ファルコムでエロ小説PartⅦat EROPARO
ファルコムでエロ小説PartⅦ - 暇つぶし2ch115:共に歩みぬく意志
11/05/11 00:42:14.24 DrQ5Hyhe
「不審火の処理が終わって、警備が手薄になっていた。事件の起きたところに、再び何かあるとは思わないからな。
それにあんたはパスキューブ家に対するそれのように、貴族や議員といった身分に対しコンプレックスと恨みがある。
隣に共和国議員の邸宅があるのも合わせて、他に候補が思い当たらなかったんだ。」
「ぐ、ぐぐう…。嘘だ、君たちは、確かにバラバラに…。」
「バラバラだろうとぐにゃぐにゃだろうとなんでもなるぜ。リーダーの命令ならよ。」
「チームワークが売りですので…。」

男の歯が軋む。

「言っただろう、全部お見通しだってな。盗聴してたことも、覗き見してたことも、マッチでキャンプファイヤーしたのも、配達員に化けてちょくちょく来ては、様子見にきてたのもな。
だから一芝居うったのさ。」
「それを手帳越しにお願いされるとは思いませんでしたけどね。」
「くそっ、あの時の、あの時のか…!」

男の腕の中、アロネが微笑み、ため息をもらした。

「ああ、あああく、くふ、クフフ…。」
「もう逃げ道はないぞ。人質を解放しろ!」
「フフ…ああ、ウフフ…マニーニ、ごめんよ。僕は高尚な、ヒトではいられないよ。」

不気味に男が笑う。ロイドはトンファーをゆっくりと構えた。

「狙撃班!なんとかポイントは定まらないのか!クソッ!」
「ティオすけ、ここからあの二人に絶対障壁、届くか?」
「ダメです。攻撃魔法も、詠唱が終わる前に感づかれます。」
「ちっ、隙を窺うしかねえな。」

男がゆっくりと、ナイフをアロネの首に押し付ける。彼女の緩んだ表情が、再び恐怖に染まった。

「もう、もう僕は獣になるしかない。君の恋人のために。」

男は銃を握り、引き金に指をかけた。エリィがその顔を睨む。

「クフフ、君も素晴らしい女性だ。マニーニには劣るけれども、恋人想いだ。解かってるよ。さっき銃を取るとき、こっそり安全装置をセットしていたね?」

エリィが顔を背ける。装置を外し、男の口がにやりと歪んだ。

「やめろ、銃をおろせ!」
「ロイドォ、最近の新聞を読んだよ!君は稲妻の様に素早く動けるそうじゃないか。でもね、二人だ。
同時に二人守ることは無理だろう!さあ選べ!君の手で救う側、そして殺す側を選べ!」

狂気を孕んだ雄たけびがあがる。ロイドは、エリィを見た。
ウィンクが返ってくる。
ロイドはトンファーを回転させた。

「マニーニの為にいいいい!」

ナイフが高々と振りかぶられる。アロネが目を硬く瞑った。
ごうと風を切り、トンファーが飛翔した。ナイフが宙に舞う。

「クフゥーンヤハハハハハハハ!僕が!君の『初めて』の相手だァ!」

引き金が強く引かれた。

「ブチ込んであげるよォォォ!」

強く、強く引き金は引かれた。しかし銃は沈黙している。


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