【俺の妹】伏見つかさエロパロ15【十三番目のねこシス】at EROPARO
【俺の妹】伏見つかさエロパロ15【十三番目のねこシス】 - 暇つぶし2ch260:名無しさん@ピンキー
11/02/27 23:34:41.67 YSHvyq8n
「御鏡さんと付き合ってる」
「もうセックスもしたし」
って発言を真に受けた京介が暴走して桐乃を御鏡から「寝取る」話を考えたが書くのは諦めた。

261:名無しさん@ピンキー
11/02/27 23:40:40.79 xvKNmupx
>>259
GJ!ナイスです
イイね~まさかこんない早く自分の読みたいものが投下されるなんて今日はラッキーデイだw

262:名無しさん@ピンキー
11/02/27 23:41:25.68 uFkBt4V7
>>259

某所で先に読んだぜw

>>260
良い設定だな
ちょっとアレンジしてなんか書こうかな

263:名無しさん@ピンキー
11/02/28 00:05:51.10 Cnf8FhrE
>>259
乙です

今日ちょうど池袋行ってたわw



確か来月五日に俺妹メインのあったよね

264:名無しさん@ピンキー
11/02/28 02:22:54.48 qYhNjTDY
猫が人間にスリスリするのはマーキングのためらしい。
その際猫は、長い間我慢していたかゆい背中をかけたくらいの快感を得るのだとか

何が言いたいかと言うと京介にスリスリ甘える黒猫可愛い

265:名無しさん@ピンキー
11/02/28 05:50:42.70 4dgbcaaH
>>259
ラブラブっぷりがよかったです

266:名無しさん@ピンキー
11/02/28 09:22:30.64 wFrboEJE
>>259
乙です
桐乃可愛い

>>264
俺も京介×黒猫で甘々読みたい

誰か書いてくださいおねがいします

267:名無しさん@ピンキー
11/02/28 12:45:07.99 yChkSUlb
猫じゃらし→指揮棒→牛皮鞭→電気鞭と刺激を強くして調教するとか?

268:名無しさん@ピンキー
11/02/28 13:56:15.61 JTXwS/A1
最近は良作が多いな
少し前は活気が薄れてた感じなのに
これなら俺芋ブームはまだまだ続きそうだな

269:名無しさん@ピンキー
11/02/28 15:54:59.15 T6vBolwN
昨日は夜勤だったんで今読み終わったぜ。

>>232
良い話でした。
フェイトさんやべーよw

>>259
乙でしたー。


270:名無しさん@ピンキー
11/02/28 23:16:14.73 9Q1E0bEK
>>267
むしろ黒猫がドMな京介にドン引きしつつ
頑張る展開が見たい

271:名無しさん@ピンキー
11/02/28 23:29:43.13 iJJxXG9Y
女王様続編希望ですね私もです
自分で書くとスローペースになるから書くの早い人がどうやって書いてるか知りたい

272:『仲裁人』
11/03/01 00:23:52.33 KPV++WHg
『仲裁人』

登場人物
高坂桐乃 高坂佳乃 高坂京介 高坂大介

語り
高坂桐乃


でやってみます。


273:『仲裁人』
11/03/01 00:24:21.20 KPV++WHg
「ウザッ! キモッ!! 死ね!!!」


‥‥‥またアイツと喧嘩だ。なんでだろう。
理由は――この際どうでもいい。その程度の理由なのだから。
あたしの趣味を理解してくれて、いろいろと相談にも乗ってくれているのに、
なんでアタシはこんな態度を取っちゃうんだろ。バッカみたい。


リビングを飛び出したところでお母さんと鉢合わせした。

「‥‥‥また京介と喧嘩したの?」

コトの顛末をどこかで聞いていたのだろう。
半ば心配、半ば呆れた表情で話しかけてきた。

「お父さんも心配しているわよ。でもお父さんはあまり口を挟まない人だから、
 あなたたちの仲を取り持つなんてしそうに無いしねえ」

わかってる、わかっているよ。お父さんお母さんに心配かけているってことは。

「あなたたち、どうしてそんなに喧嘩ばかりなの? 昔は――」

アタシはお母さんの言葉を振り切るように階段を駆け上がった。
そんな話聞きたくなかったから。そんなの忘れたい話だったから。


アタシは自分に部屋に戻るとベッドに身を投げた。
わかってる、わかっているよ。アタシの一方的な我が侭だってのは。




274:『仲裁人』
11/03/01 00:24:53.97 KPV++WHg
どうしよう。誰かに話を聞いてもらいたいな‥‥‥。
あやせに電話してみよう。

携帯‥‥‥ アレ? どこにあるんだろ?
もしかして、リビングに置いて来ちゃった? しまったぁ。
でも、取りに行ってアイツと顔を合わせるなんて絶対イヤ。
もし居たらどんな顔すればいいっての? 死んでもイヤ。


あああぁぁぁ ムカつく! なんか息苦しい。
言いたいことを誰にも言えないってのがこんなに苦しいなんて。
携帯さえあれば、あやせと電話さえできれば、こんな苦しみなんてないのに。


一線だって 越えたいの♪
楽園の味を知らないまんまじゃいられない♪


壁越しにアイツの携帯のメール着信が聞こえた。部屋に居るのかな‥‥‥‥。
最近、順調にアニオタになっているらしく、アニソンを着信にしてんのね。
まったく、どんだけ薄い壁だっての。丸聞こえじゃん。
これからはヘッドホン無しでエロゲするのは控えようかな。

でも、誰からのメールだろう? 地味子? 黒いの? 沙織? まさかあやせ?
こそこそメールなんかしちゃって。キモすぎ。




275:『仲裁人』
11/03/01 00:25:21.50 KPV++WHg
ガチャ

ドアを開く音がした。
チッ。どっか出かけるのかな。アタシを差し置いてドコに行くってのよ?

コン コン コン

――ッ!
このノックはアイツだ。何の用だっての?
シスコンならノック無しにドアを開けてみろっての。

「桐乃、居るんだろ?」

ウザッ! 何だっての一体!?
勢いをつけてドアを開けるとアイツが立っていた。

「ナニ? まだ何か文句があるワケ?」

トゲを纏った言葉をアイツに投げかけた。

「桐乃‥‥‥悪かった。俺もちょっと頭に血が上りすぎた」

え!? な、ナニよ? そんな殊勝な様子で頭下げられたら‥‥‥
アタシが悪者になっちゃうじゃん。
う、うう、もう――ッ!!

「アタシもちょっと言い過ぎた‥‥‥と思う」

仕方ないよね‥‥‥。意地張ったって疲れるだけだし。

「なあ、明日暇なんだろ? だったら出かけないか?」
「ナニよそれ? デ、デートに誘っているつもり?」
「ちげーよ。たまにはオマエの買い物に付き合ってやろうかって思ったんだよ」
「ふーん。そうなんだ」
「でも、今度はあんなデコメじゃなくて、直接言って‥‥‥くれよ?
 まあ、オマエらしいけどな」
「え?」

良く解らないことを言い残してアイツは部屋に戻って行った。
何だったんだろ一体。




276:『仲裁人』 ◆ACPRLbMxAk
11/03/01 00:26:08.95 KPV++WHg
あ、携帯‥‥‥。
アタシはリビングに忘れたであろう携帯を探しに行った。
リビングのドアを開けると、ソファーに座ったお父さんの姿。

「お父さん、アタシの携帯見なかった?」
「ここにあるぞ」

テーブルの上、お父さんの真ん前にアタシの携帯があった。
ああ、やっぱりここだったんだ。アタシは携帯をテーブルから拾い上げて
リビングから出ようとした。
‥‥‥その時、アタシの頭の中にあまりにもバカらしい思いが浮かんだ。

「あのさ、お父さん、アタシのメールを見た、なんて言わないよね?」
「馬鹿なことを言うな。お前のメールなど見てはいない」
「やっぱそうだよね」
「当然だ」
「ごめんなさい。変なこと言っちゃって」

アタシ、バッカじゃないの。お父さんがそんなコトするわけ無いっての。

「‥‥‥ところで、京介とは仲直りできたのか?」

やっぱり喧嘩のこと、お父さんにもバレていたんだ。

「う、うん‥‥‥まあ、ね。仲直りできたよ」
「そうか」

気のせいか、お父さんの口角が上がったように見えた。

「それがおかしいのよ。いきなりあっちから頭を下げてきちゃって驚いちゃった」
「そう訝しがるな。京介もお前のことをちゃんと考えているのだろう」
「そう‥‥‥なのかな」

お父さんはアタシとの会話の間ずっと新聞を見たままだった。


『仲裁人』 【了】


277:名無しさん@ピンキー
11/03/01 00:28:23.91 l9lZnA45
親父さんまじカッコヨス

278:名無しさん@ピンキー
11/03/01 00:31:23.56 RNppJeZv
デコメわろた

279:名無しさん@ピンキー
11/03/01 00:32:08.54 z4HFQJIr
>>276
乙&GJ
親父wwwwもう親父の萌え力がパネェwwwwwwwww

280:名無しさん@ピンキー
11/03/01 00:51:03.34 0URTq9Yg
>>276
乙!
何このベスト・オブ・親父

281:名無しさん@ピンキー
11/03/01 01:54:16.71 19D/Xl5T
最近はフェイトそん萌えに親父萌えに面白いな。
こんな感じのもっと読みたい。

282:名無しさん@ピンキー
11/03/01 02:42:49.36 8UYXyWN3
お気づきだろうか

283:名無しさん@ピンキー
11/03/01 03:20:08.90 53GkkxNU
SL66氏・・・
まだか・・・・・皆あなたを待ってるとゆうのに・・・・

284:名無しさん@ピンキー
11/03/01 03:39:00.02 39OYDbEL
アホなやつらが荒らしたからな投下してくれるんだろうか
SLさん別にスレ立てる時は報告してくれ

285:名無しさん@ピンキー
11/03/01 05:11:13.84 bXezz0Ym
親父△

286:名無しさん@ピンキー
11/03/01 06:15:04.67 dbjXptLw
デコメ駆使する親父w

287:名無しさん@ピンキー
11/03/01 08:09:33.10 uQAsOVzn
作品より書いてる本人のほうが面白い→SL66氏

288:名無しさん@ピンキー
11/03/01 08:52:28.85 XjSZzScK
荒らし挑発しといて荒れてるから投下控えるとか言ってたらただのアホだろ

289:名無しさん@ピンキー
11/03/01 09:04:05.25 IPS9v3vf
そうやって自分に注目集めたいだけだろ?

290:名無しさん@ピンキー
11/03/01 09:08:09.59 8UYXyWN3
もういいだろその話題
また繰り返すの?アホなの?

291:名無しさん@ピンキー
11/03/01 09:11:29.99 6+DR1H6t
アンチを「スレの肥やし」呼ばわりしてたら
自作がHDDの肥やしになっちゃったでござる

292:名無しさん@ピンキー
11/03/01 10:15:18.18 hmq3RoVE
>>287
あんまりいじってやるなよw
またムキになっちゃうぞ

293:名無しさん@ピンキー
11/03/01 10:28:36.44 LZf0sP43
京介さん、桐乃からの着信音それにしてるって…

294:名無しさん@ピンキー
11/03/01 21:29:37.23 399GFaOx
いやでもこれ、桐乃からしてみたら、物凄く複雑な気持ちになるぞww

295:名無しさん@ピンキー
11/03/01 21:41:25.74 miliTwsv
メールは見てないけど作ったんですね
しかしデコメかよw
若いなw

296:名無しさん@ピンキー
11/03/01 22:17:05.41 4emL3Ufi
SL66さん、無理に他の作品の話してる奴らに負けずに頑張ってください!
このスレは全員あなたの味方ですよ

297:名無しさん@ピンキー
11/03/01 22:31:07.59 kmRSqU9+
あの強面で携帯を大きな両手で持ちながら四苦八苦してデコメ作成する親父想像したら萌えるなw

298:名無しさん@ピンキー
11/03/01 22:37:39.94 ccolCwpv
>>296
そーゆー書き方するからSL66氏の自演を疑われると思われ。
静かに待つが吉。
オレはそうする。

299:名無しさん@ピンキー
11/03/01 22:57:49.04 GRE2wgm5
>>298
粘着がわざとやってんだよ
あのアホ、煽った書き手に反撃されたのが死ぬほど悔しかったらしくて手段を選ばず粘着してる
最終的にはどういう形であれターゲットにダメージを与えられそうだとあいつが思えればいいんだろ
マジで友達いないんだろな


300:名無しさん@ピンキー
11/03/01 23:17:43.72 aOtCifT/
どうにも自演臭いんだが

301:名無しさん@ピンキー
11/03/01 23:18:41.17 FfsC1IH5
もうやめてくれ頼むから

302:名無しさん@ピンキー
11/03/01 23:41:01.92 OclPnqhb
人間とは不自由な生き物ね……by黒猫

303:名無しさん@ピンキー
11/03/01 23:44:00.05 DqPhrKgl
ふふ、ふふふふふ...

