【お焚き上げ】投げSS供養スレ【墓場】 2at EROPARO
【お焚き上げ】投げSS供養スレ【墓場】 2 - 暇つぶし2ch50:名無しさん@ピンキー
11/04/29 08:08:37.78 4oODSZ0x
sage忘れすいませんorz
三角関係に載せようと思ったけど、うまくエロシーンが書けなかったので、糸冬

51:名無しさん@ピンキー
11/04/29 14:19:32.31 Y1KDpuUb
南無南無。成仏しろよ~。

52:名無しさん@ピンキー
11/04/29 22:54:00.22 yx8QAYDE
>>49投げ捨ておつ!

53:名無しさん@ピンキー
11/04/30 12:32:14.49 FECdNcGi
ナイス投げ!

54:牝畜令嬢の首輪
11/05/03 23:32:11.90 AqPCKsGZ

 それは俺が任務である町に来たときのことだった。

 その日、俺は牧場が住処として用意したアパートを訪れていた。そして目的の部屋の前に着いたその時だった。

(─!)

ドアノブに手をかけようとした直前、部屋の中から水音が聞こえた。どうやら中で誰かが
シャワーを使っているらしい。
だがこの部屋は誰も借りていない空き部屋のはずである。ではこの中でシャワーを使っているのは何者なのか。

ドアノブに手をかけるとロックはされておらず、すんなり開いた。
室内を見渡すと、ガランとした殺風景な部屋の中にバッグとトランクがポツンと置かれていた。
部屋の荷物は俺が連絡を入れてから届く段取りだから、シャワーの主の持ち物に違いない。
俺はドアを閉じてロックすると、音を立てずにシャワーのある風呂場の前に移動する。
そして気配を殺し、耳を澄まして中の音に集中した。

「~♪~~♪」

水音に混じって聞こえたのは鼻歌、それも若い女の、だ。
更に流れる水音を聴くことで、女のスタイルや体型、身のこなしなど、だいたい把握できた。
音だけでそこまでわかるのかと、疑問に思うだろう。しかし工作班に務める
工作員にとって、限られた手がかりから最大限の情報を引き出すのは基本中の基本である。
シャワーの主はまだ出てこないだろうと判断した俺は場所を移し、バッグやトランクを調べてみた。
中身は女性ものの衣装に下着、制服に幾つかの小物と財布、そして学生証。
それらを見て判断しえたのは、牧場に敵対する組織の一員ではないというところまでであった。

シャワーの水音が止んだ。代わってタオルで身体を拭く音がする。
俺は風呂場入り口近くの死角に身を潜めた。

「あ~~、安っぽいシャワーだったけどサッパリしたぁ~~」
そう言いながら風呂場の戸を開け現れたのは、身体にバスタオルを巻いた茶色がかった長い髪の少女だった。
俺はすかさず左手で彼女の口を塞いだ。
「ふグッ?!」
みぞおちに拳を叩き込んだのは同時だった。
腹部を抱えてよろめく少女の首筋を手刀で打ち、気絶させる。
意識を失った少女がドッと倒れ込むと、乾ききってない艶やかな髪が床に広がり、衝撃で
瑞々しい肢体からバスタオルが解けた。

足下に横たわる半裸の少女を見下ろしながら、事の次第を報告すべく俺は携帯を取った。

55:牝畜令嬢の首輪
11/05/03 23:32:43.93 AqPCKsGZ

「すみません、マルコウの1019ですが、担当に繋いでもらえませんか? ちょっと問題が発生しまして…」


 それから約1時間後、引越業者に扮した同僚たちがアパートにやってきた。
「よう、部屋に来たら裸の女が待ってたって本当か?」
「まるでギャルゲーみたいだな、うらやましいぜ、おい」
「で、その娘どうした?もう犯ったか?」
「あのな~、それより先に教えることがあるだろ!」
冷やかす同僚たちを制し、俺は要件を切り出す。
「ああ、お前の部屋にいたその娘な、やはり小野寺桜子だったわ」
「なんでそんなお嬢様がこんな安っぽいアパートの空き部屋に勝手に入ってたんだ?」
「どうもこの桜子ちゃん親父と喧嘩して家出してたみたいでね、恐らくホテルだと居場所がバレると思って
ここに転がり込んだんじゃないか、だとさ」
「へえ、そうなんだ。にしても、ずいぶん調べるの早いな」
「小野寺家の内部にもいるんだよ、俺たちの仲間とか協力者とかさ。今度のことも
そいつらが上手く誤魔化してくれるさ」
「そりゃありがたいな。で、この桜子お嬢様はこれからどうすればいい?」
「ああ、それなんだがな…」
説明していた同僚が話を続ける。
「お嬢様は牧場に連れてくことになった」
「え?いいのか、小野寺の令嬢にそんなことして?」
「理由はさておきこれは命令だからな。で、今お嬢様はどうしてる?」
「動けなくして押入れに入れてある。見るか?」
「ああ、ぜひ見たいね」
「わかった」

桜子お嬢様を確認すべく同僚たちが押入れの前に集まる。
そして全員の目の前で俺は押入れの戸を開けた。

「おお~~」「ほう、これは……」「たまんねえな!」
同僚たちの視線が押入れの中に集中する。
彼らが見つめる先には手首と足首を繋がれ、スタイルの良い肢体の上にバスタオルを被せられた桜子が
仰向けに横たわっていた。
今だに意識を失ったままであり、目を伏せ寝息を立てている姿は愛らしいものだった。
「なあ、やっぱり見たのか? 胸とかアソコとか…」
「そりゃある程度は仕方ないだろ、裸なんだから」
「じゃあ触ってみたか?揉んだりとか舐めたりとか挿れたりとかさ…」
「しねぇよ!」
俺は鑑賞タイムを早々に切り上げると、同僚たちに仕事を急かしたのだった。

56:牝畜令嬢の首輪
11/05/03 23:33:19.66 AqPCKsGZ

 やがて引越作業を済ませると、同僚たちは桜子を回収して牧場に帰っていった。
牧場が彼女をどう扱うか気にはなったが、俺は明日からの仕事の準備をしなければならなかったし、
それに、牧場に連れていかれた女がどういう目に遭うかはだいたい想像はつく。
お嬢様にはちょっとした冒険だったのかもしれないが、転がり込んだ先が悪かった。
まあせいぜい可愛がってもらえばいい、最悪でも決して命を奪われることはないのだから。

 夕方頃、ようやく作業を終え牧場とのネット回線が繋がる。するとさっそく牧場からメールが送られてきた。
差出人は主任だった。

“本日はご苦労様だった。思わぬ先客がいたようだが、作業も無事済んで何よりだ。”
“明日からの仕事、ぜひ頑張ってほしい。ところで、桜子お嬢様がどうなったか気になるかな?”
“興味があるなら下のアドレスから調教室の実況モニターを見るといい。”
“では健闘を祈る…”

メールには調教室を監視する実況モニターにアクセスできるアドレスが載っていた。
今日すべき仕事は全て片付いたし、後は明日に備えて休むだけである。調教班に嬲られ悶え
泣き叫ぶ桜子お嬢様を鑑賞するには何の障りも無い。
しかし、俺は画面を眺めながらある考えに耽っていた。

何故牧場は小野寺桜子を牧場に連れて行ったのか。
組織の仕事に携わっている俺が言うのもなんだが、牧場は決して行き当たりばったり、手当たり次第に
捕獲などしたりしない。
牝畜の捕獲は入念な計画と準備の下に行われており、任務の遂行上、やむなく拘束した場合でも、
牧場の関与や存在を悟られないよう隠蔽工作を施した上で解き放つのが原則であった。
だが今回は拘束したところを即入荷である。著名な財界人の令嬢をこんな乱暴なやり方で捕獲して牧場は
一体どう取り繕うつもりなのか、それを考えると不安と苛立ちを覚えずにはいられなかった。
と、その時、俺は同僚のある言葉を思い出した。

“小野寺家の内部にも協力者や仲間がいる”

そしてそれはある仮説に変わってゆく。
桜子お嬢様は家出先で捕獲されるようハメられたのだ、と。
よくよく考えればここは牧場の用意したアパートである。彼女が来るのを予期していたなら
あらかじめ部屋を開けていてもおかしくない。

57:牝畜令嬢の首輪
11/05/03 23:34:47.06 AqPCKsGZ
俺にとってはサプライズだったが、これは最初から仕組まれていたことだったのだ。もちろん
これは仮定ではあるが、他に納得しうる理由を思いつかない以上、詮索したところで仕方がない。
俺は考えるのを止め、調教室の実況モニター画面にアクセスした。


 それからまたたく間に時は流れ、1ヶ月が経ったある日。

「先生さようならー」
「おう、気をつけて帰れよ!」
教室から出る生徒たちの挨拶に笑顔で応える。
俺は今、丸井高校という学校で教師をしていた。
欠員した教師の穴埋めという形で丸井高校に勤務することになり、今では教員や生徒たちと
すっかり顔馴染みとなった。
もちろんこれは表向きの話、俺の任務は教師の立場を利用し、牧場の必要とする情報を入手することである。

日も暮れ、夕焼けが校舎を紅く染める頃、俺も業務を済ませ職員室を後にした。
そして帰途に向かう足が校門を抜けたその時、突然声をかけられた。

「よっ!今お帰りか、先生?」
それは俺の牧場での上司で、工作班主任だった。
「しゅ、主任…なんでここに…?」
「ちょいと話したいことがあってな、電話やメールじゃアレだから来たんだがな、」
ヨレヨレのコートを羽織った冴えないオヤジはシルバーグレーの頭を掻きながら話し続けた。
「せっかくだから一杯やろうか。もちろん俺のおごりだ。いいよな?」
「は、はい」
「よし、じゃ行こうか!」
話とは、恐らく任務が次の段階に入ったことについてだろう。
鼻歌を交えて御機嫌そうな主任の後に付いて行った先は、とある居酒屋だった。
俺たちはさっそく座敷の一部屋に案内された。

「かんぱーい!」
 掲げた2つのジョッキを合わせて鳴らし、互いに金色の奔流を一気にあおる。
「いや~仕事の後の一杯は格別だなぁ、おい!」
「ええ、まったくです」
俺と主任は快采を上げながらビールを飲み干した。そして一息ついて、俺は主任に切り出した。
「主任、話とは何なんでしょうか」

「話し、か…」
主任は広げたメニュー表を持ったまま俺の方を見た。
「お前、ここに来たときに女の子捕まえたの覚えてるよな?」
「はい、」
「その子なんだが、牧場から放すことになった。ただし外での首輪が要る」
「首輪…ですか」
「そうだ、首輪だ」
俺を見る目がいつしか有無を言わさぬ厳とした眼差しになっていた。

58:牝畜令嬢の首輪
11/05/03 23:35:21.73 AqPCKsGZ

首輪、牧場ではそれは二つの意味を持つ。一つは牝畜の首に架せられる装着具、もう一つは
特定の牝畜の監視、監督、管理を任される役のことである。

「………」
「お前、あの子の首輪にはなってくれないか? 俺はお前が最も適任だと思うんだがな」
主任がこう言い出したら部下の俺に選択肢など無い。現在の任務に加え、首輪の役は
決して容易い仕事ではない。牧場の外ならなおさらだ。しかし工作班、通称『マルコウ』の
工作員に失敗は許されない。全力を尽くして当たるのみである。

「……ところで主任、俺以外の候補は今どれくらいいるんですか?」
「そうだな、小野寺の内部や丸井高校の連中も合わせて数十人ってとこかな」
「そんなにいるんですか! ……いやはや、こりゃ牧場にいるのとあまり変わらないですね」
「そうだ、俺の目が節穴でなければまず失敗などしない。お前ならやれると信じてるよ」
主任への質問は任務を承った意を表すものである。
俺以外の首輪候補はそのまま任務をサポートする役割を担ってくれる。まさに桜子お嬢様には
逃れる場所は無し、である。小野寺家に帰ったところで、桜子お嬢様は俺という首輪を通して
牧場に奉仕させられる、そういうシナリオなのだ。

「……わかりました。主任直々のご指名なら、なんとしても期待に応えましょう」
「そいつぁたのもしいね、だったら大いに景気づけてやらにゃあいかんな」
「お任せします」
「よし、じゃあ今夜は飲もう、飲もう!」
そして主任と俺は大いに杯を酌み交わしたのだった。


 アパートに着いたのは夜の10時を回った頃だった。
店を出るとき、俺も主任もほろ酔い加減だったが、正体を無くすほどには至らなかった。
俺は部屋に入ると、早速デスクに向かいパソコンを立ち上げ、いつものアドレスにアクセスした。

“モニター実況:第8調教室”

画面に映されたそこは、小野寺桜子が監禁されている部屋だった。
現在、コンクリート作りの殺風景で薄暗い室内の中に、何人かの男の姿が見える。
彼らは調教士である班長の下、牝畜の調教に従事しているスタッフだった。
そのスタッフらに囲まれた中に、一人の少女の姿が見える。
彼女こそ、1ヶ月前に俺の部屋に上がり込み、そこから牧場に拉致された小野寺桜子であった。

59:牝畜令嬢の首輪
11/05/03 23:35:54.86 AqPCKsGZ

『んあ…ハァ…ハァ…ぁふぅ、ふぁあ…』
『ほらほら桜子ちゃん、ちゃんとチ○ポナメないとダメじゃないかw』
『そうそう、もうすぐお家に帰れるからって気持ちもマ○コもユルユルにしちゃダメだぞ♪』
『真面目にやらないと、またしばらく俺たちと遊んでもらうぜw』
『あれ?もしかしたら桜子ちゃん俺たちとお別れするのがサビシいのか?』
『おおっ!?そうなのか!?まあ毎日可愛がってやったから、俺たちに愛着でも湧いたのかなwww』
『ひッ、ひらうッ!!そ、そんらわへ、なひィおぶぉッッ?!』
『しゃべるよりチ○ポナメるか、くわえてしゃぶる!!』
『ぉお…、おご、ぉぶ、ぶぇええ…』

 スタッフの剛直を喉に突っ込まれ、苦しげにえづく桜子。
その背後からはもう一人のスタッフが桜子を犯していた。
そのスタッフは桜子のオンナを奥まで貫き、腰を密着させた状態でグラインドや突き上げを
織り交ぜながら桜子を責めていた。

桜子は調教室に監禁されてからはずっと全裸のままであり、彼女が身に付けていたのは
牧場に架せられた首輪だけだった。
そして今は目隠しをされ、荒縄に乳房を締めつけられ、両腕を後ろ手に縛られた
格好でスタッフに奉仕させられていた。
汗に濡れた白い肌は白熱電球の明かりを受けて艶やかに輝き、スタッフが腰を使うたびペニスに
蹂躙される膣内からとめどなく染み出る滴りが、桜子の内股から足下に、垂れて広がる。

