11/05/16 23:15:26.77 Z3Ndado0
下書きやアイデアを 整然とした文章にするのは大変な作業だからね
誰も作業の部分はやりたくないんだろう
501:名無しさん@ピンキー
11/05/16 23:48:46.90 ZtOFtGdm
部分変化モノを書こうと思ったけど難しいね
まず何処から変化させるべきなのか、交換モノにすべきか変身モノにすべきか
502:名無しさん@ピンキー
11/05/16 23:54:00.72 fFdXSFFB
>>501
書き上げたいのか、書いてみたいのかで選ぶのが良いと思う
書き上げたいなら、計算して道筋きめないと段々興が削がれる結果になるだろうから計画が必要だが
とりあえず書いてみたいなら、深く考えて筆を止めるよりは思いつくまま書いてしまうのが良い
503:名無しさん@ピンキー
11/05/17 00:46:41.10 NoxveKRl
優等生の強制女性化→ケバビッチ化が好き。
504:名無しさん@ピンキー
11/05/17 02:51:16.82 Dtl/0Ewq
>>503
個人的な嗜好としては逆に「やんちゃ/不良な少年のお嬢様化」がいいなぁ。
変化したのが中1か中2くらいで、3年後の高校生になった頃、街で昔の悪友達とすれ違っても、
全然気づかれず、むしろ見惚れられたりとか。
や、あくまで自分の好みの問題ですが。
505:名無しさん@ピンキー
11/05/17 07:40:20.26 eZ/0Z0d1
Fictionmaniaで言う「Bad Boy to Good Girl」だね。
506:名無しさん@ピンキー
11/05/17 16:13:53.12 +zleeI28
女性化した肉体に男性のままの精神が一番の好みだけど、身も心も女性化しちゃって恋に落ちてラブラブ和姦展開が一番多いよな。
後半と言うか女性化後は単なる純愛物になって陳腐に終わるのは食傷気味なんで、男性の精神のままのた打ち回るのが好み。
ただ、やりすぎると欝展開一直線なんでパロディ方向へ上手く展開できないと、読んでてこれも苦痛になってくんだよなぁ
507:名無しさん@ピンキー
11/05/17 18:00:41.60 8Xdl9q14
>後半と言うか女性化後は単なる純愛物になって陳腐に終わるのは食傷気味
確かに、恋した相手が「主人公が元男だったことを知らない無関係な男性」だったりすると、ありきたりな純愛モノになりがちだが、相手が元親友だったり、自分の過去を知ってたりすると、かなりの葛藤とストレスがあると思う。
そもそも本人の性格自体が女性化しても、シリアス作品なら「自分は元男」という引け目があるわけだし、それを相手に知らせるべきか、でも……という意味でも、「単なる純愛物」にはならないはずなんだけどなぁ─キチンとそのあたりの心理を書けば。
508:名無しさん@ピンキー
11/05/17 23:59:57.10 0tmJZsYO
とりあえずTS小説の書き方見本
八重洲さん……ゴメン(爆)
真・サルでも書けるTS小説(少年少女文庫より)
URLリンク(ts.novels.jp)
509:名無しさん@ピンキー
11/05/18 05:38:01.48 lsoSy9yK
>>506
その辺はどちらかといえば視点の問題だと思ってる
TSした主人公に感情移入して読む場合、完全女性化は面白みが少ない
TSした主人公を観察している気分なら、精神女性化(記憶変化)は
ギャップを楽しむシチュであるのではないかと
510:名無しさん@ピンキー
11/05/18 11:58:48.90 U5+UG96O
まぁ、好みの問題なんで一概には言えないけど
>欝展開一直線
って奴は書く側の頭ん中の問題でもあるからなw
ドS系と言うか陰鬱系を書いてる自分の場合は徹底的にダーク展開ぐらいが書いてて気持ち良いし。
後から第三者的に読み返してみて「病んでるなぁ」と痛感するんだけど、妙にウケる時もあるんで、
その辺りのさじ加減は実に難しいと思う。
511:名無しさん@ピンキー
11/05/18 12:07:52.27 K1Fc3oE+
>>508
読んでみたけど……確かに頷ける部分もあるけど「異議あり!」と言いたくなる意見も多いかな。まぁ、ネタだろうから真剣に反論するのはアレなんだろうけど。
自分なんかは、とくに「主人公以外の身近な人間がTSし、読者はその主人公に同化して「彼女」の狼狽その他を見守る」というタイプのSSをよく書くし。
512:名無しさん@ピンキー
11/05/18 14:10:13.13 EBteh3FH
そもそも精神の女性男性の線引きってどこだ?て問題もあるし。
肉体ならそれこそ性器とかDNAとかである程度明確な線があるけど
精神なんて「男っぽい」「女っぽい」という雰囲気レベルのものがある
だけで個人の感性による触れ幅大き過ぎるからなあ。
513:名無しさん@ピンキー
11/05/18 20:45:18.23 P/aY56p4
だからこそTSはおもしろいのだ
514:名無しさん@ピンキー
11/05/18 20:49:40.79 7gr55coE
精神が、入れ物に影響を受ける設定の作品も、結構あるよね
確固とした性自認なんて、誰も持っていないんじゃないだろうか
515:名無しさん@ピンキー
11/05/18 21:17:27.10 bQmEeKHS
精神は肉体と無関係には存在できないんだから
付いてたら男、穴あいてたら女、ってのが原始的な性自認だと思うぞ
だからこそTS物の面白さの一端があるのだし
516:名無しさん@ピンキー
11/05/18 21:52:59.63 QM6naS8d
おおよそ性自認ってのは肉体の中でも脳の働きによるものと言われている
早い話が男のものや女のものから分泌されるホルモンが脳に作用を及ぼすとか……
しかも脳というのは案外フレキシブルな臓器ときたもんだ
517:名無しさん@ピンキー
11/05/18 23:02:40.79 uZwYH+cW
そういうリアル話イラネ。つうか雑談ヤメロ。ここは小説投下と感想だろ。
伸びているから来てみたらくだらねー雑談だらけとかカンベンしてくれや。
518:名無しさん@ピンキー
11/05/18 23:10:28.11 PugVKEgN
>>517
そう思うならお前さんが小説を書けや
小説が投下されなきゃ感想も話せない、TSに関する談義である以上は場繋ぎでありだろ
それが書く人にインスピレーションを与えるかもしれないんだし
ただ小説を待って何も書かない状態よりはましだ
519:名無しさん@ピンキー
11/05/18 23:18:59.59 uZwYH+cW
>>518
投下まで黙ってりゃいいだろうが。場繋ぎと称してくだらねー雑談でここを占拠して荒らすな。
520:名無しさん@ピンキー
11/05/18 23:26:18.51 OdyArV5k
>>509
TSした主人公に感情移入してるけど精神まで完全女性化したシチュも大好物です大好物です
521:名無しさん@ピンキー
11/05/18 23:40:49.85 zPXC3Xtk
まぁ、両方の言い分はわからなくもない。
生物学的な学術考察もリアル路線の作品作りの参考になるかもしれないし
だからといってやりすぎると萎えてしまうよね
ほどほどにしましょ両方ね
排除しないでみんな仲良くね
522:名無しさん@ピンキー
11/05/18 23:48:00.93 D8kPBl/h
>512
「魂に性別があるのか?」ってセリフを思い出した。
なんかのTS漫画だったと思うが。
523:名無しさん@ピンキー
11/05/19 00:11:51.60 EE+cIqSp
男の脳神経構造だったのが、強い女性的快感を感じて一気に女性脳へシフトとか
よくあるシチュエーション♪
「な、なんで俺がっ・・・こんなっ・・・くっ・・・野郎に・・・やられなきゃっ
ならねーん・・・だっ・・・」
「そんなこと言ってもここはぐちょぐちょじゃねぇか。」
「う、うそだっ!違う!お、お前なんかに!男なんかに!!俺はっ・・・んっ
お、男・・・だぁっっ・・・」
「本当にそうかなっっと」
「んっんっんっ・・・んきゃうっ・・・あんっ」
(!!な、なんで・・・俺・・・女みたいな・・・声・・・)
「ほう・・・やっぱり女みたいな声だしちゃって・・・ふふっ
そんな強がっていてもやっぱりお前女の子の体なんだよ!」
「やだっやだっ・・・なんでっ・・・もう・・・やだっよ・・・っきゅうぅんっ・・・」
「ほら、気持ちいいんだろ?ガマンは体に良くないぜ?
ほら、自分の体に素直になれよ・・・なぁ・・・」
「やだっ・・・んっんっ・・・絶対感じて・・・なんか・・・いないっ!!」
「ふふふ・・・そうやって強がっているお前・・・かわいいぜ」ぼそっ
「(ドキン)はっ・・・な・・・なんでそんなこと・・・言うんだよぉぉぉ///」
(うそ、うそ・・・なんで・・・こんなさいてー男のこと・・・かっこいいって思うの!?
おかしいよ・・・おかしいよ・・・なんでこんなにドキドキするのぉぉお???)
「ほら、イッちゃえよ!!ほらぁぁぁ!!!」
「あんっあんっあんっ・・・もう・・・だめっだめぇぇぇぇ・・・うきゅぅぅぅ!!!
イクッイクイクッぅぅぅ!!!」
びくびくびくぅ
どくっどくっびゅぶっ!!
「はぁはぁはぁ・・・」
「なぁ・・・お前のこと・・・その・・・親友だと思ってたんだが・・・ごめん
こんなことしたあとで全然説得力ないけど・・・俺お前のこと好きになったみたいだ。
お前が女の子になって色々大変だと思うけど・・・俺・・・お前のこと絶対守ってやるから!」
「んっ・・・ひどい・・・ひどいよ・・・友達だと思っていたのに・・・
でも・・・ほんとに俺のこと・・・守ってくれる?」
「ああ・・何があっても守ってやる・・・その代わり・・・せめて俺の前だけ・・・女の子でいてくれないか?」
「・・・もう・・・しょうがないなぁ・・・君の前だけだからね・・・私・・・君のこと親友以上に好きだよっ!」
524:名無しさん@ピンキー
11/05/19 00:12:22.39 EE+cIqSp
っと、こんな感じですか?
男脳→女性的快感→女脳
525: 忍法帖【Lv=2,xxxP】
11/05/19 00:29:03.87 UMsb890h
>>524
ビューティフォー
526:名無しさん@ピンキー
11/05/19 00:32:41.15 rQxJjQjc
オリックスの長谷川とか俳優の高橋英樹とか男前だと思うが、彼らに掘られたいと思う男はかなりレアだろう。
でも女は自分の好みの男を見たら、54%くらいは抱かれたい(≒おっぱい揉んで欲しい、チューして欲しい、挿入して欲しい)と思うんだぜ?
レイプされた女が鬱に入ったり自殺をしたりする所を見ると、『犯される』と言うのは女にとって相当に恥辱的な事だと判断できる、
でも自分が惚れた男相手なら、寧ろ積極的に『犯されたい』と思ったりするんだぜ?
