織田信奈の野望はエロパロat EROPARO
織田信奈の野望はエロパロ - 暇つぶし2ch50:名無しさん@ピンキー
10/11/04 06:33:43 55KRbKn3
両思いなのは何組いるんだっけ

51:名無しさん@ピンキー
10/11/05 19:53:16 fX6ZfzDi
にわか物書きですが、
織田信奈の野望で本能寺の変~山崎の戦い
エロ無し、BadEndモノって需要ありますか?

52:名無しさん@ピンキー
10/11/07 23:38:07 CUFKUZOl
過疎ってるしなんでもいいんじゃね?

53:名無しさん@ピンキー
10/11/09 22:01:37 S430M6Ed
最近、本当に過疎ってきてますね
51を書き込んだ者ですが、特に反対されなかったので、作品を投下させていただきます
内容は>>51にあるとおり織田信奈の野望で本能寺の変、山崎の戦いを書いてみました
とは言っても今回は前編で、本能寺の変直前までとなっています。後編は、前編が好評であれば投下すると思います

エロなし、BadEndモノなので暗い話は嫌だ、エロが無いと読む気がしないという方は、無視していただいても結構です

作品作成及び投下の初心者による作品のため、読みづらい部分が多々あると思いますが、宜しければ読んでみてください。
今後の作品作成に生かしたいので、ご意見、ご感想、苦情などお寄せくだされば幸いです


54:名無しさん@ピンキー
10/11/09 22:09:16 S430M6Ed
「サル、今すぐ兵を率いて中国の毛利討伐に向かいなさい!! いいわね、今すぐよ!!!」
 開口一番これである。良晴は、一瞬何を言われたのか理解できなかった。
 しかし、しばらくするとその内容を頭の中で理解し終え、次いで事の重大さに血の気が引く。
「ちょっ、ちょっと待った信奈。そ、そんな重要な役目は、俺じゃなくて勝家とか長秀さんのほうが適任じゃないのか?」
「六には北陸、万千代には四国の平定を命じているの。うちの軍で余っているのは、あんたのところぐらいなの」
 良晴の提案を、信奈はバッサリと切り捨てた。普段の良晴であれば、いつも通りの信奈の強引な命令に呆れていただろう。
 しかし、良晴の頭には毛利討伐を一任されるというプレッシャーとは別に、自らが知る歴史の中で起こった大事件についての不安があった。
(勝家は北陸、長秀さんが四国、そして、俺が中国で京には信奈。これじゃあ俺の知っている歴史とまったく一緒じゃないか。もしこのまま俺
が毛利征伐に出発したら、信奈は……。)
 良晴が知る歴史ではこの後、主立った家臣が京から離れているなか、わずかな兵を従え本能寺に宿泊していた信長を明智光秀が謀殺してしま
う、という流れになっている。
 今、良晴たちと行動する光秀が信奈に反旗を翻す確率はほぼゼロだと良晴は考えている。しかし、だからといってこの時代で本能寺の変が起
こらないと断言する事は出来かねる。良晴の知る歴史でさえ、今日に至っても光秀が反旗を翻した理由の解明には至っていないのだから……。
 良晴は考える。自分の知る光秀にその気があろうとなかろうと、最大の悲劇を回避する方法はないかと……。そして、良晴は信奈に進言する。
「十兵衛ちゃん。そうだ十兵衛ちゃんはどうだ?」
 自分の代わりに、光秀を先に中国に出陣させれば、もしも最悪の事態が起こったとしても自分の兵は京都に残しておく事ができると良晴は考
えた。しかし歴史の必然か、信奈は良晴の不安を加速させる。
「十兵衛? 十兵衛は駄目よ。十兵衛には、元康を招いて行う戦勝の宴の接待役を命じる予定なんだから」
 死亡フラグktkr!! 良晴は思わず心の中で叫んでしまう。徳川家康の接待、それもまた良晴の知る歴史の中で、本能寺の変の要因として有名
な出来事の一つであった。
 良晴は、一個人の手ではどうする事も出来ない大きな流れが、自分たちを最悪の悲劇へと誘っているような錯覚を覚えた。
「そ、それはダメだ。接待役なら俺がするから、十兵衛ちゃんを毛利討伐に向かわせてくれ」
「はぁ~? あんたが接待役? ならあんたは、都の作法にも詳しい十兵衛よりすごい接待ができるっていうのかしら? もし俺の好物だ、なんて
言って腐った料理なんか出したら、あんたの首をはねるけど、それでもいいかしら?」
 あくまでも歴史の流れに逆らおうとする良晴であったが、事態が好転する様子はなかった。この場合深く考えるまでも無く、良晴には接待の
ための知識はなく、個々の能力を考慮すると、光秀が接待役として適任であることは明らかであった。
 悩む良晴とは対照的に、信奈は出陣を渋る良晴に苛立ちを覚え始めた。信奈は、出陣を拒否し光秀を推挙する良晴の行動を、昨今何かと親しげな
雰囲気を形成しつつある光秀へのアプローチと勘違いしたのか、眉を吊り上げ愛刀圧切長谷部を抜き放つと、良晴に命じた。
「いいからさっさと毛利討伐に出発しなさい!! 失敗したら今のあんたの領地と出雲、石見を取り替えるわよ!!!」
 鬼気迫る信奈に、良晴はこれ以上の説得は不可能だと感じた。それならば、と良晴は、信奈に光秀の行動には気をつけるよう言い含め、役目が
終わった後は光秀を自分の毛利征伐に参加させるよう頼み込んだ。
 不安の残る良晴であったが、伝えるべき事は伝えたため出陣の準備をするべく安土城下の自分の屋敷を目指し歩き出した。


55:名無しさん@ピンキー
10/11/09 22:11:26 S430M6Ed
「相良先輩、今お帰りですか?」
「十兵衛ちゃん?」
 屋敷まであとわずかというところで良晴は、目下の心配の種である光秀に話し掛けられた。
「今日は随分とお疲れのようですね。日頃の人とサルの中間のような顔が、サル側に寄っていますよ」
「だから俺はサルじゃねぇ! ……急に信奈に呼び出されたと思ったら、毛利討伐を命じられたんだよ。だからかなり頭が重くてな」
「サル先輩が毛利討伐? それは一体どんな冗談ですか? 先輩が毛利軍相手に戦を仕掛けるなんて、姫巫女様に求婚するくらい無謀なことです」
「ほっとけ。俺も十兵衛ちゃんのほうが適任だって言ったんだけど、十兵衛ちゃんは接待役の仕事があるんだろう?」
「そうなのです。この都の作法すら熟知している天才明智光秀にしか出来ない、大切なお役目です。サル先輩には人間に生まれ代わっても無理なことです」
 俺はもとから人間だ、と思いつつ現に人間の状態でも接待役は勤まらないので、良晴はあえて言い返しはしなかった。
「ま、まぁ接待役を華麗に勤め終えた暁には、おっちょこちょいで役立たずな先輩を、この戦も得意な私が助けてあげてもよいですよ」
 憎まれ口をたたきながらも、頬を赤らめて光秀は進言する。鈍感な良晴は、そんな光秀の変化に気づくはずも無く淡々と話を続ける。
「ああ、そうしてもらうつもりだ。信奈にも、あとから十兵衛ちゃんを援軍によこすよう頼んでおいたから」
「えっ!!」
「今回の戦では(信奈の安全のために)十兵衛ちゃんには絶対に俺のそばに居てほしいんだ。役目が終わったらすぐにでも、俺のところに来て欲しい」
 からかい半分、そうしたいという思い半分で口から出た光秀の言葉に、良晴は普段とは違う真面目な顔で答えた。
 そればかりか良晴は、光秀の手を握り締め、真剣な目で語りかけてくる。そんな良晴の普段とは違う男らしい仕草に、光秀はその顔を耳まで赤くしながら、俯いてしまう。
「やはり相良先輩は私を頼りに? もしやこの毛利攻めが成功した暁には相良先輩から求婚されるのでは?」
 普段と違い真面目に話す良晴の姿に、光秀は自分の願望と妄想をぶつぶつ呟き始める。そんな光秀の呟きが良晴の耳に入るはずもなく、良晴はいきなり目の前で下を向き、にやけながらぶつぶつと何かを呟く光秀の様子を心配げに眺めていた。
「じゅ……十兵衛ちゃん?どうしたんだ」
「なっ……なんでもないです。この光秀、しょ……しょうがないので援軍として助けに来てあげますので、先輩はそれまで精々死なないように地面に這い蹲っていればいいのです。その場合の貸しは一生返しきれないと思いますけど、大丈夫ですか?」
「ああ、期待しているぜ」
 ここは押しどころと腹を据えた光秀の言葉に、良晴は軽く返事をする。そんな良晴の言葉を聞いた光秀の妄想は、留まることを知らなかった。
(き、期待しているということは、つまり一生私と一緒でもかまわないと? そういうことですか? そういうことですよね。そういうことに決定です!!)
「それじゃあまたな、十兵衛ちゃん」
「そ、それでは」
 良晴は鈍感ゆえに、彼女との認識の差異に気づく事は無かった。そればかりか普段と変わらない(と良晴は思っている)光秀の様子に、自分の心配が杞憂であったと感じ、安心して兵を率いて毛利討伐に出発した。この思いのすれ違いが、後に悲劇を生むとも知らずに……。


56:名無しさん@ピンキー
10/11/09 22:16:28 S430M6Ed
 良晴が毛利討伐に取り掛かる一方で、かねての予定通り松平元康を招いての信奈主催の宴が開かれた。しかし、その宴は良晴が心配したとおり失敗に終わってしまった。
 確かに饗応の作法に詳しい光秀ではあったが、宴に出される料理を前に―
(どの料理も一流なれど、今一ついんぱくとに欠けますね。もっとこう独創的な、この優秀な私独自の味付けが必要なはず!)
―と考え、一流の料理に手を加えてしまった。
 そうして光秀によって味付けされた料理は、宴に参加した面々には当然のように不評であった。元康は大事な同盟相手である信奈の面目を保とうと、始終笑顔であったが、宴の席には気まずい空気が流れていた。
 信奈は宴の席の空気にも、そんな場の空気を読んでいる元康の気遣いにも気づいており、宴を台無しにした光秀に対して、普段感じる事のないほどの怒りを感じていた。

 

57:名無しさん@ピンキー
10/11/09 22:25:06 S430M6Ed
 後日、光秀は信奈に召し出され、安土城に登城した。光秀の前に現れた信奈は、いつものように「なごやこーちんのてばさき」をかじっていたが、
光秀の失敗に腹を立てているのか、てばさきの骨までも噛み砕いてしまいそうな雰囲気であった。
「今回の失態は高く付くわよ、十兵衛」
「め、面目次第もございません」
「あんたは自分の考えで動きすぎなのよ、まったく……」
 接待での失態に腹を立てていた信奈ではあったが、光秀のこれまでの働きは家臣のなかでも群を抜いており、その才覚を高く評価していた。その
一方で今回の接待における独断のように、光秀がしばしば慢心する事も問題と考え、反省を促すためにこう命じた。
「まぁいいわ、今回の失態は戦働きで返してもらうわよ。十兵衛には、四国方面の万千代の援護を命じるからすぐに戦支度をして出陣しなさい」
「えっ!?」
 信奈の命に、光秀はそれまで深々と垂れていた頭を上げ驚きの表情を見せた。話が違うとばかりに眼を見開き、信奈を見つめる光秀。そんな普段
見られない光秀の様子を信奈はいぶかしげに見つめる。
「何かしら十兵衛。私の命が聞けないの?」
「い、いえ。しかし、私は相良先輩の救援に向かうのでは?」
「…………」
 光秀の口から出たその言葉は、面目を潰され、ただでさえ機嫌の悪かった信奈の怒りに火をつけてしまった。
「聞こえなかったのかしら、わたしは万千代の援護に向かえと行っているの!! 誰がサルの所に行けと言ったのかしら」
 信奈は良晴の進言を忘れていた訳ではなかったが、あの時とは状況が変わっていた。さらに良晴が光秀を頼っている事を、光秀自身が知っていた事も信奈には面白くなかった。
 ここで光秀が空気を読んで、四国に向かえば万事うまく収まったかもしれない。しかし光秀は、良晴の自分を頼りにしているという言葉、手を握り締められた時のぬくもりを忘れられ
なかった。
 信奈がしばしば怒りに支配されたことがあるように、あの日の安土城下での別れから、光秀は良晴に恋焦がれる思いに支配されていたようであった。
「しかし、相良先輩は接待の役目が終わった暁には、この光秀を援軍によこすよう、信奈様に願い出ているとおっしゃっておりました。私はその期待に応えたいのです」
 純粋に良晴を想う光秀の一途な眼差しに、信奈は眩しさを感じるとともにその眩しさが言いようも無く不快であった。その不快な感情から来る怒りのあまり、冷ややかな目で見つめる
信奈は、光秀と、そして良晴に対して心の中で毒づく。
(なぁんだ、サルが必死に十兵衛を推すから何かおかしいと思ったら、裏で申し合わせていたってわけね。それでなに? この大切な局面に、戦場で乳繰り合うつもりなのかしら……?)
 良晴からしてみれば、信奈に進言してから光秀に話したわけだが、そんな事を信奈が知るはずもなく、事態は悪化の一途をたどっていた。
 まるで恋仲にあるように信頼しあった二人の仲に、信奈は嫉妬し、嫉妬はやがて黒い濁流となって全身を駆け巡り、信奈の目に狂気の光を宿していった。狂気が狂気を呼び、信奈は
普通ならば決して口にしないような命を光秀に下す。


58:名無しさん@ピンキー
10/11/09 22:28:23 S430M6Ed
「ならいいわ。サルの救援に向かいなさい。―その代わり今のあなたの領地は没収よ」
「!!!」
「何か不満があるのかしら? 失態を犯したにもかかわらず望みを叶えてあげたんだから、それ相応の代償をもらうだけなんだけど……構わないわよね?」
「し、しかし、坂本の城は私と相良先輩のためにと……」
 良晴と思い合っているという思い、そして主信奈が自分と良晴のために坂本の城を与えたという思いのある光秀にとって、この信奈が下した命はまさに命をとられる事と同等の信じられないものであった。
 そのような信奈の理不尽な命令に光秀は、信奈に対する不信感と自分と良晴を引き離そうとする信奈への怒りの感情が芽生え始めていた。
 一方の信奈も、光秀が見せるあたかも自分が良晴と光秀の仲を認めているような口振りに、この女は何を言っているのだろうか、と怒りを通り越し笑いがこぼれるほどであった。
 そして、信奈の黒い怒りは、最早信奈自身にも抑えきれないほどになっており、その怒りの矛先は先ほどから自分に逆らい続けている光秀へと襲い掛かった。
「何を思い違いしているか、十兵衛光秀!! 行くならさっさと行け!!! これ以上醜態を曝せば、その首跳ね飛ばすぞ!!!」
 そう言うや、信奈は手にしていた扇子を光秀めがけて投げつけた。信奈の手を離れた扇子は、光秀の広い額に激突した。あまりにも強く力をこめて投げたのか、光秀の額からは血が流れ出した。
 額を押さえうめき声を上げる光秀を一瞥すると、信奈は何も言わずに部屋を後にした。
「し、失礼いたします」
 光秀は血の流れる額を押さえながら退室し、傷の手当もしないまま自分の屋敷へと戻った。
 額を押さえる手に隠れた光秀の目には、すでに信奈への敬愛の念は無く、ただただ怒りと憎しみだけが浮かんでいた。

