男ヤンデレ専用エロ小説スレ Part1at EROPARO
男ヤンデレ専用エロ小説スレ Part1 - 暇つぶし2ch141:名無しさん@ピンキー
10/08/03 18:29:53 aBR41WSa
以上です

>>136
表向きはヒロインと憎まれ口ばかり叩いてヒロインをイジめたり馬鹿にしたりするけど
裏ではヒロインの周りから男を排除し、男は自分一人という環境をつくりあげる主人公
という話を書いたりもしてるんだが男ヤンデレと定義していいのか自分も困ってる

142:名無しさん@ピンキー
10/08/03 22:47:55 ZRxnmPBs
>>141、GJ!
美味しくいただきました。ロリコンと言いつつ、具体的な年齢
が書いてないから良かったです。暴走するヤンデレは良い。

 136さんではないのですが、暗躍する主人公は確実に
ヤンデレだと思います。
ヒロインに好かれているけど、クールぶってセフレ扱いする
男ヤンデレが好きだ。処女だったヒロインを調教、淫乱にして
喜んでいるヤンデレが好きだ。ヒロインが自己評価低くて、
共依存気味だと最高だ。調教の末、奉仕行為は巧いけど
キス、手をつなぐだけで顔真っ赤なヒロインがいたら成仏しそうです。


143:142
10/08/03 22:49:49 ZRxnmPBs
すいません。キモイ上に改行変でした。
妄想が暴走気味ですみません。

144:名無しさん@ピンキー
10/08/05 12:03:51 G6ygVjur
保守


145:名無しさん@ピンキー
10/08/06 23:24:47 ADBqCINX
>>141
乙です!!ここまで逝ってる男も良いですねぇ
こういうタイプは居そうであまり見かけないから素晴らしい

もう一つのほうの投下も期待してます。
今回みたいなのも大好きだけど両想いなのも好きなので
女は普通の恋愛感情だけど男はヤンデレ
そして女は相手がヤンデレなのを知ってるけど諦め気味なのが好き

>>142
貴方とは気が合いそうですw

146:名無しさん@ピンキー
10/08/07 23:04:41 rg1+HJCl
>>23で出てるゆうちぃがドストライクだなそういう系統だと

147:名無しさん@ピンキー
10/08/08 18:06:12 okIbq7N/
>>141
GJ!たまらん。

最近ヤンデレサイト増えてきたな。

148:名無しさん@ピンキー
10/08/08 19:07:47 m92ONEM0
>>147
sage進行にして下さい。
お願いします

149:名無しさん@ピンキー
10/08/09 10:40:29 SfWm4thq
ここって昔あった愛あるレイプスレみたいなもん?

150:名無しさん@ピンキー
10/08/09 12:15:59 XJw+OZzr
>>149

愛するが故に無理やり…… Part5
スレリンク(eroparo板)

151:名無しさん@ピンキー
10/08/09 17:28:52 SfWm4thq
>>150
㌧ スレタイ変わってたのね

152:名無しさん@ピンキー
10/08/10 14:03:05 UAIF2ajW
そこ凶悪荒らしに目つけられてる所じゃねーか
変に関連付けしないで欲しいんだがなあ
何か起こった時こちらにまで飛び火されたら困るんだわ

153:名無しさん@ピンキー
10/08/10 16:00:04 t04Bq7bQ
ダチョウ倶楽部的な意味で?

154:名無しさん@ピンキー
10/08/12 20:15:08 LOZFH0yV
冒頭のみエロあり男視点の長編なんですけど、投下して大丈夫ですか?

>>145の『女は普通の恋愛感情だけど男はヤンデレ』に触発されて書いたはいいけど、めちゃくちゃ長くなってしまったww

155:名無しさん@ピンキー
10/08/12 20:39:13 U+kkYFcU
よっしゃこい!

156:名無しさん@ピンキー
10/08/12 21:40:50 LOZFH0yV
投下します!!

ヤンデレ男とヤンデレに気付かない彼女。男視点長編。前半ただのイチャイチャ、後半からヤンデレ入る…はず。

初SS投下につき至らない所あると思いますが、ご容赦下さい。

157:優しい陽炎(ゆうとと加奈)
10/08/12 21:58:50 LOZFH0yV
捕まえようにも捕まえられない。君は陽炎のようなひと。


※※※

三度めの吐精を逐えたところで、僕の体は急速に脱力し始めていた。
泥を被っているように腰と尻が重くなり、太ももに至っては少し痙攣している。
長時間酷使し続けたせいだ。
体が休ませてと叫んでる。
それでも終わりたくなくて、僕は再び腰に力を入れた。
肉棒を捻りこみ、押しては引く。
ズルリと生温い感触がしたかと思うと、痺れるような鈍い痛みが粘膜を突き刺した。
本当に限界が近いらしかった。

「もう終わり!」

声が響き渡った途端、目を瞑っていた僕の頬に軽い衝撃が走った。
驚いて見下ろすと、顔を真っ赤にした恋人が僕を睨んでいた。

「もう、お・わ・り!!」

恋人の手の平が中途半端に浮いている。
頬に走った衝撃は、どうやら恋人に叩かれたのが原因だったみたいだ。
僕はその腕をふり払った。
恋人の…加奈の顔が、また一段と赤くなった。

「ゆうと、終わりってば」
「嫌だ」
「嫌って、そんな死にそうな顔しながら言われても」
「うるさい」
「ゆうとも疲れたんでしょ?」
「疲れてない」

腰を引いて逃げかけた加奈の体を抑え込む。片腕を腰に回して尻を掴み、もう一方の腕で加奈の足を開けば、力を入れなくても性器と性器を密着させる事が出来た。
僕は再び動きを開始する。

「ゆうと、もうやだ。やめて」
加奈が苦しげに呻く。
だけど僕は聞かない。

「ゆうとだって、痛いでしょ。お願い」
「痛くない」
嘘だけど。

だって、僕のコレは加奈のココを埋める為に存在しているんだ。時間が許す限りは、ちゃんと塞いでおかないと。

158:優しい陽炎(ゆうとと加奈)②
10/08/12 22:08:24 LOZFH0yV
「っん…あ…、い、痛い。お願い…やめて」
加奈の声が掠れている。本当に痛いみたいだ。でも、そんなの僕は知らない。
とにもかくにも、彼女の中を無茶苦茶にかき乱したい。
より一層激しさを増した僕の動きに、とうとう加奈が怒った。

「もう終わりって言ってるでしょ!!」

腕を突っ張って、全力で僕の胸を押す。体を引き離そうと必死だ。
だけど、力なんてそう入ってなくて、加奈の余力が底をついてるのは明らかだった。
こんな腕、一捻りするのなんて簡単だけど、結局僕は折れた。
加奈は強情だ。ここで引かなければ、次は何をするか分からない。

「分かったよ」
「……」
「僕はまだまだいけたのに」
「嘘つき」
「まだ足りない」
「もう充分だよ」
「足りないよ。ねぇ、加奈」
「何?」
「舐めさせて」

加奈は素早く僕から離れてシーツにくるまった。両腕を体に巻き付けて、警戒心剥き出しの犬みたいに僕を睨みつけて来る。
それでも僕は気にならなくて。加奈ににじり寄って、腕に手をかける。
耳に息を吹き掛ければ、加奈は面白い程に体を固くした。

「やめて」
「舐めてあげる。綺麗にして、いっぱいイカせてあげる」
「やだ。もうアソコ痛いんだよ」
「優しくするから。ね? 指も使わないし」
「いや」
「気持ち良くしてあげるよ」

僕の舌と唇で。いつもみたいに。
首筋に舌を這わせると、加奈がまた逃げた。
「やだっ!キスマークだけは絶対に駄目!」
加奈はキスマークが嫌いだ。
僕が噛むせいもあるけど、人に見られるのが嫌らしい。

「駄目?」
「駄目」
「どうしても?」
「どうしても!」

僕はため息をついた。肩を竦めて、頭をかく。

「エッチも駄目。舐めるのも駄目。キスマークも駄目。じゃぁ何ならいいの? 一つぐらい僕の望みを聞いてくれたっていいだろ」

不満を露に愚痴る僕に、加奈は「うぅ」と顔を歪める。
加奈は善人だ。だから僕が「不公平だ」とか「対等じゃない」と言えば勝手に心を揺れ動かすし簡単に反省もする。
今も、譲歩出来る点はないかと必死で頭を回転させている様に見える。
だから僕は頃合いを見計らって、最後の一押しをした。

159:優しい陽炎(ゆうとと加奈)③
10/08/12 22:21:08 LOZFH0yV
「せめて、キスマークだけでも駄目? 今日だけでいいから」

殊勝な態度で頼めば、加奈は断れなくなる。
「……じゃあ一つだけなら」

(一つなんて無いも同然じゃないか)
だけど、僕は加奈の見せた隙に飛び付いた。おずおずと手をどける加奈を乱暴に抑えつけて、首に噛みつく。
ウナジに近い、どちらかといえば後ろ側になる首の部分。そこなら皮膚も筋肉も厚いから思う存分噛める。
加奈は悲鳴をあげる。
足をバタバタさせて抵抗するけど、そんなの関係ない。
血が滲むぐらいに歯を突き刺した後に、もう一ヶ所狙いをつけた。
体を離して舌なめずりする。

「駄目だってば!」

気配を察したのか、かなが怒鳴った。
ゴンっという鈍い音とともに額に痛みが走った。激痛がこめかみを突き抜ける。
…頭突きされた。
僕は思わず頭を押さえて、加奈の肩口に顔を埋めて悶える。

「駄目だって言ったのに、強引なゆうとが悪いんだよ!謝らないから!」

僕の愛しい恋人は、怒り狂っていた。


※※※

「もう…なんでゆうとはこんなの付けるかな。本当にキスマーク好きだよね」

姿見の前に座りながら、加奈は自分の首に消毒液を塗っていた。時折眉をしかめて苦痛にうめく。染みるのだろう。
僕は額に手を当てて、そんな加奈の様子を眺めていた。

「いい加減諦めろよ」
「何でそんなにキスマークにこだわるの?」
「加奈が付けないからだろ」
「なんで私が付けなかったらゆうとが付けるのよ」
「印は必要だろ。マーキングだよ」
「犬じゃないんだから。人を電信柱みたいに言って」

加奈が怒って立ち上がった。
机の中から救急箱を取り、絆創膏を抜き出す。
だけど、ふと思案して、部屋に備えつけてある単身者用の小型冷蔵庫へと向かった。
そこから氷を取り出し、ビニール袋に入れる。冷たすぎないようハンドタオルで包んでから僕の側に戻ってきた。

「私、浮気しないよ」
「知ってる」
「何度も言ってるでしょ」
「うん。言ってるね」
「それでも付けたいの?」
「うん。それでも」
「なんで?」
「加奈には分かんないよ」

僕がどういう気持ちで君を見てるか。

加奈は不満そうな顔をした。眉を寄せて、唇を噛み締めている。

160:優しい陽炎(ゆうとと加奈)④
10/08/12 22:32:03 LOZFH0yV
聞かなくても分かる。加奈の頭の中は、きっとこうだ。
(私を信用出来ないからキスマークなんて付けるんだ)
そう思ってるに違いない。
(でも、そうじゃないんだよ。加奈)
僕は笑った。加奈が不思議そうな顔をした。表向き、加奈には『浮気防止』だなんて言ってるけど、本当は違う。
キスマークの意味なんて浮気防止でも男避けでも何でもない。ただ加奈を傷つけたい。僕という存在を刻みつけて、痛みを伴って、片時も忘れる事がないよう。ただそれだけなんだ。
(言ったってどうせ分かんないだろうけど)
僕は加奈の首筋に手を伸ばした。
赤黒くうっ血した傷跡から、小さな赤い丸が点々と浮き出てる。
赤い丸はやがて重さに耐えきれなくなり、一筋のか細い赤い線となって白い肌に滲んでいく。
僕はそれをしばらく眺めた後、指で拭って少し舐めた。

「……痛いの嫌い」
加奈がポツリと呟いた。

「僕の事、嫌いになった?」
加奈が首をふる。
胸がチクりと痛んだ。

「まだ好き?」
「うん」
「残念」

本当に残念だと思う。どうしたら加奈は僕を嫌いになってくれるんだろう。
早く嫌いになってくれればいいのに。
そしたら楽になれるのに。僕も。加奈も。

「貞操帯、買ってこようかな」
「ていそうたい?」
「うん。それか、加奈を監禁する」
「あはは」
「冗談じゃないよ」

幼い加奈。多分、貞操帯の意味も知らない。
僕は加奈の腕を取って、強く抱き締めた。氷が床に落ちて、滴が飛び散った。

「冗談じゃない」
「ゆうと…」
「本気だ」
「ゆうと、痛い」

加奈の息遣いが途切れ途切れになり、苦しそうに「離して」と懇願する。
最後に一度だけ力加減せずに抱き締めた後に、僕は加奈を離した。
加奈は咳き込み、ベッドに突っ伏す。
僕は足元に落ちた氷を拾って、ごみ箱に捨てた。ハンドタオルは濡れそぼって使えないので、とりあえず机の上に置いてみる。

「ゆうと?」
「僕の事、嫌いになった?」

161:優しい陽炎③修正
10/08/12 22:45:11 LOZFH0yV
すみません。文章が抜けてしまった部分があるので途中から修正させて頂きますm(_ _)m
※※※

「もう…なんでゆうとはこんなの付けるかな。本当にキスマーク好きだよね」

姿見の前に座りながら、加奈は自分の首に消毒液を塗っていた。時折眉をしかめて苦痛にうめく。染みるのだろう。
僕は額に手を当てて、そんな加奈の様子を眺めていた。

「いい加減諦めろよ」
「何でそんなにキスマークにこだわるの?」
「加奈が付けないからだろ」
「なんで私が付けなかったらゆうとが付けるのよ」
「印は必要だろ。マーキングだよ」
「犬じゃないんだから。人を電信柱みたいに言って」

加奈が怒って立ち上がった。
机の中から救急箱を取り、絆創膏を抜き出す。
だけど、ふと思案して、部屋に備えつけてある単身者用の小型冷蔵庫へと向かった。
そこから氷を取り出し、ビニール袋に入れる。冷たすぎないようハンドタオルで包んでから僕の側に戻ってきた。