男と女は脳も決定的に異なると思う。同じ言語を話すから意思疎通は出来るけど、基本全く別の生き物だ
527:名無しさん@ピンキー
11/05/19 00:36:46.98 EE+cIqSp
>>526
> レイプされた女が鬱に入ったり自殺をしたりする
っていうのは恥辱を受けたからではなく、大抵の場合は犯されたという事実がありながら、
感じてしまった自分に嫌悪してということらしいぞ
528:名無しさん@ピンキー
11/05/19 00:46:09.39 SOeysd3p
脳が違うってより、育てられた環境だと思うけど
529:名無しさん@ピンキー
11/05/19 00:50:53.53 y3qBDRiZ
生物学、医学的に曖昧なものは、変に線引きしようとしても
結局怪しげな心理学やら俺的男女論にしかならんからなあ。
530:名無しさん@ピンキー
11/05/19 00:57:48.28 b+8WeEZL
女は不細工禿にレイプされるような妄想でオナる事がある
各女性専用板をROM中に何度もその手の会話があったし、反論が皆無どころか同意レスもある訳で
ネカマの釣りではなく事実だと判断できる。
男は不細工女とヤる妄想では抜けない、逆レイプと想定しても萎えるだけ。
531:名無しさん@ピンキー
11/05/19 01:06:50.71 mR7PGwU3
性的嗜好までいくと社会的規範とかが絡んでくるからなんともなあ
とりあえず脳構造までは違うから平均すれば女脳の方が空間把握が苦手な個体が多い
とかの傾向があるっちゃあるけど、そういうのも訓練や個体差でどうともなるから作品で書きたいシチュにあわせて適当でいんじゃね
532:名無しさん@ピンキー
11/05/19 01:13:37.86 EE+cIqSp
>>531
そうだね、あんまり型にはめちゃうと作品の広がりがなくなっちゃうしね。
そもそも女性化って本来ありえないファンタジーなワケだから、
自分が萌えるシチュを広げていけばいいと思うよ。
533:名無しさん@ピンキー
11/05/19 01:30:25.01 b+8WeEZL
百年後にはファンタジーじゃ無くなってるかもだけどね
で、リアルで女性になってみたら楽しい妄想何処へやら
女の排他的コミュニティや生理の苦しさとかで七転八倒やもしれず
534:名無しさん@ピンキー
11/05/19 08:35:52.05 PR3eGpDs
女の目に映ってる世界を見てみたいと思うときはあるな。
535:名無しさん@ピンキー
11/05/19 20:05:58.27 sRafH5l3
「んふむぅ、んふ、ぅふん……」
ベッドの上で仁王立ちになった俊輔は、上目遣いで自分の目線を確認しながら、一心不乱にフェラチオを続ける奈菜を見下ろしていた。
「もっと愛おしそうにしゃぶって。」
「はひ…んふ、ふぅ…」
小さな口いっぱいに俊輔の反り返ったものを含みながら、そう命じられて、即座に返事をしてしまった直後、
奈菜はほんの一瞬後悔した。自分は、好きでこんなコトしてるんじゃない。逃げられないし、どうしようもないんだ。
そう言い聞かせ続けていた自分の心が、少しずつ、目の前の男に奉仕をすることに悦びを感じはじめている。
認めたくない事実が胸をきゅん、と撃つ。
「あぁ、そうだ・・・いいぞ。」
俊輔のものを含んだ口の中で、奈菜がゆっくりと、裏筋に舌を這わせる。
たっぷりと分泌された唾液が俊輔を包みこむと、思わず彼は顔をゆがめ、まっすぐに自分を見つめる奈菜の目線をそらした。
「んふ…はぁ…」
誉められた、と奈菜は感じた。そのことが嬉しくも、口惜しくもあった。
その感覚はともかくとして、奈菜は舌の動きも、そして口を前後に動かすことも、止めようとはしなかった。
「まったく、つい1週間前まで男だったとは思えないな。あぁ…すごくいいぞ。」
そう言うと俊輔は少し体をかがめて、両手で黒くて柔らかい奈菜の髪を優しく撫でた。
「んふぅ・・・はぁ・・・ん」
奈菜は口の動きは止めなかったが、撫でられたことで視線が水平になった。次の瞬間、髪を撫でていた俊輔の両手が
奈菜の頭を前後にゆっくりと動かし始めた。
「んふ・・・んふ・・・」
―始まった―奈菜は少し安心した。自分が積極的に口を、舌を動かさなければならないフェラチオは、イラマチオへと移行した。
この先は、俊輔がリードしてくれる。それだけで気が楽になった。
口の中に射精されるにしても、この後セックスへと移るとしても…いや、絶倫の俊輔のことだから、両方だろうか…
裸の美少女は軽く俊輔の両脚を抱えて、眼を閉じて、男の動きに身を委ねた。
俊輔のものが喉の奥に入ってむせないように、舌で動きを制御しながら―だんだん、俊輔の両手は激しく動き、
今日はじめてポニーテールにした髪はシャンプーの香りをふりまきながら前後左右に揺れた。
536:名無しさん@ピンキー
11/05/19 20:06:51.34 sRafH5l3
「くひまんほきほひいい」
はっ、としたが遅かった。奈菜の口から正直な思いが、頭で考えるよりも早く飛び出してしまった。
奈菜は舌っ足らずになった言葉の意味が俊輔に通じてなければ…と瞬時に願ったが、後の祭りだった。
「えっ・・・?」
俊輔が動きを止めて、そして、いきり立ったペニスを奈菜の口から抜いた。
「けほっ、ぁ・・・」
奈菜は、下を向いてうつむいてしまった。両手も離した。
「ふふ、奈菜、ずいぶん正直になったな。」
「い、いや、その・・・なんのことですか・・・?」
奈菜は下を向いたまま少し咳き込むふりをした。
「もう一回言ってくれよ。それとも、このままやめるか?」
きゅん、と胸が高鳴ってしまうのを奈菜は抑えられなかった。
「ふふ、こっちも止まらないみたいだな。」
俊輔は膝をついて、奈菜の、生まれて一週間…正確には6日とちょっと…の女の子の大事な部分に指を這わせた。
荒々しく頭を掴んで動かしていたその同じ指で…
「はぁ…ん、いやだぁ、、、」
その部分がねっとりとした液体で潤っているだけではなくて、シーツがびしょ濡れになっていることも気づいていた…
だから、奈菜は恥ずかしかった。そして目からは涙がどっ、とあふれた。
「すっかり女の子だな。」
下を向いたままの奈菜の表情も涙も、俊輔には見えてなかったはずだ。
だが、奈菜は、そんな言葉で自分の感情をもてあそぶ、俊輔の態度に苛立ち覚えていた。涙は止まらなかった。
537:名無しさん@ピンキー
11/05/19 20:07:49.07 sRafH5l3
「泣いてるの?」
その問いかけに、奈菜は首を横に降った。今、涙を見られたら、何かが折れてしまうような気がした。
自分は、男だと、この6日間、女性化型セックスサイボーグとして調教を受け続けたが心は売り渡さないと誓っていた。
その抵抗の終焉が、おとずれようとしていることを、奈菜は感じていた。
「じゃ、さっきのをもう一回言ってよ。」
「……」
奈菜は答えなかった。
「それじゃ、もう終わりにする?」
俊輔のさらなる問いかけに対して、奈菜は涙をながすことしかできない。
沈黙が部屋を包む。
奈菜は泣きながら、整理できない心を整理しようと試みた。いっそ、泣き続ける自分を勝手に犯してくれれば、
簡単な話だった。そして、心のどこかでそれを願っていた。だが、今日の俊輔はいつもと違った。
沈黙が生み出す緊張は、涙が免罪符にならないことを奈菜につたえようとしている。
「さっきのをもう一回言ってよ。」
―もう逃げられない―どれほどの沈黙の後だったか、同じ質問を繰り返した俊輔に、奈菜は観念した。涙が止まった。
そして、涙で真っ赤になった顔を上げながら…答えた。
「くち・・・口マンコ・・・きもちいい・・・」
消え入るような小さな声は、たしかに俊輔の耳にも届いた。にんまりと笑をたたえて俊輔は意地悪をした。
「聞こえねーよ。」
「口マンコきもちいい!」
今度は、少し甲高い声で、顔を上げて、目を閉じたまま答えた。
538:名無しさん@ピンキー
11/05/19 20:10:34.77 sRafH5l3
「おいおい、そんなにやけくそで言うなよ。」
そう言われて、奈菜は、再びうつむいてしまった。
「じゃ、次はどうしてほしいんだ?」
俊輔はそんな奈菜を見て、冷静に質問を変えてみた。
奈菜ははっとした。
イラマチオで口を犯されながら、奈菜は、温かくて白くて独特の匂いをしたあの液体が、
いつものように奈菜の顔にかけられることと、そこまでいかずに、ベッドに転がされて、
一心不乱に咥えていた俊輔のものが体の真ん中を散々に突き回すことと、両方を想像していた。
最初は、正常位かな?後ろからかな?それとも奈菜が上になって?
いつの間にか、どれでも受け入れられるようになっていたが…その全てのことが、
いつの間にか奈菜の欲望になっていたことに、気づいてしまったのだ。
「どうしてほしいんだ?やめるか?」
俊輔は、もう、気づいているのだ。奈菜の恥じらいは、涙は、欲望の裏返しだと。
ココロも、そしてカラダも・・・奈菜は女の子としての・・・女性化型セックスサイボーグとしての自分を受け入れ・・・
その使命を受け入れ・・・快楽を求めている。理性では制御が利かないほどに、求めているのだということを。
「ぜんぶ・・・」
消え入りそうな小さな声で奈菜が答えた。
「ぜんぶ?」
また、涙は止まった。真っ赤に泣きはらした目で、俊輔をまっすぐに見つめた。
「うん、ぜんぶ・・・」
「全部って?」
俊輔は首をかしげた。
「んーとね・・・」
「何?」
見つめ合いながら、一瞬の沈黙が部屋を包む。奈菜は、ココロと、カラダが…性欲が求めることを正直に話した。
「んーとね…先輩の…おちんちんで奈菜の口マンコをもっと気持よくしてほしいの…で、その後はエッチもしたい。
それだけじゃなくて…顔にもあったかいのかけて欲しいし…それから、
先輩にも奈菜のアソ・・・おマンコ舐めてほしいし…、それから、それから…」
539:名無しさん@ピンキー
11/05/19 20:12:51.84 sRafH5l3
堰を切ったように淫らな欲望が奈菜の口から次々に現れたことに、俊輔は一瞬驚いた。だが、すぐに悟った。
女性化型セックスサイボーグ、奈菜の調教は、その第5段階「受容」のステージに移ったのだ。
もはや、奈菜はもとの「鏡雅彦」としての自分を捨て、女性化型セックスサイボーグ「奈菜」としての運命を受け入れる準備ができたのだ。
「よし、じゃあ、全部やってやる。」
自らが選んで、女性化型セックスサイボーグへの肉体改造を決断した、高校の後輩、鏡雅彦―今は女性化型セックスサイボーグ「奈菜」―
の調教はこれからが本番だと知っていた。奈菜のココロとカラダが際限なく求める性欲は、
とても俊輔一人で満たせるものではない。今、こんなにも切ない目でまっすぐに俊輔に「全部」を求めている美少女は、
他の男を相手にしても、同じように―いや、ときには自分に対してよりも激しくそいてとびきり淫らに―「全部」を求めるのだろう。
そのことが、俊輔の気持ちを少しだけ、動揺させた。
「はぁ・・・ん、せんぱぁい・・・」
そんなことを考えながら俊輔が右手の2本の指を奈菜の女芯に這わせると、今までとは少し違った、
とてもいい声で―切なさと性欲とがまざった、いやらしい声で―奈菜は俊輔を…男を、求め始めた。はやく、もっとして・・・と願いながら。
ゆっくりとしか動かない、俊輔の指が、奈菜にとって今はうらめしかった。
540:名無しさん@ピンキー
11/05/19 21:04:46.40 z8GnSTB+
支援。
541:名無しさん@ピンキー
11/05/19 22:10:33.29 EE+cIqSp
エロくていいねっ
エロくていいんだけど・・・強制女性化の描写は?
これからあるのかな?
だとしたら期待してしまうよ
542:名無しさん@ピンキー
11/05/20 02:28:06.44 sI3Et+y8
丁寧に心理描写してるのは久しぶりだ
たまらん
543:名無しさん@ピンキー
11/05/20 07:39:54.01 ZzcoQEIA
エロ厨はエアリィの作者を人格攻撃する屑ばかりだから
職人達に嫌われてるんだろうな
自ら自分の首を締めるとはマゾだなやはり
544:名無しさん@ピンキー
11/05/20 14:10:02.61 S/sHKHHm
「ごめんなさい。雅彦さん…」
薄れゆく意識の中、鏡雅彦の男としての最後の記憶は1年以上付き合った3つ年下の彼女、大澤睦美が泣きながらつぶやいた言葉だった。
その日、23歳の社会人1年目の鏡雅彦は仕事が終わった後、憂鬱な用事の為に待ち合わせの場所に向かっていた。
帰り道とは反対方向の電車に乗って4駅の間、それが雅彦にとって逃れられない運命の、大きな一歩だとまだ知る由もなかった。
街には、まだ冬までのように、とはいかないものの、少しずつはなやぎや活気が戻っていた。金曜日の夜ともなればなおさらだ。
自分ほど、憂鬱な気分でこの電車にのっている人間が他にいるだろうか・・・
―睦美が浮気をしている―考えてみれば、世の中にはよくあることだ。
雅彦の、それなりに困難の多かった今までの人生の中でも、ちっぽけなことでしか無いかもしれない。
それに、女なんて星の数ほどいる。このご時世に、それなりの大きな会社に就職し、もう面倒をみるような親もおらず、
小さいとはいえ東京の一戸建てにひとりで住む雅彦にはいくらでも出会いがあるし、結婚相手だっていくらでも選べる。
今日、自分は別れ話をして、それで自由になるのだ。そう言い聞かせながら電車を降りた。
改札を抜ける頃には、少し考え方が変わっていた。それでも、睦美ほどかわいい女の子と知り合えることなんて、
しかも自分とうまくいくことなんてそうそう無いかもしれない。現実にあれほどの女の子は、それまでの人生の中で、
少なくとも雅彦には引っかかってこなかった。平均的に優秀だが、とりたてて騒ぐほどの特徴のない雅彦は急に自信を失った。やっぱり、なんとかして睦美ともう一度やり直そう。浮気は、許せばいい。自分の度量の問題じゃないか。
そんなふうに、感情の浮き沈みがありながら、待ち合わせの場所―駅から歩いて2分ほどのカフェ―についた。
まだ、今日の待ち合わせが、自分では変えようのないほど大きな運命の波の中にあることを、彼は知らない。
待ち合わせの時間までもう2分を切っていた。だが、店の中に睦美の姿が見当たらない。
―とりあえず、落ち着こう―
感情を整理しようと、先にコーヒーでも飲んでいようと思い、席についた。
545:名無しさん@ピンキー
11/05/20 14:10:49.05 S/sHKHHm
そこで、視線の先に発見したのは、意外な人物だった。
吉岡俊輔―雅彦の高校の時の2つ先輩で同じ陸上部出身、幼なじみ―今は生命工学か何かを専攻している大学院生のはずだ。
雅彦には年子の姉がいたが、その姉が、雅彦の行っていた高校とは別の、女子高に通っていた頃、俊輔と付き合っていた。
その姉と俊輔が別れた後―いや、正しくは別れたかどうかの確認はしていないのだが―、
連絡をとりあうこともなく、とくに噂にのぼることもなかった人が、視線の向こうに座って、コーヒーを飲んでいた。
「先輩。」
目があったので、雅彦は立ち上がって挨拶に向かった。先輩に対する体育会系の礼の常識ではあったが、
これから修羅場を迎える雅彦にとっては、近しくつきあっていた知人に、そんな場面を見られたくない、という思いがあった。
「おお、雅彦、久しぶりだな。」
「こちらこそ、ご無沙汰しています。」
立ったまま、とくに交わす言葉もなかった。少なくとも雅彦にとっては気まずい沈黙を続けざるを得ない相手なのだ。
いや、正直に言えばこの人と女の話などできようはずもない。何の因縁か、
こんな日にこの人と会ってしまった自分の運命を呪った。
カタカタとマックを操る俊輔がしばらくの間黙っていた雅彦に声を掛けた。
「座れば?それとも待ち合わせかなにか?」
その瞬間、雅彦はポケットに振動を感じた。
「…そうなんですけど、ちょっと遅れるみたいです。」
睦美からのメールだった。
普段だったら不機嫌になるところだが、今日は少し安堵して、俊輔の前の椅子に座った。
「ほんとに、久しぶりだな。」
雅彦には、その俊輔の言葉にいろんな意味が込められているような気がした。
ひょっとしたら俊輔にとっても雅彦は最も会いたくない相手かもしれない。
546:名無しさん@ピンキー
11/05/20 14:12:15.67 S/sHKHHm
「本当だったら、就職祝いのひとつもしてやらなきゃいけないのに、すまなかったな。」
「いいえ、とんでもない。こちらこそ、先輩にはご迷惑をおかけしたかもしれません。本当に。」
会いにくい相手ではあったが、もともと仲は良かった。彼女の弟だったから進学の時も色々アドバイスを貰った。
だから、姉のことがなければ今自分に起きていることの相談に乗ってもらいたい人物であることも間違いない。だが、
流石にそこまではできなかった。
