愛するが故に無理やり…… Part7at EROPARO
愛するが故に無理やり…… Part7 - 暇つぶし2ch2:名無しさん@ピンキー
11/02/21 21:47:05.28 LA9qQWL9
愛するが故にぬるぽ

3:名無しさん@ピンキー
11/02/21 21:55:42.44 f9LFW93Y
よくやった!!>>1さん乙!!

4:名無しさん@ピンキー
11/02/21 23:27:57.38 iM0RrRYR
>>1

>>2無理やりガッ

5:名無しさん@ピンキー
11/02/23 16:55:36.02 rZNEG3jO
即死回避

6:名無しさん@ピンキー
11/02/23 22:59:27 LWVxNx5O
保守

7:名無しさん@ピンキー
11/02/24 04:16:02 dyjL/4uu
保守

8:名無しさん@ピンキー
11/02/24 17:15:47 r6etkl5h
保守より好きな女を犯すんだ

9:名無しさん@ピンキー
11/02/24 18:46:29 4VMe4K0c
とりあえず全裸で正座しとく

10:名無しさん@ピンキー
11/02/24 22:22:52 Mhx24sSt
いまだに前々スレのぽよよんおねいさんを
書いてくれる人はいないのかと待ち望んで保守する

11:名無しさん@ピンキー
11/02/24 22:23:57 Mhx24sSt
すまん、あげてしまったorz

12:名無しさん@ピンキー
11/02/24 23:08:11 r6etkl5h
>>10
俺の脳内ではぽよよんお姉さんが滾る劣情をぶつけられ、犯されまくって
色んな体液でべとべとばきばきになったお姉さんがぐったりしてる
妄想巨編が展開されてるんだがなあ……
俺に文才があれば脳内の妄想を公開出来るのに(´・ω・`)

13:名無しさん@ピンキー
11/02/24 23:18:10 Mhx24sSt
>>12
なにそれ見たいw
自分は淫乱メスめ!と純情を裏切られたと思って
男の肉棒咥え込んでるだろ?だったらこれでも十分だな!と罵りながら
ペンとか文房具で責めて濡れ濡れになっているおねいさんとか妄想したわー

14:名無しさん@ピンキー
11/02/24 23:47:33 r6etkl5h
>>13
まぁ、思春期でも出せる量には限度があるから
間を持たせる為にも道具の使用は必須だよね
しかし文房具か……上手い使い方が出来るような、出来ないような

15:名無しさん@ピンキー
11/02/24 23:54:13 3jXxLxzK
取りあえずパイの円周率を計算するために三角定規と紐みたいなメジャーで
色々するところまで妄想した。

16:名無しさん@ピンキー
11/02/24 23:59:26 4VMe4K0c
お姉さんに無理やりコロコロ鉛筆転げさせて
おまえが選んだんだぜとか言いながらいろんなエロいことしてあげたい

17:名無しさん@ピンキー
11/02/25 19:38:04 UfWQiiKS


18:名無しさん@ピンキー
11/02/25 23:30:23 jbDt2MR1


19:名無しさん@ピンキー
11/02/26 00:32:08 ip9AHYYJ


20:名無しさん@ピンキー
11/02/26 00:55:48 jv5Il4aG


21:名無しさん@ピンキー
11/02/26 08:57:46.24 FMX6geUo
前スレ落ちたか

22:名無しさん@ピンキー
11/02/26 13:58:41.39 uKP+rS5Q
落ちてねーけど

23:名無しさん@ピンキー
11/02/26 20:50:10.36 FMX6geUo
落ちてはないな
容量埋まってただけだったすまん

24:名無しさん@ピンキー
11/02/27 07:49:20.94 cOTEP76x
保守ついでに


ベッドがぎしりぎしりと揺れる。
そのたびにくぐもった呻きが聞こえる。その声は快感ゆえではない。
「い、や。やめ……」
男はいらだたしげだ。濡れない女に、体をつなげても自分を拒否する女に。自分に笑顔を見せない女に。
「君が悪いんだよ。私を誘惑するんだから」
「誘惑なんて、してないっ。離して、離せっ!」
女はいましめられ後ろに回された腕の肘をたてて上体を起こし男をにらみつける。
女の服は裂かれ手首は拘束されている。口を塞がないのはこの部屋が防音なのと、舌を噛んだらさっき撮った映像を
無差別に流すと脅しているせいだ。
「この状態では途中で終われない。我慢したまえ」
男の言葉に女は絶望を感じる。だましうちのように連れ込まれ抵抗する身を捕らえられ服を裂かれた。
嫌だ、やめてという女の言葉も抵抗も男は薄笑いを浮かべながら封じた。
男の手も口も体温すら女にはいとわしい。
ベッドのゆれのピッチが上がる。男にとっても苦痛だろうに意に介する様子はない。さすがに多少は潤ったせいか。
「も、う、出すぞ」
少し苦しげな、いやそれとは違うだろう感情に支配されている男の声に女は今度こそ戦慄した。
男は避妊などしてくれてはいない。このままだと……
「いやっ、やめてっ」
女の悲鳴に近い声を聞きながら無情にも男は果てた。
きつく抱きしめられ中ににぴくぴくと動く男のものを感じ、女は絶望のあまり表情をなくして天井を見上げる。
女の耳元で男が「愛しているんだ」と囁いてもそれは女には届かない。
愛が得られないのならと男は女の他の感情を欲した。なんでもいい、自分に向けられるのであれば、憎しみだろうと
軽蔑だろうと。無関心だけは耐えられなかった。
「君が悪いんだ。私を誘惑したのだから」
無理に手に入れた誰よりも愛しい女に男は毒を吹き込む。
その毒が浸透して女が男の色に染め上げられるのを期待するかのように。


以上

25:名無しさん@ピンキー
11/02/27 08:22:27.37 cOTEP76x
ごめん続きをいれていなかった

女はのろのろと身を起こした。意識を失ってしまったようで既に外は明るい。
男の姿は既にない。側には駄目にした服のかわりがおいてあった。わびのつもりか?
女は泣いた。無理やりに襲われたことよりもそれまで信頼していた男の豹変ぶりにショックを受けた。
ずっと穏やかに微笑む人だと思っていた。
憧れを抱いていた。いや淡い恋心すら抱いていた。
その笑顔の影でそんなことを考えていたのか?
家の事情でやめると告げたのは3ヶ月前のことだ。こことは遠距離の地元だ。
帰って許婚と結婚して家を継ぐ。そう報告した女に男は穏やかにおめでとうと言ってくれたのに。
だから気持ちを押し殺して最後まで過ごしたと言うのに。
しきりと誘惑したのが悪いといわれた。そんなつもりはなかったのに、浅ましい感情がにじみ出ていたのか?
女は泣いた。男との最後の思い出がこんな形になったことに。
好きだった男に嫌悪しかいだけなくなったことに。いやこんなことになって許婚にも顔向けできない、家族も悲しませると
分かっているのに男の感情に「愛している」の言葉に本当は嬉しいと思った浅ましい自分に。
泣いてどうなるものでもない。それでも嗚咽はやまなかった。


こんどこそ以上

26:名無しさん@ピンキー
11/02/27 09:17:46.84 o025aEpl
>>24-25
おお、起きたらよいものが
GJ!

27:名無しさん@ピンキー
11/02/27 09:47:14.31 Y9A8aKQK
色々と想像出来るいい雰囲気だぜGJ!
このまま二度と会わず結婚して男の子供を産んでしまうのもいいが
こんな病んだ男が一度きりで我慢できる訳なさそうだし
女が嫌がっても結婚してからも映像で脅して何度も迫りそうだなw

28:名無しさん@ピンキー
11/02/27 10:52:00.85 mBxvt5E8
これはGJ!!

29:名無しさん@ピンキー
11/02/27 12:17:59.75 Bivl4njD
GJ!

30:名無しさん@ピンキー
11/02/27 12:55:40.16 dTQJZq7I
カタブツ委員長♂がちょいチャラ系の女子に呼び出されバレンタインのチョコと共に告白された。
普段の騒がしい姿とは別人のようなしおらしい仕草に「実は俺も前から…」と返事を仕掛けたとき、
女の子の友人たちに見付かって乱入される。
「えー、○○ってこんなのがタイプだったんだあ」
からかわれて思わず
「ち、違うわよ、ちょっとからかってみただけなんだから」
そう誤魔化してしまい、男は怒って立ち去ってしまう。

その事はあっという間にクラス中に広まり、その後暫く男はからかわれ続ける。
そして誤解を解く切欠も無いまま一ヶ月が経ちホワイトデーの日、放課後、
今は使われていない旧校舎に呼び出された女の子、
もしかして怒ってない? 今なら誤解を解けるかなと思いながら、今度は誰にも見付からないようにやって来た。

しかしそこに待っていたのは騙され馬鹿にされた男の復讐であった…



って感じで誰か。



31:名無しさん@ピンキー
11/02/27 18:04:21.56 S6cT1tQZ
SS来い

32:名無しさん@ピンキー
11/02/27 20:50:05.89 Y9A8aKQK
>>30
いいなそれ!
ホワイトデー時期に誰かSSにしてくれんかの

33:名無しさん@ピンキー
11/03/01 23:10:18.58 aou8NO+8
三人官女を奪い合う五人囃子の泥沼展開を

34:名無しさん@ピンキー
11/03/01 23:14:55.40 fzY6Zi7P
まて、三人官女だと一人は必ず普通に奪えるw

35:名無しさん@ピンキー
11/03/01 23:51:54.59 vaFo4D2a
保守小ネタ>>24-25を書いたものだが
続きっぽいのができたのでおいていく

将軍×退役元少尉
途中でほかの人間との結婚エピソードあり

36:名無しさん@ピンキー
11/03/01 23:52:21.42 vaFo4D2a

長い時間をかけて昨夜の残滓を洗い流した後自宅に戻る。
帰るなり身に着けるしかなかった服を脱ぎ捨てまた浴室へと向かう。
肌が赤くなるほど、体温や感触をも消し去りたいとごしごしと洗う。
ベッドにしばらく座り込んでいたがやるべきことを思い出して腰を上げた。
制服や支給品を返還しなければならない。必要なものを袋に入れて昨日までの職場に足を運ぶ。
事務官の女性は淡々と処理をすすめた。
「はい、手続きは終わりです。お疲れ様でした。少尉」
「元、ですよ」
あら、と事務官は目を開いて失言をわびる。そして思い出したように付け加えた。
「そういえば、閣下からのご伝言がありました。いつでもいい、こちらにいらしたら執務室に顔を出して欲しいと」
内心はひきつっていたに違いないが、それなりの軍生活だ表情を出しはしない。
口調だけかすかな困惑を滲ませる。
「閣下が?何用でしょうか」
「さあ、私にはなんとも。少尉は優秀な補佐官でしたから閣下もそれは残念がっていたとは聞いていますが」
これ以上ここで話していても何も進展はしないだろう。
重い気分のまま最上階のフロアへと向かう。
本来なら退役した人間に近づくことなどできない場所だが、護衛も執務補佐官達も皆顔見知りで通達もされていたのだろう、
とがめられることもなくただボディチェックだけはされて重厚な扉へと通される。
それをノックするのは非常な勇気を要した。

ノックに応じた声を聞いて扉を開ける。日当たりのよい、だが今はやや光をさえぎっている執務室で主は机に向かい
積まれた書類に目を通していた。いつもどおりの光景だ。自分が軍服を着ていないのを除けば。
「マリアローザ・セレス元少尉、参りました」
条件反射になっている敬礼をして昨日までの主、軍の最高実力者の将軍であるレオンハルト・フォン・ハイゼンベルグを眺める。
将軍は書類に目を落としたまま落ち着いた声で質問をよこした。
「体はつらくないか?」
「はい」
硬い声で手短に返答する。
「ピルは飲んだか?」
はっと将軍を見やると書類から目を上げてまっすぐにマリアローザを見つめている。
「何故……」
将軍はふ、と微笑む。マリアローザが憧れていた穏やかな笑み、だが目に宿る光は穏やかとは言いがたかった。
「君が私を嫌がったのだ。当然妊娠も論外だろうと誰でも考えるだろう」
目の前の男に組み敷かれ貫かれた昨夜のことが思い出され、マリアローザの体が強張る。
「すまない、君が初めてだと思わなかったので乱暴にした。今度からは気をつける」
―今度、から?
「閣下、何かお考え違いをされているようですが、私は退役した身です。今後も含めお目にかかることはありません」
目の前の男の意図が読めずに、それでもマリアローザは釘を刺す。
だが、マリアローザなどおよびもつかない歴戦の勇士でもある将軍は意に介さない。
マリアローザなど手の上で転がすことはたやすい。
「今日から有給消化なのだろう?地元に戻るのはいつだ?」
「1週間後です」
この返事に満足げに頷いた将軍はコーヒーを2人分頼むと応接セットにマリアローザをいざなった。
昨日までの同僚がコーヒーとお茶菓子を出してくれた。その際マリアローザに微笑む。それにやや硬いながらも応じて
マリアローザはコーヒーカップを口に運ぶ。将軍も同じようにコーヒーを飲んだ。
「君が淹れてくれたものの方がうまかった」
昨日までならたまらなく嬉しかっただろう言葉も今のマリアローザには響かない。
そんな彼女に将軍は小さな何かを差し出した。つい受け取ったそれはどこかの鍵だった。
「私の家の鍵だ。1週間そこにいてもらう」
マリアローザは鍵と将軍を見比べる。
「昼は好きにしてかまわない。引越しの準備や手続きなどもあるだろう。夕方から朝までは私の家に来てくれ」
「待って下さい。そんな話はお受けできません、私には許婚が」
「―映像」
今度こそマリアローザは凍りついた。


37:名無しさん@ピンキー
11/03/01 23:52:59.19 vaFo4D2a

将軍はソファの背もたれに肘をついた形で足を組み、楽しげに固まったマリアローザを眺める。
軍服姿でなくてもりりしく、美しい。それが今は青ざめて自分を凝視している。視線を向けられることに暗い喜びを覚える。
「君が1週間私のものになってくれるのなら、あれは処分する。許婚を悲しませることもないだろう」
拒否すれば映像を許婚に送ると。この男なら許婚を調べ上げることもアドレスを入手するのもたやすいだろう。
権力と卓越した手腕を誰より近くで見てきたマリアローザは理解する。やりかねない。
「家事はしなくていい。食事だけは作ってくれると嬉しい。好き嫌いはない。ここから好きに使ってくれ」
将軍はそう言うと無造作に紙幣が詰まった財布を渡す。
マリアローザは震えながら受け取るしかなかった。
コーヒーを飲み干して机に戻ろうとした将軍は付け加える。
「ああ、それと今日は君に贈った服を着てくれ」
「承知、いたしました」
震える語尾ながら、それでも言い切ったマリアローザに机に向きかけた将軍はきびすをかえし、ソファに戻る。
マリアローザを立たせて抱き込む。
「楽しみにしている」
そう囁いて柔らかい唇に、己のそれを重ねた。そこから震えが伝わった。