『しかしもう1ヶ月なんだ、なんかあっという間だったな』
『でも桜子ちゃんはすっかり変わったよな。最初はオチ○○ンなんて見るのも嫌がってたのに、
今じゃとても美味しそうにしゃぶってるしw』
『んぶ…ぶふ…!ぅうう…!』
『オマ○コもずいぶんこなれてきたし、体つきもこんなにエロくなっちゃったしさwww』
『ぅうッッ!』
傍観していた別のスタッフが横から桜子の乳房を鷲掴みにする。
十代の瑞々しさと適度な肉感をもった形良い膨らみが、男の手の中でグニグニと揉み転がされてゆく。
『おお?締まりがさっきよりよくなったぞ!おっぱい揉まれて感じてんのか、この淫乱!』
『男の部屋にバスタオル一枚で上がり込むお嬢様だからな、根っからの淫乱に違いないさw』
その言葉に、それもそうだと桜子以外の全員がゲラゲラ笑いたてる。

60:牝畜令嬢の首輪
11/05/03 23:36:19.16 AqPCKsGZ
当の小野寺桜子は目隠しをされて口いっぱいに剛直を挿れられているせいで表情が
よくわからなかったものの、屈辱と悔しさに打ち震えている様子はしかと見てとれた。

『あ~俺そろそろイキそうだ、桜子ちゃんの中でイッてもいいよね、ねぇ桜子ちゃん?』
『俺も桜子ちゃんの口ん中にぶちまけたくなってきたよ、桜子ちゃんの好きなチ○ポミルクをさ♪』
『ぉお゙お゙ッ!? お゙ッお゙お゙お゙ぼッッぼォオ゙オ゙オ゙オ゙~~ッッ!!』
桜子の口を、膣を犯す剛直の動きが激しくなる。
緊縛された肢体が苦しげに身をよじらせるが、スタッフらはそれを押さえつけて更に腰を使う。

『いくぞ、いくぞ、さあチ○ポミルク飲めええええ~!!』
『オ゙ゴァア゙ア゙ァア゙ァア゙ァア゙ア゙~~!!!!』
先に達したのは口を犯していたスタッフだった。
スタッフは桜子の髪を掴んで引き寄せ、口の中に限界まで突っ込んで精を放った。それから
すぐに、膣を犯していたスタッフも桜子の中で達し、深く腰を突くや、そのまま射精の快感に体を震わせていた。
しかし桜子の喉に満足したスタッフが手を緩めた次の瞬間、桜子は剛直を吐き出し、
床に向かって激しく咳き込んだ。
『ブハァッ!!ヴエ゙エ゙エ゙エ゙ッッ!!ゲホッ!!ゲホッ!!ゲエ゙エ゙エ゙エ゙━ッッ!!!!』
『おいおい桜子ちゃ~ん、なんで吐くんだよ、すぐ飲みやすいように喉の奥に出したのにさぁ、』
『そりゃお前のザーメンがマズかったんだろwいつもなら舌で転がしてゴックンするんだから』
『バカ言うな、こないだは皿にぶっかけた俺のチ○ポミルクをキレイに舐めたんだぜ!』
『もしかしてさ、精子じゃなくて小便出したんじゃね?』
『そりゃないわ~~ザーメン大好き桜子ちゃんもガッカリだぜ~~』
『んなわけあるか、アホ!!』
苦しげに咳き込む桜子をそっちのけで言い合うスタッフたち。しかし口を犯していたスタッフが
射精していたのは、桜子が吐き出している白く濁ったドロドロの粘液からして明らかだった。

『やれやれ、しょうがないな。お口直しに俺のを飲んでもらおうかな』
いささか呆れた感じでつぶやいたのは、桜子を背後から犯していたスタッフだった。
スタッフが腰を引くと、コンドームを被ったペニスが桜子の中からヌルヌルと現れた。
淫液に塗れたペニスのその先端は、溜まった精液でピンポン玉のように丸く膨らんでいる。

61:牝畜令嬢の首輪
11/05/03 23:36:53.44 AqPCKsGZ
スタッフはコンドームを抜き取ると、桜子のアゴをつかみ、開いた口から舌を突き出させた。
『さあ桜子ちゃん、桜子ちゃんのオマ○コにしごかれて出てきたチ○ポミルクだ、よく味わって飲むんだぞ』
『ケホッ、ケホッ…んぁ、ァァ…ふぁぁ…!』
アゴをつかむ手に頬を圧迫され押し出された舌に、コンドームから白濁の液体がしたたり落ちる。
若干黄色がかったそれは、比喩ではなくボタボタと桜子の舌の上に乗り、ゲル状の小さな盛り上がりとなってゆく。

『ほうら、全部乗せてやるからちゃんと舌を出してろよ桜子ちゃん』
『ぉあ…ぉぉ…ぉッ…ぉッ…ぁおおおッッ…』
舌で精液を受ける桜子の表情が微妙に歪む。
それもそうだろう、喉奥に射精された分に加え、舌に乗せた精液の臭気が鼻に充満しているのだから。
間もなくコンドームの精液は出尽くしたが、桜子は舌にザーメンを乗せたまま“おあずけ”の状態を強いられていた。
『よしよし、ちゃんと“おあずけ”できてるな、エラいぞ♪』
『でも牧場から放したらせっかく覚えた“おあずけ”も無駄になるんだよな、それってもったいなくね?』
『彼氏だか結婚相手にでもやればいいんじゃないか?きっと喜ぶと思うぜw』
『それもそうだ、淫乱桜子ちゃんならそれくらいのサービスやってくれるよな!』
『だよなー』
『『『ハハハハwww』』』
『よーし桜子ちゃん、もうザーメン飲んでいいぞ。よくモグモグしてゴックンするんだぞ』
スタッフの許しを受け、桜子は精液の乗った舌を下げると、口の中で咀嚼を始めた。
唇は閉じていたが、ニチュニチュと上がる音と顎の動きで、精液を味わっている様子がよくわかる。
この咀嚼は屈従を示させるだけでなく、精液に唾液を絡ませ、飲みやすくするためだともいう。
もっとも桜子が精液を飲まされるのは口だけで、膣や肛門は必ずコンドーム着用、中出しは禁止されているのだ。
妊娠させないのならコンドーム以外にも方法は色々あるはずだが、あえて中出しを禁じたのは
班長に思うところがあったのか、あるいは上からそういう指示があったからか。

ゴクッ…ゴクン…

白い喉を鳴らし桜子が精液を飲み下す。
一見、従順に飲んでるようであったが、その表情や仕草の様子から、桜子が必死に
堪えているのは誰が見ても明らかだった。当然、スタッフどもも気づいているだろう。

62:名無しさん@ピンキー
11/05/03 23:41:00.24 AqPCKsGZ
本当はもっと続くのだけれど、モチベーション的に不安なのと他に書きたいネタが出来たため、投げることにしました

63:名無しさん@ピンキー
11/05/03 23:44:21.30 AqPCKsGZ
レス追記。このSSは二次元キャラを牧場で飼い慣らす妄想スレに投下する予定でした。
スレ汚しすみません

64:名無しさん@ピンキー
11/05/03 23:44:40.68 r47Ng/dV
リアルタイムで読ませて頂いたが、
ここまでとは、いや、もったいない……
続き…といいたいが、

ナイス投げ!!

65:名無しさん@ピンキー
11/05/04 10:45:48.32 Sp9M9lSm
ナイス投げ!
正直ここまででもごっそさんですって感じだわ。

66:versus
11/05/10 14:42:38.85 +MxfjyFf
すいません、投げさせていただきます

******************


 窓際のソファに腰をおろし、夏海はぼんやりと外を見つめていた。その体に纏うのは、薄物の
ガウンと下着だけという、まるで娼婦の如き姿である。その格好で、ただひたすらにこの部屋の
主の気まぐれなおとないを待つ身となって、すでに一週間近くが経過していた。
 ほう、と夏海が物憂げな溜息をガラスへと吹きかけた時、生体認証でロックされた扉が解錠さ
れる音がした。
「士?」
 この部屋に入れる人間は、限られている。必然的に、来訪する確率が最も高い相手の名を口に
した夏海は、扉を開けて入ってきた人物の姿を捕え目を見開いた。
 黒いトレンチコートに、薄いピンクのニットと細みの黒いジーンズを合わせたその人物の首に
は、鮮やかなマゼンタカラーの二眼レフカメラがかかっている。
「そういや、そんな風に呼ばせてたな」
 呼び捨てで呼ばれたことで遠い記憶を呼び起されたのか、士は自嘲するように小さく唇を歪め
た。見た目こそこの部屋の年若い主と同じだが、その面差しは幾分大人びている。何より、その
首にかかったカメラに残った小さな傷が、目の前に立つ相手の素性を物語っていた。

 一度士自身の手によって壊され、それをユウスケが必死に直した、世界にたった一つのカメラ
だ。

「士く、ん……?」
「悪かったな、時間を超えるのに手間取った」
 後ろ手に扉を閉めた士はゆっくりと夏海に近づくと、ソファの肘かけに手をついた。上から覗
きこむようにして夏海の顔を見つめ、そっと頬に掌を添えた士は、その瞳を悲しそうに細めた。


67:versus
11/05/10 14:44:08.60 +MxfjyFf
「少し痩せたな……まあ、あの時はかなり無茶させたし、仕方ねぇか」
「士くん、記憶が……?」
「ああ。お前とは別の時間に吹っ飛ばされたが、おかげで全部思い出した」
 悪かったなと、そう言って士は夏海を抱きしめた。ようやく巡り合えた悦びに、夏海は士の背
に腕を回すと強く抱きついた。安堵から零れる涙で頬を濡らし、肩を震わせる夏海の頭を何度も
撫でながら、士もまた深く長い吐息を吐きだす。
 しばらくの間、再会の喜びに浸っていた二人だったが、その時間はすぐに破られることになっ
た。
「………来たな」
「え?」
「お前は何も言うな」
 鋭い声で釘を刺す士に、夏海が疑問の声を上げると、ほぼ同時にまたしてもドアのロックが解
除される音がした。直後に蹴り破るようにしてドアを開け飛び込んできたのは、大ショッカーの
大首領であるもう一人の士だった。
「随分慌ててるみたいだな、大首領様」
「てめぇ、何者だ?月影が俺を見間違えるはずねぇ……どうやって騙した!?」
「別に誰でもいいだろ?お前は小夜と自分以外、どうでもいいんだからな」
 そう言って、士はわざと夏海を腕の中に抱き寄せると、過去の自分を嘲笑うかのように唇を歪
めた。過去と未来の士が対峙するという異様な事態に、夏海は士の胸の中で思わず息をのんだ。
 普段は淡白で薄情を装っている士ではあるが、過去の士の性格が物語るように、その本性がか
なり激しいことを夏海はよく知っている。

68:versus
11/05/10 14:46:27.17 +MxfjyFf
「そいつを離せ。それは、俺のモノだ」
 ぎり、と奥歯を噛みしめた過去の士が、悠然と構える士の姿を激しく睨む。その視線の鋭さに
夏海が怯えたように体を硬くすると、士はさり気ない動きで夏海の体を背後へと押しやった。
「お前みたいなロクでもない奴に、こいつはやれねぇな。ヤりたい盛りのガキならガキらしく、
マスでもかいてろ」
「ふざけんなっ!」
 自らと同じ姿をした士を目の前に、相当気が立っているらしい過去の士は、言うが早いか一息
に距離を縮めた。しかし士は、下顎角を狙ってねじ込む様に叩きこまれた拳を軽く弾き、無言で
その腹部に容赦のない蹴りを入れた。
「ちょっ……士くん!?」
 容赦の欠片もない士の攻撃に面食らった夏海が、思わず叫ぶ。しかし士は、酷く冷たい眼差し
で過去の自分を見下ろしていた。
「気にすんな。これぐらいでくたばるほど軟な鍛え方はしてねぇ」
「そういうことを言ってるんじゃありません!」
 慌てて過去の士へと駆け寄ろうとする夏海の腕を掴み、士はぎらぎらとした目で睨み上げてく
る過去の自分を睥睨した。
「どうした、もうお終いか?」
「なめんな……っっ!」
 本気で怒りを覚えているのか、過去の士はいきなりバックルを腰に当ててベルトを巻くと、デ
ィケイドのカードを掲げた。その姿を見た士は、慌てる様子もないどころか、挑発するように鼻
で軽く笑った。

69:versus
11/05/10 14:48:28.01 +MxfjyFf
「そんな出来損ないのオモチャでどうする気だ?」
「ふん。大した減らず口だが、すぐに塞いでやるさ」
「やれるものならやってみろよ。なぁ、お偉い大首領様?」
「……の野郎!」
 変身という掛け声と共に、バックルから電子音が響きディケイドの装甲が現れる。一瞬にして
間合いを詰めたディケイドがライドブッカーを横なぎに振り払うのを見た夏海が、悲鳴にも近い
声を上げる。
「やめて!!」

 生身の体へと叩きこまれたライドブッカーの刃は、しかし士の体を切り裂くことはなかった。

「なっ……!?」
 左腕一本でライドブッカーを受け止めた士に、過去の士が驚愕する。夏海が腰を抜かしたよう
に崩れ落ちるよりも早く、やはり電子音が低く響いた。
「生憎だな。こちとら年季が違うんだよ」
 ライドブッカーの一撃を受け止めた腕だけを先に装甲で覆った士は、そう言い捨てるのと同時
に一気に変身した。全く同じ姿へと変身した士に虚を突かれた過去の士は、後ろへ体を下げると、
信じられないといったように目の前のディケイドの姿を凝視した。


70:名無しさん@ピンキー
11/05/10 14:50:18.45 +MxfjyFf
ここで煮詰まってしまい、最後は変身を解除してガチで喧嘩を続ける二人にヒロインがブチキレて、
それぞれの首に特技のツボ押しをお見舞いするという、見事なギャグオチしか思い浮かびませんでした
結局路線変更して全く別の話にすることにしたので、こっちは供養させてもらうことにしました


ということで、エロなしオチなしのままだが3人とも成仏してくれよ (-人-)ナムナム


71:名無しさん@ピンキー
11/05/10 22:13:55.02 //oqUwVF
>>70投げ捨ておつ!DC版見てないと分からない小ネタだw

72:名無しさん@ピンキー
11/05/12 13:29:59.64 xb9gjo0n
 季節は秋。
 最近酒の飲み過ぎで幻覚を見るようになった。
 今日も数学の授業を受けながら一升瓶を空にしていたら、黒板に書かれた数式が蟲のように動き出した。
 俺は悲鳴を上げて荒れた教室を飛び出したんだと思う。
 そのまま学校も抜け出して、少し小高い丘まで、恐怖から逃げるように走ってきた。

 気づいたら俺は丘の墓地に一人きり。
 周囲には誰もいなくて、眼下から町の騒がしい音は聞こえそうでも、ここは静かな風ばかり。
 チキンハートな俺は何故こんな場所に来てしまったのか、分からないまま後悔して、出口を探す。
 ただ足取りが覚束無い。酔いが相当回っているのか、理性が所々途切れる。
 歩いても歩いても石の墓。

 その内、俺の目の前に、ぽつんと何かの気配があることに気づく。
 あまりに忽然と現れたように感じた、それは女の子だった。
 じゃり、と小石交じりの草道の先に、変わった形の墓石が行き止まりのように置かれていて、そこに座り込んでもたれている。
 艶やかな色をした着物姿に、頭は妙な形と色をしていた。
 ああ、パンプキンヘッド。

 黙って女の子を見つめていると、
「……何?」
 関西訛りの発音で、ハロウィンお化けみたく目と口が刳り貫かれた面を向けてくる。
「ここで何してんの?」
 本当は気味が悪かったけど、どうせまた幻覚に違いない。