逡巡しながらただ座っていた。
俊輔が向かっているPCは、向かい側に座っている雅彦にはカバーしか見えない。
普通、人がPCで何をしているのかなど気にしないものだ。ここで、もし雅彦が俊輔のPCを覗き込みでもすれば、運命は少し変わったのかもしれない。だが、先輩である俊輔に対してそんなことができるわけでもなく、ただ、しばらくじっと座っていた。
俊輔は今日これから実行の段階に入る、計画の最終調整をしていた。
―セックスサイボーグ製造実験―もともとは、性風俗産業やAV・ポルノ産業が、
いわゆる「反社会的な勢力」の資金源になっていることを問題にして、
その資金源を政府のほうで奪うために内閣府が秘密裏に創設した「性風俗規制委員会」の一部局、
「セックスサイボーグ製造計画実行局」の計画だった。
一年に1人から2人のペースで、様々な形の「セックスサイボーグ」を、
生命工学産業、医者、官庁が一体となって生み出すという実験だった。
俊輔が、大学1年生の時から、その「実行局」のメンバーであったことなど、雅彦が知る由もない。
完全な、遺伝子レベルからの若返りと性転換の技術がある医学者によって発見されたのは、
もう10年近く前のことだった。最初は何種類かの動物実験を経て、性転換のためにはどの遺伝子をいじればいいか、
若がえりの為には、そして、セックスで自分や相手が快楽を為には、どのような改造を施せば良いのか、実験が繰り返された。
547:名無しさん@ピンキー
11/05/20 14:13:47.42 S/sHKHHm
政府も、その研究の重要性に気づいた。そして、成果が公になればあまりに社会的影響が大きいことにも気づいた。
そこで潤沢な資金を与えて、実験の成果を人間に反映させることを許すかわりに、
慎重に、秘密が漏れないように、「セックスサイボーグ」製造のためのチームを作ったのだ。
俊輔はその一員として、セックスサイボーグとなる人間の候補の選定と、実行部隊の主要な役割を任されていた。
俊輔のPCの画面には、これから実行される計画のスケジュールと、そして、
今日これから―もしくは日付が変わった頃かもしれないが―製造される、
「7人目のセックスサイボーグ」の「設計図」が映しだされていた。
これまでの6人+アルファのセックスサイボーグ製造の経験を踏まえて、
今回作られるのは、「男性からの性転換型」かつ、単なる遺伝子操作によって男を女に変えるだけではなく、
「サイボーグ化対象及び近親者、及び女優等から採取したDNAによって、純日本人的な別の女体を先に創造して、
そこに対象の記憶を移植する」という方法が初めてとられる。
だから、これまでの6人とは違って、今回の「女性化型セックスサイボーグ」は、肉体だけは先に存在していないといけない。
とはいえ、完成から12時間以内に記憶の移植を終えないとならないから、まだ完成はしてないのだ。
記憶の移植を行う研究室からの連絡では、そろそろ、対象―雅彦のことであるが―の記憶が移植される肉体は、
完成に近付いているはずだ。
この計画の実行部隊として、俊輔は、まず対象を密室で拘束することが求められる。失敗は許されない。
そのための連絡は密でなければならず、緊張を要する作業だった。だが、実行の見返りとして与えられる、
設計図の中の美少女を最初に「セックスサイボーグ」として調教できる権利は、
女好きの、そして自他共に認める絶倫の俊輔を奮い立たせるのに十分だった。
そして、その対象が今、目の前に現れた。自分の仕掛けた通りの罠にはまってきたのだ。
「ん?」
俊輔の指示通りに、再び雅彦の携帯が、今度はテーブルの上で揺れた。
「どうした、デートか?なら遠慮するけど。」
「いや、今度は1時間くらい遅れるって、言ってきました。」
「そうか…1時間も待たされるのはあんまりいいことじゃないな。」
「浮気してるみたいなんですよ。」
もう、どうでもいいや、というふうに雅彦が切り出した。
「浮気?」
「ま、こっちも就職してから忙しくて会えなかったし、潮時かな、と思ってたんですけどね。もう、今日は来ないかもしれませんねー。」
足を投げ出して、雅彦は大きく背伸びをした。睦美からのメールが、雅彦の指示によるものだとは、知るはずもなかった。
548:名無しさん@ピンキー
11/05/20 14:18:01.15 S/sHKHHm
「浮気か…それで、どうするつもりなんだ?」
「…分かりませんよ。いろいろ考えちゃって。」
「そうか、それじゃ、彼女の方も同じように迷ってるのかもしれないな。」
「……」
「まだ会えるような状態じゃないのかもしれない。今日は断ったらどうだ?久しぶりだし、飲みにでも行かないか?」
雅彦は、しばらく考えたが、
「いいですよ。久しぶりですもんね。明日土曜日だし。」
と、承諾した。
「それじゃ、一度家に寄ってこれ置いてからからどっか行こうか。」
最後に、睦美に「そのまま待機しろ」と指示を送ってから、俊輔はPCを閉じた。
運命は、ものすごい勢いで回り始めていた。
雅彦にとって、気になっていること、―俊輔と姉との関係―ももうすぐ、雅彦は知ることになる。そして、睦美の浮気相手も。
いや、単なる浮気相手ではない。過酷な運命の一部だった。むしろ、睦美など、雅彦の運命に巻き込まれてしまった被害者と言ってもいいかもしれない。
雅彦は、まだそんなことを知らず、荷物をまとめて店を出る俊輔の後について歩き始めた。
かつ、かつ、と男性用の革靴が立てる音も、雅彦にとってこれが最後になることを、まだ知らなかった。
549:名無しさん@ピンキー
11/05/20 14:33:40.88 P6IqxwEo
ばいばいさるさん
550:名無しさん@ピンキー
11/05/20 16:17:05.17 qhu49aFz
支援
551:名無しさん@ピンキー
11/05/20 23:38:56.99 qJm8nfB6
期待
このスレの雑学見てると色んなシチュが思い浮かんで来るけども
あんまりにも医学的生物学的知識が深すぎて気楽に書けなくなってしまうジレンマ
552:名無しさん@ピンキー
11/05/21 01:12:38.99 E753PLlY
むしろ大嘘ついておいてちょっぴり本当のことを混ぜておく
ぐらいの方が夢広がりまっす
よくある「変化したては敏感だからねー」も
「再構成されたせいで神経も一新され全ての刺激が“新しい感覚”として脳に認識されているのか
フフ、新鮮な経験というものは楽しかろう、いや快い、かな?」みたいな
553:名無しさん@ピンキー
11/05/22 00:45:15.14 19wH4+81
大澤睦美は、つい半年前までは、親元を離れて一人暮らしをする、どこにでもいる普通の女子大生だった。
少し他の女の子よりもかわいいことで目立つ存在ではあったが、
それでも普通の女の子であることにかわりなかった。
彼女の運命を大きく変えることになったのは、鏡雅彦との出会いであるといって間違いない。
本人はまだ、その事実を知らないのだが。
「んぁ・・・はぁ・・・ん、」
睦美は、「淫乱化型セックスサイボーグ」である。半年前に、改造手術を施された。
簡単に説明するならば、元の女性としてのカラダを最大限に活かして、淫乱さを増し、
セックスのための体力を異常なほど増幅させるための改造を施された。
だから、外見は彼氏の雅彦さえ気づかないほどしか変わっていないのだ。
ちょっと特殊なのは、彼女のカラダの中には「スイッチ」が埋めこまれており、
今のところそのスイッチを操ることができる俊輔の遠隔操作によって、体中の性感帯に刺激が走るようになっていた。
また、逆に、全く性欲を覚えないようにも操作できるようになっていた。睦美は、
そういう意味でそのカラダを完全に俊輔に支配されているのだった。
もともと、雅彦と付き合うまでは、キスの経験もないし、当然処女だった。どこから見ても、可憐な女の子だった。
雅彦は、あまり激しくカラダを求めてくるタイプの男ではなかったので、
今から10か月ほど前に初体験は済ませてはいたが、その後も雅彦とのセックスは数えるほどしかしていないし、
今日まで「セックスサイボーグ」に改造されたことも知られずに、それまでどおり付き合ってきた。
浮気をしてしまったことを告げる、昨日までは…
554:名無しさん@ピンキー
11/05/22 00:47:10.59 19wH4+81
その浮気の告白だって、肉体関係の有無については触れなかった。
雅彦はおそらくまだそこまでいっていないと信じているかもしれない。
だが、実際には―改造手術の賜物とはいえ―この半年間、睦美が片方で雅彦と付き合いながらやってきたことは、
とても雅彦にとって許容ややり直しがきくような「浮気」では無いことはよく知っていた。
俊輔から、雅彦の「女性化型セックスサイボーグ」化計画を聞かされ、協力を強いられた時に、
睦美は実を言うと少し安心した。彼氏・彼女の関係は永遠に終わってしまうが、
雅彦その人との関係そのものは終りを告げない可能性が残るからだった。
「んはぁ・・・いやぁ・・・」
雅彦を連れて、俊輔がやってくる部屋の隣の部屋で、睦美はオナニーしていた。
くちゅり、くちゅり、といやらしい音が響いていた。
俊輔の操作する「スイッチ」は―睦美の性欲を最大限にたぎらせるように―出力が最大になるようにされていた。
何度か、今のような状態にされたことはある。だが、もう1時間もこの状態が続いていた。
右手はピンクローターで女性器をいじり、左手は胸をまさぐる。
間違っても逃げ出したり、雅彦との待ち合わせ場所に向かったりしないように、右足首に拘束具がはめられ、鎖でつながれている。
今のように、性欲を最大限にされてしまうと、いやでもオナニーするしか無いほどにカラダが火照ってしまうのだが・・・
囚われの身で彼氏が今からやってくる。
そして自分の正体が全て知れてしまう・・・そのことがいっそう睦美の興奮を高めていたことも、
いまは否定出来ないだろう。
「あぁはぁ…ふぅん」
指が止まらない彼女の目の前の液晶モニターに、隣の部屋の様子がうつしだされた。
俊輔の生活空間のテーブルの上に、一本のブルーレイディスクが置いてあることに、睦美は気づいていた。
もうすぐ、雅彦さんに全部が知れてしまう。半年間、隠し続けてきたこの淫乱な自分を知られてしまう。
嫌われてしまうかも知れない・・・だが、半年間続けてきた「カマトト」をこれでやめに出来ることの安心感もある。
不思議な感情の揺れに彼女は身を委ね、そして激しく感じていた。
555:名無しさん@ピンキー
11/05/22 00:48:10.18 19wH4+81
「あぁ・・・ん、とまらない・・・よぉ・・・」
―次のセックスサイボーグは、鏡雅彦だ―睦美はそう告げられたのは5日ほど前だった。
最初は協力をためらった。だが、協力への見返りに「スイッチ」の制御方法を教えると言われた。
どっちみちもう後戻りできないところまで来ていることは知っていたし、
まだ見返りが得られるだけましな話だった。
あと3週間もすれば、ネット上に自分のAVデビューの告知が出る。2か月後には店頭にも並ぶ。
AVを見ない―少なくとも睦美はそう聞かされている―雅彦とはいえ、いずれはそのことを知られてしまうだろう。
そうなれば、どっちにしても自分は雅彦を失うのだ。
「ひとつだけ、お願いします。」
協力への条件をつけた。
「なんだ、スイッチだけじゃ不満か?」
「いいえ、スイッチよりも、大切なことを。」
「なんだ、言ってみろ。」
「雅彦さんを、私から取り上げないで・・・ください。セックスサイボーグになっても、せめて、友達としていられるように・・・」
心の底からの願いだった。
「そんなことか。」
「は、はい。」
にやりと笑って、しばらくの沈黙を作った後、俊輔は答えた。
「セックスサイボーグどうしが友達か。せいぜい性感を最大限にしてレズでお互いを慰めあえよ。」
屈辱的な、ひどい言葉だった。でも、睦美は
「あ、ありがとうございます。」
と答えて涙を流した。俊輔にしてみれば、次のターゲットが手に入ることと、睦美の協力は何者にも変え難かった。
「スイッチ」の制御権を渡す約束など、必要なかったのではないか、と少し後悔した。
「またせるのも何だから、上がって待っててよ。」
睦美の耳に、俊輔の声が届いた。最初に、ドアの方から微かに。そして1秒ほど遅れて、モニターのスピーカーから。
556:名無しさん@ピンキー
11/05/22 00:49:56.33 19wH4+81
俊輔が、雅彦を連れて帰ってきた。計画通りだった。玄関を開けると、中にはいるように促した。
雅彦は、ただPCを置くだけだと思っていたので、俊輔の部屋にまではいろうとは思わなかった。
後から思えば、この時の促し方はちょっと不自然だった。その必要はない、と雅彦は一瞬訝ったが、
そこは体育会系の先輩の言葉である。逆らうより、そのくらいのことなら…と習性のように従った。
ぎぃっ、とその部屋のドアが空いた。俊輔に続いて、雅彦も中に入る。ぱたん、とドアが閉まる。
その時点で、中からは自由に開けないことに雅彦が気づくはずもない。
この時、計画は成功へとまた一歩進んだのだ。あとは、多少手荒い真似をしてでも、雅彦を手術台まで運べばいいのだ。
実際に、睦美をセックスサイボーグに改造したときは、それに近かった。言葉巧みに睦美を引きこみ、
眠らせて、目を覚ましたときには睦美は「女性淫乱化型セックスサイボーグ」に生まれ変わっていたのだ。
そして、その日のうちに、睦美はAV女優としてデビューするための契約をさせられた。
20歳の誕生日の、わずか2日後のことだった。
誰かを、強制的に「セックスサイボーグ」として生まれ変わらせることも数を重ねてきた。
その後の調教がうまく入ったことを思えば、雅彦をここからどう扱うかなど、どうでもいいことなのだが、
睦美の時のような、強引で手荒な方法を俊輔はとりたくなかった。
真実を理解させて、あわよくば同意―「女性化型セックスサイボーグ」に生まれ変わることを承諾させてから、
改造手術に臨むのも悪くはない―俊輔はそんなことを考えながら靴をぬぐ。
「適当に座っておいてくれよ。」
そう言って、部屋の奥へと向かった。あまり生活感のない1DKのマンションに、雅彦は少し違和感を覚えたあのだが、おとなしく従う。
PCをしまうふりをしながら、俊輔は考えを続けた。―いや、同意なんてされたらつまらない―。
真実を全て知らせて、運命に必死に抵抗する雅彦を、薬で眠らせて、運び出す。
―あんなに嫌がってたのに―後からそういってからかいながら調教をするのも楽しいし、
「セックスサイボーグ計画」の大きな里程標である、鏡雅彦の改造手術。
それをなるべく劇的に、そして、雅彦にとって―改造手術の後の名前は奈菜、と決まっているその人にとって―
屈辱的で受け入れがたいいくつもの事実を、快楽を教え込むことで受けいれさせる。
そんな、野望、少し冒険的な考えが、俊輔の頭の中でまとまっていた。
もう、計画は一番大事な峠を超えた。あとは、どうやって雅彦に―奈菜に―「女性化セックスサイボーグ」への屈辱と嫌悪を与え、
快楽と服従の快感でそれを塗り替えるか、という求道心のようなものが、俊輔の中に生まれていたのだ。
557:名無しさん@ピンキー
11/05/22 03:15:39.42 6JI4PluQ
これは支援
558:名無しさん@ピンキー
11/05/22 19:02:34.11 5Mg4yV14
すんばらC
559:名無しさん@ピンキー
11/05/22 21:21:51.04 Gp+H9NK0
そろそろ保管庫更新しろしてくださいお願いします早くしろ
560:名無しさん@ピンキー
11/05/22 22:56:21.96 RancLMv7
>>559
そんなに待ちきれないなら、淫魔の下着をプレゼントしよう。
止めどなく淫乱になって体験談をここに記しなさい。
馴染む頃にはきっと。
561:名無しさん@ピンキー
11/05/22 23:05:37.40 MQ+hvkwd
今週はエアリィさんお休みか…今日はもう寝るか。
562:名無しさん@ピンキー
11/05/23 02:57:43.28 4Y6ptA9u
>>559
被災したんじゃないのか
時期的に・・・
563:名無しさん@ピンキー
11/05/23 08:25:25.12 g0Z5JFqM
>>562
頻繁に更新してたのに最終更新日が3月11日以前で止まってたりすると、被災したんじゃないかって心配するよね。
564:名無しさん@ピンキー
11/05/23 15:26:03.29 NBHxMuM4
唐突に「僕と契約して少女になってよ!答えは聞いていない」とかいうセリフが思い浮かんだ
565:名無しさん@ピンキー
11/05/23 16:11:55.40 14IrGpGk
未だにlife as dogの続きがよみたい。
あんな感じのダークな作品知らない?
