戦国BASARAでエロパロ 信者9人目at EROPARO
戦国BASARAでエロパロ 信者9人目 - 暇つぶし2ch698:名無しさん@ピンキー
11/11/14 19:22:02.64 g8GNnthf
特にエロシーンがセリフ、地の文共に一致
セリフの語尾や一部を改変しただけのコピペレベル
ゲーム名も出した方がいい?

699:名無しさん@ピンキー
11/11/14 22:23:58.24 TrKdt9sQ
天下統一で松永が鶴ちゃんの胴丸狙ってた。
鶴ちゃんも「脱げっていうんですか!?」って。
松永のお供に鶴ちゃん付けたら犯罪臭があっがてワラタw

700:名無しさん@ピンキー
11/11/15 00:21:35.06 CiASyzoJ
>>698
他のスレでも某18禁乙女ゲーのパクリ見かけたことがある。
同一人物じゃね?
だいぶ炎上して過疎ってたからこのままスルーでおk

701:名無しさん@ピンキー
11/11/15 19:54:36.40 rl4Tuu8X
>>699
なんというセクハラw
鶴姫で松永のとこ行ったら、友好的な撤退台詞で驚いたよ

アニキは鶴ちゃんに負けたら手下になれとか言ってたが
何を命じるつもりなのかと

702:名無しさん@ピンキー
11/11/15 20:16:19.01 llQqDexF
>>701
まさか宵闇の羽の方に鶴ちゃんを護らせていたのは•••

703:名無しさん@ピンキー
11/11/15 21:12:15.88 /WJ7F/RC
松永さん鶴ちゃんをどうするつもりなの・・・

704:名無しさん@ピンキー
11/11/16 01:43:09.76 XuCNAIIX
あんなことやこんなことして巫女の力を奪うんですね分かります

705:名無しさん@ピンキー
11/11/16 21:56:31.16 ljsdZCp2
金吾のストーリー第一章で姫御膳をおいしそうだなんて言うのを聞いてなんてマセガキだと思ったわ
金吾も鶴ちゃんを性的にまぐまぐしちゃうとか

706:元親×孫市 1
11/11/17 22:26:38.23 Hr3Cg9c1
元親と孫市のエロ投下ー



「もう準備万端なのか」
孫市は元親の逸物を取り出し、笑いながらそう言った。
「まあな。戦ってるときからさやかの身体が気になって仕方なかったんだよ」
「フン、とんだ助平野郎だ」
「男ならみんなそうだろ。心当たりありすぎるんじゃねえか?」
「初めはな。だが一度でも戦えばみんな逃げ出す」

この勝負に勝ったら抱かせろ、という元親の申し出に今日はあっさりとうなずいた孫市に戸惑いながらも、孫市の寝床で2人きりになるとそんな戸惑いは吹っ飛んでいた。
「うおっ!?」
孫市は途惑いなく元親のものを咥えた。
思わず腰がひけてしまいそうになるのをどうにか堪える。
じゅううううう、じゅぷ、じゅぷ・・・
元親は孫市を甘く見ていた。
そこそこ助平で技術もあるだろうとは思っていたがよもやここまでうまいとは想像もしなかった。
「くう、く、おいさやか・・・・・」
思わず孫市の頭をつかむ。
「なんだ・・・?」
「やべえ、もう出るぞ」
「なにぃ・・・・・!?」
孫市は行為を続行しながら怒りの声を上げた。
「この・・・そ」
ドクッ!ドプ・・・・
孫市が何か言おうとしたが、それを遮って元親が勢いよく射精した。
出ると分かっていたはずなのに、孫市は白く濁った精液を避けようとせずに受け止めた。
微笑を浮かべながら唇を舐めまわし、精液を口内へ運んでいく。
「ふむ、いい濃さだ。しかし言いたいことがある」
「何だよ」
「この早漏めが」
グサッ!!
言葉の槍が元親の心臓に突き刺さった。
「悪かったよ!想像以上にお前の口の中が気持ちよくてな」
「仕方のないヤツだ。だがまだ硬さは失ってないな。続きだ」
「お、おお・・・あたぼうよ」
元親は寒気を感じながら作り笑いを浮かべた。
孫市の目には貪欲な情欲で燃えた目で見ている。
壁に手をついた孫市が尻を突き出した。秘所はもちろん肛門さえも漏らしたように愛液で潤んでいた。
「さあ、お前の番だ。好きにするがいい・・・」
元親は孫市の腰に手を添えてにやりと笑った。
「好きに・・・ってそれならこのまま後ろの穴に突っ込んでやろうか?」
「うん?」
脅しのつもりでそう言ったのだが、孫市は不思議そうに振り向いた。
「両方使うなんて当たり前だろう。突っ込むための穴が二つもあるんだからな。」
孫市はにんまりと見下すように笑い、誘うように自らの尻を割り開いて見せた。
「マジかよ」

707:元親×孫市 1
11/11/17 22:27:39.05 Hr3Cg9c1
孫市の太ももまで垂れてきた愛液を逸物に絡めると、後ろ入り口にあて、腰を推進める。
「ん、くうっ・・・・!!い、いいぞ!んう、もっと強くやれ!!」
「分かってるって!」
尻と太ももの肉が衝突し、孫市の乳房が弧を描いて揺れる。
「んはぁ・・・んっ・・・もっと力をこめろ。んんぅ、童貞じゃないんだろう。工夫を、ん、して見せろっ!」
「くそっ・・・注文をつけるたぁ何様だよ」
「孫市様だよっ!んっ、あぁっ・・・・・!」
元親は孫市の腰を強く掴みなおすと、動きを大きくさせた。
「いいぞっ、はっ、はぁっ!ん・・・いいっ!」
ぐっと腰を沈めて前後にグラインドしてやると孫市は舌を卑猥に伸ばして喘ぐ。
「いいっ、きそうだ・・・ふぅう!元親!!」
「こっちも、そろそろだぜ!」
「んっ!んぅう・・・くあぁぁあっ!!んんぁあああああーっ!!」
寝床の外に響くぐらいの絶叫を上げて孫市は絶頂に達した。それでも腰の動きを止めない。
孫市の中が何度も収縮し、元親の射精感も一気に駆け上がってきていた。
「は、はあ、出すぜ!」
「くうっ、出せ!!奥にぃ・・・・んぅ、いあぁああ・・・・っ!」
元親の腰が跳ねて射精をする。精液は孫市の奥へ注ぎ込まれた。
孫市は激しい痙攣を起こし、過呼吸気味に酸素を吸おうとした。
「はぁ、はぁ・・・・んふ、ふふ・・・なかなか良かったぞ、元親」
「そりゃどうも」
孫市は恍惚とした笑みを浮かべて、確かめるように逸物が抜かれた尻の穴から精液が落ちていく様子を眺めていたが、ちらりと元親に視線を向けた。
「おい、何を満足そうな顔をしている」
「・・・へ?」
「早漏なら回数で私を満足させてみろ。前の穴が残っているんだぞ。まだ出せるんだろう?」
「ちょ・・・!」
ものすごい力で肩を掴まれて、気がつくと元親は床の上に押し倒された。
「さやか、お前なあ。・・・くそっ!こうなったら何度でもきやがれってんだ!」
「ふふ、そうこなくてはな」
元親の返答に楽しそうに笑うと、孫市はゆっくりと腰を沈めた。

半刻後、完璧に搾り取られた元親だけが部屋に転がっていた。
「もしかして俺・・・犯された?」



おわり




708:名無しさん@ピンキー
11/11/17 22:28:54.63 Hr3Cg9c1
↑「元親×孫市 2」のつもりが「1」のまま投下してしまいました。
すんません( ゚ω゚;)

709:名無しさん@ピンキー
11/11/17 23:07:10.08 0mSaS3w6
>>708
孫市姐さんが漢前すぐるwwww
GJ

710:名無しさん@ピンキー
11/11/17 23:32:33.74 OD63A3us
レイパー石田の鶴姫強姦ネタもくれw

711:名無しさん@ピンキー
11/11/18 04:05:25.26 0qbyLBd8
宗麟3章の毛利を見るに30歳まで童貞を貫いて魔法使いになってしまったのかと思った

712:名無しさん@ピンキー
11/11/18 20:37:30.86 sie1AC2t
やっぱ市→明智だな

713:名無しさん@ピンキー
11/11/18 23:50:52.11 x+GkjDKb
いつきと鶴姫の輪姦エロくれ

714:名無しさん@ピンキー
11/11/19 11:06:05.54 kCxPJnzu
>>706
遅ればせながらGJです!いい姐さんでした!

715:名無しさん@ピンキー
11/11/23 06:20:50.63 ikmchmml
無印の時から思ってたけど宴でもやっぱり信長とお市に妄想をかき立てられる

716:名無しさん@ピンキー
11/11/26 16:00:50.25 lhMZOQEz
このスレの濃姫様の人気の無さは異常

2ストーリー後の設定で、未亡人濃姫様の心の隙間に入り込み散々レイプされたり、市の闇の手に淫らに弄ばれたり、まつに欲求不満ですよねって濃厚レズプレイされたりとかさぁ
何が言いたいかというと乱れる濃姫様が見たいんです!

717:名無しさん@ピンキー
11/11/26 23:13:08.57 HOKDeQgo
金吾さんが女の子だったらたぎらね?色々苦労してちょっと卑屈になってて気が弱い料理が上手なぽっちゃりっ娘、良い物食ってるからきっと巨乳
変態僧侶に調教されて言いなりになっちゃう巨乳ぽっちゃりっ娘
義理のじいさんに性的虐待されちゃう巨乳ぽっちゃりっ娘
DV男にケツ鞘スパンキングされちゃう巨乳ぽっちゃりっ娘
爽やかガチムチに優しくされて体を許しちゃう巨乳ぽっちゃりっ娘
金吾さん性的すぎるだろ

718:名無しさん@ピンキー
11/11/27 00:09:35.26 udPA+fyU
女体化とかBASARAである必要がない改変はチラシの裏へどうぞ

719:名無しさん@ピンキー
11/11/27 02:30:17.01 9+hxZvEc
女体化とかキモイしイラネ
それより石田大谷の鶴姫輪姦をだな

720:名無しさん@ピンキー
11/11/27 06:01:45.49 VbnbSdLl
>>717
>>1

721:名無しさん@ピンキー
11/11/27 10:24:29.65 SuPie7Qd
でもまあ保管庫行くと女体化作品結構あるわな
腐臭い萌語りせずに素直に文にして黙って投下しようね

722:名無しさん@ピンキー
11/11/27 11:59:48.22 kELWyNoc
>>717
>>1にある避難場行け
特殊設定のエロ話出来るぞ

723:名無しさん@ピンキー
11/11/27 14:22:44.87 m4Evv9Ow
そういえば>>1の特殊な設定うんぬんて言うの見て、現パロとかそういうのかと思って避難所覗いたら
ほぼ女体化しかなかったんで、苦手な自分は慌ててブラウザ閉じたわ

ところで宴の最上ルートでのまつねえちゃんのムービーのアングルがヤバイ
脚から腰に上がっていくあたり
人質まつに性的に何もしなかった最上は確かに紳士だ

724:名無しさん@ピンキー
11/11/27 18:26:19.65 H2XTAMl9
>>716
普通に人気あると思うぞ。
3から登場してないから最近は作品も投下されてないけど、
保管庫で過去に投下された作品を読めば、かなり満足できる。


725:名無しさん@ピンキー
11/11/28 20:38:44.97 hXoUB09o
いつきと鶴姫の輪姦希望

726:名無しさん@ピンキー
11/11/29 02:25:21.62 zsy7MmGm
宴天海ストでぶっ壊される市が可哀想ながらもエロかった。
天下統一だと魔の手の中?に長政いるっぽいんで、愛のある触手プレイができますね。


727:名無しさん@ピンキー
11/12/03 12:26:40.19 TqqTsVld
>>723
あのまつ姉ちゃんの太ももから尻へのカメラはエロいよな
利家が羨ましい
五郎丸にまたがる姿も中々なものだったよ

728:名無しさん@ピンキー
11/12/04 01:22:35.97 0SsrTpxB
女性陣はほどよくむっちりで良いな
あと、何度見てもかすがのポールダンスと勝利ムービーがエロくて吹く。抱かれたいとか欲求不満すぎw

729:名無しさん@ピンキー
11/12/04 02:05:49.85 jpcNhO13
かすが抱かれたいとか言いつつ
佐助に謙信との事を聞かれると破廉恥とか言ってて笑ったwかわいいなかすが

730:名無しさん@ピンキー
11/12/08 10:40:46.79 m6zWBeHH
謙信様とかすがが結ばれた初夜ss読みたい
甘々なんだろうなきっと

731:名無しさん@ピンキー
11/12/09 07:36:19.85 yKtbxohd
宴謙信様の天下統一台詞は何度聞いてもにやけてしまう。

732:名無しさん@ピンキー
11/12/09 20:28:49.94 rlayzl6l
かすがはポールダンスなんてぜんぜんエロくない
審査に引っかかるとしたら勝利デモの乳寄せだろう
あれはけしからんもっとやれ

733:名無しさん@ピンキー
11/12/16 00:35:59.20 j3kCef32
家康小説の孫市はエピローグから察するに家康とやったんだろうなと思う

734:名無しさん@ピンキー
11/12/16 16:02:09.78 mxQQTi+2
石田と大谷と石田軍による鶴姫輪姦希望
それか伊達といつきの和姦くれ

735:名無しさん@ピンキー
11/12/17 11:44:36.60 DtVnVuKL
 

736:名無しさん@ピンキー
11/12/17 16:02:09.92 niKN5a/5
濃姫が一番エロい

737:名無しさん@ピンキー
11/12/17 17:45:13.06 8TJA7MQQ
濃姫とまつと市の人妻組の太ももエロいよな
いつきや鶴の太ももは色気がない
かすがと孫市は尻にこそエロを感じる

738:名無しさん@ピンキー
11/12/18 13:41:31.14 jKMUaIT2
誰がなんと言おうと僕は鶴姫ちゃん!

739:名無しさん@ピンキー
11/12/18 16:53:23.90 QSX7VgxM
どうぞどうぞ

740:名無しさん@ピンキー
11/12/19 02:59:26.04 9ej+Kp8a
なんかちょっと前から大谷&三成コンビの鶴姫輪姦希望の人いるけど
キャラ的に無理じゃない?
三成はそういうの嫌いそうだし大谷は果たしてできるのかどうかw

ま、あきらめれwww

741:名無しさん@ピンキー
11/12/19 03:33:15.43 G8r7LU2f
腐女子きめえ

742:名無しさん@ピンキー
11/12/19 16:05:29.76 S0I1ylkz
石田はキモイ腐やらうぜぇキャラ厨がくっついてるから正直話題にもしたくない

743:名無しさん@ピンキー
11/12/19 17:20:07.64 O8HqgoO4
おまえは誰と闘ってるんだ


ラストパーリーと宴でお市×天海様に目覚めた
触手に攻められる聖職者…ああ…イイッ!

744:名無しさん@ピンキー
11/12/20 02:34:17.62 tGZKFHmT
>>740お前わかってないな
鶴姫みたいな世間知らずの可愛い娘が石田や大谷みたいな醜い男にマワされるのがいいんだろ

745:名無しさん@ピンキー
11/12/20 18:53:57.97 jIaNEa6H
むしろ泰平になった後、第五天の扱いに困った石田や大谷が監視もしやすく報告も断らないだろう小早川にお市を押し付けるSSなら書いた事ある。

746:名無しさん@ピンキー
11/12/20 20:20:34.36 vGCWCSl5
と、投下は?投下はしないの?