 数日後、光秀は戦勝祈願のため愛宕神社に参詣していた。先日の信奈への怒りは、いまだにその胸中で燻っていたものの、良晴のもとに向かう事が出来ることに光秀は浮かれ気分であった。
「戦勝祈願も済んだことですし、ここで私と相良先輩の恋愛運を占ってみるのです。毛利攻めの間ずっと一緒にいるからには、ひょっとしたらあんな事やそんな事が起こってしまうかも。……という事でいざ!!」
 しかし、いざ籤を引いてみるとその結果は「凶」であった。
「こ、こんなはずはないです。先輩と私は両想い、愛し合っているはずです」
 そう思い二度三度と籤を引くものの、同様に「凶」であった。
「そ、そんな。私たちは二人仲むつまじく、坂本で……二人……」
 焦る光秀の頭に、良晴ではない人物の顔が浮かんだ。自分と良晴の未来には邪魔な存在、自分から良晴を奪ってしまう人物、織田信奈の顔が……。
「そうです、そうです。あの方、あの方が……あいつさえいなければ、私と先輩の仲を邪魔する輩もいなくなります。そして天下は私と先輩の物!!!」

  カラン

 無意識に振っていた籤箱から一本の籤が零れ落ち、地面に落ちて乾いた音をたてる。籤は引き付けられるように、光秀の方へと転がってきた。転がってくる籤を食い入るように見つめる光秀の目に映った文字は「大吉」であった。
 
  時は今、雨が下しる、五月哉

 そして、明智光秀は運命の岐路に到着した。京都桂川を渡り、己の臨むものすべてを手に入れるため、彼女は宣言する。



 「敵は、本能寺にあり!!!」



59:名無しさん@ピンキー
10/11/09 22:32:52 S430M6Ed
 運命のその日、京の本能寺に宿泊していた信奈は、珍しくいつもより早い時間に目が覚めた。目が覚めたといってもどこか夢心地な気分が残っており、布団の中で丸まり
ながらこれからの事を考えていた。
 前日の公家との茶会は問題なく終了した。公家衆は、朝廷からの任官要請を断る信奈に対し不満げな表情を浮かべていたが、信奈が各地から集めた大名物を手土産に持た
せると表情を変え満足して帰っていった。
(まったく馬鹿な連中ね。まぁ、茶器を渡しただけで機嫌がよくなるなら、儲け物だけど)
 信奈は、そう思わずにはいられなかったが、朝廷との関係もとりあえずは順調といえた。
 北陸、四国はそれぞれ柴田勝家、丹羽長秀といった武将に担当させているため案ずる点は無く、中国は良晴が苦戦との事で援軍を要請してきたが彼の要請通り光秀を、
そして良晴には知らせてはいないが自分自身が出陣すれば問題ないだろう。
 東に関しては、滝川一益に任せており関東の北条、奥州の伊達も恭順の意思を見せているようであった。
 伊達家家中では、いまだ意見の不一致が見られるとの報告も受けてはいるが、中国そして九州を手中にすれば、天下統一は遠からず達成できるだろう、と信奈は考えた。
(それにしてもサルのヤツ、忍びの報告では順調に毛利の勢力を攻略しているらしいのに、なんでわざわざ十兵衛を援軍に欲しがったのかしら?
やっぱり十兵衛の事が好きなの?)
 中国の良晴からはしばしば書状が届き、戦況が報告されている。書状には、思った以上に敵の攻撃が激しく手を焼いているとあり、戦況を好転させるために、
かねての願いの通り光秀の援軍を望むと願い出ていた。
 しかし、信奈の密名を受けた忍びからの報告では、相良軍は順調に毛利方の城を攻略し、現在は備中高松城を水攻めにし、攻略目前ということであった。
 良晴としては本能寺の変発生の要因を潰すため、出来るだけ早く光秀と合流したいとの考えからであったが、事情を知らない信奈からしてみれば良晴が思い人である
光秀を自身の近くに呼び寄せ、さらには光秀に手柄を与えようとしているように思えた。
(そのあたりの事情は、サルのところに着いてからしっかりと聞かせてもらうわ。それにしても、もし二人が本当に思い合っていたらどうしようかしら。
べ、別にわたしはサルと十兵衛がどうなろうと関係ないんだけど……。二人の仲を認めることでサルが調子に乗って、この大事な時期に十兵衛を孕ませたりしちゃったら
わたしの夢の実現が遅れるって、そんだけなんだから……)
(まぁ節度のある付き合いなら、い、いいんじゃないかしら。この前は十兵衛に悪い事しちゃったし、今日にでも十兵衛の領地召し上げを取り消す書状を送らなきゃ)
 そんなこれからの方針を考え、顔を洗って一日の活動を開始しようとする信奈。しかし、全ては遅すぎた。



 誰も幸せになる事の無い悲劇の始まりを知らせる足音が、信奈の宿泊する本能寺の目と鼻の先にまで近付いていた。



60:名無しさん@ピンキー
10/11/09 22:50:28 S430M6Ed
今回はここまでです。
長文の投下は初めてだったので、改行のおかしな部分が…… orz
次回からは、気をつけたいと思います

61:名無しさん@ピンキー
10/11/10 03:36:17 5mgNIVAj
嫉妬が引き起こす本能寺の変か
本編でも勘違いフラグが立ってるから結末が違うだけの話になったりしてw
楽しみに待ってます

62:名無しさん@ピンキー
10/11/10 10:54:58 Yi/vHJKw
GJ
本編のネタ(坂本の城など)を上手く活用している辺り、やるな
バッドエンドは嫌いな質なんだが、原作でも避けては通れないエピソードだけに、ここでネタ潰しをしてやれw
まぁ、原作でバッドはないと踏んでいるから言えることだが

63:名無しさん@ピンキー
10/11/12 02:43:00 4rTlsEx3
グッジョーブ
イイヨイイヨ本編とうまくリンクしてるとことかうまい

十兵衛もサルに言われたこと思いださんといかんがな

64:名無しさん@ピンキー
10/11/16 01:24:08 4vK6sklg
面白かったです
後編も期待してますよ!

65:名無しさん@ピンキー
10/11/17 01:37:23 O9ukK+gP
保守

66:名無しさん@ピンキー
10/11/22 14:06:42 gQEu7XMR
保守

67:名無しさん@ピンキー
10/12/01 04:48:37 u194OA5j
保守

68:名無しさん@ピンキー
10/12/05 13:17:53 CE5eTp6M
保守

>>60
GJ
亀だけど、後編は良晴の備中高松城の囲陣の描写で、半兵衛ちゃんを登場させるか否かが問題だな

69:名無しさん@ピンキー
10/12/07 22:33:44 XgedpW1W
先日織田信奈の野望版本能寺の変を投稿した者です

皆さまからの御感想、御褒めの言葉をいただき、感謝しきりです
自分の中では半月ほど前に前作を投稿したように感じていましたが、気がつけば一月が立とうとしていました
後編につきましては現在の時点でほぼ完成しており、最後の確認を済ませたのち明日のこの時間には投稿できるかと思います
前作同様至らない点が随所に見られるかと思いますが、読んでいただければ幸いです


70:名無しさん@ピンキー
10/12/08 00:06:17 bI/GpWAm
>>69
楽しみにしてますよ~

71:名無しさん@ピンキー
10/12/08 14:06:42 Z8RtZeTu
>>69
楽しみに待ってます!

72:名無しさん@ピンキー
10/12/08 22:35:23 z+iBXsc2

お待たせいたしました 織田信奈の野望版本能寺の変後編を投稿します

前編の前書きにも書きましたが、この話はBadEndモノになっておりますのでご注意ください
完成後ももっと良く出来たのではという念が拭えませんが、今の自分にはこれが限界でした
ここはこうしたほうが良かったなどの御指摘、その他御感想など書き込んでいただければ幸いです



73:名無しさん@ピンキー
10/12/08 22:43:55 z+iBXsc2
 燃え盛る炎の中、一人の近習も従える事無く信奈は一人佇んでいた。
 何が起こっているのかわからない。
 自分はどうしてこんな炎の中にいるのだろうという思いが、呆然と立ち尽くす信奈にはあった。
「お逃げにならないんですか?」
「!!!」
 今にも建物が崩壊し、灼熱の炎が全てのものを灰燼に帰してしまうという状況の中、信奈の耳にその涼やかな
声が聞こえた。しかし、信奈は幻聴ではないかと思わずにはいられなかった。
 その声の主がこのような場所にいるはずが無いのだから。
「とは言え逃げようと思っても、一万を越す私の兵が逃げ出す者が無いよう囲んでいるので無理ですけれど」
「じゅう……べえ?」
 建物全体に火の回った本能寺。その中で一人佇む信奈の前に、明智十兵衛光秀が姿を現した。
「十兵衛!!!」
「なんでしょうか、信奈様」
 愛刀宗三左文字を鞘から抜き払い、睨んだ相手を睨み殺すがごとき眼力で、光秀を睨み叫ぶ信奈。
 対してそんな主の眼力などどこ吹く風と、光秀は普段とまったく変わらぬ様子であった。
「あんた、自分が何をしているのかわかっているの? いったい何が目的なの!!」
 本能寺を幾重にも包囲する桔梗紋の旗に彩られた軍勢を目にして、まず信奈が考えた事は、何者かが明智軍に
扮して攻め込んで来たのではないかということであった。信奈自身、自分にもしもの事があれば光秀に自分の後
事を任せるつもりであると公言するほどに光秀を信頼しており、それほどまでに信奈の中で、光秀が裏切るとい
うことは可能性の低いことであった。
 しかし今、信奈の前には光秀本人が立っている。加えて彼女の配下であろう万を越す軍勢により本能寺の守り
についていた信奈の側近は悉く討ち取られてしまった。ならば寺を取り囲む軍勢も光秀の謀反そのものも、現実
に起こった事ということになる。
 信奈の考えていたあらゆる事態の中で、これほどまでに残酷な結末は考え付きもしないことであった。
「まさか公家の連中に唆されてこんな事を? それとも他に黒幕がいるの?」
「黒幕? そんなものはいませんよ。いるとすればこの光秀が黒幕と言う事になりますね」
 いまだに光秀の裏切りを信じられず動揺する信奈とは対照的に、光秀はまるで世間話をするように平然と答え
る。


74:名無しさん@ピンキー
10/12/08 22:45:48 z+iBXsc2
「どうして……どうしてこんな事を」
「どうして? 信奈様、私はあなたの手にしているものが欲しいのです。あなたは私から全てを奪ってしまう。領
地も、命もそして良晴殿さえも!!!」
「よし……はる?」
 光秀の言葉に現れた人物の名前に、信奈は自分の命で毛利討伐に向かった男の姿が思い浮かぶ。
 うつけと誹られ、誰からも理解されなかった自分の夢を理解し、支えてくれた良晴はずっと自分の側にいてく
れると、信奈は確信していた。だからこそ、光秀との関係に対しても所詮は家臣同士の付き合いであり、良晴は
自分のモノだと思っていた。
 しかし、今の光秀にとってその信奈の考えは残酷なものであった。叶わぬ思いは人を狂わせその手に武器を握
らせる。目の前に立つ涼やかな様子の光秀の目に浮かぶ狂気に、信奈は改めて人の感情の恐ろしさを感じていた。
「そう、あの方は私とともにありたいと言ってくださった。しかし、あの方の目にあなたの姿が映らない時はな
い。例え私があの方を手に入れても、このまま天下が治まれば、あの方の目は再びあなたに向いてしまう。私は
あの方の温もりを奪われたくはない!!!」
 涼やかな様子から一転、感情を顕わにした光秀は誰に命じられたわけでも、誰に操られているわけでもなかっ
た。恋焦がれ、求めてやまない唯一つのものを欲するがゆえに、その場に存在していた。
 一方の信奈は、自分を見つめる光秀の視線に既視感を感じていた。それは昔、母親である土田御前から向けら
れた視線に酷似していた。自分への嫌悪を全く隠そうとしない視線は、いっそいなくなってしまえばと言わんば
かりであった。そして信奈は、自分を生んだ母親だけでなく信頼する家臣にまで必要とされない自分は何を信じ
ればいいのか、これまで自分のしてきた事、広い世界へと乗り出したいという夢は何だったのだろうかと思って
しまう。
 そうした思いから刀を握る手から力が抜け瞳に絶望の色を浮かべる信奈に対して、光秀は愛刀明智近景を抜く
と、その切っ先を向ける。
 今まで常に光秀の腰にあり、信奈を守っていたその刀は、今まさに信奈を死へと誘おうと炎に照らされ妖しく
輝いていた。
「あなたには死んでいただきます、信奈様。この私が良晴殿と永久にあるために!!!」
 光秀の鹿島新当流奥義、一の太刀が信奈を襲う。かつて松永久秀が躱したその剣撃に対して、信頼していた光
秀に裏切られた事に動揺する信奈は、抗う術を持たず周囲の炎を映して煌く刀の軌道をただぼんやりと見つめる
事しか出来なかった。
 信奈は、その刀身に映る炎の中に天下を統一し外の世界に乗り出す自分と仲間達、そして自分に笑い掛ける良
晴の姿を見た気がした。






75:名無しさん@ピンキー
10/12/08 22:50:12 z+iBXsc2


 良晴の知る歴史において本能寺が起こったとされる日から数日、良晴は備中高松城の攻略の最終段階に入って
いた。
 攻略の好調さとは裏腹に、良晴はそんな事があるはずがないと思いながら、万が一を考え周囲に五右衛門の配
下を配置し、光秀から毛利方へ密書が運ばれていないかを見張らせていた。
 良晴の知る歴史のように本能寺の変が起きてしまったならば、光秀から毛利方へ密書が送られると考えたから
である。
 しかし、良晴が心配する中、光秀本人からの書状が良晴の陣に届けられた。
「相良様、明智様からの書状が届きました」
「十兵衛ちゃんから? ということは予定通りこちらに来られるのか? どれどれ……」
 光秀自身からの書状ということもあり、最悪の事態は回避できたのかと考えつつ手紙を読み進める良晴。
 しかし、次第にその顔から血の気が引いていく。手紙の内容に手は震えだし、ついには手紙を取りこぼしてし
まった。
 手紙の内容が理解できない。
 否、起こるなと、起きて欲しくないと思っていた事が起こってしまった事を脳が理解しようせず、良晴は目の
前が暗くなったように感じた。
 目を閉じて再び開けばその手紙が無くなっているのではと、固く閉じた目を開く。
 しかし、良晴の願いもむなしく、光秀からの手紙は彼が落としてしまった状態のままその場に存在していた。

 光秀からの手紙には、本能寺において信奈を討ち取った事、そして共に天下を治めたいという旨が描かれていた。

 全身の血液が凍ってしまったかと思うほどの寒気が良晴を襲う。手や足が傍目から見ても分かるほど震えてお
り、歯の根が合わず歯と歯がぶつかりカチカチと音を立てる。自分が誰で、ここがどこなのか、自分がしようと
していた事はなんだったのか、そういった様々な事柄さえも理解できなくなっていく。
 たった一つの事実が良晴から全てを奪ってしまった。