304:名無しさん@ピンキー
11/03/02 00:05:51.59 Gk3Elia1
なんだろう、このすさんだ空気を見てると、昔とらドラスレで読んだ、
亜美ちゃんがサークルクラッシャーにハメられそうになるSSを思い出す

305:名無しさん@ピンキー
11/03/02 00:34:07.01 RMYAZ2N6
親父、間違えて母さんにデコメを送って修羅場に……

306:名無しさん@ピンキー
11/03/02 00:41:06.34 kbhx4JaC
サークルクラッシャー?
俺妹にもそんなのが1名ほどいたな

307:名無しさん@ピンキー
11/03/02 02:30:58.42 L35+44P3
何この空気。
もっとSL66さんが投下しやすい空気をみんなで作るべきだろ。
大体、投下予告があったのに投下してるのとかいるし。
そーゆーことでは駄目だろ。

308:名無しさん@ピンキー
11/03/02 02:31:19.27 l9I5I8vJ
面白いギャグだ

309:名無しさん@ピンキー
11/03/02 02:33:38.68 obYUVz1d
自演や信者を装ったアンチ活動お疲れ様です^^;

310:名無しさん@ピンキー
11/03/02 02:34:12.08 Ja3gr36y
黙れ

311:名無しさん@ピンキー
11/03/02 03:38:18.70 NuRJawCi
見事に単発だらけでふいた

312:名無しさん@ピンキー
11/03/02 03:42:39.55 obYUVz1d
何度もレスするような話題があったか?
流れと時間を考えろよ

313:名無しさん@ピンキー
11/03/02 04:56:01.80 JHwnfYiN
エロパロで単発云々言う奴初めて見たかも

314:名無しさん@ピンキー
11/03/02 09:16:22.05 dj7IRFrF
予告って投下日時とか予告されてるの?
そうじゃないなら単にSLとやらが他の書き手に迷惑なだけだろ
別に他の書き手も気にせず投下すればいい

315:名無しさん@ピンキー
11/03/02 10:24:52.11 vzTWoxMr
こんな荒らしの常駐するクソスレに投下しろとか馬鹿なのか

316:名無しさん@ピンキー
11/03/02 11:00:50.64 x97vVvvL
どうせ人の意見は何ひとつ聞かないんだし、ブログ開設してコメ認証制にしたらいいのよ
別作品のスレで実績あるんだし、みんな読みにくるでしょ
自分あてのGJさえ貰えりゃ、スレのコミュニティ崩壊しようが関係ねえじゃ迷惑なのよ

317:名無しさん@ピンキー
11/03/02 11:25:29.81 Yppj89Ap
>>316が言う「人の意見」w=粘着荒らし>>316だけの意見。
これ豆知識な。


318:名無しさん@ピンキー
11/03/02 11:25:58.69 DNqvfuTe
これ以降SL66の話題ご法度な

319:名無しさん@ピンキー
11/03/02 12:29:13.29 v3fiG2Xc

 || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||
 || ○荒らしは放置が一番キライ。荒らしは常に誰かの反応を待っています。
 || ○重複スレには誘導リンクを貼って放置。ウザイと思ったらそのまま放置。
 || ○放置された荒らしは煽りや自作自演であなたのレスを誘います。
 ||               ~~~~~~~~~~~~~~~
 ||  ノセられてレスしたらその時点であなたの負け。
 || ○反撃は荒らしの滋養にして栄養であり最も喜ぶことです。荒らしにエサを
 ||  与えないで下さい。                  Λ_Λ
 || ○枯死するまで孤独に暴れさせておいて   \ < ´♯` > キホン。
 ||  ゴミが溜まったら削除が一番です。       ⊂⊂ |
 ||___ ∧ ∧__∧ ∧__ ∧ ∧_      | ̄ ̄ ̄ ̄|
      (  ∧ ∧__ (   ∧ ∧__(   ∧ ∧     ̄ ̄ ̄
    ~(_(  ∧ ∧_ (  ∧ ∧_ (  ∧ ∧  は~い、先生。
      ~(_(   ,,)~(_(   ,,)~(_(   ,,)
        ~(___ノ  ~(___ノ   ~(___ノ

320:名無しさん@ピンキー
11/03/02 12:47:17.12 aHJakOW2
反面教師ですね、わかります

321:名無しさん@ピンキー
11/03/02 13:05:20.59 kbhx4JaC
やっぱ奴は出禁でいいな

322:名無しさん@ピンキー
11/03/02 13:19:10.89 dj7IRFrF
気に入らなきゃ酉でNGでいいんじゃね?
そこまで話題にする必要もないんだがなぁ
とりあえず今の状態が他の書き手にとって迷惑なのは確か

323:名無しさん@ピンキー
11/03/02 13:24:56.49 6yh7rKmL
俺含めSL66さんの作品楽しみにしている人も居るんだし、
322が言う様に、見たくない人は、酉NGすりゃいいだけの事だろうに。

324:名無しさん@ピンキー
11/03/02 13:40:36.93 fcKQPb0c
とりあえずSL66氏の投下はいつになるかわからんのだから、
他の職人さんが遠慮する必要はまったくないと思う

325:名無しさん@ピンキー
11/03/02 13:51:27.39 JEMTE8IY
SSはNGすりゃ良い
予告はうっとおしいからやめろ
言いたいのはそれだけ

326:名無しさん@ピンキー
11/03/02 14:22:25.42 vzTWoxMr
そもそも「SLに遠慮して投下待機してる職人」なんかいないよ

327:名無しさん@ピンキー
11/03/02 16:16:21.05 KdtnODrW
本人の酉NGにしても名無しの煽り合いはNGにしようがないから困る
やっぱり専用スレか何かで棲み分けてほしいわ

スレが伸びてるから開いてみたら投下じゃなくてフレームだったでござる、な現状は誰得だよ

328:名無しさん@ピンキー
11/03/02 16:42:06.58 FE0muQ/A
>>327
馬鹿馬鹿しい
ワードで絞り込める分はNGであぼーん、
NGしきれない自分が気に入らない書き込みはスルー、
こんなの2chの基本だろ

こんなことくらで一々スレを細分化してどうすんだよ
頭のおかしい粘着荒らしはどこにでもいるんだから、
スルースキルを高めるしかないんだよ

329:名無しさん@ピンキー
11/03/02 17:34:38.42 Ja3gr36y
もうやめろよ

330:名無しさん@ピンキー
11/03/02 17:41:20.82 1M1SzXth
まとめwiki大体読み終わったけど、未完の作品がいくつもあるな・・・
俺の妹がこんなにエロ可愛いわけがない の作者はどこへ行ったんだ?
もしも、京介が桐乃とぶつからなかったら も最後が無いし
俺の幼馴染がこんなに不人気なわけがない も止まってるし

未完作品の作者は続き書いて完結させてください。御願いします。

331:名無しさん@ピンキー
11/03/02 17:48:18.32 ZG8dgyYu
未完の作品にかぎっておもしろいのが多いんだよな

332:名無しさん@ピンキー
11/03/02 19:28:08.18 vzTWoxMr
具体的にどれのことか言えばいいのに
小賢しい

333:名無しさん@ピンキー
11/03/02 19:32:19.86 kphRQVIo
俺的には未完は気になる補正がかかってるだけで
どんな作品でも完成>未完がジャスティス

334:名無しさん@ピンキー
11/03/02 20:11:42.00 sbmOcBAs
もうSL66様以外投下しなくていいよ

335:名無しさん@ピンキー
11/03/02 20:42:56.96 3v4jtEh+
この混沌としたスレに救世主が!


336:名無しさん@ピンキー
11/03/02 20:48:07.82 obYUVz1d
       /|
       |/__
       ヽ| l l│<ハーイ
       ┷┷┷

337:名無しさん@ピンキー
11/03/02 20:49:12.94 +R6UCEf6
(^ω^)

338:名無しさん@ピンキー
11/03/02 20:50:10.92 ZQb5cxN+
(#^ω^)

339:名無しさん@ピンキー
11/03/02 20:57:41.19 Gk3Elia1
だめだだめだ


首領さまを批判するのは

340:名無しさん@ピンキー
11/03/02 20:58:14.71 OpcPBUyw
ブリジット・リアのロリ3Pの最中に桐乃・あやせ・加奈子に見つかるという電波が来た

341:名無しさん@ピンキー
11/03/02 21:08:08.20 3v4jtEh+
凶介「おい加奈子こっちに来いよ。今はババアの気分じゃないんで桐乃とあやせはイラネ」

342:名無しさん@ピンキー
11/03/02 21:12:00.43 hX1GvHk7
久々に覗いてみれば相当荒れてるね。なんで仲良く出来ないかな。

>>330
正月ネタの時期を逸しちゃったからほっといたのがあるけど書いた方がいいかな?



まぁとにかく書きあがったSS投稿しますわ。

343:名無しさん@ピンキー
11/03/02 21:13:27.45 hX1GvHk7

[とある黒猫の異常行動 2]



俺は高坂京介。高校3年生の18歳だ。来年には受験も控えてるし、進路に関しても悩んでる時期だ。
――なんで急に自己紹介を始めたかって?俺の年齢だよ、18歳。それを言っておきたかった。

まぁ18年なんてその辺の大人からしてみりゃ短いかもしれないが、俺としては色々あった人生だし、長くも感じてる。
だが、今この瞬間だけは言わせてくれ………。

「短い人生だったな………」
「何を急に訳の分からない事を言っているんですか?
 私は何故あなたが女の子を連れて、こんな場所から出てきたのかを聞いているんですよ?お兄さん」

あぁ、この「事と次第によってはブチ○しますよ」と爽やかで真っ黒な笑顔を向けてくる女は、新垣あやせっていうんだ。
素敵な笑顔だろ?こんな天使のような可愛い顔して、俺に手錠掛けたり通報しますよと脅してきたりするんだぜ。
ちょっと前に、桐乃の――桐乃ってのは俺の妹でな、あやせとはモデル仲間なんだが――オタク趣味がバレた時には
狂気の沙汰としか思えねぇ反応しやがった。今にも刃物取り出してきそうな感じだったんだぜ。ほら、丁度今みたいにさ。
桐乃の事を心配しての行動だったし、悪いやつじゃないとは思うけどな。

「あー……、俺こいつと付き合ってるんだ」
「随分と嘘が下手ですねぇ?さ、もう大丈夫。ひどいことされたでしょ?でも私が助けてあげるから!」
「ちょ、ちょっと……………先輩?これはどういう事なのかしら?」

恐ろしさで忘れるところだったが、あやせに腕を引っ張られて抵抗している少女は五更瑠璃って名前で
つい先日付き合い始めたばかりの彼女だ。付き合い始めてまだ1日だってのに、なんでこんな場所にいるんだろうな………。

「ぼんやり見てないで助けて頂戴!」
「可哀想に、催眠術でもかけられたの?なんて事するんですかあなたは!」
「そっくりそのまま言い返すが、なんて事するんですかあなたは。そいつ俺の彼女なの、放してくれよ」
「そうよ!放しなさい!」

「なんだあれ?ドラマ?」「やだ、浮気現場とか?」「なんか俳優地味じゃね?」などなど、好き勝手言いながら野次馬が集まってきた。
ちょっと強引にでもここを離れないと余計面倒なことになりそうだ。というか、切実に離れたい。

この茶番劇が起きた理由を語るには、少し時間を遡る事になる。









344:名無しさん@ピンキー
11/03/02 21:14:42.00 hX1GvHk7

「黒猫」
「……っ…」
「俺の、彼女になってくれ」

いつも通り、と言うべきか――黒猫が俺の家に来た。で、茶菓子を用意しようと下におりて
そこでくつろいでたお袋と少し話し込んでいたら、黒猫が俺のベッドで半裸になってやがった。
何を言ってるか分からないと思うが、俺も何が起こったのか分からなかったぜ。

話をしてる内に黒猫が俺の匂いに欲情しただのなんだのと言い始めて、半裸になってた理由は「オナニーしてました」だとさ。
そんでもって「裸を見た責任を取れ」と来たもんだ。そりゃ、こう言うしかないだろ?

「と、とりあえずは合格よ………」

こいつには珍しいくらい、えらくニヤけた顔でそう言われた。ったく、俺はラノベの主人公か。
人気のないところへ呼び出したり、部屋に上がりこんでベッドで寝転んだり、別れ際にキスしたり。
心当たりはいくらでもあるじゃねぇか。どんだけ鈍いんだ俺。………あぁ、ちなみに今突っ込んだヤツは明日財布を落とすぞ。

彼女になってくれなんて言ったのは、まぁ―――責任を取れって言われたのもあるっちゃある。けどな、それだけじゃなくて
俺はこいつの事が好きなんだと思ったよ。好きじゃなかったら付き合うなんて選択肢出てこないしな。
これは責任じゃなくて、俺が告白しただけなんだ。

でもホントにこれで良かったのか?

「やっぱ俺のこと好きだったのか?」
「うん……でも先輩、私が何をしていたか忘れたの?」
「え…っと………黒猫さん?」

両思いなのは良かったが、ちょっと雲行きが怪しいな。

「あなたが邪魔するから満足出来なかったの。か、彼氏なのだから、責任を取って満足させなさい?」

ごめんなお前ら。俺、今日で童貞卒業かもしんないわ。

――いやいや、落ち着こう。こんな美味しい展開エロゲに決まってるって。そうだよな、うん。
だってよ、見てみ?こんな顔真っ赤にして目を潤ませた黒猫なんてあり得ないだろ?
これはきっとアレだ、沙織辺りが作ったエロゲだ。黒猫がヒロインの。

………おかしいな、なんで立体に見えるんだろう。3Dテレビだってここまでリアルに出来ないはずだぞ?

「………っぅ…………ぇっ……」
「っお!?おい、何で泣くんだよ!?」
「………黙っ……てないで何かっ……ひっぅ………言ってよ………」

誰だよ女の最大の武器は涙とか言ったヤツ。最大の武器どころじゃなくね?もう壊滅的ダメージなんですけど。
とか言ってる場合じゃねぇ!何か考えるんだ俺!こいつを泣き止ませる方法を!

345:名無しさん@ピンキー
11/03/02 21:16:05.28 hX1GvHk7

「おおおい頼むから泣かないでくれよ!俺が悪かったから!」
「………ぷふっ、あはははっ!」
「え?!」
「見事に騙されてくれたわね、面白かったわ……ヒック………」

こ、こいつ!嘘泣きしてやがった!――割には今しゃくり上げてなかったか?

「私がせっかく勇気を振り絞って……っ………素直になったのに、何も言ってくれないんだもの」
「わ、悪い。あまりの超展開にびっくりしたもんだからついな……」
「……っぅ………だったら早く答えてよっ…………」

そう言われてもなぁ………。満足させてほしいというのは――つまりはそういう事だろう。
しかし俺にも良識だとか理性だとかがあるわけで、その観点からすると「いきなり」はよろしくない。

そりゃ興味はあるぜ?半裸の黒猫を見たときにはもう砲撃準備整っちゃってたよ。
けどこの場合、こいつも俺も未成年なので青少年健全育成なんちゃらというヤツに
思い切り引っかかるだろうし(実際のところどうなのかは知らないが)、お袋は多分いろいろと勘違いしてる。

今はまだ「あらぬ疑い」で済むが、ここでOKしてしまえばかなりまずい事になるのは確実だ。
黒猫には悪いが、拒否するしかない。

「……なぁ黒猫、いきなりそういうのはどうかと――」
「いきなりが……っ………ダメなら、段階を踏めばいいの?」
「んー……まぁ、そういう事だな………」

俺が答えた直後、黒猫が動いたところまでは見えた。その次の瞬間には――

「………っは!?」
「こ……れで、第二段階よ…………先輩?」

――キスされてた。前にもキスされた事はあるが、今度は口と口だ。正直に言おう、キスってヤバイ。

よく甘酸っぱいとか表現するヤツがいるけど、あれ間違い。もう甘々です。いや、実際味とかしないけど
なんかもうスゲェの!味だとかどうだとかそういうのを通り越してる!ダイレクトに甘~いんだよ!
ていうか黒猫の表情がヤバイ。もう可愛いとかそういうレベルじゃない、天使みたい!
前に誰かを「マイエンジェル」とか呼んだ気がするけど天使ここにいた!
とにかくお前ら、俺の目の前に現れた天使の可愛さをもっと知るべきだと思います。

さっきまで断る気でいたけど、どうするよ俺?こんな可愛い黒猫今まで見たことあったか?
ここは据え膳食わぬはなんとやらって言葉に習って食べちゃおうかな。


346:名無しさん@ピンキー
11/03/02 21:17:10.04 hX1GvHk7

「はーい、続きはお外でやってね~」

俺が黒猫の可愛さに理性を失いかけていた時、不意にドアが開いてそんなセリフが聞こえた。

「「…………は?」」
「ほら!ぼーっとしてないで出て行った出て行った!お父さんには友達の家に泊まりに行ったって言っておくから!」
「……え?…………え?」

オーケイメーン、状況を整理しようか。
今ドアを開け放って何事か言っているのはお袋だな。んでもって俺と同じタイミングで「は?」って言ったのは黒猫だ。
お袋は何て言った?続きはお外?親父には友達の家に泊まりに行った?え?もしかして今までのやり取り聞いてたわけ?