家に帰るのがこんなに楽しみなのは初めてかもしれない。明かりのついた家を眺め心が浮き立つ。
あそこに愛しい女がいる。
玄関を開けるとおいしそうな匂いがただよってきて、そこにマリアローザが立っていた。
「お帰りなさいませ」
夢のようでそれが夢でないことを確かめるためにきつく抱きしめた。腕の中で身をかたくした彼女はそれでも大人しく
抱かれるままになっている。しばらくそうして身を離しマリアローザの姿を眺める。
髪を下ろし、ワンピースが流れるように優美な曲線を際立たせている。
もとから化粧はうすいがふっくらと赤くつやめいた唇が誘うかのようにかすかに震えている。
「よく似合う、髪も下ろしたほうがいいな」
顎に手をかけて顔を上向かせ間近で眺めると、マリアローザの瞳に自分が映りこれ以上ない喜びを感じた。
「愛している」
そう言って唇を塞ぎ、こじ開けた唇の間から歯列や舌を堪能する。絡め吸い上げ、甘いとすら感じる唾液をすすり上げる。
夢中で口付けていると腕の中のマリアローザががくりと力を失う。
「閣下……」
「レオンハルト、レオだ」
頬が紅潮したマリアローザは、気付いていないだろうがすがるような視線になっている。
「レ、オ」
その口から名が紡がれた瞬間、戦慄に近いなにかが走る。気付けばマリアローザを抱きかかえて歩き出していた。
「か、レオ、どちらへ。食事が」
「君が先だ」
短く言いおき寝室に直行したレオンハルトはベッドにマリアローザを下ろす。
はやる気持ちを抑えながら上着やネクタイを外していく。マリアローザは上体を起こして後ずさっている。
それを捕らえて自分の下に横たえ、囁く。
「大丈夫、今日は優しくする」
額に、頬に柔らかく触れるだけの口付けを落とす。強張ったからだをほぐすように辛抱強く優しく触れていく。
頃合を見てまた唇を重ねる。少しずつ深くなるそれにマリアローザが眉をひそめる。
ん、と喉奥からの声にレオンハルトは目を細める。
娘のような年下の部下に心を奪われたと自覚したのはいつのことだろう。気付いた時にはその姿から目が離せず、笑顔や
自分にコーヒーを出してくれる仕草に心が躍った。
立場の差、年齢差、色々考えると動きようがなかった。決定打は許婚がいるとの情報だった。
狙っている者が多かった軍内にあってそれは一応は牽制になっていた。なかにはそれをものともしない輩もいたが
できるだけ自分の側においておくことで回避した。守ってきた。
自制が保てなくなったのは退役の報告を受けた時か? 恥ずかしそうに報告するマリアローザを前に、鉄面皮はいつもの
ように祝福の言葉を述べていた。
自分の前からいなくなる。他の男のものになる。
その時に許婚とやらがいたら間違いなく葬り去っていただろう。それほどの嫉妬を覚えた。
そして決意した。泣かれようが、嫌われようが、憎まれようが自分のものにすると。
予想外の抵抗とそれ以上に初めてだったことに驚いたが、同時に暗い喜びも覚えた。
初めての男になれた。
それきりでやめようと思った決意はあっさり覆った。マリアローザに自分を覚えこませたい。
欲望のままに罠を張る。幾重にも、決して逃れられないように。



38:名無しさん@ピンキー
11/03/01 23:53:33.32 vaFo4D2a

唇を離すとマリアローザは切ないといってもいいかもしれない吐息を漏らした。
レオンハルトの口付けは昨夜の噛み付かんばかりの激しさではなく、官能を引き出すかのように執拗なものだった。
経験のないマリアローザなどものの数ではない。口付けだけで力が抜けてしまっていた。
ぼうっとしていたマリアローザは、その手がワンピースの上から胸をもんだ時にびくり、と身をすくませた。
「大丈夫、怖がるな」
囁かれ、ついでのように耳に愛撫を施されマリアローザは混乱する。耳に響く音がとてつもなくいやらしく感じる。
「やめ、て」
身をよじるとそれに乗じて背中のファスナーが下ろされた。背中を直になでる手に驚いてレオンハルトに向き直る。
レオンハルトは微笑んで首筋に唇を這わせる。手も口も体温も、昨夜同様いとわしいと思うのに逃げられない。
「痕はつけないでいてやろう。私としては君に刻みたいがね」
1週間で消えるか分からないから。そんな優しさなど要らない、そう思いつつマリアローザは抗えなかった。
ワンピースが脱がされ胸があらわにされる。すくうようにもまれ、先を含まれたとき背中がしなった。
マリアローザは自分は信じられなかった。嫌悪すべき相手に嫌悪すべき行為をなされているのに、意に反して
体が勝手に反応してしまう。何故 ?レオンハルトが優しいからか? 逃げられないと思うからか?
「マリアローザ、ローザ、愛している、愛しているんだ」
何度も何度も耳元で言われその言葉に浮き立った時、マリアローザは本当の意味で許婚を裏切ったと感じた。
その証拠に昨夜は濡れもしなかった中からじんわりと何かが漏れ出るのを感じた。
無理に奪われた相手に抱かれて、反応してしまった。
その夜は涙が止まらなかった。レオンハルトが入ってきたときもまだ痛いばかりで快感には遠かったが、昨夜よりは
痛みの程度が軽くスムースに受け入れてしまったことにショックを受けた。
レオンハルトは昨夜とは違いゆっくり、中を確かめるかのように動いている。入り口付近をこねるように腰を使われ
圧迫感はあるのにむずがゆい気分も生じる。太い指がたれた液をすくって結合部の上の突起をさすると電流のような
刺激が走って腰が浮いてしまっていた。怯えを含んだ視線でレオンハルトにすがってしまう。
それをあやすようにレオンハルトは、マリアローザを抱きしめる。
「怖がらなくていい、早くここと中でイケるようになれ」
ゆるゆるとそこを弄んでいたレオンハルトは、マリアローザの足を肩に上げ奥をうがつ。
苦痛なばかりで快感はない。それでも「ごめんなさい」とマリアローザは許婚を思って泣いた。


39:名無しさん@ピンキー
11/03/01 23:54:16.18 vaFo4D2a

悪夢のように日々は過ぎた。相当に忙しいのにレオンハルトは将軍の職務を驚異的な速さでこなして、彼にすれば早い
時間に帰宅する。それをマリアローザが出迎える。食事と風呂をそこそこに毎夜マリアローザを抱く。
その姿は他人から見れば執着ともいえるかもしれない。
「ローザ、私のローザ」
うわごとのようにマリアローザを自分で決めた愛称で呼び、何度となく貫く。
1週間も終わろうかとしていた。
「ん、あっ、レ、オ」
こらえようとしてもマリアローザの声は艶を帯び、レオンハルトの愛撫に反応する。
「ここが、いいか」
揶揄すらマリアローザには刺激にしかならない。1週間の、ほとんど夜を徹してのレオンハルトとの交わりは確実に
マリアローザを変えた。レオンハルトの刺激に反応し、彼の愛撫を覚えこみ回数は少ないながらも絶頂も極めた。
今も中に入って、弱いところをこすりあげる指に反応して腰が淫らに揺れている。
「ふ、くっ、だ、め」
「駄目なら止めるか?」
わざと動きを止めてレオンハルトが尋ねる。
抱かれ始めはやはり多少は緊張しているマリアローザも、触れられると反応するのを抑えきれない。
精神力でぎりぎりまでは耐えていたが、それもレオンハルトを煽っているとは気付かない。
「いや時間が惜しい、こんなことも今夜限りだ」
レオンハルトは苦いものを飲み込むようにそう言うと、マリアローザの弱いところをこする。
「は、あぁっ、あああ」
指をきつく締め付けびくびくとマリアローザが達する。
その波を逃さぬようにレオンハルトは指を抜いて怒張したものをあてがい貫く。
そこは柔らかくほぐれうねうねと絡みながら、レオンハルトを迎え入れ離すまいとするかのように締め付ける。
教え込んだ以上に見事に開花して男を誘うようになったのに、レオンハルトは息をつめて耐える。
引いて奥へと出し入れするたびに快感が背を走る。マリアローザも喘いでいる。
「ローザ、いい、か?」
背に手を回して抱きつきながらマリアローザが忘我の表情になっている。
「レ、オ、あぁ、い、い」
そして一つに溶け合うかのように同時に達した。


40:名無しさん@ピンキー
11/03/01 23:54:50.55 vaFo4D2a

「これでお別れだ。元気で」
「レ、閣下もお元気で。ご活躍とご健勝をお祈りします」
約束の終了の朝、そう言って別れを告げた。拍子抜けするほどあっさりマリアローザは解放された。
ただ不可解な命令だけが残された。半年間は避妊をしろ、と。マリアローザはいぶかしく思いながらも指示に従った。
地元に帰ってから程なく、レオンハルトの子供を孕まなかったことに心底安堵した。許婚には顔向けできない日を過ごしたのに
子供までとなればその罪ははかり知れない。許婚が向けてくる笑顔がひたすら申し訳なかった。
忘れてしまおう。そしてここで夫に誠実に生きていこう。それが許されるならば。
花嫁衣裳に身を包んでマリアローザは誓った。
夫との夜は部屋を暗くしてもらってやり過ごした。事後シーツを引っぺがして洗うことで偽装を施した。
罪悪感からマリアローザは夫に尽くした。継いだ家の煩雑なあれこれもそれに没頭することで、あの日々を頭から
締め出せるような気がして率先して取り組んだ。
許婚だった夫はもともと親戚で幼馴染のように過ごした。その愛情は激しいというよりは家族愛のような穏やかなものだった。
それを大事にしていけば、いつかはあの日々も過去のものになるだろうと思っていた。
だから、まさかこんな風になるとは思わず、マリアローザは呆然と目の前の光景を眺めるしかなかった。
夫が土下座をして側には先ごろ入ったばかりの使用人の娘がついていた。
「こども、が?」
どこか他人ごとのように口から出た言葉に、夫がびくりと身をすくませる。使用人の娘は涙を流している。
どうやら知らない間に夫が使用人と通じて、子供ができてしまった、らしい。
マリアローザの母親は怒り狂っているが、それを妙に冷静にみるマリアローザだった。
「本当にすまない。だが子供は生ませてやりたい。虫のいい話なのは分かっているが……」
「旦那様を責めないでください。私が悪いのです。いかようにもお咎めは受けますから」
非難の目にさらされながらも互いをかばう姿に、マリアローザは入り込む隙がないのを悟った。
「別れましょう。この家は貴方が継げばいい。もともと親戚なのだし奥さんと赤ちゃんを抱えては大変でしょう?」
マリアローザの提案に、親も夫も使用人も目をむいた。
「なんてことを、貴女がここの主なのよ」
母親の金切り声も決心を鈍らせはしなかった。
「お母様。親戚同士なのだもの、助け合わないと。私たちの一族の血が流れている赤ちゃんなのよ。大事にしましょう」
本人がこれではどうしようもない。生まれる子供のためにも私生児にする前に離婚の手続きをすすめた。
傷心の元妻がその場所を離れるのは傍目からは当然のなりゆきだった。
いまだ納得はできない母親にそれでも生まれてくる子供の後見を頼み、元の夫に家を託してマリアローザは地元を離れた。
それは、レオンハルトと別れてから半年後のことだった。


41:名無しさん@ピンキー
11/03/01 23:55:18.04 vaFo4D2a

首都にと足を向けとりあえずホテルに宿泊したマリアローザの携帯に連絡があったのは、部屋に落ち着いて程なくだった。
番号だけで分かる。直通の番号。
やや緊張しながら通話状態にする。耳に低く落ち着いた声が響いてきた。
「ローザ、終わったようだね。またこちらで働いてくれるか? 私としては他の展開でもいいんだが」
知らず、携帯を握る手に力がこもる。
半年の避妊の指示、入ったばかりの若い娘、実に夫の好みそうな娘。
マリアローザの性格と行動を予測した上での離婚劇。
このタイミングで連絡をよこしたのは、おそらく監視もついていたのだろう。
「全てあなたの手の上ですか」
自分も踊ったマリアローザは疲れた声で問いかける。ふ、と向こうで笑う声が聞こえた気がした。
それはきっとかつてマリアローザが憧れただろう笑みに違いない。だがその目は暗い情熱をたたえ輝いているだろう。
「君が私を誘惑したんだ。だから私はそれに従ったまでだ」
マリアローザはしかし、捕らえられたのは自分の方だと感じた。
あの1週間レオンハルトはマリアローザに痕はつけなかった。その代わりに目に見えぬ枷をつけたのだ。
どうあがこうと他の選択肢はない。
「愛している、ローザ」
この上なく甘く、底知れぬ闇をたたえた言葉にマリアローザは目を閉じる。
「レオ」
もう涙は流れない。あの日無理に抱かれたのに愛の言葉に心を揺らした罪から逃れられない。
きっとレオンハルトと同じくらい罪深いに違いない。
誰も不幸にはなっていない。それだけが救いかもしれない。
レオンハルトの手で作られた偽りの幸せだとしても。
「レオ、私も愛しています」
「ああ、ローザ」
愛しい女の心まで手に入れた男の声は浮き立つ。それを聞きながら女の顔にも笑みが浮かぶ。
穏やかで暗いなにかをたたえた笑みが。


以上

42:名無しさん@ピンキー
11/03/01 23:55:58.90 vaFo4D2a
ひな祭りネタに割り込んですまなかった
そのネタでぜひ読んでみたい

43:名無しさん@ピンキー
11/03/02 00:08:16.02 7d1qzmWT
非常に良かった。
GJしか書けんのがもどかしい。

44:名無しさん@ピンキー
11/03/02 00:10:24.71 FeLondnm
GJ!!
初めの時は普通に現代モノかと思って見ていたw
そして半年ってこういうことかレオンハルト黒っ!!
元婚約者は罠にかかったといえど普通に屑なので
主人公はもう罪悪感なくっていいと思うんだけどw

45:名無しさん@ピンキー
11/03/02 02:00:32.70 Wh56x6SI
GJ!!
心までも墜とすレオさん半端ねえ

46:名無しさん@ピンキー
11/03/02 02:16:51.55 ZCPYwRyo
この展開は読めなかったw

47:名無しさん@ピンキー
11/03/02 22:23:08.44 3uHY2p0p
GJ!素晴らしい強奪感

48:名無しさん@ピンキー
11/03/03 04:40:56.28 ku5ZLtUg
ここって二次もいいみたいだけど、ウェブ漫画の二次でもいいんだろうか
注意書きつければ大丈夫?