  ―信奈が死んだ―

 わがままで乱暴で良晴をサル呼ばわりしてこき使う、しかし、だれよりも家族を求め、途方もなく大きな夢に
瞳を輝かせていた、良晴が誰よりも守りたかった少女は最早この世にはいない。
 信奈の死を受け入れられずに髪を振り乱し、獣のような叫び声を上げた良晴は、あまりの絶望に足元の地面が
なくなったような感覚に襲われ、次の瞬間意識を失い地面に倒れこんだ。



76:名無しさん@ピンキー
10/12/08 22:53:31 z+iBXsc2


 良晴に書状を送り終えた光秀は、物事が自分の思い通りに進み有頂天になっていた。
「これで日の本は私と先輩のものです。まずはやまと御所に、この土岐源氏の血を引く光秀を征夷大将軍に任命
させるのです。そして、相良先輩には関白と太政大臣を兼任させるのです。そうすれば公家と武家の全ては、名
実ともにこの私と先輩の手の内に……」
(そうした場合、前例を盾に近衛前久のような小物が口を挟んでくるかもしれないのです。……まぁそうなった
場合は仕方がありません。そういった方々は口出しできない姿になってもらうだけです。これは公家だけではあ
りません。私と先輩の邪魔をするものは誰であろうと……)
 光秀の頭の中には、すでに自分と良晴しか存在していなかった。
 自分に逆らうものは全て敵。
 主すらもその手に掛けた光秀に、最早恐れるものなど何もなかった。





 いざと言う時のためにと撤退の準備も進めていた良晴軍のその後の対応は、迅速そのものであった。
 いまだ立ち直る事の出来ない良晴に代わり、五右衛門らが先頭に立って毛利方との和睦をまとめ、その後、急
ぎ京へと向けて大返しを行い、数日で姫路城に入城する事が出来た。
 そこには、四国に向かう途中で変を知り駆けつけた丹羽長秀の部隊の姿もあった。
「良晴さん、ご無事で何よりです」
 久方ぶりに見る長秀は、すでに信奈の死を知っているのか明らかに憔悴していた。
「一刻も早く逆臣の首を取りたいと思っていましたが、私達の軍だけでは数が少なかったので良晴さんと合流で
きて助かりました」
 しかし、憔悴している様子とは裏腹にその目は血走り復讐の念に燃えており、光秀を憎む気持ちがありありと
浮かんでいた。
「そ、そうか。だけど、十兵衛ちゃんは何で信奈に反旗を翻したんだ?」
「そんな事、最早どうでもいい事でしょう。裏切り者を八つ裂きにすればそれで終わりです」
 普段のおっとりとした長秀の口から出た残虐な言葉に、良晴は自分の耳を疑ってしまう。
「だ、だけど、十兵衛ちゃんを唆した黒幕がいるかも知れないだろう? その存在を明らかにしてからでも―」
「そんな事を明らかにしてどうなるのです!! 姫さまが生き返るとでも言うのですか!! これ以上ふざけた事
を申せば、あなたも謀反人の仲間として切り捨てますぞ!!!」
 そう叫ぶと長秀は自らの刀に手をかけ、本当に良晴であろうと切り捨てるといった眼で良晴を睨みつけた。
 怒りに支配されている長秀の姿に良晴は、信奈の死を境にしてそれまで一つにまとまっていた家臣団が、最早
修復不可能な程にバラバラになってしまった事を痛感せずにはいられなかった。




77:名無しさん@ピンキー
10/12/08 22:55:49 z+iBXsc2



 相良良晴の軍勢がありえない早さで現れたという知らせを受け、光秀は愛しい良人を迎える心持ちで天王山の
麓山崎の付近にまで兵を進め、軍を展開していた。しかし、一刻も早く良晴と再会したいと望む光秀の思いを踏
みにじるかのように相良軍と行動を共にしていた丹羽長秀の軍が、光秀の陣に向かって怒涛の勢いで攻めかかっ
てきた。
「光秀様、丹羽長秀殿の軍が、我が方に攻め懸けて来ております!」
「主の敵討ちのつもりでしょうか? 全軍、丹羽軍の相手をするのです。しかし、くれぐれも相良軍とは交戦せぬ
よう全軍に徹底しなさい」
 光秀の中では良晴の軍はすでに自軍扱いであり、自分が率いる軍と力を合わせて丹羽軍を殲滅する腹積もりで
あろうと考えていた。しかし―
「光秀様!! 我が軍の側面に相良軍が突撃してまいりました!!!」
「なっ!!!」
 兵の知らせる伝令に光秀は耳を疑う。信奈無き今、良晴は真っ先に自分のもとに駆けつけるものと信じていた
からである。
「そんなこと、あるはずがないのです。先輩は、私を愛しているはず。その先輩がこちらに攻め懸けているなど
……」
 有り得ない事と頭を振り事実を否定する光秀は、自軍と相良軍以外の第三者にその理由を求め、檄を飛ばす。
「これはきっと先輩が長秀に脅されているに違いないのです。全軍に相良軍の攻撃を防ぎつつ、丹羽軍の兵をな
で斬りにするよう命じるのです!!」
 しかし、光秀の命が届く猶予もないほど迅速に相良軍は進軍し、相良軍を味方だと認識していた明智軍を次々
と蹂躙していく。
 そして、相良軍の攻撃による混乱は、次第に明智軍全体へと広がり、戦線の維持すら不可能になっていた。
 最早総崩れといってもいい状態の明智軍を蹂躙し、相良軍と丹羽軍が次第に光秀の本陣にまで迫ってきた。
「光秀様、もはや勝敗は決しました。もともとこちらの軍勢が少なかった事に加え、相良軍の攻撃を受けた事で
総崩れとなっております!!」
「くっ!! ならばこの十兵衛自身が相良軍の本陣へ向かいます。我こそはと思う者は付いて来なさい!!!」
 そう叫ぶと光秀は馬に乗り、数人の供を連れて相良軍の本陣へと向けて駆け出した。




78:名無しさん@ピンキー
10/12/08 23:00:14 z+iBXsc2


 戦の勝敗は決した。しかし、良晴にとって本当に重要な事はこれからの事であった。
「五右衛門!!!」
「いかがしたでござる、相良氏?」
「小栗栖ってのは、ここから遠いのか?」
「小栗栖とは、伏見の小栗栖の事でござるか? それならば、ここから二里ほど言ったところでごぢゃるが……。
コホン、それがなにか?」
「場所を知ってるんだな? だったら俺をそこまで案内してくれ!!」
「しかし相良氏、戦はこちらの勝利とは言え、あの辺りにはまだ明智の手勢が……」
「そんな事を気にしていられるかよ!! 俺は一刻も早くそこに行かねぇといけねぇんだ!!」
 そう叫ぶ良晴の様子にただならぬものを感じたのか、五右衛門は、道案内を承諾すると部下に進軍する自分た
ちの周辺の警戒を命じる檄を飛ばした。





 数人の供を連れ、光秀は戦場を駆けていた。さすがに敵の目に付きやすいという事で竹林を駆けてはいるが、
光秀の目には良晴の本陣だけが映っていた。
「先輩に会って抱きしめてもらいたい。口付けを交わしたい。たくさん愛して欲しい」
 自分と良晴の関係を妄信する光秀は良晴と合流しさえすれば、状況を好転させる事が出来ると信じていた。そ
して、その先に二人で築いていくであろう輝かしい未来を夢見ていた。
 しかし、その妄信は光秀から周囲に蠢く妖しげな影を隠してしまっていた。
「先輩に―」

ドスッ!!

「今何か…………ああああああ゛あ゛あ゛ぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
 突如、光秀はわき腹に違和感を覚えた。そして、すぐに燃えるような痛みが全身に広がっていく。
 突然の事に慌てつつも、周囲を見回すと自分に従っていた供は少なくなっており、代わりに竹槍や鎌を持った
落ち武者狩りと思われる者の影が光秀を取り囲んでいた。
 先ほどの痛みがその中の一人が突き出した竹槍によるものだということを理解すると、光秀は目を血走らせ激
昂し落ち武者狩りに向かって叫んだ。
「この下郎共が!! この私を誰だと心得る。我こそは天下人明智十兵衛光秀なるぞ!!!」
 光秀の裂帛の名乗りに、周りを囲む落ち武者狩りは一瞬怯んだものの、互いに目配せをすると、一斉に光秀へ
と踊りかかった。




79:名無しさん@ピンキー
10/12/08 23:05:41 z+iBXsc2






「な、なんだよこれは……」
 五右衛門の案内で小栗栖に到着した良晴は、目の前に広がる光景に言葉を失った。
 竹に寄りかかり座り込む十兵衛の周囲には、落ち武者狩りのものと思われる死体が転がっていた。その数は見
回しただけでも十を越えており、辺りには血のにおいが蔓延していた。そして、十兵衛自身も傷を負っているの
か所々に出血が見られ、座り込んだ状態で荒い息を吐いていた。
「十兵衛ちゃん!!!」
 良晴は全身血まみれの光秀に駆け寄ると、光秀の両肩に手を乗せ呼びかける。
「せん…ぱい…?」
 聞きたかったその人の声を耳にした光秀は顔を上げ、良晴の姿を確認すると満面の笑みを浮かべその乾いた口
から言葉を発する。
「せん……ぱい、おそいじゃ……ないですか。あいたかった……んですよ」
「さぁ、せ、ん……ぱい。ふ、ふたりで……さかもと、で……しゅ……祝言をあげ、ましょう」
 一目で重傷であると理解できるような様子にもかかわらず、光秀はうれしそうに微笑み、良晴に話しかける。
「十兵衛ちゃん……」
 良晴は光秀を見つけるまで、聞きたいと考えていた事が数え切れないほどあった。
 その胸倉を掴み、何故信奈を殺したのか、なにが光秀をそこまで追い詰めたのか、怒鳴りつけて問い質したい
と思っていたのだ。
 しかし目の前の光秀は、愛しい人にようやく巡り会えた事を喜ぶどこにでもいるような一人の少女だった。
 光秀は少し動かすだけでも激痛の走る腕を震わせながら、良晴の腰に手を廻し強く抱きしめた。
「もうどこにも……いかないでくださいね……。ほかのひとの……とこ…ゴホッ!!ゴフッ!!」
「無理してしゃべるな。急いで傷の手当をするから、それから話を聞かせてくれ」
「せんぱい、わたしのこと……あいして……ゴホッ!! ……か?」
「ああ、もちろんだ。俺は十兵衛ちゃんを愛している!! だからこんな所で死なないでくれ!!」

80:名無しさん@ピンキー
10/12/08 23:10:42 z+iBXsc2
 良晴は、血を吐くほどの傷の深さにもかかわらず自分をしっかりと抱きしめている光秀の体から、彼女の思い
が流れ込んでくるような気がした。
 良晴に頼られ喜ぶ思い、良晴の愛情を受ける信奈への嫉妬と良晴を奪われる事を恐れる思い、良晴と共に仲睦
まじく平和に暮らしたいという思い、そうした様々な思いが伝わり、良晴は腕の中の少女が自分の考えていた以
上に自分の事を思っていた事を初めて知る事となった。
 良晴は、自分が原因となって信奈が死んでしまった事を後悔すると同時に、光秀が自分への愛に焦がれ、その
手を汚してしまった事を悔やんだ。そして、「先輩」と慕い全てを捨ててまで自分を求めてくれた少女を改めて愛
おしく思い、このまま死なせたくはないと思った。
「わたしの……おもった、とおり……です。やっぱり、わたしとせんぱいは両、想い……んんっ」
 良晴の言葉に改めて自分の考えの正しさを確認した光秀は、満身創痍の体のどこにそのような力が残されてい
たのかと思われるほどの力で良晴を抱き寄せると、その唇に自分の唇を重ねた。
 光秀からの突然の口付けとその口付けの血の味に驚く良晴を見つめ、願いが叶ったとばかりに微笑みかける光
秀。そして―
「せんぱい、わたしも  せんぱいのこと  あい  し  て        」




「十兵衛ちゃん?」
 良晴は、言葉が途切れたまま何も言わなくなった光秀に声をかけるが、光秀は幸せそうな笑みを浮かべたまま、
動く気配はなかった。
「おい、十兵衛ちゃん。じょ……冗談だろう? そ、そうか……い、いつもみたいに俺の事をからかってるんだろ。
まったく人を慌てさせるのが得意だよな。ほ、ほら、もう充分騙されたから目を開けてくれよ!!!」
 しかし、良晴がいくら呼びかけても、閉ざされた光秀の目が再び開く事はなかった。
 良晴は、抱きついた形のまま冷たくなっていく光秀の体を抱きしめながら、流れ出る涙を止めることができな
かった。
 最悪な結末を回避したいという思いもむなしく、自らの知る歴史をなぞるように、信奈に続き光秀までもが命
を落としてしまった。所詮一人の人間には、歴史の流れを変える事など出来はしないということなのか、ならば
何故自分はこの時代に招かれたのか。
 守りたいと思っていた少女たちを救えなかった自分を、そして少女たちに悲惨な運命を与えた天を恨みながら、
良晴は天を仰ぎ叫ぶ。
「なんで、なんでこんな事になっちまったんだ!!! どうして俺は大切な人を守る事が出来ないんだ!!!」
 二人の愛する少女を失った良晴の慟哭だけが、小栗栖の竹林に木霊していた。





81:名無しさん@ピンキー
10/12/08 23:13:09 z+iBXsc2





 その後光秀の亡骸は、長秀を始めとする織田家の家臣たちにはその存在を隠し、良晴たちの手によって名もな
き小さな寺に埋葬された。
 信奈亡き後、残された織田家家臣団の中で、主信奈の敵討ちを果たした良晴が勢力を強めていく事になる。
 しかし、信奈と光秀、この二人を失った良晴にとってその後の事など最早どうでもよい事であった。
 後年、信奈の念願であった天下統一を成し遂げた良晴は、明国に侵攻するため朝鮮へと出兵した。


 それが、信奈の望んでいた外の世界へと繰り出す夢のためだったのか、それとも別の意図があったのか、それ
は誰にもわからないことであった。





82:名無しさん@ピンキー
10/12/08 23:20:55 z+iBXsc2



以上で今回の話は終了です
前回よりは改行がうまくいった気がします

これからも機会があれば、また投稿するかもしれません
(この作品は他の3作品と同時進行で作成していましたが、残りの作品はまだ完成していません)
このスレが、これからもっと賑わうことを期待しています



83:名無しさん@ピンキー
10/12/09 02:25:07 apRAVFC8
GJ!
ちょっと光秀の口調が十兵衛ちゃんぽくない気もするけど、シリアスシーンメインだしこれで良いのかもしれない
欲を言えば、前編最後から後編までの信ナース縄緻密費で襲撃の第一報を聞いてからのシーンが欲しかったかな
まぁ、ともかく乙です
次回作期待してます できれば今度はBAD以外でw

84:名無しさん@ピンキー
10/12/09 02:27:31 apRAVFC8
なんつー変換だ たぶんタイプミスまでしてるし orz
誤:信ナース縄緻密費で
正:信奈ー即ち本能寺で

すまん

85:名無しさん@ピンキー
10/12/09 21:52:05 PVhoBT1+
乙です。
朝鮮征伐をそう絡めてきましたか。妙に納得してしまったw

86:名無しさん@ピンキー
10/12/15 03:41:40 aSFnzJJ8
>>82
超GJ
面白かった
BADでしっかり読ませるってのは凄いねえ

87:名無しさん@ピンキー
10/12/17 22:06:19 qGyJlgTG
GJ
面白かった!

