12/05/02 01:04:54.78 u9g3RWby
授業中…みなみちゃんが不意に立ち上がった。
「先生…小早川さんの具合が悪そうです。保健室に連れて行きます」
見ると、ゆーちゃんは確かに顔色が悪く、がたがた震えていた。
さすがみなみちゃん。ゆーちゃんのこと、よく注意してる。
みなみちゃんが近づくと、ゆーちゃんは首を振った。
「だめ…行けない…」
「無理しちゃだめ」
「だめなの…動けないの…」
「歩けないほど辛いの?だったら抱っこしてあげる…だから、行こう」
…私の脳内に、0.05秒でお姫様抱っこの図が完成する。
すでに手が走って、ノートにラフを描き始めていた。
「だめ…触らないで…」
恥ずかしいのか、首を振っていやいやをするゆーちゃん。
大丈夫!何も恥ずかしいことないから!早くお姫様抱っこされて見せて!
「やめて!動いたら…!」
ゆーちゃんの声に構わず、みなみちゃんは手を伸ばす。いいよいいよー!
みなみちゃんの手が触れた瞬間…。
「おしっこがぁ!!」
「!?」
みなみちゃんはすぐに手を離した。
…でも、手遅れだった。
ぽたっ…ぽたっ…ちょろろろ……しゃあああああぁぁ……。
ゆーちゃんが座っている椅子の下に、あったかそうな液体が流れ落ち始めた。
「うわあああんっ!」
ゆーちゃんは机に泣き伏してしまった。
それでもおしっこは止まらず、椅子の下に水たまりになっていく…。
「……」
私は魂を奪われたように、大きくなっていく水たまりを見続けた…。
387:みずたまりのほとり ひより視点 2
12/05/02 01:06:50.15 u9g3RWby
「……」
みなみちゃんもまた、魂を奪われたようにその場に立ち尽くしていた。
「ぐすっ…えぐっ…みない…で…」
ゆーちゃんが顔を伏せたまま言った。
みなみちゃんは慌てて目をそらし、自分の席に戻った。
やがて、おしっこは止まったけど…。
「ひっく……うぅぅ……えぐっ……うえぇぇん……」
ゆーちゃんは濡れた椅子に座ったまま、いつまでも泣き続けた…。
みなみちゃんがまた立ち上がり、ゆーちゃんの所に行った。
「保健室…行こう。着替えなきゃ、風邪ひいちゃう…」
「……ぐすっ…」
ゆーちゃんがよろめきながら立ち上がった。
みなみちゃんが支えようと手を伸ばすと…、
ぱしっ!
ゆーちゃんはその手を払いのけて、一人で走って教室を出て行ってしまった。
「………」
みなみちゃんは、払いのけられた手をもう片方の手でそっと押さえた。
一瞬だけ浮かんだ、悲痛な表情。
みなみちゃんがどれだけの痛みを感じていたか…私には想像もできない。
…それでも、みなみちゃんは次の瞬間には気を取り直していた。
自分の席に戻らず、掃除用具入れに向かってバケツと雑巾を数枚取ってきた。
みなみちゃんは、おしっこの後始末をするつもりなんだ…。
雑巾を水たまりの上に置いて、吸わせて、バケツに絞る。
水たまりはとても大きくて、一回では吸い取りきれない。
また雑巾を水たまりの中に置いて…バケツに絞る。
一片のためらいもなく、素手でその作業を繰り返すみなみちゃん。
みなみちゃんは優しい人だって…改めてそう思った。
どきどきして、みなみちゃんから目が離せなかった。
そのどきどきが何によるものか、自分でも理解できなかった。
「…んぐっ」
無意識のうちに、私は音を立てて唾を飲み込んでいた。
それを聞いたみなみちゃんが、ふと手を止めた。
「…見てる必要は、ないと思う」
みなみちゃんは、振り向かずにそうつぶやいた。
その声は怒っていたわけじゃなく、むしろ穏やかで…
…ものすごく冷たかった。
388:みずたまりのほとり ひより視点 3
12/05/02 01:08:53.15 u9g3RWby
「!!」
それは私にピンポイントで向けられた言葉だと思って、慌てて目をそらした。