747:名無しさん@ピンキー
11/12/21 00:08:54.51 NjOSHBLY
イ、イサキは?イサキは取れたの?を思い出したじゃないか

748:名無しさん@ピンキー
11/12/21 13:40:39.72 pef/tMV2
かすがとまつ以外イラネ

749:名無しさん@ピンキー
11/12/21 16:45:13.85 mVZfKFrX
市と天海はいいな

750:名無しさん@ピンキー
11/12/22 03:01:59.07 KsxCmRte
鶴姫輪姦いいじゃん
お市も混ぜて乱交パーリィだな

751:まつ×モブ(前編)
11/12/22 20:36:00.06 nD1wNkb4
戦場の中・・・俺は武器を振るい続けていた。
大した意味はなかった・・・他の連中と違って物心ついた頃に戦場に居た俺には、一振りの刀(こいつ)が全て。
何をするにも一緒だった、上杉軍に仕官してからもそれは変わらなかった。
それが、折れた時・・・俺は覚悟を決めた。
薙刀の刃が喉元に迫るが、恐怖はなかった。十数年の人生なれど、それも相方たる刃あってこそ。それを失った俺に生きる意味などなかった。
「・・・抵抗は、しないのですか?」
将であろう女が語りかけて来る・・・恐らく俺の眼が何も映してなかったせいだろう。
「俺は長年の相棒を失った。十数年を共にしたこいつの後で他の刀や槍を使う気はねえ・・・煮るなり焼くなり好きにしな。」
戦場に座り込み、俺はその時を待つ。一蓮托生、潔く首を刎ねられる覚悟だった。
「・・・その刀、それ程に大事な物なのですか?」
何を言ってるんだ、この女は・・・将ならさっさと首を刎ねて手柄にすれば良いだろう?
酷く苛々する・・・どう足掻いてもこの女の間合いからは今この状況で逃れられん。嬲るなり刎ねるなりさっさとすれば良いのだ。
すると何を考えたのか、女は折れた刀身と柄を拾い上げた。
「・・・知り合いに腕利きの鍛冶師がいます。打ち直してもらいましょう。」
その言葉に、思考が停止する・・・何を言ってるんだ?この女は正気なのか?俺は敵だぞ?
それは前田軍の兵を数多く斬ったものだ、眼の前の将の部下の血を夥しい量吸ったものなのだ。それを打ち直す・・・?
「・・・正気か?」
そんな言葉が俺の口から零れたのは、ある意味当然だった。
何処の馬鹿がわざわざ業物でもない刀を持ち帰り、あまつさえ打ち直そうと提案して来るのか。真意が分からない。

すると次にその女が語ったのは、俺には意外過ぎる言葉だった。

「私にはどうしても、貴方がここで死んで良いような人には見えませんが?」

・・・俺が、死すべき人間ではない?どう言う意味だ?
俺は人殺しなのだ、命令だからと時には味方さえ斬った悪鬼なのだ。
それを・・・悪鬼が戦場で死ねぬ定めならば、何処で死ねと・・・。

そう考えた時・・・女の手が俺の手に重なった。

「私はまつ・・・貴方は?」

理由は分からない、ひょっとしたらその眼に魅入られたのかも知れない。
或いは、敵にさえ優しい言葉をかけるその懐の大きさに無意識に感じ入ったのかも知れない。

ふと、女の手に握られた相棒の柄を見やる。気のせいか、柄は愚か折れた刃さえ煌いているように感じる。

「貴方にも見えるのでしょう?武器の声が・・・貴方と共にありたいと言う叫びが。」
「武器の・・・声・・・。」

もしそうならば、声を発さぬこの相棒は・・・一体何を求めているのだろうか?
・・・考えるまでもない、この相棒はこの方に力を貸せと言っているのだ。

何時の間にか大勢が決したのか、上杉軍が撤退していく・・・そんな中、俺はこの方の前に膝をついた。

虫の良い事だと一笑に附されよう、あるいは裏切り者と罵られよう。

構うものか、その程度の事。

この方は今、俺が初めて眼にした存在であり何より共に歩んで来た相棒が望んだのだ・・・。

今まで力を貸してもらった身、今度は俺の番・・・相棒の願いに応えよう。

「・・・どうか私めを、貴女様の兵とさせて頂きたく存じます。」

この日・・・俺は生まれて初めて、自分から誓いの言葉を立てた。


・・・あれ?エロシーンまでいかなかったぞ(汗)

752:名無しさん@ピンキー
11/12/23 23:26:00.87 QVxIrTWp
鶴姫輪姦マダー?

753:名無しさん@ピンキー
11/12/24 18:15:05.78 tQPYkWcL
卿には自給自足という手もあるのだよ

754:名無しさん@ピンキー
11/12/25 06:30:56.15 PBTHrVr1
久しぶりの投下というのに
つーことで>>751後半はまだかね?待ってる

755:名無しさん@ピンキー
11/12/25 12:02:35.71 7ZqcGrAB
前編乙です!自分も後編待ってますぞ!

756:天海×市(1)
11/12/25 15:00:36.27 1oWpZQGs

真夜中。彼女にあてがわれている寝所にそっと忍び込んだのは、一人の僧。
浴衣姿の女は布団の上で膝を抱えたまま、虚ろな目で闇を見つめている。そこに生気はなく、
闇の中にほのかに漂う女の甘酸っぱい香りだけが彼女の存在を教えていた。

「心を失った者は、もはや人ではない……人として、扱うことも……」
闇を見つめ続けるその瞳にはいつの間にか侵入した僧の姿すら映っていなかった。
乱暴に浴衣の帯に手をかける。あっけなく倒れた女は、ただの人形のようだった。

「あなたにできるのは、奉仕くらいです……」
乱れた浴衣の中からいくぶん痩せたものの、たわわな双乳と張りのある太ももがのぞく。
憐れな境遇であっても、変わらないその女体は獣欲を刺激する。

彼が求めているのは奉仕などではなかった。ただの欲求のはけ口。
目に光のない、陰気な女などこうして役に立つのがお似合いだろう。
第五天魔王? 魔王の妹? そんなもの、この女が理解できるわけがない。
目の前に横たわるのは、ただの哀れな女。

「さ……ま……?」
おぼつかない彼女の唇が誰かの名を呼ぶ。
太ももをあらわにした乱れた浴衣姿のまま、彼女は僧の胸に飛び込んだ。
「…………さ、ま……どうか、抱いて……! 強く、強く……!!」

胸にしがみつく彼女が求めている人物は、天海にも予測がついた。
「いいですよ、その身をもって私の高ぶりを処理してもらいましょう」
冷たく言い放つと、決して慈しむような手つきではなく、犯すように彼女の股を押し開き、
自らは下半身だけをくつろげていきり立った欲棒を乱暴に秘口にあてがう。

「ぁあっ!」
容赦なく侵入する男の淫根に、まだ受け入れる準備のできていない秘貝が軋み、
衝撃に彼女は悲鳴をあげる。
「……あっ、ぁ……」
これまで一人の男しか知らない、きつくぎこちない彼女の膣内。澱んだ絶望に身を沈めて
いながらも、その器官は交わるたびに彼女が求める一人の男の快楽を約束しただろう。

「な、……まさ、さま……市、痛い……っ」
喘ぎながら訴える彼女は、夢うつつの中でかつての夫に抱かれている。
「痛い……? 自分からも動いてごらんなさい、すぐに気持ち良くなりますよ……」
身体の下で苦痛に眉をしかめる彼女を抱きかかえ、繋がり合ったままふわりと軽いその裸身を
自らの腰の上に座らせた。

「う、うぅん……あぁ……」
しなやかな裸身がくねるたびに淫根が膣内を裂いて深く突き立てられる。
奉仕を待ち、膣内に欲槍を突き立てている僧は冷たい目で腰に跨る姿を見ている。

「市が、動くの、ね……」
ひんやりとした頬や肩の肌とは違い、熱く波打つ彼女の中が危なっかしくも揺すられ始める。
「そう、私を楽しませるのです……できますね?」
彼女はおぼつかない様子で探るように安定する体勢を探していたが、背をのけ反らせるように
して上半身を起こすと、男の腹の上に両手をついてしなやかな腰を上下させ始めた。

「ふふ、男の楽しませ方は、わかっていますね……」
怒張した男根に抽送のたびに内壁が心地良く絡みつく感触に、僧は思わず吐息を漏らす。
溜まっていた獣欲を放出するには丁度いい相手だった。

「はぁっ、はぁっ……」
腰を揺らして奉仕する彼女の体温と呼吸が徐々に熱くなり、男の呼吸と重なる。
それと同時に蜜壷の深いところから芳醇な愛汁が溢れ、軋んでいた二人の間をとろかすように
埋めて行く。

757:天海×市(2)
11/12/25 15:01:34.90 1oWpZQGs
「あっ……いい……!」
愛蜜に包まれ、敏感さが増したと感じたとき、予想だにしない快楽が男の身体を駆け抜けた。
「あっ、あぁぁあっ……い、いけない! そんな、こんなに……!」
突如身体の芯に響くように自らを襲った快楽に恐怖すら覚えた僧は、腰の上で揺れながら
抽送を続ける彼女に、負けてしまう、という思いが頭をよぎった。

とろりと濃い愛液が陰嚢まで滴っている。それは麻薬のように男の絶頂を加速させてゆく。
馥郁としたしびれ薬に酔うように、男の性器は溜まっているものを吐き出そうと愛蜜と
極上の女貝に誘われるまま、射精の準備を始めていた。

これまで夫しか知らないはずの彼女の性器が、こんなにも麗しく、男を堕としてゆく
魔性のものだったとは。

生娘の純粋さと、遊女の手管を併せ持つような、本能が離れるのを拒むような、名器。
脳天へ直結するような、予想だにしなかった快楽に僧がなすすべもなく彼女の腰使いに
喘いでいると、その様子に気づいた彼女が抽送を緩める。

「市……下手……?」
不安げに彼女が問う。
「そ、そんな、ことは、はぁっ……あ、ありませんよ……」

余裕なくではあったが、なだめるように答えると、彼女は少女のようにはにかんでいる。
「良かった……いつも、すぐに離れてしまわれるから……こんなに、深く長くつながって
いられて、嬉しい……」
そう言うと、彼女はまた自らの腰を揺すりはじめる。

「あっ、あ、あぁ……っ」
僧の口から性の快楽に悶える悲鳴が漏れる。
熱い蜜壷からはとろけるような愛蜜がとめどなく溢れ出し、相手が夫だと思っている彼女の
激しくも繊細な腰使いが男の欲情をくすぐる。浴衣がはだけた裸身は惜しげもなく抽送のたびに
たわわな豊乳を揺らし、蜜壷の奥に男根を咥えこむたび、甘い喘ぎに酔った彼女の乱れる様は
妖艶だった。

(もう、これ以上は……!)
限界が近づいた僧は彼女の中に吐精してはいけないという一握りの理性を思い出す。
自らの腰の上に跨っている彼女を降ろそうとしたとき、予想外の言葉を言われる。

「イヤっ! 抜かないで……離れないで……!」
蜜に絡めとられた淫棒は彼女の秘貝にぴったりと吸い込まれ、むっちりした太ももで身体の
両脇を挟み込まれている上に、しなやかな両腕がしっかりと肩を抱いている。
「どきなさい、このままでは、中に出……は……ぁ!」

悦楽の中で、男は襲っているのか襲われているのか分からなくなってしまった。
彼女のまわりに蠢く魔手のことを思い出す。

ときに彼女を守り、ときに残虐に攻撃する魔の手は、今蜜壷の中で達しそうになりながらも
快楽に抗えないでいる男根を締めつける秘壷そのものだった。
破壊しそうにきつく締め付けられながらも、細かな神経をねっとりと愛撫する。
うねり、吸い込んでくる膣内に、男の身体の最も敏感な部分を執拗に可愛がられては、
なすすべもなく、いいようにされているしかなかった。

しがみついている彼女の身体から、密着した胸を通して心臓の鼓動が響いているのが伝わる。
そして、その鼓動と同じように震えながら、肉棒は限界の痙攣をし始めていた。

「あっ……ぁ!」
男は抗えない欲望の声を上げながら、劣情が熱い汁となって男根を駆け上がる。はけ口を
求めていた性汁は彼女の中にぶちまけられることに、この上ない悦びを感じるように
際限なく吐き出され続けた。
「市……いっぱい、ながまささまを、注がれてる……」
甘い声で彼女はそう言い、男の胸の上に身体を預け、絶頂の快楽に幸せそうに微笑んだ。

758:天海×市(3)終
11/12/25 15:03:23.30 1oWpZQGs
気を失うように倒れ込んだ女の肌はかつての幸せに包まれたようにほんのりと桜色に
色づいていた。
彼女の幸せそうにぴったりと閉じられた瞼の長いまつ毛が美しく夜の光を受け止めている。

「あなたが抱かれた相手は私ではない……」
行為の最中に呼んだ名を思い出す。ならば、自分は……?
「私は、一体あなたに誰を見ていたのでしょうね……」

柔らかな女の身体は彼の内にある郷愁を思い起こさせる。女の中に出してしまえば鬱陶しい
わだかまりなど忘れてしまえると思っていたのに。
わだかまりは確かに消えたが、思い起こされる郷愁が、今の彼には切なかった。

眠っている彼女の右足をそっと足首から膝へ、膝から腰へと撫で上げてゆく。
なめらかな肌には傷一つなく、求めている印が見当たらないのがどこか切なかった。
郷愁の中で、いつも見る印がある。右の太ももにひらひらと舞い踊る蝶の刺青。

「帰蝶……」
蝶は飛んで行ってしまう。自由に、どこまでも……見つめている者の気持ちなど知る由もない。
つなぎとめておくことのできない蝶があった場所と同じ右足の太ももに、胸の内のすべてを
伝えるように、彼はそっと口づけをした。



【終】

759:名無しさん@ピンキー
11/12/25 17:22:18.81 9VX+ZUmc
乙 エロ切なくてよかった

760:名無しさん@ピンキー
11/12/25 17:29:17.27 7vwOJ+wl
鶴姫輪姦希望
相手は石田と大谷で

761:名無しさん@ピンキー
11/12/25 21:50:56.65 VOOQQWF3
鶴姫輪姦希望ばっかりほざいてるやつ同一人物だろうけどたまには自分で自給自足しようZE☆

762:名無しさん@ピンキー
11/12/25 22:48:40.90 BuXMvhqt
乙です
変態じゃない天海様いいな

763:クリスマスネタ
11/12/26 00:51:13.70 M4olvfdE
そういや今宵はクリスマスだったな、もう26になったけど
松永さんは戦の最中にクリスマス休暇を取ったとかなんとか
というわけでサンタ松永さんネタ
松永さんの口調ムズカシイ


乙女の二人、メリークリスマス
今日は南蛮では降誕祭で、子供にとっては贈物をもらえる日なのだよ
だから、君たちにはこれを贈ろう、私の著した房中術の書だ
何、おら字が読めないだ、と?
では独眼竜にでも読んでもらいたまえ、右目でも構わぬよ
うん、単語が難しい?ボウチュウジュツって何ですか、とな
ならば西海の鬼にでも尋ねるがいい
はは、礼など結構、結構
では良い夜を…


764:名無しさん@ピンキー
11/12/27 15:23:39.09 soD/6vAH
>>763 松永先生gj

765:名無しさん@ピンキー
12/01/08 14:07:48.70 ohSJdSj7
姫はじめはまだですか

766:名無しさん@ピンキー
12/01/08 16:43:11.59 W7xgWMf7
鶴姫輪姦姫はじめ希望

767:名無しさん@ピンキー
12/01/11 12:18:46.21 ptDIVwIU
石田と大谷で鶴姫輪姦マダー?

