10/05/28 02:06:34 l2JWYQ/f
>>97
「落ち着け…この子は恋に恋してるだけなんだ…」
「でも柔らかくていい匂いがするなあ…」
「いかんいかん、相手は中学生で従妹だぞ!?」
「でも俺のこと好きっていってくれてるし…」
「あ、だ、だめだっ、この子は俺が好きっていうわけじゃなくて…そんな純真な気持ちに付け入るようなマネはッ…」
と一晩中葛藤するわけだ
イイ
良すぎる
101:名無しさん@ピンキー
10/05/28 02:36:13 /yDYUS7p
>>100
お前とはうまい酒が飲めそうだ
102:名無しさん@ピンキー
10/05/28 11:51:44 iSqdDWtL
エドガー・アラン・ポーなんかな27才の時13才の従妹と結婚してるんだぞ
103:名無しさん@ピンキー
10/05/29 00:09:11 3DnKAg6S
>>102
それはけしからんな
俺も十代前半の可愛らしい嫁が欲しい
104:名無しさん@ピンキー
10/05/29 00:33:10 7BN9tTiY
志木さんとチカは良い年の差カップルだった。
いまだにハッピーエンド版の続きを待ってるぜ…
105:名無しさん@ピンキー
10/05/29 00:35:54 7BN9tTiY
間違えたごめん↑はなかったことに
106:名無しさん@ピンキー
10/05/29 00:42:18 Y+riSzhA
>>105
やっちまったなwだが同感だwしかしスレチだww
107:三つ葉のクローバー 10 1/17
10/05/29 03:00:49 3cGO2Bue
* * *
「彼女」の家にお邪魔するという事が、こんなに緊張するもんだとは。
暖かい春の土曜日の午後。知美のご両親に会うために久しぶりに足を運んだ。
送迎のために前まで来た事はあっても、中に入るのは数年振りだ。
見覚えのある家具と新しいソファのリビングに通され、なんとか緊張を解そうと淹れてくれたコーヒーを飲む。
「……うん、そう。わかった」
電話を切った彼女が振り返る。
「どうした?」
「んー、なんか駐車場が混んでて出るのも時間が掛かるみたい。道路も渋滞してて帰るのちょっと遅くなるかも、って」
「そっか……」
夫婦揃って隣市の大型スーパーに行っているらしい。混んでるのは、今日は確か特売チラシが入った割引日だからだろう。
夕飯がどうたらと言っていたらしいから、そのためにわざわざ足を運んでくれたのかもしれない。
―あの頃も独り暮らしの貧乏学生によく飯を食わせてくれたっけ。
とすると、今日の俺の申し入れは良い返事を頂けるのでは―とつい期待に胸を弾ませてしまう。
「せんちゃん、あたしの部屋に行く?ここにいても落ち着かないでしょ」
「あー……ああ、うん。そうだな、久しぶりに子供部屋の様子でも見せ」
「うら若き乙女に対して失礼だと思わないのか?ん!?あっ、あたし以外にも生徒いたんだっけ?じゃ女の子の部屋なんか見飽きてて
つまんないか」
「知ってて言ってるだろ、お前……」
こいつ以外にカテキョしてた子もいるにはいたが、みんな小中学生の男ばっかだ。
年頃のおにゃのこのお部屋なんて生まれてこの方24年、足を踏み入れた事のない鼻血もんの憧れの聖域っすよ。
部屋に通った事は何度もあるけれど、それは役目としてであり、こいつがまだ中坊の頃の話だ。色気も何もあったもんじゃない。
今になってみると随分勿体無い事をしたような気がする、と階段を昇っていく小花柄のスカートから伸びた脚を眺めつつ
鼻の下をのばし
「ちょっと!パンツ見えてないよね!?」
「……うん。見えない」
―つくづく残念な奴だなと思う。
108:三つ葉のクローバー 10 2/17
10/05/29 03:01:46 3cGO2Bue
部屋に入ってすぐ写真立てが目に入った。
卒業証書を手に笑うセーラー服のチビと、側で寄り添う家族。それからその隣にあるブレザーに姿を替えた同じタイプの物。
「どうしたの?」
「ん?いや、初めて見るからさ」
ようやく目にした高校生のチビの姿を、嬉しく思い眺めた。
「なんか目つきエロくない?やだなぁオヤジ臭い」
「はぁん!?なんだとう!何をバカな事を……所詮あれだろ?制服なんか決まり事に過ぎないんだし。大体俺ロリコンじゃねえから
中坊のセーラー服が女子高生のブレザーに替わった位のもんでそんな……」
「ふうん。せんちゃんは制服フェチの気はないのか。じゃあ見せに行かなくても良かったんだ、別に」
は?み、見せにと仰いました今?
「……合格してさ、入学してちょっと落ち着いた頃に一度だけアパートの側まで行ったんだよね。けど、あの時にはもう、あたし達
切れちゃってたから―会えなかった。そのまま帰った」
俺もあの頃進級して、他のバイトも見つけて色々あって忙しかった。チビの事は忘れたわけじゃ無かったけど、どうにもならない、
季節の入れ替わりと同じような関係だったんだと考えていた。
「せんちゃんのお陰で着ることの叶った制服だった。だから見て欲しかった。何より『ありがとう』ってちゃんと言いたかった。
……でも……できなかった」
俺だって気にならなかったわけじゃ無い。心配だったし、その一方でこいつなら大丈夫だろうとも思った。隠された脆さに
気が付かなかったのは今になって申し訳なく感じる時もあるんだけれど。
「……見たかったなあ」
「えっ?」
「これ」
写真の中に笑うチビの体を包む紺の衣を指差した。
ちゃんと、この目で見たかった。せっかく会いに来てくれたその想いに報いるどころか目を背けた。
―俺の知らなかった高校時代の知美に会いたい。
無性にそう思えた。
失くした時間は戻らないから―余計に無念さが募る。
109:三つ葉のクローバー 10 3/17
10/05/29 03:03:06 3cGO2Bue
「……せんちゃん、5分、待てる?」
「ん?……うん」
クローゼットを開けるとクリーニングの袋に包まれたままの衣類を手にし、部屋を出て行こうとする。
「おい、ど、どこ……にっ」
「見せてあげる」
ひょいと掲げて見せたそれは、今はもう必要の無くなった物。いわゆる思い出のひと品というやつなのか。
部屋に1人残された俺は、とりあえずベッドに腰掛けゆっくりと中を見渡した。
中学の教科書や高校受験の参考書は短大のテキストに並び替わっていた。
「懐かしいな……」
あの頃使っていた辞書を見付けて机の前に立つが、どことなく違和感を覚えてちょっと落ち着かない気分になった。
少し色あせて見えるこの表紙のせいだろうか?それとも、並んでいたキャラクターグッズの数が減っているせい?それとも。
それに手を触れてみて、初めてはっきりと気が付いた。
流れてしまった時間の長さに、改めて知美という1人の女の子の成長を認めずにはいられない。
窓に掛かるカーテンの柄は変わった。家具は多分そのままで、中身はその時々で変化があったりなかったりといった所か。
俺の部屋と似たようなもんかな、とまたベッドに腰掛けようとして、キャビネットの中のある物に目が留まった。
それを見た瞬間、俺の視界はゆっくりと歪んで、堪えきれずに目頭を押さえ沈み込むようにベッドの上に腰を落とした。
「……どうしたの?」
ドアを細く開けて覗き込むチビの戸惑った声に振り向く。
はにかみながら微笑むその顔は、あの頃の面影を残しつつも数段美しく見えた。
2つに結んでいた髪は肩に流れて、胸元にはセーラーに揺れるスカーフに替わり、ブラウスにえんじ色のリボンが映える。
「……へん?」
「いや。似合う」
「ほんと?なんか裏がありそうだなぁ。せんちゃんが簡単に褒めてくれるなんてさ。あ、今日の渋滞もそのせ」
「まて!素直に褒めてやってるのにお前ときたら」
そっちこそ素直に受け取れんのか。たまには俺だってそういうことくらいあるわい。……俺の涙を返せ!
1年前まではきっとこんなふうだったのだろう、とその姿にまた涙腺が緩みそうになる。
高校生の知美がそこにいた。
110:三つ葉のクローバー 10 4/17
10/05/29 03:04:07 3cGO2Bue
「どうせならリアルタイムでもちゃんと見たかったな……」
今更だけど。その時期にその瞬間でしか会えないチビの姿を、目に心にと焼き付けておきたかったと悔やむ。
「……そうかな?」
「えっ?」
「あたしは、そうならなくて良かったんじゃないかなと思うんだ」
「何でだよ」
「だってさ。……もしずっとあのまま途切れる事の無い付き合いだったとしたら、せんちゃん……きっとあたしの事、ちゃんと
見てくれなかったんじゃないかと思うんだ」
妹みたいに思ってた、大事な小さな友達。
あの頃のチビと、今の彼女の姿を重ねて眺める。
「あのまま何も知らない顔してせんちゃんとこに押しかけ続けてたら、きっと……あたし達本当に会えなくなってた」
俺の事は『信じてる』と言った親御さん達。
だが、どう考えても盛りのついた若者と子供から離脱しかけた女の子がべったり仲良くつるんでるのを、怪しげな目で見る輩が
現れないとも限らない。
だから俺達があのまま、どうしようもなく立ちふさがる壁の力を理由に『会わなくなる』という選択をしなかったとしたら……。
知美にいわれの無い傷が付く前に―完全に引き離される結果になってしまっただろう。
そしてチビをチビのまま宝箱の中の思い出で終わらせてしまったかもしれない。
「あたし、その頃は辛かったしずっと淋しかったよ。けど、今はそれで良かったと思えるようになったの」
会えなかった4年近くの空白。その間にお互いの立場も年齢も変わった。
それがあったから、彼女の大人への成長と俺の気持ちの変化を遂げる事が出来たのかもしれない。
共有出来なかった高校時代の時間の流れが、お菓子のかわりに詰まった赤い靴。
少し色褪せたサンタの顔と、その横に並んだもう1つの値引きシールの跡の残るサンタに、密かに温められてきた想いを感じた。
―棄てられなかった拙い15の少女のそれを―。
制服の襟をいじりながら俯くチビを眺めて、また涙が出そうになった。
111:三つ葉のクローバー 5/17
10/05/29 03:05:04 3cGO2Bue
「萌える?」
「うーむ」
「なんだ。つまんないの。泣いて喜んでるのかと思ったのに」
「あほかっ!いや、あのな、そういうつもりで見たがったんじゃないんだが」
「あらそう」
んっとに、俺がまるで年中発情期みたいに。
「ならその手はなに?」
「あ……う、いやその」
「Stand up.」
「の……No……」
「Why?」
「……」
い、言えません。
つうかわかるよね?その視線の先は、ばっちり股間を押さえたままうずくまる俺の両手にあるのは間違いないと思うんだが。
つまり違う所が立(ry……萌えるどころか、燃えたぎってます、ええ。
「エロオヤジ」
「……悪かったな」
考えてみりゃ、ほんの1年前までは現役だったんだこいつ。だから違和感はないものの、こんな格好させるのはちょっとした
背徳感というか罪悪感というか、リアルタイムで目にしていれば起こらなかったであろうイケナイ気持ちがふつふつとわき上がる。
おお、いかんいかん!
正面に立ち顔を覗き込むチビの指が、俺の目尻に残る雫の跡をなぞる。それに合わせて軽く目を閉じた。
程なく柔らかな微かに濡れた感触が目蓋に当たる。それは優しく唇へと動き、これまで何度も味わった魔力へと変化する。
屈んだ体を背筋を伸ばし、俺をふわりと包み込むと頭をナデナデしては、時折良い子良い子と呟くのが聞こえる。
「俺は子供か」
「あら、泣いた子が何を仰る」
「頭崩れるだろが」
これでも頑張ってセットして来たんだ。まあ、俺がわしわしやるのとは随分違って穏やかだとは思うけどさ。
やっぱり幼稚園の先生ってのはこういう感じなのかな。母性ってやつ?俺より年下の癖して。
そういや、俺の初恋は桃組のケイコ先生だったなぁ。もう20年前の話で、まだ未来の嫁は生まれてさえいなかった。
そう思うとつくづく俺は甘えたがりの男なんだなと実感した。こいつに世話焼かれんの好きだもんな。
ヤキモチ妬かれんのも、それはそれで嬉しかったりするけど。
112:三つ葉のクローバー 10 6/17
10/05/29 03:06:20 3cGO2Bue
「……このままシてあげよっか?まだかなり時間あると思うし。結構ツラいでしょ?それ」
薄いピンクの唇を指でなぞりながら見下ろしてくる。
あれでコレを、と考えただけでパンツの中がそりゃもうあんなこんな。ていうか何でこいつはこんなにエロカワイイんでしょうね?