個人的には続きが気になるな
賤ヶ岳以降の犬千代の裏切りとか、勝家の最期とか
タヌキとの戦いとか色々見せる所はあるし
ライバルが全員脱落してねねの一人勝ちっぽいけどw

88:名無しさん@ピンキー
10/12/21 23:12:15 bf0yVKuv

>>87
この後の話を書くとして、犬千代が勝家に付く状況が考えづらいな
犬千代出奔の時点で勝家は信澄側だったし、二人が朝倉滅亡後に歴史通りの北陸担当になっても、
犬千代は今までの付き合い的に勝家ではなく、良晴に付くような…胸のことで敵視してるしw


89:名無しさん@ピンキー
10/12/22 02:47:56 8erf4AQP
保守

90:名無しさん@ピンキー
10/12/24 23:17:58 Zq8kSpHm
>>88
信奈様には勝家を助けろって言われてる
でも自分は良晴が好きだから…とかの葛藤が有ったら面白いな
>>87もあるけど、個人的には信奈を失った長秀さんの暗黒っぷりが気になるな
対勝家戦とか、長秀さんから良晴に薦めてそう

亀だけど、作者さんお疲れ様。次回も楽しみにしてます

91:信奈×サル
11/01/03 21:37:18 HoAb9wJC
 どうしてこうなってしまったのだろうか?
 どうして俺は信奈を押し倒してしまっているのだろうか?
 考えれば考えるほど頭の中がこんがらがってしまう。
  
 原因はあれか?
 
 確か俺は無事手柄を立てたお祝いに、織田家臣と共に宴会を催していたのだが・・・・・・、
「さ、サル。あ、あんたこっち来て、あたしにお酌しなさい」
 と、赤い顔してこちらにやって来たのは織田家当主であり、気高き孤高の姫武将である織田信奈であった。
「はぁ? 今日は俺のための―」
「異論は認めないわよ! あんたはあたしの家臣でしょ? ご主人様の命令には素直に従いなさいよ!」
 と、反論しようとした矢先にこれだ。信奈の我が儘が始まった。
 俺は激しく頭痛がするのを感じ、こめかみを押さえながら信奈に向き直ると、不意に甘いにおいが鼻をついた。
「・・・・・・信奈、お前酔ってるな?」
「酔ってないわよ、馬鹿サル! あたしは織田家当主なのよ、このくらいの酒で酔うはずないじゃない」
 酔ってる奴は大体そう言うんだよ! 口調はしっかりしてるが、顔は風呂上がりのサルみたいに赤いし、心なしか足下もふらついているし・・・・・・。
何より怖いのはあの目・・・・・・。いつもはまぁ、つり目気味の可愛らしい瞳も、暗く濁って座ってるし!
 これを酔っていると言わずになんと言おうか! 

92:信奈×サル
11/01/03 21:50:40 HoAb9wJC
「・・・・・・お前なぁ、弱い癖にそんなに飲むなよ。他の奴らに迷惑だろ?」
 俺は溜息混じりにそう呟くと、俺の横でチョビチョビとおちょこで酒を飲んでいた犬千代が、
「・・・・・・姫さま、良晴が生きていて嬉しい。だから羽目を外して、普段手を付けないお酒もたくさん飲んだ」
 と、いつもの口調でとんでもない事をのたまう。
 おそらく犬千代もアルコールが幾分効いているのか、普段なら口にしないようなことまで喋っていた。
「・・・・・・姫さま、早く休ました方がいいと思う。このままだと臣下たちのお酒にまで手を付けてしまうから」
 確かに、上流階級用の酒とは違って、だいぶんアルコールも強めだ。信奈みたいな下戸が飲んだら大変なことになってしまう。
俺は慌てて足軽共が飲んでいた酒瓶に手を伸ばしたところを止め、犬千代の助言通り信奈の部屋に担いで運んだつもり・・・・・・。
 あ~! くそ!!! その辺りから記憶がねぇ!
 自分では酔ってないと高をくくっていたが・・・・・・、どうやらそれはただの思い違いだったようだ。
 だって、酔っていなければこんな高慢ちきの信奈など押し倒してはいないはずなのだから。

「・・・・・・あ、あんた。どういうつもり?」
 しばらく回想に耽っていた俺の意識を現世に戻したのは、信奈の泣きそうな声音あった。
 いつもの強気な姿は見受けられず、こうしてみるとただの可愛い女の子であった。 

93:信奈×サル
11/01/03 22:16:08 HoAb9wJC
 俺はその姿にゴクリと喉を鳴らしてしまった。
 だってしかたないじゃないか。信奈は黙っていれば自他共に認める極上の美少女だ。
ただ性格が粗暴すぎて、俺の審美眼からするとノーマークだったんだが。
 な、なんだよ。こいつ、可愛いじゃねぇか。
「・・・・・・さぁな、気づいてたらお前を押し倒していたんだ。ほ、本当だぞ! 俺は決してやましい気持ちで、
お前を部屋に運んだんじゃないんだからな! そこんとこは勘違いするなよ!」
 何を俺、必死に弁解してるんだろうな・・・・・・、まるで好きな子にこれ以上嫌われないように必死に謝るヘタレみたいじゃねぇか・・・・・・。
あっ、俺ヘタレみたいじゃねぇか。てか、元からか。何せサルだもんな。
「・・・・・・こんな事して覚悟はできてんでしょーね?」
 いっ! まさか、打ち首か!
 俺はまともに信奈の顔が見られず、顔を上に向けた体制を固定しながら、ダラダラと大量の冷や汗を流した。
「か、覚悟って何だよ?」
 ヤベッ! 上擦った! 信奈に変に思われなかったかな?
「・・・・・・あ、あたしを押し倒したんだから、その責任はとれる覚悟は出来てんのかって聞いてんのよ!」
 あれ? もしや打ち首じゃねぇーのか? なら、何の責任を取れっていうんだろう?


94:信奈×サル
11/01/03 22:25:06 HoAb9wJC
「責任って、覚悟って、お前何いってんだよ?」
 俺はあえて理解できてない風を装い、信奈に尋ね返すと、
 案の定信奈は半泣きで、酒の勢いを借りてほぼやけくそな勢いで、
「だ、だからぁ! あたしを手籠めにする覚悟はあるのかっ! て聞いてるのよ! この馬鹿! 鈍感サル! うつけサル!」
 と捲し立てた後、信奈はあまりの恥ずかしさに顔をを両手で覆い隠す。
 俺はその言葉を聞いて、にやぁ~と嗜虐的な笑みを浮かべ、信奈の耳元にソッと唇を寄せた。
 エロザルモード、スイッチオン!
「・・・・・・信奈、いいのか? もう、俺止まらないぞ?」
 と、優しく微笑むと、信奈はコクコクと何度も首を縦に振った。
 俺は信奈を信じて、顔を隠す手を退け、その柔らかな唇に己の唇を重ねるのであった。


95:信奈×サル
11/01/03 22:28:44 HoAb9wJC
 えー、一応導入編書き終わりました。
 次は信奈との本番を書きたいと思います。
 性には無知な信奈に「おまんこ」「おちんちん」と言わせてる姿を妄想しながら
書き上げたいと思います。
 それでは今日はこの辺で、愚作を読んでいただき、まこっとありがとうございました。
 あっ、そうそう。これでいい、続きはいらねぇぜ、と言う方が多ければこれで終了させて
頂きますのでご容赦を。それでは失礼します。よいお年を~。

96:名無しさん@ピンキー
11/01/03 23:07:20 NVqoRkBz
きたあああああ王道きたあああああ
楽しみにしております。wktk

97:信奈×サル
11/01/04 10:03:19 z2PuMc/w
信奈の唇はほんのりしょっぱくて、そして果実のような甘さと潤いがあった。
 俺は夢中で信奈の唇を蹂躙し、つい調子に乗って唇を舌で割開いて口内に進入させると、
信奈は驚いたように目を見開けたが、次第にうっとりと目を蕩けさせ、俺との口づけに夢中になる。
 な、なんだよ・・・・・・、信奈可愛いじゃねぇか。ってか、これ本当に信奈なのか?
 よく戦国武将とか、お偉いさんには影武者っていう、本人そっくりの奴がいるじゃねぇか。
 もしや、そいつか? と思わせるほど、今の信奈はおしとやかで、まるで借りてきた猫みたいだ。
「はぁ、ふ、ちゅる。サル・・・・・・、良、晴。はふ、ぅん、あふ」
 信奈も俺とのキスに夢中になり、つたないが己の舌を俺の舌に絡ませてきた。
俺はそんな信奈の健気な姿に、かろうじて残っていた理性が消滅寸前であった。
「ちゅ、ちゅる・・・・・・、はぁっ! 信奈、信奈ぁ!!!」
 俺の爪楊枝並の理性はついに崩壊し、俺は本能の赴くまま信奈の上着物の裾に手を潜り込ませた。
この時代はもちろんブラなどの下着類はない。それに今日は信奈も比較的軽装だった上、いつものさらしも巻いてはおらず、
俺は信奈の貧乳だが柔らかく張りのある生乳に触れることが出来た。
 ふにゅん、と俺の手の中で自由自在に形を変える信奈のおっぱいに、俺の息子が固く張り詰めていくのを感じた。
「ッ//////!!! サ、サル! おっぱい、触らないでぇ! はぁう!」
 信奈は力の入らない手を使い、俺の胸板を必死に押し返そうとするが、今の俺のにはそんな攻撃は毛ほどにも感じなかった。
「の、信奈!!!」
 俺は信奈の着物を大きくはだけさせ、両足を掴み大きく広げさせた。
 いわゆる、M字開脚という、俺らの時代ではポピュラーな体位だ。 

98:名無しさん@ピンキー
11/01/04 10:09:29 HfZj0170


99:名無しさん@ピンキー
11/01/04 11:21:48 TnSva35N
投下止まってる?

100:信奈×サル
11/01/07 21:26:55 odn4Eesu
「きゃああああああ!!! ちょ、ちょっとサルゥ!! なにすんのよ///!!!」
 信奈はあまりの恥ずかしさに必死に股を閉じようと、ジタバタと俺の下で暴れ回る。
流石のうつけ姫も男の前で大股開けるのは抵抗があるのか。な、なんだよ・・・・・・、こいつ、可愛いじゃねぇーか」
 俺は思わず顔がにやけてくるのを感じ、それを誤魔化すために俺は信奈の秘部にソッと指を這わす。
そこは僅かにぬかるんでいて、まるでマグマのように熱かった。
「は、ははは・・・・・・、何だよ、信奈。お前、すごく濡れてるじゃんか。実はすごい淫乱なんじゃねぇーの?」
「なぁ!!! さ、サル! あんまりちょーしに乗ると・・・・・・! ひぁぁん///!!!」
 信奈も俺が発する侮蔑の言葉に耐えかねたのか、ガバッと身を起こし、俺へと罵声を浴びせようとしたが・・・・・・、信奈は可愛らしい喘ぎ声を発して、
ぐにゃりと畳の上に横たわってしまった。
 ちなみに信奈がそうなった原因は俺が信奈の膣に指を突っ込み、カリッと爪で敏感なところで軽く引っ掻いたからであった。
「サ、サル・・・・・・? あ、あんた、今何を・・・・・・?」
「信奈はここが苦手なのか? 良い声で啼くやがる・・・・・・、クソッ!! もう我慢できねぇ!!」
 俺は信奈の喘ぎ声を聞いて、とうとう我慢の限界が頂点に達し、はやる気持ちで上手く動かない手を使いビンビンに勃起した膨張を取り出し、
手探りで信奈に膣口に先走りが滲んでヌルヌルの亀頭で丹念に擦りつけた。
 信奈はその感触に微かにだが気持ちよさそうな喘ぎ声を漏らす。

101:信奈×サル
11/01/07 21:45:49 odn4Eesu
「信奈、ちょっと我慢してろよ・・・・・・」
「ふぇ? 何を・・・・・・? ッ!!!! アァァァァァ! ングゥ! ァガッ!」
 俺は信奈にそう言った後、ググッと腰に力を入れ、キツキツの信奈のまんこを割開いて、荒ぶる俺のちんこを中に押し入れていく。
信奈は今まで体験したことのない痛みに、体を激しく躙り泣き叫ぶ。
 俺はあまりにきつさにうっかり射精しそうになるが、どうにかこうにか耐え抜き、遅々とした動きだが確実に信奈の膣に収めていく。
「い、痛いよぉ! よし、はる、ぅ! もう、やめてぇ、身体が壊れちゃう!」
 そんなことは俺も同じだっつーの! 俺もチンコが食いちぎられそうなんだよ! どんだけきついんだよ、信奈のオマンコは!
まぁ、こいつ胸はねぇーし、身体もこまい方だから仕方ねぇーか・・・・・・。
 俺は泣きじゃくる信奈をあやすように優しくキスをしながら、腰を推し進めていくと・・・・・・、何か薄い壁のような触感を亀頭の先に感じた。
 どうやらこれが信奈の処女膜のようだ。 
 これを破れば・・・・・・、信奈は俺の女になる・・・・・・。
 俺はその事実に軽く酔いしれ、歴史上の有名人の処女を奪うという事に激しく心が奮い立つ。
 俺の興奮度がMAXに達し、信奈の膝を体重をかけ押さえ、勢いよく腰を信奈のお尻に叩きつけた。
 ブチッというゴムが切れる音と、腰とお尻がぶつかり合う乾いた音が信奈の自室に響く。
「いっ、ぎ! アァァァァァッァ!!!」
 信奈は目尻に涙を浮かばせ、身を裂くような痛みに喉を乗らせ絶叫した。

102:信奈×サル
11/01/07 22:07:26 odn4Eesu
 俺は慌てて信奈の口を手で塞ぐ。指の隙間からフーフーと荒い息が漏れる。
その体制のまま辺りの様子を窺う俺・・・・・・、どうやら誰も気づいてないようだ。
 俺はホッと安堵し、信奈の口を押さえていた手を離した。
 信奈は真っ赤な顔で荒く息を吐き、ジロリとジト目で俺を睨み付ける。
 さすがは姫武将。痛みには慣れているということか。
 それとも信奈が気丈なだけなのか、まぁ、どっちでもいいや。はやく行為を終わらせねぇーと、勝家が来るかもしれねぇーし。
つぅーか、それ以前にもう我慢できねぇ!!
 俺が軽く腰を引くと、信奈はウゥゥゥと辛そうな呻き声を上げる。
俺のチンコに信奈の処女の証である血痕が薄くついており、単細胞な俺はそれを見るとますます興奮してしまった。
 しかし・・・・・・、一応ここで信奈を心配する様な素振りを見せることにした。
 後で怖いし、それになんか信奈の痛がる姿を見ていたら何だかいたたまれなくなったのだ。
「信奈、大丈夫か? 俺、我慢できなくて・・・・・・」
「ッ//////!!! ふ、ふん! あんたにそんなこと期待してないわよ。未来から来たエロサルだしね」
 こ、この女・・・・・・、相変わらず可愛くねぇ。俺がそうがっくりと項垂れると、
「で、でも・・・・・・、ちょっとは嬉しかったかも・・・・・・。そ、その! 勘違いしないでよ! べ、別にあんたが好きとかそういうんじゃないんだからね!」
 信奈はそれだけ一気に捲し立てると、プイッと俺から顔を逸らし黙り込んでしまった。
 俺はそんな信奈の言葉を聞いて、ニヤリと特大の笑みを浮かべた。相変わらずの憎らしい台詞だったが、その台詞の中には信奈の素直な気持ちが一部分だけ込められていた。
『嬉しかったかも』何だよ、素直じゃねぇな、こいつは。
 俺は信奈への愛情がどんどんと募るのを感じ、俺の心の中に広く浸透するのを感じた。
 

