12/01/08 22:18:42.13 ZQKn74bI
すみません栗田さんの話を書いた物ですが、自作中「馬から落馬」ばりの恥ずかしい間違いをちらほら見付けてしまいました。
拙いなりとは言え恥ずかしいので少し訂正させてください…。
目の前の顔はとろけるような笑顔で→×
目の前の彼女はとろけるような笑顔で→○
狭いベッドの中、少し後ろに後ずさる→×
狭いベッドの中、少し後ずさる→○
>>116
触手と人間カップルが触手と手を繋いで登校する風景っていいですよね
119:名無しさん@ピンキー
12/01/09 01:53:13.84 oJAaXQ3b
今やってる乗ってカンガルーのCMいいな
120:名無しさん@ピンキー
12/01/09 02:00:18.30 cX7NfXex
■Pinktube.jp■
URLリンク(pinktube.jp)
新参サイト。
本数はまだ少ないが、画質が結構いい。
ダウンロードはzip。
121:名無しさん@ピンキー
12/01/09 14:33:28.26 nqLK8Gbn
触手可愛いよ触手
で、にゃんにゃんシーンはまだですか?
122:名無しさん@ピンキー
12/01/09 19:53:00.19 7RlTsGbV
なんだこの触手祭!お三方ともGJです
123:名無しさん@ピンキー
12/01/11 08:13:18.46 ft8763XV
ミュウツーとアイツーやシャドウとマリアのおかげで、すっかり人外×幼女萌えになってしまった
人外は幼女よりでかくても小さくてもいいが、無茶苦茶強い事は必須
そして精神的には幼女の方が強いのも必須
力は無茶苦茶強くて幼女を物理的に守れるのに、情緒不安定で、精神的には幼女に守られてる、っていうのがいい
半ばヤンデレ気味に幼女に依存気味だともっといい
そしてその幼女を失ったが最後、SAN値ごっそり持ってかれて、永続的な狂気に陥ればいい
124:名無しさん@ピンキー
12/01/11 23:52:49.17 kI9l7NDk
人外×女の子のラブ度が高いエロゲないんか
125:ん@ピンキー
12/01/12 23:08:31.33 rykqwSJl
俺もわくわくしながらスレを開いたんだが女の子が触手だった
126:名無しさん@ピンキー
12/01/12 23:17:32.58 5OI4NwLE
だがそれがいい
127:名無しさん@ピンキー
12/01/14 00:21:09.76 C7SwB72r
久しぶりにスレにきたら触手がヒロインなSSだと…
GJ!
人外な女の子って素晴らしいよな!
128:名無しさん@ピンキー
12/01/14 17:54:33.56 hvY3LtSu
>>123
腕っ節は強いがそれ故に自分よりも非力な幼女に色々と支えてもらってる…みたいな状態って良いよな!
幼女にどっぷり依存してるって構図だけで胸熱すぐる
荒れ狂う人外を止める者はもういない…
129:名無しさん@ピンキー
12/01/14 22:44:45.18 I0rTbewJ
そして暴虐の限りを尽くした数十年数百年後に、亡くした幼女に面影が重なる相手と出会ってハッとする人外
もう誰も失いたくないという苦悩と愛した相手を死なせたことで荒れに荒れた心を
人外の事情は知らないながらも懸命に癒やす幼女
人より長く生きる人外の元カレ元カノ話萌えるよな
130:名無しさん@ピンキー
12/01/14 22:48:51.15 wsBN2rAN
>>129
萌える萌える。
人外と人間のイチャラブものを書くときでも、そんなこと考える。
131:名無しさん@ピンキー
12/01/15 00:13:34.04 j4QZg5X9
ロクショウのデザインが素敵すぎて、ろくにゲームもやってないのに、そんな幼女との絡みを妄想してしまう
病弱幼女と世話焼くロボっていいよね
132:名無しさん@ピンキー
12/01/15 00:58:12.96 /BShF5zN
>>132
ロクショウとメタビーは神デザイン過ぎたな……。
メダロットモノはエロく出来ないと思うけど面白そう。普通にハートフルな話になりそうだがww
133:名無しさん@ピンキー
12/01/15 03:15:47.00 Y/2vjqjJ
漁師と魚人のカップル
NGは水上都市で
134:水上都市
12/01/15 03:16:49.25 Y/2vjqjJ
びちびち、と魚の撥ねる音が響く。
自由に泳ぎ回れる水から、哀れにも地上に投げ出された彼らは、それでも懸命に水へ戻ろうと撥ねている。
それを、押しつける者が居た。
水かきの付いた手を持った女だ。
白い髪に黒の瞳、酷く冷たい印象の顔付きである女の下肢は、魚と同じくヒレを持っている。
魚と人の特徴を備えた種、『魚人』である。
当然、上肢には何も着てはないが、恥という感情を知らないかのように、平然とした顔だ。
実際恥などないのだろう。魚人の社会で服を着ると言うことは希だ。
女はどうと身体を投げ出すようにして、縁側で魚を押さえつけている。
その女の元に、男がやってきた。手に青藤色の衣を持っている男。
顔には無精髭を生やし、髪を適当な短さに切りそろえた、少し薄汚い印象を覚える男だ。
「来るたびに魚を持ってきてくれるのはいいんだが。もうちょっと籠とか使わないか」
長年の伴侶に言うような、軽い口調で男は魚人の女にそう告げた。
「どうしてだ。手で持ってこれるのだからそれでいいだろう」
女の言は何処までも簡潔に。ぴしゃり、という音がしそうなほど。
「いや……うぅん……なんでもない」
「なんだ、文句があるなら言えばいい。面倒だろう、溜め込むのも」
濡れている髪を空いた手で梳いて、水を拭うようにしながら女が言う。
水かきで集められた水は、女の手を伝って、大きな水球を形成する。それを縁側から湖に放り込む。
ちゃぽん、と音がした。
「じゃあ、言うけど。籠に持ってきてくれた方が運びやすいんだよ、俺が」
「お前の都合じゃないか」
「相手の都合を鑑みて物を持ってくるのも時には必要だぞ」
押しつけるばかりじゃだめだ、そう言いながら、男は衣の下に持っていた手ぬぐいを女に渡す。
女は受け取った手ぬぐいで体の表面の水分を拭い去ると、ぽいとゴミでも捨てるように手ぬぐいを捨てる。
ぐちゃぐちゃの手ぬぐいが縁側の床を濡らした。
「投げ返すとかしろ」
「次はそうするよ。さ、早く着せてくれ」
「いつもそう言ってしないだろ……」
ば、と両手を広げた女に、はいはいと男は適当な答えを返しながら衣を着せていく。
その手の動きには迷いがない。幾百も繰り返した工程をなぞるように、魚人の女に着物を着付けていく。
青藤色の着物を身に纏い、菊を象った簪を髪に挿した女は、ようやく一息付けたという風に吐息した。
135:水上都市
12/01/15 03:17:51.91 Y/2vjqjJ
「苦しくないか」
その吐息に帯を調整しながら男が問うた。女は平然として答える。
「お前の着付けに問題などあろうものか」
「お褒めに与り光栄ですよ」
言うと男は女が押さえていた魚を取り上げて、台所に備えられている生け簀に放り込むとすぐ女の元に戻ってきた。
「それで、今日はどうした」
男が問う。
女が来るときは、だいたい実家で何か一悶着あったか、知り合いの魚人と喧嘩したか、
あるいは創作意欲が弾けたかのどれかだ。
この二人の間は恋人、というには些か奇怪で、友人と言うには些か距離が近すぎる。
友人以上恋人未満。そう表するのがぴったりの二人だった。
「絵を描きにきた」
そう言い放つと、女は何も言わず視線を滑らせる。所謂、流し目という奴で男を見た。
やれやれ、と言う風に男は頭を一掻きすると、また家の中に姿を消す。
ガタガタと物がひっくり返されたり、箪笥が引かれる音が響いて、
家の奥から女のために男が知り合いの大工に作らせた文机と、紙、そして筆が姿を現す。
女はそれを見るなり、一歩ほど腰をずらして、机の置ける空間を確保する。
その状態でも、まだ湖に足先の尾ビレが付いているのだから、全く下肢の長い女だった。
「ほれ。紙はその枚数で足りるか?」
「充分だ」
会話を交わすのはそこまで。
女が筆を執り始めると、男はすっかり黙り込む。
まるで、美しい女人に魅了されたかのように、沈黙のまま女の作業を見守るのだ。
実際、そうして作業する女を見守ることを男は好いていた。
料理する母の背を安堵の情で見守る子のように、男は女を見つめていた。
女は幻想画家だった。
彼女の頭の中にだけある世界を、墨の濃淡で描き出す画家だった。
人が描かれることもある。都市が描かれることもある。山や森、風景が描かれることもあった。
彼女の絵はこの都市でそれなりの評価を受けている。
ただ、まさか魚人が描いていると吹聴するわけにはいかないので、発表は男名義だった。
結果として、女自体が評価されることはない。それでも構わないから、女は絵が描きたかった。
水中では出来ない、描く、という自己表現の行為をすこぶる女は好いていたのだ。
そうして数時間。尾ビレが水を撥ねる音が奏でる独特の音楽を聴きながら、
男は微動だにせず、女は自由自在に筆を踊らせ絵を描いた。
136:水上都市
12/01/15 03:18:53.42 Y/2vjqjJ
「ふぅ……」
ずっと同じ姿勢でいた為か、ぐっと背を伸ばすと小気味いい音が響く。
「はぁ」
その快感を吐き出しながら、女は描き上げた絵を男に差し出した。
描かれたのは三枚。どれも風景画だった。
「山か。前から思っていたけど、山好きだな」
「川上りでもしなければ望めないからな。望めぬ物を望むのは、人も魚人も変わらないさ」
「そういうものなのか」
なるほどなぁ、と頷きを零す男に、女は更に言葉を続ける。
「それに、山には私たちとは違う魚人が住むと言われている」
「山に?」
山に魚人が住めるような湖というのは少ないだろう。水の源泉ではあるが、多量に水があるというイメージはない。
「そう、山に。いつ、どこからこの話が来たのかはわからないがね。
それはそれは美しい魚人たちが住まうと言われている」
女の言葉に、男はううん、と言いながら顎を掻く。
「いろんな話があるんだな。ま……乾かしておいて、いつも通り出しておくよ」
そう言って家の奥へと消えようとする男を、女は呼び止めた。
「そういえば、私の絵は幾らぐらいで取引されて居るんだ?」
珍しい女の質問に、男は少し沈黙して、「興味あるか」
「一応な。人の貨幣は使えないが、どの程度価値を見てくれているのかは気になる」
「そうだな。お前が取ってきてくれた魚二十匹分ぐらいにはなる」
「それって、多いのか、少ないのか?」
漁師として非常にわかりやすい例を出したと男は思ったのだが、
魚を取引しない魚人の女にその換算イメージは通用しなかった。
うーんと唸りながら、男は頭を掻いた。
「そう、だな。まぁ、多くはないが、少なくもない。普通、かな」
「なるほど。私はそれなりなわけだ」
「そうだな。目が飛び出るほど、というわけじゃない」
「そうか」
そこで会話は途切れ、男は一度、絵を干しに家の奥へと消えた。
残された女は、湖の水を尾ビレで弄びながら男を待つ。何も言わずに立ち去るということを彼女はしない。
去るときは去ると言う。それが二人の間での暗黙の了解だった。
そして、男が帰ってくる。
「今日はもう帰るか?」
女はやることをやってしまえば、さっくり帰ってしまうということが多い。
けれど、今日は珍しくそうではないようだった。
137:水上都市
12/01/15 03:19:49.16 Y/2vjqjJ
「しばらくいるつもり」
「んじゃ、茶持ってくるよ。菓子は何が良い」
「何があるんだ?」
「饅頭から羊羹まで」
「じゃあ、羊羹」
「了解」
ややあって男が茶と羊羹を手に戻ってくる。
女用の文机にそれらを置いた男は、どっしりと腰を落とす。
二人は何も喋らなかった。時折思い出したように羊羹を食べて、
しばらく、縁側から望める湖の風景を眺めていた。
僅かに霧が掛かって見づらいが、漁に出ているであろう漁師たちの姿が点々と見られる湖の日常風景。
遠くには小さな島も見え、時折、撥ねる魚人の姿も見える。そんな景色を二人は楽しむ。
その姿はまるで老年の夫婦のようだった。けれど、座る位置には微妙な二人の距離が表されている。
拳一つ分の距離。
それは手を伸ばせば届くという、ほんの僅かな差であるけれど、魚人と人の間に横たわる溝を表していた。
この街では、湖の上にあるというその性質上魚人と比較的親しいが、完全に溝がないわけではない。
溝の原因。それは何時の頃からか人間の間に流行った伝説。
曰わく魚人の肉を喰らえば永久の命を得ることが出来る……。
それがただの伝説に過ぎないことをこの街の人々は知っている。
いや、知ったというべきか。
ずいぶん昔の話だが、親しくなった魚人を騙して喰らった漁師がいた。
彼は永久の命を得たとずいぶん喜んだ物だが、流行病でころりと死んだ。
その日から、人々は伝説を信じなくなった。
それでも、仲間を喰われた魚人と街の人々の間には溝が残った。
なにせ、その魚人は、この湖に住む魚人たちの王族の娘だったのだから。
それに、この街の人々が魚人を喰わなくなったと言っても、外の人間はそうではない。
未だに伝説を信じ、永久の命を得んと、この街へやってきては湖の魚人を捕まえようとするのだ。
だから、魚人たちは基本的に人間を信用しようとしない。
見かけ上仲良く慣れたとしても、最後の最後の壁は、砕くことが出来ない。
その壁を完全に取り払うには、もう何世代かを待つ必要があるだろう。
人が伝説を捨て、人と魚人が交わる世代が。
「何か話してくれ」
突然、女が切り出した。
「話なぁ……」
138:水上都市
12/01/15 03:20:34.31 Y/2vjqjJ
男は唸りながら何か女に出来る話はないかと考えて、一つ閃く。
「そうだな。ぬし、って知ってるか?」
「ぬし?」
「そう、この湖のぬしって言われてる魚だ」
男が腕を広げて、こんな感じか?と言うと、女が笑い出した。
「……ああ、なんとなくわかる。たしか、島の近くにかなり大きなのが居たな。アレのことか?」
「たぶん、それだな。それを釣ろうっていう話が出てな」
その場でもっとも大きなぬしを釣ろうとする。
古今東西そう珍しい話でもない。
「それで?」
それでも男がしてくれる話だから、女は先を促した。
「挑戦したはいいんだが、なにせ相手はぬしだ。力が強くてな。船の上からずり落とされるヤツらが連発したんだよ」
「まぁ、あれだけの大きさだ。一人では難しいだろうな」
くすりと笑いながら言う女に、男は頷きを返す。
「まぁな。でも、最初に声を上げた奴がどうしたって諦めたくないって言う。しかも、賛同者も多かった。
……それで、どうしたと思う?」
「それは私でもわかる問題か?」
「だから訊いてる。発想力の問題だな」
「そう、だな」
男の問題に、女は思考する。
しばらく、沈黙が降りた。真剣に考え込む女の顔を、男は眺めていた。
「……一人では無理なら数を増やせばいい。竿を引く人数を増やした、か?」
「正解だ。それもわざわざ奇怪な竿を作らせてな。まったく馬鹿げた話だったよ」
ありゃぁ見物だった。そう言って男は高らかに笑う。
「それで、ぬしは釣れたのか?」
女の声が珍しく上ずっていた。続きが気になって仕方ないらしい
「釣れたよ。あの日の市場は盛り上がったな。なにせ、人一人分ぐらいの大きさだったからな。
解体する時なんか、上から刀借りてきて苦労して捌いたもんだ」
「それはさぞや盛り上がったろうな。美味かったか?」
「ところがどっこいそうじゃなかった、ってのがオチだ」
美味けれりゃ万々歳だったんだがなぁ、と零しながら男は茶を一口飲んだ。
「……どんな味だったんだ?」
139:水上都市
12/01/15 03:21:31.44 Y/2vjqjJ
「言語に尽くしがたい味だ。酸っぱいというか、なんか臭いんだな。
一口、口に含んだ瞬間から口の中がその匂いでいっぱいになって、結局丸一日はその匂いが残ったな」