49:名無しさん@ピンキー
11/03/03 07:46:34.14 XAB7LGFP
スレ主旨に沿ってて
注意書きがあれば大丈夫

50:名無しさん@ピンキー
11/03/03 09:05:40.61 BCh6ozOd
web漫画の二次って誰かが個人でサイトに上げてるオリジナル作品の二次を勝手に書きたいって事か?
それだったらその漫画描いてる本人に確認取らないとまずいんじゃ
ヘタリアみたいな商業化してるやつなら大丈夫だろうけど

51:名無しさん@ピンキー
11/03/03 09:13:47.99 iSCCgCdB
個人サイトの場合は注意書きとかに
二次創作への注意はたぶん書いてあるとは思うけど、
それでもエロスは嫌がる人もいるので、作者に認取るか
しないとまずいのでは?
あと書かれるのは構わないけど、作者が2ちゃんに投下されるのは
嫌がるかもしれないしね。

52:名無しさん@ピンキー
11/03/03 11:35:55.23 ku5ZLtUg
>>49-51
ありがとう。一応サイトの説明のとこに「二次全然OK!」と書いてあるから大丈夫だと思う
まじ作者さんええ人。
2ちゃんってのが心配だけど、作者さん亡くなっててもう確認はとれないんだ
流れぶったぎっての質問にレスありがとう。書きおえたらまた来ます

53:名無しさん@ピンキー
11/03/03 12:22:33.85 26q2rQjK
亡くなってるならここに投下はまずいと思うんだが
死人に口無し
確認取れないならむしろ辞めるべきかと思うけどな

54:名無しさん@ピンキー
11/03/03 13:42:48.04 B4NHtI76
二次OKならいいんじゃないの?


55:名無しさん@ピンキー
11/03/03 14:04:42.67 BCh6ozOd
とりあえず公爵家の続き待機中

56:名無しさん@ピンキー
11/03/03 15:09:25.34 riXr6aP7
凄い大手作家さんとかで2に抵抗無い人のだったりしたらいいけど
こっちから原作気になって住人が流れていって不快になりそうなら控えたほうが良さそうだけどね
でもお亡くなりになってたら難しいね


自分も公爵家の魔王視点全裸待機してるぜ!

57:名無しさん@ピンキー
11/03/03 21:09:13.69 LfBv4jfC
すっかり魔王で定着しているw

しかしやっぱり無理やり、やるんでどうしても男が黒くなるな
ヤンデレ風味が入っているほの暗い感じは好みだが

58:名無しさん@ピンキー
11/03/04 10:58:16.90 0zj66re+
普段は好青年なのに、好きで好きでしょうがなくて勢い余って若さゆえの過ちを……みたいなのも好きですぜ
事後に「責任は取る!」土下座するような

59:名無しさん@ピンキー
11/03/04 17:31:00.17 S+0cM6Qh
愛すべき馬○坊ちゃんの暴走か
そういうのもいいな

60:名無しさん@ピンキー
11/03/04 19:53:00.33 Zgwerypc
公爵家のものです
前スレはスレチのせすで荒れさせてしまい申し訳ありませんでした
あのような真似は自重し、今後は本編のみ投下します

公爵家の秘密、続きです
注意事項
貴族とメイド、父と子の三角関係、穴兄妹

今回は父親視点です


61:公爵家の秘密
11/03/04 19:54:28.86 Zgwerypc
1
「―では、これで正式に成立ですな」
ルーファスはベラム伯爵、オスカー・ハートネットと握手を交わした。
「これで両家の繁栄は約束されたも同然。いやあ、これで私も一安心です」
以前から内々に進めていたアレクシスの縁談がついに決まったのだ。
「アレクシス殿のような、見目麗しく聡明な方を夫にできるなど、我が娘には望外の喜びでしょう」
オスカーは伯爵でありながらいくつもの銀山、金鉱を所有する社交界屈指の資産家だ。
オスカーの娘、三女ユーフェミアはその利権のひとつと引き換えに、次期公爵夫人の座を得ることになる。
(貴族である以上、政略結婚は当然の義務だ。しかし……)
「伯爵、例の件もよろしく頼むぞ」
「……ああ、あちらですか。しかし公も奇特な方でいらっしゃる」
オスカーはいやらしい笑みを浮かべた。
「このような真似をなさるほど、公が情熱的な方であったとは」
「私自身、驚いているのだよ。伯爵」
オスカーの声に嘲りが混じっているのを知りつつ、ルーファスは静かだった。
(これでアレクシスの方は片付いた。後は時を待つばかり)
どのサロンに顔を出すこともなく、伯爵家の屋敷を出たルーファスはアスターへと馬車を急がせた。
一刻も早く、ステラの顔が見たかった。

この一月というもの、ルーファスは気が気でなかった。
息子が可憐なメイドに恋しているのは、傍目にも明らかだったからだ。
(ステラは私のものだ)
小さなブーケを手にしているアレクシスを目にし、危機を感じたルーファスは、嫌がるステラを庭に連れ出して抱いた。
―アレクシスに見せつけるために。
年端もいかない少年に、あの光景は毒だったかもしれない。しかし、恋する少女が既に父親のものと知れば、
諦めるほかないだろう。
アレクシスはまだ若い。すぐに別の恋を見つけることができる。婚約者となるユーフェミアはその相手に相応しい、
美しい娘だった。
アレクシスにすまないと思う気持ちも、大人気ないとたしなめる気持ちも、ないわけではなかった。
(だが、私には……もうステラしかいないのだ)
愛しい少女の顔を、白い肢体を、悩ましい声を思い浮かべ、ルーファスは対面を待ち焦がれた。

62:公爵家の秘密
11/03/04 19:55:15.81 Zgwerypc
2
帰路は二日ほどかかり、屋敷に戻ったのは夕方だった。
晩餐の席で、ルーファスはアレクシスに婚約の成立を知らせた。
「……そう、ですか」
アレクシスは覇気がなく、ぼんやりとしていて、驚きすらしなかった。
(失恋のせいか)
少しの罪悪感から目を反らし、淡々と告げる。
「卒業すればすぐに挙式だ。良いな」
「……はい」
物憂げな息子は、大人びた声音で従順に答えた。
「幸い、ユーフェミア嬢は美しくしとやかな方だという。年はお前よりひとつ下だが、ちょうどいいだろう」
「……はい」
「婚約が決まったとなれば、もう大人の仲間入りだ。公爵家の跡取りとしての自覚を持ち、くれぐれも軽率な行動は慎め」
ルーファスは含みを持たせ、しっかりと釘を刺した。
「私や―ユーフェミア嬢を、失望させるな」
「……はい、父上」

晩餐を終え、湯浴みを済ませて旅の汚れと疲れを取る。
寝室に戻ると、呼び出しておいたステラが窓の前に立っていた。
「……旦那さま」
「ルーファスだ」
バスローブしか身につけていない身体でステラを抱きしめ、口づける。ステラはもはや抵抗しなかった。
今すぐにでも貫きたい衝動を抑え、メイド服の上からステラの感触を味わう。
「数日とはいえ、お前の傍を離れるのがこんなに耐え難いものとは知らなかった」
「ルーファスさま……」
悲しげに睫毛を伏せるステラに、ルーファスは再び唇を押し付ける。同時にカチューシャを外し、
柔らかな髪の感触を楽しむ。
深まる口づけに、ステラは嫌々ながら応え始めた。
(今はまだ、心がなくてもいい―)
この身体が自分のものであるならば―。
(時が来れば、やがてステラは永遠に私の傍を離れられなくなる。
一年、三年、十年―長い時間をかければ、身体も心も、私を愛さずにはいられなくなるだろう)
偽りから始まる恋もある。ルーファスはステラの恋が自分に向くまで待ち続けるつもりだった。
「……ん、ふぅ―」
酸欠になりつつあるステラから、名残惜しくも唇を離す。
上気した顔は例えようもなく艶めかしかった。
「―今日は、趣向を変える」
ルーファスはにやりと笑い、命じた。
「服を脱げ」

63:公爵家の秘密
11/03/04 19:56:17.65 Zgwerypc
3
ステラは戸惑いの表情を浮かべ、躊躇っていた。
今まではずっとルーファスが脱がせていた。それにステラは脅されてこの関係を承諾したのだ。
自分から脱ぐことには抵抗があるだろう。
「どうした?」
それでもルーファスは、完全にステラの意思を屈服させたかった。
「早く脱げ」
ステラはまだ躊躇していた。
「……お前と仲がいいと言っていた、リースの―マリーといったか」
突然昔の友人の名を出され、ステラは目を見開いた。
「突然解雇されたら路頭に迷うかもしれんな」
「……!」
もちろん、解雇する気などさらさらない。だが、ステラを見ていると嗜虐心がざわめくのだ。
愛しているのに、めちゃくちゃにして泣かせたいとも思う。そんな自分の隠された性癖をルーファスが自覚したのは、
ステラを抱いてからだった。
(ステラが悪いのだ。泣き顔まで男をそそる……)
「マリーには何もしないでください……!」
「わかった。では脱げ、ステラ」
ルーファスはソファーに越しかけ、ステラを鑑賞することにした。
ステラは震える指で紐を解き、ボタンを外していった。衣擦れの音を聞き、その白磁の肌が晒されていく様子を見守る。
スカートが落ち、ガーターベルトとストッキングが消え、とうとうステラは下着一枚の姿になった。
「―どうした?」
止まっていた指が、ルーファスの言葉でびくりと奮え、やがて腰から頼りない布が下ろされていく。
裸になったステラは、窓から差し込む月光に照らし出され、人ならぬ者のような神々しさを放っていた。
「綺麗だ、ステラ……」
何度抱こうと、ステラの神聖さはなくならない。それが不思議だった。
そして、それを汚したい、と望む自分も、不思議でならなかった。
「自分で、やりなさい」
「……え?」
「自分で自分を慰めるのだ。……わかるな?」
自尊心をえぐるような命令に、ステラは青ざめ、涙ぐむ。
「そ、そんな……お許しください……!」
「駄目だ。断れば……」
先程と同じカードをちらつかせると、ステラは長い沈黙の後、自分の胸に手を伸ばした。
形の良い巨乳を、優しく揉み、頂を尖らせていく。
吐息が湿り、ステラの顔が聖女から娼婦へと変貌していった。
ルーファスはただ黙ってこの芸術的な痴態を眺めていた。
やがてステラの指が、神秘の泉へと向かっていく。
「あぁ……!」
くちゅりと音が鳴り、甘い声が響く。
「あっ……ん……やぁ………」
指がステラの泉を往復し始めると、淫靡な水音が奏でられた。
片手で胸の先端をいじり、もう片方で蜜壺を鳴らすステラは、悪魔的な妖艶さを纏っていた。
その光景に魅入り、いきり立った自分自身を先走の汁で濡らす。
「ひぁっ、……あっ、……あぁ、んっ……!」
蜜に濡れたステラの指がいつしか敏感な蕾を刺激していた。
「あっ、だめぇ、来る……! だめっ、……や……あっ、あ、あ、………ああぁ―!」
股間を、太股を、陰毛をしとどに濡らし、ステラは果てた。
がくりと膝をつき、肩を上下させる少女は、本当にいやらしく、愛らしかった。

64:公爵家の秘密
11/03/04 19:57:09.62 Zgwerypc
4
「―次は」
ルーファスは更なる指令を告げる。
「私を脱がせ、感じさせるのだ」
本当は早くステラとひとつになりたい。だが、焦らせば焦らすほどその快感も増すだろう。
ステラはよたよたと立ち上がり、悠然とソファーに座るルーファスに近づいた。
怯えながらバスローブのベルトに手をかけ、結びを解く。
露わになった猛りを見ないようにしながら、少女はルーファスの首筋に口づけた。
「う……!」
たどたどしい愛撫だったが、それでもルーファスは、ステラから触れられているという至福に酔った。
白く細い指がルーファスの胸板を這い、柔らかい膨らみとその突起が時折触れた。
「いい……いいぞ……っ」
乳首にキスされ、ルーファスはのけ反った。
「くっ……ステラ……!」
やがてステラの手が熱い男の象徴にたどり着き、手淫を始めた。
「う、あぁ……ステラ……口で、やれ……」
ステラは命じられるがまま、ルーファスの股間にうずくまり、舌と手で男根を刺激する。
(上手くなったものだ……)
最初は泣いて嫌がり、何度も無理やり突っ込んでやっと慣れさせたのだ。
「啣えろ……」
ステラの薄紅色の唇が開き、温かい口内に赤黒い棒が迎え入れられた。
たまらない快感と征服感にルーファスは悶える。
「そうだ……ステラ……あぁ、上手いぞ……」
「んっ……むぅ……」
頭を前後させ、できるだけ奥まで出し入れする。短い舌で懸命に筋裏を舐め上げ、涙目で奉仕する姿は
ルーファスをこの上なく満たした。
どれくらいそうしていただろうか。やがて限界が近づいてくると、ルーファスはステラの顔に手をやり、
最後の指令を出した。
「もう、いい。おいで……」
ステラはゆっくりと立ち上がった。ルーファスに導かれ、起立した槍の上に腰を置く。
「……」
ひとつになるまであと少しだというのに、ステラはまだ逡巡していた。
「ステラ」
強く有無を言わせぬ口調で名前を呼ぶ。
やがてステラは覚悟を決めたのか、ゆっくりと腰を下ろし、ルーファスを呑み込んでいった。