…でも、周りを見ると、他の人も同じようにたった今慌てて目をそらした様子だった。
見ていたのは私だけじゃなくって、みなみちゃんの言葉も私だけじゃなく
周りの全員に向けられたものだったらしい。
視線がそれたのを確認し、みなみちゃんが後始末を再開した。
でも、その後も私は気付かれないようにちらちらと見てしまった…。
みなみちゃんはおしっこを吸い取り終わると、バケツを持って出て行った。
バケツに水を汲んで戻ってきて、床と椅子の上を雑巾で丁寧に水拭きし始めた。
その頃にはまた、元のようにみんなの視線が集まっていたけど、
みなみちゃんはもう気にする様子もなく淡々と後始末を続けた。
みなみちゃんは、自分が好奇の視線に晒されるのなんてどうでもよかったんだ。
さっきの意思表示は、ただゆーちゃんの気持ちだけを考えて、
おしっこの水たまりが人目に晒されないようにしたかった…そういうこと。
みなみちゃんは水拭きを終えると、作業の完璧さを確認するように
自らゆーちゃんの席に座り、机の上に残っていた涙の跡をハンカチで拭いた。
再び立ち上がり、雑巾とバケツを洗ってきて元の場所に戻し、
落としたペンケースを拾いに立っただけのように平然と自分の席に戻った。
みなみちゃんが席に戻っても、パニックの余韻は消えなかった。
そんな中、『何を騒いでるのか分からない…』というように
一人平然とした表情のみなみちゃん。
…でも、いつもみなみちゃんを観察している私には分かっていた。
みなみちゃんがいつもと変わらないその表情の下でずっと、
泣き出しそうなほどの動揺を懸命に押し隠していたことを…。
389:みずたまりのほとり ひより視点 4
12/05/02 01:10:40.45 u9g3RWby
☆☆☆☆☆☆☆
みなみは、授業中におもらしをしてしまったゆたかを保健室に連れてきました。
他の生徒はおらず、ふゆき先生もどこかに出ていて、保健室は空でした。
ふゆき先生がいなくても、今は特に困ることはありませんでした。
むしろ、好都合だったと言えるでしょう。
保健委員であるみなみは、どこに何の備品があるかをすっかり心得ていました。
みなみは手早く棚の中からタオルと体育着のショートパンツを取り出し、
奥のカーテンで仕切られた空間にゆたかを導きました。
「はい…これ。下着はないから直接はくしかないけど、
今はいてるのはすぐに洗濯して乾かすから…それまで少し我慢して」
みなみはタオルと着替えをゆたかに渡そうとしましたが…、
「ひっく…ひっく…ぐす……」
ゆたかはスカートを掴んだまま泣きじゃくるだけで、受け取ろうとしません。
(私が目の前にいるせいで、動きづらいんだね…)
そう思ったみなみは、
「…ここに置くね。向こう側で待ってる。
脱いだものは洗濯機で洗うから、このかごに入れて出して」
手近のかごをゆたかに示し、タオルと着替えを傍らのベッドに置いて
カーテンの外に出ようとしました。
「やだ…」
ゆたかが呟きました。
「え?」
「いっちゃ…やだ…」
涙声で聞き取りにくいですが、ゆたかは確かにそう言っていました。
「ゆたか、着替えるんだから、外に出てた方が…」
「ひとりにしちゃ…やだあぁ…!」
教室にいたときのように、また大声で泣き出しそうになるゆたか。
「わわわ、分かった…。じゃ、後ろ向いてるから…着替えて」
みなみはゆたかに背を向け、着替えるのを待ちました…。
390:みずたまりのほとり ひより視点 5
12/05/02 01:12:37.44 u9g3RWby
………
いつまで経っても、着替えが始まる気配がありません。
ゆたかが動いている気配がまったくないのです。
「ゆたか…そっち、見ていい?」
「…うん」
みなみは振り向きました。
やはり状況は、みなみが後ろを向く前とまったく変わっていませんでした。