眉を顰めながら男は味を説明する。相当酷い味だったらしく、思い出してみても苦いようだ。
「それは、なんというか……勿体ない話だな。残したんだろう?」
「いや、完食はしたぞ。残すのは、流石に無礼だからな」
「それは……苦行だったろう」
「漁師総出でやったよ。不味い不味い言いながら飯を喰ったのはあの時が初めてだな」
まぁ、今じゃ良い思い出だよ、と言って男は笑うが、その笑みが引きつっているのは女の見間違いではない。
「そ、そうか……」
ただ、本人がそうだと言い張っているので、敢えて突っ込むことはしないのが、女の良いところである。
そうして男の話が終わり、再び沈黙の時間がやってくる。
二人はただ黙して喋らず、羊羹を食べ、茶を飲み、風景を眺めた。
「そういえば……」
ふと女が、思い出したように呟いた。
「そういえば、なんだ?」
「今日で、お前と会って五年目だ」
「そういえば、そうだな。……五年か」
長いようで、短い月日だ。昔は一年経つのも遅かったが、最近は一年があっという間にも思える。
「覚えているか、初めて会ったときのこと」
「俺が舟から落ちて溺れそうになったときだな。あの日は風が強かった」
それは五年前のことである。
酷く風が強く、雨も吹き付ける中で男は漁を強行した。
他の漁師に止められたが、若さ故の逸りという奴だったのだろう。
結果として、男の舟は転覆した。
一応泳ぎというのを修めてはいるが、突然のことで身体の硬直した男は、
上手く泳ぐことが出来ず、浮き沈みを繰り返した。
それを助けたのが、近くを回遊していた女だった。
「そのくせ、お前はひっと言って驚いてな」
「悪かったと思ってるよ。あの頃はまだ魚人と親しくはなかったから」
「今でも大差なかろうに」
「いいや、お前という魚人を知った。それも、だいぶな」
言って、男は拳一つ開いていた距離を詰めた。
手と手が重なり合い、お互いの体温が手を通して伝わり合う。
140:水上都市
12/01/15 03:22:32.00 Y/2vjqjJ
「どうした、手が温かいぞ。眠いのか」
「そういうお前は、いつも冷たいな」
「手が冷たい人は、心が暖かいらしいぞ」
二人はしばらく、手と手を絡ませあいお互いの差を確かめる。
水かきがあるせいで、魚人は深く手を絡ませることが出来ない。
だから、自然と男の大きな手が、女の手を包み込むような感じで持つようになった。
二人の距離が縮まっていく。腕が付き、肩が付き、そして顔が向かい合う。
お互いの息が掛かるくらいの至近距離で、二人は見つめ合った。
「髭ぐらい剃れ」
「気を付けるよ」
「お前はいつもそう言うばかりだ」
「お前には言われたくない」
囁き声で軽口を叩き合いながら、二人は優しく口づけ合う。
男は口づけながら、女の髪を梳く。
長い時間、水から上がっていたせいで完全に乾いている髪は、丁寧に梳られた髪と同じように、するすると男の指を通す。
「ん……」
髪を触られ、女が声を上げた。その反応に、男は反射的に謝罪を零す。
「悪い、引っかけたか」
「いいや。大丈夫。引っかかるような梳き方はしてない。もっと」
単純に気持ちが良かったのだ、と言葉にせずとも意を伝えて、女は男との口づけを続ける。
人よりも少し長い女の舌が男の舌を丸め込むようにして絡む。
粘膜同士の接触が、言い知れぬ快感を双方に与える。
ちゅ、ちゅ、と音を立てながら口を吸い合う行為は、酷く長く続いた。
それは女が口づけを好んでいるからだった。男も、女と口づけするのが好きだった。
「はぁ……」
「ふぅ……」
少し、熱くなった吐息を二人は吐き出して、荒くなり始めた息を整える。
「ねぇ」
「ああ」
二人以外では理解できないほど短い会話を交わして、男が女を抱き上げて、二人は縁側を離れる。
縁側は湖と繋がっていることもあって、いつ他の魚人がやってくるともわからない。
ついでに言えば、湖上の漁師たちからも丸見えだ。
そんなところでするような、公開趣味は二人にはなかった。
141:水上都市
12/01/15 03:23:29.11 Y/2vjqjJ
家の奥、風呂場まで女を運んで、男は女の着ている衣を剥ぎ取った。
着るときよりもあっさりと着物は脱ぎ捨てられ、裸身が顕わになる。
常に水と親しんでいる彼女らの肌は総じて白い。
そんな白さの中に、ぷっくりと小島が浮かぶようにして僅かに盛り上がった乳房と桃色の乳輪があった。
彼女の乳房はそれほど大きくはない。というより、魚人全体の傾向として乳房は小さい傾向にある。
それは水中での抵抗に対する適応なのだろうか。
男は次いで髪を留めていた簪を抜く。
ふわ、と白い髪が広がった。
だいたいの魚人は髪を長く伸ばしている。
切る必要性というのがないからだが、人間のように長くなりすぎると言うことはない。
精々が腰ほどまでだ。女の髪も同様だった。
女が身につけていた物を総て剥ぎ取り終えた男は、自分も衣を脱ぎ捨てると、水を湛えている湯船に二人して浸かる。
水中での交合が、二人の間での常だった。
別に布団の上でもいいのだが、というのが女の言だが、男は一貫して風呂場での交合を選んでいる。
ほぼ男の趣味であるが、そちらの方が女にとっては好都合ではある。
常温の中に放置されたせいで生ぬるくなっている水に身体の半ばを漬けて、二人は尾ビレと足を絡ませ合う。
長い長い下肢を挟み込むようにして、男は足を絡めた。
包まれるようなその絡み方に女が笑みを零す。
二人は水中でお互いの体温を感じ合いながら、お互いの身体を愛撫し始める。
水のぬるりとした感触と一緒に、お互いの肌が擦れ合う。
女の水かきのある手が男の性器や乳輪を弄ぶ。徐々に硬くなりつつある男根を、女は優しく扱った。
男は、顕わになった女の乳房を貪るようにして愛撫していく。
もみ、つまみ、吸い、時に捻りすらする。
その一動作ごとに、女は嬌声を上げた。
「んん……ふぅっ……あぁっ……」
普段とは全く違う、愛らしい声に、男は益々興奮の度合いを高めて、女の乳房を弄ぶ。
吸う傾向が強いのは、男の胸への愛だろうか。
そんな必死な男を見て女が笑いを零し、
「そんなに吸っても、何も出ないぞ」
荒い息で、そう告げる。
「出るようになると、嬉しいんだが」
男のそんな答えに、荒さを増しながら女が答える。
「運次第だ」
142:水上都市
12/01/15 03:24:29.31 Y/2vjqjJ
人と魚人の間に子が出来たことがないわけではないのだ。
過去を紐解いてみれば、幾つか伝承を見つけることが出来る。
ただ、産まれる子が人間なのか、それとも魚人なのかは出来てみないとわからないのだが。
「出来てくれると嬉しいんだがな」
「まぁ、お前みたいな奴を好くのは少ないだろうしな」
「出会いも少ないしな」
軽口を叩き合いながら、二人は少しずつ高め合う。
気が付けば男の方は準備万端で、あとは女次第だった。
男の指が女の下肢を探る。
スリットに隠された女の性器を探しているのだ。
女は優しく誘導するようにその手を取って、一つのスリットへと導く。
魚人の下肢にはスリットが二つある。
性器のものと、肛門を隠しているものだ。
肛門の方に行かれては堪った物ではない。
人間同士ではそういう交合の仕方もあるらしいが、彼女はそういう交合をしてみたいとは思わなかった。
誘導された指が女の性器をなぞる。
女の性器は既に潤沢な粘液に満ちていた。
「いくぞ」
「うん」
短く言葉を交わし、男は性器を宛うと一気に挿入する。
「ッうぅん!」
挿入の衝撃が、女を貫く。
ぴりぴりとしたその快感は何度行っても慣れる物ではなかった。
「……なんか、私ばかりな気がする」
悔しそうにそう言うが、男は女の性器が与えてくる締め付けを、十分に味わっていた。
顔に出さないだけで、それなりに切羽詰まっているのである。
「動くぞ」
「……うん」
ゆっくりと水を掻き回すようにしながら男の腰が動き始める。
湯船の水は波を立て、飛沫を飛ばし始めた。
143:水上都市
12/01/15 03:25:20.29 Y/2vjqjJ
そんな事など二人は気にせず、ようやく始まった交合を楽しむ。
一突きするたびに、魚人独特の締め付けが男の性器に並はずれた快感を与える。
「ったく、締め付けすぎだ」
「そんなこと……言われてもっ」
苦しそうに言う男に、女も苦しそうに答える。
硬い性器の抽送は、女に確実に快感を与えていた。
「まったく、名器過ぎる。魚人ってのはみんなそうなのか」
「そう、なのかな……」
本来魚人の交合というのは短時間に終わる物だ。
実際、入れてすぐ終わりということも珍しくない。
魚人たちは人に似てはいるが、その生殖行動はやはり繁殖のためのものでしかないのだ。
故に短ければ短いほど危険も少なく、良い物とされる。
けれど、彼女たちだって快感を感じないわけではないのだ。
魚人同士の交合しか知らない者は気が付かないが、人間と行った女は知っている。
本来短時間で終わるはずのものを、人間の長さで行う。
その際に与えられる快感というのは桁違いのものであると。
「あ、あぁん……ふ、ぁは……ひぅっ……ぅうあぁぁ」
性器から昇ってくる独特の甘い痺れが頭を貫き、徐々に思考がぼうっとし始める。
目は虚ろになり、嬌声を垂れ流す為に開けっ放しになった口からは唾液が零れ始める。
その事に彼女は気づいていない。男が指摘すれば、湯船の水なのだと言い訳するに違いなかったろうが。
まぁ、ここで指摘するほど男も野暮ではないし、そんな余裕もない。
それに、その崩れた顔を眺めるのも、男は嫌いではなかったのだ。
「んぁあっ……あぅ……ぁあう、ああ……」
じゃぶじゃぶと水が掻き乱される音が響き渡る。
何度も何度も女の性器の中を往復して、男のそれが高まっていく。
「く……ぅぉ……ぉおお」
けれど、まだまだと下腹に力を入れて耐えながら、もっともっとと女に快感を与えていく。
「ぁう、あ、ああ……んんっ……ふぅ……は……」
完全に崩れきった顔をした女はずるずると湯船の中に沈んでいく。
人間なら溺死が近づくところだが、魚人である彼女はすぐさま呼吸が鰓呼吸へと移行し、溺死することはない。
「ひゅぅ……うぶぶ……ぷぁぅ……あぁ」
水の盛んに吸い込まれたり吐き出されたりする音が水中から響く。
嬌声と混ざり合って独特の響きを成すそれは、笛の音色のように浴室に響き渡る。
ここまでくるともう女は何も考えられないし、何も覚えていない。
頭が真っ白の状態が続いて、ただ痙攣を繰り返すだけだ。
気を失わないのが不思議なぐらい、というのは事後の女の言だが実際、本当によく気を失わないものである。
「くっ、そろそろ……限界だ」
うめき声を上げて最後の加速を男が行い、沈んでいる女を抱き上げる。
ざぁ、と多量の水を落としながら上肢を水上へと上げられた女は甲高い嬌声を上げながら幾度目かの絶頂を迎える。
「あ、ああああああああ!」
その際に強烈な締め付けと吸い込むような蠕動運動が行われ、男の堤防を決壊させる。
「ぁあああ!」
耐え、濃縮された精液が解き放たれ、女の子宮目がけ駆け上っていく。
それを吸い上げるように女の膣は蠕動運動を繰り返し、男根に一滴の精液も残さないよう搾り取る
「くぅ……は……ぁ……」
重い疲労感を感じながら、男はゆっくりと女の中から性器を引き抜く。
放った精との繋がる糸が水中に広がってすぐ千切れる。
「はぁ……はぁ……」
女も息絶え絶えと言った感じで、湯船に背を預ける。
男はゆっくりと湯船から上がり、側面に背を当てて深く溜息を吐いた。
「……出来るといいな」
忘我の彼方から帰ってきた女がそう呟きを零す。
「そうだな」
男も同意を返して、二人はしばらくぼうっとしていた。
144:水上都市
12/01/15 03:26:22.76 Y/2vjqjJ
それから少しして、熱い交合も抜けきった頃二人はまた縁側にいた。
女はまた青藤色の衣に身を包み、まだ乾ききっていない髪を簪で纏めていた。
男は何処からか出してきたうちわで身体を仰いでいる。
着物は酷くだらしのない着方をされていた。
「……疲れた」
ぽつと、女がそう呟く。
男も全く同意だった。
湯船でするのは水が絡んで気持ちが良いのだが、如何せん体力を非常に消耗するのが問題だった。
「ねぇ、お腹空いた」
ちゃぷちゃぷと水を弄んでいた女が言う。
性欲を満たせば食欲とはまったく欲まみれにもほどがあるが、生きている以上仕方のない話だ。
「お前が持ってきた魚でも食うか」
「いいの?」
「あの大きさじゃどうせ売っても大した値段にゃならん。精々、根菜一本ぐらいか。それぐらいなら喰っちまったほうがいい」
「そっか。それじゃ楽しみにしておこう」
「まぁ、いつも通り刺身なんだがな」
「刺身好きだよな」
「楽だからな」
言って、男は立ち上がり、台所へと消えていく。
あとに残された女は、ひっそりと腹を見下ろした。
「出来るといいんだけどなぁ」
そうしたらこの関係もまた一歩進むのに、そう呟きを風に乗せて、女は水を弄んでいた。
少しして、男が捌いた魚を手に戻ってくる。
ぷりぷりとした身は、綺麗に入れられた包丁のおかげで、更に美味そうに見えた
それを机の上に置いた男は醤油を持ってきて、どかっと腰を下ろす。
どちらともなく頂きますと礼をして、綺麗に切られた刺身を口に運んでいく。
ぱくぱく、という擬音がしそうなくらい、二人は豪快に多量の刺身を口に運んでいく。
「どうして人はわざわざ魚をばらすのかな」
ぽつと突然女が言い出した。
「いきなりなんだ藪から棒に」
「いや、ほら、普段は丸ごと食べてるから」
「ああ、そうか……丸ごとって、骨とか喉つまらんのか?」
「丸呑みする人もいるしなぁ。少なくとも私は引っかかったことはないよ」
引っかかるような食べ方しないしね、と女は附言する。
「そいつは羨ましい話だ」
言いながら男は刺身を時折醤油につけて口に運ぶ。
対照的に女は、最初から一貫して何も付けずに口に運んでいた。
この辺り種族差が出てしまうのは仕方ないだろう。
145:水上都市
12/01/15 03:27:26.80 Y/2vjqjJ
「んー、そうだな。丸ごと呑んだりは出来ないっていうのもそうだろうし、
骨が喉に引っかかったりすると困るし。あとは……なんだろうな。
そっちの方が美味いからか?」
「まぁ、確かに、一手間入ってると美味しい。焼き魚を食べたときは感動したなぁ」
思い出して涎が出てきたのか、女は口元を払う所作をする。
「はは、あの時のお前は機嫌がよかったよな。また、そのうち焼き魚を食わせてやるよ」
「楽しみにしておく」
そんな風に会話していると、気が付けば皿の上から多量の刺身は姿を消していた。
食事も終われば、あとは何もすることがない。
流石に二回戦をするほどの元気はお互いになかった。
ぼうっとしたまま、二人は縁側から湖を眺めている。
そろそろ日も落ちてだいぶ経つ。
相変わらず霧は漂っているが、漁をしている漁師の姿は見かけられない。
「そろそろ帰るよ」
いつものように女がそう切り出す。
まるで、決して越えられない一線があるかのように、女は一度として男の家に泊まったことはない。
だから、時間が来れば彼女は帰るのだ。
「わかった。次はいつ頃くる?」
「さぁ、わからないな。でも、来るよ。必ず」
来られないような事があれば、他の奴に言伝を頼むから、とそう言いながら女は両手を広げた。
「わかったよ」
そう了承の言葉を零して、男は女から衣を剥ぎ取っていく。
帯を解いて単を脱がせて、簪を取ればもう完璧だ。
白い肌が顕わになって、女はいつでも水に飛び込める状態になった。
机の下から滑るようにして縁側の水に飛び込む。
ちゃぷん、と小さな音がして、女の全身が水に沈んだ。
「それじゃ」
「ああ、またな」
手を振り合って別れの挨拶を済ませると、女は水の深みへと沈んでいく。
残された男は縁側の雨戸を閉めて、彼女の脱いだ衣を畳むと、家の奥へと姿を消した。
146:名無しさん@ピンキー
12/01/15 03:27:55.08 Y/2vjqjJ
以上です
147:名無しさん@ピンキー
12/01/15 10:20:46.37 JwuOKUN1
GJ!!
