【クェイサー】吉野・佐藤健悦作品でエロパロ【舞・舞乙】at EROPARO
【クェイサー】吉野・佐藤健悦作品でエロパロ【舞・舞乙】 - 暇つぶし2ch450:名無しさん@ピンキー
12/06/24 14:38:43.79 o3DrH4Om

コンクリートブロックで殴られたチンピラは、頭から血を噴出しながら前のめりに倒れる…


「はぁあ…はぁあ…っ!?えっ…歌山…くん?」

「ノ…ノブヲ…どうして…ノブヲがこんな所に…!?」

突然の出来事に、何が起こったか理解できない舞衣…

そして、ノブヲの登場に驚く祐一…


ノブヲに殴られたチンピラは、舞衣に覆いかぶさるように倒れてくる…

「いやぁあぁぁ~~~っ!!」

血まみれのチンピラに驚いた舞衣は、思わず倒れてきたチンピラを脚で思いっきり蹴り飛ばした。

「ひぃっ!!?血っ!?いやっ!!いやっ!!」

何度も何度も血まみれになったチンピラを蹴り、自分から遠ざけようとする舞衣…

「なっ…何だテメェ!!」

さっきまで舞衣の乳房を弄んでいたチンピラは、ノブヲの登場に動揺を隠せない…

「とっ…ととと…鴇羽さんから…は、ははは…離れて…」

ほぼ無表情のノブヲは、持っていたコンクリートブロックを再び持ち上げる…

そして、もう一人のチンピラに向かって振り下ろした…

しかしチンピラはすぐに立ち上がると、ノブヲの攻撃をかわす…

「ふんっ!!ふんっ!!ふんっ!!」

ブロックを振り回すノブヲ…

「ぐっ…っ!!?こ、この…キ〇ガイ豚野朗が…ナメてんじゃねーぞ!!」

ブロックを大振りに振り回すノブヲの隙を見て、チンピラはノブヲの顎にカウンターの右ストレートを打ち込んだ…

「あがっ…ううっ…」

顎に綺麗に入ったカウンター…

ノブヲは腰からガクッと崩れる…


451:名無しさん@ピンキー
12/06/24 14:40:47.40 o3DrH4Om

「うぐっ…こ、このぉ…」

ノブヲは持っていたコンクリートブロックを、チンピラの足首に向かって投げつける…

チンピラの足は、靴の上からでも解る位に形が変わった…

「うがぁあああぁ!!やっ…やりやがったな…この豚が!!」

骨折の痛みに耐えながら、ノブヲに掴みかかるチンピラ…

しかしノブヲは右手で握り拳を造ると、掴みかかってきたチンピラの頭に拳を振り下ろす…

「ふんっ!!ふんっ!!ふんっ!!ふんっ!!」

何度も何度も…チンピラの頭部に拳を振り下ろした…

そしてノブヲはチンピラを投げ飛ばす…

「うっ…はぁ、はぁ、はぁ…」

投げ飛ばされたチンピラは懐に手を入れると、携帯を取り出す…

「はぁ、はぁ、はぁ…おい…お前等…ちょっとソープの前に来い…手ぇ貸せや…はぁ、はぁ…」

チンピラは援軍を呼び寄せる様子…

「エモノも…忘れんじゃねーぞ…ぐぁあああ~~っ!!?」

息も絶え絶えに援軍を呼ぶ最中、チンピラは叫び声を上げて失神した…



452:名無しさん@ピンキー
12/06/24 14:41:39.64 o3DrH4Om


「ご無礼ながら…一部始終拝見させていただきました…」


チンピラの背後には、車内でノブヲの帰りを待っていたはずの井上の姿が…

「天晴れです…お見事でした…ノブヲ様…」

ノブヲの活躍ぶりに感激する井上の手にはスタンガン…

井上は、チンピラをスタンガンで失神させた様子…

使用人でありながらも、普段はノブヲの警護も任されている井上…

もちろん格闘の技術も身につけている井上は、咄嗟に助けようとした…

しかし、逃げようとせずチンピラに立ち向かったノブヲの姿を見て感動した井上は、

ギリギリまでノブヲの戦いぶりを見守った。

「この井上…感激しました…ノブヲ様…ご成長されましたね…」

「えっ?えええ…えへへ…てっ…ててて…照れるなぁ…えへへ…」

会話を交わす2人…しかし、すぐにチンピラの援軍が3人現れる…

「何だぁ~~?おら!!そこのデブとじじい!!」

「派手にやってくれたじゃね~~かよ!!」

座り込んでいるノブヲに、井上は警棒を手渡す…

「さあ、ノブヲ様…立ち上がってください!!この程度で立ち上がれなくなる彼方ではない筈です!!」

立ち上がるノブヲ…

「うっ、ううう…うん!!ぼっ、ぼぼぼ…僕は…全力で…と、ととと…鴇羽さんを…まっ、ままま…守るっ!!」

「承知しました…この井上…全力で加勢させていただきます!!ノブヲ様…共にひと暴れしましょうぞ!!」

2人は襲い掛かってくるチンピラたちを迎え撃つ…


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

453:名無しさん@ピンキー
12/06/24 14:42:39.96 o3DrH4Om

「何や…あの豚…」

ノブヲと井上の登場に驚きを隠せない渡辺…

渡辺の心に隙ができた瞬間を、祐一は見逃さなかった。

「こらぁ!!おっさんよ!!よそ見してんじゃね~~よ!!おらぁ!!」

祐一は咄嗟に立ち上がると、渡辺の顔面に向かって思いっきり頭突きを食らわせた。

「うぐっ…なっ…何っ…!!?」

もう屈服させたと思っていた相手に、捨て身の攻撃をされた渡辺…

フラつく渡辺…

「おらおらっ!!油断禁物だぜっ!!」

祐一は瞬時に渡辺から離れる…

そして、倒れて蹲っていた時に発見した廃材の鉄パイプを手に取る。

「へへっ…コイツがあれば…百人力だぜ!!」

祐一は鉄パイプを手に取ると、スッと構えた…

長年修練してきた剣道の構え…

祐一の心から、恐怖心や雑念が消える…



454:名無しさん@ピンキー
12/06/24 14:43:30.23 o3DrH4Om

「ホンマびっくりしたわ~~にーちゃん…ホンマ兄ちゃんおもろいわ…」

徐々に渡辺の表情が変わっていく…

渡辺は懐から刃渡り30センチはあるナイフを取り出した。

「おもろいけどなぁ…ワシの顔に傷つけて…タダで済むと思うなよコラぁああああぁぁ~~!!」

自身の背中に彫られている不動明王の刺青のような表情を浮かべると、渡辺はナイフを構えて祐一に突進して来た。

しかし祐一は表情一つ変えず、突進してくる渡辺に向かって構えを崩さない…

「死ねやコラぁぁあああああぁぁぁぁ~~っ!!」

ナイフを振りかざす渡辺…

祐一は1歩踏み込む…

「正面ガラ空きだぜっ!!食らいやがれっ!!」

祐一は渾身の力を込めて、渡辺の喉下目掛けて 「突き」 を放った。

「ぐぁああああぁ~~~~っ!!」

渡辺の喉に鉄パイプがめり込むと、そのまま店の壁まで突き飛ばされた渡辺…

「ぐぁあ…げほげほっ…げほっ…うぐぅ…げほっ…」

渡辺は血を吐きながら咽返る…

仰向けに倒れる渡辺に瞬時に歩み寄ると、祐一は鉄パイプを振りかざした。

「おらっ!!おらっ!!おらっ!!ふんっ!!ふんっ!!おらっ!!」

倒れる渡辺を鉄パイプでメッタ打ちにする祐一…

5発…10発…20発…30発…

頭…腕…身体…脚…

渡辺の身体中をメッタ打ちにする…


『立ち上がったら…殺される…今度こそ…殺される…』


心の中でそう自分に言い聞かせながら、祐一は渡辺を鉄パイプで殴り続けた。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


455:名無しさん@ピンキー
12/06/24 14:45:10.88 o3DrH4Om

路上では、ノブヲと井上がチンピラ達と交戦中…


「さあ、ノブヲ様!!今ですっ!!」

「うっ、ううう…うんっ!」

スタンガンや催涙スプレーなど、道具を駆使してチンピラを戦闘不能に陥れる井上…

そして、腕力に物を言わせて警棒を振り回すノブヲ…

2人は見事3人のチンピラを倒す事に成功した。


一方…


「おらっ!!おらっ!!おらぁああああぁ~~!!」

「もう止めてっ!!」


渡辺を鉄パイプで50発近く殴り続けた祐一は、ようやく立ち上がることができた舞衣に止められ我に返った…


「はぁ、はぁ、はぁ…あぁ…こんなモンだろ…大丈夫か…舞衣…」

「もう…祐一…またこんなに怪我しちゃって…逃げれば…よかったのに…」

「馬鹿だなぁ…お前を置いて…逃げれる訳ねーじゃんよ…」


上半身裸の舞衣は、血まみれの祐一にキュッと抱きついた…




456:名無しさん@ピンキー
12/06/24 14:46:30.99 o3DrH4Om

「とっ、ととと…鴇羽さん…だっ…だだだ…大丈夫!!?」


闘い終えたノブヲが舞衣に歩み寄る…

「歌山くん…歌山くんも…助けてくれたんだよね?ありがとう」

「しかしビックリしたぜ!!ノブヲ、お前結構やるじゃん!!」

「うっ、ううう…ううん…そそそ、そうかな?えへへ…照れるなぁ~~」

二人に褒められまんざらでもないノブヲ…

そしてノブヲは、舞衣が上半身裸でいることに気付く。

「はわわわ…とっ、ととと…鴇羽さん…はだ…はだはだ…裸だぁ…」

「はいっ?あ…あはは…そういえば…そうだった…あはは…」

大きな両乳房を晒したまま照れ笑いする舞衣。

「ばっ、馬鹿っ!!笑ってないで隠せよな!!」

隠さず照れ笑いする舞衣に呆れる祐一…

すると、ノブヲは自分の着ていたシャツを脱ぎ始める…

「とっ、ととと…とりあえず…これ…着てよ…ははは…裸…より…いいい…いいよね?」

シャツを受け取る舞衣…そして、シャツを羽織りボタンを留めた…


「ありがとう…歌山くん…って…はいぃぃぃぃぃ~~っ!!?」

「…ノブヲ…お前…それ…何?」

「はぁ…ノブヲ様…あれほど…忠告しておいたのに…」



457:名無しさん@ピンキー
12/06/24 14:47:24.07 o3DrH4Om


3人の視線の先…上半身裸になったノブヲ…そのノブヲの胸元には…

「ね、ねえ…それ…2年生の時に…無くなった…あたしの…」

そう…ノブヲの弛んだ胸元には、2年生時の体育の時間に女子更衣室で盗んだ舞衣のブラジャーが食い込んでいた…

生地の痛んだ白と水色のストライプのブラジャーは、ノブヲの弛んだ胸肉や脇肉に食い込む…

「こっ、こここ…これは…その…じ、じじじ…時効…だよね?」

照れ笑いするノブヲ…

「ぷっ…あははは!!何その格好!!あはははっ♪」

開放感から、思わず噴出し笑ってしまう舞衣。

「あははははっ!!ノブヲ~~それ学校でバレてたら退学だぜ!!あははははっ!!」

同じく、開放感から笑い始める祐一。

「ぷっ…くすくす…わははははっ!!す、すみません…ノブヲ様…ぷっ…わははははっ!!」

井上まで堪えきれず笑い始める。

「えへへ…ばっ、ばばば…バレ…ちゃったかな?えへへ…」

恐怖からの開放感から笑う4人…


しかし…


「えへへ…えへ…はっ!!ととと…鴇羽さんっ!!あああ危ないっ!!」

何かに気付いたノブヲは、咄嗟に舞衣の前に立ちはだかる。



458:名無しさん@ピンキー
12/06/24 14:52:36.01 o3DrH4Om


そして、次の瞬間…


乾いた破裂音が響き渡る…


銃声…


辺りに漂い始める硝煙の匂い…


「ノブヲ!!」

「歌山くんっ!!」

「ノブヲ様っ!!大丈夫ですかっ!!」


舞衣の前に立ちはだかったノブヲの腹部は、血で真っ赤に染まる…

そして銃声の鳴り響いた先には、拳銃を構える半殺し状態の渡辺の姿…


「へへぇ…舞衣ぃ~~はぁ、はぁ…殺し損ねたわ…」


下品な笑みを浮かべながら舞衣に話しかける渡辺…


「くっ…こっ…この野朗~~~~~っ!!おらぁ!!」


祐一は渡辺が手に持っている拳銃を蹴り飛ばすと、すかさず鉄パイプで脳天を叩き割った…

渡辺は、完全にぐったりとした状態…おそらく、こん睡状態に陥った様子…


「はぁ、はぁ、はぁ…とっととと…鴇羽さん…はぁあ、はぁあ…だ、大丈夫…だった?」


身を挺して舞衣を守ったノブヲの表情は苦しむどころか、どこか満足そうな表情を浮かべていた…

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

459:名無しさん@ピンキー
12/06/24 15:39:59.10 FxD4c4U3
ノブヲ死んだったん?