「ホンリーシーッ!」
「ちょ、ちょっと先輩落ち着いて――」
「あ、そうそう。制服だと断られるかもしれないから着替えていった方がいいわよ~。それじゃ☆」

畜生!プライバシーもへったくれもありゃしねぇな!
俺、この先もこういう扱いなのかな………。

しかも、トドメとばかりにちょっと落ち込んでいる所へお袋が戻ってきて「ちゃんと避妊はするのよ~?」とか言ってきやがった。

「余計なお世話だ!」
「…………わ、私もさすがに子供は早いと………」

ぬあああああああ!なんでお前も俯いて赤くなってんの?!もうやだこの星!!










347:名無しさん@ピンキー
11/03/02 21:18:34.01 hX1GvHk7
「ねぇ、もしかして来た事あるの?」
「………ないぞ?」
「今変な間があったわよ」
「…………ごめん、ある」

お袋に追い出された俺たちは、悩んだ末に食事とちょっとした買い物を済ませてから
いつぞやのクリスマスに来た渋谷の某ラブホへ向かった。覚えてて良かったぜ、ここ泊まりもOKなんだよな。ちょっと高い気もするが。

「まさかとは思うけれど、あの子とじゃないでしょうね?」
「…………………黒猫、それには深~い事情が――」
「"取材"に付き合ったという話でしょう?聞いていたわ」
「聞いてたんならなんで………」
「あなたがどう答えるか気になっただけよ、シスコン先輩」

ですよねー。こいつはホント、俺をイジメてる時だけは楽しげで緊張もしないんだよな。
やっぱ調子が出るからなのか?友達みたいに落ち着けるから?くそう………そんな理由でイジメられては身が持たない。

「……先輩。お願いだから、今は私だけ見て………」

その考えを否定するかのように、細い声で黒猫が話し始めた。

「どうせ自覚は無いでしょうけど、結構好かれて…・・・いえ、モテてるのよ?先輩………
 沙織も、田村先輩も………おそらくはあの子もね。私が知らないだけでもっといるのかもしれないわ」
「い、いきなり何言い出すんだ?」

また緊張し出したと思ったらとんでもない事を言いやがる。モテてる?この俺が?
沙織は………多分こいつの言う好きとは違うだろうが、友達としては好かれているつもりだ。麻奈美に関しても違う。
あいつは幼馴染ってだけで、そういう感情は無いはずだ。

問題は、桐乃の事か。あ、その前にあやせならちょっと嬉……じゃなくて、ちょっと疑わしいところもあるかもしれない。
いやほら、ツンデレってやつ?普段は罵倒したり暴力振るったりするけど実は好きです、みたいな?
まぁそうだとしても、今はこいつがいるしな。あやせにゃ悪いが――

「今思い浮かべてる人は多分違うわよ」

速攻切り捨てやがった!つかなんで俺の考えてることが分かるんだよ……。

――そうだった、桐乃の事だな。

「黒猫、お前盛大な勘違いをしてるぞ?桐乃が俺を好きなわけ――」
「嫌いだったら…………嫌いだと言うのなら、何故あの子はあなたに頼るの?
 思い返してみなさい、本当に嫌いなら頼るどころか口も利かないわよ。どうして分からないの……?」
「…………」

今日の黒猫は何かおかしい。プライドの高いこいつが、自らの醜態を暴露したり――いや、俺はちょっと嬉しかったけどね?
もちろん暴露した事じゃなくて、黒猫が俺を好いてそういう事を………。あー、俺が恥ずかしくなってきたな。

まぁそれは置いておくとして、確かに桐乃は俺を頼ってくる。けどそれは好きだからとかではなく、ただ単純に「使える」からだ。
頼ればどうにかしてくれると思っているからだ。好き嫌いの問題じゃない。こいつならそれくらい分かってると思うんだが。
…………どうしてそんなやつを助けるかって?決まってる、「妹」だからさ。

黒猫に限ってこんな事を言い出すなんて、本当にどうしちまったんだろう?


348:名無しさん@ピンキー
11/03/02 21:20:40.26 hX1GvHk7

「…………お風呂、先に入ってるから」
「え?あ、あぁ」

黒猫よ、ココの場合「シャワー」だと思うんだ――とは言えず、擦りガラス越しに水音が聞こえてくるのをぼんやりと聞いているしかなかった。

もしかしたら黒猫があんな話をし始めたのは、あいつの言う「他の誰か」に俺を奪われるのが怖いからかもしれないな。
何故そこで麻奈美や沙織、そして桐乃の名前が出てきたのかは分からない。だが仮に俺がモテていたとしても
俺は黒猫が一番好きだ。自信を持って、そう言ってやろう。

そういやあいつ「先に入ってるから」って言ってたよな………。まさかアレ、後から来てもいいよ的な
お誘いだったの?でも最初だしなぁ………うん、非常に気まずい。ここは後で入る事にするか。



しばらくして黒猫が出てきた後、俺が入ろうとすると「……意気地無し………」と恨めし気に言われた。
やっぱ入った方が良かったのかなぁ……。








シャワーを浴びて、洗うべきところを洗った後(言わせんな恥ずかしい)俺は少々悩んでいた。
だってよ、ここから出たら黒猫が待ってるわけで――いよいよだろ?どう声をかければいいんだよ。
悩んでいても擦りガラス越しにこちらの様子は分かるはずなので、備え付けのバスローブを着て出てみた。

「あら、丁度出てきたわね」

そう声をかけてきた黒猫は、ノートPCを立ち上げていたんだ……。

「念のため聞くが、何してたんだ?」
「新しいシナリオを書いていたのよ。今読んで感想を聞かせてくれないかしら?」

そう言って自分の隣を指す。………あれー?なんかいつも通りのこの感じ、ラブホに来てまでそれやるの?
他に仕方が無いのでここは素直に従っておく事にする。

349:名無しさん@ピンキー
11/03/02 21:22:03.66 hX1GvHk7



「……どう?」
「これって………」
「そうよ。文にするとこうなるの」

黒猫が見せてきた”シナリオ”は、今日まさに俺と黒猫が繰り広げた超展開を文にしたものだった。ちょっと電波入ってるけど。
改めて見るとすげぇな。こいつ完全に変態じゃん。好きだから別にいいけど。

「まぁなんというか……お前、エロいな」
「なっ!?急に何を言い出すのかしらこの雄豚はッ!」

お前もついさっき急に変な事言い出してたよね。つーかよくこの短時間で書けたな。

「でも嬉しいぜ?お前すげぇ可愛いし」
「かわっ!?………え!?……」
「俺なんかの事好きになってくれてありがとな」
「? ??? ??」

黒猫、大混乱である。目を白黒させて顔を赤くして、本当に可愛い。
そろそろ頃合だ。……どうやって始めればいいんだ?とりあえずキスしてみるか。

そのままでは難しいので、黒猫の方に向かい直して抱き寄せてみる。
すると慌しく瞬きを連射してパニクってたのが急に大人しくなっちまった。

「…………上書き………」

様子を窺ってみると、ボソボソと何か言っている。上書きって………PCの事か。

「これを上書き保存でいいのか?」
「……そうじゃなくて…………呪いよ、前にかけた呪い」
「それって………」

抱き寄せといてなんだが、顔が熱くなった。呪いってあれだよな、アメリカ行く前の………。
呪いを上書きするって事なのか?上書きって、もしかして次の段階を指して言ってる?するつもりだったけどさ。
あの時はこいつからしてきたんだったな。まさかとは思うが、私がシテあげる的なイベント始まるの?それなんてエロゲ?

「あら、顔が赤いわよ?何を考えているのかしら」
「えっ?いや、別にお前がしてくれる的な事を考えていたわけじゃ――あ」

やべぇぇぇぇ!!何口走ってんだ俺落ち着け!そんな事言ったら怒って帰っちまうかもしれないだろうがぁぁぁぁぁ!!

350:名無しさん@ピンキー
11/03/02 21:23:02.42 hX1GvHk7

………ってあれ?なんか照れてる?俺を見ては何か言いかけ、俯いてしまう。(←かわいい)
お、なんか言ったぞ。よく聞こえないけど。

「………………し、してほしいの………?」

辛うじて聞き取るとそんな事を言っていた。お前ら、萌えってコレの事で合ってる?………ああ、そうだよな。
あんまりかわいいもんだから勢い余ってキスしちゃったもん。ちょっとびっくりしたような顔をしていたが、すぐ背中に手を回してきた。
しかし間近で見るとホント美人だよなぁ、こいつ。

……確かディープキスだっけか?舌入れたりするんだよな………。

「んぐっ!?」
「あら、痛かった?」
「痛ってーよ!何で噛むんだ?!」
「言ったじゃない、上書きよ。今から他の女に欲情したら、こっ……この………………かたくなってる………………」
「言いよどんで恐る恐る触ってんじゃねぇッ!?」

なんとなく舌を入れてみたところ、抵抗されないと思ったら噛みやがった!これ血出てるだろ、口の中が鉄の味だ。
油断したぜ。こいつそういえば俺をイジメるの大好きだったよな。

「……っ………他の女に欲情したら、全身の血液が沸騰して死ぬ呪いよ。
 私の唇を自ら奪ったんだから…………貴方の舌を噛んで血を飲んだのは、貴方の血を呪う為に仕方なかったからよ」

電波が入ってるのは多分、照れ隠しだろう。にしたってホントに噛まなくてもいいじゃねぇか。痛ぇ……。

「田村先輩にも、沙織にも、あの子にも………少しでも私を裏切ったら、その呪いで死ぬんだから。
 普段は今まで通り、誰にお節介を焼いてもいいから………今は私だけ見て………?責任、取ってくれるんでしょ……?」

バカか俺は。かもしれないじゃなくて、その通りだった。こいつは、こいつの言う「他の女」に俺が
好意を向ける事を恐れていたんだ。そりゃそうか。言われて見れば、俺は困ってるやつを見るとお節介焼いてた。
大嫌いなはずの桐乃をはじめ、色々な人に。まぁ助けになったかどうかは別としても、黒猫だってその中の1人だ。
そんな俺が、求められれば他のやつを好きになりやしないか不安だったんだな。

だったら、安心させてやるだけだ。


351:名無しさん@ピンキー
11/03/02 21:24:01.93 hX1GvHk7

「黒猫。俺はお前の事が一番好きだ。一番大事に思ってる。……だから言うぞ、愛してる」
「え………」
「黒猫、俺はお前を愛してる」

たった1文字のシンプルなもの。けれど何より価値のあるもの。そして、口にすれば途端に安っぽくなるもの。
誰かがそんな事を言っていたが、安っぽくなったって構いやしない。黒猫に伝わればそれでいい。

ああくそっ、世の男性方が口にしない理由が分かったぜ。これ滅茶苦茶恥ずかしいじゃねぇか。
……なんだ?プルプル震え出したぞこいつ。言っとくが俺のほうが恥ずかしかったからね?今のセリフ。

「………あの子より、私の方が大事?」

そりゃ彼女だもん。

「決まってるだろ。どっちも大事さ」

あれ?




つづけ。

352:名無しさん@ピンキー
11/03/02 21:27:03.65 hX1GvHk7
3は今から書き始め。多分3で終われると思います。
にしても原作っぽく書こうとすると難しいね。あらためて姓が伏見の某氏をリスペクトしてしまうw

353:名無しさん@ピンキー
11/03/02 21:29:52.63 snBHU0oh
>>352

続いて下さい
黒にゃん可愛い

354:名無しさん@ピンキー
11/03/02 21:40:14.66 5JzXHVBS
>>352
おもろかったww
きりりんが家でどんな反応するか、妄想しながら待ってますわ

355:名無しさん@ピンキー
11/03/02 21:47:13.14 aHJakOW2
GJ!黒にゃんかわいい
正しくはHoly shitですよ
関係ないけど舌怪我するときついよね

356:名無しさん@ピンキー
11/03/02 21:49:33.80 fcKQPb0c
>>352
乙です
嫉妬する黒猫最高
続きお待ちしてます

357:名無しさん@ピンキー
11/03/02 21:52:19.27 gjnAObon
L66さんはまだか・・・
続き書いてください。お願いです

358:名無しさん@ピンキー
11/03/02 22:10:44.21 OpcPBUyw
>>352
修羅場ってあやせと黒猫が多いが何でだろ?

359:名無しさん@ピンキー
11/03/02 22:15:45.22 1M1SzXth
>>352
時期がずれてても全く問題ございませんとも!だって季節は巡るからね!

ホントに京介と黒猫の会話っぽいと思いましたよ。
黒猫可愛い!でも原作の黒猫もこういう感じで不安だったんだろうなぁ・・・

360:名無しさん@ピンキー
11/03/02 22:24:51.42 2UgN0Oqh
>>352
おもしろかった!
カーチャンフリーダムすぎんだろw

361:名無しさん@ピンキー
11/03/02 22:25:57.35 kbhx4JaC
黒猫と京介がヤったことを知り、絶望で真っ黒になるあやせが見たい

あやせ「嘘!嘘!!お兄さんがこの人を脅したんだ!!ねえ、お姉さん、好きでもない男に犯されて、どんな気分でしたか…?」的な

362:名無しさん@ピンキー
11/03/02 22:49:06.19 yJyOSO44
>>352


これは続きを期待せずにはいられない

363:名無しさん@ピンキー
11/03/02 22:54:34.76 S6yp4aMS
長い3分だよな
それに書きながら投下は、厳禁だろ

364:名無しさん@ピンキー
11/03/02 22:59:36.86 kfGBeeJG
「多分3」の部分を3分と誤読してんのかな?
とりあえず完結編楽しみにしてます

365:名無しさん@ピンキー
11/03/02 23:45:42.70 1M1SzXth
>>361
それ黒猫が刺されちゃいそうだから止めたげて・・・

366:『初恋の記憶』
11/03/02 23:48:00.11 1WoIGf0A
『初恋の記憶』

登場人物
高坂京介 高坂桐乃 田村麻奈実 新垣あやせ

語り
高坂京介


でやってみます。



367:『初恋の記憶』
11/03/02 23:48:42.56 1WoIGf0A
さてこの俺、高坂京介は、一体何から話したら良いか迷っている。
とりあえず、目の前のことを実況しよう。

今俺はカフェに四人で居る。言っとくがメイドカフェではない。
最近オープンしたばかりの軽音カフェってヤツだ。
なぜか学生服姿の女性五人がそれぞれ、ギター、ベース、リズムギター、
ドラムス、そしてキーボードを担当して店内で生演奏をしているという店である。
趣向としては新しい(と思う)が、いまいちツボが理解できない。
だが客の入りは上々だ。ただ、アキバでもないのにアキバ系の客が目立つ。

さて、俺の他の三人は、麻奈実、ラブリーマイエンジェルあやせ、そして桐乃だ。
なんでそんなハーレム状態か知りたいだろ? あ? 知りたくないって?
そんなこと言わずに、聞いてくれよ、な?