こういうの好きです。面白かった。
あなたのほかの作品も読みたいです
148:名無しさん@ピンキー
12/01/15 10:24:27.97 +EwF3Uhi
>>147
GJGJ!
子供できて幸せになるといいなー
149:名無しさん@ピンキー
12/01/15 10:54:44.40 TJi/6P06
>>147
文体から水気が立ち上るような良作GJ
魚人はなんだか卵胎生なイマゲ
150:名無しさん@ピンキー
12/01/16 07:30:22.45 aM8QC9PG
GJ!
二人の大人な関係が良いですね。セックスの流れも自然で、その後の食事も良かったです。
ただ、イメージ的にはこれ、人魚な気がする……。
151:名無しさん@ピンキー
12/01/16 22:00:09.18 2482bCxq
皆様、お世話になっております。
J( '-`)し 151の母でございます。
J( '-`)し このたびは、わたくしの息子である151が皆様が楽しんでおられるなか、大変野暮な事を申してしまい、職人様、並びに住人の皆様方には不快な思いをさせてしまったことを深くお詫び申し上げます。
見ての通り、あの様な性格ですから、息子はこの歳になるまで恋人はおろか友達さえもいないのでわたくしも大変心配しておりましたが、この「人外と人間でハァハァするスレ」を知って以来、息子も少し明るくなったようです。
どうぞ皆様、息子を暖かく迎えてやってくださいまし…。
151ちゃんは本当はとっても良い子なんです…。ただ、ちょっと皆様とは違って、一言多いだけなんです…。
卑屈でズレていて見苦しい部分もあるかと思いますが、本当は優しい息子を、どうかよろしくお願い申し上げます。
>>151の母より
152: 忍法帖【Lv=4,xxxP】
12/01/18 11:59:02.42 +8q6BOE6
いい話だなあ……。
しかし、
>>151
魚人について同意しますた。
魚人でイメージするのはたい焼きくんミタイな魚に手足が生えたのだったり。
153:名無しさん@ピンキー
12/01/18 12:09:21.96 t1iTHA18
作品の中では魚人と呼ばれてるってことでいいだろ
そんなこだわらんでも
154:名無しさん@ピンキー
12/01/18 12:43:35.45 dljPs6oa
息子や娘がエロパロ板のコアなシチュエーションスレに入り浸ってるの知って
動揺しつつ必死に平静を保つAIカーチャンを想像したので許す
155:名無しさん@ピンキー
12/01/18 19:35:57.89 Rt01KDwo
カーチャンのCVが市原悦子で再生された
156:名無しさん@ピンキー
12/01/18 20:45:47.37 p9+JuJ8n
GJ!
だけど、ごめん、やっぱり魚人は…
「さあ、卵を産m(ry」が真っ先に浮かんだ
157:名無しさん@ピンキー
12/01/18 22:57:15.87 3dxR8Vad
魚とか卵とか磯の臭いが充満しまくってるとても良い流れなんで
こうなったらどこぞの踊る鱈みたく「レッツダンシーング!」しようずwww
158:名無しさん@ピンキー
12/01/18 23:31:50.07 mrLoGIUo
え、タンノ君?
159:名無しさん@ピンキー
12/01/19 01:25:36.38 elETyS7k
>>158
うろこさかなびとのことも思い出してあげてください
160:名無しさん@ピンキー
12/01/21 10:22:38.38 uWPRv7tb
カーチャンのAAって何でこんなに良い顔してるんだろうな
魚人もいつかは……
161:名無しさん@ピンキー
12/01/21 22:38:41.00 umC5t/EL
聖剣のレジェンドオブマナは良い人外が揃ってると思う
162:63
12/01/22 00:59:20.24 KItnEVd9
>>6-680 ◆P3TAxd3EJBpB
続きたーーーー!!
っていうのを書きたいのにアク禁になってたこの1週間。
今日は果たして書き込めるのか…!?(*>_<*
あいかわらずかわいいなあ。淫夢擦りつけかわゆい。
両手がふさがってるからうつぶせで乳首擦りつけとかエロすぎです。
期待通りっす!!も~ずっと「日課」を読んでいたいw
そして…やっぱり登場するんですね!
何をされたんだろう( ̄¬ ̄
…とか期待しちゃダメですかw
◆P3TAxd3EJBpBさんの触手x人間♀(むっつりエロ)好きなんで、また気が向いたら書いてください~
163:6-680 ◆P3TAxd3EJBpB
12/01/22 16:48:30.32 5CEkIsXq
>>163
本当にありがとう。
書いていて、感想を頂ける時ほど嬉しいと思う瞬間は無いです。
>>106さんも>>122さんも本当にありがとう。
続きは考えてあるんですけど、このスレの傾向から一旦離れたりするので、
そこそこの文量をまとめて投下する必要があります。
物語の流れは期待の強い方に添えるように寄って行かせるつもりですので、
頑張りますね。
そういえば他スレでも続き書けって言われたSSがあったんだw
そんなわけで、気長にお待ちいただければ。
164:名無しさん@ピンキー
12/01/22 21:17:42.06 VRi97kzY
「作者の人間性」と「作品の評価」は全くの別物だと割り切って考えているし
◆P3TAxd3EJBpB氏には是非これからも
作品は色々と投下して欲しいと思っているが
「そういえば他スレでも続き書けって言われたSSがあったんだw」
とか、愉快犯ならともかく
こういう見栄はったチラ裏的な一言や見苦しい馴れ合い会話みたいなのは蚊帳の外から見てる住人の無駄な反感買うだけなんで
頼むからそういう馴れ合いやチラ裏呟きがしたくて堪らないのであれば他所でお願いします
愉快犯じみた他意があるならともかく
いつぞやの
「すごく素敵な新人さんが、イチャラブな触手×少女もの書いてくださってるじゃないですか。
僕はもう萌え尽きちゃいましたよ。」
みたいな一見、やけに謙遜して、社交辞令的な薄っぺらいお世辞を並べ立てているが
心底では人を小馬鹿にしていると他方から取られ兼ねない言い方するくらいなら最初から一切言及しないほうがいいんじゃないでしょうか
要するに何が言いたかったかと言うと
「ここはおまえの日記帳じゃないんだ、チラシの裏にでも書いてろ、な?」
でもそれよりも
>>163の脳から触手でも涌いてそうな文にワラタw
165:6-680 ◆P3TAxd3EJBpB
12/01/22 21:56:33.53 5CEkIsXq
>>165さんへ
本スレの利用上の注意に従い、避難所で議論しましょう。
よろしくお願いいたします。
URLリンク(jbbs.livedoor.jp)
166:名無しさん@ピンキー
12/01/23 10:20:55.89 nWpY+eiq
面倒臭いなこの人
167:名無しさん@ピンキー
12/01/23 19:06:59.68 uuf+A1Ug
正直中の人があまり出てくるのは好きじゃないな
一言簡潔に言って落ちる、くらいの人の方が好感が持てる
でも彼の作品は好きだよ
168:名無しさん@ピンキー
12/01/23 22:01:36.76 wFLXQfme
>>168
全文同意
169:名無しさん@ピンキー
12/01/24 07:00:30.31 1UVJo3dk
>>165には全文同意するがスルーしてもよかったんじゃね?
作品は良いけど本人は残念なんてのはどこの世界にもよくある事だよ
170:名無しさん@ピンキー
12/01/24 13:04:44.70 z5C4GXVF
重婚の変換に失敗して獣婚って出てきたんだが、何だこの甘美な響き
171:名無しさん@ピンキー
12/01/24 14:20:39.29 15D81NZh
なにそれモフい
172:名無しさん@ピンキー
12/01/24 20:12:06.56 niWMUrD3
龍婚、虫婚はいかがでしょうか
173:名無しさん@ピンキー
12/01/24 20:30:43.61 lPNxgXhZ
狼婚も捨てがたい
174:名無しさん@ピンキー
12/01/24 22:25:52.98 +5QrfXgd
やはりここは鳥婚ですし
175:名無しさん@ピンキー
12/01/24 23:07:45.43 xZaWjb5D
さぁその妄想をSSにしてスレに投下するんだ
176:名無しさん@ピンキー
12/01/25 00:38:18.87 MpWNclCs
ハートフル彼氏とかウマドンナとか
エロなしとは言え時代が俺に追いついてきた!
177:名無しさん@ピンキー
12/01/26 15:09:09.29 9B+f0H9Y
ウマドンナは絶対どこかにエロパロがあると思ったのに
あると思ったのに
178:名無しさん@ピンキー
12/01/26 16:27:40.68 2fXeyJbv
>>178
自分もあるはずだって思ってたorz
179:名無しさん@ピンキー
12/01/26 19:58:39.53 XbhfQc1/
ウマドンナエロパロ…書いちゃえは良いじゃない
180:名無しさん@ピンキー
12/01/28 13:18:53.88 1sRmf6Zi
はーとふる彼氏で小ネタ エロなし
ある日の聖ピジョネイション学園陸上部室。
今日も今日とて、部長の尾呼散が荒ぶっている。
「ポポロッぷーわ!(そんなはずないですしはとし!)」
手当たり次第にその辺のものを壊している尾呼散を阻止するべく、狩猟民族の十坂ひよこが召還された。
尾呼散が荒ぶるのは慣れているはずのひよこが驚くくらい、今回の破壊ぶりは際立っていた。
「どうしたの?大好きな学食の皆殺しラーメンが売り切れてたの?」
ひよこに声をかけられて、いったん尾呼散の荒ぶりは止まった。
「ポポロっぷーわ?(そうじゃないですし!ひよこは、どうやったら雛が生まれるか知ってますし?)」
「ハトの雛って、交尾のこと?」
「ぷーわ!(そうじゃないですし!雛は7色のプリンを食べたら生まれるんですし!)」
「違うよ。卵は交尾しなくても生まれるけど、雛ができるためには交尾が不可欠なんだよ。」
「くりゅぽこぷーわ!(ひよこはエッチですし!不潔ですし!おこさんそんなの認めないですし!)
そう叫んだ尾呼散は、轟音を立てて走り去ってしまった。
それくらいのことで荒ぶる尾呼散を微笑ましいと思いながらも、これからの前途多難さが容易に想像できるひよこであった。
181:名無しさん@ピンキー
12/01/28 13:25:30.27 1sRmf6Zi
尾呼散についてはこれが精一杯ですた
ガチエロに持っていけそうな登場鳥物は、先輩、涼太、朔夜、岩峰先生ぐらいですかねえ
岩峰先生の場合、もれなくグロもついてきそうですがw
どうも失礼しました
182:名無しさん@ピンキー
12/01/28 15:27:20.62 UgtsNYBy
投下乙
鳥の交尾は総排泄口を貝合わせのように重ねてザーメンぶっかけるタイプとペニス挿入タイプに分かれるんだよな
交尾が済んだらちんこもげる鳥もいるらしい
ちなみに鳩の口からはミルクが出る
183:名無しさん@ピンキー
12/01/28 21:57:25.70 cbVdXBda
ちんこもげる鳥>なにそれこわいと思って鳥類の交尾について調べてみたら
アカオタテガモのちんこがポテンシャル高すぎてびびった
184:名無しさん@ピンキー
12/01/28 23:37:49.62 0Oe4NCgT
>>184
kwsk
185:名無しさん@ピンキー
12/01/29 01:03:41.40 QewWpFcg
普段の大きさは米粒大だけど、繁殖期になると体長の半分以上の螺旋状になる
中には体長とほぼ同じ長さになる個体もいるらしい
そして繁殖期が終わるとまた縮む
186:名無しさん@ピンキー
12/01/29 11:43:38.42 zvnMAc2M
>>183
ミルクって言っても哺乳類のように乳腺があるわけじゃなくて、そのうの内壁が剥がれ落ちて出来たもんだけどな
187:名無しさん@ピンキー
12/01/29 15:33:37.27 Jw6BAXS+
どうぶつの森の喫茶店には鳩のマスターがいて、サービスでミルクを付けてくれるらしいが…
188:名無しさん@ピンキー
12/01/29 16:22:24.44 cU/hM2ve
>>188
どうぶつの森引っ張り出してくる
189:名無しさん@ピンキー
12/01/29 18:54:38.15 QZ3JGPCZ
>>189
マスター牡だぞ
190:名無しさん@ピンキー
12/01/29 21:38:47.40 YK3hOOOO
>>190
おちんぽみるくですねわかります
191:名無しさん@ピンキー
12/01/29 22:27:12.07 UFGWkdnH
そういうこった!魔獣よう!
