11/08/17 19:10:47.06 aF14YYmX
「そ、その声は!?」
「変態怪人クワガタむしニャ!」
木の上からの声に気付き、油断なく構える一人と一匹!
「ちっがーーーう!! 私の名前は、怪盗ロワーガマスクだっ!!」
姿を現し、大声で名乗りをあげるロワーガマスク。しかし一人と一匹は、ひるまずに怒鳴り返す。
「お前っ!! 受付嬢のコノハさんのパンツ返すニャ!!」
「そうよ!! 先輩ハンターさんのインナーも返しなさい!!」
「番台さんの食べかけのマタタビ盗ったのもお前だニャ!?」
「ギルドマスターの入れ歯が失くなったのもあんたの仕業でしょ!!」
「ン何で高貴で気高いこのオレ様が、ネコの食べ残しやジジイの入れ歯なんぞ盗まなきゃならんのだッ!!」
「あんたならやりかねないでしょっ!!」
(やっぱパンツとインナーはこいつだったのニャ・・・)
「うるさいうるさい!! スーパー魔女っ娘 まぎゅるちゃん! 残念だが、もう勝負はついているのだ!!」
高らかに勝利宣言をするロワーガマスクを、いぶかしげに問い詰めるまぎゅるちゃん。
「な、なに言ってるのアンタ、ついに頭がおかしくにゃっちゃれら・・・・・・あ、ありぇ・・・?」
どさっ
まぎゅるちゃんのすぐ脇で、相棒のルーイアが地に倒れ伏す音が聞こえる。
はるか木の上では、さらにロワーガマスクが勝鬨をあげる。
その手には、捕獲用麻酔弾が装填されたライトボウガンがにぎられ、白煙を上げていた。
「くっくっく・・・ふっふっふっふ・・・・・・はーっはっはっはっはっは!!
今貴様が摘んだキノコは、オレ様が特産キノコを品種改良して育てたスペシャルきのこ、名付けて奥さんキノコだ!
摘んだだけで、昼下がりの未亡人のように体が疼いて仕方なくなってしまう、ものすごく都合のいいキノコだ!!
どうだ、あそこが火照って仕方あるまい!!」
しかし、そのロワーガマスクの言葉も、まぎゅるちゃんの耳には半分も届いていなかった。
まぎゅるちゃんは両手を股間に当て、今すぐ掻き毟りたい衝動を抑えながら、もじもじと太ももを擦り合わせていた。
「んっ・・・・・・くふぅっ・・・ッッ! あんっ!」
そんなまぎゅるちゃんからさらに抵抗を奪うため、捕獲用麻酔玉を投げつけるロワーガマスク。
モンスターも昏倒する麻酔玉を当てられたまぎゅるちゃんは、なすすべもなく地面に崩れ落ちる。
「さあて、その少女ボディを堪能させていただくとするか!! よだれズビッ!!」
木の上からの着地音、そして破裂音と鈍い衝撃音が聞こえたところで、まぎゅるちゃんの意識は途絶えたのだった。