566:魔法少女キューティエアリィ ◆yboXY7MR9E
11/05/23 16:31:54.27 qx4Xi7Wf
第十七話完成したのですが、投下してもよいでしょうか?
女体化サイボーグさんや他の作品を投下されるのでしたら投下後しばらくしてから投下します。
もし、なにもなければ今夜にでも投下しますね。
ではでは
567:名無しさん@ピンキー
11/05/23 21:46:20.64 /D4SwH0P
エアリィさんを待つか。酒でも飲もう。
568:魔法少女キューティエアリィ第十七話 ◆yboXY7MR9E
11/05/23 22:30:45.52 8AY3mUPb
こんばんわ。
エアリィさんです。
当初の予定は続けて番外編だったのですが、
番外編として書いていたものが意外にも本編の重要要素を含んだ形になってしまいました。
既にエロ描写も入っていたのですが、番外編を本編とエロ編に分けたところ、
エロ編は十八話の後に持っていったほうが良くなってしまったのです。
そのため、番外編は十八話の後に投下します。
それで、十八話と番外編は既にできているので、
もし良かったら三夜連続で投下したいと思います。
今日は十七話、明日は十八話、明後日は番外編を予定します。
1週間ほど空けたほうがよければ1週間後にします。
では、以下の注意書きをお読みの上、苦手だと思われた方はぜひともNGしてください。
※注意!
・エロ区内です。
・TS表現ありです。
・戦闘シーン大目です。
・台本形式です。
では、十七話スタートします。
569:魔法少女キューティエアリィ第十七話-1 ◆yboXY7MR9E
11/05/23 22:32:15.70 8AY3mUPb
桜萌ゆる春、新しい生活の始まり、出会いの季節。
無獣退治にあけくれる魔法少女たちも例外ではない。
彼女たちはそれぞれ進級し、新学年へと新しいスタートを切った。
しかし、春になれば新しい環境に皆、心浮き立つものだが、
魔法少女たちは違った。
新年度になったからと言って、敵の脅威は休んでくれない。
むしろ今まで以上に彼女たちを襲ってくるようになった。
以前は無計画に街の破壊を目的としていたのだが、
ここ最近は明らかに魔法少女殲滅を目的に無獣が現れている。
その証拠に、魔法少女の目の前に無獣が現れるのだ。
最初は彼女たちの連携により無獣を圧倒していたのだが、
エウロパが出現してからというもの、敵の様子も変わってきた。
少しずつ少しずつ一筋縄では勝てなくなってきた。
特にエウロパが連れている無獣にその傾向が強く出ていた。
つまり、敵が確実に強くなってきているのである。
彼女たちにとって幸いだったのが、ミーヤとイオが全く出てこなかったことである。
エウロパだけでもかなり苦戦してしまうのに、ミーヤやイオまで出てきてしまうと
現状では勝てるかどうか不安であった。
誰もその不安を口には出さなかったが・・・
大樹「さーてっと、今日もお仕事終了っと。」
6時のチャイムと同時に大樹は大きく背伸びをする。
今日は水曜日、ノー残業デーのため早く帰れるので部下たちもいそいそと帰宅準備をしていた。
田中「おつかれーっす。」
山本「課長、今日飲みに行きませんか?」
大樹「おお!いいねぇ。久しぶりだな・・・・っと・・・今日は・・・そうか・・・」
大樹は何かを思い出したように言葉を止めた。
大樹「ごめん、今日はちょっと早くかえらにゃならんのよ。」
そう、今日は塾にいく日であった。
時々は塾に行っていたものの、最近は新年度のためなかなか行けてなかったのだ。
今日こそはと明日美に釘を刺されていた。
大樹(明日美って世話焼き女房タイプだよな・・・
ありゃ結婚すると旦那は苦労するなぁ。)
570:魔法少女キューティエアリィ第十七話-2 ◆yboXY7MR9E
11/05/23 22:33:02.91 8AY3mUPb
田中「なーんだ・・・最近課長付き合い悪いっすよ?」
大樹「悪い悪い、必ず埋め合わせするからさ。」
田中「言いましたね!?絶対っすよ?」
大樹「随分食い下がるなぁ・・・わかったよ。
・・・ほれ。」
大樹はなにやらメモにさらさらと書き、最後に署名捺印をした。
木下「なになに?私、西田大樹は次回(4月○日以降)必ず部下を飲みに連れて行くことを
約束します・・・なんですかこれ。」
大樹「田中がな、あまりにも俺のこと信用しないからさ、覚書を書いたんだよ。
ったく、こんな部下に育てた覚えはないんだがなぁ・・・しくしく。」
大樹は腕を目に当て、大げさに泣きまねをした。
田中「ここまでしなくても・・・」
田中は半ば呆れ顔である。
大樹「田中、俺にここまでさせたんだからな。
絶対連れて行ってやる。んで、俺がちゃんと約束守る男だと証明してみせる!」
大樹は握りこぶしを作り空を見つめて決意表明をした。
遠山「課長!かっこいいです!」
大樹「だろう?俺に惚れるなよ。」
遠山「ええ、惚れるわけ無いじゃないですか。
私には彼氏ちゃんといますし。」
山本「遠山ちゃんひでぇ!」
大樹「おっと、遊んでいる場合じゃなかった。
じゃ、おさきー。」
大樹はそそくさと大きなバッグを抱えると扉を開け出て行ってしまった。
山本「課長も忙しい人だよなぁ・・・でも、あの大きなバッグ最近持ってるけど・・・
何が入っているんだろうな。」
田中「秘密のバッグだよな・・・変なもの持ってたりして・・・
はっもしかして今日もそのバッグの中を使うような用事だったり・・・」
木下「え、もしかして・・・SMグッズとか女装グッズとかですか!?」
遠山「木下君不潔ーセクハラー。」
木下の言うことは半分当たっていた。
確かに大樹の大きなバッグには女装しかも女子中学生らしい服と靴が入っている。
SMグッズは・・・多分入っていないだろう・・・入っていないと信じている。
571:魔法少女キューティエアリィ第十七話-3 ◆yboXY7MR9E
11/05/23 22:34:05.82 8AY3mUPb
第十七話「Q.E.D!パートナーとしての証明は。」
そして・・・時は経ち・・・塾の最寄の駅に着く大樹。
大樹は明日美と待ち合わせるため、いつものカフェに入る。
大樹「お待たせ!明日美。」
明日美「おそーい!早く着替えて!」
大樹「悪い悪い、ちょっと待っててな。」
大樹はそそくさとカフェのトイレへと駆け込む。
大樹「あーあ・・・最近毎日絵梨になっている気がする・・・
ほんと、どっちが本当の俺か分からなくなってくるよ。」
大樹「今日だって別に無獣出ているわけじゃないのに・・・
女の子にならなくたって・・・はぁ・・・でも約束だしな。」
大樹「俺も男だ、ぱぱっと変身してぱぱっと塾行って男に戻ろう・・・」
全裸になった大樹は首にハーティジュエルを巻きつける。
大樹「アクセプト!スタンバイメタモルトランスレーションエアリィ!」
大樹は絵梨になると、大きなバッグから絵梨の服を取り出し、
すっかり女の子の格好になるのであった。
そして、しっかりと髪の毛をセットし、少し長くなった髪を後ろにしてゴムで縛った。
ゴムで縛る姿ももう慣れたもので、後れ毛が出ないようにしっかりと結ぶことができた。
絵梨「さて、そろそろ行きますか。」
絵梨はトイレのドアを開けて明日美の元へ行く。
絵梨「さ、行こうか。」
明日美「ええ、行きましょ。
もう会計は済ましてあるわ。」
絵梨「なんだ、言ってくれたら払ってあげたのに。」
明日美「あなたにばかり払わせていたら悪いじゃない。
それに、今のあなたはサラリーマン西田大樹じゃなくって女子中学生西山絵梨なんだからね。」
絵梨「そんなこと気にしなくてもいいのにさぁ。」
明日美「あたしが気にするの!さ、早く行こう!」
明日美は絵梨の手を引き、カフェを出た。
明日美「・・・あーあ、今日はすぐに塾に行けると思ったのになぁ・・・」
明日美の様子がおかしい。
どうしたというのか、絵梨が訊ねる。
絵梨「?どうしたの?明日美。」
572:魔法少女キューティエアリィ第十七話-4 ◆yboXY7MR9E
11/05/23 22:34:44.46 8AY3mUPb
すると明日美は少し斜め上の空を指差した。
そこにはうさぎのぬいぐるみが浮かんでいたのだ。
そう、エウロパである。
ふと気が付くと、辺りは既にウィッチーズスペースとなっていた。
絵梨「エウロパ!ったく・・・今日も懲りずに来たのね!」
エウロパ「こんばんはお二人さん。
今日も私と遊んでいただけませんか?」
遠くのほうで大きな爆裂音が響いていた。
エウロパ「ああ、気になりますか?
あの音は私の無獣と先に遊んでもらっているのですよ。」
ビル群の向こう側から無獣が現れた。
そしてその足元にはフレアーが既に戦っており、
上空にはアクエリィが戦っていた。
明日美「絵梨、あたしたちも変身するわよ!」
エウロパ「はい、待っていました。
早く変身して遊んであげてくださいな。」
絵梨「アクセプト!」
絵梨が叫ぶと首のピンクのハーティ ジュエルが光り、手がハートの形に動いていった。
絵梨「キューティメタモルトランスレーションエアリィアップ!」
明日美「アクセプト!」
明日美が叫ぶと首の黄色いハーティ ジュエルが光り、手がハートの形に動いていった。
明日美「キューティメタモルトランスレーションアーシィアップ!」
二人は光輝き、光の中から魔法少女が現れる。
エアリィ「そよ風のように幸せ運ぶ!キューティエアリィ!おまたせっ」
アーシィ「大地の優しさで包んであげる!キューティアーシィ!おまたせっ」
エアリィ「アーシィはフレアーを援護しに行ってあげて!私はアクエリィを助けに行く!」
アーシィ「わかった!」
エアリィはふわりと浮かび上がり、アーシィはフレアーの元へ走っていった。
573:魔法少女キューティエアリィ第十七話-5 ◆yboXY7MR9E
11/05/23 22:35:16.58 8AY3mUPb
エウロパ「今日こそあなた達を排除して見せますわ。」
エアリィ「なーに言ってくれちゃってるの!そんなことさせないんだからね!
エアリィ!シューートォォォ!!」
エウロパに向けエアリィは矢を放つ。
が、当たる寸前に避けられてしまう。
エウロパ「そんなヒョロヒョロな矢なんて私に当たると思っているのかしら?
ほら、そんな無駄なことをしている間にお仲間が危ないわよ。」
エアリィ「はっアーシィ!!!」
アーシィの方をチラリとみると、今まさに無獣から発射されたミサイルのようなものが
当たらんとしていた。アーシィはそれに気が付いていない?
アクエリィは・・・!?
アクエリィは別の所で無獣からの攻撃を防いでいる。
エアリィは考えるよりも速くアーシィの元へ飛んで行き、
ミサイルが着弾する寸前にアーシィの体を抱えて飛び去った。
エアリィ「はぁはぁはぁはぁっ!あ、危なかったねっ・・・はぁはぁはぁっ」
アーシィ「あ、ありがとう・・・エアリィこそ大丈夫?」
エアリィ「私の最大速度・・・はぁはぁ・・・使っちゃった。
ちょっと息整えなきゃ・・・すーっはぁぁぁぁ。」
一方フレアーは・・・
ギャァァァァン
ズドドドォォォン!!!
無獣はフレアーに四本の腕で同時に打撃を加える。
二本はフレアーサイズで弾いたが、残り二本はフレアーの片腕で受けざるを得なかった。
その衝撃に思わず顔をしかめるフレアー。
アーシィ「この無獣・・・多重攻撃してくるから・・・厄介ね・・・」
エアリィ「そうだね・・・どうにかして多重攻撃させないようにしないと。」
アーシィはしばらく考えていた。
その間にもアクエリィとフレアーは無獣の攻撃を何とか凌いでいたものの、
限界が近づいてきているのは明らかであった。
早く作戦を考えないと・・・
アーシィは思考をフル回転させる。
アーシィ「そうだ・・・ちょっと皆には無理させちゃうかもしれないけど・・・」
エアリィ「何か作戦考えたの?」
アーシィ「うん・・・でも、結構大変かも。」
エアリィ「いいよ、言ってみて。」
574:魔法少女キューティエアリィ第十七話-6 ◆yboXY7MR9E
11/05/23 22:35:59.43 8AY3mUPb
アーシィ「エアリィ、前みたいに攻撃しながら超高速で飛び回って無獣を引きつけてくれる?」
エアリィ「あはは・・・簡単に言ってくれちゃってぇ。」
アーシィ「エアリィ、あなたなら大丈夫!」
エアリィ「そこまで言われちゃやらないわけにはいかないでしょ・・・
OK、やってみる!」
アーシィ「ありがとね。次は・・・」
アクエリィにテレパシーで話しかける。
アーシィ「アクエリィ、聞こえる?忙しいところ悪いわね。」
アクエリィ「ええ、ちょっとこの無獣!
攻撃重いから長時間は無理ですけど!」
アーシィ「あなたは超高速で飛び回るエアリィをシールドで守ってあげて。
それにエアリィの鏡像も付けてくれるとベターね。」
アクエリィ「ええ、わかりましたわ。
でも、超高速で飛ぶエアリィの追随をして多重魔法を展開するのは結構難易度高いのですよ?」
アーシィ「大丈夫、アクエリィなら。頑張って!