「浮気防止でしょ」

聞きながら加奈は氷を僕の額に当てた。
加奈の白い首筋の、噛み跡から血が少し出ている。痛そうだ。
僕の頭なんかよりも、先に絆創膏を貼ったらいいのに。

「私、浮気しないよ」
「知ってる」
「何度も言ってるでしょ」
「うん。言ってるね」
「それでも付けたいの?」
「うん。それでも」
「なんで?」
「加奈には分かんないよ」

僕がどういう気持ちで君を見てるか。

加奈は不満そうな顔をした。眉を寄せて、唇を噛み締めている。

162:優しい陽炎(ゆうとと加奈)⑤
10/08/12 22:53:52 LOZFH0yV
加奈は一瞬黙った。だが、すぐに、机の側で立ち尽くす僕に笑いかけて首をふった。

「ならないよ。ゆうとがちょっと変わってるの、昔から知ってるし」

(ちょっと?)
僕は加奈から目をそらした。椅子を引寄せて腰をかける。
頭が痛い。加奈の言葉が耳の中でこだましている。
「ちょっとで済むんだ」
腹の中で、黒い何かがとぐろを巻き始めている。

「加奈はいつもそうだ」
「ゆうと、どうしたの?」
「黙れ」

乱暴な言葉使いに、加奈は一瞬躊躇した。

「ゆうと、また不安がきたの?」

不安がきたの?
加奈は僕の癇癪をいつもこう言う。
僕の異常性も、加奈にとっては『少し変』で終わり、ノイローゼ染みたヒステリーも『不安』の一言で片付けられてしまう。
僕は唇を噛む。皮膚が千切れて血が出た。

「ゆうとどうしたの? また私余計な事言った? ゆうとを不安にさせた?」

加奈は心配そうに僕に声をかける。意味も分からずに謝罪を繰り返す。

「ゆうとごめんね。どうしたの? ねぇ、教えて」
「僕の気持ちなんて加奈には一生分からない」
「そんな事ない。きっと分かるから」
「何を根拠に」
「だって私、ゆうとの事好きだから」
「だから、きっと理解出来るよ。ね?」

僕は加奈を睨みつけた。

「違う」
「え?」
「僕の好きと、加奈の好きは違う」

加奈は驚いた顔をした。でもまたすぐに心細気な顔に戻った。今にも泣き出しそうだ。

「何で? 同じ好きだよ。好きじゃなきゃ私、キスもエッチもしないよ。分かってるでしょ。私、ゆうとの事ちゃんと……」
「そうじゃない!」

僕が怒鳴ると加奈は目を伏せてうつ向いた。所在なげにベッドに座って、僕の言葉を待っている。
こういう時の加奈は辛抱強い。普段は反抗的で豪胆なくせに、こういう状況になれば、僕がどんなに理不尽な言動をとっても絶対に怒らない。
その物分かりの良さが、僕を苛立たせる。

「……加奈には分からないんだよ」

僕の『好き』がどういう類いのものなのか。何を意味するのか。きっと、一生、君には分からない。

「…ゆうと」
「僕と加奈は違う。話したって分かりっこない」

163:優しい陽炎(ゆうとと加奈)⑥
10/08/12 23:04:20 LOZFH0yV
加奈は純粋だ。無垢で清廉で混ざり気のない。

僕は小さい頃から一人ぼっちだった。父も母も家に寄り付かず、時折食料と金を投げ込む以外には顔を見せなかった。小学生に上がる時、僕は祖母に引き取られた。状況は大して変わらなかった。
成育環境のせいか、僕は少々陰気な少年に育った。
当然の事のように、クラスメイトからは嫌われた。嫌がらせもされた。
だけど僕は何とも思わなかった。傷つく事を知らなかったからだ。

そして5年生に上がり、そこで初めて加奈と出会った。
加奈は優しく僕を包んでくれた。衝撃だった。毎日が奇跡だと思えた。
こんなに親切で可愛い子が、僕の手を引いてくれる。
嫌がらせで教科書を捨てられたら、加奈は何処からか新しい物を持って来て、いつも僕にくれた(後で聞いたら無くしたと嘘をついて親に買って貰ってたらしい)。
ご飯も既製品しか食べた事がないと言うと、家に呼んで、暖かい食事を振る舞ってくれた。食卓という言葉の意味を、僕は初めて理解した。
僕はいつしか家族の一員として扱われるようになっていた。
優しいおじさんおばさん。
安全な寝床。清潔なお風呂場。居心地の良い場所。
環境が激変したのは私生活に留まらず、いつの間にか僕は学校で友達が出来ていた。
不思議な事に、加奈の側に居るとあっという間に人だかりが出来る。
その輪に入る事で、自然と僕の交遊関係は広がっていったのだ。
勉強し、遊び、家に帰る。勿論、加奈の家。
『この子、大切にしてね』
飼っていた十姉妹のうちの一匹を、加奈はそう言って僕にくれた。
手にした小さな命。幸せだった。何もかも。

そして、中学2年の夏、僕は加奈を犯した。
予兆はあった。
昔から加奈を見てると、突如として沸き起こる激しい感情。
それが何だか分からなかった。
ただ、鬱屈としたドス黒い激情は、日々僕の中で肥大化していった。
『愛憎』
その言葉に辿りつくのに時間はかからなかった。
愛憎。僕は加奈を愛していた。憎いほど。

だからあの日、加奈を犯した。
犯して犯して犯しまくった。

僕だけを見て欲しくて。僕の事だけを考えて欲しくて。他の何も考えられなくなるよう、僕の事だけを。

164:優しい陽炎(ゆうとと加奈)⑦
10/08/12 23:12:51 LOZFH0yV
だけど、汚すつもりで犯した体でさえ、彼女は寛容に受け入れてみせ(もしかしたら知らない所で苦悩したのかもしれないけど)、
それどころか僕を許して、付き合おうと言ってくれた。好きだと言ってくれた。
堕とすつもりが救われた。
でも、喜びに満ちたのはほんの一瞬で、僕の心境が変わる事はなかった。
暗い欲望。加奈が欲しい。全部欲しい。なのに手に入らない。
結局、残ったのは惨めな焦燥と自虐だけで、それは5年経った今でも変わらない。

「加奈は『与える愛』なんだよ」

新しい教科書、お揃いのシャーペン、暖かい家族に優しい友達。ペット。痛みさえも。
何も持って居なかった僕に全て与えてくれた女の子。見返りを求める事なく。まさしく無償の愛。
僕はそれを享受した。何一つ返せないと分かっていながら。そして手放した。彼女を傷つけたい一心で。

「結局、加奈は加奈なんだよ。僕が何したって。何を言ったって」

加奈を怒らせたい泣かせたい傷つけたい。
めちゃくちゃに打ちのめして悲鳴をあげさせて絶望の淵に叩き堕としたい。
でも加奈はいつだって優しい加奈だった。僕がどんな事をしても。
目の前で教科書を捨てても。シャーペンを折っても。おじさんおばさんに酷い言葉を吐いても。友達にかなの悪口をふきこんでも。祖母の家に戻っても。鳥を殺しても。
―犯しても。
加奈はいつだって僕を許して来たんだ。

『大丈夫。わざとじゃないって分かってるから。ゆうとが痛い痛いしてるの、かな知ってるもん。大丈夫だよゆうと。かなはずーっと一緒だよ』

加奈の純粋な明るさが優しさが僕を苦しめる。殺してやりたいぐらい憎いのに、でも、好きなんだ。
この矛盾を、僕はどうしたらいい?どうやって折り合いをつける?

「加奈は僕の苦しみなんか知らないんだ」

本当は君を閉じ込めたい事。手足を縛って、擦りきれるまで抱いて、その口をめちゃくちゃに汚して、僕の名前だけを呼ぶように、犯して狂わせて犯して狂わせて。
そうして僕を見ながら死んでいって欲しい……なんて、そんな願望を持ってる事、君は想像すらしないだろう?

「僕は加奈とは違うんだよ。でも加奈はそんなの全然気にならないんだ」

165:優しい陽炎(ゆうとと加奈)⑧
10/08/12 23:26:18 LOZFH0yV
感情を自覚した時から気付いていた。僕は奪う愛。奪う事でしか満足出来ない。
加奈の一つ一つを奪って支配したい。傷つけて壊して縛りつけたい。
なのに、加奈の無邪気さが、優しさが、それに気付かない。僕の加奈を想う愛情が、それを許さない。
永遠に交わらない。
気付いたら涙が溢れていた。

「ゆうと?」

加奈が僕の頬に触る。
いつの間に来たんだろう。加奈はベッドから移動して、僕の目の前に座っていた。

「私は頭良くないから、ゆうとの難しい話は今はよく分かんない。でも、きっといつか分かる日が来るよ。絶対に」
「私、ゆうとが大好きだよ。愛してる。本当だよ」

加奈の唇が僕の唇に下りてくる。
ついばんだかと思うと、軽く音を立てて離れた。
そして優しく僕の涙を拭う。
小さな声で「かな」と呼ぶと、彼女はゆっくりと目線を合わせて、微笑んでくれた。

「ゆうと、好き。大好き」

あぁ、可愛い加奈。

…僕はどこに行くんだろう。
願望を捨て去る事も出来ないくせに、みっともなく加奈にすがりついている。
満たされないと知りながら、飽きもせず加奈を欲している。
消える事のない欲望。打ち勝つ手段なんてあるはずもないのに。

「加奈」

無理やり笑顔を作って加奈を抱き寄せた。
もう何度繰り返したか分からない戯言。でも、加奈が嬉しそうに笑うから。
僕はその言葉を吐く。言いたい事を押し殺して。離したくない一心で。

「僕も好きだよ」
(殺してやりたいほど)

加奈の白い首筋。
打撲のように赤黒く沈着し始めている僕の歯形がそこにある。
でも、これもすぐに加奈の心の中から消えるんだろう。
加奈の清らかな逞しさは、こんな傷跡も綺麗に押し流す。結局、加奈を引きずり下ろす事なんて僕には出来やしない。

(僕はどこまで追いかければいい?)
届きそうで届かない。
(僕はどうなる?)
傷つき疲弊する事を知りながら、それでも加奈と一緒に居たいだなんて。
(……どうなるのかな)

きっと、答えなんてどこにもない。

166:名無しさん@ピンキー
10/08/12 23:41:46 LOZFH0yV
終わり!
ヤンデレ男に引きずられないぐらい、明るい女の子を書きたかったんです……。多分、ちゃんとヤンデレSSになってるはず。多分。
嫉妬狂いも大好きだけど、自分で自分の首を絞めていくヤンデレも良いなと思いました。お目汚し失礼致しました!

167:名無しさん@ピンキー
10/08/13 02:10:45 i+eCT4aF
乙でした。
先の作者さん達とはまた違った魅力を感じた。
読ませてくれてありがとう

168:名無しさん@ピンキー
10/08/13 07:56:48 L/JkTPy+
>>157
すごく良かった。
ドキドキしながら読ませていただきました。

169:名無しさん@ピンキー
10/08/13 14:37:34 fuNuCPgV
荒らされ易いテーマだからsageて下さい
目立つと危険です

170:名無しさん@ピンキー
10/08/13 18:59:30 +ViXZ2ph
>>156-166
乙です!!!
加奈ちゃんにはこれからも狂ったゆうと君を嫌いにならず
暖かく包み込んでいって欲しいな
続きもあるなら期待したい
このままじゃゆうと君カワイソス過ぎなんでw

>>169
下手にそういうレスすると変な人がスレを見た時に
逆に目を付けられそうだが……

171:156です
10/08/14 18:05:54 D/rsfBZY
>>167>>168>>170ありがとうございます!
実は⑥辺りで割愛してしまった、中2ゆうとヤンデレ自覚→覚醒→レイプ描写があるんですが、それを加筆+修正してまた投下してもいいですか?それとも長文作品の連投は避けた方が良いでしょうか…
>>170
自分自身を追いつめてくヤンデレ男が書きたかったので、今後の展開が全く思いつきませんww
どうしたらこの男を収束出来るのか。
…誰か知恵を恵んで下さい(/_;)

172:名無しさん@ピンキー
10/08/14 18:25:27 2a/p5qBg
>>171
私は加筆+修正したやつを見たいから是非上げて欲しい。

173:名無しさん@ピンキー
10/08/14 20:33:19 V8vI/Sif
>>171
別に連投は避けなくても大丈夫
投下前と投下終了の告知をすれば良いだけ
出来ればヤンデレ自覚からレイプまでの動向が見たい

今後は加奈ちゃんが荒々しい神を宥めすかして甘やかす巫女の如く
付き合って行けば良いんじゃないかとw
まぁ、なんだかんだでゆうと君も依存しまくりだし
加奈ちゃんを殺したら後はもう死ぬしかなさそうだし
決行は無理そうだからね

174:156です
10/08/14 22:23:15 D/rsfBZY
>>172-173
分かりました!ありがとう!!!区切って投下しますが、長くなると思うので今の内に謝ります。すみませんm(_ _;)m
今から加筆して明後日ぐらいに投下します。
>>173
『荒々しい神を宥めすかして甘やかす巫女の如く』←やばいコレ。何かが降りて来ました。
この設定使って続編というか最終章みたいなの書いてもいいですか?