460:名無しさん@ピンキー
12/06/25 04:55:43.63 CSi/DphY
デブは拳銃弾ごときでわ死なんよ

URLリンク(rate.livedoor.biz)

461:名無しさん@ピンキー
12/06/27 21:43:52.03 UO0f9y5W

午前3時


「歌山くん!大丈夫!?しっかりして!!」

「ノブヲ!!しっかりしろ!!」

「ノブヲ様…」

拳銃で腹部を撃たれたノブヲは、大量の血を流しながらぐったりと路上に仰向けになる…

そのノブヲに膝枕してあげる舞衣…

「ノブヲ様…大丈夫ですか…」

井上は自分が着ていたカッターシャツの袖を破り、布地を傷口にあてがう。

しかし、ノブヲの出血は止まらない…

意を決した井上は立ち上がる…

「お2人とも、暫くノブヲ様を頼みましたぞ!!」

そして車を路上駐車してある、少し離れた路地裏まで走って向かった…


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

462:名無しさん@ピンキー
12/06/27 21:44:33.54 UO0f9y5W

暫くすると、3人がいる泡姫館の前に大きな黒塗りベンツが停車する。

「お待たせしました!さあ、ノブヲ様を後部座席へ!」

祐一と舞衣、そして井上の3人がかりで、ノブヲの巨体をベンツの後部座席へ運ぶ。

後部座席で仰向けになるノブヲ…

そのノブヲの意識が若干回復した。

「うぅ…んんっ…はぁ、はぁ…鴇羽さん…楯くん…井上…ごごご…ごめんね…あああ…ありがとう…はぁ、はぁ…」

「歌山くん…良かった…気がついたのね…」

「大丈夫かノブヲ!?…なぁ…おっさんよ!!ノブヲを…早く病院へ…病院へ連れて行ってやってくれよ!!」

ノブヲの意識が回復して安堵する舞衣…

逆に、ノブヲの状況を心配する祐一…

しかし、井上は冷静だった。

「大丈夫です!!ノブヲ様は歌山グループの御曹司であられるお方…連絡すれば救護ヘリがすぐに飛んでまいります!!」

タダでさえ瀕死状態のノブヲ…いつ容態が悪化して命を落としてしまうか分からない…

そんな中、2人はそれぞれ最後の言葉をかけた…

まずは祐一が後部座席に乗り、声をかける。

「ノブヲ!!お前…マジでカッコよかったぜ!!絶対…絶対死ぬんじゃねーぞ!!いいな!!」

ノブヲの手を強く握り、訴えかけるように言葉をかけた。

ノブヲはできる限り手に力をこめ、握り返すと、笑顔で頷いて見せた。

祐一が降りると、続いて舞衣が後部座席に…

「歌山くん…あたしの為に…あたしを守って…こんな事になっちゃうなんて…」

すると、ノブヲは笑顔で舞衣に語りかけた。

「だ…だだ…だい…じょうぶ…きき…気に…しないで…はぁ、はぁ…」

その言葉を聞き、舞衣は目に涙を浮かべる…

「ぐす…ぐすん…ありがとう…歌山…くん…」

ノブヲは舞衣に精一杯の笑顔を向けた。

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463:名無しさん@ピンキー
12/06/27 21:46:18.74 UO0f9y5W

ノブヲとの別れを惜しんでいると、先ほどのチンピラのうちの誰が連絡したのか…

新たな暴力団組員風の男達が7、8人こちらに向かってきた。

「おらぁ!!ガキ共がぁ!!待っとれやコラァ~~!!」

ナイフや長ドス…日本刀などを所持している男達…

明らかに今までのチンピラとは雰囲気が違った。

「やっ…ヤダ…また来たわ…」

「ヤベ…今度のは…かなりヤバそうだな…」

「これはいけませんね…お2人とも…ご乗車されるといい!!」

井上は、舞衣と祐一に車に乗るよう提案した。


しかし…


「いえ、俺達は…俺達でどうにかしてみせます!!」

「あたし達…2人で乗り越えようって…決めたんです!!」

二人の意志の固さを感じた井上は頷く…

「分かりました…では…私が車で奴等の気を引きますので、その内に…」

そういうと、井上は懐から名刺を取り出す…

「何かあれば…ここに連絡を…それでは御武運を!!」

黒ベンツは勢いよく走り始める…



464:名無しさん@ピンキー
12/06/27 21:47:13.58 UO0f9y5W


「何だコラァ!!うわぁああぁ!!」

「舐めた真似しやがって!!」

「ふざけんじゃねぇぞ!!コラァ!!」


井上の運転する黒ベンツは、暴力団組員たちの群れに突っ込む。

慌てて回避するガラの悪い男達…

そして数名の組員達が、舞衣と祐一の姿に気付く。


「コラァ!!そこの売女とガキ!!待たんかい!!」


祐一はプレスカブに跨りエンジンをかける。

「舞衣っ!!早く後ろに乗れ!!行くぞ!!」

舞衣がカブの後部座席に跨ると、祐一はエンジンを力強く吹かす…

そして井上達が進んだ正反対の道を走り始めた。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

465:名無しさん@ピンキー
12/06/28 03:14:36.93 c5+YTRBB
速度出ないしなぁ
ケータイで連絡されて車で追いかけられたらすぐ詰んじゃいそう
ここはやはりmiyuを呼び出してガトリングで一掃・・

466:名無しさん@ピンキー
12/06/28 19:54:21.40 /y65UPkF
プレスカブって、スピードあまり出ないのですね…
調べて分かりました(笑)

一応結構スピードが出る感じの設定にしたいので、歌山のおじいさんが
若い頃改造して乗っていたカブということで…

若い頃改造して仕事が入れば現場まで乗り回していたカブを祐一くんに
渡したという設定でお願いします(笑)



467:名無しさん@ピンキー
12/06/29 08:17:00.81 n7V9YqHE
あまり細かい事言うのもアレだが、あと、二人乗りの問題があるね・・
プレスカブは当然二人乗り不可。だが、もし爺さんがエンジンごと変えて
プレートもそれを反映してたら可能かもしれない

468:名無しさん@ピンキー
12/06/29 20:12:29.47 fFx3Fych
そうですか~二人乗りも無理なのですか…
配達のおじさんが後ろに何か乗せてた光景を思い出して書いてみたのですが…

では、改造して2人乗りできるということで(笑)

プレスカブ…やめとけばよかったです…

バイクとかって、全然分からないんですよね(笑)


469:名無しさん@ピンキー
12/07/03 03:55:46.00 fj2NpVnd
治外法権エリアから抜け出せば暴力団も白昼滅多な事はできないだろうから一安心としても
アパートに帰ったら最凶に病んだ詩帆という更なる地獄が待ってるわけでどうする楯

470:名無しさん@ピンキー
12/07/04 11:25:29.69 7tJxhgy3

午前3時15分


井上が運転するベンツは町を抜け…高台に繋がる山道を走る…

「もうすぐ合流地点に到着する!至急担架と救護の手配を!!」

後部座席で苦しむノブヲを心配しながらも、車内に取り付けてある無線で連絡を取る井上…


暫く沈黙が続く…


先に口を開いたのは井上だった。

「ノブヲ様…あんなに臆病だったノブヲ様が…あのような荒くれと対等に戦うとは…」

若干目に涙を浮かべ声を震わせながら…井上は呟いた…

「はぁあ…はぁあ…はぁ…いっ…いいい…井上…?」

高熱と多量の出血で意識が朦朧としているノブヲは、何時もと違う雰囲気の井上が妙に印象的で…

思わず井上を眺める。

「なっ、ななな…泣いてるの?井上…どどど…どうして?」

すると井上は答えた。

「嬉しいのです!臆病だったノブヲ様が…私には…今まさに立派なお世継ぎ様に見えるのです!!天晴れですっ!!」

幼い頃からノブヲの世話をしてきた井上…

その井上にとって…今日と言う日は、生涯忘れる事ができない日となった。



471:名無しさん@ピンキー
12/07/04 11:26:28.06 7tJxhgy3


2人は山道を抜け、見晴らしのいい高台に到着した。




ベンツを停車させると、井上はおもむろにスーツのポケットに手を入れる…

そして、何時の間に拾ったのか…さっきまで舞衣が身につけていたブラジャーを取り出した。

そしてノブヲに手渡す…


「さあ!もうすぐ…もうすぐヘリが到着します!!それまで…これで元気を出してください!!」

ブラを受け取るノブヲ…

ブラのカップの内側を顔に密着させ、舞衣の汗の匂いを堪能する…


しかし…



472:名無しさん@ピンキー
12/07/04 11:27:16.20 7tJxhgy3

「こっ、こここ…こんな物無くても…ぼっ、ぼぼぼ…僕は…頑張れるんだ!!」

ノブヲは窓からブラを投げ捨てた。

「こっこここ…こういう事からは…そそそ…卒業だっ!!」

ノブヲは自分なりに、過去の自分と決別した。

「…ノブヲ様…本当に…立派に成られましたね…この井上…感無量です…」

感極まった井上は涙を流す…

そして、再びおもむろにスーツのポケットに手を入れる…

これも何時の間に拾ったのか…先ほどチンピラによって剥ぎ取られた舞衣のショーツを取り出した…

舞衣のショーツで涙を拭く井上…


そんな中、高台全体が強い照明によって照らされる。

辺りには強い風…そして力強い自家用ヘリのプロペラの音が響き渡る…

「おおっ!!ノブヲ様!!来ましたぞ!!迎えが来ましたぞ!!」

「はぁあ、はぁあ…ととと…鴇羽さん…はぁあ…はぁあ…ぼぼぼ…僕…ががが…頑張るよ…」

意識が朦朧とする中、ノブヲは心の中で 「絶対に生き延びる!!」 と心に誓った。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

473:名無しさん@ピンキー
12/07/04 11:28:10.37 7tJxhgy3

午前3時15分


「待てやコラぁぁああぁ!!」

「待たんかいっ!!」

「停まれやコラぁあああぁ~~!!」


暴力団組員風の男達は、プレスカブで走り去る祐一と舞衣を追いかける…

しかし、若干の改造を施してある一風変わったプレスカブは、アクセルを吹かす度にドンドンスピードを上げていく。

「待てぇぇぇ~~」

「…」

「…」

ガラの悪い男達の下品な叫び声は遥か後ろに聞こえ…

そして聞こえなくなった。



474:名無しさん@ピンキー
12/07/04 11:28:52.59 7tJxhgy3

「舞衣っ!!大丈夫か!!?怖くないか!?」

「うんっ!!あたしは大丈夫!!」


かなりのスピードの中、慣れない改造カブを必死に運転する祐一。

その祐一の腰にしっかりと抱きつき、振り落とされないように一生懸命な舞衣。



下品なネオン…下品な看板…薄汚い街並み…

2人は下品な繁華街の中央通を一気に駆け抜けた。


「なぁ!!舞衣!!聞こえるか!!?」

「はいいいっ!!?聞こえるわよっ!!」


エンジン音と風の音に声をかき消されながらも、2人は会話を交わす。


「なぁ!!もうこの町に!!思い残す事はねーよな!!?」

祐一は、舞衣に聞こえるように大きい声で尋ねる。

「無いわよっ!!あるわけ無いでしょ!!早くこの町から出るわよっ!!」

祐一の問いかけに、舞衣は大きくはっきりと答えた。

舞衣の答えに迷いはなかった。



475:名無しさん@ピンキー
12/07/04 11:29:54.80 7tJxhgy3

2人が乗る改造カブは走り続ける…

暫くして舞衣は後ろを振り返る…

遥か後ろに、下品な歓楽街が見えた…


あれ程嫌だった街…

いつも抜け出したかった街…

辛い思い出しかない…身も心も傷つけられた街…


そんな街が、今は遥か後ろに見える…


街を振り返った瞬間、舞衣の脳裏に様々な思い出が蘇ってくる…




476:名無しさん@ピンキー
12/07/04 11:30:25.74 7tJxhgy3


絶望…

屈辱…

慈愛…

人情…


この街で、普通の人生では恐らく触れることが無い様々な感情を味わった舞衣。



「…さようなら…」



舞衣は下品なネオン街に向かって呟く…



『もう戻らない』



舞衣は心の中で誓った…



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

477:名無しさん@ピンキー
12/07/04 12:04:18.05 hqITpeAW
おぉ脱出か

478:名無しさん@ピンキー
12/07/05 11:43:24.61 I3NDaKDk

2人は歓楽街を抜け出す…


そして、小さな町工場が立ち並ぶ地帯を走り抜け…


大きな工場が立ち並ぶ工業地帯を走り抜け…


山に面した細い道を走り抜ける…


時折停車して休憩を取りながら、確実に先へ、先へ進んだ。


山を越え…


県境を越え…


2人は走り続けた。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



479:名無しさん@ピンキー
12/07/05 11:45:03.70 I3NDaKDk

午前5時30分


綺麗に整備された海岸沿いの国道…


カブに乗る2人は、見晴らしの良い海岸線をゆっくりと進む。


「あっ!!見て見て!!朝焼け!!綺麗ねっ!!」

「おおっ!!マジすげーー綺麗じゃん!!」


穏やかな海を照らす綺麗な朝焼けに歓喜の声を上げる二人。


誰一人いない…車一台通らない海岸線…

聞こえるのは…穏やかな波の音とカブのエンジン音…


人一人いない情景に…今だけ世界には2人しかいないような…

そんな錯覚さえ覚えてしまう…


「疲れた~~!!ちょっと休憩しようぜ!」

「うんっ!!」


若干広い路肩にカブを停める。

そしてカブから降りた二人は、うんっと気伸びをして身体をほぐした。


低い防波堤越しに海を眺める2人…


「海…綺麗ね…」

「あぁ…何ていうか…静かな海も悪くねーよな…」


暫く海を眺めていると、祐一が口を開く…


「ワリ…俺…ちょっと用足してくるわ」

「はいぃっ?もう…いちいち言わなくていいの!!」



480:名無しさん@ピンキー
12/07/05 11:46:10.93 I3NDaKDk

舞衣は笑いながら祐一を見送る…

そして舞衣も、防波堤に沿って歩き始めた。


「本当に…本当に…あの街から…あたし…出てきちゃったのよね…」


舞衣は海を眺めながら呟く…


「本当に…こんな日が来るなんて…」


感慨深く物思いに耽る舞衣…


「あっ…そうだ…これ…」


舞衣はふと何かを思い出す…

そして背負っていたバッグから、造りかけの千羽鶴を取り出した。


「これ…どうしようかな…」



481:名無しさん@ピンキー
12/07/05 11:46:58.35 I3NDaKDk


造りかけの…857羽の折鶴…

舞衣の身体と精神が傷付いた回数を偶像した 「悲しみの折鶴」 を、舞衣は両手で持ち、じっと眺める。


「巧海の為に…頑張ってきた結果?違うわよね…これは…あたしにとって…嫌な思い出…嫌な思い出そのものよね…」

自身が行った 「贖罪」 という行為が、愚かな行為だった事を理解した舞衣は、自身にとって折鶴は無用のものと悟った。


そして…


「もうこれ…いらないわよね…」


そういうと舞衣は、造りかけの千羽鶴を海に投げ入れた。

海に投げ入れられた千羽鶴は、穏やかな波に乗って沖へ沖へと流される…


「…さようなら…」


舞衣はそう呟いた…

流される折鶴に…ではなく…

自身の忌まわしい過去に…

舞衣は 「決別の挨拶」 をした。


「よしっ!!終わり終わりっ!!さ~~て!!アイツ…トイレ済ませたかな~~♪」


舞衣は晴れ晴れとした笑顔を見せながら、祐一の元へと向かった。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


