【俺の妹】伏見つかさエロパロ20【十三番目のねこシス】at EROPARO
【俺の妹】伏見つかさエロパロ20【十三番目のねこシス】 - 暇つぶし2ch250:名無しさん@ピンキー
11/07/02 06:35:12.18 LD/Hs/3m
>>233-240
GJ! 桐乃かわいいw
あと、荒らしはスルーで。

251:名無しさん@ピンキー
11/07/02 08:09:48.90 ouR+YdIa
荒らしはスルーしろ!

252:名無しさん@ピンキー
11/07/02 08:17:54.05 zuNs2pbQ
>>240
桐乃かわいい!

253:名無しさん@ピンキー
11/07/02 08:20:50.00 wHS/GfKy
あやせェ

254:名無しさん@ピンキー
11/07/02 08:20:51.71 RFsu0RP3
乙おつ
面白かったよー

255:名無しさん@ピンキー
11/07/02 08:37:17.12 reR0ga+V
おつ乙
桐乃蕩けるなw

荒らしは無視な

256:名無しさん@ピンキー
11/07/02 08:45:13.36 wHS/GfKy
作者も俺妹くらい当てりゃ今後の生活に困らないんだろうな
羨ましい

257:名無しさん@ピンキー
11/07/02 10:34:07.02 X5sACPor
ぐっじょぶ

258: 忍法帖【Lv=7,xxxP】
11/07/02 10:38:47.51 SMVbNa35
乙!
恋人として見られて上機嫌の桐乃可愛いよ

259:名無しさん@ピンキー
11/07/02 11:07:58.66 4mCCS2wm
桐乃かわえぇ

260:名無しさん@ピンキー
11/07/02 11:19:19.52 lUlzk87w
>>247
○「自分の嗜好に合わないSSなら黙ってスルーすること」


261:名無しさん@ピンキー
11/07/02 11:21:49.69 4mCCS2wm
>>260
○荒らし、煽りは勿論スルー


262:名無しさん@ピンキー
11/07/02 11:34:22.14 NEU+bUDM
なんか自演くさい単発レスが増えるんだよな
この作者の旗色が悪くなるとwww

263:名無しさん@ピンキー
11/07/02 12:27:59.58 wHS/GfKy
格闘技やってる自演乙も俺妹とか見てんのかな

264:名無しさん@ピンキー
11/07/02 13:10:13.84 E1jWBgq0
>>262
その作者はそもそも専用スレがあるのでここでは話題にしないで

265:名無しさん@ピンキー
11/07/02 13:59:19.54 NEU+bUDM
>>264
お前、読解力皆無のバカだろ?

266:名無しさん@ピンキー
11/07/02 14:34:46.03 lrTq25mL
SLさん、他の作者を貶めるのはやめてください

267:名無しさん@ピンキー
11/07/02 14:42:23.88 wHS/GfKy
つまりあやせが一番かわいいって事だよな

268:名無しさん@ピンキー
11/07/02 14:44:49.17 KVCipSDH
あやせとエロの親和性は異常

269:名無しさん@ピンキー
11/07/02 15:36:51.96 hr6vI6PH
原作中では一番遠ざけているのに…いやだからこそか

270:名無しさん@ピンキー
11/07/02 16:00:25.22 LD/Hs/3m
ハマると抜け出せない性癖だと自覚しているからこそ、エロに対して過剰に警戒するんだよ

271:名無しさん@ピンキー
11/07/02 17:10:19.26 X5sACPor
ごり押し対象のキャラがあやせじゃなくて心底助かった

272:名無しさん@ピンキー
11/07/02 18:46:04.51 efjr40xS
・「あやせと京介の夏祭り」
>>195の後編
・言うまでもなくあやせ×京介
・非エロ
・30レス程度

投下してもおkでしょうか?

273:名無しさん@ピンキー
11/07/02 18:52:48.45 BFB3YxHe
おk

274:名無しさん@ピンキー
11/07/02 19:04:13.02 lUlzk87w
>>261
>>247は荒しだったのか。
了解した。

275:名無しさん@ピンキー
11/07/02 19:06:50.47 efjr40xS
【後編】

はぐれちまった―その事実を噛み締めた次の瞬間には、
俺は携帯のメモリからあやせの連絡先を呼び出し、通話ボタンを押していた。
無機質な電子音が反復し、

「もしもし、あやせか?」
「お兄さん?今どこにいるんですか?」
「俺はあやせとはぐれた場所から動いてない。
 あやせの方こそどこにいるんだ?」
「分かりません。周りに見えるものも、似たような露店ばかりで、特徴がなくて……」

か細い声を聞きながらも、俺は安堵していた。
携帯で情報を共有しながら探せばすぐに発見できると、高をくくっていたのだ。

「とりあえず、何でもいいから目に着いたものを、」
「お兄さん?何を言ってるんですか?」

脈絡の無い遮り方から、最悪の事態を予想するのに、そう時間はかからなかった。
まさか―。

「俺の声が聞こえてないのか?」
「お兄さん、わたし、携帯の充電が……」
「あやせ、とりあえずそこから動くな。
 両方が好き勝手動いたら、入れ違いになることがあるかもしれない」

276:名無しさん@ピンキー
11/07/02 19:07:34.75 efjr40xS
ふつりと通話の線が途切れる。
俺の言葉が届いたかどうかは分からず終いで、
どちらかと言えば聞こえていなかった公算が大きい。
ああ、クソ。
俺を置いて勝手に歩調を早めたあやせに、
折悪しく二人の間に割って入った御神輿に、
そしてあやせとはぐれる可能性に思い至らず、暢気に携帯を弄っていた自分に腹が立つ。
俺は地理に暗い頭をフル回転させて、
おそらくはあやせが『俺とはぐれたことに気づいた場所』に赴き、

「朝顔模様の黒い浴衣を見た、俺と同い歳くらいの女の子を見ませんでしたか」

と聞き込み作業を開始した。
が、色好い反応は梨の礫、誰もが迷惑そうな顔をして、首を振るか、無視するか。
人波は休みなく流れ、時々刻々とあやせの目撃情報は失われていく。
巡回中の警官にあやせの人相と俺の電話番号を伝え、
見つけたら連絡してもらうようにお願いしたが、
往来にあふれかえる浴衣姿の女の数を考えると、とても期待できそうにない。

どうして、はぐれた時のために待ち合わせ場所を設定しておかなかった。
どうして、無理矢理にでも手を繋いでおかなかった。

後悔の濁流が逆を巻く。
俺の主観を抜きにしてもあやせは美人だ。
そんなあやせが一人、不安げな顔をして彷徨っていたら、悪漢の良い標的である。

277:名無しさん@ピンキー
11/07/02 19:08:18.73 efjr40xS
「絶対見つけてやるからな」

独りごち、駆けだした。
焦燥と熱気で既に全身は汗みずく、顎先から汗が滴り落ちたが、今は拭っている時間も惜しい。
唯一の救いは進路を邪魔するヤツが誰もいないことだった。
ハッ、女児向けアニメのヒロインを脇に抱えた汗まみれの男が全力疾走してきたら、そりゃあ誰でも道を譲るわな。
涼やかな眉宇。玉石のように濡れ光る両の瞳。
高い鼻梁。薄紅色の唇。処女雪の如き白い肌。
あやせの顔を脳裏に描きながら、大通りを何度も往復する。
……いない。
御輿の通り道になっている、脇道も探してみた。
喧噪を嫌う家族連れや老人と、寂れた屋台しか目に着かなかった。
どこか、見落としている場所でもあるのか。
まさか、あやせはもう……。
最悪の可能性が脳裏を過ぎり、背筋を冷たいものが滑り落ちた。
その時だった。

「イヤですっ!」
「そうは言ってもよぉ、嬢ちゃん。
 いい加減に折れてくれねえと、俺たちも困るんだわ」
「な、ちいっとばかし、車に乗るだけだからよ」

高く澄んだ拒絶の声と、低く野太い猫なで声。
視線を向ければ、路傍に小さな人集りが出来ていた。
屈強な男たちが人壁を造り、その近くには黒塗りのライトバンがアイドリング状態で停止している。

278:名無しさん@ピンキー
11/07/02 19:08:50.76 efjr40xS
思考が働くよりも先に、足が動いていた。
顔を見るよりも前に、名前を呼んでいた。

「あやせっ!」

ラッセルの要領で人壁をかき分け、輪の中心に躍り出る。
いた。やっと見つけた。

「お兄さんっ!」

憂いを帯びていた表情に、ぱっと大輪の花が咲く。
矩形の御影石に腰掛けていたあやせが、立ち上がりかけ、姿勢を崩す。
俺は駆け寄り、体を支えてやりながら、

「大丈夫か?何もされてないか?」

あやせはふるふると首を横に動かし、

「でも、転んで、足を挫いてしまったんです。
 お兄さんを探して走っているときに、下駄の鼻緒が切れてしまって……」

浴衣の裾から覗いた右足首は、確かに、少し腫れているように見えた。
怪我を庇いながら歩くことはできても、走って逃げることは難しそうだ。

279:名無しさん@ピンキー
11/07/02 19:09:41.21 efjr40xS
しゃーねえ、ここは一丁腹を括るか。
俺はあやせを一人で立たせ、居並ぶ悪漢どもをギロリと見据えた。
どいつもこいつも鋳型で作ったみたいに、豪腕、巨体、極道面の三拍子揃ってやがる。
土下座して見逃してくださいと懇願しても、たぶん、一顧だにしてくれないだろう。
無論、そんな情けねえマネをする気は端からないがな。
だって、あやせが見てるんだぜ?
それにさ、マンガの主人公みてえなセリフ、一度言ってみたかったんだよな。
『逃げろあやせ、こいつらの相手は俺がする!』ってな感じのセリフをよ。
俺は見よう見まねのファイティングポーズを取り、

「逃げろあやせ、こいつらの相手は―」
「遅かったじゃねえか兄ちゃん、こっちはアンタのことずっと待ってたんだぜ」
「へ?」

朗らかな笑みを浮かべた男どもに、べしべしと肩を叩かれる。
痛い、あの、マジ痛いっす、いやホントマジ痛いんで勘弁してください。
クスクス笑いに気づいて振り返れば、
おいおい、俺の決死の呼びかけが聞こえなかったのか?
あやせはその場から微動だにしちゃいなかった。

「ふふっ、おかしい」

おかしいって何が?

「お兄さんは勘違いをしています。
 その人たちは、お祭りの運営をしている方々ですよ?」

……マジで?

280:名無しさん@ピンキー
11/07/02 19:10:19.38 efjr40xS
「襲われてたんじゃなかったのか?」
「まさか。逆です。
 わたしが足を挫いて動けなくなっているところを、助けて頂いたんです」

愕然としたね。
人聞きの悪いこと言うでねえ、と呵々大笑する男たち。
年配の方が言った。

「足は見た感じ大事なさそうだが、こんなところでジッとしてるよりは、
 応急医のいる休憩所で、看てもらったほうがいいと思ってなあ。
 歩かせるのも酷だと思うて、車を手配したんじゃが、
 嬢ちゃん、絶対あんたが迎えに来てくれる言うて、テコでも動かなかったんじゃ」

手配した車とは、あのライトバンのことだろう。
冷静になって見返せば、男たちは全員、同じ町章入りのシャツを着ていた。
拉致寸前の状況は、完全な俺の脳内妄想だったらしい。
安堵と同時に、顔から火が出そうなほどの羞恥に見舞われた。
身を隠せる穴はどこにもなく、掘ろうにも悲しいかな、アスファルトの固さは如何ともし難い。

「さて嬢ちゃん、いい加減、休憩所に行かねえか。
 望みどおり兄ちゃんと合流できたんだ、一緒に乗りゃあいい」
「いえ、本当にお気遣いなく。
 ゆっくり歩く分には問題ありませんし、
 何より、休憩所で時間を潰していたら、
 せっかくお祭りに来た意味がなくなっちゃいますから」

281:名無しさん@ピンキー
11/07/02 19:11:40.01 efjr40xS
「……そうか。
 それじゃあ俺たちは見回りに戻るからの、後は任せたぞ、兄ちゃん」
「う、ういっす……痛てて」

最後に馬鹿力で俺の肩を叩き、男衆は散っていった。
はぁ、と深い溜息を吐いて、御影石に座り込む。
傍らにはブルーハワイのかき氷があった。
誰のだ、と尋ねると、

「さっきの方たちが、わざわざ買ってきてくれたんです」

至れり尽くせりだなオイ。

「これ、ちょっと食べてもいいか」
「か、構いませんけど……」

返事を訊くや、俺は一気にかき氷をかきこんだ。
うめー。冷てー。喉の裏側の痛みがたまんねー。
走り通しで疲弊しきった体に、水気と甘味の染みること染みること。
あやせは唖然たる面持ちで俺の食べっぷりを眺めていたが、やがて切なげに目を細めると、

「……すみませんでした」
「なんでお前が謝る?」
「あのとき、わたしがお兄さんから離れなければ、こんなことにはなっていなかったでしょう?」
「そもそも俺が余計なことを言ってなけりゃ、お前が俺から離れようともしてなかったはずだぜ」
「それを言うなら、お兄さんのセクハラ発言を軽く聞き流せなかったわたしに原因があります」
「いいや、調子に乗りすぎた俺が悪かった」
「いいえ、悪いのはお兄さんを調子づかせたわたしです」
「あやせに責任はねえよ。聞いて驚け。
 俺はお前が近くにいるだけで自然にテンションが上がってくる、特異体質の持ち主なんだ」

282:名無しさん@ピンキー
11/07/02 19:12:44.27 efjr40xS
議論は果てなく平行線を描くかに思えた。
が、あやせの一言が終止符を打った。

「じゃあ、言い方を変えます。
 迎えに来てくれて……ありがとうございました」
「お、おう」

謝罪の言葉は受け取れなくても、感謝の言葉なら受け取れる。
あやせはそっぽを向きつつ、

「一人になってからも、鼻緒が切れて身動きが取れなくなってからも、わたしは心細くありませんでした。
 お兄さんなら絶対にわたしを見つけてくれるって、信じてましたから」
「あやせ……」
「だって、前に言ってたじゃないですか?
 わたしの匂いなら1キロ先からでも分かる、とか。
 神経を研ぎ澄ませればわたしの心が読める、とか……」

わ、我ながらキモイな。
けど、そこまで言ったことあったっけ?
セクハラの限度は弁えてるつもりだが、ハッキリと否定できないのが俺が俺たる由縁である。

「まぁ、真面目な話……お前が危ない目に遭ってなくてよかったよ」
「お兄さんは、わたしがあの人たちに連れ去られかけていると思っていたんですよね?」
「恥ずかしながらな」

283:名無しさん@ピンキー
11/07/02 19:13:20.09 efjr40xS
「もし本当にお兄さんの想像どおりだったら、どうしていたんですか?」
「どうしていたも何も、そりゃあ、お前を助けようと頑張ってたんじゃねえの。
 つーか、あの輪の中に飛び込んだ時点で、逃げ場はどこにも無かったんだ。
 最初から覚悟は出来てたさ」
「お兄さんには勝てる自信が?」
「いいや、からっきし。
 俺の親父は警官で、しかも柔道の有段者でさ。
 ガキの頃に基礎だけしっかり叩き込まれたんだが、今じゃ全然思い出せねえ。
 喧嘩に関しちゃ、俺は素人だよ」
「じゃあ覚悟というのは、ぼこぼこにされる覚悟……?」
「多勢に無勢でも、時間稼ぎくらいできるだろ。
 その間にお前が逃げられたらいいな……って、そんなのは今だから言えることだよな。
 あの時は何も考えちゃいなかった。無心の行動ってヤツだ」
「はぁ。お兄さんって、本当に馬鹿ですね」

お前な、ここは普通「お兄さんカッコイイ!素敵!」って言う場面じゃねえの?