175:名無しさん@ピンキー
10/08/15 18:44:12 Wml5NIAK
腐敗臭がすさまじいな

176:名無しさん@ピンキー
10/08/15 19:49:25 XSR7PlDs
小さい頃から面倒見てた子を女性として好きになってしまって
近づく男がないように排除したりしながら
その子を自分好みにしつつ、依存させていくっていうのを
脳内で考えているが文章にできないジレンマ

177:名無しさん@ピンキー
10/08/15 21:44:53 1QCay0si
>>174
続き待ってる

>>176
源氏物語並みの調教劇ですね

178:名無しさん@ピンキー
10/08/16 04:59:08 gsTf1QBU
エロゲでも陵辱調教物が好きなんで
ヤンデレ男が好きな女の子にかなりエグくてエロい調教を施して陵辱するのが読みたい

179:名無しさん@ピンキー
10/08/17 00:06:42 J5XsZMkh
「師匠」
「ん?」
「また男の子がお話してくれなくなっちゃった」
「そう。なんでだろうね」
「仲良くなれたと思ったのに、この前の授業参観から
 みんな話しかけてくれないし、話しかけても冷たいの」
「……そう」
「師匠、なんで笑うの!」
「別に。男の子なんか仲良くなれなくていいだろ、
 僕がいるんだから」
「……うん!」



セリフだけだとヤンデレかどうか分からないな

180:名無しさん@ピンキー
10/08/17 14:55:11 2Ta7Esxb
こんなスレがあったのか。

天女とヤンデレ男の話が書きたいというか読みたいのであらすじだけ書いて投下。
エロ小説スレなのにエロなくてすまぬ。



湖に水浴びにきた天女に片思いした男が羽衣を隠し、こっそり燃やしてしまう。
帰れなくて困った天女を家に連れて行き甲斐甲斐しく世話をする。
一緒に暮らしているうちに天女はやさしくしてくれる男にほだされて
やがて真剣に男を愛するようになるが
男はもともと羽衣を燃やしてしまった引け目もあり疑心暗鬼から次第にヤンデレ化。
「お前は天に帰れなくなったから俺のそばにいるだけだろう?」
「羽衣が目の前にあったらすぐさま俺の前から去るんだろう?」
天女は否定するが全く聞き入れてもらえず
逆に暴力を振るわれ、監禁拘束されて陵辱の限りを尽くされてしまう。
心身ともに擦り切れていく天女。

そんなある日、天女の元に天界から羽衣を携えた使いのものが一人現れる。
行方不明になった天女を探しにきたのだ。
「やっとお前の長年の望みがかなうなぁ、ははは嬉しいだろう。」
「ええ、やっと。気が狂いそうなくらいこの日を待っていました。」
「・・・そうか。」
絶望した男は自ら鎌で首を切り、身動きできない天女の前で自殺する。

拘束から開放され、羽衣を手渡された天女は
体を清めてから帰りたいから、と湖に使者をつれていく。
水浴びの間後ろを向いていてと頼まれて後ろを向いた瞬間
羽衣に隠し持ってきた鎌で天女は使者を殺し、
再び男の家に羽衣と鎌を片手に戻ると
男の亡骸の前で羽衣を鎌でバラバラに切り裂いた。

「ずっとこの日を待っていました。
 こうして貴方の目の前で羽衣を私の手で引き裂かなければ
 貴方はきっと私を信じてはくれなかっただろうから。」

うつろな瞳で天女は微笑み、
鎌をそのまま自分の胸につきたてた。



以上です。

181:名無しさん@ピンキー
10/08/17 22:11:20 IFc/dgI4
>>180
ヤンデレ×ヤンデレ(前者と意味が異なる)
って感じですね、新しい

182:名無しさん@ピンキー
10/08/20 10:14:10 3+BQQSXD
>>179-180
お二人共乙
こういうのも良いなぁ

>>179
これは師匠が排除してるんですよね?w

>>180
男がヤンデレと思ったら女が上回っていたw

183:名無しさん@ピンキー
10/08/20 20:36:44 ysY/ra4v
>>182
179だけども、そう。
師匠が病んでて、女の子を独占しようと色々して。
でも女の子はそんなこと気づきもしない的な……

ちゃんと話にできず申し訳ない

184:名無しさん@ピンキー
10/08/21 00:22:41 5E7EUtQy
>>183
素晴らしい師匠だ
なるべく両思いで女の子が師匠のヤンデレっぷりを
知った後もズブズブでラブラブなら尚良いw

185:名無しさん@ピンキー
10/08/21 01:29:28 rIpsvGlN
>>184
ありがとう!そう言ってもらえると嬉しい。
ちなみに二人はラブラブだw

>>174殿が来るまでの暇つぶしになればと思い、
>>179を頑張って文章にしてきた。
拙いし、慣れてないし、エロもまだないが……

短いから、2レスくらいで済むと思います。

186:師匠と弟子少女 1/2
10/08/21 01:30:35 rIpsvGlN
 学校が終わって、走って家に帰る。
 私が帰る時間になると、師匠がいつも家の鍵を開けておいてくれるから
私は一目散に、ドアを開けて中へ飛び込んだ。

「師匠、ししょー!」
「誰ですか勝手に家に入らないでください」
「あっ、えっと、ただいま師匠!」
「おかえり」

 ただいまを言い忘れたことに気付いた私に師匠は
 早く手を洗ってきなさいと促す。

「おやつ、ある?」
「冷蔵庫」
「わーい」

 師匠は、9歳で親に捨てられた私を引き取ってくれた不思議な人。
 これまで数年、家事や勉強、遊びや護身術と、あらゆることを教えてくれた。
 だからこその「師匠」だ。

 …本当は一度だけ、お兄ちゃんとかお父さんとか、普通の呼び方も試してみたけれど、
 それはやめてくれ、と言われた。

「今日は学校楽しかった?」
「うん。でも……」
「ん?」

 冷蔵庫に入っていたケーキを取り出して、
 そこで、学校のことを思い出す。

「師匠。私、また無意識に人の嫌がることをしたみたいなの」
「またかい」
「うん。だって、また遊んでくれなくなっちゃった」
「……そう」

 私が中学校に入ってしばらくした頃だろうか。


187:師匠と弟子少女 2/2
10/08/21 01:33:50 rIpsvGlN
 それまでいつも、遊びの話だとか、テストの話をしていた
 クラスメートの男子が、急によそよそしくなったのだ。

 女子は今までどおりだから、いじめではないと思う。
 なぜか男子だけ、誰かと仲良くなるたび、急に―
 不定期にではあるけれど、必ずそうなった。
 だから私は、もう男子と話すこともあまりなくなってきている。

 男子どうこうより、友達がいなくなることが寂しい。

「気にしないの」
「師匠」
「君の友達が君を嫌いになっても、僕は絶対に嫌いにならないよ。
 だから、気にすることはないさ」

 うつむく私の髪を撫でてくれる師匠は
 とても優しい目をしていて、私はたまらず抱きついた。

「師匠大好き」
「知ってるよ」
「昨日、授業参観に来てくれたでしょ。
 みんな、師匠かっこよくて羨ましいって!」

 師匠は私の自慢だよ、と見上げたとき、何故か師匠の口角がつり上がっていた。

「師匠、なんだか楽しそうだね」
「楽しいからね」

 何が楽しいの?と聞いてみたけれど、答えてはもらえなかった。



188:名無しさん@ピンキー
10/08/21 01:37:04 rIpsvGlN
尻切れトンボな感じでごめん……

じゃあ、スレ汚し失礼しました。
皆さんの投下を楽しみにROMってます。

189:名無しさん@ピンキー
10/08/21 20:47:01 ni9G47eY
素朴な疑問。
ヤンデレものって大体現代物が多いけど
このスレ的には魔物とかメイドロボみたいなSFとかファンタジーとかはOKなの?


190:名無しさん@ピンキー
10/08/22 00:13:35 X0Vswd1t
>>185-188
乙です!!
しかしこれは女の子の両親もw

>>189
何故駄目だと思うのです?
大丈夫に決まってます

191:名無しさん@ピンキー
10/08/23 11:03:09 zJtk/Ixe
>>174
続き待ってる

192:名無しさん@ピンキー
10/08/28 19:52:00 23EEct1j
投下期待

193:名無しさん@ピンキー
10/08/31 22:40:10 fWNzFu2T
みんな規制されちゃってるのかな

誰にも気づかれず、愛する女性にすら本性(病んでる部分)を気づかせず
自分が人から「異常」と言われるのを分かった上で、上手く女性を自分のものにするっていうのが好きなんだけど
話したら友達に引かれたぜ

194:名無しさん@ピンキー
10/09/01 00:21:33 vMNwenB8
>>193
無茶苦茶俺好みの設定で吹いたw
でも確かに普通は引かれるかもなw

195:名無しさん@ピンキー
10/09/02 23:42:41 fw6H/Fn0
過疎ってる

196:名無しさん@ピンキー
10/09/06 22:06:31 yaFMgKHo
ヤーンデレデレヤーンデレー♪

頑張って考えても文章にするの大変。あげ

197:名無しさん@ピンキー
10/09/07 00:31:04 SkLXIsPD
男が病んだら犯罪者になっちゃうぞ

198:名無しさん@ピンキー
10/09/07 00:38:35 CXYXwq5p
女だって病んだら犯罪者になるだろww

199:名無しさん@ピンキー
10/09/07 04:05:52 EENu9BO+
>>197
だがそれが良い
女のヤンデレより性犯罪者臭全開なのが良いのだ

200:名無しさん@ピンキー
10/09/07 20:44:26 yZ8LCa/N
若い人は知らないと思うけど、横溝正史著の「三つ首塔」に出てくる主要登場人物
(金田一じゃないよ。)は、かなりのヤンデレ。ここの人の気にいると思う。
子供の頃うっかり者の親と一緒にドラマで見てしまい、トラウマにw
っていうか男ヤンデレ好きの属性になってしまいますた。オヌヌメ

あと、シンドラーのリストも、ユダヤ人収容所の所長とユダヤ人女性との
萌えシーンあったなー。

201:名無しさん@ピンキー
10/09/07 21:07:37 CXYXwq5p
なにそれすごく気になる

202:名無しさん@ピンキー
10/09/08 09:26:14 xEXGqaNs
最近見た海外のドラマの犯人が男ヤンデレだったわ
ドラマ自体はつまんなかったけど

203:名無しさん@ピンキー
10/09/08 14:37:45 A94NAaQN
スイーツスレw

204:名無しさん@ピンキー
10/09/08 15:44:01 CRnq9xuR
人間不信とか荒んでた奴が純粋に自分になつく女の子に心を開き
……までは普通に見えて

やがて人間不信だったのが災いして
女の子に執着し、女の子を独占しようとする
そんなのも考えたがこれはヤンデレなのか

205:名無しさん@ピンキー
10/09/08 20:54:24 h2/SAZxS
>>204
ヤンデレだと思うよ
自分は度を越えた執着はヤンデレだと思ってる

206:名無しさん@ピンキー
10/09/09 00:21:39 Pa3/zJdN
>>204
それが良いんだよ

207:名無しさん@ピンキー
10/09/09 09:15:48 DhOvzVbK
>>205-6
204だけど、そうかヤンデレか。ありがとう

なんというか、男は信じられるのが女の子しかいないのに
女の子には友達とか大切な人がいて、それが嫌だ…
みたいなのを考えていたんだ。
語彙がないもんで、文章下手ですまんw

男ヤンデレいいよ男ヤンデレ

208:名無しさん@ピンキー
10/09/09 21:55:44 Pa3/zJdN
>>207
男側がマトモに友達も居ないような奴でヤンデレ
女の子側は友達、知人一杯なのは良いな
萌える

エロが濃厚で変態的で男側がドSなら良い

209:名無しさん@ピンキー
10/09/10 17:55:05 sfaRDaA5
ぬるすぎワロタ

210:名無しさん@ピンキー
10/09/10 18:20:14 lgKCKnEU
個人的にはキツい方が良いので良いネタを落として欲しい

211:名無しさん@ピンキー
10/09/10 18:26:12 /W2nornh
204・207だけど、いつか持って来られるように
ちょっと変態エロヤンデレ野郎の文章を練習してくるよ。

ヤンデレ男の設定ならいっぱい考えられるのになーww

212:名無しさん@ピンキー
10/09/11 01:17:43 ZWmdnxAo
>>211
楽しみにしてるよ
鬼畜で変態でエロいヤンデレ男に犯される女の子ハァハァ

213:名無しさん@ピンキー
10/09/12 00:30:56 RObqY0OH
貴志祐介『悪の教典』の主人公ハスミンこと蓮実先生がかなり良い感じ
愛はなく、目的のためならなんでもする天才サイコパス教師なだけだけど
ネタバレになるから言えないけど、ヤンデレっぽい要素もある
なによりかっこいい

214:名無しさん@ピンキー
10/09/12 20:06:47 LVY5bpa0
そういえば歪みの国のアリスもヤンデレ男いるな
主人公のアリスの母親の彼氏がそんな匂いさせてた。

215:名無しさん@ピンキー
10/09/12 20:50:05 Z+DtsyIn
>>214
言われてみれば……
あんぱん達の強烈さしか頭に残ってなかったです。
思い出してみれば、うさぎは最初からフルスロットルでヤンデレですね
チェシャもエンドによっては…?

216:名無しさん@ピンキー
10/09/12 21:09:21 jbn+axwS
Janne Da Arcの7-sevenがヤンデレ過ぎてときめく

217:名無しさん@ピンキー
10/09/12 21:30:28 KGqQQuc2
>>174
続きはマダーですか?

218:名無しさん@ピンキー
10/09/14 01:47:39 w/0iO9Dv
保守

219:名無しさん@ピンキー
10/09/16 02:37:37 XugukE83
年の差夫婦(まだ作中では婚約中)の変態的夜の営みを妄想して書いてみた
夫がどうしようもない駄目なロリコン男で暴力も振るう
妻はロリで健気
暴力と放尿がある、というかそれしかないのでご注意ください

220:青田買い 1/2
10/09/16 02:39:11 XugukE83
この国の男女は同じ階級同士でしか結婚できない。
上の階層に行くほど結婚できる相手の数は限られてくる。
だから上の階層の男どもは婚姻最低年齢に達していない女を見つけるとひどい青田買いをする。
ひとまず婚約をしておいて、手元で女を育てつつ、女が婚姻最低年齢になるまで待つのだ。

自分は上から二つ目の階級だ。
自分もこの国の最低な男どもの一人であり、手元で未来の妻を育てている。
名前はキオ。
彼女を見つけて婚約した時は彼女は11歳だった。
それから数年経つが、彼女は相変わらず素直で明るく可愛い性格だ。人懐こい仔犬に似ている。
彼女も一途に私のことを想ってくれる。
私達はきっと良い夫婦になる。
だからこそ私は今夜も他の女を抱く。

翌朝彼女が暮らす奥の間をこっそりと覗くと、案の定彼女は私を想い、丸い目にいっぱい涙を溜めて、私のプレゼントした手巾を握り締めていた。
私を想い、私が抱く女に嫉妬し、一人涙を流す彼女の愛らしさといったら天下一だ。
しくしくと泣き濡れる彼女の姿に私はひどく興奮し、女を抱いてきたばかりだというのに一人こっそり自慰に耽る。
私はけして女が好きだから女を抱くのではない。
婚約者であり数年後に妻となる彼女を嫉妬させるために、女を抱くのだ。
どんな美しく素晴らしい女を抱けば、彼女は嫉妬し、泣き喚き私に縋りついてくれるのか。
その姿を想像するとどうしようもなく楽しくて私は今夜の女を見繕うのだった。

