11/02/19 16:06:32 za9pgsMz
「見てくださいっ!」
喜色満面の笑みで陽子が部屋の中を見せた。尚隆と六太が覗き込む。部屋の中央に、机が布団に埋もれて居る。
「なんだ?これは」
「あれ?まだ無かったですか?500年前」
「…布団と、机ぐらいならあったぞ」
「俺、布団体験は遅い。ござで寝てたから」
六太の言葉に、あるいみしみじみとした顔をした尚隆と陽子。
「なんだよ、その顔は」
膨れた六太をまあまあと、陽子が布団まで連れて行く。
「入って、入って」
「潜るのか?」
「いや、潜ったら多分やばいです」
「こえぇじゃねぇか!」
「いいから!足だけ入れて」
恐る恐る六太が足だけ布団の中に突っ込み…
「あったけ!」
驚いた顔をした。陽子がでっしょう!という顔をする。
「なんだこれ?」
「ふっふーん、炬燵っていいます!」
「こたつ?」
「イエス、炬燵」
尚隆もいそいそと足を突っ込む。
「おお…」
「温いでしょ」
陽子も横に空いてる場所に座る。
「あ、中の容器に触ったらだめですよ。軽く焼けます」
「いろいろと、危険極まりないな」
それでも、温い。
「中はなんだ?」
「暖炉に残ってた燃えカスです」
「炭?」
「いや、炭じゃない」多分と陽子が首を傾げた。