103:信奈×サル
11/01/07 22:35:35 odn4Eesu
「なぁ、信奈」
「な、何よ」
 信奈は俺の問いかけにピクリと身体を震わせ、目だけを動かして俺を見つめる。
俺は信奈の綺麗な茶色色の瞳を見ながら、
「なぁ、もっと激しく動いてもいいか?」
「//////!!! ふ、ふん! か、勝手にしたらいいじゃない!」
 とのことで。全く素直じゃねぇーな。ま、表情見りゃバレバレだけど。
「じゃあ、好きにさせてもらうぜ! お姫様!」
 俺は信奈の許しを得たことだし、遠慮なく信奈の身体を味わうことにした。
 まぁ、許しがもらえなくたって好きにするつもりだったけどな。やっぱ、こういうのって気分が大事じゃん。
 俺は信奈の腰を掴み、抜けきるかのすれすれまでチンコを引き抜き、勢いよく奥に突き立てる。
 信奈はその強い衝撃にカハッと息を吐き、顎から涎を垂らす。いつもの凛々しい尾張の姫の姿はなく、ただの快感に翻弄される女の子がそこにいた。
信奈は茶色に伸びる艶やかな髪を振り乱し、打ち込まれる快感に酔いしれる。
 俺と信奈の結合部からは大量の愛液がグプグプと泡立ち、流麗な曲線を描く信奈の美尻に伝って畳に染みを作る。
「はぁ、ふぁ、あん! きっもちいい! な、何これぇ! サ、サル、良晴! わ、たし、気持ちいいよぉ//////!」
 信奈は惚けた表情でうっとりとそう呟く。無意識なのか、微妙にだが信奈の細腰が俺の腰の動きに合わせて動いていた。
すると相乗行為でより強い快感が俺のチンコに襲いかかる。
「ぐぉ! の、信奈、気持ちよすぎ! も、もう駄目だ、で、出る・・・・・・」
 俺の突き上げに合わせてギューギューと締め上げてくる信奈のまんこに、俺は感動しっぱなしであった。
信奈のまんこは名器と言っても過言ではない・・・・・・。世が世なら男達を手玉に取ることが出来るな・・・・・・。


104:信奈×サル
11/01/07 23:12:55 odn4Eesu
「で、出るって何が?」                     
 おっと、いけねぇ! 信奈を放ったままだったぜ・・・・・・。
「で、出るって? お前しらねぇのか? ほら、精液、子種だよ」
 子種と聞いた信奈は顔を青ざめ、バタバタと再び俺の下で暴れまくる。
流石に子種と聞いては平静ではいられないのだろう。何せこの時代にはコンドームもビルもないのだ。一歩間違えれば妊娠という事態にも陥ってしまう。
 それだけは避けたかった信奈は体裁もプライドもかなぐり捨て、俺に懇願してきた。
「お、お願い! サル、中だけは、中だけは出さないで!」
「ハッ、ハッ、ハッ! も、もう遅い!」
「ふぇ? ぁあっ!」
 俺は信奈の懇願を無視し、自分の欲望を満足させるため猛烈に腰を振りたくり、射精へのラストスパートにかかっていた。
そしてついに最後の一突きが思ったよりも強く、信奈も今まで味わったことのない快感と衝撃の強さに目を見開いた。
 信奈の懇願もむなしく、俺は信奈の最奥に埋めたまま盛大に射精を行っていた。
 ドプドプドプドプ、と大量の精液が信奈の子宮に送り込まれる音が響き、それに呼応するように信奈の膣壁が俺のチンコを締め上げる。
「あ、あぁぁぁぁ!!! で、出てるよ、サルのが。サルの、子供妊娠しちゃうよぉ・・・・・・」
 と、信奈は非常に蕩けきった表情で呟く。口では相変わらず小生意気なことを賜っているが満更ではないようだ。
 

105:信奈×サル
11/01/07 23:26:03 odn4Eesu
 事が終わった後、信奈は延々と後始末・・・・・・、もとい証拠隠滅を計る俺に向かって、グチグチと文句を言うが、
はっきり言ってあまり迫力がない。結局は照れ隠しなのだ。
「全く! サルに種付けされるなんて信じられない!!! こんな事恥ずかしくって誰にも言えないわ!」
 と、俺をゲシゲシと蹴りながら激しく罵る信奈。ウォッ!いてぇ!! 相変わらず可愛くねぇ!!
 俺は内心信奈に苛つきつつも、黙々と作業を続ける。すべてが片付いた頃には信奈もすっかり落ち着いた様子で、でもこちらを激しく睨んでいた。
「じぁあ、俺戻るわ。信奈はここで休んでろよ」と、白々しく宴会場へそそくさと逃げ帰ろうとするが、信奈は無言でそれを見届ける。
 俺が襖に手をかけると、信奈が慌てて俺の元に近寄り、俺の着物の裾を掴んだ。
 俺が戸惑った風に声をかけると、
「・・・・・・また、ここに帰ってきなさいよね! しゅ、主君命令よ」
 と、俺から顔を逸らしながらボソボソと消え入りそうな声音で呟く信奈。
 俺はそんな信奈を素直に可愛いと思い、思わず苦笑しながら信奈の頭を優しく撫でた。
「・・・・・・分かったよ。俺の、うつけ姫さま」
 


 ―――これからも、俺と信奈の夜は続きそうだ。



                      続かない?

106:信奈×サル
11/01/07 23:29:06 odn4Eesu
 いやー、急な終わり方ですみません。実はパソコンの調子が悪くて・・・・・・、とにかくすみませんでした。
来週にもう一本、信奈と良晴の話か犬千代と良晴の話のどちらかを投稿したいと思います。
 よろしくお願いします。では、今日はこれで失礼します。
 読んでくださってありがとうございました。

107:名無しさん@ピンキー
11/01/08 08:44:02 71BzGI/S
GJ!

108:名無しさん@ピンキー
11/01/08 22:21:15 +GQz4Iv4
GJです
ツンデレが苦手な自分としてはどうも信奈モノを書く気になれないので、とても興味深かったです
次回作も楽しみにしています

自分も来週には半兵衛ちゃんモノか十兵衛ちゃんモノを投稿したいと考えています
以前投稿した本能寺の変の後日談(良晴×家康、凌辱モノ)とか制作中だった気もしますが、きっと気のせいですねHAHAHA

109:名無しさん@ピンキー
11/01/09 09:30:05 GNjwgDZ6
GJ
いいよいいよチンコ起った

110:名無しさん@ピンキー
11/01/10 09:41:34 r4EsV43w
ふぅ…抜いたわ

111:犬千代×サル
11/01/10 21:59:08 HCuERlCT
 これはまだサルが信奈の臣下となって、やく一週間が過ぎた頃に起きた出来事である。


 戦国時代にタイムスリップしてから、早一週間・・・・・・。
 別にこれと言って、信奈から何の命令もなしで暇な俺は、隣家―つまり犬千代の家―に転がり込んでいた。
「・・・・・・良晴、はいコレ」
 犬千代は囲炉裏の前で寝転がる俺に、庭の生け垣に生えてあるウコギで作った汁が入った椀をこちらに手渡す。
俺はそれを片手で受け取り、サンキュと礼を言う。
「・・・・・・良晴はたまによく分からない言葉を使う」
「ん? あぁ、これはな、南蛮の言葉で『ありがとう』っていう意味なんだ。俺の時代じゃごく一般に使われている言葉さ」
 と、俺はウコギ汁をすすりながら答えると、犬千代は相変わらず感情が読めない表情でそう、と軽く顎を引いて頷く。
元からあまり感情豊かな方じゃないんだよな・・・・・・。なんていうの? 俺の世界ではこういうの『地味ッ子』って言うんだっけか?
 まぁ、そんなことはどうでもいい。犬千代は元は良いんだから、もっと笑えばいいのにな。
 俺は静かにウコギ汁をすする犬千代の横顔をボンヤリと見つめながら、そんなことを考えていた。
「・・・・・・なぁ、犬千代」
「? ・・・・・・何?」
 犬千代は俺の問いかけに視線だけを動かして相づちを返す。口はウコギ汁を飲む作業に夢中であった。
「・・・・・・後でさ、お前の好きなういろを買ってきてやるよ。ういろ、好きなんだろ?」
「///!!! 何で犬千代の好物を知っているの?」
 俺も何でそんなことを口走ったのか分からない。だが、犬千代の喜ぶ顔が見たくて……、気づいたらそう言っていた。
案の定犬千代は歓喜に頬を染め、いつもはつまらなそうに半開きに開いている瞳も、この時ばかりは満開に開いており、キラキラとした輝きが宿っていた。 

112:犬千代×サル
11/01/10 22:17:17 HCuERlCT
「あ、あぁ……。そのな、信奈から聞いたんだよ。お前、ちいせー時に信奈から貰ったういろが好物なんだろ?」
「……(コクリ)」
 犬千代は少し恥ずかしそうに頷くが、やはりういろが食べられるということが嬉しいのか、どことなくウキウキとしていた。
「そんなに好きなんだな。俺はあんまり味がなくて好きになれないけど」
「……良晴、犬千代にとってういろは思い出の味。……良晴にだって思い出の味があるはず」
 俺は犬千代にそう言われて、確かにと納得してしまった。
 俺にだって思い出の味の一つや二つあるもんな、それが誰にも分かってもらえなくとも。
 くっそ! そう言われたら喰いたくなってきたぜ。
 そう思うと犬千代がうらやましい、思い出の味が身近にあって……、俺なんかここでは喰えなさそうなもんばっかだしな。
「まぁな、確かにお前の言うとおりだ。誰にだって思い出の味の一つや二つあるよな。俺もお前の思い出の味、好きになれるよう努力する」
 と、俺は犬千代の頭を軽く撫でてやると、
「……犬千代はもう十五才。子供じゃない、立派な生娘」
 犬千代は怒ったような拗ねたような声音で文句を言い、俺の手を掴み頭から離す。
「はははは、わりぃわりぃ。つい、犬千代が可愛くてな、なんつーか……」
「……良晴。それって、犬千代のこと……」
 犬千代は柄にもなく頬を染め、俺の顔をジーッと見つめてきた。その様子は何かを期待しているかのごとく見えた。
「妹みたいでよ」
 犬千代は俺の言葉を聞いてムッと不満げに顔を歪め、どこからともなく朱槍を取り出し、俺に向かって振り下ろしてきた。
無表情なのがなおさら怖かった。
「うぉい!! あぶねぇじゃねーか!!! 俺、なんか気に障るようなこと言ったか!?」
 股の間に深く槍の穂先が刺さっているのに気づき、俺は声を荒げながら犬千代にそう返すが、
「……良晴、乙女心が分かってない」
 と、先ほどから訳の分からないことを言いつつ、俺をいたぶり続け、俺は逃げるのに必死でこの日はういろを買いに行けなかった。
 

113:犬千代×サル
11/01/10 22:33:54 HCuERlCT
―次の日、俺は昨日の詫びを含めて、豪勢にういろ全種類を買い求めた。
 安月給な俺にはちときつかったが、これ以上犬千代の機嫌を損ねると、俺の命にも関わるので、これはある意味致し方ないのであった。
「しかし、改めてみると色んな種類があるんだな」
 白、小豆、桜、抹茶等々……。どれも薄味そうだ。なんていうか、寒天っぽいもん。
「まぁ、これで犬千代の機嫌も直るんなら良いか。さぁ、早く帰るとしますか」
 俺は犬千代の待つ長屋へと小走りで駆けていった。


「ちっす、犬千代、いるかぁ~」
 俺は犬千代の家屋に向かい、取っ手に手をかけ、そう呼びかけると。
間髪入れずに戸が開き、待ちきれない様子の犬千代が小走りで俺の方へとやってきた。
「……良晴、まっていた。ほら、早く上がる」
「お、おう」
 俺は犬千代に手を引かれつつ、いつもの囲炉裏のある部屋へと足を踏み入れた。
「……はい、良晴。お茶」
「……どうも。あっ! そうそう、犬千代。約束の品だぞ」
 と、俺は湯飲みを受け取ると、犬千代にういろが入った箱を手渡した。
すると犬千代が瞳を輝かせながら、ういろの箱を受け取り、早速封を切り、中から白色のういろを取り出す。
それを躊躇もなく丸ごとかぶりつき、モチャモチャと実に美味しそうに租借する。
 その豪快さは見ていて気持ちの良いほどだ。
「美味いか?」
 俺の問いかけに、犬千代は今まで見たことのない愛らしい笑みを浮かべ、再びういろにかぶりつく。
俺はその犬千代の笑顔にドキマギしながら、誤魔化すように茶をすする。
 犬千代は事もあろうに、俺に向かって食べかけのういろを差し出してきた。 
  

114:犬千代×サル
11/01/10 22:45:49 HCuERlCT
「な、なんだよ?」
「……良晴も食べる?」
 は? 食べるって何を? まさか、犬千代の食べかけのこれを?
 俺はそのとんでも発言に一瞬思考がフリーズアウトした。
 いやー、ないないない。これって、下手したら間接キスじゃねぇーか。
そんなのありえねぇーってば。俺は子供には興味はねぇーし、それに犬千代は大切なお隣さんだし……、
その、あぁ! まだるっこしいい!!!
「あぁ~、そのだな、俺は良いよ。お前が食べろよ。俺に遠慮しないでよ。これはもともとお前のために買ってきたんだから」
 と、俺はこのナイスな打開策を伝えるが、犬千代は引き下がらない。いつまで経ってもウンと首を縦に振らない俺に痺れを切らしたのか、
無理矢理俺の口の中にういろを突っ込んできた。
「~~~~~~~ッ!!!!」
 いつも味わったういろは、今日は不思議と甘い味がした。
 俺が息苦しさのあまり一噛みするのを確認すると、ようやく俺の口の中からういろを取りだした。
(これって、犬千代と間接キス……、だよな?)
 俺はとっさの出来事についていけず、目を白黒にさせながらういろを機械的な動きで租借していた。
 しかもそんな俺に、犬千代は素敵なトドメを―。
「……良晴、唇の横に食べ滓がついてる」
 と、俺の唇の横についたういろの食べ滓を舌で舐め取ったのだ!
 俺はプッツン! と頭の何かが切れるのを感じ、気づいたら犬千代に飛びかかっていたのであった。 