192:名無しさん@ピンキー
12/01/30 00:11:38.89 eBGEG4ac
潤んだ瞳で少女が優しく触手に口づけをする。
両手で触手を優しく包み込み、艶のある唇をそっと押し付け、そうっと舌で触手を舐め上げる。
細く長い指はかすかに震えていたが、少女の心に迷いはなかった。
頬を赤らめながら触手に舌を絡め、右腕で他の触手を乳房へ、腰へ、女性器へと誘導する。
健気な少女の想いが今、叶おうとしている。
―あなたと結ばれたい―
たとえ異形であっても、愛の形に変わりは無い。
夢見るような心地で、少女は触手に、自らの細い裸身を、しずかに捧げた―
雑然とした妄想がとまらん
193:名無しさん@ピンキー
12/02/01 22:52:25.46 oKMHJBfv
>>188
鳥って口からミルク出して雛に飲ませるんじゃなかったっけ
194:名無しさん@ピンキー
12/02/02 01:48:04.23 wp0VWNE2
>>194
つまり口移しか
マスターもやることやってるんだな
195:名無しさん@ピンキー
12/02/02 10:45:45.21 E4/aOFwL
喫茶店に通い詰めまくって、常連になったら珈琲にミルクを入れるかどうか聞いてくるんじゃなかったっけ…?
無口なマスターを口説き落とすまでが一番楽しかったわ
おちょくった時の反応が面白いし
196:名無しさん@ピンキー
12/02/02 16:02:50.17 9BmMAwRZ
たしか甘くて濃厚で美味しいんだよな>マスターのミルク
ディープキスがてら口移しで貰ってたら絵面がエロくていい
197:名無しさん@ピンキー
12/02/02 17:57:12.95 E4/aOFwL
ミルクという名の単なるゲロらしい……
198:名無しさん@ピンキー
12/02/02 20:03:08.64 wp0VWNE2
>>198
野暮なことは言いなさんな
どうぶつの森にも恋人システムとかあれば良いのになぁ
199:名無しさん@ピンキー
12/02/02 20:54:27.40 B76erE22
ぶつ森は何かと思わせぶりな発言が多いからケモ萌えに不自由しないよな
ただ一日二日プレイするの忘れてただけで仲良くなった住人が
あっさり引っ越してた時の虚しさがヤバイ、マジヤバイ
200:名無しさん@ピンキー
12/02/02 22:31:34.35 gf5t75X0
>>193
そんなところで止まるなんてけしからんもっとやれ
睦月のぞみの書いた山賊モノノケ喜劇で
妄想力は無限大樵×身悶えてるツンデレサトリに萌えてしまった
外見はほとんど人間だけど妖怪ならここでいいのかなぁ
201:名無しさん@ピンキー
12/02/03 00:03:33.12 2lqgR+Cz
>>201
「人外の見た目に貴賤無し、人外なら何でも受け入れます」って>>1にかいてるからおkだろう。
さあ投下の準備だ。
202:名無しさん@ピンキー
12/02/03 15:59:48.83 xkspW4n1
なんでここまでオェーが貼られないのか
203:石の花1/19 ◆vpePLp7Z/o
12/02/03 19:44:04.28 32RZLu5T
人間男×竜です。長くて申し訳ありません。
NGは「石の花」でお願いします。
**
昔むかし、山奥の洞窟に一頭の竜が暮らしておりました。
竜は人間を丸飲みに出来るほどの口と、長い身体と、水晶で出来た鱗を持っています。
時折、竜を倒して名を上げようとする旅人が来る事もありましたが、
いつも彼らは這々の体で逃げ帰る事になりました。
ある日またそんな旅人が竜の元へやってきました。
竜はいつも通り脅かしてやろうと、洞窟の奥から旅人を眺めます。
いつもやってくる旅人は力自慢の豪傑が多いですが、
その旅人は痩せっぽちで、武器の一つも持っていません。
これは自分を倒しに来たのではなく、単なる迷い人かもしれないと竜は考えました。
「そこの人間、お前は道に迷ってきたのか?」
竜が澄んだ鐘のような声で呼びかけると、旅人は大変驚いた様子でした。
旅人は大きく息をついて竜を見上げ、はっきりした声で返します。
「竜よ。俺はお前が持つという不老不死の妙薬を取りに来た」
竜はそんな事は初めて聞いたので、不思議そうに首を傾げます。
「そんなものは持っていない」
「それはお前の身体にある。俺はお前を殺して、それを手に入れる」
そう言って旅人は短剣を抜き、竜に襲いかかりました。
そんな短剣程度では、鱗に傷をつける事も出来ないのに、と竜は呆れます。
ともかく捕まえて、洞窟の外に放り出してしまおう、と考えますが、
旅人は予想外にすばしこく、なかなか捕まえる事が出来ません。
狭い洞窟の中を、右に左に首を動かす内に、竜は旅人を見失ってしまいました。
どこにいったのだろう、ときょろきょろしていると、
背中にどすん、と物が落ちた気配があります。
竜の首の付け根あたりに、旅人が乗っているのです。
おそらく岩棚に登って、竜の背に跳び移る機会を狙っていたのでしょう。
しかし、背中に乗られたところで、竜は痛くも痒くもありません。
払い落としてしまおう、と思ったその時です。
204:石の花2/19 ◆vpePLp7Z/o
12/02/03 19:45:49.18 32RZLu5T
まるで、雷に打たれたような衝撃が、竜の身体に走りました。
思わず、声を上げてしまってから、何故こんな声を出してしまったのか、
この初めて味わう感覚は何なのか、竜は驚き不思議に思います。
ですが、それを落ち着いて考える間もなく、規則的に刺激が身体を走り抜けていくのです。
ずきずきして、身体の中から何かがこみ上げてきて、頭が真っ白になって苦しいのに、
それは止まる様子がありません。
口から上がる叫び声が高くて、何故かとても恥ずかしいのに、
止める事も出来ず、声は洞窟いっぱいに響きわたります。
何とか首を曲げて見ると、旅人は竜の首の付け根をぐいぐいと押しています。
それが、この未知の感覚の原因だろうとは思うのですが、
身体に力が入らず払い落とす事が出来ません。
身体の奥からこみ上げてくるものを、一際大きな声と共に吐き出しながら、
竜は身体をびくびくと震わせました。
力なく横たわる竜の前に、旅人が歩み寄ります。
竜は涙でにじんだ目で、旅人を見つめました。
竜は人間なんて弱い生き物に殺されるとは、想像もしていませんでした。
それも、こんなに恥ずかしい気持ちで死ぬとは思ってもいなかったのです。
まだ身体の中には先ほどの感覚が残っていて、口から荒い息をなって漏れていきます。
旅人は若干困惑した声色で、竜に声をかけました。
「娘のような喘ぎ声を出すんだな」
そう言われても、竜には何の事か解りません。
「さっき、口から出していたのはこれか」
旅人が竜の口から垂れる汁に指を伸ばした時、竜はやっと我に返りました。
「駄目だ!」
竜の大声に、旅人は慌てて手を引っ込めます。
「触ると石になるぞ」
旅人は、マントの裾をちょん、と汁に触れさせます。
マントはたちまち透き通った結晶と化し、粉々に砕けて辺りに散らばりました。
旅人は地面に散らばる“マントだったもの”をまじまじと眺めて、ぼそりと呟きました。
「竜に逆鱗あり。
逆鱗に触れるとき、竜は力失い悶える。
その口より漏れる甘露は、老いを忘れ死を忘れ悩みを忘れさせる」
205:石の花3/19 ◆vpePLp7Z/o
12/02/03 19:47:24.23 32RZLu5T
不思議そうに見つめる竜に語るでもなく、旅人は言葉を重ねます。
「確かに、老いも死も悩みも忘れるだろうな、石になってしまえば。
古文書にあった言葉は、嘘ではなかった、という事か」
旅人はそう溜息をつき、竜の頭を撫でました。
その小さな手に触られるのが、何故か心地よく、竜はまたかすかに喘いでしまいます。
「変な声を出すな」
旅人が赤い顔で不機嫌な声を出すと、竜も機嫌が悪くなります。
「お、おまえが触ったり、へ、変なことをするからだ。な、なんだ、いまのは!」
「だから逆鱗だ」
旅人はそう返した後、むっとした声で付け加えました。
「まさか、そんな淫らな声を出させるような場所とは思わなかったが。
あれは竜の性感帯らしいな」
竜は言葉の意味が解らなかったものの、何となしに嘲られたような気がしました。
それどころか、この人間に恥ずかしい姿を見られたり、
恥ずかしい声を聞かれてしまったのだと考えると、頭が燃えるような気がします。
がぶっと伸ばした顎が宙を切ったのは、まだ竜に力が戻っていなかったからでしょう。
「何をするんだ」
跳び退いた旅人は怒りの声を上げます。
「お、おまえなんか、殺してやる。こ、こんなはずかしい、こと、する、なんて」
涙声で憤りながら、竜は旅人を追いますが、旅人はぴょんぴょんと避けてしまいました。
「お、俺を、殺しても無駄、だぞ」
旅人は逃げながら、そんな事を言います。
「俺は、竜について研究した成果を、全て家に置いてきた。
俺が死んだら、それらは発表され、誰もが逆鱗について知るようになる。
数限りない冒険者が不老不死の薬を求めてここに来て、
お前の逆鱗をいじり回していくだろうな」
竜は生まれてまだ百歳ほどの若さだったので、そんな話を聞いて震え上がってしまいました。
この旅人一人でも恐ろしいのに、もっと沢山の人間が自分の身体を這い回り、
あの死んでしまいそうになる感覚をいつまでもいつまでも与えられるのかと思うと、
竜はまた涙ぐんでしまいます。
206:石の花4/19 ◆vpePLp7Z/o
12/02/03 19:48:52.91 32RZLu5T
旅人は気まずげな表情になり、こう付け加えました。
「悪かった。もうあんな、酷い事はしない。
俺だって、別に、生娘を手籠めにしようと思って山奥まで来た訳じゃない。
ただ、薬が欲しかっただけだ」
旅人は大きく盛り上がった竜の涙を払い、少しためらってから口を開きました。
「訓練を、してやろうか」
「訓練?」
「逆鱗を触られても、さっきのようにならずに済むための、訓練だ」
「そんなこと、出来るのか?」
「ああ。
人間は毎日、そういう誘惑に負けないように、自分の気持ちの良いところをいじって訓練をするんだ。
お前も多分出来る」
旅人は赤い顔で早口になっていましたが、普段人と話す習慣のない竜は気づきません。
人間は強い力を持たない代わりに知恵があるのだなあと感心するばかりです。
こうして、竜はこの旅人に毎日逆鱗をいじりまわす事を許可してしまったのでした。
竜は自分で逆鱗を見た事がありませんでした。
首をかなり無理な角度に曲げないと見えない位置にあるからです。
この場所が痒くなったりした事はないのか、と旅人に聞かれたりもしたのですが、
さして気にした事もありません。
しかし、旅人に触られてからは時々じんじんと熱くなったりするようになってしまいました。
自分で触ろうにも首も爪も届かないため、天井にこすりつけていると、慌てて旅人が跳んできます。
「洞窟が崩れるかと思ったぞ」と怒られると納得はするのですが、
かと言ってこの衝動をどう押さえたらいいのか解りません。
「いじってやるから、大人しくしていろ」と言って旅人は竜によじ登ります。
「しかし、改めて見ると」旅人は竜にまたがって嘆息します。
「女陰に似ているな」
「女陰、って何だ?」好奇心と欲情がせめぎあいつつも、竜は旅人に応じました。
「人間の、雌についている生殖器だ。まあ人間のと違って」
と言いながら旅人は逆鱗の中心を押し、竜は甲高い声を上げます。
「ここに穴は無いが。
だが楕円の形や、薄桃の色や、周囲に毛が生えているところが似ている。
この毛はてっきりたてがみだと思っていたが、実際は陰毛の役割があるようだな」
言葉と共に旅人が辺りを撫で、こすり、引っ張るので、その度に竜は息絶え絶えです。
207:石の花5/19 ◆vpePLp7Z/o
12/02/03 19:50:19.49 32RZLu5T
「本当に、人間はこんな事を毎日しているのか?」
荒い息の中で竜が尋ねると、旅人は慌てたように応じます。
「ま、まあ、多い者なら毎日だな」
「おまえも?」
「毎日、ではないが、時々、している」
不機嫌そうに竜が黙りこんだので、旅人は少し慌てます。
「何か、文句でもあるのか?」
竜は疑り深い目で旅人を見下ろしました。
「そんなところ、見たこと無い。
おまえ、ここに泊まり込んでから一度もそんな事していないじゃないか」
旅人はうっと詰まり、冷や汗を流しながら言います。
「それは……訓練は、普通こっそり、人目に触れないようにするものだからだ。
努力を喧伝するのは見苦しい事だろう?」
竜はなるほどと思ったものの、自分ばかりが恥をさらしているようで納得いかない気がします。
そんな問答を続けたあげくに
「では、特別に俺が訓練するところを見せてやろう」と旅人は言う羽目になりました。
旅人自身も何故そんな事を言ってしまったのかと、内心で頭を抱えているのですが、
竜にじっと見つめられて“おまえの恥ずかしい所が見たい”と娘のような声でせがまれたら、
我慢出来なくなってしまったのです。
旅人はどぎまぎしながら帯を外し、下履きをずり下げます。
ぴょんと元気よく飛び出したものを竜はまじまじと見て、旅人に尋ねます。
「これが、人間の逆鱗なのか?」
「の、ようなもの、と言うべきか。人間の、雄の、生殖器だ」
旅人の赤い顔には全く気づかず、竜はふうんと応じた後、口を開きます。
「結構小さいな」
竜は頭から湯気を立てる旅人に“小さい”や“短い”や“粗末”や“可愛い”
は絶対に言ってはいけない言葉なのだと叱りつけられ、しぶしぶ納得しました。
「お前、交尾の本番でもそういう事を言いそうだな」
「そう言われても……多分私のつがいはおまえのような生殖器はないだろうし、
何が禁句なのか解らん」
「無いって事はないだろう」
竜は首をひねります。
「私の母竜も父竜も姿はほとんど同じだったし、
つがう時は互いに口吸いをするのだと教えてくれたぞ。そうすると子供が出来ると」
「そんな、それこそ子供じゃあるまいし」
そう言いつつも旅人は竜の身体を眺めます。
思えばそれらしいものは身体についていませんし、性的絶頂を迎えた時に口から汁を吐く
という事は、口の中にあるのが生殖器なのだろうかと旅人は考えます。
208:石の花6/19 ◆vpePLp7Z/o
12/02/03 19:51:21.33 32RZLu5T
「それより、訓練しないのか」
「お前が余計な事を言うからだ」
旅人は悪態をついた後、萎えてしまった自分のものを見下ろします。
同時にまた悪戯心が兆し、こんな事を口にしました。
「さっきは、言っては駄目なものを教えたが今度は言った方がいいものを教えてやろう。
俺の後について言ってみろ」