‥‥‥‥‥‥

「きょうちゃん、今日はつきあってくれてありがとう」

俺は、荷物持ち要員として麻奈実の買い物に付き合っていた。
麻奈実の買い物は細々としたものばかりで、荷物持ちが全く苦にならない。
桐乃の買い物とは大違いだ。

「あの店に寄ってくか?」
「うん」

俺は目についたカフェに二人で寄ることで買い物の仕上げにすることにした、
‥‥‥のだが、
その店の前で、桐乃とあやせに出くわした。

「げ! お兄さん‥‥‥とお姉さん‥‥‥」
「ふーん、地味子と一緒なんだ‥‥‥、ふーん」

あやせがまるで大切な人に忌まわしいモノがへばり付いているような目で、
そして桐乃は、親の敵を見るような目で俺たちを睨み付ける。
俺が針の筵に座らされている感覚に包まれているにもかかわらず麻奈実は

「桐乃ちゃん、あやせちゃん、こんにちはぁ」

といつものトーンで二人に挨拶をした。
あやせは挨拶を返してきたが、桐乃はもちろんガン無視。まあ、いつものことだ。

「二人とも買い物か?」
「今日は、わたしの服を買うのに桐乃に見立ててもらっていたんです」
「そうか。桐乃、あやせと仲良くやっているんだな」

俺はそう言って桐乃の頭を撫でてやった。

「ウザい! 子供扱いすんな!!」

至極当然な反応である。それはいつもの通りだった。
違っていたのは、突き刺さるような視線を感じたこと。
ふと見ると、あやせが俺と桐乃の様子を見つめていた。
あー、また光彩の消えた“あの目”で睨んでいるんだろうな‥‥‥と思って
あやせの目を見ると‥‥‥意外や意外。大きく見開いてはいたが普通の目だった。




368:『初恋の記憶』
11/03/02 23:49:09.69 1WoIGf0A
俺にとって意外な様相を呈していたあやせが問いかける。

「‥‥‥本当は、お兄さんと桐乃ってすごく仲がいいんじゃないですか?」
「と、とんでもない! やめてよ、あやせ」

桐乃が全力で否定した。

「桐乃ぉ、無理しているんじゃないの?」
「ホント、無理なんかしてないってばぁ!」

珍しくあやせが桐乃にちょっかいを出している。それに反論する桐乃は少しキモい。

「なあ、あやせ‥‥‥」

俺は桐乃に助け船を出すつもりで、あやせに話しかけた。
その途端、桐乃が俺とあやせの間に割り込むと、俺に対峙して声を荒げた。

「うっさい変態! あやせに近づくな!!」

聞いた? この扱いひどくね? 桐乃は俺をあやせに近づけまいとしている。
さらに、

「あやせ、離れた方がいいよ」

と言ってあやせの手を取って離れていった。
クソ、俺をなんだと思っているんだよ。

「ここじゃほかの人にめいわくだから、お店に入らない?」

俺たちは麻奈実の提案を受け入れてカフェに入った。

――とまあ、こんな具合だったわけだ。




369:『初恋の記憶』
11/03/02 23:49:37.54 1WoIGf0A
カフェで女子中高生三人に囲まれた俺に向けて、まずあやせが先鞭をつけた。

「お兄さん、お姉さんとデートの最中だったのですか?」

やっぱりそこか。確かに俺は麻奈実の買い物につきあっていた。
でも断じてデートなんかじゃないぞ、と言おうとしたが、

「で、でえとじゃないよ! わたしときょうちゃんは!」

麻奈実が必死な形相であやせに反論した。

「本当ですかお姉さん? わたし、お兄さんがお姉さんの初恋の人だと思ってますよ?
 お兄さんもお姉さんが初恋の人じゃないんですか? だからこうしてデートを」
「何を言っているんだ、あやせ。俺の初恋の人はお前だぞ!」

ドスッ――

桐乃の肘鉄が俺の脇腹に食い込んだ。俺の苦しみを余所に、麻奈実が話し出す。

「初恋かぁ。ねえ、あやせちゃんの初恋の人ってどんな人?」
「わ、わたしの初恋ですか!? それをここで‥‥‥ですか!?」
「アタシも聞きたい! ねえ、どんな人だったの!?」

うん。桐乃と同じく、それは俺も聞いてみたい。

「話してもいいけど、大丈夫かなぁ?」

その時、俺にはあやせが何を心配しているのかよくわからなかったが、
あやせの初恋話の前にはそんな疑問はどうでも良いことだった。




370:『初恋の記憶』
11/03/02 23:50:03.72 1WoIGf0A
「わたしの初恋は‥‥‥幼稚園の頃でした」
「へー、あやせちゃんて、結構おませさんだったんだぁ」
「いやだぁ、お姉さんったら」

うん。恥じらうあやせたんはとてもかわいい。

「ねえ、相手はどんな子だったの!?」

桐乃が興味津々な様子であやせに訊いている。

「相手は、とても可愛らしい子で、いつもオシャレで格好のいい子でした」

くそー。どこのどいつだ。ラブリーマイエンジェルの心を奪ったヤツは?

「髪もきれいで長く、スカート姿がすごく似合っている子で‥‥‥」

へ? スカート姿?

「結局その子には彼氏ができちゃって、わたしの初恋はそこで終わりました」

あの、あやせサン? 髪が長く、スカートが似合って、彼氏ができる子って‥‥‥

「皆さんどうしたんですか? ねえ桐乃‥‥‥?」
「ひぃっ!!」

桐乃が引きまくっている。
エロゲーの深夜販売のときに俺が赤城に言い放ったように、
『ひぃっ!!』に続いて、『近寄るな!』と言いたかったのかもしれない。

そうか‥‥‥。あやせの心配事ってコレだったのかよ!

も、もしかしてあやせたんって‥‥‥レ




371:『初恋の記憶』
11/03/02 23:50:28.85 1WoIGf0A
「あやせちゃんってぇ、れずなの?」

こらっ! 麻奈実サン!! 地雷を踏むな!!!

「まさかぁ。小さい頃の話ですよ?」

あやせの桐乃に対する態度に思い当たるフシがあるんだが、気のせいですかねえ?
そんなことを思っていると、麻奈実の両肩をあやせが掴んだ。

「お・ね・え・さん! そんなことあ・り・ま・せ・ん。私はストレートです」

おいおい、この流れでストレートって言葉を使うんですか、あやせたん?
どうせ、“あの目”で麻奈実を睨んでいるんですよねえ?
麻奈実のトラウマにならなきゃいいが。

「あやせちゃん、どうしたのお? 目がちょっとおかしいよ?」

麻奈実サン、TUEEEEEEE!

「で、でもあやせ? その“初恋”は人間として好きだったって意味でしょ?」

桐乃、ナイスフォロー! 今日のオマエは最高だ!!

「うーん、そう言えばそうかも。というか、今のは冗談ですよ。てへっ」

あやせは悪戯っぽい表情で舌を出し、自らの拳で頭をたたいた ←かわいい
ああよかった。今のは冗談だったのかよ。
だが念のため、俺はあやせの親友である桐乃に確認を取った。

「(オイ、あやせって冗談を言うタイプなのか?)」
「(アタシは聞いたこと無いよ)」

そうか。すると人生初の冗談をこの場で炸裂させたんだな。きっとそうだ。

「あ、あやせ? できたら男の子に初めて恋をした話が聞きたいんだケド」
「そう? それじゃあ‥‥‥」

あやせは気を取り直して、初恋を語り始めた。




372:『初恋の記憶』
11/03/02 23:50:53.83 1WoIGf0A
「私の本当の初恋の人は、やっぱり幼稚園のときに、公園で見かけた男の子です」

幼稚園のときか。やはりおませさんだったんだな。

「その日わたしは公園で独りで遊んでいました。気がつくと、遠くで男の子と
 私と同じくらいの歳の女の子が仲良く一緒に遊んでいたのが見えたんです。
 わたし、その子たちと一緒に遊びたかったんですが、きっかけが掴めなくて。
 そのうち、男の子がちょっとトイレに入っている間に、
 わたしはその女の子のところに行って、いろいろ話しかけました」

オイオイ、また女の子が出てきちゃったよ! 大丈夫か?

「でもその女の子、泣き出しちゃって‥‥‥。多分、見ず知らずのわたしが
 いきなり話しかけたのがいけなかったと思います。
 そしてわたし、あわててその場から逃げちゃったんです」

まさか、“あの目”でその女の子を睨んだんじゃないよね、あやせサン?

「そして物陰からその女の子の様子を見ていると、男の子が戻ってきて、
 泣いていたその女の子の頭をとても優しく撫でてあげていました。
 その撫でてあげる様子がとてもやさしい感じで、とても素敵な男の子に
 見えたんです。それがわたしの‥‥‥初恋の人です」

そうか。あやせたんは“やさしい男”に弱いのか。覚えておこう。

「だから私の初恋の人は名前も知らない、どんな声をしているかも知らない
 男の子だったんです。今となっては顔も‥‥‥覚えていま‥‥‥せん」

へー。ラブリーマイエンジェルがそんな初恋をしていたとはな。
結構ほろ苦い初恋だが、可愛らしいじゃないか。
桐乃もそう思うだろ?――と、ふと横を見ると桐乃が固まったまま
目を見開いてあやせを凝視している。一体どうしたんだ?
あやせもそんな桐乃の様子に気づいたらしく、桐乃に問いかけた。

「桐乃、大丈夫?」
「え!? な、何でもないから!」

あやせの問いかけに、桐乃がビクッと体を震わせたように見えた。

「あやせちゃんの初恋って、ちょっと切ない感じだけどかわいらしいね」
「でも、初恋は実らないものだって思っていますから、仕方ありません」

あやせはさばさばした様子で自らの初恋話を結んだ。




373:『初恋の記憶』
11/03/02 23:51:14.53 1WoIGf0A
「あやせの初恋話を聞けて今日はラッキーだったよ」
「もう、そんなこと言っても何も出ませんから!」

相変わらず手厳しいな、と思いつつ店を出た俺があやせと談笑していると、
桐乃が血相を変えてあやせと俺の間に割り込み、あやせに対峙して声を荒げた。

「ダメ! あやせ、近づいちゃ。コイツ変態だから離れた方がいいよ!」

桐乃はあやせを俺に近づけまいとしている。そして

「ちょっとアンタ、離れなさいよ!!」

と言って俺の腕を思いっきり引っ張ってあやせから遠ざけようとしている。
いてえな、そんな引っ張るなよ。

「きょうちゃん? あやせちゃんになにか、えっちなことしたの?」

何てことを言うんだ麻奈実! 俺をどんな目で見ているんだよ。




374:『初恋の記憶』 ◆ACPRLbMxAk
11/03/02 23:51:44.27 1WoIGf0A
ようやく女子中高生三人に囲まれてのハーレム状態から解放され、
俺たちは家路についた。

今日の出来事を思い返していると、脇から桐乃とあやせの会話が聞こえてきた。
ガールズトークを盗み聞きするつもりはなかったが、ついつい聞いてしまった。

「ねえ、あやせ」
「なに、桐乃?」
「もし、あやせの初恋の男の子に会えるとしたら‥‥‥会いたい?」
「え――? さっきも言ったけど顔を覚えてないから会ってもわからないよ?」
「それでも! もし会えるとしたら‥‥‥会いたい?」
「全然会いたいと思わないよ。だって顔を覚えてないから。だから安心して」
「覚えて‥‥‥ないんだ。ふーん」

なぜか桐乃は安堵の表情を浮かべていた。

それにしても、顔を覚えていなくても初恋の人って記憶の中に存在できるんだな。
あやせはこれからも、顔のない“初恋の人”を記憶の中で大事にすることだろう。


しかし‥‥‥さっきのあやせの台詞がなんか気になるな。

『――だって顔を覚えてないから。だから安心して』

『安心して』ってどういうことだ‥‥‥?
あやせが初恋相手の顔を覚えてないと、なぜ桐乃が安心することになるんだ?
などと、取り留めの無いガールズトークをマジ分析しようとする俺が居た。


『初恋の記憶』 【了】


375:名無しさん@ピンキー
11/03/02 23:52:48.14 9ZuV7BVI
>>352
GJ! でも、時期を逃したから放置とかは次から勘弁だぜw
まあ、これの場合、前回で一応完結したのかと思ってたけど

>あらためて姓が伏見の某氏をリスペクトしてしまうw
なぜか伏見健二が出てきた

376:名無しさん@ピンキー
11/03/03 00:07:55.28 mJTGHCkS
>>374
きりりんデレ多めで良かったww乙です

377:名無しさん@ピンキー
11/03/03 00:34:32.39 EVyBA4/G
>>374
安定と信頼の原作者乙w
やっぱキャラの動かし方がすげぇ上手いw

>>359,>>375
いやー、切りの良いトコで終わってたし今書いてる異常行動のが評判良かったもんで…w
途中までは書けてるから近いうちに修正して投稿するっす。

378:名無しさん@ピンキー
11/03/03 00:44:59.41 dpKgxa+X
>>374
終始きちんと京介主観なのが素晴らしい!おもしろかった!
続きが気になるがそれは野暮なんだろうな。
京介てめーに分析はムリだ!

