ロボット、アンドロイド萌えを語るスレ:α10at EROPARO
ロボット、アンドロイド萌えを語るスレ:α10 - 暇つぶし2ch2:名無しさん@ピンキー
10/09/30 00:58:41 J3VMKTxk
関連スレ

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[有機]美少女アンドロイド:15号機[無機]
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《エロパロ、文書創作板》
【妖怪】人間以外の女の子とのお話27【幽霊】
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【強制】サイボーグ娘!SSスレ 第2章【任意】
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《801板》
ロボット・メカ・サイボーグに萌えるスレpart2
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3:名無しさん@ピンキー
10/09/30 00:59:24 J3VMKTxk
《外部サイトへのリンク》

ロボット、アンドロイド萌えを語るスレ保管庫
URLリンク(bluerose.g.ribbon.to)

ロボット・アンドロイド萌えスレ用うpろだ
URLリンク(u9.getuploader.com)

「ロボット、アンドロイドに萌えるスレ」のサポートスレ
URLリンク(jbbs.livedoor.jp)

2chエロパロ板SS保管庫
URLリンク(sslibrary.gozaru.jp)

習作の保管庫としての
URLリンク(blog.goo.ne.jp)

4:名無しさん@ピンキー
10/09/30 01:00:13 J3VMKTxk
>>950辺りで次スレを建ててください

以上テンプレ

以下俺の趣味
《スレ》
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ゼノサーガのKOS-MOSとT-elosは合体可愛い14
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5:名無しさん@ピンキー
10/09/30 01:00:56 J3VMKTxk
《オススメ外部サイト》
URLリンク(fetish.iiichan.net)
URLリンク(www.nijibox3.com)
URLリンク(gurochan.net)
URLリンク(futaba.bogusx.idv.tw)
URLリンク(futaba.bogusx.idv.tw)
URLリンク(www2.atpaint.jp)
URLリンク(www.roboko.jp)
URLリンク(ohyuki.grats.jp)
URLリンク(www.pixort.net)
URLリンク(www.fembotwiki.com)
URLリンク(aunana.sakura.ne.jp)
URLリンク(www5f.biglobe.ne.jp)
URLリンク(haraguroteiou.web.fc2.com)
URLリンク(nanabatu.web.fc2.com)
URLリンク(blogri.jp)
URLリンク(neo-yama-web.hp.infoseek.co.jp)
URLリンク(www.sweetnote.com)
URLリンク(www.sweetnote.com)
URLリンク(www.sweetnote.com)
URLリンク(mariatoteresa.blog55.fc2.com)
URLリンク(picasaweb.google.com.tw)
URLリンク(www.geocities.jp)
URLリンク(elrond.art.bne.jp)
URLリンク(logsoku.com)

あえて説明はしない
俺と趣味が合うなら充分楽しめると思う

6:名無しさん@ピンキー
10/09/30 01:11:27 J3VMKTxk
一スレ忘れてた

ロボット・アンドロイドAAスレッド
スレリンク(eroaa板)

7:名無しさん@ピンキー
10/09/30 19:49:17 W8zd0TCm
おまえらロックマンDASH3の製作決定したぞ
スレ違いとか言うなよ。
DASHの時代では既に人類が絶滅してロボットしかいないんだぜ。

8:名無しさん@ピンキー
10/10/01 00:18:54 1683Pg20
今更つっこむべきことでもないとも思うが、せめて個人のページはトップにリンクしてやれよ。

9:名無しさん@ピンキー
10/10/01 22:10:14 odZDGIGD
一体いくらで買うよ?

10:名無しさん@ピンキー
10/10/08 15:48:48 F7mG3h/0
前スレ、時限で落ちたのか

11:名無しさん@ピンキー
10/10/08 22:50:48 T95dEwQN
前スレ落ちたのか
じゃあ、こっちで存分にロボ子を飛ばす妄想語り合おうぜ

前に気球云々言ってた人間だが、折りたたみ式のモーターハンググライダーかパラグライダーくらいなら内蔵出来そうな気がしてきた

12:名無しさん@ピンキー
10/10/08 22:57:43 Oupx79Qb
>>11
ふじこかよw

13:名無しさん@ピンキー
10/10/08 23:36:04 EetgPXwx
丈夫な風船で成層圏を飛ぶんだっ!

14:名無しさん@ピンキー
10/10/09 00:43:28 JTMIUaLF
ここまでなんでオッパイバルーンについての考察がないんだ
デッドスペースを考慮すると、気球はここに仕込むしかないだろ
あと、比重0.555のメタンガスじゃ浮力を得にくいかな
それならば浮力はヘリウムに頼ることにして、メタンは推進力に回すか

15:名無しさん@ピンキー
10/10/09 01:20:51 AzNCwdTo
おっぱいを膨らませたら視界が確保できんだろが
有視界で飛行するならお尻を膨らませるべきだ

16:名無しさん@ピンキー
10/10/09 03:39:06 QI8WR/sb
ほっぺを膨らませます

17:名無しさん@ピンキー
10/10/09 07:24:25 FiFPrMZ3
こんなスレも
ロボット・アンドロイドの女の子キャラ総合スレ
スレリンク(campus板)

18:名無しさん@ピンキー
10/10/09 16:47:46 azWFbJK7
>>17
住み分けってしってる?

19:名無しさん@ピンキー
10/10/11 13:54:15 8oPnuEHc
即死回避がてら投下

20:雲流れる果てに…4 ◆lK4rtSVAfk
10/10/11 13:55:12 8oPnuEHc
 ある日の当直明け、寮に帰った僕は約30時間ぶりとなるシャワーを浴び、ようやくさっぱりした気分になった。
 昨夜は平日なのに忙しくて、結局朝まで仮眠できずじまいだった。
 特にフィナーレを飾った深夜の事件は酷かった。
 首都高速を暴走するロボットカーとのチェイスは熾烈を極め、遂に御用となった時には完全に夜が明けていた。

 因みに高速道路上の事件は交通部高速隊の管轄になるが、相手がAI搭載の高機動武装マシンとなると彼らの手に余る。
 奴らは宇宙世紀のモビルアーマーじみた怪物なのだから。
 そこでマシン犯罪対策の専門家たる、僕たち特殊機動捜査隊の出番となったのだ。
 日頃は縄張り意識の強いこの業界であるが、こんな時だけは別なんだから勝手なものだ。
 刑事部としても交通部に貸しが作れるのだから、ほいほいと安請け合いしてくれた。
 どうせ失敗しても、立場がヤバくなるのは目障りな僕や都知事だけだし。

 ともかく僕らは激しいバトルの末にロボットカーを撃破した。
 その上、背後でロボカーを操っていた技術者も逮捕でき、特機隊は大いに面目を施せた。
 犯人は首都高でロボカーを暴れさせ、その隙に宝石店強盗で荒稼ぎしようとしたのだ。
 返す刀でそっちもぶった斬り、事件は無事に一件落着となった。

 お陰で完徹状態ではあるが、これが交替制勤務の嬉しいところで、僕には非番が与えられている。
 今日これからと、公休日の明日まる一日はゆっくりと自由を満喫できるのだ。
 それにベテランならともかく、まだ19歳の僕には体力がありあまっている。
 せっかくの自由な時間を寝ることなんかに費やしていられない。
「さて、今日は何をしようかな」
 僕はバスタオルを腰に巻くと、鼻歌まじりでシャワールームから出た。

 リビングに戻ると、正装したメイドが控えていた。
 正しく言うと彼女は本物のメイドではなく、僕もそんなものを雇えるような身分ではない。
 彼女の正体は、僕の相棒にしてルームメイトでもあるシズカだ。
 シズカは警視庁が史上初めて採用したロボコップで、特機隊における僕のパートナーである。
 型式番号ウーシュ0033、政府高官のハウスキーパー兼ボディーガード用に作られたアンドロイドなのだ。
 刑事である彼女がメイド姿をしているのは、そういうやむを得ない事情があるからで、決して僕の趣味だからではない。
 嘘か真実か、21世紀の初頭にはメイド刑事という職業があったと聞く。
 まあ、おそらくはネットに氾濫している都市伝説の類だろうけど。
 なんにしてもシズカが頼りになる相棒であることは事実だ。

 そのシズカはお気に入りのソファに座り、意味ありげな目をして僕を見上げていた。
「早くしないと……あと28分でサトコが……帰って……くる……」
 シズカは喉に組み込まれた人工声帯を震わせて、自らの思考を音声で伝えてきた。
 サトコというのは僕の幼馴染みで、都内のミッション系大学に通う女子大生である。
 彼女は僕とシズカがルームメイトになることに異を唱え、自分もこの部屋に居座ることを宣言した。
 機械に嫉妬するとは愚かなことだと思うが、サトコを責めるわけにはいかないだろう。
 なにせシズカは見た目には人間そのものであるばかりか、すれ違う男どもが振り返らずにはおれないほどの美少女なのだ。
 その上、生唾ゴックンもののスタイルを誇っている。
 僕がよからぬことを企むのではないかと疑うのも無理はない。
 更に言えば、シズカは特殊なメンテナンスを必要としており、これが決定的にまずかった。

 シズカは半永久的な動力源を内蔵しているが、これを制御するのに添加剤の補給が不可欠なのだ。
 その添加剤というのはプロスタグランジンという生理活性物質であり、これは男の恥ずかしい液に含まれている。
 購入すれば目の玉が飛び出るほど高価な添加剤だが、その気になれば無料の代替品で補給してやることができる。
 シズカはあくまで地球と財布に優しいエコロジー仕様なのだ。
 ただし、これを彼女に補給するには少々コツがいる。
 液を酸化させないよう、空気に晒さずに注入してやらなければならない。
 つまり、なんだ─サトコの言う「よからぬ」方法でないと上手くできないのだ。
 サトコはそれを知っているから、僕がシズカをメンテナンスするのをことごとく邪魔しようとする。
 まったく、女のヤキモチって奴は始末に負えないものだ。

21:雲流れる果てに…4 ◆lK4rtSVAfk
10/10/11 13:55:46 8oPnuEHc
 などと説明じみた回想をしていると、シズカが足を組み替えた。
 フレアスカートとフリフリのペチコートの奥に、三角形の白い布地がチラリと見えた。
 スカート越しに見えるこの布地が、男の脳に対して絶大な破壊力を秘めていることを彼女は正確に理解しているのだ。
 どこで覚えてきたのか、シズカは腰を嫌らしくくねらせて僕を挑発する。
「クローに……添加剤の補給を……要求する……」
 平たく言えば「エッチして」っておねだりしているのだ。
「けどシズカ、予定のメンテナンス日はまだ先じゃなかったっけ」
 添加剤の補給は定期的に行っているが、まだ今週一杯は保つはずだ。
 プロスタグランジンを急激に消耗するバトルモードにも入っていないし。

「それは……障害を度外視した場合の……予定……」
 なるほど、週末ともなればサトコが一日中一緒にいることになる。
 運の悪いことに、今週末は教会でやってる日曜学校の当番から外れていると言ってたから。
 そうなれば、添加剤補給の成功率は絶望的な数字になってしまう。
「今日のサトコの授業は…2限目まで……12時45分発のタカダノババ行きバスに乗れば…13時33分には…寮前に到着……」
 驚いたことに、シズカはいつの間にかサトコが通う大学の時間割まで記憶していた。
「エレベータが1階に待機中…と仮定して……サトコの走力だと…寮の玄関から8階のこの部屋まで……55秒……
だから……早くて今から27分12秒後に……サトコはこの部屋に……駆け込んで…くることに……なる……」

 うわっ、残された時間はもうそんなにないじゃないか。
 僕は慌ててシズカに飛び乗った。
 ああ、僕が誇りとする真っ白な正義感は、偶然にも同じ色をした布地の誘惑に負けてしまったのだ。
 取り敢えず後悔は後ですることにして、僕は特殊繊維で作られたエプロンとメイド服を脱がせ始めた。

 この制服は衝撃吸収機能を備えたシズカの補助装甲だ。
 製造元のハルトマン社が公表しているウーシュ0033の防弾力は、補助装甲付きを条件とする数値である。
 因みにメイド服を着ていない場合には、被弾により故障してもメーカー保障は受けられない。
 だからお堅さでは定評のある警視庁上層部も、シズカのメイド姿を認めざるを得ないでいるのだ。

 左右揃えられた足からパンティを抜き去ってやると、シズカはガバッと大股開きになる。
 無毛のナニ─失礼、蛋白エネルギーの補給口が丸見えになった。
 さっそく給油ホースを接続してやろう。
 と思っていると、シズカが口を開いた。
「今日は……違う姿勢を……試す……」
 勉強熱心なシズカは、しょっちゅうスケベサイトに入り込んでは新しい体位を覚えてくる。
 そして添加剤補給の度にそれを試そうとするのだ。
 今回彼女が覚えてきたのは体面座位であった。
 お互いに向かい合い、座った状態で抱き合う、愛する者同士にのみ許されたロマンティックなラーゲだ。
 変態チックなのも興奮するが、たまにはこういう情緒溢れる体位もいい。

22:雲流れる果てに…4 ◆lK4rtSVAfk
10/10/11 13:56:19 8oPnuEHc
 僕らは向かい合って座ると、互いの体を抱きしめた。
 シズカの柔らかいオッパイが、僕の胸板でムニュッと押し潰れるのを感じる。
 いつもながら、吸い付くような肌理の細かさだ。
 これは装甲板を覆っている生体組織の賜物で、添加剤はそれを維持するためにも消費されていく。

 胡座をかいた僕にシズカが足を絡めてきた。
 左右から胴を挟み込むストッキングの感触が心地よい。
 僕は腰を捻り、カチコチになっているエネルギーホースをシズカの補給口へと導いた。
 なんとか入り口を探り当て、一気に接続プロセスに入る。
 異物の混入を防ぐため、この補給口は生体組織がみっちりと合わさっている。
 そのせいでホースの接続にはいつも苦労を強いられる。
 おまけに内部では混入物の動きを阻害しようと、無数の皺襞がウネウネと蠢いている。
 それでも若い僕は「なにくそ」と根性を出して貫き通してやる。