「そんな事したら……いくらこの状況でも我慢できる自信ないぞ」
目の前に伸びる短い丈のプリーツスカートから覗く白い太ももガン見。ああ、触りてえ、なんなら吸い付き……いや、膝枕も良い。
つうかして色々して欲しいけど、されるだけなんて。
「なんか援交の気分だな……エロじじいか俺は」
「あのさ……女の子だって、ちゃんと性欲あるんだよ」
ほう、なる程。じゃなきゃ人類は愛云々の前に滅亡しちゃうもんな。おまけに男が皆犯罪者か鬼だ。特にお前は俺をすぐその気に
させる小悪魔だからな。
死ぬ前に食うとしたら迷いなく『お前』って言いますよ。勿論性的な意味で。
立ち上がり制服姿のチビを抱き締める。
「何やってんの?」
「現役時代にこういう事出来なかったからな~」
不思議そうな顔で見上げるチビの頭を撫でナデしつつ見下ろして、てっぺんからつま先まで眺め、襟や胸のボタンを摘んで
弄ってみたり、またぎゅっと抱きしめて。うーん、女子高生堪能。たまらん。そんでついでにくんかくんか。
学校帰りにデートとかしてみたかったな。高校時代の俺には、女の子が異性というより異星人に思えたもんだよ。
「きゃあっ!?何すんのバカ!!」
「のわっ!?」
調子にのってスカートめくってみたら蹴られた。おお、弁慶……。
「ぐぉ……いてぇ……何だよ今更減るもんじゃ無し」
「うっさい!こういうのは違うんだよ。何よ、どうせやった事なんかないくせに。せんちゃんだったらボコボコにされて終わりじゃん」
悪かったな、ヘタレで。まあ、確かにそういう事する奴は少々の事じゃメゲてなど無かったような気がする。俺は教室の隅っこで
『白』とか『ピンク』なんて言うのを聞きながらドキドキしてたもんだ。
要はムッツリだろ、と言うチビを無視して足をさする。
113:三つ葉のクローバー 10 7/17
10/05/29 03:07:19 3cGO2Bue
「水色……」
「え?」
俺の視線の先に気付いて、慌ててきょとんとした顔を睨みを利かせたバージョンに変える。って、恐くないんだってばそれ。
真っ赤な頬でスカートの裾をぎゅっと押さえて、俺の前にぺたんと座り込む。
「……誘ったくせに、何恥ずかしがってんだよ」
「だって……んっ」
抱き寄せて唇を重ねると途端に躰の力が抜けていくのが、背中や腕にに廻してきた手の感じでわかる。さっきまでの威勢の良さは
ドコ行った、おい。
「や……やぁ、んんっ」
「嫌なん?」
ブレザーをはだけてブラウスの上から胸を触り、ボタンをひとつふたつ外すと白いレースがちらっと覗く。
「や……じゃないけど、恥ずかしいんだもん、見られんの」
「じゃ触るのは?」
レースの浮いた隙間から指を差し込む。
「それも恥ずかし……っあんっ!?」
ブラのカップと肌の間に滑り込んだ俺の手のひらの裏と表に、生地とおっぱいのふわふわのそれぞれに心地良い柔らかさと
温かさが……これまたもう。
「この中身なんか何べんも見てんのに。もう慣れただろ?」
「そういう問題じゃないんだってば、バカ!慣れたからって平気なわけじゃないんだからね」
「俺のほうにはあんなコトやこんなコトしてくれるじゃんかよ……」
それは恥ずかしくないんか。
「……だって、せんちゃん嬉しそうじゃん」
俺だってそうだ。こいつが気持ちイイって悦んでくれたら嬉しいんだ。そりゃその前に触りたいくっつきたいっていう、俺自身の
エロ心も大いに関係してますけども。
「だからそれは恥ずかしいけどもっと……あ、ちょっとダメ!」
ブラウスのボタンを全開にしてから押し倒そうとして、両手で押さえて身ごろを合わせ止められる。
「エエェェエエ~……」
お前さっきシていいって……今更そんなあぁ……。
「しわになるし」
「え?ああ、そゆことね、ハイハイ」
「ね?だから仕舞うから……」
「ん~でも勿体無い」
要は崩さなきゃいいんだろ?
チビの手を取るとベッドに手を置かせて跪かせ、背中から抱き締めた。
114:三つ葉のクローバー 10 8/17
10/05/29 03:08:38 3cGO2Bue
「ちょっと……あっ」
「こうしたら脱がずに触れる……」
立て膝した状態で、ベッドに掴まるようにしがみつくチビの躰を後ろからぴったりくっついて抱き締めた。というより半ば
乗っかかるみたいな。
既にはだけてしまったブラウスの裾をスカートから引っ張り出し、背中に手を入れてホックを外す。
カップを持ち上げるように下から手を入れると、柔らかな重みをそれに受け止める。
ふにふにっと形を変えて指の動きに吸い付いてくる弾力のあるおっぱいは、小さなため息と共に捩る躰が前屈みになっていく
せいで余計に重く大きく感じる。おお、なんか得した気分。重力は偉大だ!
「……な、なんか……ね」
「うん?」
勃ってきた乳首をくりくりと擦ると、声を詰まらせてぴくっと震える。
「ふぁっ……なんか、こんな格好してる……と……んっ……イケナ……イ事してるみた……い……あぁんッ」
「ん……そうかな?」
イイコトなんだけど、この状況を考えるとイケナイ事なのかな、やっぱ。
「せんちゃんとここで……勉強以外の事するとは思わなかった……もん」
首筋に息を吹きかける。
「きゃんっ」
甘い悲鳴があがってすくめた肩は、耳たぶに押し付けた唇とつまんで擦る乳首の動きに合わせて喉を鳴らして仰け反らせ、
震えてがくんと下がる。
「受験には関係無かったもんな」
「なにが……あっ」
「保健体育」
実践付きで。
スカートの裾から手を入れて尻を撫で回す。女子高生に痴漢する野郎はこんな気持ちなんだろか。
そりゃ触りたくもなるわな、こんな尻が、太ももが目の前にあったら。匂いだって嗅ぎたいわな、こんなサラサラの黒髪が
目の前で揺れてたら。
しかし、だ。もうこれは俺のだし、近い将来は全部そうなる予定でいるし。となると他の野郎に指一本触れさせたくなんかない。
冗談じゃねえ。んな目に遭わせてたまるか。
「なあチビ。お前は俺が守るから」
これから先、ずっと。
「だから側にいろよ」
「……やだ」
「なぬっ!?」
まさかの拒否!ここまで来て……こんなの聞いてねええぇぇ!!
「……パンツ脱がせながら言わないでよ」
あ、ですよね。頭をぱしっと叩かれた。
115:三つ葉のクローバー 10 9/17
10/05/29 03:09:49 3cGO2Bue
両端に指をかけ、するすると小さな布が下りてくる。スカートから突き出した尻が見えそうだ、と生で拝もうとして睨まれた。
いいよ。直で見るだけがエロじゃねえ。
太ももで止まったパンツの真ん中が染みになって色が変わってる。触ってみるとやっぱり。
「こっちも……」
「!?……ひっ……あ……」
脚の間に差し込んだ指先が割れ目を見つけて撫でると、ぬめりに合わせてくちゃくちゃと滑る。
「……やあぁんっ……あ……ああ」
ぷっくり膨らんだ柔らかい毛の感触のする肉を掻き分けて、可愛いお豆さんを転がす。くりくりと撫でてやると、膝を震わせて
スカートのプリーツがゆらゆらと揺れている。
隠れて見えないその中で、俺の指がチビの一番大事な所を好きなようにイジってるのを、頭の中に思い浮かべては鼻息を荒くする。
童貞歴が役に立ったぜ。想像力パネぇ。
「恥ずかしいよぉ……あっ、や、だめ、ん」
「でも気持ちイイんだろ?」
「ん……」
付け根から内股に流れ落ちる愛液をすくって指に絡め、あそこを焦らすように撫でなで擦る。うう、やっとこういう事が出来る
までになったか。もうちょい、我慢ガマンだ!ズボンの中の暴れん棒を心の声で叱咤する。
しかしアレだな、こう……後ろから悪戯するのも視覚的には(AV的な意味で)悪くないんだけど、やっぱ正面から攻めたいよな。
だってこれじゃ顔やおっぱい見れねえ。つうか揉みながら吸い付きてえぇ!!
「せ……んちゃ、お願い……胸……もぉ」
「ん?」
下ばっかり触って上がお留守になってた。どんどん濡れてくるチビの女の子の部分に夢中になって、柔やわな大好物を可愛がる
のを忘れてた。てへっ。
「あっ……そっ……そこぉ、やぁんっ……あぁ、あっ、はんっ、ん」
集中、集中。上下の粒をそれぞれ丁寧に弄る。しかし難しい、あちらを勃てればこちらも勃つし、おいらのアソコも……。
「ああもう、辛抱たまらんっ!!」
「きゃあぁっ!?ちょ……ああっ、あああっ」
チビの躰を抱えてベッドに放り上げ、仰向けに転がったところにのしかかった。
116:三つ葉のクローバー 10 10/17
10/05/29 03:10:49 3cGO2Bue
「ちょっと、破けるっ!」
少し乱暴にブラウスを広げ、むき出しのおっぱいに食らいついた。ええい、邪魔だ!ブラを首まで押し上げて再開。
とっくのとうに硬くつぼんだ先っぽを、ちゅうちゅうコロコロして遊ぶ。まだ柔らかいのが段々硬くなってくのを楽しむのも
良いもんなんだけどね。これはこれで良し。なんたって反応がもう。
さっきまでのでもうすっかり出来上がってるカラダは、少しだけ鳥肌を立てながらも熱く震えて、膨らみに顔を埋める俺の頭を
抱きしめて呻く。
散々味わって口を離すと、その胸を揉みながら片手でスカートを捲り、中途半端に下ろしたパンツはそのままに茂みに覆われた
お宝を探す。
こいつ割と薄い方だと思うんだよなぁ。いや、まあ比べてるわけじゃ無いけど、てか本物他に見てないから比べようが無いけど。
ってほっとけ!
だから余計こういうシチュは『後ろに手が回るんじゃないか』という有り得ない心配にびびる。んでその分血圧が上がる。
気分は腹上死。
「ふ……んっ、んむっ、ん……んんうッ」
ちょっとずつ声が高くなってきたチビの口を塞ぐために、俺の口で蓋をして舌を押し込んで絡める。
キスだけでも何かすっげえ気持ちいい。
食=エロス、うむ、どっかで聞いた気がするが、なんかわからんでもない。飯食ってる時にそんな事考えたことなんか無いのに、
乗せる物が女の舌だとこうも違うのか。
この舌で俺のアレもぱっくんしてこんなふうにされたらそりゃ……たまらんわな。何でいちいちエロいんだこいつは!!
キスの音に被せて下を弄る指がくちゅくちゅと濡れている。どっちがどっちのか区別つかない湿ったリズムを奏でつつ、
それにあわせて俺たちの躰も重なったまま跳ねる。
「ん……せ……んちゃ、もう、だめっ」
「……ん……イく?」
うう、と呻いて唇を離して首を縦に振る。
「イけよ」
小刻みに動かす指を速く、擦る力も少し強く。
「ああっ―ああぁっ―は……っんっ―!!」
背中を大きく反らせながら俺の肩にしがみつき、脚をぴんと伸ばしながらぷるぷると震えた。
117:三つ葉のクローバー 10 11/17
10/05/29 03:11:49 3cGO2Bue
「いやぁっ、もう……だめえぇ!!」
ゆっくりと尻から太ももを撫でる手を必死で抑えてくる。
「感じ過ぎちゃうから……だめ」
じわっと涙を浮かべて真っ赤なほっぺして。
「やぁんっ……だから……だめえ」
「はいはい」
かわええ。耳たぶ噛んでイタズラしたらちっちゃくなって震えてる。子猫みたいに丸くなって、イヤイヤ、って。
「もっと気持ち良くなるんだからぁ……イイの」
「え?あ、うん」
けど、それって無理っすよ?
ズボンのベルトに手を掛けて気が付いた。
―アレ、持ってねえ!!
さすがにナマはまだヤバいだろうよ。これから親に正式に交際許可を貰おうって男が、たとえ今日許しを頂いたとしてもだよ、
あっという間に孕ませたとあっちゃそりゃ……ねえ?
「それなら大丈夫」
脱がせかけのパンツを穿きなおすと、机の上のバッグから小さな箱を取り出した。
「これ、この前買ったの」
「お前……んな物どこで」
「通販。コスメとか下着とか、女の子向けの雑貨と一緒にそういうのもあったりするんだ。中身もバレないようにしてくれるし」
「へー」
キラキラした可愛い箱に、よく見るとそれらしい説明書きがある。一見しただけじゃ俺みたいなのにはわからない。なる程ね。
「いつもせんちゃんに任せっきりだからね。こういうのって、やっぱり2人の問題だし」
「……ありがとう」
『女の子からこういうのって、嫌?』
こういう時決まって付いてくるであろう台詞を言わせないために、先に礼を言った。
ちょっと前の俺なら、嬉しく思わなくは無くとも、女の子の行動としてはどっかで引いて身構えたかもしれない。
けどこいつは全てが俺のためで、ヘタレな俺に尽くしてくれながら一歩先を見て歩こうとしている。
俺色に染まりつつ、後ろをついて追っかけて来ては、時々予想を超えて前を行く。
そんなチビの色に染まりながら一緒に歩くのも悪くないと思うんだ。
118:三つ葉のクローバー 10 12/17
10/05/29 03:12:59 3cGO2Bue
「……」
「どうした?」
ちっちゃな袋を摘んだままで悩んでる。
おい、早くくれ。念のためのズボン半脱ぎだがこのままじゃシワになる。流石に今日はジーパンじゃないからな。つうか尻寒い。
「あのさー、これ、着けてみたい」
「げっ!?」
まーじーかー!!いや、そんな、そりゃそういうの見てハァハァした事もあるけどさ。
「実習実習」
袋を破って、確認しながらムスコに触れてくる。仕方ねえ、保体のお勉強といきますか。って、恥ずかしいんですけど、俺。
手順を教えながら、自分以外の手によって準備が整えられていくのをじっと見てるのは、なんか変な気がするが。
「どう?」
「よくできました」
よしよし、はなまるをあげよう……と言いたいトコロだが、今はこっちだよな。
「えっ……うっそ!?―あぁっ」
俯せに寝かせて膝を立てお尻を上げると、パンツをまたぐいっと引いて下ろす。
おお、いい尻。
白くて丸い柔らかなふたつの肉の真ん中を指で押し開くと、今までと違う角度で全部が丸見えになる。
そこに腰を押し付け、慎重に場所を合わせて挿し込んだ。
こんな角度でするのは初めてだからか、チビの着けてくれたゴムのせいなのかちょっと引っかかる感じがする。キツい。
「ねぇ……なんかおっきい?」
「えぇっ?」
くぅっと声をあげては枕に顔を埋める。うおい、こら、腰揺らすな!
「し、締めるなよ、お前……」
すぐイッちゃうじゃないかこれじゃ。
「そんな、あたし何も……や、ふぁ、あんっ、だめ、はげ……し……」
優しくしてぇ、と泣きそうな声を出す。でも、痛いってわけじゃなさそうだ。動かす度に絡まる液の量が多くなって、今度はめちゃくちゃ滑る。
一旦抜くと、くるりとひっくり返して仰向けにしたチビにまた乗っかかる。
折り曲げた膝に引っかかったパンツ。それを足首までずり下げて抜くと、スカートを捲り上げて思い切り大きく脚を開かせる。
朱く濡れてヒクヒクするヒダにアレの先を擦り付けてつつくと、早く早くと口にしなくても腰を浮かせてねだってくるから
欲しがってるのが手に取るようにわかる。
ああ、俺だってイきてえよ。
内股に手を添えて押さえると、一気に腰を沈めた。
119:三つ葉のクローバー 10 13/17
10/05/29 03:14:16 3cGO2Bue
押し曲げた膝に乗っかるように躰を押し付け、腰を揺らす。
ギシギシと軋むベッドは2人で寝るには狭いから、激しく動くと窮屈で可哀想なくらい音を立てて揺れている。
これじゃ隣どころか階下へも丸聞こえかもしれない。留守宅で良かったと考えながらおっぱい丸出しで喘ぐチビを見下ろして、
『親の留守に教え子を犯す不埒な家庭教師』な気持ちになった。もしくは間男ってこんなん?