 女の子の頭はカボチャの被り物と半ば同化している。
 そして、返答無しに俺の方をじっと見つめている。
「……」
「…ん?」
「……ガオッ!!」

 ぬおう、とか変な声が出てしまった。
 いきなり大声で脅かされるとは、思わず尻餅突きそうになったよ。
「…はー。急に脅かすない」
「……」
 こうして構っていても埒が明きそうもないので、来た道を戻るか。

 立ち去ろうとしたら、女の子の動く音がした。
 振り返ると、立ち上がって俺の後までやって来た。
「……見エルンヤ?」
 小さくて透き通った感じの声で喋ると、またしばらく間隔を空けて、続ける。 
「……ウチ、迷子ヤネン」

 墓地に迷い込んだ挙句、迷子に遭遇するとは高校生らしからぬ体験。
 酒のせいか、頭が重たい。
「俺も迷子ちゃんなのよ」
 そう教えると、少しがっかりしたように溜息を吐いた。
 今日は思ったよりも悪酔いしてる気がする。

 段々と気分が不安定になる中で、狭い道を歩く。
 まっすぐ行って、壁にぶつかったら壁沿いに左か右か、ずっと進む。
 すると、何故か同じ場所に帰って来た。これは綺麗なピクシートラップ。
 女の子も諦めずに、ついて来る。
 大人しいもので、何にも言ってきやしない。

 休憩したくなったので、適当な場所に腰掛ける。
 もう授業は終わっている頃かな。つまらない呪いのような高校算数。
 裏番のやっさん、放課後アホ高に襲撃かけるとか言っていたけど、それまでに帰れるだろうか。
 兵隊要るって話だったから、ばっくれでもしたら後々面倒なことになる。
 それに、やっさんにはラーメン奢って貰った恩もあるしな。

73:名無しさん@ピンキー
11/05/12 13:32:35.29 xb9gjo0n
 ふと、俺の体を影が覆っていることに気づく。
 視線を上げると物々しい甲冑姿の人が俺を見下ろしていた。
「グレイブヤードに何用だ小童」
 グレイブヤードだなんて、和装の割に洒落たことをいう兵(つはもの)だ。
 経年劣化の臭いが結構キツい。

「別に」
「ここが我が一族の眠る場所と知って、座しておるのだろうな?」
 空気が冷たい。アルコールが入ってなかったら、マジで寒いくらい。
 と、鈍く擦れるような音がして、そいつが動く。
「良かろう。ならば今ここで野晒しに処すまで」

 酷く錆びたような刀を目の前で抜くと、甲冑が構えてみせた。
 思わず右腕をかざしてしまって、それから時空がかなり歪んだ気がする。
 ゆっくり、走馬灯みたいに、それは容赦なく、
「……!!」
 俺の体を丸ごと持っていくように、斬り込んだ。

 痛みは感じなかった。ただ、体が空ろで軽い。
 俺は多分それから、気を失っていたんだと思う。
「―あ、う?」
 地面に這いつくばっていた。
 手で探ろうとしたけど、右手が、無かった。

 嘘だろと思ったけど、本当に無い。
 麻痺しているとかじゃなくて、でも出血も痛くもなくて、初めから無かったように、無いだけ。
 もう一つ。
 右目の視力が完全にやられていた。
 こっちも触って傷がある訳でもないけど、何も見えなくなっていた。

 まだ酔いは残っているけど、頭は痛くなくなった。
 何とか起き上がろうとすると、俺の視界が陰る。
「……」
 影はじっとこっちを観察しているみたいで、顔だけ向けてみたら、女の子がいた。
 カボチャの顔が皮肉っぽい。

 起き上がって、これからどうしたものかと考える。
 ふと、右手がある錯覚に陥る。右目で何かが見えるように感じる。
「はあ」
 何も考えたくないから、代わりに溜息が出た。
 そして女の子は俺の傍にはいるけれども、やっぱり何も言わない。

 とりあえず俺は生きているから、出口を探す。
 空は曇り、薄ら霧がかってきた辺りは、ちと本気で寒くなってきた。
 で、散々歩き回ったけど、ここから出られない。
 その上、目ん玉と手まで無くして、もうどないせぇっちゅうんじゃ。
 疲れた。このまま眠るように死ねたらそれが良い。

 また誰かの墓に背もたれして、休憩する。
 ふと右のポケットを左手で探ると、飴玉が入っていた。
 今朝駅前で配っていたのを貰った奴だ。ピーチ味、と書かれている。
 何も無いよりマシか。食っとく?
 でも、飴玉ね。

「食う?」
 隣に屈んでいる女の子に、試しに差し出してみた。
「……コレ、何?」
「飴ちゃん」
 飴ちゃん知らないなんて、冗談。

74:名無しさん@ピンキー
11/05/12 13:35:23.61 xb9gjo0n
 女の子は飴玉を両手に乗せて、興味深そうに見つめている。
「……コノ石、ドナイシテ食ベルン?」
「あー。包みを開いて、舐めてみ」
 すると言う通りにしてくれた。
 ただし、カボチャの口からお化けのベロ出してな。

「……甘イ…セヤケド、硬イナア?」
 それは口の中で転がして味わう物なんだって教えた。
 すると分かったみたいで、ころころ言いながら舐めている。
 さて、お守りもこれくらいにして、どうしようか。
「うっ!」

 突然、頭に鈍い痛みがした。
 視界がぐらつく。アホ校の尖兵に一発ぶられた時と似ている。
 上唇が何か温かい。指で触ってみたら、鼻血だった。
「……っ」
 ダメだ、意識が遠退く。人事不省。

 閉じた場所で死ぬのは、別に何も恐くない。
 俺は極めて平々凡々たる波の無い一時を生きたつもりだ。
 経済ワルとか武闘派とか、そんな面倒臭い柵や縄張り争いから解放されるならそれも良い。
 でも、どうせなら最後は泥酔したまま死にたかった。
 何が何だか分からないことを自覚しながら逝くのって、嫌だな。

 ここは暗い通路。
 空気が冷たく重く、静かで何の物音もしない。
 ほんの僅かな灯火が等間隔に並んでいて、周囲に鉄格子の部屋が並んで見える。
 そして、奥に行き止まるように二つの灯りと、木の板。
「何々…”凶悪犯罪者”」

「誰だ」
 格子の闇の奥から、声がした。
「いやまあ…一言で言えば、迷子」
 すると、せせら笑うような声がした。
「まあ良い。目の前にある、結界符を剥がしてくれないか」

「凶悪犯罪者と書いてあるけど」
「だろうな。ならば、事情を説明しようか。長くなるが聞け」
「面倒臭いんで遠慮。これを剥がせば良いの? はいよ」
 目の前に貼ってあったそれは、シールみたいに取れた。
「…! 話が早くて助かる」

 二つの目を光らせる、ミストのようなものがこっちに来た。
 ミストは格子を楽にすり抜けると、化け猫のような姿に変わった。
「ほう、お前は……ふむ」
「何?」
「…これは礼だ。魂と体を今一時、繋ぎ止めてやろう」

 化け猫は俺の顔と右腕に、引っかくように何か文字を書いた。
「…よし。儂はもう行く。…鼠共め、首を洗って待っておれよ……くくく」
 逃がして良かったのかな? まあ、良いか。
 立ち去る化け猫の背中を見ていると、視界は段々暗くなって、遂に帳に覆われたように、黒。
 重力も変で、どこが上で下か、右か左なのか分からなくなった。

 体が窮屈だ。何か狭っ苦しい。
 左手で、暗闇を手探りする。すると、目の前に邪魔な壁がある。
「?」
 重いけど、押すと微かに横に動いた気がする。
 こういう時両手が使えないのはあれだけど、ずらすように力を込める。

75:名無しさん@ピンキー
11/05/12 13:38:24.16 xb9gjo0n
 細い細い光が、視界に差し込んだ。
 それは壁を動かす毎に少しずつ、月が満ちるように大きくなっていく。
 今気づいた。俺は横になっている。背中にも壁がある。
 これは何だろうと思ったら、何となく分かった。
 俺は、石棺の中に横たわっていた。

 どしん、と音がして蓋が開いた。
 体が凄く重く感じるけど、とりあえず起き上がる。
 ここはあの墓地。
「…?」
 そして、カボチャの女の子が目の前にいた。

 カボチャはじっと俺を見つめている。
「……生キテタン」
 ご挨拶だこと。
「そうみたい。心配してくれてどーも」
 しかし、ああ息苦しかった。深呼吸、深呼吸と。

「……オウチニ帰リタイ」
 困ったね。手に負えないや。
 んなことを思っていたら、女の子は俺の手を取る。
 そして懐から細長いものを取り出して、渡された。
「……大事ナモンヤケド、貸シタル」

 短刀だった。銘、琥珀蝶寿々松。
 護身用かな? よく分からないけど、かなり高価そう。
「これは?」
「……石ノオ礼ヤ」
 こんなん貸してもろてもなあ。

 女の子は、近くの墓に供えてあった、瓢箪酒を拝借した。
 栓を抜いて、俺の右手にかける。
「って、痛っ」
 そして何を思ったのか、切り口から腕の中に、短刀を押し込む。
 痛みはその一瞬だった。変な感じだけど、やっぱり切れているのかな。

「……”擬復”」
 女の子の言葉で、何かが繋がる感覚がした。
 びり、と電気が走って、体の中に何かが侵入してきた。何かが、自由を奪う。
 俺は喉が渇いてたまらなくなり、徐に渡された瓢箪の残り酒を、一心にがぶ飲みした。
 すると、体が焼けつくように熱くなってきて、けれども暴走は収まった。

「はぁ…はぁ…」
 酔えている。全部幻覚なんだから、恐くない。
 右手、使える。右目、見える。
「ここから、出るか」
 何か無性に体を動かしたい高揚感が、やる気を誘う。
 
 喧嘩とか、迷いが無いと意外と物事は上手くいく気がする。
 俺と女の子はいつの間にか、森の中にいた。
 一応、前進したと思って良いのかな?
「……」
 女の子はここが恐いようで、俺の手を握って隣から離れない。

 アルコールを追加出来たおかげで、寒くても保温。
 悪酔いはせず、まずまず心地良い。
 邪魔な木の根っこは乗り越えて、真っ直ぐに進む。
「?」
 少し来て、空気の匂いが変わった。
(もう書くのが嫌になった)

76:若王子先生の解剖学教室1
11/05/12 21:46:47.96 eB9uS7jp
投げさせていただきます。

彼女が卒業して数カ月。
僕は相変わらず羽ヶ崎学園の教師を続け、大学生となった彼女は一流大学の医学部に通っ
ている。
お互い忙しいものの、できるだけ週一回は会う時間を作って、肌を重ねる時間を作るよう
にしている。
最初は痛みと緊張でぎこちなかった彼女も、今はいい反応を返すようになってきた。
今日も、彼女は僕の家にやってきて、くつろぎながらたわいもないおしゃべりを楽しんで
いる。
「もう、大学の授業が本当に難しいんです。」
「そうなんですか?」
「暗記することばっかりで、うんざりします。全然覚えきれなくて…。」
「やや、それは大変ですね。」
「もう!貴文さんったら、他人事みたいに!解剖学とか、本当に大変なんですよ?」
「…わかりました、僕に名案があります。」
「何ですか?」
「君と僕の体を使って、解剖学のお勉強をしましょう。さ、服を脱いで。」
「ええっ!」
「ええっ、じゃないです。教科書のイラストを見るより、実物で学習した方が、はるかに
わかりやすいでしょう。」
「でも…。」
「えっへん、僕だってこう見えても先生です。君を助けるには、これが一番と思うからこ
そですよ。わからなくて困ってるんでしょう?」
「う…。…とりあえず汗を流してきます。」
「そうこなくちゃ。僕と一緒に入りましょう、お風呂に。ね?」





77:若王子先生の解剖学教室2
11/05/12 21:48:13.04 eB9uS7jp
お互い体を洗った後、浴槽に無理やり体を詰め込む。
僕の家のお風呂は、あたりまえだけど狭い。
二人の人間が入るのがやっとで、僕と彼女が入ると図らずも肌が密着してしまう。
でも、こういう場合はその方が都合がいい、彼女が逃げられないから。
僕は浴槽の下側に、彼女は上側でうつ伏せになる。
彼女の背中に腕を回し、背中が冷えないように湯をかけていく。
「さて、小波さん、そろそろお勉強しましょうか。」
「…やっぱり?」
「もちろんです。何のために脱いだと思ってるんですか?」
「貴文さんが,単にエッチしたいからだと…。」
「僕は、可愛い教え子の勉強に協力したいと思ってるだけなのに。ひどいなあ、小波さん
は。」
「…ごめんなさい。」
「冗談です。じゃあ、始めますよ。」
僕と彼女は抱きあったまま、キスを交わす。
「…ふ、ん…、んん…」
唇を密着させて、舌を絡ませる。彼女の口から、かすかな声が漏れた。
「あ、貴文さん…。」
「さて、ここで問題です。舌の運動に関与するのは何神経?」
「えーと、…わかりません。」
「ブ、ブーです。舌の運動をつかさどるのは舌下神経です。脳神経12対は必ず試験に出
るので、覚えておいてください。」
「…はい。」
湯ざめを避けるため、お風呂場での勉強を打ち切り、場所をベッドに移した。


78:若王子先生の解剖学教室3
11/05/12 21:49:11.51 eB9uS7jp
ベッドに横たわった彼女に改めてキスしながら、僕は彼女の胸をまさぐる。
「ぁ、んん…、ダ…」
その柔らかい感触の虜になり、両手で思う存分愛でた。
「ここは何か知ってますよね、言ってみて?」
「む、胸、です…、あ、あ!」
「それじゃダメです。君は医者の卵なんだから、医学用語的に言わないと。」
「にゅ、…にゅうぼう、です…。」
「良く言えました。乳房は、出産後に母乳を分泌することによって、育児を行う機能があ
ります。また、出産後以外に母乳が出ないのは、オキシトシンとプロラクチンというホル
モンが関与しています。調べておいてくださいね。」


79:名無しさん@ピンキー
11/05/12 21:58:31.55 eB9uS7jp
元ネタは某乙女ゲー。
この後、若王子先生がデイジーの体を使って解剖学を講義しながら、
がっつりエロに持っていくつもりだったのですが…。
自分が本スレに投下したSSのせいで、ひどくスレが荒れてしまい、
このテーマで書くのは当分控えようと思ったので投げ。
若&デイジー、完結させてやれなくてすまん。
成仏しておくれ。




80:名無しさん@ピンキー
11/05/12 22:19:56.67 me7PX2Uf
投げ乙
あのスレはどうでもいいことで荒れやすいから気にしないことだよ

81:名無しさん@ピンキー
11/05/20 15:38:22.07 ShHSBU0g
あまりにも過疎ってたり、荒れてたり、住民とノリの合わないスレでSS書くと、
いっそこっちに投下した方がまともな反応もらえるかなぁ、とか思ってしまうことがある。
完全にスレの趣旨と食い違ってるのはわかってるんだが。

82:名無しさん@ピンキー
11/05/21 09:15:45.46 i3UNz+c5
最近、うpろだへ行けば?的な投下多いし、
妙な流れになりかかったりしたし、

>>81のいう、反応欲しい、とかやっぱりスレ違い。
>>81がそういうんなら、キツイ言い方だけど、
うpろだスレ池!か、
よ~くテンプレ嫁!
だな

83:名無しさん@ピンキー
11/05/21 10:40:10.95 /hZbClIx
スレのないSSを投下するスレの後継スレってあったんだ
てっきり落ちてそれっきりだと思ってたんだが

84:名無しさん@ピンキー
11/06/08 19:35:38.20 OCA2zAAK
保守

85:名無しさん@自治スレで設定変更議論中
11/06/29 21:31:02.14 9/nImBuJ
保守

86:名無しさん@ピンキー
11/07/02 09:33:23.73 a2wTX04I
保守

87:名無しさん@ピンキー
11/07/04 22:00:47.87 uavXsAWH
遅レスだが>>54面白かった、供養おつ!