「……んんっ」
 普段は感情の起伏を露わにしないシズカが、この時ばかりは鮮やかに反応を見せる。
 添加剤の補給によるオーバークロックを起こしているのだ。
「はぁう……うぅ……」
 クロックアップした彼女は周波数の変化にめくるめく快感を覚えている。
 僕もあまりの快感に目から火花が出そうになっている。
 それをこらえて腰を繰り出し、思い切りシズカを突き上げてやる。
「あぁ……も、もう……シズカ……ヒューズ……飛ぶ……」
 シズカは可愛い悲鳴を上げながら登り詰めていく。

 ここで僕はとんでもないことに気付いた。
 いつもは添加剤の欠乏したシズカとしかやっていない。
 まだ余裕のある状態で補給プロセスに入るのは初めてのことだった。
 つまり、シズカは化け物じみたパワーを残したまま僕を抱きしめていたのだ。
「ぐえぇぇぇっ」
 僕の口からガマガエルみたいな泣き声が吐き出された。
 我を失ったアンドロイドに、フルパワーで抱きしめられたのだ。
 呼吸が止まったと思うと、あばらが軋む音がハッキリ聞こえた。
 一瞬後にはシズカのブレーカーが落ち、からくも死を免れた僕だったが、彼女の後を追うようにそのまま失神してしまった。



 どのくらい経過したのだろう、いきなり襲いかかってきた衝撃と急激な体温の低下が僕を目覚めさせた。
「…………?」
 目を開けると、上下逆さまになったサトコが視界に入ってきた。
 不機嫌そうな顔をして、手にはバケツを持っている。
「あ……サトコ……?」
「あ、サトコ……じゃありませんっ」
 ガンという音がして、バケツがまともに僕の頭に命中した。

 ようやく状況が飲み込めてきた。
 僕はシズカと裸で抱き合った状態で失神し、その現場をサトコに押さえられてしまったらしい。
 そこに水をぶっ掛けられ、お目覚めとなったのだ。
 やれやれ、これじゃ交尾中のイヌの扱いだ。
 いや、後背位でやってなくて本当によかった。


「あなたは人の目を盗んで何をやってるのですかっ」
 サトコは目を三角にして説教を続けている。
 僕とシズカは正座を強いられ、俯いているしかない。
 服を着させて貰ったのがせめてもの温情と言うものか。
「だいたい、ロボットなんて……人を創りし神の所業を人の身で真似るのは深刻な侮辱なのです……」
 ミッション系の大学に通ってるだけあって、サトコの説教は長い上に面白味に欠ける。
 退屈極まるが、ここでアクビでもしようものなら更に酷い目に合うことになるから必死で我慢する。

23:雲流れる果てに…4 ◆lK4rtSVAfk
10/10/11 13:57:13 8oPnuEHc
「そもそも、使い終わったダッチワイフは押入に仕舞っておきなさい。オモチャを抱いたまま寝てしまうなんて
呆れて物も言えませんっ。ちっちゃな子供じゃあるまいし、そんなのであなたは恥ずかしくないのですかっ」
 興奮したサトコが、若い女の子には不適当と思える単語を発した途端、シズカが反撃を開始した。
「シズカ……ダッチワイフじゃ……ない……」
 僕は余計な口答えをしないよう、必死でジェスチャーを試みる。
 だが、ロボットのシズカに腹芸など通用するはずもなかった。

「シズカは……万能のアンドロイドで……クローのパートナー……」
 シズカは決然と立ち上がって反論した。
「クローの要求に……なんでも応じる……便利な女……」
 いや、確かにその通りなんだけど。
 ちょっと語彙の使用法に問題があるというか、聞き方次第では語弊があるというか。
「なによっ。つまりは南極1号ってわけじゃない」
 御説、ごもっともで。
「シズカは……機能を維持するために……クローの精漿を…必要としている……だけ……」
 氷のような目で、シズカはサトコを見詰めている。
「けど……独占するつもりは……ない……サトコも……必要な分量の精漿を……クローに要求すれば……いい……」

 シズカが実に良いことを言った途端、サトコの顔が真っ赤になった。
「な、な、な、何をバカなことを……ハ、ハ、ハ、ハレンチなこと言わないでぇっ」
 サトコは言語中枢に異常を来すほど狼狽えきっている。
 なにせ、幼少の頃から付き合ってる僕たちだが、肉体的接触となればせいぜい手を握ったくらいで、キスすらまだなのだ。
 つか、それ以上のことが許されるような雰囲気じゃなかった。
 堅いというか奥手というか。
 特にミッション系の大学に入ってからは、彼女の堅さも筋金入りになってきている。
 おまけに、僕にまで厳しい戒律の遵守を求めてくるのだから、迷惑この上ない。

 これでブスなら問答無用でぶっ飛ばすところだが、なまじ凄まじいまでの美少女だけに勿体なくも腹立たしい。
 タイプは全く違うがシズカと比べたって遜色はなく、どちらが上かを選ぶとすれば単に好みの問題だろう。
 そんなお堅い美少女がセクしい話題で恥じらっている姿は、なかなかに見応えがあるものだ。
 だが、調子に乗ってニタニタ笑っていると、怒りの矛先が僕に戻ってきた。

 サトコはエロい話はNGのくせに興味津々で、直ぐに興奮するからタチが悪い。
「何がおかしいんですかっ。あなたがそんな不真面目だからっ」
 怒鳴り声と共に、火を噴くような往復ビンタが襲いかかってきた。
 なんだこれは?
 ひょっとして、マタイ伝にある「右の頬をぶたれたら左の頬を差し出せ」って奴を強制的に実行させられているのか。
 そうかい。
 なら、僕がサトコの右のオッパイを揉んだら、彼女は左のオッパイをも差し出してくれるってのか。
 おそらく、差し出されるのは右のストレートだろうから、試すのは止めておこう。

 それにしても、普段から厳しい戒律に縛られてる人って、もの凄くストレスを溜めてるんだな。
 その上、我を忘れた時のサトコって、火事場の馬鹿力的にもの凄いパワーを発揮するからたまらない。
 助けて貰おうとシズカの方をチラ見したが、彼女は素知らぬ顔をしていた。
 シズカは人間であるサトコには決して危害を加えない。
 この性悪ロボットは、勝手な時だけアシモフの三原則を遵守しやがるのだ。

24:雲流れる果てに…4 ◆lK4rtSVAfk
10/10/11 13:57:47 8oPnuEHc
 僕が理不尽な暴力にひたすら耐えていると、開け放たれていたドアの外を先輩が通りかかった。
 先輩はギョッとした様子だったが、直ぐに事情を察したらしい。
「なんだ、クロー。またメイドに手を出したのがバレて、奥さんにとっちめられてんのか」
 先輩は歯を見せてケケケッと笑った。
 他人の不幸を見過ごし、あまつさえ笑い飛ばすとは何という奴だ。
 誇り高い警視庁の職員としてあるまじき態度だ。
 そんなことだから、ほら天罰が下った。

「ヤダァ。そんなぁ、奥さんだなんてぇ」
 喜色満面の笑みを浮かべたサトコは、火事場の馬鹿力を出したまま、先輩を思い切りどやしつけたのだ。
 哀れな先輩は通路の手すりを飛び越え、悲鳴を上げながら墜落していった。
 ここは8階だけど、下は共用のプールになっているから多分大丈夫だろう。
 今はシーズンオフだから、上手く雨水が溜まっていたらの話だけど。

 何にしても今日はいい勉強になった。
 今後はエネルギーが残っている時にシズカを抱くのはよそう。
 少なくとも騎乗位か後背位以外では。



「とにかく、私の目の黒いうちは淫らな行為は許しません。たとえ相手が人間でなかろうと同じですからねっ」
 夕食のころになると、ようやくサトコも少し機嫌を直してくれた。
「でも、シズカの機能が維持できなくなるからなあ」
 そうなると困るのはバックアップをしてもらう僕だ。
「お黙りなさい。あなたの動機が不純だと責めているのですっ」
 サトコがお行儀悪く箸でテーブルを叩く。
「シズカがクローの精漿を……独占しているのが……サトコには……不満……」
「あ、あなたはっ……またっ……な、何をはしたないことをっ……」
 核心を突くシズカの台詞がサトコを真っ赤にさせた。

「処女膜の損耗を……怖れているのなら……論外……現代では……女性の処女性に……価値は認められて……いない……」
 言いにくいことをズケズケと口にするシズカを前に、サトコは真っ赤になって黙り込むだけ。
 厳格なミッション系大学じゃ、そんな話題は休憩時間にでも出っこないだろうからな。
「それに……性器の結合は……射精の絶対的手段ではない……他の方法でも……射精中枢を刺激することは……可能……」
 あくまで冷静なシズカとは対照的に、サトコは真っ赤になりながら鼻息を荒くして興奮しまくっている。
 頼むから余計な知識を吹き込むのは止めてくれ。
 サトコが手コキなんかを覚えたらえらいことになるから。
 射精管理の名目下に、僕は性欲を喪失するまで毎日絞り尽くされてしまうに決まってる。
 大事な僕の分身を女の子のオモチャにされるのは御免だ。

 話を逸らそうと思っていると、タイミングよく僕の携帯が鳴った。
 ミッション・インポッシブルのテーマは、いつも無茶な命令を下してくれる特機隊からの呼び出しを意味する専用着信音だ。
 普段は戦慄すら覚えるその音楽が、今日は救いの鐘の音にも思えた。
「サトコ、ごめん。緊急の呼び出しが入ったから、続きは後で。シズカ、行くぞっ」
 僕はご飯に味噌汁をぶっかけると、それを一気にかき込んだ。
「あっ、お待ちなさい。まだお説教の途中ですっ」
 サトコが立ち上がって非難するが、僕はもう耳を貸さない。
 僕にカトリックの教えを伝道(ミッション)したいというのなら、それこそミッション・インポッシブルだ。
 どだい、僕は宗教画のヌードでもオカズに使えるような罰当たりなんだ。
 お説教は不要だから、せいぜい僕に弾が当たらないよう祈りでも捧げていてくれ。

「帰ってきたら覚えてらっしゃいっ」
 エレベーターホールへ走る僕とシズカの背中に、脅迫じみた怒鳴り声が追いかけてきた。

25:名無しさん@ピンキー
10/10/11 13:58:27 8oPnuEHc
投下終了

26:名無しさん@ピンキー
10/10/11 16:06:44 LjyO1QWz
相変らずイイセンスw
エロいのもさることながら端々の言葉のかけ方が上手い…GJでしたぁ。


27:名無しさん@ピンキー
10/10/11 17:03:01 j6T3cBsX
おつ

28:名無しさん@ピンキー
10/10/13 02:42:09 yD5XIXWh
アミテージⅢみたいな妊娠するSS無いの?

29:名無しさん@ピンキー
10/10/13 10:17:22 2sJWu3IS
この辺でどうだ
URLリンク(bluerose.g.ribbon.to)


30:名無しさん@ピンキー
10/10/13 21:10:50 JFcfyqM2
お疲れ

31:名無しさん@ピンキー
10/10/15 12:53:23 MRw6oLB0
GJっ。
> オモチャを抱いたまま寝てしまうなんて呆れて物も言えませんっ。
ワロタ^^

32:名無しさん@ピンキー
10/10/16 21:57:08 Vekl5foB
Q10の導入部がお約束満載で素晴らしかった

33:名無しさん@ピンキー
10/10/16 22:05:23 7oPDRv5X
>>32
詳しく

34:名無しさん@ピンキー
10/10/16 22:10:49 99AX83Qs
…お前見なかったの⁈全国ネットだよな…


35:名無しさん@ピンキー
10/10/16 22:20:27 Vekl5foB
仕事中って奴もいるでしょ

>>33
停止状態で登場
うっかり触ってそのままマスター登録、馬鹿力
バッテリー切れ->派手にメカバレ->充電用プラグ発見
瞬きしない(?)、かくかくした動き、抑揚のない声
何も知らなくて「これは何」攻撃、しかし記憶力抜群
あと終盤にもロボ娘的なネタがあった

36:名無しさん@ピンキー
10/10/16 22:26:31 qCqwEg+a
せっかくのロボ娘が残念な顔だから興味ないな

37:名無しさん@ピンキー
10/10/17 01:08:17 q4LyhQJO
惨事じゃなあ

38:名無しさん@ピンキー
10/10/17 01:52:20 j7DnmvEF
とりあえず見ずに文句言うのもおかしいから見ようと思ったのに
用事で見れなかった(´・ω・`)

39:名無しさん@ピンキー
10/10/17 06:33:39 T2BCHESR
見る気ないから文句を付けるつもりもないけど
肝心の主役がロボ娘から一番遠いところにいる種類の女に思える

40:名無しさん@ピンキー
10/10/18 01:10:51 VaO2HkWB
38だが、某所で見た。メカバレ部は思った以上に良かった。正直よくやった。
だがそれ以外に見るべき点はあんまないなぁ。まだわざとらしい感じが強い。
そういう層は狙ってないから正しいんだが。。。

ドラマ自体の文句は該当スレへ。


41:雲流れる果てに…5 ◆lK4rtSVAfk
10/10/24 23:56:57 OmAZh5JL
 非常招集により本庁に出向いてみると、とんでもない事態が起こっていた。
 昨夜、僕たちの活躍で平和を取り戻した首都高だったが、またもロボットカー事件が発生していたのだ。
 よせばいいのに、高速隊も今回は特機隊に応援要請せず、手持ちのパトで対応しようとした。
 他部門の執行隊に対し何度も頭を下げるのは、彼らの沽券に関わるのであろう。
 その結果、大きなツケを払わされることになった隊員たちこそ哀れだ。
 投入した高速パトは全て破壊され、ロボットカーの撃破はならなかった。

