11/12/12 10:15:59.07 W+dHvzGy
「んー……こんな感じでいいのかな?」
風花は鏡の前で試着していた。
自分の両手で左右のおっぱいを下着の上から揉んでみる。
風花のスリーサイズはとっくに夏紀に知られている。
この下着がエッチなのか、それとも自分の体そのものが実はエッチだったのか。
鏡に映った自分の姿を見ながら思う。「意外に色気がある」と。
現在、風花はお付き合いを始めたばかりの彼氏がいる。
彼は女子供のような弱い者を助け、真心をもって色々な人に接して仲良くしているようだ。
という事実を、風花は自分の能力を使って何度かこっそりと覗き見していてわかった。
そんな彼とは、自分が作った料理の味見役をしてくれる内に、いつの間にか特別な関係になった。
体を反らせて首だけ鏡に向いたまま、自分のお尻を見る。
穿いている下着によって、お尻の肉がきゅっと引き締められた心地。
風花の白い素肌と、「T」みたいな形の上品な黒さの下着がコラボしたような感じだ。
なんだか裸より恥ずかしい思いがして、彼女のほとんど全ての意識がお尻に集中する。
「こんなの、恥ずかしいよ……」
両手で隠してもまだ見える部分がいっぱいある。
こんな物穿けるわけがない。
かといって、これを捨てると夏紀は悲しむだろう。
「やっぱりダメ……。こんなの私には似合わない……」
彼女は再び体の前面を鏡の前に向けて、彼女自身の全体の姿を確認する。
髪型がショートカットの一種っぽいので、男の子のような服装が似合う。
具体的にいえば、上半身まである青いジーンズのようなのなんか似合う。
しかし、このいやらしい光を放って止まない下着はどう考えても自分には合わない。
とてもじゃないが、これを穿いたら学校に行けない。授業にも集中できない。そう思った。
そして彼もこんな下着なんか見た日には幻滅するだろう、そう思うと憂鬱な気分だった。
「夏紀ちゃんには悪いけど……やっぱり、やめとこ」
そう言って風花は深くため息をついたのだった。