「いいえ、馬鹿です。
 相手が相手なら、大怪我を負わされていたかもしれないんですよ?
 周りの誰かに応援を求めないで、一人で突っ込んでくるなんて……。
 ふふっ、大馬鹿以外の何者でもありません」

バカバカうるせぇな。
しかし辛辣な言葉とは裏腹に、あやせは妙にご機嫌である。
俺を罵倒できるのがそんなに嬉しいのかね。
お兄さんちょっと複雑な気分だわ。
というわけで(?)、俺はついさっき気づいた衝撃の事実に、
いささかセンセーショナルな脚色を加えて披露することにした

284:名無しさん@ピンキー
11/07/02 19:13:56.25 efjr40xS
「ところでこのかき氷、あやせの食べ残しだよな?」
「急に何を言い出すんですか?」
「食べ残しだよな?」
「そうですけど、それが何か?」

それが何か?それが何か、だと?
俺があやせの食べ残しを食べている。
それが意味するところは一つ。

「……間接キスだ」

ふははは。今まで失念していたのだろう。
ついうっかり、俺にかき氷を食べる権利を与えてしまったのだろう。
が、後悔しても時既に遅し!

「そうですね。お兄さんの言うとおりです」
「え?」
「それで、間接キスだから、どうかしたんですか?」

オー、ジーザス。俺は夢を見ているのか?
でなければ現代に起こった奇跡を目の当たりにしているか、だ。
あやせが俺との間接キスを認めている?
まさか。いやいや、有り得ない。
怒りで顔を真っ赤にしたあやせに、「変態!」「死ね!」とエッジの効いた暴言と暴力で虐げられるのが、
俺の描いていた未来予想図(的中率97%)だったというのに……いったい何がどうなってやがる?

285:名無しさん@ピンキー
11/07/02 19:14:46.23 efjr40xS
「少しは、多めに見ることにしたんです」

あやせは顔を怒りで真っ赤にする代わりに、ほんのりと頬を桃色に染めて、

「金魚すくいのコツを教わったり、お化け屋敷に付き合ってもらったり、
 はぐれて身動きの取れないわたしを探しにきてもらったり……。
 今日一日で、お兄さんにはたくさん借りが出来てしまいました。
 ですから、少々の変態的行為には目を瞑ろうかと。
 あくまで今日一日だけ、ですけど」

あーハイハイ、そういうことね。
つーか、何でもないことのように言っておきながら、
やっぱりあやせの中では、間接キスは変態的行為に属してるのな。
俺はかき氷の空容器を近場のゴミ箱に放りつつ立ち上がり、

「どこまでセーフで、どこからアウトなんだ?」
「そうですね……」

あやせは人差し指を唇に添えて思案のポーズになり、

「お兄さんからわたしに触れるのはNGで、わたしからお兄さんに触れるのはOKです」

なんだそりゃ。
意味を理解できないでいると、早速あやせは宣言を実行に移してきた。
右腕が手繰り寄せられる。
お化け屋敷の終盤、暗闇の中でしていたように、
しかしあの時よりも締める力は優しく、あやせは俺と腕を組んだ。

286:名無しさん@ピンキー
11/07/02 19:15:18.86 efjr40xS
「か、勘違いしないで下さいね」
「挫いた足首に負担をかけないようにするため、だろ?」
「……物わかりが良くて助かります」

正鵠を得ていたにも関わらず、あやせの唇はツンと尖っている。
やはり詮無い理由があるとはいえ、俺の腕を借りることには、忸怩たる思いがあるんだろう。
柔らかな感触に諸手を挙げて大喜びしたいところだが、
今は余計な刺激を控え、寡黙な杖役に徹するのが得策か。
可惜身命、触らぬ神に祟りなし。

「……ところで、足首はどのくらい痛むんだ?」
「ほんの少しです。お兄さんを支えにしていれば、ほとんど痛みは感じません」
「それでも、痛みは歴とした体の危険サインだぜ。
 当て所なく練り歩くのは、やめといた方がよさげだな」

ぬいぐるみの位置を整え、腕時計を見る。
九時三十分前、か。
ちょいと気が早いかもしれないが、

「花火が見える場所に移動しないか?」

早く行けば見晴らしの良い場所が取れるかもしれないし、
あやせが座って休めるようなベンチが見つかるかもしれないぜ。

「……実は、さっきの方々が教えてくれたんですけど……」

とあやせは耳許に囁いてきた。

287:名無しさん@ピンキー
11/07/02 19:15:56.93 efjr40xS
「な、なんだ?」

耳たぶに触れる吐息がこそばゆい。

「地元の方も知らない、秘密の見晴台があるそうです。
 お兄さんを待っている間に、地図を書いて頂きました」

あやせはハンドバッグから半紙を取り出し、見せてくれた。
限りなく抽象化された街の縮図を読み解く。

「ここから、そう遠くないみたいだな」

街路の混雑、あやせに配慮した徒歩を加味しても、20分ぐらいで着けそうだ。
しっかし……本当にそんな場所があるのかね。

「あの人たちは、嘘を吐くような人たちじゃありません」
「嘘だとは思っちゃいねえが、ただ、なんとなくイメージが出来なくてな」
「何でも、一見すると入るのを遠慮したくなるような建物らしいですよ」

どんな建物だよ。魔窟か?
あやせはクスリと笑んで言った。

「とりあえず行ってみませんか。一件は百聞に如かずとも言いますし」

さて、そんなこんなで歩くことしばらく、
人気のすっかり希薄な脇道をさらに逸れ、
街灯の明かりさえ乏しい小径を突き進み、
野良猫の寝床と化した隘路をそろりそろりと通り抜けた俺たちの目前に現れたのは、
想像していた魔窟よりもずっと現実的かつ退廃的な建物であった。

288:名無しさん@ピンキー
11/07/02 19:16:31.60 efjr40xS
「廃ビル、ですね」
「廃ビル、だな」

かれこれ十数年は放置されている感じだな、この廃れ具合は。
入り口は当然のことながら閉鎖されていて、
駄目元で裏手に回ると、搬入口の扉の鍵が開いていた。
中は暗く、埃っぽかった。
採光窓から差し込む月明かりが、唯一の光源だった。

「どうする?」
「どうするって、ここまで来たのに引き返すんですか?」
「や、お前が心配で聞いてんだよ。あやせは怖くねえのか?
 雰囲気的に、マジモンのお化けが出てもおかしくないような場所だぜ、ここ」
「ふふっ、わたし、気づいちゃったんです。
 どんなに怖いお化けでも、触れられるなら、暴力でなんとかなるってことに」
「お前はもう二度とお化け屋敷に入るな」

調度の類が何もない一階を見回る。
当然のことながらエレベータの電源は落ちていてた。

「屋上に出るには、階段を使うしかなさそうですね」
「でも、それじゃあお前の足がもたないだろ」

平素の徒歩と階段の上り下りじゃ、かかる負担も段違いだ。

289:名無しさん@ピンキー
11/07/02 19:17:22.06 efjr40xS
「どうしましょうか」

俺の腕を掴むあやせの手に、力が籠もる。

「方法はふたつある」
「ふ、ふたつもあるんですか?」
「まあな。知りたいか?」
「知りたいです。それで本当に、屋上に上がれるなら」

俺はもったい付けて言ってやった。

「あやせ、俺にお姫様だっこされるのと、おんぶされるのと、どっちが良い?」

「どっちもイヤ」―予想していた返事はいつまでも聞こえずに、

「……おんぶの方が、まだマシです」

声の震えから、相当、苦渋の決断であったことが伺える。
俺は組んだ腕を解き、あやせの前に進み出て、身を屈めた。

「言っとくけど、下心はねえからな」
「嘘つき」

見破られるの早ッ!

290:名無しさん@ピンキー
11/07/02 19:18:07.40 efjr40xS
見破られるの早ッ!
取り繕っても仕方ないと判断し、開き直ることにする。

「……ああ、嘘だ。
 けどな、女の子を心の底から荷物扱いできる野郎なんていねえっての」

相手がお前なら、なおさらな。

「ほら、さっさと乗れ。花火が始まっちまうぞ」

刻限を知らせたことが上手く作用したのだろうか、
あやせは怖々といった様子で俺の肩に触れ、徐々に体を預けてきた。
後ろに手を回し、薄い浴衣の生地に包まれた太股を支える。
豊満な果実が二つ、背中で潰れるような感覚があった。
あやせは何も言わなかった。
俺も何も言わなかった。
実際に階段を昇り始めると、あやせの感触を味わう余裕が無きに等しかった、というのもある。
とにかく一歩一歩が辛い。苦しい。
おっと、別にあやせの体重にケチを付けているわけじゃねえぞ。
俺は自分の体力不足を嘆いているだけだ。

「……大きいですね、お兄さんの背中」

と不意にあやせが言った。

「そりゃあ、女のお前と比べると大きいだろうよ」
「そういう意味で言ったんじゃありません」

じゃあどういう意味で言ったんだ、と尋ねようとしたとき、強烈な既視感が脳裏を掠めた。
この状況、この会話。
全てに共通する出来事があったはずだ……。

291:名無しさん@ピンキー
11/07/02 19:19:16.13 efjr40xS
「ああ」

思い出した。

「桐乃だ」
「桐乃がどうかしたんですか?」
「昔々に、家族で祭りに出かけたことがあったんだ。
 どこの祭りかは忘れちまったが……とにかくすごい混雑で、
 気づけば、隣にいるはずの親父とお袋がいなくなってた。
 手を繋いでたおかげで、俺と桐乃ははぐれずにすんだ」
「それから、お兄さんと桐乃は?」
「必死に親父たちを探したよ。
 けど、あの頃の俺はガキで、桐乃はまだ小学生にもなってなくてな、
 死ぬほど心細くて、俺が泣きそうになったとき……桐乃に先を越された。
 道ばたに座り込んで、わんわん泣いてたっけ、あいつ。
 それを見てたら、『俺がなんとかしねえと』って気持ちが沸いてきてさ、
 俺は桐乃をおぶって、迷子センターを目指したんだ」

道中、桐乃は言った。

『お兄ちゃんのせなか、おおきいねぇ』

俺はこう答えた。

『桐乃の背中にくらべたら、大きいに決まってるだろ』

すると桐乃は、俺の背中をぽかぽかと叩いてこう言った。

『そういうイミで言ったんじゃないもん。
 お兄ちゃんにおんぶしてもらったら、あんしんするってイミだもんっ』

292:名無しさん@ピンキー
11/07/02 19:20:00.21 efjr40xS
言葉の意図が同じだとすると、もしかしてあやせも、
あの時の桐乃と同じ感想を懐いてくれているのだろうか。
はは、まさかな。
そいつは希望的観測が過ぎるぜ、京介。

「……羨ましい」
「何か言ったか?」
「じ、時間が惜しい、と言ったんですっ。
 お兄さんは階段を昇ることに専念してください」

ほらな。
やっぱりあやせは、一刻も早いおんぶからの解放を望んでいるんだよ。
俺は気合いを入れ直すべく、あやせを抱え直した。

「きゃっ……」

艶やかな声が漏れた。
俺の手は計らずとも、あやせの水蜜桃の如きお尻をわしづかみにしていた。
いや、マジでわざとじゃないって。
揉みしだきたい欲求と格闘すること数秒、

「お兄さん?」

冷えた声が耳朶を刺す。
ああ、分かってる。聞き苦しい言い訳をする気はねえよ。
疑わしきは被告の"不利"なり。
情状酌量の余地はなし。
新垣大法廷の判決は、今日も今日とて事もなし。

293:名無しさん@ピンキー
11/07/02 19:21:28.62 efjr40xS
「……本当に展望台みたい」
「……最高の見晴らしだな」

屋上に通ずる扉を開くと、二人して思わず息が漏れた。
痛む後頭部を撫でさすりつつ(原因が何かは言わずもがな)錆びた鉄柵に歩み寄れば、
眼下には祭りの賑わいが、彼方には夜空を写し取ったかのような、河川の暗い輝きが見えた。
高さ、距離ともに、望楼としては申し分ない。
それから、夜風を浴びて待つこと数分、

「あっ」

と傍らのあやせが喉を鳴らした。
黒洞々とした満天に、色鮮やかな花が咲く。
遠雷のように低い音が、わずかに遅れて鳴り響く。
綺麗だな、と感心する一方で、桐乃も見たかっただろうな、と家で寝込んでいる妹のことを思った。
眺めている間は腕組みをする必要がないと思ったのか、あやせの腕から力が抜ける。
一抹の寂しさが去来し、次の瞬間には、戸惑いが胸中を占拠していた。
手の甲に触れるあやせの手。
反射的に握ると、ややあって、あやせも握りかえしてくる。

「わたしは―ときどき分からなくなるんです。
 お兄さんが、悪いお兄さんなのか、良いお兄さんなのか」
「今のところ、俺はあやせにどう思われてるんだ?」
「教えません。教えたら、お兄さん、きっと調子に乗っちゃいますから」

その言い方だと、答えを言ってるも同じだぜ。
まあ、ちっとは見直してくれたってことか。

294:名無しさん@ピンキー
11/07/02 19:25:29.23 efjr40xS
あやせは言った。

「お兄さんはどうして……最初に会った頃のお兄さんを演じ続けなかったんですか?」
「最初に会った頃のお兄さん?」
「ですから、その……常識的な妹想いで、気持ち悪いことを言わない……普通のお兄さんです」

裏を返せば、今の俺は倒錯的なシスコンで、
口を開けばセクハラ発現をする変態兄貴だと思われている、ということだ。
所詮は自分で蒔いた種、望み通りの結果だがな。
俺は言った。