379:名無しさん@ピンキー
11/03/03 01:24:05.36 m2Iz+Kn8
桐乃の初恋…別に考えるまでもないのでどうでもいいな

380:名無しさん@ピンキー
11/03/03 02:34:03.27 DuwpCfU3
>>379
確かに桐乃と麻奈実は考える必要が無いなw
こうなると黒にゃんと沙織が気になってくるな

381:名無しさん@ピンキー
11/03/03 03:50:31.70 I8/NIIHs
黒猫はなあ……件のガムテープ事件の女の子が気になるんだよな

382:名無しさん@ピンキー
11/03/03 04:06:48.67 J0Gi0eGl
53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/02(水) 14:10:52.02 ID:ejsFjbTD0
【次回予告】
闇のゲームで城之内の精神まで燃え尽きちゃう!
お願い、死なないで城之内!
あんたが今ここで倒れたらどうなっちゃうの?
ライフはまだ残ってる。これを耐えれば勝てるんだから!
次回『城之内死す』お楽しみにネ☆

383:名無しさん@ピンキー
11/03/03 04:07:08.24 J0Gi0eGl
ごめん誤爆

384:名無しさん@ピンキー
11/03/03 04:34:46.61 ztQa17tD
>>352
乙ですね
黒猫は嫉妬深い所がまた可愛い
そして、バスローブ一枚でごろごろしていたと考えるとエロい
>>374


385:名無しさん@ピンキー
11/03/03 05:37:41.15 7YqhneIc
>>352
エロ猫かわいいよエロ猫
3期待してます

>>374
あやせと仲良くすると割り込む桐乃にニヤニヤ

386:名無しさん@ピンキー
11/03/03 06:21:15.32 T30CqUpS
>>366-374
あやせに嫉妬するきりりん可愛いなw
4人でカフェとあったからいつものオタクっ娘3人組かと思ったら、桐乃あやせ麻奈実の組み合わせは新しいね。
いつもながらの高いクオリティでGJでした。

387:名無しさん@ピンキー
11/03/03 07:02:06.40 U0Bz+l7v
>>374
GJ!
面白いSSが続いて嬉しいっす

388:名無しさん@ピンキー
11/03/03 11:02:10.30 VUP5ffLP
>>366
うまいなぁ
あやせはいつ頃気が付いたんだろう?

次回作も期待してます。

389:名無しさん@ピンキー
11/03/03 20:49:50.44 onOJngxc
>>366
そうだな、普通に考えれば親友がレズだったらそういう反応になるよなw

390:名無しさん@ピンキー
11/03/03 21:01:00.02 EVyBA4/G
親友がレズだった時は悪寒しかしなかったよw
桐乃の反応はすごく自然だw

391:名無しさん@ピンキー
11/03/03 23:10:50.35 VUP5ffLP
>>390
その後を詳しく

392:名無しさん@ピンキー
11/03/03 23:14:24.82 IvbJrEcR
桐乃「もし私がオトコだったら…」



桐乃「考えるのやめよ」ゾゾ

393:名無しさん@ピンキー
11/03/03 23:15:28.79 EkSJM/8t
現実はそんなモンだ・・・

394:名無しさん@ピンキー
11/03/03 23:43:06.32 onOJngxc
桐乃「ひーっ!?」
あやせ「き、きりの?どうしたの?」
桐乃「あ、あやせ。あんたは、い、いわゆるレズってやつだったの」
あやせ「ち、違うの。私の目をよく見て」
桐乃「ひっ、○されるー!」

なんだろうな、深夜販売の時の赤城兄とのやりとりを桐乃とあやあせに置き換えたらシャレにならん感じだな。


395:名無しさん@ピンキー
11/03/03 23:59:22.79 EVyBA4/G
>>391
詳しくったって普通に縁切ったさ。エロゲみたいな展開は期待すんなw

>>394
紅茶返せww

396:名無しさん@ピンキー
11/03/04 03:41:52.30 qJoZgrzX
五更三姉妹調教

397:名無しさん@ピンキー
11/03/04 04:28:52.20 vHaBC4kX
「おにいちゃん、なんだか、なんだかからだがへんです。あ、あっ、ふあっ! こわい、こわいよう」
「ん、んあっ、くふぁ……気持ちいい、気持ちいいよぉ高坂くんっ!! あ、あああぁぁぁっ!!」
「っく、あぅ……っ!? こ、この鬼畜っ! 人の妹にまで手を出して許されると……っふあああああっ!!?」

>>396
こうですかわかりません><

398:名無しさん@ピンキー
11/03/04 06:01:23.22 LAmfVAaz
漣の続きがよみてぇ
あそこからがいいとこなのに
ていうか作者さんはまだこのスレにいるんかな

399:名無しさん@ピンキー
11/03/04 07:46:33.73 Y3GvrXYA
自分そっくりのキャラがヤられるエロゲーを見せられても
友達続ける黒猫△

400:名無しさん@ピンキー
11/03/04 14:37:45.39 JtbL67N9
SLさん以外はクズやでぇ

401:名無しさん@ピンキー
11/03/04 15:01:59.85 eDJ93EBZ
ふむ、こうやってSLとやらのイメージを悪くしようとしてるわけか
面倒な連中に付きまとわれてるな、ある意味自分のせいではあるだろうけど

402:名無しさん@ピンキー
11/03/04 15:04:12.96 snE6Oa5o
ハイハイ以外通常運営

403:名無しさん@ピンキー
11/03/04 18:19:01.07 YeXCWP3Y
何なんだよSLって、機関車厨でも居るのか?

404:名無しさん@ピンキー
11/03/04 18:24:12.83 SQSYEnL6
リアのSSって驚くほどないな

405:名無しさん@ピンキー
11/03/04 19:12:08.32 UQUYW8ol
まず日本に引っ張って来なきゃいけないし

ストレートに好き好き言い過ぎてるし、好きって言ってる理由が微妙だしで書き辛いんだろww

406:名無しさん@ピンキー
11/03/04 19:20:59.87 XDqwyWw6
資料が少なすぎるのもある

407:名無しさん@ピンキー
11/03/04 19:32:57.06 imLYxpo6
リアとブリジットを鉢合わせて、ちびっ子による京介争奪戦ネタが思い浮かんだがすでに書かれてそうだ

408:名無しさん@ピンキー
11/03/04 19:40:40.08 6aix6KpH
ネタ被りなんて気にせず書いてくれ!

409:名無しさん@ピンキー
11/03/04 22:13:03.10 ZeswO0v7
ぶっちゃけ人気がないからじゃね?>リア
キャラが悪いというより、登場したあの陸上エピソードが正直つまんなかったせいだと思うが
せっかくのロリキャラだし、作者も再登場させる気があるなら、もうちょい面白い話を考えて投入して欲しいな

410:『暗転』
11/03/04 23:00:16.43 AFPbxekq
『暗転』

登場人物
高坂桐乃 高坂京介 高坂佳乃 ほか

語り
高坂桐乃


他スレにあった、
「桐乃の授業参観に出かけた京介が、女子中学生にモテモテ」という
シチュエーションを参考にやってみます。



411:『暗転』
11/03/04 23:00:51.68 AFPbxekq
「じゃあ、これ」

アタシは一着のスーツをアイツに渡した。

「何だよいきなり?」
「あれ? お母さんから聞いてないの?」

アタシの進路相談が学校で行われることになった。それも父兄同席で。
お父さんは仕事だし、お母さんは法事に出なきゃいけないから
代わりにコイツに出席したもらうってワケ。

「オイ、俺、兄貴だぞ? オマエの進路を決めるのに兄でいいのかよ?」

あからさまに嫌そうな顔をしてきたから、案内の紙を見せてやった。

「ここ読みなさいよ。父『兄』ってあるでしょ? だからアンタでもいいの」
「オマエ、それ屁理屈だろ」
「別にあんたでもいいのよ。桐乃は進路に悩む必要なんて無いくらい優秀だし。
 あんたはただ黙って話を聞いて、あとで内容を報告してくれれば十分」

お母さんが助け船を出してくれた。

「で? このスーツは何なんだ?」
「アンタ、人前に出られるような服を持ってないでしょ。
 モデルの衣装で使えそうなスーツを借りてきたのよ。サイズは大丈夫だから」
「へーへー。至れり尽くせりってことね」
「当日は遅刻厳禁だかんね!」
「わかったよう!」




412:『暗転』
11/03/04 23:01:21.63 AFPbxekq
進路指導の当日、アタシは学校の玄関でアイツが来るのを待ち構えていた。
なにせこの学校、アタシを筆頭にかわいい子が多いから、
アイツが変な気を起こさないように見張らなきゃいけないのよね。
そして、アイツをなるべく人目につかないように面接室に引っ張り込まないと。


『キャアアアアア』
『かっけ―――!!」
『SUGEEEEE!!』
『ねえ、あの人、誰!?』

教室の方から叫び声が聞こえてきた。そんなにカッコイイ人が来たのかな?
でもそんなことより、アイツが来たらとっ捕まえないとね。

暫くして玄関にアイツが姿を見せた。それも――全身ずぶ濡れで。

「‥‥‥ナニ、その格好?」
「あ、いや、そこの池に落っこちまった」

ハァ? 池? あの池に落ちるってどんだけボサッと歩いてんのよ?
悲鳴を上げられるくらいカッコイイ人もいるってのに、コイツは‥‥‥もう最悪!

「進路指導担当の市古です‥‥‥。はわわわ‥‥‥どうされたんですか!?」
「ちょっとそこの池に落ちてしまって‥‥‥」
「部室のシャワーを使ってください。それと着替えを用意しますので」

もう‥‥‥。こんなことになるのならコイツに頼むんじゃなかった。

‥‥‥‥‥‥

進路指導室には、市古先生とアタシ、そしてジャージに着替えたコイツの三人。
せっかく用意したスーツ、台無しじゃないの。もう死ねッ!

「えー、桐乃さんの進路のことなのですが‥‥‥」

もう進路の話なんて全然頭に入らなかった。
アイツはウンウン頷いていたけど、どれだけ理解していただろうか。
あーあ、早く終わんないかな‥‥‥
ふとドアの窓を見ると、クラスの女の子たちが覗き込んでいる。

『あの人? 本当に!?』
『へえー、高坂さんのお兄さんだったんだ』
『信じられないよねー』

みんなのヒソヒソ声が聞こえる。もう‥‥‥この場から消え去りたい!
最低! 最悪!!




413:『暗転』
11/03/04 23:01:41.10 AFPbxekq
「お疲れ様でした」
「桐乃のこと、よろしくお願いします」

アイツは市古先生と挨拶を交わして相談室をアタシと共に後にした。


「もう用は終わったんだから、さっさと帰ってくんない?」

アタシは周りに誰も居ないのを確認して、可能な限りの侮蔑を込めた言葉を
アイツにぶつけた。

「わかったよ。じゃあな」


イラつく感情のまま、教室に戻るとアタシはみんなに囲まれた。

「ねえ、あの人、高坂さんのお兄さんだったの!?」
「え、う、うん‥‥‥そうだケド。ごめんね。みっともなくて」
「みっともないって、何が?」
「だって、あんなのカッコ悪すぎでしょ!」
「何言っているんだ!? 高坂の兄ちゃん、最高にかっけーじゃん!!」
「みんな、どうかしちゃったの? 池に落ちるなんてカッコいいワケ無いし!」
「高坂さん、見てなかったの!? お兄さんは――」

え‥‥‥!?




414:『暗転』
11/03/04 23:02:00.48 AFPbxekq
「ただいま‥‥‥」

家に帰ったアタシはリビングに入った。誰も居ない‥‥‥
二階に上がってアイツの部屋のドアをノックすると、
アイツがバツの悪そうな顔でドアを開けてきた。

「ただいま‥‥‥」
「おう、お帰り‥‥‥。ああ、今日は悪かったな。あんなことになって」
「なんで言ってくれなかったの!?」
「な、何を?」
「アタシ、クラスのみんなから聞いたんだよ! アンタ、池に落ちたんじゃなくて、
 池で溺れていた猫を助けるために自分から飛び込んだって!」

アイツは、頭を掻きながら言った。

「いや、オマエが俺に用意してくれたスーツを台無しにしちまったし、
 自分で飛び込んだ以上、言い訳はみっともないと思ったからな」
「ナニ、カッコつけちゃってんのよ!? バカッ!!
 あの後大変だったんだから。クラスの子に囲まれて、女の子からは
 『カッコイイ』だの、男の子からは『男前』だの散々言われたし」
「ホントか?」
「ニヤつくな! キモッ!!」

ぽふっ

アタシは頭のてっぺんをアイツの胸に押しつけた。

「オ、オイ、何を?」
「カッコ悪いアンタにアタシのカッコ良さを分けてあげるから充電しなさいよね」
「でも‥‥‥」
「じっとしてて!」

なんて子供染みた言い草だろう。自分が嫌になってくる。
アイツの心臓の鼓動を感じながら、今日のことを思い浮かべた。

「ねえ、なんであんなコトをしたワケ?」
「うーん、何というか、それが俺に課された使命っていう感じ?」

アイツは薄笑い含みの声で答えてきた。




415:『暗転』
11/03/04 23:02:26.89 AFPbxekq
「ナニそれ? バッカみたい」
「でも猫も喜んでいたみたいだぞ?」
「ハァ? 猫が喋ったとでも言うワケ?」
「ああ、そうだ」
「猫なんかと喋ったら、首を吹っ飛ばされるわよ」
「オマエ、あのアニメに相当堪えてんのな」
「うるさい! あれは――」

アタシは頭をアイツの胸から離して怒鳴った。
もう、コイツ調子に乗りすぎ!

「ああ、借りたスーツ、クリーニングに出したから」
「あ、そう」
「返すときは俺も付き合うよ。お詫びしないとな」
「いいよ別に‥‥‥」
「そんなワケにいかないだろ。返した後、そのままどっか遊びに行くか?」
「え‥‥‥、そこまで言うのなら、行ってあげても‥‥‥いいケド」
「よし! 決まり!!」


アタシは自分の部屋に戻ってベッドに身を投げた。
なんか今日のアタシ、すっかり主導権をアイツに取られちゃったじゃん。
でも、こうなったのもそもそもアタシの我が侭だし、学校に来なければ
あんなことにもならなかったワケだし、それに誘ってきたのはアイツなんだし。
全然構わないよね‥‥‥。


ふふん。何を着て行こうかな。




416:『暗転』 ◆ACPRLbMxAk
11/03/04 23:03:09.62 AFPbxekq
ピロピロピロ

メールが来た。あやせからだ。
なになに、『お兄さんの大活躍聞いたよ。写メが回っているから桐乃に送るね』
――って、まさか、ずぶ濡れ姿の写メってこと? もう! 物好きなんだから。
アタシは半ば呆れながら、添付の写メを開いた。

――――ッ!!!

ピッ ピッ ピッ ピッ
アタシは写メをメールごと削除した。あんな写メ、見るんじゃなかった。


ピリピリピリピリ

今度は電話だ。誰から‥‥‥?
――ッ!!
イヤだ。出たくない。絶対に出ない!!
アタシの耳をつく着信音を必死に無視した。

“あいつ”は諦めたのか、着信音が止まった。
なんでこのタイミングで電話をかけてきたのよ?