可愛い婚約者に対してそのようなひどい仕打ちを働いていたある日、私はたまたま家の門の前にキオと一人の若い男を見つけた。
二人は手を握り合いくつろいだ表情で何事かを話し合っていた。
私はその彼らに忍び寄ると、キオの腰を掴み抱き上げて、家の中へ無理やり戻した。
奥の間に入ると、キオを下ろして、畳の上に押し倒す。
「キオ。さっきの男は何だい」
キオは震える声で「あれは三番目の兄です」と答えた。
「兄だろうと何だろうと、婚約中の女が夫以外の男の手を握るとは何事だ。実家とうちでどうゆう教育を受けてきたんだ」
キオの頬を打つと、彼女の透き通るような白い肌が赤く染まる。
私はキオの表情の変化をじっと観察する。
初め驚きで呆然としていた顔が、見る間に歪み、眉が下がり、目尻に涙が溜まる。
桜色の唇は肩と同じようにぷるぷると震えだす。
涙で潤んだ瞳で私を見上げてくる。
「ユーヒさん。ごめんなさい……もう今日みたいなことはしません」
「ああ。そうだ。しばらくこの部屋から出るな。反省しろ」
そう命じて、私はその部屋を出た。

221:青田買い 2/2
10/09/16 02:40:06 XugukE83
日が沈み夕餉を食べ終わっても、その夜はどこにも行く気がしなかった。
はたして婚約者は私の言いつけを守り部屋から一歩も出ていないか。
そればかりが頭のほとんどを占めていた。
女中を捕まえてキオの様子を尋ねると、人払いをして、部屋に篭っているとのことだ。
戸の隙間から覗いてみる。
キオはその場に正座し瞼を閉じている。
思わずキオの長い睫毛と細い顎に見惚れる。
我に返ると女中から桶を借りて、キオの部屋に入り、後ろからキオを抱きしめる。
「一歩も外に出ていないな」
彼女は何度も無言で頷いた。
ということは彼女は何時間も用を足していないということになる。

私は桶を畳の上に置き、キオの服の裾を捲り上げ、下着を下ろす。
彼女は控えめに抵抗したが、昼間あんなことがあった後では彼女が強く出れるはずがない。
背後から彼女を抱きすくめた状態で彼女の露わとなった下半身を見下ろす。
とても成熟しきった体とはいえないが、下腹やふとももの辺りに少し肉がついてきているようだった。
下腹部に触れるとそこはパンパンに張っていた。
桶を彼女の股の下に来るように移動して、彼女の左の膝裏を抱え上げると、羞恥から彼女の頬を一筋涙が伝い落ちた。
「ほら、ここに出してしまいなさい」
「いやぁっ……お願いです、やめてください」
軽く彼女の下腹部を押すと、彼女は「ぐっ」と呻いて、下唇を噛んで耐える。
しかし彼女の体は用を足したがっている。
次第に彼女の額に脂汗が滲み、顔に赤みが差し、呼吸が乱れてくる。
「ほらっ」
「だめ、押さないでぇ……」
なかなか出そうとしない彼女の下腹部から下に手をずらして、正面から見れば丸見えな彼女の陰核に触れる。
皮を剥き、外気に晒される敏感な場所をくりくり弄ると、彼女はあられもない声を上げて、左足を痙攣させる。
「そこだめぇっ!」
陰核への刺激を続けながら、さらに尿道口に触れる。
そこからじわりと少量液体が滲み出た。
「ほら、ちょっと出た」
我ながら残酷なほど楽しそうな声で愛しい妻に囁くと、彼女は汗で濡れた首筋に艶かしく髪をはりつかせながら、狂ったように頭を振っていた。

十代の少女には体力的にも限界が来ていた。
最後にぐっと強く下腹部を押さえた次の瞬間、彼女の下半身にぐっと力が入り、つま先がぴんと伸びた。
「やぁぁああぁあぁああ……!」
琥珀色の液体が勢い良く噴出し、桶の中へと注がれていく。
彼女はまるで女が絶頂に達する時のように全身を震わせながら絶望の色を滲ませたか細い喘ぎ声を出し続けた。
ぴちょんと最後の一滴が零れ落ち、桶の中に波紋を作る。
彼女は私の胸に背中を預けぐったりしたまま静かに涙を流した。
いつの間にか私は勃起していたが、彼女を観察することに忙しく、彼女を犯したいとは不思議と思わなかった。


222:名無しさん@ピンキー
10/09/16 02:44:23 XugukE83
以上です
この夫は妻に接する時はやたらツンツンしてますがいつも内心妻にハアハアしまくってます
ヤンデレ要素薄くてすみませんでした

223:名無しさん@ピンキー
10/09/16 10:26:30 vkcK1mf4
>>222
乙です!
嫉妬させたいから浮気とか、なのにキオちゃんが他の男と話すのは
許せないとか、旦那十分に病んでると思うよ!
これからどうなるか楽しみだw

224:名無しさん@ピンキー
10/09/16 22:56:15 MZtcjzZe
>>219-222
GJ過ぎる
キオタンが可愛い過ぎて激しく萌える
この駄目男は今後も鬼畜で糞な行動を取るべき
続き待ってます

225:名無しさん@ピンキー
10/09/17 00:00:59 pnMgvn0j
>>222

キオちゃん可愛い
俺もキオちゃんの前で他の女と犯って泣かせたり
キオちゃんに言い掛かりを付けて折檻したり
無理矢理放尿させたりしたい

226:名無しさん@ピンキー
10/09/18 01:43:18 ryOe42r2
>>222
GJ!!
ヤバい続きが気になる
これは普通にヤンでるし全然おkだと思いますよ。

>>141さんの虐めっ子な男ヤンデレとか
>>174さんの続きとかも待ってる

227:名無しさん@ピンキー
10/09/18 21:14:02 1hpmPNdm
各作品の続き期待

228:名無しさん@ピンキー
10/09/21 23:27:13 aUpl+BmW
そろそろ投下来るか?

229:222です
10/09/22 22:39:19 pYRJnz7K
レスありがとうございます
相変わらずヤンデレ要素は薄いですが続きを書いてみました
ただの痴話喧嘩で妻にお仕置き緊縛してます
途中でぬこを虐待している描写がありますのでご注意ください

>>226
実は>>141も自分です
少し違う方向にいってしまいこうゆうものができました

230:浮気の代償 1/2
10/09/22 22:42:34 pYRJnz7K
相変わらず私は性懲りもなく女を買い続けていた。
女の顔といえば私はキオの顔しか見ていないような男なので抱いた女の顔などは覚えていないが、抱いてきた女はどれも評判の美しい女だったようだ。
というのも私の婚約者の彼女は特に美しい二十歳前後の女に嫉妬心を駆り立てられ、よく泣いてくれるので、条件に合う女を見繕ってもらっていたからだ。
しかし最近になって遊郭から出入り禁止を言い渡された。
彼女と喧嘩をして機嫌が悪い時に擦り寄ってきた遊女に酒をぶっかけて突き飛ばしたのがどうも悪かったらしい。
いや、とりあえず遊郭に来たという事実を作るために部屋に居座っただけで女と口も聞かずにいたのが悪かったのだろうか。
理由は忘れた。どうでもいい。
親父に太鼓のばちでケツとふとももを死ぬほど叩かれたのはさすがに堪えたので、しばらくは家で大人しくしていた。

家にいたらある日こんなことがあった。
彼女の猫が彼女の大事にしている絵で爪を研いだのだ。
彼女は動物のやることなのでと以前と変わらずに猫を可愛がっていた。
それが面白くなかった。
彼女が母親と出かけている間に小銃で猫の額を打ち抜き川に捨てた。
家に帰ってきた彼女は二度と帰ってこない猫の姿が見当たらないと猫の心配をしていた。
一週間も経つと「きっと死に際を悟って出て行ったのだろう」と諦めていたがそれでも落ち込んでいた。
私が約一年半後に妻となる婚約者のために仔猫を飼ってきて彼女に贈ると、それはもう満開に咲いた花のような笑顔を私に見せて喜んでくれた。
猫には悪いが彼女のためならば私は何匹でも猫ぐらい殺せると思った。
だからうちでは猫を飼うことをやめない。

女遊びは控えていたが、キオの女中に誘われたので、キオの部屋の隣室で事に及んだ。
終わった後襖にわずかな隙間が開いていたのを確認し、自然と頬が緩む。私がいつもするように、彼女も覗いたのだろう。
翌日からの彼女はというと、何も喉を通らないほどにショックを受けている様子だと母親に聞かされた。
さらに私の性格も悪い癖も知っている母親には、すでに女中に手をつけたことがいっていたのか、
「あんまりにもキオさんを苛めるならばキオさんを実家に戻しますよ」と釘を刺された。
彼女を手放す気は全く持ってさらさら微塵もない。
いい加減にしておかなければ彼女の元許婚も出しゃばってきそうだと改めて危機感を抱く。
これからが彼女は女ざかりだ。彼女を手に入れたからといって、慢心していては、今度は逆に彼女を横取りされてしまうことになりかねない。
あくまでまだ私達は婚約段階で社会に認められた男女ではない。

足を忍ばせ、物音を立てずに襖を開けて、そろりと彼女の部屋を覗く。
ちょうど彼女は婚約指輪を指から外し箱に戻しているところであった。
「キオ!」
彼女の名前を叫ぶ。振り向いた彼女の赤い目尻には涙が溜まっていた。
「どうして私が贈った指輪を外すんだ?」
「……私は、ユーヒさんの妻にはなれません」
「どうして?」
首を横に振る。
それから何を聞こうとも彼女は首を横に振るばかり。
元来彼女は頑固者だ。
私の求婚にも最後まで頷かなかったのは、彼女の両親ではなく、何を隠そう彼女自身だ。
―喋らないならば喋らせるまでだ。

231:浮気の代償 2/2
10/09/22 22:43:35 pYRJnz7K
実のところ彼女の裸を見るのはこれが初めてのことだ。
現在彼女は畳の上に仰向けに転がされ、惜しげもなく裸体を私の前に晒している。ただし上半身は後ろ手に縄で縛り上げられて。
彼女の体力のことも考えてぎちぎちに縛り上げているわけではない。
しかしながら、乳房は上下の縄で縛られ通常よりも彼女の胸を大きく見せ、色素の薄い桃色の乳首を押し出している。
二の腕の柔らかい肉に縄が食い込んでいるところは思わず触れてしまいたい。
彼女の下半身には何にも施さなかったが、彼女は太ももをぴっちりと閉じ、逆に不自由そうにしている。
ちらりと太ももと下腹の間を見下ろすとまだ陰毛は生え揃っていなかった。
まだ若すぎるくらいの彼女の体だが私のみならず男を興奮させるには充分な魅力を放っている。
そしてなにより社会的に高貴な身分の女を罪人のように縄で縛る、この倒錯感に酔いしれずにはいられない。
「それで、どうして婚約指輪を外した?婚約破棄する気だったのか?」
彼女が婚約破棄をする気でも、双方の合意なしでは勝手に婚約破棄はできない。
私は婚約破棄するわけがないので彼女がその気でも逃がしはしない。
彼女に問い詰めても彼女は私から顔を逸らし黙り込んでしまう。
顔を背けた際に見える彼女の頬の線も滑らかで美しい。
この前のように何時間も放置してその場で放尿もいいが、せっかく彼女の体にお仕置きできる絶好のチャンスを棒に振るのはあまりにも惜しい。
彼女の頬に手をあて、首から鎖骨、乳房へと手を滑らせていく。
乳房を両手で掴みマッサージをするように揉みしだく。
普段から彼女とくちづけすることはあっても今まで性的接触はほとんどなかったので、彼女は顔を真っ赤にして、目を見開き私を見上げる。
「ほらほら、言わないと痛いことをするぞ」
彼女はやだやだと頭を振るが口を開こうとしない。
仕方なく両乳首を抓み上げた。
「ひぁっ」
突然の鋭い痛みに彼女は短い悲鳴を上げて、はくはくと口を開けて酸素を吸う。
まだ痛みの引かない乳首を引っ張ると、痛みに可愛らしい高い声を上げる。
「痛いから、やめてください……」
「で、婚約を破棄してほしいのか?」
乳首を引っ張るのをやめて、彼女に問いかけながら優しく乳房を揉み、乳輪を円を描くように指でなぞる。
「婚約を破棄したいのではなくて……でも……」
彼女の瞳にぶわりと涙が溜まる。
「ユーヒさんは他の女性が好きなのでしょう……?私はお飾りの正妻にするおつもりなのでしょう?」
妻から見た私の顔は目が点になっていたことだろう。
私が愛しているのは妻だけだ。子供を作り一緒の墓に入りたいと思っているのも正妻の彼女だけだ。
特別な問題が起こらない限りは妾を持つ気はない。
しかし妻は私が妻以外の女を好きで、妻をお飾りの正妻にしようと思っているなどと勘違いしている。
何故そんな勘違いを―といいたいところだが、すべて私の言動が原因なのは自覚している。
彼女に妻はキオ一人だけで、お飾りの正妻にするつもりもないと伝えるが、信じてもらえなかった。悲しい。
彼女を縛っていた縄を丁寧に解き、できうる限り優しく妻の体を抱きしめる。
「私が生涯に愛する女はキオだけだ」
「そんなの……嘘です。今だってあなたは他の女性を抱いて……ずっと一緒にいたら、私も老いていって、若くて美しい女性がきっとあなたの目の前に現れる」
「そんなことを言ったら私の方がキオよりもずっと早くおじさんになって、おじいさんになるよ」
軽く彼女の口を吸うと、彼女の怒っていた顔が少しだけ和らいだ気がした。
「その言葉が本当ならばもう他の女性のところに行かないでください。その……私のことは、好きにしてくださって構いませんから……」
僅かに私の服を握る彼女の手に力が入った。
彼女はいつから夫を誘う術を身につけたのだろうか。末恐ろしい。よし、子供は少なくとも5人だ。
この一件により、私の華々しい女遊びの日々が幕を閉じ、妻との子作りの予行練習の日々が始まったのだった。


232:名無しさん@ピンキー
10/09/22 22:51:10 pYRJnz7K
以上です
エロも少なかったような
浮気はやめたみたいですが性欲が幼妻に全部向かってしまうのもどうかと

233:名無しさん@ピンキー
10/09/23 02:10:46 OKN7MZfC
>>229-232
キオちゃんが可愛らしくて健気でいじらし過ぎるから萌えて悶え狂いそうw
このおっさんマジ鬼畜ですね、大好きだけど
しかしキオちゃんには元許婚が居たのか…強奪編とか見たいかも
キオちゃんがどういう変化でこのおっさんを受け入れたか気になる