88:名無しさん@ピンキー
11/07/05 23:15:44.52 WAaJ6Glw
多分魔王と男装の騎士とかそこらへん。
襲うだけ襲って続きが思いつかないからお焚き上げる。


「やめろっ! 離せ、俺は男だ!」
「どこが男だ。いい乳だな」
「触るな穢らわしいっ! 離せ、離せっ!」

全力で暴れるのに相手の腕はびくともしない。気色悪い。男の手が俺の身体を這いずり回る。
武骨な手。同じ訓練をしているはずなのに俺の手はどうしてもそこまではたどり着かない。
押し倒された形のせいで身動きがほとんどとれない。
だがこの程度で諦めきれない。男に犯されるなんてまっぴらごめんだ。男の胸を殴りつけ、膝で股間を狙う。

「……五月蝿い」
「うわっ!?」

男の手が俺の手を頭の上で両纏めにする。手が片方塞がれた代わりに、男の顔が俺の胸に近づく。

「やめろ―やめろやめろやめろっ!」

胸を舐める、気色悪い感覚。背筋にぞわりと虫が這い登るような。
ざらざらとする舌は胸の突起を舐める。幼子のような仕草ではあるがただおぞましいだけだ。
俺は叫ぶ。叫ぶ。叫ぶ。
なんでこんな奴に。なんで俺が。なんで。
魔王は叫ぶ俺の顔を見て笑った。嘲笑した。顔さえ近づいてくればその唇を噛み切ってやるのに。
ぺろぺろと突起を舐め続けていた魔王は、ふと何を思ったのかそれに噛み付く。

「ふぎゃぁっ!?」

胸と、それから何故か腰からくる感覚に思わず声をあげる。魔王は声をあげて嘲った。

「いい声だな。天下の騎士サマがこのざまか。宿敵の魔王に犯されているところを部下たちにでも見せてやったらどうだ。
 浅ましい雌の格好で尻を突き出している姿を、な」
「違う違う違う! 俺は男なんだ! 俺は男だ!」
「違うな。貴様は女だ。非力で男に組み伏せられれば腰を振ることしかできない女だ」

その証拠だ。そう言って魔王は俺の下半身に手をやる。

「触るなやめろ嫌だやめてくれっ!」

89:名無しさん@ピンキー
11/07/05 23:16:10.53 WAaJ6Glw
股の間をやらしい手つきで魔王が撫でさする。腰がびくびくと意志に反して揺れる。
なんだこれは。嫌だ嫌だ嫌だ、俺は男だ。男なのになんでこんな奴に触られなきゃならないんだ。
用を足すときの少し上の部分を魔王の指が撫でる。

「ひゃあんっ!?」

自分の口から漏れた声に自分で驚いた。

「女の声だ」
「違う! 俺はっ」
「女だ」
「違う違う違うっ! 男だっ!」
「濡れているのに、か?」

魔王の指がゆっくりと割れ目を辿る。ぬちゃり、と音がした、気がした。俺は目を見開く。

「お前は魔王に触られて感じる淫乱な女だ。雌犬だ。わかったか? お前はただの女じゃない。淫乱な雌犬だ」
「違う!」
「じゃあこれはどう説明する」

魔王が俺の目の前に指を出す。透明な粘液が指と指の間で糸を引いている。
生物学的な意味でのそれは知っている。だが、俺は知らない。知りたくない!

「やめろやめろ! 嫌だ! やだ! やだぁっ!」
「女の声になってきたな」
「違う! 女じゃない!」
 たり、と涙が零れた、それを先頭にぼろぼろと零れ始める。
なんだ、これじゃ俺が女みたいじゃないか。俺は女じゃない。女じゃ、ないのに。

90:名無しさん@ピンキー
11/07/06 15:12:38.28 ZptTJmdZ
投げ捨て乙!
襲ってるだけなのになぜかハッピーエンドを想像した

91:名無しさん@ピンキー
11/07/10 09:40:08.57 vy61ljIO
考察を元にした本スレの雑談をネタに書いたらオリジナルみたいになった上に
エロに絡められなかったので投げ。
・彼が先代の王に飼われていた鷹だったらというもしもの話。

92:メヌエット 1/3
11/07/10 09:42:55.21 vy61ljIO
 遮るもののないもない空を、彼は自由に飛ぶ。
 大きな翼を広げ、悠々と風に乗りただ自由に。
 空の王者の異名を取る大きな鷹、それが彼。
 両の足首を飾る金属の輪が少し邪魔だが仕方がない。
 それは彼が王の寵愛を受ける存在の証であり、これがある限り彼が他の鳥のように人間から
捕らわれたり傷つけられりすることがないのだ。
 それに、細かい細工の金の輪やそこに嵌められた黒い石が、光をはじいて光る様は美しく、
彼はそれを気に入ってもいた。
 穏やかな風の流れに身を預けながら、彼はふと下界に目を向ける。
 街の中心に位置する王宮、その中にある噴水の中庭に出てきた人影を彼は見つけた。
 ピィーッ、と彼が高く啼くと、人影は足を止めて空を見上げる。
 竪琴を小脇に抱えた少女が彼に向かって口を動かした。
「アンク」
 遥か下界から呼びかける声も彼の耳はきちんと捉える。
 彼を見つけて嬉しそうに微笑んだその顔も。
 おいで、と手を差し伸べる彼女に向かって彼は急降下する。
 風を切り、二度三度と旋回しながら勢いを殺し、彼女のそばへと舞い降りるが、差し出された腕に
止まることはしない。
 彼の鋭い爪は専用の装具をつけていない人間の腕を簡単に傷つけてしまうからだ。
 彼は翼の先で彼女の頬を軽くはたくように撫でてから、水辺の大きな石縁へと降り立った。
 ゆっくりと歩いてきた彼女もまた彼と同じように石の上に腰を下ろし、身体を屈めて隣の彼に顔を近づける。
 目を閉じた彼女の頬に、彼は小さな顔をすり、とすり寄せた。
 彼らだけのいつもの挨拶、親愛の印。
「ご機嫌は如何? アンク」
 まぁまぁの意を込めて、彼はまた小さく啼いてみせる。
「そう、良かった」
 彼女はにこやかに笑い、彼の頭を白い指先でやさしく撫でた。
 美しい、傷一つない指だ。
 その身を覆うのは、派手ではないが上等な絹に細やかな金糸の刺繍が施された上品なドレスであり、
わずかに露出した喉許や指を最上級の宝石が控えめに飾る。
 彼女はこの国の王女、彼の主人である王の娘の一人だった。
 王の子供は他にも数多くいるが、他の王女は彼の獰猛さを恐れて近寄ってくることはない。
 彼女だけが父親と同じように彼の美しさに敬意を払い、賞賛の眼差しで彼を見つめる。
 だから彼も、王の他に彼女だけには好意を抱いていた。
 彼女の艶やかな長い黒髪や、白くやわらかなそうな頬、花の蜜のような甘い声、意志の強い聡明な瞳を
美しいと思っていた。
「暑くない?」
 王女が水を手に取り、彼へと差し出す。

93:メヌエット 2/3
11/07/10 09:45:56.59 vy61ljIO
 彼は一口だけそれを飲み、肩を持ち上げるようにして両の羽根をばさりと広げた。
 王女は今度は両手で水を救い、それを彼の頭から身体、羽根へと丁寧に流し掛ける。
 水をはじく彼の羽根の上で、それは宝石のように虹色の光を放ちながらころころと零れ落ちた。
「おまえは本当に美しいわね。もうじきおまえともお別れだと思うと、とても淋しいわ」
 王女が淋しげに微笑む。
「一緒に連れて行きたいけれど……。無理ね、お父様がお許しになる筈がないもの」
 遠い目をして彼女は俯いた。
 彼女は間もなく、他国の王族に嫁ぐことが決まっている。
 その国はとても遠く、また他国の王族に嫁いだ身では里帰りなど簡単に出来る筈もなく、
王宮を後にしたが最後、彼女がこの懐かしい故郷の地を生きて踏むことは恐らく二度とない。
 彼とこうして戯れることも―永久にない。
 彼女はそれを憂いている。
 だが彼は知っていた。
 彼女の浮かない顔の、その本当の理由を。
 彼女は竪琴を手に取り静かに弦を弾いた。
 その指先が奏でる美しく、そして悲しげな音色。
 彼は両脚を羽根の中に仕舞うようにしてゆったりと石の上に座り込み、彼女の奏でる音色に耳を傾けた。
 その音は、高い城壁に囲まれたこの王宮から、賑わう外の街にも届くだろう。
 彼女が届けたいと願う相手の耳にも届くだろう。
 竪琴をかき鳴らしながら、王女の瞳からはらはらと涙が零れ落ちる。
 彼は知っている。
 彼女には、この城の外に想う男がいるのだ。
 王宮への出入りを許された行商人のひとりである若い男。
 彼女が愛し、彼女を誰よりも愛しているその穏やかで誠実な青年はしかし、彼女を妻とするには
金も、地位も、名誉も、何もかもを持ち合わせてはいなかった。
 言葉を交わすどころか、彼女の姿を見ることさえ許されない低い身分。
 けれどほんの一瞬、偶然に目が合ったその瞬間ふたりは恋に落ちた。
 人目を忍んで逢瀬を持ちもした。
 ただの、一度だけ。
 その一夜を人生ただ一度だけの恋と胸に秘め、ふたりは互いの想いを心の奥底に封じ込めたのだ。
 彼女は彼を深く愛するが故に、青年も彼女を深く愛するが故に。
 音もなく零れ落ちる彼女の涙が、弦を爪弾く白い手にぽたぽたと落ちる。
 彼はやもたても堪らず、噛み切らぬ程度の力で彼女の手に噛みついた。
「きゃっ」
 彼女が驚き手を止める。
 彼は睨みつけるように彼女を見上げた。
 そして甲高く声を上げる。
「……アンク……。慰めてくれてるの……?」

94:メヌエット 3/3
11/07/10 09:50:00.66 vy61ljIO
 彼女は竪琴を置き、両手で包み込むように彼の身体に触れた。
 額を、彼の頭にそっと押し当てる。
「……ありがとう。大好きよ、アンク」
 その時、彼の中を強い感情が駆け巡った。
 もしも俺に、人の身体があれば、と。
 そうしたら、今すぐおまえをこの場所から連れ出してやるのに。
 王族も許婚もそんなものはどうでもいい。
 身分も何も知らない。
 もしも俺に人の身体があれば、決しておまえを諦めたりはしないのに。
 おまえをさらい、この守られた王宮を飛び出し、ふたりきりの場所へと何処までも行こう。
 おまえがそれを望むなら。
 そう、もしも。

 ―もしも俺に、人の身体があれば。
 目が覚めた時、そんな言葉が頭に残っていた。
 呪文のようなその言葉。
 なんだ? とアンクは訳も判らず頭を振る。
 夢を見ていたような気がするが何も思い出せない。
「あ、起きた?」
 パジャマ姿の比奈がアンクの顔を覗き込む。
「帰らなくて大丈夫? 映司くんが心配するんじゃない?」
 別れを惜しみ、少し淋しそうに笑う比奈の顔に誰かの面影が重なる。
 顔も声も思い出せない誰か、胸灼き尽くされる程に焦がれた、愛しい誰か。
 ―もしも俺に。
 焦燥感に似た激しい渇望が彼を追い立てる。
 込み上げる衝動にアンクは両腕を伸ばし、何も考えられないまま比奈を強く抱き寄せた。
「きゃっ!」
 比奈が小さく声を上げる。
 花の蜜のようなその甘い声。
 それをアンクは確かに知っていた。
「ど、どうしたの? 寝ぼけてる?」
「……ひ、な」
 息を乱し、アンクは搾り出すように比奈を呼ぶ。
「……もしも」
「……アンク?」
「もしも俺に」
 人の身体があれば。
 グリードでなく、人の身体があれば。
 けれど彼はその先を言葉にすることが出来なかった。
 人の身体を得て、その先に何を望んだのかが思い出せない。
 そして、それはどうしようもなく叶わぬ願いであることを、かつての自分が知っていた。 

95:名無しさん@ピンキー
11/07/10 09:52:04.06 vy61ljIO
以上、なむなむ。

96:名無しさん@ピンキー
11/07/10 21:51:44.81 s0NmqSN7
>>92
乙&ナイス投げ!!!!!
久々にこのスレ覗いたけど、いいもの読ませてもらった!
本編の鷹(腕)の状態があれだけに、目からメダルが大量に落ちてきたよ

感謝の意をこめて合掌 (-人-)ナムナム

97:名無しさん@ピンキー
11/07/10 22:53:55.12 J7QRZKNp
>>98
ナイス投げ!!
と、言うかGJじゃないか!
良いものを読ませてもらった。ありがとう!

