰も彼も変質して、
人の姿を失った者だって少なくはなく。自分から入ろうとしたってあの嘘くさい青の中には
混じれない。彼はそう確信している。
 長いことさ迷って、自分の名前も忘れて、あまりに茫洋としてきたので彼は自ら海に
入ったことがある。何日も、何十日も海に浮いて、それだけだった。決して融ける事は
なかった。だから、ああもう無理なのだなと彼は気がついたのだ。だからまた、こうして
あてもなくさ迷っている。
 寂しいという気持ちすら茫洋としていて、今ではもう、何もかもうっすらとしか残って
いない。世界の終わりというのはこういう事なのかなと彼は思ったが、大した感慨も
覚えなかった。

504:ディスコミュニケーション2:2
13/05/09 21:54:48.92 f5+SOhan
 小さな水溜りが彼の後を付いてきている。たった一人で旅していると、自分を取り込も
うと狙う忌々しい海の破片でも旅の道連れと思えてきて、彼はその存在にいつしか慣れて
しまった。水溜りが消えたら、寂しさすら感じるだろう。彼は少し鼻を鳴らした。
 四本足で早くもなく遅くもなく、黒犬はきままに歩いていった。街は静かだ。
朽ち果てた路上の車の残骸が葬式のように並んでいる。誰もいない。いや。
 ごぼり、と音がした。彼が振り返ると、後ろにいつものようにたゆたっていた小さな
水溜りが泡立っている。
 ぶくぶく、ぶくぶく、ごぼり、ごぼり。
 間欠泉のように中から泡が沸き立ち、水が跳ねた。彼は足を止めた。一体彼が旅を
し始めてからどれほど経っただろう。気の遠くなるような年月の気もするし、
あっという間だった気もする。その間水溜りは彼を引きずり込もうと一生懸命追いかけて
きて、戯れに水溜りに足を突っ込んだこともあるが、結局取り込まれずに水がバチャバチャ
と跳ね散らかされるばかりだった。その時だって、水溜りに変化が起こることはなかった。
 黒犬はしげしげと沸き立つ水溜りを見た。沸騰しているようだった。初めての現象だ。
金の斧。猟師が間違って湖に落とした鉄の斧を、湖の中から女神が出てきて、彼に差し出す。
ふとそんな御伽噺を思い出す。

505:ディスコミュニケーション2:4
13/05/09 21:55:39.05 f5+SOhan
「……ッ」
 水の中から声が聞こえた。途端、水深2、3m程しかない水溜りの中から、人の手が
飛び出した。白い手だ。もがく。水の中から出ようと、必死に振り回して、宙を掴もうと
暴れる。
 黒犬はギョッとした。ギョッとしたが、とっさに手が出た。四足歩行の犬の前足ではなく
、黒い毛に覆われてはいたが、人間の、男の腕、大きな手のひらがその白い手を掴んだ。
 黒犬は一歩踏み出し、両腕でその手を思いっきり引っ張り上げた。地面を踏むのが獣の足
ではなく、人間の足になっているのに気が付かなかった。彼は必死に小さな水溜りの中から
出ようともがく人を引っ張り出そうとしていた。白い腕の先に白い肩、肩口には色の抜けた
白い髪が乱れ、髪の間から覗く白い顔は苦しげに口を開き、何か叫んでいた。その声は
黒犬には聞こえなかったが、確かに空気がわずかに震え、音として存在していた。
 肩から頭、細い首、大きくはない乳房、肋骨の浮いた細い身体がずるずると腕の先から
繋がって出てきた。もう一方の腕を掴み、そのまま彼女の胴を掴んで一気に引きずり
出すと、勢いで白い身体ごと黒犬は後ろに倒れこんだ。
 彼女?
 そう、彼女だ。黒犬は、自分の胸の上に倒れこんだ女を見た。女は、まだ若かった。
少女といって差し支えない、幼さの残る綺麗な顔立ち。薄い茶色の瞳が黒犬を見る。
血の気のない唇がぱくぱくとまた声にならない無音で空気を震わせ……少女はくたりと
気絶した。
「…………何だ、これ」
 思わず出てきた言葉に自分で驚き、それからようやく黒犬は自分の体を見下ろした。
筋肉の乗った厚い胸と引き締まった腹、太い足、投げ出された少女の下に隠された股間や
尻は見えないが、後ろからくるりと巻きついていたのは黒い尻尾。肌表面は全て黒い
ふさふさとした毛で覆われており、彼は自分の顔をペタリと触って、それが人の顔では
ない事を確認した。
 あの水溜りを覗き込もうかと首を回すと、どこにもそれは見当たらず、彼はもう一度
少女を見た。人間だ。人間だった。そして彼も中途半端ながら多分人間だった。