このおっさん性欲だけは異常みたいですしね
でもそんな強烈な性欲の餌食になるキオちゃんが楽しみですw

後、余裕があるのなら全力で好きな子を虐める
虐めっ子ヤンデレ男の話も是非w

234:名無しさん@ピンキー
10/09/23 18:45:19 xYCHQMN7
>>229-232
乙!!年の差は萌えるなあ
子供は少なくとも5人に笑ったw


235:名無しさん@ピンキー
10/09/23 21:30:54 sWpcs4HJ
>>232
旦那はマジヤンデレだと思うw
あまり身体が丈夫じゃない幼妻が年上の性欲全開の夫を受け止めるとか
股間もとい胸が熱くなるな……


そして子供は5人に俺もワロタw

236:名無しさん@ピンキー
10/09/24 02:20:17 hxO7z/zS
>>229-232
>その言葉が本当ならばもう他の女性のところに行かないでください。その……私のことは、好きにしてくださって構いませんから……
キオタンがドMになりきれるかが勝負の分かれ目ですね、わかります。
続き待ってます。

そして>>141ネタを待ってます。

237:名無しさん@ピンキー
10/09/25 16:53:13 z18TIECH
 彼は中性的な美しい容姿さえとればこの屋敷にありふれた召使いの一人だった。
 気まぐれ、というか幼い少年を好む気質の母から気に入られ孤児院から引き抜かれ、ここで執事の勉強をしながら育てられた。
 以前家族から酷い捨てられ方をしたと聞いた。そのせいか否か彼は誰にも心を開こうとしなかった。
 無口で無表情で、近寄ってくるものをすべてはねのけてしまいそうな感じがして幼い故に彼に怯えた眼差しでみてしまった。
 傷つけてしまっただろう。

 名前なども聞いたことはなかった。
 だが年を重ねるとまた違うもので彼を見かけるたび心の隅で哀れみ、いつか彼の笑顔が見れる日がきたらいいと思っていたりする。
 言い方によっては一目惚れ、かもしれないが。


「ベティ、ちょっと話があるの」

 そんなある日、妙に上機嫌な声で母から呼び止められた。
 何かおねだりでもしてくるのかと思ったが彼女はレモンティーを啜って、ただ一言。

「あなたへの誕生日プレゼントよ」


 しかし私の部屋のド真ん中に置いてあったのは誕生日プレゼントではなかった。物ですらない。
 真っ暗の燕尾服をきこなす細身の長身。月のような輝きを持った金髪、くりっとしたエメラルドグリーンの瞳。
 中性的な美しい顔立ちの、彼だ。

「…………」

 彼は何も喋らない。ただその瞳で無表情に私を見つめるだけだ。
 何か動物的な思わず引き下がりそうになる。

「あのごめんなさい、失礼かもしれないけどあなたが……母からの誕生日プレゼント?」
「はい」



238:名無しさん@ピンキー
10/09/25 17:01:12 z18TIECH
前置きとか書き忘れた死にたい

239:名無しさん@ピンキー
10/09/25 17:08:59 anblKe+a
まぁまぁ、死なずにとりあえず今から説明すればいいじゃないか

240:名無しさん@ピンキー
10/09/25 17:21:03 z18TIECH
ありがとう

分かりにくいけど一応ヤンデレ。主従関係。従者が男。
諸事情によりちょこちょこ(一時間くらい)間が空くしグダグダ長いしオチは特にない
主従とかいってるけど従者が主人に暴力を働いたりする。

お暇があればせいぜい目を通してやってください。

241:237
10/09/25 17:54:53 z18TIECH
 慌てて彼を私の部屋に置いてけぼりにしたまま母の部屋へ駆け込んだが母はこともなさげににしていた。
 貴族の娘が16にもなったからには従者が必要だろうと母は言うが、そこは普通婚約者とかじゃないのか……。
 ちょっとがっかりしつつ、でも彼が大嫌いという訳でもないので笑顔を作り部屋に戻る。
 相変わらず彼は部屋の真ん中で無表情に突っ立っていた。

「とりあえず座ったら? ……えーと」
「ジャクリーンとお呼びください、ベティ様」

 ベティ様。名前を知っていたのか。
 彼のはじめて聞く声で呼ばれると自然と胸が高鳴ってしまう。
 ずっと見守っていた彼が、私の従者。嬉しさが噴出してくる。
 (……姉さんたちにとってはもう普通のことなんだろうけど)
 だがそれでも義父に溺愛され幼いころから執事がいた姉たちと比べると少し落ち込んだ。
 後妻である母の実の娘なのだから仕方ない。
 でも、嬉しいことに変わりない。そう思いなおすと笑顔で彼に手を差し出した。

「よろしく、ジャクリーン」
「よろしくお願いいたします」

 ジャクリーンはそう言うと私の手をとりすっと膝をおってひざまずいた。
 手の甲が彼の顔に近づく。

「え」

 ちゅ、と音を立てた。
 ああそうか、従者ってこういうものか。新しい友人のように思い握手を求めたつもりだったのでかなり動揺してしまった。情けない。
 顔があつくなってくる。今さらになって昔から男性に免疫がないのも恥ずかしく思った。
 まともに彼が見れずに顔を背けた。

「ベティ様」
「な、なに?」

 呼ばれてなんとか振り返る。

「わたくしはこの日を何より心待ちにしておりました」

 握った手はそのままに彼は立ち上がってふっと花が咲くようににこりと微笑みかけてくれた。

(……笑った)

242:237
10/09/25 18:31:06 z18TIECH
 ジャクリーンは思っていたよりも感情が豊かで声を上げることはないがよく私に笑いかけた。屋敷の皆が言うほど無口にも思えない。
 淡々と私の身の回りの世話をして自分の仕事をこなし、時には私の姉や父に対する愚痴を聞き時には二人で買い物に出かけたりもした。
 常に二人一緒。一日の何時だって離れることはなかった。 
 幸せだった。姉や父にどんな理不尽な言いがかりをつけられてもジャクリーンに話せば彼は必ず「大丈夫ですよ」と答え、そのたびに何故か安心した。
 春を過ごし、夏を過ごし、秋を過ごし、そして冬がきた。

「ベティ、ちょっとおいで。……ああ、ジャクリーンは席を外して頂戴」

 その日は大雪の日だった。ジャクリーンと共にサロンから帰宅するとリビングに父と母、それから見知らぬ青年とその母親らしき夫人が座っていた。
 青年は私を見ると取り繕ったような笑みを浮かべ、ソファから立ち上がった。

 なんでも彼はウェスティン公爵家の次男坊とのことだった。公爵家はかなりの財を持つし、たとえ次男坊でも邸宅の一つは貰えるだろう。
 婚約の話は当の私を置いて大人たちの間でだけどんどん進んでいく。
 頼りのジャクリーンはいないし婚約相手は私に目もくれない。隅っこの方で小さくなりながら一時間弱を過ごした。
 玄関まで公爵家の二人を送ると、父と母とは会話もせず階段にのぼり部屋に駆け戻った。


「じゃ、ジャクリーン……!」
「ベティ様」

 案の定彼は私の部屋にいてくれたので、思いっきり弱音をはきながらジャクリーンに飛びつくように抱きついた。

「なんか嫌な人だったよおおおおおお私を見てすらいなかったあああああうわああああ」
「…………」

 ジャクリーンは無言で私の腰に手を回し赤子を宥めるように頭を撫でた。

243:名無しさん@ピンキー
10/09/26 04:00:12 o98hinc2
>>237-238
>>240-242
乙!!
続き気になる

だけど投下終了時の告知は欲しいかも

244:名無しさん@ピンキー
10/09/26 12:23:59 Y9M3bSVH
このスレいいヤンデレいすぎて楽しみすぎるでござる

>>240-242はもう終わりなの?

245:名無しさん@ピンキー
10/09/28 11:52:10 NUTMWgst
>>244
流石にこれで終わりでは無いだろ……

246:名無しさん@ピンキー
10/09/28 20:39:36 mmhingVl
>>245
いや今回の投下って意味で…

247:名無しさん@ピンキー
10/09/29 21:13:08 waVyyYle
>>242の続き期待してます
これで職人さん規制とかだったら泣きそう

248:名無しさん@ピンキー
10/09/30 23:11:52 2nErZEzI
ちょっと書いてみたので空気読まずに投下
全3レス程度でエロは無し
一応ファンタジー物です

249:追いかけっこ 1/3
10/09/30 23:12:52 2nErZEzI
彼…『クラシス』は、今正に、愛しい人を追っていた。
大好きで、大好きで…気が狂ってしまいそうになる程、大好きで…。
想いを自覚してからは、何年も想い続け、追い続け、数年前に彼女は、自分の『婚約者』となった。
結婚と一言で言っても、当人同士は決して愛し合っている訳ではない。
所謂、彼女の父親と、クラシスの祖父が勝手に取り決めた、政略結婚の類なのだが、
クラシス自身、彼女と共に生きられる幸せを、世界の何よりも切望していた。
無論、結婚に対する彼女の意思は、完全に無視される形で話は強引に進められ、
数日後には、式が無事に執り行われる筈…だった。

これで、彼女の心が手に入る、彼女が僕だけを見ていてくれる。
積年に募る想いが、実りを結び、婚約が決まった瞬間、クラシスの心は歓喜に震えた。
後は、式を挙げ、蜜時溢れる新婚生活を夢見ていたその矢先に、彼女が、自分の前から突然姿を消したのだ。
(僕の全てを掛けて一生護ると誓ったのに、何故なんだ…?)
(――の欲しい物は、僕が必ず手に入れて見せるし、僕だけが――をこんなにも愛しているのに…)
(――の心は、僕だけのものだ…絶対、誰にも渡さない…)
そう、クラシスは何度も何度も繰り返し、思う。
彼女に逢えないもどかしさが、焦燥感となって、クラシスの心に現れる。
不安で、苛立つ負の感情が、じわりと広がると、精神を闇色に染め、そのまま蝕んで行く。
そんな時には、気持ちを落ち着かせるために、深く溜息を吐くと目蓋を閉じる。
目蓋を閉じると、浮かぶのは、彼の愛する彼女の笑顔。
耳を澄ませば、聞こえるのは、クラシスの名を呼ぶ彼女の声だけ。
今直ぐ逢いたい…声を聞きたい…。
抱き締めて温もりを分かち合いたい…。
彼の心全てが、今、『彼女』に魅了されている状態なのだ。

件の彼女…『リレア』とクラシスが初めて互いを知ったのは、二人が、未だ乳飲み子の頃。
二人の関係をあまねく言えば、幼馴染兼乳兄弟…という間柄で、
クラシスは、集落の長・ディランの孫として、この世に生を受けた。
クラシスの両親は、クラシスが生まれて直ぐに、流行り病で既に他界しており、
乳を与えるのに困ったディランが、丁度同時期辺りに、出産を控えていたリレアの母、
レーネに頼み込み、リレア出産後、乳母として、クラシスが乳離れするまで働いて貰っていたのが、
クラシスとリレア、二人の出会った最初のきっかけだ。
クラシスは、幼い頃より、長になるべくディランに期待され、学問やら一般常識等の、必要と成り得る、
知識を徹底的に教え込まれた御蔭か、気付けば、集落で一番頭の良い、賢い子供となっていた。

集落と言う、狭い土地柄、弥が上にもクラシスとリレアの出会う機会は多く、気が付けば物心付く前から、
自然と二人は共に学び、良く遊ぶ仲になる。

クラシス曰く、リレアの事自体、初めは、別に何とも思わなかったらしく、精々、思っていても、
『手の掛かる妹』程度のそんな思い…だった。

250:追いかけっこ 2/3
10/09/30 23:13:28 2nErZEzI
だが、その思いが打ち砕かれる一つの出来事が起こる。
リレアの運命が大きく変わった日の出来事に、クラシスは、当事者として、深く係わっていたのだ。
あの日は、彼にとって生涯忘れられない日となった。
話せば長くなるので、此処では割愛するが、ともかく、その出来事がきっかけで、
クラシスのリレアに対する想いが、兄妹愛のそれから、クラシスの一方的な、恋慕の情に変わってしまった。
それ以来、クラシスは執拗にリレアを追い回す様になり、リレアに好意を抱く集落の若い男共を、
庇護の名の下牽制し、序に権力と暴力を持って、排除し始める様になる。

「リレアは、僕の事…嫌いになった…のか…」
クラシスは溜息を吐くと、ぼそりと一言呟く。
自ら呟いた台詞が、不安感を煽り、心に影を色濃く落とす。
「…リレアに限って、そんなことは、絶対にあるわけない…よな…」
独りでぶつぶつ呟くと、近くの樹に背中を預け止しかかり、どうしてリレアが自分の下から突然、
何も告げずに姿を消したのかを、真剣に考える。
ふと見上げた、天から降り注ぐ柔らかな木漏れ日が、眩しくクラシスの顔を照らし出す。
「だったら何故…?」
木漏れ日の、暖かな光とは真逆な、暗く冷たい心の闇が、渦巻き、さんざめくのを感じながら、
クラシスは自分に都合の良い答えを、無意識の内に探していた。
「ああ…そうか…そうなんだ…」
目は全く笑ってはおらず、口元だけに笑みを作ると、納得の行く一つの答えにたどり着く。
「僕の事を…僕が、どれだけリレアを愛しているのか、試しているんだね…」
自分の愛を試されていると、勝手に思い込み、クラシスの心は甘く…歓喜に震えた。
これは、自分が普段からどれだけリレアの事を愛しているか…行動を把握できているのかを
リレア本人に直接示せる、千載一遇の好機ではないのか…?と、そう考える。
つまり、リレアを見付け、無理矢理にでも捕まえてしまえれば、リレアの全ては自分のモノ…と言う、
真実とはかけ離れた、随分と身勝手な…自分本位の答えだが、クラシスにとっては、それでも良かった。
彼にとっては、どんな事実より、リレアへの偏った愛の方が比重は大きく、例え、真実を知っても、
自分の内で、解釈を捻じ曲げ、勝手に自ら都合の良い方向の言い分へと変換し、納得してしまうのだ。
「そうだ…捕まえたら、何処か安全な所に、僕が良いと言う迄、ずっとずっと隠れていて貰わなくちゃ…」
世間一般的に、それを『監禁』というのだが、さも当然のように、クラシスはさらっと言ってのける。
リレアの事に関して言えば、この男、良心の呵責も無く、罪悪感のかけらすら持たないらしい。
「折角、僕の愛が伝わったのに、又、何処へと行ってしまったら嫌だから、
 ちょっと重くて、動きづらいかも知れないけど、鎖付きの素敵な首輪もプレゼントして…」
そう言いつつ、贈り物を身に着けた、あられもない姿のリレアを想像しては、男としての精神を昂らせる。
「…可愛いよ…リレア…」
妄想は留まる事を知らず、自分にとってこの世の何より清らかで、犯さざるべき存在のリレアが、
自分だけに従い、自分だけに愛を捧げ、愛を求め懇願する…そんな淫らな姿を思い浮かべると、
その愛らしさに、クラシスは眩暈すら覚えそうになる。
「…リレア…僕が欲しい…?」
妄想で創り上げた、クラシスへと直向に愛を懇願するリレアの幻影に、そう一言嬉しそうに呟くと、
「良いよ…あげる…」
(君に千尋の愛を…)
そう心で付け足し、病的な程、慈愛に満ち満ちた表情を浮かべ、幻影へと優しく微笑む。
「僕の全てはキミだけのモノ…なんだよ…?」
焦点の定まらぬ瞳で、幻影を見詰め、己も負けじと熱情の篭る愛を囁く。
仮初の幻影だが、リレアが自分だけのモノになった嬉しさが、今更ながら、
抑え切れぬほど込み上げてきて、清濁入り乱れる感情が、津波のように押し寄せてくる。
リレアも、自分を愛していると勘違いし、思い込んでいるからこそ、
自分も、リレアのその想いを大切にしたいと、クラシスは、本気でそう思う。