768:名無しさん@ピンキー
12/01/11 15:38:48.88 +8dPzaGg
無双スレのゆよらの香りがする

769:名無しさん@ピンキー
12/01/11 17:25:37.09 kgGK3p+c
588さんのサイトからきますたw
よろしくお願いします(。-ω-)ノ

770:名無しさん@ピンキー
12/01/12 01:18:17.37 H89QVIAn
濃姫のうなじ舐めたい

771:名無しさん@ピンキー
12/01/12 17:03:32.21 tjsGs3m1
鶴たんといつきたんの振り袖姿似合うと思うんだ
かすがと孫市も普段露出高い女性が着物姿になったりしたらエロいと思う
濃姫まつ市の人妻組はそれぞれ異なる色気があって見たいんだけど旦那怖いわwww

772:名無しさん@ピンキー
12/01/13 12:35:11.18 f3JhPmJY
筆頭に種をねだるいつきたんを読みたい

773:名無しさん@ピンキー
12/01/19 04:09:16.89 MHI/mCXK
◇       ミ ◇
   ◇◇   / ̄|  ◇◇
 ◇◇\   |__| ◇◇
   彡 O( ^ω^)/
       (  P `O
      /彡#_|ミ\

【ラッキーAA】
このAAを見た人はコピペでもいいので
10分以内に3つのスレへ貼り付けるお
そうすれば2日後から好きな人から告白されるわ宝くじは当たるわ
出世しまくるわ体の悪い所全部治るわでえらい事だお

774:名無しさん@ピンキー
12/01/24 04:38:54.86 vSzdyko3
鶴ちゃんいつきちゃんのちっぱいを揉んでみたい

775:名無しさん@ピンキー
12/02/03 19:23:59.88 TWaNkIc9
一時間以内にレスがなければ
かすがが慶次に嫁ぐ

776:名無しさん@ピンキー
12/02/03 19:46:30.42 gicaWqBm
かすがはわたくしのつるぎですよ

777:名無しさん@ピンキー
12/02/04 01:38:27.34 5ofaEpW+
謙信様さすがです



つーかワロタ

778:名無しさん@ピンキー
12/02/04 01:46:10.76 cApwo1iQ
石田が夢吉を秀吉様ァァァって言いながら犯す獣姦モノが読みたい

779:名無しさん@ピンキー
12/02/04 21:27:22.09 M8QdXJ1R
よし。ならば一時間以内にレスがなければ、孫市姐さんが松永先生に囲われる。

孫市姐さんあんまりないね (((´・ω・`)

780:名無しさん@ピンキー
12/02/04 21:32:01.77 B7u0jWO2
カラスめ

781:名無しさん@ピンキー
12/02/05 21:54:10.23 FL+BcN1T
石田×孫市のエロくれ

782:名無しさん@ピンキー
12/02/06 21:08:28.34 L1WAg1Bb
同じ居合いキャラでも謙信さまは遅くて石田は早そう。
果てるのがw

783:名無しさん@ピンキー
12/02/06 21:42:11.47 mCQNiMeC
早漏で力おしのテク無しで、なおかつ最中ずっと「イヤエスイエヤス」

駄目だこんな石田しかうかばねえ…

784:名無しさん@ピンキー
12/02/07 18:22:05.84 eA0EnVwg
>>783
石田「イェャスゥゥ」
ズッコンバッコン
孫市「……。」

ジャンル的にはギャグエロだろうかw

785:名無しさん@ピンキー
12/02/07 21:07:18.26 UpsH0Ph7
>784
孫市姐さん、蹴り飛ばしていいよそれw

786:名無しさん@ピンキー
12/02/08 23:57:44.66 /h2Ovu93
石田「イエヤスゥゥゥゥゥ」ズッコヌッコ
孫市「…」
石田「イエヤスゥゥゥゥゥ!」ズッコヌッコバッコ
孫市「……」
石田「イエヤスゥゥゥゥゥ!!」ズコズコズコッ
孫市「……!」
石田「イエヤスゥゥゥゥゥ!!!」スコーンパコンスコーン
孫市「……あっ!」
石田「イエヤスゥゥゥゥゥ!!!!」
孫市「んっ!あんっ!」
石田「イエヤスゥゥゥゥゥ!!!!!」ビュルビュルトプッ
孫市「~~っ!」
石田「…ふぅ」スッキリ
孫市「…ふぅ」スッキリ
2ラウンド目

石田「ヒデヨシサマァァァ」ズッコヌッコ
孫市「…」
以下無限ループ

787:名無しさん@ピンキー
12/02/09 19:18:01.22 nD14DCEl
それでイケる孫がすごいわw

788:名無しさん@ピンキー
12/02/11 10:34:50.06 b9ahCDTl
何かスーパーテクwwwがあるんじゃないか?

789:名無しさん@ピンキー
12/02/12 18:08:56.19 JpvVJpnM
三孫萌え

790:名無しさん@ピンキー
12/02/18 01:01:39.66 Cna8BLWI
三鶴萌え

791:保守ついで
12/02/26 00:24:38.80 JU3Ui52D
てす

792:篭絡(松永×孫市)1/2
12/02/26 00:26:48.71 JU3Ui52D
あ。書きこめた。とりあえず書きたかったので書いてみた
・松永×孫市でやや鬼畜気味だがエロは控えめ
――――

地下牢の薄闇の中で、のたうつ髪が見えた。
ちゃら、ちゃらと鉄ずれの音と、なまめかしい息遣いも聞こえ、そっと目を細める。
「気分はどうかね」
牢の中の影は、かろうじて顔をあげこちらをにらみつけた。
けれど、その目許が濡れているのを認め、喉を鳴らして笑ってみせる。
「満足いただけなかったかね。我慢強い卿のために、とっておきの香を用意したのだが」
「…………………」
牢の四隅に香炉を置き、卿がくわえている轡にもたっぷりと染み込ませてあるのだから、さぞ楽しめただろう。
あざ笑うような言葉に、瞳に激昂の光が宿るが。
「ふ、うっ!」
「ああ失敬」
宙に浮いた鎖が、ちゃらちゃらと揺れた。
後ろにいた三好に灯りをつけろと手で示す。ほどなく、牢の中が照らし出された。
「……これはこれは」


天井から伸びた荒縄に、両腕を戒められて。膝立ちの『彼女』の足の間には、一本の鎖。
「おや、濡れているか?」
鎖を軽く持ち上げれば、細腰は逃げる動きをみせる。
「気丈なのは好ましいが……賢いとは言いがたいな。雑賀、孫市」
「っ!」
鎖が持ち上がったはずみに、ぽたぽたと水音がした。わざと気付かぬふりをして、なおも鎖を揺らし続ける。
「っ……うっ」
もう舌を噛む力もないと見て取り、轡を取り去った。
「気分はどうかね?」
「最悪だ……っ!」
本当に気が強い。並の女なら理性など吹き飛び、狂ったように男を求めているはずだが。
そうでなければ、女の身で雑賀衆を継ぐ事などできないか。
「生娘ではあるまい。それとも先代は、夜事は教えてくれなかったのかね?」
「黙れ!」
動いた弾みに鎖が擦れ、わずかに震えたものの。怒りの方が悦楽より勝ったらしい。
「まったく強情だな」

793:篭絡(松永×孫市)2/2
12/02/26 00:28:25.61 JU3Ui52D
交渉に来たのに、これでは聞く耳など持ってもらえないだろうな。
独り言のようにつぶやきながら、手を下におろす。
「あ!」
ぐしゃりと濡れた音がした。待ちわびていたかのように、ぷくりと膨れた豆が指先に触れる。
「ほう?」
にらんだ視線は一瞬で、すぐにゆらゆらと腰が揺れはじめた。あ、あ、と切れ切れの悲鳴をあげるたびに、潤みが増してゆく。
「嫌がってるわけではなさそうだな」
「だ、誰が………あう!」
指先でひねりあげる。震え上がる体内に、そのまま指を突き込んだ。
「あああっ!」
「これは名器だ。使わぬのは勿体ないな」
品定めでもするような口調にまたも怒りを露にしたが、すぐに熱に蕩けたらしく。
豆をいじりながら中を引っ掻き、深くつき入れたり浅い部分を撫で回したりしているうちに、だんだんと抵抗もやんできた。
「あ、ああ、う」
漏れる声も艶っぽく濡れ。これだけ色情の香に浸かっていれば、いかな鋼の女でも蕩けるか。
鎖にちらりと目をやる。触れるか触れないかのこれに、必死になって股間をこすりつけていたのは明白だ。

「………まつな、が………っ!」

こぼれた声に、夢中で弄っていた手を止めた。なにかね、と鷹揚に返す。
「なにが……目的だ……」
かすれかすれに告げられた。
「なにが、か。雑賀衆にも興味はないし天下もいらぬのだが、なに、卿から貰いたいものがあってね」
「ひ」
茶をたてるがごとくかき混ぜてやると、胎内が引きつるのがわかった。
のぼりつめるのが嫌だとでも言うように首を振る、その耳元でぼそりとつぶやく。
「卿からは、その名を貰おうか」
「いや……い、あ、あああああっ!」
派手に吹き出したものに思わず手をひいた。恍惚としたその表情に、もはや戦場での面影はなく。
薬というのは恐ろしいものだな、とひとりごちて、涎のつたう顎をそっと撫でる。
「卿を取り返しに来る者も居よう。これより、たっぷりと仕込んで、その者達を驚かせてやろう」
「………………」
「なに、ひとりではない。卿を待っているのは至上の極楽だ」
ゆえに、邪魔になるであろうそれは、この松永久秀が貰い受けよう。

「雑賀孫市という、その男名を。卿は今より、サヤカというただの女だ」

――――
で濃姫孫市とか三好三人孫市とか考えてた。インフルで頭沸いてたな。

794:名無しさん@ピンキー
12/02/28 00:03:05.62 BG2wwIuv
GJ!

続きは!
続きはないのか?!

795:名無しさん@ピンキー
12/02/28 22:12:07.18 wkBnsEcJ
卿からは続きをもらおう

796:名無しさん@ピンキー
12/02/28 23:36:48.22 XeCGQYF1
三孫か親鶴希望

797:名無しさん@ピンキー
12/03/10 17:41:00.38 ZBG+IQPK
その二組ならここで頼むよりピクシブ漁った方が早いぞ

798:名無しさん@ピンキー
12/03/23 18:44:04.86 9mXusyyP
保守してやるっ!イエヤスゥゥ!!

799:名無しさん@ピンキー
12/03/26 04:30:12.93 mW3iNlrT
>>792-793
GJ!
良い感じにエロい松永と孫市姐さんがステキです

800:名無しさん@ピンキー
12/03/27 12:28:51.48 M7hfjGZq
保守

801:名無しさん@ピンキー
12/03/29 14:20:59.42 Fy3nu1eu
ほっしゅ
あんまりみない組み合わせとかも見たいな
小十郎×かすがとか伊達×孫市とか良さそう

802:名無しさん@ピンキー
12/04/04 08:49:21.39 wZAYKIXT
保守柿?えっなになにっ!ぼくだけ除け者にしないでよぉ!

803:名無しさん@ピンキー
12/04/15 23:30:34.47 F3DnatMt
保守

804:名無しさん@ピンキー
12/04/20 02:12:16.10 m9fuI4CX
保守
女性陣は太ももの露出度高くて中々よろしいのだが意外にかすがのガード固くてな

805:名無しさん@ピンキー
12/04/23 02:52:05.23 EEqN43PB
作品事態がパクリ推しか(;´д`)だからファンもパクリするのか・・・パクリじゃなく泥棒だったけど

806:名無しさん@ピンキー
12/04/23 08:11:23.40 xM6NZLTl
三孫の純愛セクロスキボン

807:名無しさん@ピンキー
12/04/25 16:34:03.16 nRlVhrzQ
818:名無し曰く、[sage]
2012/04/25(水) 12:53:56.09 ID:zXty5I9N
結局Bって武将の名前出せば馬鹿が釣れるだろっていうゆとり用ゲームだよな
歴史が好きだからBだけじゃなくて近年多い「名前が武将の少女キャラ」も嫌いだが
なんか日本人っていつからこんなに堕落したのかね
歴史の偉人をおとしめて楽しいって狂ってる

808:名無しさん@ピンキー
12/04/26 15:07:33.22 bmexuYeP
>>806
ピクシブ行けば幸せになれるよ

809:名無しさん@ピンキー
12/05/07 22:31:42.85 NExueXCh
ここのおかげで幸濃に目覚めました泣

810:名無しさん@ピンキー
12/05/14 19:10:37.16 hvNp+Kgz
やっぱり孫市ねえさまの石田一生契約ルートは
二人の結婚に近い形なのかと妄想する毎日
石田は恋とかに無縁そうな感じなのにとか
思うだけで俺のハートぶちぬかれる

811:名無しさん@ピンキー
12/05/15 16:06:18.24 KTNd05Pv
三孫の新婚初夜マダー??

812:名無しさん@ピンキー
12/05/17 06:14:18.64 4c9+/lzq
うぐぐ就鶴が足りぬ

813:名無しさん@ピンキー
12/05/17 12:17:20.91 S4h+lYHx
就鶴信者はきもいのが多い
多いと言っても元の人数が少ないけど
本当に多かったら石田厨の様に叩かれてるだろう

814:名無しさん@ピンキー
12/05/17 16:23:03.19 WZcxPv9e
パチンコに孫市と鶴姫は参戦みたいだが市不在は珍しいな
織田軍残党に監禁されているんじゃないかと補完しとくわ

815:名無しさん@ピンキー
12/05/23 05:39:15.99 Y5kD/N0x
>>814の書き込みに驚いて調べたら7月から稼働するとあった。
ちなみに残念過ぎる会社が作ってる。
CGは綺麗っぽい。

スロットはザビーに噴いたのと、かすがに噴いたw
内容は一回でいいやって感じ。
パチはPVで見た感じプレミア扱いで魔王兄妹カットインとか連勝で本能寺ルート出るんじゃないかな?
3の織田組枠不在だったらいろいろ酷いと思う。
バトルタイプだからラスボス扱いかもね、信長と市は。

816:名無しさん@ピンキー
12/05/25 02:18:39.50 AuQ9J/qc
>>815
情報ありがとう
自分が見た資料だと影も形もなかったからどうしたのかと思ったよ

817:名無しさん@ピンキー
12/05/31 03:54:25.11 SCZSy5HT
お市青の大谷と市を見てる限りあの二人に何もなかったとはとても思えないのだが

818:名無しさん@ピンキー
12/05/31 23:53:08.75 Bv8hcze2
目隠しとかするしあのルートエロいよな
あの市をあやしてる感じも怪しいプレイに見えるw

819:名無しさん@ピンキー
12/06/02 15:03:14.70 c6nxYsOb
毛利のところに見せびらかしに行く様はどう見ても
美人で従順な彼女をゲットして浮かれた喪男そのものだったな

820:名無しさん@ピンキー
12/06/10 04:13:40.01 1LWHvmZO
大谷×市の場合どうヤるんだろうな
やっぱり大谷の指示に従って市がアレコレ致すのか

821:名無しさん@ピンキー
12/06/10 04:28:59.42 3BVnZQOH
あの飛んでる球体を小さくしてアナルビーズみたいに入れるんじゃね

822:名無しさん@ピンキー
12/06/10 05:54:32.11 zlB2UzOb
>>821
ちょっと吹いたわw

823:名無しさん@ピンキー
12/06/15 18:20:59.71 3h542f/x
市のエロさはいつみてもけしからんな
淫乱モードに入ってもらってもかまわない

824:名無しさん@ピンキー
12/06/15 18:24:41.97 3h542f/x
連投スマソ
アニキと孫市ねえさまの大人な時間はまだかな
ねえさまの女な側面も見てみたい

825:名無しさん@ピンキー
12/06/16 01:30:16.21 a6N3yUnY
早く股開いてお市様ぁ
だって俺らは魔王軍
織田再興の贄となれ

826:名無しさん@ピンキー
12/06/16 05:06:53.73 UX4ep3TV
家康と鶴姫の組み合わせにハマってるが、この二人だとなかなかエロまで到達しない

827:名無しさん@ピンキー
12/06/16 09:25:00.80 oHs/+dO8
三孫のエロきぼん

828:名無しさん@ピンキー
12/06/17 01:04:41.86 TTWP6Dak
>>826
純愛上等!