今になってアイツの言葉が頭の中を駆け巡る。

『――それが俺に課された使命っていう感じ?』

そんなコトありえない。そんなワケあるはずない。深い意味なんて何もない。
そう、全部偶然。偶然なんだ。


写メに写ったアイツの腕の中に居る猫が――


真っ黒だったなんてこと。


『暗転』 【了】


417:名無しさん@ピンキー
11/03/04 23:11:05.43 6aix6KpH
GJ!

2828して呼んでたのになんというラストw

418:名無しさん@ピンキー
11/03/04 23:12:48.41 aEeJLVtG
test

419:名無しさん@ピンキー
11/03/04 23:14:04.18 tkIbbNr1
GJ!
こういう終わり方もいいなあ

420:名無しさん@ピンキー
11/03/04 23:21:23.15 reTRxHHL
もしきりりんが表象系オタクだったら…
みたいなSSを妄想してたけど、書くのメチャメチャ難しいな
学のないヌルオタの俺じゃ、そもそも無理だわ

421:名無しさん@ピンキー
11/03/04 23:30:48.65 /TMmZdbc
いいねー、こういう京介さん嫌いじゃないぜ
乙!!

422:名無しさん@ピンキー
11/03/05 00:53:54.69 J5LpHCd6
>>416
乙でした!!
さりげなくマギカ☆まどかネタが入っててワロタwww

423:名無しさん@ピンキー
11/03/05 00:59:21.96 6WA34rI4
これ続きがあったら面白そうだな。

424:名無しさん@ピンキー
11/03/05 01:08:08.98 5qUjZ5FQ
>>422
それだけじゃないみたい。
市古 はわわわ でググるとw

425:名無しさん@ピンキー
11/03/05 01:19:56.54 xvopEt2h
>>396-397
百合スレへおいで下さい。

>>410
乙でした
TBSがロクに映らなくてまどか☆マギカ見れない・・・
アンテナの向き調整しないとなぁ

426:名無しさん@ピンキー
11/03/05 01:35:55.27 J5LpHCd6
>>424
ググッてきたw
こんな細かいトコにまでネタを仕込むとはwww
このラノベ読んでないから今度買ってみっかなー

427:名無しさん@ピンキー
11/03/05 01:52:21.19 5qUjZ5FQ
しかもそのラノベの劇場版で、市古役を演じたのがこれまたw

428:名無しさん@ピンキー
11/03/05 02:00:46.24 J5LpHCd6
>>427
うんwこの配役にはマジ吹いたwww
でも「はわわわわ…」んとこは素で出来そうだなw

429:名無しさん@ピンキー
11/03/05 02:30:55.76 6JE8UUls
>>396-397に対する>>425のレスが意味不明な件について

430:名無しさん@ピンキー
11/03/05 03:05:22.71 dthh8AuQ
ふむ、どうやらSLとやらに嫉妬している輩がいるようだな
まああれ程の作品を見せられれば仕方のないことだろうけど

431:名無しさん@ピンキー
11/03/05 03:26:28.61 S4QqFAg4


432:名無しさん@ピンキー
11/03/05 06:29:28.36 SFrni5dG
あやせSSが読みたい
誰か書いてくれー

433:名無しさん@ピンキー
11/03/05 07:58:59.18 BTo4Tugx
 

434:名無しさん@ピンキー
11/03/05 08:07:33.40 UHks5uiy
(=゜ω゜)ノ

435:名無しさん@ピンキー
11/03/05 14:37:06.50 PAYUJbyg
>>416
乙でした!ちょいちょい入る小ネタに2828しつつ
オチで仰天したw

436:名無しさん@ピンキー
11/03/05 15:48:09.68 RZhDO3/6
>>397のSSが真剣に読みたい
黒猫三姉妹を純愛調教とか最高過ぎる

437:名無しさん@ピンキー
11/03/05 17:12:01.08 3W203PjA
たしかに。
>>397 是非とも書いてみてはくれないだろうか?
よろしく頼む。。。



438:名無しさん@ピンキー
11/03/05 18:42:12.03 wMEWwgui
きりりんってiphone使ってるんだっけ?
読モ系の友達からハブられたりしないのかね

439:名無しさん@ピンキー
11/03/05 19:17:17.24 SaB7pa7w
それだけでハブられる理由がわからん
てか桐乃は赤い普通のガラケーじゃないっけ

440:名無しさん@ピンキー
11/03/05 20:23:56.25 BmHTW/jB
ツイッターで以前、秋葉のヨドバシでiPhoneを買ったという話があった
7巻では作中でiPhone弄ってた
それでなぜ、読モ仲間からハブられるのかは俺にもわからん

441:名無しさん@ピンキー
11/03/05 21:10:02.29 wMEWwgui
赤外線とかデコメとか使えないじゃん
あの年代で扱えないのは、結構苦しいだろ

442:名無しさん@ピンキー
11/03/05 21:47:15.07 NvCJKeL3
桐乃はお金稼いでるしガラケーもiPhoneも両方持ってるんじゃないの

443:名無しさん@ピンキー
11/03/05 21:47:35.88 BRBcDuoN
それこそあの年代はミーハーだからテレビでやってたってだけで何よりも勝っちゃうんじゃないだろうか。

444:名無しさん@ピンキー
11/03/05 22:28:55.70 4E/6UgAk
二台持てばいいじゃん・・・・・・

445:名無しさん@ピンキー
11/03/05 23:26:05.48 BmHTW/jB
そんな理由でハブられるのは、いくらなんでも、あの世代を舐めすぎだろw

446:名無しさん@ピンキー
11/03/05 23:42:10.56 iQSPENJ0
そんな理由でハブられはしねぇよww
でも
「アイツ赤外線出せないとか有り得なくね?」
「マジあり得ない!」
みたいな会話してたら感動する

447:名無しさん@ピンキー
11/03/06 00:22:47.28 AxxwZSBr
何その読モ、萌えるんだけど
むしろ燃やされそうなんだけど

448:名無しさん@ピンキー
11/03/06 01:07:57.20 tT1P3tdw
普通に考えれば、さるお方が桐乃に近づけないように工作しているんだろ。忍者マスター様が

449:名無しさん@ピンキー
11/03/06 01:51:14.55 +vvuUd+N
中猫ちゃんのSSを投下してみます

こちらへの投下は初ですので勝手が違っていたらすみません
本当は某スレに投げる予定だったのですが長くなりすぎてしまったので・・・

京介視点で書くのもこれも初めてなので違和感あったらご指摘くださいませ

450:名無しさん@ピンキー
11/03/06 01:55:32.78 +vvuUd+N

「あ、高坂くん、いらっしゃい!」

 とある日の夕方、五更家を訪れた俺は、黒猫の上の妹の出迎えを受けた。

「よ。姉ちゃんは? まだ帰ってないか」

 今日は黒猫のバイトの日。一応、それが終わって帰宅する時間を見計らって訪問したんだが、ちょっと早かったようだ。
 先に携帯にかけるべきだったか。失念してたぜ。

「うんー。でも、もうすぐ帰って来ると思うし、上がって待ってれば?」
「そうだな。んじゃそうさせて貰うか」

 出直すのも面倒だし、もう遠慮するような家でもないしな。
 妹ちゃんのお言葉に甘えて、俺は居間へと上がっていく。

          ☆

「お茶でも飲む? 高坂くん」
「んな気を使うなって。─今日は一人か? 下の子は?」
「お母さんとお出掛け。だからあたし一人で留守番で退屈だったんだよ~」
「そっか。偉いな」

 上の妹ちゃんは、歳の割には結構しっかりしているように思える。黒猫の教育の賜物かね。
 まあ、言動は多少生意気なところもあるが、俺の妹様に比べたら猫とライオンくらいの差があるぜ。勿論桐乃は百獣の王のほうね。
 頼むから、あんな風に成長しないでくれよ? 俺が泣くから。

「そうだな。んじゃ、暇潰しに何かして遊ぶか」
「やった! それならゲームしよ、ゲーム!」

 待ってましたと言わんばかりに、てててっ、と早足で自分の部屋のほうへ駆けていく。
 程なくして、その手にPSPを持って戻ってきた。

「これでさ~、どうしても倒せないボスがいるんだよぉ」

 そう言って、ゲームを起動させたPSPを俺に手渡してくる。

「え、俺がやんの? 言っとくけど俺、そんなに得意じゃないぞ?」
「まァまァ、試しにやってみてよ。誰かがやってるのを見るのも結構参考になったりするしさっ」
「ってか、参考にするならそれこそお前の姉ちゃんが適任じゃないのか? あいつ半端じゃなく上手いだろ」
「……ルリ姉がやるとさ~、こんなボス、瞬殺過ぎて何やってるか全っ然分からないんだよ……」

 ……なるほど。次元が違いすぎるってのもそれはそれで難儀なもんなんだな……。
 そういうことならまぁ、不肖ながら微力を尽くしてみますかね。

451:名無しさん@ピンキー
11/03/06 01:56:51.62 +vvuUd+N
          ☆

 ─ちゅどーん。

「ありゃ~」
「…………面目ない」

 挑戦1回目。敢え無く轟沈。

 ゲーム的には、様々な武器を駆使して巨大な敵を倒すという、最近よくある3Dアクションゲーム。
 桐乃も持っていて、通信機能を使ってよく黒猫や沙織と同時プレイしていたりするやつだ。
 俺自身も少しはやった経験はある。
 ─正確には、妹様に『やらされた』経験はあるので、まあ操作自体に困ることは無かったのだが……。

「なんか凄ぇ痛い攻撃喰らったな」
「でしょー? あんなの絶対避けられないよねぇ?」

 耳元で口を尖らせて嘯く。声が近すぎて、何とも言えず櫟ったい─って。

「……何でお前、俺の背中にべったりくっついてんの?」

 耳元で声がするのも当然。
 こいつは、胡坐をかいて座っている俺の背中から首に手を回し、所謂「おんぶ」のような格好で、その小さな身体を密着させているのだ。

「え? だってこうしないと、あたしから画面見えないし」

 ……そう言われると、至極尤もな理由だった。
 それにしても、女の子独特の柔らかさが、その体温と共にしっかりと伝わってくるわけで。
 とりあえずまだ双丘の膨らみを感じることが無いのが、俺の理性にとっての救世主だったりする。
 ここは強調しておくが、断じて俺はロリコンじゃないからねっ!

「で、どう? 高坂くんにも無理そう?」
「……ふっ、伊達にやられたわけじゃないぜ。パターンは大体分かった。次は男を見せてやる!」

 大見得を切って、コンティニューで再開。
 道中の雑魚を蹴散らして進み、程なく件のボスと再対峙する。

「要するに、こいつはこっちの攻撃に反応して、さっきの痛い反撃をカウンターで撃ってきやがるわけだ」

 そう言って、俺は自キャラの手持ちの武器を選択。

「あの攻撃を至近距離で避けるのは至難の業。ここは射程の長い武器で攻撃して、避けられるだけの距離を取る作戦でいくぜ!」
「お~、なるほどっ!」

 選んだのはリーチの長い武器としては定番の『槍』タイプの武器、「ホーリーランス」。

「こいつで一気に貫いてやるぜ!」

 距離を計り、攻撃がぎりぎり届く間合いで攻撃を繰り出す。
 当然、その攻撃に反応してカウンターが発動するが、それを緊急回避動作でかわそうと─

「あ~っ! 惜しいっ!」

 ぎりぎりのところで敵の攻撃に当たり、HPが削られてしまった。
 幸い、直撃ではなかったため、大ダメージは免れたが……毎回喰らうと分が悪いな。
 そうなると、だ。

452:名無しさん@ピンキー
11/03/06 01:57:56.67 +vvuUd+N

「仕方ねぇ。こうなりゃ飛び道具に頼るしかないか」

 このゲームの遠距離攻撃武器といえば銃火器なんだが……何故か近距離武器より攻撃力が低い。
 そこはまぁゲームバランスってやつなんだろうが、攻撃力が低い分、接近戦より敵を倒すのに時間がかかるのが難点だ。

 俺は武器の選択画面から、飛び道具の中で一番攻撃力の高そうな「アサルトランチャー」をチョイス。
 まぁいわゆるロケットランチャーのような武器で、連射は出来ないが一発の威力はそこそこあるという代物だ。

「これなら……どうだっ!」

 最大射程から砲弾を発射し、返ってくる反撃を緊急回避で─と、今回は完璧に避けることが出来たぜ!

「よしっ、これならいけそうだ」
「おぉ~! やっちゃえ、高坂くんっ!」

 一発撃って回避、の繰り返しで非常に地味な戦いとなったが、このパターンなら負ける要素はまず無い。
 段々と攻撃のテンポが掴めてきて、順調にボスのHPも減っていく。
 嵌ると結構楽しくなってくるもんだ。

 あと一撃、というところまで来て俺のテンションもMAX。
 ギャラリーもいることだし、ここは格好良く決めさせてもらうぜっ!

「フッ、俺のロケットランチャーが火を噴くぜ! こいつでトドメだッ!」

 俺の放った最後の一発は華麗にボスの頭部を直撃。その巨大な体躯は、断末魔の咆哮をあげて崩れ落ちた。

「よっしゃぁ!」
「お~っ! やった~~っ! 高坂くん、凄い凄いっ!!」

 ガッツポーズをする俺の背中で、歓喜のあまり飛び跳ねる小さな体。
 というか、首に手をかけられたまま体を揺さぶられて、く、首が絞まる……っ。

「お、おいっ、暴れるなっ、苦し……っ!」
「えっ? あ……わぁっ!?」
「ぐおっ!?」

 ばったーーん!