ゆたかは着替えを手に取ろうともせず、スカートを掴んだまま泣いているだけです。
「ゆたか…どうして着替えないの?」
みなみは困った様子で言いましたが、ゆたかは泣き続けるだけでした。
「そのままじゃ、風邪ひいちゃうよ…」
それでも、ゆたかは何もしようとしません…。
一体、ゆたかはどうしたのでしょう。
まるで、泣くことしかできない赤ちゃんです。
おもらしのショックで精神が退行してしまったのでしょうか…。
「………」
みなみは少し考え込んだ後…、
「ゆたか…自分で着替えないなら…私が脱がせて、着替えさせちゃうよ?」
わざと意地悪な調子で言いました。
もちろん、本気じゃありませんでした。
こう言えば、びっくりして着替えを始めてくれるだろうと思っての言葉でした。
…しかし。
「…うん…きがえさせて…みなみちゃん」
ゆたかはその言葉を待っていたかのように、顔を赤らめてそう答えたのです。
「!?」
「きがえさせて…みなみちゃん」
凍り付いたみなみに、ゆたかは繰り返しました。
「…ゆたか。何言ってるか…分かってる?」
「わかってる…」
「着替えさせるって…ことは…その…スカートも…下着も…
私の手で…脱がせちゃうってこと…」
動揺で途切れ途切れになるみなみの声。
「うん…いいよ」
ゆたかは…どう見ても、どう聞いても本気で言っていました。
391:みずたまりのほとり ひより視点 6
12/05/02 01:15:30.53 u9g3RWby
「赤ちゃんのおむつ替えるのと…同じようなこと…しちゃうんだよ?
脚とかも…拭かなきゃいけないし…
脱いだ状態の…見ちゃうかも…しれないよ…?」
「いいよ…わたし…おもらししちゃう…あかちゃんだから…」
ゆたかは照れてはいましたが…間違いなく本気でした。
(どうしよう……)
みなみは困り果ててしまいました。
「…くしゅん!」
ゆたかがくしゃみをしました。
「うぇぇ…つめたいよぉ…さむいよぉ…みなみちゃん…はやくきがえさせてよぉ…」
ゆたかが身震いしました。
風邪をひいてしまう前兆かもしれません。
(これ以上、ゆたかをこのままの状態にはしておけない…)
「分かった…着替えさせるよ…」
意を決したみなみは、ゆたかのそばにそっと座りました。
(スカートはこのままにしておいて、下着を脱がせて、脚とかを拭いて、
ショートパンツをはかせて、最後にスカートを脱がせる…)
手順はすぐにまとまりました。
スカートもびちょびちょなので早く脱いだ方がいいのですが、
スカートで隠していないと、下着を脱がせたり拭いたりするのは不可能です。
隠してなくても、ゆたかはいいかもしれません。…たぶん、いいのでしょう。
でも…みなみの方が耐えられません。
「このまま下着、脱がせるから…スカートめくれないように、そのまま掴んでて」
「…うん」
下着を脱がせるには、ゆたかのスカートの中に手を突っ込まなければいけません。
緊張で手が震えます…。
「…んくっ」
思わず音を立てて唾を飲み込んでしまい…、
変な意味に取られてしまったかも、と思って慌てるみなみ。
でも、ゆたかは何事もなかったようにみなみを見つめていました。
気付かなかったのか、気付いたけど変な意味には取らなかったのか、
もしかしたら…変な意味に取った上でそれを喜んで受け入れたのか。
…どれだとしても…今はどうでもいいことです。
みなみは深呼吸をした後、手をそっとゆたかのスカートの中に……
392:みずたまりのほとり ひより視点 7
12/05/02 01:17:15.88 u9g3RWby
☆☆☆☆☆☆☆
「…うわあああああ!」
シャープペンを片手に頭を抱える私。
学校から帰って、部屋で今日のあの出来事を思い出していて…
気が付いたら、ノート十数ページにわたってこんなネームが描き連なっていた。