482:名無しさん@ピンキー
12/07/05 18:34:07.03 6gxB4Bq7
渡辺どうなったんか
有段者の突きって竹刀でも凄いぞ。ましてや鉄パイプ。その後滅多打ち+脳天唐竹割り。
よくて全身骨折、半身不随とかだと思うが

483:名無しさん@ピンキー
12/07/06 08:56:37.83 qTSLkxiN
普通死んでる

484:名無しさん@ピンキー
12/07/06 10:54:44.68 bR41QmhE


カブに跨り、携帯を持つ祐一…

「そーっすか!!良かったですね!!はいっ、伝えておきます!!はいっ!!」

祐一は携帯を折りたたんだ。

「おっ、舞衣、何処行ってたんだよ!ってかさ、あのノブヲと一緒にいたおっさんに連絡したらよ、ノブヲ!容態は安定してるってさ!!」

「そうなんだ!!よかった…本当に…」

町から脱出できた今、唯一の気掛かりだったノブヲの安否…

そのノブヲの無事を知った舞衣は、ホッと胸を撫で下ろす。




485:名無しさん@ピンキー
12/07/06 10:55:50.40 bR41QmhE


舞衣は防波堤に座り海を眺めながら、数日間を振り返った…



「あたし…一週間前までは…こんな状況、想像できなかった…」

「俺だって…舞衣に再会できるなんて…これっぽっちも思ってなかったんだぜ?」



当然祐一も、ここ数日間を振り返っていた…


晴れて最愛の人と再会できた祐一。

そして、絶望の淵にたたされ続けた日々から開放された舞衣。



既に二人の前には、新たな苦難が待ち望んでいた…



精神的な呪縛から開放され、自由の身になった舞衣…



486:名無しさん@ピンキー
12/07/06 10:56:36.86 bR41QmhE

しかし…今の舞衣の状況は…


住む場所もなく、収入も無く…

手元には僅かな金銭と着替えだけ…

そして残る借金…


不安だらけだった。




487:名無しさん@ピンキー
12/07/06 10:57:31.20 bR41QmhE

「ふぅ~~あたし…これからどうしようかなぁ~~」


舞衣は溜息をつきながらポツリと呟く…


「そうだな…風華町には…もう戻りたくないよな…」


舞衣の精神面を案じて、自ら風華町の自分のアパートに誘うことはしなかった祐一…


「うん…ちょっと…ね…」


高等部時代を風華学園で過ごした舞衣は、勿論風華町が大好きだった。

在学中は、卒業してもずっと住みたいと思っていた程好きな町だった。

しかし…DVDで自身の荒んだ過去を知られた舞衣は、風華町に向かう事には精神的に抵抗があった…

少なくとも…今は風華町には戻りたいとは思わなかった…


「舞衣、聞いてくれ!!」


祐一は真剣な眼差しを舞衣に向ける。



488:名無しさん@ピンキー
12/07/06 10:58:28.52 bR41QmhE

「3年生の春…俺達…大喧嘩したよな?」


舞衣の肩にそっと手を回す祐一…


「舞衣…お前がいなくなって…俺、後悔の毎日だったんだ…」


人生に迷い悲しむ舞衣を、優しく抱きしめてやれなかった当時を思い出す祐一…


「もう俺は…後悔する人生は送りたくない!!だから…俺は…お前を守り続けることにするぜ!!」

「っ!?ゆ…祐一…!?」

「ほっ…本気だぜ!?俺は!!もう大学辞めてもいい!!バイトクビになってもいい!!俺はお前を…守り続けたい…」


突然の言葉に、舞衣は赤面してしまう…


暫くの沈黙が続き…



そして…



「うん…ありがとう…えへへ…あたし…嬉しい」



赤面しながら照れ笑いする舞衣…

祐一は照れ笑いする舞衣を優しく抱きしめる…

2人はお互い愛情を確かめ合った。


その後、2人は再びカブに跨り先を目指そうとした。



489:名無しさん@ピンキー
12/07/06 10:59:43.47 bR41QmhE


その時…


「祐一…行き先、まだ決まってないのよね?」

「あぁ…これからどうすっかな~~て思っててよ」

「そうなんだ…あのね…あたし、行ってみたい所があるんだけど…」

「行ってみたい所?」

「うん…ここから…かなり遠い所なんだけど…」



すると、祐一は生き生きとした笑顔を舞衣に向けた。



「言ったろ?俺はお前を守り続けるって!!お前が行きたい所なら…何処までもお供するぜ!!」



祐一の言葉に、舞衣は薄っすら目に涙を浮かべる…

そして、カブの後部座席に座る舞衣は、キュッと祐一の背中に抱きついた…


「で、お前が行きたい場所ってのは?」


祐一は、舞衣の 「行きたい場所」 を尋ねる…



490:名無しさん@ピンキー
12/07/06 11:01:04.98 bR41QmhE


「それって…確かお前の…」


舞衣の口からは、意外な地名が語られた…

祐一は携帯で地図を開き、方角を確認する。


「よしっ!このまま真っ直ぐ進めばいいんだな!!」



方角を確認すると、祐一は改造カブのエンジンをかけ、アクセルを吹かした。



「とりあえず飛ばすぜ!!舞衣!!しっかり摑まってろよ!!」

「大丈夫!!絶対離れないからっ!!」



そして2人は目的地に向かって走り始めた…



空を赤く染める綺麗な朝焼けは、新たな目的地に向かう二人を優しく見守り続けているようだった…



(完)




491:名無しさん@ピンキー
12/07/07 01:26:32.63 +xkGozFZ
どこだろ

492:名無しさん@ピンキー
12/07/10 16:53:46.63 d8MF4s/i
HOSHU

493:名無しさん@ピンキー
12/07/10 20:41:19.45 w2f5r+X6
乙でした。

494:名無しさん@ピンキー
12/07/15 21:18:31.47 WTVetksU
3月29日…春…



午前 7:30



「んぁあ…あぁ…いっけな~~い…もうこんな時間だ…」


オレンジ色のショートボブの女性は目覚まし時計のタイマーの音に目を覚ました。


「ふぁあ…早く朝ご飯作らないと…」



東京都杉並区…


とあるアパートの一室…



豊満な胸元を若干露にしたパジャマ姿の彼女は、ベッドから起き上がる…


そして、隣でまだ寝ている上半身裸の金髪青年を起こさないように気遣いながら、

朝食を作り始めた。



20分後…



「ほらっ!!祐一っ!!もう朝よ~~!!起きなさいっ!!」

彼女はカーテンを勢いよく開けると、眩しい朝日が狭い部屋に差し込む…



495:名無しさん@ピンキー
12/07/15 21:21:07.43 WTVetksU

「すぅ~~はぁ~~すぅ~~うぁあ…舞衣…もう…5分だけ…寝かせて…」

いつもの決まり文句を言いながら、金髪青年は再び眠ろうとした…


しかし…


「ダメよ~~!!ほらっ!早く起きないと、学校遅れちゃうわよ~~!!」


金髪青年の逞しい両腕を引っ張り無理やり上半身を起こすと、彼女は目覚まし時計を

青年の目の前に持ってきて時間を見せ付けた。


「んぁあ~~何だよ…って!!うわ!!ヤベ!!もうこんな時間!?」


慌てて起き上がる青年は、男性特有の生理現象も隠さず晒したまま、トイレに向かった。


しばらくして…


「ヤベ~~マジ寝過ごす所だった!!」

「もう~~しっかりしなさいよねっ!!はいっ、朝ごはんサッサと食べちゃって!!」



496:名無しさん@ピンキー
12/07/15 21:22:33.27 WTVetksU

炊きたてのご飯に味噌汁…

焼き魚に、ふわふわに仕上がった厚焼き玉子…


美味しそうな朝食がテーブルに並ぶ…


「いっただっきま~~す!!」

「あたしも、いただきま~~す♪」


勢いよく、かき込むように食べる青年…

落ち着きニコニコしながら味わうように食べる彼女…


対照的な食事風景はいつもの事だった。

食事が済むと、二人は身支度を整える。

そして、玄関先で顔を合わせる二人…


「今日は俺バイト休みだからよ、学校終わったらすぐ帰ってくるから!」

「うん、あたしも…バイト終わったらすぐに帰ってくるねっ♪」


二人は玄関先でその日の打ち合わせをするが日課になっていた。


「行ってきま~~す♪」

「じゃ、気をつけて行けよ」


仲良くアパートの階段を下りると、二人は正反対の方向に向かって歩き始める。


二人の姿は、どこにでも居る…普通の仲睦まじい同棲カップルにしか見えなかった。

ほんの数ヶ月前まで…過酷な運命に翻弄されていたカップルには、到底見えなかった。



497:名無しさん@ピンキー
12/07/15 21:23:49.75 WTVetksU





~舞-HiME 二次小説「帰郷」~




7ヶ月前…場末の街を抜け出した俺達…

紆余曲折を経て、たどり着いた場所…

それは、舞衣が風華学園に転入する前に住んでいた町…


東京都杉並区の某所…


舞衣の故郷だった。


あの日、俺は舞衣に 「どこまでもお供する」と誓った。

そして…俺は今でもその誓いを実行している。


もう…後悔なんてしたくないからな…


あの日以来、俺は風華町に帰ることはなかった。


バイト先であるリンデンバウムにも携帯で辞めると連絡した…

店長は「舞衣ちゃんを全力で守れ!!」と励ましの言葉をかけてくれた。


そして、俺は両親に 「大学を辞めて働きたい」 と相談した。

しかし、どうしても俺に大学を卒業してほしい両親と口論になり…

話し合った結果、同系列の大学に編入することでお互い合意した。


てなわけで…俺は今、大学生って訳だ。


おっと…早くしないと遅刻だぜ!!


俺はあの日以来愛車にしているプレスカブのエンジンを吹かすと、

早速大学に向かって走り始めた。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

498:名無しさん@ピンキー
12/07/15 21:24:53.38 WTVetksU

あの日…あたしたちは、あの街を抜け出すことができた。

でも…喜びと共に、大きな不安があたしたちの頭をよぎった…


「これから…どうするの?」


大好きだった風華町…

でも、もう戻れない…

少なくとも…あの時は…


でも…祐一は、あたしに誓ってくれた…


「どこまでもお供するぜ!!」


嬉しかった…

本当に嬉しかった…

力強い言葉に、不安なんて吹き飛んじゃったの!!


そこで、あたしはダメ元で あたしの故郷「杉並区」に行きたいって言ってみたの。


最初はほんの「里帰り」のつもりだった…


でも、やっぱりここは過しやすくて…

いつの間にかここで生活してたわね(笑)


で、現在に至るって訳なの♪


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

499:名無しさん@ピンキー
12/07/15 21:25:59.34 WTVetksU

ここに来てすぐに、あたしはバイトを始めた。


某有名中華料理チェーン店で朝から夕方までのバイト…


本当は厨房で働きたかったんだけど、まずは接客からって言われちゃって…

なんだか超ミニのユニフォーム着てウエイトレスっぽいお仕事してるの(笑)

でも、やっぱりお料理好きだから…厨房で働かせてもらえるまで頑張ろうと思ってる。


あたしは毎日自転車でバイト先に向かう…


アパートを出ると、すぐに住宅街に差し掛かる。


「おはようございま~~す」


小学生の男の子があたしに挨拶してくる…


「あっ、おはよ~~♪」


あたしも挨拶を返す…


いつも出会うあの子…

いつも通勤途中に差し掛かる、あの家から出てくるあの子…

あの家は…あたしが住んでた家…


あたしが引っ越す前に…売りに出して、巧海の手術費用の足しにした…


懐かしい… 「元、我が家」


毎朝、あたしは感慨に耽りながら出勤していた…



500:名無しさん@ピンキー
12/07/15 21:27:48.19 WTVetksU

ここに来て、中学時代の同級生にも何人か会ってお話したり、遊びに行ったり…


あっ、そうそう!!


ここに来て一番ビックリしたのが、千絵ちゃんとあおいちゃんとの再会!!


原田千恵ちゃん


瀬能あおいちゃん


二人とも風華学園高等部時代の同級生、大事なお友達!!

あたしが風華学園に転校して来て以来、ずっと仲のいいお友達なの!!

まさか、こんな所で出会えるなんて思わなかった…


しかも、二人とも祐一と同じ大学に通ってるのよね!!