251:追いかけっこ 3/3
10/09/30 23:14:37 2nErZEzI
「ふふっ…ははははっ!」
端正な顔立ちが醜く歪む事も恐れず、再び口元だけで笑みを作り、けらけらと、楽しそうに笑う…。
楽しそうにしてはいるが、心は決して真の意味での安寧を得てはおらず、
クラシスの瞳に宿る鈍色のそれは、正しく獲物を狩る、獣の様な危険性を孕んでいる。
「そして僕以外の誰も、リレアには絶対に近づけさせないんだ…」
リレアだけが自分の傍に居れば良いし、リレアの直ぐ傍に居いる人物は、自分一人だけで良い。
そんな歪な感情が、クラシスの心を、真綿で締め付けるが如く優しく包み、
やがて闇の彼方へと引き摺り落とす。
其処から、這い上がる術を知らないクラシスは、もう…戻れない。
徐々に心を腐らせ、病んでいくしか、他に術は無いのだ。
「…リレアも、きっとそれを望んでる…」
(だから、夫である僕の許可も無しに、目の前から突然姿を消したんだ…)
何処をどう捉えれば、そんな答えに辿り着くのかは判らないが、リレアの都合もお構い無しに、
其処に、自分の目指す、一方的な幸せの全てが繋がっている様な気がして、
クラシスは、改めてリレアを追う決意を固める。
「…楽しみだな…」
やがてやってくるだろう時を確信し、そう言うと、益々膨らむ、リレアとの甘い蜜時を安易に妄想する。
もう少しで手に入るだろう幸せが、今は、只管待ち遠しく、どれ程離れているかは不明な、
リレアとの距離が、じれったく燻り、クラシスの心に内包する歪んだ欲望を益々震わせた。
「待っててね…僕が今、迎えに行くから…」
瞳を閉じると、其処には、こちらに両の手を差し伸べ、『早く迎えに来てね…』と、言わんばかりの、
真摯なリレアの、その姿が鮮明に浮かび、目の前へと映し出される。
だが、クラシスが幾ら手を差し伸べ、抱こうとしても、目の前に映るソレは、所詮幻影でしかない。
瞳を開ければ、当然の事ながら、目の前にリレアの姿はどこにも無く、
彼女がここに…自分の、目の届く範囲に居ない現実が、幾重にもクラシスの心を打ちのめし、深く傷付ける。

早く逢いたい…早く逢いたい…早く逢いたい。
早く逢いたい…姿が見たい。
リレアが望むのなら、何でもしてあげたい…。
彼女を縛り付ける全ての柵(しがらみ)や、運命から解放してあげたい…。
全てから解放されたリレアを、幸せにしてあげたい…。
だから、僕が、リレアを護るんだ…。
いや…絶対に護らなきゃいけないんだ。
それが出来るのは、してあげられるのは自分だけなのだと、何度も何度も繰り返し、
言い聞かせると、その都度心に刻みつける。
「必ず僕が、リレアを護ってあげる…」
狂愛と言う、縛鎖がクラシスの全てを絡め捕っている限り、クラシスがリレアに焦がれる、
この想いに終止符が打たれることは、まず無い。
リレアの存在だけが、今のクラシスを突き動かす原動力で、彼の生きる全てなのだ。
「だって、リレアは僕の大切な花嫁…なんだから…」
そう、独り呟くと、クラシスは、只管に森の中を駆け抜ける。
愛するリレアの姿を追うために…。

~ END ~

252:248
10/09/30 23:22:28 2nErZEzI
以上です
ここまで読んで下さって有難う御座いました
では再びROMに戻ります

253:名無しさん@ピンキー
10/10/01 01:08:29 GP1uiMlR
>>248-252
乙です
リレア側の心情とか続きもあれば読みたいですw
しかしクラシス兄ちゃんは良い感じで逝っちゃってるなぁ
これは彼女の為なんだとか言いつつ、余裕で直接的な暴力も振るうだろw
大好きだけどw

254:名無しさん@ピンキー
10/10/01 01:58:36 mnU/Lxhx
おぉ、>>252おつです
リレア逃げて、超逃げて
い…いや、あられもない姿を期待してなんて…


255:名無しさん@ピンキー
10/10/01 22:07:51 +eS7UIsw
>>252
乙です
クラシス兄ちゃんはいいヤンデレですねwwそれにしてもなんという文章力

256:名無しさん@ピンキー
10/10/03 10:05:21 VSspyXEW
投下期待

257:名無しさん@ピンキー
10/10/04 04:23:56 PYjr4tH8
だ、誰か……
ULTIMOのルネで書いて下され

258:名無しさん@ピンキー
10/10/07 10:08:10 i4jLrrUp
ユーヒとキオたん読んでたらなんか新しい方向のヤンデレに目覚めたでござる

259:名無しさん@ピンキー
10/10/08 01:13:10 QAB4X3/T
キオたんは激しく可愛かったので続き期待
てか俺がキオたんを虐めたい……

260:名無しさん@ピンキー
10/10/09 17:18:21 gSBNHeNe
投下が途絶えてしまった……

261:名無しさん@ピンキー
10/10/12 00:31:05 oatxHqW9
ヤンデレにばっかり気に入られる子ってのもいそうだよね

262:名無しさん@ピンキー
10/10/12 12:17:19 sMopfZGR
>>261
ヤンデレ共に壊れるまで陵辱される女の子か……ヤバい興奮してきた

263:名無しさん@ピンキー
10/10/12 17:37:20 oatxHqW9
>>262
ヤンデレ数人×女の子……たまらんがカオスそうだw

実は自分、以前に師匠と弟子少女を書いた者なんですが
続きじゃないですが同じ二人で一つ書いたんで、投下します。
風呂ネタ、本番はないです。師匠が物凄く気持ち悪い変態ですが、暇なら読んでやってください
ちょっと長いので6レスくらいかと…それ以上とかなったらごめんなさい…

264:師匠と弟子少女 1/6?
10/10/12 17:39:23 oatxHqW9
 雨の降る夕暮れ時。
 朝から厚い雲で覆われて空が低かったので、僕はあの子に傘を持たせていた。
 なのに、あの子は雨に濡れて帰ってきた。
「傘は?」
「貸しちゃった」
「誰に」
「知らないお兄さん」
 雫が滴る髪をタオルで拭きながら、あっさりとした口調で言う。
「どうして」
「だってそのお兄さん、お店の軒下で困ってたからさ。私なら家も近いし、まぁいいかって……」
 笑顔の彼女は冷えて肌寒いのか、頬が赤い。もう秋なんだからそうなって当たり前だが。
 この子は困っている人を放っておけない質で、多少なら平気で自分を犠牲にするところがある。
 勿論良いところなのだが、他の男を惹き付けることにもなり得る。それを僕は許せない。
 だからといって、そんなことを言うわけにもいかないから……この子から男を遠ざけるよう動いてきた。
 万が一にも僕以外の誰かに靡くことのないようにしてきた。
 学校に行く用事がある度、君の周りに男子が近づくことのないように、クラスメートの彼らに「お願い」もしてきたのに。
 それを、通りすがりの男に邪魔されたのではたまらない。
「お兄さんってことは大人だろう? 放っておいて良かったんだ」
「でも、師匠……」
「それで君が風邪を引いたらどうする」
「……ごめんなさい」
 タオルに唇を隠し、こちらを見つめてしょんぼりと肩を落とす。もう18だって言うのにどうも幼いが、それもまた可愛くて仕方ない。


265:師匠と弟子少女 2/6
10/10/12 17:41:28 oatxHqW9
 まだ幼かった君を引き取ってからもう9年が経った……あと少しだ。あと2年待てば君は成人する。
 成人さえしてしまえば僕と君が何歳からの付き合いであろうと、結婚することを誰も何とも思わない―犯罪にはならない。
 今からその日が待ち遠しいと微笑んだ時、くしゃみする声が聞こえた。彼女は少し震えている。
「ほら、熱出す前にお風呂に入りなさい」
「うう……はーい」
「あ、待って」
 しぶしぶ風呂場に向かう小さな背中を呼び止めると、きょとんとした眼差しがこちらを向いた。
「そのお兄さんに触った?」
「え……? あっ、うん。傘渡すのにちょっと……」
 ああ……やっぱり。
 僕は黙って彼女に歩み寄り、濡れた体を抱き上げる。
「し、師匠?」
「触ったんだろう? じゃあ今日は僕が洗ってあげないと……」
 その綺麗な目も、夏空のように鮮やかな青の髪も、きめ細かな肌も、全て僕のものだから。
 学校の授業で仕方なかったって君が言っても、この子が僕以外の男に触った日はいつもそうしてきた。
「ま、待って、師匠」
「知らないお兄さんには触って、僕に触られるのは嫌なのか」
「そんなことない!」
「じゃあ大人しくしなさい」
 いつからだっただろう。
 一緒に風呂に入るのを躊躇ったり(しても今みたいに言えば良いんだが)、入ったら入ったで体を隠したり、頬を染めたりするようになったのは。
 その時は、きちんと異性として意識してくれているのだと思って嬉しかったものだ。
「師匠、洗ってくれるだけじゃないの? 一緒に入るの?」
「ついでにね」
 衣服は全て脱がせ、勿論タオルも巻かせない。もじもじと胸を隠して、僕を見ようとしないのもまた初々しくて可愛らしい。


266:師匠と弟子少女 3/6?
10/10/12 17:44:03 oatxHqW9
「ほら、洗ってあげるから座って」
「はーい……」
 まず僕が椅子に座り、彼女がその足の間に収まるように座る。
 正直、目前に裸の彼女がいるだけで、勃起しないように自分を諫めるのはなかなかの苦行だ。
 とりあえず最初は髪を洗ってやる。痛くないように、目に入らないように、優しく。
 そうしていると、湯で温まるせいか、彼女の緊張も和らいできて笑顔も見られる。
「師匠に髪触ってもらうの、好き……」
「毎日触ってるだろう」
「うん……だから、幸せ……」
 大きくなっても、僕になついているのは変わらない。僕に抱きついて甘えるのが好きなのも。
 いつまでもこうして僕だけを見て、僕だけを慕う君であって欲しいものだ。
「ひゃっ!」
「何をびっくりしてるんだ。次、体だよ」
「だって師匠が手でやるから!」
「いつもだろう」
 せっかくの絹のような肌を傷つけたら大変だからと、手のひらで彼女の体を洗う。
 そんなものは建前だといってしまえばそれまで。君の肌を堪能したいのも本当だからね。
 まず腕、それから肩、首筋、脇……ゆっくりマッサージするように手を滑らせていく。
 これもいつものことだというのに、彼女は触れる度に体を震わす。その敏感なところもたまらない、愉しくて背筋がゾクゾクするよ。
 そして柔らかい乳房に手が行くと、さらに体が強張った。この手に収まらないほど成長した膨らみを、円を描くように手のひらで揉む。
「し、師匠っ……胸ばっかり、そんなに……っ」
「駄目だよ、ちゃんと洗わないと」
「ひあっ!」
 つい時間をかけ過ぎてしまったため彼女の息が荒くなってきたが……。
 気にせず乳房の中央にあるピンク色の蕾までじっくり洗ってやる。親指と人差し指でそっと摘まんで、捏ねるように。
「や……やだ、ししょ……だめぇ……」
「何が駄目なの」
「あっ……また、もやもやしてきたのぉっ……」
 後ろから覗くと、彼女の頬はすっかり上気し、だんだんと瞳も潤んできている。
無意識のうちに、つい苛めてしまっていたようだ。
 濡れて冷えた体を温めるために風呂に入らせたのに、僕がさらに濡らしてどうす……まぁいいか、温まるには違いない。


267:師匠と弟子少女 4/6?
10/10/12 17:47:16 oatxHqW9
「ごめんごめん、やり過ぎた。じゃあ洗う場所変えるよ」
「師匠のばか! いっつもそう言って胸ばっかりっ……!」
 乳房から手を離して、腹から腰へ。それから、敢えて秘所には触れずに足を洗ってやる。
 彼女がもどかしそうに身動ぎするのには気づかない振りをして。
「あ……」
「どうしたの」
 泡があるとはいえ、やけにぬるぬるした太ももまで来た時、彼女がそれを拒むように、すらりとした足を擦り合わせる。
「ほら、足開いて。ここも綺麗にしようね」
「ま、待って師匠っ、んあぁっ!」
 泡以外のもので滑りの良くなった割れ目から外陰までをなぞると、彼女の体がびくんと跳ねた。
「洗ってるだけなのにどうしたの」
「あっ……なんでっ、師匠と入ると、いつもっ……」
 外陰を摘まんで押しつぶすように捏ね回すと、いやいやをするように頭を振って抵抗する。
 ―実は数年前から、消毒と称して彼女を風呂に入れる度に下を濡らしてやっていた。
心だけでなく体まで僕に依存するように仕向けるためだ。
 でもそれが、君には分からないのも無理はない。保健体育では、こういうところを弄られたら気持ち良くなるなんて習わないからね。
「もやもやして、体が変になるけど、本当は嫌じゃないだろう?」
「うん……」
 彼女は微かに頷いた。
「怖いけど……すごく、きもちいい……」
 小さく蜜の音がしている。風呂場には、彼女の甘い声とそれだけが響く。
 彼女の表情はまだ未知の体験に対する戸惑いが滲んでいるが、笑っていた。……本当に、なんて純粋でいい子だろう。
 これが「如何わしいこと」だなんて微塵も思ってない。ただ僕に可愛がられて喜んでいるんだから。
「あっ、ああぁぁっ……ふぁぁあん……!」
 割れ目から中には何もせず、ただ外陰を攻めていただけだが、彼女が達するには十分な刺激だったようだ。
 彼女はぷるぷると体を小刻みに震えさせ、きゅっと強く瞼を閉じ、唇をわずかに開いて虚空を仰ぐ。
 その瞬間に、普段の子供っぽさからは想像もつかない色気が彼女の全身から放たれたように感じられ、
思わず挿入までしてしまいたくなるがぐっと堪えて、肩で息をしている彼女の髪を撫でる。