早くイカなきゃ、と思い始めて焦る。だめだ、気が散る。すっげえ気持ちいいのに……変な義務感みたいのが湧いてきて頭が
冷えて集中できん。くそう。
いっそ手でしてもらう方がいいかもな。
じゅるっと滴るような音で滑らせたモノを抜こうとして引いた腰が、物凄い力で引き止められた。
「!?」
折り曲げて広げた脚を俺の腰に絡めて、しっかりと捕まえて離してくれない。うっそぉ!?
「あっ―あぁんっ―だめ!抜いちゃだめ!いやぁっ!!」
首をぶんぶん振りながら、俺の肌と密着した部分を腰をくねらせて擦りつけてくる。
うおっ!なんて事するんだお前という奴は。
ハァハァしながらとろんとした目で見るな。半開きの唇がまた、あぁもうっ!!
脱童貞した友達が昔『自慰の方が気持ち良い』って言ってたが、俺はそう言い切れない。
出したいだけならそれはそれで間違い無いんだろうけど、到達する前のいちゃいちゃうふふが大好きな俺は断然えっちの方がいい。
チビのもちもちの肌の温もりや柔らかさを知ってしまってから、たまにこっそり自家発電してみても、ティッシュに吐き出された
所詮『欲望の塊』でしかないそれと空っぽの腕の中に、虚しさ以上のものを見つける事が出来なくなった。
若くて可愛いのは今のうちだ。
「なあ、チビ。俺……がおっさんになっても、こういう事……できる?」
「んっ……」
虚ろな目でみあげつつ頷く。
「せ……んちゃんは、あたしがおばちゃんになったら無理?」
「うんにゃ」
熟女モノも嫌いじゃないぜ。だから多分、こいつで勃たなくなったら俺の男としての人生終わる。惚れた女に萌えらんなくて
どーすんだ。
120:三つ葉のクローバー 10 14/17
10/05/29 03:15:17 3cGO2Bue
俺だって若いのは今のうちだけだしな。すげえイケメンでもセレブでも無い俺が誇れるのは、でかいだけの背と、まだ無事な頭髪
アンド腹周り以外はそんなもんだ。確実に俺の方が先に酷い事になるだろうし、いつかチビを―ひとりにしてしまう時がやってくる。
それまで全力で愛し抜くつもりだ。文句あっか。
「んんんっ……も、だめ、あぁ、やぁ、っ、んぁんっ、うぁ、―あッ」
ほんのりと朱く染まった肌に、つうっと一筋の汗が流れた。
震える首筋に唇をあて、互いの躰を力一杯きつく抱き締め合ったまま終わる。
「んあ……っ」
絞り出す声の掠れた色っぽさに身震いがした。
心地よい疲れに浸りたい気持ちを我慢して、チビをのしかかる体重から解放しようと腕を伸ばした。
ああ、抜きたくないなこれ。
今はまだ薄い膜越しにしかチビの胎内を感じる事が出来ないけど、そこから一刻も早く退散しなければならない現実はちょっと辛い。
だって淋しそうに見てくるチビの顔に、俺も切なくなってくるんだ。
前は終わるとすぐに躰を離して、処理をするとその流れで服を着たりしてるうちにそのまま帰り支度、なんて事になってた。
それをチビが哀しそうにするのに気付いてからは、片付けだけは早く済ませて(いや、挿れっぱなしは危険だっていうし)
なるべく肌を合わせるようにした。それでようやく自分でも、こういう時間が何気に大切なんだなと解ってきた。
いきなり繋がっていた温もりがなくなるのは不安になる。
素に戻ると照れくさいけど、汗に貼りついた髪を梳いておでこにキスする時の充実感はたまらない。
―が、今日ばかりはそうも言ってらんないみたいで。
「制服ぐしゃぐしゃ……どうしよ。恥ずかしくて近所じゃクリーニングに出せない」
「……すまん。責任とってうちの近所に出すわ」
「それはやめた方が良くない?」
「なんで」
「……こういう目で見られるよ」
おい、なんだその汚いモノを見るような目は。もっと見……いや、その、確かに変態扱いされるかもしれんな。下手すりゃ
犯罪者呼ばわりかも!?―お、俺は淫行はしてねえ!!
121:三つ葉のクローバー 10 15/17
10/05/29 03:16:34 3cGO2Bue
あまり馴染みのない店に出しておくという事にして制服を脱ぐ。おお、生ストリップ。
紺のハイソと下着だけの格好を見て、股……いや、胸がキュンとなる。
「きゃっ!せ……」
「もうちょっとだけ……」
外れたホックを留めようとした手を掴んで抱き締めると、むき出しの背中を撫でる。
軽く抵抗したチビの唇を塞ぐと、浮いたブラのカップの下から手を入れて胸を軽く揉んだ。
ああ、このまま2回戦にいきたいなぁ。けど、もうこの辺で止めとかないと。
汗ばんで少しパンツの貼りついたお尻を名残惜しく撫でる。
「……ごめんな」
ううん、と恥ずかしそうに微笑んで俯くチビの顎を上げさせ、もう1度だけ―と唇を寄せた。
途端に電話が鳴って、慌ててチビが廊下の子機を取りに走る。
「―もう××まで来てるって!」
なぬう!?ああ、そこならあと5分てとこか。甘い雰囲気は一瞬にしてぶっ飛んで、身支度を整えようとバタバタする。
「替えの選んでやろうか?」
「……!?エロ親父っ!!」
「痛ってぇ!?」
汚してしまったパンツを脱がそうとして、両手でぱちんと頬を挟まれた。
そうこうするうち、あっという間に時間は過ぎる。
車の音がして急いで階下へ。
鍵を開けチビが出迎える間に、ソファで冷めたカップを手に取る。
「やあ、待たせたね」
渇いた喉をごくりと鳴らしながら腰を上げた―。
* * *
穏やかな春の土曜日、夕暮れの土手を散歩する。
バイトを終えたチビを迎えに行って買い物。片手にエコバッグ、もう片方には―。
「あったかくなったねぇ」
「そうだな。風も気持ちいいし」
まだ明るい原っぱには、走り回る子供らや犬の散歩を楽しむ人たちの姿があった。
前はこういう景色を見ても、大した感動もせず当たり前の日常の風景の一部としか捉える事が出来なかった。
「のどかだねぇ」
「だな」
今は、何気ない日々の中の小さな出来事一つひとつがとても大切に思えてくる事がある。
「あ、見て」
「お、すげえな」
そして他人にとってはどうってことないものが、自分にとって特別なものに成り得るという事も。
自分より少し小さな柔らかな優しい手。
その温もりを確かめながら、目の前に広がる白と緑の絨毯を眺めた。
122:三つ葉のクローバー 10 16/17
10/05/29 03:17:56 3cGO2Bue
「ねえ、知ってる?」
「何を……うわっと!?」
質問の意味を答える前に、チビはさっさと繋いだままの手を引っ張って土手を下りていく。
「危ねえな。坂になってんだから急に走るな!何なんだよお前は」
「いいからいいから。見て?」
原っぱの真ん中でしゃがみだすチビに合わせて腰を下ろした。
「この花、シロツメクサってゆーんだよ」
見れば辺り一面揺れている、白い綿帽子みたいな丸い花。間を埋める緑の葉っぱには覚えがあった。
「あ、クローバーか」
「すごいね、ここ。また見つかるかなぁ」
きょろきょろと周りを見ながら何かを探している様子。
「何しとんじゃ。……で、何を知ってるって?」
「ん?ん~っとねぇ、花言葉」
「花言葉?何か意味あんの」
「そう。あたしもこの前たまたま知ったんだけどね」
ちょいちょいと足下の葉っぱを指でよけながら、目線は忙しなくその先を探っていく。
「四つの葉にはね、愛情とか、信仰、希望、幸運とそれぞれ1枚ずつに意味があるんだって」
「へぇー」
「それから他にも『約束』と」
ふっと笑顔が消え、真っ直ぐ俺の目を覗き込む。
「なんだよ」
「……『私を見て』……」
脳裏にあの夜のやりとりが思い浮かんだ。
少しちくりと疼き痛む片想いの傷をいとも簡単に塞いでしまった、今は手帳の間に眠るたったひとつの小さな葉っぱ。
「驚いちゃうよね」
偶然と呼ぶべき確率の出来事だったんだろう。だけどその幸運の葉にはきっと、その時気付く事の出来なかったチビの想いが
密かに託されていたに違いない―いや、そうあって欲しいと願う。
「……約束するよ」
あの日受け取った『言葉にならない告白』に対する俺なりの答えだ。
「ずっと」
―お前だけを見ていくから。
その言葉に潤んだ目を伏せながら胸元の三つ葉の飾りを弄るチビの手をとった。
「約束ね」
守るよ。
指切りしながら心に誓った。
贈られた愛情と贈った誠意を一生涯忘れはすまいと。
123:三つ葉のクローバー 10 17/17
10/05/29 03:19:59 3cGO2Bue
辺りを見渡してみれば、近くには人の姿は無い。
「あっ!あった!!」
いきなり大声で何かを見つけ出すと、小指を絡めたまま身を乗り出して前の方を覗き込む。
「もー何してんの?唇尖らせて」
「誰のせいだ、だれのっ!」
しゃがんでるうちに足が痺れて、引っ張られた勢いでよろけて尻餅ついた。つか、せっかく誰も見てなかったのに……くすん。
「ほら、それ」
得意げに指し示す先にあるのは。
「おお、すげぇ!!」
「でしょ?」
摘もうとした手を思わず止めた。買い物袋を持ってたから、やや強引に動かして中身がガサガサと暴れる。
「ちょっ!卵割れるじゃん!!何すんのー?」
「わり。いや、なんかさ、そのままにしておいた方が良いかと思って」
穏やかな風に揺れるそれを見ていたら、何だかそんな気になった。
「もう俺らには必要ないだろ?」
その言葉に笑って頷いてくれたチビに肩を借りて立ち上がると、もう一度しっかりと繋ぎ直した手を引いて歩き出した。
「帰ったらあのカップでコーヒー飲もうか」
「そうだな」
だから他の誰かにその幸運を。
「今日……泊まっていける?」
「うん。でもそのかわりにね」
「何だ?」
「来週はうちでお姉ちゃん達呼んで飲もうって。お父さんが」
この世界に生きる人々の中で、俺が唯一の相手を見つけ出す事が出来たように。
たくさんの三つ葉の中に埋もれたあの四つ葉を見つけ出してくれたらと思う。
* * *
「ねえ、せんちゃん」
「なんだチビ」
「その呼び方やめてよ。―ね、これなんかどう?」
「いいんじゃね」
「投げやりだなぁ……もういいよ!勝手に決めるから」
「いや、そーゆんじゃなくてだな……その」
「何よ。似合わないならそう言えば」
「そうじゃねえから困ってんだよっ!き、綺麗だ……だあぁっ、何言わすんだっ!?」
「……タコだ」
「誰がタコじゃ!」
「だって真っ赤だもん。……じゃ、これにしよっかな」
目の前にいる純白のウェディングドレスの彼女。
「引き出物決めなきゃ」
「カタログがいいな、俺」
満面の笑みを浮かべて微笑む側に寄り添っているのは、勿論―。
―完―
124:名無しさん@ピンキー
10/05/29 04:38:38 pWTElgXK
超GJ!!!
親に会う直前に制服でとかw大胆なチビにやられたw
作者様、長編お疲れさまでした!
毎回エロいし泣けるしほのぼのするしで、大変楽しませて頂きました
ありがとう!
125:名無しさん@ピンキー
10/05/29 08:27:56 SbxOZ90S
長編ご苦労さました。
そしてGJ!
126:名無しさん@ピンキー
10/05/29 11:43:21 2w+wWsBA
GJ!!
毎回楽しみにしてました。
読み終えて、胸がいっぱいだー!
お疲れ様でした!
127:名無しさん@ピンキー
10/05/30 07:46:25 GeyfOFc7
GJGJGJ!!
エロくて笑えてそして全俺を泣かせてくれた
作者お疲れ!
128:名無しさん@ピンキー
10/05/30 23:31:07 l3C6Qd1m
>>107-123
ちょっとトイレに行ってくr
ウッ!!
ふぅ…。
129:名無しさん@ピンキー
10/05/31 23:23:06 xN2VT9Yr
ほんとによいはなしだったGJ
ありがとうありがとう
チビの友達からみたチビとせんちゃんはどう見えるのだろうか。
ちゃんとオトナでかっこいい感じに映るのだろうか。
しんぱいだw
130:名無しさん@ピンキー
10/05/31 23:39:31 KV3oS6Do
>>107-123
乙過ぎる
エロい実にエロい感動した
そして俺もチビの友達から見たせんちゃんとチビが気になるw
131:名無しさん@ピンキー
10/06/02 17:31:34 YKDAHj1n
彼氏が35で私が20ですが結婚するまでHはしないって言われたんだけど
したくてたまらない
ひとりえっちできそうな歳の差SSをお願いします
132:名無しさん@ピンキー
10/06/04 23:11:20 RnsOPkt9
2人のめぐみはまだでしょうか
133:名無しさん@ピンキー
10/06/06 04:22:46 GF/9EHCd
淫行教師の続きもな
134:名無しさん@ピンキー
10/06/10 02:25:21 G+HRsu+n
保健室の先生とかエロいよね
135:名無しさん@ピンキー
10/06/10 21:51:42 FXy1fnnB
>>134
あぁ、エロいな
136:名無しさん@ピンキー
10/06/10 22:58:47 FGMV9PzJ
保健室の先生と男子生徒とかは俺得すぎるから困る
137:名無しさん@ピンキー
10/06/11 02:46:56 VF/OyLZ2
授業そっちのけでやっちゃってその後怒られるのは定番だな
138:名無しさん@ピンキー
10/06/11 15:45:47 d/YCQIVR
>>137
それは怒られる程度じゃすまんでしょ
139:名無しさん@ピンキー
10/06/12 22:56:00 acT4SOmH
「先生、俺、我慢出来ません……」
「こ、こらっ!! もう授業が始ま……んんっ!!」
「あぁ、先生。 すげぇ、たまんないです」
「ほ、本当に怒るわよっ!! 学校でするのはダメって、いつも言って……ふぁっ!?」
「こんなに濡れて、保健室のベッド、汚れちゃいますね」
「バ、バカっ」
140:名無しさん@ピンキー
10/06/13 01:16:31 H+kWwkog
>>139
さぁ早く続きを執筆する作業に戻るんだいや戻ってくださいお願いします
141:名無しさん@ピンキー
10/06/18 09:12:40 66PhEjI5
+ +
∧_∧ +
(0゚・∀・) ワクワク
(0゚∪ ∪ + テカテカ
と__)__) +
142:名無しさん@ピンキー
10/06/19 19:26:07 EfhMlL81
>>139
>「バ、バカっ」
おかしいな、俺の画面だとここで終わってるんだが
続きはどうやって見るんだ?