「良い部分と悪い部分、全部ひっくるめて俺なんだよ」
「悪い部分を、わたしの前で隠すことはできるじゃないですか。
 そうすればわたしも……わたしだって……」
「あやせは誰かに嘘を吐かれるのが、何よりもイヤなんじゃなかったのかよ」
「それは、そうですけど」
「俺が常に良いお兄さんでありつづけるのは、俺がお前に嘘を吐き続けるのと同じだぜ」
「…………」

黙りこくるあやせ。
俺はこれからも、妹と愛の証を収集する変態として、臆面もなくセクハラ発言する畜生として生きていく。
桐乃とあやせの関係を繋ぐための、必要不可欠な人柱として。
数秒の沈黙をおいて、あやせは花火の音圧に潰されそうなほど、小さな声で呟いた。

「……ひとつ、お兄さんにお願いがあります」
「なんだ?」
「今から花火が終わるまでの記憶を……後で必ず忘れると、約束してもらえますか」

そいつは無理な相談だな、と思いつつも、
切実な眼差しを向けられて、俺は首を縦に振ってしまう。

295:名無しさん@ピンキー
11/07/02 19:27:49.22 efjr40xS
双眸に目もあやな夜空の光を浮かべながら、あやせは言った。

「……わたしは、お兄さんみたいなお兄さんが欲しかった。
 困っているときに、いつも助けてくれる……そんなお兄さんがいる桐乃が、羨ましかった」

冗談はよせよ、俺なんかを兄に持てば、度の過ぎた愛情を注がれた挙げ句、
近親相姦モノの薄い本を一緒に集めるハメになるんだぜ―そう言いかけて、改める。

「お前が桐乃の親友でいてくれる限りは、お前も俺の妹みたいなモンだ」
「それだけ、ですか?」
「どういう意味だ?」
「お兄さんにとってわたしは、それだけの存在でしかないんですか?」

おかしいな。
俺の自惚れじゃなけりゃ、あやせがそれ以上の関係を望んでいるように聞こえるんだが。

「わたしのことを愛してる、とか……わたしと結婚したい、とか……全て、冗談だったんですか?」
「そ、それはだな……」
「桐乃を性的な目で見ているお兄さんが本当のお兄さんなら、
 その言葉も本心から出たもの、ということになりますよね」
「う……」

痛いところを突いてきやがる。
一方の命題を真と言えば、他方の命題もまた同様に真と認めることになる。
自分が言った嘘に、自分自身が縛られる……まるっきり狼少年の末路じゃねえか。
答えに窮する俺に、あやせは静かに言葉を重ねた。

296:名無しさん@ピンキー
11/07/02 19:30:06.69 efjr40xS
「わたしは嘘が嫌いです。大嫌いです。
 でも、自分のために吐く嘘じゃなくて、誰かのために吐く優しい嘘になら……騙されても構いません」

あやせは暗にこう言っていた。
二つの命題のうち、一つは確実な偽であることを知っています、と。
何の因果か俺は今、妹を性的な目で見ているという体面を保ったまま、
あやせに告白してオーケーをもらえるかもしれない状況に立っていた。
なのに。

「…………」

好きだ、の一言が出てこない。
馬鹿野郎、さっさと言え。
愛している、結婚しよう、と軽々しく求愛していたのはどこのどいつだ。
不意に空気の震えが止まり、痛いほどの静寂が辺りを満たす。
時間切れ、か?

「……お兄さんの意気地なし」

落ち着いた非難の声が、胸に深く突き刺さる。
俺は恐る恐る隣を見て……次の瞬間に、かつん、と前歯に何かがぶつかる音を聞いていた。
ふっくらとした感触と、湿った体温を俺の唇に残して、あやせはそっと体を離す。
俺が嘘つきなら、お前は天の邪鬼だ。
華やぐ笑みで「死ね」と言い、蔑みながらキスをする。

297:名無しさん@ピンキー
11/07/02 19:34:10.86 efjr40xS
「……っ……はぁ……」
「おま……花火はとっくに終わって……」
「いいえ……まだ、終わってません……」

ひゅるるるる、と甲高い音が空を裂き、あやせの言葉を証明する。
無数の火花が描いたのは、祭りの終わりを締めくくる『Fin』の文字。
あやせは半ば惚けた表情で言った。

「……約束、守ってくださいね」

記憶を任意に消去できるほど、人間の脳味噌は便利に出来ちゃいない。

「もし桐乃に話したりしたら……」

きらり、とあやせの目が光る。
俺は慌てて言った。

「言わねえっての。
 言ったらお前よりも先に、桐乃本人から殺されそうだ」

全ては、真夏の夜の白昼夢。
それを否定する材料は、今や唇に残った感触のみで、それさえも時間が経てば消えてしまう。
その前に、と俺は言った。

「好きだぞ、あやせ」

今更ですか、とあやせは答えた。

「知ってますよ、お兄さん」

機を逸した愛の言葉は、至極あっさりと聞き流された。
それでも、その時あやせが浮かべた笑顔を―俺は一生、忘れないだろう。

298:名無しさん@ピンキー
11/07/02 19:35:38.06 efjr40xS
さて、この話にはオチがある。

それから俺たちは睦言を語り合い、
口づけを交わす間に生まれたままの姿になり、屋上の一角で情事に耽る……こともなく、
風上から運ばれてきた、火薬の臭いに追われるようにして、屋上を離れた。
あやせに腕を貸しつつ駅に辿り着き、
家からの最寄り駅で、迎えの車にあやせを預け、
自転車を漕ぎ漕ぎ自宅に到着、シャワーで汗を流して今に至る。
コンコン。

「……誰?」
「俺だ。さっき帰ってきた」
「いいよ、入って」

許可を得て部屋に入ると、
桐乃は俺が出かけた時と同じように、ベッドで横になっていた。

「お祭り、楽しかった?……てか、後ろに持ってるの、何?」

俺は最初の質問には答えず、桐乃へのお土産を披露する。

「ウソ……メルルの縫いぐるみじゃん……しかも超おっきいし……どこで手に入れたのっ!?」
「体に障るから興奮すんな。
 あやせがクジ屋で当てたんだ。お前へのプレゼントに、だってよ。
 今度会ったらお礼言っとけ」
「うん、分かった。分かったから、早く貸して!」

299:名無しさん@ピンキー
11/07/02 19:36:12.44 efjr40xS
病人とは思えねえ喜びぶりだな、オイ。
病は気から、って言葉もあるし、メルルが特効薬になれば言うことはないんだが……。

「…………」

どうした、いきなり黙り込んで。
桐乃は何を思ったか、メルルの股間に顔を押しつけると、俺とメルルを交互に見比べ、

「なんで兄貴の……」

と言いかけ、慌てて

「この子、超臭いんですケド」

と言い直した。
ああ、それにはちゃんとした訳がある。

「歩いてる間はずっとそいつを肩車してたからな」
「じゃあこの子に染みついてるのは、兄貴の汗ってコト?」

肯くと、桐乃は思い切り顔をしかめて、

「しっ、信じらんない!
 なんで袋に入れるとか、どこかに預けとくとか考えなかったワケ!?」
「うるせーな、洗えば済む話だろうが。
 こっちに寄越せ、潔癖症。
 明日、お袋が出かけてる間にでも洗っておいてやるからよ」
「いい」

はぁ?

300:名無しさん@ピンキー
11/07/02 19:36:57.58 efjr40xS
「洗ったりしたら、この子の形が崩れちゃうかもしれないじゃん」
「じゃあ、クリーニング屋に持って行ってやる。
 洗濯のプロなら上手く洗ってくれるだろ」
「じ、自分で持ってく」
「外出できないくらい熱があるくせに、何言ってんだ。
 俺が持って行ってやる。
 お前が寝てる間に、メルルは綺麗になって戻ってくる、それでいいだろ」
「うっ、うるさい!もうあんたは出てって!」

八重歯を剥いて威嚇する桐乃。
さっきまで臭いと言っていたぬいぐるみを、今は俺から守るようにして抱いている。
やはり高熱で譫妄状態にあるのかもしれん。
ここは大人しく退散したほうが良さそうだ。

「じゃあな。ゆっくり休めよ」
「うん……」

俺は最後に額を合わせて熱を測り、以前よりも温度が上がっていることを確認して、部屋を出た。
このまま熱が引かなければ、朝一で病院に連れて行くことも考えないとな。
自室に戻り、ベッドに横になったところで、電話がかかってくる。
発信者の名前を見てから、通話ボタンを押した。

「赤城か?どうした?」
「おう高坂、今お化け屋敷のバイトが終わったところだ」
「そっか、そいつはご苦労さん」

で?

「で、じゃねえだろ。
 お前俺のメール読んでなかったのか?」

301:名無しさん@ピンキー
11/07/02 19:37:50.09 efjr40xS
ああ、そういや俺とあやせの関係を問い質すメールが届いていたっけな。

「あんな可愛い子と、どこで知り合ったんだ?」
「妹の友達だ。初めて会ったのは、一年くらい前だな」
「お前の妹って、確か瀬菜ちゃんの一つ下だろ?
 あの顔と体で中三って……お前の妹といい、その子といい、後輩の子といい、
 どうしてお前の周りにだけ反則級の美人が集まってくるんだ?
 あ、いや、もちろん田村さんも含めてな」

知るか。あと麻奈実をとってつけたように扱うんじゃねえ。
赤城は急に真面目な声になって訊いてきた。

「お前とその子は、いつから付き合ってるんだ?結構長いのか?」
「なあ、赤城」
「なんだよ。もったい付けるなって」
「俺はあやせ―その子の名前な―とは付き合ってない。
 今日は妹とあやせと俺の三人で祭りに行くつもりだったんだけどな、
 妹が熱出して行けなくなったから、二人で行くことになった、それだけだ」

「なんだよ、高坂に先越されたかとビビっちまったじゃねえか」と赤城は安堵の笑いを響かせることもなく、

「おい水臭ぇぞ、高坂。
 俺とお前は、秋葉のエロショップを一緒に巡った仲なんじゃなかったのかよ?」
「は?何言ってんだお前」
「しらばっくれても無駄だぜ。いいから本当のことを言えよ」
「いや、付き合ってねえものは付き合ってねえし」
「残念だ、高坂。
 お前のことは、何でも話せる、気のおけねえ親友だと思ってたんだがな……」

ふつりと通話が途絶える。
最後の方が涙声になっていたのは気のせいか?

302:名無しさん@ピンキー
11/07/02 19:40:23.31 efjr40xS
ふつりと通話が途絶える。
最後の方が涙声になっていたのは気のせいか?
腑に落ちない点はあるものの、考えても仕方ないと思い、ベッドに横になる。
目を瞑ると、廃ビルの屋上での記憶が再生された。
あやせとキスをした今となっても、あやせと付き合うことは、上手く想像できない。
あやせは俺に好意を懐いてくれていて、一方で桐乃を脅かす存在として敵意を懐いている。
しかし俺が桐乃を性的な目で見ているというのは、
あやせと桐乃の仲を取り持つための、いわば自分を犠牲にする嘘であり、
あやせはその嘘を看破していることを、言外に臭わせていた。

つまり、何が言いたいかと言うとだな。

桐乃がオタク趣味から足を洗うか、
あやせが桐乃のオタク趣味を完全に認めるまで、
俺が嫌われ役、あやせが桐乃の守護者役のスタンスは崩れない、ということである。
あやせの俺への好意が、桐乃との友情より優先されるほど、強いものかどうかも分からないしな。
例外があるとすれば―屋上であやせが設けたような、『記憶に残さない秘密の時間』くらいだろうよ。

次の再会を夢見ながら、いつしか俺は、本当の眠りに落ちていた。

あやせに腕を貸しながら駅に戻る道中を、
お化け屋敷を片付け中の赤城に、イベント帰りに花火だけ見に来た加奈子とブリジット、
普通に祭りを楽しみに来たゲー研一同および黒猫三姉妹および田村一家に、仕事の息抜きに来た御鏡と藤真社長、
果ては出会いを求めて彷徨っていたフェイトさんに目撃されていたことを、当然、知る由もなく……。


おしまい!

303:名無しさん@ピンキー
11/07/02 19:56:14.76 efjr40xS
一応ですが

>>167~ の「あやせと京介の夏祭り」



>>60~ の「もしも京介が黒猫の告白を断っていたら」

の話と繋がりはありません
つまり京介は浮気してません

304:名無しさん@ピンキー
11/07/02 20:11:13.84 h5q3WooV
>>303
面白かった
ただ、ここはエロパロなのでエロいと尚よし

次はエロも入れるように。

305:名無しさん@ピンキー
11/07/02 20:14:03.12 it9nkGkw
>>303
面白かった

じゅうぶんエロかった。

306: 忍法帖【Lv=7,xxxP】
11/07/02 20:14:55.13 SMVbNa35
>>303
断っていたら~も面白かったけどこれもよかった。乙
キャラがちゃんと把握できてるのがよくわかって自然に読めた

あやせは今の立場のままだとどうしても切ないことになっちゃうからなあ
原作で何かしらの救済があることを願う

307:名無しさん@ピンキー
11/07/02 20:21:30.90 CMsP0KkO
>>303
文句なしに面白かった
だから前にも聞いたがVIPで何書いてたか教えろ

308:名無しさん@ピンキー
11/07/02 20:37:12.69 zuNs2pbQ
>>303
GJ!
あやせ可愛すぎる
てか桐乃がクンカたんにw

309:名無しさん@ピンキー
11/07/02 20:37:45.56 ouR+YdIa
エロほしい

310:名無しさん@ピンキー
11/07/02 20:48:59.40 lUlzk87w
おもしろかった!
良いモノ書いてくれてありがとう♪

311:名無しさん@ピンキー
11/07/02 22:27:17.61 ne2PHgMd
>>303 上手かった。vipのリトルプリンセスとか書いてた人?

312:名無しさん@ピンキー
11/07/02 22:34:02.28 ms3eRWpj
>>303
GJ!!

スレの流れがおかしくなってもココに居続けて良かったわ

313:名無しさん@ピンキー
11/07/02 22:34:37.41 VLs8hzVR
>>303
GJ!
次は他のキャラも書いてほしいなーなんてw


314:名無しさん@ピンキー
11/07/02 22:41:02.62 sgCZNjId
あやせの一歩リード乙!!