 畳に足を滑らせたのか、首に手を回したままバランスを崩した妹ちゃんに思いっきり背後に引っ張られ、翻筋斗を打ってひっくり返る。
 幸い、咄嗟に体を90度捻ったお陰で、華奢な体を下敷きにすることはなんとか避けられた。が─

「あイッタぁ~~、お尻打ったぁ~……」
「いてて……大丈夫か?」

 体を起こして覗き込むと、妹ちゃんは仰向けに倒れたまま顔を歪めていた。
 流石にちょっと焦る。俺が付いていながら妹に怪我でもさせたりしたら、黒猫に申し訳が立たない。

「お、おい、頭とかぶつけてないよな? 動けるか?」
「うん、それは大丈夫だけど、ちょっとビックリしちゃって……高坂くん、起こして~」

 両手を俺のほうに差し出して、甘えた声で懇願してくる。この様子なら、体のほうは平気だろう。
 ったく、調子に乗るからだぜ。……でもまぁ、調子に乗ってたのは俺も同じか。
 侘び代わり、ってわけでもないが、我侭のひとつくらいは聞いてやらないとな。

「しょうがねえなぁ。ほら、掴まれ」

 俺は、倒れたままの小さな頭と背中にそれぞれ手を入れ、こいつはこいつで両手の輪を俺の首にかける。
 いっせーの、で体を起こそうとした、まさにその瞬間だった。

453:名無しさん@ピンキー
11/03/06 01:58:59.73 +vvuUd+N

「ただいま。先輩、来ている……の……っ……?」

 不意に俺の頭上の方向から、第三者の声が響く。
 倒れた体を抱えたままの姿勢で、顔だけを居間の入り口のほうへ向けると─

「く、黒猫……っ?」

 どさっ。

 手に提げていた学生鞄を床に落として、襖を開けた姿勢のまま黒猫が硬直していた。
 額に冷や汗を浮かべ、その眉は引き攣り、双眸を見開いて目の前の状況を凝視している。

 うん、まぁ客観的に今の状態だけ見れば、俺が小学生の女子を押し倒して、抱き合ってるようにしか見えないよね。
 ははっ、どんな変態だよ俺。

 ──最悪じゃねえかっ!

「ま、待て。今お前は絶対に妙な誤解をしているぞ─!?」
「あ、あああ、あなた……、い、妹に一体何をしているの……っ?」

 黒猫の顔色が紅潮していく。ヤバい、急速に怒りゲージが上がっているのが手に取るように分かるぜ。
 ふふん、こいつとの付き合いもそろそろ長いからな。このくらいの感情の変化はお見通しだ。
 ─なんて冷静に観察してる場合じゃねえっての!

「い、以前から重度のシスコンだとは思っていたけれど……あなたまさか、妹と名の付くものなら何でもいいというの……っ」
「んなわけあるかっ! 落ち着いて話を聞けっ!」
「まっ、まさか……、シスコンなだけではなくて……、っろ、ろ、ろり……」
「違ーーーうっ!!」

 駄目だこいつ、早く誰か何とかしてッ!?
 そ、そうだ。誰かといえば、正に生き証人が居るじゃねえか!
 俺は、腕の中で呆けているもう一人の当事者に助け舟を求めることにした。

「おいっ、ぼーっとしてないでお前からもちゃんと言ってくれよっ」
「えっ? ……あー、えっと」

 上目で姉の様子を見ていた妹は、その視線を俺のほうに向け、しばらく考えるような素振りを見せた後。
 ─にゅふっ、と、その口元を三日月の形にして言った。

「えっと、まず高坂くんに『男を見せてやる!』って言われて」
「─っ!?」「んなっ!?」

 俺と黒猫は、同時に息を呑む。
 ここっ、こいつ、一体何を言い出しやがる!?

454:名無しさん@ピンキー
11/03/06 02:00:00.85 +vvuUd+N

「それから、『こいつで一気に貫いてやるぜ!』とか、『俺のロケットランチャーが火を噴くぜ!』とか……」
「待て待てっ! 何故そういう非常にデリケートな部分だけを抜粋する!?」
「だって、そう言ったよね?」
「い、言ったといえば言ったが、あれは遊びの中の話でっ」
「そんな……あたしとはアソビだったってことっ?」
「遊 び だ っ た だ ろ !!」

 ぴきーん!

 一瞬、張り詰めていた何かが切れたような感覚。
 はっとして顔を上げると、いつの間にか、真っ赤になった黒猫の顔が俺の目の前にあった。
 そして次の瞬間。

 ごんっ!!

「いッてぇぇぇぇぇ~~ッ!?」

 黒猫のやつ、思いっきり頭突きをかましてきやがった!!
 思いがけない直接攻撃に、妹の体を抱えていた手を離して転げまわる俺。
 不意を突かれたとはいえ、結構痛いぞこれッ!? てかこいつ、ゲージが溜まるとこんな超必殺技使えたのかよ……ッ!

「っつぅ~……、お、落ち着け、って……っ?」

 涙目になりつつも黒猫を見やると……あいつ自身も額を押さえて蹲っていたりする。
 ……小刻みに震えているところを見ると、ダメージはあいつのほうが大きいのかも知れん。なんという諸刃の剣。
 こんなところまで捨て身とは、黒猫らしいといえばらしいが─

「お、おい、大丈夫か黒猫?」

 心配になって手を伸ばすと、それを振り払うかのように、きっ、と顔を上げて睨んできた。
 その目はもう涙目を通り越して半泣き状態だ。

「な、泣くなよ。だから違うんだって」
「っ、な、泣いていないわっ。何がロケットランチャーよっ、先輩が、そんな人だったなんて……っ」
「いや、だから妙な誤解をするな!? 俺は悪いことは何もしてないからっ!」
「……そう、そうよね。先輩だけが悪いんじゃないわ。先輩の性癖を見誤っていた、私も悪いのよ……」

 ぐすっ、と涙を拭い、体を起こして正座する黒猫。
 少しは冷静さを取り戻した……のか? ってか性癖って……俺、今あなたの頭の中でどういう変態に思われてるんですかね?

「……先輩がどんなに異常な嗜好の持ち主であっても、共に在ると誓った私の気持ちは変わらないわ。先輩のことを、信じているから」

 信じているなら、少しは俺の話を聞いてくれ─と口を挟む前に、黒猫が決意を込めた口調で続ける。

「でも……私は姉として、大切な妹を守らなければならない使命もある。だからいっそ…………先輩を殺して、私も……っ」
「ちょっと待てェェェェい!?」

 流石に生命の危機を感じた俺の行動は迅速だった。
 光彩が消えた瞳で俺の首に手をかけようとする黒猫の目前に、床に放り出されていたPSPを印籠のように付きつける。

「……何よ、この期に及んで往生際が悪いわよ」
「だからっ! 今までの話は全部コレ! ゲームの話なんだってっ!」

 ぱちくりと目を瞬かせる黒猫に、俺は事のあらましを一から懇切丁寧に説明していった─

455:名無しさん@ピンキー
11/03/06 02:01:01.95 +vvuUd+N
          ☆

「……っそ、それならそうと早く言いなさいな。全く……先輩がいつもセクハラ紛いの言動ばかりしているから無用の誤解を生むのよ」
「いや、今回の件ばかりは俺に疚しいところは一点たりとも無いんだが……」

 ようやく状況を理解してくれたようで、黒猫はちょっと拗ねるような、それでいて少し気恥ずかしいような様子。
 っていうか、俺ってそんなにセクハラ行為を働いているように見えてるのか? ちょっと悲しくなってくるぜ。
 大体、いくらセクハラ先輩の異名をとる俺でも、小学生相手に劣情を催したりするかっての。
 ……まぁ、背後から抱きつかれてちょっとだけ意識したりしたけど、あれは正常な男子の反応だからノーカンだよな?

「てか、元はと言えば、お前の妹が事を荒立てるような妙な発言をするから……って、……あいつどこいった?」

 さっきまで近くに座って傍観していた姿はそこには無く。
 部屋を見回すと、自分に話が及びそうなのを察知したのか、忍び足で居間を出て行こうとする小さな影があった。

「……ちょっと待ちなさい」
「ひっ!?」

 黒猫の静かな一声に、その影はびくん、と肩を竦めて動きを止める。

「あなた……さっきの事、ワザと言ったわね?」
「……な、ななな、何のことかなぁ~」

 そういえばこいつ、あの時悪戯っぽい笑いを浮かべてたもんな。黒猫が桐乃をからかう時と同じ顔だったぜ。流石姉妹と言うべきか。
 ていうかなんつーマセガキだよ、末恐ろしいぜ全く。

「……先輩、少し待っていて貰えるかしら。ちょっと妹に教育を施さないといけなくなってしまったの」

 そう言って、すっと立ち上がる黒猫。
 つかつかと妹へ歩み寄り、怯える首根っこを掴んで奥の部屋へ引き摺っていく。

「ひぃ!? った、たた、助けて~~っ、高坂く~~~んっ─!」

 遠ざかっていく声に、俺は心の中で合掌。
 スマン、怒ったお前の姉ちゃんは俺も怖いんだわ。
 自分の蒔いた種だ。大人しく成仏してくれ。

「─ぎにゃぁ~~~~~~~~~~っ!!」

 先程ゲームの中で倒したボスを彷彿とさせる断末魔の声が、家中に響き渡る。
 一体どんな教育を受けているのやら……考えただけでも恐ろしいぜ。

 ……まぁ、そうは言っても。

 俺は後ろ頭をポリポリと掻きながら立ち上がる。

 ─ふぅ、やれやれ、仕方ねぇ。今回だけはこのくらいで助けてやるか。
 俺も妹ちゃんには甘いな、こういうのもやっぱりシスコンっていうのかねぇ……。

 入り口に落ちている学生鞄を拾い上げ、俺は五更家の奥へと歩いていくのだった。


-END-(中猫の悪戯目録・ゲーム編)

456:名無しさん@ピンキー
11/03/06 02:28:14.70 FGdbenXP
苦労性なお姉ちゃんとマセガキ妹可愛いよ
>>455GJでした

457:名無しさん@ピンキー
11/03/06 02:33:13.31 AwZV1yLL
>>455
GJ。黒猫と妹絡むと面白いね~。

458:名無しさん@ピンキー
11/03/06 02:50:26.29 AxxwZSBr
>>455
ほほぉ・・・。ここでは珍しい中猫物ですな
そして俺は、五更家の奥の間で、黒猫にズボンひん剥かれてお尻ぺんぺんされてる中猫と
仲裁しようと襖を開けて、それをバッチリ目撃してしまう京介の姿を幻視したぜ

459:名無しさん@ピンキー
11/03/06 03:44:22.09 VwyeIlIu
まとめ読んだがなにこのエロSSの少なさ・・・
エロパロスレだってのに作品のほとんどがエロ無しかよ。

CPだけじゃなくて一般かエロかってちゃんと明記してくれよ
無駄な時間を過ごしたわ。

460:名無しさん@ピンキー
11/03/06 03:55:11.26 syrYOyIr
>>456
中猫可愛いなあ
とっとと京介の義妹になればいい

もちろん黒猫も可愛い

461:名無しさん@ピンキー
11/03/06 03:56:12.41 Vh6u832I
>>459
おまえの時間なんぞ知るかカス

462:名無しさん@ピンキー
11/03/06 04:12:32.33 4M+fhgQA
俺の妹がこんなにエロ可愛いわけがない ※陵辱
がいいんじゃないか。

463:名無しさん@ピンキー
11/03/06 04:34:11.66 EdUCUvQp
>>455
乙ー
あの妹ならやりそうだw
そしてさすがは黒猫。しっかりしたお姉ちゃんだな

464:名無しさん@ピンキー
11/03/06 05:27:59.83 GeUrXY4b
>>455

悪戯好きの妹と変態な彼氏を持ってる黒猫は大変ですな

465:名無しさん@ピンキー
11/03/06 05:33:45.32 Yg/1th3h
黒猫単体でも好きだけどやっぱ黒猫姉妹が好きだな。
>>455みたいなのは大好きだ。
下猫も絡むともっといいよね

466:名無しさん@ピンキー
11/03/06 05:54:50.53 vgA61QRE
でもエロパロなんだしエロ無しとかは結構大事だと思おう

467:SL66 ◆Fy08o57TSs
11/03/06 06:15:49.33 9cdJfIvR
午前8時より、『漣』の続編である、『風』(Fu)の前編を44レス(106kb)で投下します。

468:名無しさん@ピンキー
11/03/06 07:14:01.65 1JbDoo/p
おせーよ
予告すんならせめて24時間以内には投下しろ

469:名無しさん@ピンキー
11/03/06 07:32:34.81 BfCTZlzf
>>468がかなかなに見えた俺はもうダメかもしれんペロペロ

470:SL66 ◆Fy08o57TSs
11/03/06 07:57:58.86 9cdJfIvR
さて、時間になったので、次レスより投下を開始します。
例によって変なのが湧くかもしれませんが、徹底スルーでおながいします。

471:風(前編) 1/44
11/03/06 07:58:55.48 9cdJfIvR
「ふう……」

 夕食を終えて自室に引っ込んだ俺は、畳の上に仰向けになって、天井の木目をぼんやりと眺めながら、ため息を吐いた。
 とにかく、昨日今日と色々なことがありすぎて、俺の頭の中は混乱していた。

 突然の思いがけないあやせの訪問、それに禅寺での保科さんとの、あやせをからめてのセッションは、こっちに来て
からというものの、下宿屋の女主人としか会話らしい会話がなかった俺にとって、良くも悪くも久々に感情を交えたやり
とりが出来たひとときだった。
 あ、赤城との電話もあったな……。
 だが、麻奈実の一件があるから、あいつとの間柄は微妙なものになっちまった。

「あいつと麻奈実が付き合っているってことよりも、遠慮なく言い合える悪友が居なくなっちまった方がキツイぜ……」

 そんなことを呟きながら、俺は目をつぶった。相変わらず俺のことを嫌いだと言い放ちながらも、強引にキスをした
あやせの姿が脳裏に浮かび、次いで和服姿の保科さんの姿が浮かんだ。
 いつもなら、『ブチ殺しますよ!』と喚くはずのその口が俺の唇に吸い付いてきて、さらには、大胆にも舌まで絡めて
きたんだから、驚きだ。
 そのひと時は、紛れもなくうつつだったんだが、あまりにも突飛な展開で、未だ何かに化かされていたんじゃないか
という気持ちが捨てきれない。
 保科さんとの一件もそうだ。
 大学でさして目立たない俺に、彼女のような超絶美人の令嬢がわざわざ興味を示すなんてことは、どう考えても
あり得ないことだった。

「う、何だ?」

 結論が出そうにないことを、物憂げに思案していた俺は、シャツの胸ポケットで着信音を奏でている携帯電話機で
現実に引き戻された。
 誰からだろうと思って液晶表示を見れば、それは親父の携帯端末からだった。

「もしもし……」

 だが、相手はお袋だろう。

『ああ、京介ぇ?』

 案の定だ。
 俺の携帯は、実家からの電話を着信拒否に設定させられている。桐乃の携帯電話からのも同様だ。そのため、お袋
からの電話は、親父の携帯からというのが常だった。
 高坂家での長男に対する扱いのひどさってのは、実際どうなんだろうね。別段、今に始まったことじゃないんだけどさ。

「…………」

 しかも、お袋が口にするのは、桐乃、桐乃、桐乃、の一辺倒。
 何でも、高校でも成績優秀で、陸上競技部の一年生エースだとかで、親として鼻が高いんだとさ。

 そりゃ結構なことで。
 だがな、その桐乃が変に色気づいたから、俺は故郷から遠く離れたこの街に追いやられたんだぞ。分かってるのか?
 昔からそうだが、デリカシーのない女だな。