829:名無しさん@ピンキー
12/06/17 01:58:18.23 UPW8dxLw
実写版って嘘だろorz
あれは酷い事故レベル過ぎだ…

830:名無しさん@ピンキー
12/06/17 11:01:55.79 jGFyVjhG
実写版何あれwww

コスプレの方がまだクオリティ高いと思った

831:名無しさん@ピンキー
12/06/18 00:07:16.72 n8RddRWu
実写AVでも出ない限りこのスレでは関係ないな

832:名無しさん@ピンキー
12/06/18 01:08:16.48 OvPENXa6
親鶴+三孫の乱交が読みたい

833:名無しさん@ピンキー
12/06/20 23:51:12.45 r43Egjnx
>>831
かすがのえろいシーンはあるかもしれんぞ

ただし、女優さんは巨乳ではないが

834:名無しさん@ピンキー
12/06/21 23:49:28.05 xkWdlfJ7
かすがは乳要員なのに巨乳でないとな?
虚乳かすがは断じてかすがじゃない!

835:名無しさん@ピンキー
12/06/25 07:52:15.78 tlqOXrtm
そりゃかすが本人では決してありえないだろ 
現実に生きる女優さんなんだから

836:名無しさん@ピンキー
12/06/26 14:02:21.70 UtUewveC
舞台鶴姫ちゃんだってつるぺたどころか巨乳だしな

いつきは将来的に巨乳になるような気がしている
鶴姫は今の時点である程度育っちゃってるんで貧乳のままだと思う

837:名無しさん@ピンキー
12/06/27 15:13:48.66 cl3g/P6S
小十郎とかすがというのも悪くないと最近思うようになった
タッグにしてコンボっぽいことしたりアシストにして二人を並べてネタを考えてる自分がいる

838:名無しさん@ピンキー
12/06/27 21:18:45.91 G3s3LOjz
小十郎とかすがなら月夜のktkrくんだな
下半身だけ出して埋まってるかすがにやりたい放題だろ

839:名無しさん@ピンキー
12/07/01 04:16:37.39 HXD+hK3R
>>836
いつきたんはうっすら膨らんだ胸がいい
育ったら巨乳だとは思う

鶴姫ちゃんはああいう貧乳好きにはたまらないな
全体にひょろっとしていて肉の薄さがたまらないわ

840:名無しさん@ピンキー
12/07/03 19:29:53.70 IYMB6Sah
>>837
孫市に第二衣装を着せて佐助と組ませてニヤニヤするのもいいぞ
お揃いの迷彩服で臨時にタッグを組んだ女隊長と部下的な

841:名無しさん@ピンキー
12/07/04 15:27:37.54 +1IiSTiR
>>840
やってみたが見た目だけとはいえ、すげーイイ感じだ
孫市と佐助でいろんなところ巡ってみるわ
耳川あたりは臨場感もありそうだな

842:名無しさん@ピンキー
12/07/09 03:41:45.11 LnXF7MRf
いつきたんや鶴ちゃんのちっぱいを撫で撫でしまくってみたい

843:名無しさん@ピンキー
12/07/14 03:56:38.49 7tv9n939
お前ら夏だぞ!
かすがとか孫市とかきわどい水着をドヤ顔で着てくれそうな女性もいいが慎ましやかな人妻系もいいな

844:名無しさん@ピンキー
12/07/14 06:53:27.49 B+8lEDm6
濃姫のスク水なんてご褒美です!!

845:名無しさん@ピンキー
12/07/14 16:18:14.58 TV//mD7o
濃姫様は競泳水着が似合いそうだ

846:名無しさん@ピンキー
12/07/15 00:09:07.02 07WR7S9x
市はホタテブラ

847:名無しさん@ピンキー
12/07/15 14:56:49.27 m7/nY9dL
かすがに日焼け止めを塗るふりをして破廉恥なことをする佐助

848:名無しさん@ピンキー
12/07/15 22:01:30.10 WZSIcwC7
>>846
長政さまが許しません!

849:名無しさん@ピンキー
12/07/16 02:23:28.38 IlTWF6p6
市は長政が死守して無難なワンピースだと思う
かすがと孫市あたりはビキニがいいな

850:名無しさん@ピンキー
12/07/16 22:48:31.69 DsBnndyz
かすがは黒かゴールドのスリングショットかなと思ったけど、通常運転過ぎるからあえてパレオとか付けて欲しい。

851:名無しさん@ピンキー
12/07/16 22:52:05.30 Fqsc0zDz
かすがは普段が性的すぎるので
逆にいっそ体操着+ジャージでプールサイドで見学女子で。

そして「なんで今日は見学なのー?」とニヤニヤからかわれるといい。

852:名無しさん@ピンキー
12/07/18 15:50:41.03 YfsnWz6a
体操着とジャージの中に手を突っ込まれてモゾモゾしてる絵しか思い浮かばない

853:名無しさん@ピンキー
12/07/18 15:54:36.27 zrFzkKEs
まだ初潮きてないいつきが「オラ、水泳皆勤賞だべ!なして風邪でもねーのに皆休むだべ?」と素で聞いてくる

854:名無しさん@ピンキー
12/07/27 13:54:27.77 35NNoHFt
鶴姫がなんかかわいいキャミワンピース風な露出少なめの水着を孫市姉様とかから勧められて着てそう。
市は無難なワンピースにプラスして羽織り物を長政様に着せられてそうな感じ。
信長と松永先生は暑くてもあの格好しか浮かばないw
浜辺で茶会www
蘭丸、いつきが楽しく西瓜割りの中に鶴姫も混じってたらほのぼの。
で、棒で叩かれる砂に埋められた黒官が絶叫なら尚いい。
金吾さんはちゃっかり西瓜だけ食べて大人組に叱られていそうだなぁ。

855:名無しさん@ピンキー
12/08/04 09:15:05.64 qtvU0+Hv
松永に対して鶴姫は「貴方は大きな幼子です。お腹を空かせて泣いているのが
わかります。」と言うのが気になったんだけど

こういうシュチュエーションもアリじゃないかな?

松永と鶴姫の幼児プレイというのは?

松永がおむつはいておぎゃあおぎゃあとか?

そして鶴姫のおっぱいを舐めて、オマンコも舐め
そして本番って言うエロもありなんじゃないか?と言う気がする

こういう松永ってどうだい?

856:名無しさん@ピンキー
12/08/04 16:31:22.90 A6Kxj8Ep
そういうのもいいかもしれんが笑ってしまうwwギャグかと思ってしまいそうだ
わかってて松永から仕掛けるって感じならアリ…かも?

「私は幼子なんだろう? ならばそれ相応の対処をしたまえ」
「確かにそう言いましたけど…あっ!そ、そんなところ舐めないでください…っ!」
「そんなところとは何処かね。幼子である私には皆目検討もつかないな…おや、硬くなってきた」

みたいな

857:名無しさん@ピンキー
12/08/04 18:40:12.89 FRJe6G/8
鶴姫のつるつるおまんこ舐めたい

858:名無しさん@ピンキー
12/08/05 19:36:14.07 MgJ11Vy9
>>843 際どい水着をドヤ顔で着こなす孫市ねえさまが、スク水鶴姫とサザエ採りに興じる姿を幻視した。

何気に雑賀衆と伊予河野軍の耐久力てすごいよな。
三成が居合わせたら、ひとり前のめりで苛立って岩を砕きまくってそうだ。

859:名無しさん@ピンキー
12/08/05 21:34:08.36 gdhsf46P
あんまりきわどいとかえって萌えないから普通のビキニくらいまでがいいな

860:名無しさん@ピンキー
12/08/06 23:51:28.32 W+8j4Vpi
いつきは第二次性徴前っぽいからつるつるおまんこだと思うが鶴姫は初潮迎えていそうな年齢っぽいからうっすら生えているといい

>>855
ちっぱいをちゅうちゅう吸われて「お乳なんて出ないですよぉ~」と涙目になる鶴姫いいな

861:七夕節句 前編 1/12
12/08/08 23:04:03.80 pBPQZIiJ
つい最近BASARAに興味持って、ゲーム自体は一切未プレイなのに無謀にも推参仕りました

・一日遅れましたが仙台七夕ということで伊達いつです
・予想以上に長くなったので前後編に分けます。前編はエロの欠片もないので好みに合わない方やエロ以外要らないと言う方はスルー願います
・青森県、特に津軽地方の方超御免なさい。訛りが再現不可能なのに加え、ゲーム内で津軽独立が語られてないようなのでご寛恕下さい
・一応容量等見ながら前編だけ投下します


七夕節句 前編

―まれにあふ こよひはいかに七夕の そらさへはるる あまの川かせ

 文月、夏の盛り。
北国の奥州と言えど、ここ米沢の夏は暑い。

 野山には色濃く硬い草の葉が茂り、乾いて罅割れた村道からは陽炎がもうもうと登り立つ。
 社に続く石段には昨日の夕立によって地の中より追い立てられた蚯蚓が貼り付き、哀れに干乾びた屍を晒していた。
 鎮守の森に油蝉の声が姦しく鳴り響き、肌に感じる熱気をいや増す。
 空は目に刺さる程に青く、日の光が剣戟の閃きのように獰猛に地上を灼く横で、入道雲が湧き立ち、夕の刻に雨の槍を降らさんと、南中の今から首を擡げて機を伺っていた。

 朱夏の米沢城に、しかし隻眼の主の姿はなかった。



862:七夕節句 前編 2/12
12/08/08 23:05:24.38 pBPQZIiJ
 南部氏の支配する日の本最北端の地、陸奥には独立の気風の強い民が住む。
 彼らは暮らしの困窮を是正する為ならば支配階級たる武士にすら逆らうことを恐れない。
 
 夏の水田の大敵は雑草と虫だ。
 北国では夏、日が落ちるのが極端に遅くなり、そして朝は早くなる。春や秋であれば申を示しているだろう時間になっても尚高くある日の中、村人は傘を被り、顎から汗を滴らせながら総出で田の除草を行なっていた。
 追肥を撒き、田に馴染ませる。
 肥やしの臭いと汗と泥に塗れる、やんごとなき身分の者が見れば厭うような重い労苦の末に、この国を支える米を始めとする五穀は作られる。
 彼ら農民は、自分達こそがこの日の本の礎であるという静かだが確固たる誇りを持っていた。

 農村の例に漏れず、その村にも稲荷神である宇迦之御魂神を祭る社があった。
 単に社があるだけではない。この村にこそ、稲穂の女神は奇特なる恵みを授けた。


863:七夕節句 前編 3/12
12/08/08 23:06:13.00 pBPQZIiJ
「おー、いつきちゃん! どうしたべ、そんなに急いで。」
 背を伸ばして腰を叩いた村人が、畦道を駆ける人影に気付き叫んだ。
 名を呼ばれた娘は綺羅に光る銀髪を翻して振り返る。
「今日は約束があるだ! ごめんなあ、明日必ず手伝うべ、堪忍してけろ!」
 両の手を口の脇に当てて大声で答えると、娘はぴょこりと辞儀をして南の方角へと走って行った。
「ああ……そういや今日は七夕だったべな。」
「また来るんだべか、あのお侍。」
 作業の手を止めて首に掛けた手拭で汗を拭きながら、村人達は顔を見合わせた。

 三年程前、近隣の村々と組み国境を越えて一揆を起こした彼らが、野に屍を晒して鴉や山犬に啄ばまれることなく生き永らえたのは、ひとえに鎮圧にやって来た侍がある種の酔狂者だった故であった。
 そしてその侍達との戦の先頭に立ったのが、当時は短身痩躯の小娘に過ぎなかったいつきである。
 稲穂の女神の寵愛を受けた白兎のような娘は、今やすっきりと女らしく成長したしなやかな肢体で短い影だけを伴に村外れと駆けて行く。

 気の早い秋津が一匹、いつきの頭上を追い抜いた。


864:七夕節句 前編 4/12
12/08/08 23:09:58.93 pBPQZIiJ
 道祖神の並ぶ村道の外れ、柵の間際まで一気に駆け下りてきたいつきは息を整えにかかった。
 ここまで来る途中で乱れた髪を直す。
 かつては二本の三つ編みが兎の耳のように頭上で愛らしく揺れていたものだが、今の彼女は髪を真っ直ぐに伸ばし下ろしていた。
 普段の農作業では結ってはいるが、縛めを受けない銀糸の束は真夏の光を受けて、冬の川面のような済んだ光を辺りに散らした。

 髪を手櫛で整え終えると、額に手をかざして木漏れ日を遮りながら道の果てを見晴かす。
 一日千里を走る漆黒の竜馬であっても、南奥州からここ陸奥の西端までは相当の距離がある。
 最初の一年目はまさかと思った。二年目で単なる気紛れでないとわかり、そして今年が三年目。
 いつきは最早疑ってはいなかった。
 蒼い侍は約束を違えない。今年もきっと来る。


 年に数度しか見られないような錦が夕の空を彩った。
 牡丹や桜、菖蒲の色合いが雲を染め地上の草木も見慣れぬ色に塗り替える。
 遠く村の水田からは、蝉に替わり蛙の歌声が空気を満たし始めるのが聞こえてきた。
 柵に腰かけたまま、夕凪の妖しい絢爛の中をいつきは待った。
 来ると言ったのだ、七夕の日に。明日の朝日が昇るまでは、きっと来る。


865:七夕節句 前編 5/12
12/08/08 23:11:09.79 pBPQZIiJ
 夜風の生温さを知覚し、いつきは自分がうたた寝をしかけていたことに気付いた。そのまま柵から後ろに落ちて頭を打たなかったのは幸いであった。
 慌てて眼を擦り、頭を振って意識を澄ます。
 今はどのくらいの時間だろうか。いつきは北の空を見やった。いつも変わらずそこにある子の星の周りを巡り季節と時間を正確に刻む北の星並びは、日が沈んでから一刻程経った頃合いを告げていた。
「……まだ、それほど遅い刻じゃないべ。」
 そう自分に言い聞かせた。期待と不安が夜周りの見張り番のように時折いつきの中で交代する。
 何か、あったのだろうか。彼に限ってまさかとは思うが、何せこの戦乱の世だ。
 
 いつきの中で案じる気持ちの方が大きな勢力となりかけた時、聞き覚えのある蹄の響きが風に運ばれてきた。
 いつきは弾かれたように南の方角を見た。
 明かりは空の満天の星のみ。あの黒と蒼の色彩は夜の闇に容易に紛れる。だが、彼がいつもの通りのいで立ちで来るならば、夜目にも映える兜の弦月が星明かりを弾く筈だ。

 目を凝らすいつきの前に、果たして、彼はやって来た。


866:七夕節句 前編 6/12
12/08/08 23:12:40.40 pBPQZIiJ
 青毛の駿馬の姿が一際濃い影となっていつきの視界に現れたかと思うと、いつきが柵から飛び降りて一歩を踏み出す間にもうその姿は近くまで辿り着いていた。

