おとめ妖怪ざくろでエロパロat EROPARO
おとめ妖怪ざくろでエロパロ - 暇つぶし2ch232:名無しさん@ピンキー
11/01/12 12:50:28 GHw5DGDz
途中まで書きなぐってある駄文、最近忙しくて続き書く時間ないなぁ…

233:名無しさん@ピンキー
11/01/13 09:46:32 t4BpYE1f
>>232
ガンバガンバ

234:名無しさん@ピンキー
11/01/13 18:46:59 0ZZM8anW
>>232

がんばれ!期待してる


あ、あけおめ

235:名無しさん@ピンキー
11/01/14 06:23:05 cSREVkRw
ドラマCDの総角父が予想より遥かにアホすぎてて吹いたw
アレだったらざくろ祝言の心配しなくても大丈夫だろw

236:名無しさん@ピンキー
11/01/21 12:49:28 ZRziAUsw
ドラマCD買ったはいいが、まだ聞いてねぇw

237:名無しさん@ピンキー
11/02/01 10:53:50 +yYUI/2B
保守


238:名無しさん@ピンキー
11/02/11 04:55:51 lhuZDnWr
今更DVD3巻のピクチャードラマ見たんだが、ざくろ案外胸の大きさ気にしてたんだな
だったら総角さんに揉んでもらえばいいじゃない!

239:ストレンジラブ
11/02/14 08:38:59 DJrqQ/5O
アニメ、漫画を見てて、芳野葛少尉はムッツリに見えたのは私だけ?

240:名無しさん@ピンキー
11/02/14 18:10:53 k72J8qMQ
雪、鬼『私しゃ~花か 蝶々か~鬼か』
丸「あっ、それ、戦われる時に歌う歌ですね」
雪、鬼『…~紅の代わりに~さすのは 刃(やいば)じゃ~』
雪「…あっ、そうですわ、丸竜サマ」
鬼「私達、刺すより挿される方が大好きですわvVvVv」
丸「…何をですか?紅?まさか、刃じゃないですもんね…」
雪「ある意味、刃ですわね♪」
鬼「えぇ、刃ですわ♪」
丸「??」
雪「ほらほら、丸竜サマ…♪」
鬼「丸竜サマも…お持ちじゃありませんの…♪」



丸「……っっ!!?だ…だめぇぇぇっっ!!?女の子が言っちゃダメですぅぅぅぅっっ!!?」

雪、鬼『きゃ~~vV』





丸竜君と双子、ホント可愛いなぁ
めっちゃ好きだけど、こんなネタしか思いつかなくてごめん
健全な双子と丸竜を想像出来な…w

241:ストレンジラブ
11/02/14 23:48:47 DJrqQ/5O
やっぱり利すずがもう少しみたい。攻め少尉で・・・

242:名無しさん@ピンキー
11/02/17 07:02:14 PQCxFA9q
もう、あんま人いないんかな…

243:名無しさん@ピンキー
11/02/17 16:31:32 CO+r/hyM
見てる人自体は結構いそうだけどねぇ
自分もそんな書き込まんけどちょくちょく見に来てるし

244:名無しさん@ピンキー
11/02/17 20:48:50 PQCxFA9q
そうか~


放置してあったのを久々に書き始めたけど、ここに人いなかったらどうしようって思ってたから良かった
なら、続き書こうかな

245:名無しさん@ピンキー
11/02/18 13:29:55 HeetQyVe
>>244
是非に是非に
本誌の方は今まさに神がかり編クライマックスってかんじだしね
リリィさん、この後しばらくはまた日常パート描くって言ってたけど、
あの状態の総角×ざくろが日常パート突入したらどうなるのかとか考えるとニヤニヤが止まらないw

246:名無しさん@ピンキー
11/02/19 12:49:00 aS+qADbF
うちの地元…最近漫画が本屋に並んでたよ…
アニメ放送地域なのに、漫画もCDも売ってないとか…どんだけだ

247:名無しさん@ピンキー
11/02/22 06:27:15.46 uFaRse1s
>>246
漫画はうちの地元でも置いてるとこと置いてないとこあるなぁ
東京では大抵の本屋に置いてあったが
アニメで知った身だが、原作も面白いし、もっともっと人気出てほしい
東京のどっかの書店では下半期で一番売れた漫画だったらしいし、
じわじわ人気出てアニメ二期に…とかならんかなぁ

248:景×ざくろ 一
11/02/25 23:12:17 mj22GOom
 静かに扉が開く。窓から差し込む月明かりに照らされた室内に、するりと細い人影が音
もなく滑り込んだ。
 足音をたてずに壁際におかれた寝台に歩み寄った彼女は、そこに横たわっている男の顔
をよく見ようと床に膝をついてかがみ込んだ。
 柔らかな栗色の髪。整った鼻梁、今は閉じられていることが残念にも思えてしまう瞳。
 剣を握るものとは思えない白く細い指を伸ばした彼女は、彼の頬に触れる寸前でその指
を握り込む。
 自分自身の手を見つめていた彼女は、そこに大きな手が添えられたことにびくりと身を
縮こまらせた。
「……ざくろくん?」
 まだねぼけているのか、その声は柔らかく彼女の名を呼んだ。ざくろがおそるおそる彼
―総角景―の顔に視線を戻すと、閉じられていたはずの瞳がゆるく瞬いて、彼女を見
上げている。
「どうかしたの? 手も冷えてる」
 答えはない。ぎしり、と寝台に肘をついて起き上がった景は、片手で添えていたざくろ
の細い手を、彼の両手に包み込んだ。
「怖い夢でも見た?」
 少し茶化したような声音に、ざくろは小さく首を振る。今はおろされている黒髪が、さ
らりと肩の上を滑った。
「……子どもじゃないんだから」
「子どもじゃないなら、こんな時間に男の部屋に忍び込んできたりしたら駄目じゃないか」
 苦笑した景は、なだめるようにそっとざくろの髪を手ですくう。頭を撫で、獣の形をし
た柔らかな耳をそっと指でくすぐる。
 ざくろは固い表情のまま、彼の寝間着の袖口をきゅっと握り込んだ。そのこわばった頬
のが、大きなてのひらで包み込まれる。
 ざくろの額に彼自身の額を軽くふれあわせ、景はざくろの肩に手を回して軽く抱きしめ
てあやすように優しく叩いた。慈しむその仕草に、けれどざくろは首を横に振る。
「子どもあつかいしないでよ」
「こんな時間に男の部屋に忍び込むなんて無茶をするのは子どもです」
 低く優しい声で囁かれ、それでもざくろはもう一度首を横に振った。

249:景×ざくろ 二
11/02/25 23:13:18 mj22GOom
「―意地悪しないでよ……っ」
 月明かりにもはっきりとわかるほど頬をほんのりと染め、泣きだしそうな顔でざくろは
訴える。
「意地悪なんてしてないよ」
「してるわよ! わかってるくせにっ」
 心外だ、と表情で示す景の胸に、ざくろが飛び込んだ。広い背中に、細い両腕がすがり
つくように回される。
 小さくため息をこぼした景が、彼女の細い背中をそっと撫でる。
「……わかってるなら」
 そうして、景は右手でざくろの頬に手をあてて、拗ねたように目を伏せたままの彼女の
顔を上げさせる。
 びくり、と、どこか怯えたように肩を震わせたざくろの瞳を、吐息が触れあう距離での
ぞき込んだ景はおだやかに微笑んだ。
「ちゃんと言わなきゃ。どうしてほしいの?」
 ざくろが息を呑む。一度景のものと絡んだ視線は、すぐに逸らされた。
「べ、別に私がしたいわけじゃなくて……っ」
「ふうん?」
「だからアンタがそうしたいんじゃないかなって!」
「そう?」
 どこまでもやんわりと問い返され、ざくろが言葉に詰まる。しばらく視線をさまよわせていたざくろが、不意に肩を落とした。
「……だって、しなかったじゃない」
 景の背中に回したままの指に、力がこもる。無言のうちに続きを促され、ざくろが「昼
間」と呟く。
 ああ、と景はうなずいた。
「また桐と桜にみんなの前でばらされちゃったらかなわないしね」
「続きはあとでって言ったじゃないっ」
「今夜とは言ってないんだけどな」
 苦笑した景が、そっとざくろの唇をついばむ。不意打ちに身をすくめたざくろに、景は
ほほえみかけた。
「はい、続き。これでいい?」
「……っ」
 とうとうざくろの瞳が夜目にも潤んだ。きゅっと唇を引き結んだ彼女は、景の胸に額を
すりつけるようにして顔を埋める。
「意地悪しないでってば!」