65:公爵家の秘密
11/03/04 19:57:50.57 Zgwerypc
5
「あぁあ……!」
待ち焦がれた瞬間、そこをルーファスは遠慮なく突き上げる。
「あぁ! ……やぁ、っ」
「ステラ―」
しっかりとくびれた腰を掴み、揺れる乳房を、苦悩と官能に彩れた顔を見つめる。
「……あ、やぁ……」
「愛している」
「あぁ……!」
「お前だけを」
「っ……ぁ……は……あ、んっ……!」
「けして離さぬ……!」
ステラは言葉を発することなく、ただ喘いだ。腰は快楽を求めて円状に動き、
泉からはこんこんと蜜が溢れていたが、瞳は虚ろで、まるで心のない人形のようだった。
「名を呼べ」
「ルー、ファス、さま……! あっ!」
「もっとだ」
「ひぁっ……ルーファス……さま……あぁ!」
「ステラ……!」
―もっと、もっと、激しく。
ルーファスは何度もステラの名を呼び、形を変えステラと交わった。
「気持ち良いか」
「あ……っん……や……あぁ……っ」
「もっと声を出せ」
「ん、あ……っ、ひあ、……ああぁ!」
上下を変え、前後を変え、何度も何度も己を打ち付け、最奥で揺らし、時にはゆっくりと体内を味わい、
敏感な突起を責め立て、濃厚な口づけを交わす。
「やぁ、も……あ、んっ、あ、ああっ! やあぁ―!」
その度にステラは鳴き、怪しく腰を回し、幾度も果てた。
「愛している」
「あっ、ふぁ、あ、あ……っ」
「ステラ、愛しているのだ」
「やあっ、あ、あ……っ」
しかしステラは言葉を返さない。その大きな瞳は、どこか遠くを見ているようだった。
それに苛立ち、乱暴にしても、ステラの反応は変わらない。
(身体は受け入れるが、心はここにはないというのか)
(それほどまでに、私に愛されるのがいやか)
「や、あ、あぁああ―!」
ステラの子宮に精を放ちながら、ルーファスは暗い怒りに包まれていた。
(許さぬ。許さぬぞ。決してお前を解放などせぬ。そしてお前の心も、いつか必ず手に入れてみせる)

66:公爵家の秘密
11/03/04 19:58:30.52 Zgwerypc
6
この夜から、何度抱いてもステラは同じような反応しか返さなくなってしまった。
ルーファスは何とか打開しようと、ますます行為をエスカレートさせ、時には白昼の執務室や図書室で、
時には道具を使い及んだのだが、ステラの反応は同じだった。
だが、そんなルーファスが待ち望んだ時がついに訪れた。
―妻、キャサリンの死を知らされ、ルーファスは無慈悲にも喜びしか感じなかった。
(これで……ステラを妻にすることができる)
ただ、その思いだけが、ルーファスの支えだった。
ベラム伯爵の養女としてアスター公爵家に嫁ぐ算段はできている。
喪が明ければ、すぐにでも式を挙げよう。
愛しい女を、正式に自分のものにするのだ。
(誰にも邪魔はさせぬ)
キャサリンの死を悼む振りをしつつ、ルーファスは喪服姿のステラに欲情していた。
(後少しだ……ステラ)
―お前が、すべて私のものになるまで。

67:公爵家の秘密
11/03/04 19:59:17.02 Zgwerypc
7
 キャラリンの葬儀はしめやかに行われた。
 アレクシスは間に合わなかったが、それを踏まえても参列者の少ない寂しいものだった。
派手で高慢なキャサリンは、女の友人というものに縁がなかった。アレクシスを産んだ後はまるで蝶のように
色々な男を渡り歩いていたが、結局本気になる者もいなかったようだ。
(―哀れな女だったのかもしれぬな)
 今更ながらにルーファスは憐憫の情を覚えた。
(しかし、それも自業自得というもの)
 ルーファスは横目でステラを盗み見る。黒いヴェールを纏っていてもその少女らしい可憐さが滲み出ている。
キャサリンとは大違いだ。
 ルーファスは亡き妻との初夜を思い返していた。
 キャサリンは常日頃から女王のように振る舞っていたが、ベッドの上でも命令ばかりし、自分勝手に快楽を求め、
品のない嬌声をあげていた。明らかに処女ではなく、慣れずとも懸命に感じさせようとする夫を
「そこじゃないわ、下手くそね」と見下し、―愛はなくとも誠実であろうとしたルーファスをひどく幻滅させたのだった。
 それに比べて、ステラを初めて抱いた時のなんと甘やかであったことか!
葬儀と埋葬を終えた後、ルーファスはステラを呼び止めた。
「―来るのだ」
 人気のなくなった教会の大聖堂に向かう。ステラは黙ってついてきた。
 大聖堂に描かれた壁画や色とりどりのガラス窓は、ルーファスが寄進したものだ。
光が射すと神々しく美しい聖堂は、今はわずかな炎の灯り以外は闇に包まれていた。
 ガラス窓の下まで来ると、ルーファスは足を止めた。
「ステラ」
 振り向いたステラは表情がなく、ただルーファスを眺めていた。
「―これを、お前に」
 取り出したのは小さな箱だ。近寄り、蓋を開けて中身を見せる。
「これは……」
 ステラはそれが何かわかると、反射的に身を引いた。その手を掴まえ、しっかりと握りしめる。
「私の妻になるのだ、ステラ」
 そしてルーファスはステラの左手の薬指に指輪をはめた。
「……私は平民です。そんなこと、許されるはずが」
「お前はすでに平民ではない」
 指輪をしたステラをうっとりと見つめ、ルーファスはその腰を抱いた。
「ベラム伯爵が養女、ステラ・ハートネット。それが今のお前の身分だ」
「何を……」
 戸惑う少女に微笑み、ルーファスは言う。
「公爵たる私が伯爵令嬢を娶る。何の不都合もあるまい」
「待って……待ってください」
「式は喪が明けたらすぐに行う。小さなものになるが、その方が良いだろう?」
 ステラの言葉を待たず、矢継ぎ早にルーファスは続けた。
「明日からはお前に家庭教師を付け、公爵夫人としての振る舞い、教養を学ばせる。部屋も私の隣に用意してある。
大丈夫だ、万事上手くいく―」
「ルーファスさま!」
 たまらずステラは叫んだ。
「……無理です。―公爵さまの奥方だなんて、私には務まりません……!」
「そんなことはあるまい、ステラ」
 腰を固定していた腕をさらに下に伸ばし、形の良い尻を撫でる。ステラはそんな些細な愛撫にもびくりと反応した。
「もう何度も務めを果たしてきたではないか―寝台の上で」
 ステラの顔が朱に染まる。いつまでも初々しい未来の妻に、ルーファスの手はさらに激しさを増していく。
「お前ほど私を虜にする女はいない」
「っあ……!」
「公に、正式に―私のものとなるのだ、ステラ」
「……無理です……んぅ……!」
片方の手で顎を掴み、口づける。

68:公爵家の秘密
11/03/04 20:00:34.74 Zgwerypc
8
「私の花嫁……愛しい妻……」
 唇を舐め、歯列をなぞり、逃げるステラの舌を絡める。どちらのものとも分からない膵液が溢れ、
ふたりの顎を伝い落ちていく。
「―そして―アレクシスにとっての―『母』になるのだ」
 ステラの緑の目が見開かれた。それは絶望を宿した瞳だった。
(母が子を恋することは罪になる……信心深いステラなら尚更……あれを諦めるほかあるまい)
 ルーファスはステラの首筋に唇を這わせ、赤い花を咲かせていく。
「……ルーファスさま、それは無理です……そんなこと……神がお許しになりません」
「何を言う、我が妻よ。神の御前にて、我らが婚約し―身も心も一つになるのを見届けてもらおうではないか」
「いや……!」
 久しぶりにステラが抵抗の意思を見せた。ルーファスは笑いながらステラの黒いヴェールを取り去り、
黒いドレスの背中のボタンを外しにかかる。
「無理です、結婚なんて……!」
「無理ではない。それにもう決まったことだ」
「そんな……、あっ……!」
 ボタンを全部外すと、みずみずしい二つの果実が姿を現した。
ルーファスは躊躇いもなくドレスを一気に下まで引き下ろす。聖なる場所で裸同然にされたステラは、必死に抵抗した。
「やぁ! こんなところで……」
 ルーファスは蜀台を払いのけ、ステラをテーブルクロスの敷かれた台の上に押し倒した。
抱かれるようになってさらに質量を増した膨らみを激しく揉みしだく。
「どれだけこの身体がいやらしく、どれだけ夫の身体を求めているか、神に見て頂こう」
「やあっ! 結婚、なんて……っ、いや、です……私は……っ」
 ステラは毅然と言い放った。
「あなたを、愛して、いません……!」
 胸がえぐられるように痛んだ。
 しかし同時に、それはわかっていたことでもあった。
 ルーファスは思う。
―もしもステラがたやすく愛を囁く女だったら、ここまで彼女を愛することはなかっただろう。
「今は、まだな」
 平静を装ってルーファスはステラの乳房を弄び続けた。手に吸いつくような感触のそれは、
遠慮のない手の動きによって怪しく形を変える。
「しかし、妻は夫を愛さねばならぬ」
「……や、あっ!」
 張りつめた頂を弾き、もう一方を甘噛みする。白い身体がびくりと震えた。口を尖らせて吸いつき、
舌先で突き、執拗に舐め、再び甘く噛む。もう一方は掌の中央でくねらせ、玩具のように引っ張っては離し、
爪で弾いたかと思えば指の腹で激しく擦る。
「……あっ……っ、や、あっ……あっ……!」
ただでさえ感じやすい体質であるのに、この三ヶ月何度も抱かれて弱点を知られている相手から愛撫を受け、
ステラはどんどん高まっていった。
「愛していない者に対し、こんな甘い声を聞かせるのか?」
「……それは……やあ、っ……」
 耳に舌を入れ、背中の筋を指の腹でつうっとなぞる。
「あ、んっ……」
「受け入れろ、ステラ。これは―運命なのだ」
「結婚なんて、できません……っ」
 こればかりは譲れないと、ステラは快感に顔を歪ませながらも言い放った。
「……強情な娘だ。では、賭けをしよう」

69:公爵家の秘密
11/03/04 20:02:03.12 Zgwerypc
9
 ルーファスは一旦ステラから手を離した。そして懐から小瓶を取り出すと、その茶色いぬめりのある液体を
ステラの身体に垂らし始めた。
「な、何を……!?」
「媚薬だ。王族でもなかなか手に入らない貴重な逸品だ」
「媚薬……? ―あああっ」
 ステラの胸、そして秘部に惜しげもなく媚薬を塗りたくる。既に湿っていて役に立たない下着を下ろし、
秘裂全体、突起、蜜壺の奥、そして菊座までたっぷりと染み込ませる。
「やあっ……あっ……! 熱い……! 中が熱い、です……!」
 塗り終わったルーファスは、悶えるステラを見下ろしにやりと笑う。
「今まで、お前から私を求めたことは確かになかった。だが、これからもし一度でも求めれば……お前は私の妻にならねばならぬ」
 賭けといっても、これは一方的なものだった。ステラの口から自分を求めさせ、結婚を認めさせるための―。
「ただし、求めなければ、お前の勝ちだ。結婚は諦めよう」
「や、あ、あ、あ、あ……!」
 既に効果は出ているようだ。ステラは自らの身体を掻き抱き、太股を擦りつけ腰をくねくねとさせ始めた。
「熱い……身体の中が……熱くて……!」
 全身を揺らし、ステラは悶えた。至る所に玉の汗が浮かび、身を振る度にそれが飛び散る。
「やあ、や、いや……っ、熱い、熱いです……っ、結婚なんて、無理……あ、あ、あ、だめ、やだ、こんなの……!」
 ステラは無意識に蕾に触ろうとしていた己の手を片方の手で止め、涙を流しながら台の上で快楽の餓えに耐えていた。
テーブルクロスのみならず、立派なアンティークとしても価値のある台の木目にまで、ステラの蜜が広がり染みを作っていく。
「やあっ、いや……苦しい……っ、熱い……っ、いや、あ、あぁ! だめ!」
 テスラは腰を回しながら台の角に秘所を擦りつけ始めた。手の動きは封じられても、下半身の疼きは止められないようだ。
「あ、あっ、ん、だめ、こんなの、だめぇっ!」
「台で慰めるか―いつまで続くかな」
「や、お願い、お願い……だめ、あ、あああっ」
 ルーファスは興奮しながらその成り行きを見守った。媚薬によって理性を奪われつつあるステラは、
やがて耐えられずに自分の手で乳房を揉み始めた。
しかし乾きは治まらず、もう片方の手は下半身にある敏感な蕾に降りていった。
「ああっ、あっ、あ、ん、はっ、いや、いやあ……!」
 事情を知らない者がこの光景を目撃したなら、ステラはただの性欲に狂った女にしか見えなかっただろう。
ステラの足の間からは白い蜜が垂れ、薄い陰毛はびっしょりと濡れていた。
「あっ、来る、来るの……っ、あ、あ、あ、っあ―!」
 ステラは弓のように身体をしならせ、視線は空を彷徨った。それなのに手の動きも腰の動きも止まらない。
「……え? や、どうして……やだっ、あ、あ、あ、いやっ、もういや……っ」
 女の身体は一度絶頂を迎えるとさらに感じやすくなり、幾度も昇りつめるようになる。
もっと激しい刺激を求めずにはいられなくなるのだ。
 今のステラの身体は、自慰により達したことで、さらに深い快楽を欲しがっていた。
 つまり―媚薬によって感度を増した身体の最奥を、男の肉棒によって貫かれる快楽を。