「Long time no see, 随分と待たせちまったようだな。」
 今宵は青い羽織の下に具足こそ纏ってはいないものの、六降りもの刀を腰に佩いた長身でありながら重さなどないかのように愛馬から飛び降りた者は、隣国奥州の主である伊達政宗であった。
 いつきが彼への言葉を選んでいる間に、性急な質の奥州の筆頭は彼女の姿を見て口笛を吹く。
「こりゃ見違えたな。女は化け物って言うが、去年と全然違うじゃねぇか。」
 懐かしさも喜びも安堵も、幾許かの恐縮の気持ちもこの言葉ですっかり霧散してしまったいつきは声を荒げた。
「化け物とは御挨拶だべ! 竜に化け物なんて言われたくねえだよ!」
「そう吠えるな、これは褒め言葉だ。」
 神の寵愛を受けたとはいえ一介の村娘であるいつきとは天地の差のある身分の奥州筆頭は、それでも気さくに手を伸ばしていつきの頭を撫でた。
「光陰矢の如し、ってな。」
 愛らしく大きな栗色の瞳を瞬いて、銀髪の乙女は伸びた背でも尚届かない隻眼を見上げた。
「その髪、随分と遠くからでも目印になったぜ。」
 これも褒め言葉なのだろうか。異国の言葉は論外として、彼の台詞は一々余計な諧謔に富み過ぎているきらいがある。



867:七夕節句 前編 7/12
12/08/08 23:17:27.16 pBPQZIiJ
「おめえさんはそんなに変わらないだな。」
 揶揄でも皮肉でもなく、いつきはそう言った。
 年齢、性別、地位、境遇。彼のような立場に在る者にとってそれがどう受け取られるかなどは考慮しなかった。想像のしようもなかったが。
 本音の読みにくい切れ長の視線が降って来た。
「そう見えるか。」
 いつきは頷いた。少なくとも背は伸び切ってしまってこれ以上変わらないようだし、元から眼帯で隠された右目の他に体で損なった部分があるようでもない。(戦乱の世ではそうした災難は珍しくもない)
「まあ、見た目はそうだろうな。」
 軽くそう言うと、政宗は来た方角を振り返った。
 数瞬遅れて、複数の蹄の響き。
「筆頭~! お待ちください!」
「速過ぎますよ~!」
 二組の人馬が宵闇の中から近づいて来る。
 どうやら主の最後の力走に引き離された家臣が漸く追い付いたらしい。
「……安心しただよ。一人で来るような無茶をしたかと思っただ。」
 どこか冷静に呟いたいつきに政宗はHa、と短く笑いかけ、「流石に奇襲を受けた時やら不測の事態に備えて伝令役程度は連れて来ないとな。」と付け加えた。
昨年、そしてその前は、近くまで他の所用があったらしく、伊達軍そのものが伴についており、到着もまだ昼の内であったのだった。
「小十郎さは一緒じゃねえんだな。」
「アイツは城でオレの代役だ。」
 本来なら片時も主君の側を離れない忠臣である、厳つくも優しい竜の右目を思い出し、いつきは奔放な主に仕える片倉小十郎や他の家臣の苦労を密かに心中で労った。
 前髪を奇天烈な形に整えた家臣二人が、やはり息の荒い馬を宥めながらやって来た様を見て、いつきは一層気の毒になる。

「お前らが遅い。奥州伊達軍の名を貶めたくなければもっと精進しろ。」
 そこに追い打ちがかかり、いつきは居た堪れない程になってきた。そもそも彼が自分と会うなどという身分や立場から考えられない筈の行動を起こさなければ彼の家臣達が苦労することもなかったのだ。


868:七夕節句 前編 8/12
12/08/08 23:19:36.03 pBPQZIiJ
「あ、あの、お侍さんたち、ごめんな、おらのせいで……」
 いつきが思わず謝ると、強面の侍達は「滅相もない!」と揃えて首を振った。
「申し訳ありやせん筆頭、仰せの通りです。」「俺達もっと鍛錬します。」
「こいつらの言う通りだ、お前が謝る必要はねぇ。ところで……」
 政宗は二人の家臣に手振りで合図を送る。
「悪いが今晩、こいつらをどこかの家の土間にでも置いてやってくれ。
タダ飯を食わせてもらうつもりはない。ちゃんと土産は持って来た。」
 家臣もニッと笑って馬に乗せた風呂敷包みをいつきに掲げて見せる。
「奥州の味噌だ。暑さの中でも腐りにくくて味も良い。」
 わあ、といつきはまだ少女らしさの残る無邪気な笑顔を見せた。
「すごい、きっとみんな喜ぶだよ。甚平さの家なら多分二人とも泊めて貰えるだ。
馬屋も大きいから三頭とも繋げるだよ。今案内するべ。」
 いつきは銀髪と着物の裾を翻して駆け出し、三人の騎馬武者を手招いた。


 村の求心的な存在であるいつきが信頼する政宗の家臣となれば、村人もそう警戒はしなかった。
 村人の夕餉は生憎と済んでいたようだったが、奥州の侍達が持参した味噌と、それを使い漬けられた漬け物(片倉小十郎が丹精込めて作った野菜だと言う)を宿賃として供された村人は一宿を貸すことを快諾した。
「いつきちゃんの言う通り、侍らしくない侍さん達だべなあ。」
 家主の甚平の妻が土産の品を吟味しながら、粥を振る舞われた後に夫と早くも打ち解けて縄ないを手伝いながら談笑する侍二人を見やった。


869:七夕節句 前編 9/12
12/08/08 23:21:16.29 pBPQZIiJ
 家臣二人と三頭の馬を預け、いつきに続いて戸をくぐった政宗は星明かりの下、いつきの表情に気が着いた。
「解せない、っていうか、不思議そうな面だな。」
「うん……、二人とも、まるで百姓みてえだな、と思って。」
 縄をなう二人の侍の手慣れた様子を思い出し、いつきは呟いた。
「そりゃそうだろう。侍と言っても全部が全部、毎日城や屋敷でふんぞり返ってる訳じゃねぇ。
普段は田畑を耕し、農民同様の暮らしを送っている者の方が多い。あいつらもそういったクチだ。」
政宗の言葉に、いつきは驚いて振り返った。
「そうなんだべか?」
「小十郎が良い例だろ。まあ、流石にアイツの仕事は侍としての本分が占める割合の方が重いがな。」
 彼が特別なのではないかと思っていた。
「おら、お侍はみんな、おらたち農民と全く違う暮らしをしているんだと思っていただよ。」
「そりゃ良かったな。一つ賢くなったって訳だ。」
 いつきははっとして政宗を見上げた。
 前を向いたまま、薄い唇の端だけを持ち上げて。こちら側からは右目を隠す眼帯しか見えないその横顔に、いつきは察した。
「……みんな、同じ人間なんだな。」
「You could say so.」
 政宗は顔を僅かに右に傾け、左目でいつきを見やった。

 いつきはむず痒さと温かさの同居した奇妙な心持で幾分か歩く足を速めた。
「あの、おめえさんに見せたい場所があるだよ。」
 着いて来てくれるだか? さらりと銀髪を揺らして緊張した面持ちで見上げるいつきに、政宗は「All right.」と短く答えた。


870:七夕節句 前編 10/12
12/08/08 23:23:46.92 pBPQZIiJ
 いつき曰く、村の水源へ。夜道を歩く大小の人影を、全天を埋め尽す星々が照らす。
 綺麗だな、といつきは見慣れた星空であったが不意に思った。
 夏の夜は天の川が燦然と煌めき空を雄大に横切る。
「あ、」といつきは声を上げた。
 どうした、と問う政宗に、いつきは白く細い指で空を指して見せる。
「あの星、おめえさんみたいだ。」
 いつきが指差した方向を見透かした政宗の眉間に皺が寄る。
「ど、どうしたんだべ。おら、何か悪いこと言ったべか?」
 政宗は一つ溜息をつくと、逆に隣を歩く少女に問うた。
「なんであの星がオレみたいだと思った?」
 いつきは心の臓が一瞬速く強く打つのを知覚しながら、落ち着いて答えようと努めた。
「青くて綺麗で、夏の空で一番きらきら強く光ってるだ。」
 その答えを聞き、政宗は「I see.」と呟き、「なら許す。」と続けた。
「許す……ってことは、おらやっぱり悪いこと言ったんだべか。」
 政宗はまたも理由を説かず、質問を返した。
「……他には?」
「他って?」
「他の奴……そうだな、例えば小十郎はどの星になる?」
 いつきは慌ててもう一度空に目を走らせた。
 一際明るく輝く青白い星の左下、白い星が天の川の真ん中で輝いている。
「あの星……だかなぁ。まるで青い星のお供みたいだべ。青い星の次に明るいし。」
 それを聞き、政宗の眉間の皺が緩み、替わって唇にまた微かな笑みが浮かんだ。
「そりゃinterestingだな。じゃあ、お前の星はどれだ。」
「え、おら!?」
 農民に過ぎない自分を空の星に例えるなど、烏滸がましいのではないかと案じる心持でいつきは赤面した。それでも再度空を見渡す。
「うーん、あの星、だべか。」
 いつきが指したのは青白い星の右下、天の川の対岸にある、明るいが他の二つの星よりは若干控えめな輝きの星だった。
「おらは、おめえさんたちと離れたところさ住んでいるし……身分も……違うだ。
だからあの二つの星とはちょっと離れてる少し暗いくらいの星が丁度いいだ。」
先程の侍と百姓の話の後で卑屈めいたことは言いたくはなかったが、それでもいつきの正直な本音だった。
しかし、いつきの耳に聞こえてきたのは独眼竜のくぐもった笑い声だった。
「Amusing! クク……こいつは傑作だな。」
流石に詳しい説明もされぬまま、一人で勝手に気分を害したり興をそそられたり笑ったりする政宗に、いつきの方が次第に腹を立て始めた。
「なんだべ、ちゃんと教えてくれねえと、おらわからないだよ!」
 Ah、悪いな、と独眼竜は右手を軽く上げて村娘の怒りを宥めた。
「お前がオレに見せたいって言う場所に着いたら説明してやる。」


871:七夕節句 前編 11/12
12/08/08 23:27:26.91 pBPQZIiJ
 夏の虫が鳴く野の道を歩き続けていた二人はやがて、村の水源へと辿り着いていた。背の高い葦を掻き分け、泉のほとりへと出る。
「さあ、着いただよ、ここだべ。」
「ほう……こりゃ、見事だな。」

 そこは村で最も澄んだ水が流れる場。

 その辺りを埋め尽すのは一面の蛍、蛍、蛍……。

 まさに地上の天の川だった。

 黄色味を帯びた緑の淡い光が切なく明滅しながら空中を漂い、あるいは草葉のそこかしこに散らばる。

 幻想的な光が立体的に空間を彩る様に、遠近感が狂わされそうになる。ましてや隻眼の政宗にとっては如何許りか。

 水源のほとり、柔らかい下生えを一度手で撫ぜ、夜露が然程着いていないことを確かめたいつきが腰を下ろす。

「さ、約束だべ、さっきの星の話を聞かせてけろ。」
 昨年までは村人達も交え、彼らの息災を伊達軍の皆々が尋ね、そして侍達が自分達の合戦の首尾を語って聞かせる賑やかな訪いであったが、今年は初めて二人きりとなった。偶には国取り以外の他愛もない話も良いだろう。
 いつきの左隣に政宗も六爪を外した腰を下ろす。この位置ならまた彼と目を合わせ難くなるが、死角を外に作らない癖が身に染み付いているのだろうから無理もなかった。


872:七夕節句 前編 12/12
12/08/08 23:28:41.23 pBPQZIiJ
「あの星……お前がオレに似てるって言った星、あれはな、織女だ。」
「しょくじょ?」
「織姫のことだ、七夕の。」
 南天を見上げて政宗が説明し、いつきは両手を口に当てた。
「そうだったべか! おら、農民だから季節さ計るためのお星様の位置や動きは知ってるだども、
あの三つの星は夏になると一纏めで見えるってことくらいしか知らなかっただ。」
織姫に例えられたのなら彼が一瞬不機嫌になったのもわかる。
「それは悪いこと言っただな、すまねえだ。」
いつきは謝ると、左下の白い星を指した。
「じゃあ、あの白い星にも名前あるだか? 小十郎さの星。」
「あれは後七夕だ。」
「あとたなばた?」
「七夕の星の後に続いて登って来る星って意味だ。」
「へえ~!」
 いつきが感嘆の声を上げた。今度は自分の見立てが的外れでなかったと知り嬉しくもなる。
「じゃあ、あの右下のおらの星は?」
「あれが牽牛だな。」
「けんぎゅう。」
「彦星だよ。」
 いつきは驚いてもう一度三つの星を見た。後七夕よりも織姫から離れているあの星が彦星だったとは。確かに村では牛を飼っているが、男星に自分を例えてしまったのかと思うと気恥ずかしくなる。
「逆のほうが良かっただかなあ、でも、やっぱりあの一番明るい青い星はおらには勿体ないべ。」
 ほう、と溜息をついていつきは天の川を跨ぐ三星を改めて見上げた。

 周りには蛍、空には満天の綺羅星。暫くの間、声も無く空を見上げていたいつきは、肩に温かく重い感触が回ったことに気が着いた。



873:名無しさん@ピンキー
12/08/09 06:17:51.46 /yz5dM95
GJであります!

874:名無しさん@ピンキー
12/08/12 01:06:40.33 VLsKuL8Y
G・・・GJ!GJっ・・・・!!!

875:名無しさん@ピンキー
12/08/13 20:22:24.36 8vh4NGkA
久しぶりの職人様降臨!!後編が楽しみ過ぎるGJ、GJ、GJ!!


876:名無しさん@ピンキー
12/08/13 21:04:39.60 pLcRJdKI
GJ!!!!!!