250:景×ざくろ 三
11/02/25 23:13:47 mj22GOom
「どちらかというと、意地悪されてるのは僕じゃないかな、これ」
 寝間着のざくろの後ろ襟から、するりと景が指を滑り込ませる。白い肌の上を滑らせる
ようにして肩に触れると、背中に回ったざくろの腕に力がこもった。
「どうしてほしいの?」
 再び景が問いかける。しばらく押し黙っていたざくろだったが、意を決したようにこく
んと喉を鳴らす。
「―アンタの、ことだけ……考えさせて……っ」
「どうやって?」
「それくらい自分で考えなさいよ!」
「そう? それなら、今の状態でも十分できるよね」
 そう言って華奢な身体を抱きすくめる景に、ざくろが慌てる。
「だ、だから……、その、いつもみたいに」
「ん?」
 ほら言ってごらん、とばかりに笑みの混じった声で問い返され、ざくろは景の背中に回
した手で軽く彼を殴りつけた。
「言えるわけないじゃない馬鹿!」
「まあ、ざくろくんだしね」
「何よ余裕ぶって! いつものヘタレはどこに忘れてきてるの!?」
「余裕なんてないけどなぁ」
 くすくす笑いながら、景が自身の胸からやんわりとざくろを引き離す。いまだ床の上に
膝立ちしていた彼女を寝台の上に引き上げた景は彼の前に少女を座らせ、前髪を避けた額
に、頬に、鼻に、唇を落としていく。
「―声は、なるべく我慢するんだよ?」
 こくりと頷いたざくろが目を閉じる。薄く開いた唇に唇を重ねると、どこか安堵したよ
うに景に身体を預けてくる少女を抱き寄せながら、景は重ねた唇の角度を少し変えた。
 舌先でつついて促すと、おそるおそるざくろからも応えがある。舌を絡め、唇を吸いな
がら、寝間着の袷に手を差し込んで上身頃をはだけさせる。
 こぼれでた柔らかな丸みをてのひらで包み込むと、ぴくりとざくろの肩が跳ねた。すで
に存在を主張している先端を指の間で挟むようにしながら、あるかなしかの力で動かすと、
唇を重ねたままのざくろが喉の奥でくぐもった声を上げた。
「声は我慢」
 まだ唇を触れあわせたまま短くそう告げられたざくろが、身体をこわばらせた。
「……口、離すよ? ちゃんと我慢してね」

251:景×ざくろ 四
11/02/25 23:14:46 mj22GOom
 要求とはうらはらに、景の動きは次第に熱を帯び、激しくなっていく。顎から鎖骨にか
けてを舌先でなぞると、ざくろがとっさに自分の唇をてのひらで押さえた。必死で噛み殺
しているらしいが、その分くぐもった呼吸の音が景の耳に届く。
 彼女自身は小さいと気にしているらしいが、十分に指が埋まるその柔らかさを堪能する
ように、景の手が動く。尖端を口に含み、舌先で転がすように愛撫する。
「ッあ……!」
 堪えきれずにこぼれた声に、ざくろがうろたえる。胸に埋めていた顔を上げ、不安に揺
れる瞳をのぞき込むんだ景は、どうする、と小首をかしげた。
「我慢できないなら、やめとく?」
 ふるふる、と少女が首を振るにつれて、黒髪がさらさらと音を立てる。
「これくらい、我慢、で……っ!」
 強がってうそぶく少女を遮るように、いつの間にか忍び込んでいた景の指が彼女の脚を
舐めるように動く。膝からふとももへ、そして付け根へと動いた指は、すでに潤んでいる
箇所の寸前で引き返してしまう。
「っや……!」
 抗議の声を上げるざくろの唇に、景は人差し指を押し当てた。とたんにざくろが泣き出
しそうな顔でぐっと押し黙る。
 脚の内側を撫で上げられては膝頭のほうへと戻っていく。焦らすような愛撫の一方で、
景の唇はざくろの弱い動きで白いふくらみを蹂躙する。
 ちゅ、と音を立てて吸い立てていた乳首から唇を離した景は、責めるようにじっと彼を
見つめているざくろに笑みかけた。
「これくらい我慢できるんだろう?」
 囁いて、景はゆっくりとざくろを寝台に横たわらせて覆い被さった。
 ざくろの膝を畳ませるようにして脚を広げさせると、先ほどまでの動きを唇でなぞる。
初めの頃こそ汚い恥ずかしいと抵抗していた彼女も、今では与えられる快楽を受け入れ堪
えるのに必死だ。
 片手の指の数ほど寸前で引き返したところで、ざくろがとうとう降参の泣き声を上げた。
「お……おねが、い、そこぉ……っ」
「ここ?」
 熱くぬかるんだ箇所を、鳥の羽でくすぐるように景が触れる。びくりと背中をはねさせ
た少女は、それでも必死に唇を引き結んでいた。
「もっと、かな?」
 こくこくとざくろがうなずく。つぷりと中指を飲み込まされ、てのひらで敏感な尖りを
揉むように刺激されると、ざくろはくぐもった悲鳴を飲み込もうと両手を口に押し当てた。

252:景×ざくろ 五
11/02/25 23:15:17 mj22GOom
「んっ! ……っふ、んむぅ……!」
 それでも押しとどめきれない呼吸音がもれる。狭い室内にそれが響く度に、怯えたよう
にざくろは景を見上げた。大丈夫だよ、と言いきかせるように景は口元を押さえている手
の甲にそっと口づけた。
 声を聞きつけられて見つかることよりも、この行為を打ち切られてしまうことを少女が
怖がっているのを、景は知っている。
 誰よりも近い所で互いを感じられる温もりを、与え合う悦楽を、欲しいのになかなか素
直に欲しいと言えないざくろだ。住居と職場が同一である集団生活な上、勤務時間が不規
則な二人の生活では、こういった機会もそうそうはない。
 だから、少女は必死ですがりつく。やめないでと、我慢するからと視線で訴えてくるざ
くろを愛おしく見つめ、景は柔らかな耳を唇ではんだ。
「……入れてもいい?」
 小さく息を呑んだざくろが、ゆるゆると頷いて力を抜く。必死で押し殺していたからか、
熱く籠もった吐息をこぼしている唇を柔らかく吸い上げて、景は自身をざくろに押し当て
た。
 未だ慣れない様子で、それでも彼を全身で受け入れようとざくろの腕が景の首の後ろに
回る。汗ばんだ肌がひたりと吸い付く感触を心地よく感じながら、彼は少女の最奥を突き
上げた。
 声をこらえたいのか、ざくろの唇が景の唇を求めてがむしゃらに押し当ててくる。煮え
てくる思考にまかせて無茶苦茶に貪る。互いの熱に煽られて、互いをきつく抱きしめなが
ら景がざくろの中で果てるまで、ただ荒い息が月明かりに照らされた室内にたゆたった。


 実は景の隣室は無言の打ち合わせのうちに留守であり、ざくろの隣室に人が増えている
ことは、内緒にしておこうと決意を新たにしながら、腕の中で寝息をたてている少女の涙
のにじんだ目尻に景は唇を寄せた。

253:名無しさん@ピンキー
11/02/25 23:17:20 mj22GOom
昨日このスレに出会って、勢いで書いたものなのでぬるめですみません
このスレが萌えであふれかえることを願って
お粗末様でした!