あ、できれば少しでもいいから無獣に攻撃もしてくれたら嬉しいな。」
アクエリィ「結構無茶な注文をカワイイ声で言いますのね・・・」
アーシィ「カワイイだなんて・・・照れちゃうじゃないの。」
フレアーがテレパシーの会話に入り込む。
フレアー「んで?アタシはどうすればいい?」
アーシィ「フレアーはあたしと一緒にお留守になった無獣の足元を叩く!OK?」
フレアー「よっしゃ、任せておけ!」
アーシィ「なるべく連続攻撃でね。」
フレアー「ううう・・・連続攻撃は苦手なんだけどな。」
アーシィ「苦手を克服するチャンスじゃない!」
フレアー「はいはい、わかりましたよ。」
アーシィ「それで最低でも無獣の全ての腕、足が動かなくなったところで必殺技よ。
みんなOK?」
エアリィ「わかった!」
アクエリィ「よろしくてよ。」
アーシィ「じゃ、行くよ!エアリィ、あたしをフレアーの反対側に下して!」
アーシィ「あたしが降りたと同時に開始よ!」
エウロパ「何をごちゃごちゃと言っているのかしら?
だれが先に殺されるかの相談かしら?」
エアリィ「このっ!」
アーシィ「エアリィ!相手の挑発にのっちゃダメ!
淡々と自分の役割をこなすのよ!」
エアリィは少し離れた無獣の足元にアーシィを下した。
575:魔法少女キューティエアリィ第十七話-7 ◆yboXY7MR9E
11/05/23 22:36:32.16 8AY3mUPb
エアリィ「そ、そうだね、ごめん。
そんじゃーいくよーーー!!!」
エアリィは最初から最大速度で無獣の周りを飛び始めた。
その動きに無獣も負けじとミサイルやレーザー、複数ある腕を出してエアリィを撃ち落とそうとする。
エアリィ「エアリィトルネードォォォ!!!」
バシュバシュバシュゥゥゥ!!!
グギャァァァァ!!
超高速から繰り出される不意の攻撃にダメージを受ける無獣。
たまらずエアリィへ反撃をするが攻撃は当たらない。
エウロパ「うふふふ。ああ面白い、
エアリィさん、まるでハエね。」
エアリィ「くっ・・・冷静に、冷静に、挑発に乗らないように!
エアリィ!インパクトォ!!!」
エアリィの風を纏ったパンチが無獣の腕に当たる。
すかさず逃げるエアリィ。
アクエリィ「アクエリィミロワール!」
無獣の周辺にエアリィの鏡像が現れ、様々な速度で飛び回り始めた。
グルルルル
無獣はその多数のエアリィに翻弄され、全ての鏡像に攻撃を加える。
しかし、鏡像に当たっても手ごたえがない。
アクエリィ「アクエリィリフレクシオン!」
本体に攻撃が当たりそうな場合にはシールドを張って攻撃を反射、
本体ばかりにシールドを張ると特定されてしまうため鏡像に対しても時々シールド展開させていた。
これらのことをアクエリィはエアリィの超高速度に追いつく様に魔法を使っているのである。
しかも、無獣に攻撃を加えながら。
アクエリィ「アクエリィエギュイーユ!」
パキパキパキキキキパキィィン!
アクエリィ「ピケ!」
数千本の氷の針が無獣に突き刺さる。
ギュォォォン!!
アーシィ「アーシィ!ビートォォ!!」
タタタタン
軽やかなリズムで無獣の足元に連撃を加える。
ピシピシィ!!
無獣の表面に無数のヒビが入っていく。
576:魔法少女キューティエアリィ第十七話-8 ◆yboXY7MR9E
11/05/23 22:37:05.17 8AY3mUPb
フレアー「よいしょぉぉ!!!」
ズドォォォン
フレアーは無獣の足元に潜り込み突き上げるようなパンチを繰り出す。
フレアー「つぎつぎぃぃぃ!」
ドォォン
フレアーの足払いによろける無獣
アーシィ「アーシィ!ヘヴィスタンプ!」
ドドドドン
メキメキメキィィ
無獣の体にクレーターのような痕が付く。
よろよろとよろけたところにフレアーの打撃、
さらによろけるとアーシィ、エアリィ、アクエリィの魔法攻撃、
確実に無獣はダメージを蓄積していった。
エウロパ「なんで・・・なんでですの!?」
飛び続けるエアリィを無獣は苦し紛れに叩く!
何とか直撃は免れたもののその突然の攻撃がエアリィの体を掠る。
それだけでもかなりの衝撃でエアリィはフレアーの近くに叩きつけられた。
アクエリィ「エアリィ!!」
地面に叩きつけられたエアリィを見てアクエリィが叫ぶ。
アクエリィ「ごめんなさい!リフレクシオンが間に合わなかった。」
エアリィ「いってててて・・・だ、大丈夫掠っただけだから。」
フレアー「エアリィ!危ない!!」
無獣はエアリィを踏みつぶそうとするも、寸前にフレアーに助けられた。
しかし、逆にフレアーの足が無獣に踏まれてしまう。
エアリィ「!フレアー!ゴメン・・・」
フレアー「いいっていいって・・・アタシ頑丈だから・・・
っく・・・エアリィは作戦続けてくれ!早く!」
エアリィ「う、うん!」
エアリィは再び、超高速で飛び去っていった。
無獣に踏みつけられながらもフレアーサイズで無獣の足に打撃を加える。
そして、エアリィが再び無獣を翻弄し始めたことで足元が疎かになった。
そこをフレアーは狙った。
フレアー「くっそぉ!重いんだよォ!!!」
ドッゴォォン!
フレアーは無獣の足先にパンチを叩きつける。
大きな衝撃で無獣はたまらずよろけてしまい、その隙にフレアーは抜けだした。
フレアー「はぁはぁはぁ・・・いっててて・・・
ふぅ・・・さて、続きをしようかねぇ」
武器を構え息を整えるフレアー。
577:魔法少女キューティエアリィ第十七話-9 ◆yboXY7MR9E
11/05/23 22:37:44.09 8AY3mUPb
それからの彼女らの息をもつかせぬ攻撃によって無獣の全ての手足がボロボロになっていく。
エアリィ「みんな、合体攻撃行くよ!」
エアリィ「我の呼びかけに応え、イメージを具現化せよ・・・ウィンドヴァーゴ!」
エアリィの持つエアリィボウが光を帯びて形状を変える。
アーシィ「我の呼びかけに応え、イメージを具現化せよ・・・グランタウラス!」
アーシィの持つアーシィハンマーが光を帯びて形状を変える。
アクエリィ「アン レポンセ ア モナペル、フォルメズ ユヌ イマージュ・・・
(我の呼びかけに応え、イメージを具現化せよ・・・)オンディーヌヴェルソウ!」
アクエリィが叫ぶと手にしているアクエリィフュエが光りながら形状を変える。
エアリィ「エアリィシューート!!」
蹲る無獣の周囲にエアリィの矢を突きさす。
エアリィ「エアリィ!ストーーーム!!」
矢の内側で竜巻が起こり、無獣を包み込む。
エアリィ「アーシィ、アクエリィ!行くよぉぉ!エアリィシューティングスター!!!!」
エアリィは無獣の直上に矢を放つ。
スピカ
アルデバラン「ホールド!座標x381y5451z35!無獣を固定化!」
サダルスウド
無獣の周囲に三つの光の輪ができる。
三つの輪は高速で回転し、そして光る球体になって無獣を取り囲む。
球体表面から無獣に向かって無数のプラズマが走る。
バチッ
バチバチバチッ
アーシィ「行くわよォォ!!アーシィクェイク!!!」
アクエリィ「イル ファン デュ(終わりよ!)アクエリィ!アルカンシエル!!!」
自由落下してくる魔力の暴風を纏ったエアリィシューティングスターの矢を無獣に向かって叩き落とし、
加速度の付いた矢は龍のような水のアーチを纏う。
アーシィ
エアリィ「キューティ!グラヴィティストーム!!!
アクエリィ
彼女らの攻撃は無獣にゆっくりと当たり、
無獣の体組織を巻き込みながら爆発していく。
グォォォォォン!!!!
しかし、無獣は固定化されているにもかかわらず
バタンバタンと暴れながら断末魔をあげた。
エウロパ「くっ!次こそは負けませんわ!覚悟することね!」
捨て台詞を吐いてエウロパは消える様にその場から逃げていった。
578:魔法少女キューティエアリィ第十七話-10 ◆yboXY7MR9E
11/05/23 22:38:15.66 8AY3mUPb
エアリィ「はぁはぁ・・・ったく!おとといきやがれーーー」
アーシィ「な、何なの?この頃・・・はぁはぁ・・・強くなってる・・・」
アクエリィ「そうね・・・悔しいけど・・・それは事実だと思うわ。」
フレアー「アタシも正直力技だけじゃきつくなってきたかもな。」
エアリィ「そうだね・・・フレアーは頑丈だから良かったけど、
みんなあの攻撃をまともに食らったら一発でダウンだよ。」
フレアー「そりゃひでぇよエアリィ・・・頑丈っていってもなぁ、
アタシも結構痛いんだぜ?」
エアリィ「あはは、ごめんごめん。」
アーシィ「これは何としてもレグルスを捜し出してフレアーに
ちゃんとコネクトしなおしてもらわなきゃね・・・」
無獣を倒し、エウロパが消えたため、
ゆっくりとウィッチーズスペースが解けていった。
そして彼女たちも元の姿に戻っていった。
萌波「そうね・・・そうなるとやっぱり灯莉さんの協力は必須だと思うわ。」
明日美「確かに・・・灯莉とコネクトしたのだからそこに何かしらの手掛かりがあるはず・・・」
灯莉「・・・初めて私が変身したとき・・・私の中にずっとレグルスが存在していたんだ・・・
ということはわかりました・・・でも・・・」
絵梨「あれ?灯莉ちゃん・・・膝の所・・・血が出ているよ・・・ちょっと待ってね・・・
はい、ばんそーこー」
絵梨は灯莉の膝から血が滲み滴っているのを見つけた。
見たところ、傷は深くないようだが・・・
灯莉「あ、ありがとうございます・・・傷口洗ってきますね。」
絆創膏を絵梨からもらい、灯莉は傷口を洗いに公園の水飲み場へと歩いて行った。
明日美「あれ???・・・なんか違和感が・・・」
その灯莉の姿を不審そうに眼で追っている明日美。
絵梨「どうしたの?」
明日美「いや・・・ちょっと・・・今の会話すごく違和感があった・・・」
萌波「どうしたのかしら?何かおかしなこと言ってたかしら?」
明日美「んーーなんだろう・・・ああーもうなんか気持ち悪いなぁ・・・」
579:魔法少女キューティエアリィ第十七話-11 ◆yboXY7MR9E
11/05/23 22:38:49.23 8AY3mUPb
絵梨「くすくす・・・どうしたの?明日美ってば面白いね。」
明日美「ひどいなぁ。バレンタインデーの時の絵梨の方が面白かったわよ!
感謝ぁぁぁ!ってね」
絵梨「ううう・・・まだ言うのぉ?もう忘れてよぉぉ。」
明日美の言うバレンタインデーの話とは・・・
バレンタインデー当日、明日美たちに背中を押され、
ぐだぐだしながらやっと本人を呼び出したものの、
明人本人を目の前にして不得要領、支離滅裂、心慌意乱
・・・いろいろ表現があるが、とにかく絵梨本人は言い訳をあれこれ言いながら
何が何だか分からないまま、明人にチョコレートだけ押しつけるように渡してその場から逃走、
残された明人はわけもわからず茫然と立ち尽くし、後ろで見ていた明日美たちを呆れさせたのだった。
絵梨「あ、あああ、あの・・・これ、感謝のしるしだから!
そう言うのじゃないから!感謝だからぁぁぁぁぁぁ!!!」
明人「え?ええ?絵梨ちゃん?待って!絵梨ちゃぁぁぁぁん!!」
明人「・・・どういうことだ?・・・なんだこれ・・・あはははは!
袋にでっかく感謝って書いてある・・・」
閑話休題
と、そうこうしている間に膝に絆創膏を貼り終えた灯莉が戻ってきた。
灯莉「お待たせしました。」
絵梨「大丈夫だった?」
灯莉「ええ、ちょっとしみちゃいましたけど・・・私って基本ドジだから・・・
最近すり傷が絶えなくって。」
その灯莉の言葉で明日美の中の違和感の霧が晴れ、全てが繋がった。
明日美「そう・・・そうよ・・・灯莉、あなた・・・あたしたちと初めて会った時、
何て言ったか覚えてる?」
灯莉「え??なんでしたっけ・・・えっと・・・魔法少女ってなんですか?でしたっけ?」
基本的に彼女は天然でもあった。
方向がまるでちがう反応を良くする。
明日美「いや、そうじゃなくって・・・確か・・・
今まで傷もアザもできたことないって言ってなかったっけ?」
灯莉「ああ、そう言えばそうでしたね・・・あっ・・・」
明日美「おかしいことに気がついた?」
灯莉「私、初めて人から絆創膏もらいました!」
580:魔法少女キューティエアリィ第十七話-12 ◆yboXY7MR9E
11/05/23 22:39:51.57 8AY3mUPb
明日美「いやね・・・そうじゃなくって・・・
怪我しないはずのあなたがいつから怪我するようになったかっていうのが問題なの。」
灯莉「あはは・・・そうでしたか・・・ごめんなさい。
えっと・・・・今まで買ったことなかった絆創膏を初めて買ったのが・・・」
灯莉「あ・・・初めて絵梨さんと会った日です!
怪我してたので学校の売店で絆創膏初めて買いました!」
絵梨「怪我してたのって・・・もしかして?」
灯莉「はい、あの時は気がつかなかったのですが、
学校についてみると膝をすりむいていたんです。
恐らくは、あの日の朝突き飛ばされて転んだときにできた傷だと思います。」
絵梨「あの男ひどかったよね・・・今はあの男に突き飛ばされたりしてない?」
灯莉「はい、大丈夫ですよ。時間を少しずらしたので。」
明日美「こほん・・・」
二人の会話を遮るように咳払いをする明日美。
明日美「その日の朝に初めて怪我をするようになったということかしら?」
灯莉「はい、いままでもよく何もないところで転んだりぶつけたりしてたんですが・・・
怪我にはなりませんでした。」
明日美「じゃあ、その怪我をする前・・・最後に転んだりぶつけたりしたのはいつ?」
灯莉「えっと・・・絵梨さんに初めて会った前の日・・・
学校が終わって・・・線路の向こう側に行くために上っていた陸橋の階段を踏み外して・・・
その・・・盛大に転んでしまいました。」
明日美「その時はどうだった?」
灯莉「はい、とっても恥ずかしかったですよ・・・顔を隠しながら逃げちゃいました。」
その時のことを思い出して見る見る顔が赤くなってくる灯莉。
思わず手のひらで顔を覆ってしまっている。
明日美「えっと・・・そういうことを聞いてるんじゃなくってね?