268:師匠と弟子少女 5/5
10/10/12 17:49:08 oatxHqW9
5レスで大丈夫でしたすみません


「ししょ……」
「気持ち良かった?」
 彼女は僕に寄りかかると、はにかんだ笑顔で首を縦に振った。無知ゆえに変なところで正直だ。それがいいんだが。
「大人になったらもっと気持ち良いことしてあげるよ」
「ほんと……?」
 僕が言うと、嬉しそうに目を細めて首を傾げる。もうすでに快楽の虜らしい。
「ああ、本当さ。だから……ずっといい子で、僕の傍にいるんだよ」
「うん……約束する」
 大人になるまで……いや、大人になっても僕だけの言うことを聞くいい子でいるんだよ。
 ああ、でも大丈夫。もし聞かなくても追い出したり手放したりなんてしない……ただ、ちょっとお仕置きしなきゃならないけどね。

 君が大人になったらどんな風に気持ち良くしてあげようか。考えて僕は笑った。

269:名無しさん@ピンキー
10/10/12 17:50:45 oatxHqW9
以上です。何せ語彙がないもので拙くてすみません。
それでは、ROMに戻って他の素晴らしい書き手さんの投下を待つ生活に戻ります

270:名無しさん@ピンキー
10/10/12 18:59:49 PhySyjlC
>>263-269
乙です!!!

いや物凄く気持ち悪い位で丁度良いのではなかろうか?
そして師匠のお仕置き見てぇぇぇぇぇ!!
二度と逆らう気がなくなるように、精神をポッキリどころかバキバキに折りそうw

271:269
10/10/13 07:55:20 o0eu1F7N
書き忘れた。
これ、中世に現代混ぜてファンタジー入った感じなんで…女の子の髪とか師匠があまりにキモいとか
あんまり気にしないでください

>>270
いつになるか分からないがお仕置き書けたらまた持ってくる

272:名無しさん@ピンキー
10/10/14 19:23:11 lsgo4i4S
>>271
お仕置き楽しみにしてます

273:投稿します
10/10/14 21:25:55 i8ADcmBv
注意
・これは七夕の話(織姫と彦星)のヤンデレverです
・グロ、流血表現あり
・男女ともヤンデレ
・オリジナル設定多少あり
・二人語りみたいになっている
・季節外れ

274:血濡れの願い
10/10/14 21:38:18 i8ADcmBv
やっと今日は待ちに待った、年に一度だけ愛しい織姫に会える日
天気は心地いい晴天、川も穏やかに流れていて安全に渡れる
「元気かな?織姫…早く会いたいな」
自然に笑っている自分に気づいて、少し恥ずかしくなる


今日はやっと彦星さんに会える日だわ。嬉しくて胸が高鳴るの
…なのに、どうして?
どうしてお父様は嫌そうな顔をして、彦星さんを悪く言うの?
「酷いわ…お父様」
私が泣いても、まだ顔をしかめたまま…どうすればいいの…


相変わらず空は晴れていて、今日はずっと晴れそうだ
少し早足で、織姫の屋敷に向かう


もうすぐ彦星さんがくる
ふふっきっとこの贈り物気に入ってくれるわよね?楽しみだわ!!

275:血濡れの願い
10/10/14 21:57:06 i8ADcmBv
>>274の続き

…?屋敷の前に着くと妙に静かで、嫌な予感がして慌てて扉を開け叫ぶ
「織姫!!何処にい」「ふふっ此処よ、彦星さん」

織姫の声に振り向けば、血まみれの織姫が立っていた

「ふふっ此処よ、彦星さん」
私の声に振り返った彦星さんの安堵の笑みが、一瞬で驚愕に染まり俯く
「貴方への贈り物。お父様さえいなければ、毎日毎日会えるでしょ?ねぇ名案でしょ?愛しい彦星さん」
ちらとお父様の屍に目を向け、抱きつき頬に手をあてれば貴方は震えていた
どうして?なんで震えるの?私は貴方のためにやっ…
「やっと…堕ちてくれたんだね、織姫。すごくうれしいよ」


抱きついてきた織姫から、視線を外せば見るも無残なゴミが一つ
クク…あぁやっと
「やっと…堕ちてくれたんだね、織姫。すごくうれしいよ」
やっと僕と同じところまで堕ちてくれた。親殺しと言う大罪を罪と思わず妖艶に笑う
待ち望んでいたよ、その最高の笑みを

276:血濡れの願い
10/10/14 22:21:55 i8ADcmBv
>>254の続き

ぎゅっとわたしを抱きしめた貴方は、何時もの穏やかな笑みじゃなくて怪しく笑う
でも、その絵がをの方が素敵よ。やっぱりお父様を消して正解だったわ
「これでずっと、永劫ずっと一緒にいられるのね?」
「うん、ずっと一緒だよ織姫…僕らは一つになるんだ」
え?この痛みは…なに?
どうして刀がお腹に刺さ…


織姫を刀で貫けば、ぞっとした顔で見上げる。血の甘い香りがする
刀を回転させ傷口を深くすれば、とても心地よい悲鳴が聞こえる
「アハハ!どうしたの?僕は君を食べて君と永劫一つになる…そうすればもう、織姫は僕だけのもの!!」
僕は手早く織姫を桶に入れて解体していく、手足を切り落とした
愛しい生首に口づけ、目玉を抉り出し口に入れる。それは金平糖よりとても甘い
舌を噛み切り咀嚼する、上質な肉にガぶり付いたような陶酔感

鍋に入る大きさに切り分け、血も入れていく
ハハッ!!織姫のごった煮。とても美味しそうな芳香が漂酔いしれる
「いただきます、これで僕らは永劫一緒だよ。愛しい織姫」

彦星は、うっとりと妖艶な…見る者全てをぞっとさせる満面の笑みを浮かべていた


終わり


277:名無しさん@ピンキー
10/10/16 18:48:46 6I8ITRTa
>>273
…………パクリ乙。
去年七夕あたりのヤンデレスレに投下されたのと、おんなじ内容じゃないか。
本人だったらゴメンだけど、この季節感無視っぷりからして、それはなさそうだし。

278:名無しさん@ピンキー
10/10/17 02:24:24 GC6TIEAa
ヤンデレ数人×女の子っていいんでね?と思ってたら何かできました
結婚秒読みだった女性が亡くなってしまい男がその女性のクローンを執念で作り上げる
が、その男も死亡してしまい、男の兄がクローンの女の子を犯すという話です

架空の世界の話
クローン技術云々はまるっきりのデタラメです
肉体は十代後半精神は子供の女の子をおっさんが無理やり犯してます
兄視点、全部で5レスです
無理そうなら『偽者同士』でNG回避お願いします

279:偽者同士
10/10/17 02:26:27 GC6TIEAa
先日弟が亡くなった。
死因は過労死。
道端で倒れているところを通行人に発見された。
葬儀は親族だけで行い骨と灰になった弟を連れて、弟の家に帰る。
「おかえりなさい、まさあき」
十代後半と思しき少女が玄関まで走ってきて僕を出迎える。
「ただいま……奈緒」
この少女を奈緒と呼んでいいものなのか躊躇いながらも、少女の名前を口にすると、少女は外見よりも幼い笑顔を浮かべる。
奈緒の手を引いてリビングに入ると、女の子用の玩具がフローリングに散らかっていた。
「駄目じゃないか、奈緒。こんなに散らかしちゃ」
「だってまさあきがおそいからさみしかったんだもん。昨日もなおのことおいていっちゃうんだもん」
ずっと寂しいのを我慢していたのだろう。
奈緒は堰を切ったように泣き出し僕にしがみつく。
僕は弟を左腕に抱き、右腕で少女を抱きしめた。

僕が奈緒という名前もDNAも同じ少女と出会うのは二度目のことだ。
一人目の奈緒は十五年前僕の弟の雅昭と恋に落ちた。
大学の学長の息子として生まれた僕と弟は学生時代は勉強、研究者となってからは研究しかしていなかった。
そんな弟の前に現れた一人の女子学生が奈緒だった。
聡明で優しい奈緒に弟はいつしか惹かれ、奈緒も真面目で才能ある研究者である弟に惹かれていた。
恋愛などしたことのなかった弟のアプローチは世間からは随分ずれていたことだろうが、それでも彼らの仲は少しずつ少しずつ深まっていっていた。
結婚も秒読みかと思われていたある日、奈緒は死んだ。
車に轢かれ即死だった。
奈緒の遺体は奈緒の遺志通り、うちの大学に運ばれ、今後の国の生物工学の発展のために使われることとなった。

280:偽者同士
10/10/17 02:28:09 GC6TIEAa
それからだ。弟が狂い始めたのは。
僕はその頃から大学の経営の方に携わるようになり研究からは外れてしまった。
だから最初は弟がどんな研究をしているのかはわからなかったが、学生や教授連中から弟が何かに憑かれたように研究に没頭しているという噂は耳にしていた。
奈緒の死から立ち直れないかもしれないと心配していた僕は、奈緒以外に弟の支えとなるものができてよかったと暢気に考えて、弟の研究を影ながら見守った。
研究の成果は目覚しかった。
論文をいくつも発表し、研究成果に見合うだけの賞を受賞し、大学やスポンサーからも多額の研究費が出ていた。
驕ることなくひたすら研究に明け暮れた弟は研究者の間でも高く評価されていたらしい。
その弟が命を賭した極秘研究の結果がこの二人目の奈緒だ。
僕の腕の中にいる奈緒は一人目の遺伝子から作られたクローン人間だ。
弟は元々兵器用、産業用のクローン人間を量産する研究を行っていた。
しかし、課題は多い。
人間は動物のクローンと違って成体になるまでに多くの時間と費用を要する。
それを克服するために世界中で研究が行われている。
弟はこの二人目の奈緒の肉体をたった十年で十代後半まで育て上げた。
さらに評価すべき点は培養液の中で育てられていたにも関わらず出てきたときには小学校低学年並の教育が施されていた点だと弟のチームの一人が熱弁していた。
大学ではこの奈緒を世界に発表するべきか否かを話し合っているようだが、僕は発表は見送るように大学に掛け合っている。

これは偉大な研究なんかではない。
ただの弟のエゴだ。
「奈緒。僕は昨日雅昭の部屋で日記を見つけたんだ。雅昭は君との子供が欲しかったそうだよ」
確か奈緒は生前卵子の提供を行っていた。
その卵子と雅昭の精子を掛け合わせれば、文字通り簡単に彼らの子供はこの世に生を受けただろう。
しかし雅昭はそうしなかった。
それはおそらく彼がそんな形で子供が欲しかったからではないからだろう。
奈緒と家庭を築き、自分達の体をもって子供を授かり、自分達の手で子供を育て上げたかったのだろう。
二人目の奈緒は不思議そうに赤い目で僕を見上げてくる。
「まさあきは赤ちゃんがほしいの?」
僕は苦笑する。
奈緒の目には僕の顔が弟と同じものに映っているのだろう。
いや、それはまさにその通りなのだ。
僕らも二人の奈緒と同じようにクローンなのだから。
ただし僕らは天然のクローン。つまるところ一卵性双生児だ。
数日前この部屋で二人目の奈緒と出会い、弟の雅昭が死んだことを告げると、奈緒は首をかしげてこう言った。
「まさあきはここにいるのに?」と。
不意を突かれた僕は自分の名前を名乗りそこない、第二の雅昭となった。

281:偽者同士
10/10/17 02:29:04 GC6TIEAa
「奈緒。赤ちゃん、作ろうか。どうせ僕は雅昭で、君も奈緒だ。生まれてくる子供は雅昭と奈緒の子供だ。そうに違いない」
僕は弟の骨壷を置き、奈緒を寝室へと連れて行く。
ベッドに座り、奈緒を抱き寄せ、彼女の髪を梳いてやる。
「奈緒。キスしていい?」
僕は奈緒がキスを知っているのか、弟とすでにキスをしているのかも確かめる意味で奈緒に尋ねた。
「うん」
奈緒が目を閉じたので、奈緒の唇に触れるだけのキスをした。
「裸で抱き合ったことは?」
奈緒はぱちりと目を開き、困ったように僕を見つめてくる。
NOなのだろう。
奈緒との子供が欲しくて、莫大な時間と費用をかけて奈緒を作ったくせに、奥手にもほどがある。
奈緒の耳朶を口に含み食むと、奈緒から「ひゃあ」と驚いた声が上がる。
「くすぐったい」
胸と腋の際どい箇所をくすぐると、「くすぐったいよー」と奈緒はくすくすと笑う。
「服を脱がせるからね」
「うん」
奈緒のブラウスのボタンを一つ一つ外していく。
ブラウスの下にはスポーツタイプのブラジャーを着けていた。
それも剥ぎ取ると、非常に魅力的な柔らかそうな白い胸が零れ落ちる。
女の腹から生まれていないのに、弟の研究はたいしたものだと僕はここに来て弟の才能に感動すら覚えた。
弟の奈緒への執着すら感じられる。
「弟はすごいよ」
言いながら、スカートとパンツを脱がせる。
ここで嫌がるようならばやめようと思っていたが、弟の前に裸を晒すのは慣れているのか、奈緒は嫌がる素振りを見せない。
僕も服を脱ぎ、奈緒をベッドの上に押し倒した。
奈緒の頬を撫でて「大人のキスをしようか」と言うと、「なあにそれ?」と奈緒は興味津々で返してくる。
「ちょっと口を開いて。うん、そう。苦しいかもしれないけど我慢して」
おずおずと口を開いた奈緒の口を塞ぐ。
舌を侵入させると、奈緒はびっくりして舌を引っ込めてしまったが、奈緒の頭を撫でると安心したのか僕の舌にちょこんと自分の舌をあててくる。
戯れるようにして舌と舌とを絡ませあえば、奈緒は僕の腕を掴みながらも僕にすべてを委ねてくれる。
奈緒が息苦しくなったところで唇を離す。
奈緒ははあはあと息を整えながら「これが大人のキス?」と訊いてくる。
「そう。大人のキス」
胸をやわやわと揉み、首筋を舐めると、くすぐったいのか奈緒は身を捩る。
愛撫を施すと、やはり体はちゃんと女なのか、次第に反応し始める。
ぴんと存在を主張する胸の突起を口に含むと僕のことを「赤ちゃんみたい」と言いながらも奈緒は熱い息を漏らす。
硬くなった乳頭を口内で転がし、軽く歯を立てる。
「やぁっ……まさあきぃ」
「何が嫌?」
口から乳首を離し、僕の唾液で濡れる乳首を指で抓みながら問いかけると、奈緒は涙目で僕を見上げてくる。
「なんか変だよ」
「赤ちゃんを作るためには必要なことだよ」