254:名無しさん@ピンキー
11/02/26 00:16:17 +dvh4ENN
ご馳走様・・・

255:名無しさん@ピンキー
11/02/26 13:00:20.65 ZgI3SLd5
>>253
GJ
久しぶりに良いもの見れました
総角が微妙にSっぽいのがいいw

256:名無しさん@ピンキー
11/03/10 07:51:21.66 6vikFttd
保守

257:名無しさん@ピンキー
11/03/13 04:29:45.02 TWso6Uyb
地震でざくろの漫画がぐちゃぐちゃになっちゃったよう…

258:名無しさん@ピンキー
11/03/24 20:29:01.33 8gK99dUK
保守

259:名無しさん@ピンキー
11/03/24 21:19:26.20 G7jiSL3n
>>253
遅くなったけどGJ!
余裕のある総角と懸命なざくろ、いいな
きゅんきゅんした。
良ければまた書いてください。

ノマカプもいいけど、たとえば総角と薄蛍とか、利劍とざくろとかも読んでみたいと言ってみる。

260:名無しさん@ピンキー
11/03/26 21:47:52.88 qb+7ZtYG

それは普通にノーマルカップルというんでないはかね


261:名無しさん@ピンキー
11/03/27 02:49:15.37 OnGE1Sxa
別コンビと言いたかったんかな

262:名無しさん@ピンキー
11/04/01 20:10:31.31 F9/pbXpd
原作者のついったーで制転換した双子と丸竜が!!
だれかあの設定で書いてくれないかな―。

263:名無しさん@ピンキー
11/04/02 00:39:31.97 hLTDsn/O
他の二組も逆転イラスト上がったよ

264:名無しさん@ピンキー
11/04/03 17:10:02.96 eMdaZary
ざく郎くんはあげまき子さんに凄いことしてそうだな

265:名無しさん@ピンキー
11/04/04 00:15:23.00 xXuAxP4q
あげまき子さんかわいすぎるwww

266:名無しさん@ピンキー
11/04/10 19:41:16.12 xdN2Sz/Q
保守

267:名無しさん@ピンキー
11/04/10 20:39:30.71 zLo1L9UL
ざく郎はドSに違いない
双子(男)は変態に違いない

268:名無しさん@ピンキー
11/04/28 22:42:34.69 sM5WInPF
保守

269:名無しさん@ピンキー
11/05/07 13:26:23.68 o0Exo91s
保守

270:名無しさん@ピンキー
11/05/10 03:59:52.27 KVGp0duI
DVD6巻の初回絵がなんかエロい

271:名無しさん@ピンキー
11/05/22 07:23:02.93 kS1kAIvm
保守

272:名無しさん@ピンキー
11/06/02 19:55:25.51 qoJVFzdl
保守

273:名無しさん@自治スレで設定変更議論中
11/06/12 07:31:03.22 MElq+9jN
保守

274:名無しさん@自治スレで設定変更議論中
11/06/23 21:19:17.49 4nf+w3IH
保守

275:名無しさん@ピンキー
11/07/05 19:31:59.48 eDtzxcwr
保守

276:名無しさん@ピンキー
11/07/14 19:53:16.48 g05aslj+
保守

277:名無しさん@ピンキー
11/07/22 21:50:14.66 Xs9rwjeu
保守

278:名無しさん@ピンキー
11/08/04 07:59:59.64 xnQyjV0u
ほしゅ

279:名無しさん@ピンキー
11/08/27 19:47:01.02 +zTW88qP
保守

280:名無しさん@ピンキー
11/09/11 18:40:39.26 sK08vuY+
今更ながらドはまりしてしまった。
キャラ板がどこにあるかわからなかったので投下させてもらいます。

・エロなし
・利すす
・2レスくらい

ここエロパロだからがんばってエロまで持ってきたい…!

281:利すす 縁側にて
11/09/11 18:42:39.66 sK08vuY+
昔からどうも人と関わるのは苦手だった。
外を歩けば軽蔑を含んだ視線に晒され、
五感は知りたいこと以上に感じとってしまう。
それに何より触れるだけでー


「薄蛍」

「利劍様」
「そのままだと風邪を引いてしまう」
確かにざくろと風呂上がりに別れてからどれ程の時間物思いに耽っていたのだろうか?
秋に代わる空気が火照った体に心地良くて涼んでいたものの
いつの間にか髪も指先も大分冷えてしまっていた。
「ごめんなさい」
「謝ることはない。部屋まで送ろう」
そう言って手を差し出される。
「ありがとう、ございます…」

そして、手と手が触れる。

282:利すす 縁側にて
11/09/11 18:43:55.19 sK08vuY+


「不思議」
半妖の私を恐れず
心が読めると知っていても体に触れて下さって。
私に心を配ってー
…下さるのは触れなくてもわかっているけれど。
あなたの全てが私に訴えかけているから。
今も、何時も。


そして、手から伝わってくる疑問の言葉に答える。
「ここに、こうして、いることが」
なんだか気恥ずかしくて頬が染まってしまったことには気づかれてしまっただろうか?
気づかれてしまったんだろうな。
あなたの口元がふっと緩んだから。
「やはり冷えてしまっているな」
私を包みこむ大きな手。
幾重にも折り重なって伝わる感情に私はさらに頬を染め
二人で歩き出す。



夜はまだ長い。

283:利すす 部屋の前
11/09/11 20:48:57.96 sK08vuY+
「ありがとうございます」
自分の部屋の前でふわりと微笑む薄蛍を見て、こちらの心も綻ぶ。
妖人省に来てからまだ幾許かの月日した経ていないというのに
口元が緩む回数が増えた。

薄蛍の言葉を借りるとすると「不思議」なのだろうな。

元々口数の少ない所にこの体格、この顔つき。
初めて会った時には薄蛍を怯えさせてしまったが、
今はこうして隣で微笑んでくれている。

多分、自分と薄蛍は似ているのだ。
あまり誰かと関わるのが上手くないという点で。
…あの妖刀騒ぎの時に
「厭でしょう?こんな力を持つ相手に触れるのは…」
と問いかけられたが、言葉に出すのが上手くない自分には、ありがたいと思ってしまった程だ。
気持ちを上手く伝えられないから、読み取ってくれると助かる、と。


284:利すす 部屋の前
11/09/11 20:54:33.03 sK08vuY+
ただ、今は薄蛍に触れるのに躊躇う瞬間がある。
薄蛍を気遣う心の奥底に
薄蛍に対する熱く汚い感情を抱いている時。
「人の心は幾重にも折り重なっているから、物ほど確かには解らない」
ならばどれだけ感情を折り重ねれば、彼女にこの激情を読み取られることがなくなるのか。

薄蛍に触れるのを拒否すればきっと彼女は傷つき、自分を責めるだろう。
ただ、この想いを読み取られれば彼女は困惑し、自分を軽蔑するだろう。

…では軽蔑される方が良いか。




「あ、あの…利劍様…」
怖ず怖ずと薄蛍に声を掛けられて初めて自分の失態に気がついた。
自分の愚かさに怒りさえ覚える。
そうだ、縁側からずっと手を…!


刹那、何かを決意したかの様に
「りっ利劍様っ!」
頬どころか顔全体が朱に染まった薄蛍に
「私、もう少し利劍様とお話が…っ!」
と自分を見上げながら言われたから

自分も言葉に出さなくてはいけないな。

「…俺の部屋でいいか?」

手を握りしめながらこくこくと頷く薄蛍の頭を撫でて
また歩き始める。





今夜は月が奇麗だ。

285:名無しさん@ピンキー
11/09/11 20:56:40.46 sK08vuY+
2どころか4レス消費して申し訳ありませんでした。
この流れだったら次はエロに行ける!

286:名無しさん@ピンキー
11/09/11 22:50:20.86 jj+S82Fx
わーい!楽しみに待ってる!

287:名無しさん@ピンキー
11/09/11 23:19:53.33 ySZSJPo/
おおお投下GJ!!
続き待ってる

288:名無しさん@ピンキー
11/09/18 02:33:45.63 ebVPurhM
続き楽しみにしてる!

289:名無しさん@ピンキー
11/09/18 15:52:12.37 0828Ha5J
紫煙

290:名無しさん@ピンキー
11/09/18 17:16:07.31 YoIuYCP/
281の続きです。

・利すす
・本番前まで

なかなか進まないので、最後まで辿り着ける様
決意を込めて投下します。
もしもしなので改行注意です。

291:利すす 部屋の中
11/09/18 17:19:36.23 YoIuYCP/
私はしたない…という小さな呟きが部屋に溶けた。
暗闇にランプが灯り、物のない殺風景な部屋が陽の下の様に明るくなる。
片付け等で何度も足を踏み入れてきた部屋のはずなのに落ち着かないわ
と辺りを見回しながら薄蛍は思い、片手でそっと頬を抑える。


正直に言うと、少し驚いた。
先程雪崩の如く押し寄せてきた、大輪の赤い花の様な、炎の様な感情。
全てを読み取る事は難しいが、あれ程のものであれば感じる事ができても良さそうなものなのに。




「あ」
二人を結んでいた手が離れる。
寝台が鳴る音と指先から離れた熱に意識が戻る。
ぼんやりとしているうちに、薄蛍は寝台に座らされ
利劍は向かいの椅子に座った様だった。



「薄蛍」
「はい!」
「怯えさせて…すまない」
耳が垂れ下がっていたから、と加えて利劍は薄蛍を見つめた。
自分が声を掛けて驚いたのだろうか、部屋に入れてからしゅんとなった耳が元気を取り戻したものの
間を置かず垂れ下がってゆく。
「そんな!怯えてなんてないんです」