115:犬千代×サル
11/01/10 22:51:03 HCuERlCT
 え~、今日はここまでです。来週は犬千代とサルのエッチに突入します。
信奈も好きですが、私の一押しはもちろん犬千代ですね。無表情な子がデレる瞬間が
堪らないのですよ!!!! ←これ大事です!
 私は将来、作家になりたくて勉強中で、ここにも修行で投稿しにきています。
ですので皆さんの感想とか見ているとすごく有り難く勇気づけられます。
 まだまだ拙い文章力ですみませんが、これからもよろしくお願いします。
 それでは、またお目にかかれる日を楽しみにして、今日はこれで失礼します。
 
 

116:名無しさん@ピンキー
11/01/10 22:52:17 6mYUZpN7
期待してるッス

117:名無しさん@ピンキー
11/01/10 23:22:03 6All8S4F
直書き?そんなことはどうでもいいや。

槍を突き立てられた仕返しに股間の槍を突き返す。というわけか。期待

118:名無しさん@ピンキー
11/01/11 01:23:53 Pdh1pYmY
>>115
毎度乙
二人も作家が揃ってここも充実してきたねー


119:名無しさん@ピンキー
11/01/15 22:16:43 oTWuCjpk
今週中には投稿すると発言した>>108です
現在相変わらずの最終チェック中で、投稿は明日のこの時間になると思います
内容は良晴×十兵衛ちゃんモノ(エロ皆無)です
一向に上達しませんが、感想など書き込んでくだされば幸いです

>>115
作家志望とはすごいですね
短期間に二つの作品の投稿と、さすが作家志望の方は執筆力が半端ないですね
自分は一月に一作品投稿するかどうかの遅筆の上、素人丸出しの内容ですが、
これからもちょくちょく投稿する予定なので他山の石として活用してくだされ
ば幸いです


120:名無しさん@ピンキー
11/01/16 21:12:02 34d1384F
投稿します
内容は、良晴×十兵衛ちゃんモノです
前回の作品でBadEndモノを書いたので、十兵衛ちゃんに幸せになってもらいたい
という思いから今回の作品を制作しました
(とはいえ制作時期は同時期なのですが……)
感想をいただければ幸いです

121:名無しさん@ピンキー
11/01/16 21:16:47 34d1384F
「まったく、最近は大きな戦も無く、退屈なことこの上ないですわ」
 京の都のとある茶屋で、なにやら物騒な事を呟く女人が一人。この茶屋は織田家家臣、相良良晴の提案で試験的に開店し
た華増という名の茶屋であった。店の軒先には店内で購入した菓子を食べるための小さな椅子と机が用意されており、その
うちのいくつかは物珍しさで立ち寄った人々で埋まっていた。
 その中の一つにその女人、松永弾正久秀が腰掛けており、退屈そうに南蛮渡来の煙草をふかしていた。日の光に照らされ
妖しく光る褐色の肌、そして人の心を蕩かせるように香り立つ色香に、店の前を歩く男の中には、その餌食になる者も少な
く無かった。
 そんな周囲の状況などどこ吹く風と、久秀は相変わらず退屈そうにため息をついていた。
「先の戦のごとく、体中の血が沸騰するかのような興奮が欲しいですわ」
 目下自分にそのような刺激を与えられる最たるものは、久秀の主たる織田信奈である。かつての久秀であれば、その過剰
といえる愛情で信奈自身は勿論、織田家全体を崩壊の危機に陥れていたかもしれない。
 しかし、美濃の蝮と恐れられたあの斉藤道三すら苦手とする久秀に対して、面と向かって意見した一人の家臣の言葉によ
って、久秀のそうした行動は自粛するよう言い含められていた。
「あら?」
「まったくひどい目にあった。さすがに隠れてた机ごと斬られそうになった時は、本気で死を覚悟したぜ」
 考え事をしながらも、辺りを見回していた久秀の視界に、一人の男の姿が飛び込んできた。今日も何かしらの折檻を受け
たのか、遠目にもわかるほど疲れた様子を見せるその男こそ、それまで久秀の頭の中にあった、自分と同じく信奈に仕える
武将、相良良晴であった。
 普段からなにかと主である信奈から冷遇されながらも、いざというときには誰もが目を見張るほどの働きを見せ、信奈の
心の支えとなっている良晴について、久秀も少なからず興味を抱いていた。
 そこでふと久秀の頭に妙案が浮かび上がる。主信奈と目くるめく耽美の世界に堕ちるも一興なれど、今自分の目に映る、
気が多いように見えて意外と初心な男に女を教えるのもまた一興か、と。
 そして久秀は、獲物を目の前にした毒蛇のように妖しく目を光らせると、さらにその色香を香り立たせ良晴に声をかける
べく席から立ち上がろうと身をかがめた。
 しかし、改めて良晴に視線を向けると、久秀は己が貞操を狙われているとも知らず町を練り歩く良晴に近づく者がいるこ
とに気がついた。
「サル先輩が都にいるなど珍しいですね。」
 良晴に声をかけたのは、これまた久秀と同じく織田家に仕える武将の一人明智十兵衛光秀であった。

「俺が都にいるのがそんなに珍しいのか? その口振りだと叡山の猿山の中にでもいた方がお似合いとか思ってるだろ」
「おや? 相良先輩はいつから人の心が読めるようになったんですか? この光秀にも教えて欲しいです」
「本当に思ってたのかよ!!」
「冗談です、冗談。先輩が猿にそっくりだなんてほんの少ししか思ってませんよ」
「思ってるんじゃねぇか!!」

 そんな二人の会話が、遠くから眺める久秀に聞こえるはずもなく、久秀は光秀がからかいそれに対して良晴が腹を立てて
いるように見える二人の様子を眺めていた。そして次の瞬間、二人の姿を見つめる久秀の眼がそれまで以上に妖しく光り始めた。
 往来で話し込む二人は、傍から見ればただの同僚同士が普通に語らっているように見えただろう。しかし、男女の仲に精
通している久秀は、良晴に話し掛ける光秀に良晴への淡い恋心がある事を見抜いていた。
 そして、今しがた新たに思いついた自分自身が相手をする以上に面白みがあるであろう妙案に、久秀は思わず興奮してし
まい危うく達してしまいそうなほどであった。
「ふふふ。今回は信奈さまが相手ではないから良いでしょう。男と女の世界を存分にご堪能あれ、良晴どの」
 そう呟いたかと思うと、茶屋の勘定を済ませた久秀の姿はまるで煙草の煙のようにその場から姿を消してしまった。


122:名無しさん@ピンキー
11/01/16 21:18:21 34d1384F






 それから数日後、光秀は久秀の屋敷に招かれていた。久秀は、織田家の家臣の中では珍しく風流の道にも精通している光
秀に、共に茶の湯を楽しみたいと申し出ていたのだった。
 清水寺の一件で因縁のある二人ではあったが、才能を褒められ、煽てられると弱い光秀は話に裏が無いかを怪しむ事もな
く、久秀の屋敷を訪れた。
 光秀が茶室に入ると、屋敷の主である久秀が普段と同じ艶やかな服装ながら、非の打ちようの無い正式な作法で光秀を出迎えた。
「本日は、わざわざわたくしの屋敷までお越しいただき、ありがとうございます」
「いえいえ、一流の文化人として名高い久秀殿直々の御招き、感謝の言葉もございません」
 そんな会話を交わしながら、久秀は使い慣れた茶器を使い、茶を点てる準備を始めた。久秀の使う道具はどれもが一級品
であることが光秀には一目で理解できたが、中でも眼を見張る茶器は、やはり久秀の使う茶釜であった。
「久秀殿、もしやその茶釜は……」
「はい、お察しの通り平蜘蛛の釜ですわ。この久秀には過ぎたるものではありますが、光秀さまがいらっしゃったとなれば、
お出ししなければと思いましたので」
 久秀はそう言うと平蜘蛛から湯を掬い上げ、碗へと注ぐと見事な手さばきで茶を点て始めた。点て終わると碗を光秀に差
し出した。光秀は作法通りに茶を味わうと、今まで味わった事のないような味がするように感じた。
「さすがは天下の大名物と名高い茶器で点てただけあって、なにやら甘くも感じられますなぁ~。いやぁお見事、お見事」
「気に入っていただき、光栄ですわ。ところで光秀さま、同じ女として日頃から伺いたいと思っていた事があるのですが、
お聞きしても宜しいでしょうか?」
「久秀殿のような御方が、この私に聞きたいことがあるとは、興味深い事です。この私が答えられることであれば何でも聞
いてください」
「ふふふ、ありがとうございます。ではお聞きしますが、光秀さまには好いたお人などいらっしゃるのでしょうか?」
「な、なにゆえそんな事を!?」
「あらあら、明智光秀さまと言えば、信奈さまからの信頼も厚く織田家の出世頭ではございませんか。世の殿方からしてみ
れば理想の女性、日頃から引く手数多なのではございませんか?」
「これはお戯れを。私のような無骨者を妻にしたい殿方など居られぬでしょう」
 ありきたりな言葉で久秀の問いに答える光秀。しかし、相手は百戦錬磨の松永久秀、そのような答えで見逃すほど甘くは
無かった。そう、光秀は自分でも気づかぬうちに、久秀が張り巡らせた蜘蛛の糸に絡めとられていたのだった。
 しかし、久秀はそんな様子をおくびにも出さず、新たな手で光秀を攻め立てる。

123:名無しさん@ピンキー
11/01/16 21:19:16 34d1384F
「そのようなこと。光秀さまほどの才覚と美貌の持ち主なら、男であれば誰もが妻にと望むはず。にもかかわらずお相手が
居られないのは、光秀さまには思いを寄せる殿方が居られるのではと思いまして……」
「!!!」
 久秀の言葉に、口にしていた茶菓子を喉に詰まらせてしまいそうになる光秀。
「べ、別にそれがしは相良殿の事など……」
 久秀の搦め手からの攻めに光秀は思わずその本音を零してしまう。
「なるほど、やはり良晴どのを……」
「ち、違うのです。今のは口が滑ったというか」
 自分でも意識せずに思いを吐露してしまった事に光秀は慌ててしまい、言葉遣いも普段と変わらないものになってしまう。
そんな光秀を見つめ、心の中でほくそ笑む久秀。
(ようやく薬が効いてきたようですわね)
「しかし、その……相良殿は信奈様をお慕いしている様子、この光秀の出る幕ではないかと……」
 久秀が茶の中に溶け込ませた薬の影響か、知らず知らずのうちに自らの秘めた思いまでも話し出す光秀。効果が現れ始め
た事を確信した久秀は、人形を操る傀儡師のごとく、光秀の心を操り始める。
「あら、そんなことはありません、光秀さま。良晴どのとて男、光秀どののような美しい女人に思いを寄せられていると知
れば万が一にも断るような事はありませんわ」
「しかし、どうすれば……」
「簡単なことですわ。すべき事は唯一つ、心のままに振る舞うことですわ」
「心の……ままに……」
「そう、見栄や遠慮を忘れ、殿方を慕う思いのままに振舞えば相良どのとて光秀さまを受け入れてくださいましょう」
 久秀の話を聞く光秀の瞳はどこかうつろで、ただただ視線を泳がせているような状態であった。
「そのようにして本当に相良先輩に愛してもらえるのでしょうか」
「ええ、勿論。光秀さまはこの弾正の言う通りになされば、万事うまくいきますわ」
 そして、久秀が耳元で囁く言葉に、朦朧とする光秀はただただ首を縦に振るばかりであった。






124:名無しさん@ピンキー
11/01/16 21:21:09 34d1384F
 光秀が久秀の屋敷を訪れた日から数日後、良晴は安土城の城下町で光秀を待っていた。
「それにしても、こんな風に呼び出されるのは初めてだなぁ」
 良晴は数日前、光秀の使いの者から文を手渡された。送り主は光秀その人であり、用件は次の非番の日に、共に安土の町
を見て回りたいというものであった。
 そして、珍しく光秀と良晴の非番が重なった今日、安土の町の一角で待ち合わせ、という事になり、良晴は待ち合わせの
場所として指定されていた橋の上に佇んでいた。
「しかし、よく考えてみると女の子と町を回るって所謂デートなんじゃないか?」
 これまで、女性と縁のなかった良晴は、そういう経験が無かったためふとそんな考えに至った。
「いやいや、とはいっても相手はあの十兵衛ちゃんだからな。『サル先輩にはこの優秀な明智十兵衛光秀の付き人をさせてや
るので、感謝するのです』とか言って、荷物持ちやら使いっ走りをさせられたりするんだろうな、きっと……」
 そんなこれからの予想図を思い描き、ため息を零す良晴に近づく一つの影。
「せんぱぁ~い」
「おおぅ、十兵衛ちゃんか」
「相良先輩、遅れてすみませんです。随分とお待ちになったのでは?」
「いや、今来たところだけど……」
「それは良かったです。」
 そう言って微笑む光秀は、普段とどこかが違い、どこにでもいる愛らしい少女のようであった。
「それでは先輩、一緒に町を回りましょう」
「ああ、そうだな……ってええええええぇぇぇ!!!」
「ど、どうかしましたか、先輩」
 どうしたもこうしたもない、と良晴は急激に沸騰しそうな頭でそう思った。良晴が慌てた理由、それは良晴の腕にあった。
いざ出発と思った瞬間、良晴の腕に光秀は腕を絡めてきたのだった。しかも良晴に体を寄せてきたため、良晴の腕には光秀
の二つの柔らかい感触が感じられた。
「じゅ、十兵衛ちゃん、その……む、胸がね」
「? 胸がどうかしましたか?」
「いや、だから胸が当たってるから、離れたほうがいいかなぁと……」
(こ、これはどういうことだ? 夢? 夢なのか? なんて幸せな夢。いやいやこれは現実、だとすればあれか!! 向こうか
ら当ててきておいて、触られたと騒ぎ立てて俺オワタとそういうことか。十兵衛ちゃんなんて恐ろしい子!!)
 そんなことを頭の中で考えていた良晴だったが、光秀は特に騒ぎ立てる事もなく、ただ下を向いて俯いているだけであった。
「……すみません」
この状況をどうにかしなければと考えをめぐらせる良晴の耳に、光秀の小さな小さな声が聞こえた。
「十兵衛ちゃん?」
「すみません、相良先輩。やはり当てられるなら私の胸よりも、柴田殿やフロイス殿のような大きな胸の方ががいいですよ
ね。差し出がましい事をしてすみませんでした」
「???」
 良晴の頭の中の混乱はさらに悪化する一方であった。どうやら光秀に良晴を落としいれようとする考えは無く、むしろ離
れようとする良晴の行動を光秀への拒絶と取っているようだった。
「いや、あの、十兵衛ちゃん? その俺としては当てられる事は別に迷惑ではなくて……その十兵衛ちゃんが嫌でないなら、
もっとして欲しいというか……」
「本当ですか!!」
「うおっ!! びっくりした」
「ならば、もっとくっつきます」
 そう言うと光秀は、良晴の腕に抱き、自らの胸を先ほどよりも強く押し付けた。
「??????」
 自分の腕に胸を強く押し付けながら、うれしそうに歩く光秀の様子に、先程よりも多くの疑問符が頭の上に降り注ぐ良晴であった。