506:ディスコミュニケーション2:5
13/05/09 21:56:57.87 f5+SOhan
 彼はうろうろと部屋中を歩き回った。ジーンズが肌に擦れて慣れない。遠い昔、
犬になる前は履いていただろうが、犬であった期間が長すぎて彼は自分の姿も自分のことも
忘れていた。動物は衣服を着ないので、彼は薄いランニングも着慣れない。
首元を引っ張りながら、彼は暗い窓ガラスに映った自分の姿を見た。犬男であった。
 人の体に犬の頭を乗せた、獣人としかいいようのない姿である。真っ黒な毛皮が全身を
覆っていること、尻尾がジーンズからはみ出て落ち着かずぱたぱたと動いていること、
手足の先に鋭い爪があることを覗けば、完全に人の骨格であるが、頭は犬。鼻先から首、
胸まで白い毛が混じっている。多分ブランド犬種ではなく雑種。狼男と言い張れば
見えなくもないだろうか。いややっぱり犬男だ。彼は何度も自分の姿を見返して、
それから近くのソファの上に寝かされた少女を見た。すうすうと静かに寝ていた。
 彼は適当な民家に押し入り、そこにあった男物の服を頂戴し、少女にサイズの合わない
シャツや下着を着せ、ソファに寝かせた。人間社会の瓦解したこの世界に当然電気などは
通っておらず、彼は家中を家捜ししたあと、大皿の上にロウソクを何本か乗せて明かりを
つけた。火を見るのは久々だ。何せ、犬は火を使わない。
 わけがわからない。彼は世界中が海に融けた日、何故か犬になっていた。そのまま、
長い間さまよっていた。途中、やはり海に融けなかった人々に出会ったが、彼らも
千差万別の姿をしていた。あるカップルなどは、少女は人間のままであったが、男性が
モンスターであった。羽の生えた、ゲームに出てきそうな姿だ。彼らはその事に疑問を
持たず、仲睦まじそうに寄り添っていた。天をかける翼があるのがうらやましくて、彼は
自分もそんな姿になれないかと色々念じてみたが、無理だった。それっきり忘れていて、
だから今になって姿が変質したのは彼のせいではないようだ。
 傍らで静かに眠る少女は、水溜りから出てきた。水溜りは海で、海は人が融けた物で、
いうなれば巨大なスライムのようなものだ。そこに大勢融けて、居心地がいいのか誰も
戻ってきたためしがない。彼女は、どうやって出てきたのか。
 海が歌っているのを、呼びかけているのを、何度も聞いた。さびしいさびしい、そこは
さびしい。こっちへおいで、ここにはいっぱいいるよ、さびしくないよ。寂しいから
大勢で融けてひとつになったのだろうか。じゃあ彼女は、何故。考えてもわからない。
もしかすると、朝になれば少女は海に、彼はまたただの犬になっているかもしれない。
 犬は頭をかきむしると、鼻を鳴らして床に転がった。ソファの傍らに転がり、寝室から
剥いできた埃っぽい毛布に包まった。そして、コトリと眠りに落ちた。