143:名無しさん@ピンキー
10/06/19 23:00:38 chVyaYse
>>139
つ、続きは!?
144:名無しさん@ピンキー
10/06/20 16:36:20 vHZHMd8w
もちろんその先生は
巨乳でグラマーな大人のお姉さんだよな?
145:名無しさん@ピンキー
10/06/20 21:13:10 1BpdJxcZ
大人のお姉さんなのに貧乳というギャップも捨てがたい
146:名無しさん@ピンキー
10/06/20 22:37:22 o+JeQW2i
スレンダーでモデル体質な女性も良いからな
貧乳でも全体が美しい大人のお姉さんハァハァ
147:名無しさん@ピンキー
10/06/20 23:37:53 lYlxoppn
胸も大事だが、それよりも性格が大事だな!
優しくていっぱい甘えさせてくれるお姉さんなのか、
ドSだけど2人っきりの時には甘えさせてくれるお姉さんなのか。
俺は後者が大好物です。
148:名無しさん@ピンキー
10/06/21 01:57:10 RpbCpS2J
ドSだけど2人っきりの時には甘えさせてくれるちみっ娘が良いです
149:名無しさん@ピンキー
10/06/22 05:54:49 sQLajGae
厳ついおっさんと薄幸そうな美幼女のカップルに萌えます。
初潮イベントも出来るし
150:名無しさん@ピンキー
10/06/24 19:45:18 RSaHmRyl
女性上、女性下どちらでもおk
151:名無しさん@ピンキー
10/06/24 23:43:37 PRTC8E0o
騎乗位的な意味でかと思った(*´Д`)ハァハァ
152:名無しさん@ピンキー
10/06/26 05:14:44 hIn0phdQ
年上のヤキモチは破壊力抜群
153:名無しさん@ピンキー
10/06/26 18:17:29 D36uou3R
>>152
良いよね
154:名無しさん@ピンキー
10/06/27 02:25:22 DxnxLE00
無駄に広々とした昇降口。
開け放たれたドアから入ってくる夕方の爽やかな風が、汗ばむ肌に気持ちいい。
そんな放課後の廊下で、僕は島田さんに呼び止められた。
「涼介、涼介!」
「島田さん? どうしたの」
「この前、貸してもらった映画のDVDね、見終わったの。 はい、これ」
そう言って、島田さんは僕が貸していたDVDの入った袋を差し出した。
その袋を受け取る時、一瞬、島田さんの指と僕の指が触れたような気がした。
「ありがとね! 今度、お礼するからさ」
「いいって、気にしないで」
「私も映画とか大好きなんだぁ。 一緒に映画、観に行こうよ。 今週の土曜日とかさ、暇してる?」
僕の言葉が聞こえなかったのだろうか、島田さんは勝手に話しを進めて行く。
高校生の男女が2人で映画を観に行くだなんて、まるでデートみたいじゃないか。
─いや、間違いなくデートの誘いじゃないか、これは。
「今週の土曜日は、えっと……」
「おっけー、おっけー?」
今週の土曜日、暇だ。
「うん、土曜日なら、別に用事は─」
「─伊藤くん」
その時、タイミングを見計らっていたかの様に、急に背後から声を掛けられた。
それはとても聞き慣れた声で、それはとても耳に心地良い声だ。
「先生」
「あ、高宮先生だ、やっほー」
「暑いのに元気ね、島田さん」
そう言いながら、ふっと気だる気に微笑む先生。
美人なだけに、気だるそうなその微笑みも画になるものだった。
やはり、先生も夏の暑さというのは苦手なのだろうか。
いつもは下ろしている黒い髪も、今日はルーズな感じで軽く纏めてアップにされている。
155:名無しさん@ピンキー
10/06/27 02:27:18 DxnxLE00
「ところで、伊藤くん。 話しがあるのだけれど」
「えぇー。 先生に呼び出しされるとか、何か悪いことしたの涼介?」
身に覚えがないよと、僕は苦笑いで否定した。
「ま、しょうがないか。 今晩、メールするね」
「分かった」
靴箱に上履きをしまい、またねと言いながら手を振ると島田さんは帰って行った。
斜めに差し込んでくる夕方の陽射しが、無駄に広々とした昇降口をオレンジに染めている。
誰の行き来もない放課後の廊下に僕と先生が取り残された。
「─伊藤くん」
「はい」
「島田さんと仲がいいのね」
「そうですか?」
「伊藤くんのことを下の名前で呼んでいたわ」
「友達ですし」
「土曜日は島田さんとデートかしら」
「聞いていたんですか」
「たまたま、聞こえてしまったのよ」
「そうですか」
「それで、土曜日は島田さんとデートかしら」
「まだ、決まってはいないです」
「伊藤くん」
「はい」
「土曜日は暇かしら」
「はい。 ─……は?」
僕が手に持っている映画のDVDが入った袋を、先生はじっと見つめていた。
「なんとなく、なんとなくなんだけれど。 ─映画が見たくなったわ、伊藤くんと」
後に僕の恋人になってくれる女の人は、ちょっと嫉妬深くヤキモチ焼きな女の人なのだった。
156:名無しさん@ピンキー
10/06/27 03:03:40 ndzYK5Uo
>>154-155
続きは!?
157:名無しさん@ピンキー
10/06/27 16:57:58 sP0U8uZr
>>154
寸鯉寝獲りGJ!
158:名無しさん@ピンキー
10/06/27 17:20:32 Qbzyx5HY
>>154-155
GJ! 設定が俺得すぎるぜ!!!!!!!!
159:名無しさん@ピンキー
10/06/28 00:29:35 1ogVrFBp
ちょっとややこしい話だけど
先週、知人(23)の妹(17)が知人の彼女(14)の
兄(17)の彼女(28)の父親(46)と結婚したらしく
「このロリコン野郎ゥッッ!」と怒ってた。
ツッコんどくべきだったかな
160:名無しさん@ピンキー
10/06/28 00:44:22 zjNqjuZz
>>159
思わず図示したわ
29歳差はロリコンっつうか犯罪だ
161:名無しさん@ピンキー
10/06/28 02:43:39 2TxZl/Hi
知人のほうが犯罪……ってかみんな歳の差www
162:名無しさん@ピンキー
10/06/28 03:54:19 YGuI4B2Z
>>159
その結婚した17歳って現役で高校生やりながら人妻なの?
163:名無しさん@ピンキー
10/06/28 09:41:25 xOs4/ww2
その父親と娘の歳の差が18しかないのが…
御盛んだなー
164:名無しさん@ピンキー
10/06/28 21:32:07 tJLNU7x7
娘の立場だと、自分より11も年下の義理母が出来るのか…
てゆーかよく読んだら自分の彼氏と同い年なのかw
すげえw
165:名無しさん@ピンキー
10/06/28 23:23:42 F2qipA/A
>>154-155
で、その先生と恋人になるSSはまだなのかね。
+ +
∧_∧ +
(0゚・∀・) ワクワク
(0゚∪ ∪ + テカテカ
と__)__) +
166:名無しさん@ピンキー
10/06/29 21:28:43 SN0xJ9Ou
一口に先生と言ってもだな
保健室の先生と数学の先生で大分イメージが変わってくるよな
主にエロい意味で
167:名無しさん@ピンキー
10/06/30 02:50:10 ArQvBkvc
俺初恋が中学生の時の
26歳の社会の先生だったな
168:名無しさん@ピンキー
10/06/30 06:16:05 bGL3dN/d
>>166
美人で大人の女性な数学教師とかなら俺得
169:名無しさん@ピンキー
10/06/30 15:21:13 baf5xjWx
俺的には数学教師は固くて不器用なイメージがある。でちょいツンデレ。
理系数学好きの女子ってちょっと変わり者っていうか世間とずれてそう。
恋愛に不慣れそう。
170:名無しさん@ピンキー
10/06/30 15:59:03 bGL3dN/d
>>169
年上で既に社会人なのに不器用でツンデレで恋愛に不慣れな女性とか萌えキャラ過ぎて辛い
ベッドでは年下の男に良いように弄ばれるんですね。
171:名無しさん@ピンキー
10/06/30 21:31:42 QTZ2/n62
保健室の先生は優しくてお姉さん気質でおっぱいなイメージ
数学の先生は厳しくてドSだけど2人っきりの時はデレるイメージ
172:名無しさん@ピンキー
10/07/01 16:46:51 tFKNmQWv
家ではだらしない格好でゴロゴロしてる先生とかもいいね
173:名無しさん@ピンキー
10/07/01 23:54:46 KZHz0w7/
「だらしない格好」が
「はしたない格好」に見えた
174:名無しさん@ピンキー
10/07/02 01:26:47 QjkGi1xj
こういうのか
URLリンク(uproda.2ch-library.com)
URLリンク(uproda.2ch-library.com)
175:名無しさん@ピンキー
10/07/02 17:28:46 +7Wf3fLJ
あぁそういうことだ
176:名無しさん@ピンキー
10/07/02 22:06:39 RYAqSsvo
流れ読まなくてすまん
高杉さんちのおべんとーの紹介文が俺らホイホイすぎるんだが
実のところどうなんだ>読んだ奴
177:名無しさん@ピンキー
10/07/02 23:28:17 yPoVgwuU
>>174
お姉さんに膝枕してもらっているのではなく、
お姉さんを膝枕してあげている…、だと…?
(*゚∀゚)=3
178:名無しさん@ピンキー
10/07/03 20:51:00 H5rGbW6B
>>174
kwsk
179:名無しさん@ピンキー
10/07/03 22:02:16 BGPnLSPC
>>176
にまにまできる
くるりがかわいい
2巻はこないだでたばかりで、特典ペーパーついてるとこで買うとよろしい
180:名無しさん@ピンキー
10/07/06 18:48:51 SM/jTo0F
>>179
㌧です
最初の一文で全てが伝わりました
181:名無しさん@ピンキー
10/07/08 08:37:23 wzoAnZ/8
連投規制に引っ掛かるかもしれないから、そうしたらまた後で投下する。
エロは次回の予定だ、すまんね。
182:名無しさん@ピンキー
10/07/08 08:39:32 wzoAnZ/8
土曜日を前にした週末の夕方。
その日の帰り道、僕はいつもと違う路線の電車に乗り、いつもと違う駅で電車を降りた。
見慣れない街の中を歩き回り、大勢の知らない顔の人達の間を縫うようにして通り抜ける。
夕日に背中を照らされながら、付かず離れず、一人で先を歩いている僕の影が彼女に踏まれた。
外を歩けば自分の影を他人に踏まれ、他人の影を自分が踏んで歩いていることだと思う。
普通なら気にも止めないそんな事も、彼女にとっては気に止める事だったのは間違いない。
僕の隣りを同じ速さで歩いていた先輩が、彼女に気付いて立ち止まる。
僕が知らない彼女の最初の嫉妬で、最初のヤキモチだったのだろう。
それが2008年の12月、冬のことだ。
■
すっかりと日に焼けて色落ちした薄い生地のカーテンが、ゆらゆらと風に揺れている。
運動場に照りつける夏の陽射し、鳴り止まないセミの鳴き声はどこまでも響いていく。
教室内で団扇を仰ぐ生徒を目にしない日はないし、半袖のワイシャツの袖を更に捲って、
柔らかそうな白い二の腕を露わにした女子生徒達は目の毒であり、目の保養でもある。
涼しい風の入る窓際の特等席で、入道雲の登る群青の空を僕はぼんやりと眺めていた。
「えー、四段活用というのは既にご存知かと思いますが、これは─」
やたらと礼儀正しい言葉遣いで説明することで有名な古文を担当する年配の男性教師。
黒板にチョークで書かれていく例文を、何人の生徒達がノートに写しているのだろうか。
「この場合はですね、ここで文節の区切りになるので─」
と、説明の途中で終業のチャイムが鳴った。
それでは今日の授業はここまでです、と告げて教室を出て行く古文の年配教師。
至極退屈で眠たくなる古文の授業が終わった途端、室内が一気に騒がしくなる。
これから一時間の長い休憩時間、昼休み、かっこよく言うとランチタイムだ。
僕は通学用のトートバッグの中からコンビニの袋を手に取ると、椅子から立ち上がる。
数人の女子生徒達と連れ添い、恐らく学食へ向かうのであろう島田さんを呼び止めた。
「島田さん、この前のお礼」
「わぁ、ありがとねっ!」
校則違反に触れない程度に染められた茶髪のショートヘアーが、ふわりと風に舞う。
183:名無しさん@ピンキー
10/07/08 08:46:48 wzoAnZ/8
コンビニで買った紙パックの飲み物ひとつで大袈裟なくらい喜んでくれる島田さん。
先日、財布の中には銀行から下ろしてきたばかりのバイト代の一部の一万円札しかなく、
小銭のない僕が自販機の前で困り果てていると、島田さんが小銭を貸してくれたのだ。
それに対する対等なお礼である。
「朝、買ったからさ、温くなっちゃてるでしょ?」
「大丈夫、大丈夫、学食のおばちゃんから氷もらうから」
島田さんは胸を反らして─どうしても胸に目が行ってしまう─自慢気な顔で語る。
「それにアップルティーとか、涼介は私の好みがちゃんと分かってるよねー」
勿論、偶然だ。
「お昼ご飯だしさ、一緒に食べよっ、ね?」
「島田さん、岡本さん達と一緒でしょ。 僕、ちょっと用事があるんだ」
「えぇー」
あからさまにそうがっかりされても反応に困る。
ほら、島田さんの友達も、なんだか笑いを堪えた様な顔をしているし。
「お昼休みに、お昼ご飯より大事な用事があるの?」
「うん」
「あっちゃあー。 島ちゃん、フラレちゃったかぁ」
「可哀相にね」
岡本さんと渡さんに茶化された島田さんは、頬を染めて反抗する。
だから、そういう反応をされてしまうと、僕もどういう反応をすればいいのやら。