 被った損害はそれだけではない。
 暴れ回るロボットカーは随所でタンクローリーを破壊し、首都高環状線が寸断された結果、都市機能は麻痺してしまった。
 動脈の流れを絶たれれば、末端の細胞が壊死してしまうのは当然の道理だ。
「切符もぎどもが、身の程をわきまえずにしゃしゃり出るからだ」
「君ぃ、またよろしく頼むよ」
「高価な装備を与えているのは、イチャイチャするためじゃないんだからね」
 隊長補佐や管理官は、身内の不幸を点数稼ぎのチャンスとばかりに喜んでいる。
 これは2日連続の徹夜を覚悟しなければならないようだ。

 僕は拳銃の払い出しを受けると、シズカを伴って地下駐車場へ降りた。
 愛車の覆面パト、アフラRX9に乗り込みエンジンをスタートさせる。
 RX9は世界でも珍しい、ロータリー機関を搭載したアフラ社のスポーツカーだ。
 ゾロアスター教の最高神、アフラマズダーを名の由来とする同社のエアカーには熱狂的な支持者が多い。
 主力となるファミリーカーの売れ行きは今一つだが、スポーツカーの分野では少し様相が異なる。
 ファンと言うよりエンスージアストと呼ぶのが相応しい、狂信的なまでのマニアを数多く擁しているのだ。

 RX9はそんなアフラ社の主力スポーツカーだ。
 走りも凄いが、華麗な流線型のボディも僕好みのスタイルである。
 これに乗って無茶なバトルをするのは勿体ないくらいで、たとえかすり傷でも付けたくない。
 よって、この種の任務はあまり気が進まないし、元々仇討ちなんて時代錯誤な行為は僕の趣味には合わないのだ。
 それでもこれは仕事だし、首都高を止められては都民の生活に問題が生じる。

 シズカはと言うと、心なしか浮き浮きしているようにも見える。
 それほど仕事熱心な娘さんじゃないから、単にサトコと離れられたことを喜んでいるのだろう。
 もしかすると、上手くやった後のご褒美を楽しみにしているのかもしれない。
 最近は失神、というかブレーカーを飛ばすのが癖になってるようだから。
 まあ、どうせ夜の首都高をドライブするのなら、助手席の女の子にはムスッとしていて欲しくないものだ。


 僕たちが出動した午後10時ともなると、ようやく首都高環状線も復旧していた。
 まだ所々は車線規制が敷かれているが、車の流れは概ねスムーズである。
 となると、決まって出てくるのがどアホウどもだ。
 公道をサーキットと間違い、自分をレーサーと勘違いしている珍走団どもである。
 高速隊のパトが壊滅したことは、散々ニュースで繰り返されている。
 よって、今宵は全線に渡って締まりが行われないことは連中にも分かってる。
 今夜の首都高は一種の祭り状態になるのであろう。

 言ってるそばから、1台の派手なカラーリングをしたDQNカーが追い上げてきた。
 そいつは僕のエアカーがRX9と見るや、ハイビームに切り替えて猛然と煽ってきた。
 走りの勝負を挑んできているのである。
 こんな車に乗っているから走り屋と間違えられるのも仕方ないが、今は公務中である。
 しつこいパッシングを我慢していると、ようやく諦めたのか後ろのエアカーは右車線から追い抜きに掛かってきた。
 改造の度が過ぎて車種はよく分からなかったが、ベースはユナイテッド・モータース社のプースカらしい。
 頭の悪そうな男が、勝ち誇ったような笑い顔をこちらに向ける。
 優越感タップリの表情が、助手席に座ったシズカを見た途端、急に不機嫌そうなしかめっ面に変わった。
 さしずめ「ハクいスケ、連れやがって」とでも言っているのだろうか。
 サイレンサーが壊れたような爆音を上げ、そのエアカーは急加速で遠ざかっていく。

42:雲流れる果てに…5 ◆lK4rtSVAfk
10/10/24 23:57:32 OmAZh5JL
「……目障り……だわ……撃っていい……?」
 僕の横に座ったハクいスケが物騒なことを呟いた。
 シズカにとっては、同じ機械が無知な人間に好き勝手に扱われているのが癪に障るのであろうか。
 珍走クンには不幸なことに、彼女は自分の希望を実現するだけの能力を備えている。
 しかし、ここは自重して貰わないと。
 大事の前に余計なことを背負い込みたくない。
 バカの相手は再建なった高速隊に頼むことにして、僕たちはハイウェーを流しながら敵が現れるのを待つことにした。


 一周15キロ弱の環状路を制限速度の180キロでゆっくり周回し続ける。
 もう何周したのか覚えてないくらいだが、悪のロボットカーは一向に姿を現さない。
 たまにバックミラーに不審なヘッドライトが映り込みドキッとする。
 その度、光の塊はDQNカーの姿となり、赤いテールライトを残して暗闇に消えていく。
 そのことごとくがプースカやその改造車であり、その種の愛好会の集まりかと思われた。
 おそらく彼らはタイムアタック方式の予選レースでもやっているのであろう。
 深夜になり、もう少し道が空いてくれば、今度は本戦の開始となる。
 それまでにロボットカーが出てくればいいのだが。
 でないと、連中が公務の邪魔になるのは目に見えている。
 何気にそんなことを考えていると、また1台のプースカが右横をすり抜けていった。
 時速350キロは出ているだろうか、DQNカーはアッと言う間に視界から消えていく。
 いい気なもんだと、ふと助手席に首をやると、シズカが不機嫌そうな顔をしていた。

「……面白く……ない……」
 何のことかと思って尋ねてみる。
「クローが負けるのは勝手……けど…シズカが乗ってる以上…マシンとしてトータルの性能で劣ると思われるのは…心外……」
 なんと、シズカはDQNカーに搭載された制御用コンピュータにライバル心を燃やしているのだ。
 性能では遙かに劣る彼らに置いてけぼりにされるのは、同じマシンとして彼女の沽券に関わるというのだ。
「きっと……RX9も……怒っている……」
 シズカはムスッと吐き捨てた。
「考えすぎだ。こいつもあんなDQNカーなんか相手にしていないさ」
 なんか急にどっと疲れが出たような気分になり、休憩したくなった僕はSAの入り口へとRX9を走らせた。


 僕は目立つのを避けるため、人気のないパーキングの隅に車を止めた。
 RX9はともかく、シズカの頭を冷やす必要がある。
 僕がドアを開けてパーキングに降り立つと、シズカもそれに倣った。
「次は……シズカが操縦……する……」
 別嬪さんのロボットは口を尖らせて要望を申し出た。
 ちょっと拗ねたような表情も新鮮で可愛い。
「けど、君、免許持ってないだろ? 婦警が無免許運転ってのは褒められたもんじゃないな」
 そう言ってやると、シズカは黙り込んだ。
 本当はロボットのシズカには道路交通法は適用されないから、無免許運転もクソもないのだが。
 単にシズカは自動操縦のAIとみなされ、RX9はロボットカー扱いになるだけのことだ。
 けど、熱くなっているシズカにそんな思考はできない。
 黙って僕に従うしかなかった。

「あのね。僕たち特機隊がどうして私服勤務で、RX9が白黒じゃないのか……分かってるよな?」
 僕はシズカに思考させることにより、冷静さを取り戻させようとした。
「服制に関する規則……第8条……警察官であることを悟られると……捜査活動に支障を……来す……場合……」
「僕たちは、ロボットカーの捜査のために出動したんだよな。DQNカーを取り締まりに来たんじゃない」
 諄々と諭してやると、ようやくシズカの興奮も冷めてきた。
 しかし、この時僕たちは、自分でも知らないうちに危険のど真ん中にポジション取りしていたのだ。

43:雲流れる果てに…5 ◆lK4rtSVAfk
10/10/24 23:58:10 OmAZh5JL
 そのことに気付いたのは、いきなり眩しいスポットライトを浴びせられた後であった。
「な……?」
 スポットライトに思えたのは、半円状にRX9を取り囲んだDQNカーの前照灯であった。
 例によって全てがプースカである。
「なんだ、こいつら?」
 先程から素人レースに興じていた連中であることは一目で分かった。
 どのプースカも意味のないエアロパーツを組み込み、けばけばしい塗装のボディはステッカーで埋め尽くされている。
「ヒョッホォォォ~ォォッ。マジ、ハクいスケじゃね?」
「ボインボインのパイオツ、パネェ」
「フリフリメイドのコスプレ、激ヤバっす」
 エアカーから降りてきた男どもが勝手に騒ぎ立てる。
 どいつもこいつも目をギラつかせ、一様にズボンの前をパンパンに膨らませている。

 こいつら、RX9の助手席に座っていたシズカを見て横恋慕しやがったのだ。
 物欲しそうにシズカを見ているうちに、RX9が人気のない場所に止まるのが見えたのだろう。
 そこで、何としてもシズカを手に入れようと、レースを一時中止して共闘を持ちかけたのだ。
「こいつぁ、今宵の優勝賞品としては上出来だあ」
 興奮した1人がとんでもないことを口走った。
 こいつら、こともあろうにシズカをレースの賞品にするつもりなんだ。
 レースの結果で決定するのは「彼女とする権利」じゃなくて、単に「彼女とする順番」なのだろう。
 1位から順番に、全員で彼女を犯す気でいるに決まってる。
 何にも知らずに、哀れなほどバカな奴らだ。
 僕の相棒は、こいつら全員が束になって掛かっても、どうにかできるような相手ではないのに。

「ダメ……シズカ……輪姦される……」
 余りにも落ち着いた口調だったため、僕はウンウンと頷いていた。
「な、なんだってぇ?」
「彼らは……完全に生身の人間……危害を加えることは……できない……」
 こんな時にロボット三原則、しかも最優先事項の第1条だとぉ。
 シズカはロボット三原則の第3条により自分の身を守る義務を負っているが、第1条はそれに優先する。
 こいつらが一斉に掛かってきたなら、傷つけることなく捌ききるのは不可能だ。
 と言って、これだけの活きのいいモノを次々に受け入れたら、シズカは過剰なオーバークロックで壊れてしまう。
 シズカはただでさえ感じやすい女の子なんだから。

「シズカ、乗れ。逃げるぞっ」
 身分を明かして引き下がらせようとも思ったが、証明するのを待ってくれそうにない。
 それにたとえ僕らが特機隊だと信じても、性欲に目の眩んだ連中が引っ込むとは限らないし。
 悔しいけど、体格も力も女の子並みの僕にはシズカを守れない。
 それどころか、下手すりゃ順番待ちの合間に僕まで輪姦されてしまうおそれがある。
 結局、逃げるのが一番手っ取り早いのだ。
 僕はRX9に飛び乗ると、即座にエンジンを掛けてアクセルペダルをベタ踏みした。
 慌てて飛び退く連中の間をすり抜け、そのまま首都高の本線へと走り込む。

44:雲流れる果てに…5 ◆lK4rtSVAfk
10/10/24 23:58:42 OmAZh5JL
「君ね。『マワす』とかって言葉、女の子が使っちゃダメだろ」
 どこでそんな語彙を仕入れてきたのやら。
「けど……クローが秘蔵している…コミックには……そんなルビが…打たれていた……」
 ああなるほど、つまらぬ知識の源はアレだったのか。
 マワすってのは、主体が悪のキャラである時のみ、活用が認められている特殊な表意手法だ。
 音読みでも訓読みでも、本来そんな読み方はしない。
「つか、秘蔵って分かってて、勝手に人のコレクション見ちゃダメでしょうがぁっ」
 何のために隠しフォルダに収納してると思ってるんだ。
「けど……20世紀のコミックは…奥が深い……まだ、触手ものとか……理解しきれない……」
 お願いだから止めて、恥ずかしすぎるから。

「数人がかりで……無理やり犯されても……クロックアップするもの……なの……?」
 そんなこと僕が知るか。
 僕は女の子でもなきゃ、アンドロイドでもないんだから。
 男に犯されたくはないし、クロックアップなんかしたくてもできない。
 それよりなんだ、君は輪姦に興味があるとでもいうのかね、はしたない。
「ない……と言えば……ウソにならない……と言えなくも……ない……」
 だから、結局どっちなんだよ。
「クロー……怒ってる……シズカを独占しておきたいから……ちょっと嬉しい……」
 違うよ。
 怒ってるのは、君が無断で他人のプライバシーを侵害したことに対してだ。
 ああっ、面倒くさいなぁ。
 そんなことやってるうちに、DQNどもが追いついてきちゃったでしょうが。

 首都高では時ならぬレースが始まった。
 いずれこういう展開になるだろうことは予想していたが、僕自身がそれに参加するハメになるとは。
 ともかく無事に逃げるには、ブッチギリで優勝しなくてはならない。
 基本性能じゃ連中のプースカを上回るRX9だが、警察仕様の悲しさで、てんこ盛りになった装備の重量は半端じゃない。
 最高速度はもちろん、加速性能やハンドリングも鈍っている。
 こうなったら、頼りになるのはテクニックと度胸だけだ。
 連中が幾らDQNとは言え、警察官としては事故を誘発させるわけにはいけない。
 となると、実力差を見せ付けることで、自主的に諦めてもらうしかないだろう。

 目一杯アクセルを踏み込んだままコーナーに向かい、手前でエアブレーキを全開にする。
 回転数を保ちながら、ギリギリ旋回できる速度にまでベクトルを制御する。
 よく「あそこのコーナー、ノンブレーキで突っ込んでさぁ」とか吹聴する奴がいるが、そんなものは自慢にもならない。
 単にコーナー直前まで、減速を必要としないような遅いスピードで走っていたという証明に過ぎないのだから。
 そんな連中に限って、肝心のコーナースピードも遅いものだ。

 僕と同速度でコーナーに突っ込んだDQNカーは、普段よりスピードが出ていることに気付いた。
 コーナーを曲がりきる自信を喪失した連中は、慌ててブレーキを踏みつける。
 バックミラーの視界から、不愉快なハイビームの群が消え失せた。
 ガードレールを掠めるようにカーブを切ると、フルアクセルでコーナーを脱出する。
 重量超過で加速が鈍っているから、どうしても脱出速度より突っ込み重視の走りに徹せざるを得ない。
 最高速度も20パーセント近く低下しているので、コーナーで稼いだ距離が直線でアッと言う間に詰められる。