それはそうと>>299で、「兄貴の匂いに混じって、女の匂いがする…」
という修羅場を想像した俺は、どうやら心が汚れてるようだ
あやせと二人で行くって分かり切ってるのにorz

315:名無しさん@ピンキー
11/07/02 22:57:57.74 X5sACPor
GJです

316:名無しさん@ピンキー
11/07/02 23:15:43.01 efjr40xS
>>307
VIPでは色々書いてました
最初に書いたのは京介があやせを家庭教師する話

>>313
次は黒猫とのカップリングを書きたいと思ってます
やっぱりエロパロなので今度こそエロ有りで

317:名無しさん@ピンキー
11/07/02 23:43:20.52 zxd1ivZd
>>316
今から読むけど楽しみにしてたわ!
乙!


wikiで何個か作品が削除されてるけど大丈夫かね

318:名無しさん@ピンキー
11/07/02 23:44:07.91 ms3eRWpj
>>316
あぁ、やはり貴方だったのか…
VIPでの偽9巻の続き、今でも待ってますよ~w

319:名無しさん@ピンキー
11/07/02 23:46:42.56 PLT9HFJf
>>303
おつかれさまー
あやせと京介がお互いギリギリのところを探りながら会話するのが良いね。
二人きりになれるシチュエーションが必要なのは分かるけど、廃ビルってのは・・・。
あと、いろんな人に目撃されてたってんなら後日談とかあればもっと良かったのに。
次回作も期待してます。

320:名無しさん@ピンキー
11/07/03 00:00:53.13 HOA4p7ip
>>316
このスレのSS全部読み飛ばしてたけど、まさか偽シリーズの人だとは!!
今からスレ遡って全部読んでくる!

321:名無しさん@ピンキー
11/07/03 00:14:00.38 GGBHtVYA
>>316

せっかく過去作で良い伏線作ってんだからそれをもっと全面に出して欲しい。
契約に縛られて右往左往する人々が、その上で関係を構築するために四苦八苦するドタバタが読みたい

322:名無しさん@ピンキー
11/07/03 02:09:56.63 YROuazp8
アンチSL氏の荒らしが酷いな…
何この自演レスの山は

323:名無しさん@ピンキー
11/07/03 02:17:18.11 Hu5RYi+S
久々にその名前聞いたわw
この書き手さんSLよりよっぽどうめぇから

324:名無しさん@ピンキー
11/07/03 02:37:36.78 l5Ka83gk
もういいだろその話題は
専用スレでやってくれよ

325:名無しさん@ピンキー
11/07/03 02:56:13.25 YavOvgbS
この作品みてると今日も一日頑張れる気がする

ていうかあやせいればなんでもおk



326:名無しさん@ピンキー
11/07/03 04:57:05.30 JrCwrkxM
ちなみに>>316さんの過去作
URLリンク(morikinoko.com)

今まで色んなSS見てきたけど、個人的にSS書き手の中で↓書いた人と316さんのふたりが最強だと思う

キョン「かまいたちの夜?」
古泉「またバイトwwうぜぇwwおらっw」ハルヒ「はうぅ…」
古泉「涼w宮wハwルwヒwのw反w転w」長門「おー!」
朝比奈「キョン君…だめ…だめえ……」
アカギ「『希望』の船、か。ククク、悪い冗談だ」
アカギ「いいだろう…渡ってみせよう、その鉄骨」
インデックス「ご飯くれるとうれしいな」一方通行「あァ?」
インデックス「お腹がすいたんだよ」一方通行「そォか」
インデックス「行こ!あくせられーた!!」一方通行「…おォ」
上条(悪)

327:名無しさん@ピンキー
11/07/03 06:05:31.67 nnzOWEhW
>>316
今更ながらGJ!
死亡フラグガンガン建っててワロタw

328:名無しさん@ピンキー
11/07/03 07:15:08.95 qTeqOiZM
SL氏GJ!

329:名無しさん@ピンキー
11/07/03 09:22:17.73 mLMgl1l+
>>316
偽シリーズの人が来たと聞いて飛んできた。
原作よりちょっとウェットな感じが魅力的。

9巻(偽)第二章ってまだ欠番だよね?
首長くして待ってるよ。

330:名無しさん@ピンキー
11/07/03 12:12:00.63 jb5EBUD8
要はあやせかわいいってことだな

331:名無しさん@ピンキー
11/07/03 13:45:24.50 965S52t+
ちょろせだしな、SS書きやすいキャラではある

332:名無しさん@ピンキー
11/07/03 15:44:34.18 YbULJ/Mz
ぐじょぐじょ甘甘な作品がないあやせたんの不思議

333:名無しさん@ピンキー
11/07/03 17:10:19.97 3vAwZCah
あやせの魅力はスリルだからな

334:名無しさん@ピンキー
11/07/03 20:40:45.45 eFEbckry
>>333
スリルのサビが脳内再生された

335:名無しさん@ピンキー
11/07/03 20:52:37.18 W3/cFdQb
あやせと加奈子の3Pが読みたいんだーぜ

336:名無しさん@ピンキー
11/07/03 22:25:57.39 h2h3DuIX
あやせはスリル(瞳孔)・ショック(着信拒否)・サイエンス(ライター)

337:名無しさん@ピンキー
11/07/03 23:13:51.10 9BEhsyqN
>>335
黒猫とあやせの3Pだろjk
黒髪での髪コキとか好きだろ?

338:名無しさん@ピンキー
11/07/04 01:08:36.78 Q265n1lc
既に黒猫じゃあ需要無いよ

339:名無しさん@ピンキー
11/07/04 01:15:57.05 WB5FDi53
今まで色んなSS見てきたけど、個人的に全SS書き手の中でSLさんが最強だと思う

340:名無しさん@ピンキー
11/07/04 02:32:21.28 9JKqPGlG
>>316 あやせに家庭教師する話大好きです。vipにある作品の中では一番に。次回作も楽しみにしています。あやせがヒロインなら尚嬉しい。

341:名無しさん@ピンキー
11/07/04 15:17:28.61 C1EN5wB3
まさか偽の人が帰ってきていたとは。
本編を脅かしかねんほどの実力の人だから正直嬉しい。
あやせ可愛すぎるわ。


342:名無しさん@ピンキー
11/07/04 15:39:06.29 bCJiYyQX
本編ってまだ続くの?

343:名無しさん@ピンキー
11/07/04 19:50:53.35 X4xjdQJT
エロカワ先生…
早く帰ってきて…

エロカワ先生での雌奴隷調教される沙織が見たかったのに…

344:名無しさん@ピンキー
11/07/04 19:52:37.17 GN0eNQDm
お前の自演病は死ななきゃ治らねーなSL

345:名無しさん@ピンキー
11/07/04 20:16:16.96 YNNy2n1y
投下します。
前スレの「秘密の関係」の続きで、回想の時系列としては六巻あたりです。
エロ描写無し、下品なネタ多めのギャグです。
計20レス、ほとんど台詞なうえ冗長ですがご了承願います。

346:名無しさん@ピンキー
11/07/04 20:17:37.31 vmV+P0cK
支援

347:秘密の関係 16/35
11/07/04 20:19:02.01 YNNy2n1y

 ……これでわかっていただけたと思う。
俺が黒猫の胸を触りたがった理由も、ついでにわかっていただけたと思う。
 誤解を恐れずに言うが、俺はあやせに指一本触れちゃいない。指一本、触れさせてもらえない。
俺が一晩かけて立ち直り
(妹の罵詈雑言に微かな喜びすら感じる男が、あやせの暴行などで再起不能になったりはしないのだ。
「むしろお得じゃね? 俺ってすっげえ恵まれてんじゃね?」という程度の発想転換は容易い。
男だてらにビッチお兄さんと日向ちゃんに呼ばれてはいないのである……あの年頃の子供って恐ろしく鋭いからなぁ)、
爾来週二三回くらい、桐乃の居ぬ間を見計らって押しかけられるようになったわけだが、
勉強(DVDって実用目的で真剣に観ると全然興奮しねえのな。理性さんまじパネェ)も
深爪(桐乃にあからさまにキモがられ、お袋にはめっちゃにやにやされ、
それから親父が妙に優しくなった。俺ってどんだけ家族になめられてんだよ)も徒労だった。
あやせは俺になにもさせてくれないのである。
毎度毎度「触ったらブチ殺しますよ? にぎりつぶしますよ?」と事前に釘を刺す。
それでもちぢみあがらないのが我ながら不思議なものだ。
あやせの機嫌が悪い日なんか、ベッドに四肢を縛り付けられもした。



348:秘密の関係 17/35
11/07/04 20:20:22.93 YNNy2n1y
 俺がマグロ暮らしに適応して行くにつれ、あやせも俺の扱いに熟達して行った。
「てめーどこでンなテク覚えたんだ」
と俺が嫉妬剥き出しで問うと、少女向けの雑誌に書いてあったという。
『処理』を効率よくするために、勉強したのだという。
その後あやせの持ってきた雑誌を見せてもらったが、
オタクどもが現実の女性をばいた(←なぜか変換できない)と見なし、
二次元の世界に没入する気持ちがわかった気がした。
二次元よりこっちを先に規制すべきじゃないのかとさえ思った。
ようはエロ雑誌顔負けの内容である。気違い読本である。
 恋愛は小説の子であるとはいうものの、
この手のイカれた記事を鵜呑みにするやつはさすがにいないだろうと以前まで俺は思い込んでいた。
ところが世の中にはあやせみたいな思い込みの激しい女の子がいるものだ。
「お兄さんの変態なご趣味に、つきあってあげてるんです」
そうしれっと主張するあやせは、俺を罵ったりじらしたり、名状しがたい画期的な行為をしたりして、
「今気付いたんですけどこれ、いいダイエットになるかもです」
などと、それはそれは楽しそうで、
俺の「いくらなんでも多彩すぎんだろ!」
という突っ込みには耳を貸さない。


349:秘密の関係 18/35
11/07/04 20:22:24.03 YNNy2n1y

 のみならず―
「ところで、加奈子のことなんですが……」
「加奈子? あいつもうオワコンなったの?」
「いえ、そうじゃなくてですね……あの娘と、してみたくないですか?」
「ちょっと待て。何をだ」
「ほら、あの娘ってかわいいから、なんというか、いじめたくなりません? 
桐乃の家で遊ぼうって呼び出して、わたしとお兄さんが二人がかりでしちゃえばって……
あの娘、ああ見えてすっごく初心(うぶ)なところありますし、ちょろいと思うんですよ」
「このレイパー! 通報しますよ!」
 こ、こいつ、友達をなんだと思ってやがる。奴隷? ペット? 3■(ピー)要員?
「いけませんよお兄さん。正しくはレイピストです。受験生なんだから間違っちゃだめですよ」
 レイパーあやせは優等生、末世の観も甚だしい。
「お兄さんにはがっかりです」
「そんなこと言っておまえ、俺をロリコン犯罪者に仕立て上げるつもりだろう」
「いくじなし。…………お兄さんが……じゃ、桐乃も……」
「なんか言ったか?」
「な、なんでもありません! さっさとパンツ脱いでください! 三十秒で支度しなきゃブチ殺しますよ!」
「やめて! タナトス眼鏡はもう嫌だ!」
「せっかくお兄さんのために用意してあげてるのに……どうして嫌がるんですか」
「あやせ様がノリノリすぎるからぁ!」
「気持ち悪っ! あれは演技、そう、演技に決まっているでしょう!」
「それはそれで凹むぜ……そうか、そうかそうか、そうかがっかりだ。あやせはどうせ俺なんかが相手じゃな……。
……どうせ俺は地味面のキモオタさ
……アニメのコスプレしたら『そっくりすぎて逆にキモい』なんてこき下ろされる不気味の谷男さ……
あやせみたいな美少女と釣り合うどころか親友にもマジ顔で
『なあ高坂、お前と妹さんってさぁ、種ちげぇの?』って言われる出来損ないさ……」
「ちょっ、何いきなり泣いてるんですか! しかも愚痴の内容重くなってません? してあげませんよ!」
「ヤリ捨てるなんて超ひどくね? なああやせ。おまえはさ、俺の体をこんなにしちまったんだぞ? 
俺はもうおまえなしじゃ生きていけねーんだよ? 寂しいと死んじゃうんだよ? 
そこんとこ、ちゃんと責任は取ってもらうからな」
「もぉ、調子のいいことばっかり……いたしかたありません。責任、取ってあげます」
「よし、じゃあ結婚しよっか、あやせ」

350:秘密の関係 19/35
11/07/04 20:24:12.75 YNNy2n1y
「それはお断りします」
「愛のこもったプロポーズを一蹴!?」
「どうみてもセクハラです。本当にありがとうございました……ほんと、死ねばいいのに」
「まったまたぁ。そんなこと言って俺がマジで死んじゃったら、おまえ泣いちゃうだろ?」
「ええ泣きますね、きっと。悲嘆にくれる桐乃を慰めながら、涙を流します
……邪魔なお兄さんを消したおかげで、桐乃が永遠にわたしだけの親友になったんだって、嬉し泣きです」
「突っ込みどころもリアリティもありすぎだよオイ! 『を消した』って何? おまえが下手人なの?」
「わたし流の冗談です。お兄さん風にいうとセクハラです」
「俺の冗談はそんなに血生臭くない!」
「ええ、イカ臭いですもんね。よく知ってます。おかげでわたしも大変ですよ。
この前なんかお母さんに
『あやせ、あなたは女の子なんだから、スルメばかり食べてちゃダメよ』
と言われてしまいました。だいたい、お兄さんのが濃すぎるのがいけないんです。
舌について離れないし、喉にひっかかる感じもずっとずっととれないんですよ? 
男の人ってみんなこうなんでしょうか? またお母さんがなんですが
『ねえあやせ。ごっくんしてあげたときはね、後でしっかり歯磨きしなきゃダメなのよ』
って叱られちゃいましたよ。もう! どうしてくれるんですかお兄さん!」
「うぉぉぉおい! お母さん勘付いてんよ! ぜってーお察ししてんよ! 
つかおまえのお母さんなんなの? PTA会長なのに放任しすぎじゃね? 
PTAって何? 娘のアレは許すのになんで二次元のアレは許さねぇの? 
どんだけ二次元憎んでんの? プロなの? 利権なの? 
男女共同参画的なアレなの? 目指す未来はBraveNewWorldなの? 
なんなの? 死ぬの? オタク死ぬの? HENTAIディレッタントは根絶やしにされなきゃなんないの? 
そもそもどうしてこんな流れになってんの? どうして唐突に会話が下(しも)い方面に転がってんの? 
つーかあやせおまえキャラ違ってね? 俺のブレっぷりも大概だけどおまえ純情潔癖キャラじゃなかったの? 
なんでそんなんなっちゃってんの? なんでそんなに汚れちゃったの? いや俺が汚したんだけどさ」