僕は苦笑いをしながら、また誘ってねとだけ告げると、足早に教室を出て行った。
教室を出たところで、別のクラスの友人の男子生徒に学食へ行こうと誘われたが断った。
夏の陽射しを受けるリノリウムの床、通り過ぎる教室から聞こえてくる生徒達の騒ぎ声。
この学校の校舎の廊下は窓を開けていても風通しが悪く、蒸し暑さが肌に汗を浮かばせる。
早く彼女に会いたかった、貴重な昼休みの時間、一秒でも長く一緒にいたい。
そう思ってしまうのは、やはり惚れた相手だからに違いない。
■
理科準備室なら分かるが、英語準備室とは一体なにを準備する部屋なのだろうか。
準備室で準備をしなければならないような教材が、果たして英語の授業であるのだろうか。
そんな用途不明の英語準備室のドアをノックすると、どうぞと低く落ち着いた声がした。
キィ─と、準備室の中から、あの古めかしい椅子の軋む音がする。
「失礼します」
184:名無しさん@ピンキー
10/07/08 08:49:42 wzoAnZ/8
ドアを開けると、廊下と変わらないほどの蒸し暑さと熱気が襲ってきた。
この英語準備室、先生が暑い寒いと文句を言い、エアコンを設置したはずなのだが。
「なんでエアコン、つけないんですか……」
窓から少し離れた場所に、古めかしい椅子の背もたれに背中を預ける先生がいた。
「ほら、この方が夏らしいでしょう?」
窓際に吊された鯉の描かれた風鈴と、昭和を感じさせるデザインの扇風機とを指差した。
ちょうど窓から風が入り、ちりんちりん─と、風鈴がその風流な音色を響かせる。
まぁ、八畳程のこの部屋なら、窓から入る風と扇風機の風に当たれば涼しいかもしれない。
それにしても、先生は暑いのが苦手なのだから、素直にエアコンをつければいいのにと思う。
黒のタイトスカート、シワひとつない白いワイシャツは胸元の第二ボタンまで開けられて、
薄紫のキャミソールが─先生の“比較的”大きな胸の谷間も─見えてしまっている。
あの先生がこんなにだらしない服装をするとは、間違いなく暑いに決まっているのだ。
「先生」
「なにかしら」
「暑いんじゃないですか?」
「伊藤くん」
「はい」
「今朝、コンビニのビニール袋に入れていたアップルティーはどうしたのかしら。
私はお昼ご飯の時に持ってくるのかと思っていたのだけれど、そうじゃないみたいね」
しまった、そうきたか。
「……なんで知っているんですか?」
「今朝、廊下で君のことを見たのだけれど、手にはコンビニのビニール袋が下げられていたわ。
それとこの前、君は島田さんに自販機でジュースをおごってもらったとも言っていたわね」
「それはおごってもらったんじゃなくて、小銭がな」
「三時限目の英語の授業で、私が伊藤くんの教室へ行った時」
僕の弁明は無視された。
「まだコンビニのビニール袋はあったわよね、鞄と一緒に。 勿論、中のアップルティーも。
伊藤くんは人から受けた恩を忘れない優しい男の子だし、別に私は君が誰と何をし─」
「あれは島田さんにあげました」
「─伊藤くん」
「はい」
先生が背もたれから身体を起こすと、キィ─と、椅子の軋む音がした。
先生は無言でビニービニーの黒い鞄の中から未開封のペットボトルの紅茶を取り出した。
準備室にひとつしかない白い正方形の机の上に、氷の入った透明なグラスが置いてある。
185:名無しさん@ピンキー
10/07/08 08:55:03 wzoAnZ/8
僕が来る少し前に用意されたものだろう、まだグラスの中の氷はそれほど溶けていない。
先生はペットボトルのキャップを開けると、その冷えたグラスに紅茶を注ぎ込んでいく。
カラン─と、グラスの中の氷の揺れる涼しげな音が、二人しかいない準備室に響く。
グラスの紅茶は陽射しを受けて、白い机にゆらゆらと揺れる飴色の美しい影を落とした。
そして、先生はグラスを手に取ると紅茶を飲んでいく。
グラスを傾け、先生の白い喉が少し反らされ、こくんこくんと紅茶を飲んでいるのが分かる。
「─ん、美味しい」
蒸し暑い校内を急いで来た僕には拷問だった、いろいろな意味で。
「先生」
「なにかしら」
「喉が渇きました」
「ごめんなさい、伊藤くん。 コップがひとつしかなくて」
ニヤリ、と意地の悪い笑みを浮かべながら言わないでほしい。
先生の細くて綺麗な指が、円形のグラスの縁をなぞる様に撫でる。
「先生」
「なにかしら」
「今度、ちゃんと先生にもアップルティー、買ってきます」
「あら、そう。 ありがとう」
澄まし顔の先生はまた一口、紅茶を飲む。
「だから、その、友達になにか買ってきてあげただけでヤキモチとか焼かな」
「伊藤くん」
「はい」
お気に入りの古い椅子を軋ませながら、先生は僕の方に向き直る。
「伊藤くんは私とお付き合をしています、恋人関係です、間違いありませんね?」
「間違いありません」
「私が他の男子生徒と仲良く話しをしながら二人で歩いていたら、君はどう思うかしら?」
先生が、他の男子生徒、僕以外の男と楽しそうに話しをしながら歩いていたら─。
「─すっごく、嫌です」
「どう、分かってくれたかしら?」
「……あぁー、はい。 よく分かりました」
「そう、ならいいわ」
僕の答えに満足したのか、先生は机の方に向き直った。
それにしても暑いわね、なんて言いながら、机の上に置いてあった団扇で仰ぎ始める。
今日はこの夏で一番の猛暑らしいですよ、と壁にかけられた温度計を見ながら僕は言う。
186:名無しさん@ピンキー
10/07/08 08:57:35 wzoAnZ/8
カーテンが風に揺れ、入口の隅に鎮座する大きな古時計の針の動く音が準備室に木霊する。
先生が紅茶を飲もうとしたその時、何かを思い出したかの様に先生の動きがピタリと止まった。
「─あ」
「あ?」
「喉の渇きを主張する私の恋人がいます」
なんだろう、先生が僕を見つめながらニヤリと意地の悪い笑みを浮かべている。
「喉が渇いているのよね、伊藤くん」
「はい」
「ちょっと、こっちに来てくれるかしら」
そう言って、先生は自分の座る椅子の隣りを指差した。
素直にそれに従い先生の隣りへ行くと、先生はすっと椅子から立ち上がった。
こうして先生と並ぶとよく分かるが、先生は僕より目の位置が少しだけ高い。
まぁ、先生は大人で僕はまだ十七だし、背丈の差はあって当然だと思う事にしている。
そう言えば、先生との歳の差は今年でちょうど十歳だったかな、と唐突に思い出す。
「喉、渇いているのよね?」
「はい」
再び確認してくる先生。
一体何なのだろうかと訝しんでいると、先生は机の上のグラスを手に取り、紅茶を飲んだ。
また自分だけ飲むんですかと、心の中で苦笑いをしながらツッコミを入れていたら、
冷えたグラスを持つ先生の右手が急に僕の背中へと周り、その身体を抱き寄せられた。
「わっ、ちょっと、先生!」
左手は僕の頭の後ろへと添えられ、先生と僕の身体が服越しにぴったりと密着する。
この蒸し暑さのせいだろうか、少しだけ頬を紅潮させた先生の顔が僕の目の前にあった。
香水の香りが微かに漂う、頭がくらくらしてくるこの匂いは僕の好きな先生の匂いだ。
後頭部に添えられた先生の左手に促されて顔を近付けると、先生の唇と僕の唇が触れ合った。
「─っ!」
瞬間、僕の口の中にとても冷たくて甘い液体が流れ込んできた。
訳も分からず気が動転している内に流れてくるそれを、無意識にこくこくと飲み干していく。
先生が口の中に含んでいた紅茶なのだと気付くまでに、やたらと時間が掛かってしまう。
「─ん、ん、……はぁ」
口の中の紅茶を全て僕の口に流し込んで、舌を絡ませあってから唇を離す。
ぬらりとした先生の舌の感触がたまらなくエロくて、すごく興奮した。
「せっ、せんせっ……」
187:名無しさん@ピンキー
10/07/08 09:00:44 wzoAnZ/8
余りの出来事に呼吸が乱れ、僕が息を整えている間に先生はまた紅茶を口に含む。
そして、ゆっくりとまた僕に口づけをし、含んでいた紅茶を流し込んでくる。
先生の細い腰に回した僕の両手は震え、先生の白いワイシャツがシワになるほど強く握る。
先生はグラスに紅茶を継ぎ足すと口に含み、僕が何か言う前にその唇を合わせてきた。
こくこくと紅茶を飲まされる度に、暑さだけではない理由で頭の中がぼーっとして、
気が付いたら僕の身体は先生の両手に支えてもらわないと立っていられない程だった。
「……はっ、はぁ、ん、……はぁ、せんせっ、せんせぇ……」
「もっと飲みたい?」
「……は、ぃ」
先生はニヤリと笑い、またグラスを傾けて紅茶を口に含んだ。
僕の身体は限界を迎えており、先生の口から流し込まれる紅茶も上手く飲む事が出来ず、
僕の口の端からは飲みきれなかった飴色の紅茶がツーっと垂れ、喉を伝い滴り落ちる。
肌を滴るひんやりとした紅茶の雫を先生の舌が受け止め、ゆっくりと舐めとられる。
舌は首筋を零れ落ちた紅茶の軌跡を上へと辿り、僕の唇の端に到達する。
「ん、あぁっ……、せん、せっ……」
耳朶を甘噛みされてやっと終わりかと思えば、今度は反対側の首筋を舐め始める先生。
先生の責めにビクビクと反応を示す僕の身体は、まるで自分の身体じゃないようだった。
先生に抱き締められながら快感に襲われる僕は、女の子みたいな喘ぎ声を漏らしてしまう。
死ぬほど恥ずかしいのだが、先生にされているからだと思うと、喘ぎが止まらなかった。
「も、もっ、ダメっ……!」
「何が駄目なのかしら?」
「はぁ、はぁ……。 せんせぇ、ダメ、やめっ……、くださ……」
「あら、そうだったの」
意外だわ、と言った顔をする先生。
今まで散々、好き勝手に責め続けていた僕の身体を、先生はあっさりと解放する。
未だ足腰に力の入らない僕の身体は、冷たい床の上にゆっくりとへたり込んでしまった。
呼吸を落ち着かせて顔をあげると、ニヤリと意地の悪い笑みを浮かべる先生と目が合った。
「はぁ、……ぇ、あ、せんせ……?」
「駄目と嫌がられてしまったようなので、やめてあげます」
「え……、ちょ、ちょっと、せんせ……」
先生はとても満足気な顔で言う。
「伊藤くん、ご馳走様」
188:名無しさん@ピンキー
10/07/08 09:07:54 wzoAnZ/8
いや、あんなことをしてご馳走様って、なんだかとてもイヤらしい表現じゃないですか。
こんな気分のままで終わらされるとは、焦らしプレイか放置プレイかなにかに違いない。
僕の脚の間に割って入り、脚を絡めてきていた先生の太股に僕の硬く膨らんだモノが強く、
それはもう強く押しつけられていたのだ、先生も僕の股間の昴ぶりに気付いているはずだ。
「さ、最後まで、して……、下さい……」
先生としたい、やりたい。
その欲求は僕を大胆にして、けれど恥ずかしさに耐えて消え入りそうな声で懇願する。
それに対して、駄目よ、と冷たく言い放ちクスクスと笑う先生の姿はまさに悪魔だ。
「そんな泣きそうな顔をしても、してあげないわよ」
可愛いけれどね、と小声で付け足してくる先生。
「もう昼休みも終わりでしょう、それに学校で性行為はしません」
「そ、それなら、今日! 今日、学校が終わったら、その……。
せ、先生の家でしてくれませんか、続き……」
一体、この時の僕はどんな顔で先生を求めていたのだろう、あまり想像したくない。
「駄目─と、言いたいところなんだけど」
先生は腕を組み、わざとらしく悩む仕草をして見せた。
「私だって、今、我慢しているのよ」
「……先生」
「伊藤くん」
「……はい」
「今日の放課後、駅前の東口で待っていてくれるかしら?
私も仕事が終わったら、なるべく早くに行くから」
「は、はいっ!」
僕が返事をしたその時、チリンチリン─と、窓際に吊された風鈴が風に揺れた。
窓から見える群青の空はどこまでも美しく、うるさいくらいの蝉の声はどこまでも響いていく。
先程まで僕と先生が絡み合っていた準備室は、何事も無かったかの様にいつも通りだった。
風に揺れる風鈴の音、蝉の鳴き声、隅にある大きな古時計の針が刻む音、それだけである。
行儀悪く机に腰掛けて足を組む先生が僕の名前を呼び、もう直ぐ夏休みね、と呟いたが
その声に僕は気付かず、風に揺れる先生の綺麗な黒い髪、その美しい横顔に見蕩れていた。
僕はゆっくりと立ち上がると、机に腰掛ける先生の隣りに同じようにして腰掛けた。
189:名無しさん@ピンキー
10/07/08 09:11:22 wzoAnZ/8
「─先生」
「ん?」
「大好きです」
「奇遇ね。 私も大好きよ、涼介」
「嬉しいです」
「それで、私のことはどれくらい好きなのかしら?」
上目遣いでそう言いながら、先生の身体が僕の身体にそっと寄りかかってくる。
おずおずと左手を先生の肩に回して抱き寄せてみると、先生の頭が僕の肩に乗せられた。
その時の先生の顔がとても幸せそうに見えたのは、僕の見間違いじゃないと思いたい。
あんなにうるさかった蝉の鳴き声が、今はすごく遠くに聞こえた。
それが2009年、7月のことである。
■群青譚詩 終
190:名無しさん@ピンキー
10/07/08 09:12:15 wzoAnZ/8
投下オワタ
191:名無しさん@ピンキー
10/07/08 19:41:08 u9VIZILb
久々の投下GJ!!
さて、今晩はクーラー無しで全裸で続きを待つかな
192:名無しさん@ピンキー
10/07/08 21:41:29 3H4G0lg5
>>181-190
乙!!
可愛いな流石に先生は可愛い
193:名無しさん@ピンキー
10/07/09 09:28:44 3fFOSAmp
エロ部分の投下に期待が高まる
194:名無しさん@ピンキー
10/07/09 21:27:59 zJFBFhZJ
40代男と20代女のネタはスレチですか?
195:名無しさん@ピンキー
10/07/09 22:28:43 3fFOSAmp
>>194
むしろ何故スレチと思うのですか?