その時怪我をしたかってことです・・・はぁ・・・」
明日美は灯莉の天然っぷりに半ば呆れていた。
灯莉「ああ、そ、そうですよね・・・すみません・・・えっと全然怪我してませんでしたよ。
周りで見ていたおばさんとかは私のこと心配してくれていたみたいですけど・・・」
萌波「なるほど・・・明日美さんが言っているのはこういうことですわね、
絵梨さんと会ったときに初めて怪我をした、
でもその前の日に転んだ時には怪我をしなかった。ということは・・・」
581:魔法少女キューティエアリィ第十七話-13 ◆yboXY7MR9E
11/05/23 22:40:40.15 8AY3mUPb
明日美「そう、その間にレグルスが灯莉の中から消えたか連れ去られたかしたってことね。」
絵梨「あ、そう言えば・・・私と初めて会ったときに前の日から体調悪いって言ってたよね。」
灯莉「ええ、そうですね・・・よく覚えています。
盛大に階段から転げた後、道を歩いていたら・・・あら・・・よく思い出せない・・・」
灯莉はその当時自分の身に起こったことを思い出そうとしていて、
おかしなことに気がついた。
10分間ほど記憶がすっぽり抜けていたのだ。
なぜ10分ほど記憶が抜けていることに気が付いたかと言うと、
その日はいつもは余裕で乗れるはずの電車に乗り遅れてしまったからだ。
萌波「その時って確か・・・私が灯莉さんを駅近くで見かけたときじゃないかしら。」
灯莉「そうだったんですか?」
萌波「私が乗ろうとした電車が来る前だったから・・・
その時間に何かがあったと考えるべきだと思うわ。」
明日美「灯莉、その時に何があったか思い出せない?
どんな些細なことでもいいから。」
灯莉は目を瞑り、手を口に当てながら当時のことを思い出そうとしていた。
そして何かを思い出したのだろうか、はっとして瞼をを開いた。
絵梨「灯莉ちゃん、何か思い出した?」
灯莉「そういえば・・・なんだかよくわからないものが・・・
私の目の前に・・・あれ?おかしい・・・何か大切なものがめちゃくちゃにされるような・・・」
灯莉「うっ・・・私の中・・・かき回さない・・・うくっ・・・気持ちわる・・・い・・・」
絵梨「ど、どうしたの!?」
灯莉は吐き気を催したように口を押さえて吐き気を抑え込んでいるようであった。
顔面蒼白、体は震え始めている。
明日美「まずいわね・・・思い出したくない記憶なのかも・・・
灯莉・・・無理しなくていいよ・・・ごめんなさい、つらい記憶なんだよね。」
灯莉「ううっ・・・はぁはぁ・・・ご、ごめんなさい。
何かとっても大切なこと思い出せそうだったんですが・・・」
萌波「でも、レグルスが出ていってしまった時が絞れてきたというのは大きな収穫ね。」
明日美「そうね・・・この手がかりを足がかりに新しい展開が見えればいいのだけれど・・・」
582:魔法少女キューティエアリィ第十七話-14 ◆yboXY7MR9E
11/05/23 22:41:43.49 8AY3mUPb
絵梨「そうだ・・・私たちのパートナーとレグルスの共通点がコネクトしてるって以外に何かないかな。
それがわかったら手がかりにつながるんじゃないかな。」
萌波「そうね・・・パートナーであることの証明ができればいいのね・・・」
明日美「パートナーとしての証明・・・か・・・コネクト以外になにか・・・」
サダルスウド「いくつかあるな・・・
例えば魔法少女が死ねばコネクトしているパートナーも死んでしまう。」
絵梨「あはは・・・スウドって萌波と同じでさらっと怖いこというよね。
それに、ちょっと証明したくないなぁ・・・っていうか死んじゃダメでしょ。」
明日美「うーん・・・ほかに何か・・・命に危険が及ばない方法はないかしら・・・」
アルデバラン「感覚の共有・・・パートナーと一対一のテレパシーだね。」
灯莉「確か、感覚の共有というかレグルスのコネクトの痕跡を感じようとしたら、
反撃されましたね・・・」
スピカ「そうね・・・だから感覚の共有をしようとすると反撃にあうから使えない・・・」
アルデバラン「もちろん、一対一のテレパシーも同じ理由でだめだ・・・」
絵梨「反撃にあうって言うことはやつらと同じところにいるってコトだと思うんだけど・・・」
明日美「やつらの拠点としているところがわからないのよね・・・
この県内のどこかだと思うのだけれど。」
サダルスウド「他には魔法少女とパートナーの魔力の周波数が同じっていうのもある。」
アルデバラン「これは僕らが散々同じ周波数を捜したけれど反応は無かったしなぁ。」
スピカ「あとは・・・もう一つだけあるけれど・・・
パートナーと魔法少女はお互いに傷つけあうことができないというもの。
これは私たちにとってほとんど関係ないことだけどね。
お互い傷つけあうことなんてしないし、何より意味がないわ。」
萌波「どうしてそんなことする必要があったのかしら・・・」
絵梨「そうだよね、パートナーなんだから戦いあうなんてことないと思うんだけど・・・」
サダルスウド「それはおそらく、お互いの裏切りを防ぐためだと思う。」
アルデバラン「ずいぶん前の話なんだけど、魔法少女の裏切りがあったんだ。
それで止めようとしたパートナーをその魔法少女は消滅させてしまった・・・」
彼は遠い目をして当時のことを思い出しているようだ。
アルデバラン「当然、パートナーが消滅すれば魔法少女も消滅するから、
パートナーを消し去った後、魔法少女も消滅してしまったんだ。」
583:魔法少女キューティエアリィ第十七話-15 ◆yboXY7MR9E
11/05/23 22:42:21.42 8AY3mUPb
スピカ「あの事件はとても悲しかったわ・・・結局のところ彼女の裏切りは
他の魔法少女を助けるものだった・・・
だからリゲルは傷つけあうことがないようにという思いを込めてコネクトした後は、
お互いを傷つけられなくしたということね。」
灯莉「そんなことがあったんですね・・・」
萌波「でも、その証明はレグルスの居場所がわからないと意味が無いですわね。」
スピカ「そう、まずは居所を捜さないと・・・」
絵梨「あーあ、結局は何もわからないってことかぁ。」
がっかりしたような顔で絵梨は、はぁっと小さくため息を一つついた。
そんな絵梨の肩をぽんっと叩く明日美。
明日美「いいえ、そんなこと無いわよ。
いつレグルスが灯莉の中からいなくなったか、
パートナーはどうやって判別するか。
これだけでもわかったんだから大きな一歩よ。」
萌波「そうね、明日美さん。
あとは教えていただいたパートナーの証をいかに活用できるか・・・
にかかってくるわね。」
絵梨「ま、そっか・・・灯莉ちゃん!がんばって見つけようね!」
灯莉「は、はい!私も思い出せることがあったらすぐにお知らせします。」
明日美「それじゃ、そろそろ塾行こうか、絵梨。」
こっそり帰ろうとする絵梨の肩をむんずと掴む明日美。
絵梨「あははは・・・やっぱり行かなきゃダメか。」
明日美「ほらほら、美夜子ちゃんもいるんだからね。」
絵梨「わかったよ・・・ううう・・・塾辞めようかなぁ。
私が行ってても意味ないと思うんだよなぁ。」
明日美「美夜子ちゃんの学校の宿題、
一緒に考えられるようになってきたって喜んでたでしょ。」
絵梨「それはそうだけどさぁ・・・」
明日美「いいから行くの!遅れちゃうよ!
みんなまたね~」
584:魔法少女キューティエアリィ第十七話-16 ◆yboXY7MR9E
11/05/23 22:43:28.00 8AY3mUPb
絵梨「はいはい、わかりました。
じゃ、みんなまたね。」
明日美に引き摺られながら絵梨は皆に手を振った。
萌波「それでは私たちも帰りましょうか。」
灯莉「そうですね。帰りましょう。」
萌波「スウド、帰るわよ。」
サダルスウド「あ、ああ、ちょっともう少し皆と話すから先に帰っててくれ。」
萌波「?そう、わかったわ。」
サダルスウドは萌波たちが見えなくなるのを確認してスピカたちの方を向きなおした。
サダルスウド「それで?やはり何も分からないというのは本当か?」
スピカ「大体の目星は付いているのだけれど・・・
今あの子たちに言うのはつらいかもしれない。」
サダルスウド「それはなぜだ?早く言った方がいいんじゃないのか?」
スピカ「まだ確定的じゃないし、曖昧なことを言って彼女たちを混乱させたくないのよ。」
アルデバラン「それに、今更になってわかるなんて敵の罠の可能性もあるしな。」
スピカ「そうね。」
サダルスウド「そうか・・・なんにせよ、真意が何か分かるまで待った方がいい
ということだな。」
スピカ「ええ。」
アルデバラン「んで・・・その目星とやらはどういうことなんだ?」
スピカ「恐らく・・・レグルスは敵方に堕ちたわ。」
サダルスウド「やっぱりそうか・・・」
スピカ「レグルスの魔力を探していたときなんだけどね、
おかしな陰の魔力を感じたからちょっと調べてみたのよ。」
サダルスウド「ああ、そのおかしな陰の魔力なら感じたことあるな。」
スピカ「それでね、その陰の魔力の波形を反転させたら・・・」
アルデバラン「レグルスのものだった・・・というわけだね。」
スピカ「完全に寝返ったのか、洗脳されているのかは分からないけどね。」
サダルスウド「なんにせよ、次にレグルスがその陰の魔力を使えば確定的ってことだな。」
スピカ「そうね・・・」
スピカ(確実に言えるのは、灯莉さんが記憶を無くしていたという10分間に
イオがレグルスに接触したということね・・・イオ・・・あなたは・・・)
次回予告
美夜子がミーヤとなってしまったのはなぜか。
それは美夜子の暗い過去が関係していた。
そしてレグルスはなぜ灯莉に封印されてしまったのだろうか。
この時代に魔法少女が生まれた理由とともに明らかになっていく。
次回「Reverse!たすけて・・・」
フレアー「おまえに輝くような決意はあるか?」
585:魔法少女キューティエアリィ第十七話 ◆yboXY7MR9E
11/05/23 22:46:18.11 8AY3mUPb
今日はこれでおしまいです。
次は十八話なのですが・・・
これすごく暗い話かもしれません。
結構嫌悪する表現あります。
でもかなり重要な話なので投下します。
ということで、次回まで。
586:名無しさん@ピンキー
11/05/23 23:14:20.56 /D4SwH0P
うーむいよいよ佳境だね、次回も(明日も)楽しみにしているよ。
587:名無しさん@ピンキー
11/05/24 00:19:59.26 AuXmGolq
盛り上がってきたな
同時に番外編のエロの期待も盛り上がってきたが(俺的に)
588:名無しさん@ピンキー
11/05/24 00:59:46.72 kne+73yK
伸びてると思ったらエアリィだったときの残念さは異常
589:名無しさん@ピンキー
11/05/24 01:43:18.37 GqgCNjk6
Gj
あと女性化サイボーグも期待して待ってる
590:名無しさん@ピンキー
11/05/24 05:49:41.89 bGnzur0U
430KB弱と少々余裕があるうちに…
>>1の
※SS投下・妄想ネタ・TSF情報・ポジティブな感想・GJ以外は、全て議論スレへ。
◇どうしても一言物申したいときは、議論スレ等でぶちまけること。
なんだが、議論スレってもう無いみたいだし
削除するか改訂するか、もしくは議論スレ立て直すかした方がよくないかな
それと関連スレは
「性転換」スレッド URLリンク(find.2ch.net)性転換
「女性化」スレッド URLリンク(find.2ch.net)女性化
「女体化」スレッド URLリンク(find.2ch.net)女体化
だと検索結果へのハイパーリンクにならないんで
「性転換」スレッド URLリンク(find.2ch.net)
「女性化」スレッド URLリンク(find.2ch.net)
「女体化」スレッド URLリンク(find.2ch.net)
の方が良いと思うんだが
591:名無しさん@ピンキー
11/05/24 08:28:11.39 +dnoWotp
誰か会社行く途中にセックスサイボーグにするためにさらってくれんかね
592:名無しさん@ピンキー
11/05/24 09:17:43.22 2aEoZfNF
>>571
>大樹「あーあ・・・最近毎日絵梨になっている気がする・・・ほんと、どっちが本当の俺か分からなくなってくるよ。」
身代わり用絵梨人形を作る魔法は…そんな便利なものがあったら、とっくに使ってるか。
593:魔法少女キューティエアリィ ◆yboXY7MR9E
11/05/24 13:31:53.69 ySkI1BLt
>>592
そうですねーそれがあったら苦労はないのでしょうが、男と女の子の間で揺れる葛藤とか、正体を知られないようにするためのやりくりとかも含めてTSの醍醐味じゃないかなと思ってます。
結構無茶なスケジュールだったりしますが…
予定通り、今夜十八話投下しようと思いますがどうやらスレ容量がきついみたいですね。
新スレ立ってから投下したほうがいいのかな?
594:名無しさん@ピンキー
11/05/24 15:22:33.80 8DH28fdD
◯◯「~~~~~~~~~~~~」
□□「~~~~~~~~~~」
台本かよw
595:名無しさん@ピンキー
11/05/24 15:32:59.77 5JqLUdw0
・台本形式です。
596:名無しさん@ピンキー
11/05/24 15:42:38.21 z8mpasU9
むしろ台本形式が好きだ。
597:名無しさん@ピンキー
11/05/24 15:53:45.23 pjnc+3ll
埋め立て代わりに投下してくれやどうせゴミ台本なんだし
598:魔法少女キューティエアリィ第十八話 ◆yboXY7MR9E
11/05/24 20:23:16.95 xrEVYiHr
こんばんわ。
連続ですみません。
もうちょっとで容量オーバーなのでもしかしたらスレ跨いじゃうかもしれません・・・
まあ、↑にもあるとおり、埋め立て代わりにお付き合いくださいませ。
台本形式なのは当初アニメ的な雰囲気を出そうと考え、台本形式にしてしまいました。
この形式が苦手な方が結構いることを知り、非常に申し訳なく思います。
ちなみに、今回すごく重くて暗い話です。
以下の注意を読んで苦手だと思われた方は、NGまたはスルーしてください。
※注意!
・ちょっとだけエロ意かもしれません。
・TS表現なしです。
・主人公全く出てきません。(名前のみです)
・幼児虐待描写あります。
・台本形式です。
では、十八話スタートします。
599:魔法少女キューティエアリィ第十八話-1 ◆yboXY7MR9E
11/05/24 20:24:15.40 xrEVYiHr
???「やぁぁぁ!ごめんなさい!ちゃんとするからぁ!