あっ…でも…千絵ちゃんは…出版社に勤めたいからって、大学辞めちゃったんだけど…

よくわからないけど…記者になりたいんだって…

昔から好きよね~~千絵ちゃん…


でも、二人とは良く会うし、今夜もうちに集まって晩御飯食べようねって約束してるの。

お酒飲みながら、お鍋を囲んで女子会しようね~~って(笑)


あっ、もちろん…アイツも入れてだけど♪


今晩は凄く楽しみだなぁ~~♪


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

501:名無しさん@ピンキー
12/07/15 23:32:37.60 WTVetksU

その夜…


「こんばんは~~舞衣ちゃん♪」

「こんばんは、失礼するよ~舞衣♪」


舞衣と祐一が住むアパートにお邪魔する千絵とあおい…


「いらっしゃ~~い♪上がって上がって♪」


二人を歓迎する舞衣…


「おっ、来たか?売れない漫画家にパパラッチの見習い!!」


祐一の言葉に、早速口を開く二人…


「私は売れない漫画家じゃなくて~~同人作家なのっ!!」

「パパラッチ~~?煮ても焼いても食えない奴等と一緒にするなっての!!」


二人は祐一の言葉に反論しながら、リビングに招かれる。


「はいっ、今日はあたし特製の野菜と鶏肉の塩ちゃんこ鍋!!たっぷり召し上がれっ♪」


お部屋に美味しそうな香りが充満する…


「きゃあ!!すっご~~い!!さすが舞衣ちゃん!!」

「いやぁ~~舞衣…本当に凄いね…豪華だねぇ~~♪」


見事な盛り付けになんともいえない香り…舞衣の見事な料理の腕前に、

二人はため息をつく…

その姿を見て、自慢げな祐一…


「おっ!さすがなだぁ~~舞衣!!じゃ、早速食べようぜ!!」

4人は鍋をつつき、お酒を飲み始める。

女3人、男1人の 「女子会?」 が始まった。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


502:名無しさん@ピンキー
12/07/15 23:33:42.80 WTVetksU

2週間に一度…多いときは1週間に一度、この面子は集まる…

集合場所は、専らここ…舞衣と祐一の住むアパートだった。


「んん~~舞衣ちゃんって、本当に料理上手だよね~~!」

「本当に…私らなんか…料理すらしないよね~~(笑)」


「あはは、そんなに褒められると照れちゃうな~~あたし♪」


すると、千絵がいつもの決まり文句を祐一に放った。


「楯~~アンタ幸せものだよ~~(笑)舞衣ちゃん大切にしてやんなよ~~!!」


千絵はバンバンと祐一の背中を叩く。


「ぶはっ!!ごほっ!!分かってるって!!てかさ、お前らはどうなんだよ…

その…将来の夢とか?」


そう…この二人はそれぞれ夢を持っていた…


瀬能あおいは、もともと好きだったボーイズラブ(男の子同士の恋愛を題材とした作品)

の趣味が高じて、大学に通いながら同人作家としてBL漫画を描き、イベントへの参加や

出版社への作品持込などをしていた。


原田千絵は、出版関係に就職が有利になると思い大学に入学したが、人伝に某有名

出版社の記者に弟子入りすることができ、先月大学を自主退学した。

今後は出版業界で記者として生きて行くと決心した千絵…


舞衣の友人二人は、高等部卒業後、小さいながらも夢への一歩を踏み出していた。



503:名無しさん@ピンキー
12/07/15 23:35:02.99 WTVetksU

「女子会?」 が始まって2時間後…


「ヒック…あたしは~~出版業界の伝説になるっ!!以上!!」

「いいぞぉ~~ヒック!!あたしは~~BL界のお姫様になるの~~♪」

「あはは…二人とも出来上がっちゃって…」


盛り上がる二人…苦笑いの舞衣…


すると、舞衣の携帯にメールが届く。


「あれ…メール…誰から?」


舞衣は携帯を確認する…

メールの送り主は、舞衣の弟…鴇羽巧海…


「あっ…巧海からだ…」


「ええっ!!巧海くん!?何なに?見せてっ!!」


あおいは興奮気味に舞衣に尋ねる。

無理もない…瀬能あおいをBLの世界に踏み込ませたのは、他でもない、

当時風華学園中等部、美男子ランク2位の鴇羽巧海の影響が少なからずあったからだ。


あおいの狂乱ぶりを横目に、舞衣はメールを確認する…



『明日、風華学園に行きます。新学期楽しみです!

お姉ちゃん、学費振り込んでくれてありがとう。

僕、一生懸命勉強するよ!!』



504:名無しさん@ピンキー
12/07/15 23:37:23.31 WTVetksU

内容は、巧海くんが明日風華学園に向かうということだった。


「そっか…そういえばそうだったよね…巧海…おめでとう…頑張ってね!!」


舞衣は、まだ見ぬ高等部の制服を来た巧海くんの姿を想像しながら、彼にエールを送った。



そして 「女子会?」 はお開きとなった。


「ご馳走様~~舞衣ちゃん♪巧海くんによろしく言っといてね~~♪」


ほろ酔い加減のあおいは、舞衣に巧海くんによろしくと一言告げる…


「ヒック…お邪魔したね~~舞衣♪」


ご機嫌な千絵は、祐一を見ると手招きする…


「こらぁ~~楯っち~~!!本当に幸せものだねぇ~~アンタ…」


そして、再び祐一の背中を思いっきり叩く千絵…


「ぐはぁ!?痛ぇ~~!!何だよ!?」


すると千絵は、右腕を祐一の首に回し、耳元で呟いた…


「本っ当~~に…舞衣ちゃん、大切にしてやんなよ~~!!」


そして、二人は退室した。



505:名無しさん@ピンキー
12/07/15 23:38:24.14 WTVetksU

静まり返る室内…

二人は協力して洗物を片付ける。


「ふぅ~~帰った帰った!!で、舞衣…巧海、明日風華町に行くって?」


食器を洗いながら舞衣に尋ねる祐一…


「うん、一応…新学期からは風華学園で過ごしたいからって…」


嬉しそうな…幸せそうな…なんとも言えない優しい表情で話す舞衣…


「でも…スゲーよな!!編入試験合格…しかも飛び級でだもんな!!」

「うん…とにかく…療養中も勉強頑張ってたみたいだから」


その後、入浴を済ませた舞衣は疲れからか…すぐに寝入ってしまった…


「舞衣~~って…寝てんじゃん…はぁ…今日はお預けか…」


あの二人が来た日はセックスはお預け…


お決まりのようなイベントに、祐一はがっかりしながらも入浴を済ませ、

ベッドに寝転がった…


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

506:名無しさん@ピンキー
12/07/16 01:19:06.78 ZwSZOQgM

3月29日


正午…


風華町に向かうフェリーの甲板…



「わぁ!!懐かしいなぁ~~」


穏やかな瀬戸内海をゆっくりと進むフェリー。

フェリーは、やがて大きな橋が架かる鳴門海峡を通過する…

そして、その鳴門海峡を懐かしむように眺める少年…


彼の名は 「鴇羽巧海」


生まれつき重度の心臓疾患を持っていた彼は、風華学園高等部に進学する直前に

心臓の病が再発してしまった…

しかし姉の努力により、彼は海外で心臓の手術を受けることができ、帰国後は

気候が穏やかな東北地方のとある片田舎で療養生活を送っていた。

療養中は風華学園の教科書や教材を取り寄せ、独学で勉学に励み…

既に高認合格を果たした巧海…


しかし巧海は 「少しでも高校生として学園生活を送ってみたい」 という

ささやかな願いから去年の冬、風華学園高等部の編入試験を受験した。

私立学園という比較的自由の利く特製を利用して、彼は飛び級の編入試験に

見事合格した。



507:名無しさん@ピンキー
12/07/16 01:20:23.45 ZwSZOQgM

「やっぱり…いいなぁ…瀬戸内海って…」


穏やかな海…綺麗な水色の海…

太陽の光を反射してキラキラ輝く海水…

そして景色を彩る小さな島々…

数年前、姉と初めて訪れた時の記憶が蘇って来る…


「みんな…僕の事…覚えてくれてるかな…」


巧海は、自分が再び風華学園の生徒として、みんなの輪に溶け込むことができるか

心配で仕方なかった…


「そうだ…晶ちゃん…元気かな…」


携帯を広げる巧海…

中等部時代、学生寮で同室だった「元くノ一」…尾久崎 晶から送られたメールを読む。



508:名無しさん@ピンキー
12/07/16 01:21:07.19 ZwSZOQgM

感慨に耽る巧海…


オーファン事件解決後、二人は付き合い始めた…

事件解決後、晶が最初に自分が女性である事を告白したのは、巧海だった。

そして巧海は、その真実を自然に受け止めた…

晶の真実を受け止めた直後、巧海も晶に告白した…


「晶くん…いや…晶ちゃん…君が好きです…僕と…付き合ってくれないかな?」


その瞬間、晶は赤面してコクリと頷くことしかできなかった…

その光景を、巧海は今も鮮明に覚えている。


フェリーは既に風華町へ近づいていた…

懐かしい…整えられた島が見えてくる…

綺麗に整備された港が見えてきた…


「よしっ!!見えてきたぞ!!」


そしてフェリーは港に到着する。

巧海は、これから始まる学園生活に大きな希望と多少の不安を抱きながら、

約3年ぶりに風華町の地を踏む…


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


509:名無しさん@ピンキー
12/07/16 03:26:02.81 juhqbSvo
祝復活。
狂った詩帆が復讐のために巧海君の童貞を逆レイプとかそういうドロドロのエロはどないやろか

510:名無しさん@ピンキー
12/07/19 10:06:29.93 RqApuW6E
出版業界って大学出てた方がいいんでないかな。千絵は頭も良さそうだし。
という老婆心が‥

511:名無しさん@ピンキー
12/07/20 10:43:26.83 0/7HdOYi

同日   午後1時


風華学園女子寮前


「もう少し女の子らしい格好した方がよかったかな…」


私服姿の私は、窓ガラスに映った自分の姿を見て呟いた。

デニムジャケットにTシャツ…デニム生地のショートパンツ…

いつもの普段着姿…

やっぱりアイツは私に、もっと女の子らしい格好して欲しいのかな…

その…ミニスカートとか…白いワンピースとか?

そんな事を考えているうちに、時間は過ぎていく。

私は最近買ったお気に入りの原付バイクに跨る…

そして、ショートボブに切りそろえた緑髪を手でかき上げ、ヘルメットを被った。


「もうすぐ巧海に会えるなんて…夢みたいだ…」


私は巧海に会える瞬間を楽しみにしながら、バイクのアクセルを吹かす。

そして、颯爽と待ち合わせ場所の港に向かった。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

512:名無しさん@ピンキー
12/07/20 10:45:27.01 0/7HdOYi

俺…じゃなかった…私は 尾久崎晶。

風華学園高等部3年生。


うちは代々忍びの家系で、私も幼い頃から「くノ一」として教育され、育てられた。

鍛錬や修行は辛かったけど、何の疑いもなく私はくノ一として生きてきた。


オーファン事件が解決するまでは…


オーファン事件解決後…つまり任務終了後…

俺はお頭から 「女として生きる」ことを命じられた。

すべての任務が終了した今、くノ一として生きる必要など何もないから…らしい。


幼い頃からずっと周囲に、自分が女であることを隠して生きてきた俺…

その俺が、初めて「自分が女であること」を告白したのが、巧海だった。


あっ…ダメだ…また「俺」なんて言葉使ってるし…

もう4年間も「女の子」やってるのに…まだ慣れないんだよな。


で、初めに知ってほしかったのは、やっぱり巧海だった。

大切な人に…私が…一番好きな人に知って欲しかった。


嫌われるか…笑われるか…それとも…嫌悪されるか…

不安で仕方なかった…

でも…巧海は笑顔で私を受け入れてくれた。

そして…その…えっと…その後…巧海から告白されて…

私たちは付き合うことになった。


513:名無しさん@ピンキー
12/07/20 10:46:11.33 0/7HdOYi


でも…

付き合い初めて2年が経ち…

巧海の病気が再発した…


別れの挨拶をする間もなく、巧海は私の前から居なくなった。

その後しばらくして巧海から、手術を受け安静にしているという手紙を受け取った。

すぐにでも会いに行きたかった。

でも…巧海は私に、自分の居場所を教えてくれなかった…

病に侵された自分の姿を見せたくなかったらしい…


でも…今日会える!!やっと…やっと巧海に会える!!

巧海が居なくなって2年間…大勢の男子…数名の女子に告白されたけど…

私の心に迷いはなかった。


だって、私が一番大好きなのは…巧海!!お前なんだから♪


あっ、港が見えてきた…ちょうどフェリーが到着したみたいだな。

巧海…背、伸びたかな…格好良く…なったかな…

うわぁ~~~なんだか緊張してきた~~!!