196:名無しさん@ピンキー
10/07/09 23:28:38 YN69SILz
>>181-190
日テレの映画を観て鬱な気分で来てみたら、
ここでさらに追い討ちをかけられるとは…
昼休みに口移しとかイチャイチャしやがって…
GJ!
197:名無しさん@ピンキー
10/07/10 01:03:33 4yu8K3+C
>>196
まぁまぁ、耳をすまして虫の音を聞いて落ち着け
198:名無しさん@ピンキー
10/07/10 01:41:34 I5c8tjNB
>>194
スレチじゃないですよ当然
ところでそんなレスするという事はそのネタで投下するという事ですよね?期待してます!!
199:名無しさん@そうだ選挙に行こう
10/07/11 09:00:26 whL27yd9
投下期待
200:名無しさん@そうだ選挙に行こう
10/07/11 23:19:35 S3g2y9oW
先生と伊藤君の続きまだー?(・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
201:名無しさん@ピンキー
10/07/12 03:52:09 BCkJ3yn+
>>194の40代男と20代女ネタ投下にも期待
勿論高宮先生と伊藤君のエロシーン投下にも期待
202:名無しさん@ピンキー
10/07/13 02:56:05 4VRs25uZ
投下待ち
203:名無しさん@ピンキー
10/07/13 22:01:08 UM33s+Y7
十日町
204:名無しさん@ピンキー
10/07/14 02:45:12 r6mG7aNp
>>31
今更だがプロイセン王国陸軍参謀総長を務めた大モルトケ閣下も凄いぞ
42歳の時に26歳年下の女性と結婚してる
しかも実妹の義理の娘w
URLリンク(www.geocities.jp)
>モルトケが妹アウグステの娘、男の子のように奔放で生気に満ちた美しいマリーに出会い、初対面から恋に落ちたのは、モルトケ
>39歳、マリー13歳の時。前々回の内容ともかぶるので、いちいち詳しい定義なんかには触れませんが、モルトケよお前もか、って
>感じです。だいたい妹の娘が幼い内につば付けにかかるあたり、自力で普通に外から伴侶を捜し出してくる意志が全くもって感じら
>れません。そもそもこの言い方では、相手云々以前に、結婚自体がもしものことに過ぎないですし。自分からこんな言明してしまう
>のはどうなのか。なんだか全力で普通の恋愛や普通の結婚を諦め切った、素敵な姿勢を感じます。開き直りに清々しさすら漂って
>います。救いがあるとすれば、マリーを生んだのがアウグステではなく先妻で、すなわちマリーはモルトケにとって義理の姪であり、
>血のつながりが無かったってところくらいでしょうか。それでもちょっと良い感じにダメ人間ではないかと思いますよ。
>そもそも彼は、デンマーク時代には、ふさふさしたブロンドの髪と気だての良い青い目に飾られた誠実な容貌、物静かでありなが
>ら話し好きで愛想の良い人柄によって、友の記憶に残っており、後にはフランス皇帝ナポレオン3世を訪問する親王に随行し、ウー
>ジェニー皇后に、寡黙な紳士ながら打てば響くように返答する面白い人物と評されることになる男です。それなりの年齢のふさわし
>い伴侶を社会に求め自力で見つけ出してくることが、それほど困難であったとは思えないのですが…。なのにここまで諦めきってる
>のは、気質的にちょっとばかりダメな何かがあると言わざるを得ないです。
有名なルーデルさんといいドイツ人マジパネぇっす
205:名無しさん@ピンキー
10/07/14 02:54:24 r6mG7aNp
とまぁ、こんな感じで、このスレでネタの出汁になる為みたいな人生を送った御仁です。
206:名無しさん@ピンキー
10/07/16 19:15:22 HT5SdBeE
>>194ですけど投下します。
では。
207:名無しさん@ピンキー
10/07/16 19:21:12 HT5SdBeE
「んんっ!……んはあ!……せ、せんぱい……。」
「ああ、すごく、ん、…すごく良いよ……。」
そう言いながら俺は壁の時計をちらっと見た。昼休みが終わるまで
後30分か。俺は事務机に両手をついた彼女の紺色のスカートをまくりあげ、
張り詰めた物を叩き込んでる尻をつかみ、自分の腰のピッチを早めた。あまり
時間が無いからだ。出来ればもう少しじっくりと楽しみたい。こんな事は、
もう最後だから。
「はああ!!そ、そんなにしたら!私!もう!!……。」
208:名無しさん@ピンキー
10/07/16 19:30:56 HT5SdBeE
>>207の続き
話は1ヶ月くらい前に遡る。俺が配属されたこの仕事は退屈極まり
無いものだった。会社の物流部門と言えば聞こえは良いが、平たく
言えば荷受窓口にすぎない。毎日やってくる大型トラックや宅急便
で送られる様々な荷物を手作業またはフォークリフトで受け取り、
仕分けし、送り先の部署に内線で連絡する。ただそれだけだった。
4大卒で入社してもうすぐ20年。販売に始まりあっちこっちの
部署をたらい回しにされ、知らない仕事を転々とし、年取った一年生
の繰り返しの上にこの扱いとはリーマンとして終わった事を意味する
以外考えられなかった。俺は出世コースから完全に外れたのだった。
しかし俺はその事実に不満は無かった。同期や後輩で次々出世するやつら
の疲労困憊ぶりが尋常では無かったからだ。俺自身にヤツ等と同じ仕事が
出来るかと言われれば、正直NOだ。人間には分相応という物がある。
俺にはこの状況が似合ってるのだ。どうせ独り者だし給料が上がらなくても
構わない。もともと高くもないしな。そう思いながら事務所(今にも崩れ
そうなホコリ臭いプレハブ小屋)で感慨にふけってた時、彼女が息せき切って
現われた。
209:名無しさん@ピンキー
10/07/16 19:39:36 HT5SdBeE
>>208の続き
「あっあの!先輩!!」
「は?」
はあはあと荒い息で飛び込んできた若い女子事務職。短大新卒で今年入社
したばかりの、人事総務の女の子だ。身長は150くらい。とてもスリム
な体型で、ショートカットで背筋が伸びてて顔立ちは信じられないくらい
整ってる。まるで作ったようなルックスだ。笑うと白い歯がまぶしくて、
一見して清楚の見本のような感じが会社の受付として来客の相手にうってつけ
だった。他にも総務的な業務を山ほど持っていて、俺なんかより遥かに多忙
なはずだ。その会社の看板娘が、やたらとテンパってこんな場末の部署に何の
用だ?
「ああああの!私宛の荷物って届いてなかったですか?!!」
「? 君宛?」
「そうです!今日海外からの来客が大勢予定してて!!も、もうすぐこちらに
見えるんです!先方の国旗で!日章旗と一緒に掲げないと大変な事に!!」
この娘宛の荷物?国旗?それってひょっとして……。
210:名無しさん@ピンキー
10/07/16 19:48:52 HT5SdBeE
>>209の続き
「これか?」
俺は朝から事務所内の棚に入れっぱなしの小さなダンボール箱を彼女に
手渡した。
「ああああそ、それ!それです!!……って、何で連絡してくれなかったんですか!!
私がどんだけ探したか!!何でそんな意地悪するんです!!会社にとっても大変な
事なのに!!」
「したよ。」
「いつ?!。」
「今朝一番。君んとこの課長に内線いれたがなあ。君に伝えてくれって、俺はそう
言ったけど。」
「聞いてません!そんな事!!」
顔を真っ赤にして彼女はそう怒鳴った。ああ、そういう事か。組織ではありがちな
トラブルだな。俺は自分の経験から、正面から彼女に文句を言うのは非常に危険
だと判断し、たまたま作業服のポケットに入れっぱなしだった缶コーヒーを彼女に
手渡した。実はさっき会社を抜け出してコンビニに行ってたのだ。
「まあ飲め。」
「はああ?!!」
「冷たいうちにがーっと飲みな。そしたら説明してあげるから。」
憮然とした表情で彼女は缶を取り、一気に飲み干した。
「ん、ん、ん、……ぷはーっ!!……はああ……」
211:名無しさん@ピンキー
10/07/16 19:53:36 v9KL/7OY
>>206
割り込むようで悪いですが書きながらの投下ですか?
もしそうならメモ帳かワードに書き貯めてからのほうが良いですよ
後、もし投下が終了しているのでしたら、投下初めだけでなく終了の告知もお願いします。
話は楽しみにしてます。
212:名無しさん@ピンキー
10/07/16 19:58:14 HT5SdBeE
>>210の続き
大きく溜め息をつく彼女の表情は、さっきより明らかにゆるんだ。
よし、今だ。
「良く聞いて。どうやらそっちの課長で話しが止まってたらしいね。
まあ、あのダンナも暇では無いから無理ないけど。」
「だって、だって私、必死になって探してたのに課長は知らないって
そればっかで……。」
そう訴える彼女の目は、何となく潤んでるように見えた。やべ、
無茶苦茶可愛いじゃねえか。俺は自分の感情を押さえながら、興奮させない
よう穏やかな口調で彼女に話しかけた。
「うん。ドタバタしてて忘れたんだと思う。大人だってそういう事は珍しく
ないんだよ。重要なポストについてる人は特にね。忙しいからどうのこうの
って、言い訳はしてた?」
「それはありません。」
「そりゃ素で忘れてたんだな。よし、じゃあこうしよう。これから君が
捕まらなかったら、総務の君の先輩にするよ。課長はスルーだ。これなら
再発はしないと思う。どうかな?」
彼女は鼻をぐすっとすすって俺に言った。
「……よろしくお願いします。」
213:名無しさん@ピンキー
10/07/16 20:05:43 HT5SdBeE
そう言うと彼女は荷物と空缶を抱え、とぼとぼと事務所を後にした。
俺ははーっと溜め息をつくと、どっかと椅子に座り込んだ。やれやれ、
あやうく面倒事に巻き込まれるところだったぜ。タダでさえ会社では
役立たず扱いだってのにこれ以上変な事になってたまるかい。
そう思って気を抜いたところ、彼女がいきなりドアを開けて顔だけ
事務所に突っ込んだ。あっけに取られた俺は、その場で固まってしまった。
「先輩!コーヒーご馳走様でした!!今度お礼しますね!!」
それだけ言うと、彼女はダッシュで出て行った。
「は、……はははははははは!!あっはははははははははは!!!!!」
自分より20も若い娘に不意を突かれた俺は、そんな自分自身が妙におかしく
なって一人で大笑いしてしまった。こんなに笑ったのって、本当に久しぶり
だった。
214:名無しさん@ピンキー
10/07/16 20:14:41 HT5SdBeE
>>213の続き
そんな事があって、彼女は頻繁に俺の事務所に顔を出すようになった。もちろん
表向きの理由は荷物を取りに来るためだが、そんな彼女をもてなすために俺は
事務所の机にお茶菓子を常備するはめになった。まあそれ自体は別に嫌な事では
無いんだが。
俺達は菓子を食べながら、少しずつだがいろんな話しをした。仕事の事、家族の
事、自分自身の将来の事、そして恋愛の事。聞けば、短大の頃から付き合ってる
彼氏とうまくいってないらしい。
「それでね、彼ったらむちゃくちゃな事いうんですよ~。」
「どんな?」
「俺は流行りの草食系だから、そんなにしょっちゅうセックス出来ないって。
訳わかんない!」
「そりゃ、確かにわからんな。」
昼間っからシラフでそんな話しをふるお前もな。しかも社内で。つかこいつの
彼氏って壮絶な罰当たりだな。こんな上玉を欲求不満で放置するなんてありえない
だろ普通は。あるいはこの娘がどうしようもなく男運が悪いのか。それとも……。
215:名無しさん@ピンキー
10/07/16 20:23:19 HT5SdBeE
>>214の続き
「あの…。」
そういうと彼女は俺の右腕を握り、自分の胸にぐっと押し付けた。紺色の制服
の上から小ぶりだがはっきりとした乳房の感触(パットもかなり混ざってそうだが)
が俺の右肘に伝わる。
「私ってそんなに魅力ないですかあ?ぐす、男の人から見てどう思われます?」
「どうって、そりゃ……」
潤んだ瞳で彼女が俺を見つめ、若々しい体臭と化粧の香りが俺の鼻をくすぐった。
「魅力無いなんてそんな事無いよ。絶対無い。俺が断言する。君の彼氏が分かってない
だけさ。出来る事なら変わってやりたいよ。」
「ほんとに?!」
がばっと、彼女が俺に抱きつき正面から見つめてきた。密着する上半身と紅潮する彼女
の顔から体温がじわっと伝わってくる。待て。ちょっと待て!!