…この後はもちろん、パンツを脱がせ終わって拭いてあげてるうちに
二人とも変な気持ちになって、そのままなし崩しに…。
「だああああああ!」
続きを描き始めようとする手を、もう一方の手で必死に押さえ込んだ。
「自重しろ…自重しろ…何をネタにしてるんだ私…!」
あの出来事を茶化すつもりなんか絶対にない。
腐った目で見なくたって、おもらしして泣いてたゆーちゃんは
保健室に連れてってお着替えさせてあげたくなるほどかわいかった。
そして、懸命にフォローしようとしていたみなみちゃんも
健気で優しくて魅力的だった。
だから物書きとして、純粋に二人の魅力を作品にしたいと思ったからで…。
「……はぁ」
私はため息をついて、ネームを書き連ねたノートを引き出しの最奥に封印した。
どんな理屈を並べたって、あの出来事を漫画のネタにするのは許されない。
少なくとも、時間が過ぎて、笑って話せるようになるまでは…。
…でも、目に焼きついていたゆーちゃんのおもらしシーンをイラストに一枚描くまで
むらむらして眠ることができなかった。
ああ…私、今日のことで何かに目覚めてしまったのかもしれない…。
393:64-285
12/05/02 01:19:24.01 u9g3RWby
ひより視点の1日目は以上です。
もしかするとこのスレに最後まで収まらないかも…?
394:名無しさん@ピンキー
12/05/04 02:51:17.98 7zYe0I1K
かがみの尿道にカテーテル挿して
ガラスコップに溜まった琥珀水を見せる恥辱プレイ
395:名無しさん@ピンキー
12/05/05 10:52:24.62 NFw4OtPl
金環日食の暗がりで輪姦されるかがみん
396:64-285
12/05/10 00:36:31.09 MfN9HP8/
「みずたまりのほとり ひより視点」(2日目・前編)を投下します。
・7レス前後使用予定
・時間軸でみなみ視点の2日目前半(朝~6時間目開始直前)に対応
・ゆたかは登場しません
397:みずたまりのほとり ひより視点 8
12/05/10 00:38:17.18 MfN9HP8/
朝になった。
昨日の夜と違って、気分はすっきりしていた。
たぶん、ネームやイラストに描いたことによって、
心に溜まっていた何かがある程度発散できたのだろう。
これなら、ゆーちゃんとみなみちゃんに普段通り接することができそう。
安心しながら、身支度をして家を出た。
でも…。
通学途中で、不意にかすかな不安が胸に浮かんだ。
その不安は、根拠も分からないのに少しずつ大きくなっていった。
…この不安の正体は、何?
あの出来事をネタにいろいろ描いたのがばれないか、ってこと?
そうじゃない。
あれが他の人、特にゆーちゃんやみなみちゃんにばれたら大変なのは事実だけど、
不安なのはそんなことじゃない。
…結局、不安の原因は分からないまま学校に着いた。
教室に入っても、みなみちゃんとゆーちゃんはいなかった。
普段だったらそんなの、いちいち心配することじゃない。
私が二人より先に着いたってだけのこと。珍しいことじゃない。
もうすぐ、いつものようにバス停で合流して、二人で一緒に来るはず。
頭ではそう分かっているのに、さっきから抱いてる不安が、大きくなった。
………
二人が、来ない。
………
がらっ。
HR開始のチャイムが鳴る直前、みなみちゃんが教室に入ってきた。
みなみちゃんは…一人だった。
「おはよう、岩崎さん…」
私は不安を抑えながら声をかけた。
「…おはよう」
みなみちゃんは、無理して笑顔を作って答えた。
「あの…小早川さんは…?」
みなみちゃんが一人で来たこと自体が明白な答えなのに、尋ねずにはいられなかった。
「……来なかった」
みなみちゃんの無理した笑顔はあっさり消え、悲しみと不安がその表情を覆った。