『でね……』

 当然に俺の心情などは、お構いなしのお袋は、散々に桐乃、桐乃、桐乃とまくし立てた挙句に、とんでもないことを
抜かしやがった。


472:風(前編) 2/44
11/03/06 07:59:57.72 9cdJfIvR

『桐乃は間違いなくT大にも合格するし、陸上競技でも相当なところまで行くと思うのよ。
でね、そのために色々と物入りで、悪いけど京介、今からでも育英会の奨学金を申請してくれないかしら』

「どういうことだよ」

 敵の魂胆は読めていたが、こっちから結論を急がないことにした。そうしたからって、結果は変わらないんだけどな。

『う~~ん、奨学金が出るようになれば、その分、仕送りが少なくなっても問題ないでしょ? そういうことよ』

「そういうことって……」

 分かってはいたが、いざ聞かされると、本当にむかつくな。携帯電話を握る左手が、怒りでぶるぶると震えている。
 たしかに桐乃の成績だったら、T大も楽勝だろうさ。陸上競技だって、超高校級かも知れねぇ。
 だが俺だって、そこそこ自慢できる大学に合格した身だ。あんたの息子にしては上出来過ぎるほどだろう。なのに……、

『出来の悪いあんたと違って、桐乃は高坂家の誇りなんだから。あんたも桐乃のために我慢なさい』

 あっさりと抜かしやがった。畜生め……。
 『ふざけんな、バカヤロー!』と、思いっきり怒鳴りつけてやりたい衝動を何とか抑えて、俺は努めて冷静を装った。
 だが、こうまで言われっぱなしだと、嫌味の一つも言いたくなるよな。

「もう、ご自慢の娘さんの話は聞き飽きた。どうせなら本人の声を聞きたいな。居るんだろ? 家にさ。
桐乃に代わってくれよ」

 その途端、ブツッ、という無愛想な音とともに、通話は一方的に打ち切られた。

「けっ、ガチゃ切りかよ……」

 俺は、舌打ちしながら起き上がり、携帯電話機を座り机の上に置いた。
 久しぶりにあやせに会えたっていうのに、全てがぶち壊しになった気分だな。それにさっきのお袋の様子じゃ、奨学金
の申請が通るか否かにかかわらず、仕送りは減額されるだろう。

「地獄だな……」

 何だか、事態はどんどん悪い方へ転がって行きやがる。
 その悪化していく状況に、俺自身では歯止めを掛けられないんだから、たまったもんじゃねぇ。
 仕送りが減額されることは確実とみて、明日にでも学生課に赴き、奨学金申請の手続きをするしかない。
 それと、奨学金の申請が認められなかった場合にも備えて、何らかのアルバイトをすることも覚悟しておいた方が
いいだろう。

「金はない……。知人も居ない……」

 これが、いわゆる五月病って奴なんだろうか。背伸びして難関大学に合格したものの、講義についていくのが精一杯。
仕送りは最低限で、身の回りの物も十分には賄えない。
 そして何より、家族からは見放されたも同然で、周囲には女友達はおろか、相談できる男友達も皆無と来たもんだ。
 ゴールデンウィーク明けに、大学生とか新社会人の自殺記事が新聞の片隅に載ることがあったが、
今の俺にとっちゃ他人事じゃないわな。
 自殺する奴の気持ちが、痛いくらいによく分かる。

 だがよ、お袋がいかに俺をボロクソに扱おうが、俺はこの程度でくたばるようなタマじゃねーんだよ。
 昨日今日はあやせがはるばる来てくれたし、つい数時間前だが、信じられないことに、濃厚なディープキスを交した。
 あやせの本心は未だ不可解だが、俺のことを憎からず思ってくれていると信じたい。


473:風(前編) 2/44
11/03/06 08:01:03.97 9cdJfIvR

『桐乃は間違いなくT大にも合格するし、陸上競技でも相当なところまで行くと思うのよ。
でね、そのために色々と物入りで、悪いけど京介、今からでも育英会の奨学金を申請してくれないかしら』

「どういうことだよ」

 敵の魂胆は読めていたが、こっちから結論を急がないことにした。そうしたからって、結果は変わらないんだけどな。

『う~~ん、奨学金が出るようになれば、その分、仕送りが少なくなっても問題ないでしょ? そういうことよ』

「そういうことって……」

 分かってはいたが、いざ聞かされると、本当にむかつくな。携帯電話を握る左手が、怒りでぶるぶると震えている。
 たしかに桐乃の成績だったら、T大も楽勝だろうさ。陸上競技だって、超高校級かも知れねぇ。
 だが俺だって、そこそこ自慢できる大学に合格した身だ。あんたの息子にしては上出来過ぎるほどだろう。なのに……、

『出来の悪いあんたと違って、桐乃は高坂家の誇りなんだから。あんたも桐乃のために我慢なさい』

 あっさりと抜かしやがった。畜生め……。
 『ふざけんな、バカヤロー!』と、思いっきり怒鳴りつけてやりたい衝動を何とか抑えて、俺は努めて冷静を装った。
 だが、こうまで言われっぱなしだと、嫌味の一つも言いたくなるよな。

「もう、ご自慢の娘さんの話は聞き飽きた。どうせなら本人の声を聞きたいな。居るんだろ? 家にさ。
桐乃に代わってくれよ」

 その途端、ブツッ、という無愛想な音とともに、通話は一方的に打ち切られた。

「けっ、ガチゃ切りかよ……」

 俺は、舌打ちしながら起き上がり、携帯電話機を座り机の上に置いた。
 久しぶりにあやせに会えたっていうのに、全てがぶち壊しになった気分だな。それにさっきのお袋の様子じゃ、奨学金
の申請が通るか否かにかかわらず、仕送りは減額されるだろう。

「地獄だな……」

 何だか、事態はどんどん悪い方へ転がって行きやがる。
 その悪化していく状況に、俺自身では歯止めを掛けられないんだから、たまったもんじゃねぇ。
 仕送りが減額されることは確実とみて、明日にでも学生課に赴き、奨学金申請の手続きをするしかない。
 それと、奨学金の申請が認められなかった場合にも備えて、何らかのアルバイトをすることも覚悟しておいた方が
いいだろう。

「金はない……。知人も居ない……」

 これが、いわゆる五月病って奴なんだろうか。背伸びして難関大学に合格したものの、講義についていくのが精一杯。
仕送りは最低限で、身の回りの物も十分には賄えない。
 そして何より、家族からは見放されたも同然で、周囲には女友達はおろか、相談できる男友達も皆無と来たもんだ。
 ゴールデンウィーク明けに、大学生とか新社会人の自殺記事が新聞の片隅に載ることがあったが、
今の俺にとっちゃ他人事じゃないわな。
 自殺する奴の気持ちが、痛いくらいによく分かる。

 だがよ、お袋がいかに俺をボロクソに扱おうが、俺はこの程度でくたばるようなタマじゃねーんだよ。
 昨日今日はあやせがはるばる来てくれたし、つい数時間前だが、信じられないことに、濃厚なディープキスを交した。
 あやせの本心は未だ不可解だが、俺のことを憎からず思ってくれていると信じたい。


474:風(前編) 3/44
11/03/06 08:02:23.25 9cdJfIvR
 それに、束の間ではあったが、学内随一の超絶美人である保科さんと、一緒にお茶を嗜むこともできたんだ。
 彼女を女友達とみなすのは恐れ多いが、とにかく、地元出身の学生と初めて会話らしい会話が出来たんだ。
 一大収穫と言っていい。

「居場所を作ることだな、俺にとってのここでの居場所を……」

 あやせとの遠距離恋愛も、保科さんとの会話も、ここで単身頑張っていく励みにはなったが、それだけでは足りない。

「赤城のようにバカを言い合える友人、麻奈実のように気軽に話せる女友達、そうしたもんがないとな……」

 本当に信頼できる友人知人は、一朝一夕には見つからないだろうが、それも運次第だろう。
 何かがきっかけとなって、事態が思いもかけない方向へ転がり出すかも知れないからな。

「もう寝るか……」

 時刻は、午後十時前だったが、今日は本当に色々なことがあり過ぎて疲れた。
 明日は明日の風が吹くって言う訳じゃねぇが、日々、頑張っていくしかない。
 俺は、明日提出の民法のレポートと、英文法と第二外国語のドイツ語の予習がどうにかなっていることを確認すると、
布団を敷いて横になった。

「こっちの布団は、昨夜、あやせが寝ていたやつだ……」

 ほんのりと感じるのは、彼女の残り香だろうか。
 だが、心底疲れていた俺は、その残り香が気になったのも束の間、泥のような眠りに落ちていった。


*  *  *
 長いようで短かった連休が明けた五月六日。俺はいつも通り、法学部の教室の隅っこの方にぽつねんと座っていた。
 教室の前の方には、華やいだ雰囲気を醸している女子の一団が陣取っていて、その中には、昨日、禅寺で思いがけ
ない出会いをした保科さんが居た。
 和服姿だった昨日とは違い、腰の辺りまで届く艶やかな黒髪をストレートにしている。枝毛が全くなさそうな、こんなに
もしなやかな髪は、俺の知っている限りでは、他には黒猫ぐらいだろうか。面立ちは、瓜実顔とでも言うべきか。色白で
鼻筋が通り、やや面長な印象だ。まるっきり丸顔な桐乃はもちろん、桐乃ほどではないが、どちらかと言えば丸い印象の
あやせとは完全に趣を異にしている。桐乃やあやせと似通っているのは、ほっそりとした体型ぐらいだろう。背は、もしか
したら、あやせの方が少しだけ高いかも知れない。

「隙がない美人って、居るんだなぁ……」

 単にルックスがいいとかってレベルじゃなくて、その存在に華があるとでも表現すべきか。
 この地方屈指の名家の令嬢ってのは伊達ではないらしい。おそらく、幼少時から、躾や習い事とか勉強とかで
磨かれてきたんだろう。それでいて高飛車なところが全くなく、いつもにこやかに微笑んでいる。

「昨日のことは夢だったのかもな」

 同級の女子と楽しそうにおしゃべりしている保科さんは、当然のように、俺が居る教室の隅っこの方には目もくれない。
でも、これが現実なんだ。
 彼女とは昨日、禅寺でたまたま出会った。
 そして、俺が、それなりの美少女であるあやせと一緒だったから、俺にも一時的に興味を持った。
 さらには、俺が彼女と同じ大学の同じ学部の同級生で、今日これから提出するレポートを読んでいたから、俺と暫し
話し込んだだけなんだ。

「それに、何の取り柄もない俺なんかに、変に目線向けられたら、ヤバいことになっちまう」



475:名無しさん@ピンキー
11/03/06 08:03:00.39 cYPfX7i/
例によって変なのが湧くかもしれませんが

476:名無しさん@ピンキー
11/03/06 08:03:58.59 7vXvcdcy
クンカクンカ

477:風(前編) 4/44
11/03/06 08:04:13.45 9cdJfIvR
 彼女に言い寄る男子は、同級生から上級生まで、それこそ数えきれないほど居るに違いない。もしも彼女が昨日の
ような調子で俺に話しかけてきたりしたら、俺は翌朝、市内を流れる川に浮かんでいるかも知れねぇ。

「保科さんと親密に話す機会は、もう、あれっきりなんじゃねぇのかな……」

 いや、待てよ。二週間後に保科さん宅で開かれる野点に、あやせ共々招待されていたっけ。
 だが、あれも今となっては、夢幻だったんじゃないだろうか。
 実際、招待状とやらを受け取っていない以上、本当に俺たちが招待されているのか否か、はっきりしないからな。

「お~い、静かにしろ!」

 いがらっぽい声とともに、頭がつるつるに禿げ上がった小太りの初老の男性が教室に入ってきて、ざわついていた
学生達を一喝した。
 禿頭がタコ坊主を連想させることから、誰言うとなく『タコ教授』と呼ばれている民法の担当教授のお出ましだった。

「では、連休前の宿題にしておいたレポートを回収する。後ろの席から前の席に、順繰りにレポートを送ること」

 俺のすぐ後ろの奴が、無言で何人分かが束ねられたレポートを俺の右脇に突き出してきた。
 そのレポートの束に自分のレポートを重ね、俺もまた前に座っている奴に無言でレポートの束を突き出した。
 そんこんなで、学部一年の全員のレポートは手際よく回収され、タコ教授の講義が始まった。

「では、物権の妨害排除請求権について……」

 退屈で眠気を催す講義ではあるが、民法は必修科目だから聞き漏らすわけにはいかない。
 俺は眠気をこらえながら、タコ教授の声に聞き入っていた。

 眠いことこの上ない眠法じゃなかった、民法の講義の後は、学生に読ませ訳させるソクラテス方式で恐れられている
ドイツ語の講義を受け、学食で不味いラーメンを食い、午後は教養科目である物理学と、国際法の講義を聴講して、
本日の予定を終えた。
 
 おっと、学生課に寄って、奨学金の申請書をもらうのを忘れるところだった。
 あまり気は進まなかったが、壱号館の薄暗い廊下の奥にある窓口に行き、一通りの説明を受けて書類一式をもらっ
てきた。
 何でも、四月に受け付けた申請者の中から、かなりの数の不適格者が出たとかで、追加の申請は一応は受理すると
のことらしい。
 しかし、受理はされても、審査ではねられるおそれがかなり高そうだ。
 奨学金は、高校での成績が余程いいか、親の年収が余程低いか、あるいは母子家庭とかなら、申請が認められるん
だが、あいにく、俺はそのいずれにも属しない。
 
「こりゃ、バイトも覚悟しておくか……」

 奨学金が受けられそうにもないことを思うと鬱な気分になるが、ひとまず、今日の学内での用件は、これで終わりだ。
 サークルにも何にも属してない俺は、後は帰宅するだけだ。
 帰れば帰ったで奨学金の書類の記入と、明日の英文読解と刑事訴訟法の予習が待っている。
 昨日、あやせと一緒に乗った路面電車に乗り込み、下宿最寄りの停留所で降り、車の往来が途絶えた隙を見て車道
を強行突破した。
 俺はもうさすがに慣れたが、車道のど真ん中にあるくせに、乗降客用の信号も横断歩道もないなんて、物騒この上
ない停留所だな。これで死亡事故が起きてないんだから、世の中はよく分からない。
 運命を司る神とか悪魔とかは、恐ろしく気まぐれなんだろう。

「さてと……」

 下宿の女主人に帰宅した旨を告げるのもそこそこに、俺は自室に引っ込んで、学生課からもらってきた奨学金申請
の書類に、本人が記入できる事項を書き込んだ。それを『高坂大介様』と宛名書きした封筒に収めて封をした。明日は



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