351:秘密の関係 20/35
11/07/04 20:25:40.17 YNNy2n1y
「ちなみにお母さんはこうもおっしゃいました。『その男の子、今度うちに連れてらっしゃいな』と!」
「ハイ死んだ! ハイ俺死んだよ! もうね、青少年健全育成条例第二十条だよコレ。
二年以下の懲役又は百万円以下の罰金キタコレ。
いや待て落ち着くんだ俺、まだグレーゾーンは残っている。思い出せ、例の文句を……
そう! この物語の『主人公』は十八歳以上だから……って余計アウトじゃねーか! 
ギリギリアウトじゃん! ギリギリで手が後ろに回るじゃん! しかも俺の親父ソッチの人だし! 
とっつぁんに手錠かけられるなんて最悪じゃねーか! もはやホームコメディじゃねーよこれホームサスペンスだよ!」
「ふむ。手錠、ですか……」
「なぜ手錠に反応!? 物欲しそうな顔してんじゃねぇ!」
「まあ、これまでの話は冗談ですけども。具体的には『お兄さんにはがっかりです』と言った後からが冗談です」
「なんだほとんどが冗談だったのかハハハ……って、
加奈子を手込めにしようってアレは冗談じゃねーのかよ! 一番ヤバげなとこだけ本気かよ!」
「この件に関しましてはスーパーでフリーに行きましょう、お兄さん」
「一番ヤバげなフレーズきちゃった!?」
「おやおや言葉狩りですかお兄さん? 謝罪と賠償を要求したって無駄ですよ?」
「逆差別差別用語で返した!?」
「違います。逆差別差別差別差別差別差別差別差別用語です」
「オイオイそろそろきわどいってレベルじゃねーぞどぎつすぎんだろ! 今度はその熟語連呼して狩らせるつもりかよ! 
『例のあの人』みたく呼ばせんのかよ! けど奴隷を社員に呼び代えただけでしたみたいなオチがつくのかよ! 
現代社会においても憎しみの連鎖は断ち切らせねぇって腹かよ!」
「わたし思うんです。どのみち桐乃がわたしだけのものにならないというのなら、こんな腐った世界なんて、いっそ……!」
「ちげーから! これセカイ系ちげーから! 兄と妹のハートフルボッコストーリーだから! 
俺の後輩みたいな電波飛ばすんじゃない! 
ていうかまさかあいつの言ってた『ベルフェゴールの呪縛』の真のラスボスって、ま、ま、ままままさかおまえだったのか! あやせェ……!」

352:秘密の関係 21/35
11/07/04 20:27:56.93 YNNy2n1y
「キョーッキョッキョッキョ! よくぞわたしの正体を見破りましたねお兄さん! 
そう! タナトス・エロスなどしょせん現世における仮の姿、
その正体は死と生命とを司る『闇天使』にして、時と空間とを止揚せし『因果律の破戒者』! 
そうしてその真名はぁっ! 殺める世界の世と書いて―『殺世』なのです!」
「あやせじゃねーか! まんまだよオイ! 俺のラブリーマイエンジェルのまま何一つ変わりねーよ!」
「お兄さんのはじめての相手は桐乃ではない! このあやせです!」
「誰しも一度はあこがれるその台詞!? 俺も超言いてえ! 言ってやる! 言ってやるぞ! あやせのはじ―」
「そうそう、断っておきますがわたしはお兄さんがはじめてではありませんので」
「え、なにそれ、真剣に凹むんだけど……つーか泣くよ? 割ったり破ったりするよ? 俺だけじゃなくてみんなもさ」
「生理のときに痛がってしてみせればすぐ信じるんですから、童貞って、ほんとちょろいものですね」
「ラわーん! おまっ、そんなリアル展開みんな望んじゃいねーぞ! 
かの芥川先生も『現実の女は萌えない』って言ってたんだぞ! たぶん!」
「ちなみに三回ほど堕ろしてます」
「それなんてケータイ小説?」
「むろんいずれも合意のアレです。なおかつパパはランダムでした」
「お尻が軽いだけかよ! レイプとかじゃねーのかよ! 悲しいのは過去じゃなくて頭かよ!」
「まあ、これも冗談ですけども」
「はぁ……今度はどっから冗談だよ」
「言葉狩りむにゃむにゃあたりからです」
「ほとんど全部じゃないか」
「そこらへんから早くも色々と後戻りしにくくなりましたからね」
「それ以前も相当あぶないとこあったと思うんだがなぁ。だいたいおまえを描写するのに放送禁止用語用いざるを得ないし」
「指摘されてもとぼけていられればいいんですよ、ついうっかり表現ミスというふうに。それが風刺というものです。
ごめんねおにいさん日本語不自由でごめんね、って陳謝すればネット憲兵さんたちもひそかな優越感を味わいつつ許してくださいます」
「でもなぁ……冗談だっつっても、叩かれるときは叩かれんだぞ? 
文は人だぞ? 叩きたいから叩くんだぞ? 自己表現の権利だぞ?」
「言葉の間違いっておもしろいですよね。
漢字なんて人前で声に出さなきゃ読み間違えていないのと一緒ですし、お手軽権力意識です」

353:名無しさん@ピンキー
11/07/04 20:28:32.49 vmV+P0cK
保守。あやせママひでーw

354:秘密の関係 22/35
11/07/04 20:30:09.42 YNNy2n1y
「だからおまえ、そういう挑発的できわどい言動は慎めって。……いくら読み間違いが民主国家最大の不祥事であってもな……あれ?」
「大丈夫ですって。
今しているみたいにメタっぽい発言を二言三言挿入した後、何事もなかったかのように本題に戻りさえすれば、
形式上はどんな脱線だって見逃していただけます。
まるっとなかったことにできます。自分の言葉に責任を持たなくてよくなるんです。わたしたち子供は大人を真似るんです」
「ごめんねおにいさん日本語不自由でごめんね! 
……で、本題ってなんなの?」
「とうぜん加奈子レイプの件です」
「むしろそっちをなかったことにすべき! 
……ったく、いくら加奈子がチビだからって、おまえにそうそうどうにかされるとは思わないがな。
こないだマネージャーしたおかげで知ったんだけど、あいつ結構すげえやつなんだぜ? 
あの侠気はブリジットちゃんが惚れるのも納得だ」
「フフ、加奈子なんてお兄さんと同じくらいちょろいですよ。
鎖骨と肋骨を同時にくすぐればあっという間に『はにゃ~ん』です。
あの娘ったら涙目でびくびくするんですよ? ほんとかわいいんだから」
「経験者は語る!? ちょ、そういうのもうやめたげて! 
あいつアホなんだから変な世界に目覚めたらどうすんの? あいつアホなんだから! 
それから忘れずに指摘しておくが、お兄さんは決してちょろくはない! ちょろくはないぞ! 
身持ちの堅さは乙女座チックといってもいい! セクハラをするのだって、おまえだけだしな!」
「ふーん……」
「なんだその目は……なぜ俺の頬を凝視する……。―そんなに殴りたいの?」
「はぁ……、今はいいです。
お兄さんのほっぺの件につきましては後日あらためて、じっくりしっぽり伺うことにいたします」
「べ、べつにホッとしてなんかいないんだからね! ……というかさ、何かおかしくないか? 
俺とくろ……。…………おほん。たとえ俺が惚れっぽくてちょろいとしてもさ、それはむしろおまえにとって―」
「で、ですが! 加奈子の頭と胸が残念だという点に関しては同意しましょう!」
「あれれー? 残念リストに付け足しなくない?」
「加奈子ったら
『やぁっ、やめろよぉ! 加奈子アホになるぅ! アホになってしまいますからもうやめてくださいおねがいします』
って散々鳴いてましたもん。あの娘、追い込まれて口調の変わったときが一番かわいいんですよね」


355:秘密の関係 23/35
11/07/04 20:33:01.30 YNNy2n1y
「口調が変わるねぇ……あのクソガキもあれでさ、
将来結婚して娘でも出来たら落ち着いて、物腰の柔らかい、いいママさんになるかもなぁ……」
「―加奈子はお嫁になんかいきませんよ」
「あ、あやせ?」
「だってあの娘は、一生、わたしとお兄さんがお世話をしてあげるんですから……」
「やっぱ俺共犯なんすか!?」
「より正確にいうと主犯です。わたしは心神喪失状態にありますのであしからず」
「責任能力捨てちゃった!? 親父の言ってたMD無罪! 悪質ですよあやせさん!」
「まさかとは思いますが、その『あやせ』とは、あなたの想像上の存在にすぎないのではないでしょうか。
もしそうだとすれば、あなた自身が変態鬼畜ロリコン強姦魔であることにほぼ間違いないと思います」
「とうとう俺の妹の親友が透明な存在になっちゃったよ! ……もうさ、おまえの不健全っぷりにはついてけねーわ」
「『ついてけねーわ』……ですか……」
「え? なに急に青ざめて震えてんの? 涙ぐんだ目ぇ伏せるとか。
何気なく放たれた決定的な一言に乙女心が砕け散りましたーみたいな感じになってない? 
いやさっきの本気じゃないからね? ここシリアスパートじゃなくてギャグパートだからね? 
ほんとはついてけるよ? むしろあやせになら一生ついていきたいよ?」
「……ノーサンキューです」
「ですよねー」
「けど先ほどの『もうついてけねーわ』という言葉は、わたしじゃなくて別の女性に言ってあげてください。
たとえば桐乃がいつも嫌いだ嫌いって言っている、あの邪気眼電波女なんかどうでしょうか。
ぜひとも彼女に言ってあげてください。むしろ言え。
それはもう無神経に、無慈悲に、一切の容赦なく、あの女に言い放っちゃいましょう! 
もちろん弁解もフォローも抜きで」
「あーうん。前向きに検討しておく」
「できもしないことの約束が許されるのは幼稚園と国政選挙までですからね? 
それ以外は総括必至です。ブラック研修です。ホームパーティでネットワークビジネスです。
だってテレビでそう言ってましたもん! テレビだから安心なのですっ! たとえ視聴率が低くとも!」
「……もう突っ込めないからな。つーか飛躍しすぎでわけわからん」
「大丈夫ですよ! お兄さんのアレなら絶対にばっちりです! もっと自信持ってください! 
きっと加奈子だっていちころです! 身をもって思い知ったわたしがいうんだから、間違いないです!」


356:秘密の関係 24/35
11/07/04 20:34:23.75 YNNy2n1y
「……いったいナニについて励ましてくれているんだろうね」
「もぉ……お兄さんのえっち……」
「おまえから振ったネタだろうが! ほっぺ押さえて赤らむんじゃねえ! かわいすぎんだろこんちくしょー!」
「やだもうお兄さんたら、かわいいだなんて……
あなたにそんなことを言われたら―気持ち悪いじゃないですかこの変態ッ!」
「ひげぶっ!? ……。ぐっ……こ、ここハイキックするところじゃないよね普通……?」
「お……おおおお兄さん! い、今……す、スカートのなか、見ましたね?」
「わけがわからないよ」
「鼻血出てるじゃないですか! エッチ! 変態!」
「そりゃおまえがカオ蹴っ飛ばしたからだろ!」
「……。もぉ、それならそうと、ちゃんと言ってくださいよ。
鼻血を出すほど興奮したのはわたしに蹴られたからだなんて……
まったく、て、照れちゃうじゃないですか……。ほんと調子いいんだからもう……。
ふ、ふん……どうせお兄さんは、他の女の子にも同じことを言ってるんでしょう?」
「あー、仮にさっきの返答をSM的に解釈したとしてもだ……照れるようなところどこにもなかったよね? 
マゾ暴露は口説き文句とかじゃないよ常識的に考えて」
「あの、お兄さん、わたしに蹴られるのは……もしかして、嫌だったんでしょうか……。
お兄さんが喜ぶと思って、わたし、今までずっと……。
けど、おせっかいだったんでしょうか……ひとりよがりだったんでしょうか……。
お願いします、お兄さん。本当のことを、あなたの本当の気持ちを―教えてください」
「そんな顔で言われたらなぁっ、嫌だなんていえるわきゃねーだろ! 
―俺はッ、あやせに蹴られるのが大ッッ……好きだぁぁぁぁぁ! 
夢に見れば歓声とともに目覚めるくらいっ、超・大・好きだ! 
ハイもローも最高だ! 後ろ回し蹴りなんか丼三杯余裕だぜ! かかと落としでなら死んでもいいね! 
そして桐乃にもらった『しすしす』に誓おう! 
高坂京介は残りの人生を、新垣あやせのサンドバッグを務めるためだけに生きると……!」
「うわぁ……」
「ドン引きかよっ!? 自分から言わせといてドン引きかよ! ほんっとおまえは天使だな!」
「えへへ、どんどん崇拝しちゃってください」

357:名無しさん@ピンキー
11/07/04 20:35:49.44 vmV+P0cK
保守

358:秘密の関係 25/35
11/07/04 20:37:38.99 YNNy2n1y
「今の反語だからね! Ironyだよ? 
積み重ねた言葉で見えないよ君の横顔? こちとらおまえの毒舌で涙目なんだよ!」
「積み重ねた嘘でもう動けなくなってるんですね、お兄さんは。……主に女性関係で」
「ななななにを言っているのかねあやせさん? 
お、お兄さんはべべ別に、ううう嘘なんかつつっ吐いたことありませんよ? 
かかっか、隠し事とかもなっないんだからね? ほんとだよ?」
「……うそつき」
「ぐぬっ……」
「―加奈子の無垢な体を、めちゃくちゃにしたいと思ってるくせに」
「そっちかよ! せっかく話逸れてたのに戻んのかよ!」
「うやむやにしようったってそうは遺憾の意です」
「はぁ……言っておくがなあやせ、俺は断じてロリコンではない。
だからあのクソガキの柔肌なんかには、これっぽっちも興味はない。
ぷにぷににもふにふににもむにもにゅぽっちんぺたりんこにも全然全く反応しない。
本当だ信じてくれ嘘じゃない」
「ではいったい、お兄さんのパソコンにインストールしてあるこれらのゲームはどういうことなの……」
「ちょっ! いつの間に起動しやがった!」
「このなかの妹さんたち、ちっちゃくてかわいい娘ばかりでしたよね。
……まあわたしとしてはりんこりんこそ最萌也と断言しますが」
「ラブタッチの件以来おまえが色々馴染みまくっている点についてはもはや何もいうまい。
だいたいさ、そういうちっちゃい妹どもに欲情するってのは元々俺の趣味じゃなくて桐……箪笥を嫁入り道具にする伝統が廃れつつある
この現代社会における貞操観念と家族制度との相互的瓦解現象に伴う
個人の疏外と自動機械化と形骸化とに対する反動としてみた場合のオタキズムには
その発生の動機からしてある種の純潔崇拝かつ家庭崇拝という
いわばロリな妹萌えが必然的に内包されているのかもしれなくもなくて、
いや待てやっぱそうじゃなくてだ、まあ要するにその、
二次元と三次元は別腹だということであってだな、色々と難しいアレがあってだな、
わかりにくく要約するとつまり現実のババアの肌に向けた拡大鏡は脂ぎった山脈を眼前に躍動せしめるが
二次元のおにゃのこは無限にきめ細かい肌をもつというゼノンのパラドックスがうんたらかんたら……」
「あっ、ちょっとお兄さん! LMAフォルダのパス変わってないじゃないですか!」
「話きけよ」
「こないだ撮ったのなんて、桐乃に見られたらわたし自殺しますよ!」