「ただ少し驚いただけ…」

節目がちで恥じらいながら呟かれた言葉に、利劍の中で張り詰めていた緊張がため息として現れる。
感情を露わにしたことで嫌悪されるかと予想していたのだが。
目の前に座る姿が愛しくて仕方なくなり、頭と耳をさすると
乾ききっていない髪が指に絡んだ。
薄蛍の耳がぴんと立つ。

292:利すす 部屋の中
11/09/18 17:24:57.81 YoIuYCP/
「俺は…狡い」
「…なぜ?」
「この通り、言葉に出すのは上手くない。…だからお前の力に頼っている面がある。」
こうやって向かいあっている今も、頭から手を離せずにいる事に少し後ろめたさを感じる。

「お前は声に出さなければならないのにな…
俺が読み取って遣れれば良いのだが」

まだ足りない。
けれど言葉ではどう伝えて良いのかもわからない。
薄蛍の頭に置いた手のひらに知らず知らず力が入っていることに気付き
利劍は己の愚かさや卑怯さに怒りを覚えた。


「…うれしい
私の力が利劍様の役にたっているのが嬉しいから」

怒らないで下さい。

鼻を啜る音と共に発された言葉。
浴衣にぱたぱたと落ちる大粒の雫。
薄蛍はよく泣くな、と思うと同時に
利劍は目の前の華奢な体を抱きしめていた。


ぐ、と骨が軋む
薄蛍は一瞬何が起きたのかわからず
でも利劍の息が耳にかかり、厚い胸板に受け止められている事に気がつき、
胸が甘く切なく締め付けられて
茶がかかった瞳から益々涙が流れていく。
「利劍さまぁ…」
そして浴衣に、愛しい人の名と水分が吸われていく。

日々の鍛錬で乾いた肌と、骨太で、けれど繊細な動きをする手のひらで顔を包み込まれ
少し湿った唇が目の端にそっと置かれ、雫を吸われる。
その慣れない感覚に薄蛍は驚き、涙は流れるのを止めた。



そして、利劍は自身の唇を薄蛍のそれまで滑らした。




長いのか短いのか、どのくらいの時間をその様に過ごしていたのか当人達でもわからない。
ただ、離れるのが名残惜しくて。


「…怖いか?」
薄蛍の体に利劍の言葉が響く。
それはたった一言だったけれど、ひどく甘い声で。
「いいえ。利劍様は…私に怖い思いなどさせないと、知っていますから」
ううん、違う
「私、利劍様と一緒だったら怖い事なんてないんです」
薄蛍は自分の言葉に思わずふふっと笑いながらそう伝えると
目の前にいる目を細めた愛しい人に、再度体を抱きしめられる。
もう涙は出ない。


293:利すす 部屋の中
11/09/18 17:29:23.95 YoIuYCP/
不思議。
こんなにも触れているのに感情が全然わからない。
これは私が混乱してるから?利劍様が混乱してるから?
ただ、ふわふわして暖かくて幸せな気持ちでいられるから
心が読めなくても何でもかまわない─
そう思うと自らの腕を利劍の背中に回した。

とさり、と横たえられると在るべきところに収まったかのように再び唇が触れ合う。
何度も何度も角度を変えて
啄まれて唇を開かれて
いつの間にか侵入している利劍の舌に、口内を丸く攻められ歯を辿られ、舌を絡め吸われた頃には
もう薄蛍は今まで体験したことのない感覚に、体の力が入らなくなっていた。

「ふ…っはぁぁ」
慣れない息苦しさに頬を染めながら荒く呼吸をする薄蛍を、利劍に気遣う余裕はない。
それどころか薄蛍のそんな姿こそが、利劍の余裕を奪っていく。
利劍は薄蛍の頬に手をあてると、不自然な感覚に思わず呟いた。
「あぁ、お前の耳はここにあるのだったな」
そう、黒い獣の耳を指先で弄る。
人間に在るべき箇所はやわらかな産毛に覆われていて、半妖ならではの頭の上でひょこひょこと動く狐の耳。
思わず唇で加えてみる。

「っやぁ…みみぃ…っ」
触れる度跳ねる体がかわいらしく、ついつい意地悪をしてしまう。


その心が薄蛍にも伝わってしまったのだろうか
軟骨に感じる歯の形だとか、耳元で聞こえる水音だとかに翻弄されていた薄蛍から
「利劍様の意地悪…」などと舌っ足らずな声が聞こえてきたから
「まだまだだろう?」
と耳元で囁いてしまった。

294:利すす 部屋の中
11/09/18 17:36:20.67 YoIuYCP/
首元をなぞられる指が唇に、そして舌へと変化していく。
しゅるりと帯を外され、胸元が開かれる。
普段着に比べると浴衣など簡単に脱ぐ事ができるものだから、
薄蛍の鎖骨に利劍が顔を埋めている時には、二人ともそんな姿になっていた。
がっしりとした体躯に詰まった筋肉、日に焼けた肌
首をくすぐる刈りそろえられた髪にもう何も考えられなくって、薄蛍は利劍の首に手を回して体を寄せた。

その姿から汲み取れる感情は
「おねだり」
その体勢になったことで、利劍の首筋にも薄蛍の熱く漏れる吐息がかかる。
その状況は利劍の理性を奪うには充分なもので。

利劍の指が胸の突起に触れた。
「ぅぁ…!」
と自らに流れた電流と、発した獣じみた声に薄蛍は泣きたくなった。
それがどういう種の涙なのかを考える事はできなかったが。
膨らみのない自分の胸。
それが利劍の手によってやわやわと形を変え、舌で転がされてゆく。
降り注ぐ快感にいやいやと頭を振ると、額に髪が張り付いた。
それでも利劍が胸元から離れる事はない。



ここから逃げなければ、どうにかなってしまう。

薄蛍は溶けた頭でそう考え、のし掛かる身体の下で、もぞもぞと動くと
利劍の肩に手をかけた。
途端、薄蛍の心が軋む。

手の下にあるのは、拐われた自分の所為で作った刀傷だった。
妖力を注いで治療にあたり、それから日も経ってはいたが、きっと一生消えることはないだろう深い傷。
ただ、気づいてしまったからには目をそらす訳にもいかない。

最初は折れそうな指で撫で、しばらくすると舌でちろちろと舐めた。
消えなくとも、癒やしたい。
その一心で舌を滑らす。


薄蛍の首筋に溺れていた利劍は、肩口にくすぐったい感覚を覚え、ふと肩を見やる。
そこには必死に自身の肩を撫で、唇を滑らしている薄蛍がいた。
…何を考えているのかはわかったが

「薄蛍…そうしても傷は消えない」
「あ…」
「お前が無事なら良い。…だが…」
ありがとう

本当に愛しくて、利劍は唇同士を触れあわせ、髪を指で梳き、首から背中の窪みへと指を滑らせた瞬間。


「ゃぁぁあぁ…っ」
もの思いに沈んでいた間も体は高いところに上り詰めていて
新しく加えられた刺激に耐えられる事ができず
薄蛍の意識はふつりと途切れた。

295:利すす 部屋の中
11/09/18 17:38:25.94 YoIuYCP/


ここまで。
拙いですがやっぱり最後まで連れて行ってあげたいので
またこちらをお借りします。

296:名無しさん@ピンキー
11/09/18 17:41:32.14 ebVPurhM
おつです!楽しみにしてる!

297:名無しさん@ピンキー
11/09/19 03:20:01.27 fKvC8t3+
ありがとうそしてありがとう!