「………」
私も、みなみちゃんも、それっきり何も言えなかった。
398:みずたまりのほとり ひより視点 9
12/05/10 00:40:22.29 MfN9HP8/
さっきから感じていた不安の正体が、分かった。
そして、その不安はもう現実のものになっていた。
ゆーちゃんは昨日の出来事で、学校に来られないぐらい落ち込んじゃったんだ…。
朝のHRが始まった。
先生から、ゆーちゃんは風邪で休みだと告げられた。
風邪は本当なのかもしれない。濡れたままでしばらく泣いてたし、
帰るまではお風呂で温まることもできなかっただろうから。
でも…
「ほんとは、昨日のあれが原因だろうね…」
教室のどこかから、そんな声が上がった。
それは勝手な想像に過ぎないけど…誰もが同じ事を思っていた。
「すっごい泣いてたもんね…」
「立ち直るまでしばらく休んじゃうのかな…」
「立ち直るったって…一日や二日じゃ無理そう…」
「もしかしたら、このままもう学校やめちゃったり…」
出てくる見解はどんどん暗くなる。
みなみちゃんの表情は、それらを聞くたびに深く沈み込んでいった。
自分のせいでこうなったんだって、責任を感じているのに違いなかった…。
「そこまで落ち込まなくてもいいのにな…」
誰かがそう言って、教室が同意の空気に包まれた。
そう。ゆーちゃんは落ち込む必要なんかない。
おもらしなんて萌えイベントの一つにすぎない。
非18禁の作品でも普通にある。泉先輩も某萌えドリルでやっちゃうらしいし…。
もし私がしちゃって5分や10分で立ち直れるかって言われたら困るけど、
とにかく、二度と立ち直れないような失敗じゃない。
おもらしのことでゆーちゃんをいじめるような雰囲気もない。
みんな、ゆーちゃんのことを心配してる。
ゆーちゃんが元気に学校に来たら、それで元通りになる…。
それに、みなみちゃんも責任を感じる必要なんかない。
あのとき…結果としては、みなみちゃんが触ったことが
ゆーちゃんにとどめを刺してしまったのかもしれない。
でも、みなみちゃんのしたことはあの状況では当然のこと。
あんな苦しそうなゆーちゃんを放っておけるわけ、絶対にない。
それに、触られただけでもらしちゃうような状態まで行っちゃったら
トイレまで歩くどころか、立つことだって無理だったはず。
みなみちゃんが何もしなかったとしても、結末はきっと同じだった。
ゆーちゃんがまだ動けるうちに気付いてあげられなかった、
という意味での責任なら、あるかもしれない。
でも、それはみなみちゃんだけじゃなく私にだって言えることで、
みなみちゃんだけが一人で背負い込むことじゃない…。
399:みずたまりのほとり ひより視点 10
12/05/10 00:42:31.89 MfN9HP8/
………
1時間目の授業が終わると、みなみちゃんは三年生の教室の方に向かっていった。
泉先輩にゆーちゃんのことを聞きに行くのだろう。
一緒に行きたいと思ったけど、みなみちゃんの雰囲気は何だか近寄りにくくて
そのまま見送ってしまった。
教室で待っていて…また、一つの不安がよぎった。
ゆーちゃんが、みなみちゃんの手を払いのけたことを思い出したから。
…あれは、私の目には、恥ずかしくて反射的にやってしまったことに見えた。
でも、絶対にそうだっていう根拠はどこにもない。
もしゆーちゃんが、おもらししたのをみなみちゃんのせいだって考えてて、
それをそのまま泉先輩に伝えていたら…。
泉先輩は、みなみちゃんを責めるかもしれない。
…ううん、大丈夫。
泉先輩はそこまで単純で短気な人じゃない。
もしゆーちゃんがそんな風に伝えてたとしても、
みなみちゃんの言い分もちゃんと聞こうとするはず…。
…でも、待って。
そうなったとき、みなみちゃんはまともに弁解できるだろうか?