98:名無しさん@ピンキー
11/07/15 22:37:54.45 4A+Nvadr
mhp3の二次小説 主人公が頭を怪我して第6感が冴え、霊媒体質にもなり
それにまつわるエロ話を書きたかったんだけども
書く意欲がこの暑さでやられ中途半端投げ


静かな渓流の夜
普段であれば、さらさらと流れる清流の音
月の光が反射する川面が何とも言えず美しく幻想的な雰囲気の場所であるが
今夜ばかりはいつもの雰囲気とは一変していた。

「グアァァァ~~」
リオレウス希少種が、凄まじい地響きをたてて倒れた。

そのモンスターと対峙してた人物が、苦しげな息をしながら地面に片膝をついて座っている。
ジンオウガS一式を纏った肌は赤銅色。俊敏で鞭のようにしなやかな体つき。
その目の前のリオレウス稀少種の体色と同じ銀色の髪。冷たく冴え冴えとした薄氷色の瞳。
キツイ印象を与える美貌。
全体的には南方系と北方系の特色をブレンドしたような風貌。
凛とした佇まいが似合う彼女が、今は傷つきボロボロで、いかに今回の狩猟が激戦であったか
その様子が物語っている。

最近、シルバーソル一式を作る為、リオレウス稀少種を狩り続けていたが
今日のリオレウス稀少種は大きな古傷がある今までで一番大きなリオレウスであった。
しかも、彼女を見かけるなり、狂ったように攻撃してきた。
何かの仇であるように、しぶとく攻撃を繰り返す。
狂ったような瞳の光、凄まじい怒りの咆哮。今まで対峙してきたリオレウス稀少種とは圧倒的に何かが違った。
しかし、彼女がかろうじて勝利した。

「ふふっこれが揃えば、シルバーソル一式が完成だけど…痛ッ!」
彼女も今回の凄まじい戦闘で傷だらけ、利き手の腱を痛めたのか腕が上がらない
自分のオトモも傷が酷く、土の中で回復を図っている状況だ。
今回は本当に死んでもおかしくないほどやられた
「さて、ネコタクが来る前に剥ぎ取りしないと。」

彼女はその欲しかった素材を剥ぎ取ろうとし、近寄ったその瞬間
「ガハッ!」
その時、死んだとばかり思っていたリオレウス稀少種の尻尾が信じられない勢いで、彼女の身体を跳ね飛ばした。
その後力尽きたのか、再びリオレウス稀少種は倒れた
彼女は跳ね飛ばされ滝壷へ落ちる寸前
飛び出している岩に手を掛け、自分の身体を支えようとしたが戦闘で腕の腱を痛めてしまい
又リオレウス稀少種に尻尾でぶっ飛ばされた時に肋骨まで何本か折られたらしく
自分の身体を支えきれず、滝壷へ落ちていった。
「このまま死ぬのかな。」とぼんやりと考えながら意識は暗転していった。


99:名無しさん@ピンキー
11/07/15 22:54:48.90 ynoiyvrJ
以上ですナムナム

100:名無しさん@ピンキー
11/07/22 02:30:59.46 LKf5MCaM
(-人-)アーメンナムナム

101:名無しさん@ピンキー
11/07/28 19:22:08.92 XncQnjAF
大人の恋愛っぽいのを書いてみたが
投下ジャンルがわからないので焚く


久しぶりの休暇に、彼女を連れて旅行に出掛けた。
どうせなら少し奢ってもよかろうと、老舗の貴賓室を予約した。
宿に着き、エレベーターを降りたら、一般人がエントランスをうろうろしている。
フロントに電話して、フロアが丸々客室が売りの貴賓室を予約した筈だ。これじゃ静かな環境が
台なしではないか、なんとかしてくれたまえと紳士的な態度で難癖をつけ、二泊三日の逗留期間中、
最上階に設けられた展望露天風呂を貸し切らせた。

青白い夜空の下、黒御影石で出来た湯舟に設えてあるデッキに腰を下ろした。
豊かな湯に身を浸す。
やや温めの湯の滝が湯舟を滑りおちるのを見て、俺は満足感を噛み締めた。
勿論貴賓室にも露天風呂はあるが、如何せん規模が違う。
目の前には月の光を浴びて輝く霊峰。
時間も人目も気にする事のない、大胆にして贅沢な一時。
脚を伸ばし悠々寛いでいると、遅れて入って来た彼女が露骨なまでに不機嫌な表情を見せた。
股間から隆々とそそり立つ逸物が目に入ったらしい。
艶やかな黒髪を軽く結わえ、細いうなじまであらわにしたみずみずしい裸体を手ぬぐいで隠して、思いきり柳眉をひそめる。
素知らぬふりでうそぶいた。
「裸のお前がいるのに臨戦状態じゃない俺が見たいの?」
「知らない、半径一メートル以内に近づかないでちょうだいよ」
ほっそりした肩を聳やかして、白くなだらかな背を見せ付けるように踵を返すと、下段のやや深い浴槽に足を向けた。
不機嫌の理由は、本来公共の場であるこの場所を、私情豊かに捩込んで貸し切らせた俺の我が儘だ。
入らなきゃ入らないで構わないのだが、それもせっかく融通を効かせてくれた宿に対して失礼にあたる、と考えたのだろう。
立ち上がり、様子を窺う。
彼女は、上段に背を向け、湯舟の縁に肘を乗せて白銀に輝く霊峰を眺めていた。
気品に満ちた美しい顔立ち。躾に裏打ちされた優美な仕草と、滲み出す色香。
青白い月明かりの元でさえ、柔らかな色合いを失わない白い肌。
およそ世の女が欲し、求める全ての要素を兼ね備えた、そして男なら誰もが触れたいと渇望するであろう、優美な曲線で出来た
まろやかな女体が、臨戦状態の男を無視してたゆたう様は無粋の極みとも言えたが、それも致し方ない。
男女の機微に疎い……は、少し語弊があるな。
彼女は今時の女に珍しく古風な、分別臭いところがあって、しかもそれを是としている節がある。
いくら好いた男が相手といえど、ところ構わず色欲に溺れるなど彼女にとって不埒破廉恥極まりない行為なのだ。
以前、俺といるのは楽しいが、身体のやり取りは大いに迷惑だ、と愚痴をこぼしていた。


102:名無しさん@ピンキー
11/07/28 19:26:21.83 XncQnjAF
勿論、言葉通りの意味ではない。
俺に処女を頂戴され、開発され、男の良さを知ってしまった身体に素直になれないでいるだけだ。
尤も俺は俺で、雌の本能を恥じる、依固地で不器用な彼女が気に入っているし、
彼女の衣服より理性をひんむく方が愉しい性分だから、これはこれで構わない。
忍び寄り、彼女を背後から抱きしめる。
豊満な乳房をわしづかみにしてやわやわ揉みしだくと、彼女が慌てたように俺の腕にしなやかな腕をまわしてきた。
「ちょっと、ここは公共の場よ」
「今は二人きりだ」
乳首をつまぐりながら、軽くあしらう。
首筋を丹念に舐めると、白い肢体がふるっと震えた。
「そんな屁理屈っ」
もう声が上擦っている。
「霊峰の前で不謹慎だわっ」
「ならお前が背を向ければいいさ」
向かい合い、すらりとした彼女の脚を開かせた。
彼女の頬が上気しているのは温泉のせいだけではあるまい。
引き締まった腹を撫で、腰を揉み、秘部に指を滑らせた。
一体どの口が不謹慎などと。すっかり濡れてひくついている。
わざと指を出し入れしてからかった。
「濡れてるよ」
「それは、お湯が……」
またバレバレな嘘を。
耳元に囁いた。
「駅弁は初めてだよね」
顔色を変え、息を飲む彼女。
返事を待たずに腰を抱え込み、一気に貫いた。
「いやっ」
そのまま縁から離れようとすると、彼女が上半身をよじり、湯舟の縁に手をかけた。
「掴む場所違ってるよ」
弱々しく頭を振る彼女を縁から引きはがし、背に腕をまわさせた。
「こんなのダメよ、掃除する人が」
しっかり縋り付いて、みっしり締め付けてそんな正論振りかざしても説得力ないよ。
ちょっと突かれただけで息も絶え絶えじゃないか。
「こんな所でっ……しないでっ」
「嫌でもイかせるよ」
彼女の一番弱い所を擦って、寸前まで煽り、焦らした。
その度に目尻に涙を浮かべ、のけ反り、四肢を震わせ、喘ぎ声を噛み殺す。
「やだ…こんな……」
いたぶられ、果てるのも時間の問題の彼女に問い掛ける。
「どうしてほしい?」
それでも唇を噛み締め、頑なに拒む。
そうでなくちゃ。
簡単に堕ちる女に用はない。
彼女の背に腰に手を回し、密着させると、強く腰を打ち付ける。
激しい水しぶきの中、蕩けた哭き声が桜色の唇から漏れた。

力が抜け、くたりとした彼女を抱き抱え、全裸のまま部屋に戻る。
「何勝手に終わってるのさ、夜はこれからだぜ」
「知らない、勝手に遊んでなさいよ」
拗ねた声で悪態をついて、羞恥に染まる頬を背けた。





103:名無しさん@ピンキー
11/07/28 19:57:35.03 ADMufgXt
アーメン……
なんまんだぶなんまんだぶ

104:名無しさん@ピンキー
11/07/28 23:54:29.16 8rKYTUkZ
大変良うございました。
なむなむ

105:名無しさん@ピンキー
11/08/06 08:44:34.87 bY7TmC9+
 前に書いたSSのカットした方です。のんのん。

 パタンとバスルームの戸の閉まる音と共に戸惑いと気後れが生じていた。
 妹…美咲の気持ちは分かってしまった。その気持ちに圧され、自分の中
の熱に引っ張られるように、家から離れたモーテルに入ってしまった。
「どうしていけばいいんだろう」
 僕はタオル1枚を腰に巻き、ベットに腰掛けている。その正面、バスルーム
の中が見えるようになっていて、そこに美咲の一糸まとわぬ肢体が現れた。
ただ、美咲は僕がシャワーを浴びたことで、そういう構造になっていること
に気づいているのだろう、こちら側には背を向け続けた。
 美咲はグラビアで見る女性などよりも、どこか心もとない細さがありながら、
優しい曲線をはらんで”女”の風情もかもし出していた。 
 お尻の曲線、肉付きは女性のそれに近づいていた。弾力と張りの美しさについ
見入る。背中のすべらかな線をたどると、髪を一つにまとめたうなじの後れ毛
に到達し、ここから不思議な色香をたきつけていた。
 白く陶磁器に似た素肌に、シャワーが降りかかる。ただでさえ艶やかな
肌に水分は流れ落ち、あるいは弾けて飛んだ。シャワーを持たない左手は、腕を
撫でさすった後、体の前面、右の横腹をたどる。
 シャワーの手が動く。お尻のあたりを流すと、恥じらいがちに下腹部にお湯が
当てられる。同時に片方の手が同じところで揺れる。
 音はしないのに、水音がきこえるような気がした。 
 ほっそりと長く見える脚をさする。膝、すねをさするときにわずかに屈み、
お尻を突き出し、横顔がちらりとみえる姿勢に、僕の股間の熱さはこれまでに
ないものになった。
 
 美咲は、へへへと照れ笑いして、大きなバスタオルを巻き、僕の元に戻って
きた。
「おにいちゃん、見たでしょ。シャワー浴びてるとこ」

106:名無しさん@ピンキー
11/08/06 18:46:54.41 IZLRV2oU
供養乙!

107:名無しさん@ピンキー
11/08/08 18:31:18.31 8MUFdtx2
ナイス投げ

108:名無しさん@ピンキー
11/08/09 01:07:40.35 Pri6o18u
某スレで荒らしにムカついてた時書いた萌えもクソもない不快なだけの誰得でついでにエロいかどうかも微妙と思われる生理的にダメな自分の手に負えないSSができたのでここに投下させてください。
悪心や醜い煩悩を投げてすっきりしたいです。

注意
まったくの誰得オナニー文です。
板にインスパイア元がありますが、彼?やスレとはまったくの無関係でありフィクションです。
●ヤンデレサイコ男女厨のキモ荒らし君が語ってるだけのSSです。
●内容がグロくて不謹慎でばちあたり。
どこかのスレッド・職業、性別をけなすような表現が出てきますが、主人公の過剰な性格表現に使ったものであり、作者は一切そうは思っていません。むしろ逆です。


109:名無しさん@ピンキー
11/08/09 01:09:27.81 Pri6o18u

君を好きだと僕がはっきり自覚したのは、あのスレが今とは別の名でこの板に存在していた頃だ。
少なくとも去年の冬。いや、それよりもう少し前?
たぶん、2009年の9月あたりからだったと思う。
僕はミカンを食べながらなんの気なしにそのスレを開いたのだけど、なんというか、辟易した。
女に都合のいいだけの、気味の悪い駄文に溢れているスレだったからさ。
リアリティも糞もない、本当にしょうもないスレさ。
けど驚いたね。神様も鼻つまんで無視しそうなそんな場末でね。
奇蹟が起こったんだよ。
あり得ない、くだらない文のオンパレードをオエッと思いながら斜め読みしているとね、とある書き込みに君にそっくりな匂いを見つけた。
SS、それもたった2レスだけだったけど。
文のあらゆる箇所に、君の口癖が見て取れたんだ。
君がすぐ隣で息してるみたいで胸が躍ったよ。
もしかして君なんじゃないか?なんて思った。
試しに学校で友達に呼ばれている君のニックネームを欄に入れて、トリップテストしてみたんだ。
不用心だね。でもそんなところが可愛いなって思ったよ。

僕はかくして、君との接点を増やし、恋心をより強める事になった。
最高の気分だったよ。
だってさ、僕はいわゆる『何でも屋』を雇っていたんだけど。
なぜって?
へへ。前から君の事が気になってたからね。
君の外出先からお小遣いの残額、下着の枚数や傷み具合におりものの量だって簡単に判ってしまうんだよ。
ウチは母子家庭で裕福じゃなかったけどね。君が僕に相応しい伴侶だって確証を得る為に必要な事だったからさ。
そう、ピュアな君が好き。
弟が死んだ時なんて最高だったなあ。
親族の僕がいる正面の列から、2列分後ろにいたよね。僕から見てちょうど右斜め後ろくらい?
知ってた? 般若心経の合間に聞こえる君の啜り泣きで、僕のズボンの前ははち切れそうになってたんだよ。
赤くなった鼻をハンカチで隠して、僕にペコッて頭さげてくれたよね?
すごく嬉しかった。
「苦労が報われた」ってこんな事を言うんだなって思いながら、ハンカチの柄まで思いだして何度もシゴいたんだ。
鼻の奥が線香臭かったから、君のいいにおいを思い出せなかったのは残念。
……タイミングを計るのは結構手間だったけど、目の前でうまく潰れてくれたでしょ!
あのメーカーのトラックは、タイヤとシャーシの間が狭いんだ。だから肉片が見えるか心配だったけど、ザクロみたく内側から綺麗にはじけてくれたよね。
大丈夫。君と僕の仲を深めてくれた弟へは毎日お礼を言ってるよ。
けど、まだ努力不足だと思った。もし僕が喪主だったら、『ご愁傷様です』まで言って貰えた筈だからね。
何故先に弟にしちゃったんだろうって。もう過ぎた事だからいいけどさ。
でも、それが心残りで、弟の葬式以来我慢できなくなっちゃってね。
弟に借金があったって事にして、金を借り入れてもっと『奴ら』を増やした。
お母さんには通院を我慢してもらったよ。そのうち入院させられた。費用賄うのに妹が頑張ってたみたいだけどね。
ソープってやつ? あれに沈んだみたい。
妹に関してはよくわからない。ガキくさくて低脳で雌臭い匂いをさせて男を捕まえようとしてたバカ女なんてどうでもいい。
君の書き込みのない夜にイライラしてたから、夜中にちょっと襲ってやったら泣きながら出てったよ。
スッキリした。二重の意味でスッキリなんてね。あははははw
膜なんてとっくになくなってる癖に泣くとか馬鹿だよなあ。
……本当にごめんな。こんなにみっともないクソ女のいる家庭に産まれたのが、僕には悔しくて仕方がない。
女はいいよな。ああやって体売るだけで大金稼げるんだから人生ラクショーだろw
もちろん君はそんな事しないよね?