298:281の人
11/09/19 18:05:29.06 uUQMIFk4
意外にするすると書けたから投下
これで最後です。

・利すす
・終わりまで
・大したことないのに長い

お借りします

299:利すす 寝台の上で
11/09/19 18:07:14.96 uUQMIFk4
真っ白な雪の中に薄蛍は立っていた。
しんと静かな雪原。
足音も、息も声も雪に吸われていってしまう。
しかし、不思議と不安ではなかった。
寂寥感は皆無であったし、何よりも雪原なのに暖かく感じる。

これは利劍様の心の中だ。

何故だか強い確信を持って薄蛍は駆ける。
遠くに、雪を被った何かが見える。
どうやら植物の様だ。
近づき、ぽすぽすと雪を払い見れば、葉と実を残した南天。
あぁ、この実が先程の「秘めている感情」の─…



ぼんやりと意識が戻り、霞んだ瞳に眉根を寄せた人物が映る。
伝わる不安に平気、と応えたくて頬に手を伸ばした。
「薄蛍…」
すまなかったな
と流れてくる気持ち。
荒い呼吸と湿った肌が、自分が意識を手放してから余り時が経っていない事を教えてくれていた。
幾許もない時間、どれほど心配をかけたのだろう。
同時に、自分の淫らさに血が逆流しそうになる。
「薄蛍…っ」
何かを確かめるように名を呼ばれ、抱きとめられながら張り付いた髪をかき分けられたなら
そんな自分の思いも吹き飛んで、溶けた様に抱きついてしまう。

「りけん、様ぁ」
「…無理をさせてしまったな」
そう言うと布で汗を拭い、くしゃくしゃになった浴衣を肩にかけられる。



言わない。
私だけ言葉にしなければいけないなんて、狡いんでしょう?
私を大切にしてくれるあまりに少し臆病な貴方から
伝わってくる言葉は聞こえない振りをして
俯きながら

ぎゅっ

と逞しい手を握る。
もう、与えられるだけなのは嫌だ。
自分の行為がどれほどはしたないものだとしても─
きっと利劍様は傍にいて下さると信じて。


300:利すす 寝台の上で
11/09/19 18:09:11.87 uUQMIFk4
ほんの少し時が過ぎた。
勇気を出してとった行動に何の反応も得られず、不安に思い見上げてみたら
そこには狐につままれた様な利劍の顔があった。
あぁ、私はどうしたら良いの?
泣きそうになりながらゆっくりと瞬きをして、もう一度目の前の顔を見たときには
そこには半妖の自分よりも獣の目をした人間がいた。


途端、呼吸が出来なくなる。
唇を吸われ、絡め取られて貪られて。
口内で水音が響く。
再び背中の窪みに指を這わされ、おとがいごと後ろに反ってしまうと
糊で貼りついてしまったかの様に利劍の唇も着いてきて薄蛍の吐息も言葉も、利剣の口に吐き出されていった。

背中を執拗に責められ、その度にくぐもった声を吐き出していた薄蛍の唇が漸く解放された。
息苦しさに生理的に出た薄蛍の涙を利劍は指で拭い取り、かと思うと華奢な鎖骨を唇で辿り出す。
吸われすぎて少しぽってりとした薄蛍の唇からは
「や…そ、っぁ…っ」だとか
「ひぁっ…んっ」だとか
甘い嬌声が零れ出ているが
それは利劍の耳には届かない。

301:利すす 寝台の上で
11/09/19 18:10:17.08 uUQMIFk4
節ばった指が、背中、胸、そして腰へと何度も往復する。
もはや意識がどこかに流れ出ていってしまったような薄蛍は
その度に高い声を出して鳴く。
そんな状態であったから、薄蛍の足を開かせるのはいとも容易い事だった。

閉じられた口は撫でれば蜜を溢れ出させ
侵入者を簡単に受け入れる。
ただ、生きてきた間に経験した事のない、自分の中で何かが蠢く感覚に
薄蛍の意識は幾らかはっきりとし
「やっぱり…はしたない…」と力なく抵抗した。
利劍は口元を緩ませると
薄蛍の髪を撫でて、再びぼんやりとした世界に連れて行く。
節ばった指が、背中、胸、そして腰へと何度も往復する。
もはや意識がどこかに流れ出ていってしまったような薄蛍は
その度に高い声を出して鳴く。
そんな状態であったから、薄蛍の足を開かせるのはいとも容易い事だった。

閉じられた口は撫でれば蜜を溢れ出させ
侵入者を簡単に受け入れる。
ただ、生きてきた間に経験した事のない、自分の中で何かが蠢く感覚に
薄蛍の意識は幾らかはっきりとし
「やっぱり…はしたない…」と力なく抵抗した。
利劍は口元を緩ませると
薄蛍の髪を撫でて、再びぼんやりとした世界に連れて行く。

302:利すす 寝台の上で
11/09/19 18:12:51.00 uUQMIFk4
薄蛍の焦点の定まらない目が、いつもの薄蛍ではない事を証明してはいたが
それでもこの状況に戸惑いを隠せない。
きっかけを作ったのは己の所為だが…
世辞ではなく、薄蛍の白魚の様に美しい指が醜い欲望に絡みついているこの状況に。
白魚が泳ぐ度にその動きに翻弄されてしまう。
喜びと、ほんの少しの後悔。


「…っ薄蛍」
名を呼んで抱きしめても目の前の瞳はまだ焦点が合わなくて
それでも沢山の光が煌めいているから
これだけは言葉に出さなければならない。
「お前が欲しい」
と。






「…はい」
意識が戻ったのか戻らないのか
許可が降りてしまえばそれはもうわからない。
何せ鉄壁の様な理性は既に薄蛍によって融かされているのだから。

きつく抱きしめてから欲望を埋めていく。

細い体でそれが大きな負担となることは、想像に難くない。
なるべく痛くないように少しずつ腰を進めて行く。
しかし、痛いものは痛いのだろう。
腕の中で息をのみ、歯を食いしばって身を固くする薄蛍。
でも、口元だけは無理やり笑みの形を作って見せられたから、このまま進める決意をした。
常の利劍ならこのまま引いていただろうが、
ここにいるのは常の利劍でも薄蛍でもない。

303:利すす 寝台の上で
11/09/19 18:14:55.58 uUQMIFk4
利劍は薄蛍の唇に自らの肩を押し付け、髪と背中を撫でながら
そのまま一気に奥へと侵入していった。
「─ひっ──」
という薄蛍の声にならない悲鳴を聞いて胸が痛む。
薄蛍の犬歯に肩を食われてしまったが相手の痛みに比べれば気にすることもない程度の痛みだろう。
そうしてそのままの姿勢で、子どもをあやす様に抱きしめ続けた。



薄蛍は痛みが若干引いてきた頃、自らの口の中にある鉄の味に違和感を覚えた。
こじ開けられる辛さ、突き破られる衝撃、まだ中心がじくじくと痛むが幾分落ち着いた。
しかし口内は全く痛くない。
利劍の顔を見たいと自らの顔を上げると肩に二つの傷が現れた。
すぐに血が珠のようになる様は傷の深さを物語っている。
眉が下がっているのは自分でもわかっているが、とりあえず治療をしなければと慌てていると
ぽん
と頭に手を置かれて口づけられる。

俺の痛みはお前に比べるべくもないし、傷が治らないのならば、それはそれで本望だ。

確かに伝わるその感情に、薄蛍は体の力を抜いて愛しい人の胸にすっぽりと収まった。

304:利すす 寝台の上で
11/09/19 18:16:47.14 uUQMIFk4
痛みを感じる体でも、自分の中心にあるものは意識せざるを得なかった。
なにしろとても熱い。
薄蛍は恥ずかしくなって身じろぐ。
そうすると困るのは利劍だ。
きつく自分を受けとめる薄蛍の中は、本人の様に優しく繊細に動き
それだけでも信じられないほどの刺激なのだが、身動きをとられるとさらに刺激が高まる。

「─っ薄蛍っ」
いつになく語気の強い利劍の言葉に、薄蛍は身を固くする。
「…あ…」
そして薄蛍からふふっと笑みが零れた。
─かわいい
目の前の男性とは似ても似つかない言葉に、笑いが止められない。

「利劍様っ」
くふくふと笑いながら笑顔を見せる女と、苦虫を噛み潰した様な顔を見せる男。
そして女は意地悪されたお返しに、と耳元で囁く。
「だいすき、です」



緩やかに腰が動き始める。
突き上げる度蠢き、きつく形を変えながら優しく受け止められる。
まだ体は痛むだろうに「大丈夫ですから」と微笑まれれば
自分の欲望を優先してしまった。
つくづく俺は薄蛍に甘えてしまっているな…
その意識もじゅくじゅくと鳴る水音と肌の重なる音で遠くに追いやられてしまう。
そして、きゅうと薄蛍の中も、自分にしがみつく腕の力も強くなってきた頃
二人で抱き合って


そして部屋は静かになった。

305:利すす おわりに
11/09/19 18:18:19.41 uUQMIFk4
「いたたたた…」


気づくと薄蛍は自室にいた。
体もさっぱりしているし、浴衣も着崩れることなく布団に入っていた。
だから、昨日の事を証明するのは様々な所に感じる体の痛みだけ。

とりあえず体が動かなかったものだから、体調を崩したことにして一日お休みを頂くことにした。
ざくろと雪洞、鬼灯、櫛松にまで「誰よりも家事をしてるんだから、少し休んでいい」
と言われてしまったのが心苦しい。