「私、私先輩とだったら、どうなっても……。」
彼女は目を閉じ、俺に唇を突き出した。俺のどこかで大切な、とても大切な何かがブチっと
切れた。
216:名無しさん@ピンキー
10/07/16 20:36:10 HT5SdBeE
>>215の続き
その後は坂を転げ落ちるようなものだった。俺達は周囲の目を盗み、
このプレハブ事務所の隅っこで週に3~4回ほどセックスした。他の
社員に見つかる不安は無かった。なぜなら会社というのは実に不思議な
場所で、大勢の社員がいるくせに誰の目にもつかない死角のような空間が
結構多かったりする。社内に人が出入りする時間帯はあらかじめ決まってる
し、各部署は原則として関係者以外立ち入り禁止だからだ。したがって事前
に確認を怠らなければまとまった時間、完全に無人となる部屋が数多く
存在するのが解る。
しかもこの事務所に至っては管理責任者が俺なのでもう無法地帯と言っても良い。
俺の上司など、作業中に事故さえ起こさなければもう俺のことなど知った事ではない
と思ってるようで、ここへはほとんど来た事が無いしそも俺の事を部下と認めてる
かも怪しいくらいだから。
俺は彼女の若い身体に完全に溺れた。いい年をして何を考えてるのかとも思うが、
それだけの価値が彼女から感じられたのだ。彼女とのセックスを楽しむため、俺は
あらゆる努力を惜しまなかった。タバコをやめ酒を控え、夜更かしをやめ亜鉛のサプリメント
を飲み、毎日ストレッチを欠かさず、宿便が勃起不全の原因と知るや腹痛を承知で
便秘薬に手を出す始末。全く自分でもあきれるほどだった。そんな俺達だが何故か社外で
会おうとはしなかった。今のこの危険極まりない逢瀬が、どうにも楽しくて仕方なかったのだ。
217:名無しさん@ピンキー
10/07/16 20:45:56 HT5SdBeE
>>216の続き
でももうそれもやめだ。火遊びにもほどがある。落ち着いて考えたらもし
ばれたらお互いとんでもない事になってしまうのは避けられない。何より
前途有望な彼女の足を引っ張るなんて論外だからだ。だから決めた。今日、
それを彼女にはっきり言おうと。
「あはあ、はああ、あうんんん……ひゃあ!やだ!」
俺は腰を突き上げるように挿入を繰り返しながら右手の平で彼女の内腿を
撫で回し、中指と人差し指でクリトリスを捕らえて包皮の上から転がした。
たまらず彼女の上半身から力が抜け落ち、机の上でがくりと突っ伏した。
「やっやっやめっやめてっそれ、そこは……」
女体の一番敏感な部分を刺激され、彼女の嬌声は途中で声にならなくなった。
俺は左手を彼女の脇の下から伸ばして制服の上着の中に差込み、さらにその
中のライトブルーのブラウスのボタンを外してブラジャーと乳房の隙間に
指を差し込んだ。クリトリスと同じように、固くしこった右の乳首をころころ
と弄ぶ。この感触が実に良い。
218:名無しさん@ピンキー
10/07/16 20:53:12 HT5SdBeE
>>217の続き
「ひあっ!ひああああ!!せ……せんぱい……わた、私、もう!!……」
「うん。良いよ。イっちまいな。」
そう言うと俺は彼女にとどめを刺すつもりで、パン!パン!パン!と楽器を
鳴らすように腰を打ち込んだ。
「はああ!はああああ!!あっあっあっあっあっああああああ~~~~~~
ひぃああぅあああああ~~~~~~!!!!!!!!………あああ……
うんん……。」
さすがに周囲が心配になるような絶叫を上げ、彼女は達した。ぜいぜいと肩で
息をし、柔らかな前髪がべったりと顔に張り付いていた。俺は彼女の前髪を
優しくかき上げその表情を確認した。目は半分白目で何も見えていないようで、
口は大きく開いてうわ言を言うようにかすかに動き、だらしなくよだれを
垂らしていた。意識など、銀河の反対側へ飛んだ様だ。
219:名無しさん@ピンキー
10/07/16 21:02:48 HT5SdBeE
>>218の続き
「まだだよ。」
「……え?……。」
「俺はまだイってないから。」
俺はそう言うと、机の前で大きく開かれた彼女の片足をつかみ、張り詰めた
俺自身を奥まで差し込んだまま、ゆっくりと持ち上げた。
「ひい!なっ何を?!」
「このまま仰向けになって。顔を見ながら出したいから。」
「そ、そんな…うふう!!…な、中で、私の中で、先輩のが!……。」
机の上を転がすように、俺はゆっくりと彼女の向きを180度変えた。
そのため俺の物が彼女の膣壁をドリルのようにえぐり上げる。
「ひい!ひううううう!!!……」
可能な限りゆっくりと時間をかけ、俺は彼女を仰向けにひっくり返した。
机の上であごを出してのけぞり、はあはあと必死に酸素を取り込みながら
両手両足どっちもバンザイするように持ち上げたその姿は、まるで路上で
ひっくり返って絶命したカエルの死体のようで無様な事この上ない。普段
来客に見せている清楚な営業スマイルなどカケラも想像つかない。
220:名無しさん@ピンキー
10/07/16 21:10:51 HT5SdBeE
>>219の続き
俺はそんな彼女にお構いなしに両手で彼女の足首をつかむと、渾身の力で
ピストン運動を始めた。再びパン!パン!という音がホコリ臭い事務所に
響き、まるでスパンキングのようだ。
「んっんっんっ……ああ、締まる……。」
「あ゛っあ゛っあ゛っあ゛っあ゛っあ゛っあ゛っ~~~~~~~~………。」
完全に白目をむき人外のような声を上げて彼女は再び果てた。今度ばかりは
俺も耐えられない。
「んんっ!………くう!」
汗だくになって彼女の両足を抱えながら、俺はようやく射精にこぎつけた。
その時彼女はただぴくぴくとケイレンするだけで一切の反応を示せない。
酸欠で、なかば失神しているようだった。
221:名無しさん@ピンキー
10/07/16 21:21:54 HT5SdBeE
>>220の続き
「はあ……またイかされちゃった……やだな。こんなに気持ち良くされたら
言い出せなくなっちゃうじゃないですか。」
備え付けのウェットティッシュで自分の股間にべったりと張り付いた淫水を
ぬぐいながら彼女が言った。俺はその言葉に、コンドームを処理する手を
ぴたっと止めた。
「? 言い出すって何を?」
「昨日、彼と会ったんです」
「!……それで?」
「俺が悪かったって。お前と別れたくないから、ちゃんとセックスしようって、
彼そう言ってくれたんです!!」
「そ、そう、良かったじゃない。」
「だから、だからもう、先輩とは……。」
そこで彼女は初めて口ごもった。予想外の展開だが好都合には違い無い。
気まずい話しを俺から切り出す手間が省けたって訳だ。彼氏君も男を
見せてくれたみたいだしな。
「もう、先輩とは、もう……。」
うつむいたまま、彼女は黙ってしまった。そんなに俺の事を想っていて
くれたのか。彼女の言葉に心のどこかを針で刺されたような鋭い痛みを
感じずにいられなかった。でもこれで良い。これで良いんだ。このまま
別れたほうがお互いのためだ。俺はもう終わった中年だが、彼女の人生は
これからだ。辛いのは事実だが、何かの拍子に俺の事を時々思い出して
くれればもうそれで……。
222:名無しさん@ピンキー
10/07/16 21:29:19 HT5SdBeE
>>221の続き
「先輩とは、週一エッチで我慢して欲しいんです!!」
顔をあげ、ぱーっと明るい笑顔で彼女はそう言った。
「へ?」
「ほんと言うと昼間に先輩とエッチして夜に彼とするのが理想的なんですけど、
それだと彼に悪いじゃないですか~。あっちが本命だし~。」
「へ?」
「でもエッチの腕は先輩のほうが上なんですよね。やっぱ年の功ってやつですか?
昔はブイブイ言わせてたんでしょ?バブル期とかそんなころに。」
「へ?」
「それに私、先輩とエッチすると身体の調子がすごく良いんですよ~!顔のむくみも
減ったしニキビもきれいになったし!髪もつやつやだし!何か最近は便秘も生理痛も
軽いんです~!おかげで仕事がはかどって、課長にほめられました~!!」
「そ、それはどうも……。」
「だから先輩とは、これからもここでエッチしたいんです。回数減っちゃいますけど
ダメですか?」
223:名無しさん@ピンキー
10/07/16 21:38:18 HT5SdBeE
>>222の続き
凝固したままの俺の表情をのぞきこむ様に、彼女が顔を寄せてきた。
俺はしどろもどろになりながらも、何とか彼女に自分の意思を
伝えようとした。
「あ、あの…あのさ、その事なんだけど……」
「何です?」
「いや、その、なんて言うかその……」
「はい?」
彼女は俺の表情をうかがったまま、軽く首をかしげた。さらっと前髪が
揺れて、吸い込まれるような深い深い瞳の色が俺を捕らえる。駄目だ。
とてもじゃないが逆らえない。
「し、週一で良いよ。正直こっちもきつかったから。ああ、そのくらいが
良いな。うん。そのくらいで逢うのが、一番良いと思う。」
「ほんとですか?!!やったー!!ありがとうございます!!実を言うと、
ちょっと不安だったんです!最近の先輩元気なさそうだから、ひょっと
したら私と別れるつもりなんじゃないかなって!!」
「ちょっと待て。それってつまり……。」
「来週からまたお願いしますねー!!あ、そのゴム早く処分したほうが良いですよ。
もうお昼休み終わるし!見つかったら大変ですから!それじゃ!!」
224:名無さん@ピンキー
10/07/16 21:48:24 HT5SdBeE
嵐のように言いたい事を言って、彼女は事務所を去った。ドアの向こうから
会社指定のサンダルの音がぱたぱたと遠ざかって行く。
俺は震えそうな手でコンドームを始末しウェットティッシュの残りで自分の
物をふき取って作業服を整えると、がっくりと椅子に座り込んでしまった。
「は、………ははは………あははははははははははは!!!!!!はーっは
はははははは!!!!!………はあ、はあ、はあ………。」
俺は椅子から転げ落ちそうになって大笑いした。もう、笑う以外何も出来なかった
のだ。
なんて女だ。最凶の天然ビッチじゃねえか。しかも自覚も悪意もゼロときたもんだ。
小悪魔なんて可愛いもんじゃないな。真性の魔女だよあれは。彼氏が距離を置こう
としたのも今の俺なら理解できる。単に身体がもたないのがその理由だったんだ。
俺はその男に心の底から同情したくなった。
そうこうしてるうちに午後の始業を告げるチャイムが鳴った。俺は作業に戻るべく、
軍手と安全帽をつかんで事務所を出た。
彼女のおかげで底なし沼に放り込まれたのは俺の方なのに、何故だろう。俺は自分の
足取りが妙に軽い事実に気がついていた。
END
225:名無しさん@ピンキー
10/07/16 21:54:12 HT5SdBeE
以上です。あー疲れたw
なんかもう壮絶に無理のあるシチュですなw時間とか状況とか。
たったの30分でどうやったらこんだけ出来るんだよと。
当初の予定では二の宮ひかるのマンガみたいにしたかったんだけど
遠く及ばなかった様です。まあヒロインのビッチっぷりだけはそこそこ
かなとは思いますが。
>>211
すいません。事前にワードで下書きしてから書き込んでたんですが。
マズかったですか?
226:名無しさん@ピンキー
10/07/16 22:40:03 2GKW+eS+
>>225
乙でした。
投下ペースが遅かったから、書きながらだと思った、と推測。
実際、自分もそう思ってた。
227:名無しさん@ピンキー
10/07/16 23:05:39 v9KL/7OY
>>225
乙です
こういうおっさんと若い娘も良いですね。
そこはかとないビッチ臭も良い
後、割り込みすみません
ペース的に書きながらの投下と思ってしまいました。
228:名無しさん@ピンキー
10/07/16 23:55:17 3iQgZkqO
乙。うまく感想がまとまらないけど、とても面白かった。
229:225
10/07/17 19:56:59 6C0dNbgP
>>226>>227>>228
レスありがとうございます。勢いで書いたけど楽しんでいただいて幸いです。
ネタ元はちょっと言えませんが割りと実話です。ええ、かなり実話が混じってますww
今、高校出たばっかのDQN小僧と30後半独女の組み合わせを考え中。書き込むのはかなり
先になると思いますがご容赦ください。
エロくなるかどうかは微妙w
230:名無しさん@ピンキー
10/07/18 08:54:48 9j6P+5AY
>>229
楽しみにしてます
231:名無しさん@ピンキー
10/07/21 00:50:20 aa4rahSc
>>154-155 >>182-189の続き。
232:名無しさん@ピンキー
10/07/21 00:53:19 aa4rahSc
いい雰囲気だった、思い切って告白をしてみたけれど、結局はフラれた。
僕は全く気が付かなかったのだが、先輩には今も初恋の人がいるらしい。
それが2008年の12月、冬のことだ。
■
まだ肌寒さが微かに残る3月の初旬、先輩が高校を卒業した。
結局、先輩の好きな人が誰なのかは聞けなかったが─いや、わざと聞かなかったのか。
全校生徒が涙している頃、先輩の卒業で廃部を目前にしてしまった文芸部の部室に僕はいた。
文芸部と言っても、幽霊部員を含めて五人、これと言って明確な目的や活動があったわけではない。
毎日の放課後、先輩と僕、お互いのバイトが休みだったら、部室でお茶を飲みながら話すだけ。
先輩と他の先輩達3人が卒業したら、部員は1年の僕だけとなり、翌年には廃部の烙印が待っている。
窓の外から、卒業証書を片手に写真を撮る卒業生達の涙と笑いの混じった歓声が聞こえてきた。
校舎裏で好きな人から制服の第二ボタンを受け取る生徒達の高鳴る鼓動すら聞こえてきそうだ。
どこの学校の卒業式でもあるだろう、そんなありふれた光景が繰り広げられているに違いない。
いつもの様に誰もいない閑散としたこの部室で待っていれば、先輩が来てくれるのではないか。
開け閉めし難いあの扉を開けて、いつもの様に明るい声で僕に挨拶をしてくれるのではないか。
古いパイプ椅子に座りながら、先輩が山と置いていった青年漫画を読んで待っていた。
─けれど、先輩は来なかった、当然だ。
その日の夜、お風呂から上がって自分の部屋に戻ると、携帯に一通のメールが届いていた。
誰からだろうと携帯を開いてみれば、メールの差出人は神野薫、先輩からのメールだった。
僕は直ぐにそのメールを開くことが出来ず、携帯の画面を見つめたまま、暫く立ち尽くしていた。
その時の僕がどんな気持ちで、なぜ直ぐにメールを開かなかったのか、今でもよく分からない。
ナチュラル色の丸いローテーブルの上にあったリモコンを手に取り、テレビをつける。
適当にチャンネルを回す、ドラマ、バラエティー、ドラマ、ドラマ、ニュース、映画、バラエティー。
ちょうどその時、有名な歌番組で90年代前半に流行った洋楽バンドのセレナーデが流れていた。