まあ長くなったけど、僕一人になってからは大してお金がかからなかったし、食事はデリバリーにしてPCに張り付きながら四六時中あのスレを見張ってた。君の事だけを考えてた。
お母さんの葬式を済ませて以来、何でも屋の力を借りなくなってたしね。
自立ってこういう事言うんだね!今まで23時間テレビとか変な韓国ドラマとか、『愛』って名のつくものすべてを僕は嫌ってたんだけど、愛は何にも勝るんだなって今は確信してる。
君への愛で僕は大人になれたのさ。


110:名無しさん@ピンキー
11/08/09 01:11:47.63 Pri6o18u

そう、君はお母さんの葬式に来なかった。
すごく悲しかったよ。一晩中君の事を想いながら泣いた。
ひどいよ。葬式って結構金使うんだぜ。そんなそっけないところも嫌いじゃないけどさ。
でもま、来られない理由はわかってた。
学校を辞めた僕と接点が切れた。そう勘違いしたんだよね?
つまり君にしたら「来る意味がなかった」。
そんなこと気にせず気軽に訪ねて来てくれればよかったのに。
おまけに君、僕が泣いてる間に投下してたね?
ごめんちょっと嫉妬した。
どこの誰かも解らないような、君の頭の中に住んでる架空の男が君に卑猥な事を考えさせてるなんて最悪だろうが。
泣いてる僕を慰める為の手がだよ、タイピングに、あの下劣な女オナニーに使われてる……
君がスレに書かれてるみたいな汚らわしい事を妄想して濡らしてるなんて、考えたくもないしそれを救いたくもあったけど、しっかりその想像でズボンの中身が窮屈になってるのも事実だったから、許してあげるよ。お互い様だ。
けど、女があんな妄想に身を焦がすなんて本来あってはいけない事だからね。
僕は君が取ってしまう醜い行動から君を救おうとした。
……だけど僕には生憎文才がなかった。
だから、自演しながら荒らす事にした。
気がつかなかったでしょ?
僕はすぐ傍にいたんだよ。


>女の
>粗マン雌のキツいマン臭にあふれてるな
>>本当だな
>要は池沼女スレだろココ?
>>正解!
>こんなスレはエロパロから消されるべき
>>まさにその通り!!
>つまんねー
>>書くなよ
>うぜえ
>腐女くせえ
>ババアくせー!女はエロパロから消えるべき
>スレから出てくるな
>早くつぶれろ
>ここはもうエロパロの汚物スレと化したな



111:名無しさん@ピンキー
11/08/09 01:13:08.80 Pri6o18u

ショックだったよね?
僕の弟が目の前で潰れて、親にエロSS書いてるのバレて、学校でも孤立して。
君が学校を辞めたって聞いて小躍りしたよ。君があの板で制作活動にもっとのめり込むのが判っていたからさ。
在学中に僕が流したんだよ。君が僕の弟をホモSSのネタに使ってて、それをバラされそうになったから突き飛ばして殺したって噂を。
みんなバカだなあ。簡単に騙されてたよ。あんなクソどもと縁が切れて良かったって感謝してね。
少しやりすぎちゃったけど。
お母さんの葬式が駄目だったから、君の友達だった子の葬式ならいいかな~なんて思ったのは間違いだったかもしれない。
一人きりでやるのはオナニーだけにしとけってねw結局アシついてバレちゃって、こんな辛気臭い場所に君を招く事になったなんて……
男として恥ずかしい。本当に恥ずかしいよ。
だけど良かった事もある。君の一番強い感情、そう、憎しみが。憎悪をたっぷり詰め込んだ君の瞳が今にもはじけそうだ。
頭に被せられた布があったって、光の一筋も見えなくたって、僕にはわかるんだよ。
火の視線で、吊るされた僕は焙られている。
もうね、最高。
多分僕は、これから足元の床が開いて、首から下を情けなくぶら下げた時に、今までで一番の、最高の絶頂をかみしめられる。
もしかしたら垂れ流した物も君に見られちゃうかも。恥ずかしいけど、爽快感あると思う。なにせ君へひた隠してきたものは、これで全部なくなるんだからね。
汚物なんて、介護でもしてないと見られないでしょ。
君との甘い新婚生活はできなくなっちゃったけど、過程すっ飛ばして介護夫婦プレイって事にしとくよ。

いい? 最後までしっかり目に焼き付つけてね。
僕は君に出会えて幸せだったよ。ありがとう。
一生忘れないでね。
それではさようなら
また来世(そのような詩的なものが存在するのならば)で会いましょう。



基地外荒らし  ××歳
平成23年 8月9日 午前1時13分
死刑執行





112:名無しさん@ピンキー
11/08/09 15:18:18.54 Pri6o18u
なんかドン引きさせちゃったらごめんね。書き忘れたけどここまでですナム…

113:名無しさん@ピンキー
11/08/09 17:21:45.68 jR9us+Ip
スガシカオの甘い果実を思い出した……
綺麗な恋愛物より、思い詰めた狂気に満ちたSSって好きな作風だから眼福でした


114:名無しさん@ピンキー
11/08/09 23:21:02.47 lBX4gAtx
>>108
男ヤンデレスレ住人にとってはご馳走です。投げ捨て乙!

115:名無しさん@ピンキー
11/08/10 19:18:19.67 uYUFg4+8
同ジャンルでネタ被りとかもうね


大の男が難しい顔をして、リボンのついた箱を見つめている、という光景はなかなか珍しいものがある。いや、睨んでいると言った方が適切かもしれない。とにかくシュール、だ。

「伊達さんもケーキ、ですか」

「も?」

「さっき火野さんのところに渡して来たんです」

「会長も好きだねぇ」

何故か感心したようにこくこくうなずく。

「後藤ちゃんがさ、『残さないで下さいね』って。しっかり念を押されたよ」

そう言うと彼はリボンをほどき、箱を開ける。純白の生クリームを想像していたが、中にいつもとは違う、茶色っぽいケーキが入っていた。

「チョコレートかよ…」

よりによって、と呻くように言って、彼は苦笑した。

「いや、でもこれ」

机に近づいて、上に乗っているクリームを指でとり、舐める。やっぱり。

「コーヒー味、ですね」

「コーヒー?」

口の中にあの特有の苦味と香りが広がる。彼の好みに合わせて甘味を抑えてあるあたり、気が利くというか何と言うか。会長のケーキ作りにかける熱情に呆れすら覚えそうだ。



116:名無しさん@ピンキー
11/08/10 19:18:59.96 uYUFg4+8
エロまでいけなくてごめんね南無南無

117:名無しさん@ピンキー
11/08/17 19:33:36.63 Ew35Ezex
投げSS

まどか☆マギカを元ネタにしたパロSS、エロ無し
ネタが危険な上、萌え成分一切無し

118:名無しさん@ピンキー
11/08/17 19:35:18.01 Ew35Ezex
魔法中年まどか♂ヒロシ ~ PARVULUS SENIOR MAGI MADOKA HIROSHI

まどかは関西では知る人ぞ知る有名人。だけど普段はただのパチ好きのオッサン。
そんなオッサンなまどかに忍び寄るJ●SR●Cのエージェント。
「僕と契約してCDを出してよ。印税なら好きなだけ回収してあげるから」
まどかはエージェントのうさんくさい物言いに訝しむも、まどかの友達であるK島A五はJ●SR●Cと契約してしまう。
約束通りCDは発売された。K島のCDは飛ぶように売れた。
だがK島の銀行口座に印税が振り込まれる気配は全くない。
調べたところ、なんとJ●SR●Cは回収した印税を著作権者に支払わずにプールしていたのだった。
しかもプールした莫大な資金を、古G政O音楽博物館の建造費に宛てていたということ。
「どういうことや?! これ着服やないか! 俺の印税どこ行った?!」
いきり立つK島に、J●SR●Cのエージェントは傲然と切り返す。

「こと金に限り虚偽は一切言わぬ。出す……!出すが……今回、まだその時と場所の指定まではしていない。
そのことをどうか君も思い出していただきたい。つまり…
僕がその気になれば金の受け渡しは10年20年後ということも可能だろう……ということ…!」

K島は絶望のあまり酒浸りの日々を送り、
「♪◎んで ◎んで ◎まれて ◎んで ◎んで ◎み続けて眠るまで~」
ついには肝臓を壊して亡くなってしまう。
K島の葬儀から帰宅し、まどかはJ●SR●Cを非難する。
そんなまどかを前に、J●SR●Cは事務的な態度で冷たく言い放つ。

「そもそも僕は印税を回収するとは言ったけど、君たちに払うとは一言も言ってなかったよね。
それに著作権管理業って、別にウチが独占してる訳じゃないんだよ。僕と契約するのがイヤなら、よそに頼めばいい。
もっとも、彼らが僕ほどキチンと印税を回収できるかは疑問だけどね」

競合他社を事実上排除しておきながらこの物言い!
公正取引委員会に密告しようと思い立つまどかだったが、当に絶妙のタイミングで訪れる督促状!

「シノハラ(まどかの本名)さん、住宅ローンの支払いが滞っているんですけど……」

溜まったローンを支払うため、まどかはついに契約を決意する!

――――――――――――――

このSSはフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ない、と思われます。

119:名無しさん@ピンキー
11/08/17 19:36:30.15 Ew35Ezex
……なんでこんなモン思いついてしまったんだろう。
そして投下してしまったんだろう……

さて、エロパロ書きに戻ろうっと

120:名無しさん@ピンキー
11/08/17 20:00:10.60 kZbqx7q+
投げ乙!
まどか☆マギカは名前しか知らないけど、クソワロタwww

121:名無しさん@ピンキー
11/08/19 16:43:25.47 rnKAvwgL
投げ乙
そして発想にわろた

122:GS3ルカミヨ1/11
11/09/10 19:10:42.70 QVcI2Mj9
昔に書いた少しアレなSSが出てきたので、場所お借りします。
原作は乙女ゲーのときメモGS3。11スレ予定です。



彼を好きになって、一つ分かったこと。
彼の視線は…気がつくといつもバンビを追ってる。

「ね、美奈子。飴ちゃんいる?」
屋上に続く階段。決まってお昼休みになるとルカは現れる。
猫目をきらきらと輝かせて、私の隣にいるバンビに話しかけてくる。

「ルカ。まーた、お弁当忘れたの?これで何回目?」
バンビは呆れながらも、どこか楽しそうに返事をする。
「さぁ?数えてないから…何回目だっけ?」
「もう!」
「ハハッ!ヒーローはそんな細かいことは気にしないッ」
「もう。レッドはよくてもピンクは気にするの。お昼ご飯は食べて」

時にはピンク、時には共犯者。バンビの台詞はコロコロ変わる。
ルカもポーズを決めながら嬉しそうに笑って、そのまま三人で屋上に向かう。
銀色のアルミ製の扉を開けると、空の青が目の前に広がった。

雲が高く晴れ渡る空。
退屈な授業からの開放感をめいいっぱい感じて呼吸した。
9月なのに夏の名残のセミの声がする。夏服の袖に通る風が心地いい。

123:GS3ルカミヨ2/11
11/09/10 19:11:28.51 QVcI2Mj9

「エビフライある?」

「あー今日はないかも…コロッケで我慢して?」
ルカが"好物のエビフライ"をねだるのは口実で、本当の目的はバンビとのお昼休み。
そんなルカの気持ちをバンビは気づいてない。

――だから、私も気づかないふりで。
「…エビフライ、あるよ」
「ホント?みよちゃん、サンキュー」

ニッコリ。ぱくん。人懐こい顔がこちらを向いて満足そうに微笑む。
そう、これが見たかったの。私もつられて笑顔になる。
この笑顔が見たいが為に、毎朝エビフライをお弁当に入れているんだけど
――やっぱり、ルカも気づかない。

「その…"ちゃん"付けは…やめて?」
「じゃあ、みよ。みよもイイ奥さんになるな。お父さんは嬉しい」
「…何、その親父キャラ」
「お母さんも嬉しいー。みよがこんなにいい子に育って」
「もー。バンビまで…やめてよー」

息の合った漫才みたいな会話に相槌を打って一緒に笑う。
好きとか嫌いとか、そんな台詞はエビフライ抜きのお弁当と一緒に飲み込んじゃおう。
おかず一品分空いたお弁当箱のスペースに、ルカの笑顔を詰めて帰る。
彼が好きなのはバンビだから、これが今の私の精一杯。

124:GS3ルカミヨ3/11
11/09/10 19:12:15.42 QVcI2Mj9

「ねぇ、これから…お弁当は教室で食べない?」

ある日唐突にバンビはそう言って、その日から彼と視線が合わなくなった。
星が厚い雲に隠れる、しとしとと霧雨の降る暗い日。
嫌な予感がした。

ルカが廊下の端から歩いて来るのを見て、バンビはさりげなく視線を彼から外した。
彼は、すれ違いざま何かバンビに言いかけて止め、目を伏せて通り過ぎた。
二人の間に漂う違和感。
何、この状態…。

ルカは他の生徒に声をかけて、普段通りに繕っていたけれど、私には分かった。
すれ違う瞬間に見えた、いつもの輝きが失われたルカの目。
苦しそうに口の端が歪んだのを私は見過ごさなかった。
明るい彼の、今まで見たこともない悲痛な顔を見て呆然とした。

「カレンはさ、購買行ってから来るってー」
「…」
「そうそう、ミヨ、昨日のドラマ見たー?すごくない?」

私はこの状況を飲み込めずに黙り込んだ。
どうしてバンビは平気なの。

ルカの悲痛な顔に反して、バンビはいつもと変わらず明るい顔をしていた。
声色一つ変えず、目を輝かせながらテレビドラマの話を続ける。
カールした付けまつげの目に、昨日泣いたとか、目が赤く腫れた形跡はない。

何故かそれが無性に許せなくて、辛くて、悲しくて。
私はバンビから目を逸らして立ち止まった。

「バンビ…」
「ん?」
「ごめん。先、行ってて…忘れ物」
それだけ言うと、そのままくるりと後ろを向いて、衝動的にルカを追いかけた。

どうしてなんだろう。何時も、こういう嫌な直感は当たる。
――きっと、ルカはバンビに失恋したんだ。彼の輝く星は厚い雲に隠れてしまった。

125:GS3ルカミヨ4/11
11/09/10 19:12:49.76 QVcI2Mj9

錆びたドアを開けると、彼は屋外の非常階段の隅に座っていた。
顔を手で覆い頭を伏せて、小さくうずくまっている。

泣いてるの…?
霧雨が直に肩や髪にかかる、薄暗い階段。
こんな寂しい所で、誰にも見つからないように泣かなくてもいいのに。

ここは旧校舎の外側に設置された、普段は使われない非常階段で、
落下防止のつい立てがある2階と3階部分は、外からも死角になっていて見えない。

「…大丈夫…?」
ルカの顔を覗き込んで声をかけると、彼はのろのろと顔を上げた。
「あ、みよちゃん、だ…」

胸が締め付けられた。
私に気づくと、声を絞り出して、いつもと同じように笑おうとしたから。

「…お昼…食べないの…?」
「うん。今朝ホットケーキ食べ過ぎちゃって…ハハ」
見え透いた嘘。目が赤いじゃない。

「エビフライ…あるよ」
「うん。もういいんだ…」
涙をこらえて、かすれるような声で彼は呟いた。
その声に、ミヨは自分も泣きそうになった。

「…落ち込んだとこ見られるなんて、俺、カッコ悪ぃ…」
「そんなことない…」
ルカは涙目を見せまいと手で目元を隠そうとした。
その反応にたまらなくなって、ミヨは涙ぐんだ。

こんなときバンビだったら何て言うんだろう。
私はバンビみたいに明るく振舞えない。
何を言っていいのかも分からず言葉が詰まる。

それでも、私は…。
ミヨは自分の腕でふわりとルカの顔を包みこんだ。
自分の胸元に顔を引き寄せ、優しく頭を撫でて、耳元でゆっくりと言った。

「私、秘密にするから。こうしていれば見えないよ…」
「…俺、泣かないって……そんなにダメな奴に見える?」
「そうじゃなくて。どんなに強いヒーローだって悲しいときがあるから…」