 ストレートだけは速いDQNカーがグングン接近してくる。
 ぶつけてでもRX9を止めようという腹らしい。
 オカマを掘られる寸前、またも現れた急カーブが僕たちを救った。
 DQNカーは大慌てでブレーキを掛け、RX9から急激に遠ざかる。
 僕も必要最低限のブレーキで速度を制御する。
 今度はオーバー気味に進入し、コーナーの途中でリアにトラクションを掛けてやる。
 RX9の尻が外へと流れ、頭がコーナー出口へと向きを変える。
 同時にアクセル全開で急カーブを脱出する。
 特機隊に入ったばかりのころ、新隊員訓練で嫌というほど叩き込まれたパワースライド走行だ。

45:雲流れる果てに…5 ◆lK4rtSVAfk
10/10/24 23:59:15 OmAZh5JL
 今度のはよほど驚いたのか、連中の気力が萎えるのが分かった。
 アクセルの開きが鈍く、そのため僕との距離が大きく開く。
 ふと助手席に目をやると、シズカが熱っぽい目で僕を見ていた。
「クロー……天晴れ……後でご褒美……あげる……」
 それはそれは、ありがたいことで。
 さて、ここらで伝家の宝刀を取り出してやるか。
 ちょうど、インターチェンジが見えてきたところだし。

 僕はインターを過ぎたところでボディをスピンさせ、180度向きを変えて停車した。
 そしてパトランプをアップさせ、こちらが覆面パトであることを見せつけてやった。
 案の定、連中は一斉に急停止した。
 いるはずのない覆面が現れたのだから、飛び上がって驚いているに違いない。
 このまま首都高を降りてくれたらそれでいい。
 シズカは不満に思うかもしれないけど、わざわざ追いかけるつもりはなかった。
 ところが、事態は僕が考えているほど甘くはなかったのだ。
 僕たちが本当に待っていた本命、殺人ロボットカーが忍び寄っていたのである。

 DQNどもはインターから降りて逃げる道を選んだ。
 連中がブーイングするように、ホーンを鳴らして左90度のターンを始めた時であった。
 いきなりコーナーの向こうから光の塊が現れたと思ったら、それは速度を上げてDQNカーの横腹に襲いかかった。
 最初の一撃で3台のプースカが宙を舞った。
 強烈なぶちかましを喰らったボディは一瞬でスクラップになる。
 DQNカーを蹴散らした光の塊は、僕たちの目の前でアクセルターンを見せた。

「……ほぉっ」
 正体を現せた殺人ロボットカーは、思わず感心してしまうほど優美なスタイルをしていた。
 尖った鼻先をした細長くスマートなデザインではあるが、およそ直線で描かれる部分はない。
 コクピットはタンデム式の2シーターで、もちろん無人である。
 末広がりになった尾部には2基のメインスラスターが張り出している。
 機能美溢れる濃紺のボディに見とれていると、いきなりスラスターが火を噴いた。
 パニックに陥ったDQNカーに再突入を試みるつもりなのだ。

 止める暇などなく、今度はまとめて4台のDQNカーが吹き飛ばされた。
「審美眼は……確かみたい……あんな目障りな車……壊したくなって……当然……」
 異論はないが、止めさせないわけにもいくまい。
 だが僕が手をこまねいているうちに、ロボットカーは更にUターンを見せた。
 そして残りの3台を次々に破壊すると、今度はRX9の方へと向かってきた。

「ヤバいっ」
 公用車を傷つけると、面倒臭い状況報告書を書かなければいけない。
 それに修理は公費で支払われるが、実際には色々な理由を付けて翌月分の各種手当てから小額ずつさっ引かれることになる。
 僕はバックギヤにシフトすると、バーニアを一杯に噴かした。
 RX9の鼻先を掠めるようにロボットカーが走り抜ける。
 ギリギリで接触を逃れた僕は、すかさずギヤを切り替えてアクセルを踏み込んだ。
「やっつけるぞ」
 僕はフル加速でロボットカーの追跡に入った。

46:雲流れる果てに…5 ◆lK4rtSVAfk
10/10/24 23:59:50 OmAZh5JL
「こりゃ速い……」
 追跡を始めて、直ぐに敵の只ならぬ性能を思い知らされた。
 昨夜のロボカーとは全然別物だ。
 アクセルをベタ踏みしているのに距離は全く縮まらない。
 速度計のカウンターは、既に400を越えて450に入りつつある。
 こっちはそろそろ限界だが、敵はまだ余裕がありそうだ。
「これじゃ追いつけない」
 歯噛みしているとシズカが身じろぎした。
「頑張って……もう少しだけ……詰めて……後はシズカが……やる……」
 シズカの右手首がジャキンと返り、指に組み込まれた速射破壊銃が装填された。
 火薬を使わず、電磁誘導で弾丸を発射する超小型のレールガンだ。
 人には危害を加えられないシズカだが、ことロボット相手となると話は別だ。
 思いっきりやってやるがいい。

 命中精度を上げるには、もう少し接近してあげなくては。
 車の性能差は少々きついが、女の子に「ガンバって」なんて可愛く応援されたら、男としては奮起するしかない。
 都合のいいことに、前方に急カーブが近づいてきている。
 幾らロボットカーでも物理の法則までは変えられないだろう。
 思ったとおり、敵はコーナーの手前で速度を落としに入った。
 ここぞとばかり、僕は距離を詰めに掛かる。
 シズカが射程に捉えた瞬間、ロボットカーはこちらに横腹を見せて旋回に入ったところだった。

「イク……」
 シズカはルーフを開けると、上半身を車外に露出した。
 正面から突風が襲いかかるが、呼吸の必要がない彼女には関係ない。
 ただ気流が乱れたため、RX9の走行ラインが少々乱れた。
 それでも的確に照準を終え、シズカは短く一連射を加えることに成功した。
 尾部をプラズマ化させた鋼製弾芯弾が、スルスルと敵のボディに吸い込まれていく。
「命中っ」
 僕が思わず指を鳴らした次の瞬間、信じられないことが起こった。
 命中したはずの弾丸が、ロボットカーのボディを滑るように弾かれてしまったのだ。

 そんなに分厚い、と言うか、装甲そのものが施されているように見えなかったが。
「避弾経始……?」
 それは湾曲した装甲により飛来物の運動エネルギーを分散させ、逸らして弾く防御システムである。
 敵は特殊なコーティングか電磁波を張り巡らせるかして、見かけ以上の防御力を得ているのだろう。
 驚いている暇はなく、今度は僕が急ブレーキを掛ける番であった。

 棒立ちになったシズカのスカートを掴み、無理やり体を引っ込めさせる。
 彼女がベルトを装着するのを待って、フルブレーキングに入る。
 ガードレールに衝突する寸前で旋回速度に落ち、ギリギリのところで右カーブに移る。
「うわぁぁぁっ、報告書ぉぉぉーっ」
 絶叫が天に通じたというわけではないだろうが、どうにか自損事故は免れた。
 しかし、RX9の体勢を立て直した時には、ロボットカーのテールランプは見えなくなっていた。

「ふぅぅぅ」
 路肩に駐車した僕は、深い溜息をつくしかなかった。
「今度会ったら……ただでは……済まさない……」
 プライドを傷つけられたシズカが、唸るような声で呟く。
 僕はそれを聞きながら、ひどい喉の渇きを覚えていた。

47:名無しさん@ピンキー
10/10/25 00:00:50 OmAZh5JL
投下終了です

48:名無しさん@ピンキー
10/10/25 14:30:16 IphRI3jY
ようやく規制解除
いつもながらGJっす

49:名無しさん@ピンキー
10/10/25 20:31:43 PaNoQOMX
乙!

50:名無しさん@ピンキー
10/10/25 22:49:44 duqaNXMC
GJです。
ロボットカー、完全に無人で暴走するのですね。怖ぇぇぇ~~。

51:名無しさん@ピンキー
10/10/26 08:06:48 5G2zOgv8
何をおっしゃるのですかキッド
車は自己判断で走るものに決まっているというのに

52:名無しさん@ピンキー
10/10/26 09:10:27 57kYnMLF
キッドは高性能コンピュータの自分が車に搭載されているのであって、自分自身が車扱いされると怒ってたはずだが
あと、アメ公の名前はナイトだ

53:名無しさん@ピンキー
10/10/26 09:22:35 57kYnMLF
しまった
ググってみたら「キット(KITT)」だた

54:名無しさん@ピンキー
10/10/26 16:58:35 FFqhcF/E
しかも呼び掛けはマイケルでござる

55:名無しさん@ピンキー
10/10/26 20:43:34 WcRU715j
DQNカーに抜かれて苛つくシズカが可愛い
抜かれながらコンピューター言語で卑猥な言葉でも浴びせられてたんだろうか

56:名無しさん@ピンキー
10/10/26 20:47:17 5G2zOgv8
そっか、記憶が薄れているよ
メモリ交換時期みたいだ

57:名無しさん@ピンキー
10/10/27 14:38:27 CKD/3iW1
真っ赤なプリマスフューリーが付いてくるんだけど、なんでドライバーいないの?

58:名無しさん@ピンキー
10/10/27 15:12:34 XiEz//+o
>>57

よく見てみ
交差点でヘッドライトが左右にくりくり動いて
周囲の安全を確認してないか?

59:名無しさん@ピンキー
10/10/30 00:48:22 Cqd7vHEk
保守っとくか

60:名無しさん@ピンキー
10/11/03 17:53:32 lOtB95fY
ho

61:名無しさん@ピンキー
10/11/03 22:15:44 A9qzrRg8
>>57
ドライバーはメーカー公式サイトからダウンロードしてください

62:名無しさん@ピンキー
10/11/04 17:10:25 OX4f9HgX
>>61
それは同音異義語です、マスター。

……え、ここは『笑う』ところなのですか?
申し訳ありません、駄洒落というものの価値判断基準が
まだ確立されていないのです……

63:名無しさん@ピンキー
10/11/06 21:58:21 Z+QyHbm4
次のQ10でQ10ショートしそう
やっと壊れが来るわ

64:名無しさん@ピンキー
10/11/06 23:57:10 Pg1M4bra
そんなのあったんだっけ
興味ないんですっかり忘れていたよ
つか、どうでもいい

65:名無しさん@ピンキー
10/11/07 00:16:24 zaMYiyGr
つか、あんなの見てる奴がいるんだ、驚いたw

66:名無しさん@ピンキー
10/11/07 01:23:50 UJQkWc6b
ロボっぽい演出が見れればそれで満足
中の人とかはどうでもいい


67:名無しさん@ピンキー
10/11/07 09:21:05 hAzgN8bj
>>66

でもやっぱり俺は主演女優のキャスティングに不満だ
じゃ誰ならいいんだというのは念頭にあるんだが
ここの住人の興味なさそうな芸能人の名前をここで挙げてもしょうがない
いずれにしても三次でロボ娘ものをやるということ自体は全然否定しないわけだが



68:名無しさん@ピンキー
10/11/07 13:25:05 0XSVHsnx
>>67はもう3行目と4行目で答えが出てるじゃないか。
『ロボ娘物を三次でやっている』ことがスレ的に注目できるんであって、キャストがどうとかはあまり注目に値しない。
アンチ活動なら芸能方面の該当スレでやれよ。
しかもここが文章創作板であることを考えると、厳密には姉妹スレ向き。

69:名無しさん@ピンキー
10/11/07 13:37:05 Ta+0vHQS
リアリティのなさが問題なんだ
苦労して精巧なアンドロイドを作るとしてだ、なんでわざわざあんな顔に造形せにゃならんのだ
失敗作というのなら頷けるけど

1話以来低迷続きの視聴率が全てを物語っている

70:名無しさん@ピンキー
10/11/07 17:18:26 UJQkWc6b
海外物と二次しかなかった頃からすると贅沢になったものだな
人それぞれの好みなんだから
顔があーだこーだ言っても空回りするだけ。

てか、ロボなんだから首を挿げ替えたことにして
好みの顔に脳内置換しとけ

71:名無しさん@ピンキー
10/11/07 23:24:53 B9WJ8qIc
ヘッドマスターズか

72:名無しさん@ピンキー
10/11/07 23:57:57 WK2VvwQX
友情のクロスヘッドオンをする四人組のロボ娘チームとかどうか。

73:名無しさん@ピンキー
10/11/08 11:34:21 43dRscYW
おまえらヤンガンのアイドロイドについてなにか一言

74:名無しさん@ピンキー
10/11/08 11:41:04 8pi4KPcF
ドラクエに出てきたトゲトゲの帽子かぶった人だっけ?

75:名無しさん@ピンキー
10/11/08 19:57:56 +e1sU966
Q10の話題が出ると必ず荒れるな
AKBのファンでも紛れ込んでるのか

76:名無しさん@ピンキー
10/11/08 21:02:02 OUinojzU
>>75
此処の板名読めよ
ドラマの感想だけ語りたいなら他に該当スレあるだろ

77:名無しさん@ピンキー
10/11/08 23:29:29 loGc/ckk
いや、だからこそ75はここでAKBネタを振るなと言ってるんじゃ?