507:ディスコミュニケーション2:6
13/05/09 21:58:21.01 f5+SOhan
 海の中にいる。海が歌っている。彼の小さな犬の体を満遍なく覆いつくし、中に取り込も
うと蠕動しながら歌っている。でも彼はいつまでたっても海に融けることができない。
さびしいの、さびしいの、おねがい、さびしいの。
 いつしか廃墟の中に彼は立っていて、ヒトの身体に張り付くように、小さな海が絡まり、
その先端が白い腕になり肩から頭が生え、乳房が膨らみ、腰がくびれ、尻を形作って細い
足になる。
 押し倒された彼の上に女が馬乗りになり、さびしい、さびしいといいながら彼の顔を
嘗め回す。さびしいの、くるしいの、かなしいの。泣きながら少女が彼にすがる。だから
いっしょにいたい。いつの間にか少女は腰を振っていて、彼は少女を抱いている。いや、
少女が彼を抱いているのか。少女が泣きながら彼に口付ける。犬の長い鼻面に自分の鼻を
擦り付けて、彼女は濡れた目で彼を見る。

508:ディスコミュニケーション2:7
13/05/09 21:59:28.22 f5+SOhan
 ああこれは夢だ。夢を見なくなって久しかった。久々に夢を見た。淫夢と言うのだろうか。
彼はぼんやり目を開いた。重い。体が重い。少女が濡れた目で彼を見ている。彼のペニスを
咥えこんで、眉をぎゅっとよせて泣きそうな顔のまま腰を振っている。
 にちゃにちゃと水音が響き、彼は腰から伝わる鈍い快楽に少し息を吐き……それから
ぎょっとした。
「何やってるんだ、お前?!」
 声が出た。人間の声だ。犬の鳴き声じゃない、意味のある言葉。少女はシャツも下着も
脱ぎ捨てて、全裸だった。どこからが夢だ。どこから現実だった?
 黒犬は顔をしかめて少女を退かそうとしたが、少女は彼の腕を掴んで泣きながら首を振り、
足を彼の腰に回してイヤイヤをした。涙の溜まった目でお願い、と懇願するように彼を
見上げる。相変わらず言葉は音にならなかったが、彼は少し罪悪感を覚えて彼女を
退かそうと肩を掴んだ手を離した。
 許可をもらったと思ったのか、少女は嬉しそうに微笑むと、彼に顔をこすり付けてきた。
少女と繋がっているところが温かい。こすり付けられた頬も、彼女の手も、暖かい。
腰に手を回してやると、少女は嬉しそうに彼の首筋に顔を埋めてきた。まるで恋人同士の
ように口付けしながら、少女はまた腰を動かし始める。きゅう、と勃起したペニスを
いっぱいに咥えこんで、小さな膣は絞りとるように蠕動しはじめる。
「う、ぅ……っ」
 黒犬は少女の身体を抱えたまま小さく呻った。口の中に指を入れられ、無理やりに口を
開かされる。開いた大きな口の隙間から、少女の舌がねじ込まれ、黒犬の咥内をまさぐって
いった。犬の鋭い歯の隙間を舐め、分厚い舌に自分の小さな舌を絡ませる。まるで、少女に
犯されているようだった。少女は小さく息を吐きながら、うっとりと犬の鼻に自分の鼻を
こすりつけ、彼の耳を噛み、彼の首筋に歯を立て、そしてまた腰をゆるゆると動かしながら、
彼の性器を犯しつづけていた。

509:ディスコミュニケーション2:8
13/05/09 22:00:32.33 f5+SOhan
 せめてものおかえしにと少女の首筋に同じように歯を立て、乳房を掴み、彼女の腰を
撫でながら尻の割れ目に指を這わすと、少女はまた気持ちよさそうに無音で喘ぎ、腰を深く
落としてきた。
 ぐ、と少女の尻の割れ目から撫でていた菊座に指の腹を押し当ててやると、びくんと肩が
揺れる。割れ目から尻まで回ってきた蜜をすくうと、濡らした指をさらに菊座へとねじ
込んでやる。大きく少女が口を開けた。あ、あ、と口が開く。薄桃色の唇から唾液が零れ、
白い歯と赤い舌が大きく晒される。少女の尻をなおも指でなぞってやった。彼を締め付ける
蜜壷がきゅうきゅうと締め付けてきた。
「う、く、うぅ…っ!」
 余計に増した快感に声を上げた犬の首に、少女がすがり付いてくる。誘うように開かれた
口に自分の口を押し付け、犬は必死で腰を振り、苦しげに息を吐いた。少女が淫蕩に笑った
。また膣内がきゅううと絞り上げてきて、犬は思わず大きく腰を押し付けた。ぶるるっと
全身を痙攣させ、少女を硬く抱きしめる。少女が白い首を晒して仰け反った。少女の胎内に、
熱い犬の精が盛大に吐き出された。
 真っ赤な顔で息を吐きながら、少女がまた笑った。幸せそうだった。