ひとつひとつ、腕の中の彼に伝わるように話した。

ルカがすすり泣き、小さく嗚咽をする度に、ミヨは子供をあやすみたいに髪を撫でた。
大きな男の頭を抱きしめる少女の姿は滑稽だったけれど、
二人だけの秘密で、他の誰にも気づかれなかった。


126:GS3ルカミヨ5/11
11/09/10 19:13:18.59 QVcI2Mj9

階段の上に座り込んで何分…いや何時間経ったんだろうか。
全身しっとりと水気を帯びて、二人の服はすっかり濡れてしまった。
涙が収まるとルカは腫れた瞳で、自分を抱きしめている少女を見つめた。

ミヨの瞳は潤んで熱を帯びている。
泣いて、柔らかくピンク色に上気した彼女のほっぺたを見て、
キスをしたらふわふわと気持ちよさそうだと思った。

のろのろと視線を落とすと、ミヨの頬に張り付いた髪の毛から
雨のしずくが垂れて細い喉を濡らしているのが見えた。
貼りついた夏服のブラウスには肌がうっすらと透けている。

細い大腿には、撥水加工した制服のミニスカートから水滴が垂れて、
ぽたりと濡らして、筋になって下に落ちる。
ルカは泣き疲れて思考の出来ない頭で、その様子を見ていた。

「…大丈夫?落ち着いた…?」
鈴の鳴るような可憐な声でミヨが囁く。
「…」
ルカは返事もせずに、彼女の動く唇をぼんやり眺めた。

「…後でちゃんとご飯食べて」
「うん…」
座った体勢で、引っ張られたミニスカートからミヨの大腿が露出している。
その無防備な姿に生唾を飲み込んだ。

雨上がりの湿った匂いが二人の間に立ち上って鼻先をくすぐる。
この異様な雰囲気にヤラれているだけなのかもしれない。
泣き疲れていて、まともな判断が出来ていないだけかもしれない。

それでも、ミヨを抱きしめたくなった。
口づけて、甘えて、成就しなかった恋の分の愛情をぶつけても
彼女なら許してくれるような気がした。

「何か食べないと。泣くだけじゃ回復しないから…」
「うん…」
「食べたいものとか、ある?…」


127:GS3ルカミヨ6/11
11/09/10 19:13:53.53 QVcI2Mj9

「…みよちゃん…」

ルカは小さくそう呟くと吸い込まれるようにミヨの唇を塞いだ。
「…ん」
ぷにゅ。

ミヨの弾力のある唇からピンクのリップの匂いがした。
その優しい感触が、心の傷を埋めてくれるような気がして、
ルカは軽く唇に吸い付くように何度もキスをした。

好きな人の突然の接触にミヨは混乱した。
「え……?」

「ゴメン。みよちゃん…もっとキスさせて…」
「…えっ?」
ぞくっとするようなルカの熱っぽい声に、ミヨは驚いて後ずさった。
小さな子供みたいに泣いていた時とは別人だった。

ミヨは返事をする間もなく、体を優しく抱きしめられた。
そのまま敏感な耳元にキスをされて声が漏れる。
「あっ…」

唇、ほっぺた、耳…。ルカはゆっくりと唇を落としていった。
細い首筋をルカの舌が舐めたとき、ミヨは動揺して少しだけ肩を震わせたが、
抵抗はしなかった。抵抗するより先に柔らかい唇が落ちてきて、言葉を塞いだ。

それは、恋人と錯覚させるような、暖かくて優しいキスだった。
雨で冷えた体の中にろうそくの光が灯るみたいに、顔とのどが熱くなって、
ミヨは、はふっ…と吐息を漏らした。


128:GS3ルカミヨ7/11
11/09/10 19:14:23.58 QVcI2Mj9

「こっち。来て…みよちゃん」
ルカは、彼女の腰を抱き抱えて、旧校舎内のとある準備室に誘導した。

「…ここどこ?…ゃっ」
「使ってない部屋。ここは午前中しか人が来ないから大丈夫…」
ルカはソファーの上にミヨを寝かせると、ゆっくり圧し掛かった。

どうして自分の上に好きな人が四つんばいになるのか分からず、
ミヨは、ただただ驚いてルカを見つめた。
「…ここでキスする…の?」
「うん。…したい…もっと色々…」
ルカは低い掠れ声でそう囁くと、彼女の頬を両手で押さえて熱い舌を深く差し込んだ。
むにゅっと湿った圧迫感がミヨの口の中に広がる。

「え!?んっ!あふっ…!」
ミヨは初めての感触に、抵抗できずにキスを受け止めるだけで精一杯だった。
口内を蹂躙されると肩を震わせ、小さな呻き声を何度もあげた。

「みよちゃん…」
ルカは口づけしたままミヨの夏服のリボンを外し、
夏服のベストを脱がすと、濡れた服の下にそっと手を滑り込ませた。
「ひぁ…っ」
彼の指先の動きは優しく、ソフトタッチで濡れた肌を撫でた。
その熱い手にそっと触られるだけで、ミヨの背中はぞくぞくっと震えてしまった。

ルカは器用にも夏服の中に手を入れて、ブラジャーだけをするっと上にずらした。、、
残ったブラウスの生地が濡れた肌にぴったりと張り付き、小ぶりな乳房を強調させると、
興奮したミヨの乳首がぷっくりと立って、ピンク色が透けて見えた。
「いい…すっげーエッチ…」
「…いやっ…胸見ないでっ…」
赤くなって隠そうとするミヨの手を払って、ルカは服の上から先端に唇を付けた。

ちゅっ。ちゅるっ。
ルカの唇がいやらしく音を立てて、乳首を吸い上げる。
「…んっ…やぁぁ」
逃げようとする体を押さえつけて、今度は舌で転がして舐めまわす。
ミヨは小さく悲鳴を上げながら、耐え切れずに首をのけぞらせた。
「…可愛い声」
「あぁ…あっ…!やぁっ」

今度は左の乳房にかぶりついて、もう一方はブラウスの下から直に刺激した。
「あっ…やっ…服汚れちゃうっ…舐めない、で…」

129:GS3ルカミヨ8/11
11/09/10 19:14:59.12 QVcI2Mj9

「…じゃあこれ取っちゃうけど…いい?」
ルカはいたずらっぽく笑って、しっとりとした膜を剥がすみたいに
濡れたブラウスとブラを取り去った。
「ひゃっ…!見ないでっ…!」

「みよちゃんの肌、白くて綺麗…」
ひときわ白く、きめの細かい肌が濡れてしっとりと水気を含んでいる。
ルカは細いウエストラインに手を這わせ、乳房に顔をうずめて感触を楽しむことにした。
彼の鼻筋の整った顔が自分の腹部からバストラインを往復して、
舌で水気を絡めとり、敏感な乳首を刺激する。
「いやぁぁっそこっ…!…やだっって!…」

「じゃあこっちは…」
「ひゃっ!」
ルカはミヨの腰を浮かせてミニスカートをすべり落とすと、
下着の上からむにゅっと敏感な部分をつついた。
「…やっ!…そこもだめっ…あっ…ああっ」

嫌がって閉じる細い足を強引に開かせて、下着の上からなぞるように刺激すると、
愛液が溢れ出てルカの指先を濡らした。
「ぁっなんか…や…っ」
ゆっくり口付けしながら触り続けると、段々ミヨの声が高まってきた。
「んっ…やっ…あっ…あっ」

「イイ…もっと、聞かせて…」
そう言って口の端をニッと上げるルカの顔に、ミヨはもう一人のルカを見た気がした。
それがどんな姿でも、ミヨが見たいと思っていた彼の一面には変わりなかった。

130:GS3ルカミヨ9/11
11/09/10 19:15:44.29 QVcI2Mj9

ルカは彼女の湿った下着を滑り落とすと、秘所の芽を軽く剥いて、
直接触れずに周囲に愛液を軽く擦り付けた。
指全体で撫でると、にゅる、ぷちゅっと、部屋に生々しい水音が響く。
「んっいやっ…!あぁぁっ…!あ…あぁ…あ!やっ」

秘芽を柔らかく傷つけないように周囲を撫でるルカの湿った指先が、
ほんの少しだけ軽く敏感なところをかすって戻る。
同時に舌先で胸も刺激され、ミヨは頭がおかしくなりそうだった。

「んっ…変…何か…く…」
雨水で冷えた体が汗が上気し、熱いのか寒いのかも分からない。
体の中からじわじわと変な感覚が持ち上がってきて、
自分の意識が急激に浮かび上がって落とされるような気がした。
「…んー!!」

弓なりに逸らせた細い腰がびくっと大きく震えると、ミヨはくたっと力を抜いた。
体から大量の汗が出て、入り口からは愛液が滴り落ちた。


「みよちゃん…可愛い」
ルカは満足気に笑うと、指を彼女の秘所に差し入れた。
つぷん。
「…んあっ…んっ…いやぁ…」
ミヨは抵抗する力も無く、進入の異物感で顔を歪めた。
唇を貪りながらルカは痛くないようにゆっくりと何度も指を抜き差しした。
にゅぷ…。にゅ…。

131:GS3ルカミヨ10/11
11/09/10 19:16:13.67 QVcI2Mj9

「みよちゃん……いい?」
急にルカはピタリと動きを止めて、思い詰めた顔でミヨを見つめた。

ミヨは覚悟をした。このタイミングで言わなきゃいけない。
出会って以来ずっと好きだった事を。
「…うん…」
でも、結局言葉は出てこないで、曖昧な肯定が精一杯だった。

「…俺の上に座って」
「ん…」
ルカはミヨの細い腰を持ち上げると、自分の物を彼女の入り口にあてがい、
自分と向かい合う形になるようにゆっくりと下ろした。
「いぁ…!!ぁー…っ!」

強い内側の抵抗感はあったが、たっぷりの愛液と対面座位での重力も助けて、
彼女の体はずぶ…と少しずつルカを受け入れた。
「…わ。暖かい…」
「んっ!!…あ…あ!…無理…!これ以上入んないっ」
「…力抜いて…俺に抱きついて…」
じゅぶ…。にゅっ。
「ああ…あ…いやぁ…入ってくる…っ!」
声にならないような声であえぐミヨの唇を舐めて、
ルカはじっくりと時間をかけて奥まで挿入した。

「はぁ…あ…ぁ…や…」
体内の暖かさと体液が混じる感触、汗ばんだミヨの細い腰つきと
可愛い嬌声に耐え切れず、ルカは抽送を開始した。
小さな口内を貪り、そのリズムに合わせて腰を動かしてゆく。
じゅ。にゅ。ぬち…。
「んーっ!んっ…んん…っ!」
「は…気持ちい…」

ぷちゅぷちゅと愛液が泡立つ音と共に段々勢いが速くなった、
動きの激しさに倒れそうになるミヨをしっかり抱きしめて。
覆いかぶさって正常位で更に責め立てた。
「んんーー…っ!!」

ミヨは不安になってルカの背中に手を回してぎゅっと強く抱きしめた。
体内でルカがどくんと大きく蠢いて彼が高まりを放出すると、
熱い感覚が広がって溶けた。


132:GS3ルカミヨ11/11
11/09/10 19:18:46.31 QVcI2Mj9
気がつくと、ミヨはいつの間にか泣いていた。
好きな人と抱き合った嬉しさと、怖くて痛くて驚いた感情の高ぶりを処理できず、
全て流すように仰向けになったまま、ぽろぽろぽろぽろ…と涙をこぼした。

「ゴメン…みよちゃん…」
我に返ったルカは、目に涙を滲ませる女の子を目の前に青ざめた。
「俺…酷い事した」
「……」
「…こんな事言っても仕方ない、よな…ゴメン」

「…と、…から…」
「えっ?」
「っと…前から…」
ミヨは言っているうちに感極まって涙声になり、
更に大粒の涙がぼろぼろ流しながら、つっかえつっかえ話した。
「ずっと……好きだったの」

泣いた後の少し腫れた目で、ミヨはにこっと笑った。
「よかった。ようやく言えた…でも、怖かった…」

「みよちゃん…」
「うん…」
「手、繋いでもいい?」
「うん」

ルカは恐る恐るミヨの手に触った。ミヨもその手を包み込んだ、
小さな手から伝わるふんわりとした優しい暖かさに、ようやく心から満たされた気がした。

充足感と疲労にぐったりとした二人の体を湿った制服が撫でる。
夏の名残のセミの声が薄く響いて、雨上がりの空を彩った。

END*

以上です。一年近く前のものなので迷ったのですが、こちらに投げました。
成仏してください。なむなむ。

133:名無しさん@ピンキー
11/09/10 20:34:35.88 vtXaJEc3
ナイス投げ!
このSSは完結してて、投げSSとは違うと思うけど、本スレはいろいろやかましいからな
きっと成仏してくれるさ

134:名無しさん@ピンキー
11/09/11 03:07:19.97 B0KqAzah
投げおつ!

135:名無しさん@ピンキー
11/09/21 03:46:25.60 4Odb6ASz
保守

136:名無しさん@ピンキー
11/09/27 20:02:17.47 TzZmK+7K
>>132
ナイス投げ!

137:名無しさん@ピンキー
11/10/05 15:23:23.77 DfSFdSM9
ナイスです!素敵です!