だから布団の中に入って大人しくしているのだが、そうしていると考えてしまうのは昨日のことで
反射的に顔が赤くなってしまい、慌てて布団の中に逃げ込んだ。

桐と桜が襖の外で走る音がする。
それともう一つ、とても耳慣れている足音。
「ねーぇ、薄蛍のお見舞いしてもいいー?」
「駄目だ。風邪が移ったら薄蛍が悲しむだろう?」
だからもう少し良くなってからだ
という会話が聞こえてきて、益々布団から出づらくなった。
「はーい!」と元気に離れていく二つの足音。



そしてそっと開く襖。
枕元で止まり、何かを床に置く音がする。
ちゃぷんといったから、恐らく水を持ってきてくれたのだろう。

「薄蛍」

「…すまなかったな」

そうしてぽんと布団を叩いて立つ音がして、恥ずかしいけど寂しくて。
そろそろと布団から顔を出した。


「起きてたのか」
「…はぃ」
「何か食べるものを持ってこようか」
「大丈夫…です」
では水を、湯呑みにと水を注がれて差し出された。

なんで利劍様はこんなにも普通なのだろう
やはり夢だったのかしら

と湯呑みを取る際触れた手から
色々な謝りの言葉と同時に、まだ雪に隠れきっていない南天の実が沢山見えて

早くなった動悸を落ち着かせるために一気に水を飲んだ。

306:281の人
11/09/19 18:22:26.43 uUQMIFk4

終わりです。
人少なくて寂しいから、もっと色々な人が書いたの読みたいなー


最後に、みんな南天の花言葉を調べてきゅんきゅんするといいよ!

307:名無しさん@ピンキー
11/09/19 18:27:08.05 uUQMIFk4
わああ>>301ちがう!差し替え


節ばった指が、背中、胸、そして腰へと何度も往復する。
もはや意識がどこかに流れ出ていってしまったような薄蛍は
その度に高い声を出して鳴く。
そんな状態であったから、薄蛍の足を開かせるのはいとも容易い事だった。

閉じられた口は撫でれば蜜を溢れ出させ
侵入者を簡単に受け入れる。
ただ、生きてきた間に経験した事のない、自分の中で何かが蠢く感覚に
薄蛍の意識は幾らかはっきりとし
「やっぱり…はしたない…」と力なく抵抗した。
利劍は口元を緩ませると
薄蛍の髪を撫でて、再びぼんやりとした世界に連れて行く。
…腰が指を追ってしまっていることは、秘密にしておこう
そう決めて、侵入者の数を増やした。



再度ぼんやりとした世界に沈み込まされた薄蛍も、自らの腹に当たるものに何とは無しに気づいていた。
それがひどく異質なものに感じて。
気になるから、とりあえず触れてみる。
そうすると目の前の身体が跳ねた。
蕩けた頭では、それがどういう行為なのか全くわからない。
…なんだかおもしろい
さすったり弄ったりすると益々熱を帯びるし、体が跳ねるものだから
新しい玩具で遊ぶように薄蛍は暫くそれと戯れた。

308:名無しさん@ピンキー
11/09/20 18:39:16.22 uF982rwI
ひさしぶりの投下だー!
ありがとう!GJGJ!薄蛍可愛いなぁ…。

309:名無しさん@ピンキー
11/09/20 23:12:09.88 wGEAoRin
GJでした!
おなかいっぱいになったぜ

310:名無しさん@ピンキー
11/09/27 18:52:48.66 01WuiGnV
>>281
乙乙乙!!!

311:名無しさん@ピンキー
11/10/14 00:27:16.44 kWZBlVmc
保守

312:名無しさん@ピンキー
11/10/26 11:42:01.61 Ub+6BiuN
保守

313:名無しさん@ピンキー
11/12/03 19:37:46.62 vjKuJ+Xy
保守

314:名無しさん@ピンキー
11/12/21 19:47:38.31 RqHDRtxB
保守

315:名無しさん@ピンキー
12/01/06 20:13:56.30 6pbupYoT
保守

316:名無しさん@ピンキー
12/01/22 09:25:53.72 UudF8/9/
保守

317:名無しさん@ピンキー
12/02/04 19:51:38.53 XIv2EPdQ
保守

318:名無しさん@ピンキー
12/02/16 21:15:40.72 maSynxur
保守

319:名無しさん@ピンキー
12/03/13 20:11:10.29 pEsqcL0V
保守

320:名無しさん@ピンキー
12/04/03 20:29:40.69 EuAoL9/v
保守

321:名無しさん@ピンキー
12/05/01 09:01:10.37 hnQqyOsF
保守

322:名無しさん@ピンキー
12/05/20 08:24:43.15 Ve4fgDx3
保守

323:名無しさん@ピンキー
12/06/30 13:01:12.00 PwBR/+hM
保守

324:名無しさん@ピンキー
12/07/07 01:43:39.40 54EQHADO
まだスレが残っていた事に感動した。
そんな>>281が再度利劍さん×薄蛍を投下。
またしてもエロ前まで。

7巻終わりくらいのイメージです。

325:名無しさん@ピンキー
12/07/07 01:44:39.87 54EQHADO
淡く輝く月を縁側に座って見上げながらふぅ、と薄蛍はため息をついた。
今日もまた眠れない。

昼間は「才色兼備な令嬢」を演じねばならず
─「エス」という不思議な慣習によって仲間と顔を合わせることも出来るから以前より心強くはなったし、琴や生け花が嫌いでないのは幸いであったが─
また、屋敷に戻れば大奥様による作法の躾があり、妖人だからと区別されないのはうれしいが心身に負担がないとは言えなかった。
【小さいお嬢様】方に無い者として扱われるのも、また堪えた。
女中と話をしてもそういった事は口に出すことができず、ましてや妖人に対する偏見も全く無くはない訳で。

またため息が一つ零れる。

折角、利劍様にお会い出来たのに取り乱して縋って泣いてしまった。
同じ屋敷にいるのにとても遠い所にいるみたいで。
道場にいたときは幸せだったのに、次に会えるのは何時になるかわからない。
嬉しかった逢瀬すらも今となっては切なくて、心の澱は溜まるばかり。


そんな中、遠くで鳴った床の音に息を呑む。

326:名無しさん@ピンキー
12/07/07 01:48:33.66 54EQHADO
「─あ」
ここ数日で気がついたのだが、薄蛍のあてがわれた客用の離れは遠くに家人の行き来する廊下が見える。
そこを稀に利劍が通るのが見えるのだ。
遠さも暗さも夜目が効く自分にはなんの問題もない。
大きな体躯の割に静かな歩みの音(これが聞こえるのも妖人ならではなのだが)を感じ、薄蛍は息を潜め目を凝らしてしまうのだった。


自分に言えた義理は全くないが、薄蛍は自分の感情をよく押し殺す。
お祖母様の躾は厳しい事で有名であるし、妹達が辛く当たっている事も知っている。(が自分が下手に動くと、反撃の術がない薄蛍にさらに…とも思い上手い方法を考え倦ねている訳で)
他にも抱えていることが山ほどあるだろうに、笑って言うのだ。
辛くはない、と。

きっと薄蛍は知らないだろう。
微笑む直前の瞳が憂いを帯びていることや耳がしおれていることが。
言葉と反する表情が刹那に現れること。
それもすぐに優しい笑みに紛れてしまい、結局自分が薄蛍に甘えてしまう。
今日もまたなんだかんだと外に連れ出され、帰宅したのは大分夜も更けてから。
気づいていながらも結局は言い訳をして、何もしてやれない自分に反吐が出る。

立ち止まって見上げた月は雲に隠れて朧気で、すすきが風に揺れる。
しゃらしゃらと鳴る音に紛れて一人呟く。
「薄蛍」と。


327:名無しさん@ピンキー
12/07/07 01:55:32.97 54EQHADO
「え?」
今、風の音に紛れて自分の名を呼ぶ声が聞こえた。
思い違いかもしれないけれど、それでもやはり嬉しい。
音をたてない様に袖口を目元にそっと遣り、利劍様の姿が見えなくなったらそろそろ床に就かなきゃ、なんて考えていると


明らかに目が合った。



その途端心臓が跳ね上がる。
なぜわかったの?と混乱している間に目が合った人間が庭石をじゃりじゃりと鳴らしながらこちらへ歩いて来る。
頭が働かないながらもどう言い訳しようか…などと頭をぐるぐるさせているといつの間にか目の前にいて