125:名無しさん@ピンキー
11/01/16 21:23:12 34d1384F





「今日はありがとうございました、相良先輩。付き合ってもらったお礼に、ぜひとも私の屋敷に来てください」
 二人きりの街めぐりをするうちに、陽はすでに沈もうかという刻限になっていた。明かりを灯し始める店を横目に良晴も
そろそろ屋敷に帰らなければと考えていた矢先、光秀から屋敷への招待を受けた。
「十兵衛ちゃんの屋敷に? 俺がお邪魔してもいいのか?」
「勿論です。先輩にはいつもお世話になっているので、そのご恩返しです」
 普段とどこか違う光秀の態度に頭をひねりながらも、光秀に誘われるがまま良晴は屋敷へと足を踏み入れた。
 ご恩返しの言葉が示す通り、始めから良晴を招く準備をしていたのか、四方の名産を揃えた食事のみならず風呂の準備ま
でされており、良晴はこれ以上の饗応があろうかと極楽にいるかのような夢心地であった。
「いやぁ、さすがは十兵衛ちゃん。料理もうまかったし、風呂まで準備してもらって。お返しに俺に出来る事があったら、
なんでも言ってくれよ」
 このまま何もせずに帰ったのでは男が廃ると考えた良晴の言葉に、なぜか顔を赤くして俯く光秀。
「そ、それでは、わ、私についてきてください」
「おう、どこにでも行くぜ」
 食事の時に出された酒の影響でほろ酔い気分になっていた良晴は、光秀の変化にも気付かず、言われるがままその後につ
いて歩き出した。しばらくすると光秀はある部屋の前で立ち止まった。
「相良先輩、この部屋に入ってください」
「この部屋に?」
 特に説明も無い事を疑問に思ったが、疑ってかかるのも失礼と良晴は促されるまま部屋へと入った。案内されたその部屋
には明かりが灯っておらず、月の光が照らしてはいるものの暗さに目が慣れていない良晴は部屋全体を把握する事が出来なかった。
「入ったけど……十兵衛ちゃん、この部屋は―」
 何の部屋、と訪ねようとした瞬間、良晴は足を払われ当時としては大柄な自分の体が宙に浮くのを感じた。そして、次の
瞬間重力に引かれるまま畳に叩きつけられた―ように思われたが良晴が落下した場所は、実際には柔らかい布団の上であった。
「なっ? なっ?」
 急な出来事に酔いは醒めたものの、状況は依然謎のままであった。そして次の瞬間、そんな混乱する良晴に誰かが馬乗り
になる形で乗りかかってきた。
「じゅ、十兵衛ちゃん?」
 部屋の暗さに眼が慣れてくると、月明かりに照らされて自分に馬乗りになっている少女の姿が眼に入ってくる。一連の動作
が原因なのか、光秀の着物は着崩れ大きくはだけた着物の隙間からは女性特有の豊かな胸が垣間見えた。
「%○&!!∀&#△?&@!!!」
 以前勝家の胸を着物越しとはいえ揉んだ事のある良晴ではあったが、女性の胸をエロ本などでしか見た事のない高校生の
良晴にとって、目の前の少女の乳房はあまりにも刺激が強すぎた。
「じゅ、十兵衛ちゃん? 冗談だとしてもこれはちょっとやり過ぎだぜ。こんな事されたら俺みたいなやつは勘違いしちまう」
 光秀の突然の行動に慌てた良晴は、なにより自分を落ち着かせるためにふざけた態度で光秀に話し掛ける。しかし、そん
な良晴の様子など気にした風もなく光秀は冷静に対応する。

126:名無しさん@ピンキー
11/01/16 21:24:19 34d1384F
「勘違い……してください」
「へ?」
「相良先輩は、私とシたくないですか?」
「それは、その……だけど十兵衛ちゃんは、俺の事―」
 なにかを言おうとする良晴の口を、光秀は自らの口でふさいでしまう。しばらくすると二人の唇は離れたが、良晴にはそ
れまでの時間が一刻にも、それ以上にも感じられた。
「私は、相良先輩のことが好きです」
「!!!」
 突然の告白に驚く良晴。
「あなたをお慕いしております。私ではあなたの伴侶としてふさわしくないでしょうか?」
 そういいながら、もうこれ以上我慢が出来ないといった様子で、光秀は良晴に一層近づく。
 良晴の首の後ろに手を廻し、その豊かな乳房を着物越しに良晴の胸板に当てる光秀。
 互いの唇がいつ重なってもおかしくないほど近くで見詰め合うような状態になっても手を出そうとしない良晴に対して、
光秀は悲しそうな眼をして話を続ける。
「そういった存在として見られないというのでしたら、せめて今夜一晩、ほんの一刻だけでもよいのです。私を抱いてください。明日からはまたいつも通りの十兵衛となりますので」
 そう語りかける光秀の悲しげな瞳は、普段では考えられないほどの艶かしさを孕むと同時に、光秀ではない別の誰かの光
を帯びているようでもあった。
 そして、光秀と密着した状態の良晴は、光秀の息遣いや体温、体から香り立つ女性特有の匂い、そして自分の心を乱す甘
い香りを感じていた。その甘い香りが、良晴の性欲をこの上なく刺激し、理性を蝕んでいく。目の前の光秀が愛おしく、そ
の全てが欲しいと感じると同時に、自分ではない誰かが目の前の女を犯せ、自分の欲情のままに女を味わい尽くせと囁きか
けているように感じられた。
 女性と交わった経験の無い良晴に、光秀の色香は劇薬といっても良かった。しかし―
「駄目だ、そんなのは絶対に駄目だ」
そういって首を振ると、良晴は冷静に状況を分析し始める。
(今日一日の十兵衛ちゃんの不可解な行動、それにこの香り。もしかしなくても……)
 そう考える良晴の頭に、この状況を作り出したであろう女性の姿が思い浮かんだ。
「そういうことかよ。この相良良晴を、なめてもらっちゃあ困るぜ!!!」
 そう叫ぶ良晴の態度に、光秀の瞳は潤み始め、良晴は自分の顔に冷たい水滴が降り注ぐのを感じた。
「私では伽の相手にもなりませんか?」
「違う!!」
 悲しげな光秀の言葉を否定するや、良晴は今度は自分から光秀と口付けを交わすと、その瞳をまっすぐに見つめ自らの思
いのすべてを光秀に向かってぶつける。
「俺は、十兵衛ちゃんが好きだ!!! だけど薬で強要されて大切な女の子とシちまうほど、俺は落ちぶれちゃあいないぜ!!」
 真剣な眼差しで十兵衛の思いを打ち明ける良晴。そんな良晴の愛の告白を受け、それまでどこかうつろな光秀の様子に明
らかな変化が見られた。
「あ、あれ? 私は一体……。なにやら幸せな夢を見ていたような……」
「も、もしかして、薬の効果がきれたのか?」
「えっ? 相良せん……ぱい……?」


127:名無しさん@ピンキー
11/01/16 21:25:28 34d1384F
 まるで目覚めたばかりのように意識がぼんやりしながら辺りを見回す光秀。しかし、状況を理解するにつれてその顔が真
っ赤に染まっていく。
「な、何ですかこの状況は!! 私が先輩に馬乗りに!! まさかサル先輩に勾引かされて……しかし、この状況は先ほどま
での夢と同じ……」
「それは夢じゃないと思うんだが……」
「先輩?」
「十兵衛ちゃんの夢って、甘えん坊な十兵衛ちゃんが俺と安土の町を見て回って、薄暗い部屋で二人っきりってヤツですかい?」
「な、何で相良先輩が私の夢の内容を……まさか……」
「こういった事をするヤツと言えば、一人しかいないと思いたいんだが、もしかして久秀の仕業か?」
「……確かに先日久秀殿の屋敷を訪れてからの記憶に曖昧な部分があります」
「全くあの人は……。信奈以外のやつらにも、薬を使わないように注意しないといけないみたいだな」
 冷静に状況の確認を行う良晴とは対照的に、光秀は夢だと思っていた事が現実と知り愕然としていた。
「つまり、これまで私が夢だと思っていた事は全て現実。ということは、私は先輩に迫ってあんな事やこんな事を……」
 そして、薬の影響とはいえ、はしたなく良晴に迫った自分の行いを思い出し羞恥心に震える光秀。それと同時に、そんな
自分を良晴が軽蔑しただろうと絶望すら感じていた。
(もう駄目なのです。きっと先輩は私の事をただのはしたない女だと思ってしまっているのです)
 そう思い、たとえ軽蔑されたとしてもこれ以上無様な姿を見せたくは無いと良晴から離れようとする光秀。しかし、良晴
はそんな光秀の腕を掴むと、その腕を引き再び光秀を抱き寄せた。
「せ、先輩?」
 良晴に軽蔑され、振り払われても仕方がないと考えていた光秀は、何故自分がいまだに良晴の腕の中にいるのか全く理解
できなかった。良晴は混乱する光秀を強く抱きしめた後、光秀の顔をまっすぐに見つめると顔を赤らめながらも光秀に語り
掛けた。
「好きだって言われて、正直嬉しかった」
「!!!」
「だけど薬の影響だったなら、俺としては喜び半分って感じなんだよな。だから……」
「?」
「俺の気持ちはさっき伝えた通りだ。だから今度は十兵衛ちゃんの答えを聞かせて欲しい。薬で言わされた言葉じゃない、
十兵衛ちゃんの本当の気持ちを……」
 そう言うと良晴は光秀に優しく微笑みかける。その笑顔からは、光秀が恐れる軽蔑の感情も拒絶の感情も全く感じられな
かった。その笑顔に光秀は心が満たされ、同時に自分が本当に良晴の事を愛しているのだと理解した。
 そう、その思いに嘘は無いと、光秀は迷いも不安も振り捨てて良晴の目を見つめると、己の思いの全てを良晴にぶつけた。
「はい、私も私の意志で告白します。相良先輩、私はあなたを愛しています。ですからどうかこの十兵衛を愛してください」
 光秀が言い終わるが早いか、良晴は光秀を抱きしめると口付けを交わした。


愛しあう二人を妨げる物はもはや何一つ無く、月明かりが照らす薄暗い部屋の中で永遠とも感じられる時間の中、二人は体を重ねあった。






128:名無しさん@ピンキー
11/01/16 21:26:08 34d1384F




「……ぱぃ。…んぱい、朝ですよ」
「んん?」
 瞼越しに感じる明るさと、自分を呼ぶ声に気づき、良晴は重い瞼を開いた。
「ふふふ、ようやくお目覚めですか、相良先輩」
「十兵衛ちゃん? そうかあのまま寝ちまったのか。」
 布団の中で良晴と光秀は、昨夜の情事を終えた時のまま裸で抱き合っていた。抱き合ったまま優しく微笑む光秀を見つめ
ると、昨夜の出来事が思い出され良晴は改めて自分の目の前の少女を愛おしく思った。
「それにしても、十兵衛ちゃんは本当にいい匂いがするな」
 そう言うと良晴は光秀を抱き寄せると、もう何度目かもわからない口付けを交わした。
「まったくサル先輩は、またご子息が元気になって、まさに性欲の塊ですね。実は本当にサルなのではないですか?」
「うっ……その件に関しては、強くは言い返せない自分が悔しい……。それより、十兵衛ちゃん」
「? なんですか?」
「その……俺達は恋人同士になったわけだから、つまり……名前で呼んで欲しいんだけど……」
「サル先輩を名前で呼べと? それは構わないのですが…………先輩の名前?」
 そう言うと光秀は頭をひねり、うんうんとうなり始めた。そんな光秀の様子に自分の名前さえも覚えられていなかったの
かと、良晴は焦り、動揺を隠しきれない様子であった。
「ちょっ!! 本当にわからないのかよ、俺の名前はよ―んんんっ!!」
 そんな焦る良晴の様子を見つめ小悪魔のような笑みを浮かべると、光秀は良晴に抱きつき良晴の唇を盗んだ。そして、口
付けが終わると、口をそのまま良晴の耳元に寄せ―

「愛しています、良晴さん」

 耳元で囁かれたその言葉は、どんなに強力な媚薬よりも効果が有り、良晴は光秀と再び愛し合いたいという気持ちを、抑
える事が出来なくなっていた。
「も、もう我慢できねえ!! 十兵衛ちゃん、もう一回ヤらせてくれ!!」
 そう言ってサルのように飛び掛る恋人に呆れつつ、幸せそうに微笑む光秀だった。



 ちなみに朝から盛っていたため、良晴と光秀はそろって評議の時間に遅れてしまった。
遅れた理由を聞き、怒りをあらわにする信奈に対し、久秀が怒りをおさめたとも、二人の仲について脚色をつけて吹聴し
その怒りを倍増させたとも言われているが、事の詳細は後の記録に残っていないため真相は定かではない。


129:名無しさん@ピンキー
11/01/16 21:33:07 34d1384F






今回はこれで終了です
次は半兵衛ちゃんモノを投稿しようと考えています
完成はいつになるかわかりませんが、気長にお待ちいただければ幸いです

130:犬千代×サル
11/01/16 22:20:18 j5ZSHaTD
 120の方。GJです!!十兵衛ものを書けるなんてすごいですね。
私は信奈とかのツンデレ系が好きなので、十兵衛はちょっと苦手なんですよね。
 それにしても文章とかすっごく上手ですね~、いい勉強になります。
これからも頑張ってくださいね。私も明日には投稿したいと思いますので、よければ感想などを書いてくだされば幸いです。
 それではでは~。

131:名無しさん@ピンキー
11/01/17 02:31:26 3aKSwlBT
GJ
十兵衛カワイイ
町歩き十兵衛の服装はどんなだろう
可愛らしい娘っぽい着物かな

半兵衛ちゃんも楽しみ

132:犬千代×サル
11/01/18 17:44:44 dnyImStt
 俺に押し倒された犬千代はいつも眠そうに半開きな目を、キョトンと目をまん丸に見開けて俺を見上げていた。
どうやらお子様な犬千代はこの状況が理解出来ていない様子であった。
「……よ、良晴。どうしたの? 犬千代、何かいけない事した?」
 どうやら犬千代は俺の唇の端についたういろを舐めたことで怒られている、と思ったのか、いつもとは違うオドオドした様子で尋ねてくる。
「………」
 俺は何か言おうと口を開いたが……、無念にも言葉は出なかった。なんていうか口内が緊張でカラカラに乾いていたからだ。
「……? 良晴、何故黙ってる? ……何か言って」
 言いたいが、出ねぇんだよ、声が。
 俺は言葉が出ない代わりに行動で、これから何をするかを犬千代に伝えることにした。
まず……、俺が最初にした行いは白い亜麻の着物に包まれた、犬千代の慎ましやかな胸を着物越しに軽く揉んでみた。
「……ッ/////!!! や、やめっ! よし、はるぅ!! いぬ、いぬちよ、変な感じがする、ょ! はぁ、はぁあ!!」
 ……感じているのか? 俺の下で胸を揉まれて悶える犬千代を見下ろしながら率直な感想を抱いた。
「……気持ちいいのか? 犬千代? お前、胸がない代わりにすっげぇ敏感なんだな」
 と、ようやく声が出るようになった俺は、入念に、っていうかむしろしつこいくらいに犬千代の胸を揉みながらそう呟いた。
 なんだコレ。犬千代の胸なのに、なんでこんなに気持ちいいんだ? やはり犬千代も女の子って事か。
こんな小柄であんな身の丈ほどもある槍をブンブンと振り回すから、おらぁてっきりゴリラの遠い親戚かと思ったぜ。
「……はぁ、よし、はるぅ。犬千代のむね、そんなにさわらないでぇ! なんかへん、変な気分になるぅ……」
 と、犬千代は林檎のように体中を赤く染め、モジモジとむず痒そうに悶える。その表情はどことなく気持ちよさそうであった。 

133:犬千代×サル
11/01/18 18:40:19 dnyImStt
「何だよ、犬千代。気持ちいいのかよ? それにしてもお前胸ねぇな。ひょっとして信奈よりないんじゃねぇか?」
 と、俺はいつも槍で突かれる仕返しに、犬千代の弱点をピンポイントで攻める。
「//////ッ!!! 良晴ッ! 犬千代の気にしてることを!! ……後で信奈さまにばらす」
 うぉい!! なんてこと言いやがる!! そんなこと信奈にばらしてみろ!! 空腹のライオンに生肉を与える様なモンだぞ!!
ここいら一帯が一夜のうちに無に帰っちまうぜ!?
「おぉい!! 早まるな、犬千代! その、何だ。俺はお前の胸好きだぜ、そのすっごく……」
 俺は犬千代から思わず目を逸らしながら心にもないことを宣う。
 本当は俺は巨乳派だぜ。チビぺちゃなんて本当は守備範囲なんだが……、だが最近はペちゃも良いかもな、なんて思う俺がいる。
「……嘘。良晴は巨乳好き。いつも勝家の胸見てたの、犬千代知ってる」
 じと目で呟く犬千代。うぐっ、確かにそうだが……、
「そんなことねぇよ! 俺は本当にお前の胸が好きだ! 好きなんだ!」
 俺は力んで叫んだ拍子に犬千代の胸をつい強く握りしめてしまった。犬千代はその痛みに顔を顰めるが、
武将としての意地なのか決して悲鳴は上げなかったが、クリクリした可愛らしい双眸にはうっすらと涙が浮かんでいた。
「悪ぃ! 力強く掴んじまって!! い、痛かっただろ?」
「……大丈夫。刀や槍で刺された方がもっと痛い」
 と、俺の心配をよそにそう強がる犬千代。
 嘘つけ、じゃあなんで泣いてるんだよ? 痛いからだろ?
  