877:七夕節句(政宗×いつき) 前編 10/12改訂版
12/08/14 02:57:26.01 OsLQXQ6v
ちょっと仕事で忙しくて後編をお待たせしてますが、その前に……

前編の懺悔その一。名前欄にカプ表記入れ忘れてました面目ないorz
前編の懺悔その二。10/12の星の話でミス連発。
念のため調べたら後七夕(はくちょう座α星デネブ:1.25等)より牽牛(わし座α星アルタイル:0.77等)の方が明るい。
さらにこの季節(新暦8月9日頃)のこの時間帯(夜10時頃)は織女(こと座α星ヴェガ:0.03等)より明るい春の麦星(うしかい座α星アルクトゥルス:-0.04等)が西の空に沈まずに残ってるので織女が一番明るい星ではない。
麦星は農業にとって大事な星だったので農民なら見逃す筈はない。
(ただ、麦星の色は橙色なので織女とは印象が大分違う為、12/12の「一番明るい青い星」って表現はそのままにします。織女の色は資料や見え方によって青だったり白だったりもしますが)
いつきちゃんに嘘は言わせたくないので、この部分の描写の差し替えをうpります
あと、6/12にも誤字ありましたので訂正 ×六降り→○六振り 口と書いて「ふり」と読ませるのが本来らしいですが

―――――――――――――

 いつき曰く、村の水源へ。夜道を歩く大小の人影を、全天を埋め尽す星々が照らす。
 綺麗だな、といつきは見慣れた星空であったが不意に思った。
 夏の夜は天の川が燦然と煌めき空を雄大に横切る。その大いなる流れを地表から辿るように眼で追って天頂近くを振り仰ぎ、「あ、」といつきは声を上げた。
 どうした、と問う政宗に、いつきは白く細い指で空を指して見せる。
「あの星、おめえさんみたいだ。」
 いつきが指差した方向を見透かした政宗の眉間に皺が寄る。
「な、なしたべ。おら、何か悪いこと言ったべか?」
 政宗は一つ溜息をつくと、逆に隣を歩く少女に問うた。
「なんであの星がオレみたいだと思った?」
 いつきは心の臓が一瞬速く強く打つのを知覚しながら、落ち着いて答えようと努めた。
「青くて綺麗で、空の天辺でいっとうきらきら強く光ってるだ。」
 その答えを聞き、政宗は「I see.」と呟き、「なら許す。」と続けた。
「許す……ってことは、おらやっぱり悪いこと言ったんだべか。」
 政宗はまたも理由を説かず、質問を返した。
「……他には?」
「他って?」
「他の奴……そうだな、例えば小十郎はどの星になる?」
 いつきは慌ててもう一度空に目を走らせた。
 一際明るく輝く青白い星の左下、白い星が天の川の真ん中で輝いている。
「あの星……だかなぁ。まるで青い星のお供みたいだべ。どっか優しそうな光で、川の真ん中さじっとしてる辛抱強そうな星だ。」
 それを聞き、政宗の眉間の皺が緩み、替わって唇にまた微かな笑みが浮かんだ。
「そりゃinterestingだな。じゃあ、お前の星はどれだ。」
「え、おら!?」
 農民に過ぎない自分を空の星に例えるなど、烏滸がましいのではないかと案じる心持でいつきは赤面した。それでも再度空を見渡す。
「うーん、あの星、だべか。」
 いつきが指したのは天頂近くで一際輝く青い星の右下にある、これもまた青い星、天の川の対岸にあるせいか風情はどこか寂しげであった。
「おらは、おめえさんたちと離れたところさ住んでいるし……身分も……違うだ。
 だからあの二つの星とはちょっと離れてるくらいの星が丁度いいだ。」
 先程の侍と百姓の話の後で卑屈めいたことは言いたくはなかったが、それでもいつきの正直な本音だった。
 いつきは政宗に再度窘められるかと微かな危惧も抱いたが、しかし、彼女の耳に聞こえてきたのは独眼竜のくぐもった笑い声だった。
「Amusing! クク……こいつは傑作だな。」
 流石に詳しい説明もされぬまま、一人で勝手に気分を害したり興をそそられたり笑ったりする政宗に、いつきの方が次第に腹を立て始めた。
「なんだべ、ちゃんと教えてくれねえと、おらわからないだよ!」
 Ah、悪いな、と独眼竜は右手を軽く上げて村娘の怒りを宥めた。
「お前がオレに見せたいって言う場所に着いたら説明してやる。」

―――――――――――――
以上差替でした
くどくて済みませんでしたが、仙台暮らしが長かった身としては七夕絡みで色々間違えちゃ洒落にならんのでorz
後編についてはもう暫くお待ち願いますorz

878:名無しさん@ピンキー
12/08/14 21:15:24.89 d2ECkAL5
GJすぎます…!後編楽しみに待ってます!

879:名無しさん@ピンキー
12/08/16 23:33:09.71 SHK+lTVI
前半お疲れ、後半楽しみにしてるよー

本編と関係ないけど861はゲームに触れてないのに何故バサラというか伊達いつに興味もったの?
伊達いつはアニメじゃ全然絡みなかったしちょっと気になったので

880:名無しさん@ピンキー
12/08/17 00:38:07.63 avfQq2hn
折角、久方ぶりに職人さんが作品を投下してくれたのに、わざわざそんな事聞いてくるとか……

881:雑談につきスルー推奨
12/08/17 00:56:59.21 ylNt0buA
ID:pBPQZIiJです、目下続きを執筆中です

慣れ合い自分語りは>2のお館様に鉄拳食らいそうですが創作中の息抜きの雑談ということでご容赦を

>879
・以前親父から上杉謙信女性説について聞いた(そん時は親父のホラだと思った)
・動画サイトのどっかでBASARAの話題を目にした(そん時は田村由美の漫画の事かと思ってた)
・謙信さまとかすがちゃんの宝塚動画を見て親父の話が本当だったことに驚いて爆笑した後、暫くBASARAのことは忘れてた
・ようつべで偶々仙台知事選のPRを見る(そして実家にいた頃武将隊がどうのという話題があったの思い出した)
・無料配信でアニメ2期1話を見て、音楽と動きの素晴らしさにハマった
・ウィキで登場人物について調べつつ色んな動画やピクシブ見て回ったらいつきちゃんのキャラ(世直し系純真少女)がどストライク
・年齢差身長差身分差等の大きいカップルが元々好きだった(某所の伊達いつMMDがかなりの破壊力だった)
・自分の生活圏が東北~北海道なので気候風土文化等のイメージが色々湧き易い

こんな感じですかね
昔は日本史苦手で、仙台いた頃は仙台嫌いで伊達政宗にも興味無かったんですが
青葉城址や七夕祭りなんて地元の人間が行くもんじゃねえとか思ってたくらいで
引っ越してから逆に故郷が恋しくなり、震災のせいもあって気にかけるようになりまして
伊達いつに片倉さん含めた東北トリオには郷愁みたいな気持も有ります

BASARAに興味持った切欠だし、先祖が新潟の出で性別不明キャラ好きなんで謙信様も興味深いですね
あとお館様格好いい
まだ難しいけれどこの二人でなんか書けるようになりたい(エロは多分無理っすが)
もっと仕事安定したらゲームも買う予定です
PSP持ってないのにバトルヒーローズが一番好みの話が多いので迷う

882:名無しさん@ピンキー
12/08/18 03:10:56.05 eHZe2HI9
きっかけは何であれ、好きなゲームの同志ならあれこれ詮索しなくていいじゃないかと思うな。
職人さんが親切で丁寧な雰囲気で好感度が更に上がったよ!
わざわざ書き直し掲載内でキャラに嘘をつかせたくないって処に本当に愛を感じたしね。
残暑厳しい中での後半執筆無理しないで下さい。

883:絵
12/08/27 18:16:23.20 QaZnpw7W
ご無沙汰です
他の職人さんのご参加を心待ちにしつつ文章と格闘してましたが、
苦戦して挫折し掛けたので己を奮い立たせる為に絵を描いておりました

>1で謙信さまが絵もうpしていいと仰ったので、エロパロ共通うpろだに
2点上げさせて頂きます
ペンタブも画像専用ソフトも無いのでシャーペンがりがりの薄い白黒の落書きですが
それでもおkでしたら無聊の慰みにして頂ければ幸いです
エロパロ専用うpろだ
URLリンク(u3.getuploader.com)

伊達いつ
エロ皆無で雑談付きという代物ですが
URLリンク(u3.getuploader.com)
パス puff

かすが15禁、お市18禁くらいのエロ絵です。女性キャラそれぞれのピンで絡みではありません
URLリンク(u3.getuploader.com)
パス venus

884:名無しさん@ピンキー
12/08/27 19:14:55.55 R71RZqt1
>>883
絵上手すぎワロタ
ありがとうございます!

885:名無しさん@ピンキー
12/08/27 22:06:40.30 6hZY9dRh
自分も同じくワロタ
絵師職人でもやっていけるなんて裏山

886:名無しさん@ピンキー
12/09/05 13:14:47.54 cbYO3WvK
ああ、イイ…

887:七夕節句(政宗×いつき) 後編 1/16
12/09/07 02:25:54.25 9BheEr9h
遅参仕りまして真に申し訳ございません
ついでに2日も遅刻したけれど筆頭誕生日(旧暦で8月3日、新暦換算で9月5日)御愛でとう
前編投下した後に静電気が普段起きない場所で起きまくって痛い目に遭ったと思えば今回は真夜中の執筆中に雷雨
バンバン落雷する中、いつヘルドラ喰らってデータごとPC吹っ飛ぶかと冷や汗

・それ程人を選ぶ特殊要素は無いかと思われますが(いつきがそこそこ育ってますから極端なロリペドではないですし)、敢えて言うなら青姦でオーラルと初物流血有り
・前編と注釈内でまた新たに気付いたミスやら、意図的な嘘描写についてのクソ長い説明後書きを最後に付けます済みません。科学や歴史について別に嘘書いてても気にしねえ!という方はまるっとスルー願います
・前置き長いので手っ取り早くエロのみ読みたい方は 後編 5/16 までplease MAGNUM STEP


七夕節句 後編

―七夕の 一夜の契り 浅からす とりかねしらす 暁の空

 確かに出会ったばかりの頃よりは背は伸びたが、それでもまだ華奢な肩に右腕を回してその身を引き寄せると、銀髪の娘は驚いたようにこちらを見上げてきた。
 全く、七夕に託けて会いにやって来て互いを織姫彦星に擬えた話をしているというのに、この娘の初心さと来たら命の営みに逞しい農村の娘ではなく、名の通りの伊勢の斎王(いつきのみこ)かと見紛う程だ。
 村人は彼女を神に愛された娘と崇め奉ることはあっても、生身の娘として口説き落とそうとする男はいないらしい。雪の化身とも思える清冽な輝きの銀髪の娘を穢すことに、知らず畏れでも抱くのか。
 先刻、今年初めての姿を見た時には、昨年とのあまりの変わり様にてっきり男でも出来ていたかと案じたものだが。


「な、なしたべ……?」
 戸惑ったように問ういつきの顔を、政宗は首を巡らせて見据えた。出会ったばかりの頃はふっくらとしていた彼女の頬はすっきりとした輪郭に変わりつつあった。宵闇の中でも大きな瞳は星明かりを弾いて綺羅に瞬く。
 かつての薄い前掛けの戦装束ではなく、今日は農民らしい半丈の着物を纏ったいつきは、政宗の右腕の中で落ち着かなげに身じろぎした。
「さっきはよく伝わってなかったみたいだが……随分と綺麗になったもんだな。」
 低い声で囁かれた言葉の内容をかなり遅々と咀嚼したいつきは顔を鬼灯の紅に染めた。
「……ほ、ほんとだべか!?」
 両手を頬に当て、いつきは火照りを抑えようとする。あの美しい上杉のくのいちや、優しい加賀の奥方のような魅力的な大人の女に少しでも近づきたいと願った日々を思い出す。
「嬉しいだ……。おら、ちょっとは大人になっただかな。」
 仕草にはあどけなさが大分残るものの、しなやかな手足は紛れもなく年頃の娘のそれだ。
 背にさらりと流れる稀なる銀髪、ぱっちりと栗の実のような色と形の大きな瞳、桃の花弁のような唇も愛らしく、もし着飾れば公家や武家の姫もかくやという美しさになるだろう。
 出会った頃から、やがていつきが良い女に育つだろうとは政宗も思っていたが、実際に花の頃を迎えた彼女の艶やかさは予想以上であった。しかし、折角の花も愛でる者が居なければただ枯れていくだけだ。

「……お前、決まった相手はいねぇのか?」
 肩を抱かれたまま問われ、いつきは前にも増して吃驚した。
「そんな人いねえだよ! ……村のみんなはおらをうんと大事にしてくれるだが、
 誰も夫婦さなろうって本気で言ってくれる人は……いねえだ。」
 いつきはどこか寂しげに蛍の乱舞に視線を彷徨わせた。
 異様な熱気と共に傅いてくれる男衆はいるのだが、彼らにとっていつきは社のご神体や寺の仏像といった拝む対象の偶像のような不可侵の存在であるらしい。(あるいは彼等同士の間で抜け駆けを禁じて互いに牽制し合ってでもいるのか)



888:七夕節句(政宗×いつき) 後編 2/16
12/09/07 02:27:41.33 9BheEr9h
 睨んだ通りか。
「そうか、ならNo problemだな。」
「え? 何のことだ?」
 左を向いたいつきの顎を、上体を捻った政宗の左手が捕えた。そのまま顔を引き寄せられる。
「は、む……っ?」
 何事が起ったのか、夜の帳を隔てた視覚よりも先に皮膚の感覚で察知した。
 唇に柔らかい物が触れ、そして離れた。
 たった今しがたの出来事の意味を計りかねて呆然とするいつきのすぐ目前で、隻眼であっても、否それ故か、却って常人より幾倍も強い険のある眼光が闇を貫いて炯々と煌めいていた。
「Will you be mine?」

 唐突に投げかけられた問いの意味は当然いつきには通じず、暫しの自失の後、漸く訪れた狼狽に瞳を揺らす乙女の視界の端で、独眼竜の白い歯が剣呑な弦月を形作った。その牙のように尖った八重歯に、
(まるで狼みたいだべ……いや、竜か。)
 他人事のような遠い意識で白兎の娘は思った。


 早乙女の、白皙の頬を引き寄せて、桃の花弁に口付けてみる。
 しかし娘は驚くばかりで、恥じらうどころか怒りすらしない。

 ―やれやれ、見かけは育っても中身はまだ産毛の抜けきらないchickか?


 己を取り戻したしろがねの娘がおずおずとその可憐な唇を開く。
「あ、あの……青いおさむら」「政宗、だ。何度教えたら覚える。」
 いつきの言葉を遮り、一国の主は農民の娘に己が諱を呼び捨てにするよう求めた。
「ま、まさむね……い、今……おらに何しただ?」
「何ってまだ軽いkissしかしてねぇだろ。」
 政宗の返答はいつきの語彙を超えた物だったが、いつきはその裏に秘められた意味を二重の意味で悟った。しかし、彼女はその意味を正面から受け止めることは無意識の内に避けた。
「お、おらをからかってるだか!?」
 いつきは肩を抱かれたまま、政宗の強い視線から逃れるように近くを飛ぶ蛍の軌跡に視線を走らせながら食ってかかった。
「からかう、ね。」
 政宗は再度いつきの顎を左手で捕え、目を合わせるように強いる。
「こんだけromanticでsensationalな場所に男を連れ込んでおきながら『そんなつもりはありませんでした』
 なんて言う方がよっぽど人を喰ってると思うんだが?」
 再び凄絶な笑みを浮かべる独眼竜。その顔を至近距離でまともに見てしまったいつきは、頬を灼く熱と腹の奥から響く動悸と背筋を走る戦慄とを同時に感じた。

 娘の肩を抱く右手に力を込め、より強くその身を引き寄せる。冷たい甲冑を纏わぬ今宵は、羽織と着流しと彼女の衣越しに互いの体温が隔てられることなく伝わる。

 その熱によって逆にいつきの身は凍っていた。自分の膝を抱えていた両腕はその姿勢のままで固まり、状況の打開に動いてくれる見込みはない。
 そのいつきの短い袖に、蛍が一匹止まった。
 政宗は彼女の顔から左手を離し、その左腕の袖に止まった蛍を指先で掬い上げた。
「蛍が何故光るのか……、知ってるだろ?」
 そして娘の目の前に瞬く光を差し出す。

 蛍の光は、つまごいの光。
 飲まず食わずで、恋の相手を探し求める為に只管その身を焦がす。

 ―あの風来坊が好きそうな話だがな。


 いつきは目の前の蛍を茫然と眺めた。大きな瞳に蛍の命の灯火が映り込み、小さな愛らしい鼻の頭を幽かな翠に照らす。

 今自分の傍らにいる侍は……殿様は、何を言おうとしている? 自分に何を望んでいる?
 それを直視することはいつきにとって非常な恐怖を齎すものだった。
 望んでおきながらそれは許されぬと自らに戒めた願いが成就されようとすることは、人の心を双極に引き裂くものであるから。




889:七夕節句(政宗×いつき) 後編 3/16
12/09/07 02:28:38.14 9BheEr9h
「おらは……あお……まさむねが、何を言ってるのか、わからねえだ……。」
 いつきは顔を背け、膝に顔を埋めた。