70:公爵家の秘密
11/03/04 20:03:14.92 Zgwerypc
10
「いや、だめ、それだけ、は……っ、あ、あ、あっ」
 未知の快感に翻弄されるステラは、必死に最後の理性を保とうとする。
「淫らな女だ、我が妻は。神の前で自分を慰めるなどと……罪深い行いだ」
「あ、あ、ごめん、なさい、ああんっ、ごめんなさい……っ!」
 ルーファスは言葉を使ってステラを追い詰める。
「肉の交わりは本来、子を為すため、夫婦にのみ許されるもの。夫婦にならないというのなら、ステラ、
今まで私と睦み合ってきたことはただの罪悪になってしまう。それでも良いのか?」
「ごめ、ん、なさ……ああっ、もう、お願い……っ、苦しい、ですっ、お願い、許し……っ、
あ、あ、あん、あっ、助けて、助けてください……っ、あ、も、いや、はあっ、あああっ!」
(あともうひと押しか……)
 ルーファスは最後の仕上げとばかりに、長い指を蜜壺の中へと挿入した。
「あああっ!」
 たったそれだけでステラは達したようだった。燃えるように熱い膣内がルーファスの指を歓迎する。
じゅぷじゅぷと卑猥な音を奏でるそこは、やっと訪れた快楽の源を離すまいと締め付け呑みこむ。
「ああっ、ああん、あん、もっと……っ! ひあ、あああ、ああんっ!」
 今まで抱いたどの時よりも高い声でステラは叫んだ。余裕のないその声に、ルーファスは
その時が近くなっていることを知る。
 出し入れを続けると、ステラが「もっと」と求める声が増えてきた。
 素知らぬふりで感じる場所を刺激し続ける。
「やあっあ、ひあっ! は、はああっ! もっと、お願……あああっ!」
 淫水が勢いよく飛び出し、弧を描いて床を濡らした。それでもステラの声は止まず、
その腰は更なる快楽を求めて蠢く。
「やあっ、あああ! まだ、まだなの、苦しいの、足りないの……っ! あっ、ひ、ああ、あん、あああっ!」
「何が足りないんだ?」
「あ、あぁ、来る、あ、ひああああっ!」
 指を呑みこんだ胎内がぎゅうっと収縮した。三度目の絶頂を迎え、ステラはついに理性を手放そうとしていた。
ルーファスの指がさらに激しく動く。
「ひああ、あ、あ、っ、ふ、お、お願い……っ、もう、無理、助けてぇっ、お願いです……っ」
熱に浮かされ、強過ぎる欲望に取り憑かれ、幼子のようにステラは泣きじゃくる。
「何が足りない?」
「あっ、ひっ、はあっ、ああっ! あれ……っ、あれがっ、ああああんっ!」
「……何がだ?」
「ああっ、あれっ、熱いの、熱いの……っ」
「熱い、何? それは誰のものだ? 何がほしい? ―きちんと言わなければ伝わるまい」
「ああ、だめ、だめ……っ、苦しい、もういやあっ! 助けて、お願い……お願あああんっ! ひああっ!」
 ルーファスが残酷にも指を引き抜くと、甘い刺激を求め、ステラは腰をくねらせルーファスに身体を擦りつけてきた。白い乳房が、くびれた腰が、濡れた秘裂が、ルーファスの体温を求めてひたすらに動く。ルーファスは自分が仕組んだこととはいえ、至福を感じた。
「も、だめ、ほしい、だめ、それはだめ……っ、お願い、許して……っ」
「どうしてほしいんだ? ステラ。ほら、言うんだ……」
ルーファスは上着を脱ぎ、ベルトを外し、ズボンからいきり立った自分自身を取り出した。
そして止めとばかりに濡れた蕾を指で弾く。

71:公爵家の秘密
11/03/04 20:04:25.86 Zgwerypc
11
「ひああんっ!」
 ―この時、完全にステラの意思は快楽に敗北した。
それは同時に、この三ヶ月かろうじて保ってきたステラの小さな誇りが打ち砕かれたことを意味した。
「あ、あんっ、ルーファス……さ、ま、ルー、ファス、さま、のっ、熱いの……っ、もっと……っ、
ああ、あっ、奥に、ああっ、ほ、し……い、です……お願い……あ、あぁっ!」
「良かろう。我が妻よ」
 初めてステラが自分のそれを求めたことに酔いしれながら、一気に貫く。
「あああああっ!」
 途端にステラの中が食いちぎらんばかりに締め付けてきた。また果てたのだ。だが休むことを許さず、
すぐさま抜き差しする。強烈な快楽によってステラの意識がまた戻って来る。
「あ、ひ、ひあ、あうっ、ああっ!」
「くっ……ステラ、良いか? 気持ち良いか?」
「ひ、ひあ、ああんっ! いいの、いいのっ! 気持ちいいの……っ! もっと、ああっ、あ、ぁ、あ、ひあああっ!」
 快感を素直に認める言葉も初めてだった。まるで獣のように激しく肉と肉をぶつけ合う。
台がガタガタと揺れ、嬌声と水音がそこに混じる。
「く、ああっ、きつい……! ステラ、締め付け過ぎだ……っ、私のものはそんなに良いかっ!」
「いいです、いい……っ、気持ちい、あっ、あっ、あん、ひあっ!」
 願わくば、永遠にこうして素直によがるステラの声を聞きながら繋がり続けたい。
ルーファスは夢中でステラを貪った。
「あ、そこ、触らな……あああ! ……いやっ、いやあ!」
 同時に蕾をいじり、右の乳房の突起に吸いつく。
「舐めな、いで、舐めないでくださいやああ! ……また、来る、来ちゃう……っ! 
あああっ、ひぐ、あ、あうう―っ!!」
 肩に痛みが走った。絶頂に昇ったステラが爪を喰い込ませたのだ。婚約指輪をはめたその細い指で。
その痛みさえもルーファスにとっては甘美だった。
「おか、おかしく、なっちゃ……っ、あああぁ! ひあっ、あぁ、ん! も、う、いやあ―!」
「私のステラ、私の妻……」
「あひっ、ひぃ、あああっ!」
 他の部分を刺激しなくても挿入だけで十分のようだ。ルーファスはステラとぴったり重なり、口付けながら交わった。
「ん、むう、ん、んん、んっ、んん―っ」
 聖堂に似つかわしくない背徳的な旋律が響く。
 実は誰も近づかないよう前もって手配しておいたのだが、ステラにはもうここがどこだかわかっていないようだった。
程よく肉のついた腰は快楽に促されて動き、ルーファスの熱い矛を受け入れ、その律動に合わせて淫らに揺れる。
その胎内は熱く、ざらざらとした壁がルーファスを逃がすまいと絶え間なく痙攣しながら包み込む。
肌に張り付く長い髪、頬を伝う幾筋もの涙、絶望を忘れただ悦楽に潤む緑の瞳。
愛しい女は、美しい淫魔へと変わり果てていた。

72:公爵家の秘密
11/03/04 20:05:46.25 Zgwerypc
12
「ん……っ、おかし……なる、お願、い、許して……お願……あっ、ひあっ、ああ、あああ―!」
 短時間に絶頂を繰り返したステラは、既に境界線の淵にいた。ルーファスとしてはもっと長く繋がっていたいのだが、
未来の妻を廃人にしてしまっては元も子もない。腰の動きを速め、ステラとともに頂上へ向かう。
「あ、く……っ、そろそろ……行くぞ―」
「いい、来る、あ、ひあ、ああっ」
 突き上げる腰を止め、奥の奥にぐいっと喰い込ませる。一瞬の後、そこに熱い欲望を降り注ぐ。
「あ、ああっ」
「いやっ、ああっ、ひああああ――っ!!」
 最高の締め付けに、この上ない快感が走る。全てを吐き出し、ルーファスは荒い呼吸を繰り返した。
「ひ、い、い、あん、あ―」
 背中をしならせたステラは、呼吸を止め、やがてびくんびくんと脈を打つルーファスに合わせて甘い声を上げたかと思うと、
がっくりと脱力した。意識を失ったようだ。
 その時、ステンドグラスから月光が差した。
(まるで神からの祝福のようだ)
 ルーファスは妻とする女を抱きしめ、その瞼に口づけを落とした。
だらりとぶら下がってステラの指には、豪奢なダイヤモンドがキラキラと輝いていた。

つづく

73:名無しさん@ピンキー
11/03/04 20:07:02.60 Zgwerypc
以上です

次はおそらく息子視点になると思います

74:名無しさん@ピンキー
11/03/04 20:23:08.03 D/VE94yU
>>73
GJです!!
続き期待

75:名無しさん@ピンキー
11/03/04 20:37:06.04 jznTgEaK
魔王キタ―!
相変わらず半端ない追い詰め方GJです
ステラ、壊れないといいけど

76:名無しさん@ピンキー
11/03/04 21:26:07.85 74y7+0AV
魔王コエ―!!GJ!
しかし誰ひとり幸せになれなそうだ…

77:名無しさん@ピンキー
11/03/04 21:36:29.68 quNRBhwU
魔王はある種魅力的ではあるが、やはり息子とステラに幸せになって欲しいのう

というわけで>>73GJ

78:名無しさん@ピンキー
11/03/04 22:20:24.79 vHsHhe/6
さすが魔王きたないよ魔王きたない
薬は反則だよ
アレク(15)はどう考えても勝てねぇだろこの勝負…
でも私は変わらずアレクを全力で応援しています……


っていうか魔王コールwwwww

79:名無しさん@ピンキー
11/03/05 01:02:10.25 qpiudsLQ
魔王ハンパねぇ…!
ちゃんと手筈整えつつなりふり構わない一途な狡猾ドS鬼畜っぷり、そこにシビれる(ry

息子頑張れ。超頑張れ
…息子が大魔王化しない限り勝てる気がしないけどw

80:名無しさん@ピンキー
11/03/05 01:04:23.22 CmJDsejG
または魔王が魔王をやめる、とかかねえ

81:名無しさん@ピンキー
11/03/05 02:26:12.39 54VfSBVu
>>58
良い妄想だw
しかしプロポーズされた女側は
責任だけなんだじゃあ私の事好きじゃないんだ……とか思ってると萌える
そしてその一回だけで子供出来て無事結婚
しかし男もプロポーズ受けてくれたのは妊娠したから仕方なくなんだと勘違い
好きで夫婦なのにこれ以上何をどうすればとか悩んで
お互いに両想いで夫婦なのにすれ違ってるとかだったらなおいいw

82:名無しさん@ピンキー
11/03/05 02:48:06.05 ABQWmbBX
>>81
いいねぇ
男が無表情の無感情っぽくて勘違いされやすい人だとなお萌える…!

83:名無しさん@ピンキー
11/03/05 02:50:24.01 KTkha6aa
魔王で定着してるパネぇw
ステラたんちゅっちゅ


>>81
まぁ、子は鎹とも言うし
子供が熱でも出して夫婦で看病でもすれば
って完全にここ向きじゃないな


その後ベッドでよろしくやろうとしたら、夫が勢い余って無理矢理SMプレイ強要とかでw

84:名無しさん@ピンキー
11/03/05 05:53:21.20 UWaRwav7
公爵家来た!
可哀想なステラたんが堪らないけどおにゃのこには幸せになって欲しいから息子頑張れww


>>58を底抜けに明るいバカでやってるのが見てみたい
書くのが難しそうだが

85:名無しさん@ピンキー
11/03/05 10:29:49.11 ZllIV3Nw
息子には大逆転劇を期待

>>84
明るすぎるとコメディ化しそうw

86:名無しさん@ピンキー
11/03/05 10:43:16.36 wEboihik
>>85
コメディな無理やりw 見たいかも

魔王が神の祝福とか言っている矛盾
息子がんばれ、ステラが不憫なので超がんばれ

87:名無しさん@ピンキー
11/03/05 16:41:39.52 y/QOgWCc
親父がドSすぎるw
ステラたん段々可哀相になってきたぉ
女の子は甘やかしてなんぼだぜー…息子頑張れ!

88:名無しさん@ピンキー
11/03/06 11:29:54.92 C5Zf/ga+
息子は両想いって知らないのがなぁ…
知ったら動きそうでどうなるのか楽しみだw
しかしこれだけやってたらどちらかの子供できてそうw
息子は母親似だから息子似が生まれたら魔王怖いw

89:名無しさん@ピンキー
11/03/06 12:17:50.15 wUAXB0n/
それにしても侯爵家の人が投下すると
こんなにもROM?がいるのかと驚くw
もっと賑わって投下職人さん増えるといいなー

90:名無しさん@ピンキー
11/03/06 12:24:42.82 k5j/TkPb
こっそり職人もまぎれているw
公爵家の人の筆力に感服だぜ

魔王w
つい楽曲の魔王が頭に浮かぶんだが
おとーさん、おとうさんて息子が呼びかけるけど
この場合父親が……

91:名無しさん@ピンキー
11/03/06 12:47:03.89 wUAXB0n/
>>90
ちょw職人wwお前の投下も待ってるぜw
自分も魔王の歌が離れられないよ
まぁアレク君は父親が魔王だって知らないから
父親の後ろに魔王を感じて……に脳内変換してるw
一応アレクの前では狂気をみせてないいい父なんだろうな魔王・・・

92:名無しさん@ピンキー
11/03/06 14:06:01.84 Y9O1XVGm
時代は中世、いまだ神話や迷信が色濃く残る時代
舞台は北の町、島の最北端に位置し、外部との往来も殆ど無く冬は雪に閉ざされる。
その町では数十年に一度という極稀な頻度で空にオーロラが現れる。
緯度の関係で、その国でオーロラが現れるのはここだけ。
かつてオーロラが現れたとき、単なる偶然だが一週間後に大地震に見舞われた。
次にオーロラが現れた翌年は酷い凶作・不漁だった。
偶然が重なり、オーロラは神の怒りだと信じられるようになった。
その町ではオーロラが現れると、神の怒りを鎮める為に生贄を捧げるようになった。


ここまでは大仰な前振り。

男の父親は旅の行商人だった。
父と共に幾つかの国を渡り歩いてきたが、父の死を期にこの町に腰を落ち着け小さな雑貨屋を営んでいた。
その男はある娘に恋をしていた。
相手は領主の末娘。その子自身は身分の高さを鼻に掛けたりしない気立ての良い子だったが、
余所者の雑貨屋とでは釣り合わないと諦め、憧れ眺めているだけだった。

そして空にオーロラが現れた。
慣習に従い生贄が選ばれることになった。
その町に住む若い娘の中から厳正な籤で選ばれたのはその子だった。
いや、正しくは選ばれたのはその子の姉であったのだが、優しさにつけ込んで、泣き付き脅して無理やりに押し付けたのだ。
しかし、その子は自分の犠牲で町が、姉が助かるならと受諾してしまった。

だが男は知っていた。
他国では、もっと北にある国ではオーロラが毎年のように現れているのを。冬になれば毎夜の様に空に現れ、
そして神の怒りでも何でもなく、凶事など起こらないことを知っていた。
だから説得した、これは神の怒りではないことを、凶兆ではないことを、生贄など無駄だと言うことを。
しかし町の人は誰も男の言葉を信じない。男自身もオーロラの仕組みを知っている訳でもないので納得させられない。
その子にも説明した、命を捨てる意味など無いと、悪いことなど起こらないと。
しかし信心深く、他人を思い遣る心を持ったその子は聞き入れなかった。

もう言葉ではどうにもならない。
生贄の儀式を止めるにはその子から生贄の資格を奪うしかない。
そう神に捧げるのは生娘でなければならないのだから…


ここまで妄想して力尽きた。


93:名無しさん@ピンキー
11/03/06 14:07:27.84 xzMPJdTq
親父外道だな…
ステラたんが可哀相すぎて辛くなってきた
息子には本当に頑張って欲しい

>>79
息子が大魔王化
想像つかないが、息子には魔王の血が流れてるわけだから
真相を知る→ショックと怒りで大魔王化
親父に相応しい罰を与え完膚なきまでに打ちのめす展開、などとはならないか

しかしステラ祖父は浮かばれんな
後見を頼んだばっかりに孫娘が犯される事になるなんて


94:名無しさん@ピンキー
11/03/06 14:14:51.09 xzMPJdTq
>>92
あきらめるな!お前はまだやれる!
少し休憩してから妄想作業に戻るんだ!