134:犬千代×サル
11/01/18 19:05:34 dnyImStt
 確か聞いたことがある。男にとって急所並に弱いらしいのだ、女の乳房は。
 あれだけ強く握ったんだ、豊満な胸ならともかくこんな貧乳では痛さ倍増などではなかろうか?
俺は犬千代を心配する風に優しく犬千代の頬を撫でる。
 見た目は小さい子供のような犬千代だ。端から見たら兄妹のように見えるだろうな、とまるで俺は人事のように思ってしまう。
「……子供扱いするな、犬千代はれっきとした生娘。良晴は……、犬千代と性交したい?」
「!?!?!? な、何いってんだ!!」
 何故ばれた? 無論押し倒したのはその目的からだが……、おぼこな犬千代には分からないと思っていたのに……。
「……前に本で読んだことがある。男がおなごの胸を触るのは、発情しているときなのだ、と。それに良晴は息も荒いし……。
……もう末期症状」
 ちょ!! 外れてねぇけど、誰だこんな内容の本ガキの犬千代に読ませた奴は!? おかげで気まずくなったじゃねぇか!!


135:犬千代×サル
11/01/18 20:26:21 dnyImStt
「? 良晴……、どうしたの? 急に黙り込んで……」
「!?!?!? な、何でもねぇーよ! 犬千代、その、さ。俺が怖くねぇのか?」
「……何で?」
 何でって……、やっぱり犬千代はお子様だな。
「そのだな……、お前を押し倒してるって言うことはだな、そのお前とエッチしたいという意味でだな……」
「えっち……? 犬千代、よく分からない。それ、良晴の国の言葉?」
 犬千代は純粋な疑問を目に宿らせ、俺にその答えを求めようと尋ねてきた。
「えーとだな……、エッチというのはつまり……、性交だ!」
「……そ、そう。犬千代も良晴とエッチしたい。でも……」
 犬千代は俺の言葉を聞いた後、自分の思いを伝えるが、何かを言い淀むように最後の言葉を詰まらせた。
どうしたのだろうか? まるで犬千代は誰かに遠慮しているようであった。
「でも、何だよ?」
「……何でもない。良晴……、えっち、しよう?」
 犬千代はブンブンと首を振り、俺の袖を小さな手でキュッと掴んできた。
 俺はそんな犬千代の姿に些細な悩みなんか跡形もなく吹っ飛び、少してんぱったように犬千代の着物を脱がしていく。
「犬千代、お前肌綺麗だな……。俺の国でもこんな肌が白い奴見たことないぜ」
 俺は上半身だけ着物を脱がすと、目映いばかりの犬千代の白く透き通る肌が視界に飛び込んできた。ポツンと薄ピンク色の乳首が先立ち、
先ほどから与えてきた刺激に反応しているようであった。
 俺はその乳首を見ていると、何だか無性にしゃぶりつきたくなり、ほとんど無自覚に犬千代の乳首に吸い付いた。
「ふ、ぁ! 良晴、犬千代の乳首吸ってるの?」
 犬千代は俺がチュ、チュと乳首に吸い付く音と刺激に恥ずかしそうに、だが気持ちよさそうな声を上げて、その小さな肢体を震わせた。 

136:犬千代×サル
11/01/18 20:53:07 dnyImStt
「チュ、チュル……、何って準備だよ。いきなりしたんじゃ、犬千代には酷だろう?」
 そう、しっかり愛撫して犬千代のまんこを潤わせておかないと、俺のまぁ人より少し大きいちんこは
犬千代のキツキツまんこには入らないだろう。
「ほら、だいぶ濡れてきただろう?」
 俺は犬千代の秘部に指を這わすと、秘唇を割裂きその中に人差し指と中指を突っ込んだ。
「//////!! そこ汚いから入れちゃ駄目。おしっこするところだから//////!!」
 犬千代は必死に俺を引きはがそうと試みるが、今の快感で力が抜けきった犬千代の腕力では不可能だろう。
だがそんな犬千代の抵抗までもが可愛らしく思えてくるから不思議だ。
「大丈夫だって、犬千代。入れてるのはおしっこする穴じゃねぇから」
 俺はGスポットと呼ばれるところを爪で軽く引っ掻くと、犬千代はビクビクと体を小刻みに震わせた。
「んっぅぅぅぅ! ……ふわぁ、あぁぁ!!」
 犬千代は一頻り大きな声を上げたかと思うと、クタァと脱力したように畳の上に横たわる。
「? どうしたんだ、犬千代。……もしかしてイッたのか?」
 犬千代は恥ずかしいのか、俺の問いかけにプイッ、と顔を逸らし黙り込む。


137:犬千代×サル
11/01/18 23:23:43 dnyImStt
「………」
「何だよ、犬千代。黙ってたんじゃわかんねぇーよ。ほら、気持ちよかったんだよ?」
 と、俺がからかい口調で先を促すと、犬千代は恥ずかしそうに俯きながらも……、
「……気持ちよかった」
 小さく消え入りそうな声で答えた。俺はそんな犬千代が何だか微笑ましく思え、ついその頭をポンポンと軽く叩いた。
犬千代はそんな俺をキッと睨み付け、未だ自分の頭を叩く俺の手をペイとはね除けた。
「……犬千代、そろそろ堪忍袋切れるかも」
 ヤベッ!!! と、犬千代の凍り付くような声音に流石の俺も本能で危険を察知し、慌てて犬千代のご機嫌取りに伺う。
「じょ、冗談だ、犬千代。そろそろ本番に行こうか」
 俺は行為の邪魔にならないよう犬千代の着物を大きくはだけさせると、犬千代の両足の間に腰を入れ、大きく反り返ったチンコを
取り出して、犬千代の秘唇に擦りつけた。溢れ出た愛液とチンコの先に滲め出るカウパー液が淫猥に絡み合い、クチュクチュと淫らな音を奏であう。
「じゃあ、行くぞ……」
 俺はグッと腰に力を入れ、犬千代の腰に勢いよく叩きつけた。するとヌルリと亀頭が犬千代の膣内に滑るようにして入り込む。
犬千代は未知なる痛みにカハッと荒く息を吐き、大きく背筋を反り返させプルプルと小刻みに震えた。
「……ふ、ぅぅぅぅ!! い、いたッ! あ、あぅぅぅぅ!!」
 犬千代は大きく開いた唇から涎が顎を伝って垂れ、ジワジワと襲い来る痛みから逃れるように頭を掻きむしる。
「くっ、犬千代、あとちょっとだから我慢しろ!」
 俺は狭すぎる犬千代の膣道をチンコを掘り進むようにして入れていき、とうとう薄い壁のような膜に到達する。
どうやらこれは犬千代の処女膜のようである。
 俺は嗜虐的な笑みを浮かべ、ひと思いに腰を叩きつけ突き破る。
「ッッッ!!!!! ひ、ぐ!!!」
 犬千代は目を大きく見開け、痛みに歯を食いしばったが、あまりの痛さに悲鳴を押し殺すことは出来なかった。


138:犬千代×サル
11/01/18 23:47:33 dnyImStt
 流石の犬千代もこの痛みは未経験だったようで、股間からズキズキと全身に広がる激痛に、犬千代は綺麗に整えられた眉を寄せ、
全身に大量の汗をかいており、黒髪の短い前髪が額にペタリと張り付いていた。
「ふぅ、ふぅ、はぁ、ふぅ……、あぅ」
 犬千代の息が収まってきたのを見計らって、俺は犬千代の耳元に唇を寄せ呟いた。
「……犬千代、お前処女だったのか?」
 犬千代はムッと顔を不機嫌そうに顰め、
「……犬千代達は結納まで純潔を守る、それに家臣が主人を差し置いて不貞をはたらくなど言語道断」
 とごもっともな答えが返された。
 まぁ、この時代の女の子ってそう簡単に身体は売らないしなぁ……、我ながら間が抜けたことを聞いたもんだ。
「……そうか、わりぃこと聞いたな」
 と、俺は話をここで一旦切り、犬千代のまんこを味わうことに専念した。
やはり身体に相応してまんこもキツキツだ。気を抜くとすぐに射精してしまいそうだ。
 俺は当初は犬千代に気を遣い、極力動かぬよう我慢していたのが、理性よりも獣欲が上回り、俺は腰の動きを再開した。
 結局は俺も男だったって事か……、と今更ながら己の性欲の強さを思い知る。
 グチュ、グチュと俺と犬千代の結合部から泡だった液体が、俺のピストン運動でさらに粘りけを増していき、結合をスムーズなものにしていく。
チンコが引き抜く度にまるで逃がさないという風に締め付けを強め、また挿入する際には奥の方へと導き適度な締め付けで、俺のチンコに深い快感を与えてくれる。
 その絶妙な犬千代のまんこに俺はあっという間に上りつめるのを感じた。
「い、犬千代! だ、出すぞ!!」
「ふぁ、あぁぅ? あぁぁぁ!!」
 俺は犬千代の子宮口に叩きつけるようにして深く挿入し、そのまま勢いよく射精を開始する。
犬千代は容赦ない一撃に声を漏らす。熱い精液を子宮に注ぎ込まれる感触に、犬千代もどうやら達したようで、
プルプルと身体を震わせ、惚けたように半開きに開く唇から微かだが嬌声が漏れていた。
 

139:犬千代×サル
11/01/18 23:58:37 dnyImStt
 事が終わった後―、犬千代は何事もなかったように手早く後片付けをし、
畳んであった着物を素早く身につける。その表情には性交の余韻など微塵も感じられなかった。
「なぁ……、犬千代。その、どうだった?」
「……何が?」
 相変わらずの素っ気ない口調。身体を許した仲だというのに、犬千代は少しも変わらない。
「何がって……、気持ちよかったか?」
 犬千代は俺の問いかけに答えず、黙々と身支度を調える。
 そんな犬千代の様子に少し腹が立った俺は犬千代の肩に手をかけ、無理矢理自分の方に向かせ直す。
そこにいたのはいつもの無表情な犬千代であった。
「な、なんだよ」
 俺はいつもと同じだけど、どこか違う犬千代の姿に思わず怯んでしまった。
「……良晴、もうこんな事はしないと約束して」
「えっ?」
 口から出たのは愛の言葉などではなく、思ってもみなかった―拒絶の―言葉であった。


 あれから俺と犬千代の距離は近くて、遠い―。
 どうして、君は俺に微笑みかけてくれないのか―。
 あの時交わした逢瀬を俺は今も忘れない―、俺の名を呼んでくれるその日までは―。

140:犬千代×サル
11/01/19 00:04:14 8hQofAXu
 えーと、長文になってしまい申し訳ありません。なんか慣れないことすると肌がむず痒いですね。
犬千代は信奈の気持ちを知っていて、遠慮している気もします。大好きな姉貴分であり、大事な主君だから。
 コレは一応続くかもです。←皆様の反応が好感触だったらの話ですけれども。
 次は、えーと信奈ちゃんの話か邪気眼の金髪ロリ娘の話になるかもです。 
 それではコレで失礼しマース。次の投稿は来週になるかもです。

141:名無しさん@ピンキー
11/01/19 01:17:14 8IGW1PFb
GJでした
その後の話を犬千代視点から見てみたいです

142:名無しさん@ピンキー
11/01/19 02:52:28 5ZE+ffR7
面白かった

>>141
それもいいですね

143:120
11/01/19 22:45:10 pU4hAcDH
GJです
キャラを掴み難い犬千代をうまく書けていてすごいですね

苦手なキャラがいてよかったです
どのキャラでも得意なら、私の出番がなくなるところでした


少ししか登場していない梵天ちゃんをどのように書くのか、楽しみにしています

144:犬千代×サル 後日談
11/01/20 18:42:28 T/O8tOPb
 ―良晴、何であの夜わたしを抱いたの?―
 
 わたしは先週の良晴との性交以来、その事ばかりが頭の大多数を占めていた。
あれ以来、わたしの心と身体は良晴をひどく渇望していた。
 今まで男の人は殺す時にしか接していなかった。物心ついた時には、姫さまや勝家など女性しか側にいなかったからだ。
いても信澄などの馬鹿な男ばかりで、わたしは男なんて好きになるはずがないと思いこんでいた。
 だって、現に自分が好きなのは姫さまとういろだけだったのだから、何も間違ってはいない。
 なのに、あの男・・・・・・、良晴がこの織田家に来てから、わたしの日常がガラリと一変した。
心なしか感情を押し殺していた姫さまもよく笑うようになり、ピリピリしていた家臣団も気が緩んだように、皆和気藹々とした雰囲気で過ごすようにもなった。
 もちろん、自分も・・・・・・、良晴のおかげで五月蠅いけど、つまらなかった日常が、心から楽しいと思える日々を送れるようになった。
 そんなわたしが恋に落ちる日もそう遠くはなかった・・・・・・。でも、そう思っているのは何もわたしだけではない。
 自分には勝ち目がない・・・・・・、だって胸はないし、顔だってそう可愛くない。
 それに・・・・・・、わたしは自分の気持ちを押し殺しても、優先すべき大切な人の気持ちを成就させなければいけない。
それはもちろん。わたしに居場所をくれた・・・・・・、姫さまその人であった。


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