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

514:名無しさん@ピンキー
12/07/20 10:48:48.57 0/7HdOYi


午後2時


風華港


愛車「ベスパ」から降りた晶は、緊張した面持ちでフェリー乗り場に向かった。


「えっと…ここで待ってれば…会えるんだよな…」 


到着したフェリーから大勢の乗客が降りてくる…

晶は巧海を必死で探した。


「居ない…あれ?居ない…ってか人多すぎ…って!!押すなよなっ!!」


人混みに押されながらも必死に巧海を探す晶…


10分後…



「晶ちゃん!!」


巧海の声に振り向く晶…


「巧海!!」


笑顔で手を振る巧海に、晴れやかな笑顔の晶が走り寄る。

そして、晶は人目も気にせず巧海に抱きついた。



515:名無しさん@ピンキー
12/07/20 10:50:10.67 0/7HdOYi

「巧海ぃ~~会いたかったよ~~!!私、ずっと待ってたんだからな~~!!」


ずっと会いたかった巧海に出会えた感動からか…晶は目に若干涙を浮かべた…


「僕も会いたかったよ…晶ちゃん…」


巧海も、晶との再会に感激したのか…笑顔で静かに晶を抱きしめる…

1分近く…二人は無言で抱擁を交わし続けた。

お互いの感触…温もり…香り…

懐かしいお互いの感触を感じ合う…


「ひゅ~~ひゅ~~!!お熱いねぇ~~お二人さん!!」


次の便の乗客の一人が、二人の抱擁を冷やかした。

その冷やかしの声で、二人は我に返る…


「あっ…あはは…ゴメン…巧海…私…」

「うん…こちらこそゴメンね…僕…嬉しくて…つい…」


何だか恥ずかしくなった二人は赤面し、お互い一歩ずつ下がる…


516:名無しさん@ピンキー
12/07/20 10:50:48.45 0/7HdOYi


「そういえば…今日転入の最後の手続きを済ませるんだろ?」

「うん、そうだね…久しぶりの風華学園…楽しみだな…」


二人は雑談しながら、港の駐輪場に向かう…

そして、晶は自分の原付バイクのエンジンを吹かした。

晶の愛車 「べスパ」 は、可愛らしい車体から軽快なエンジン音を響かせる…


「わぁ!!それ晶ちゃんのバイク?」

「あはは、バイクっていうか…原付なんだけどな…私の愛車だ♪」


自分と同い年の少女が、原付とはいえバイクに乗っている…

巧海は晶に尊敬の眼差しを向ける。


「乗れよ巧海!風華学園まで連れて行ってやるから!」


べスパに跨った晶は、わずかに座れる座席の後部をポンポンと叩く。

巧海は緊張しながらも、晶の後ろに座る…そして、晶の腰に両腕を回した。


「しっかり捕まってろよ~~巧海!!」

「うん、いいよ!!晶ちゃん!!」


初めての二人乗りに若干戸惑いながらも、巧海を後ろに乗せた晶は、バイクを飛ばす…

そして、目的地である風華学園を目指した。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

517:名無しさん@ピンキー
12/07/20 12:12:07.47 Hin4WZV2
晶がついてたら巧海もほぼ安全だな

518:名無しさん@ピンキー
12/07/20 21:41:18.18 y5oDYqCi
つーか原付は二人乗りしたら…

519:名無しさん@ピンキー
12/07/21 02:04:25.41 oULwJd5B
多分原付2種なんだろう。ベスパって色々あるから

520:名無しさん@ピンキー
12/07/22 21:21:16.07 5GfIB+yW

風華学園 応接室


「…以上で正式に編入が受理されました」


中年女性の事務員は、予め送られた巧海の編入関係の資料に目を通すと、承認の印鑑を押す。


「始業式は4月8日となっています…何か学園について質問はありますか?」


事務員の女性は丁寧な口調で巧海に話しかける。

以前中等部に在籍してた巧海に質問はなく…手続きは短時間で終了した。

応接室を後にした巧海は、屋外で待つ晶の元へ向かった。



521:名無しさん@ピンキー
12/07/22 21:22:19.13 5GfIB+yW


「お待たせ、晶ちゃん」

「おっ、意外と早かったな…ほら…見てみろよ巧海…綺麗だな…」


校舎から校門までの一本道…

その両サイドには、並木の如く植えられた桜の木々が歩道を彩る…

桜の木々は満開の花盛り…

満開の桜は、まるで二人の再会を祝福しているように見えた。


「本当だ…凄く綺麗だね…」


巧海は、桜の花から晶に視線を移す。

と同時に、気まぐれな春風が周囲に桜の花びらを散らした…

桜吹雪は二人を取り巻く…


「…晶…ちゃん…」


デニムジャケットを脱いだ晶の姿は、明らかに2年前とは違った。

スラリとした若干細身なスタイルを維持しながらも、胸やお尻の膨らみが増した

女性らしい体つきに変化した晶…

そして桜の花を見上げる優しい表情はあまりにも可憐で、巧海は見入ってしまう…



522:名無しさん@ピンキー
12/07/22 21:23:13.04 5GfIB+yW


「んっ?どうした、巧海」

「うん…桜も綺麗だけど…晶ちゃんも…綺麗だよ…凄く…綺麗になったね…」


巧海は思わず自身の気持ちを惜しみなく言葉に表した。

その言葉を聞いた晶は、ハッとした表情になり、思わず赤面する。


「そっ、そそそ…そんな事…馬鹿っ!!照れるだろっ!!」


思わず下を見ながらモジモジする晶…心の中では嬉しくて、思わず顔がニヤけてしまう…


「た…巧海も…背…伸びたよな…前よりずっと…格好良くなったと思う…」


晶はポツリと呟く…そして、巧海にそっと身体を近づけ寄り添う…

晶は、身長が若干伸びた巧海を見上げるようにして顎を上に上げると、

その可憐な唇を晶に差し出した。


「巧海…好き…んっ」


巧海はニッコリ微笑むと、晶に顔を近づける…


「僕もだよ…晶ちゃん…」


二人は2年ぶりのキスを交わした。

唇を重ねる程度の初々しいキスで愛情を確かめ合った二人…

久しぶりに恋人気分を味わった二人だった。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


523:名無しさん@ピンキー
12/07/22 21:24:05.83 5GfIB+yW

その後巧海は、寮の部屋に届いた荷物を片付ける為に一人で男子寮に向かった。

手伝うと言った晶だが、周りの目を気にする巧海に丁重に断られてしまった。

一人になった晶は、バイクを押しながら一人女子寮に向かう…


「はぁ、はぁ…巧海…本当に格好良くなったよな…はぁ、はぁ…」


興奮気味の晶…

久しぶりに交わしたキス…そして久しぶりに味わった巧海の温もりと感触…匂い…

その感触全てが、晶の身体を火照らせた。

興奮し火照った身体は、10代特有の抑えられない性欲を溢れさせる…

歩きながらも、既に晶のショーツのクロッチ部分は愛液でヌルヌルに濡れてしまっていた。


「はぁ、はぁ、はぁ…あっ…トイレ…」


女子寮に向かう途中で、晶は道端にある公衆トイレに目を向ける…

性欲を抑えきれない晶は、バイクを道端に置くと、太ももを擦り合わせながら

千鳥足に近いフラフラした足取りで女子トイレの個室に入った。



524:名無しさん@ピンキー
12/07/22 21:24:43.12 5GfIB+yW


「はぁ、はぁ…身体が…熱い…」


晶は個室のドアを閉めると、携帯を取り出す…

そして携帯の小さいディスプレイに、数年前撮影した巧海の写真を表示する…


「ふふっ…この頃は…まだこんなに可愛い顔してたのに…」


晶は微笑むと、羽織っていたデニムジャケットや着ていたTシャツを脱ぐ…

更にデニムのショートパンツも脱ぐと、綺麗に畳んで洋式トイレのタンクに置く。

下着姿になった晶…


「こんな所…誰も来ないよな…春休みだし…」


続いて晶は身に着けていたシンプルなデザインの白いブラを取る…

形の良い程よい大きさの乳房が露になった…

ブラが汚れないように、ドアに引っ掛けると、ショーツも下ろし、足首から抜き取る…

晶は一糸纏わない姿に…


「はぁ、はぁ…あぁ…私…こんな所で…公衆トイレで裸で…何やってるんだろ…」


あり得ない場所で裸になった晶は、誰が来るかもしれない状況に興奮しながらも、

洋式トイレに座る。

そして携帯を持つと、ディスプレイに写る巧海に見せ付けるようにしながらM字開脚した。


「ほらっ、巧海…あたしの身体…2年前とは大違いだろ?」


携帯のディスプレイを、自分の育った乳房に近づける…


「胸も…こんなに大きくなったんだぜ…あんっ♪」


可愛い喘ぎ声をあげる…自分の乳房を持ち上げるようにしながら揉む…

ムニュムニュと張りの良い乳房に指を食い込ませながら、自分の乳房を揉み続ける…



525:名無しさん@ピンキー
12/07/22 21:25:40.01 5GfIB+yW


「はぁ、はぁ、はぁ…はぅ…んっ♪んっ、んっ♪んぁ…あんっ♪」


トイレットペーパーを床に敷き、携帯をドアに立てかけた晶は、両手で乳房を揉み続け、

次第にツンと起ちはじめたピンク色の乳首に指を這わせ始める…


「あぅ…んっ♪んぁ…あんっ♪あっ、あっ…はぁ、はぁ…私の…胸…巧海…見て…」


巧海に見られていることを想像しながら、晶は自慰行為を始めた…

乳房を揉み、コリコリになった乳首を摘みクリクリと弄り回す…

乳首にくすぐったい…電気が走るような快感がこみ上げてくる…

身体の芯が徐々に熱くなり…ふわふわとした感覚が襲って来た…


「巧海ぃ~~気持ちいいよ…はぁ、はぁ…気持ちいいよ巧海ぃ…」


切なそうな声を上げ始めた晶は、右手を下半身に這わせる…

髪の毛と同じ緑色の陰毛を掻き分けながら、既に愛液でヌルヌルに濡れた秘部を指で触れた。


「ひゃあ…あんっ…あっ…んっ…私…こんなに…いやらしい女だったのか…」


自分の行っている行為…そのはしたない行為に赤面しながらも、晶はクリトリスに

指を這わせる…


「んぁあ…あっ、あっ…あんっ♪気持ち良い…あんっ♪」


次第にクリトリスを激しく弄り始めた晶…

トイレの個室内にグチュグチュと卑猥な水音を響かせながら、晶は巧海を想い

自慰行為を続けた。


526:名無しさん@ピンキー
12/07/22 21:26:27.05 5GfIB+yW


「あっ、あっ、あっ、あんっ…はぁ、はぁ…巧海ぃ…見て…私の…いやらしい姿…」


顔を真っ赤にしながら大きく股を開き…乳首を摘み引っ張り弄りながら小股を擦る…

他人には絶対見せられない恥ずかしい行為…

その姿を巧海に見られていることを想像しながら、晶は気持ちを昂らせた。


「巧海の事…こんなに好きなんだ…私…巧海の事考えるだけで…んぁああぁ…あんっ♪」


身体の芯は更に熱くなり…頭の先からつま先までフワフワとした感覚に陥る…

身体の火照りは頂点に達し、身体中をピンク色に染め、全身に汗を浮かべる…

晶の身体からは、甘い汗の香りが立ち上る…

そして、卑猥な水音を響かせる小股からはいやらしい雌の香りが広がる…

トイレの個室には、何ともいえないいやらしい香りが充満した…

その香りに、更に気分を昂らせた晶…

全身を飛んでしまうような快感に支配されながら、晶は思わず声を上げた。


「んはぁぁああぁ…ダメダメ…イクっ…イクイクっ♪トイレで…トイレでイッちゃうっ♪」


絶頂を迎えた晶…

身体を痙攣させながら、つま先をピンと伸ばし…口を大きく上げ切ない声を上げる…

恍惚とした表情を浮かべ1分近く快感を味わった晶…



527:名無しさん@ピンキー
12/07/22 21:27:27.05 5GfIB+yW


「はぁ、はぁ、はぁ…はぁ…はぁ…あぁ…何やってるんだろ…私…」


絶頂を味わった数分後、冷静になった晶は思わず呟く。

そして、立ち上がろうとしたその時…


「だよね~~キャハハハ♪」

「本当にヤダよね~~♪」


誰も来ないと予想していた公衆トイレに、二人の女子が入ってきた。

慌てる晶は、急いで洋式トイレのタンクの上に置いていた衣服を身に着ける…


「本当に~~何であたし等が新学期の準備につき合わされないといけないの~~?」

「そりゃ、アンタ、あたし等が素行不良で奉仕活動しないといけないからでしょ~~(笑)」


女子トイレに入ってきた女子の一人が、隣の個室に入る…

もう一人の女子が、晶の入っている個室のドアノブに手をかけた。


「ってかさ~~この後どうする~~?って…あれ…開かない…んっ?誰か入ってる?」




528:名無しさん@ピンキー
12/07/22 21:28:00.55 5GfIB+yW


晶は焦った…急いで携帯を拾い衣服を身に着けると、精神を集中して久しぶりに

「くノ一」としての能力を使用した。

ドアを開けると、一瞬にして女子トイレから走り抜け脱出した晶…


「きゃっ!!?なっ…何今の…女子?」

「何~~?どうしたの~~?」

「う、うん…今ね…ここに誰か居たんだけど…」


用を足すのも忘れ立ち尽くす女子…

やがてもう一人の女子はトイレを済ませ個室から出てくる。


「んっ?あぁ…確かに…誰か居たんじゃない?ほら…あれ…」


女子は晶が居た個室のドアの上を指差す…

ドアには、晶の白いブラとショーツが引っ掛けたまま放置されていた…


5分後…

慌ててバイクのエンジンを吹かし、何とか女子寮にたどり着いた晶…

下着を忘れていったことに気づいたのは、不覚にも夜の入浴時だった。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

529:名無しさん@ピンキー
12/07/22 21:29:26.35 5GfIB+yW

同日 午後4時

東京に向かう新幹線の一般車両…


「なるほど~~そうなんだ~~♪おにーちゃんと舞衣さん…今同棲してるんだ~~♪」


詩帆はね…今、新幹線の一般席で興信所の調査結果の書類を読んでるの…


「住所は…東京都杉並区…ふ~~ん♪」


私は思わず悪戯な笑みを浮かべちゃった♪

だって、面白いんだもん♪

おにーちゃんの近況や、あのイヤな女の近況が手に取るように分かっちゃうのが。


「フヒヒ…フヒヒヒィ~~はぁ、はぁ…いいなぁ~~同棲…私もしてみたいなぁ~~♪」


私ね…去年の夏…おにーちゃんに捨てられちゃったの…

おにーちゃんはね…私を捨てて…エッチな身体だけが取り得のヤリマン女の所へ行っちゃった。

おにーちゃんは騙されてる…そう…絶対騙されてるの!!