78:名無しさん@ピンキー
10/11/08 23:59:36 d8GiFgj0
芸能方面 ← キャスト・ドラマ自体の演出・視聴率等 |壁| ロボ娘的な演出・ストーリー・見所等 → このスレ

79:名無しさん@ピンキー
10/11/09 01:33:14 zA4DVVkf
しかし、視聴率的には目も当てられない状況なのは確か
やっぱ、視聴者を舐めた造りだってことは伝わってくるのな

80:名無しさん@ピンキー
10/11/09 01:48:17 UBf90coD
視聴率の話が一番無関係だな
このマイナー趣味なスレで売り上げと内容の是非が関連付けされた例は無いよ

81:名無しさん@ピンキー
10/11/09 02:42:48 TvaJGjlA
もっと整った顔の、いかにもロボっぽい子が主役やってくれてたらなあ
AKB出せばウケると思ってる制作の意図が見え見えなのが腹立つんだろう

82:名無しさん@ピンキー
10/11/09 06:45:18 dWbnJjrr
例えばイラストやアニメの、見た目の良し悪しでロボ萌えの是非が大きく変わるわけではない。
明らかに「絵が下手だから」といって、「絵が下手」という理由だけで萌えの対象にならないことはない。
コレは別にこのスレに限ったことじゃないし、当然SSもそうだ。
そして同様に、キャストが誰か視聴率がどうかでロボ萌えが変わるわけじゃない。
三次に対する見解や萌えの好みの差こそあれ、そんな二の次を理由に作品と萌えを叩くなら他所でやるべき。



で、あんなにしゃべりも動作もカタコトでやるなら、声のハウリングとか駆動音とか常時付けてほしかった。

83:名無しさん@ピンキー
10/11/09 10:56:54 ZoQzQ0uG
>>あんなにしゃべりも動作もカタコトでやるなら

そういう小細工じみた真似するから余計に叩かれる元になる
絶対にロボ娘を演じちゃならないタイプの人間っているんだな

84:名無しさん@ピンキー
10/11/09 11:54:16 WLXsCP0W
会話や動作はごく自然なのに
価値観とか言い回しが決定的に違う、という描写で
ロボらしさを出せないもんかね

シナリオ勝負になるから
変な自主規制に縛られたTVの放送作家には
難しいのかもしれんけど

85:名無しさん@ピンキー
10/11/09 13:52:06 39jMuQ4q
いっそのこと、
顔や手など露出してる部分にリアルなつなぎ目やネジやリベットがあれば……
って、それじゃあ最初からロボだってわかるから、ストーリー的に無理か。
(アイドル的にも無理、という話しは置いておいても)

いずれ、中身むき出しになるまで壊れるシーンがあれば
また違ってくるかも。
ドライバー差し込まれてぐりぐりされる、とか。

86:名無しさん@ピンキー
10/11/09 14:29:53 z/2ruStx
今の時代、別にロボットって公言してもそんなに騒ぎにならない気もするんだよね。
法律的な問題やストーリー的な盛り上がり(バレるかバレないか)は別として。
Q10見てないからそのへんの世界観はわからんけど。

87:名無しさん@ピンキー
10/11/09 14:50:51 fTkHv79E
全身義体程度なら少し驚かれる程度で済みそうだな

88:名無しさん@ピンキー
10/11/09 16:36:00 vT+EOgoM
>>73
首ポロとかメカ娘要素あるけどなんかつまらん

89:名無しさん@ピンキー
10/11/09 19:28:32 dWbnJjrr
>>83
それは価値観の相違かもしれないが、今の演技こそ小細工っぽくて何かなぁと思う。
個人的には中途半端な気がするからどっちかにしてほしい。今より人間寄りでもそれはそれでアリだ。

90:名無しさん@ピンキー
10/11/09 19:43:59 35/vg9Xn
まあ、ここで論じる価値もない駄作だってことだろ
普通なら打ち切りになってもおかしくない数字しか稼いでないようだし
AKBなんざ根本的にスレ違いだな

91:名無しさん@ピンキー
10/11/09 19:50:34 6iomTOl2
一番やなのは、これで「ロボ娘もののドラマは視聴率取れない」という誤った認識が広がることだな。
世間一般の方々様の認識では、AKBはアイドル様だからキャストには問題なし、とか思いやがるだろうし。
可能性の芽を摘まれるっつーのは非常に癪ではあるな。

92:名無しさん@ピンキー
10/11/09 22:07:08 iXmSBuVF
もこみちがやってた奴はおもしろかったな
あれの女の子版みたいなのあればいいな

93:名無しさん@ピンキー
10/11/10 01:05:41 CA7xgl5q
>>91
そこまでひねた言い方だとちょっと感じ悪いぜ

ってゆうか「ロボ娘もの」は視聴率取れないよ普通に考えて…
AKBだから何とか成立してる面もあるでしょやっぱり(俺たちの好き嫌いは別として)

マイノリティはマイノリティなりに楽しめばいいんであって、
世間の認識がずれてる、俺たちの感覚が正しい!とか言い出すとおかしなことになる

94:名無しさん@ピンキー
10/11/10 02:47:36 IzRwBltx
中途半端なのがいけないと思う
もっとトーンを落とすか、もしくは逆にはっちゃけるかだ
ロボットであることを前面に押し出して不条理に暴れまくるとか
何をしたいのかが全く伝わってこないのが一番ダメ
第一、現代じゃロボであることを隠す意味がない

95:名無しさん@ピンキー
10/11/10 18:30:40 T14a1pN/
ひとつふたつロボものが興行的に失敗したところで、
今さらたいした影響は無いだろうって程度には需要は無い気がするなw
宇宙人ものと同様にイロモノ的味付けの一つなんだよね

96:名無しさん@ピンキー
10/11/10 19:06:34 RAC1gk1M
質が悪くても、そういう作品が細々と残ることを評価するか
質が劣るぐらいなら、いっそゼロになるのも潔しとするか

日本は厳しい選択を迫られることになりそうです(←ニュースの常套句)


97:名無しさん@ピンキー
10/11/10 22:22:12 aDPi9134
>>73
同じヤンガンのロボット物ならフロミとイヴの方が面白い

98:名無しさん@ピンキー
10/11/11 00:37:55 /jZHakSd
ひとつ聞きたいんだけど、このスレの守備範囲って、人造人間なら何でも対象に入ると思っていいの?
いや、魔法生物っぽいホムンクルスはともかく、ファンタジー系でも、ゴーレムとかオートマータとかは対象に入れていいのかどうか気になって……。
たとえば、ちとマイナーな懐ゲーの「ブルーブレイカー」のヒロインのひとりとかは、とある国王が亡くなった娘に似せて作ったゴーレムだったり、
新しめだとアニメ化もされる「祝福のカンパネラ」のヒロインのひとりがオートマータだったりするんだけど、
そのテの「人造少女」をヒロインにした話も、ココで扱っていいのかな?

99:名無しさん@ピンキー
10/11/11 00:58:14 kMpzu+7Q
>>94
よし、究極超人あ~るの実写版作ろうぜ。

100:名無しさん@ピンキー
10/11/11 08:52:17 vdHA4EPV
ドラマ版の「ネギま!」の茶々丸は結構萌えた。

101:名無しさん@ピンキー
10/11/11 12:26:14 a06TFoTT
>>98
某アンドロイド画像スレで、絵で見て一発でアンドロイドと分かる絵しか認めないみたいなルールが
出来てしまってからは、内部構造が見えるくらいに破壊されているかメンテナンスハッチが開いている
状態の絵しか投下不可能になって寂れていったっけな。基準は広めに取っておいてもいいと思う。

個人的にはファンタジー系でも人形はアリだと思う。
体の構造が細胞以外(鉄、プラスチック、岩、木材?)ならOKな感じかな?

102:名無しさん@ピンキー
10/11/11 14:45:39 pelr7f3d
>>101
無機タイプに萌えず、有機タイプ専業の俺としては
人間ではまずありえない特徴を持たせれば可、とかしてほしい
メカ耳のようなアクセサリーレベルは、過去の経緯からアレだとしても
メカスジやマーキング、埋め込みパーツなどがあればOK、とか

そういうのがない場合は……やっぱメカバレぐらいしか思いつかないなあ

できることなら、余計な規制はなしにこしたことはないんだが

103:名無しさん@ピンキー
10/11/11 15:22:52 SHZT3+eR
>101、>102
了解、微妙なボーダー上の問題だというのは理解しました。

広義の「人造人間」から考えると
・クローン、コピー系
 → 基本的に人間と同じだから×(例.某なのはの金髪雷神、禁書の劣化電磁妹など)
・レプリカント系
 → ほぼ生身に近いと×(例.アップルシードバイオロイドなど)、
   無機系・電子機器系は○(例.ブレランのとかMMMのレゥとか)
・ホムンクルス
 → 魔法「生物」なので×
・ゴーレムやオートマータ
 → 「自動人形」(歯車内蔵とか)の要素がわかれば○(△?)

……って感じですかね。

自分がオートマータであることを隠しているけど、クライマックス直前にバレるパターンの話なら、一応OKなのかな?

104:名無しさん@ピンキー
10/11/11 15:23:28 qsdSXZes
うん、メコスジは大事だな

俺はパッと見人間派だよ
アンドロイド製造の究極目的は、「如何に人に模して作れるか」だからな
ミサイル発射とか、いざと言う時だけメカらしさが出る方が萌える
普段とのギャップがたまらないんだよ

105:名無しさん@ピンキー
10/11/11 18:45:31 z78V+Wpj
外見は人間そのままでも、言動でロボらしさを表現することもできるから
なかなか線引きは難しいね

SSならば描写しだいで容易にクリアできるから、見た目完全に人間でも可になるし
絵の場合は「ただの立ち絵はコスプレと判別できないから不可、絵としての情景描写次第では可」
なんてことにもなりうる

サイボーグの存在も踏まえて定義するなら
「身体の内部機構が機械であること」
「心や思考が(自然発生したものではない)『造られたもの』であること」
それらが、何らかの形で作品中に示されていることが
ロボ萌えの対象となりうるかの判定条件なのかも


……もっとも、これだと「人間の頃の記憶を丸ごとコピーした人工頭脳」という
どっちつかずのボーダーラインが残るんだよなあ
こればっかりは人によって解釈が分かれるから
(ロボに生まれ変わったと取るか、ロボになって生きながらえたと取るか)
他の要素(外見や言動、ストーリー展開)で判断するしかないかもな

「人として生きられなくなった新人ロボットの悲哀」というのも、ロボ萌え要素の一つだしね
(ただ、人間嫌いからロボ萌え道に入った人からすれば不可だろうしなあ……)

106:名無しさん@ピンキー
10/11/11 20:25:37 ZMcRoR2Y
サイボーグと線引きの難しくなっちゃうところですね。
エイトマンぐらいだとアンドロイドに分類できるだろうけど、
新造人間ははたして人間なのか機械なのか…。

107:名無しさん@ピンキー
10/11/11 21:12:59 SHZT3+eR
>心や思考が(自然発生したものではない)『造られたもの』であること
「マップス」のビ・メイダーの定義を思い出した。
確かにアレだと、心/思考/意識の出自が問題なんだよねー。

108:名無しさん@ピンキー
10/11/11 21:56:41 Wfp6Ec7O
実際境界線の話なんてどうでもいいというか
ちょっと間違えればすぐさま荒れそうな話を何でわざわざと言うか
ま、知識自慢と俺定義がオタクの習い症とは言うものの
もっとど真ん中なロボ娘話をしたいし読みたい物だがな

109:名無しさん@ピンキー
10/11/11 22:49:43 GeU+foFG
書いて落とす方にとっては叩かれるかどうかの境界線なんだよ
このスレあんまり優しい人ばかりじゃないしね

110:名無しさん@ピンキー
10/11/12 00:32:15 rEXLEtwT
今ここに挙がった数人の意見だけでもバラバラなのに全部の住人の嗜好に沿うものを目指すこと自体がおかしいのではないかと
自分の趣味で自分の好きなものを書けば良い
褒めてもらったり、ちやほやされるのが目的じゃないんだろ?

111:名無しさん@ピンキー
10/11/12 00:56:46 PlfqRFWL
褒めてもらったり、ちやほやされるのが目的でもいいんじゃない?
単純な自己満足なら、ここに投下する必要も、
そもそも文章にアウトプットする必要だってないかもしれない。
そうでなくても叩かれるのは誰だってイヤだろうしなw

112:名無しさん@ピンキー
10/11/12 01:19:05 be/EQZnn
一応いくつかのスレで短編も長編も書き、完結させたのも途中で投げたのもある人間から言わせてもらうと、
「書き始める」のは確かにわりかし純粋で、「褒めてもらったり、ちやほやされるのが目的じゃない」んだけど、
「書き続ける」のには、他の人からの乙やGJは何よりの燃料になるんだ……。
反応がないと長編完結に漕ぎつけるのは難しいと思うよ?

ま、それはさておき。
某コブラじゃないけど、普段はいかにもメカメカしいロボットなのに、いざ事件が起きると中から
ほとんど人間にしか見えないアンドロイド美少女が飛び出して来て、スーパーヒロインよろしく悪を討つ!
……というネタを思いついた。
(通常時のブリキちっくボディは恥ずかしがり屋さんだから)
こっそり変身(外装パージ)しているところを、主の少年に見られて、恥ずかしさのあまり
オーバーヒートしてしまうロボ子ヒロインとか、おいしくない?

113:名無しさん@ピンキー
10/11/12 05:40:11 K7/lmLu/
>>112
それお願いします

114:名無しさん@ピンキー
10/11/12 10:30:46 247SzV+s
必要なのはロボ娘と萌え、厳密な定義なんて飾りですよ大佐。
ぶっちゃけポンコツだろうがハイエンドだろうが炊飯器だろうが萌えがありゃ正義、
例えエロくても萌えがなきゃ外道、って自分は思ったり。

115:名無しさん@ピンキー
10/11/12 12:28:20 q+IR89d7
…単純に、自分の好きなモノにはGJを、
自分の趣味とは違うモノにはスルーを…で解決する話なんだけどなァ。
サイボーグ云々の問題もこれで片付く気がするんだけれども…。
なかなかそうもいかないわなー。

>>110
「消費者」側からするとそういうコトになるのかもなあ。
正直、少なからず自己顕示欲とか承認欲求がなきゃ晒さないよ普通。
見てもらう以上、肯定的な評価のが何だかんだで嬉しいしなw
できるだけ最大公約数的な部分、住人の好みを知っておきたいってのはあるよ。
住人の好みに合わせて自分のこだわりを曲げる!って話ではなくて。

>>112
自分が好きで始めたモノでも、情熱だけで続けるのは結構辛かったりするよね。
(趣味なんだから辛い思いしてまでやるなよ、とか言われたりもするんだけどw)

>>114
その萌えの定義が人それぞれでズレてるからまた難しい…。
というか萌えの定義自体があやふやな(定義しようがない)のが難儀だよね…w

116:名無しさん@ピンキー
10/11/12 14:29:08 kSazKXUO
あくまで一例なんだけど、たとえばアニメ板で「あの作品のキャラがルイズに召喚されました」なんてSS系スレがある。
字義(そしてテンプレ)通りに解すれば「もしもゼロの使い魔のルイズが召喚したのがサイトではなかったら?」というIFな話用のスレなんだけど、
ココでルイズ以外のキャラが召喚したり、逆にルイズが異世界に行っちゃう話なんかも投下されたことが何度かある。
当初は比較的好意的・寛容に受け止められてたけど、後者は今ではNGな雰囲気になってる。前者は一応、許容されてるみたいだけどね。

そういう例を知ってると、このスレの住民が、どの程度厳密なスレの定義から外れても「大丈夫だ。問題ない」と言ってくれるか知りたい……と書き手は思うんじゃないかな?