続きをお待ちしてます

95:名無しさん@ピンキー
11/03/06 14:27:22.16 6RBk+RRo
>>92
頼む……続きを……

96:名無しさん@ピンキー
11/03/06 14:38:36.18 wUAXB0n/
>>92
GJ!!
いいなそんなのも読んでみたい
自分がその先を健全に妄想すると
生贄の日に娘を盗んで監禁凌辱
→娘は生贄になりたいと訴えるがもう帰っても資格はないと諦めさせる
→生贄は捧げられたと村人をだます→二人違う村に逃亡→凶作起こらない
→数年後また生贄が選ばれるという噂を他の村で夫婦になっていた二人が聞く
→夫婦は生贄がいかに無意味か、学者に聞いたオーロラの知識を説こうと村人に殺される覚悟で帰郷
→村人は説得されて生贄の制度がなくなるハッピーEDとか妄想しちゃったぜ!


>>93
アレク君は勇者で正攻法でいてほしいなぁ
大魔王化したらしたらでまたステラタン気に病みそうだし
もう本当に保管庫でまとめて読み返して可哀そうになってきたから
ステラタンには幸せになって欲しいよ
そして考えてなかったけど本当に祖父は草葉の陰で泣いてるな…

97:名無しさん@ピンキー
11/03/06 14:50:10.65 5CVjony9
>>89
正直言わせてもらう
数回の連載もの投下予定だったが公爵家始まってからのあまりの展開先読み予想レスの多さに辟易して
現在他スレへの投下準備に切り替えた
職人にはあんまりいい盛り上がりとは言えない

98:名無しさん@ピンキー
11/03/06 14:54:33.23 wUAXB0n/
>>97
そうなのか正直すまんかった。
職人さんにしてみれば展開先読みに見えるレスだったかもと反省した
>>92もその先妄想してごめんおとなしくROMっとくorz

99:名無しさん@ピンキー
11/03/06 14:58:05.71 YAQ1Pz+G
さよか

としか

100:名無しさん@ピンキー
11/03/06 15:08:09.26 6RBk+RRo
・感想の域を超えた批評、展開予想はご遠慮ください。
一応テンプレにもあるしね
ずっと同じ話題が続くのも投下しにくかったりするのかなと思う

101:名無しさん@ピンキー
11/03/06 15:49:17.63 36Iy5Yey
黙ってたけど97激しく同意
展開先読みって連載ではやっちゃいけないことだろ…
ここホント職人リスク高すぎるよ
自分もここに落とそうと思ってたの他所に投下した

102:名無しさん@ピンキー
11/03/06 15:56:35.89 s6gojHND
確かに先読みやられると、間違ってても申し訳ないし
当たってたら悔しい上に感想からパクったとか言われそうで怖いな。

103:名無しさん@ピンキー
11/03/06 16:08:24.69 FOcoHNRZ
公爵家の人はおkみたいだけど
職人全員先読みおkとは限らないからな
むしろ板全体としては忌避される行いだし

俺もプロット段階ではこのスレに落とすつもりのヤツ最近余所に出した
ここでは読み専に徹してる
公爵家の人のスレチ騒動見てて
このスレは間違ったことでも指摘した方が
うるさい奴だのと悪者にされるのがわかったからな

104:名無しさん@ピンキー
11/03/06 16:21:38.49 C5Zf/ga+
まぁ職人さんは投下しないっていう回避策とってる(とれる)みたいだから
今残ってる&投下してた職人さんは許容範囲内だったんだろうね
それでこれくらいならが暴走して今に至ると自分も反省したけど

まあでもここに投下するもしないも勝手だし
酸っぱい葡萄ちらつかせる行為も
先読み同様ウザイ行為だと思うがw

105:名無しさん@ピンキー
11/03/06 16:31:53.30 C5Zf/ga+
連投になったらスマンが
いっそのこと投下の注意書きにかけば?
許容出来る感想のレベル

106:名無しさん@ピンキー
11/03/06 16:34:46.30 gfsdF7se
>>104
・感想の域を超えた批評、展開予想はご遠慮ください。

すでに>>1にこれがあるのにこれ以上注意を追加って…
ますます投下する職人減らしてどうすんの

107:名無しさん@ピンキー
11/03/06 16:35:59.68 YAQ1Pz+G
>>105
それもなんか違わないか?
職人の負担が増えるというか、
これから感想を書く方側が気を付けよう、でよくない?

108:名無しさん@ピンキー
11/03/06 16:37:48.92 C5Zf/ga+
いや展開予想じゃなくて
なんかもらいたくない感想色々と煩そうだからw

109:名無しさん@ピンキー
11/03/06 16:39:33.73 YAQ1Pz+G
人気作で同じ話題が続くと投下しにくいのもわかるし、
(先が気になるからこそ先読み的なレスも増えるんだと思うけど)
別にぶった切って話題変えてくれても全然構わないわけだし

このスレの雰囲気が嫌な人は、そもそも何で読んでるのって話だし



110:名無しさん@ピンキー
11/03/06 16:39:35.23 VFmS2PVx
大変だな

111:名無しさん@ピンキー
11/03/06 16:40:25.01 6RBk+RRo
まあ、数人の職人さんが嫌がってるんだからこれから自重しとこうぜ

112:名無しさん@ピンキー
11/03/06 16:41:50.70 YAQ1Pz+G
ドウイ

113:名無しさん@ピンキー
11/03/06 16:46:15.98 hu3Flk37
自重!自重!

114:名無しさん@ピンキー
11/03/06 17:07:06.94 njPFqwcX
○○では書くけど●●ではROMって人は結構いるんだな
しかし作品を読んでるうちに自分でも萌えるものが書きたいと思って
下手なりに頑張って投下した俺みたいなのもいるんだぜ!
…自分の作品では萌えられないけどなorz

押しに弱い恋人にドSな淫霊が取り憑いて
運悪く(?)霊に好かれてしまい襲ったり襲われたりって妄想が形にならない

115:名無しさん@ピンキー
11/03/07 20:43:21.45 ThgBBtaX
見た目があまりよろしくない男が美女とか美少女に惚れたけど
まともに話も出来ずに思いを積もらせ強姦ってのが良いな


ただこの設定の場合、男が一方的に恋慕してるだけで面識無しが良いのか
ちゃんと面識があって何かの理由で、女の方も見た目があまりよろしくない男が好きのが良いのか?
スレ的には後者か?

いや、どちらでもメシウマなのか……?

116:名無しさん@ピンキー
11/03/07 20:49:40.72 rGnXz/kC
愛が感じられればメシウマです

117:名無しさん@ピンキー
11/03/07 21:31:05.64 fJrpMgC7
>>114
体は恋人だけど心は違うから
浮気になっちゃう?とかの葛藤とかいいなw

>>115
>>1に書いてあることが心理なんだぜw

118:名無しさん@ピンキー
11/03/07 22:10:35.26 ThgBBtaX
>>117
あれ?なんか無理な部分あった?

119:名無しさん@ピンキー
11/03/07 22:13:24.88 fJrpMgC7
>愛するが故にレイプor強姦or無理やりしてしまうシチュ

>襲う側に深い愛情があればおkおk。
>相思相愛なら尚更おkおkおk。
>逆レイプもおkおkおkおk。

だから愛さえあればどっちだっていいのさって意味だったw
しかも心理じゃなくて真理だったんだぜ・・・・

120:名無しさん@ピンキー
11/03/07 22:14:36.74 ThgBBtaX
>>119
おう、そういう意味ねw

121:名無しさん@ピンキー
11/03/07 22:17:36.04 3hWhISrC
>>115
勿論どっちもありなんだけど、面識ない場合はよほど上手く書かないと
単純なストーカーになりそうだから、後者が好み、妄想を膨らませやすい

122:名無しさん@ピンキー
11/03/08 00:24:30.27 taRag6yp
>>119
「しんり」を「まり」と読んでしまって仮面ライダー555思い出した
小説版だと愛あるレイプがあったな
あれは結構自分の理想に近い

123:名無しさん@ピンキー
11/03/08 00:37:41.34 f4CTDaNR
>>122
kwsk

124:名無しさん@ピンキー
11/03/08 01:37:10.41 taRag6yp
>>123
TVシリーズの放送時間、子供向けという制約を一切取り払って脚本家が書きたいように書いた作品、という前置きをして。

草加って奴がヒロインの真理をレイプするんだけど、
草加は幼少期に母親に捨てられた過去がトラウマになってて、
学校で虐められてた時に助けてくれた真理に母親を重ねて卒業後離れてしまってもずっと好きだった。
で、端折らないと長くなるんで割愛するけど、再会後に泣いている真理を見て覚醒、
無理矢理レイプするんだけど、真理も自分に母親を重ねてることに薄々気づいていて、
何度か行為を強要されても断れずにズルズル……みたいな感じ。

125:名無しさん@ピンキー
11/03/08 03:51:45.41 eKGFm8aq
女性側が拒みきれずにgdgdって良いね
従順な感じの女の子が乱暴にされそのまま関係が継続し今に至るとか萌える

126:名無しさん@ピンキー
11/03/08 05:57:48.30 f4CTDaNR
>>124
やだなにそれ、自分的にもドストライクだ
女の子が男との関係を男のことが好きだから
それでもいいって少し諦観して
受け入れてるシチュとか好物w
最終的には誰かの代わりではなくその子だから…
というところまで男の心理状態がいけば自分の中でパーフェクト


127:名無しさん@ピンキー
11/03/09 00:03:31.31 t+ulJvJ5
>>124
調べたら小説三種類くらいでてるんだけどどの著者が書いてるもの?

128:名無しさん@ピンキー
11/03/09 11:39:42.47 gZs1lNYz
>>127
脚本家の井上敏樹が書いた「異形の花々」ってやつ。
もう絶版だから手に入れるの難しいと思うよ

129:名無しさん@ピンキー
11/03/09 17:35:36.56 k2JefCOU
安心と信頼の井上さんですねw

130:名無しさん@ピンキー
11/03/09 22:48:49.86 2LHjBTn8
テスト

131:名無しさん@ピンキー
11/03/09 23:48:01.16 pt0tNc3o
公爵家の秘密、続き投下します。
息子視点、10レスほど。
あんまり無理やりじゃないところもあり。

貴族とメイド、父と息子とメイドの三角関係、穴兄弟、寝取られ?
昼ドラっぽいかも


132:公爵家の秘密
11/03/09 23:48:48.58 pt0tNc3o
1
 母の訃報を受け、故郷に戻る道すがら、アレクシスの胸中は複雑だった。
(どんな顔をしてステラに会えばいいんだ)
 あの夏の夜、無理やりにステラを抱いたことを、今のアレクシスはひどく後悔していた。
 ―本当は、あんな風に思いを遂げたかったわけではない。
 正々堂々愛を告げて、何度かの逢瀬といくつかのキスの後、優しく抱きしめたかった。
愛情と信頼を勝ち取って、その上で身体を重ねたかった。
(それなのに……)
 父親に抱かれているステラを見て、アレクシスの理性のたがが外れ、嫉妬と愛憎だけが暴走してしまった―。
 アレクシスはあの甘美な夜を忘れたことはなかった。
 柔らかい唇に何度も自分のそれを重ね、舌を絡めたこと。
 たわわな乳房を乱暴に掴み、薄紅色の先端をいじり回し、膵液で濡らしたこと。
 吸いつくような白い肌のあちこちを撫で、自分の肌と合わせたこと。
 そして、女の泉を貫き、汚し、挙句の果て、禁忌の門まで開かせたこと―。
 その全てが今でも鮮明に蘇る。
 扇情的なステラの表情、しっとりとした肌の感触、きつい収縮と痙攣を繰り返す熱い胎内、すすり泣くような嬌声、
絶え間なく溢れる水音、肉を打つ音に軋む寝台、涙と汗と蜜の味、咽かえる男と女の匂い―。
 思い返して、何度ステラの名を呼びながら自分を慰めたことだろう。
(けれど、ステラは―)
 アレクシスを拒んだ。泣いて嫌がった。
(それだけ―父上を愛しているのか……)
 胸が痛い。張り裂けそうだ。
(きっと、あの後も―ステラは父上に抱かれて―俺とのことなんか、ただの悪夢にしか思っていないんだろう―)
 父の前では、彼女はどんな顔で笑うのだろうか。どんな風に寝台の上で乱れるのだろうか―。
 アレクシスは沈んだ。
 婚約が決まった身であるというのに、考えるのはステラのことばかりだ。
(いつか、家のために婚姻を結ばなければならないのは、わかっていたけれど―)
 今のアレクシスにとって、他の女のことなど考えられなかった。
 この国での成人は、十六だ。
 冬に誕生日を迎えるアレクシスは、もうまもなく成人する。相手は一つ年下だから、結婚もそう遠くはないだろう。
女性の結婚年齢に決まりはない。アレクシスさえ十六になってしまえぱ、いつでも婚姻可能というわけだ。
 そして、見計らったように届いた、母の訃報―。
アレクシスは母の死を悲しんではいたが、それ以上に、公爵家に女手がないという理由で結婚が早まる可能性を危惧していた。
(ステラ……)
 しかし、思い悩む少年を待っていたのは、予想以上に残酷な現実だった。