282:偽者同士
10/10/17 02:30:03 GC6TIEAa
奈緒の体に隅から隅まで唇を落とし、撫で回す。
特に奈緒の足の指から太ももの付け根までを丁寧にいやらしく舐めていった時には奈緒の息は上がり、
おそらく弟も触れた事がない奈緒の秘部からとろとろと蜜が溢れ出ていた。
奈緒の足を割り開き、秘部から溢れる愛液を指に絡めて、奈緒の目の前に持って行く。
奈緒は僕の人差し指と中指の間で透明な糸を引くそれを不思議そうに眺める。
「奈緒。いっぱいおもらししたね」
「えっ、ご、ごめんなさい……」
上気した顔をさらに赤くさせて奈緒は恥ずかしそうに、僕の指から目を外し、顔を背けてしまった。
僕は悪役さながらに意地悪くくつくつと喉で笑う。
奈緒の精神の方の発達は今も物凄いスピードで進み、肉体の年齢に追いつく頃に徐々にスピードを落としていくらしい。
そう遠くない未来に僕は精神的にも成熟した奈緒に今行っていることが原因で殺されるかもしれない。
それも雅昭の本望なのかもしれないなと思いながら、奈緒の花園に顔を埋める。
芳しい香りの蜜を舐め取ると頭上から奈緒のひぃん、という情けない声が聞こえてくる。
もっと色っぽい声を上げさせようと舌と指による愛撫にも熱が入る。
「んっ……あ、あっ……」
陰核を指で小刻みに刺激し、秘部に舌を出し入れさせると、漸く嬌声らしい嬌声が奈緒の口から漏れ出し、奈緒の太ももががくがくと震える。
「まさあき!やだっこわい、熱いのやだッ……はぁっ、あん、やめてぇッ」
愛液と唾液が混ざり合い、ぐちゃぐちゃと卑猥な音を立て、奈緒の聴覚までもを犯す。
そのまま指と舌とで激しく犯すと、奈緒は弓なりに体を反らし、全身を痙攣させ達した。


奈緒はぐすぐすと泣きじゃくっていたが、もうどんなに奈緒が嫌がっても僕は止める気がなかった。
いきり立った僕の肉棒をあてがい、奈緒の中にゆっくり沈める。
初めて男を受け入れる奈緒の中はきつかったが、前戯に相当な時間をかけていたおかげで充分に潤い、僕を受け入れる。
「やだっ!入ってくるぅ……まさあき、痛いよぉ」
「うん。大丈夫、大丈夫」
奈緒にとっては何も大丈夫なことなどないのだろうが、僕は奈緒の顔にキスの雨を降らし、誤魔化しながら根元まで奈緒の中に自身を埋め込んだ。
「奈緒。全部入ったよ」
年甲斐もなく明るい声で僕が言うと、奈緒は涙を流しながら恨みがましい目で僕を睨んでくる。
こうゆう時だけは女の表情だ。
奈緒に僕にしがみつくように促すと、奈緒は僕の首に腕を絡めて、しっかりとしがみついてくる。
奈緒の膣がきゅうっと締まり、僕を膣全体で握り締めてくる。
かなりキツイが、もう若くない僕にはある意味いい刺激だ。
そういえば久しぶりの女とのセックスだ。
「奈緒、気持ちいいよ」
軽く奈緒を揺すると、「んー」と苦しそうな声が上がる。
ゆっくりとした抽挿から始め、奈緒が慣れてきた頃に徐々にスピードを上げて、奈緒を大きく揺さぶる。
「あんっ、まさあきっ、はっ、あ、あぁん」
奈緒からも甘い声が溢れ出す。
「ほら、気持ちいいな。奈緒」
「まさあき、まさあきぃ」
いつしか僕は激しく奈緒に腰を打ちつけ、奈緒の精神年齢が子供だと言うことも忘れて、奈緒の体と唇を貪っていた。

283:偽者同士
10/10/17 02:31:00 GC6TIEAa
もしかすると僕は初めから、十五年前から、奈緒とこうなることを望んでいたのではないだろうか。
奈緒の子供が、奈緒が欲しかったのは、弟ではなく、本当は僕の方だったのではないだろうか。
「奈緒っ、お父さんとお母さんになろう」
「ああぁっ!何か来るっ……まさあきぃ!」
奈緒が喉を仰け反らして達する。
膣が痙攣し僕を締めつける。
奈緒の最奥まで貫き、奈緒を抱きしめ、僕も奈緒の中で達した。

僕が奈緒の中から萎えたペニスを抜き、奈緒を窺うと、彼女は奈緒は胸を上下させて呆然とした表情で天井を見上げている。
急激に醒めていく頭の中。
あれだけ最中は意地悪なことを言っておきながら、今は彼女にかけるべき言葉が見つからない。
僕が黙り込んで、彼女の秘部から自分の精液が垂れてくるのを眺めていると、ゆっくりと奈緒が体を起こした。
「まさあき、怒ってるの……?」
僕は小さく首を横に振る。
「ほんとうに赤ちゃんできるの?」
「どうだろうね……」
「ふーん」
唇を尖らせる奈緒。
子供っぽい仕草。
僕はそこで改めて気づく。
あの奈緒と、この奈緒は全くの別物であると。
いくら奈緒のクローンであろうと、同じ奈緒になるわけではない。
環境によって性格も仕草も全く異なってくる。
僕が弟と異なる性格、異なる道を選んだように、きっとこの奈緒も、あの奈緒とは違う女性になる。
それでいいかと思う。
その方がいい。
「奈緒」
「ん?」
「偽者同士、末永くよろしく」
奈緒の額に僕の額をぶつけると、奈緒はゆっくり瞼を閉じた。
雅昭の偽者の僕は、奈緒の偽者に、そっと唇を寄せる。

284:名無しさん@ピンキー
10/10/17 02:37:09 GC6TIEAa
以上です
スレチだったらごめんなさい
むしろここから兄のヤンデレライフは始まるのではないかと思います

285:名無しさん@ピンキー
10/10/17 06:38:47 8WGQokJh
>>278-284
おつです!
兄がどうヤンデレていくのかで奈緒たんも変わるだろうなww

286:名無しさん@ピンキー
10/10/17 10:01:01 LKyMM2vd
>>277
最初に書かなくて誤解させてすまん
去年投稿した本人です
こっちに投稿した方がいいと意見があったので

287:名無しさん@ピンキー
10/10/21 23:37:28 Fw5l4qY2
>>284
兄ちゃんの方が双子の片割れより余程ヤンデレだったでござるって話かw
奈緒ちゃん可愛いので良い!!
続きあるなら期待してます

>>286
確かにこのスレ向きの作品かもしれませんね

288:名無しさん@ピンキー
10/10/23 22:29:03 R641j0iP
保守

289:名無しさん@ピンキー
10/10/24 22:19:47 RASBG8FT
書けるかな

290:156
10/10/24 22:24:44 RASBG8FT
おお出来た!!

>>156です。規制の間に繁忙期突入&再度規制で書き込めませんでした。
3ヶ月も放置してしまってすみません。

『ゆうとと加奈』の続編投下します。
長くて全部は投下出来ないので区切りっていきたいと思います。

291:優人と加奈(予兆)
10/10/24 22:41:29 RASBG8FT
※ゆうと平仮名表記→漢字表記へ変更
※一人称形式→三人称形式へ変更
※小6時。二人の境遇や心境の違いに重点を置いてるのでエロ無し、ヤンデレ成分微少、冗長です。苦手な方はスルーお願いします。




「加奈ちゃん。優人くんと仲良くするの、やめたほうが良いと思うよ」
「へ?」

昼休み後の五時限目。
気だるげな空気が教室を支配する中、
教科書から重要箇所を抜き出してノートに写していた加奈は、突然降って来た声に驚いた。
手を止めて、顔を上げる。
前の席に位置する級友の顔が、そこにはあった。

「だから、優人くんと仲良くするのやめなって」

授業中だというのに、級友は体を捻ってこちらに向き直っている。
加奈は、ちらりと教壇の教師を盗み見た。
ホワイトボードに書き殴られた長い日本語の羅列。
日本史の年表を書す教師の指は神経質そうに強ばっていた。
しばらくは、板書に集中していそうだ。
姿勢を低くしてから、加奈は小声で話しかけた。
「何で?」
つられて姿勢を低くした級友がボソボソと答える。
「だって、優人くん変なんだもん」


292:優人と加奈(予兆)②
10/10/24 22:49:11 RASBG8FT
変?
変とは一体どういう事だろう。

「変って何が?」
「変は変なのっ」
「……?」

確かに彼には変わったところがある。
あるが、関係を見直す程のものだっただろうか。
加奈は困惑する。
級友が何故こんな事を言うのか分からない。
それに、記憶違いでなければ確かこの級友は以前、優人の事が気になると自分に告白して来たはずだった。

「絵美ちゃんさ、この前『優人君の事好き』って、かなに言って来なかったっけ?」

指摘してみると、級友は顔を歪めた。

「うん。好きだったよ。でもやめたの」
「やめたって何で? 優人の優しい所、好きって言ってたじゃん」
「言ってたよ。でも、違ったんだもん」
「違ってないよ。優人は優しいよ?」

一瞬、級友は加奈を睨んだ。
だが、すぐに苦笑いしたような顔になり、ため息を吐いて肩を落とした。
「優人くんは優しいよ」
そう認めたあとに、「でも」と語調を強める。
「加奈ちゃんにだけ、ね」

加奈は驚く。
優人の好意を、そんな風に捉えた事は今まで一度もない。
そんな加奈の様子に気付く事なく、級友はまた言葉を続ける。

「私気付いちゃったんだ。優人君、加奈ちゃんしか見てないって」
「へ?」
「今だってそうだよ」

「ほら」と、目線だけで促されて斜め後ろへと視線を動かせば、確かに二列挟んで後方に座る優人がこちらを見ていた。
目が合い、無意識に加奈は笑顔をつくる。
優人も優しくそれに微笑み返し、やがて加奈から視線を外した。
優人の顔をしばらく眺めてから、加奈は級友に向き直った。

「見てたけど……」
「ね?分かった? 優人くん、いつも見てるの加奈ちゃんのこと。怖くない?」
「ただの偶然だと思うけどなぁ」
「偶然じゃないって」
「そうかなぁ……」
「そうだってば絶対!!」

突然教室中に響き渡った声に、教師の怒声が重なる。
注意されてしまった級友は、慌てて座り直して前を向いた。
だが、最後にもう一度だけ振り返り、抑えた声で呟いた。

「優人君、少しおかしいと思う」

加奈は再び優人を見てみた。
振り向いた先の彼は、もう余所見をする事なく、黒板だけをまっすぐに注視している。
優人の様子を確認した後に、加奈もまた授業へと戻った。
ペンを握り、教科書を開く途中ふと思う。
先ほど見た優人の顔。
それがいつもより冷たく感じたのは、気のせいだろうか。

293:優人と加奈(予兆)③
10/10/24 22:59:03 RASBG8FT
「加奈。今日何話してたの」

そう聞いて来た優人は、人のベッドの上で寛いでいた。
頭は濡れて、上半身は裸だ。
風呂上がりの彼が、髪を盛大に濡らしたままTシャツ片手にやって来たのは、10分程前の事だった。
部屋に入れる際に、加奈は怒ってタオルを渡した。
ベッドに上がる前にも、シャツをちゃんと着なさいとそう促した。

だが、当の本人は全く拭く気配を見せず、未だに半裸状態でベッドを占領している。
痩せた肩に滴が垂れ、蛍光灯の下で濡れて輝いていた。

結局、我慢出来なくなった加奈は、優人の手からタオルを奪い取り彼の後ろへと周る。
タオルを叩きつけて、思いっきり頭をこすってやった。
「痛い!」
叫ぶ優人の声は無視する。
質問にだって、答えてやらない。

「何?拭いてくれるの?ありがとね」

そんな加奈に、優人は白々しく礼を言った。
加奈は肩を竦めた。
彼がこうして髪を濡らしたままやって来るのは、実は今回が初めてではない。
優人は度々、風呂上がりに部屋を訪れてはよく加奈を困らせていたのだ。
そして、決まって加奈に拭かせるように仕向けてくる。
最近になって、ようやく気付いた。
彼は全部分かったうえで、こうしている事に。

「ねぇ優しい加奈。髪を拭いてくれるのは嬉しいんだけど、無視しないでよ。今日何話してたのって聞いてるのに」

優人が寂しそうな声を出す。
勿論、これは彼の演技なんだと気付いてはいたが、いつまでも人を無視出来るほど加奈は器用ではない。
冷たい声を出す事ぐらいでしか応戦出来なかった。

「何が?」と、一言だけ口を聞く。
怒っているのだと、せめてもの意思表示。
だが、優人は笑っただけだった。
「怖い声」と、加奈の精一杯の意地を一笑の元に受け流す。
加奈は諦めた。
心理戦で、優人に敵うはずもない。

「加奈達、授業中先生に怒られただろ」
飄々と優人は続ける。

「うん」
「それで、何を話してたらあんな大きい声出せるのかなぁって思って」
「大声出したの、かなじゃないよ」
「分かってるよ。でも、知りたい」
「……」

加奈はあの時の会話を思い出してみる。
優人と付き合わないほうが良いと忠告してきた級友の言葉。
全てを話したら、彼は傷つくだろうか。

「優人って、優しくないの?」

結局、曖昧に言葉を崩した。


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