「うん」疑う事を知らない竜は素直に応じます。
「じゃあまず、大きい、太い、だな」
竜がそのままに繰り返すと、旅人は棒読みでは駄目だと指導します。
「こんな、太いもの見たことない、とか、こんな大きなもの入らない、という気持ちを込めるんだ」
「う、うん」
どこにいれるんだろうと竜は不思議に思いましたが、
それよりもしごく度にむくむく膨らんでいく生殖器や、旅人の汗ばんだ顔や、
はあはあという荒い息が気になります。
「どこか、具合が悪いのか? すごく顔が赤いが」
「こ、これは、興奮しているからで、大体、お前だって逆鱗押されてるときは、こうじゃないか」
「でも、何だか辛そうだから……手伝えることはないのか?」
「じゃ、じゃあ」
旅人だって、こんな事をしてはいけないという倫理感はあるのです。
でも、子供のようにきらきらした目で見つめられてそんな事を言われては到底我慢出来ません。
「なめて、くれ」
「うん」竜はそれが恥ずかしい事とは知らないので、あっさり舌を出します。
旅人の下半身を覆う程の大きさの舌が、ぴちゃりと当てられると、
それだけで旅人は精を放ってしまいました。
竜は突然噴き出した白濁液に大変驚き、このまま旅人が死んでしまうのではと心配になります。
なにしろ旅人は獣のような声を上げていますし、初めて見る白い汁は血のようなものなのかと思ったのです。
どうすれば汁の噴出が止まるのだろうと悩んだ竜はとりあえず旅人の生殖器をくわえてみました。
噛みちぎらないように注意してぎゅっと締め付けると、生殖器はびくびくと震え、やがて柔らかくなります。
収まって良かった、と竜は胸をなで下ろしました。
209:石の花7/19 ◆vpePLp7Z/o
12/02/03 19:52:32.66 32RZLu5T
旅人は竜の口と、くわえられている自分のものの大きさを見比べて溜息をつきます。
「もう一つ、言ってはいけない言葉を教えてやろう」
「うん」竜は旅人の生殖器から口を離しました。
白い汁がつうっと糸のように口から伝います。
「早い、とか、もう出た、だ。
その、俺だって、いつもこんなに早く出る訳ではなくて、ただちょっと溜まっていたり、
とか、舐められるのが思った以上に気持ちよくてびっくりしたから、とかだ」
「もしかして、余計なことだったか?」
竜は旅人の剣幕にしょんぼりします。
「い、いや、そんなことはない」
旅人は改めて竜の顔を見て、その白濁液まみれの有様に罪悪感を抱きました。
「わ、わるかった、変な事、させて」
竜は何故謝られたのか解らないので、首を傾げます。
「ふ、普通、こういう事は口吸いをして、もっと親しくなった相手とするものなんだ。
本当は、お前みたいなおぼこにさせてはいけないんだが、我慢できなくなって」
そういうものなのか、
でも目の前に苦しそうにしている人がいたら普通助けるものだがなあと竜は不思議に思い、
顔についた汁をぺろりと舐めます。
「の、飲んじゃ駄目だ」
「え、毒なのか?」
竜はびっくりしますが、もう白濁液は喉の奥に運ばれた後です。
そう言われると胸がどきどきして苦しく、このまま死んでしまうような気がします。
だから「毒じゃないぞ」と旅人に言われても実感がわかず、
気休めに嘘をつかれているのではと思ったくらいです。
「その、おいしくないし、汚いから、普通は飲まなくていいんだ」
「飲むのは、してはいけない事か?」
「いけなくはない、が、普通は恋人同士ではないと、飲まない」
竜は親から、つがいの相手以外と口吸いをしてはいけませんよ、と言い聞かせられていました。
これも、どうやらつがいとしかしてはいけない事だったらしいと、ようやく竜は気づきます。
210:石の花8/19 ◆vpePLp7Z/o
12/02/03 19:54:01.80 32RZLu5T
「済まなかった、飲んだりして」
竜が謝ると、旅人は慌てます。
「いや、謝ることじゃない。不味かっただろう」
竜はもう一度口の中を舐め回します。
「あんまり、美味しくない。変な味だな。……“美味しくない”は言ってもいい言葉か?」
「う、うん“不味い”とか“臭い”とか“苦い”は言ってもいい言葉だ」
「悪口みたいだな。もしかして、“美味しい”は言ってはいけないのか?」
「いや、それは言ってもいい」
旅人がそんな事を言うので、竜は混乱してしまいます。
人間の言葉は難しいから、何を言って怒らせてしまうのか解りません。
あの汁を飲むとき、触ってもいない逆鱗がずきずきして、
喉の奥から石の水が出そうになった事は黙っていようと、竜は考えました。
それから何日か“訓練”は続きました。
旅人は毎日竜の逆鱗をいじり、その後自分の訓練をします。
竜は最初、旅人の手伝いをしていましたが、だんだん辛くなってきました。
石の水を我慢するのが、辛いのです。
もし、我慢できずに水をかけてしまっては大変な事になります。
そう正直に打ち明けて手伝いは出来ないと告げると、旅人は微妙な顔になりました。
「俺のせんずり……じゃない、訓練を見ているとそういう気分になるのか」
「すまない。何故かよく解らないが、おまえが赤い顔ではあはあしていたり、
おまえの生殖器がぴくぴくしているのを見ると、喉の奥がむずむずして我慢できなくなってしまうんだ。
このままだと大変な事をしてしまうかもしれない」
旅人は涙ぐむ竜の顔を見て、ごくりと唾を飲みます。
「じゃ、じゃあ仕方ないな。一人で訓練するから、お前は気にしなくていい」
「一人でも出来るのか?」
不思議そうに問いかける竜に、旅人はむきになって答えます。
「で、出来るさ、適当なずりねたを考えるから!」
「ずりねたって、何だ?」
余計な事を言ったと、旅人は密かに歯ぎしりします。
211:石の花9/19 ◆vpePLp7Z/o
12/02/03 19:55:36.26 32RZLu5T
「ずりねた、というのは、そのう、訓練をするとき、将来自分のつがいになる相手を考えるんだ。
その相手と上手くつがえるように、訓練をする、ということだ」
旅人は気付きませんでしたが、竜は密かに衝撃を受けていました。
旅人にはつがいになる相手がいる、と思いこんでしまったのです。
考えてみれば、ここまで交尾や訓練に詳しいのだから、そういう相手がいない訳がありません。
それなのに、旅人の生殖器を舐めたり、白い汁を飲むのはいけない事だったのではないかと、
竜は怖くなりました。
「その、おまえの、つがい、というのは、どんな雌なんだ?」
「そ、それは、ええと」
旅人も思いつきで言った事ですし、普段は町や酒場で見かけた美人をねたにしていますが、
このときは最近、いつも思い浮かべているものを口にしてしまいました。
「その、図体は大きいけど、おぼこで、男に騙されて平気でいやらしい事をしてしまうような女だ。
声がかわいくて、いくらでもよがらせてやりたいと、思うような女だよ」
竜は余り頭の良くなさそうな雌だと思いましたが、
悪口を言うのはよくないと思ったので黙っていました。
それに自分が何を言おうと、旅人のつがいである事は変わりません。
人間同士なら訓練も交尾も上手く出来るでしょうし、石の水を吐いて相手を危険にさらす事もないのです。
そう考えると自分でも理由が解らないながら落ち込み、竜は首を縮めました。
旅人は竜の落ち込みには気付かず、声をかけます。
「お前は、訓練の時、自分のつがいを想像したりしないのか?」
「……わからない。私のつがいはまだ“生えてきていない”から」
「“生えてきていない”?」
耳慣れない言葉に目を白黒させる旅人に、竜は落ち込んだ気持ちを隠しながら説明します。
「ここは竜が“生えてくる”のに適した土地なんだ。
私の父竜と母竜が何度も交わって、石の水が地の底まで染み込んでいるから。
親竜によると、あと一頭くらいは竜が生えてくる余地があるから、
その子とつがいになるのがいいだろうと」
212:石の花10/19 ◆vpePLp7Z/o
12/02/03 19:57:35.53 32RZLu5T
「ちょっと待て」
想像もしなかった話に旅人は頭が混乱します。
「この地面の下に、大根みたいに、竜が生えていると」
「うん」大根って何だろうと思いつつも、竜は相づちを打ちます。
「いや、だって……それはお前の弟だろう?」
「うん」竜は何故旅人が驚き戸惑っているのかが解りません。
「い、いや、もし、生えてきたのが妹だったらどうするんだ?」
「よく解らないが……」
弟と妹ってどう違うものなんだろう、と思いつつ竜は言葉を捜します。
「親竜は、つがうときに不都合があるようなら、口吸いをして石の水を飲ませなさいと言っていたぞ。
逆に、つがいたくない相手には絶対に口吸いをしてはいけないと。
それで大体何とかなる、と言われたが」
「大体何とかって」
大雑把過ぎる助言ですが、人知を越えた生き物である竜には何があっても不思議ではないのかも、
と旅人は自分を納得させます。
「じゃあ、お前はここでずうっと、つがいが生えてくるのを待つ訳か」
「うん」
旅人は自分でも理由が解らないながら不機嫌になりました。
この、磨き上げた宝石のような身体を持つ竜が、そっくりなつがいの竜と首を絡ませ、
舌を絡ませ、逆鱗を擦り合わせて洞窟に淫声を響かせているところを想像すると、
はらわたが煮えるような気分になります。
よく考えれば、旅人が文句を言う筋合いではないのです。
もう手持ちの保存食も尽きてきましたし、そろそろ人里に帰る頃合いではありました。
なのに、竜がつがいを持つところを想像するといらいらします。
終日不機嫌を隠さなかった旅人ですが、竜はそれに気付きません。
そして、旅人も落ち込んだままの竜に気付きませんでした。
翌日の訓練は、それまでになく長いものになりました。
竜は何度も絶頂に導かれ、それがいつまでも続きました。
何度も、耐えられない、許して、と言っても旅人の手は止まらず、
竜は身体の中がからっぽになる位の石の水を辺りに吐き散らしました。
全てが終わり、竜が意識を失って横たわる頃には、洞窟の中は水晶でいっぱいになっています。
213:石の花11/19 ◆vpePLp7Z/o
12/02/03 20:00:37.68 32RZLu5T
「この澄んだ石が、お前のいやらしい汁で出来ているなんて、人は思いもしないだろうな」
旅人はそう嘯いて、水晶をぱきりと折り取ります。
「今日の訓練は、手の代わりにちんぽでお前の恥ずかしいところを押したんだ。
今、お前の逆鱗は俺の汁でべとべとだよ。どちらも気付かなかったようだけど」
竜はぼんやりした顔で旅人を見つめます。
「俺は帰る。俺のことは忘れて、つがいと仲良くな」
そう言って、手を振り去っていく旅人を止めたくても、竜の身体は動きません。
身体を走る甘い痺れが厭わしくて、でもいつまでも浸っていたい気もして、竜は声を限りに泣きました。
その口からは、また石の水がこぼれ、洞窟にまた石の花を咲かせました。
それから、何年か経ちました。
この数年は、竜にとって決して平穏なものではありませんでした。
身勝手な旅人を呪い、身体の疼きを呪い、大半を泣きわめき、洞窟に逆鱗をこすりつけて過ごしました。
おかげで、せっかく咲いた石の花はほとんど砕け散ってしまいましたが、それさえも気になりません。
多少、気持ちが落ち着くと、竜は恐ろしい事に気付きました。
いずれは、この地から自分のつがいが生まれてくる、という事にです。
こんな気持ちで、つがう事なんて出来ない、と竜はまた泣いてしまいます。
もし、つがいの竜と口吸いをしても、考えるのは旅人に逆鱗を押されたときの事でしょう。
そんな事を知ったら、つがいの竜はどう思うでしょう。
怒ったり悲しんだりするに決まっています。
いっそ、この地を逃げ出してしまおうかとも思いましたが、
何も知らないつがいの竜が、ひとりぼっちで生まれてくる事を想像するとそれも出来ません。
どちらにせよ、自分のわがままでつがいを不幸にしてしまうのです。
こうなれば、つがいの竜が生まれるのを待ち、自分はつがいになれない事を説明し、
遠く旅に出て代わりのつがいを見つけてくる以外に誠実な解決法は無いと、
竜が覚悟を決めた頃の事でした。
214:石の花12/19 ◆vpePLp7Z/o
12/02/03 20:02:42.52 32RZLu5T
再び、竜の前に現れた旅人は以前よりもずっと痩せて、顔色も悪く、歩くのがやっとの様子でした。
「怒っているか」
そうしゃがれた声で話しかけられただけで、竜は胸がいっぱいになって、相づちを打つのがやっとです。
「病気なのか」
竜は尋ねてから、思えば最初に会ったときから、他の人間より痩せていたと気付きます。
「ああ。昔から、だましだまし身体を使ってきたが、そろそろ駄目みたいだ」
「だから、不老不死の薬を捜しに来たのか」
「ああ」
竜は旅人に近づき、ゆっくりと口を開きます。
「何か、出来る事はないのか。私の血でも肉でも、もしかしたら病気に効く薬になるかもしれない」
竜がそう言っても、旅人は首を振ります。
「前から思っていたが、お前はお人好し過ぎる。
そんな事ではすぐに悪い奴に騙されて、女郎屋に叩き売られてしまうぞ」
「女郎屋って何だ」
「ものの例えだ」
そう言って笑う旅人の顔が懐かしく、また腹立たしくて竜の目に涙が浮かびます。
「だって、おまえ死んじゃうんだろう。そ、それなのに、何も出来ない、なんて」
「俺は、お前に泣いてもらえるような人間じゃないんだ。
お前に嘘ばかりついた。
本当は、訓練なんて嘘だ。
お前の喘ぎ声があまりに可愛くて、もっと聞きたくて仕方がなくてついた、嘘だ。
俺の事、嫌いになっただろう?」
竜は鼻面を旅人の胸に押しつけます。
竜の目には人間の身体は石の花よりも薄く、小さく、
ちょっと息をかけただけでばらばらになってしまうようです。
「お、おまえのことなんか、きらい。むかしから、だいきらいだ。
だ、だから、死ぬなんて、許さない」
「それは、無理だよ」
「だめ」
旅人は大きく盛り上がった竜の涙を払います。
「それに、俺はお前のつがいに嫉妬したんだ。
お前がつがいの竜に可愛がられているところを想像したら、耐えられなくなった。
だから、お前の事なんか忘れてしまおうと思った」
旅人は額を竜の顔に押し当てました。
215:石の花13/19 ◆vpePLp7Z/o
12/02/03 20:03:52.53 32RZLu5T
「無理だった。
どんな女と寝ても、耳の中にはお前の声が残っていた。
お前の大きな身体にしがみついている時の事や、
お前が舌で優しく舐めてくれた時の事が忘れられなかった。
病で起きあがれない時も、死ぬ前にお前を見ないと耐えられないと思ってしまったんだ」
竜は初めて、自分の顔に旅人の涙が伝うのを感じました。