510:ディスコミュニケーション2:9
13/05/09 22:01:39.26 f5+SOhan
 なし崩しであった。少女はいつまで経っても水溜りには戻らない。犬も四足歩行に
戻らない。
「お前は何だ?」
「どこからきた?」
「お前は水溜りか?」
「お前は海に行かないのか?」
「何故ヒトに戻った?」
 全ての犬の質問に、少女は首を傾げるのみだった。犬の質問には答えないくせに、自分の
やりたいことは通す。人間の身体になってもかわらず犬は旅をし、そのあとをちょこちょこ
と付いてくる。そしてたまに夜に犬の上に飛び乗ってくる。
 健康な男の身体であったので、黒犬もそれを拒みきれなかった。薄れ掛けていた感情が、
慕ってくる少女を拒否できない。それが、スライムの擬態した姿であっても。
 少女は黒犬の股間に顔を埋めていた。その髪を撫でながら、黒犬は荒い息を吐く。長大な
ペニスを喉元まで押し込んで、少女はそれをとても大切なものように嘗め回し、奉仕して
いる。じゅぽじゅぽと淫らな音が夜の闇の中に響く。暗闇の中で少女の裸身は白く輝く
ようだ。それと対称に黒犬の姿は夜の中に溶け込んでぼんやりと影のようだ。
 ひくつくペニスを唇から開放した少女は、犬の上にまたがりながら、自分の濡れた股間に
それをあてがった。ずぶずぶとグロテスクな男性器が赤い粘膜にくわえ込まれていく。多分
、犯されているのは俺だ。罠にかけられたのも俺だ。少女の腰を掴み、腰を振りながら黒犬
は思う。思ってなお、逃れられなかった。彼の上で少女がうっとりと甘い笑顔を見せる。