詩帆が…おにーちゃんを正気に戻してあげるから!!


私は、おにーちゃんがどうすれば正気に戻るか考えた…

答えは簡単だった。

あの女…舞衣からおにーちゃんを引き離すだけでいいの。

ううん…あの女を…おにーちゃんから引き離すだけで…おにーちゃんは幸せになれるの!!


そこで私は興信所に依頼して、二人が何処で暮らしているか調べてもらったの…


50万円かかっちゃった(笑)


お金なんて惜しくない…

詩帆とおにーちゃんが幸せになることができるのなら…

あの…あの憎いヤリマン女が離れていくのなら…



530:名無しさん@ピンキー
12/07/22 21:31:00.16 5GfIB+yW


「ふ~~ん、半年前から杉並区で暮らしてるんだ~~」


私は学校に「志望校の体験入学に行ってきま~~す♪」と言って、外出して来ちゃった。

うん、それも本当なんだけど…

詩帆にとっては、やっぱり…


『おにーちゃんからあの女を引き離す大作戦!!』


が、メインイベントなの(笑)

私は一通り資料に目を通した後、資料に閉じてある二人の写真を取り出す…


「おにーちゃん♪すぐに会えるから…楽しみにしててねっ♪」


私はおにーちゃんの写真にチュッとキスしちゃった♪


写真はもう一枚残ってる…

憎いあの女の写真…

私はDVDの画像の鮮明なシーンから全裸で正面を向いたあの女の写真をプリントアウトして

興信所に手渡した…



531:名無しさん@ピンキー
12/07/22 21:32:26.92 5GfIB+yW

うん、そうそう…この写真…

いつ見ても…スケベな男が好きそうなイヤらしい身体…


「この写真…もういらないよね~~♪」


あたしはバッグからマジックを取り出し、可愛い丸文字で落書きを始めた。


『名前 ときは まい 』

『B:89 . W:58 . H88 Eカップ♪』

『巨乳の舞衣は、ただ今セックスフレンド募集中♪ 090-xxxx-xxxx』


あの女の…本当の携帯の番号まで書いちゃった(笑)

興信所って凄いよね~~!!こんなことまで調べちゃうなんて♪

この写真…後で東京駅の男子トイレに忍び込んで貼り付けちゃおっと(笑)

舞衣さ~~ん♪悪戯電話、たくさんかかって来るから、楽しみにしててねっ♪

フヒヒ…フヒヒヒッ…楽しみだなぁ~~♪

早く…着かないかなぁ~~♪

ヒヒィ…ヒヒヒヒィ…はぁ、はぁ、はぁ…フヒヒヒィ…


「あっ、すみませ~~ん♪冷凍みかん下さ~~い♪」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


532:名無しさん@ピンキー
12/07/23 03:17:45.44 aCoEOvFP
詩帆執念深っ

533:名無しさん@ピンキー
12/07/25 03:32:57.95 3NI0RBj6
嵐ヶ丘やな

534:名無しさん@ピンキー
12/07/30 01:07:32.38 KVvUzM2y

3月30日  午前7時50分


杉並区  アパート


昨晩のお酒の影響もあって寝坊してしまった二人は、簡単に朝食を済ませると、

急いで身支度を整えた。


「ほらっ、祐一~~早く支度しないと、遅れちゃうわよ~~!!」


出勤にはまだ若干の余裕がある舞衣が、遅刻しそうな祐一に声をかける…


「わ~~かってるって!もう準備できたぜ!」


補習授業用の教科書を詰め込んだ鞄を抱えて、気だるそうな祐一が玄関に現れる。

昨晩の酒が身体に残っている訳ではないが、若干の寝不足の祐一は、欠伸しながら

靴を履こうとする。


「もう~~寝不足なの~~?大丈夫?」


祐一の心配をする舞衣…

しかし…舞衣の心配を横目に、祐一はドアを開けようとする舞衣に背後から密着し抱きついた。


「きゃっ!!ちょ、ちょっとイキナリ何!?」


突然背後から抱きつかれ驚きの声をあげる舞衣…


「なぁ…舞衣…出る前に…その…一発ヤラせてくれ!!頼む!!」

「はいぃ~~~っ!!?アンタ何言ってるのよ!!」


535:名無しさん@ピンキー
12/07/30 01:08:27.00 KVvUzM2y

さすがの舞衣も呆れ顔…祐一を振り解こうとする。

しかし、性欲を抑えきれない祐一は、背後から舞衣の両乳房を持ち上げるように揉み始める…


「なっ、頼む!!俺ムラムラしちゃってさ~このままじゃ俺、補修に集中できないって」

「イヤッ!!ちょっと…あっ…離して!!ちょっと…あんっ♪何考えてるのよっ!!」


祐一は舞衣のシャツのボタンを器用にはずしていく…

あっと言う間に舞衣の胸元は肌蹴て、豊満な胸元が露になってしまった…

背後から抱きつく祐一は、その固くなった股間を舞衣のお尻に密着させる…

その感触に、舞衣も興奮し始めたのか…徐々にショーツを濡らしてしまう…


「いいだろ~~すぐに…すぐに済ませるからよ!一発…一発だけヤラせて!!頼むっ!!」


祐一は、舞衣のブラを上にずらすと、露になった舞衣の豊満な乳房を鷲掴みにして、

ゆっくりと慣れた手つきで揉み始めた…


「やぁ…あんっ♪そんな事…言われても…あんっ♪んっ♪はぁ、はぁ…あんっ♪」


乳房を弄ばれ、舞衣は不覚にも甘い声をあげてしまう。

外気に晒された舞衣の乳房は、揉まれる度に祐一の手に見事な張りと弾力を伝える…

すぐにツンと起ってしまった乳首を摘まれクリクリと弄られると、身体をヒクヒクと

震わせながら快感を味わった。


536:名無しさん@ピンキー
12/07/30 01:09:54.98 KVvUzM2y

胸が人一倍感じやすい舞衣は、乳房を弄ばれると内に眠るスケベ心が目覚めるように性欲を

抑えきれなくなる…

今日も自分を抑えきれなくなった舞衣は、性欲と快感に従順になってしまった…


「もう~~しょうがないわね~~!!わ、分かったわよっ!!」


はぁ~~っとため息をつく舞衣…

相変わらず呆れ顔の舞衣は、デニム生地のミニスカートを捲くり、ショーツを膝まで下ろす。

そして玄関のドアに両手を突くと、お尻を突き出した。


「本っ当に助平なんだからっ!!ほらっ!早く済ませちゃってよねっ!!」


玄関先での性欲処理の相手を引き受けた舞衣は、少々照れながら祐一を受け入れる決意をする。


「サンキュー舞衣!!早く済ませるからよ!!へへっ♪」


満面の笑みを浮かべる祐一は、時計を気にしながら急いでズボンと下着を下ろすと、早速

硬く大きく勃起したペニスを舞衣の秘部に当てた。


「んっ…んっ♪もう…本当に…ムードも何もあったもんじゃないわね…」


舞衣は苦笑いしながらも、祐一のペニスの感触に興奮を隠せない…

そして、祐一は遠慮なしに舞衣の秘部にペニスを挿入する…


「んぁあ…あぁ…んんっ♪入って…来たぁ…あんっ♪」

「はぁ、はぁ、はぁ…ま…舞衣…動くぜ…」


祐一はゆっくり…そしてすぐに激しく腰を動かし始める…


♪ずちゅっ、ずちゅっ、ちゅく、じゅぷ、じゅぷ、ぬぷっ、ぬぷにゅぷっ♪


祐一のペニスを受け入れる舞衣のあそこは、玄関に卑猥な水音を響かせる。



537:名無しさん@ピンキー
12/07/30 01:10:37.88 KVvUzM2y

「あんっ♪あっ、あんっ♪あっ、あっ、あんっ♪はぁ、はぁ…ね、ねえ…気持ち…いい?」


舞衣はお尻を突き出した格好で、必死に腰を振る祐一の表情を確かめながら尋ねる。


「はぁ、はぁ、はぁ…あぁ…スッゲー気持ち良い…はぁ、はぁ…」


恍惚とした表情を浮かべながら、舞衣の膣内にペニスを出し入れする祐一…

少々乱暴な腰使いに思わずいやらしい喘ぎ声を上げてしまいそうになる舞衣…

しかしドア一枚の向こうには、ご近所の奥さんたち…近所の子供たち…

いやらしい声を聞かれてはいけない人たちが居る。

舞衣は右手で口元を押さえ、必死に喘ぎ声を堪えた。


「はぁあ、はぁあ…ヤベ…出るっ!!舞衣!!そろそろ…ああっ!!」

「あんっ、あっ、あっ、あんっ♪はい~~っ!?ちょ、ちょっと…中で?ちょっと待って!!」


舞衣の制止も虚しく…祐一は舞衣の膣内でたっぷりと射精した。


「はぁ、はぁ…あっ!!ヤベ!!もうこんな時間!!舞衣、サンキュー!!」


恍惚とした表情を浮かべながら舞衣の膣内にたっぷりと精液を流し込んだ祐一は、

時計の時間を確認すると急いで服装を整え、アパートを後にした。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



538:名無しさん@ピンキー
12/07/30 01:11:35.18 KVvUzM2y


「まったく…強引なんだから~~!!」

一人玄関に残されたあたしは呟いた…


「ふぅ~~何か…バイト前に疲れちゃったわね…はぁ~~」


出勤までにまだ若干の余裕がある…あたしはため息をつきながら、汚れたショーツを換える。


そして、改めて戸締りを確認してアパートを出ようとした矢先、携帯の着信音が鳴る…


「ん~~誰?」


あたしは非通知の着信に警戒もせず通話した。


「は~~い、もしもし~~どちらさまでしょうか~~?」


どうせ強引な電話セールスの類よね…と思ってたんだけど…

最初に聞こえてきたのは、中学生…と思しき男の子の声だった…


「あっ…あのっ… 『ときは まい』 さんですか?」


おどおどしながら話す男の子…

あたしの名前を知ってる?

どうして?


「はいっ?あぁ…はい、そうですけど…どちら様でしょうか?」


心当たりのない声…あたしは相手に尋ねる…


「あのっ…僕…中学生なんですけど…いいですか?」

「いいですか…って…何がいいですか?なの?」

「はぁ、はぁ…あのっ、それは…セックスフレンドになりたくて…」

「はいぃぃぃっ!!?」



539:名無しさん@ピンキー
12/07/30 01:15:11.96 KVvUzM2y

何なの一体!!?

見ず知らずの男の子が自分の名前を知っている…

しかもその少年は、あたしとセックスフレンドになりたいと言って来た…

嫌悪感を覚えたあたしは、思わず通話を切る…


「もうっ…タチの悪い悪戯電話ねっ!!朝から最悪っ!!」


気持ち悪いいたずら電話に嫌悪感丸出しのあたしは、耳元にまだ残る気持ち悪い声を

忘れようと勤め、颯爽とアパートを後にした…


でも…


「はぁ、はぁ、はぁ…舞衣ちゃん…おっぱい大きいねぇ~~」

「おじさん…お金払うから…おじさんとエッチしようじゃないか」

「キミ巨乳だね~~!!ねえ、複数プレイとか興味ない?」

「あのっ…僕小学生なんですけど…おねーさんで…抜きました…」

・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・

・・・・・・



540:名無しさん@ピンキー
12/07/30 01:15:45.72 KVvUzM2y

お昼までに数え切れないほどの悪戯電話が携帯にかかって来た。


「もう…また~~!!?」


呆れた声をあげながら、ついに携帯の電源を切ってしまった。


「もう最低っ!!」


あたしは、言いようのない不安と嫌悪感に襲われた…

まるで…あたしの事を知っているような口調…

まるで…みんな…あたしの身体をじっくり眺めながら話しているような口調…

あたしは、大勢の見ず知らずの男の人に裸を見られているような錯覚に陥った…


「何か…怖い…何があったの…」


あたしは思わず自分の身体を抱きしめた…

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


541:名無しさん@ピンキー
12/07/30 01:17:03.72 KVvUzM2y

同日   正午

大学構内


「え~~っと、学食ってこっちでよかったよな?」


今日は朝からいろいろあって、愛妻弁当なし…

だから俺は、日頃利用しない学食を探した。

学食は俺がいる法学部の棟から結構離れた場所にあるんだよな…


「ふぅ~~何だよ~~これ入れねーじゃん…」


やっとたどり着いた学食はなぜか満員御礼…

どうやら俺はたどり着くのが遅過ぎたようだ…

ってか、今春休みだよな?

補習授業受ける奴って、こんなに居たっけ?