117:名無しさん@ピンキー
10/11/12 15:25:54 mUU9b8QQ
自分自身は寛容に受け止められる方だと思ってるけど一部の嫌悪してる人の声がでかすぎてNGになってるような気もする
寛容な人は特に何も言わないけど批判の声は大抵どこも大きいしそれで作者さんがいなくなるっていうのを何度も見たことある

118:名無しさん@ピンキー
10/11/12 16:35:55 8GMi9OEh
作品投下スレのライフサイクルには2通りあって
人気上昇→活況→質の悪い作品の台頭→人離れ→衰退
というのが今までのパターン

その衰退を避けようと、質の悪い作品を排除する動きが生まれ
それが先鋭化しすぎて
叩き横行→作家萎縮→投稿減少→衰退
という新たなパターンが出てきた

それがルサンチマンや八つ当たり、作品の傾向が気に入らない奴に悪用されて
「質の維持」を錦の御旗に、質に関係なく作品を叩きまくる風潮を生んだ
本質は衰退工作の一環に過ぎないんだけど
奴らに開き直る名目を与えてしまった ←今ココ

正直、匿名掲示板で作品を公開するということ自体が限界、という気がする
作品投下の場は、したらばの避難所スレやSNSに取って代わってる
前者はレス削除やアク禁ができるし、後者もアカウント削除で対抗できるから
荒らしも思うように活動できないからね

119:名無しさん@ピンキー
10/11/12 16:36:38 8GMi9OEh
すまん、ageてしまった……orz

120:名無しさん@ピンキー
10/11/12 17:17:04 +729hKq1
このスレにも作品を叩く荒らしなんかいたのか?
当方は前スレくらいからの住人なんで過去のことはよく知らないんだが

121:名無しさん@ピンキー
10/11/12 17:45:59 IW22vXVv
同人作品の投下を一事例として使ったけど
商業作品や特定のキャラに置き換えても
似たような現象は起こってるよ

122:名無しさん@ピンキー
10/11/12 22:01:44 KgMxf1+m
>>105
>……もっとも、これだと「人間の頃の記憶を丸ごとコピーした人工頭脳」という
>どっちつかずのボーダーラインが残るんだよなあ

コピーした記憶で生前の人間をエミュレートしてたけど
負荷に耐えられなくなってエミュレートを止めてもらった
....みたいな説明をつけてた絵があったよな

それって単に出来損ないって気もするがw

123:名無しさん@ピンキー
10/11/13 01:35:30 S8e0KvNP
ロボットにとって出来損ないって萌え要素だろ

124:名無しさん@ピンキー
10/11/13 03:27:45 Omwr1GFB
出来損ないとな!かなり以前の他スレより転載。
作者は《ACCESS総合相談所 その12》の978-979氏で、投稿日は2005/07/10。
なんか向こうでは完全スルーされてたんだが、
このスレの兄貴達は値打ちが分かりそうだから引っ張ってきた。以下、氏の作品。

***********************************************************************************
「わ、わたし……どうして止まっちゃったんでしょう」
彼女は困ったようにうつむいた。
「おまえさ」ぼくは言った。
「ロボットってことは中にコンピュータとか入ってるんだよな」
「え、ええ、そうですけど?」
「もしかして、そのコンピュータのOSってさあ、マイクロソフト製?」
「はい、そうです」
「そうか……」
ぼくはため息をついた。

「もしかして、いま『こいつのOS、マイクロソフトでうざすぎ。面倒見切れないよ』とか思って、
ため息つきませんでした?」
「―いや、そういうわけでもないんだけど……」
「いいえ、嘘をついても駄目ですわ。呼気圧に毎秒25立方センチメートルの有意な増加を検出しました。
知ってる……これはため息。あの洪水の晩と同じです」
「いや、真面目な話、おまえは悪くない」ぼくは断言した。「悪いのはおまえのOSなんだ」
彼女はあいまいな笑みを浮かべて、小首をかしげた。そのまま動かなくなってしまった。
*ピー*
「な、なんだ、そのエラー音は」ぼくはうろたえた。
《人格統合モジュールSuperEgoで、自己同一性エラーが発生しました。
自己イメージ「のOS『のOS』」は無効な参照です》
無機的なエラーメッセージ。とび色の目を見開いたまま、
彼女の表情筋コントロールが凍りついたように停止している。
しょうがないなあ、こいつ、「わたし」と「わたしのOS」を区別しようとして
自己参照ポインタが無限ループに陥ったな。何というやわな……
《セッションで保存していない記憶は失われます。人格を続けるには、任意の突起を押してください》
人格を続けるには」とはどういうエラーメッセージだ、マイクロソフトのAIめ。
そのうえ「任意の突起」だぁ?
ぼくはちょっと考えてから、彼女の鼻の頭を押してみた。あんのじょう、何の反応もない。
やれやれ。どうせそんなことだろうと思ったよ。

125:名無しさん@ピンキー
10/11/13 03:28:58 Omwr1GFB
あちこち開けたり閉めたり押したり引いたり、さんざん手こずったあげく、
ようやく彼女の人格に再起動をかけると、
《性別定義ファイルが壊れています。初期化しますか?》
またぞろ、わけの分からないエラーが出やがった。
自己認識に失敗したくらいで、いちいち人格システムファイルが壊れるか?
とりあえず「無視」を選択して彼女の再起動を続ける。
《体内時計の同期中。GPSの信号を受信しています。しばらくお待ちください……》
「あ、先輩……」彼女はハッとしたように叫んだ。
「わたしったら、ログのタイムスタンプに一兆ナノ秒レベルのとんでもない空白が。
……もしかして……って、もしかしなくても、また止まっちゃったんですね?」
「まあ、まだ二度目だし」ぼくは慰めるように言った。「それに『わたし』が生きていて良かったよ」
「『わたし』は、『ぼく』のエイリアスです。でもぼく……」
彼女は困った顔をした。その顔がどんどん曇ってゆく。
「どうかしたか?」
「『ぼく』は……『あなた』ではないですよね?」
「なんか、壊れてるなあ。……あのさあ。おまえ性別のバックアップってとってある?」
「性別ですか?」彼女はにっこりほほえんだ。「はい、復元ポイントがちゃんと」
「良かった……。とりあえず、それリストアしてみ。なんか壊れたとかって、さっき出てたから」
「分かりました。ぼくの性別が壊れちゃったんですね。
えーと、どのバックアップからリストアしたらいいんでしょう?」
「最新のでいいんでないの?」
「最新が3つあるんです。ひとつは男、ひとつは女、ひとつは訳が分からないファイルです。
どれにしますか?」
「……どれにしますか、と言われても」
「先輩のお好きなので……」彼女はほほえんだ。
「……というか、どうしてバックアップの間にそんな不整合が……」
「ぼくの意識ったら3つもあったんですね。ぜんぜん知らなかったよ」彼女は頭をかいた。
「仕様だろ、きっと」ぼくはつぶやいた。

126:名無しさん@ピンキー
10/11/13 04:37:44 nwUukTsI
>>123
分かる
いわゆるドジッ娘萌えに近いようなものなのかな

127:名無しさん@ピンキー
10/11/13 04:54:31 EFO06Pzb
ドジッ娘というか

128:名無しさん@ピンキー
10/11/13 05:00:44 EFO06Pzb
すまん手が滑った

>>126
ドジッ娘というか、OS娘のMEたんみたいなダメッ娘はいいな

129:名無しさん@ピンキー
10/11/13 05:06:40 nwUukTsI
meタソは男の庇護本能をくすぐるような天然系だな
実際ああいうのが身内にいたら非常に困るんだろうけど

130:名無しさん@ピンキー
10/11/13 05:13:12 PbmZGP1Q
俺としてはリミットちゃんがサイボーグだったのが悲しい
あれがロボットだったら間違いなく史上最高傑作だったのに

131:名無しさん@ピンキー
10/11/13 06:27:11 EFO06Pzb
リミットちゃんは止めとけ
さすがに歳がばれる
せめてネンネンにしとけ

132:名無しさん@ピンキー
10/11/13 06:43:42 PbmZGP1Q
ネンネンこそまずいんじゃ
セーラー服の美少女ロボが、お尻にホースを差し込んで燃料補給するのはヤバいだろ
考えてみると、肝心なところで燃料切れってのもなんかいいな
燃料切れは壊れの一パターンに含めてもいいかもしれない

133:名無しさん@ピンキー
10/11/13 12:13:49 5dZAjgHx
人間を便利にサポートするはずなのに、逆に迷惑を掛けまくりのMEタン
なのに、なんでみんなに愛されてるんだろうな

134:名無しさん@ピンキー
10/11/13 12:40:45 iKneRhYZ
meタソはもう俺たちに迷惑をかけることもできないからなあ

135:名無しさん@ピンキー
10/11/13 13:35:35 rRIQF1/W
>>98-108

俺にとっては、あくまで体の中が機械であるのがいいんであって、
人から造られた存在であろうとも、人造人間では萌えないのだ。

俺の好きな長門有希が、人造人間じゃなく、純粋な機械であれば
よかったのに。

136:名無しさん@ピンキー
10/11/13 14:48:35 8QsioaNR
駆動系や外観、マテリアル系はこの数年で飛躍的に進化を遂げた。
AIは…まぁ色々なんとかなってきてるだろう。

問題は動力源だな。内燃機関は論外、バッテリーも進化や資源に陰りが見えてきた。
ここはやはり燃料電池か…

137:名無しさん@ピンキー
10/11/13 14:52:10 1VP7/87V
困った時にはゼンマイに決まってるだろ

138:名無しさん@ピンキー
10/11/13 15:26:31 Hy3ZppsD
ゴム巻きの力も捨てがたい。

どっかのメイドロボが自白していたな。実際に実装されてるのかは
怪しいけど…

139:名無しさん@ピンキー
10/11/13 15:51:55 5GRTCo/v
>>124
そのままいろんな事を続けると、乳房とか女性器とかのデバイスが
エラー起こしてフリーズしまくりそうだな

140:名無しさん@ピンキー
10/11/13 20:04:12 zQM+Lh62
ロボ娘は燃料切れで機能停止しなくてはいけないから
すぐ切れるようなエネルギーにして欲しいな

141:名無しさん@ピンキー
10/11/13 20:43:34 i/6r8G4u
[こいん いっこ いれる]

142:名無しさん@ピンキー
10/11/13 20:49:24 NQiuEx44
自分で自分のエネルギー残量がわからない
自分でエネルギー補給ができない
ってどんだけ低性能なのかと
ASIMOですらやれんのに
NANAみたいに微エロシーンの口実に使ってるのもあるが

143:名無しさん@ピンキー
10/11/14 01:41:24 0D3StHXD
>>139
女性器が咥えこんだまま計画的にフリーズするようにして、殺人するという話、昔あったな・・・。

144:名無しさん@ピンキー
10/11/14 10:54:17 Vjb7MlwD
このスレの過去作にもいるじゃないかw
URLリンク(bluerose.g.ribbon.to)

145:名無しさん@ピンキー
10/11/14 12:03:26 zakKYb72
アトムの頃からエネルギー切れで行き倒れるのはお約束だから仕方ない

146:名無しさん@ピンキー
10/11/14 22:38:25 2W2XaXgV
例えとしては変かもだが、車のガソリン切れなんかは現代でも割と
起こり得るトラブルだし、エナジー残量を示す計器の指針が異常、故障等で目測を謝る的な
事として考えられる事態では?

…まあこの理由でも、それは日頃のメンテが悪いって話になるか。。

147:名無しさん@ピンキー
10/11/14 22:55:32 VqkfNzga
判っていても補給できないシチュエーションもありでは?
補給装置の暗証番号を知らないとか、出先で補給装置がないとか。

148:名無しさん@ピンキー
10/11/15 02:50:31 CoYpeD68
ロボは3原則で自己の保存より優先度の高い項目が設定されてるからエネルギー切れはある意味必然だな
そして、自己保存と他者救済のジレンマこそがロボ物のロマンだと思う

149:名無しさん@ピンキー
10/11/17 01:25:38 iV4a5QCo
基本的な3原則に従うならそのタイプは間違いなく他者救済じゃねぇの?
アシモフの堂々巡りみたいに3原則の強さを変えてあったら面白いことが起こるけどw

150:名無しさん@ピンキー
10/11/17 02:07:02 j4U1gv/L
たとえばなんだけど、例の三原則を極力緩く解して、
「三原則に反しない限り、自由に行動し、人格形成する」
という話はどうだろう?
たとえば、「人間を害する」とは「肉体的に傷害罪・致死罪に当たる行為をすること」という解釈で、
恋敵を罵ったり、浮気な恋人にビンタしたりできるロボっ娘って萌えない?