 政宗の指先に止まっていた蛍が、中空に飛び立つ。いつきの銀髪に微かな反射を残し、葦の茂みの向こうへと消えて行く。
 左目だけでそれを見送り、政宗は頑なな白兎に言い放った。

「単刀直入に言やぁ、オレはお前に惚れてるんだよ。」

 いつきはさっと顔を上げ、栗色の目を見開いて政宗を見詰めた。
「おらに……? おさむらいの……殿さまの、まさむねが……?」
 呟き、愛らしい瞳を泣きそうに歪める。
「う、うそだ。……そったらこと、許されるわけ、ねえべ……。」

 己の右、西の方角に顔を背けたいつきの目に、大分傾いだ上弦の月が映る。
 何度、欠ける月を見て彼を思い出す夜を過ごしただろうか。

 敵として出逢い、初めて侍という人種に信頼を託し、そしていつか会うことを心待ちにするようになった。
 しかし彼と自分の間には、住んでいる地を隔てる岩手の高峰や最上の急流よりも険しい身分の差がある。
 いくら彼が侍らしからぬ気さくさで農民のいつきを同じ人として扱おうと、越えられぬ壁は頑然として存在する。
 虐げられる農民と支配する侍、当初の関係とは逆に信頼と友誼と思慕の果てに改めて思い知らされた現実。

 飽くまで己は農民の一人として、その代表として、政宗の為政者たる面に期待を寄せる民の象徴として在るべきであり、分不相応の想いは抱くべきではない。
 いつきはそう自らを戒めていた。

 にも拘らず、その村娘の健気な自戒と自重を、この奔放な国主はあっさりと踏み越えようとしている。

「Ha、嘘だって? オレはおそらくこの日の本で一番、テメェの心に正直な人間だぜ、you see?」
 戦場では操る刀以上に鋭く刺を含む低い声が、いつきに対しては常に優しい響きを伴う。そして今は更に甘さをも含んでいた。
 その声にびくりと身を震わせ、様々な感情と葛藤を喉の奥に堰き止めたいつきはかつて戦場に立った気丈さを以て、政宗の顔を見る勇気を何とか絞り出した。その真摯な視線を受け、
「OK、初心な嬢ちゃんは色んな意味でオレと、オレの『後ろに在る物』が怖いと見える。
 なら、こうしよう。」
 緊張と戸惑いの極みに在るいつきの身体を、政宗は解放した。
「お前が心底オレを恐れ、オレの言葉を信じられず、オレを拒むって言うんなら、
 このまま立ち上がって自分の家へ戻れ。オレはさっきの家にでも厄介になる。」
 送り狼になるつもりはねぇよ、と先程いつきが政宗に対して抱いた心証を知ってか知らずか軽く笑い、いつきの身を離した右腕を己の膝に回した政宗の顔は、先程の凄絶な微笑に比べれば随分と穏やかであった。

「だが……お前に少しでもオレを信じ、受け入れようって心積りがあるなら、そこで座ったまま目を瞑れ。
 それを『I do.』の意思表示と受け取るぜ。」

 言葉で問い詰められるよりも、楽な方法の返答ができるよう慮ってくれたことは、いつきも察した。
 しかし肝心な所に自分のわからない言葉を混ぜるのは卑怯ではないだろうかと、いつきは辛うじて残っている心中の冷静な部分で政宗の戦術を評した。




890:七夕節句(政宗×いつき) 後編 3/16
12/09/07 02:29:32.04 9BheEr9h
 手を伸ばしても届かない蒼穹の弦月が、向こうから降りて来た。

 逃げるか、掴むか。


 いつきは一つ大きく息を吸い、そして吐き出した。膝を抱えて前方に視線を投げかけたまま、呟くように言う。
「うそじゃ、ねえんだな。」
「Yeah.」
「信じて、いいんだな。」
「さっきからそう言ってる。」
 いつぞやと似たようなやり取りの後、白兎の娘は静かに左を向いた。

 澄んだ大きな瞳でじっと政宗の顔を見詰めた後、
「……まさむね……っ!」
「うぉ!?」
 独眼竜が逆に虚を突かれた。大人しく目を閉じるどころか、いつきは自ら政宗の胸に上半身を投げ出していた。

「待ってた、ほんとはずっと待ってただ!
 でも、ダメだと思ってた、諦めなきゃならねえって、ずっと自分に言い聞かせてただ!」
 
 水も心も、堰き止めれば堰き止める程、決壊した時の勢いが増す。
 感極まって泣きじゃくるいつきの身体を受け止め、体勢を持ち直した政宗は優しくその背を撫でる。
「All right. ……吐き出しちまえ、今ここで。辛かった想いの分も、全部。」
 その全てを飲み込んでやるから。

 竜はそう言って笑い、震える兎の背と頭を撫で続けた。

 やがていつきは感情の奔流が治まると涙に濡れた顔を政宗に向けた。
 愛おしい娘が、泣き濡れて潤んだ瞳で己を見上げて来る。
 その様を見て、今度は政宗の堰の内圧が高まった。

 いつきの身を両腕で抱えたまま、政宗は神経を周囲に広げた。夜盗や賊の類、危険な野の獣の気配の有無を探り、平穏で長閑な鄙の空気だけが周りに流れていることを確認する。そして左目を傍らに置いた六爪に走らせた。
「邪魔が入る虞はねぇようだな。」
 感情の激しい吐露によって半ば霞んでいた意識の端で、いつきは政宗の言葉を辛うじて拾い、身を強張らせた。

 そんないつきの頬を政宗は両手で挟み、隻眼で彼女の両眼を射る。
「覚悟はいいか?」
 問う彼の唇の端がにいっと吊り上がり、ちらと覗く犬歯に、やはりいつきは獣の牙を連想したのだった。

 政宗の肩に置いた両の手をきゅうと握り、いつきはゆっくりと頷く。
 おそらく、これから己は恐ろしい目に遭うのだろう。
 両親を早くに亡くし、上の兄弟も無く、あばら家の中に一人で暮らしてきたいつきは男女の営みを体験は勿論のこと、目にしたことすらない。
 しかし、彼女に備わった女としての本能が、身に迫る危険と身の内の高揚とを同時に早鐘の心音を以て告げていた。

 死ぬかも知れない、少なくとも軽くはない傷を負うことが確実な戦の場に赴いたことなら一度や二度ではない。
 太平の為の贄となる覚悟ならとうに決めていた。それに比べれば、人が皆通る筈の道など如何程のものか。

 稲穂の娘として、荒ぶる竜に奇稲田姫の如くその身を捧げよう。
 更にこの八岐大蛇は、己にとっては同時に素戔男尊でもある。何を恐れることがあろう。

 牽牛と織女では例えとして生温い程の修羅を潜って来た二人の頭上で、星が一つ流れる。


「Good girl. ……目ぇ瞑ってな。」
 低い声は耳朶だけでなく抱かれた身体を通して伝わって来るようだった。




891:七夕節句(政宗×いつき) 後編 5/16
12/09/07 02:30:14.60 9BheEr9h
 言われるがまま閉じたいつきの瞼は震え、長い睫毛には涙の露が宿っていた。
 そのいじらしい様にこれまで抱いてきた強くも温かい庇護欲に加え、新たな欲求が政宗の中で急激に水位を高めた。

 獲物を喰らおうとする獰猛な雄の欲だ。


 両手で挟んだ彼女の顔を引き寄せ、緊張で引き結ばれたままの小さな唇に噛み付く。
 びくりと震えた彼女の頬を抑え、己が唇を食むように動かして彼女のそれを柔らかく解しつつ、舌をその隙間から差し入れる。
 吐息と共に、驚きの声が小さくその花弁の唇から洩れたが、それごと飲み込むように大きく開いた口で彼女の唇をすっかり覆ってしまい、伸ばした舌で彼女のそれを探る。
 恐れと緊張で小さく縮こまっていたいつきの舌に、侵入した政宗の舌が蛇のように絡みついて未知の領域に誘おうとするように蠢く。
 口の端から零れた滴がいつきの上向いた顎を流れ落ち、白い首筋を伝って星と蛍の光に煌めいた。
 娘の喉の奥でくぐもった音が響くが、完全に塞がれた口からはその音が声となって発せられることはなかった。

 籠手を着けぬ素肌の掌に触れるいつきの頬の熱が上がったように感じられ、政宗は閉じていた左目を薄く開く。闇夜の中でも、彼女の白い肌はぼうと輝くように目につく。その頬は朱く染まり、目の縁には新たな涙の粒が浮かんでいた。
 幼い童などではない、艶めいた女の表情。
 それが尚更、竜の腹の内に逆巻く炎を煽り立てる。

 長い接吻の後に漸く彼女の唇を解放すると、それまで呼吸も儘ならずにいたいつきが咳き込むように激しく息をつく。政宗の両肩に置いていた手にも力が入らず、その堅固な胸板に身を預けきってしまう。
 そんな彼女を抱き締め、銀髪ごと背を撫でた政宗は彼女の肩を支えて身を起こさせた。
 いつきは正面から彼の顔を見る体勢になり、灼け付く羞恥に思わず視線を横に逸らせる。

 彼女が横を向いている間に、政宗は紺青の羽織をさっと脱いだ。
 視界の隅で闇の中にも僅かに色を残す青い波が舞ったと思った次の瞬間、いつきの身は海の色彩の上に、仰向いた状態で横たえられていた。

 木綿の衣と絹の羽織越しに背に感じる柔らかい下草、そして天頂には一際鮮やかに輝く青白の織女星、降って来るかと思う程に濃く煌めき揺蕩う天の川。
 地を背にして仰臥したことで視界を埋め尽した圧倒的な光の粒の奔流に、いつきは茫然とした。

 どこか夢を見るような面持ちで大きく目を見張ったいつきの顔の両脇に手をついてその身の上に覆い被さり、政宗は彼女の瞳を釘付けにした天の川を、己が身で彼女の視線から遮った。

 例え相手が空の星だろうと、今この時に己以外の存在に目を奪われるのは許さない。

 薄く妖しく竜は笑み、再び白い娘の唇を奪った。先程よりも濡れて熱を帯びた唇と舌が彼のそれを受け入れる。
 横たえられていたいつきの両腕が僅かに空中を彷徨うが、彼の背に縋るのを躊躇ったか、結局はたりと彼女の頭の両脇に降ろされる。その上向いたそれぞれの掌に己が両手の指を絡ませて、政宗はより深く口付けた。
 きゅっと瞑ったいつきの眦から涙が零れ落ち、政宗は唇でその滴を拭う。
 瞼、小さな鼻先、柔らかい頬、切り揃えられた銀の前髪から覗く額、とあやすように触れるだけの優しい接吻を与えると、いつきの瞼がそろりと開いた。

 潤んだ瞳は政宗が望んだ通り、彼だけを映している。
 その様に満足し、竜はその唇を今度は娘の首筋に落とす。
 熱く脈打つ命の血潮の流れる道、その急所に軽く歯を立てられ、恐怖のせいか獲物の身体がびくりと強く震えた。
 絡めた指を解き、政宗は両手をいつきの腰の下に回して彼女の帯の結び目を緩める。武家の姫程にはきっちりと着付けられていない村娘の衣は、寛げるのも容易だった。



892:七夕節句(政宗×いつき) 後編 6/16
12/09/07 02:30:56.41 9BheEr9h
 政宗の手が背後に回された時、反射的に腰を浮かしてその動きを助けたいつきは、彼の手が彼女の衿元にかかった時には逆に腕を胸の前で交差させて防ごうとした。
 無意識か恥じらい故かの矛盾した行動を、政宗は左手で彼女の両手首を纏めて掴むことで封じる。いつきの頭上で地にその両手首を押し付け、右手で彼女の衣の合わせ目を開く。
「やぁ……っ!」
 今は自由な唇から、いつきは羞恥の悲鳴を上げた。
 それに構わず、政宗はいつきの帯をするりと抜き取り、両腕を頭上に揚げた彼女の体勢が許す限りの範囲で前を肌蹴た。

 白い素肌が闇に浮かび上がる。
 仰向いている為に胸の成長の程は顕著には伺えないが、その二つの淡い盛り上がりに両手を添えれば、柔らかな感触と敏感な固い芯が娘の盛りを訴えていた。
「痛っ……」
 声にしてしまってから、いつきは両手で口を塞いだ。恥じらいの声は上げても、苦痛の声は出したくはない。
 幾度も戦場にて先頭に立った彼女ならではの、男子の武将にも通じる矜持だった。

 そんな彼女の心意気を察した政宗は一つ口笛を吹いた。
 護る対象の女として愛おしいが、同時に彼女のこの毅さが興味深い。誰に縋ることもなく己の両の足で立ち、男共を率いる程の力と度胸と才覚を持った強い女は嫌いではない。
 そして同時に、強い相手ならば尚のこと、己が力に依って捩じ伏せたいという、雄の欲求から派生した武に生きる者の意地が頭を擡げる。
「我慢すんな、声を出せばその分痛みは薄れる。……これからもっと痛くなるぜ?」
 その分、痛みを凌ぐ程に善くしてやるがな。
 いつきの耳元に口を寄せてそう囁き、政宗は軽く触れられただけでも痛みを生じてしまう彼女の乳房の芯の周りを、撫でる程の柔らかさで揉みながら、彼女の首筋に舌を這わせた。

 初めて味わう恐ろしくも甘い快感に荒く息を吐くいつきは、遂にその白く細い腕を政宗の首に回した。
 政宗は左手で彼女の右の乳房を愛撫しながら、拇指で膨らみの頂きに在る可憐な蕾を転がすように刺激する。
「ひゃん!」と仔犬のような嬌声をいつきが上げた。
 いつきの首筋から鎖骨の稜線を辿っていた政宗の唇が彼女の左の乳頭に辿り着く。初めは柔らかく唇で挟むように、やがて歯を立てて軽く噛むように。
 更に鋭い悲鳴を発していつきの身体が弓なりに仰け反り、政宗の首に回した腕を意図せず強く引き寄せる。その動きにつられるまま彼は彼女の胸に顔を押し付け、固く勃ち上がる蕾を舌先で突ついた。

 強過ぎる快感にいつきは激しくかぶりを振り、暴れるように両の脚をばたつかせた。
 政宗の空いた右手はいつきの脇腹をなぞって腰から太股を摩り、悶える彼女の脚を宥め、その間にすっと入り込む。彼の長い指が薄い銀の茂みを掻き分けてそこに触れた時、
「いやっ! ……ん……!」
 政宗の首から放した手で再びいつきが口を押さえた。苦痛を訴える言葉も、拒絶の言葉も。覚悟を決めたからには決して出すまいとするその意地に、愛撫していた乳房から顔を上げた政宗は微かに苦笑を浮かべる。

 ―健気で結構な事だが、素直に啼かれた方がそれはそれでそそるんだがな。



893:七夕節句(政宗×いつき) 後編 7/16
12/09/07 02:31:43.66 9BheEr9h
 両の腕で顔を覆ってしまったいつきを余所に、政宗は唇での愛撫を少しずつ下に降ろして行った。
 乳房の間から臍を通り、一際白い下腹部へ。
 そして政宗はいつきの両脚を開かせてその間に膝をつき、立てさせた彼女の膝の下に両腕を潜らせて抱えるように持ち上げた。

 顔を隠して羞恥と恐怖と快楽に耐えていたいつきは、不意に身を駆け抜けたこれまでで最も強烈な感覚に驚いて腕の隙間から己の脚元を見やり、闇と数多の蛍火の中に浮かぶその光景に更に愕然とした。