どう考えても…無理だ。
それどころか、聞かれる前に自分のせいだって言ってしまいそう。
そして、みなみちゃん本人からそう聞けば、泉先輩だってそうだと信じて…。
…がたっ。
心配が大きくなって、今からでも行こうと立ち上がった。
…でも、そのとき、当のみなみちゃんが戻ってきた。
私の心配は、ただの取り越し苦労だった。
みなみちゃんは、泉先輩と話したことで胸のつかえが少しだけ取れたように見えた。
…ただ、みなみちゃんが今も自分を責め、思い詰めているのは変わりなかった。
私はすぐみなみちゃんに話しかけた。
「泉先輩に聞いてきたんだね。小早川さんのこと」
「…うん」
400:みずたまりのほとり ひより視点 11
12/05/10 00:44:09.14 MfN9HP8/
「やっぱり…あのこと?」
「…うん。今朝も、ベッドから出られないぐらい落ち込んでたって…」
「そう…」
「………」
会話が途切れた。
「あのね…」
今朝から、みなみちゃんに言おうと思っていたこと。
今こそ、言うとき。
「…岩崎さんが責任を感じることなんて、ないと思う」
「………」
みなみちゃんは、黙ったまま。
「あのときの小早川さん…本当に苦しそうだったもの。
抱っこしてでもすぐ保健室に連れて行こうって、誰だって思うよ。
あのとき岩崎さんがしたことは、間違ってなんかない。
それに…もし岩崎さんが何もしなくたって、あんな状態になってたんじゃ
トイレに行くの、結局は無理だったと思う。
岩崎さんのせいだなんて、誰も思ってないよ…きっと、小早川さんも」
「……ありがとう」
みなみちゃんは微笑んで見せた。
「何だか、気持ちが楽になったよ」
…みなみちゃんは、気持ちを隠すのは上手なのに、嘘をつくのは下手すぎた。
401:みずたまりのほとり ひより視点 12
12/05/10 00:47:25.16 MfN9HP8/
………
お昼が過ぎて、5時間目の授業の最中。
…ぞくっ。
「う…」
突然、おなかに嫌な感覚が走った。
…おしっこ。
しまった…いろいろ考えっぱなしでトイレに行くの忘れてた。
一瞬、ゆーちゃんと同じ運命を辿る自分のイメージが頭に浮かぶ…。
いかんいかん、危ない危ない。
素数を数えて落ち着こう。
i、2i、3i、4i、5i…。
待て待て、それは虚数だ。
頭の中でそんなやりとりをしてるうちに、意識がおしっこから離れて落ち着いた。
あと10年…は無理だけど、10分は戦える。
問題は…授業がまだ20分あること。
おしっこを我慢し続けられる時間をnとする。
私はおしっこを1秒我慢できる。当たり前。つまりn=1が成り立つ。。
そしておしっこをk秒我慢できる、つまりn=kが成り立つと仮定する。
そこからさらに1秒ぐらいは我慢できるはずだから…n=k+1も成り立つ。
したがって、nは全ての自然数で成り立つ。
だから、私はおしっこをいつまでも我慢し続けられる…。
数学の時間に習った理論の応用で、何とか気分を楽にしようとしていると…。
…ぶるっ。
…ん?今、みなみちゃんの体が震えたような…。
気のせいかな…。
ぎゅっ…。
「!」
みなみちゃん、今度は思いっきり脚を閉じた。
そして…そわそわ落ち着かなくなった。
もしかして…みなみちゃんも…おしっこ?
そういえば、今日はみなみちゃんがトイレ行ったの、一度も見てない。
私と同じように、ゆーちゃんのことを考えてて忘れてたのかも…。
…やがて、みなみちゃんのそわそわは収まった。
落ち着いたみたい…よかった。
402:みずたまりのほとり ひより視点 13
12/05/10 00:49:17.06 MfN9HP8/
それにしても…みなみちゃんがあんなに焦っちゃってるの、初めて見た。
普段のクールさとのギャップがたまらない…。
…気が付くと、私の左手は既に、さっきのそわそわしてたみなみちゃんを
ラフ画にしてノートに記録していた。
これを見たら…みなみちゃん、さすがに怒るだろうな。
おしっこ我慢の仕草には どこか危うくて切なそうで
これから何か始まる? 期待してみたいほど…
…頭の中に、歌の断片のようなものが浮かんた。
どうしたんだ私。落ち着け。
期待してみたいって、何をよ…。
………
ずっとどきどきしながら見ていたけど、みなみちゃんはその後
事態が悪化する様子もなく、5時間目の授業は無事に終わった。
…休み時間になって、数分経った。
直ちにトイレに行くものと思っていたのに、
みなみちゃんは席から動く気配がまったくない。
みなみちゃん、トイレ行きたくないのかな?