133:公爵家の秘密
11/03/09 23:49:33.64 pt0tNc3o
2
「お久しぶりです、アレクシス殿」
 玄関ホールでアレクシスを待っていたのは、白髪混じりの背の高い男だった。
「―ベラム伯爵」
 アレクシスは男の名を呼んだ。ベラム伯爵、オスカー・ハートネット。何度か王都の競馬場で顔を合わせたことがある。
「義父(ちち)と呼んで頂いてもかまいませんよ」
 そして―将来、義理の父になる予定の男でもあった。
「お久しぶりです、伯爵。ご壮健のようで何より―」
 挨拶をすると、伯爵は穏やかな笑みを見せた。その後ろにもうひとりいることにアレクシスは気づいた。
「これが、娘のユーフェミアです。……未来のあなたの花嫁だ」
 おずおずと少女が顔を出す。アレクシスは紹介された少女に視線を移した。
 癖のないシルバー・ブロンドの長い髪の少女は、驚くほどほっそりとした体つきで、手も足も長く、腰など折れそうなくらい華奢だ。
緊張を湛えた青の瞳は長くくっきりとした睫毛で縁取られ、紅潮した頬、艶めく小さな唇が印象的な、人形のように整った顔立ちをしている。
 目の前の婚約者は―紛れもない美少女だった。
 似合わない地味な黒いドレスは、アレクシスの母の喪に服していることを表すのだろう。
「お初にお目にかかります、アレクシスさま。ユーフェミア・ハートネットと申します」
 緊張のせいか、少女の声は震えていたが、ドレスの裾を摘まみ挨拶する仕草は上品で洗練されている。
「……初めまして、レディ・ユーフェミア」
(こんな女性を妻にできて、喜ばない男などいないだろうな―普通は)
 だというのに、アレクシスの胸には何の感慨もわかない。よくできた芸術品を見ているような、そんな感覚だった。
「……ようこそ、我が屋敷へ」
 アレクシスはそっと差し出された細い手を取り、甲に口づけを落とした。
 ユーフェミアはほんのりと顔を赤らめ、キラキラとした眼差しでこちらを見つめている。
「父親の私が言うのもなんですが……こうしてみると、本当に美男美女でお似合いですな」
「お父様」
 伯爵が娘を自慢に思っているのはよくわかった。アレクシスは愛想笑いしかできない。
「キャサリンさまのことは、本当に残念でした。改めてお悔やみ申し上げます」
「ありがとうございます」
「私からも。生前にお目にかかり、優しく声をかけて頂いたこともありました。本当に残念でなりません……」
「ありがとうございます、レディ・ユーフェミア」
 丁寧に接しながら、アレクシスは目の前の少女に申し訳なく思った。
(……とても、可愛らしい人だ。それでも、俺は―)
「そうそう、アレクシスさま。もうひとつご報告があるのですよ」
 ふいに、伯爵が意味ありげに笑った。
「私、先日もうひとり養女を迎えましてね。……ああ、来た。こちらへおいで」
 玄関ホールの奥からこちらに歩いてくるふたつの影があった。どちらもアレクシスのよく知る人物だ。
「よく帰った」
「……お帰りなさいませ、アレクシスさま」
 父親であるルーファスとステラだった。ルーファスは見せつけるようにステラの腰をしっかりと抱き、ぴったりと寄り添っていた。
 ステラはいつものメイド服ではなく、黒いドレスを身に纏っていた。一見して高価な生地だとわかる光沢、豪華なモーニング・ジュエリー。
それは平民である彼女には本来許されない衣装のはず。
 今までのステラとはまるで違う。貴族の女性がそこにはいた。
(ステラ―どうして……)
 ステラは笑顔を作ろうとしていたようだが、それは完全に失敗していた。頬はこけ、目の下は腫れ、疲労の色を隠せていない。
何より、纏う空気が重く、暗かった。
「養女の、ステラ・ハートネットです。―ご存知だとは思いますが」
「……どういう、ことですか」
 声が震えるのを必死で隠す。
「それは私から説明しよう。アレクシス」
 ステラとは対照的に、ルーファスはにこやかだった。以前はどことなく人を寄せ付けないような雰囲気で、
息子の自分さえ話しかけるのに緊張したくらいなのに―それがいくらか和らいでいる。
「キャサリンが亡くなったばかりではあるのだが―」
 ルーファスはステラの肩を抱き―ゆっくりと誇らしげに、言い放った。
「私は、ステラを後添いとする」 
(―え?)
 後添い、という言葉の意味を理解し―それを現実と結びつけるのを、一瞬、頭が拒んだ。
 しかし、駄目押しをするように、ルーファスは決定事項として残酷な言葉を重ねる。
「―お前の『継母』ということだ」
 ―筆舌に尽くしがたい衝撃が、アレクシスを襲った。


134:公爵家の秘密
11/03/09 23:50:10.99 pt0tNc3o
3
 目の前が真っ暗になり、何の音も聞こえない。それからどうやってその場を離れ自分の部屋に戻ってきたのか、
アレクシスは覚えていなかった。
(ステラが……ステラが、父の妻に……俺の『母』になる……?)
「―うわああああっ!!」
 アレクシスは咆哮し、鏡を殴りつけた。音を立てて鏡は割れ、拳からは鮮血が滴り落ちる。
 ―気が、狂いそうだった。
 ステラが父の後妻になる。あの白い身体も、声も、瞳も、全てが父のものになる。誰もそれを咎められない。
妻だという、絶望的な事実の前では。
(それを、指を咥えて黙って見ていろというのか……!)
 まだ若いアレクシスは父の企みを潰すような知恵も力もなかった。
アレクシスは呪った。自分の無力さを心の底から呪った。
 冷たい壁にもたれかかる。
「ステラ……っ」
 時期公爵夫人として現れたステラは、以前とはまるで変わっていた。こちらまで癒されるような笑顔が消え、
疲労の色が濃く、強張った表情をしていた。
(……ステラは、幸せなんだろうか)
 血を失い、少し正常に戻ってきた頭に、疑問が浮かぶ。
 愛する者と結ばれ、身分の差すら越えて公爵夫人の座に納まる。それは一般的に玉の輿と言われ、
良いこと尽くめのはずだ。だがステラはちっとも嬉しそうではなかった。それどころか、父が肩を抱いた時、
ビクリと震えたあの表情から垣間見えたのは―怯えと、絶望だった。
(……あの夜、俺を拒んだのは、父を愛していたからではなかったのか?)
 初めて思い至った可能性に、アレクシスは顔を上げる。
(よくよく考えてみれば、ステラの立場では、父に逆らうことなどできない。まさか、ステラは……)
 一方的に父に想われ、身体を開くことを強いられたのではないか。
(……だとしたら、行為そのものが厭わしいだろう。あの夜の嫌がり方も……納得がいく)
 しかし、あの父がそんなことをするだろうか?
 領民からの信頼も厚く、母とは対照的に浮名など流したこともないあの父が、ステラにそのような無体な真似を強いるだろうか?
(わからない……)
 だが、ステラを見る父は、今まで見たこともない顔をしていた。そして、何処か有無を言わせない空気を纏っていた。
 父が本気で何かを欲したら、どんな手を使っても必ず手に入れるだろう。
(わからないが……否定もできない)
 仮にそうだとすると―アレクシスは父とまったく同じことをステラに味あわせたことになる。
(最低だな……俺は)
 あの夜までは、確かに彼女の好意を感じていた。だが嫉妬に狂って無理やり抱いたことで、
そんな淡い気持ちは吹き飛んでしまっただろう。むしろ、嫌われて憎まれていてもおかしくない。
 ―それでも、ステラの本音が聞きたかった。


135:公爵家の秘密
11/03/09 23:50:44.93 pt0tNc3o
4
 晩餐を欠席し、月が昇った頃―アレクシスはステラを訪ねた。
 メイドに訊くと、ステラの部屋はルーファスの寝室の隣だという。それだけで頭がクラクラしてくるが、
アレクシスは正気を保とうと努力した。
 意を決し、ノックをする。まもなく扉が開かれ、ステラが顔を見せた。
「……アレクシスさま」
「話したいんだ―ふたりきりで」
 沈黙するステラを無視し、強引に部屋の中へ足を踏み入れる。
 白いレースに、天蓋付きのベッド。アンティークの調度類、豪華な化粧台。女の子なら誰でも憧れるような
部屋だった。揃えたのはルーファスだろう。どれだけ父がステラを愛しているのか見せつけられ、アレクシス
の胸の内は嫉妬に燃える。
「……何の御用ですか」
「ステラ」
 青白い顔に、影のある表情。幼い頃の面影はない。あの頃のステラは、いつも笑っていた―。
「君は今、幸せ?」
 唐突に尋ねられ、ステラはびくりと震える。
「―父上を愛しているの?」
 前置きもなく、アレクシスは一番聞きたかったことを尋ねた。
 ステラは口を真横に結び、視線を落とす。
「……立派な領主さまだと……尊敬いたしております」
 覇気のない口調で答えが返ってきた。
 蝋燭の炎が揺れ、重たい夜の空気に無言が続く。
「……父を、男として愛しているのか、俺はそれが知りたい」
 どうしても、これだけは答えてもらわなければならなかった。そうでなければ、諦めもつかない。
「私は……」
 ステラはか細い声で答えようとしていたが、喉から続きが出てこないようだ。緑の瞳にうっすらと涙がにじんで
いるのを見つけ、アレクシスは微かな希望に賭ける。
「……私は……」
 緑の双眸がアレクシスへと向けられる。どこかで見たことのある眼差しだった。
 そう、それは、叶わぬ恋に苦しむ者の瞳だった。―鏡に映った、自分と同じ。
 アレクシスは確信した。
(間違いない……ステラは、父を愛しているわけではないんだ……!)
 そして、さらに―恋の矛先が向いているのは、自分ではないかという期待に胸を膨らませる。
「この間のことは、すまなかった」
 アレクシスは唐突にわびた。
「あの時の俺は、どうかしていた。嫉妬でおかしくなっていたんだ……」
「アレクシスさま……!」
 ステラは身を見開き、熱っぽい眼差しをさらに潤ませていた。
「私は……憎まれているのだとばかり……」
「憎む? どうして? こんなに―」
 ―駄目だ。もう、気持ちを隠すことも偽ることもできない。
「こんなに、君のことを愛しているのに」
 一度溢れだした言葉は止まらなかった。 
「再会してからずっと、君に恋していた。父に抱かれる君を見た時は、胸が張り裂けそうだった!
 だからあんな―すまない。あの夜を思い返して、夢の中で何度も君を抱いた。君にとっては、
 悪夢でしかなかっただろうが……」
「アレクシスさま……!」
 ぽろぽろと涙を零すステラは、頬を上気させていた。
「……そんな顔をしないで。我慢できなくなる」
 思い人に顔を寄せ、アレクシスは真摯に問いかけた。
「君の気持ちが知りたい。君は、俺をどう思ってる……?」
 視線が絡み合う。ステラは意を決したように口を開いた、その時―。

136:公爵家の秘密
11/03/09 23:51:19.10 pt0tNc3o
5
 廊下から靴音が響いた。こちらへ向かってくる。
「ステラ」
 扉の向こうから聞こえてきたのは、ルーファスの声だった。ステラは慌ててアレクシスをカーテンと衝立の間に隠し、
黙っているよう目配せすると、扉を開けた。
「……どうして、こちらに」
「どうしても何も。婚約者に会いに来たのだ」
 鍵を閉めるなりルーファスはステラを抱きしめ、寝台に連れて行ったようだった。アレクシスは鳥肌を立てる。
何をしようとしているのか―考えたくない。
「や、やめてください……今は……」
「妻は夫に従順であるべきだ。そうだろう?」
「お願い……今日は疲れているんです。どうか……」
「そうか。では手短にしよう」
「あ、いや……!」
 ステラの懇願も虚しく、ドサリと寝台に倒れ込む音がした。
 ―衣擦れの音。唇で吸いつく音。その合間にふたりの吐息が響く。何が起きているのか、嫌でもわかる。
「愛しいステラ……」
 聞いたこともないような甘い声は、それでも確かに実の父親のものだった。
「……っ、……んっ」
 ステラは必死に声を殺しているようだった。
「……どうした、今日はやけに強情だな」
「疲れて、いるんです……っ」
「そうか」
「……あっ、やあ……っ!」
 初めて嬌声のようなものが上がった。続いて、じゅる、じゅるると何かをすするような、ひどく卑猥な音がした。
それはしばらく続き、アレクシスの耳を犯した。
「……っ、お願……っあ、ひ、ああ……っ!」
(―拷問だ)
 怒りと嫉妬、そして悲しい男の性により、アレクシスのズボンの前はパンパンに膨らんでいた。
「どうした。こんなに溢れて来たぞ。疲れているのではなかったか?」
「いや、いや……っ」
 ステラは泣いていた。それは甘い睦言ではなく、本当に嫌がっているのがよくわかる声だった。
「今日は……本当に……ぁ……っ!」
「アレクシスが帰ってきたからか」
 父の口から出た自分の名前に、びくりと身をすくませる。
「……こんなに何度も抱かれて、まだあいつのことが忘れられないというのか?」
「―!」
 怒りと苦痛の入り混じった声で詰問され、ステラは息を呑む。
(今……なんて……?)
 身を潜めたアレクシスは、思わぬ言葉にただ立ち尽くす。


137:公爵家の秘密
11/03/09 23:51:48.75 pt0tNc3o
6
「あ、あぁ! ……っや、あ……」
 旋律が変わった。ぐちゅぐちゅという淫靡な音とともに、ルーファスは組みしだいた女を言葉で責め立てる。
「気づかれていないとでも思っていたか? ……こんなに濡らして、指を咥えこんで……すっかり女の快楽を知って、
 お前の身体は、すっかり私に馴染んでいるというのに」
「……っ、やあ、あ、……っく」
「それなのにアレクシスを想う資格があると?」
「……っく……うう……あぁ!」
「あれに相応しいのは、穢れのない娘だ。ユーフェミア嬢のような、な」
「……ひ、……あ、っ、……!」
「あんなに美しい娘だ。アレクシスもすぐ夢中になる……だから、早く忘れることだな」
 父へ抱いていた尊敬の念がガラガラと崩れて行く。もはや、ステラの意思で抱かれているわけではないことは明白だった。
そしてもうひとつ確かになったことがあった。
(ステラが……俺のことを……)
 さっきのあのステラの反応―そして決定的な父の言葉。こんな状況でなければ飛び上がるほど嬉しい事実だった。
(ステラが……俺を想ってくれている……!)
 アレクシスは歓喜に打ち震える。しかし、愛しい彼女は父親の婚約者になり―今、その身体を蹂躙されていた。
「……っ、……あ……あ……ぃや……っ!」
 激しい水音に混じり、ピシュゥッと何かが噴き出す音がした。
「ほら、また潮を吹いて……いやらしいな、ステラ。娼婦とてなかなかこんな風にはならないぞ。
 シーツをこんなに濡らして……はしたないな」
「……ひ、……あっ……やっ」
 無理やり抱かれても、女は濡れるし、感じる。それはアレクシスも身をもって知っていた。
 だが、潮まで吹くような淫らな身体に変えてしまったのは、どう考えても父の仕業だろう。
 それなのにまるでステラが悪いかのように責める父が許せなかった。
「気持ち良いのだろう? ……お前の下の口はとても素直だ」
「……っ、ん、……あっ、……う―!」
 ステラは必死に感じた声をもらすまいとしているようだった。
 それは―自分がここにいるからだろう。
 その健気な抵抗に、喜びと苦しみを同時に覚える。
「―入れるぞ」
 飛び出して行きたかった。やめろと大きな声で叫びたかった。
「あ、やめ……っ」
「う、……ああ」
 アレクシスは耐えた。血が流れるほど強く唇を噛みしめ、必死に耐えた。
 愛した女がすぐ傍で他の男の―しかも実の父の肉棒を受け入れている。
 残酷な現実に、ひたすら耐えた。
 やめろと叫んで姿を現したところで、アレクシスにルーファスの行為を止める権限などない。
 認めたくはないが―ステラは彼の妻になるのだから。それにもしかしたら、アレクシスを招いたステラは
さらに手酷く犯されるかもしれない。それだけはどうしても避けたかった。