511:ディスコミュニケーション2:10
13/05/09 22:02:38.55 f5+SOhan
 旅は続く。いつまでもどこまでも終わりなく続く。どこまで行っても人はほとんど
いないが、ごくたまに、本当にたまに出会う。出会ってもすぐ別れる。犬は歩いていく。
磨り減った靴を捨て、新しい靴を履きなおし、どこまでもついてくる少女にも靴を履かせる。
 たまに火を起こす。きまぐれで海を見に行く。他の旅人と出会う。別れる。無人のスーパーを
漁る。本屋でぼろぼろに朽ちた本を開く。
「お前」
 絶対に返事が返ってこないのを承知で、犬は少女を見る。少女が犬を見上げる。会話の
ような独り言はもう黒犬の癖になっていた。
「どうして、水溜りから出てきた」
 少女は答えずに微笑んでいる。
「寂しかったのか」
 深く考えずに、彼はそう言った。
「寂しいから海になったのに、海になっても寂しくて、誰かといたかったんじゃないか?」
 口に出すと、そう思えてきた。海は歌う。さびしい、さびしい。
「だから、俺を必死に追いかけて、俺の傍にいるんじゃないのか」
 だから人の姿になって、黒犬と繋がろうとする。それは、ある種の正解のような気もした。
誰しもが持つ孤独感や寂寥感は、多分人ならざる今ですらゆるやかに人々を侵していくから
、旅人は人と出会いたがる。海が追いかけてくる。逃げながら、どこかにいく。誰かが
いないかと探しに行く。病のようだ。
 まだつながったままの少女を抱きしめて、黒犬は自分の姿を思う。犬でいたのは何故か。
人ですらなかった。人でなくていいと思った。ひとりぼっちで、誰かと一緒にいることも
なく、ずっと歩いていくのだと思ってその姿を選んだ。一人でいたかった。そうなのか。
わからない。彼にはこの世界の仕組みがわからない。
「さびしい?」
 小さな声がした。少女が彼を見上げていた。一瞬全身が総毛だった。少女の形をした何か
が、その中からその形を押し破って出てこようとするように思えた。何年一緒にいただろう。
黒犬は初めて少女の声を聞いた。
「さびしいの?」
「ああ……」
 黒犬は、少女の髪に頬を押し付けた。これはやはり海なのだろうか。答えたら彼も
海の中に融けてしまうのだろうか。彼にはわからなかった。
「お前がいないと、淋しい」
 少女は少しだけ黙って、犬の胸にこつりと頭を寄せた。
「さびしい。みんないっしょでもさびしい。さびしくて、さびしくて、
だれかといっしょにいたかった」
「……」
 今は、どうなんだ。その言葉を黒犬は飲み込んだ。少女の手を掴んだのは自分だった。
一人でいたかったのに、手を取った。人の手で、人の体で、人の足で。
 海を選んだのは少女だった。溶け合って、一つになって、たゆたって、でもそこから出て
きた。黒犬の後を一生懸命追いかけて追いかけて追いかけて、ついに追いついた。
 黒犬の腕の中で、少女は息を吐く。黒犬は少女を引き寄せて硬く抱きしめた。夜の中で、
黒と白の人影がもう一度重なった。

512:ディスコミュニケーション2:11
13/05/09 22:04:07.66 f5+SOhan
「どこにいくの?」
 喋るようになった少女が、黒犬のあとを追いかけながら聞く。
黒犬は少し立ち止まって、少女が追いついてくるのを待つ。
「誰かがいるところ」
 誰でもいいけど、誰かがいるところ。
「どこ?」
「どこか」
 あちこちにすこしづついるから、多分また会える。追いついた少女に黒い手を差し出すと
、小さな手が重ねられた。その手のひらを包むように握り、二人は歩き出す。
「会って一緒にいる?」
「いや、一つところに大勢いると、海が寄ってくる。
あいつらは、俺達を取り込もうとする本能があるからな」
 だから、旅する。少女にそう答えて、黒犬は少し面白くなった。少女は海だった。
そんなこと、当然のように知っているだろう。
 海に融けなかった人々もまた、形を変えた個々の海なのではないかと誰かが言っていた。
だから姿も千差万別になっているし、食べ物を食べず、水も飲まず、年も取らずに生きて
いる。
 もしそうだとしたら、それは生きていると言えるのだろうか。見せ掛けの生ではないか。
そうも思った。今は、そうは思わない。個々が海なのだとして、決して融けない相手に
焦がれて追いかけるのだとしても、終わらない旅が永遠に続くのだとしても。
 歩いて、淋しい気持ちを抱えて、それを埋めたくて、誰かと出会って、恋して。
「それって、生きてるよな」
 少女の顔を見てそう言うと、少女が首をかしげた。きっと、海ですら生きているのだ。
黒犬は、少女の手を引いてまた歩き出した。

513:ディスコミュニケーション2
13/05/09 22:05:31.25 f5+SOhan
終り。
途中通し番号間違えて2が二つあります、すいません

514:ディスコミュニケーション2
13/05/09 22:15:59.90 f5+SOhan
10
× まだつながったままの少女を抱きしめて、
     ↓
○ 傍らに立つ少女を見ながら、

すみません、一部訂正します

515:名無しさん@ピンキー
13/05/10 17:38:19.44 8yXmAHLP
hoshu

516:名無しさん@ピンキー
13/05/10 23:12:40.93 PFFTehK/
GJ
黒犬と女の子のカップルにニヤニヤした


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