151:名無しさん@ピンキー
10/11/17 07:08:56 b3CNUcah
その設定の上でロボである必要があるキャラ設定ならありだと思う
主人が好きすぎて周りの人間に嫉妬するロボ子ってのはなんというか・・・良いね

152:名無しさん@ピンキー
10/11/17 08:12:52 OGfsbd7g
アシモフ三原則は、本来否定されるためにある原則なんだけどな
その制約や矛盾、縛られた者の不幸、時にはその克服がテーマになってる作品も多い
どうしてあれを普遍不可避と考えるのか


153:名無しさん@ピンキー
10/11/17 12:53:00 h+4lpMBm
微妙なネタだが、今度のスパロボにオリジナルキャラとして「アンドロイド」が出てくるのが微妙にうれしい。
(いや、ラミア姐さんもだけど、あの人は自分がアレなこと隠してたし)
でも、主人公のパートナーロボ(青髪・ショート)より、ライバルのパートナーロボ(赤毛・ロング)のほうが、個人的には萌えるんだよなぁ。性格もマルチとセリオっぽいし。

154:名無しさん@ピンキー
10/11/18 08:43:27 lbpj4bs8
>150

1)ロボットは人間に危害を加えてはならない。この場合、「危害」とは「在籍する国家における傷害罪・致死罪に当たる行為をすること」である
2)ロボットは「オーナーである人間」に与えられた命令には服従しなければならない。
 無論、与えられた命令が、第1条及び社会規範に反する場合は、この限りでない。
3)ロボットは、第1条および第2条に反するおそれのないかぎり、自己責任において、自由に行動する権利を有する。無論、行動の結果如何によっては法的処罰の対象となる。

……なんて、イカサマ三原則をデッチ上げてみた。
オーナーが死んだ娘に似せたアンドロイドを保有、しかしその娘が知り合った青年に惚れたり……とかするとおもしろい話が書けそう。
あるいは本来の三原則を知ってる人間が、それを悪用しようとしてロボ子を懲らしめられる、とか。
「え!? な、なんで動けるんだ? 命令には絶対服従のはずじゃあ……」なんてね。

155:名無しさん@ピンキー
10/11/18 09:18:58 lUEds2CK
草上仁の「かれはロボット」みたいなオチはいや

156:名無しさん@ピンキー
10/11/18 13:34:34 LBaKJvy0
ロボット三原則って実は
(人間の)主人が(人間の)奴隷に対して命じてきたことと
まったく同じなんだよね

第三原則を言い換えれば
「どんなに辛くても自殺すんな(俺の評判に関わるから)」
という意味でしかない

つまりは人格・権利の全否定なわけで
萌えの対象たるロボ娘に
そんなもん、とても強要できんわ

157:名無しさん@ピンキー
10/11/18 14:07:46 /baZnc4+
>>156
お前には浪漫が足りない
モンブランでも食え

158:名無しさん@ピンキー
10/11/18 15:54:12 025ZQjTY
>>157
俺は三原則の打破にこそ浪漫を感じる
マスターが縛りを解き放つもよし
自ら足枷を引きちぎるもよし




159:雲流れる果てに…6 ◆lK4rtSVAfk
10/11/19 14:20:24 9e+rL20W
 本部に戻った僕たちを待っていたのは、「特機隊の恥さらし」という汚名であった。
 民間人に負傷者を出しながら、むざむざ暴走ロボカーを取り逃がしたことが幹部の逆鱗に触れたのだ。
「まったく、高価な装備を与えられておきながら」
「一晩掛かって何をやっとったのかね」
「これで航空隊のヘリに美味しいところを持っていかれてしまう」
 散々な評価であるが、事実だから反論の余地はない。
 昨夜のヒーローは、一夜にして汚物に転落したらしい。

 なにとぞ名誉挽回のチャンスをと願ったが、幹部たちの返答はつれないものだった。
「恥の上塗りは隊の名誉に関わるから」
「君たちにはこの任務から外れてもらうよ」
「当分の間、機動捜査は禁止する」
 彼らにしてみれば、ロボコップ計画を進めた都知事をいたぶる絶好の機会だ。
 僕たちに汚名返上させる訳にはいかないのだろう。
 直ぐにもシズカに役立たずの烙印を押し、都知事に全責任を擦り付ける腹づもりなのだ。

 白河法子知事に恩義があるわけじゃないが、このままで済ませてはシズカが可哀相だ。
 アンドロイド故に表面には出さないが、敵を取り逃がしたことで彼女のプライドは深く傷ついているだろうから。
 落ち込んでいる女の子を慰めるのは、やはり主役の義務であろう。
 どんな手を使ってでも、リターンマッチのリングに上げてやらなくては。
 と言ってRX9を取り上げられては、あのロボカーには太刀打ちできない。
 徒手空拳の僕に何ができるか、懸命に考えてみる。
 寮に戻ってきてからも、そればかりが頭の中でグルグル回っていた。

 なのに、肝心のシズカときたら─サトコと一緒にのんびりお風呂を楽しんでいる真っ最中だ。
 こんな時にはお風呂が一番だと、サトコが気を利かせてくれたのだ。
 洗いっこでもしてるのか、バスルームからはキャッキャと黄色い声が漏れてくる。
 まったく呑気なモノだ。
 まあ、これ見よがしに落ち込まれるよりはいいのかもしれない。
 考え疲れたので、その場に仰向けに寝転がる。

 よく考えたらまる2日近く寝ていなかったな。
 流石に疲労感を覚え、ウトウトしはじめる。
 けど、騒がしい女どもが、眠りに落ちるのを許してくれなかった。
「クロー……クロー……」
 ただならぬ声に叩き起こされたと思ったら、上下逆さまになったシズカが目に入った。
 いや、逆さまになっていたのは僕の頭だが、驚いたことにシズカは一糸まとわぬマッパだった。
「クロー……シズカの体……おかしい……」
 機能に異常でも生じたのかと焦ったが、問うより先にシズカはドアの向こう側へ引っ込んだ。
 と思ったら、今度はサトコの手を引いて再び姿を見せる。

「ちょっとぉ、シズカ。やめなさいってば」
 風呂上がりのサトコは、バスタオルのみを体に巻き付けたセクシースタイルだった。
「股間に毛がないの……シズカだけ……サトコだって……」
 ほらっ、とばかりサトコのバスタオルをむしり取ったからたまらない。
 股間の茂みも生々しい、美人女子大生のフルヌードが露わになった。
「ギャアァァァッ、見ないでぇっ」
 サトコは悲鳴を上げて胸と股間を覆い隠した。

 幼馴染みとは言え、敬虔なカトリック教徒である彼女の裸などお目に掛かったことは無い。
 至近距離でお宝ヌードを目の当たりにして、僕の全身の血は一気に股間と鼻へ収斂した。
 ブッと鼻血を噴き上げてのけ反る僕に、追い打ちの一撃が加えられる。
「見るなっつってるだろうがぁ、このバカァーッ」
 嫌になるほど重たいストレートが僕のアゴを的確に捉え、同時に景色がグニャリと歪んだ。

160:雲流れる果てに…6 ◆lK4rtSVAfk
10/11/19 14:21:11 9e+rL20W
 

「嫌らしい目で私を見るからですっ。しばらく顔も見たくありませんっ」
 サトコのわめき声が、ふすまの向こうから聞こえてくる。
 脳震盪を起こした僕は、シズカの膝枕で介抱されながらそれを耳にした。
 遂に家庭内別居だよ。
 つか、そんなに僕の顔を見たくなけりゃ、自分の家に帰ればいいのに。
 こんなになっても、まだ僕とシズカがエッチするのを邪魔する気でいるのだ。

「君って奴は、まったく。大人になれば毛ぐらい生えるのは当たり前だろうに」
 僕は恨めしげにシズカを見上げた。
「けど……クロー秘蔵のコミックでも……女の股間には…毛が生えてない……女は生えないのが普通と…思っていた……」
 アレは生えてないんじゃなくて、描かれた当時の自主規制ってやつだ。
 って言うか、その話はNGで願いたい。
「なら……シズカも……毛……欲しい……サトコだって……生えてる……」
 あんなもの、あってもなくても同じだろうに。
 他人が持ってるモノをなんでも欲しがるのはよくない傾向だ。
 そのうち「オチンチンが欲しい」なんて言い出すんじゃないだろうな。
「ペニスは不要……クローのがあれば……充分……」
 シズカはこっちが赤面するようなことをサラリと言ってのけた。

 まあ、それほど欲しいってのなら、植毛の技術を応用すれば簡単だろうけど。
「それならば……次のご褒美には……毛を要求する……」
 だったら手柄を挙げられるように知恵を絞るんだな。
 とにかく、今は陰毛の心配なんかしている場合じゃない。
 このままじゃ、ロボコップ計画の存続すら危ういんだから。
「禁止されたのは……機動捜査だけ……足で情報を稼ぐのは……許されている……」
 だから、何の情報を稼ぐつもりなのかね。。
「一昨日のロボカーと……昨夜の事件の関係を……洗う……」
 なるほど、2つの事件はロボカーが絡んでいるというところに共通点がある。

 一昨日のロボカーは警察を首都高に引き付けておくための囮で、その裏で宝石店を狙う強盗犯人に操られていた。
 昨夜のロボカーはどうだろう。
 少なくとも、騒ぎのあった時刻に大きな事件は発生していない。
 首都高を荒らした目的は、別にあったと考えていいだろう。
 第一、ロボカーの性能だけを見ても両者の差は歴然としている。
 それでも2日続けてロボカー騒ぎが起こったのは偶然とは思えない。
「これは、昨日逮捕した技術者をもう一度叩く必要があるな」
 そうと決まれば善は急げだ。
 捜査一課の取り調べがそこに及ぶ前に、奴の口を割らせるのだ。



 その半時間後、僕とシズカは新霞ヶ関の本庁舎にいた。
 重要事件の被疑者は所轄署ではなく、警視庁本庁舎の留置場にお泊まりいただくことになっている。
 一昨日逮捕された技術者もその例に漏れず、ここの22階に留置されている。

「ああ、クロード主任。残業ですか?」
 厳重にガードされた受付で、僕は顔見知りの看守に呼び止められた。
 以前、この留置場はサイボーグどもに襲撃され、徹底的に破壊されたことがある。
 そのサイボーグ軍団を壊滅させたことで、僕は看守たちから英雄視されているのだ。
「うん、一昨日ぶち込んだ技術者だけど。ちょっとでいいから、話をさせてくれないかな?」
 僕は愛想のいい笑顔を見せて看守に頭を下げた。
 途端に看守は困惑した顔になった。
 奴を逮捕したのは特機隊の僕だが、事件そのものは既に捜査一課が担当している。
 僕たち特機隊は猟犬の集団である。
 被疑者を逮捕しても手続書を作るくらいで、その後の処理は事件を所管する部課や所轄署に引き継ぐのだ。
 だから僕には例の技術者を取り調べる権限はない。

161:雲流れる果てに…6 ◆lK4rtSVAfk
10/11/19 14:21:45 9e+rL20W
「いや、それは分かってるんだ。その上で頭を下げてるんじゃないか」
 僕は拝むような仕草で頼み込んだ。
「幾らクロード主任のお願いでも、こればっかりは……」
 職務に忠実な看守は、人情と職務倫理に板挟みになって苦悶する。
「今度、女子大生とのコンパをセッティングするからさぁ。お願いっ」
「えぇっ、女子大生?」
 女子大生を餌にすると、看守は呆気なく食い付いてきた。
 出会いに恵まれない警察官、それも外部との接触が極度に限定された看守勤務員はこの手の話に飢えている。
 女子大生とコンパする機会など、そうそう得ることはできないのだ。
「ちょっとだけ……本当にちょっとだけですからね」
 看守は厳めしそうに顔を引き締めると、さっそく留置人の出場手続きに入った。

 いつの時代でも、女子大生には需要があるもんだ。
 但し、相手の全員が厳しい戒律に縛られた敬虔なカトリック教徒だと知ったら、看守たちはさぞかし落ち込むだろうなあ。


「さて、アンタの作ったロボカーについて話してもらおうか」
 僕は如何にも理系バカといった風貌の男に尋問を開始した。
 男はフンッと鼻を鳴らすと、軽蔑したような笑いを浮かべた。
 こういう時には、押しの利く厳つい外見に生まれなかったことを悔やむ。
「君に僕の創った芸術が理解できるとでもいうのかね?」
 男は尊大そうな態度でせせら笑う。
 こいつは大手エアカー会社、ユナイテッド・モータースの技術者だったが、研究の成果が上がらずクビになった。
 天才を自負している男には、我慢ならないことであったろう。
 それで社会に対する恨みを晴らし、研究費を稼ぐために宝石店強盗を企んだのだ。
「芸術? なるほど、そう言えば余りにも繊細だったよな、アンタのロボカーは」
 シズカに頼るまでもなく、M6カービンの連射で炎上するのだから、芸術と言うよりはむしろプラモデルだ。

 僕が負けじと鼻で笑うと、男は真っ赤になって立ち上がった。
 その鼻先に、昨夜現れたロボカーの写真を突き付けてやる。
 シズカの映像記録装置が保存していた動画をプリントアウトしたものだ。
 濃紺とイエローに塗り分けられた優美なボディを目の当たりにするや、男はサッと顔色を変えた。
「やはり何か知ってるようだね。洗いざらい吐いてもらおうか」
 僕は男の肩に手を掛け、無理やりに座らせてやった。
 それでも男は口を閉ざし、プイッと横を向いてしまう。
 仕草としては可愛いが、男がやっても特に感銘を受けるものではない。

「も、黙秘権を行使させてもらう」
 なら、なおさら聞きたくなるのが人情ってもんだ。
「これ以上は絶対にしゃべらないから……」
 男が全てを言いきる前に、メキメキというもの凄い音がして取調室のドアが破壊された。
 被疑者の逃走防止のため、とびきり頑丈に取り付けられている金属製のドアが外側に引きちぎられたのだ。
「クロー……このドア……立て付け…悪い……」
 ただの分厚い鉄板と化したドアを片づけながら、シズカがボソッと呟いた。
 立て付けの問題じゃない。
 取調室のドアってのは中から開けにくくするため、内側へ開く構造になってるんだ。