138:公爵家の秘密
11/03/09 23:52:24.66 pt0tNc3o
7
「相変わらず良い締め付けだ―」
「い、や……! や……あ、あっ」
 二人分の重みに、寝台が軋む。はあはあと荒ぶる呼吸が部屋を満たして行く。
「お前は私を愛せばいい―お前は私の妻なのだから―」
「……や、はぁっ、……あ、いやぁ……!」
 ルーファスは手短にしようと言った割に、ずいぶんと長い間ステラと繋がっていた。激しい挿入はあまりせず、
ねっとりとステラを味わうのが父のやり方らしい。そのうちにステラの呼吸が荒くなり、声を殺せなくなっていく。
「あっ…あぁっ、もう、許して……っ」
 ステラの哀願も虚しく、肉を打つ音が無常に響く。
「お前の泣き顔は良いな、ステラ……もっと鳴け」
「はあっ、ああっ……!」
「ステラ……愛している」
「あ、あ、あ、あ……っ、だめ、だめ……っ」
 段々とステラは追い詰められていく。交わる音も激しくなり、ルーファスの息も荒くなる。
「私のステラ……」
「あ、あ、あ、ああ……っ」
 ステラの悩ましい声を聞きながら、アレクシスはとっくに硬くなり先端を濡らしている自分の猛りを放つまいと
必死だった。
(ここで、放ったら……父と一緒にステラを犯しているも同然だ……!)
「愛している……愛している……! ステラ、ステラ―!」
「……ゃ……っ……あっ、あぁ―!」
 ステラの叫び、その後の一瞬の静寂。肉を打つ音が止み、アレクシスは息を呑む。
(やっと―終わったのか……)
 アレクシスは血の集まった股間に力を入れ、何とか留まることに成功していたが、父のそれは今ステラの中で
果てたのだと思うと、やり切れなさだけが残った。
「良かったぞ、ステラ……早く、私の子を孕むのだ……」
 ―子。子ども。父と、ステラの子―。
 それはすなわち、自分の弟妹に当たる―。
 アレクシスは吐き気を催した。そして同時に、一番恐ろしいことに気づく。
(子ができれば……ステラは父を愛してしまうかもしれない……)
 母親の母性は強いと聞く。優しいステラなら、きっとどんな男の子どもでも愛するだろう。そして、やがては
その父親も―。
(だめだ……そんなのはだめだ。父の思うつぼだ……!)
 衣擦れの音が聞こえた。どうやら、ルーファスが寝台から降りたらしい。
「……どちらへ?」
「書斎だ。実はまだ仕事が残っている」
 アレクシスはほっとした。一瞬、自分がここにいることがばれたかと思って焦った。
「なに、一時間もあれば片付くだろう。先に寝ていていい」
「……わかり、ました」
 扉が開閉し、ルーファスは本当に出て行った。
 足音が遠くなるのを待ち、アレクシスは音をたてないように衝立の影から出た。

139:公爵家の秘密
11/03/09 23:52:57.82 pt0tNc3o
8
 寝台の上では、シーツにくるまったステラが、静かに涙を流していた。近づくと、濃密な男の精と女の蜜の匂いが
鼻を突いた。
「……見ないで……」
 アレクシスを見ようともせず、ステラは俯いたまま肩を震わせていた。 
「……早く、出て行ってください」
「ステラ」
 茫然としたまま、ただ愛しい女の名前を呼ぶ。
「―おわかり、でしょう。私はもう……何度も……穢、されて……っ」
「ステラ!」
 たまらず、シーツごとステラを抱きしめる。
「君が何度、誰に抱かれていようと穢れてなどいない!」
 そこでやっとステラは顔を上げた。紅茶色の髪が涙に濡れた頬に張り付き、緑の瞳は深い悲しみで赤くなっている。
「―愛してるんだ、ステラ」
 ステラの顔がくしゃくしゃに歪む。
「君は……君は……誰を愛している?」
 濡れて光る唇が、何かを告げようと開かれるものの、逡巡の後に閉じられる。
「ステラ……!」
「―そんなことを……言う資格は……もう……」
「教えてくれるまで離さない」
 アレクシスは腫れたまぶたに口づけを落とす。涙を舐めとり、こけてしまった頬に子どものようなキスをする。
「―だめ……! ルーファスさまが、戻ってきたら……!」
「教えて……ステラ。君の気持ちを……」
 アレクシスは目を逸らさない。
 この想いが視線で伝わればいい。そう願いながら柔らかな唇にゆっくりと自分のそれを重ねていく。
 傷ついた心を癒すように、優しく、何度も口づける。やがてアレクシスの手はステラの首を、背中を、胸を這い、
口づけも深まっていく。
「……っ、―あっ……」
「触られたところは―みんな―俺が清めてあげるから……」
 薄い茂みの奥、指を使って白い欲望を掻き出す。肌という肌を舐めつくし、父の温もりを自分のものへ描き替えていく。
「っあ、アレク……!」
 ステラは甘い声を上げてアレクシスを呼んだ。それだけで脳髄が痺れる。いしつかシーツは剥がれ落ち、
アレクシスの唇は乳房からへそ、濡れた茂みへと降りていった。
「あ、だめ、汚い……!」
「大丈夫」
 アレクシスはステラの足の間に顔を埋め、父の精が残る蜜壺を舌で清めた。抵抗がないわけではない。
他の男の精液を舐めるなど、実の父であるなら尚更ごめんだ。けれど今は、自分を穢れたと思い込んでいるステラの心を
どうにかしてやりたかった。その一心で、ただただ苦くまずいそれを舐める。
「や、あっ……アレク……あん、あっ……アレク……!」
 脳味噌を溶かすような声で、ステラは喘ぐ。泉は新たに蜜を組み上げ、だんだんと浄化されていく。
「……あ、アレク……アレク、アレク……っ!」
 以前には聞くことができなかった甘い声で、ステラはアレクシスの名前を繰り返す。舌を伸ばしつつ、時折膨らんだ蕾に
息を吹きかける。
「あぁんっ!」
 ステラは魚のように跳ねた。きゅうきゅうと舌すらすら締め付ける胎内はもうステラの味しかしない。濃厚な女の匂いを
味わい、同時に蕾を指の腹で擦り、摘まみ、刺激する。
「アレク……ひ、あっ……あぁっ……アレ……ああっ!」
 ステラは達しかけていた。そこでアレクシスは指を止める。


140:公爵家の秘密
11/03/09 23:53:23.57 pt0tNc3o
9
「―ほら、綺麗になった」
 顔を上げ、アレクシスは優しく微笑む。高みに行きつく前に止められたステラは顔を赤らめ、ぼうっと快感に浸っていた。
「さあ、だから……教えて」
 もう一度抱きしめ、安心させるように髪を撫でる。しかし、ふたりの身体の間に挟まったアレクシスの剛直は先走りに濡れ、
限界が近いことを主張していた。
 本当はすぐに一つになりたかった。
 けれど、その前に確かめなければならない―ステラの気持ちを。
「―す、き」
 目が乾くほど見つめ合い、アレクシスがステラの唇を触った時に、その言葉は零れた。
「好き……アレクが好き……本当は小さいから、ずっと……!」
「ステラ!」
 堰を切るようにステラは繰り返した。
「好き……アレク……愛してる……愛してるのは、アレクだけ……!」
「俺もだ、ステラ……!」
 激しく口づけ合い、身体を互いに押し付け合いながら若い少年と少女は愛を交わす。
「―来て。アレク」
 ステラはそっとアレクシスの猛りに触れ、導いた。
「私の中も、あなたでいっぱいにして……!」
 待ち望んだステラの中に、アレクシスは己を沈める。そこは溶けるように熱く、包み込むように濡れ、力一杯に締め付けた。
「あ、ああっ!」
 奥まで繋がり、まるで半身を取り戻したようにふたりは抱き合う。
「アレクが好き……好き……っ」
「ステラ……愛してる……!」
 悲しいが、時間がないこともわかっている。アレクシスは最初から激しくステラを突き上げた。
「ああ! いい、アレク……っ、ひあっ、あ、あ、あっ」
「ステラ……気持ちいい?」
「あ、っ、うん、気持ちいい……っ、大好き、アレク……!」
 ステラは今までの頑なさが嘘のように何度も愛を告げた。それに応えるように、アレクシスはステラの感じる部分を責める。
 ―ずっとこうしていたい。
 愛した女に愛されているという実感が、ステラの腹を押し上げている剛直をさらに大きくする。他の男の形に慣らされていた
はずの胎内は、それがなかったことのようにぴたりとアレクシスに張り付き、深い快感を生み出していた。
「あぁ、ひぁあっ、アレク、愛してる……っ」
 快楽と愛が混じり合った奇跡は、経験の少ない少年をひとりの男に変え、虐げれ続けた少女の心を開放した。
 しかし、やがてそれにも終焉が訪れる。

141:公爵家の秘密
11/03/09 23:54:35.33 pt0tNc3o
10
「ステラ、もう……っ」
「ああっ……ん、ひああっ……アレク……!」
 互いの名を呼び、貪り合うように口づけ合い、このまま死んでもいい、と思った瞬間―一際きつく収縮した子宮の入り口で、
熱い情熱が弾け、流れ込んだ。
「あああぁぁ―っ!」
 どちらのものとも分からない悦びの声が上がる。どろどろに溶けた結合部に最後の一滴が注がれるまで、ふたりは胸を上下させ、
初めて身体も心も満たされる幸福に酔う。
「アレク……嬉しい……私……今、とても幸せよ……」
 まだ出しきらないアレクシスを受け止めたまま、ステラは言った。
「俺もだよ……」
「アレク……」
 いつまでも繋がっていたくてさらに腕に力を込めるアレクシスを、ステラは悲しげに嗜める。
「―だめ。あの方が……戻って、来るわ」
「ステラ……!」
「結ばれなくてもいい。今日、あなたに愛されていると知って、私はそれだけで生きていける……」
「俺は君を諦めない。何があっても!」
 ―本当は、家も身分も捨て、ステラを連れて何処か遠くに行きたかった。
 しかし、そんなことをしても容易く父に見つけられ、連れ戻されるだけだろう。王国有数の私兵団に、優れた密偵―それらを
動かすことができる権力をルーファスは持っている。
 また、公爵家の嫡男として育てられたアレクシスは、自分の立場というものを痛いほど理解していた。アスター公爵家は王の血筋だ。
それを継ぐ唯一の男子―自分が家を捨てることは、貴族間の勢力争いや、王位継承権の均衡を崩すことに繋がり、最悪の場合、
この地に戦を招きかねない。
(……一緒に逃げようとは言えない。けれど―)
 アレクシスは迷いのない眼差しで、真っ直ぐにステラを見つめる。
「後ろ指を指されても、神に祝福されなくても、俺は君を愛することを止めない。我が名とこの身に賭けて、誓う」
 そして白い手の甲に口づける。
「だから……君も約束してくれ。心はずっと、俺と共にあると。例え―君が父の妻になっても、この愛は変わらないと」
 語尾は震えていた。情けない―。
 それでもステラは笑ってくれた。懐かしい、だが子どもの頃よりずっと、綺麗な笑顔で。
「―誓います。アレク……真実、私が愛するのは―あなただけです」
 触れるだけの口づけを交わし、ステラが先に離れる。熱い胎内が遠ざかり、空気に触れると、どうしようもない悔しさが襲ってきた。
「……さあ、行ってください」
 ステラはルーファスとともに眠るのだ。そして、それはこの先もずっと―
「ステラ、愛してる」
「私も……アレク」
 何度言っても言い足りない。名残を惜しみながら服を整える。
 最後にもう一度だけ口づけ、―アレクシスはステラの部屋を出た。暗闇の廊下を、音もたてないように、足早に駆け抜ける。
 愛し愛される至上の喜びと、愛した女を父のもとに置いていかなければならない苦悩―そのあまりの落差に心を引き千切られ、
アレクシスは呻いた。

つづく

142:名無しさん@ピンキー
11/03/09 23:55:11.32 pt0tNc3o
以上です。
次はステラ視点の予定です。

143:名無しさん@ピンキー
11/03/10 00:03:00.80 0fsZ5uDX
GJです。
アレクとステラの苦悩とつかの間の幸せが切ないです

144:名無しさん@ピンキー
11/03/10 00:03:16.25 1ho0U4uz
>>142
待ってました!!! GJです!!!!

145:名無しさん@ピンキー
11/03/10 00:30:44.58 WNFPE++e
>>142GJ
よかった二人が両想いになってよかった
でもだからこそ切なかったっ・・・
しかしこの後の魔王をどうやって打ち倒すのか
続き楽しみにしてます

146:名無しさん@ピンキー
11/03/10 00:40:53.60 cjUnbg/O
待ってた…GJ!!!
息子の巻き返しヒャッハー
続き楽しみにしてます

147:名無しさん@ピンキー
11/03/10 00:43:53.42 WmFPhqUC
GJ!!
アレクとステラには幸せになってもらいたいが
魔王は強そうだからな…

148:名無しさん@ピンキー
11/03/10 00:50:04.99 slbpcYQ/
GJ!ステラ報われて良かった
魔王がどう出るか怖いけど、続き楽しみにしてる

149:名無しさん@ピンキー
11/03/10 02:17:13.90 0TDLmR6n
アレクは優しいな…

150:名無しさん@ピンキー
11/03/10 08:42:05.18 EW+O6Ho6
切なすぎて眠れなかった(´・ω・`)

151:名無しさん@ピンキー
11/03/10 21:51:40.23 u4dzUF6f
アレクがんばれ、超がんばれ

152:名無しさん@ピンキー
11/03/11 07:44:53.65 TiqwtGIC
魔王まさかのオウンゴールw
自分の妻になったらあきらめるだろうという予想もむなしく
息子はそんなの関係なく魔王の事後に抱けるほど本気で好きだって
気づかなかったのが今回の戦いの敗因ですな
というか魔王がやっちゃった後にすぐにやれたからよかったけど
魔王がする前にやってたらばれてただろうなのがガクブル

>>150
自分も切なくて目が覚めたんで保管庫いって
なんか痛々しい三角関係を読んでさらに胸熱になっていた
柊ェ・・・・


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