「お前の事が、好きだ。他の誰にも渡したくない。
俺以外の誰にも逆鱗を押させて、いやらしい声を出させたくない」
ぎゅうっと竜の頭を抱きしめて泣く旅人を前に、
竜は自分が人間の腕や身体を持っていれば良かったと改めて思います。
そうすればこうして泣いている旅人を抱きしめる事が出来たのに、
と竜もまた涙を流し、旅人の身体をぐっしょりと濡らします。
互いに泣き疲れて岩の上に横たわると、旅人は竜をじっと見つめました。
「わがままを言っていいか」
旅人はかすれた声で言います。
「お前と、口吸いがしたい。
無理だって事は、解ってる。つがいになる相手としか、しちゃいけない、という事も」
旅人が痩せた手で顔を撫でる度に、ぴりぴりとした感覚が身体に戻っていくのを竜は感じました。
「わ、私も、おまえと口吸いがしたい、でも」
身体の疼きが、痺れが、喉の奥に塊を押し上げてくるのが解ります。
「きっと、おまえを殺してしまう。
今、石の水がこみあげてきていて、きっと、おまえを石にしてしまうよ」
「もし、石にして欲しい、と言ったら、怒るか?」
竜はしゃくりあげながらも、口の中のものをこぼさぬよう必死でした。
「おこる、そんなの、ぜったいゆるさない」
そうか、と言って旅人は笑います。
その笑いが薄く儚く、それだけで竜は胸が潰れそうになりました。
「人間がそういうとき、どうするかを教えてやる」
旅人の声は切れ切れで、竜には体の中の火を消さないように必死に動かしているように見えます。
「たとえば、女の子が操を奪われたとき、周りは女の子を責めたりしない。
悪いのは、女の子にそんなことをした奴だ。
そんな奴は死んでしまっても仕方がないし、女の子はそんな奴の事は忘れてしまってもいい」
「“操を奪う”って、何だ?」
旅人の声が小さいので、竜は顔を近づけます。
「女の子に、無理矢理口吸いをする、みたいな事さ」
次の瞬間には、旅人は竜の口にかじりつき、口を合わせていました。
216:石の花14/19 ◆vpePLp7Z/o
12/02/03 20:05:35.09 32RZLu5T
竜の口に比べて人間の口はとても小さく、その舌ときたらもっと小さいはずなのに、
竜にはそれが燃えるように熱く感じられました。
息が苦しくて、相手の事がもっと欲しくなって、
竜は簡単に振り払えるはずの旅人を離すことが出来ません。
喉の奥に留めていた石の水が流れ落ちたとき、竜は旅人の手が、
かつてのように自分の口元を撫でるのを感じました。
閉じた目を開いたとき、竜の前にあったのは人の形をした黒水晶の塊でした。
解っていたはずなのに、実際に目にすると竜の心は粉々になってしまったような気がしました。
もう二度と、旅人が憎まれ口をきいたり、人を馬鹿にした笑みを浮かべたり、
恥ずかしそうに赤い顔をするのを見れないのだ、と考えると、
自分も今すぐ石になってしまいたいと竜は思います。
しかも、旅人の身体は竜の目の前で崩れ、砂となって地面に消えてゆくのです。
「いや、やだ、かえってきて、いなくならないで!」
竜がいくら泣き叫んでも、砂の流れは止まりません。
すっかりくずれた旅人の身体は、地面と全く見分けがつかなくなってしまいました。
竜は地面に泣き伏して身をよじりますが、周りに起きている変化に気がつきませんでした。
周囲の地面は一面に黒水晶がびっしり生え、大きく脈打っています。
竜があっと思った時には、その身体は大きな地割れの中に飲み込まれていました。
身体に、ごつごつとした黒水晶がぶつかり、絡め取られます。
気付いたときには、竜は黒水晶の中で身動きが取れなくなっていました。
伸ばした首に、何か大きな黒いものが近づいてくるのに竜は気付きます。
大きくて、黒くて、きらきらした、それは黒水晶の鱗を持つ竜です。
では、これはその竜の身体なのだ、とようやく竜は気付きました。
黒竜は竜の口に自分の口を近づけます。
「だ、だめ、です」
竜の涙声に、黒竜は不思議そうに首を傾げます。
「わ、わたしには、口吸いした、相手がいて、あなたとは、つがいになれません、ごめんなさい」
217:石の花15/19 ◆vpePLp7Z/o
12/02/03 20:07:00.76 32RZLu5T
黒竜はふぅと溜息をついた後、また首を伸ばしてきます。
竜は必死に逃れようとしますが、逃げる場所などありません。
どうしよう、無理矢理つがいにされてしまうんだ、と考えると目からぼろぼろ涙がこぼれます。
ぎゅうっと目をつぶって震える竜に、黒竜はぐいと首を伸ばしました。
「ばかだなあ、お前は」
黒竜はしゃがれた声で囁きます。
「無理矢理、口吸いした相手に操を立てるなんて」
黒竜はそう言って、ぺろりと竜の涙を拭いました。
呆然と眺める竜の顔を、黒竜はぺろぺろ舐め回します。
「なるほど、確かに石の水を飲むと“不都合があっても、大体何とかなる”訳だ。
また、確かにこうなってしまえば“老いも死も忘れる”から古文書も嘘ではなかったな」
そんな事をひとりごちながら無遠慮に顔を舐め身体をいじり回す黒竜に、竜は猛烈に腹が立ってきました。
がぶっと噛みついた顎は、今度は狙い違わず黒竜の頬に当たります。
「痛い痛い、何をするんだ」
「何が、痛いだ。わ、わたしがどれだけ、泣いたと、
ほ、本当に、おまえ、を、ころしてしまった、とおもって」
しゃくり上げる竜を、黒竜はそっと抱きしめました。
しゃらしゃらと音を立てる鱗がこそばゆく、もっと強く、もっと気持ちよくして欲しいと
思うのも恥ずかしくて、また竜は泣きます。
「ああ本当に、お前は可愛いなあ、可愛くて可愛くて食べてしまいたい位だ」
黒竜がそんな事を言うので、竜は嬉しいのか恥ずかしいのか怒っているのか、
よく解らない気持ちになります。
かろうじて思い出した事を口に出しました。
「確か“可愛い”って使ってはいけない言葉だろう?」
そう言うと黒竜はきょとんとした後、笑います。
「雌に使うときはいいんだ。誉め言葉だ」
そんなものだろうか、何となしに馬鹿にされているような気がする、と竜は思いました。
218:石の花16/19 ◆vpePLp7Z/o
12/02/03 20:08:36.59 32RZLu5T
「まあ、そんなことよりも」
そして黒竜は、竜の屈託をあっさり流してしまいます。
「何だか、喉の奥がすごくむずむずするんだが。あと、首の後ろが熱くてずきずきする」
黒竜がいまさら困った顔でそんな事を言うのが、竜にはとてもおかしく感じられます。
「それは、石の水が出ようとしているんだろう。あと、逆鱗だ」
「やっぱり、そうなのか」
黒竜はしばらく戸惑った後、口を開きます。
「その、俺の、逆鱗を押してくれるか。その代わり、お前の逆鱗を、押す」
黒竜のこわばった口調に、きっと人間ならば顔を真っ赤にしていたのだろうな、と竜は思います。
「……うん。わたしは、おまえのを、押す。
その代わり、おまえは、おまえだけは、わたしのを押していい」
そう、つっかえつっかえ言ったあと、
自分も人間ならば燃えるように赤い顔をしていたかもしれないな、と竜は思いました。
二頭の竜は、ぎこちなく首を絡めます。
黒竜の真っ黒な身体の中に一点だけ、薄桃色の鱗が青黒いたてがみに隠されていました。
「つやつやして、とてもきれいだな」と竜が溜息をつくと、その息を感じるだけで黒竜は震えます。
「何だか不本意だ。
本当はゴツゴツしているとか、気持ち悪いこんなの入らないとか言わせて見たかった」
照れ隠しでぶつぶつ言う黒竜を後目に、竜は逆鱗を舌でちょん、と突いてみます。
甲高い声で鳴いて身体を弾ませる黒竜に驚き、また何となしに興味深くもありましたので、
竜はまた、ちょちょんと逆鱗をつつきます。
「ば、ばか、そんなの、無理に、きまってる、だろう、いってる最中に、
さらにいかせようとするな、ばか」
さんざん喘ぎちらした後、荒い息をつきながら黒竜はそんな事を言います。
「おまえだって、前はこれよりも、もっともっと乱暴にしたぞ」
あれに比べればずっと優しくしているのに、と竜は不満です。
「それはまあ、こんなに感じるとは思わないし」
黒竜はぐるんと首を竜に巻き付けます。
「何か、まあ我慢が出来ないから、口吸いをしてもいいか」
「うん」
「こ、これは、早いから、じゃないぞ、
いや、よしんば早くても、この身体では初めてであるし、早くても当たり前だから」
「う、うん」
意味は解らないながら、必死な様子の黒竜の言葉に、竜はただうなずきます。
219:石の花17/19 ◆vpePLp7Z/o
12/02/03 20:09:38.79 32RZLu5T
黒竜が乱暴に竜の口を割り、舌をねじこみました。
こんな大きなものが入るだろうか、と竜は心配になると同時に、
なるほど大きくて入らないというのは舌の事だったのかと感心します。
ですが、そう考える間もなく、これまで感じた事もない感覚が竜の身体に襲いかかってきました。
互いの逆鱗がこすり合わされて、熱くて、溶けてしまうような気持ちです。
どうやら互いに口を合わせようとすると、丁度逆鱗を触れさせてしまうようでした。
こんなに気持ちのいい事をしながら口吸いをしたら、きっと頭がおかしくなってしまう、
と思いながらも、竜は身体の動きを止める事が出来ません。
あっあっと声と石の水を口から垂れ流して、身体を黒竜に絡みつかせる事しかできません。
黒竜の方も同様に、喘ぎ声と石の水をどぷどぷと竜の中に流し込み、舌で喉奥を突つきました。
喉奥には石の水を出す源があるのですが、直接いじり回された日には身体の奥の奥から、
全部水を吐き出してしまいたいような気持ちになります。
もう苦しくて恥ずかしくて耐えられないのに、もっともっと、
身体がからからになるまで吸い取って欲しくて竜は泣きました。
そして、もっと黒竜の水が欲しくて一心に舌を吸っている途中で、意識が途切れました。
目が覚めたとき、辺りがとても明るいので、竜はとても驚きました。
空は青く、小鳥のさえずりと草の匂いに満ちています。
外に出た事が無い訳ではありませんが、こんなに明るいときに出るのは初めてです。
竜は光がとても眩しく、また恥ずかしいもののように思えたので、怯えて身体を縮めます。
その身体をそっと包み込むものがありました。
大きな黒水晶の鱗を持つ、黒竜の身体です。
その身体からはまだ石の水の匂いがぷんぷんしていて、竜は身体が熱くなってしまいました。
220:石の花18/19 ◆vpePLp7Z/o
12/02/03 20:11:30.81 32RZLu5T
「俺の身体を作るのに、洞窟の石を全部使ってしまったみたいだな。何というか、すまん」
黒竜はそう言って、竜の身体を舐めます。
舐められたのは逆鱗では無いのに身体が震えるほど気持ちがよくて、竜は声を抑えるのに苦労しました。
「そのうちに、別の住処を探しにいこう。
それまでは雨が降ったら傘になってやるし、寒かったら暖めてやる」
「さ、寒くないから、平気だ」
竜は火照った身体をよじらせて、黒竜の下から逃れます。
竜は黒竜の身体に残る石の水の跡に舌を這わせました。
石の水が流れた跡は、びっしりと白い結晶が粒をなしています。
それをこりこりと削り取りながら、竜は口を開きました。
「わ、わたしも、おまえの身体を、きれいにしてやる。
おまえは、図体が大きいから、すぐそういうのを怠りそうだし、
身体が大きすぎて、怪我や病気になっても気付かなそうだ。
私がちゃんと、おまえの面倒をみてやる。そ、それに、わたしの方が百歳も年上だからな」
「世間知らずのおぼこなのにか?」
黒竜は意地悪そうに言って、また竜を組み敷こうとします。
「お、おまえなんか生まれたばっかりじゃないか」
二頭はまたぐねぐねと絡み合い、上になり下になります。
竜がそれを見つけたのは何度目かに下になり、またお腹一杯に石の水を飲まされた後でした。
黒竜の胸に、白い、小さな花が咲いているのです。
舌を当てると、黒竜はまるで逆鱗を舐められたかのように、深く息をつきます。
よく見れば、花は竜の鱗にそっくりな白い水晶で出来ていて、
引っかいても噛みついても取れそうにありません。
竜が不思議そうに見ていると、黒竜は微笑んで言いました。
「お前の洞窟を出ていくときに、持っていった水晶だよ。
ずっと胸に入れていたが、今は俺の身体の一部になっていしまったな」
黒竜は、竜の額に口づけます。
「お前の、いやらしいものが、俺の胸にあるなんて、何だか素敵だ」
「……それなんだが」
竜は、なぜか歯切れ悪く口を開きます。
「親竜から聞いた話だが、竜は、石の花が咲いているところから生えてくるそうだ」
221:石の花19/19 ◆vpePLp7Z/o
12/02/03 20:12:47.70 32RZLu5T
きょとんとした黒竜に、竜は言葉を重ねます。
「他の石の花と違って、引っかいてもかじっても取れない花だから、すぐに解る、
時々地面じゃなくて竜の身体に生える事もあるから気をつけなさい、と」
呆然とした様子の黒竜に、竜はあわてます。
「で、でも大丈夫だ。
私の母竜も、身体から子竜が生えてきてしまったけど、産めばなんてことは無かったと言っていたぞ。
まあ、初めてはちょっと痛かったと、言ってはいたけれど」
「ちょっと待て」
黒竜はこめかみを押さえたい気分になりましたが、生憎竜の腕では届きませんでした。
「じゃあ、この花の下に、お前の子がいるのか?」
「うん。生まれるのは大分先だと思うけど」
「俺が、母親?」
「生えてきた方が母親、らしい。私の父竜も母親をやった事があると言っていたし」
黒竜が難しい顔をしているので、竜はだんだん心配になってしまいました。
竜自身も子供を生やした事などありませんし、
生まれたばかりの黒竜がそんな事は嫌だと言っても仕方が無い事のような気もします。
目を潤ませ始めた竜の身体を、黒竜はぎゅうっと抱きしめます。
「そんな顔するな。これはおめでたと言って、普通ものすごく嬉しい事なんだぞ」
「嫌じゃない?」
「嫌なもんか」
まあ、でも、と黒竜は付け加えました。
「お前も、俺の子を産め。お前の子は俺が産んでやるから、お前もちゃんと孕め」
そうしてまた二頭はまた口を合わせ、逆鱗を擦り合わせます。
その口からこぼれた水は、また辺りに石の花を咲かせたのでした。
さて、世の中には不老不死の薬を求めて、古文書を頼りに竜の逆鱗を押そうとやってくる
冒険者という人種もいるのですが、彼らは口を揃えてそれは不可能だと言います。
竜はいつもつがいで行動し、互いに絡み合う彼らに死角は存在しません。
だから“竜の逆鱗を押す”は
“不可能な事をする”または“人の恋路の邪魔をする”という意味があるのです。
222:名無しさん@ピンキー
12/02/03 21:21:06.77 oERjFReG
ブラボー…!おお、ブラボー…!!!