「しょうがね~~な~~」


俺は学食を諦めて、近くのコンビニで何か買って来る事にした。

こんな時、弁当の有り難味が良く分かる…

本当に…舞衣には感謝している…

朝飯作ってくれて…弁当作ってくれて…晩飯作ってくれて…

家事もしっかりしてくれるし…

俺の心の支えにもなってくれる…

本当に…いい嫁さんになるよな…舞衣は…


「って…あはは…俺、何考えてるんだろ…」



542:名無しさん@ピンキー
12/07/30 01:18:21.04 KVvUzM2y

ってか…俺は密かに、考えている…

何をって?そりゃ…決まってるだろ(笑)

俺、密かに舞衣と結婚しようかな~~って思ってるんだよ。

まだ誰にも言ってないけどな…

もちろん…舞衣にも言ってない…

でも…いつか…俺は…


「っと…何だ何だ!!?」


考え事しながら歩いていると、福祉学科?の棟の前に大勢の人だかりが…

そういや…今日はうちの大学の体験入学の日だったな…

なるほど…学食は高校生に占領されてたのか(笑)


「あはは、賑やかだなぁ…っ!!?」


大勢の人だかりの中…俺は一瞬信じられないものを目の当たりにした…

そして目を疑った…


「そんな…嘘だろ…」



543:名無しさん@ピンキー
12/07/30 01:18:57.94 KVvUzM2y


印象的な髪型…

左右2本ずつ…計4本のテールに結った明るい色の髪の毛…

そして屈託のない笑顔を浮かべる無邪気な表情…

幼い頃から知っている…見間違えるはずがない…


「…詩帆…」


次の瞬間、詩帆の姿は無かった…

建物の中に入ったのか…俺の見間違いなのか…

いや…見間違いだろ…

そうだ…見間違いだ…

あれ以来、連絡も取ってない…着信も拒否している…

俺たちが何処にいるのかも知らないはずだ…

そうだ…詩帆がここに居る訳がない…

しかし…俺は言いようの無い恐怖を感じた…

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


544:名無しさん@ピンキー
12/07/30 01:20:15.02 KVvUzM2y

同日  19時

アパート


食事中の二人…


「明日は珍しくお休みが重なったよね~~」

「そうだな、二人の休みが重なるなんて珍しいよな」


久しぶりの二人の時間をどう過ごすか話し合っていた。


「そういや…瀬能から連絡あったけど…舞衣、お前携帯の電源切ってる?」

「うん…ちょっとね…何かね、朝から悪戯電話が凄くて…」


舞衣は悪戯電話の件を祐一に話す…


「そうだったのか…それ…絶対ヤベーよ…」


不安げに話す舞衣を心配する祐一…


「あっ…そうそう…あのな…見間違いかもしれないけど…」


祐一も、昼間の出来事を舞衣に話した。


「そうなんだ…うん…あたしも…見間違いだと思う…」


食卓は暗い雰囲気に包まれた…


「あはは!何か暗くなっちゃったね(笑)」



545:名無しさん@ピンキー
12/07/30 01:20:47.67 KVvUzM2y


明日は折角の休日…

せめて明るい話題をと思い、舞衣は口を開いた。


「そうだ、明日は午前中、買い物に付き合ってくれない?」

「ああ、良いぜ!!久しぶりだよな、二人で買い物なんて!!」

「そうね♪あと…夜はまた千絵ちゃんとあおいちゃんを呼んで女子会しちゃおうかな~って♪」

「あぁ、いいんじゃねーかな」


二人の元に起こった奇怪な出来事…

それは正にこれから起こる波乱の前兆だったのかもしれない…

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


546:名無しさん@ピンキー
12/07/30 07:07:47.64 5+ZKgU66
いつ舞衣に安息の日は訪れるのか・・

547:名無しさん@ピンキー
12/08/02 10:55:56.31 3UJw+Gct


3月31日   午後4時

アパート


午前中に掃除や洗濯を済ませ、お昼過ぎから買い物に出かけた二人…

帰宅後は二人でゆっくりと過ごしていた。

久しぶりに二人で過ごす…のんびりとした時間…

美味しい紅茶を飲みながら、まったり過ごす午後…


「調度お肉が安くてよかったわよね~~♪」

「あぁ、すき焼きなんて久しぶりだよな~」

「千絵ちゃんも、あおいちゃんも喜んでくれるかな?」

「そりゃ喜ぶんじゃね?あいつ等、あまり良いもの食って無さそうだし(笑)」



しかし…そんな憩いの時間を過ごす二人に割る込むように、呼鈴が鳴る…


「あれっ、誰かしら?まだ二人が来るには早い時間よね…」

「この時間っていったら、タチの悪い勧誘とかじゃね?俺が出るよ」


タチの悪い勧誘と決め付けていた祐一は、ドアの向こうの厄介な輩を

追い払おうと、玄関に向かう…

呼鈴は何度も何度も鳴り続ける…

玄関にたどり着いた祐一…ドアノブに手をかけた…


「はいはい出ますよ~~今出ますよ~~っと!」


ドアを開ける…目の前にはスーツ姿のセールスマンが立っていると高をくくっていた。

しかし…目の前には…


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


548:名無しさん@ピンキー
12/08/02 10:57:15.60 3UJw+Gct

「っ!!?し…詩…帆…!!?」


目の前にいたのは、少女…

4本のテールを結った特徴的な髪型の少女は、満面の笑顔を浮かべ祐一を見つめていた。


「えへへ~~♪すっごく久しぶりだねっ!!おにーちゃん♪」


無邪気な笑顔を浮かべる詩帆…しかし、その瞳は何処か病んでいるようで…

思わず祐一は引いてしまった…


「なっ…何で…どうして…ここが…分かったんだよ…」

「うんっ♪私ねっ、大学の体験入学で東京に来たの!でねっ、ついでにねっ♪えへへっ♪」


答えになっていない…

言い様の無い恐怖が込み上げて来る…

と同時に、詩帆が舞衣に対して行った犯罪とも言える侮辱行為が頭をよぎった…


舞衣の人格を貶した…あのDVD…

舞衣の一番辛い姿を晒し者にしたDVD…

舞衣が…風華町に帰ることができなくなってしまった…その原因を作った…詩帆…


許さねぇ…

許さねぇ…

いくら詩帆でも…あの行為は許さねぇ…

ニコニコ笑顔の詩帆を見ているだけで…祐一の怒りは頂点に達した。

祐一は、無意識のうちに手を振り上げていた…



549:名無しさん@ピンキー
12/08/02 10:58:28.07 3UJw+Gct


「馬鹿野郎!!今更…今更何しに来たんだよっ!!!」

「きゃあああぁっ!!?」


祐一は詩帆を思い切り平手打ちする…

ヨロけて後ずさりした後…左の頬を両手で押さえ、その場に蹲る詩帆…

そして祐一は近所の目も何も気にせず怒鳴った。


「お前…自分がどんな事したのか分かってんのかよ!!」


祐一は、何とか自分を落ち着けようと呼吸を整える…

何とか気持ちを抑えようとする…

殴りかかりそうな衝動に駆られながらも、何とか気持ちを落ち着け冷静に対処しようとした。


「お前のやったことはな…最低な事だ…俺は…絶対許さねぇぞ…」


声を押し殺すように…ゆっくりと詩帆に語る…

しかし…何時までも自分を押し殺すことができず…


「よくも…よくも舞衣の人生を滅茶苦茶にしやがったなっ!!!」


手を振りかざす…

そして、再び詩帆の頬を思いっきり平手打ちした。


「きゃああああぁぁっ!!やめてっ!!おにーちゃん!!」


「ちょっと祐一っ!!何なのっ!!?一体何があったの!!?」


騒ぎに気づいた舞衣が、玄関に現れる…

そして、涙を浮かべ蹲る詩帆の姿に気づいた…



550:名無しさん@ピンキー
12/08/02 10:59:24.24 3UJw+Gct


「そんな…詩帆…ちゃん…」


信じられないといった表情で詩帆に目を向ける舞衣…


「ぐすっ、ぐすっ…えぐっ…くすん…くすん…ごめんなさい…おにーちゃん…」


玄関で蹲って泣く詩帆に、祐一は容赦しない…

祐一は詩帆の胸の辺りを掴むと、思いっきり引っ張って立たせた。


「帰れっ!!今すぐ消えろっ!!もう…二度と俺たちの前に現れるなっ!!」


再び腕を振り上げる祐一…

しかし、信じられない状況に呆然としていた舞衣が、二人の間に割って入った。


「やめてっ!!お願いっ!!もう止めてあげて!!」


詩帆を庇うように二人の間に割って入ると、祐一の正面に立ち、何とか詩帆を守った。


「舞衣っ!!庇うんじゃねーよ!!」

「舞衣…さん…?」


舞衣は何とか二人を離す…


「ねっ、落ち着いて!お願い…詩帆ちゃんも…中に入って頂戴…」


怒りが収まらない祐一を横目に…舞衣は詩帆を室内に招いた…

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


551:名無しさん@ピンキー
12/08/02 17:09:24.57 kSiuhkYq
盛り上がってまいりましたw

552:名無しさん@ピンキー
12/08/03 19:39:21.25 M/1bJNqV
アスペなストーカーを部屋に入れるなんてロクなことにならん予感

553:名無しさん@ピンキー
12/08/06 22:35:46.16 dVdkLiWj

リビング


「くすん…くすん…えぐっ…くすん…」


フローリングの室内…

低いテーブルの前に正座し、嗚咽する詩帆…

その正面には、怒りを押し殺すことができず、詩帆を睨む祐一…

そして、その隣には…何とか祐一を宥めようとする舞衣…


3人が座り、しばらく沈黙が続いた。


そして、まず口を開いたのは舞衣…


「ねえ詩帆ちゃん…どうやって居場所を調べたとか…そういう事はもう聞かないわ…

でもね…何をしに来たのかは…教えて欲しいの…何か目的があって来たのよね?」


高等部時代、詩帆に「恋を応援する」と約束した舞衣…

その約束を破った「うしろめたさ」を今も感じているのか…

舞衣は、自身の人生を詩帆に傷つけられたにもかかわらず、気遣いながら話しかけた。


しばらくの沈黙の後…詩帆は話しはじめる。


「くすん…くすん…あのね…今日はね…私…舞衣さんと…おにーちゃんに…謝りに来たの…」


意外な答えだった…


「謝りに!!?謝って済む問題じゃねーんだよ!!」

「お願い!静かにして祐一!」


祐一の癇癪を抑えながら、舞衣は詩帆に話すよう促した。




554:名無しさん@ピンキー
12/08/06 22:36:29.44 dVdkLiWj


「あのね…詩帆…凄く悪いことしちゃったな…って思ってるの…本当だよ!!」

「おにーちゃんは…2年間離れ離れになっても…ずっと…ずっと舞衣さんの事を…」


詩帆は言葉に詰まりながら話す…


「…ずっと舞衣さんの事を想ってた…それが…悔しくて…」

「大好きなおにーちゃんが…詩帆に振り向いてくれないのが…悔しくて…」


「…っ!だからって…だからって…あんな事…許されるとでも…」


祐一は言葉に詰まる…

確かに…長年慕ってくれた詩帆に振り向いてやることが出来なかった…

どうしても「幼馴染」としか見ることが出来なかった。

その事を伝えるべきだった…ハッキリ言うべきだった…そう気づいた祐一。

自分は罪作りなことをしてしまった事に気づいた。

後悔の念が込み上げて来る…


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

555:名無しさん@ピンキー
12/08/06 22:37:29.44 dVdkLiWj

詩帆は話し続ける。


あの同窓会の日以来、良心の呵責に苦しんでいるという事…

これからは二人の恋愛を心から応援するという事…

そして…DVDの件は深く反省していて、警察への自主も考えているという事…


涙ながらに話した。


そして…


「お願いします!!舞衣さん、おにーちゃん!!詩帆を…詩帆を許してっ!!」


詩帆は一歩下がると、頭を床につけて土下座した。


見るに絶えない哀れな姿…

二人の情けを誘った…


再び沈黙が訪れる。


そして…



556:名無しさん@ピンキー
12/08/06 22:38:48.74 dVdkLiWj


そして…


「分かったわ…詩帆ちゃん…よく分かったわ…」


舞衣は優しい口調で詩帆に言葉を投げかける…


「あたし…詩帆ちゃんを…許してあげようと思う…」


『けへへぇぇぇ♪』


「ここまで謝ってくれてるんだし…充分反省してると思うの…」


『ふひひぃい♪』


「ねえ、祐一も…詩帆ちゃんを許してあげて…」

「ま、まぁ…俺にも非はあったんだし…舞衣がいいんなら…俺は…良いと思うぜ…」


『けへへへぇ~~~ふひぃぃ~~♪』


土下座し、両手で顔を覆う詩帆の表情は醜く歪んだ笑みを浮かべた…

心の中で、いやらしい笑い声をあげる詩帆…

当然…二人には見えない…その醜く歪んだイヤらしい笑みは…


歪んだ笑みを何とか消した詩帆は、泣き真似をしながら顔を上げた。


「くすん…ふぇえ…くすん…ありがとう…ありがとう…舞衣さんっ!!おにーちゃん!!」


「うん…もういいの…だから…もう泣かないで…詩帆ちゃん」


詩帆の背中を撫で下ろす舞衣…


「もう、可愛い女の子が泣いてばかりじゃダメでしょ~~♪あっ、そうだ!!」


舞衣は立ち上がる。



557:名無しさん@ピンキー
12/08/06 22:39:50.98 dVdkLiWj


「今日ね、お客さんが来るの!ほら、あたしの同級生の千絵ちゃんとあおいちゃん!!」

「あっ、はい知ってます!!舞衣さんと仲の良いお二人さんですよねっ♪」

「そうなの!!今日はうちで晩御飯食べようねって約束してるの♪詩帆ちゃんもどう?」

「あっ、はいっ!!是非、ごちそうになりま~~す♪」


詩帆は明るい笑顔を浮かべる。


「よ~~し!!じゃ、今日はすき焼き、腕に寄りをかけて作るわよっ♪」

「あっ、舞衣さん!私も何かお手伝いしちゃいます~~♪」


キッチンに向かう舞衣についていく詩帆…

詩帆がこの時、何を企んでいたのか…

この時、二人はまだ気づくことができなかった…

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

558:名無しさん@ピンキー