 政宗が、いつきの脚の間に顔を埋め、その唇で彼女の秘められた箇所を慈しんでいた。

 いつきの心身に快楽とは全く違う衝撃が走った。
 女の、その部分は穢れているのだと、月の物を初めて迎えた時に村の年上の女達から教わっていた。例え女の月水のことが無くとも、そこが不浄であるとは幼子でさえ判る。

「や、やめるだ! そ、そったら……きたねえことっ……!」
 いつきは制止の叫びを上げた。自身が行為に耐え切れなくなったからではない。
 唯でさえ遠い身分の差を越えて、己のような地に生きる村娘に侍、しかも天下を狙おうかという殿様の政宗が心を寄せているというだけでも信じ難いことなのに、その口で、不浄の場所に触れるなどと。
 その行為をしているのは政宗であるのに、いつきは自身が大罪を犯したような激しい恐怖に襲われて、それ以上彼の口が汚れぬよう必死に腕を伸ばす。

 いつきの右手が彼の髪にかかろうとした時、彼の左手がはっしとそれを掴んだ。
「Shut up! 大人しくしていろ。」
 顔を上げて鋭い一つだけの眼光でいつきを射竦め、行き掛けの駄賃に蜜で濡れた口へ彼女の指先を含むと、その一本一本を丁寧に舐めてから再び己が左手と指を絡めて繋ぐ。
「汚ぇって? 神様の教えか? ……男は戦で人を殺して大地に血を吸わせる。同じく女は子を産む為に血を流す。
 それを穢れと呼ぶなら、人間なんてのぁハナっからこの世に居ちゃいけねぇ存在だ。それが生きるってことなんだからな。
 汚い物が大地に還って尊い命の糧に生まれ変わる。農民ならよく知ってる理だろうが。」
 そう言って竜は嗤う。
「それに唐の教えじゃあ、女の身体から湧き出る水は汚いどころか薬になるんだとよ。
 Don't worry too much. ……まぁ、今に余計な事は考えられなくしてやる。」

 視線を合わせ、左手はいつきの右手と繋いだまま、政宗は右手で彼女の秘花を弄った。
 途端に稲妻―正に彼が戦場で纏う―に撃たれたようにいつきが仰け反り、左手で口を覆いながら顔を背けた。
 抵抗が無くなったのを見て取り、政宗は中断していた口での愛撫を再開する。

 今が夜でなければ、ここに火の灯りがあれば、その色艶もよく見えたであろう秘花は、それでもその内部の固い感触を以て他の誰にも踏み込まれていない新雪であることと、その甘い香りを以て女として咲き誇りつつあることを物語っていた。



894:七夕節句(政宗×いつき) 後編 8/16
12/09/07 02:34:37.62 9BheEr9h
 柔らかい貝肉を舌で愛でれば、蜜が豊かに湧き出て来る。
 ―未通女にしちゃあ、上出来だ。

 肉襞の合わせ目から舌を差し入れ、針も通らぬ細い入口を抉じ開ける。闇の中、右手の指先で割れ目の頂点に隠されている筈の花芽を探り出し、軽く摘みながら莢を剥く。
「ふぁああっ!」
 甲高い悲鳴を上げたいつきの身が鯉のように跳ね、政宗の肩に抱えられた両脚を閉じようとする。
 彼女の細い腿に頭を挟まれても全く動じずに彼はその行為を続けた。
 後から後から湧き出す蜜は淫靡な酩酊を誘う。
 政宗が濡れて粘つく音を立ててそれを啜ると、彼女の左脚が弾かれたように宙に振り上げられた。頭の脇を掠めたその足首を危な気無く右手で掴んで肩の上に抱え直す。

 地に敷かれた羽織の上で娘の身体が大きくくねり、巨大過ぎる快感から逃れようと青い絹に皺を作りながら細い腰が擦り上がるが、左脚を抱えられ、右手を彼の左手と繋いでいる為にそれも儘ならない。

 政宗が歯を使わずに唇だけで花芽を啄ばみ、舌先で敏感なその珠を転がしてやれば、秘洞から湧く蜜は量を増して丸い谷間を伝い闇に紛れて絹地に染みを作った。
 蛍の光に混じり、射干玉の夜に雌の匂いが立ち込める。闇に目を閉ざされる分、その芳香はより鮮やかに感じられた。

 いつきは柔らかく白い腹を痙攣するように波打たせ、喉を突く嗚咽と下腹部の圧倒的な快楽に耐えていたが、やがて自らの胎の内に生じる己ではどうしようもない程の熱と疼きに抗う為、自らの左手の甲を噛み締め始めた。

「止めろ。今からそんなじゃあ、その手をテメェで噛み破ることになるぞ。」

 政宗の言葉で我に帰り、肢体に感じていた拘束が緩んだことに気付いたいつきが涙の滲む目を開く。
 彼女の両脚を降ろし、右手を解放した政宗が、彼女の顔を覗き込んでいた。
 いつきの口からその手を引き剥がして歯型を唇でそっとなぞり、そして彼女の頬を労わるように撫でる彼の隻眼は、鋭さの中にどこか痛ましい色を湛えていた。

 艶やかな銀髪を地に散らして乱れ切った衣から白い身体を晒し、闇の中でも明らかに見て取れる程に顔を紅潮させ、目元に涙を浮かべて陶然とした表情でこちらを見上げるいつきの姿は尋常でない程に扇情的であった。
 しかし、まだ己の欲望に対して放縦に身を任せる訳にはいかない。
 稲田に恵みを齎す雨雲のように体重を掛けずにいつきの身の真上を覆った政宗は、汗で額に貼り着いた彼女の銀の前髪を掻き分けてやりながらもう一方の手を再び彼女の股間に伸ばす。
 体躯の差により余裕を持って届いた彼の手は、彼女自身の蜜と彼の唾液とで混然と濡れた秘花を改めて愛撫した。

 焦点の定まらぬ瞳で政宗を見るともなしに見上げていたいつきが、その刺激にまた目をきつく閉じ白い喉を仰け反らせて喘ぎ、今度はその両手を躊躇わずに政宗の首に回した。



895:七夕節句(政宗×いつき) 後編 9/16
12/09/07 02:35:10.36 9BheEr9h
 彼女の衒いのない反応によって決壊寸前まで膨れ上がった自身の欲求を強引に抑え込み、政宗は左手でいつきの頬を撫でつつ、唇で彼女の額や瞼や鼻に触れては離れることを繰り返す。同時に柔らかい襞の奥の固い入口に何度も右の指を滑らせ、少しずつその肉を解き解した。
 細い秘洞はそれでも彼の指が通る度に濡れた音を立ててひくつき、異物を吸い込もうとする。

 闇の中で小さく窄んでいた政宗の瞳孔が縦にすっと裂けた。彼だけが持つ竜の瞳だ。
 幾度目かの秘花による無言の誘いに乗り、政宗は中指を小さな孔につぷりと突き入れた。

 鵯のような甲高い啼き声が闇夜を劈く。

 仰け反るというよりも波打つように暴れる、見かけよりも遥かに強い臂力を秘めた痩躯を体格の差と関節を押さえる技術を以て封じ、歯を食い縛りながら政宗は指を奥へと進める。
 ここからは正に戦いだ。相手は雌の獣で、慈しんで甘やかすだけではこちらが返り討ちに遭う。

 それまではいつきの頬を優しく撫でていた左手で彼女の顎を強く掴んで噛み付くように深く口付け、花筒に潜らせた右の中指はその内部を広げるように蠢かす。
 密着させた唇同士を通じて伝わる振動により、彼女が何事かを叫んでいるのが察せられたが、その声ごと飲み下し滑り込ませた舌で口内を蹂躙する。

 政宗の指が襞の敏感な部分を掻く度に、びくびくといつきの身が跳ねる。秘筒から溢れる蜜が量と粘性を増し、彼の掌まで溢れ落ちた。
 中指を鉤型に曲げてそこを広げ、彼は人差し指も突き入れた。更に拇指で花芽をも刺激する。

 いつきの反応は狂うに近かった。
 兎という生き物は、その愛らしい見かけの裏に意外な程の獰猛さと淫蕩さを秘めている。

 二本の指を互い違いに動かして花筒を広げる、その手管に専念する右手以外の全身で、政宗はいつきの暴風雪のような反応をいなして躱し、或いは押さえ付けて捩じ伏せた。

 しかし、そこまで暴れながらもいつきの手は政宗の首を強く抱き続ける。
 決して拒まれている訳ではない、それを知っているからこそ彼も躊躇わなかった。

 彼の二本の指それぞれによって内部の弱点を突かれ、いつきは彼の接吻を振りほどいた口から血が出るかと思われる程の絶叫を迸らせ、全身を痙攣させた。


 音も無く蛍火の群が舞う闇の中、いつきの身は芯が抜けたようにがくりと弛緩した。


 暫しの狂乱が嘘のように収まり、夏の虫と遠く聞こえる蛙の声が満たす穏やかな夜の空気に、若い娘の熱い息遣いが響いていた。それに微かな衣擦れの音が混じり、やがて途切れた。



896:七夕節句(政宗×いつき) 後編 10/16
12/09/07 02:48:43.27 9BheEr9h
 いつきは目を開いていたが、その涙の浮かんだ大きな瞳は殆ど何も映していなかった。
 おそらくは生まれて初めての絶頂に惚ける彼女はその為、目の前の彼の行動を気に掛けることも気付くことすらもなかった。

 先に彼女を乱れるだけ乱れさせておいて、今漸くに己の帯を緩めた政宗は放心状態の彼女の頬を撫でてその耳元で何かを囁いたが、彼女の意識はまだ中空に漂ったまま戻って来る気配はなかった。

 寝ている、或いはそれも同然の女を抱くのはつまらねぇし粋じゃねぇから好かないんだがな、と竜の独白が闇に溶けた。

 政宗は竜の瞳で目前に仰臥する娘の白い身体を見据える。
 彼女が我に返るまで待ってやりたい思いも皆無ではないが、それよりも彼自身の忍耐が限界に来ていた。
「初めてのくせに、良い声で啼きやがって……」
 呟いた彼はいつきに、彼女の倍近い自らの体躯を被せてその重みを遠慮なく預けた。
 大きく開いた襟元から覗く厚い胸板を彼女の白く柔らかい胸に密着させ、互いの鼓動と体温を直接伝え合う。
 両腕で彼女の頭を流れる銀髪ごと抱え込み、薄く開いたままの唇を貪る。
 
 暫くそうしているうちに、いつきが微かに身動ぎをした。

「漸くお帰りかい。」
 政宗は酷薄な笑みを浮かべると、先程は彼女の意識に届かなかった言葉をその耳元で繰り返した。
「お前を丸ごと喰わせて貰うぜ、いいな?」

 いつきは光を取り戻しつつある大きな瞳で、闇に浮かぶ竜の瞳を見詰めた。それから掠れた声で呟く。
「……うん、おら……しんじてる、から……、まさむねの……こと……」

 ―Give me a break! 大した殺し文句だ。今はどんな言葉が返って来ようが煽られるだけでしかないが。


 政宗はいつきの脚を広げさせ、先程と同じように自らの両肩に抱え上げた。
 彼女の股間に指を滑らせれば充分に濡れて解れている。
 己の膝を進めて彼女の腰の角度を測り、彼女の秘唇を右手で開きながら、散々待たせて限界まで勃ち上がった自らを左手で支え、蜜の溢れるそこに先端を咥えさせた。

「初めに言っておく。これからする事はさっきお前の中に指を突っ込んだ時の比じゃねぇ。……脅しじゃねぇぞ。
 少しでも痛みを減らしたきゃ腹に力を入れるな。息を止めずにゆっくり吐き続けろ。」
 敢えて投げつけるように言うと、快楽の中に怯えを滲ませていた娘の目に、これまでとは違う色の光が宿った。
「おら……まけねえ……なにが、あっても。」
 精一杯に振り絞ってはいたが、偽りのない言葉に政宗の唇にも戦場でのそれと似た笑みが浮かぶ。
「上等だ……!」

 そして一気に突き入れる。



897:七夕節句(政宗×いつき) 後編 11/16
12/09/07 02:49:16.28 9BheEr9h
 いつきは全身全霊で喉から湧き上がる悲鳴を封殺した。
 彼女の細い道は彼の硬く反り上がった陽物に貫かれ、その関を突き破られて破瓜の血を流す。
 身体全体を中心から引き裂かれるような激痛に飛びそうな意識を辛うじて繋ぎ、いつきは唇を噛み締めて耐える。

 耐えているのは政宗も同じだった。処女の狭い秘洞は最初の関門を突いただけで凄まじい快感を彼に与えた。
 焦らしても痛みを余計に長引かせるだけと踏んで破瓜までは一思いに進めたものの、これから先は彼女の具合の見極め次第だった。
 腰を引いて一度自身を入口近くまで抜き戻すと、溢れた血が青い羽織に新たな染みを作ったが、闇の中ではその赤い筈の色彩は黒く沈むばかりだった。

 身体の下に敷かれた羽織をきゅうと握り締め、目を固く瞑って痛みに耐えるいつきに、政宗は再度挿し入れる。
 血と蜜と彼自身の先走りとで潤んだ秘洞は相変わらずの狭さであった。その複雑に絡み合った襞を少しずつ擦るようにして彼は腰を進める。
 腹に力を入れぬよう告げたとはいえ、痛みを堪えるので懸命ないつきには当然それは難しく、奥へ進む程に抵抗は強くなる。
 彼女の呼吸が浅いのを見て取った政宗は上体を屈めて彼女の頬や額、そして唇に掠めるように口付け、脇腹を柔らかく摩り、深く息をするよう促してやる。

 いつきは痛みに耐えながらも、身体の奥底から生まれ出る、これまで経験した事のない熱い疼きを感じていた。
 彼と繋がった部分から脳天へと一直線に、或いは腹の内で渦巻くように、その甘くも激しい電流は彼女の中を荒々しく駆け巡る。
 不意に顔のそこかしこに触れる優しい感触に気付いて瞼を持ち上げれば、身を竦ませるような鋭さと安心させるような柔らかさを同時に宿した竜の瞳が間近に在った。
 脇腹を撫でられ、その温かい感触に大きく息を吸って吐く。自然と腹部の緊張が緩み、胸に感じていた重苦しさも薄れた。

 ふわりと、雪の中に咲く花のように、いつきが微笑んだ。
 闇にも目につく広がる銀髪、赤みの差した白い肌、桃の花弁の唇。
 細い両腕を伸ばし、彼の首に縋りつく。
「だいじょうぶ……まさむね、おら、がんばるから……」

 政宗は一瞬凍り着き、珍しくその視線をさっと在らぬ方へ反らしたが、次の瞬間にはいつきの頭を抱え込んでその唇を熱く求めていた。
 健気な言葉を紡ぐ愛らしい唇に舌を差し込むのと同調して、秘花を突く腰も進める。
 上下とも隙間なく繋がり、共に結ばれた部分からは淫らに滴が溢れ出る。

 過度の緊張から脱し、生じる快感に順応し始めたいつきの花筒はいきむように拒むのではなく、巻き付いて奥へと誘うように政宗の物を締め付けるようになってきた。
 元からの狭さとその妖しい蠕動に放出への衝動が一気に高まったが、彼は崖際で踏み止まった。
 絡み付く襞を反り返りで掻き分けては彼女の善がる部分を探り、奥へと踏み入る。
 しかし、男を受け入れること自体初めてのいつきは、どこを責めようがその度に政宗の忍耐を吹き飛ばさんばかりの鮮やかな反応を返した。




次ページ
最新レス表示
レスジャンプ
類似スレ一覧
スレッドの検索
話題のニュース
おまかせリスト
オプション
しおりを挟む
スレッドに書込
スレッドの一覧
暇つぶし2ch