さっきの授業中のそわそわは、私の気のせいだった?
思い返してみても、とてもそうは思えないけど…。
私はみなみちゃんに近づき、小声で話しかけた。
「ちょっと失礼なこと聞いても…いいかな?」
みなみちゃんは困った様子で、でも覚悟はしてたというようにうなずいた。
「さっきの授業中から、トイレ行きたそうに見えるんだけど…気のせい?」
「…気のせいじゃない。行きたい…」
やっぱり、そうだった。
「そわそわしてたの…他の人にもばれてたかな?」
「ううん、大丈夫だと思う。そんなに長くはそわそわしてなかったし…。
実は、さっきの授業中に私も行きたくなっちゃって。
たまたま同じ状態だったから気付けたんだと思う」
みなみちゃんは少しだけ安心したようだった。
「そんなわけで、今から行くけど…よかったら一緒にどうかな?」
私がそう言うと、みなみちゃんは首を横に振った。
「行かない。私、このままで次の授業を受ける」
403:みずたまりのほとり ひより視点 14
12/05/10 00:52:41.12 MfN9HP8/
「え…?」
私は思わず当惑を声に出してしまった。
「………」
みなみちゃんは、それ以上言葉を付け加える気がなさそうだった。
どうしてなのか、詳しく聞きたい…。
…と、思ったんだけど…。
ずきゅぅぅん!
「はうっ!?」
おなかの内側から、全身に電撃が走った。
…そうだよ!みなみちゃんに気を取られて忘れてたけど、
私もおしっこ、かなり危険になってたんだった!
「分かった…じゃあまた後で」
私は何とかそれだけ言って、反転してトイレにダッシュした。
みなみちゃん、びっくりしたかも。
廊下は無事に駆け抜けたけど、トイレがいっぱいだった。
さらに、二人も並んでいた…。
すぐにおしっこできないというショックで、余計に尿意が煽られる。
頭の中がおしっこでいっぱいになって、時間の感覚がおかしくなる。
1秒が、1分に感じる。
0.5秒が、10分に感じる。
0.1秒が、1時間に感じる。
個室が一つ空いて、前の人は一人になった。
でも、そこからがまた長かった。
もう、出るところをぎゅーっと押さえてなきゃいけなかった。
おなかから下がしびれて、感覚がない。
力を入れすぎて、押さえた手までしびれてくる。
膝ががくがく震える。
苦しくて、涙が浮かんできた…。
「ううぅぅ……」
「あ、あの…次が空いたら先に入っていいよ」
前の人が見かねて順番を譲ってくれた。
でも、あと一つがなかなか空かない…。
0.05秒が、10時間に感じる…。
1ミリ秒が、1日に感じる…。
一瞬が、永遠になる…。
404:みずたまりのほとり ひより視点 15
12/05/10 00:56:19.63 MfN9HP8/
理性が、吹っ飛びかける。
泣き出して、その辺のドアを乱打して『早く出てよー!』って叫び出しそうだった。
それか、もうパンツ下ろしてその場でしちゃいそうだった。
…幸い、そのどちらかを実行する前に、目の前の個室が空いた。
………
じゃあああああ……。
済ませて、水を流した。
まさに間一髪のセーフだった。
うぅ…危なかったぁ。
並んでる間の痴態を思い出して、耳まで真っ赤になる。
みなみちゃんが一緒に来てなくて、本当によかった…。
学校でここまでおしっこに追い詰められたのは初めてだった。
昨日のゆーちゃんの苦しみを、私も少しは共有できたのかな…。
少しぐらいもれててもおかしくなかったけど、被害はゼロだった。
スカートの押さえていた部分がもみくちゃになってたけど、
引っ張ったり手でプレスしたりしてみたら、なんとか直った。
スカートのもみくちゃが直った頃には、もう休み時間は残り1分ぐらいだった。
手を洗ってトイレから戻ると、みなみちゃんは変わらず席に座っていた。
トイレに行く気配は全くない。行こうにももう時間はなかったけど…。
みなみちゃん…どうしてトイレに行かなかったんだろう。
行きたいって、認めていたのに。
さっきの私ほど差し迫ってないんだとしても、別に我慢する必要なんて…。
チャイムが鳴った。
次は、6時間目。
昨日の…あの出来事が起きたのと同じ時間。
もしかして…同じ時間におしっこを我慢することで、
みなみちゃんも、昨日のゆーちゃんの苦しみを共有しようとしているの?