359:秘密の関係 26/35
11/07/04 20:39:15.54 YNNy2n1y
「いや、その、すまん。ミルキーマイエンジェル眼鏡verが実用的すぎて忘れてた」
「しかもなんですかこの大量のZIPファイルは! 前はありませんでしたよね! 
むろん全てデッリィートです! 根絶やしです!」
「何……だと……? ま、待て……なぜわかった? カモフラージュは完璧だったのに……!」
「『数学課題』や『セキュリティ関連』の、どこが完璧だというんですか。
もちろん『新しいフォルダ』は問答無用でごみ箱行きです。まったくもう。
お兄さんは受験生なんですから、インターネットで時間を無駄にするのはよくありませんよ。
卒業できなくたって知りませんからね? 
その、お兄さんがわたしと一緒に高校に通いたいという気持ちはすごくすごく理解できますが……
けどやっぱりダメだと思うんです、お兄さんとわたしの将来を考えれば。
……親友の兄がダメ人間だと、わたしもダメ人間みたいに思われてしまいますから」
「なんかさ、この頃とみに俺の人権が蹂躙されてるような気がするんだけど気のせいかな」
「わたし言いましたよね? えっちなゲームは許しますし、削除しないでおいてあげます。
けど、お兄さんがセクハラをしていいのはわたしだけなんです。
そこのところ、忘れないで下さいよ。忘れたらどうなるか……わかってますよね? 
…………ふう。さて、色々と捗るようデスクトップはわたしの水着画像を参照して―と、完了しました。
よかったですね、ハードディスクがきれいになって。こまめな整理整頓でごみ箱もすっからかんです。
これでいつ家宅捜索されてもへっちゃらですよ。それはもうどんとこいです」
「ちくしょう……俺のZIPが……。
神様、ごめんなさい……俺は、大切なものを守りきれなかった……ちくしょう、ちくしょう……!」
「謝るのは神様ではなくわたしでしょうに!」
「おまえは俺の嫁か! いくらなんでもひどすぎる!」
「な、なに言ってるんですか変態! 今のセクハラ! セクハラです! 通報しますよ!」
「サーセン失言っしたー!」
「くぅっ……なんて素早い土下座なの。まるで隙がない……!」
「っふ……。俺だってなぁ、成長してんだぜ? 主に桐乃のDVからこの先生きのこるためによ! 
『神土下座の高坂二代目』は伊達じゃないのさ! ご近所限定の二つ名だけどな!」


360:秘密の関係 27/35
11/07/04 20:42:04.73 YNNy2n1y
「情けない格好で情けない台詞を言いながらかっこいい顔しないでください」
「うぉっまぶしっ!? ……あ、あのなぁ、レーザーポインターで眼球狙いはさすがに洒落になんないよ?」
「スタンガンが売ってなかったので、つい」
「ついじゃねーよ! まさか他のやつにもこんな物騒な真似してんじゃないだろうな。マジで通報されんぞ?」
「失礼な! わ、わたしがこんなことできるのは、お兄さんだけですから……」
「もじもじされても嬉しくねー! だいたいおまえは、いちいち凶悪なんだよあらゆる意味でさ。
とにもかくにも没収だ! 危険物はお兄さんがひとまずお預かりします! 
……ところでナイフ隠し持ってたりとかしないよね?」
「ああっ! ひどいですお兄さん! 奪っちゃやです!」
「きょうび一般人が自衛手段を持つのは犯罪なんだぞ? 
ヤツら虫ピン逮捕だってできなくもないんだからな。
護身用と言ったが最後、一発アウトでノルマの足しだ。おかげでウチはメシを食える」
「お兄さんはそうやって……加奈子の貞操も奪うつもりなんですね。権柄尽くに」
「こっからソッチの話題に繋げた!? もうさすがだよおまえ。脱帽だわ。どんだけ粘るんだって話だよ」
「なにを言ってるんですかお兄さん。わたしはなにもしてません。むしろお兄さんがしてるんです。
そう、嫌がって暴れる加奈子を力尽くで組み伏せたいというお兄さんの無意識の願望が、
お兄さんの突っ込みをして加奈子の話題へと幾度となく立ち返らせるんです」
「すごいね無意識! なんでもありじゃん」
「ところでお兄さん―手錠ってどこで買えますかね」
「これまた唐突だが、もう驚いてやらんよ。
そいつで加奈子の自由を奪っていいようにする気だろ? 俺は絶対に加担しないからな」
「違います。加奈子ではなくて、お兄さん用に必要なんです」
「俺かよ!?」
「最近のお兄さんは、隙あらばすぐにわたしの体を触ろうとするじゃないですか。
先週なんか『手じゃねーからセフセフ!』なんてのたまってわたしの全身をくまなくアレでアレしやがりましたし……
そろそろ躾け直さなきゃいけない時期だと思うんですよね。
手錠だけではなくて、荒縄あたりで首をキュっと」
「それ死んじゃうから!」
「ただちに死亡しないので問題ないです。
十数分は猶予がありますので、責任はわたしにあるんじゃなくて、
わたし以外のみなさんこそが背負わなきゃいけないんです」


361:秘密の関係 28/35
11/07/04 20:44:25.65 YNNy2n1y
「……さすがに俺もそのネタはスルーするよ? 叩かれるの嫌だぞ俺」
「もう、どうしてお兄さんはそんなに説教臭くなっちゃったんですか。
加奈子のうなじをむさぼるように見つめていた去年の頃のお兄さんは―
中立ぶっておきながらわたしを反オタクの悪役に仕立て上げ、
『偏見に立ち向かう俺かっけー』していた右傾キモオタお兄さんは、
いったいどこに行ってしまわれたんです?」
「おまえや桐乃に散々痛めつけられているからな。臆病になっちまったんだよ」
「大人になるってかなしい事なの、とでもほざくおつもりですか。……ぶち殺しますよ」
「なんでそうなるんだよ!」
「だいたいお兄さんがふらふらしてるのがいけないんです! 
ふらふらしないよう、手錠でがっちり固定しなきゃダメなんです!」
「おまえさ、手錠ってキーワードに執着しすぎじゃね?」
「で、お兄さん。その手錠って、どこで買えますかね」
「あー、やっぱ密林とかじゃねーの。あっこなんでも売ってるし」
「いわゆるおもちゃのたぐいでしょう? 安物は安心できません。
お兄さんがいつもあそこで購入しているメンズグッズとは違うんです」
「……め、メンズグッズって、あ、アクセサリーとかのことかな……?」
「いえ、そこの棚に鎮座まします器具等のことです」
「あああああれか?! あ、あれは、うん……パソコン機器だよ? 
パソコン機器をメンズグッズって呼び方するなんて、あやせは変わってるなー」
「スタイリッシュに乾燥中の黒いアレは、たしかそう、フリップホールでしたっけ」
「詳しいなオイ!」
「お兄さんのセクハライフに寛容なわたしだからよかったものの、桐乃に見つかったら大変ですよ? 
捨てられるだけじゃまず済まないでしょうからね。おそらくずたずたに切り刻まれます、お兄さんごと」
「……以後気をつけます。はい」
「ほんと、頼りになりませんね。お兄さんほどの片栗粉マイスターなら手錠にも詳しいと思ったのに」
「オタのジャンルが違うんだよ。俺はただのどこにでもいるシスコンエロゲーマーだっつーの。
……おまえが非オタだからこそついでに言っておくが、オタクだからって何でも知ってるわけじゃねーんだよ? 
妙なところで頼りにされても困るんだよ?」
「お兄さんのド変態知識が役に立たないとなると……
やはりここは有名どころ、S&Wあたりのが無難ということでしょうか」


362:秘密の関係 29/35
11/07/04 20:46:07.42 YNNy2n1y
「無難どころかガチじゃねーか! 拉致監禁でもやらかす気かよ!」
「服ほどじゃありませんが結構割高な価格設定ですね。それに複数入り用ですし。
……使い勝手については、今度おじさまと会ったときにご相談してみます」
「おじさま……だと? おまえもしや、妙な趣味のおっさんに春をばら売りしてるんじゃなかろうな? 
お兄さんは援交なんて言葉使わないぞ? 売淫ってはっきり言うぞ? 
『開放的』という形容の前にはちゃんと『股が』って付け足すぞ?」
「やだなぁお兄さんたら、わたしがそういうことをするのはあなただけだって知ってるくせに……。
おじさまといえば高坂大介氏―お兄さんのお父さんのことじゃないですか」
「なにやってんのウチの親父!? いやたしかに適任だけどさ!」
「いえね、撮影の折にですね、桐乃の見学で出くわすんですけど、
そのたびに『息子と結婚してくれ! ウチの娘になってくれ!』ってしつこいんですよ。誰かさんに似て」
「遺伝!? 血筋なのか!? この身に流れるヤツの血が、俺を狂気へ駆り立てるというのかっ……!」
「やんわりと『通報しますよ』と脅しても
『それは私のおまわりさんだ。何かあったらいつでも頼って来なさい。
不届きな輩がいるのなら、おぢさんが合法的な暴力というものを見せてあげよう』
ですもん! 世も末ですね!」
「かっ、かっけー! さすが親父だ、通報されても何ともないぜ! ちょー輝いてんよ日の丸で! 
マジでダーティなオッサンぶりが、いまこそ初めて誇らしい! あこがれちゃうよ公僕に!」
「それで、あんまりしつこいものだからわたし、おばさまに通報しちゃいました。
お兄さんの、お母さんにです」
「待て、こないだのたわしコロッケ事件はお前が原因か! 
親父の二十四時間耐久土下座達成でお袋もなんとか落ち着いたものの、
あの夜俺と桐乃は朝まで真剣十代生討論しちまったんだよ? 
『お父さんとお母さんが別れるならさ、もう兄妹二人だけで生きていこうよ』とか
『あたしたちはずっといっしょにいようね』とか誓わされたりしちゃったし! 
……まあ結局例のごとくエロゲー大会になだれ込んだわけだが」
「むむっ、またそうやって桐乃を畜生道に引きずり込もうとしたんですか」
「違うんだあやせ! 俺は悪くねぇっ! 
そうだ、桐乃だ! 桐乃がエロゲやろって言い出したんだ!」

363:秘密の関係 30/35
11/07/04 20:47:55.48 YNNy2n1y
「たとえそれが事実だとしても、
えっちなゲームで一緒に遊ぶ兄妹がどこの世界にいるというんですか!
 明らかなアブノーマルです!」
「いやいるよ? わりと結構いるみたいよ? 
俺のクラスメイトはしょっちゅう妹とホモゲーしてるっつって自慢してたし、
部活の後輩なんか実姉調教ものをがんがん姉ちゃんとしてるっぽいよ? 
妹の部屋で妹のパソコンを使って妹にいかがわしいことするゲームをやるなんて、べつに普通じゃん。
うん。みんなやってることじゃん」
「……お兄さんのお知り合いって、みなさん頭おかしいんですね」
「それこそキの字筆頭のおまえがいうな! 最近桐乃が心配してんぞコラ!」
「わ、わたしのどこが頭おかしいんですか! 
仮にわたしがおかしくなったとしても、それはみんなあなたのせいに決まっています! 
ああも毎回毎回失神させられたら、誰だって変になっちゃいますって! 
この底なし! セクシャルモンスター! 退治しますよ!」
「はンッ、やれるもんならやってみろよ、あやせェ……!」
「ふ、ふん……そうやって強がっていられるのも今のうちですよ。
今日のわたしには、心強い味方がついているんですからね」
「もしや加奈子か!? 
そ、それとも、もしかするともしかしてェ……き、桐乃だったりしちゃったりして~、フヒ♪」
「いえ違いますしありえませんけど―と言った拍子になんでちょっと残念そうな顔してんですか! 
その豚鳴きが本気だったら、わたし本気もで泣き出しますよ!?」
「いやね、最近おまえの初々しさが薄れて来ちまったからさ、
ここいらで最高にキモい台詞吐いて恥ずかしがらせようと思ってな」
「恥ずかしいという以前に、そんな発想が出来てしまうあなたの存在そのものが気持ち悪い」
「ひでえ言い草は相変わらずだが、俺はそんなおまえが生理的に大好きなんだ。
……で、さっき言ってた心強い味方ってなんなの? 
こないだ頼んだぐるぐる眼鏡、やっとしてくれる気になったの?」
「先日まで『ぐるぐる眼鏡は眼鏡じゃない!』と公言して憚らなかったお兄さんがどうして急に転向したのかは、
今はまだ、あ・え・て問いません。
ですが、今後わたしがぐるぐる眼鏡をかけることは絶対にありえないとだけは言っておきましょう」
「チッ……じゃーなんなんだよ。また桐乃コスでもすんのか? 
あんなん二度と嫌だぞ俺。だってあれおまえが楽しいだけじゃん」

364:秘密の関係 31/35
11/07/04 20:49:17.78 YNNy2n1y
「ぐるぐる眼鏡が駄目だとわかった途端、がらりと投げやりになりましたね。
執着しすぎです。はぁ、いたしかたありませんね……
えへへ。ではでは、このわたしがヒントを出してあげましょうか! 
フフ、今日の主役はですね、わたしもさっき思いついたんですけど、
なんとお兄さんのよく知っているものでして……」
「んだよ桐乃じゃあるめーし、こんなんでいちいちなぞなぞ当てっこなんかやってられっかよ。
おまえってさァ、ほんっとめんどくせー女だな。かわいいのはツラだけってやつ? 
けっ……クソ、クソ、ちくしょうめ……俺のぐるぐる眼鏡……
あーあ、もうなにもかもがめんどくせぇ……
もう妹とかどうでもいーし、受験とかもどーでもいーし、進路は田村屋で妥協すんわ……」
「今のお兄さん何気にものすごくひどくないですか? 
わたし、けっこう真剣に傷ついているんですけど……
ベッドでごろんごろんしてないで、せめてその、もうすこし盛り上がって行きましょうよ」
「あーわかったわかった。とりあえず疑問符か感嘆符乱発しときゃ格好つくだろ。
あー!!! まじだるいし!!!!?????? 
あやせが!!!!! ぐるぐる眼鏡つけてくれねえっていうから!!!!!!!!! 
俺さぁー!!!? ちょー傷ついちゃったし!!????????? 
ふぁぁ!!!!!! なんか眠くなってきちまったわ!!!!!!!!!!!!!!!」
「うるさいだまれしゃべるなうざいっ!」
「かはっ……!? ぐ……フライングニードロップ……かよ……。
オイコラあやせ、いつかの桐乃とまったく一緒な真似してんじゃねーぞ……
つーかどけ。乗りたきゃ俺を仰向けてから乗れ」

