10/12/04 21:24:36 gYkaMT/m
洗濯板と聞いて。でも政宗じゃないんだなこれが。
あと適当な呼び方と方言しとるよ!サーセン
「おっさんのお侍さーん」
「……おっさんはやめろ」
手ぬぐいで汗を拭い、泥を落としながら片倉小十郎は顔を上げた。
彼の大切な半身こと家庭菜園にて、土いじりを楽しむ姿は戦場で見せるものと随分とかけ離れていた。とは言え、大きく迫力ある背中は変わらない。
にも関わらず、声を掛けた方―近くの農村に住む少女は全く緊張も恐れも抱いていない様子だった。
「あのさ、これ。お侍さんに貰って欲しいんだ」
「何だこれは」
魔女ッ娘☆間時化瑠いつきたんの上半身をあしらった板。ああ、平らだ。驚くほどに。
彼の主をして"Oh,it's flat!!Very good!OK?”という感想が飛び出そうなほどだ。
「……洗濯板か?」
「良くわかんないだけんど、おらに似てってから」
「ふむ……確かに、面影はあるか」
板を傾け、改めて見直してみたが、やはり地平線しか見えない。
「だから、他のひとに使われるのはいやだったんだぁ」
「だからって、俺で良いわけでもないんじゃねぇか?」
夕日のせいか、彼には少女がどんな顔をしているかまではわからない。
「お侍さんなら、いいだよ」