405:64-285
12/05/10 00:57:43.12 MfN9HP8/
2日目前編は以上です。
今回はここまでです。
406:名無しさん@ピンキー
12/05/10 01:43:39.94 DgNFaGZT
岩崎みなみの無乳を揉んで吸って美乳にするスレ
スレリンク(campus板)
407:名無しさん@ピンキー
12/05/12 11:39:39.50 jv2Hhcjf
百合に過剰反応してスレから追い出そうとするやつって
どこにでも居るけどこのスレは大丈夫だったの?
百合好きなのに荒れるせいで好きな作品で百合れないのが辛い・・・
408:名無しさん@ピンキー
12/05/15 04:47:55.13 fr/xZMaS
澪ちゃん、ちゃんと歌おうよ ダメダメダメ!絶対!
-―‐- ___ ____
/ : : : : : /: ヽ: \ /::::::::::::::::::::`丶 r-=7´ : : : : : : \
/: : : : : |: : |==:ハ: : :∨::::::::::/::∧::::::::::::::ヽ {:/T: : : : : : : : : : :ヽ
{/: : : : : |: : |=:/´N ∨:::/:: /∨ Vヘ:::::j:::::| |{/| : |/ : : : : : : :/:}
,′:〉: : (l: : l? 0´i: :| イ:: /○ ○∨:| :| |:}_| : |) : : : : : : { 君が代歌うだけで何でそんな反応なんだよ!?
レ{:/: : : : |: : ∨'" 〈: 厶i:::リ U U { ::|:/ lノ│: |: :/: : : : : :
厶-ヘ 八: : :{. ノ/ |:人 r'⌒) /::/ |ヽ|: :ハ : : : : :xヘ〉
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′ r∠ \__〉\</レ' / |::〈 /\ _ |
409:名無しさん@ピンキー
12/05/16 18:14:52.86 +eolpVTf
>>407
1にOKって書いてあるから
いないんじゃね
410:名無しさん@ピンキー
12/05/16 18:35:36.80 1moi+oGB
>>407
よく知らないけど、このスレは元々百合厨が立てたスレじゃないのかな?
最初から百合がメインだったのだから、追い出されるはずがない。
411:名無しさん@ピンキー
12/05/18 23:48:18.57 gIdUd6T5
>>407
保管庫を見て傾向を見てきたら?
412:名無しさん@ピンキー
12/05/19 02:35:04.12 p8fMQid9
>>405
乙です!
ひよりんかわいいよひよりん
413:名無しさん@ピンキー
12/05/23 07:01:57.25 CCLj0Art
死ねチョンコロ死ねチョンコロ死ねチョンコロ
死ねチョンコロ死ねチョンコロ死ねチョンコロ
死ねチョンコロ死ねチョンコロ死ねチョンコロ
死ねチョンコロ死ねチョンコロ死ねチョンコロ
414:名無しさん@ピンキー
12/05/23 09:30:39.63 nUTyt9xP
>>409
書いてあっても叩きにくるんだぜ、あいつら
415:名無しさん@ピンキー
12/05/25 08:28:32.02 eHmeHv5Z
チョンコロ半島って中国にぶら下がってるインポの短小包茎祖チンにしか見えん
まさに中国の属国、奴隷にふさわしい形だ
416:名無しさん@ピンキー
12/07/07 03:15:24.90 4GSIc+de
続きこないかな~