描写が丁寧かつ簡潔で男も龍の表情や雰囲気が容易に想像できて凄く読みやすかった!
つか龍可愛いな!
223:名無しさん@ピンキー
12/02/03 23:09:50.92 VAcnwEBR
GJ!すごく引き込まれた!優しい語り口がすっごくよかった。
そして節分なのにこのスレが賑わってないのはおかしいとおもうんだ
224:名無しさん@ピンキー
12/02/03 23:36:47.74 wdk9XcQK
GJ‼
いきなり伸びたと思ったらとんだ良作が投下されてた
225:名無しさん@ピンキー
12/02/04 09:06:48.74 shOLrg2N
素晴らしい!ありがとう!
竜すげーかわいいし、ハッピーENDで良かった!
226:名無しさん@ピンキー
12/02/04 17:09:23.59 2q4D/Xaj
「アゥウフッ!オゥウフッ!」
「豆が当たる度に変な声出さないでよ!!ホンット気持ち悪い!!」
「も、もうお姉ちゃんったら、毎年来てもらってるのに鬼さんに失礼でしょ!
……鬼さん、今年もパパとママの代わりに鬼役を引き受けてくれてありがとう」
「いえいえ、これくらいの事でしたら……全然痛くも痒くも……いや、寧ろ……寧ろ」
「せぇぇぇえいっ!!」
ヒュッ ヒュッ
「…………ウッ」
「だ、大丈夫!?
お姉ちゃん!!手加減してあげてよ!痛そうじゃん!」
「知ったこっちゃないわよ。妹、アンタもやれば?スッキリするわよ」
「ええっ」
「お、鬼は……外……」
パラ パラ
「嗚呼ッ、今投げ付けられている小さな豆粒の一つ一つは、一度彼女の手を介して私に放たれているッ!!
つまり、彼女の手に一度触れた一粒一粒に!全身を蹂躙されるという抗いがたい興奮!!
彼女が無理矢理投げさせられた豆を身体で受け止める喜びと前代未聞の背徳感ッ!!
このまま続けられては……私は、私は……新たな何かに、目覚めてしまうーッ!!」
「じゃかァしいっ!!要するに痛いのが気持ちいいだけでしょ!!変態!変態!変態ッ!!」
「ひぃっ」
「…ああッ!!ぶつけなさい!もっともっと、ぶつけなさいッ……!
それでいいのだよ!それで君の気がすむのならばーッ!!」
パーンッ パーンッ
「ひぃいいいいい、もう赤鬼さん涙目になってるよ可哀相だよぉっ、止めようよ、お姉ちゃぁん」
「ココかァッ!!ココが、ええのんかァーーッ!!」
スパーンッ スパーンッ
「嗚呼ッ!!ああッ!!なんて適確な責めなんだ……ッ」
「人間でもないくせにいっちょ前にパンツなんぞ履きおってぇぇっ!!」
ビリビリッ
「い、一張羅のパンツに手をかけるなんてぇッ!?」
「たかが鬼のパンツでしょ!!」
「ひィッ、酷い……アンタは鬼だ!現代に蘇った鬼だ!!
……でも容赦無いプレイにゾクゾクが止まりませんッ!!」
「えぇいッ!黙れ!てめぇの股から生えてる粗末な金棒をへし折ってやろうかーーッ!!」
「え、ちょ、幾らなんでも嫁入り前の女の子がソレはいけませんって!
そ、それだけは、止めッ!!ていうか私がガチでお婿に行けなくな……
うおっほぉおおおお!!」
「もうやめたげてよぉぉぉっ!!」
>>224と同じく
せっかくの節分だったのに鬼さんと少女の愛とウハウハで賑わわないなんて……と思ってしまった……orz
227:名無しさん@ピンキー
12/02/04 17:24:08.58 x3ZTfpCe
>>227
くそっwwwこんなのでwwwwふっきんがwwwwwwww
まさに鬼才あらわるwww
228:名無しさん@ピンキー
12/02/04 17:39:17.17 dLo+UDnp
お姉ちゃんノリノリすぐるwww
GJwww
229:名無しさん@ピンキー
12/02/04 17:59:22.25 x3ZTfpCe
>>224
そういえば昔々、まだ小学生に行くや行かぬやの頃、こんな話を読んだ。
以下、うろ覚え。
ある時、人間の女性に一目ぼれした鬼がいた。
鬼は農家を訪ね、「娘さんをください」と頼み込んだ。
突然の求婚に驚く娘の家族。
娘の親は鬼などに大事な娘を嫁入りさせるわけにはいかないから、
炒った豆を鬼に渡すとこう言った。
「この豆から芽を出させることが出来たら、娘を嫁にやろう」
もちろん、炒り豆は死んでいるから、芽など出ようはずも無い。
ところが娘を愛する純粋な鬼は、一生懸命、
炒った豆から芽が出るように世話をする。
雪の日も、土が雪に埋もれないよう、一生懸命世話をする。
他の村人からどんなに奇異の目で見られても、
鬼は気にも留めずに、世話を続ける。
その後、とうとう鬼は、旅に出ることを決意する。
娘を諦めたのではない。
「この世界のどこかには、炒った豆の芽の出し方を知っている人がいるかもしれない」
そう思って、炒り豆の芽の出し方の教えを請うために旅に出ることにしたのだ。
旅立とうとする鬼に、声をかける一人の人間。
それは、笠と蓑をかぶり、杖を持った例の娘。
娘は鬼に微笑みながらこう言った。
「あなたほど私を愛して下さる方なら、きっと私のことを幸せにしてくれるだろうといって、親が結婚の許しを出してくれたのです」
驚き、そして喜ぶ鬼。
そうして二人は連れ添って旅立つのだった…的な。
あれは昔話だったのかなあ…。すごく感動したんだけど。
詳細知ってる人、いる?
230:名無しさん@ピンキー
12/02/04 20:18:26.25 QUSVcJJa
>>230
イイハナシダナー
ちとスレチかもしれんが某所より甜菜
772 名前:可愛い奥様[sage] 投稿日:2012/02/03(金) 22:39:05.50 ID:2yK+QhKc0
929 名前:Trader@Live![sage] 投稿日:2012/02/03(金) 02:01:47.23 ID:lZNJpby2
節分なんてどうせどうせ彼氏が鬼役になって彼女に豆ぶつけられながらも
「ガオー」
とか襲いかかって
「キャーww」
とかいちゃついて
「鬼の金棒だぞー!」
とかやって一物突っ込んで腰カクカク振って
「種はーうちー種はーうちー」
「ダメダメーそとそとーwww」
とかやんだろ。けっ
231:名無しさん@ピンキー
12/02/05 01:56:18.20 ZBlR1msF
>>230
それ自分も聞いたことあるよ
昔節分にまつわる話として読み聞かされた
ただ自分が聞いた話は、230の話の、鬼が炒った豆を懸命に世話するってところまでで
「こうして知恵をはたらかせて、鬼から身を守りました。
以来鬼から身を守るために炒り豆を使うようになりました」
的な感じの終わり方だった。
もう少しいろいろあって長かったような気もするが。
幼心にも、そんなに鬼が想ってくれるなら娘は結婚してもよくないか
むしろしろよ!と思っていたから、230の話を読んですごく嬉しくなった!
今思えば、そんな昔からすでに異種族萌えが発露してたんだな……
232:名無しさん@ピンキー
12/02/05 02:11:46.47 fex4v4dB
>>232
そうそう、ぐぐっても説話しか出てこない。
それをベースにした創作だったのかなあ…。
多分1980年~1983年の間、一応書店で取り寄せ可能な、
非常に発行部数の少なそうな投稿系(?)の本に載ってて、
この話自体にはちゃんと可愛らしいイラストも描いてあった。
他にも面白い話はあったんだけど、当時の記憶がかなりごっちゃになってしまっている。
もし親父がその本を捨てていなければ、実家に帰ったときにでも探してみたいなあ。
233:名無しさん@ピンキー
12/02/05 06:08:34.73 SFdVnh2A
この前見たテレビでは「魔を滅する」から「魔滅」、つまりマメと読んで、って言ってたんだが
234:名無しさん@ピンキー
12/02/05 08:09:28.83 sG66mXV7
>>227
こういうノリ大好きだw
ありがとうGJ!
保管庫にある変態AIの話とかもすげー好きなんだよなぁ
またいつかああいうの書いて欲しい
235:名無しさん@ピンキー
12/02/05 08:20:09.73 Grts7ToQ
うむ 変態にいいようにされる女の子は萌える
人外は人間より性欲強いイメージがある
236:名無しさん@ピンキー
12/02/05 08:48:36.76 sG66mXV7
「……そろそろ…出る」
「お…鬼は、外ぉ…っ!」
「………うっ」
「はい交代ですね…失礼します」
「あぁああ……入ってる…福のが、はぁっ…入ってる…」
「気持ちいいですか?動きますね」
「うん…うん…あっ、あん、あ」
「さっきまで鬼のをあんなにくわえ込んでいたのに、もう僕のを締め付けて…いやらしい人ですね」
「やだぁ…いじわる、言わ、言わない、で…」
「おい、口借りるぞ」
「んぅぅ……ん、ん、んぅ」
「さすが鬼の金棒は違いますね。
もう復活ですか」
「こいつがどこもかしこも気持ちいいのが悪い」
「本当に……あなたの膣内は最高ですよ」
「んんん、ん、んん」
「またイくぞ……っ」
「ぷぁっ……あ、あぁ」
「は……っ!
……飲んでもくれないのか」
「お、鬼は、そと、なのぉ…」
「僕もそろそろイきそう、です…」
「私も、私も、もう、イく……!」
「中に出しますよ…」
「うん、うん、中に…福は中に、ちょうだい……っ!」
「イきますよ……はぁ、イく……っ!」
「あ、あ、あぁああぁ……っ!」
「(差別だ……)」
鬼×人は好きなんだが
自分で書いて福ってなんだかよくわからん
237:名無しさん@ピンキー
12/02/05 10:51:05.43 R7jnB2SC
福と聞いて普通に福の神で再生された件
柔和な恵比寿に優しく愛されるもよし、ガチムチ毘沙門天に激しく愛されるもよし
でも、神様じゃスレチになっちゃうかな
238:名無しさん@ピンキー
12/02/05 10:55:41.84 Q95ztN5i
そんなあなたにこんなスレ
世界の神話でエロパロ創世4.5
スレリンク(eroparo板)
239:名無しさん@ピンキー
12/02/05 20:04:34.35 Grts7ToQ
>>237
鬼に金棒で噴いたw
そして歳の数だけ豆を食べられるんですね分かります
240:903 ◆AN26.8FkH6
12/02/06 01:44:08.23 tR8C7iR+
お久しぶりです、魔女と使い魔の人狼でいちゃいちゃするだけのを落とします
ラノベファンタジーくさいのと長めなので
駄目な人は「魔女と狼」でNGワードよろ。エロは多分後半あたり
241:魔女と狼 1
12/02/06 01:44:52.02 tR8C7iR+
そこは殺風景な部屋だった。白い壁と白い床と黒い扉で構成されたその部屋には
真ん中に一つだけ白いソファがぽつんと置いてあるのみだ。
ソファの上には女が転がっている。真っ白な長い長い髪と真っ白な肌と灰色の目を持つ
女は作り物のように綺麗に整った顔をしている。まだ年若く、少女と言ってもいい年頃だった。
皺のよった白い修道女のようなやぼったい白い服を着て、女はソファの上に転がっている。
横たわる、ではなく転がっている、としかいいようのないだらしの無い格好である。
服の裾はまくれ上がり、長い足が二本投げ出されている。髪は床まで落ち、
胸元は大きく開いていて肌が見える。
女はソファの上で身じろぎしながらぐだぐだと転がり、ソファから転がり落ちて「うー」とか「あー」とか呻いた。美しい顔に乱れた白髪がかかり、その様子も無駄に
美しい。女はなおもぐだぐだと転がり、ついには履いていた白いブーツを両方とも
脱ぎ散らかした。
いつもの事だが、酷い様子だ。部屋の隅に気配なく幽鬼のように佇んでいたもう一人は
思った。思ったが、いつものように黙っていた。2mを越す巨体を黒い鎧で包んだその顔は
鎧に負けないくらいに黒かった。一切の艶が無い漆黒の毛が顔を覆い尽くし、
鎧の下まで続いているのだろうと思わせた。獣の顔である。狼の風貌であった。
その異形の風貌の上から兜が目を覆い尽くし、瞳の色は見えない。伸びる鼻面には
何の表情も浮かんではいなかったが、内心の声が聞こえたのだろうか、
女は床に転がったまま人狼の方をジロリと睨みつけた。
「なによぉ」
「何も言ってない」
「なにか言いたそうじゃない」
「……今、一つだけ言うとするなら」
「やっぱりあるんじゃない、何?」
「下着が見えてるぞ、主人」
「みせてんのよ」
「しまいなさい」
人狼の言葉を鼻で笑い、女はだらしない格好でだらしない態勢のまま言い放った。
「使い魔ごときが主人に忠告するなんて500年早いわ」
元から主に何か言ったところでその言葉が聞き入れられた試しのない使い魔は
口を閉じた。彼女と長く付き合っていくコツは会話のキャッチボールを期待しない事だ。
242:魔女と狼 2
12/02/06 01:47:10.79 tR8C7iR+
白銀の悪魔、白の魔女、氷の乙女などと呼ばれ、世界でも稀有な魔女の一人で
あるところのリ・ルーリェ・ベリアレスは外見だけは美しい乙女だ。冷酷にして残忍、
氷の心に情は無く、愛を知らない孤高の乙女などと吟遊詩人は詠う。
しかし現実は残念極まりない。彼女には魔術以外に稀有な才能があった。
どんなに整った部屋でも、あっという間に混沌渦巻くゴミ溜めに変える才能だ。
魔術でやっているのかと思うぐらいの早業で散らかす。驚異的に整理整頓能力がなく、
ずぼらでいいかげんでだらしない。のが、リ・ルーリェであった。
平気でゴミ部屋でくつろぐ氷の乙女のだらしない姿を吟遊詩人共に見せてやりたいと
常々使い魔、グラドは考えてきた。主人に仕えて数百年。人狼の騎士として名高い
グラドウルフェルであったが、ゴミ溜めから主人の下着を拾って洗濯し、
そこらへんに開きっぱなしで放置されていた貴重な魔術書を閉じてそこから勝手に
召喚されていた魔獣を追い払い、栄養価を考えて一日三食きっちりと食事を作って
無理やりに食べさせる姿は涙ぐましいものである。
数百年の闘争の後、ごろごろするならこの部屋にしろ!とようやく妥協させたのが
この何も無い部屋であり、他の部屋は半分があいかわらずのゴミ部屋だった。
寝室など目も当てられぬ。気がつくとよく有機物の散らばる寝台は、グラドがいなければ
三日もたたぬ内に新たなる生命を生み出していることだろう。たまに生えるのだ、
謎のキノコとか。そうでなくとも毎日片付けても半日で混沌になる。
何故こうも散らかすのかグラドには理解できないが、何故彼が部屋を綺麗にするのか
リ・ルーリェには理解できない。どうせ散らかるなら無駄な努力ではないかと彼女は思い、
混沌の坩堝と化す事がわかっていても、少しでも人間らしい生活を保とうと
彼は悲痛な使命感に突き動かされている。
数百年の時を共に過ごしても合致しないかみ合わなさは、
もはや冗談かなにかのような致命的なほどのすれ違いだった。
「めんどくさいわ……やっぱりどう考えてもめんどくさいのよ」
盛大にめくれたスカートの裾を直そうともせず、下着が見えているのも気にせずに
白の魔女は転がりながらブツブツと言った。
「大体、四大魔女なんか呼ばなくてもいいじゃないのよ、あの小僧。
ちょっと聖剣抜けるからっていばっちゃってさ」
修道女のような禁欲的な服に似合わぬ黒いレースで飾られた紐のごとき小さな下着と
白い腹が見え、そこから伸びたすらりと長い脚がバタバタと空中を蹴った。
243:魔女と狼 3
12/02/06 01:49:04.30 tR8C7iR+
「超めんどい……今の内に聖堂壊しに行こうかしら……集まる場所が無かったら
執り行えないもの……。あ!いいこと考えたわ、グラド!お前、私に化けて出席なさい!