365:秘密の関係 32/35
11/07/04 20:50:21.55 YNNy2n1y
「え? いまわたし、桐乃と同じ事しちゃったんですか? 
それってつまりわたしたち似たもの同士の大親友ってことですかね! 
好きなブランドも好きな音楽も好きな異性のタイプも好きな暴力手段もスリーサ……スリーサイズもみんなお揃いだったなんて! 
スリーサイズみたいにあらゆる点でお揃いだったなんて! 
やっぱりわたしたちは、
わたしがちっちゃいころお母さんに連れて行かれたセミナーで習ったソウルメイ……とちょっと待ってください。
『いつかの桐乃とまったく一緒』ってお兄さん、ようはこれ、桐乃にも同じようにされたって意味ですよね!? 
こんなにむごい仕打ちを受けるなんて、寝床で妹になにやらかしたんです!」


366:秘密の関係 33/35
11/07/04 20:51:41.72 YNNy2n1y
「ぐぉっ、誤解だ……だ、だから首を絞めるな……
それにスリーサイズは見たところおまえが負ぎゅぎぎがげげげぼごごごごご……! 
おえっぷ……お、おまえの想像とはたしかに場所も行為も一緒……
おまえと桐乃のスリーサイズのようにぴったり一致してるけれども……ふぅ……ただひとつ、人物、人物が違う。
桐乃に暴行されたのは俺じゃなくて、黒猫―ある程度は知ってるはずだと思うけど、俺の高校の部活の後輩で、桐乃のアッチ側の親友なんだが―
このベッドでそいつに、桐乃がフライングニードロップかましやがったってわけだ。
おまえがさっきしたのと同じようにさ」
「なぁんだ、桐乃が成敗したのはあの邪気眼電波―あれ、なにかおかしくないですかこれも……。
つまりはその邪気眼電波女がお兄さんのベッドに寝てたって、そういう前提になりません!? 
どうしてよその女がお兄さんの布団にもぐりこんだの……」
「すまんすまん間違えちゃったわ今の無しな! 
あれな、思い出してみたらやっぱこのベッドじゃなくて桐乃の部屋だったわ! 
いやーごめんごめんご勘違いさせちまったみたいで!」
「そうよ、思い出してみれば……わたしとお兄さんが初めて結ばれ……
もとい、初めて『処理』をした日、お兄さん、やけに物怖じしなかったというか、
年下の女の子を部屋に上げるのに慣れていたというか……」
「な、なーあやせぇ! 今日のサプライズはなんなのかそろそろ教えてくれよぉー。
俺ってば毎回毎回楽しみにしてるんだぜ? 
なぁなぁあやせってばぁー。ラブリーマイエンジェルあやせたんってばぁー」
「ほ、ほんとうにお兄さんは変態ですね! ……あんまり期待しないで下さいよ。
わ、わたしだって恥ずか、もう! 恥ずかしいんですから……」
「謙遜すんなよー。さっきのフライングニードロップだってすばらしかったじゃないか」
「桐乃よりもですか」

367:秘密の関係 34/35
11/07/04 20:53:11.02 YNNy2n1y
「……。
俺桐乃のこと嫌いになったわけじゃないから、うまく言えないかもしれないけど……
最高だ、あやせ。桐乃よりずっと良い。
あやせのこのしなやかで鋭い足技にくらべたら、桐乃のなんて物足りないよ。あやせの蹴りは最高だ。
脅しも、罵倒もすごくて、桐乃のじゃ全然むかつくだけだけど、あやせには蔑まれるだけでもうすぐにも首くくりそうだ。
桐乃のあんな毒舌に怯んでいたなんて自分で情けないよ。
あの吸い付くような一撃を食らったら、もう桐乃のブヨブヨとした体なんて触る気もしない。
桐乃なんてエロゲ貸してくれるくらいしか価値のないキモオタだよ。
あやせさえいれば俺は……、あやせぇ、あやせぇぇ」
「死ね! ……なぜか思わず死ねと言いそうになってしまいましたけども、
誠を尽くしたお兄さんの熱意は、たしかに伝わりました死ね」
「いや言ったよね? はっきり『死ね!』って返したよね? しかも語尾にもつけたよね?」
「まあまあ、細かいことはお気になさらず。
ではお兄さん、そろそろいきますよ? 今日のビックリドッキリおしぼりグッズは……じゃじゃーん!」
「……あー、それ」
「そうですとも! お兄さんの夜のお楽しみにして無機なる淫婦! 
在野の汚らしい冒険者どもをして神の穴とまで言わしめた黒き魔筒―ってお兄さん? 
なんですかその『はいはい出オチ出オチ』と言いたげなげんなり顔は! 
フリップホールですよ? 黒フリですよ? はぢめてのおもちゃ遊びですよ? 
もっとこう……ね? あの、わたしから言わせる気ですか?」
「なんとなく予想ついてたし、大して面白くもないし、あと女の子が黒フリとか略すな……
つかぐるぐる眼鏡の後じゃな、やっぱインパクトが足りないんだよ。
せめて『京介氏』呼びくらいはしてくれねえとキカンボーMAXとはいかねえな」


368:秘密の関係 35/35
11/07/04 20:54:13.76 YNNy2n1y
「ふ、ふん。お兄……京介氏はされる側に過ぎないから、そうやって余裕ぶっこいていられるんですよ。
する側のわたしにとって、この使い込まれた黒フリは心強い味方なんです。
なぜならこれを使っているあいだ、京介氏はわたしになにもできないじゃありませんか? 
まさしく『処理』にうってつけです! 
今日こそ失神しませんよ! むしろ失神させたげます! 
京介氏は怯えて、竦んで、タケリタケの性能を生かせぬまま果ててゆくんです! 
……近いうちに手錠付きで加奈子の相手もする予定ですからね、今日は色々と鍛えてあげますよ」
「その話題まだ有効だったの!? ……まったく! ほんと! おまえってやつはっ……! 
―『ござる』口調もお願いしていいっスかね」
「―こんな感じでござるか、京介氏」
「ひゃっほう!」
 ―以上のような、ヤマもオチもイミもない殺伐とした会話を交わして数週間後、
あやせは本当に本物の手錠を調達してきたのであった。
官品でなかったのがせめてもの救いである。
(加奈子? はてなんのことやらさっぱりだぜ)

369:名無しさん@ピンキー
11/07/04 20:54:56.27 9yUU7Qtc
おつかれさまでした。

370:名無しさん@ピンキー
11/07/04 20:55:12.81 YNNy2n1y
以上です。続きます。

371:名無しさん@ピンキー
11/07/04 20:57:04.63 vmV+P0cK
リアルタイムで読ませていただきました。
途中途中のパロに笑わされながら読ませていただきました。
面白かったです。(ちょっとくどかったかもですが)

372:名無しさん@ピンキー
11/07/04 21:14:27.75 2aIqk2/F
率直に言って過剰なコントでキャラが崩壊してる
コメディばかりで話が全く進んでない

373: 忍法帖【Lv=8,xxxP】
11/07/04 21:24:12.03 NhFQ1nUk

なんかすげーキャラがぶっ飛んでるな
ギャグっていったらそれまでだけど
面白かったけど、違和感が先立って素直に楽しめなかったかな?といったところ

374:名無しさん@ピンキー
11/07/04 21:56:47.67 K90Bz7sy
よくわかんなかったけどマウスのホイールをくるくるしてたら下に着いてしまった

375:名無しさん@ピンキー
11/07/04 22:46:58.94 LfCJh6ng
>>368
会話が多い
段落がない
改行がない
続きとタイトルだけ書かれてもカップリングが分からない

結論、読みにくい。もう少し読者への気遣いを


376:名無しさん@ピンキー
11/07/04 22:57:32.38 9yUU7Qtc
>>375
キャラ愛があっていいSSじゃないか
奴よりナンボもマシ

377:名無しさん@ピンキー
11/07/04 23:09:33.89 K90Bz7sy
いや本当に読みにくいですよ
そこだけはマジなんで

378:名無しさん@ピンキー
11/07/04 23:10:06.43 LfCJh6ng
>>376
圧は読みたくない文章は書くが、読めない文章は書かない男だ

379:名無しさん@ピンキー
11/07/04 23:15:11.49 RA0/sN9T
SL?

380:名無しさん@ピンキー
11/07/04 23:33:03.79 mI8SJNpu
都合の悪いものは
すべてSLの仕業ってか?
病院『で』逝け(バカは死ななきゃ治らない

381:名無しさん@ピンキー
11/07/04 23:38:16.42 8DVDw1pt
ループ話がしたい方は専用スレにどうぞー

>>368
乙でーす!
次回作もまってまーす

382:名無しさん@ピンキー
11/07/05 01:24:10.31 sqkqlbWQ
>>370
GJです。途中読みながら笑わせて貰いましたwww
掛け合いがセンスあり過ぎて羨ましいです。
続き楽しみにしてますね。

383:名無しさん@ピンキー
11/07/05 01:45:46.81 eXSdzp/c
俺の言いたいことは
>>372が全て言ってくれた


384:名無しさん@ピンキー
11/07/05 02:55:58.22 1Nsky5u8
>>368
崩壊しすぎwww

だがキャラに対する愛は感じられる
次はエロシーンも入れてくれ是非

385:名無しさん@ピンキー
11/07/05 02:57:43.73 /ffDWNje
とりあえずあやせかわいいってことでFA

386:名無しさん@ピンキー
11/07/05 03:21:52.15 6OBKOxfg
下手糞ss書きはSLさんの文章をよく読んで見習うといい
すこしはマシになるだろ。

387:名無しさん@ピンキー
11/07/05 09:02:38.71 LzyKR2te
読みたくない…

388:名無しさん@ピンキー
11/07/05 10:18:25.29 /ffDWNje
なら俺が書いてやる

京介「ええんか!ここがええんか!」パンパンッ

あやせ「お兄さん桐乃に聞こえちゃう」アンアン

桐乃「ちょっとこれはどういうことよ!」バシッ

京介「き、桐乃、コレはだな・・・」パンパンッ

桐乃「私も混ぜなさい!」ヌギヌギ
京介&あやせ「えー」

どや

389:名無しさん@ピンキー
11/07/05 10:39:36.92 LzyKR2te
えー

390:名無しさん@ピンキー
11/07/05 14:05:54.74 QbCPqRYu
>>388
ふさたんでも髪の毛むしって投げつけるレベル

391:名無しさん@ピンキー
11/07/06 01:27:31.38 ZTI9+1ZO
佳乃「ああっ!」
京介「ああっ!」
大介「うっ」

佳乃「ど、どうしましょう…」

大介「うむ…」

なんてことだ。母さんが高熱で苦しんでる桐乃のために座薬を取り出したがふとした拍子に親父の股間に中身がかかっちまった。
わが家の座薬はこれしかなく、桐乃は高熱のため絶対に必要だ。

佳乃「あ、そうだ!あなたの座薬まみれのあれを桐乃に入れればいいのよ!」

大介「なんだって!?正気か、母さん」

佳乃「だってそれしか…」

大介「そんなことならん。親子でそんなことできるわけない」

佳乃「京介、こっちきなさい。」
ん?

大介「母さん、なにを…?」

佳乃「京介のをあたしのアナルにいれるの。これならあなたもしやすいでしょ。体面よりも娘の方が大事でしょ?。それに子供ができるわけじゃないから近親相姦にはならないわよ」

大介「しかし…」

桐乃はもの凄く苦しんでる。少しでも和らげれるのなら俺も母さんとしてもいい。

京介「母さんのいうとおりだ。俺は母さんとするよ」

桐乃の部屋にて

桐乃と親父がいるところで母さんのアナルにおれのチンポを生で入れる。

ぬちゃ

佳乃「あぁん、ほ、ら、あなたも、桐乃にいれなさぁい…んんっ」

大介「…ああ…」

ぬぷ

親父がベッドの上で桐乃の上を向いたお尻に挿入する。

佳乃「いいわよ~ほら腰を動かして桐乃にまんべんなく座薬の液をつけるのよ!

俺と母さんは完全にアナルセックスを楽しんでた。親父と桐乃は服を着てるが俺と母さんは裸で胸を揉んだり舌を絡めたりしている。



392:名無しさん@ピンキー
11/07/06 01:45:21.81 nh/J9+WV
キチガイの文章ですわ

393:名無しさん@ピンキー
11/07/06 02:46:12.61 73KMGoBD
これ前のダッチワイフの人?

394:名無しさん@ピンキー
11/07/06 03:02:46.66 4JSfXakp
俺も見た瞬間そう思った

395:名無しさん@ピンキー
11/07/06 07:50:37.10 zmzccP11
>>388

キョン「ええんか!ここがええんか!」パンパンッ

みくる「キョンくん涼宮さんに聞こえちゃう」アンアン

ハルヒ「ちょっとこれはどういうことよ!」バシッ

キョン「ハ、ハルヒ、コレはだな・・・」パンパンッ

ハルヒ「私も混ぜなさい!」ヌギヌギ

キョン&みくる「えー」


かえても全く違和感がない
不思議!

396:名無しさん@ピンキー
11/07/06 15:14:39.41 fJvnr9wj
ただのアホですわ

397:名無しさん@ピンキー
11/07/06 18:51:50.39 rYpZT30g
応用性の高いことは、素晴らしい事なんだけど?

はい論破

398:名無しさん@ピンキー
11/07/06 23:39:33.51 ZTI9+1ZO
>>393
>>394

覚えてくれて嬉しいです。


ふと思いついたので久しぶりに投下しました。


399:名無しさん@ピンキー
11/07/07 00:12:47.35 ATF5M4O4
あやせ「勝手にジュースもらうわね」がちゃ

あやせ「……」

冷蔵庫を開けたまま静止するあやせたん。

あやせ「ちょっとお兄さんいいですか?」

なんだ?

あやせ「これなんですけど…」

とあやせが指し示すのは白くて太くて長いものだ。
中は空洞になっており、入口から白い液が垂れたままラップでくるんである。

京介「これか?きりたんぽっていうんだぜ」

無垢なるあやせたんはそれをきりたんぽと信じて疑わないだろう。

あやせ「片栗粉Xの間違いですよね?」にっこり

!!!!!!

