11/07/26 22:49:47.01 opL9SV1A
―自己暗示。
導きだされた解は、いとも容易く迷える三つのピースを適所へと嵌め込んだ。
間違いない。これで辻褄が合う。
この子は、自分で自分に暗示をかけたのだ。
特異体質にブーストされた自己暗示により、理性のタガを一時的に外したのだろう。
俺に目を見てほしいと言ったのは、過去にそうやって暗示をかけられたことがあるから。
出来るだけ近い状況を再現して、より高い暗示効果を得ようとしたこの子の企みは、見事成功を納めたワケだ。
(まさか、ここまで気にしてたとは思わなかった……、ってのはいじめた方の身勝手な言い分だよなあ。
どうせもうすぐ暗示は切れるだろうし、仕方ない。受け入れるか、この子の『逆襲』)
すると、思い出したかのように激流がやって来た。
思考で誤魔化していた白濁の蠢動が、今にも俺の腹底を突き破ろうとしていた。
……どうやら受け入れようが、受け入れまいが、あまり関係なかったみたいだ。
「ふふふ、あれぇ、なんだかぴくびくしてきましたよぉ?」
「……ああ、そろそろだ」
「いいですよ、思いっきり出しちゃってくださぁい」
爪が甘いなぁ、と思う。相手の望むままに行動させちゃ、せっかく優位に立った意味がない。ま、お言葉に甘えましょう。
どちらにせよ、俺の辛抱も限界なのだから。
「う……、くぁっ……、……ふぅ」
「きゃっ!」
びくんっ!と一際大きく波打ち、苦しげに呻いていた俺のモノは、溜め込んだ弾を発射した。やがて頂点に達し、勢いを失った白濁液は重力に従い落下する。
ぽとぼとぼと。自分の白い肌を汚すそれを、事も無げにこの子は掬い取って、赤ん坊のようにちゅぱちゅぱしゃぶり、押し黙った。
俺もまた、放出の快感に横たわり息をつく。
迎えた一つの区切りに、互いが弛緩していた。