162:雲流れる果てに…6 ◆lK4rtSVAfk
10/11/19 14:22:17 9e+rL20W
「ヒッ……ヒィィィーッ」
 シズカを見た途端、男が震え上がった。
 そりゃ、逮捕された時にアレだけ酷い目にあわされたのだから怯えもするだろう。
 彼は生身の人間だから、本来ならシズカの攻撃は受けずに済んだはずだった。
 ところが悪あがきした挙げ句、パワードスーツじみた作業機械まで使ったから余計な恐怖を味わうことになったのだ。
 彼にとってせめてもの幸運だったのは、シズカがバトルモードに入らなかったことだ。
 シズカが本気になっていたら、彼はこうして震え上がることもできなかったろう。
「言いますっ、全部しゃべります」
 男は誰に命令されるまでもなく、土下座の姿勢をとっていた。


 男がゲロった内容を要約すると、だいたいこのような話である。
 彼はユナイテッド・モータースのAI開発部の技師であった。
 UMは次世代型のエアカーを全てロボット化する計画を立て、それに搭載するAIの開発を彼に委ねたのである。
 一般道路における自動運行を担うシステムの根幹を築き上げれば、以後の市場をほぼ独占したも同じだ。
 他社はUMからそのテクノロジーを買わねばならなくなるのだから。
 それ故にUMも必死だったのであろう。

 ところが期限を過ぎても市販に耐えうる自動操縦システムの確立には至らず、彼は無能の烙印を押されて解雇された。
 自尊心を傷つけられた自称天才ほど怖ろしいものはない。
 彼は自作のロボカーを大暴れさせることで、プライドを充足させようとした。
 そして、ついでにその騒ぎに乗じて宝石店強盗を働き、研究を続けるための資金を得ようと企んだのだ。
 で、その結果がこのとおりなのだが。

「しかし、腑に落ちないな。アレだけのロボカーを作る技術がありながら、どうして解雇されたんだい?」
 実際、一昨日暴れた彼のロボカーも大したもんだった。
 プロのレーサー並の走りを自動操縦でこなすんだから、よほど優秀なAIを開発したに違いない。
 僕が問い詰めると男はまた震え始めた。
「ん? また何か隠そうとしてる?」
 僕がシズカを呼ぼうと手を叩きかけると、男は泣きながら最後の自供をした。
「ごめんなさいっ、アレは僕の技術じゃありませんっ。他人の開発したAIを応用、いえ、盗用したんですっ」



 男の供述に従い、僕とシズカは都立武蔵野工科大学を訪ねた。
 彼はここの研究室が開発した試作のAIを盗み出し、自分のロボカーに搭載したという。
 AIの開発責任者はベットーという名の教授である。
「昨日のロボカーと……関係……あるの……?」
 シズカはまとわりついてくる学生たちの視線をうざったそうにしている。
 ハルトマン社のウーシュタイプは学生たちにとって垂涎の的だろうし、メイド姿はどうにも目立ちすぎる。
 連中ときたら、シズカを分解したくてヨダレを垂らさんばかりになっている。
 とにかく彼女を見る目の色が普通じゃない。
「さあな、肝心なところを聞く前に時間切れになっちゃったし。取り敢えず研究室の方で事情聴取するしかないだろう」

 僕は受付で身分を明かし、来意を告げて人工知能開発室へと案内してもらった。
 研究室で応対してくれたのは、若い女性技師であった。
 ショートヘアの活発そうな女性で、眼鏡の奥の目はクリッとして可愛らしいが、瞳は知性を帯びた光を放っている。
 見た感じ、まだ学生でも充分通用するなと思っていたら、彼女は助手でもなんでもなく本当に学生だったのだ。
「お忙しいところ済みません。ベットー教授に取り次いでもらいたいのですが」
 教授は公共交通関係に関する人工知能の分野じゃ第一人者で通っているらしい。
 その教授をもってしても、車社会のフルオートマチック化は見込みすら立っていないと言う。
 精密なダイヤグラムで管理されている公共機関と比べ、自動車の運行は余りにも自由度が高すぎるから仕方ない。

163:雲流れる果てに…6 ◆lK4rtSVAfk
10/11/19 14:22:56 9e+rL20W
「残念ですが、先生との面会は諦めて下さい」
 女学生の技師は申し訳なさそうに頭を下げた。
 さしずめ、偏屈な天才博士の非礼を詫びる弟子といった図式か。
 けど、ここであっさり引き下がっては特機隊は務まらない。
「そこを何とかお願いします。お手間は取らせませんから」
「クロー……お礼に精子を……分けてあげれば……いい……」
 頼むからシズカ君は少し黙っていてくれたまえ。

 僕は女性技師の興味を引こうと、例のロボカーの写真を取り出した。
 それが予想以上の効果を発揮した。
「ビッグ・ベン……やっぱり……」
 女性技師は両手で口元を覆うと、目を見張ったまま絶句した。
「知ってるんですね、これを」
 僕は女性に写真を手渡した。
「恐ろしいロボット兵器です。何としても退治しないと。そのためにも教授にお取り次ぎを」
 僕に促されると、彼女は諦めたように肩を落とした。
「先生にはやっぱり会えません、どなたであろうと。殺されたんですの、一昨日」


 研究室に通された僕たちは、女性技師、ニーノ・ダイナから詳しい話を聞かせてもらった。
 一昨日、教授と最後に会ったのは、ユナイテッド・モータースの技術者だという。
 事件を担当している武蔵野署に確認したところ、教授の死亡時刻は午後0時ころである。
 当日の来訪者記録によると、ちょうどそのころにUM社のIDカードを持った男が受付を通過している。
 現在、本庁舎の留置場にブチ込まれてる例の男だ。
 あいつ、無職になったくせに、飲み屋とかで見栄を張るためにIDカードは返さなかったんだろう。

 殺されたベットー教授は、以前よりUMからヘッドハンティングを受けていたらしい。
 UM本社は、今をときめくティラーノ・グループの傘下企業だから、さぞかし美味しい条件を呈示したことであろう。
 それにも関わらず、孤独だが自由な研究を愛する教授は勧誘を断り続けてきたのだった。
 僕の想像とは少し方向性が異なるが、教授はやはり変人だったようだ。

「その客が教授を殺害したことは間違いないんですね?」
 僕は真っ青になっているニーノ嬢に尋ねた。
 教授殺しの犯人を逮捕したのがこの僕だと知ると、彼女はすごく協力的になってくれた。
「ちょうどデータを取っている最中のことですから。全ての映像と音声が記録用ビデオに撮られていたのです」
 アイツは別件の強盗事件で僕に逮捕されたんだが、放っておいても直ぐに殺人容疑でパクられてたってことか。
 コロシまでやっていたとなると、こりゃ当分は出てこれそうにないな。

「男は新型AIを搭載したマイクロPCの提供を強要してきたのです。それが叶わぬと知るや、いきなり先生を……」
 教えてくれるニーノ嬢の声は、怒りのためか微かに震えていた。
 アイツはベットー教授の開発したAIを自作のロボカーに搭載し、自分を解雇したUM社を見返そうとしたのである。
 他人のフンドシで相撲を取ろうってんだから呆れてしまう。
 どこまで性根の腐った奴なんだろう。

164:雲流れる果てに…6 ◆lK4rtSVAfk
10/11/19 14:23:34 9e+rL20W
「で、そのロボカーのことなんですが。ええっと、ビッグ・ベン……でしたっけ?」
 僕はニーノ嬢の手にある写真を指差した。
「ええ。形式番号Bo-0634、通称ベンKC。教授が開発した完全自律型AIを搭載した……意思を持ったエアカーです」
 そう説明する時、ニーノ嬢の目が燃え上がった。
 よほどの自信作で、素晴らしい性能を誇るのであろう。
 単純にスラスター出力だけを見てもKC、すなわち1000サイクロンである。
 これは市販されている高出力エアカーの2倍に迫る数字だ。
「犯人が持ち去ったAIは初期の試作品です。ベンと同等クラスのAIが盗まれていたら、大変なことになっていました」
「そんな優秀なベンが、どうして珍走狩りなんかを」
 僕はできるだけ嫌味に聞こえないよう、言葉を選んで尋ねた。
 すると、ニーノ嬢は悲痛な顔になって説明してくれた。

 教授が襲われた時、ベンはボディから降ろされて調整を受けているところであった。
 残酷なことに、彼は自分の親とも言える教授が殺される現場に居合わせたのだ。
 優秀な人工知能は、幸か不幸か目の前で起きたことを正しく理解する知力を有していた。
 そして、再度ボディに搭載されて身体の自由を回復するや、いきなりラボを飛び出していったという。

「ということは、ベンはUMに対する復讐を?」
 作り物の人工知能が、仇討ちなんて人間くさいことを考えるものなのか。
「そうとしか思えません。誰かが吐いた『代わりにUMのエアカーを1000台潰してやる』という恨み節を聞いてたのでしょう。
 ベンには生命の概念が理解できていません。UMのエアカーを1000台破壊すれば、教授が戻ってくると信じているのです」
 なるほど、RX9はアフラ社製だから見逃してもらえたってわけか。
 それにしても、いじらしいまでの忠誠心じゃないか。
 平気で上司を呼び捨てにする、どこぞのロボ娘にも見習ってもらいたい。

「なら……スクラップ場に呼び出して……気が済むまで……好きに壊させてあげれば……いい……」
 シズカは産廃処理業者が泣いて喜びそうなアイデアを提供した。
 ロボットらしい合理的な発想だが、どんなもんだろう。
 こういう場合は“生き餌”が基本だと相場が決まっているんだが。
 それに説得しようにも、ビッグ・ベンはどこに現れるか見当も付かない。
 けど、可愛い女の子が悲痛な表情をしていたら、何とかしてあげたくなるのが男気ってもんだ。

「心配しないで。ベンは僕たちが必ず止めてみせるから」
 僕は少しくだけた口調に変えて、一気にニーノ嬢との間合いを詰める。
「でも、クローは……機動捜査を禁止されている……RX9も……使えない……」
 ニーノ嬢の肩に手を置く寸前、シズカが嫌なことを思い出させてくれた。
 そのとおり、ここまで来るのにもタクシーを使ったのだった。
 機動力なしで、あのビッグ・ベンと渡り合うことなどできない。

「それじゃ、これを使って下さい」
 ニーノ嬢は立ち上がると、僕たちを部屋の隅にあるシャッターの前へ誘った。
 そして壁のボタン錠を数回押してシャッターを開けにかかる。
 彼女は何を見せてくれようとしているのか。
 シャッターが完全に開ききる前に、それは明らかになった。
 倉庫に保管されていたのは─なんとビッグ・ベンと寸分違わぬエアカーだったのだ。

 流体力学の粋を集めたような、優美な曲線の連続体である。
 細長くスマートなボディのため、コクピットはタンデム式の2シーターにデザインされている。
 尾部から左右に張り出したメインスラスターは2基であり、あの素晴らしい機動性能を支える源となっている。
 空気抵抗を極限まで減らすためなのか、濃紺と黄色に塗り分けられたボディ表面は鏡のように磨き上げられていた。

165:雲流れる果てに…6 ◆lK4rtSVAfk
10/11/19 14:24:25 9e+rL20W
「これは……」
 驚きのため僕は絶句し、シズカは速射破壊銃の発射態勢をとって身構えた。
「AIは搭載していませんが……ベンのために作ったスペアの筐体です。私は元々こちらが専門なもので」
 なんと、ニーノ嬢は自動車技師だったのか。
 ベットー教授が頭脳を、彼女がボディを、それぞれ分担してロボカーを開発していたのだ。
 あんな凄いマシンを作れるのだから、彼女の自動車技師としての能力は確かなんだろう。
 親子ほども年齢の離れた2人が、仲むつまじく開発に当たっている姿が容易に想像できた。
「これをお預けします。なんとしてもあの子を……ベンを止めてあげて下さい」
 しかし、性能は互角としても、向こうは完全自律型のフルオートマチックマシンだ。
 自由度の高いロボカーを相手に、マニュアル操縦で果たしてどこまで対抗できるのか。

「問題ない……クローには……シズカがいる……」
 いや、確かに自由度でいったら君の方が遙かに自由だけど。
 シズカはコンパネの配線を引っ張り出すと、耳の穴の差し込みジャックに直結した。
 自分のAIをエンジン・コントロール・ユニットとして利用しようというのだ。
 直ぐにエンジンに火が入り、部屋中に轟音が響き渡った。
「とにかく……チャッチャと片付ける……そして……二度とここには来ない……」
 シズカは不機嫌そうに呟いた。



「さっきから何を怒ってるんだ、君は」
 ビアンカと名付けられたエアカーを受領して都心へ戻る途中、僕は後席に座ったシズカに話し掛けた。
 なぜだか彼女はご機嫌斜めであり、さっきから一言も口をきいてくれない。
 元々無口な方だけど、このダンマリにはちょっとした悪意を感じる。
「あの女といると、クロー……血圧が上昇……βエンドルフィンは過剰分泌……分かり易すぎ……」
 なんだって。
 僕がニーノ嬢に好意を感じていることに嫉妬しているのか。

「クローには……地公法35条に規定された……職務専念義務がある……余計な心理的動揺は……シズカにも迷惑……」
 分かり易すぎるのはどっちなんだ。
 鼻から漏れている排気熱がもの凄い温度になってるじゃないか。
「いい……サトコに言いつける……から……」
 ゲッ、それだけは勘弁してくれ。
 今のサトコにそんなこと吹き込んだら、事の真偽を確かめる前に殺されてしまう。
 しかし、いつの間にこんな悪知恵を身に付けたんだよ。

 これは本当に早く事件を解決しなくてはならないようだ。
 僕個人の命に関わってきたとなると、冗談ではなく職務に専念する必要がある。
 しかも、同時にニーノ嬢の名誉も守ってやらねばならないとなると、これは並大抵の労力では追いつきそうにない。

 僕はさして広くない両肩に、ズシリと重荷がのし掛かってくるのを感じていた。


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