「どうかしたのか?」
そう尋ねる声がとてもやさしくて、言い訳がどこかに流れてしまって惚けてしまった私の頭をやさしく撫でてくれた。



気づいたのは完全に勘としか言い様がない。
何やら気配を感じると、暗がりに光る瞳。
今客室を使っているのは一人しかいない、と思うと同時に足がそちらに向かっていた。
近づくにつれて怯えた様な表情が窺える。

「どうかしたのか?」
そう尋ねるがこちらを見つめたまま動かなかったのでいつもの様に頭をなでる。
そうするとほっとした様な表情に変わり、やっと口を開いた。

「いえちょっと…月を見ていたんです」
「そうか」
と返したものの頭から滑らせた顔は随分と冷たくなっていて、月を見るにしてはあまりに長い時が経っていたことがわかる。
「眠れなかったのか?」
「いえ、まぁ」

本当に薄蛍は嘘をつくのが下手だ。
節目がちに言葉を紡ぐ姿を見ているのがいたたまれなくて、顔が見えないように胸元に寄せて抱きしめる。
「辛かったな……」
誂えた様にすっぽりと収まる細い体にぐっと力を込めると嗚咽が聞こえ始めた。胸元の着物がしっとりとしているから泣いているのだろう。
こういう時にかける言葉が見つからない己の気の効かなさが悔しいが、かと言って良い言葉も見つからず幼い子をあやす様に背中をさする。
そうして暫くすると、胸元は嗚咽からすやすやとした寝息に変わっていた。
目の端には涙が溜まっているが、ふわりとした寝顔。
優しい夢を見られます様に
そう願って、利劍は薄蛍を起こさぬようそっと体を抱き、床の中まで運んだのであった。

328:名無しさん@ピンキー
12/07/07 02:02:13.89 54EQHADO
翌日
薄蛍が人目を気にしながらぱたぱたと駆け寄ってきて
「申し訳ありませんでした……昨日は、いつの間にか寝てしまっていて」
「疲れていたのだろう」
「布団までつれていって下さったのは利劍様ですか?」
言えば恐縮するし、言わずとも伝わってしまうのであえて言わずに目の前の頭にぽんと手を置いた。
耳がしゅんとなっていたが遠くの足音を聞きつけた様で、何かを言いたそうにしながらも
「ありがとうございます」
とだけ残し足早に去っていった。




そして、この夜更けの逢瀬は暫く続く。
雨が降り、会わずに終わる日もあったが大抵皆が寝静まった頃に縁側で時を過ごした。
薄蛍が直ぐに眠たそうな様子を見せるので長い時間ではなかったが。


ある時は星をただ静かに眺めた。
一度自分にもたれかかりながら薄蛍は寝入ってしまった様で、起こさずに運ぶのもしっかりと握り締められている着物から指を一本ずつ解くのも難儀した。
次の日そう言って笑ったら、恐縮されると同時に「起こして下さってもよかったのに」と拗ねた様に言われてしまった。


またある時はゆるゆると話しをした。
口数の少ない彼女であるが、昼間は感情を抑えているせいか夜になると常よりも饒舌になった。
「起こして下さってもよかったのに。
─でも、誰かより先に眠れるって嬉しいですね」
利劍様には申し訳ないですけど、そう言ってふふっと笑った。
どうして、と問う前に
「昔はざくろ達と一緒に寝ていたんです。
お喋りしていてもいつの間にか皆寝ていて。
私はお布団の真ん中で寝ていたからこうやって空を見る為に動くこともできないし、時計の針の音も怖かったし、周りの寝息を聞くと焦ってしまうんですよ。
だからこうして、起きていてくれる人がいると安心するんです。」
そうして欠伸を一つ。

欠伸はこの密会の解散の合図だった。
おやすみ、と声を掛け合い部屋へと入る薄蛍を見送り、自身の部屋へと戻った。



数日後は静かな新月だった。
利劍が帰ってきたのはやはり人々が寝に入ってからしばらく経とうとする頃だった。
習慣になってしまった行動を変えることができず、庭石が鳴らない様に静かに歩を進めると彼女もやはり縁側にいた。

329:名無しさん@ピンキー
12/07/07 02:08:17.35 54EQHADO
ただ、何も気づいていない様子で星空を見上げながら膝を抱えている。
ひんやりとした外気に触れて若干血の気の引いた唇を結んで、ぼんやりと遠くを見つめる姿は夜の闇に吸い込まれてしまいそうだった。

「今日も、眠れないのか?」
声をかけるまで全く気づかなかったと見え、同時に体が冷えた事にも気づいたのか薄蛍は華奢な肩を暖める様に抱いてから「はい」と答えた。

縁側に腰掛けて上着を掛けてやると、「それでは利劍様のお体が冷えてしまいます」と言う。
いいからと半ば押し付けるとありがとうございますとくるまっていた。

「体に障るから気をつけた方がいい」
「……なかなか新月の日には眠れないんですよね」
それに明日は女学校もお休みですし大丈夫ですよと微笑んだ。
「寝るぞ」
「……え?」
そうして上掛けごと薄蛍を抱えて寝所まで連れて行く。
その体は布越しにも冷えているのがわかって、伝わる温度とは反対に腹が熱く煮えたぎっていった。
薄蛍は混乱と、触れている場所から感情を読み取ったのか、顔を青ざめさせながらひたすらにごめんなさいと呟いていた。


布団に連れて行って座らせると、薄蛍は瞳に涙を湛えながらごめんなさいと再度か細く言った。
その言葉には答えずに冷えた体を暖める様に抱く。
「もっと自分を大切にしてくれ」
これは自分の我が侭なのだ。辛い思いを閉じ込めて、何故自分を頼らないのかと。
ただ理由も判っている。
言い訳をしては何もせずにいる人間に何を頼ると言うのか。
そんな自分に尚気遣いを見せる薄蛍に八つ当たりをしてしまった。


「もっと頼れる様な男にならなくてはな」
言葉と同時に力が入ってしまったのだろう。腕の中で身じろぎをされる。
慌てて力を緩めると薄蛍の顔が正面に来て、そのまま澄んだ空気の様に冷えた唇が触れた。

「……私は充分すぎるくらいに利劍様に助けて頂いているんです。
だから、そんなに悲しい顔をなさらないで。」
もう自分がどれほど情けない顔をしているのか、これ以上失態を曝したくはなかった。

「我が侭を言わせて下さい。
……暖めて、欲しいんです。」
そうしてまた唇同士を触れ合わせた。

330:名無しさん@ピンキー
12/07/07 02:09:33.18 54EQHADO
また書けたら投下しに来ます。
数レスお借りしました。

331:名無しさん@ピンキー
12/07/07 09:33:58.72 WLNXswxS
>>330
久々のりすすGJでした!
続き楽しみにしてます

332:名無しさん@ピンキー
12/07/07 16:30:32.13 60SRCJRN
>>330
久々に投下きてたー!GJ!!
やっぱり利すすは可愛いなあ
続き楽しみです

333:名無しさん@ピンキー
12/07/26 19:33:31.56 DdbXrXf1
保守

334:名無しさん@ピンキー
12/08/21 19:49:54.07 z+E1Cg/J
保守

335:名無しさん@ピンキー
12/09/17 08:30:06.44 yiw7bHaq
保守

336:名無しさん@ピンキー
12/10/12 20:57:29.95 WliHsZgW
保守

337:名無しさん@ピンキー
12/10/29 23:24:21.61 V10NL7B4
上で利すす書いた者です。
筆がすすまない間に本誌で利すす的神回を迎えそうなので、その前に駄文投下。
次から数レス、エロあり。

338:名無しさん@ピンキー
12/10/29 23:28:42.56 V10NL7B4
昔から、何かを強請ることは少なかった。
妖人省(当時はその様な名ではなかったが)に連れてきてもらい、食べることも着ることにも困らなくなって何の不満もなかったし、ざくろが櫛松にせがめば自分も手に入れることができた。
石を投げないで欲しいとか
おばあちゃんに会いたいとか
本当に欲しいものは強請っても祈ってもどうしようもなかったから、余計に言わなくなった。


目の前にいる人は強請らなくても色々くれた。
ビスケットなんてかわいいものから
悪意の視線を遮る広い背中や、寂しい心を満たす優しさとか。
これ以上望むものなどないはずなのに、間違いなく今自分は強請った。
ただ引き留めるための我が侭。
それでも何も言わずぎゅっと肩を抱いて包まれて、身も伝わってくる感情も暖かくて自然と瞳が潤む。
頭がぼんやりとして思わず顔を見上げれば微笑んでくれて。
ふわっと顔が近づいてきて、浅ましくも瞳を閉じる。
直ぐに離れた唇だけは冷たかったから、何故なのだろうと可笑しくて見上げて笑った。
向けてくれる笑顔がもっと暖かくなったからますます可笑しくてもう一度唇に触れる。