ここからだして・・・・ここからだして・・・まま・・・ぱぱ・・・」
暗闇で叫んでいるのは声の感じからして幼い子供であろうか、
どうしてこのような暗闇に閉じ込められてしまったのだろう。
悪戯がすぎて怒られたのだろうか、
それとも、おねしょでもしてしまったのだろうか・・・
それとも・・・
この暗闇、どうやら押入れの中らしい、布団が積み重なっている。
先ほどの声の主はなんとか出してもらおうと内側からドンドンとふすまを叩いていたが、
それでも開けてもらえず疲れてしまったのだろう布団に包まれ、
いつの間にか寝てしまっていた。
朝になり、外の明かりがうっすらと押入れの中に差し込んできた。
不意にガララッと乱暴にふすまが開けられた。
???「おい・・・おいっ!なに勝手に寝てんだよ・・・あ?」
柄の悪そうな男が布団の中にもぐりこんでいる幼児に向かって言う。
どういうことなのか、勝手に人の家に上がりこんできた不法侵入者であろうか?
その男の風貌は下品な金髪であごひげが生え、耳にはピアス、しかも咥えタバコであった。
いかにもチンピラ風の男だった。
???「ご、ごめんなさい・・・がまんできなくて・・・ひっ・・・やめて・・・ぶたないでぇ・・・ぱぱぁ。」
なんということであろう、この下品な男はこの押入れに入っていた幼児の父親だというのだ。
金髪男「いーや、反省もせずそんな勝手なことをする悪い子にはぁ、
お仕置きが必要だよな?なぁ、そう思うだろぉ?え?」
その父親は幼児に勝手に寝るなという無理難題を達成することできなかったから・・・
と言う理由でお仕置きをしようというのである。
父親は幼児のぼさぼさになった髪をむんずとつかみ、持ち上げた。
???「いたいっ!いたいいたいよぉぉぉ!やめてっ」
金髪男「おらっそこに座れっ!美夜子!!」
美夜子と呼ばれたということは、どうやらその幼児は女の子のようである。
よくみると顔は薄汚れ、表に出ている肌のあちこちに黒ずんだ痣があった。
着ている服も明らかにずっと洗濯していないのだろう、しみや黒ずみ黄ばみだらけであった。
つまり・・・この美夜子と呼ばれている幼児は風貌からして明らかに親から虐待されていた。
600:魔法少女キューティエアリィ第十八話-2 ◆yboXY7MR9E
11/05/24 20:24:45.12 xrEVYiHr
金髪男「なぁ、昨日なんで怒られたかわかってるのか?」
美夜子「ごはん・・・こぼした・・・から・・・です・・・」
信じられないことだが、年端の行かない小さな子供が、
ご飯をこぼしたという理由だけでここまで叱られているのであった。
金髪男「だよなぁ?食べ物粗末にしたらいけないよなぁ?
せっかくママが用意してくれたのによ。わかってんのか?お?」
美夜子「は・・・い・・・ごめ・・・ん・・・なさい・・・」
金髪男「じゃあ、お仕置きだ。ほら、腕出せ。」
美夜子「いや・・・いやぁぁぁ・・・」
美夜子はささやかな抵抗をする。
この最低な父親は小さな女の子に何をしようというのか、
骨と皮ばかりの栄養が明らかに足りていないやせ細った腕を取った。
美夜子はこれから起こることを予測し、肩をすくめ、目を閉じた。
そして、父親はおもむろに今まで咥えていたタバコを手に取り、
女の子の手の甲に押し付けようと・・・
しかし、
???「ちょっと、あんた、そんなところにタバコ押し付けるんじゃないよ。」
美夜子に救いの手だろうか。
父親の悪行を寸前に止めたのは父親と同じように頭のてっぺんが黒くなりかけた金髪、
耳と鼻にピアスをつけた・・・母親だった。
この母親も父親同様タバコを口に咥えている。
金髪女「あんたさぁ、そんなところにタバコの火押し付けたら一発でばれんだろうがよ。
あほか。最近さぁ児相の連中がうるさいからアタシが疑われるんだよ。わかってる?」
金髪男「ああ、わりぃわりぃ。んじゃ・・・ほれ、足の裏出せ。」
--救いの手--
などではなかった。
この母親はただ、自分の保身のためだけに父親の行動を止めたのだ。
当然、その他、の見られないような場所だったらお構いなしだった。
美夜子「やだぁ・・・あついのやだぁ・・・ままぁたすけて・・・たすけて・・・」
母親は無視を決め込んでいる。
金髪男「ほら、じっとしとけって。」
601:魔法少女キューティエアリィ第十八話-3 ◆yboXY7MR9E
11/05/24 20:25:23.37 xrEVYiHr
足をばたばたさせて暴れる。
当然である。足の裏にタバコの火を押し付けられようとしているのだ。
無意識にでも抵抗してしまう。
しかし・・・その抵抗もむなしく・・・
押しつけられた・・・
じゅっと言う音とともに部屋に嫌なにおいが立ち込める。
美夜子「ぎゃぁぁぁぁぁ!!!あつい、あついよぉぉぉ。」
あまりの熱さに遠のく意識。
金髪男「・・・うわ・・・きたね・・・らし・・・やが・・・」
第十八話「Reverse!たすけて・・・」
この女の子の名前は美夜子、親子3人でアパート暮らし。
ずいぶんやせ細り、ちゃんと風呂にも入らせてもらっていないようだ。
顔は薄汚れており、髪の毛は適当に切られたのかボサボサだった。
そして家の中では夏でも冬でもいつも同じ服を着ているらしく、
所々がほつれ、しかもかなり汚れていた。
美夜子はいつもクマのぬいぐるみを抱えており、
愛おしそうにぎゅっと抱きしめていた。
このクマのぬいぐるみはこの家族がまだ暖かかったころに
買ってもらったものだろうか・・・今となってはもうわからない。
金髪男「おい、おれらこれからパチンコ行ってくるから留守番しとけよ。」
美夜子「や、、やだ・・・ひとりにしないで!!」
金髪男「邪魔だからくんなよボケ!」
美夜子「きゃぁぁ!」
父親は近寄ってくる美夜子を蹴飛ばした。
金髪女「早く行こうよ。新台埋まっちゃうよ!アタシ先に車行ってるからね!」
バタン
まだ4歳か5歳程度の子供に一人で留守番させ、自分たちは遊びに興じるのである。
いや、まだ車の中で置き去りにされ蒸し焼きにされないだけましだろうか・・・
彼女一人部屋に残されてしまった。
602:魔法少女キューティエアリィ第十八話-4 ◆yboXY7MR9E
11/05/24 20:25:47.60 xrEVYiHr
時計の音だけがカチカチと響く6畳間、しばらく蹴られたまま横になっていたが、
のろのろと起き上り傍らに転がるクマのぬいぐるみに抱きついた。
美夜子「いおちゃん、あたしとあそぼ。」
美夜子「あたしがおかあさんで、いおちゃんはあかちゃんね。」
彼女はいおちゃんと名前を付けたクマのぬいぐるみ相手にままごとを始めた。
そうしている間の美夜子の表情はとても楽しそうだ。
その間だけ純真な年相応の表情に戻ることができた。
そして、彼女が作り出すぬいぐるみとの世界は、
彼女の理想の家庭の姿だろうか。
それとも昔の家族の姿なのだろうか。
母親役の自分、絵に描いた架空の父親の姿と赤ちゃん役のぬいぐるみ。
その父親の絵は清潔そうな風貌で大きな笑顔でニコニコしている。
それはとても明るく、みな優しく、笑い声が絶えない家庭だった。
美夜子「はい、あなたごはんですよ。きょうははんばーぐです。」
美夜子「ああ、ありがとう、とてもおいしいよ。」
チラシの裏に書かれた父親の姿をぴょこぴょこと動かし食べる仕草をしていた。
美夜子「あかちゃんはみるくです。」
空きペットボトルを哺乳瓶に見立て、
クマのぬいぐるみにミルクをあげる真似をしていた。
しばらく遊んでいると朝から何も食べさせてもらっていないのか、
大きくお腹が鳴った。
美夜子「おなか・・・すいたな・・・」
ぬいぐるみを抱えてよろよろと立ちあがり、冷蔵庫を開ける。
ガチャ
中には酒類ばかり、それと酒のおつまみのようなもの、
僅かに残った昨日のご飯が入っていた。
おつまみを食べると怒られてしまうが、残り物だと怒られない。
美夜子は残り物を取り出し、テーブルに並べた。
お気に入りのコップに水を入れ、隣のイスにはぬいぐるみを座らせた。
ぬいぐるみの前にはスーパーのチラシの食べ物を切り抜いたものをお皿に載せている。
美夜子「さあ、いおちゃんもいっしょにたべましょ。おいしそうですね。いただきます。」
あの両親からどうやって教えてもらったのだろうか、
彼女はきちんと手を会わせて挨拶をした。
603:魔法少女キューティエアリィ第十八話-5 ◆yboXY7MR9E
11/05/24 20:26:25.85 xrEVYiHr
美夜子は僅かな食べ物を冷たいままの状態でモソモソと食べた。
まだ彼女は電子レンジの使い方がよくわからなかった。
以前見よう見まねで使ってみたら電子レンジの中を汚して散々怒られてしまい、
それ以来使おうとしなくなった。
美夜子「ごちそうさまでした。」
残り物はほんとに僅かだったのでどんなにゆっくり食べても数分で食べ終わってしまった。
そしてその食器を流しに持って行き、近くに合った台に上って自分で使った食器を洗い始めた。
奇麗にしておかないと後で怒られてしまうためだ。
食べ終わって片付けも終わると、再びままごとの続きを始めた。
延々と・・・延々と・・・
その中でだけ彼女の幸せが形成されているのだ。
そしてままごとをしたまま、いつの間にかぬいぐるみを抱えたまま寝てしまった。
幸せそうな顔をしている。
彼女の夢の中ではどのような家庭が築かれていているのだろうか。
バターーン!!ドスドスドス!!
その幸せな夢も騒音とともにかき消される。
目をこすりながら起き上ると目の前には怒りに震える父親の姿。
美夜子「ひっ!!お、おかえり・・・なさい・・・」
無言・・・
美夜子「ま、まま・・・は?」
金髪男「ちくしょう!俺の独り負けだっっっ!!
あいつだけ勝ちやがって!!」
金髪男「ママはなぁ、自分だけ勝ったからって友達と飲みに行っちゃったんだよお。
なぁ、ひでえだろう?なあ、そう思うよな?」
美夜子「う、うん・・・」
美夜子はガタガタと震えている。
こういう時の父親が自分にこの後することを考えると、
思わず恐怖に慄いてしまう。
金髪男「どうせ友達と飲みに行くって言っても男となんだろうよ!」
男はわめき散らしながら冷蔵庫からビールを出して飲み始めた。
ゴクゴクと半分ほど飲み干すと再び愚痴をこぼす。
金髪男「ったくよぉ!ああ、むしゃくしゃすんなぁ!!
なあ、美夜子、パパがイライラしてんのいやだろう?」
604:魔法少女キューティエアリィ第十八話-6 ◆yboXY7MR9E
11/05/24 20:26:53.22 xrEVYiHr
無言・・・
金髪男「無視すんなよ!ほら、こっち来いよ。
なあ、イライラを沈めてくれよ。ほら・・・」
その父親はごそごそとジャージのズボンに手をかけている。
金髪男「ほれ・・・いつものように・・・」
美夜子「ううっ!やだよぉ・・・そんなの・・・なんで・・・」
鬼畜の所業・・・
その一言でしかない。
彼はこんな小さな幼児に対して、しかも娘に対してこのような行為をさせる。
どうやら、その行為は今回が初めてではなさそうだ。
パチンコで一人で負けるたび、毎回させていたのだ。
美夜子は小さな口を一生懸命動かしながら、
これが夢であったらどんなに良かっただろうと祈った。
神様に祈り続けた・・・
しかし、神は無慈悲だ・・・現実がほとばしりとなって美夜子の口を襲う。
美夜子「けほけほっ・・・」
美夜子は泣きながら畳に横になっている。
その横で満足したのかタバコを吸いながら残りのビールを飲んでいる父親。
美夜子「もう・・・いやだよ・・・いやだよ・・・やめて・・・」
そばで横たわっているクマのぬいぐるみをぎゅっと抱きしめた。
美夜子「いおちゃん・・・たすけて・・・たすけて・・・」
--わかった、僕が君を助けてあげよう--
美夜子「え?・・・なにか・・・きこえた・・・?ぱぱ?」
父親の方をチラリとみると二本目のタバコに火をつけているのが見えた。
そして再びクマのぬいぐるみを見る。
なにも、変わりがない。
と、その瞬間、目の前が銀色に輝き、気がつくと美夜子は眩むほどの光に包まれていた。
美夜子「え?あれ?こ・・・ここ・・・どこ?」
605:魔法少女キューティエアリィ第十八話-7 ◆yboXY7MR9E
11/05/24 20:27:34.36 xrEVYiHr
--ここは僕の形成した特別な結界。
--ここにいるのは君と僕だけだ。
美夜子の目の前に銀色に光り輝く球がふわふわと浮かんでいた。
--君は幸せがほしいかい?
--君は優しさがほしいかい?
--君は悲しみから逃れたいかい?
--君は苦しみから逃れたいかい?
--僕が全てを叶えてあげよう。
--僕が君に奇跡を作る力をあげる。
--君は魔法少女になるんだ。
美夜子「え?どういうこと?・・・まほう・・・しょうじょ・・・?」
--もう一度問う。
--君は幸せになりたいかい?
美夜子「う、うん・・・わたし、しあわせになりたい・・・」
--わかった。
そしてその光の球からうねうねと光る触手が伸び、美夜子を包み込んだ。
最後に光る球が美夜子の額に近づき、ズブズブを頭の中に入り込んでいった。
--コネクト・・・我リゲルはパートナーとしてこの者の精神、肉体、時間を接続する・・・
--そして新たな魔法少女として同化、転換を行う・・・
美夜子「なに?ああ・・・あああ・・・やだ・・・やめて・・・
わたしのなか・・・ぐちゃぐちゃぁ・・・うぇぇぇぇぇ!!」
体の中、頭の中をかき回される感覚に思わず嘔吐してしまう美夜子、
美夜子「うくっ・・・うううっ!あああああ!!
ぐっうううううあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!!!」
美夜子「あう・・・う・・・あ・・・あ・・・」
美夜子は自分の意志とは関係なく口から言葉を紡ぐ。
606:魔法少女キューティエアリィ第十八話-8 ◆yboXY7MR9E
11/05/24 20:28:10.98 xrEVYiHr
美夜子「アクセプト・・・
オープンマインドトランスレーションミーヤインストール・・・」
そう叫んだ瞬間、ミーヤの体は銀色の光で包まれた。
小さかった体はぐぐぐぐっと大きくなっていき、手足がすらりと伸びて行く。
ある程度になると体の伸びが止まり、今度は体全体が光り出す。
腕は肘まである白いエナメル質のグローブ。
体にぴったりとした白いエナメルボンテージ。
白いリボンが包み込みバサッと襟が高いマントになる。
足は高いヒールのある白いブーツになった。
その体を包む白色はキラキラと真珠のように光り輝いていた。
リゲル「君はミーヤ・・・魔法少女ミーヤだ。」
ミーヤ「魔法少女・・・ミー・・・ヤ?」
ミーヤ誕生の瞬間である。
その姿は9年後とは色が違えど、衣装のデザインはそのままであった。
ミーヤ「あ・・・あああ?・・・これが私・・・?体が大きくなっている・・・」
ミーヤは自身の体を上から下まで自分に起きた変化を確認するように見回した。
リゲル「そう、君は変身すると15、6歳程度まで成長するんだ。
もちろん知識知能もね。」
ミーヤ「どうして?」
リゲル「それはその方が戦うのに都合がいいからさ。
戦うのに運動能力も知識も豊富なことに越したことはない。」
ミーヤ「戦う?誰かと戦うの?」
リゲル「うん、もうすぐこの世界に大きな脅威がやってくるようなんだ。
それを阻止するために君を魔法少女にした。」
ミーヤ「そんなの・・・怖いよ・・・私・・・」
リゲル「大丈夫、君には対抗できるだけの力が備わっている。
君の心を解放してあげるんだ。
そうすることで迫りくる脅威を阻止することができる。」
リゲル(そして僕のやることを真っ向から否定したあいつらにも・・・
そうだこれが成功したら、今までのようにわざわざ運命の適正者が出てくるまで待たなくてもいい。
自身の深層意識の解放・・・それで魔法少女を量産できる。
今度の脅威は今まで以上に強大であろう・・・
そのためには、このテストケースを成功させなくては・・・)
ミーヤ「迫りくる脅威ってどんなの?怪獣??」
リゲル「うん・・・でもそれはまだ何か分からないんだ・・・
ただ、僕の持っているセンサーに反応があった。しかも強大な反応だ。」
607:魔法少女キューティエアリィ第十八話-9 ◆yboXY7MR9E
11/05/24 20:28:54.30 xrEVYiHr
ミーヤ「ふーん・・・そうなんだ・・・それで・・・私はどんなことができるの?」
その迫りくる脅威と言うものにミーヤは大して興味がないようだった。
何よりも変身したことでどんなすごいことができるのか、
ということに心躍っていた。
リゲル「大抵のことはできるよ。空を飛んだり、武器を出したり、魔法を使ったり。」
ミーヤ「へぇ・・・アニメみたい・・・」
リゲル「信じられていないみたいだけど・・・」
リゲル「君を縛るものを解放して心を解き放つんだ。
自分に素直になればなるだけ力は強くなる。」
ミーヤ「そう・・・解放・・・心・・・自分に素直に・・・」
ミーヤ「解き放つって・・・手段はなんでもいいの?」
リゲル「うん、なんでもいいよ。
切欠さえあればあとは魔力は急速に熟成されていく。」
ミーヤ「ふっ・・・そう・・・解放・・・ね。
わかった・・・おもしろそうだからあなたに協力するわ。」
このとき、リゲルはミーヤの瞳の奥の闇に気が付いていなかった。
このときに気が付いていたら、あるいは・・・
リゲル(よかった・・・これで・・・テストデータを取って有用だと認められれば・・・
より強力な新しいシステムで・・・)
リゲル「よかった。わかってくれて。じゃあ、結界を解くからね。」
ミーヤ「うん。はやくっはやくっ・・・うふふ・・・たのしみ・・・」
キラキラと銀色に光る結界にピシピシとヒビが入り、
ガラスが割れる様に結界が飛び散った。
金髪男「うおっ!な、なんだお前!美夜子は!?」
思わず咥えていたタバコを落としそうになる。
それもそのはず、父親の目には美夜子が突然消えたかと思ったら、
白いボンテージファッションの少女が立っているのだ。
驚くのも無理はない。
608:魔法少女キューティエアリィ第十八話-10 ◆yboXY7MR9E
11/05/24 20:29:42.48 xrEVYiHr
リゲル「さあ、ミーヤ、この場から自分を解き放つんだ。
そして新たな地で僕と強大な脅威に立ち向かおう!」
ミーヤ「ふふふ・・・ええ、自分を縛っているものを・・・
解き放つ・・・わ・・・ちょっと待っててね。」
ミーヤはニヤリと笑うと何がおきているのかわからず、
呆然とミーヤを見上げている男に近づいていった。
ミーヤ「あなた・・・自分の娘にずいぶん愉快なことをするのね・・・
うふふ・・・そんな小さな子にするよりも私と楽しいことしない?」
金髪男「え?え?なんだ見てたのか・・・ぐふふふ・・・楽しいことって・・・こんなことか?」
男は圧倒的に頭が悪く、なぜ少女がそこに現れたのか深く考えるのをやめ、
少女の誘いに乗るようにむんずと乳房を掴んだ。
ミーヤ「んあぁぁぁん・・・何これ・・・すごい感じる・・・初めて・・・こんな感覚・・・」
ミーヤの体の感覚は鋭くなっており、少し触れただけでも性的電気信号が
彼女の体を駆け巡った。
当然そのような感覚は彼女にとって初めてで、強い快感に翻弄されそうになる。
ミーヤ「でも、もおおっと気持ちいこと・・・し・て・ア・ゲ・ル・・・うふふ。」
ミーヤは胸と尻を揉まれながら男の頬を撫でた。
その顔はだらしない節操のない情けない顔だった。
金髪男「は、はやくやろうぜ・・・嫁もしばらくは帰って来ないだろうし。」
ミーヤ「あらそう、じゃあ早くやっちゃおうかしら。」
リゲルはミーヤの中にある魔力が急速に増大していくのを感じた。
その増大の割合は制御できるレベルではなかった・・・
もはやオーバーロードしているレベルだった。
リゲル「ミーヤ!君は・・・そうじゃない・・・僕が言っていることはそういうことじゃ!!」
ミーヤ「ぐっ・・・頭の・・・中で・・・叫ばない・・・でよ・・・っ
邪魔しない・・・でっ!!」
リゲル「な・・・何をするんだミーヤ!!早くここから出て行くんだ!!」
リゲル(おかしい!!こんな・・・ううっ・・・なんて強い感情なんだ・・・
この僕が・・・押さえ込まれ・・・ル・・・)
ミーヤは指先でつつつーっと頬の輪郭をなぞり、
首筋を優しくなぞった。
リゲル「ミーヤ!だめだ!やめて!!!!」
609:魔法少女キューティエアリィ第十八話-11 ◆yboXY7MR9E
11/05/24 20:30:09.95 xrEVYiHr
そして尖った爪を首に立て、そのまま、すーぅっと右の方に引く。
ガシャァァァン
右側で食器棚と箪笥が音を立てて壊れた。
リゲル「ミーヤ・・・君は・・・なんてことをしたんだ・・・」
金髪男「え?なんだ?何が起こったんだ?かひゅっ・・・あへ・・・?ひゅーひゅーっ」
その男は何が起きたか分からないという様子で音がした方を向いた。
ところが、どうも喋り辛く、自分の首に違和感を感じ慌てて胸を揉んでいた手を離し、
代わりに自分の首を触った。
金髪男「ひぃっ!!くひっ!血が・・・ひがっ!!かひゅ!!
ぶじゅじゅじゅじゅ・・・がはっ・・・どうし・・・」
男は盛大に首から血を噴き出しながら倒れて行った。
そしてミーヤを見上げる。
ミーヤ「あら、勢いつけすぎちゃった。
ごめんね、パパ。もうこれでお別れだね。」
金髪男「ひゅーっひゅーっぱ・・・ぱ・・・?まさ・・・か・・・み・・・み・・・や・・・こ・・・?」
ミーヤ「あはっせーかーい!!今まで私にいろいろしてくれてありがとうね。
とっても嬉しかった。」
ミーヤ「ねね、パパ私ね魔法少女になったんだよ。
あはっアニメみたいでしょ。いろんな魔法で悪者やっつけるの。」
金髪男「た・・・たす・・・け・・・て。」
ミーヤ「たすけて欲しいの?うーん・・・ここまでなっちゃったら・・・
どうだろう・・・たすけられるかな?私の魔法で・・・」
金髪男「わる・・・か・・・っは・・・」
ミーヤ「今更謝るの?しょうがないわね。
ねぇ、リゲル、この人助けること出来る?」
リゲル「ああ、そうだ、君の魔法ならできるよ!
僕の力と技術を使った君の魔法なら命のねじを巻きなおすことは簡単だよ。」
リゲルはミーヤが父親の命を助けようとしていると思い、安堵した。
ミーヤ「あっそう、ねぇ・・・パパ、助かるってさ。
良かったねぇ。」
610:魔法少女キューティエアリィ ◆yboXY7MR9E
11/05/24 20:31:54.69 VCNhOmIb
連続投下で引っかかってしまいました
611:魔法少女キューティエアリィ第十八話-12 ◆yboXY7MR9E
11/05/24 20:32:03.07 xrEVYiHr
金髪男「は・・・はは・・・よひゃ・・・た・・・」
助かる希望があると知って男は泣きながら笑った。
リゲル「さあ、早くこの人の命をつなげてこの場から立ち去ろう。
もう充分だろう君の気持ちは晴れたはずだ。
大丈夫、この人には記憶が残らないようにするから。」
ミーヤは男ににっこりと笑いかけた。
直後、汚物をみるような瞳に変わった。
ミーヤ「でもね、やだ、助けない。
うふふ・・・助けたくないの。パパ、ごめんね。」
リゲル「ミーヤ!!!」
金髪男「や・・・み・・・ひゃ・・・ごふっ!!」
ミーヤ「じゃあね。」
血がぴゅっぴゅっ噴き出している首の傷口を踏みつけ、
躊躇いなく、ぐしゃっと脊椎ごと踏み砕いた。
すると顔にぴゅっと血が飛び散る。
飛び散った血を指でぬぐい、ぺろりと舐める。
ミーヤ「うふふふ血ってさいっこう!!奇麗な赤で・・・暖かくって・・・きもちいぃぃ。」
リゲル「君は・・・なんて事をしたんだ・・」
ミーヤ「リゲル・・・さっきから私の頭の中でうるさいわね・・・
おとなしくしてなさい・・・あなたが自分を解放しろと言ったんじゃない。」
リゲル「そ、そうだ・・・確かに言ったよ・・・でもこんなことは許されない。」
リゲル(確かに・・・心を解放させてから彼女の魔力は今まで前例がないほど強大になった。
しかし、何かが違う・・・何かが・・・)
そこへ酔っ払った母親が帰ってきた。
金髪女「あー飲んだ飲んだ・・・あんた帰ってるー?」
彼女はふと部屋の中を見ると、部屋の中が散らかっていることに気がついた。
金髪女「ったく・・・散らかすなって言ってるのに・・・誰が片づけると思ってるのよ!」
金髪女「美夜子!!あんたっ・・・ひっ!!!なに・・・これ・・・」
612:魔法少女キューティエアリィ第十八話-13 ◆yboXY7MR9E
11/05/24 20:32:34.64 xrEVYiHr
彼女が部屋を上がると凄惨な状況が広がっていることに気がついた。
床には血まみれで自分の夫だったものが転がっており、
得体の知れない服装の女に踏みつけられていた。
そして家具はめちゃくちゃに壊れていたのだ。
思わず裸足のまま逃げ出そうとする。
しかしそれはミーヤが許さない。
ミーヤ「どこいくのーーー?私お腹すいちゃったぁ。
うふふ。ねぇ、ご飯作って?ママ。」
自分のことを”ママ”と呼ぶこの得体の知れない女に恐怖していたが、
改めてミーヤの顔をじっと見るとやはり親なのだろうミーヤの正体に気がついた。
金髪女「みやこなの?」
ミーヤ「うん、そうだよ。美夜子。
でも、この姿の時はミーヤって名乗ってるの。」
ミーヤ「ねぇすごいのよ。私魔法少女になったの。
ほら、魔法少女になると大きくなれるんだぁ。すごいでしょ。」
金髪女「こ、これあなたがやったの?」
ミーヤ「うん、そうだよ。悪者だからやっつけたの。
こんなになっちゃったから言うけど・・・」
ミーヤ「こいつねぇひどいんだよ。こーんなちっちゃい私にね、
パチンコ負けると自分の舐めさせるの。」
ミーヤ「ねぇ、変態だと思うよね?ね、ね?」
金髪女「う、うん・・・そ、そうね・・・」
ミーヤ「でもね、それを知ってて止めなかった、
お前もひどいよね・・・」
ミーヤは母親の髪をがしっと掴み、
頭を傾げながら至近距離で顔を覗き込んだ。
金髪女「ひっ・・・いた・・・いたいっ!!!やめ、やめて!!!」
613:魔法少女キューティエアリィ第十八話-14 ◆yboXY7MR9E
11/05/24 20:32:59.17 xrEVYiHr
ミーヤ「私もねぇ・・・痛かったんだぁ・・・でも・・・
やめてくれなかったよね?やめさせなかったよね?ね?ね?」
ミーヤ「あんたが考えているのは自分の保身ばっかり・・・
私のことなんてこれっぽっちも考えてくれなかった。」
ミーヤ「でもね、感謝もしてるんだよ・・・
おかげで忍耐力ついたし・・・ねっ。ありがとう、ママ。」
金髪女「た、たすけ・・・な、なんでもする・・・から・・・
ほら、お金、お金!あなたが望むだけお金あげる!!」
ミーヤ「うふふ、わーい、お小遣いくれるの?ありがとう!!」
ミーヤ「ママだーいすき!!」
ミーヤは髪を掴んでいる手を離し、女に抱きついた。
金髪女「う・・・うう・・・み、美夜子・・・」
ミーヤ「なーんて言うと思った?あはははははっ」
抱きしめたままギリギリと力を入れていく。
金髪女「ぐっ・・・くる・・・し・・・い・・・やめて・・・ぐふっ・・・」
リゲル「ミーヤ!!君は父親だけでなく母親までも!!」
ミーヤ「うるさい!!うるさいうるさいうるさい!!
私は魔法少女になったんだ!悪いやつを倒すんだ!!」
ミーヤは頭の中で響くリゲルの声を自身の魔力で押さえ込んだ。
リゲル「ぐっ!!そんな!!僕が魔力で圧倒されるなんて!!」
金髪女「やめて・・・かはっ・・・やめて・・・たすけて・・・」
女の命乞いも構わずそのまま締めていく。
ミシミシと体中の骨が軋む音が聞こえてくる。
ミーヤ「うふふ、ママって泣きそうな顔こんなに可愛かったんだ・・・
ねぇ、あんまりカワイイから最後にキスしてあげる。んちゅ・・・」
ミーヤは自分の母親であるにも関わらず唇を合わせた。
その艶めかしい動きは、本当の姿が幼児とは思えないほどいやらしく、
扇情的に母親の唇、舌を攻め立てる。
その動きに痛みと苦しみを感じていたが、同時に絶頂も感じるほどだった。