11/08/10 23:44:24.31 4dS7BAhY
「かぼちゃマントでボチャッと解決！ ギュルルンまぎゅるん スーパー魔女っ娘 まぎゅるちゃん！ ここに参上！」
『キラキラと輝くエフェクトと共に、颯爽と砂原に降り立った、カボチャマントの女の子。
そう、彼女こそがあの、スーパー魔女っ娘、まぎゅるちゃんなのニャ！！
ある時は共同浴場の連続下着泥棒をフルボッコにし、ある時は孤島で泳ぐハンターの覗きをボコボコにする！
どんな悪事も、手にしたマジカル☆ドンキ、マギアチャームの一振りでボチャッと解決！
カボチャの国から来た正義の魔女、まぎゅるちゃんなのニャ！！』
「解説ご苦労様！ さっすが私の一番の親友にして大切なパートナー、ネコの妖精ルーイアね！」
「ニャ･･････ボクは妖精じゃなくて獣人族･･･いや、もういいニャ･･･」
砂原のベースキャンプで一通り舞う、ひときわ異彩を放つピンクの狩猟笛を背負ったオレンジのマントの女の子。
少々思い込みが激しい為に周囲は苦労しているようだが、一応曲がりなりにも辛うじて立派なハンターだと言える。
「で、ルーイア。今日はどんな悪い奴がここにいるのかしら」
「旦那さんが受けた依頼だニャ･･･なんでボクが説明を･･･ブツブツ･･････」
「･･････で！ ル！ー！イ！ア！？ 今日はどんな悪い奴がここにいるのかしら！！」
「ハイですニャ！！ このあたりに出るドスジャギィがひどく凶暴だと、近くの村から応援が出てますニャ！！」
「まあ、それは悪い子ね！ 懲らしめてやらなくっちゃ！」
（･･･旦那さんを一番懲らしめてほしいニャ･･････）
「今何か思った？」
「何も思っておりませんですニャ！」
かくして一人と一匹は、砂原でモンスターの討伐に出かけたのだった。
きゃいきゃいはしゃぎながらジャギィの巣に向かっていく、呑気な一人と一匹。
しかし、呑気でいられたのも、そこで変わり果てた姿のドスジャギィを見つけるまでだった。
その骸の傍らに跪き、彼女らは検分を始める。
「ご主人、これ･･････」
「うん、今回懲らしめる予定の、ドスジャギィだね･･････この傷跡は･･･」
「散弾で撃たれたあと、ですニャ？」
「うん･･････この狩猟場、私たちじゃない何者かがいる」
「で、でも、今この狩猟場に入れるのは、ハンター協会から依頼を受けた、ご主人だけのはずですニャ！」
「･･････つまり･･･密猟者･･･！」
「―その通り！！」
突如、砂原の切り立った渓谷に響き渡る謎の声。その声の正体は！
「お、お前は！」
「変態怪人クワガタむし！」
声の主を見つけ、声を揃えて叫ぶ一人と一匹。しかし、声の主は不満げな声で叫ぶ。
「違う！ 怪盗ロワーガマスクだ！」
しかし、一人と一匹は顔を見合わせて囁き合う。
「だって、ねぇ？」
「共同浴場でご主人のパンツ盗んだの、あいつだったニャ」
「孤島で女ハンターを足元から舐めるように視姦してたのも、アイツよね」
「ご主人の家に忍び込んでインナー漁ってたのも、あいつだったニャ」
「そういえば受付嬢のコノハちゃんも下着がよく無くなるって･･････」
「ッダーーーーーーーーーーーッ！！」
囁きをかき消すように奇声をあげる、自称怪盗のロワーガマスク。有無を言わさず話を続けようとする。
「よくぞ来た、我が宿敵、スーパー魔女っ娘 まぎゅるちゃん！ しかし、貴様の命運もここまでよ！」