京介「な…!?」


桐乃「なーに?あ…」

あやせ「な、なんでもないのよ」ばたん

桐乃「なんで閉めるのー?あやしー」

あやせ「な、なんでもないわ(桐乃に見せるわけにはいかないわ)」

桐乃「なんでもないことはないでしょう?それにジュースもまだ取り出してないし…えいっ」がちゃ
あやせ「あ…」

桐乃「あ、これは…!?」片栗粉Xを手にとる桐乃。

あやせ「あ、あのね、これは…」

桐乃「きりたんぽ!兄貴、またつくったのね!」

あやせ「そう、きりたんぽなの…え?」

桐乃「兄貴お手製のきりたんぽなのよ。煮ても焼いても良しの万能食材なの。うちでは母さんも父さんも大好物なのよ!」

あやせ「え?え?話が見えないわ」

400:名無しさん@ピンキー
11/07/07 00:15:24.35 ATF5M4O4
説明しよう。桐乃のパソコンでネット巡回していたところ素晴らしい発明に出会った。他でもない自家製オナホール片栗粉Xの作成法だ。
このお手製オナホールを使用後、台所に捨てる際に母親に見つかったのだ。とっさにきりたんぽと嘘をつき、気づくとその日の夕食の鍋の材料として使われていた。
それが評判だったため片栗粉Xを使用後は冷蔵庫で冷やして食材に利用することとなったのだ。
もちろん家族のものはその用途を知らない。


あやせ「つまり真実をしるのはあたしとお兄さんだけなんですね」
あやせの前には片栗粉Xが輪状に切られたものが並べられている。
桐乃「さあ、食べてみて。生でも美味しいんだから。」パクモグモグ

あやせ「ぇ…」

桐乃は俺のザーメンまみれの片栗粉Xを自分の親友に進める。

あやせ「…(ここで食べなかったら桐乃にこれがきりたんぽじゃないという疑念が生じる…)…い、いただくわ…」



401:名無しさん@ピンキー
11/07/07 01:07:07.92 JWHqUunW
>>400
続きは……続きはまだですか?

402:名無しさん@ピンキー
11/07/07 01:43:18.11 34P6o9eC
わろた

403:名無しさん@ピンキー
11/07/07 02:48:55.26 Dk1JpprV
桐乃の(使用済み)タンポンじゃないんですか?
きりたんぽん

404:名無しさん@ピンキー
11/07/07 03:01:00.99 LJXO7njO
あーあ。
SL氏がいないとすぐにこのザマか。

405:名無しさん@ピンキー
11/07/07 04:16:43.81 1LZ+Aw7V
黒猫かわいい

406:名無しさん@ピンキー
11/07/07 16:35:20.32 LgXBRhQi
ひでぇ話だw

407:名無しさん@ピンキー
11/07/07 18:26:32.01 ULdwCj+p
続きまだですかー

408:名無しさん@ピンキー
11/07/07 21:41:33.45 CUj0bQQN
>>404
まあまあ落ち着け
小ネタは長編を引き寄せる撒き餌になる。

409:名無しさん@ピンキー
11/07/07 21:50:32.02 Gljm+45R
あやせかわいい

410:名無しさん@ピンキー
11/07/07 23:59:35.97 +p0+I6vG
流れはあやせか…
書きかけの鰤ネタは置いといてあやせネタを書くべきか

411:名無しさん@ピンキー
11/07/08 00:07:16.71 3VHw53EN
キャラスレの全年齢妄想ではとまらなくなってこちらに来ました。
公式ツイッターの上海旅行ネタから、とは言っても
桐乃と京介がエッチするだけの話です。

※※※
ここは上海の結構いいホテル。俺は部屋の前で、妹様が着替えを済ませるのを待っている。
何でも俺妹の中国でのイベントということで、俺達は黒猫、沙織と上海に来ているのだ。
昼間の熱烈歓迎が終わり、美味しい夕食をいただいたあとで俺と桐乃、黒猫と沙織とでそれぞれツインの部屋に入った。
さて、のんびりくつろごうかと思ったところで、桐乃が着替えるので少しの間部屋を出ろと言う。
そんなのバスルームでやればいいだろと思ったが、とにかく押し切られる形で俺は部屋を離れた。

桐乃と約束した時間になったので俺は部屋に入る。なぜか電気が消えていたので点けようとすると
「電気は点けないで」との桐乃の声。俺はそれに従い部屋の奥へと進む。

「桐乃……………」
厚手のカーテンが開かれ、ライトアップされた建物の灯りがうっすらと室内を照らす。そこに浮かび上がった桐乃の立ち姿。
一見すると、以前の人生相談の時来ていた寝間着にも見えたが、よくよく見るとそれはいわゆるスケスケなネグリジェってやつだった。


412:名無しさん@ピンキー
11/07/08 00:08:17.07 U5Q+5gLn
「どう、似合うかな?」
桐乃が尋ねるが、俺はしばしの間、桐乃の妖艶な姿に見入っていた。乙女の柔肌、胸の膨らみ、そして……
「ああ、何と言うか、エロ可愛いな、桐乃」
その答えに桐乃がどう思ったかは分からないが、桐乃はさらに話し掛けてくる。
「やっとふたりっきりになれたね、京介。」
それを聞いて俺はまた興奮しちまった。不覚にもリヴァイアサンがむくむくっとかま首をもたげる。それに気付いたらしい桐乃。
「もぅ、京介のえっち…大きくさせちゃって」
「だってなあ」
「でもね、京介。今日はあたしもえっちだから責められないね。それで京介、あの、京介の………」
顔を急に真っ赤にする桐乃。
「どうした?」
「見てもいいかな?京介の、その、ごめん何て言えばいいか自分でもわかんなくて」
ここに来て恥じらいを見せる桐乃な俺はきゅんときてしまった。
「ああ、だったらこう言えよ。『リヴァイアサン』って」
「リヴァイアサンって魔物の名前だっけ?でも、ピッタリな名前かも。
じゃあ改めて、京介のリヴァイアサン、見せてもらってもいいかな?」



413:名無しさん@ピンキー
11/07/08 00:09:37.58 3VHw53EN
※※※
桐乃の目の前で、俺はズボンを下ろす。トランクスを脱ぐ迄もなく、不覚にも元気なリヴァイアサンが隙間から飛び出していった。
「うわあ……」
「もしかして、キモいとか思ってたりするか?」
「ううん、大丈夫。触ってもいい?」
俺が頷くと、桐乃の掌がリヴァイアサンを包み込む。
「リヴァイアサンが、ピクピクしてるよ」
そういいながら桐乃は掌でしごき始めた。
「痛かったら言ってね」
「大丈夫。自分でやる時はもっと激しいんだぞ」
その言葉に安心したのか、桐乃の手の動きは段々はやくなっていく。
「いい、すげえ気持ちいいよ、桐乃」
「いきそうになったら言ってね。京介がいくところを、この目で見たいから……」
「わかった。もっと激しくしごいてくれ……いい、もういきそう……」
桐乃がその言葉に顔を寄せた瞬間、リヴァイアサンから勢いよく精液がほとばしる。
「きゃあん」
思わず声をあげる桐乃の顔を、容赦なく白濁が襲う。妹に顔射……俺はその背徳感に興奮しちまった。
「すまん、大丈夫か?」
「うん。これが京介の赤ちゃんの素なんだね、なんか、変な味がする……」
口元に垂れたものをぺろりと舐めながら、桐乃はそう呟いた。
桐乃の顔を拭ってやったあと、俺は桐乃にリクエストをした。



414:名無しさん@ピンキー
11/07/08 00:10:14.04 JptHFJ0E










415:名無しさん@ピンキー
11/07/08 00:10:41.27 3VHw53EN
※※※
「この前はさ、桐乃が俺を抱きしめてくれたけど、
あの後、俺もこうして桐乃を抱きしめたいって思うようになったんだ」
俺は桐乃の背後に立ち、身体に手を廻す。
「桐乃、楽にしていいんだぞ」
「うん、わかってるけど、変に緊張しちゃって。やっぱエロゲーとは違うよね」
そんなことを言う桐乃が、今は可愛くて仕方がない。
「桐乃のことを感じたいんだ」
そう言って俺は桐乃の後頭部に顔を近付ける。シャンプーのいい匂いにたまらずクンクンしてしまう。
「きょ…京介、あぁん」
俺がぺろりと舌を出してうなじを舐めたら、桐乃が可愛らしい声を上げた。
それがまたたまらないので俺は耳たぶとかも舐めたり息を吹き掛けたりしてみた。
「あぁん、駄目、駄目ったら、もぅ……」
そんなため息を尻目に、俺はいよいよ桐乃のおっぱいに手を伸ばす。
ネグリジェに手を潜り込ませ、何も着けてない乳房を掌に収める。
「おっぱい、前より大きくなってるな」
「いつとの比較なわけ?まあ、確かに大きくなってるのは否定しないケド」
「もっと大きくなると嬉しいんだけどな」
「馬鹿、変態!」
そう言いながらも桐乃は俺のなすがままに身をまかせている。
「あぁ…京介のいやらしい豊胸マッサージで、あたしのおっぱいどんどん成長しちゃうかも…
陸上とか、モデルとかに影響出たら京介の責任だからね……」
「じゃあおっぱいはこの辺にしとく」
俺は黒いパンティ越しに桐乃の臀部をいじくり廻す。むっちりしたお尻の肉付きは、これで陸上やってんだよなと疑問になりつつも、俺を虜にした。
そしていやらしい指は、桐乃の大事なところをまさぐり始める。
布越しに伝わる、濡れた感触。桐乃が感じてると思うと、指先が段々荒々しくなっていく。
「京介が、弄ってる…あたしのを……あはっ…
エッチな兄貴に痴漢されちゃって、あたしいかされちゃう、いかされちゃうよぉ……ああっ、ああん……」
ぶるぶるっと身体を震わせると、桐乃はがくっと膝をおとした。



416:名無しさん@ピンキー
11/07/08 00:12:16.41 3VHw53EN
※※※
桐乃をベッドに横たえさせて、ネグリジェを捲りあげる。
ここまでも十分エロすぎるんだが、ここで終わりになんて、もうできなかった。
「やべぇ、やばすぎるぜ。桐乃。もう止まんない。このまま、最後まで行っちゃってもいいか?」
一応尋ねてはみたが、もし桐乃が拒んだとしても、今の俺は無理やりにでも桐乃を犯してたかもしれない。
だから、桐乃が応じてくれたのには、正直ホッとしたのだった。

「あぁん、さっきあんだけ顔を汚しまくったのに、京介のリヴァイアサンはもう復活してるよぉ……」
「それもこれも俺の妹がエロ可愛すぎるからいけないんだぜ。じゃあ、いくからな」
早く桐乃が欲しくて仕方ない俺のリヴァイアサンが、桐乃の濡れ濡れなおまんこに侵入していく。
ずぬんっ!
「あっっ!!」
「大丈夫か桐乃、無理すんなよ」
「ん、んッ、大丈夫…かな?あんまり京介のリヴァイアサンが大きいから…
でもいいから続けて、リヴァイアサンで、あたしを犯して!!」
その言葉に流されるままに俺は腰を動かし始めた。
ぬちゅぬちゅといやらしい音が響く。
「あっ、あっ、感じる。リヴァイアサン感じちゃうぅ……」
「ううっ、桐乃の締め付けが気持ちよすぎるぜ」
「やん、あん、あん、リヴァイアサンエロいよぉ……エロエロリヴァイアサンで、もぅ、たまらないの」
「くっ、桐乃、もう出そうだ」
「えっ、あっ、ああっ」
俺は間際に腰を引いて身体を起こすと、びゅびゅっと飛び出た精子が桐乃の身体に飛び散る。
「ああん、京介の精子が、熱いよぉ……」



417:名無しさん@ピンキー
11/07/08 00:13:47.79 3VHw53EN
※※※
「さっきはあたしが京介に犯されちゃったから、今度は、あたしが京介を犯すんだから」
そう言うと桐乃は横たわる俺の腰のうえにまたがった。
「ホント、いやらしいリヴァイアサン、でも大好き。京介と、京介のリヴァイアサン……」
桐乃は腰を落として、リヴァイアサンを受け入れる。俺もたまらず腰を突き上げる。
「ああ!!奥までずんってきちゃってるよぉ…いやん、いやん…激しいの、でもイイ、激しいのイイっ!」「おい、そんなに激しいと、こらえきれずに出しちゃうぞ」
「お願い、今度は中に出して!!京介のリヴァイアサンを全部受け入れるから」「いやまずいだろ」
「イイ、いいから」
「あっ、ダメだ」
しかし桐乃は俺を押さえつける。
「そのまま、そのまま京介の精子を注いぢゃって!!あっ、イク、イッちゃうう!!!」
「ああっ、桐乃!!!」
そのまま精子は桐乃の中にとぶどぶと注ぎこまれていった。



418:名無しさん@ピンキー
11/07/08 00:15:52.46 3VHw53EN
※※※
桐乃に中出ししてしまったことで俺の理性は飛んでしまっていた。もうどうなってもいい。
俺はひたすら目の前の桐乃を貪ることしか頭になかった。
「桐乃がここまで淫乱妹とは思わなかったぜ、こうなったら精根尽き果てるまで桐乃を犯しまくってやるからな」
「あたしのことばかり責めても駄目だからね。京介のリヴァイアサンだっていくらあたしを犯しても固いままなんだから」
俺は何がなんだかわからないままに腰をふりまくっていた。
桐乃の喘ぎ声が快感になっていた。桐乃にしても俺になされるままだしな。
「ああん激しいよぉ……感じちゃう、感じちゃう…でもこれで京介の子供ができるね」
「えっ??」
「こんだけ京介に気持ちよくされて、そして京介の子供できるなら、あたし、どうなってもいい……」
「桐乃……」
「京介、お願い、あたしをイカせて、そしてあたしを孕ませて……」
俺はふと我にかえった。そして自分の快楽だけに溺れてたのを反省した。
桐乃の思いに気付くと、より桐乃が愛おしくなってたまらなかった。
「桐乃、好きだよ。愛してる。だから、だから俺の子を孕んでくれ!!」
「うん、うれしい。あたし受け止めるから、兄貴の精子、いっぱいちょうだい……」
「おりゃああっ」
俺はこれまでになく激しく腰を桐乃に打ち付けた。
「ああん、イクイク、京介のリヴァイアサンにイカされちゃう……孕んじゃうぅ……ああっ ああっ 兄貴大好きぃぃ!!!!」
ほとばしる精子が桐乃から溢れださんばかりに注がれていく。
俺と桐乃は快感に震えながら果てたのだった。


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