138:名無しさん@ピンキー
11/10/06 23:38:08.00 1SL9Sunb
とあるドラマ二次。
放送終了後、今から3、4年前に書いたもの
SSに、当時のスレの雰囲気や住人さん妄想がかなり影響してる。

エロパートを書く前に放置状態になり、
その後も時々挑むも、どうしてもエロ部分が描けず。

元スレも今年に入って、とうとう落ちてしまったので、
ここらでこのブツを焚き上げることにした。

本文は5レスの予定。
忍法帖で初投下のため、たぶんモタつくと思う・・・


139:名無しさん@ピンキー
11/10/06 23:40:22.17 1SL9Sunb
                        
なんか、2度目のハードルのほうが高いって聞いたけど、ホントなんだ…と夏世は独りごちてしまう。
今晩も、チャンスは絶対にない。
こんなに近くに居ても、だ。

「よしっ、今日はじゃんじゃん飲もう!! 陽くんの帰国祝いなんらから! ねーっ、陽くん」
「もう、十分お祝いしてもらったから。修兄ィたちは、ゆっくりしててよ。僕、シャワー浴びて寝るから」
「そうだな。帰ってきたばかりで疲れただろう?」
「明日は、予定があるの? 陽クン」
「うん。留学するときお世話になった人と、会う約束しててさ」
「おー、だったら早く寝ろよ。あぁ、そうだ。お前、明日は何時に出るの? 朝飯は?」
「朝は、適当に済ませるから心配しないで、智兄ィ。……じゃ、ほんとに……ごゆっくりどうぞ」
「自分のベッドで、ゆ~っくりねるんだよお、ヒナタく~ん!」
「お兄ちゃんたち、夏世姉。今日は、どうもありがとう」

陽は少し照れながら、自室へ入っていった。

「かよっぺ! なんだ、グラス空いてないじゃない? まだまだ、夜はこれからざますわよ~!!」

かなり出来上がった修が、夏世のワインの入ったグラスに、おかまいなしに焼酎を注いでいく。
あきれながら見ていた航にも、同じく出来上がる寸前の智にも。

「さ、飲んで飲んで~。あ、お兄様もさとぴょんもねぇー。っととと…、どうぞどうぞ…」

修に言われなくても、夏世はさっきから随分飲んでいる。
最近もんもんとしていたものだから、こういう機会はキケンだ。飲みすぎてしまう。

「月山さんも、遅くならないうちに……タクシー呼んでおきましょうか……」
「いえっ、今日は飲み明かしましょう!! つぶれちゃったら、わたし、ここに泊まりますっ。ゲストルーム使いますから! お気遣いなくっ」
「つぶれちゃう、って月山さん……それは困るなあ……」

もんもんの元凶が、自分に帰れと言っている……。
心配そうな航の視線を感じつつ夏世は、なんだかヤケになって、手に持った“修カクテル”の入ったグラスを一気に飲み干した。

「わおお! すぅばらすぃ~!! ささ、もう一杯、ろーぞっ。かよ姉ぇたま!」

修の目はすわり、完全に出来上がっていた。夏世の隣にどかりと腰を下ろして、夏世に体を預ける。
兄弟4人がそろった嬉しさのあまりか、すっかり酒に飲まれてしまっているようだ。
修が夏世に寄りかかりながら焼酎を注いでやったところで、航が立ち上がった。


140:名無しさん@ピンキー
11/10/06 23:42:23.28 1SL9Sunb
                      
「修。おまえ、もう十分いい気分だろう。このへんにしておけよ。智、修の部屋に布団敷いてきてくれ」
「へぇ~い。わかりましたぁ…。航兄ぃ、男のヤキモチ、ぜんっぜんかわいくないよー。ははは……」

智もふらつきながら、廊下に出て行った。
智のほうは、酔ってはいるが、航の言うことを良く聞いてはいるし、からかうことも忘れない。
航は耳まで赤くして、その場に立ち尽くしていたが、夏世がグラスを煽ったのに気づいて慌てて傍に座ってたしなめた。

「月山さん、もうこれでおしまいにしましょう。飲みすぎだ」

顔を上げた夏世の目は―すわっていた。

「飲みすぎぃ? いーえ。まだまだ、足りません! つきやまかよ、まだ酔ってませーんっ」

ぺたんと床に座って、グラスを握り締めたまま、ダダをこねるような夏世の姿が妙に新鮮だ。

「おさけ、ついでください、わたるさん…ね、いーでしょ? 今夜は飲み明かすんでしょう??」
「だめだめ。もう、おしまいにしないと……」
「どーせ、わたしに、みりょくがないから、今夜も、なぁーんにも無し、なんでしょー? それなら、お酒飲まなきゃ、やってらんないんだからぁ! ほら、わたるさんも、飲もうよぉ!」
「えっ? なんにも無しって……あ、あの、と、とにかく! 月山さん、だめだよ。困った人だな……」
「イヤ!! わたるさん! か・よ、ってよんで。か~よ! こないだいっぱい呼んでくれたじゃない」
「ぅわあぁぁ!! 月山さんっ、わかったよ、わかりました! だから、ゲストルーム行きましょう」

慌てて夏世の口を押さえていると、智が戻ってきた。ひょいとワインボトルを取り上げ、ラッパ飲みする。
航は、今の夏世との会話が、智に聞こえてないことを祈った。

「あ~、布団敷いたよ。さあ、修兄ぃを運ぶか。航兄手伝って。そっちの肩持ってね……。あれ、なにイチャついてんのさ……そーゆーことは二人きりになってからにしてよ…ったく……」

智が振り向くと、ちょうど、夏世が航の首に巻きついているところだった。

「だめー! 航さんは夏世と一緒にいるのぉ……つれてっちゃ、だめえー。わたるさん…」
「はいはい……月山さん、修を部屋に運んだら、すぐ戻ってきますから……」

また耳まで真っ赤にした航は、やっと夏世の巻きついた腕を解いて立ち上がった。

「かーよ、でしょー?! なんで、他人行儀な呼び方するんですかぁ……もう、しらないっ、航のばかぁ…」

絡み酒か? 酒乱の気があるのか? くだを巻く夏世に一抹の不安を覚えながら、智と一緒に修を背負い、廊下に出た。

「わ・た・る! にげるのかぁ? ゆるさーん!……やだぁ。…ねぇ、一人ぼっちにしないでぇ……うぅ…」

うえーん……。こんどは夏世は子どものように泣き始めた。


141:名無しさん@ピンキー
11/10/06 23:44:56.16 1SL9Sunb
                    
「…夏世姉、夏世姉ったら。泣かないで。陽、だよ。僕が、傍に居るから……」
「陽クン?」

泣くのをやめて顔を上げると、陽が傍らにしゃがんでいた。バスルームに行くところだったのだ。
と、唐突に夏世は陽にガバッと抱きついた。陽は驚いて、声も出ない。

「陽クン、やっぱりやさしーのね…お兄さんとは大違い……名前も呼んでくれないし…どーしてぇ?」
「どーして、って僕に聞かれても…。へ、へえ…いつも航兄は、名前で呼んでるんだ、あなたのこと」
「そーよっ。かぁーよっ、て呼んでくれるのに……」
「か、よ」
「はい。よろしい」
「夏世……」

陽は、思わずうなじに顔を埋めた。夏世のいつものいいにおいがする。今日はいっそう強く感じる。
ふと落とした視線があるところで釘付けになる……夏世の片足の付け根のきわどいところまでスカートが捲くれて、白い足がしどけなく向こうまで伸びている。
頭がくらくらしてきて、自分を保てなくなりそうな気がした。

両腕をそおっと夏世の背中に回してみる。
あたたかい体は柔らかくて、二つのふくらみが陽の胸で、少し荒い呼吸とともに揺れている。
回した手を動かして、夏世の背中を上へ下へとゆっくり撫でてみた。
何度かブラのところで手が引っかかり、思わずこれをはずしてみたい、という邪心が湧いてくる。

「もっとぉ…ぎゅう~ってして……わた…るさん……」

航の名を聞いて、我に返った。夏世を慌てて引き剥がす。

「ごっ、ごめん、夏世姉!」

夏世の頭ををソファの座面にもたせかけ、陽はそこから離れて、バスルームへとリビングを飛び出して行った。

智と航が一緒にリビングへ戻ると、夏世は床に座り、ソファに頭だけをのせて眠っていた。

「さて、今度はゲストルームへ運ばなくては……」
「さぁさ、航兄ィ、お姫様抱っこで運んでやってよね……オレ、あれ大好きなんだよー」
「大好きって、お前、してもらいたいのか? あー、お前も相当、酔っ払ってるな……」

夏世を抱き起こそうとして、躊躇する―腰に障るよな……。
航は自分の腰に手をあてた。
ムリしたら、間違いなくぎっくり腰なんかになって、腰を痛めるだろう。


142:名無しさん@ピンキー
11/10/06 23:46:58.32 1SL9Sunb
                   
「なに、固まってんの? さ、どいて……」

兄の戸惑いに気が付かない智は、夏世の隣にずいっと近寄り、次の瞬間、夏世を仰向けにさせながら、体を抱き起こし持ち上げた。

「っふ~……ほらァ…お姫様だっこ……かわいい顔して寝てんな……」

嬉しそうに夏世を抱き上げた智に、戸惑いを隠せない航。
それでも平静を装って、智に声を掛けた。

「智…おまえも酔ってるんだから、無理をするな。彼女を落としたりしたら大変だろう? 修と同じように運ぼう。兄ちゃんも手伝うから、下に下ろしなさい」
「だーいじょーぶだって! オレ、お姫様抱っこ自信あるの。ほらぁ、お姫様の寝顔。こんなにかわいいし」

そう言いながら、智は夏世の額に自分の額をくっつけて、愛しそうに顔を覗き込んだ。
あいかわらず酔ってはいるが、夏世を運ぶ足取りはしっかりしている。

「智ッ……」

たまらなくなって智に歩み寄るが、智はしっかりした足取りで廊下に出て、ゲストルームへとずんずん進んでいく。

「お姫様は……ぐっすりお休みですね~……おっと…着いたよ…」

智はゲストルームのドアを開け、ベッドに夏世を下ろした。
航はあとに続いて部屋に入り、ベッドの夏世の衣服を軽く整え、薄い羽布団を掛けてやった。

「よく寝てるなぁ…王子様のキスで起きるのかな……。な! 航兄ぃ!」
「は? ば、馬鹿なこと言ってないで、お前も寝ろよ。明日、予定があるんだろう?」
「ふぁ~い。ねむ……寝ますよ、寝ます。航兄………」

酔ってふらふらしながら、智はゲストルームのドアを大きく開けた。
片手でドアを開けて航に背中を向けたまま、智は低い声で言った。

「……航兄がしないのなら、俺が起こしに来るよ、ここに」
「うん? ……なんだ、智……?」
「キス……お姫様に。俺が―奪ってやるよ」

そう言うと、智は自室へふらつきながら行ってしまった。
ゲストルームに航が呆然と立ち尽くしていた。


143:名無しさん@ピンキー
11/10/06 23:56:31.78 1SL9Sunb
                  


夏世は―よく眠っている。
無防備な寝顔で、無防備な姿で。
だいたい、男4人の家で酔いつぶれるほど飲むなんて、どうかしている。
智の挑戦的な言葉が耳について離れない。
夏世の寝顔を見つめていると、胸のざわつきが押さえられなくなっていく。

衝動のままに、航は夏世の半開きになった唇にごく軽いキスを落とした。
頭の先から、足の先へと痺れが走る。
吸い込まれるように、2回目のキス。
夏世が小さく呻いて、ベッドに腰掛けた航に寄り添うような向きに、寝返りを打った。
キス……すれば、目覚めるだろうか。

3回目のキスは頬に手を添え、耳たぶに触れながら、長く深く―止まらなくなる。
そのうちに夏世が目を開けたので、航は慌てて体を離した。

「めっ、目が覚めましたか? 気分は?」

冷や汗が出る思いで夏世に笑顔を向けた。
すると夏世は急に航に抱きつき、

「わたるさん……」

航の首に両腕を絡ませ、鼻にかかった声で囁いてくる。
慌てて夏世の上体を起こしてやりながら、ベッドで向い合せになった。

「気分は、どう?」

夏世の顔をのぞき込むように見つめてみた。
さっきの智のお姫様抱っこが思い浮かんで、なんとなく航のほうの気分が悪くなる。
ふと、顔をあげた夏世の目が、潤んでいる。ゾク、と体が痺れた。
まずいな……いろんな意味で。

「……て……」
「えっ?」

まだ、泥酔中なのか、それとも―だんだん航のほうが酔った気がしてきた。

「ねえ……? わたるぅ……」

まっすぐ挑むように見つめてくるが、いつもの夏世の視線だ。
臆せず返事をする。

「なに?」
「抱いて」
「は?」
「あたしを、抱いて。ね、今から……」
「ちょ、ちょっと」

直球だ。


144:名無しさん@ピンキー
11/10/06 23:58:36.29 1SL9Sunb
                           
「何言ってるか、わかってる?」とつとめて冷静に聞き返すのが精いっぱいだ。
弟3人が一つ屋根の下にいるわけだ。
いくらなんでも、そんな状況でできるわけない。
それに航にしてみれば、酔った夏世に手を出すことはしたくはない。
兄として男として一線を引くべきだと思う。

けれど、ついさっきの智の背中が、シルエットになって頭によみがえった。
もやもやとしたものが胸の中に広がっていく。

「航さん………ねがい……」

こんな扇情的な眼で見つめられたら、誰だって冷静でいられなくなるだろう。
酔った彼女に腕を回して支えている自分もまた、酔って平静じゃない。



============
以上
5レスで終わらなかったorz
しかも、投下してみたら、拙いし、アラが目立つし・・・



あの頃はとても楽しませてもらい、いろいろお世話にもなった。
当時のスレには、感謝している。

とにかく、なんとか無事焚き上げさせてもらえたので、
迷わず成仏しておくれ。

なむなむなむ

145:名無しさん@ピンキー
11/10/06 23:59:44.65 kDZVkJh/
投げ捨て乙!いい供養だった

146:名無しさん@ピンキー
11/10/08 16:04:07.27 NQ2H5MPu
ナイス投げ!

147:名無しさん@ピンキー
11/10/13 01:53:05.90 njXF+xpI
ナイス投げ!!

148:名無しさん@ピンキー
11/10/21 22:25:52.03 QrvQ3iVI
だいぶ前に「荒らしを擬人化してエロパロ」ってスレが立ってたから、当時荒れてたスレをモデルに書いたやつ
正直どっちもどっちっていうか立て直そうとしてる人も余計なこと言って泥沼化に加担してるようにも見えたんだよな


「もーう我慢できね! あたしはぐっちょんぐっちょんに犯されてーんだよ!
ここには陵辱野郎はいねーのか!」
髪はボサボサ、瞳は鋭い光を放つ、野性味に溢れた嵐少女は金切り声を上げた。
「ええー、誰とでも仲良くしましょうよ」
困り顔で手を差し伸べる少女は、先の少女と対照的で、洗練された婦女子といった出で立ちだ。
「触るな! 馴れ合いうぜぇ!」
「だって、人が少ないんですもん。だったら協力し合わなきゃ」
「はーあ……、てめぇ臭うんだよ! 腐ってるのか!?」
「ひ、ひどーい!」
「おいおい、プレイじゃない言葉責めはご法度だぜ?」
泣き出した婦女子の肩を抱くようにして紳士風の男が現れた。嵐少女は噛み付く。
「こういう腐ったのが増えるとヌルい雰囲気になるんだよ、さっさと巣に帰って欲しい!」
「やれやれ、また追い出すのか。嫉妬じゃないのかい」
「嫉妬とか思い上がりすぎじゃね?」
「いや、嫉妬だよ。ていうか君、前も有望な奴を一人追い出しただろ。可哀想に○○君」
「ちょ、ちょっと!」
婦女子が慌てて感傷に浸りかけた男を制止する。
「あの方はまだいなくなってなんかいないわ! 隠れてるだけ!
なんでここで名前出して戻って来にくくするのよ!」
「俺はこれ以上この嵐ちゃんの被害を広げたくないだけで……」
男は口ごもる。
「うわ○○? あいつまだいんのかよ……襲って来れもしないヘタレが」
「あの方はとてもロマンチックで素晴らしいのッ! 才能ありすぎだわ……」
婦女子はうっとりと手を組んだ。
「マンセー自演かよ」
「そこまで持ち上げる必要も感じないのだが……。ていうかここにいる俺の立場は……?
と、とにかく褒めすぎは新住民とかが居つかなくなるからやめようぜ」
「あなた達って……! 分身使った同一人物じゃないのかしら??? そして正体はこの間の邪神ね!」
「てめぇこそ○○と同一なんじゃねーのか?」
「なんで俺と嵐ちゃんが同一視されてるわけ……? もういいよ、あーあ、いい社交場だったのにな」
男はわざとらしくため息をついた。

と、その時!
「いっそみんな同一になってしまえばいいんだよ!」
と天からの声が響いた。
「おおっ……///」
「きゃあ!」
「う、うわあああ」
三人は天によってどろどろに溶かされ、一つになることができました。終わり。


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