そうよ、それがいいわ、私天才だわね!!」
「聖剣王が一発で見破る上に、地脈の竜の封印儀式に貴方がいないせいで儀式失敗したら、
この大陸が沈むが」
「正論ばっかり言ってお前はそれでいいの?!
人生、正論だけじゃ渡っていけないのよ!!」
「意味がわからない上に聖剣王を小僧って、何年前の話だ。
あの男が聖剣抜いたのが46年前、ちなみに前回の封印の儀式が83年前だぞ主人」
「うるさい犬」
「狼だ主人」
「禿げて破裂しろ」
グラドはため息をついた。最近主人はずっとこんな感じである。
原因はわかっている。聖剣王に会いたくないのだ。
聖剣に選ばれたちっぽけな少年は、今や広大な帝国を統べる王であり、
地脈の竜が一匹を打ち倒した最強の剣士でもあった。成り行きで少年と共に
旅をしてきた白い魔女は少年に恋をしていたが、少年が選んだのは別の女性だった。
稚拙な恋だった。好意を誰かに向ける事に慣れていなかった魔女の恋情は少年に
多大な嫌がらせという形でしか表されなかったし、幼い少年はそんな魔女の恋心に全く
気がつかなかった。当然の結果といえよう。傍から見ていて随分やきもきしたが、
結局はそんな終り方で、今でも主人は剣聖王に会うと変になる。彼からすれば
大切な仲間であり、友人だろうが、彼女にしてみればそんなポジションなど
いらなかったのだろう。欲しかったのは……。
「何か今日の夕食でリクエストはあるか?」
ごろごろとだらしなく転がる主人にグラドが声をかけると、薄い灰色の目が少し丸くなった。
「なによ、好きなものでも作ってくれるっていうの?じゃあカスタードチェリーパイと
ミルフィーユとクロテッドクリームたっぷりスコーンとオレンジピールの入った
ブランデーケーキとカスタードシューの山でも作りなさいよ」
「………………今日、だけな」
「えっ本当に?本当に作る気?じゃあジンジャークッキーも焼いてシナモンドーナツも
つけなさい、あとミルクプリンとカラメルケーキとえーとえーと」
「絶対に食べきれないからもうそこらへんで止めてくれ」
「食べ切ってみせるわよ、白の魔女見くびるんじゃないわよ犬」
「狼だ主人」
「うるさいわね、お前は私の犬よ。ほらお手」
差し出された小さな手のひらに、無骨な手を重ねると、今度こそ真ん丸になった
灰色の目がグラドを見ていた。
244:魔女と狼 4
12/02/06 01:49:47.13 tR8C7iR+
「他はどうする。犬らしく靴でも舐めるか?」
「やあね、なんかお前が私の言う事を大人しく聞くと気持ち悪いわ」
一体どうしろと。息をするように理不尽なセリフを吐く主人を受け流し、グラドは
部屋を退出しようとした。夕食の準備である。使い魔というよりはもはや主夫であった。
獣の顔に浮かぶ厳しい表情はリクエストされた菓子類のレシピを思い浮かべ、
城内の食料庫の中身と照らし合わせている為だ。
「足は舐めないの?」
部屋を出る寸前に、そんな声がかかった。振り返ると、転がったまま、
白い素足を見せて笑っている魔女と目が合う。いや、眼前を覆っている兜の為に
グラドの眼は見えていないが、確かに視線は絡み合った。捲れ上がったままの
スカートから見える白い腹と黒いちっぽけな下着、そしてそこから伸びる足は確かに
扇情的であり、挑発的であった。白く長い髪が乱れて、蜘蛛の巣のように床に広がっている。
グラドはゆっくりと主の下へ戻った。転がっている魔女の右足首を無造作に掴むと、
跪いて足の裏に舌を這わせ、ゆっくりと舐めた。わざとだろうか、ピチャピチャと
音高く響く足元と、跪いている使い魔の様子に魔女はニンマリと猫のように笑った。
左足を使い魔の腹へ伸ばし、ギュウギュウと踏みつける。左足はそのまま下へ
降りていき、彼のやや硬さを増してきた股間の上をなぞり、そして革のズボンの上から
それを踏みつけた。
「!!」
「続けなさいよ」
男であれば当然の痛みに人狼は悲鳴を噛み殺したが、魔女は気にする事も無く左足で
使い魔の腹を突いた。またピチャリピチャリと音を立てて、ざらついた肉厚の舌が
白い足の指を舐めていった。丹念に嘗め回される足の指の股をなぞり、薄い爪先の上を
赤い舌が滑り、尖った犬歯が滑らかな肌に触れる。魔女は、時折左足で人狼の股間を
軽く踏みつけながら、楽しそうな笑みを浮かべてその様子を見ていたが、ふいに
「もういい」と舐めさせていた右足を引いた。人狼の唾液に濡れた素足は、そのまま
ぶらりと空中で止まる。
捲れあがったままのスカート、そこから伸びる白い脚を見せたまま、ルーリェは
人狼に向かって商売女のように人差し指をまげて招いた。人狼は、音なき咆哮を上げて
少女へ飛び掛った。
245:魔女と狼 5
12/02/06 01:54:12.15 tR8C7iR+
白い壁と白い床と黒い扉で構成された何もない部屋。部屋の中央には白いソファが
あって、その白いソファの上には人が二人。ソファの上で犬のように四つん這いになって、
後ろから貫かれているのは白い魔女だった。愉悦の声を上げながら、鎧を着たままの
使い魔にあられもなく犯されている。白い修道女のようなやぼったく白い法衣は胸元も
はだけられ、形の良い豊満な白い乳房が腰の動きに合せて揺れていた。
薄桃色に色づいた先端を乳房ごと掴まれ、また声が上がる。
「はひっぁッヒィ……ッアッ」
まるで盛りのついた雌犬だ。主人はこうして時折使い魔を誘う。後ろから犬のように
主を犯しながら、人狼は少女の胎に埋めた己のペニスを引き抜いた。それがすべて
抜け切る寸前まで引き抜いてから、今度は腹を突き破らんばかりに勢い良く腰をぶつける。
人とも犬のとも違う、長大な陰茎が膣いっぱいまで押し込まれ、子宮口を叩いてまた
魔女に嬌声を上げさせる。陰茎は人に似ている。だが、根元から亀頭まで幾つも
ふくらんだ瘤が、人狼の性器を人の形から遠ざけている。グロテスクなそれは赤黒く
膨張しており、魔女の蜜でテラテラと凶悪にぬめっていた。
足の間から毟り取られた黒い小さな布が、魔女の愛液でぐっしょりと濡れそぼり、
ソファの端に引っかかっていた。あれを、あとで選択しなければならない。主人の
今纏っている服もだ。ふと主婦じみた、もはや呪いのように浸透した所帯じみた思考が
使い魔の頭によぎるが、そんな人狼の考えに気がついてか、魔女が首を後ろに向け、
白い手で獣の頭を引き寄せた。鼻先の長い獣人の貌は、人間と上手に口付ける事が
できない。人狼は、鼻先をずらし、大きな口を少女の唇に合せて噛み付くように重ねた。
先ほど自分の足を舐めていた人狼の舌を、魔女は躊躇いも無く受け入れ、
自ら獣の口の中に舌を這わせてきた。
繋がっている結合部からは泡立った愛液と精液の混合物が滴り落ち、人狼が腰を
打ち付ける度にそこら中に飛び散っており、その様子はまたもや人狼にのちの後始末を
思い起こさせ、少しばかり陰鬱な気持ちにさせた。
清楚な白い服の下には黒くて小さな下着。好きな少年に想いを打ち明けることも
できないのに、人外の使い魔と平気で寝る。嗜虐に喜びを感じ、被虐される事を愉しむ。
相反する主の矛盾の性質は、使い魔に苦い感覚をもたらす。長い付き合いだ、
主人が求めるなら何だってしてきた。欲を求めるなら満たそう、それが食であれ色であれ。
だが、主人は欲を満たしたいのではなく罰を受けたいのではないかと、
人狼は思わずには居られなかった。
246:魔女と狼 6
12/02/06 01:55:28.12 tR8C7iR+
どろどろに融けた結合部から、ペニスを引き抜く。
「ちょっ何やって……ッ」
文句を言おうとした魔女の髪を掴み、鼻先にペニスを突きつけた。自身の蜜と精液に
塗れたそれで、彼女の白い頬を小突いてやると、一瞬顔をしかめたが、そのまま素直に
唇を開く。そこに無理やり突っこむ。フェラチオなどという生やさしいものではなかった。
喉奥まで突き上げるように人狼のペニスが突っ込まれ、気管をふさがれた魔女の喉が
ぐぼ、と変な風に鳴った。窒息する寸前で引き抜き、そしてまた喉奥まで犯す。
暴れる女の身体を押さえつけ、髪を掴んだままそうやって何度も何度も魔女の咽頭で
ペニスをしごく。痙攣する喉の筋肉が性器を包んで律動する。射精しないよう、人狼は
何度か息を吐いた。
これも全て、魔女が望んだことだった。ひどい事なさい。うんと酷いこと。その方が
気分出るもの。魔女はよくそういって求める。犬みたいに四つん這いで後ろから
犯されるのも、こうやって無理やり口を犯されるのも、魔女が望んだ「ひどい事」だ。
魔女の口からペニスを引き抜くと、涙目で口や鼻から涎や鼻水を流して苦しそうに
咳き込む少女と目が合った。そのまままたその身体に乗り上げる。今度は正常位から、
足を掴んで無理やり開かせると、そろそろ限界の近い性器を股座に捻じ込んだ。
「ひぎ…ッあッやァ……ッ!」
悲鳴。身を捩る女の両脚を掴んだまま、人狼は大きく腰を打ちつけた。
肉が当たる音が部屋中に響く。ぐぽっと粘膜から空気が漏れる音がする。
涙で汚れた顔がまた、蕩けてきて、魔女が両手を人狼の頭に回してきた。
先ほど己の性器を捻じ込んだ唇に、また口付ける。舌が絡む。
ねえ、ひどい事しなさいよ。
それはつまり、罰だろうか。彼女は罰を受けたいのだろうか。
獣に犯された人間の母の胎から産み落とされた、醜い獣人。魔に穢された女だと
母を殺した村人達を皆殺しにし、魔物と呼ばれた人狼を打ち倒した魔女は、晴れ晴れと
「私の犬になりなさい」と言い放った。
「それがお前の罰よ。私が生きる限りお前は私に従う犬になるの。私を守り、
私に尽くして生きなさい。どう、楽しいでしょ?」
正直言うと綺麗好きの彼にはまさしく地獄だった。だが、母を亡くした後、初めて
安らぎを得る事が出来た居場所でもあった。主人が健やかであれ、満たされて幸せであれ。
それだけが人狼の望みだった。だけど主人は好きな男と結ばれる事も無く、
こうして怪物にその身を犯されて罰を受けている。何故。
魔女の身体を押しつぶすように、獣人は身を乗り出しながら腰のストロークを
早めていく。飛び散る泡が、白い腹や太腿を汚していく。粘膜と粘膜が擦りあわされ、
一撃を深く穿っていく人外の性器はついに少女の狭い子宮口をこじ開け、最奥まで犯した。
「あ、ああっおなか、おなか当たってるっ
「わかるか」
掠れた声で人狼が囁く。
「子宮まで入った」
「や、やだっおねがい、待っ……ッ」
その言葉を待たず、重い突きが魔女を串刺しにした。悲鳴の中から隠しきれない愉悦が
滲み、きれぎれの音になり、三度魔女の唇を塞ぎながら人狼は限界の近いペニスで、
魔女の子宮壁をどすんと突き上げた。絶叫。ぎゅうと膣が痙攣し、搾り取るかのように
人狼のペニスが引き絞られ、熱い絶頂が駆け上がってくる。
「やっやぁアああああぁ……ッ!!!」
「うぐゥ…ッ!」
魔女の子宮内に直接、人狼の膨大な精液が流し込まれる。互いにしがみ付きながら、
魔女と人狼は互いに快楽に押し流されていった。