座りながらでさえ埋まらない身長差は、相手の肩を支えにして埋める。
再度触れた唇もやっぱり冷たいかった。
途端身体が軋むほど抱きしめられて、思わず肩に置いていた手を首にまわす。
次は深く深く繋がって暖かく滑っていた。
自分の口を割って入ってくる舌に絡めとられて、冷えた体のどこからこんなに熱い吐息が出るのだろうと不思議になった。

ただ自分の冷たい首筋に、暖かい掌が触れて意識が覚醒する。
ぎゅっと、相手の服を握って一瞬の間を置き、言葉を紡ぐ。

「……わたし、いいんでしょうか?」
また瞳が潤んできて、伝わる疑問の声に答える。
「わたし、色々なものを利劔様から貰っているのに。まだ、望むなんて」
自分の言葉に反応して涙が溢れそうになる。
そうすればまた身体を抱きしめられ、耳が口元に触れるか触れないかの距離で囁かれる。


「なら、俺が……欲しい」

339:名無しさん@ピンキー
12/10/29 23:34:11.09 V10NL7B4
もう一度唇が触れて、腰に手を回され縋りついてしまえば後はもう為すがまま。
苦しくなる位の長い口付けに呼吸が荒くなって、深呼吸をした瞬間に首筋で舌をなで上げられて息が詰まる。
ほんの少し残った理性が声を喉の奥に留めたが余計に苦しく肩で息をする。
休む隙もなく、寝間着が上下する肩からするりと落とされた。

あぁ、新月でよかった。


元々女性としての魅力が乏しい身体はここ最近食が進まずさらに凹凸が減った。
暗闇ではそんな姿は人の眼に映らないはずだから。

抱きとめられて撫でられて、身体は充分なくらい暖まったのにまだ熱が足りないと
自分がやられた様に上手くいかないが思っているより簡単に露わになった厚い胸板に縋りよってしまう。
「痩せたか?」
「少し」
「……すまないな」
「大丈夫です」
「お前の言う大丈夫は当てにならない」
苦笑しながらの言葉に耳が萎れる。

たまに私の心も読まれているのではと思うのだが、頭に手をぽんと置かれて撫でられれば途端に嬉しくなって摺りよってしまうのだ。
「利劔様、狡い」
「何が」
「なんでも」
ふふっと笑って身じろぐと片手の指が腰に触れた。
くすぐったくて
「ひゃんっ」
と高い声が出てしまい、あまりにはしたない声に人の眼には見えないはずの暗闇にも関わらず顔を両手で覆う。

今度は偶然でなく腰の窪みに指が触れたから
手の中に吐息が漏れ出した。
指の流れは止まずに何往復もするから息苦しくなって、離れたいのに離れたくなくて、支えがないと起きていられないから自然としがみつく。
「ッり、劔様ッ………そこっずるっ……ッ!」
「……何が?」
「っあ、んぅっ」
背中を撫でられ胸を撫でられ、とまったかと思えば抱きしめられて口付けられて、たまに肌にひっかかる掌の固い皮の部分に喘ぎ
吸われる首と胸に声を抑えることも難しくなれば指を銜えさせられて。
相手の様子だの声だのはもう届かないくらい翻弄された。
そうして腰で留まっている服が皺になる頃には首にぶら下がって横抱きに膝の上に座っていた。


力が入らず身も意識も溶けた状態でもたれかかる。
最奥はさらにどろどろで熱くて、先程まで自分の口内にあった指が入り込んでも、んあぁとやはり甘く溶けた声で身じろいで摺りよるだけで。
あまつさえ自ら足を開いてしまうなど常の自分であれば有り得ない事だが今はそれもどうでもいい。

足りないものをなんでもくれる
利劔様がいけないの

340:名無しさん@ピンキー
12/10/29 23:43:48.40 V10NL7B4
そう考えたら「もっと」という言葉が口から零れていた様だ。

そっと布団に横たえられて鳴り続けていた水音が止む。
離れたことで湿った体が少しひんやりとする。
離れた熱が恋しくて寂しい。


「本当にいいのか……?」
そう尋ねる重低音の声すらじれったい。
「…ぃやぁ……!」
そう想いとは裏腹な言葉を発して空中に手を差し伸ばせば手を握られ、ずっしりとした重みの体躯がかぶさって、熱い何かに貫かれる。
息をのめばやはり口を肩に持っていかれて、堪えきれずに歯をたててしまう。
微かな血の味に怯みつつ、揺さぶられ続けてくぐもった声で鳴いて、その味すら幸せに思うなんて
やはり私は人ならざる者なんだ

何だっていい。
与えてくれて満たされて。
貫かれながら抱き起こされて奥まで掻き回される。
ずちずちと淫靡な音をたてて身体が上下すると圧迫感と開放感で上りつめさせられる。
苦しくて気持ちいい。
切ない。

そこまで思って、意識は途切れた。

341:名無しさん@ピンキー
12/10/29 23:46:16.50 V10NL7B4
「……きほたる……薄蛍」
何度か呼ばれてぼんやりと意識が戻る。
そこにあるのは桶に入った湯と手拭いだった。
身体にかけられていた寝間着と布団をはがすと節々が熱く傷む。
あぁ、どうしよう寝間着の皺がひどい。朝一番で洗濯場に持っていこう。

そこまで思ってはたと気づく。
何故皺になっているのか?
手拭いを絞る手がとまり、硬直する。
「─────っ!」
声にならない悲鳴を挙げて顔を覆う。
利劔様は!?そう思ってそちらを見ると背を向けて座っていたから慌てて体を拭いて手拭いを濯ぐ。
寝間着を皺のまま着て勢いよく布団に座る。
が、声がかけられない。
こういう時どうすればいいの?

やっぱりこの人は心が読めるのでは?と思うくらいに自然な間で振り向きこちらへと向かってきてそのまましゃがみ、ぽんぽんと頭を撫でて布団へ入れてくれた。

「──」
布団の中から見上げれば枕元に座っている。
「俺がここにいては眠れないか?」
「わかりませんけど……」
心臓が早鐘を打っていて確かに眠れそうもない。
「なかなか寝付けないのだろう?」
いない方が良いなら出て行くが、と続いたのではっと息をのむ。

「では、手をつないで貰っていてもいいですか?」
そう差し出した手は暖かく包まれて、早鐘を静かに収めてくれたからすぐに夢の中に沈んでしまった。

342:あとがき
12/10/29 23:49:41.03 V10NL7B4
暗闇だけどたぶん利劔様は見えてる。




薄蛍は寝つきが悪いだろうなという所から始まりました。
数レスお借りしました。

343:名無しさん@ピンキー
12/10/30 07:49:06.57 dkQ9f0cW
久しぶりの投下ありがとうございます!
超GJ!りすす可愛いよりすす

344:名無しさん@ピンキー
12/12/11 19:24:27.70 h/k6Lx4V
保守

345:名無しさん@ピンキー
13/01/15 07:52:07.08 dtCtd2az
保守

346:名無しさん@ピンキー
13/02/16 01:21:25.92 F23BSvgk
どうも上で2作投下させてもらった利すすの人です。
なんか過疎ってていつ落ちるかわからないし保管もされてなさそうなので
少し修正して他所に投下してもいいものなのかね?
(特に最初に投下した方は順番ミスしたし修正したい・・・)

347:名無しさん@ピンキー
13/02/16 15:36:23.82 /APOGcPH
エロガッパVSマクドナルドの女!!

URLリンク(youtu.be)

348:名無しさん@ピンキー
13/02/17 22:45:39.02 0zEUFws1
>>346
いいと思うよー
せっかく書いてくれたのに勿体無いし
乙でした!

349:名無しさん@ピンキー
13/09/03 21:18:49.16 H6iGfryt
保守

350:名無しさん@ピンキー
13/12/07 15:19:58.71 qgl6Ix+8


351:名無しさん@ピンキー
14/03/22 00:40:32.07 09qR87bI
薄蛍

352:名無しさん@ピンキー
14/05/10 01:13:21.72 UdkL9BrH
この漫画で和服とブーツのフェチさに今さら気付く。
どちらも脱がす、解くことにエロさがあるんだなー。


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