12/08/07 02:19:16.67 VZXDEclo
千絵とあおいに毒でも盛るんか

舞衣を壊すには弟を狙うのが一番と思うんだがな

559:名無しさん@ピンキー
12/08/08 21:21:25.06 T/PfCcVQ

午後7時


「あれっ…あなた…確か…」

「詩帆ちゃん…だよね?」


アパートを訪れた千絵とあおいは、詩帆の姿に驚いた。

お互い顔を見合わせる二人…

笑顔を絶やさない詩帆…


『どうして…詩帆ちゃんがこんな所に…』


二人の考えている事は一緒だった。

無理も無い…

舞衣に対して詩帆が何をしたのか…二人は知っていた…

同窓会に出席しなかった二人だが、友人知人を通じてDVD鑑賞会の内容は聞いていた。

DVDの下衆な内容も聞いている…

詩帆が舞衣を相当恨んでいたことは知っていた…


だから二人はいつも舞衣を気遣い、同窓会に関することについて会話することは無かった。


『ふ~~ん…とりあえず…「ぶりっ子ちゃんの復讐開始」…ってトコかな…』


詩帆の後姿を見ながら腕組みをして佇む千絵は、心の中でそう呟いた…


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


560:名無しさん@ピンキー
12/08/08 21:22:22.21 T/PfCcVQ

午後8時

すき焼きの鍋を囲む5人…

いつものような賑やかさは無く…

ニコニコ笑顔の詩帆を除いて、独特な雰囲気の中、時間は過ぎていく…


「詩帆ちゃんは、うちの大学を受験することに決めたの?」


舞衣と祐一の表情を伺いながら、あおいは無難な会話を詩帆に振る…


「う~~ん、まだ迷ってるんですよ~~どうしようかな~~♪」


屈託の無い笑顔で答える詩帆…


一方…千絵はビールを飲みながらチラチラと詩帆の様子を観察していた…


『何か…気に入らないんだよね~~あの子の目…』


千絵は、時折舞衣にキツイ視線を向ける詩帆に気づいていた…

もちろん、そのキツイ視線に舞衣は気づいていない…


「ゴメン、舞衣…ちょっとトイレ借りるわ…」


千絵は場の雰囲気を確認すると、スッと立ち上がる…


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

561:名無しさん@ピンキー
12/08/08 21:23:16.63 T/PfCcVQ

「ふぅ…今日の雰囲気…頂けないね…」


ビールってのはトイレが近くなっちゃうからイヤだよね…

私はトイレを済ませると、便座に座ったまま物思いに耽った…


「まったく…詩帆ちゃん…どうやって二人を丸め込んだのかな…」


なぜ今更…あの子がここに現れたのか…

記者としての頭脳をフル回転させるまでもなく私は理解した。

たぶん…今日彼女が行ったことは「警戒の解除」と「下調べ」 だと思う…

私、前から思ってたけどさ…あの子…絶対ヤバイよね…

話からすると…もう暫くこの辺に居るつもりらしいけど…警戒した方が良いね…


「舞衣…私は友人として…これ以上キミに不幸になって欲しくない…」


そう…舞衣はこれ以上不幸になっちゃダメなんだよ…

今は楯と一緒だから…たぶん大丈夫だと思うけど…


「まあ…念の為に…ね…」


私はポケットから小指程度の大きさの物体を二つ取り出す…

これは…記者としての七つ道具の一つ…ボイスレコーダー…

科学の進歩ってのは凄いよね…こんな小さいレコーダーで、12時間録音可能という代物…

そのレコーダーを二つ取り出す…

あっ、ちなみに…

『ジャーナリストに休息は無い』

ってのが…私のお師匠のモットーなんだけど…

休むなって事じゃなくて…常日頃仕事を忘れるなって事で…

だから、私はいつも取材の為の道具はある程度持ち歩いている。

イザ!!って時の為にね…



562:名無しさん@ピンキー
12/08/08 21:24:06.48 T/PfCcVQ


私はレコーダーのタイマーをセットした…


ひとつは、今日の午後10時から翌朝午前10時まで…

もうひとつは、明日の午前10時から午後10時まで…

これで…このアパートで何が起こったか…最低24時間は記録される…


タイマーをセットすると、私は2つのレコーダーを粘着テープで覆う…

粘着テープで覆ったレコーダーを袖の下に隠すと、私はトイレから出る。

そして、何食わぬ顔でテーブルに戻った…


「おまたせ~~ごめんね~~何か最近、便秘がひどくてさ~~(笑)」


私は下品なジョークで場を誤魔化すと、早速袖の下からレコーダーを取り出し…

バレないように…テーブルの下に貼り付けた…


何だか盛り上がらない女子会も終わり…

私たちは舞衣に、玄関で挨拶を交わす…


「美味しかったよ、舞衣…また来るよ…」


あのぶりっ子を意識しちゃったのか…素っ気無い挨拶になっちゃったな…

玄関を出る前に、楯と目が合った。

私は忠告の為に楯を引っ張り寄せると、いつものように楯にヘッドロックをかけた。


「何があったか知らないけど…舞衣ちゃんを…守ってやんなよ…」


私の忠告…楯に伝わったかな…

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

563:名無しさん@ピンキー
12/08/09 01:31:32.46 EUoYSRvN
千絵使える奴だ

564:名無しさん@ピンキー
12/08/12 10:25:02.49 dmGP4Vaz

翌日  4月1日


朝9時    

宿泊先のビジネスホテル


「ふんふんふ~~ん♪」


ビデオカメラをセットして~~♪

よしっ、録画OK!!

あとは~~カメラをバッグに隠して~~

盗撮準備OK!!

ううん、盗撮なんかじゃないの!

今日は、私とおにーちゃんの…ラブラブ物語の撮影日!!

今日は…たくさんいい思い出を作ろうねっ♪


私はシャワーを浴びる…

寝汗でべたべたの身体でおにーちゃんに迫っちゃうなんてできないよね~~(笑)

何時おにーちゃんに押し倒されても良いように…私は珠のお肌に磨きをかける…

シャワーを終えると、私は自分の身体を鏡に映した。

完璧っ♪

私って~~どうしてこんなに可愛いのかな♪

あの…イヤらしい身体をした女よりも…ずっと…ずっと可愛い…

私は鏡に向かってニッコリ微笑みながら、真っ白い勝負下着を身に着ける。

そして、フリフリふわふわの黒いゴシック系のワンピースを着ると、再び鏡の前に立った。


「今日は『小悪魔な妹キャラ』で…おにーちゃんに迫っちゃうんだからっ♪」


私はビデオカメラを隠したバッグを持つと、おにーちゃんが住むアパートに向かった。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

565:名無しさん@ピンキー
12/08/12 10:27:00.99 dmGP4Vaz

午前11時

アパート


「ふぁあ~~疲れたっ!!」


補習授業もバイトも休みの祐一は、一人黙々と勉強に励んでいた。

同じ法学部とはいえ、国際政治学科から法学科への編入はハードルが高く…

日々補習授業の復習や、担当教授からの課題をこなしながら、遅れを取り戻していた。

バイトと同棲生活…そして勉強…

祐一の日常はそれなりに充実していた…


「ふぅ~~頭パンクしちまうぜ!!休憩休憩っと…」


一息入れようと立ち上がった祐一。


そこに呼び鈴が鳴る…


「んっ…誰だ…こんな時間に…」


何の疑いも無く祐一は玄関のドアを開ける…



「えへへっ♪おはよ~~♪おにーちゃん♪」


目の前には…フリルが目立つ黒いゴシック系ワンピース姿の詩帆が佇んでいた。


「…詩帆…」


それ以外、言葉が出なかった…


「えへへっ来ちゃった~~♪」


屈託の無い無邪気な笑顔を浮かべる詩帆…


「…上がれよ…」


近所の奥様たちの目を気にした祐一は、詩帆を室内に招いた…

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

566:名無しさん@ピンキー
12/08/14 14:45:41.63 TvKNQ22C
この二人は何も学ばんな・・ 自業自得という気もしてきたw

567:名無しさん@ピンキー
12/08/15 10:47:54.45 YZNq6N9f

リビング


テーブルの前に正座する笑顔の詩帆…

その向かいには祐一。

無意識に詩帆を警戒してしまう…



「…で、今日はどうしたんだ?舞衣ならバイトで夕方まで帰ってこないぜ…」


すると、詩帆の笑顔が若干曇る…

深刻な表情を浮かべた詩帆は、祐一の様子を伺いながら話し始めた。


「今日はね…詩帆…おにーちゃんとお話したくて来たの…」

「えっ…俺と?」


詩帆の意外な言葉に若干驚いた祐一。


「俺に…話があるのか?」

「うん…詩帆ね…舞衣さんには謝ったけど…おにーちゃんには…まだ謝ってなかったから…」


そして、詩帆は涙を浮かべながら祐一に謝罪を始めた…


「あのね…詩帆…幼馴染っていう立場を利用して…ずっとおにーちゃんに付きまとってたよね」


「…そうだな…」


詩帆を目の前に 「正直ウザかった…」 などとはさすがに言えず…


「詩帆ね…本当に…おにーちゃんの事が好きだったの…本当だよ…本気だったんだからっ!」


祐一は言葉に迷う…自然と無言で俯いてしまった…


「でもね…今考えたら…一方的だったな~って思うの…」


詩帆は約10分間、一方的に祐一を追い求めてきたことを謝罪した…



568:名無しさん@ピンキー
12/08/15 10:49:30.59 YZNq6N9f


「えぐっ、ぐすん…くすん…だから…もう…詩帆ね…おにーちゃんを想い続けた日々は…

いい思い出として胸にしまっておこうと思うの…」


それを聞いて安心した祐一は、優しい笑顔を浮かべて詩帆の手を取る…


「ありがとう詩帆…解ってくれたんだな…」


祐一も本心を話し始めた…


「詩帆…俺…お前の事…どうしても幼馴染としか見る事ができなかった…」

「昔から…俺にとってお前は…可愛い妹みたいな存在だった…どうしても…異性として

見る事ができなかったんだ…その事を…正直に話すべきだったんだよな…」

「だから…俺も悪かったんだよ…本当に…ゴメンな…」


「うん…もういいの…」


詩帆は涙を拭きながら笑顔で答えた。


「詩帆ね、明日から…新しい自分になるの!新しい自分になって…新しい恋を探すの♪」

「あぁ…その意気だ!頑張れよ!!」


しかし…一瞬悪戯な笑みを浮かべる詩帆…


「でもね…新しい恋を探す前に…詩帆…一区切りつけたいな~って思ってるの…」


569:名無しさん@ピンキー
12/08/15 10:50:57.62 YZNq6N9f

「一区切り…?」


詩帆の言っている事が理解できない祐一…


「うん…私…おにーちゃんに…お願いがあるの…聞いてくれる?」


次の瞬間…詩帆は信じられない言葉を言い放った。


「おにーちゃん、お願い!!詩帆を…詩帆を抱いて頂戴!!」


「抱くって…詩帆…お前…何言ってんだよ…」


詩帆の信じられない言葉に、祐一は驚く…

そして、瞬時に脳裏に浮かんできたのは、舞衣の顔だった…


「ダメだ…出来ねーよ…そんな事…出来ねーよ…」


『舞衣を裏切るような真似はできない』


祐一は、それだけを考えていた。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

570:名無しさん@ピンキー
12/08/16 00:49:01.54 oFgqCV/I
フラグ立ちましたー

571:名無しさん@ピンキー
12/08/19 01:09:21.39 ceHo9mZb

「お願いっ、おにーちゃん…詩帆…おにーちゃんと結ばれることだけを考えて生きてきたの!」


切実な表情を浮かべ、詩帆は祐一に訴える…


「詩帆ね…あんな不良たちが初体験の相手なんて…嫌だった…だから…いつか…おにーちゃんと

結ばれることを夢見てきたの…ずっと…ずっと夢見てきた…詩帆ね…夢を叶えたいの…」


祐一はあの忌まわしい事件を思い出す…

風華学園へ転校する以前に在籍していた学校で、詩帆が被害に遭ったレイプ事件…


「…おにーちゃん…この傷…覚えてる?」


詩帆は左手首を祐一に見せる。

手首には…細い一筋の傷痕…

リストカットの痕は、悲しい思い出と詩帆の自虐性を物語った。


「あの時ね…こんなに…こんなに…傷ついちゃったの…」


レイプ事件後、病院でリストカットを行った詩帆…

当時見舞いに向かった祐一は、偶然目の前でカットの瞬間を見てしまった…

そのトラウマを抱える祐一は、当時を思い出してしまう。



572:名無しさん@ピンキー
12/08/19 01:11:50.02 ceHo9mZb


「…やめてくれ…詩帆…もういい…見せるなよ…」


詩帆の心の傷を癒してやりたい…しかし、舞衣との関係は絶対壊したくない…

やはり、祐一の答えは決まっていた。


「ゴメンな詩帆…やっぱり…俺…舞衣を裏切ることなんてできない…だから詩帆…お前を

抱くなんて…できねーよ…」


その言葉を聞き…詩帆の表情は一変する…


「…ふぅ~~ん…そうなんだ…ふぅ~~ん…」


詩帆の表情は歪む…


「嫌なんだ…そんなに…そんなに私とえっちするのが嫌なんだ…」


詩帆の憎しみに歪んだ表情は次第に嫌らしい笑みに変わる…


「巧海くん…鴇羽巧海くん…新学期から編入してくるんだよね?」


『っ!!?なぜそれを…詩帆が知っている!!?』


「鴇羽くんに…1年前の…舞衣さんの愛嬌たっぷりの働きぶり…見て貰おうかなぁ~~♪」

「詩帆…お前…ふざけんじゃねーぞ…」


詩帆は遠回しに 「巧海くんに、DVDプレゼントしちゃうぞ♪」 と脅迫してきた。

祐一は巧海の性格をよく知っている…

もし巧海が、あのDVDを見たら…どんな事を思い、どれだけ傷付くか容易に想像できた。

そして詩帆は、懐から剃刀を取り出した。


「おにーちゃんが詩帆を抱いてくれないのなら…DVDを鴇羽くんに送って…

鴇羽くんの心を傷つけて…舞衣さんの心をボロボロにして…それを見届けたら…

詩帆は…詩帆は…両手首を切って…死んじゃうんだから~~~っ!!!」




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