ヴォーカルの若い女性が恋人を称える詞を歌い、メロディギターがそれに合わせてリズムを刻む。
知らない曲だったが、いい曲だな、と素直に感じた。
233:名無しさん@ピンキー
10/07/21 00:56:49 aa4rahSc
あの日の夜に受け取った先輩からのメールは、今でも読んでいない。
あのメールを最後に、先輩からメールが届くことも、着信が来ることもない。
きっと、もう携帯も変えてしまっているのだろうし、僕から連絡をすることもないだろう。
以前、先輩の同級生の蒔恵さんと会って話しをした際、先輩は引越しをしたと教えてもらった。
引越し先の住所と電話番号を聞いているから教えようか、と言われたが断った。
楽しくて辛い思い出と共に、いつまでも埋もれていたかったのだ。
■
暖色に染まる夕暮れの空はこんなにも美しいのに、空を見上げているのは僕だけだった。
デパートや家電量販店といったビルで囲まれた東口の駅前広場は、沢山の人の姿で溢れている。
大学生くらいに見える男性が僕の前を通り過ぎ、街路樹脇のベンチに腰掛けて携帯を取り出した。
タクシー乗り場の前にいるスーツ姿の中年の男性二人組みは、ご機嫌な様子で話しを弾ませている。
制服姿の高校生の男女が手を繋ぎながら歩いており、駅前で流行りのカラオケ店へと入って行った。
これと言って待ち合わせの時間を決めていなかったので、先生がいつ来るかは分からない。
左手首に巻かれたワイアードの腕時計の文字盤を見ると、二つの針は午後18時14分を指している。
高校生が身に付けるには少し大人っぽい、黒い文字盤にシルバーを基調としたデザインの腕時計。
これは僕の誕生日に先生がプレゼントしてくれた品だ─結構、いい値段がするやつだったりする。
学校ではいつもスーツ姿の先生だが、意外とファッションにはうるさく、流行に敏感なのだ。
妹の涼香にも、最近のお兄ちゃんはなんだか服のセンスが良くなったね、と誉められるほどだ。
それもこれも、全て先生のおかげなのである。
そんな風に回想に耽っていると背後から、伊藤くん、と僕の名を呼ばれた。
いつでも冷静、低く落ち着いたその声の持ち主が誰なのか、僕は直ぐに分かる。
「お待たせ」
「─先生」
「遅くなったかしら、悪かったわね」
「今来たところです」
「……君は5時前には学校を出ていた気がするのだけれど、私の勘違いかしら」
腕組をしながら、うーむ、と頭を傾げてわざとらしく考える先生。
「初々しいカップルの初デートの雰囲気を味わおうと思って」
「それなら、遅れてくるのは彼氏の方でしょう」
234:名無しさん@ピンキー
10/07/21 00:59:53 aa4rahSc
「主役は遅れてやって来るんですよ、僕にとっての主役は先生ですから」
「……よくそんな恥ずかしいことを言えるわね」
先生は呆れた顔をしてそう言うが、ちょっと照れてる辺り効果はあったようだ。
僕の彼女である先生は、街中にいると少し目立つ。
どことなく冷たい感じのする顔立ちが素敵な美人だし、背も高い。
そんな先生の隣りに立っている高校生の僕は、やはり先生とは不釣り合いな男なのだろう。
自分で言うのもなんだが、スーツ姿の美人な女性と制服姿の男子高校生とは不自然な組み合わせだ。
デートで行った先の映画館で姉弟に間違えられて、ファミリー割引を進められたことだってある。
その時、先生は“これからはお姉ちゃんと呼びなさいね”と言って笑いっぱなしだったけれど。
普段からそんなに声を出して笑わない先生だが、姉弟に間違えられたのがそんなに可笑しかったか。
他人から見ると恋人同士に見えないのかと僕はショックを受けたのに、先生は姉に間違えられても
平気なんだなと思うと、僕は先生から見たら弟の様なものなのかもしれないと思いショックだった。
「電車、ちょうど急行が来る時間ね」
先生は右手首に巻かれたシルバーの腕時計を見る、僕とお揃いのワイアードの腕時計だった。
メンズものの腕時計すら似合ってしまう辺り、さすがは先生。
「それじゃあ、行きましょう、伊藤くん」
腕組みをしながら僕と立ち話をしていた先生が、先を歩き始めた。
涼しい夕方の風が吹き、先生の髪がふわりと揺れると、先生の優しい香りが僕の鼻先をかすめた。
本当なら手を繋ぎたいところなのだが、学校の最寄りの駅前でそんな大胆なことは出来なかった。
二人で並んで歩いているだけなら、たまたま会って話しをしていただけですと言えば、それで済む。
僕の彼女です、と堂々とみんなに言えるようになる日はずっと、ずっと先の事なのだろう。
「ところで、伊藤くん」
「はい」
「─手、繋ぐ?」
先生は立ち止まって振り返ると、その白くて綺麗な手を差し伸べてくる。
まるで僕の考えは全てお見通しだと言うかの様に、先生はニヤリと笑った。
235:名無しさん@ピンキー
10/07/21 01:02:41 aa4rahSc
■
この時間帯の電車は学生やサラリーマン、他にも家路につく人達で物凄く混む。
揺れる電車の中で吊革に掴まりながら、他の乗客達から先生を守る様にして立っていた。
先生は僕の胸に背中を預ける形で吊革に掴まっていたから、後ろ姿だけで顔を見ることは出来なかった。
綺麗な黒い髪を後ろで緩く束ね、前髪と横の髪は下ろしているという、先生の夏仕様の髪の纏め方。
こういう髪の纏め方は何と呼ぶのだろうか、とくに呼び方はないのかもしれないが、僕の好きな髪型だ。
「ご乗車、ありがとうございます。 次の停車駅は─」
車掌がアナウンスを入れると、次の駅はもう直ぐそこだった。
駅のホームに滑り込んだ電車の揺れが収まり、ドアが開くと一斉に乗客達が降りて行く。
冷房の効いた車内から、途端に蒸し暑い外の空気の中に放り出される気分は最悪なものだ。
学校のある駅から数えて7つ目の駅で降り、そこから徒歩10分の所に先生の住むマンションがある。
ベージュを基調とした洋風の外観─プロバンス風と言うのだと先生に教えてもらった─は、
5階建てということもあって、それはまるでヨーロッパの侯爵様のお屋敷みたいなマンションだ。
手すりにまで彫刻の彫られた螺旋階段をぐるぐると上り、4階の一番奥の角部屋が先生の部屋。
「さ、どうぞ」
先生が鍵を回してドアを開ける。
「お邪魔します」
先生と付き合い始めて3ヶ月、先生の部屋に来るのはこれで三度目だ。
一度目は先月の僕の誕生日、二度目は二週間前、そして三度目が今日。
「思ってたより、遅くなってしまったわね」
時刻は19時37分だった。
「─先生」
「ん?」
ハイヒールを脱ごうと片足を上げていた先生を、背後からギュッと抱き締めた。
「伊藤くん?」
「先生……」
抱き締めたまま首筋に顔を埋めて、先生の匂いを堪能する。
あぁ、この甘くていい匂いに、頭の中を溶かされたかったのだ。
236:名無しさん@ピンキー
10/07/21 01:04:24 aa4rahSc
「伊藤くん」
僕の名を呼ぶ先生の声音が、珍しく焦っているようだった。
二人が絡み合うには狭い玄関で身体を密着させる、僕のものは早くも熱を帯びて硬く膨らんでいた。
先生の身体に夢中になりすぎて、危うく脱ぎ捨てられていた片方のハイヒールを踏みそうになる。
「汗、かいてるから」
「すごくいい匂いです」
「そういう問題じゃないのよ」
僕の腕の中で、先生がもぞもぞと動き抵抗してくる。
「ちゃんとシャワー、浴びてから……」
「そんなの、我慢出来ません」
白いワイシャツの胸元のボタンをひとつ、ふたつと外しに掛かる。
「やめて、伊藤くん」
まだ一度しか先生と身体を重ねていなかったが、早くも拒まれるとは思ってもいなかった。
そもそも、今日のお昼の続きをやらせてくれるのではなかったのか、駄目だと言われても止まらない。
開いたワイシャツの間から手を差し込んで、薄いキャミソール越しに先生の比較的に大きな胸に触れる。
「伊藤……、くんっ! やめて……!」
その時、僕の方に顔を振り向けた先生の目には、うっすらと涙が滲んでいた。
「え、ちょ、え、先生?」
まさか、そんな、涙を滲ませるほど嫌だったのか。
今までに見たこともない先生の姿を見せられて、僕は一気に冷静さを取り戻して行った。
今、僕がしようとしていたことは、大好きな先生に無理矢理、身体を求めて迫ったのだ。
女の人が嫌だと言ったら、しちゃ駄目だろ、僕。
「あ、あの、先生……」
「いとぉくん」
「……はい」
ちょっと鼻声の先生が可愛いと思ってしまった、こんな時なのに。
「離して」
「はい」
両手の力を緩めると、先生がスッと身を離した。
なんだか、とても悲しかった。
237:名無しさん@ピンキー
10/07/21 01:07:49 aa4rahSc
「いとぉく、……っ、ゴホン!」
僕の名前を呼び掛けて、すごくわざとらしい咳払いをした。
「伊藤くん」
いつもの先生の声だ。
「私が嫌だと言ったら、ちゃんとやめて下さい」
僕と一緒にいる時に先生の喋り方が敬語になるのは、何か良からぬ事をしようと企んでいる時か、
または僕に何かをちゃんと分かってもらいたい時かのどちらかだ、と付き合って数ヶ月で分かった。
「……はい」
「帰って来て直ぐ、いきなり玄関でするのは駄目です。 ちゃんとシャワーを浴びてからです。
……あのね、伊藤くん。 女の子は─って、私はもう、女の子っていう歳でもないのだけれど」
片足だけ履いていたハイヒールを脱ぐと、脱ぎ捨てられていたもう一足と揃えて玄関の靴棚に置く。
「君の靴も、その棚に入れておいてね」
「あ、はい」
急いで両足の靴紐を解いて、靴棚に置いた。
「それでね、女の人は身なりを気にするのよ。 とくに、好きな男の人とする時はね」
好きな男の人って、この場合、僕のことでいいんですよね。
「君だって、汗をかいていたら、好きな女の人の前では汗の匂いを気にするわよね?
相手がいい匂いだって言ってくれたとしても、やっぱり気になるでしょう」
確かに、気にしてしまう。
「だから、ちゃんと性行為をする前にはシャワーを浴びましょう、先生との約束です」
「あの、ごめんなさい。 で、でも、先生の匂い、本当、甘くていい匂いで……」
「ありがと」
そう言って、先生は僕のことをギュッと抱き締めてくれる。
シャワーを浴びないと駄目なんじゃないですかと言おうとしたら、キスで唇を塞がれた。
やっぱり、先生は甘くていい匂いがする。
「─ところで、伊藤くん」
「はい」
「私を困らせたのだから、それ相応のお仕置きを受けてもらうわよ」
さっきまで目にうっすらと涙を浮かべていた人だとは思えない、先生の瞳が急に輝き出した。
お仕置きってなんですか、という僕の質問に対して、先生はニヤリと笑うことで応えてみせる。
この笑い方はなんだかとても嫌な予感がする、まるで楽しい悪戯を思いついた子供みたいだ。
238:名無しさん@ピンキー
10/07/21 01:10:53 aa4rahSc
■
リビングからエアコンの動く音が聞こえる、僕の家のエアコンの音と違って、かなり静な音だ。
室内は少しだけ灯りの落とされた電球色に照らされていて、とても落ち着いた雰囲気になっている。
内を七段に区切られた本棚が壁沿いに五つあり、どの棚にも書店のカバーのかかった沢山の本が並んでいた。
文庫本に新書、あのサイズは漫画だろうか、どれもカバーがかかっているから、どんな本かは分からない。
僕は今、学校指定の半袖のワイシャツ一枚だけの姿にされて、ベッドの縁に腰掛けていた。
所謂、裸ワイシャツというやつで、それは女性がするから興奮するのであって、男性がしても─。
まぁ、これは先生が言うお仕置きらしいので、ここは素直に先生の言うことを聞くしかないのだが。
そうして、部屋の中を眺めながら暫く待っていると、浴室から響くシャワーの音が止んだ。
濡れた髪をタオルで拭きながら、黒色の上下の下着姿の先生が浴室から出て来た。
いきなり下着姿でのご登場とは、先生、僕は男として見られていないのですか。
─まぁ、なんと言うか、やはり、先生はすごくスタイルがいい、エロい。
先生は冷蔵庫を開けてペットボトルの清涼飲料水を取り出すと、こくこくと飲んで喉を潤していく。
このマンションの部屋はリビングと寝室に敷居がなく、フローリングの床のまま、一部屋として繋がっている。
そんなわけで、なんだか先生の私生活を覗いている様な気分になってきた、デザイナーズマンション、最高だ。
「─ふっ」
気が付いたら、先生が僕のことを見ながらニヤニヤと笑みを浮かべていた。
先生の下着姿をじっと見つめていたのが恥ずかしくなって、僕は慌てて視線を逸す。
「なっ、なんですかっ」
「ん? 可愛いな、と思って」
「か、可愛い?」
先生は声を潜めて、くっくと笑う。
そうだった、今の僕の姿は男にあるまじき裸ワイシャツだったのだ。
大きく膨らんでいた自分のものを、さり気ない風を装って両手でそっと隠す。
だが、目敏い先生がそれに気付かないわけがなかった。
「隠しても駄目よ」
そう言うとまた、声を潜めて笑う先生。
「さすがに、これ、恥ずかしいです」
「─やっぱり、可愛いわね」
うんうん、と一人で納得したかの様に頷いている。
239:名無しさん@ピンキー
10/07/21 01:13:32 aa4rahSc
こんな状況で可愛いと言われても、あまり嬉しくはない。
先生は手に持っていたペットボトルを冷蔵庫に閉まうと、ゆっくりと僕の方へやってきた。
僕の前まで来て立ち止まる、ベッドの縁に腰掛けていた僕は、自然と先生を見上げる形になる。
先生の右手が伸ばされ、僕の頬に触れた。
さっきまで冷えたペットボトルを持っていたその手は、ひんやりとしていて冷たかった。
「せん」
先生、と呼ぼうとした唇を人差し指で止められた。
「お仕置き」
「え?」
「これから何をされても、喋っては駄目よ、伊藤くん。 頑張って耐えて」
「それが、お、お仕置き?」
自分の口からお仕置きという言葉が出て来るのが、すごく恥ずかしかった。
「分かったかしら」
「もしも、喋ったら?」
「激しくなります」
「何が?」
先生は膝に手を当てて前かがみになると、ベッドに腰掛けている僕と同じ目線になって見つめてきた。
至近距離で見つめられると恥ずかしいので、視線を下に逸らしたら目の前に先生の胸が、谷間があった。
飾り気のない黒い下着に包まれた先生の胸はとても柔らかそうで、白い柔肌に血管が透けて見えるほどだ。
─むちゃくちゃ、揉みたい。
「上から84、60、85のEカップです」
「きっ、聞いてませんよっ、そんなこと!」
また声を潜めて笑う先生、僕の狼狽する姿を見て楽しんでいるのは間違いない。
しかし、悲しいかな、先生のスリーサイズとEカップは、しっかりと僕の頭に刻まれていた。
結局、質問には応えず、先生はゆっくりと迫ってきて、僕の唇に自分の唇をそっと重ねた。
軽く触れ合っていた唇の間から、先生の舌が他の生き物の様に僕の口腔内の奥にまで入ってくる。
それは直ぐに僕の舌を捕らえると、ねっとりと絡まされ、まるで味見をされているみたいだった。
先生の両手が僕の頬に添えられ、頭をしっかりと固定されて、絡め合う舌の動きが激しくなった。